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特表2023-542100発光素子を有するユニットピクセル及びディスプレイ装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-05
(54)【発明の名称】発光素子を有するユニットピクセル及びディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/60 20100101AFI20230928BHJP
   H01L 33/58 20100101ALI20230928BHJP
   H01L 33/54 20100101ALI20230928BHJP
   H01L 33/38 20100101ALI20230928BHJP
   H01L 33/10 20100101ALI20230928BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
H01L33/60
H01L33/58
H01L33/54
H01L33/38
H01L33/10
G09F9/33
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023516223
(86)(22)【出願日】2021-09-10
(85)【翻訳文提出日】2023-05-09
(86)【国際出願番号】 KR2021012382
(87)【国際公開番号】W WO2022055314
(87)【国際公開日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】63/077,477
(32)【優先日】2020-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/470,421
(32)【優先日】2021-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506029004
【氏名又は名称】ソウル バイオシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL VIOSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】65-16,Sandan-ro 163 Beon-gil,Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ナムグ・チャ
(72)【発明者】
【氏名】サン・ミン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ヨンキュ・パク
【テーマコード(参考)】
5C094
5F142
5F241
【Fターム(参考)】
5C094AA10
5C094AA12
5C094AA43
5C094BA25
5C094CA19
5C094DA01
5C094DB01
5C094EB02
5C094ED11
5C094ED13
5F142AA02
5F142AA12
5F142AA54
5F142BA02
5F142BA32
5F142CA11
5F142CB14
5F142CB22
5F142CB23
5F142CD02
5F142CD32
5F142CE04
5F142CE06
5F142CE13
5F142CE32
5F142CG07
5F142CG26
5F142CG27
5F142DB17
5F142DB54
5F142EA02
5F142EA34
5F241AA04
5F241AA06
5F241AA42
5F241CA05
5F241CA13
5F241CA22
5F241CA36
5F241CA37
5F241CA38
5F241CA39
5F241CA40
5F241CA43
5F241CA65
5F241CA74
5F241CA93
5F241CB11
5F241CB15
(57)【要約】
本開示の一実施例に係るユニットピクセルは、上面及び下面を有する透明基板;前記透明基板の上面の上部に整列された複数の発光素子;及び前記複数の発光素子と前記透明基板との間に配置された反射器;を含み、前記複数の発光素子から放出された光は、前記透明基板の上面及び下面を介して外部に放出されるように構成され、前記反射器は、前記透明基板の内部から前記透明基板の上面に進行する光を反射するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面及び下面を有する透明基板;
前記透明基板の上面の上部に整列された複数の発光素子;及び
前記複数の発光素子と前記透明基板との間に配置された反射器;を含み、
前記複数の発光素子から放出された光は、前記透明基板の上面及び下面を介して外部に放出されるように構成され、
前記反射器は、前記透明基板の内部から前記透明基板の上面に進行する光を反射するように構成されたユニットピクセル。
【請求項2】
前記複数の発光素子と前記透明基板との間に配置され、前記反射器を覆う光遮断層をさらに含み、
前記光遮断層は、前記複数の発光素子で生成された光が通過する複数の窓を有し、
前記複数の発光素子は、前記複数の窓に対応して配置された、請求項1に記載のユニットピクセル。
【請求項3】
前記光遮断層と前記複数の発光素子との間に配置された接着層をさらに含み、
前記複数の発光素子は前記接着層に付着している、請求項2に記載のユニットピクセル。
【請求項4】
前記透明基板の表面を覆う表面層をさらに含み、
前記反射器及び前記光遮断層は前記表面層上に位置している、請求項3に記載のユニットピクセル。
【請求項5】
前記複数の発光素子を覆う段差調節層;及び
前記段差調節層上に配置された接続層;をさらに含み、
前記段差調節層は、前記複数の発光素子を露出させる開口部を有し、
前記接続層は、前記段差調節層の開口部を介して前記複数の発光素子に電気的に接続された、請求項3に記載のユニットピクセル。
【請求項6】
前記接続層を覆う絶縁物質層をさらに含み、
前記絶縁物質層は、前記接続層を露出させる開口部を有する、請求項5に記載のユニットピクセル。
【請求項7】
前記絶縁物質層は、前記接続層の側面と共に、前記段差調節層の側面を覆う、請求項6に記載のユニットピクセル。
【請求項8】
前記絶縁物質層は、前記段差調節層の厚さより薄い厚さを有する、請求項7に記載のユニットピクセル。
【請求項9】
前記段差調節層及び前記絶縁物質層はポリイミドで形成された、請求項8に記載のユニットピクセル。
【請求項10】
前記複数の発光素子は、それぞれ、
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、及び前記第1導電型半導体層と第2導電型半導体層との間に介在した活性層を含む発光構造体;及び
前記発光構造体上に配置された第1電極パッド及び第2電極パッド;を含み、
前記段差調節層の開口部は、前記第1及び第2電極パッドを露出させている、請求項5に記載のユニットピクセル。
【請求項11】
前記複数の発光素子は、それぞれ前記発光構造体と前記第1及び第2電極パッドとの間に配置された絶縁層をさらに含み、
前記絶縁層は分布ブラッグ反射器を含む、請求項10に記載のユニットピクセル。
【請求項12】
前記複数の発光素子は、赤色発光素子、緑色発光素子、及び青色発光素子を含み、
前記青色発光素子の絶縁層は、前記赤色発光素子及び緑色発光素子の各絶縁層の反射率より低い反射率を有する、請求項11に記載のユニットピクセル。
【請求項13】
前記透明基板は、前記発光素子に対面する面に凹凸パターンを有する、請求項1に記載のユニットピクセル。
【請求項14】
前記複数の発光素子は、互いに異なる色相の光を放出する少なくとも3個の発光素子を含み、
前記少なくとも3個の発光素子は一列に配列された、請求項1に記載のユニットピクセル。
【請求項15】
パッドを有する回路基板;
前記回路基板上に配置された複数のユニットピクセル;及び
前記複数のユニットピクセルを前記パッドにボンディングするボンディング材;を含み、
前記複数のユニットピクセルのそれぞれは、
上面及び下面を有する透明基板;
前記透明基板の上面の上部に整列された複数の発光素子;及び
前記複数の発光素子と前記透明基板との間に配置された反射器;を含み、
前記複数の発光素子から放出された光は、前記透明基板の上面及び下面を介して外部に放出されるように構成され、
前記反射器は、前記透明基板の内部から前記透明基板の上面に進行する光を反射するように構成された、ディスプレイ装置。
【請求項16】
前記複数のユニットピクセルのそれぞれは、前記複数の発光素子と前記透明基板との間に配置され、前記反射器を覆う光遮断層をさらに含み、
前記光遮断層は、前記複数の発光素子で生成された光が通過する複数の窓を有し、
前記複数の発光素子は、前記複数の窓に対応して配置された、請求項15に記載のディスプレイ装置。
【請求項17】
前記複数のユニットピクセルのそれぞれは、
前記複数の発光素子を覆う段差調節層;及び
前記段差調節層上に配置された接続層;をさらに含み、
前記段差調節層は、前記複数の発光素子を露出させる開口部を有し、
前記接続層は、前記段差調節層の開口部を介して前記複数の発光素子に電気的に接続された、請求項16に記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
前記各ボンディング材は、前記接続層と前記パッドとをボンディングする、請求項17に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
前記反射器は、前記複数の発光素子のうち一つ以上の周囲に配置された、請求項15に記載のディスプレイ装置。
【請求項20】
前記反射器は、前記複数の発光素子の間の全ての領域を覆うように配置された、請求項15に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的な各実施例は、発光素子を有するユニットピクセル、及びそれを有するディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光素子は、無機光源である発光ダイオードを用いた半導体素子であって、ディスプレイ装置、車両用ランプ、一般照明などの多くの分野に多様に用いられている。発光ダイオードは、寿命が長く、消費電力が低く、且つ応答速度が速いという長所を有し、既存の光源に迅速に取って代わっている。
【0003】
一方、従来の発光ダイオードは、ディスプレイ装置で主にバックライト光源として使用されていたが、近年、発光ダイオードを用いて直接イメージを具現するディスプレイ装置が開発されている。このようなディスプレイは、マイクロLEDディスプレイと称されることもある。
【0004】
ディスプレイ装置は、一般に、青色、緑色及び赤色の混合色を用いて多様な色相を具現する。ディスプレイ装置は、多様なイメージを具現するために複数のピクセルを含み、各ピクセルは、青色、緑色及び赤色のサブピクセルを備える。これらのサブピクセルの色相を通じて特定のピクセルの色相が定められ、これらのピクセルの組み合わせによってイメージが具現される。
【0005】
マイクロLEDディスプレイの場合、各サブピクセルに対応してマイクロLEDが2次元平面上に配列され、これによって一つの基板上に数多くの個数のマイクロLEDが配置される必要がある。ところが、マイクロLEDの大きさは、例えば、200マイクロ以下、さらに100マイクロ以下と非常に小さく、このような小さいサイズによって多様な問題が発生する。特に、小さい発光ダイオードをハンドリングすることが難しいので、ディスプレイ用パネル上に発光ダイオードを直接実装することは容易でない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例示的な各実施例は、回路基板に実装するのに適したユニットピクセル及びそれを有するディスプレイ装置を提供する。
【0007】
例示的な各実施例は、輝度の減少を防止できるユニットピクセル及びそれを有するディスプレイ装置を提供する。
【0008】
例示的な各実施例は、マイクロLEDの指向角を制御できるユニットピクセル及びそれを有するディスプレイ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
例示的な実施例は、ユニットピクセルを提供するが、このユニットピクセルは、上面及び下面を有する透明基板;前記透明基板の上面の上部に整列された複数の発光素子;及び前記発光素子と前記透明基板との間に配置された反射器;を含み、前記複数の発光素子から放出された光は、前記透明基板の上面及び下面を介して外部に放出されるように構成され、前記反射器は、前記透明基板の内部から前記透明基板の上面に進行する光を反射するように構成される。
【0010】
例示的な実施例は、ディスプレイ装置を提供するが、このディスプレイ装置は、パッドを有する回路基板;前記回路基板上に配置された複数のユニットピクセル;及び前記ユニットピクセルを前記パッドにボンディングするボンディング材;を含み、前記ユニットピクセルのそれぞれは、上面及び下面を有する透明基板;前記透明基板の上面の上部に整列された複数の発光素子;及び前記複数の発光素子と前記透明基板との間に配置された反射器;を含み、前記複数の発光素子から放出された光は、前記透明基板の上面及び下面を介して外部に放出されるように構成され、前記反射器は、前記透明基板の内部から前記透明基板の上面に進行する光を反射するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施例に係るディスプレイ装置を説明するための概略的な平面図である。
【0012】
図2A】一実施例に係る発光素子を説明するための概略的な平面図である。
【0013】
図2B図2AのA-A’線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
【0014】
図2C】一実施例に係る発光素子の表面の凹凸パターンを説明するための概略的な断面図である。
【0015】
図2D】一実施例に係る発光素子の表面の凹凸パターンを説明するためのSEMイメージである。
【0016】
図3A】一実施例に係るユニットピクセルを説明するための概略的な平面図である。
【0017】
図3B図3AのB-B’線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
【0018】
図3C図3AのC-C’線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
【0019】
図3D】一実施例に係るユニットピクセルの変形例を説明するための概略的な断面図である。
【0020】
図4A】一実施例に係るピクセルモジュールを説明するための概略的な平面図である。
【0021】
図4B図4AのD-D’線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
【0022】
図4C】一実施例に係るピクセルモジュールを説明するための概略的な背面図である。
【0023】
図4D】一実施例に係るピクセルモジュールを説明するための概略的な回路図である。
【0024】
図4E】一実施例に係るピクセルモジュールを説明するための概略的な回路図である。
【0025】
図5A】一実施例に係るユニットピクセルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図5A】一実施例に係るユニットピクセルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図5B】一実施例に係るユニットピクセルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図5C】一実施例に係るユニットピクセルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図5D】一実施例に係るユニットピクセルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図5E】一実施例に係るユニットピクセルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
【0026】
図6A】一実施例に係るユニットピクセルの多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
図6B】一実施例に係るユニットピクセルの多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
図6C】一実施例に係るユニットピクセルの多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
図6D】一実施例に係るユニットピクセルの多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
図6E】一実施例に係るユニットピクセルの多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
図6F】一実施例に係るユニットピクセルの多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の各図面を参照して本開示の各実施例を詳細に説明する。以下に紹介する各実施例は、本開示が属する技術分野の通常の技術者に本開示の思想を十分に伝達するために例として提供されるものである。したがって、本開示は、以下で説明する各実施例に限定されず、他の形態に具体化されることも可能である。そして、各図面において、構成要素の幅、長さ、厚さなどは、便宜のために誇張して表現する場合がある。また、一つの構成要素が他の構成要素の「上部に」又は「上に」あると記載された場合、一つの構成要素が他の構成要素の「直上部」又は「直上に」ある場合のみならず、一つの構成要素と他の構成要素との間に更に他の構成要素が介在した場合も含む。明細書全体にわたって同一の参照番号は、同一の構成要素を示す。
【0028】
例示的な実施例に係るユニットピクセルは、上面及び下面を有する透明基板;前記透明基板の上面の上部に整列された複数の発光素子;及び前記複数の発光素子と前記透明基板との間に配置された反射器;を含み、前記複数の発光素子から放出された光は、前記透明基板の上面及び下面を介して外部に放出されるように構成され、前記反射器は、前記透明基板の内部から前記透明基板の上面に進行する光を反射するように構成される。
【0029】
反射器を採択することによって、各発光素子から放出される光の輝度及び指向角を増加させることができる。
【0030】
前記ユニットピクセルは、前記発光素子と前記透明基板との間に配置され、前記反射器を覆う光遮断層をさらに含むことができ、前記光遮断層は、前記発光素子で生成された光が通過する窓を有することができ、前記発光素子は、前記窓に対応して配置されてもよい。
【0031】
前記ユニットピクセルは、前記光遮断層と前記発光素子との間に配置された接着層をさらに含むことができ、前記発光素子は前記接着層に付着され得る。
【0032】
前記ユニットピクセルは、前記透明基板の表面を覆う表面層をさらに含むことができ、前記反射器及び前記光遮断層は前記表面層上に位置し得る。
【0033】
前記表面層は、前記反射器及び前記光遮断層の接着力を向上させ、反射器及び光遮断層が透明基板から剥離されることを防止することができる。
【0034】
前記ユニットピクセルは、前記発光素子を覆う段差調節層;及び前記段差調節層上に配置された接続層をさらに含むことができ、前記段差調節層は、前記発光素子を露出させる開口部を有することができ、前記接続層は、前記段差調節層の開口部を介して前記発光素子に電気的に接続されてもよい。
【0035】
前記ユニットピクセルは、前記接続層を覆う絶縁物質層をさらに含むことができ、前記絶縁物質層は、前記接続層を露出させる開口部を有することができる。
【0036】
さらに、前記絶縁物質層は、前記接続層の側面と共に、前記段差調節層の側面を覆うことができる。
【0037】
一実施例において、前記絶縁物質層は、前記段差調節層の厚さより薄い厚さを有することができる。
【0038】
前記段差調節層及び前記絶縁物質層は、ポリイミドで形成されてもよい。
【0039】
前記発光素子のそれぞれは、第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、及び前記第1導電型半導体層と第2導電型半導体層との間に介在した活性層を含む発光構造体;及び前記発光構造体上に配置された第1電極パッド及び第2電極パッド;を含むことができ、前記段差調節層の開口部は、前記第1及び第2電極パッドを露出させることができる。
【0040】
前記発光素子のそれぞれは、前記発光構造体と前記第1及び第2電極パッドとの間に配置された絶縁層をさらに含むことができ、前記絶縁層は分布ブラッグ反射器を含むことができる。
【0041】
前記発光素子は、赤色発光素子、緑色発光素子、及び青色発光素子を含むことができ、前記青色発光素子の絶縁層は、前記赤色及び緑色発光素子の各絶縁層の反射率より低い反射率を有することができる。
【0042】
前記透明基板は、前記発光素子に対面する面に凹凸パターンを有することができる。前記凹凸パターンにより、発光素子から放出される光の指向角を均一にすることができる。
【0043】
前記複数の発光素子は、それぞれ前記透明基板に対面する面に、第1凹凸パターン、及び前記第1凹凸パターン上に形成された第2凹凸パターンを有することができる。前記第1及び第2凹凸パターンによって光抽出効率を改善することができ、各発光素子の指向角を均一にすることができる。
【0044】
前記複数の発光素子は、互いに異なる色相の光を放出する少なくとも3個の発光素子を含むことができ、前記少なくとも3個の発光素子は一列に配列されてもよい。
【0045】
一実施例に係るディスプレイ装置は、パッドを有する回路基板;前記回路基板上に配置された複数のユニットピクセル;及び前記ユニットピクセルを前記パッドにボンディングするボンディング材;を含み、前記ユニットピクセルのそれぞれは、上面及び下面を有する透明基板;前記透明基板の上面の上部に整列された複数の発光素子;及び前記発光素子と前記透明基板との間に配置された反射器;を含み、前記発光素子から放出された光は、前記透明基板の上面及び下面を介して外部に放出されるように構成され、前記反射器は、前記透明基板の内部から前記透明基板の上面に進行する光を反射するように構成される。
【0046】
前記ユニットピクセルは、前記発光素子と前記透明基板との間に配置され、前記反射器を覆う光遮断層をさらに含むことができ、前記光遮断層は、前記発光素子で生成された光が通過する窓を有することができ、前記発光素子は、前記窓に対応して配置されてもよい。
【0047】
前記ユニットピクセルは、前記発光素子を覆う段差調節層;及び前記段差調節層上に配置された接続層;をさらに含むことができ、前記段差調節層は、前記発光素子を露出させる開口部を有することができ、前記接続層は、前記段差調節層の開口部を介して前記発光素子に電気的に接続されてもよい。
【0048】
前記ボンディング材は、前記接続層と前記パッドとをボンディングすることができる。
【0049】
以下、添付の各図面を参照して本開示の実施例をより詳細に説明する。
【0050】
図1は、本開示の一実施例に係るディスプレイ装置を説明するための概略的な平面図である。
【0051】
図1を参照すると、ディスプレイ装置10000は、パネル基板2100及び複数のピクセルモジュール1000を含むことができる。
【0052】
ディスプレイ装置10000は、特に限定されないが、マイクロLED TV、スマートウォッチ、VRヘッドセットなどのVRディスプレイ装置、又は拡張現実メガネなどのARディスプレイ装置を含むことができる。
【0053】
パネル基板2100は、受動マトリックス駆動又は能動マトリックス駆動のための回路を含むことができる。一実施例において、パネル基板2100は、内部に配線及び抵抗を含むことができ、他の実施例において、パネル基板2100は、配線、トランジスタ及びキャパシタを含むことができる。また、パネル基板2100は、配置された回路に電気的に接続し得る各パッドを上面に有することができる。
【0054】
一実施例において、複数のピクセルモジュール1000がパネル基板2100上に整列される。各ピクセルモジュール1000は、回路基板1001、及び回路基板1001上に配置された複数のユニットピクセル100を含むことができる。他の実施例において、複数のユニットピクセル100がパネル基板2100上に直接配列されてもよい。
【0055】
各ユニットピクセル100は、複数の発光素子10a、10b、10cを含む。各発光素子10a、10b、10cは、互いに異なる色相の光を放出することができる。各ユニットピクセル100内の各発光素子10a、10b、10cは、図1に示したように一列に配列されてもよい。一実施例において、発光素子10a、10b、10cは、イメージが具現されるディスプレイ画面に対して垂直方向に配列されてもよい。しかし、本開示がこれに限定されることはなく、各発光素子10a、10b、10cは、イメージが具現されるディスプレイ画面に対して水平方向に配列されてもよい。
【0056】
以下では、ディスプレイ装置10000内に配置された各発光素子10a、10b、10c、ユニットピクセル100及びピクセルモジュール1000の順にディスプレイ装置10000の各構成要素を詳細に説明する。
【0057】
まず、図2Aは、本開示の一実施例に係る発光素子10aを説明するための概略的な平面図で、図2Bは、図2AのA-A’線に沿って切り取られた概略的な断面図である。ここで、発光素子10aを例に挙げて説明するが、各発光素子10b、10cも概して類似する構造を有するので、互いに重複する説明は省略する。
【0058】
図2A及び図2Bを参照すると、発光素子10aは、第1導電型半導体層21、活性層23、及び第2導電型半導体層25を含む発光構造体、オーミックコンタクト層27、第1コンタクトパッド53、第2コンタクトパッド55、絶縁層59、第1電極パッド61、及び第2電極パッド63を含むことができる。
【0059】
発光構造体、すなわち、第1導電型半導体層21、活性層23及び第2導電型半導体層25は基板上に成長されてもよい。前記基板は、窒化ガリウム基板、GaAs基板、Si基板、サファイア基板、特に、パターニングされたサファイア基板などのように半導体成長用として使用され得る多様な基板であってもよい。成長基板は、各半導体層から機械的研磨、レーザーリフトオフ、ケミカルリフトオフなどの技術を用いて分離されてもよい。ただし、本発明がこれに限定されることはなく、基板の一部が残留し、第1導電型半導体層21の少なくとも一部を構成することもできる。
【0060】
一実施例において、赤色光を放出する発光素子10aの場合、各半導体層は、アルミニウムガリウムヒ素 (aluminum gallium arsenide、AlGaAs)、リン化ガリウムヒ素(gallium arsenide phosphide、GaAsP)、リン化アルミニウムガリウムインジウム(aluminum gallium indium phosphide、AlGaInP)、又はリン化ガリウム(gallium phosphide、GaP)を含むことができる。
【0061】
緑色光を放出する発光素子10bの場合、各半導体層は、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化ガリウム(GaN)、リン化ガリウム(GaP)、リン化アルミニウムガリウムインジウム(AlGaInP)、又はリン化アルミニウムガリウム(AlGaP)を含むことができる。
【0062】
一実施例において、青色光を放出する発光素子10cの場合、半導体層は、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、又はセレン化亜鉛(zinc selenide、ZnSe)を含むことができる。
【0063】
第1導電型と第2導電型は互いに反対の極性であって、第1導電型がn型である場合、第2導電型はp型になり、第1導電型がp型である場合、第2導電型はn型になる。
【0064】
第1導電型半導体層21、活性層23及び第2導電型半導体層25は、金属有機化学気相成長法(MOCVD)などの公知の方法を用いてチャンバー内で基板上に成長されてもよい。また、第1導電型半導体層21は、n型不純物(例えば、Si、Ge、Sn)を含み、第2導電型半導体層25は、p型不純物(例えば、Mg、Sr、Ba)を含む。一実施例において、第1導電型半導体層21は、ドーパントとしてSiを含むGaN又はAlGaNを含むことができ、第2導電型半導体層25は、ドーパントとしてMgを含むGaN又はAlGaNを含むことができる。
【0065】
図面において、第1導電型半導体層21及び第2導電型半導体層25がそれぞれ単一層であることを示したが、これらの層は、多重層であってもよく、また、超格子層を含むこともできる。活性層23は、単一量子井戸構造又は多重量子井戸構造を含むことができ、所望の波長を放出するように窒化物系半導体の組成比が調節される。例えば、活性層23は、青色光、緑色光、赤色光又は紫外線を放出することができる。
【0066】
第2導電型半導体層25及び活性層23は、メサM構造を有して第1導電型半導体層21上に配置されてもよい。メサMは、第2導電型半導体層25及び活性層23を含み、図2Bに示したように、第1導電型半導体層21の一部を含むこともできる。メサMは、第1導電型半導体層21の一部の領域上に位置し、メサMの周囲に第1導電型半導体層21の上面が露出してもよい。
【0067】
本実施例において、メサMは、その周辺に第1導電型半導体層21を露出させるように形成される。他の実施例において、メサMを貫通して第1導電型半導体層21を露出させる貫通ホールが形成されてもよい。
【0068】
一方、前記第1導電型半導体層21は、表面テクスチャリングによる凹凸パターン21pを有することができる。凹凸パターン21pは、第1導電型半導体層21の光放出面側に形成されてもよい。表面テクスチャリングは、例えば、乾式又は湿式エッチング工程を用いたパターニングによって行われてもよい。
【0069】
一実施例において、コーン状の各突出部が形成されてもよく、コーンの高さは2μm乃至3μmで、コーンの間隔は1.5μm乃至2μmで、コーンの底の直径は約3μm乃至5μmであってもよい。また、コーンは截頭型であってもよく、この場合、コーンの上面の直径は約2μm乃至3μmであってもよい。
【0070】
他の実施例において、凹凸パターン21pは、図2Cに示したように、第1凹凸パターン21p1と、第1凹凸パターン21p1上にさらに形成された第2凹凸パターン21p2とを含むことができる。第1凹凸パターン21p1の各突出部は、約2μm乃至3μmの高さ、1.5μm乃至2μmの間隔、及び約3μm乃至5μmの底の直径を有することができる。一方、第2凹凸パターン21p2は、第1凹凸パターン21p1の各突出部、及び各突出部の間の領域に全て形成されてもよい。図2Dは、第1導電型半導体層21の表面に実際に形成された凹凸パターンのSEM写真を示している。第1凹凸パターン21p1は、乾式又は湿式エッチング技術を用いて形成されてもよく、第2凹凸パターン21p2は、例えば、湿式エッチングを用いて形成されてもよい。
【0071】
第1導電型半導体層21の表面に凹凸パターン21pを形成することによって、内部全反射を減少させ、光抽出効率を増加させることができる。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、いずれも第1導電型半導体層に表面テクスチャリングが行われてもよく、これによって、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cから放出される光の指向角を均一化することができる。しかし、本発明がこれに限定されることはなく、一部の発光素子は、凹凸パターン21pを含まず、平坦な面を有することもできる。
【0072】
オーミックコンタクト層27は、第2導電型半導体層25上に配置され、第2導電型半導体層25にオーミックコンタクトする。オーミックコンタクト層27は、単一層又は多重層で形成されてもよく、透明導電性酸化膜又は金属膜で形成されてもよい。透明導電性酸化膜としては、ITO又はZnOなどを例に挙げることができ、金属膜としては、Al、Ti、Cr、Ni、Auなどの金属及びこれらの合金を例に挙げることができる。
【0073】
第1コンタクトパッド53は、露出した第1導電型半導体層21上に配置される。第1コンタクトパッド53は、第1導電型半導体層21にオーミックコンタクトすることができる。例えば、第1コンタクトパッド53は、第1導電型半導体層21にオーミックコンタクトするオーミック金属層で形成されてもよい。第1コンタクトパッド53のオーミック金属層は、第1導電型半導体層21の半導体材料によって適宜選定され得る。第1コンタクトパッド53は省略されてもよい。
【0074】
第2コンタクトパッド55は、オーミックコンタクト層27上に配置されてもよい。第2コンタクトパッド55は、オーミックコンタクト層27に電気的に接続する。第2コンタクトパッド55は省略されてもよい。
【0075】
絶縁層59は、メサM、オーミックコンタクト層27、第1コンタクトパッド53、及び第2コンタクトパッド55を覆う。絶縁層59は、第1コンタクトパッド53及び第2コンタクトパッド55を露出させる各開口部59a、59bを有する。絶縁層59は、単一層又は多重層で形成されてもよい。さらに、絶縁層59は、互いに異なる屈折率を有する各絶縁層を積層した分布ブラッグ反射器を含むこともできる。例えば、分布ブラッグ反射器は、SiO、Si、SiON、TiO、Ta、及びNbから選ばれた少なくとも2種類の絶縁層を含むことができる。
【0076】
分布ブラッグ反射器は、活性層23から放出される光を反射する。分布ブラッグ反射器は、活性層23から放出される光のピーク波長を含み、相対的に広い波長範囲にわたって高い反射率を示すことができ、光の入射角を考慮して設計され得る。一実施例において、分布ブラッグ反射器は、他の入射角で入射される光に比べて、入射角0度で入射される光に対してさらに高い反射率を有することができる。他の実施例において、分布ブラッグ反射器は、入射角0度で入射される光に比べて、他の特定の入射角で入射される光に対してさらに高い反射率を有することができる。例えば、分布ブラッグ反射器は、入射角0度で入射される光に比べて、入射角10度で入射される光に対してさらに高い反射率を有することができる。
【0077】
一方、青色発光素子10cの発光構造体は、赤色発光素子10a及び緑色発光素子10bの各発光構造体に比べて高い内部量子効率を有する。これによって、青色発光素子10cは、赤色及び緑色発光素子10a、10bに比べて高い光抽出効率を示すことができる。これによって、赤色光、緑色光、及び青色光の色混合比率を適正に維持することが難しくなり得る。
【0078】
赤色光、緑色光、及び青色光の色混合比率を調節するために、各発光素子10a、10b、10cに適用される各分布ブラッグ反射器は、互いに異なる反射率を有するように形成されてもよい。例えば、青色発光素子10cは、赤色及び緑色発光素子10a、10bに比べて相対的に低い反射率を有する分布ブラッグ反射器を有することができる。例えば、青色発光素子10cに形成される分布ブラッグ反射器は、活性層23で生成される青色光に対して入射角0度で約95%未満、さらに90%未満の反射率を有することができ、緑色発光素子10bに形成される分布ブラッグ反射器は、緑色光に対して入射角0度で約95%以上、99%以下の反射率を有することができ、赤色発光素子10aに形成される分布ブラッグ反射器は、赤色光に対して入射角0度で99%以上の反射率を有することができる。
【0079】
一実施例において、赤色、緑色、及び青色発光素子10a、10b、10cに適用される各分布ブラッグ反射器は、概して類似する厚さを有することができる。例えば、これらの発光素子10a、10b、10cに適用された分布ブラッグ反射器の間の厚さの差は、最も厚い分布ブラッグ反射器の厚さの10%未満であってもよい。各分布ブラッグ反射器の厚さの差を減少させることによって、赤色、緑色、及び青色発光素子10a、10b、10cに適用される工程条件、例えば、絶縁層59をパターニングする工程を類似する形に設定することができ、さらに、ユニットピクセルの製造工程が複雑になることを防止することができる。さらに、赤色、緑色、及び青色発光素子10a、10b、10cに適用される各分布ブラッグ反射器は、概して類似する積層数を有することもできる。しかし、本発明がこれに限定されることはない。
【0080】
第1電極パッド61及び第2電極パッド63は絶縁層59上に配置される。第1電極パッド61は、第1コンタクトパッド53の上部からメサMの上部に延長されてもよく、第2電極パッド63は、メサMの上部領域内に配置されてもよい。第1電極パッド61は、開口部59aを介して第1コンタクトパッド53に接続することができ、第2電極パッド63は、第2コンタクトパッド55に電気的に接続することができる。第1電極パッド61が第1導電型半導体層21に直接オーミックコンタクトすることもでき、この場合、第1コンタクトパッド53は省略されてもよい。また、第2コンタクトパッド55が省略された場合、第2電極パッド63は、オーミックコンタクト層27に直接接続することができる。
【0081】
第1及び/又は第2電極パッド61、63は、単一層又は多重層金属で形成されてもよい。第1及び/又は第2電極パッド61、63の材料としては、Al、Ti、Cr、Ni、Auなどの金属及びこれらの合金などが使用されてもよい。
【0082】
本開示の一実施例に係る発光素子10aを図面と共に簡略に説明したが、発光素子10aは、上述した層以外にも、付加的な機能を有する層をさらに含むことができる。例えば、光を反射する反射層、特定の構成要素を絶縁するための追加絶縁層、ソルダーの拡散を防止するソルダー防止層などの多様な層がさらに含まれてもよい。
【0083】
また、フリップチップタイプの発光素子を形成する場合において、多様な形態でメサを形成することができ、第1及び第2電極パッド61、63の位置や形状も多様に変更され得る。また、オーミックコンタクト層27は省略されてもよく、第2コンタクトパッド55又は第2電極パッド63が第2導電型半導体層25に直接接触することもできる。
【0084】
図3Aは、本開示の一実施例に係るユニットピクセル100を説明するための概略的な平面図で、図3Bは、図3AのB-B’線に沿って切り取られた概略的な断面図で、図3Cは、図3AのC-C’線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
【0085】
図3A図3B、及び図3Cを参照すると、ユニットピクセル100は、透明基板121、第1乃至第3発光素子10a、10b、10c、表面層122、反射器120r、光遮断層123、接着層125、段差調節層127、各接続層129a、129b、129c、129d、及び絶縁物質層131を含むことができる。
【0086】
ユニットピクセル100は、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cを含み、一つのピクセルを提供する。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、互いに異なる色相の光を放出し、これらは、それぞれサブピクセルに対応する。
【0087】
透明基板121は、PET、ガラス基板、クォーツ、サファイア基板などの光透過性基板である。透明基板121は、ディスプレイ装置10000(図1)の光放出面に配置され、各発光素子10a、10b、10cから放出された光は、透明基板121を介して外部に放出される。透明基板121は、上面及び下面を有することができる。透明基板121は、各発光素子10a、10b、10cに対面する面、すなわち、上面に凹凸パターン121pを含むことができる。凹凸パターン121pは、各発光素子10a、10b、10cから放出された光を散乱させ、指向角を増加させる。また、互いに異なる指向角特性を有する各発光素子10a、10b、10cから放出された光は、前記凹凸パターン121pによって均一な指向角で放出させることができる。これによって、見る角度によって色差が発生することを防止することができる。
【0088】
凹凸パターン121pは、規則的又は不規則的であってもよい。凹凸パターン121pは、例えば、3μmのピッチ、2.8μmの直径、及び1.8μmの高さを有することができる。凹凸パターン121pは、一般に、パターニングされたサファイア基板に適用されるパターンであってもよいが、これに限定されない。
【0089】
また、透明基板121は、透明基板121の下面に反射防止コーティングをさらに含むことができ、又は、グレア防止層を含んだり、グレア防止処理が施されてもよい。透明基板121は、例えば、50μm~300μmの厚さを有することができる。
【0090】
透明基板121が光放出面に配置されるので、透明基板121は回路を含まない。しかし、本開示がこれに限定されることはなく、回路を含むこともできる。
【0091】
一方、一つの透明基板121に一つのユニットピクセル100が形成されたことを示すが、一つの透明基板121に複数のユニットピクセル100が形成されてもよい。
【0092】
表面層122は、透明基板121の凹凸パターン121pを覆う。表面層122は、凹凸パターン121pの形状に沿って形成されてもよい。表面層122は、その上に形成される光遮断層123及び反射器120rの接着力を向上させることができる。例えば、表面層122は、シリコン酸化膜で形成されてもよい。表面層122は、透明基板121の種類によって省略されてもよい。
【0093】
光遮断層123は、透明基板121の上面上に形成される。光遮断層123は、表面層122に接することができる。光遮断層123は、カーボンブラックのように光を吸収する吸収物質を含むことができる。光吸収物質は、各発光素子10a、10b、10cで生成された光が透明基板121と各発光素子10a、10b、10cとの間の領域から側面側に漏れることを防止し、各発光素子10a、10b、10cの各光の混色を防止し、ディスプレイ装置のコントラストを向上させる。
【0094】
光遮断層123は、各発光素子10a、10b、10cで生成された光が透明基板121に入射されるように光進行経路のための窓123a、123b、123cを有することができ、そのために、透明基板121上で透明基板121を露出させるようにパターニングされてもよい。窓123a、123b、123cの幅は、発光素子の幅より狭くてもよいが、これに限定されることはなく、発光素子の幅より大きいか、又はそれと同じであってもよい。
【0095】
また、光遮断層123の窓123a、123b、123cは、各発光素子10a、10b、10cの整列位置を定義する。よって、各発光素子10a、10b、10cの整列位置を定義するための別途の各整列マーカーを省略することができる。しかし、本開示がこれに限定されることはなく、各発光素子10a、10b、10cを整列するための位置を提供するために、各整列マーカーが透明基板121上に又は光遮断層123や接着層125上に提供されてもよい。
【0096】
反射器120rは、透明基板121の上面上の一部の領域に形成されてもよい。反射器120rは、光遮断層123と透明基板121との間に配置されてもよい。反射器120rは、透明基板121の上面と下面との間で光遮断層123に入射される光を反射する。図示したように、反射器120rは、発光素子10bの周囲、窓123bの周囲に配置されてもよい。反射器120rは、例えば、発光素子10bから放出された光に対して80%以上の反射率を有する反射金属層で形成されてもよい。反射金属層は、例えば、Au、Ag、Al、Pt、Niなどを含むことができる。
【0097】
本実施例において、発光素子10bと反射器120rは、重畳しないように配置されてもよい。しかし、本開示がこれに限定されることはなく、発光素子10bと反射器120rとが部分的に重畳することもできる。
【0098】
反射器120rの外側面は、図3Aに点線で示したように円形であってもよいが、本発明はこれに限定されない。反射器120rは、多様な形状を有することができ、これに対しては、図6A乃至図6Fを参照して後で詳細に説明する。
【0099】
接着層125は、透明基板121上に付着する。接着層125は、光遮断層123を覆うことができる。接着層125は、透明基板121の全面上に付着してもよいが、これに限定されることはなく、透明基板121の縁部付近の領域を露出させるように一部の領域に付着してもよい。接着層125は、各発光素子10a、10b、10cを透明基板121に付着するために使用される。接着層125は、光遮断層123に形成された窓123a、123b、123cを充填することができる。
【0100】
接着層125は、光透過性層で形成されてもよく、各発光素子10a、10b、10cから放出された光を透過させる。接着層125は、有機接着剤を用いて形成されてもよい。例えば、接着層125は、透明エポキシを用いて形成されてもよい。また、接着層125は、光を拡散させるために、SiO、TiO、ZnOなどの拡散物質(diffuser)を含むことができる。光拡散物質は、各発光素子10a、10b、10cが光放出面から観察されることを防止する。
【0101】
一方、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cが透明基板121上に配置される。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、接着層125によって透明基板121に付着してもよい。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、光遮断層123の各窓123a、123b、123cに対応して配置されてもよい。光遮断層123が省略された場合、各整列マーカーが各発光素子10a、10b、10cの整列位置を提供するために追加されてもよい。
【0102】
第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、例えば、赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子であってもよい。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cのそれぞれの具体的な構成は、図2A及び図2Bを参照して説明した通りであるので、それについての詳細な説明は省略する。
【0103】
第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、図3Aに示したように、一列に配列されてもよい。特に、透明基板121がサファイア基板である場合、サファイア基板は、切断方向に沿って結晶面によってきれいな各切断面(例えば、m面)と、そうでない各切断面(例えば、a面)とを含むことができる。例えば、四角形の形状に切断される場合、両側の二つの切断面(例えば、m面)は、結晶面に沿ってきれいに切断され得るが、これらの切断面に対して垂直に配置された他の二つの切断面(例えば、a面)はそうでなくてもよい。この場合、サファイア基板121のきれいな各切断面は、各発光素子10a、10b、10cの整列方向に並んでいてもよい。例えば、図3Aに示すように、きれいな各切断面(例えば、m面)が上下に配置され、他の二つの切断面(例えば、a面)が左右に配置されてもよい。
【0104】
第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、図2A及び図2Bを参照して説明した通りであってもよいが、これに限定されることはなく、水平型又はフリップチップ構造の多様な発光素子が使用されてもよい。
【0105】
段差調節層127は、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cを覆う。段差調節層127は、各発光素子10a、10b、10cの第1及び第2電極パッド61、63を露出させる各開口部127aを有する。段差調節層127は、各接続層129a、129b、129c、129dが形成される面の高さを一定に調節し、各接続層を安全に形成できるように助ける。段差調節層127は、例えば、感光性ポリイミドで形成されてもよい。
【0106】
段差調節層127は、接着層125の縁部で取り囲まれた領域内に配置されてもよいが、これに限定されることはない。例えば、段差調節層127は、接着層125の縁部を部分的に露出させるように形成されてもよい。
【0107】
第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dは、段差調節層127上に形成される。各接続層129a、129b、129c、129dは、段差調節層127の各開口部127aを介して第1乃至第3発光素子10a、10b、10cの第1及び第2電極パッド61、63に接続することができる。一実施例において、図3A及び図3Bに示したように、第1接続層129aは、第1発光素子10aの第2導電型半導体層に電気的に接続し、第2接続層129bは、第2発光素子10bの第2導電型半導体層に電気的に接続し、第3接続層129cは、第3発光素子10cの第2導電型半導体層に電気的に接続することができ、第4接続層129dは、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cの第1導電型半導体層に電気的に共通に接続することができる。第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dは、段差調節層127上に共に形成されてもよく、単一層或いは多重層を有することができ、例えば、Cr、Ti、Ni、Cu、Al、Pt、Auのうち少なくとも一つを含むことができる。第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dは、例えば、段差調節層127への接着特性が良好な接着金属層、金属物質の拡散を防止するための障壁金属層、及びボンディング金属層を含むことができる。さらに、接着金属層と障壁金属層との間に反射金属層がさらに配置されてもよい。例えば、接着金属層はCrを含むことができ、反射金属層はAl又はAgを含むことができ、障壁金属層はNiを含むことができ、ボンディング金属層はAuを含むことができる。
【0108】
他の実施例において、第1接続層129aは、第1発光素子10aの第1導電型半導体層に電気的に接続し、第2接続層129bは、第2発光素子10bの第1導電型半導体層に電気的に接続し、第3接続層129cは、第3発光素子10cの第1導電型半導体層に電気的に接続することができ、第4接続層129dは、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cの第2導電型半導体層に電気的に共通に接続することができる。第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dは、段差調節層127上に共に形成されてもよい。
【0109】
絶縁物質層131は、段差調節層127より薄い厚さで形成されてもよい。絶縁物質層131と段差調節層127との厚さの和は、1μm以上、50μm以下であってもよいが、これに限定されることはない。
【0110】
絶縁物質層131は、段差調節層127の側面及び各接続層129a、129b、129c、129dを覆う。また、絶縁物質層131は、接着層125の一部を覆うことができる。絶縁物質層131は、各接続層129a、129b、129c、129dを露出させる各開口部131a、131b、131c、131dを有し、これによってユニットピクセル100の各パッド領域が定義され得る。
【0111】
一実施例において、絶縁物質層131は、半透明物質であってもよく、有機又は無機物質で形成されてもよい。絶縁物質層131は、例えば、ポリイミドで形成されてもよい。段差調節層127と共に、絶縁物質層131がポリイミドで形成された場合、各接続層129a、129b、129c、129dは、各パッド領域を除いて、下部面、側面、及び上部面が全てポリイミドで取り囲まれてもよい。
【0112】
一方、ユニットピクセル100は、ソルダーなどのボンディング材を用いて回路基板に実装されてもよく、ボンディング材は、絶縁物質層131の各開口部131a、131b、131c、131dに露出した各接続層129a、129b、129c、129dと回路基板上の各パッドとをボンディングすることができる。
【0113】
本実施例によると、ユニットピクセル100は、別途の各バンプを含まず、各接続層129a、129b、129c、129dがボンディングパッドとして使用される。しかし、本発明がこれに限定されることはなく、絶縁物質層131の各開口部131a、131b、131c、131dを覆う各ボンディングパッドがさらに形成されてもよい。一実施例において、第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dの上部領域を逸脱し、各発光素子10a、10b、10cを部分的に覆うように形成されてもよい。
【0114】
本実施例において、各発光素子10a、10b、10cが接着層125によって透明基板121に付着したことを説明するが、接着層125の代わりに、他の結合器(coupler)を用いて各発光素子10a、10b、10cが透明基板121に結合されてもよい。例えば、各発光素子10a、10b、10cを各スペーサーを用いて透明基板121に結合させることができ、よって、各発光素子10a、10b、10cと透明基板121との間の領域に気体又は液体が充填され得る。これらの気体又は液体により、各発光素子10a、10b、10cから放出された光を透過させる光学層が形成され得る。上述した接着層125も光学層の一例である。ここで、光学層は、各発光素子10a、10b、10cとは異なる材料、例えば、気体、液体、又は固体で形成され、よって、各発光素子10a、10b、10c内の各半導体層の材料と区別される。
【0115】
本実施例によると、反射器120rは、光遮断層123と透明基板121との間に配置され、透明基板121内で透明基板121の上面に入射される光を反射させ、ユニットピクセル100の輝度を増加させることができる。また、反射器120rを採択することによって、各発光素子10a、10b、10cから放出される光の指向角を増加させることができる。各発光素子10a、10b、10cから放出された光の輝度及び指向角を調節するために、反射器120rを多様な形態に変形することができる。
【0116】
本実施例において、反射器120rが光遮断層123と透明基板121との間に配置されたことを説明するが、本開示がこれに限定されることはない。例えば、図3Dに示したように、反射器120rは、光遮断層123と接着層125との間に配置されてもよい。すなわち、反射器120rは、光遮断層123上に配置されてもよい。反射器120rの下面は、光遮断層123と完全に重畳し得る。例えば、反射器120rの下面は、光遮断層123でカバーされる領域内に位置することができ、よって、基板121から反射器120rが観察されることを防止することができる。反射器120rの内側面及び外側面は、光遮断層123の各窓123a、123b、123cの各側壁と並んでもよい。他の実施例において、反射器120rの一部は、光遮断層123の各窓123a、123b、123c内に配置されてもよい。
【0117】
反射器120rは、各発光素子10a、10b、10cと重畳しないように配置されてもよいが、本開示が必ずしもこれに限定されることはない。例えば、各発光素子10a、10b、10cのうち少なくとも一つが反射器120rと部分的に重畳することもできる。
【0118】
反射器120rが光遮断層123と接着層125との間に配置された場合、各発光素子10a、10b、10cから放出された光が光遮断層123によって損失されることを減少させることができる。さらに、第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dが反射金属層を含む場合、第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129d及び反射器120rが各発光素子10a、10b、10cの上下両側に配置され、各発光素子10a、10b、10cで生成された光の光効率を増加させることができる。
【0119】
図4Aは、本開示の一実施例に係るピクセルモジュール1000を説明するための概略的な平面図で、図4Bは、図4AのD-D’線に沿って切り取られた概略的な断面図で、図4Cは、ピクセルモジュール1000の背面図で、図4Dは、ピクセルモジュール1000の回路図である。
【0120】
図4A及び図4Bを参照すると、ピクセルモジュール1000は、回路基板1001、及び回路基板1001上に配列された各ユニットピクセル100を含む。さらに、ピクセルモジュール1000は、各ユニットピクセル100を覆うカバー層1010をさらに含むことができる。
【0121】
回路基板1001は、パネル基板2100と各発光素子10a、10b、10cとを電気的に連結するための回路を有することができる。回路基板1001内の回路は、多層構造で形成されてもよい。また、回路基板1001は、各発光素子10a、10b、10cを受動マトリックス駆動方式で駆動するための受動回路、又は能動マトリックス駆動方式で駆動するための能動回路を含むこともできる。回路基板1001は、表面に露出した各パッド1003を含むことができる。
【0122】
各ユニットピクセル100の具体的な構成は、図3A及び図3Bを参照して説明した通りであるので、重複を避けるために、これについての詳細な説明は省略する。各ユニットピクセル100は、回路基板1001上に整列されてもよい。各ユニットピクセル100は、図4Aに示したように2×2行列に配列されてもよいが、これに限定されることはなく、2×3、3×3、4×4、5×5などの多様な行列に配列されてもよい。
【0123】
各ユニットピクセル100は、ボンディング材1005によって回路基板1001にボンディングされる。例えば、ボンディング材1005は、図3A及び図3Bを参照して説明した絶縁物質層131の各開口部131a、131b、131c、131dを介して露出した各接続層129a、129b、129c、129dを回路基板1001上の各パッド1003にボンディングする。ボンディング材1005は、例えば、ソルダーであってもよく、ソルダーペーストを各パッド1003上にスクリーンプリンティングなどの技術を用いて配置した後、リフロー工程を通じてユニットピクセル100と回路基板1001とをボンディングすることができる。
【0124】
本実施例によると、各接続層129a、129b、129c、129dと各パッド1003との間に単一構造のボンディング材1005が配置され、ボンディング材1005が各接続層129a、129b、129c、129dと各パッド1003とを直接連結することができる。
【0125】
カバー層1010は、複数のユニットピクセル100を覆う。カバー層1010は、各ユニットピクセル100の間の光干渉を防止し、ディスプレイ装置のコントラストを向上させることができる。
【0126】
カバー層1010は、例えば、DFSR(dry-Film type solder resist)、PSR(photoimageable solder resist)、BM(black material)又はエポキシモールディングコンパウンド(EMC)などで形成されてもよい。カバー層1010は、例えば、ラミネーション、スピンコーティング、スリットコーティング、プリンティングなどの技術を用いて形成されてもよい。
【0127】
図4A及び図4Bに示した各ピクセルモジュール1000を図1のパネル基板2100上に実装することによって、ディスプレイ装置10000が提供され得る。回路基板1001は、各パッド1003に連結された各底パッドを有する。各底パッドは、各パッド1003に1対1で対応するように配置されてもよいが、共通接続を通じて各底パッドの個数を減少させることができる。これに対して、2×2行列で配列されたユニットピクセル100を有するピクセルモジュール1000を、例えば、図4C及び図4Dを参照して説明する。
【0128】
図4Cは、ピクセルモジュール1000の背面図であって、回路基板1001の各底パッドC1、C2、R1、R2、G1、G2、B1及びB2を示している。ピクセルモジュール1000が2×2行列に配列されるので、合計4個のピクセルモジュールが回路基板1001上に配列される。また、各ピクセルモジュール1000上に3個の発光素子10a、10b、10cが配置され、4個のパッド領域が配置される。よって、回路基板1001上には、4個のユニットピクセル100の各パッド領域である16個に該当する各パッド1003が提供され得る。これに反して、各底パッドは、8個のみが配置され得るが、これらの8個の底パッドがパネル基板2100に連結され、それぞれの発光素子10a、10b、10cを個別に駆動することができる。
【0129】
図4Dは、一実施例において、各発光素子10a、10b、10cが各底パッドC1、C2、R1、R2、G1、G2、B1及びB2に連結された概略的な回路図である。
【0130】
図4Dを参照すると、底パッドC1は、左側列に配置された各発光素子10a、10b、10cの各カソードに共通に接続し、底パッドC2は、右側列に配置された各発光素子10a、10b、10cの各カソードに共通に接続する。
【0131】
一方、上側行に配置された各ユニットピクセル100において、第1発光素子10aの各アノードに底パッドR1が接続され、第2発光素子10bの各アノードに底パッドG1が接続され、第3発光素子10cの各アノードに底パッドB1が接続されてもよい。
【0132】
また、下側行に配置された各ユニットピクセル100において、第1発光素子10aの各アノードに底パッドR2が接続され、第2発光素子10bの各アノードに底パッドG2が接続され、第3発光素子10cの各アノードに底パッドB2が接続されてもよい。
【0133】
ここで、各底パッドR1、G1、B1、R2、G2、B2は、それぞれ赤色、緑色及び青色発光素子に連結される各パッドを示すためのものである。ただし、赤色、緑色及び青色発光素子の配列が変更されてもよく、これによって、各底パッドR1、G1、B1、R2、G2、B2が連結される位置も変更され得る。例えば、図4Dの回路図は、第1発光素子10aが赤色発光素子で、第2発光素子10bが緑色発光素子で、第3発光素子10cが青色発光素子であることを予想しながら各底パッドを示している。これと異なり、第1発光素子10aが青色発光素子であってもよく、第3発光素子10cが赤色発光素子であってもよい。この場合、底パッドR1、R2と底パッドB1、B2の位置が互いに変わってもよい。
【0134】
本実施例によると、各底パッドC1、C2が各列内の各発光素子の各カソードに共通に接続され、各底パッドR1、G1、B1、R2、B2、G2のそれぞれが二つの発光素子の各アノードに共通に接続されることによって、各底パッドの全体の個数を減少させながらも、それぞれの発光素子10a、10b、10cを独立的に駆動することができる。
【0135】
一方、本実施例では、各底パッドC1、C2が各発光素子の各カソードに連結され、各底パッドR1、G1、B1、R2、B2、G2が各発光素子の各アノードに連結されたことを図示及び説明するが、図4Eに示したように、各底パッドC1、C2が各発光素子の各アノードに連結され、各底パッドR1、G1、B1、R2、B2、G2が各発光素子の各カソードに連結されてもよい。
【0136】
ここでは、各ユニットピクセル100が2×2行列に配列された場合のピクセルモジュール1000に対して説明するが、各ユニットピクセル100が3×3や5×5などの他の行列に配列された場合にも、共通接続回路を用いて各底パッドの個数を減少させることができる。
【0137】
ピクセルモジュール1000内の各発光素子10a、10b、10cは、パネル基板2100上に配置された駆動ICによって個別的に駆動されてもよく、複数のピクセルモジュール1000によってイメージが具現され得る。
【0138】
本実施例において、各ユニットピクセル100がピクセルモジュール1000に形成され、各ピクセルモジュール1000がパネル基板2100上に実装されることによってディスプレイ装置が提供され得る。これによって、ディスプレイ装置の工程収率を向上させることができる。しかし、本発明がこれに限定されることはなく、各ユニットピクセル100をパネル基板2100上に直接実装することもできる。
【0139】
図5A乃至図5Fは、一実施例に係るユニットピクセル100を製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
【0140】
まず、図5Aを参照すると、透明基板121の上面に凹凸パターン121pが形成される。透明基板121は、PET、ガラス基板、クォーツ、サファイア基板などの光透過性基板である。一実施例において、凹凸パターン121pは、乾式又は湿式エッチング技術を用いて透明基板121の表面をエッチングすることによって形成され得る。
【0141】
表面層122が透明基板121上に形成されてもよい。表面層122は、凹凸パターン121pに沿って形成されてもよい。表面層122は、例えば、シリコン酸化膜で形成されてもよい。表面層122は、透明基板121の表面を改質するために形成されるものであって、省略されてもよい。
【0142】
図3A及び図5Bを参照すると、透明基板121上に反射器120rが形成される。反射器120rは、表面層122上に形成されてもよい。反射器120rは、図3Aに示したように、外側面が円形の形状を有することができ、内側面は、発光素子10bで生成された光を透過させるための空洞を有することができる。反射器120rは、反射金属層を用いてリフトオフ技術などで形成されてもよい。
【0143】
図3A及び図5Cを参照すると、反射器120rを覆う光遮断層123が形成される。光遮断層123は、光を吸収する物質層、例えば、カーボンブラックのように光を吸収する吸収物質を含むブラックマトリックスで形成されてもよい。また、光遮断層123は、感光性物質層で形成され、露光及び現像によってパターニングされてもよい。光遮断層123をパターニングすることによって各窓123a、123b、123cが形成され得る。各発光素子10a、10b、10cに対応して複数の窓123a、123b、123cが形成されてもよく、これらの窓123a、123b、123cは互いに離隔してもよい。
【0144】
図3A及び図5Dを参照すると、光遮断層123上に接着層125が形成されてもよい。接着層125は、光遮断層123を覆うことができ、また、光遮断層123に形成された各窓123a、123b、123cを介して露出した表面層122又は透明基板121を覆うことができる。
【0145】
接着層125は、透明基板121の全面上に形成されてもよいが、これに限定されることはなく、透明基板121の縁部付近の領域を露出させるように一部の領域に形成されてもよい。接着層125は、各発光素子10a、10b、10cを透明基板121に付着するために使用される。接着層125は、光透過性層で形成されてもよく、各発光素子10a、10b、10cから放出された光を透過させる。接着層125は、接着シート又は有機接着剤を用いて形成されてもよい。例えば、接着層125は、透明エポキシを用いて形成されてもよい。一実施例において、接着層125は、光を拡散させるために、SiO、TiO、ZnOなどの拡散物質(diffuser)を含むことができる。光拡散物質は、各発光素子10a、10b、10cが光放出面から観察されることを防止する。
【0146】
次いで、接着層125上に各発光素子10a、10b、10cが配置される。各発光素子10a、10b、10cは、転写工程を用いて共に接着層125に転写されてもよい。各発光素子10a、10b、10cは、それぞれ各窓123a、123b、123cに対応して配置されてもよい。各発光素子10a、10b、10cは、各窓123a、123b、123cより小さいサイズを有し、各窓123a、123b、123cの上部領域内に位置し得る。他の実施例において、各発光素子10a、10b、10cは、各窓123a、123b、123cより大きい面積を有することもできる。
【0147】
図3A及び図5Eを参照すると、段差調節層127が各発光素子10a、10b、10cを覆うように形成される。段差調節層127は、例えば、感光性ポリイミドで形成されてもよく、露光及び現像技術を用いてパターニングされてもよい。
【0148】
例えば、段差調節層127は、各発光素子10a、10b、10cを露出させる各開口部127aを有することができる。例えば、段差調節層127の各開口部127aは、各発光素子10a、10b、10cの第1及び第2電極パッド61、63(図2B)を露出させることができる。さらに、段差調節層127は、透明基板121の縁部に沿って除去され、接着層125を露出させることができる。
【0149】
図3A及び図5Fを参照すると、段差調節層127上に第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dが形成される。例えば、第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dは、リフトオフ技術を用いて形成されてもよい。
【0150】
第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dは、段差調節層127の各開口部127aを介して各発光素子10a、10b、10cに電気的に連結されてもよい。例えば、第1乃至第3接続層129a、129b、129cは、それぞれ各発光素子10a、10b、10cの第1導電型半導体層に電気的に連結されてもよく、第4接続層129dは、各発光素子10a、10b、10cの第2導電型半導体層に共通に電気的に連結されてもよい。
【0151】
次いで、絶縁物質層131が形成されてもよく、絶縁物質層131は、第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dを覆う。絶縁物質層131は、図3Aに示したように、第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dを露出させる各開口部131a、131b、131c、131dを有することができ、これらの各開口部131a、131b、131c、131dによって各パッド領域が定義され得る。
【0152】
本発明の各実施例によると、光遮断層123と透明基板121との間に反射器120rを配置することによって、各発光素子10a、10b、10cで生成され、ユニットピクセル100から放出される光の輝度を増加させることができ、また、指向角を調節することができる。反射器120rは、円形の形状に配置されてもよいが、これに限定されることはなく、各発光素子10a、10b、10cから放出される光の輝度及び指向角を調節するために多様な形状に変形可能である。以下で、反射器の多様な変形例を説明する。
【0153】
図6A乃至図6Fは、一実施例に係るユニットピクセルの多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【0154】
図6Aを参照すると、反射器321rは、特定の発光素子、例えば、発光素子10bの周囲に配置されてもよく、発光素子10a又は発光素子10cの周囲に制限的に配置されてもよい。反射器321rは、特定の発光素子の輝度を増加させるように配置されてもよい。反射器321rは、外側面が四角形の形状を有するように配置されてもよい。
【0155】
図6Bを参照すると、反射器322rは、各発光素子10a、10b、10cの周囲に全て配置されてもよい。各発光素子10a、10b、10cの間の領域は、いずれも反射器322rで覆われてもよい。反射器322rは、全体的に水平方向に長い直四角形の形状を有することができる。これによって、各発光素子10a、10b、10cの輝度を増加させることができ、指向角を改善することができる。
【0156】
図6Cを参照すると、反射器323rは、各発光素子10a、10b、10c全体の周囲に配置されてもよく、さらに、中央領域に垂直方向にさらに広い領域を含むことができる。これによって、各発光素子10a、10b、10cの輝度を全体的に増加させることができ、垂直方向の指向角をさらに改善することができる。
【0157】
図6Dを参照すると、反射器324rは、外側面が楕円状を有するように配置されてもよい。特に、反射器324rは、垂直方向に長い形状を有することができ、これによって、発光素子10bの輝度を増加させると同時に、水平方向に比べて垂直方向の指向角をさらに改善することができる。
【0158】
ここで、反射器324rが発光素子10bの周囲に配置されたことを示すが、反射器324rは、発光素子10a又は発光素子10cの周囲に配置されてもよい。
【0159】
図6Eを参照すると、反射器325rは、各発光素子10a、10b、10cの周囲に全て楕円状に配置されてもよい。よって、各発光素子の輝度を改善すると同時に、垂直方向の指向角を改善することができる。
【0160】
図6Fを参照すると、反射器326rは、各発光素子10a、10b、10cの周囲に配置されてもよい。ただし、反射器326rは、発光素子10bに比べて各発光素子10a、10cの周囲で垂直方向にさらに広く配置されてもよい。これによって、発光素子10bから放出される光に対して、各発光素子10a、10cから放出される光の輝度及び垂直方向の指向角をさらに増加させることができる。
【0161】
以上で、本開示の多様な実施例に対して説明したが、本開示は、これらの各実施例に限定されるものではない。また、一つの実施例に対して説明した事項や構成要素は、本開示の技術的思想を逸脱しない限り、他の実施例にも適用され得る。
【符号の説明】
【0162】
10a 第1発光素子
10b 第2発光素子
10c 第3発光素子
21 第1導電型半導体層
21p 凹凸パターン
21p1 第1凹凸パターン
21p2 第2凹凸パターン
23 活性層
25 第2導電型半導体層
27 オーミックコンタクト層
53 第1コンタクトパッド
55 第2コンタクトパッド
59 絶縁層
59a 開口部
59b 開口部
61 第1電極パッド
63 第2電極パッド
100 ユニットピクセル
120r 反射器
121 透明基板
121p 凹凸パターン
122 表面層
123 光遮断層
123a、123b、123c 窓
125 接着層
127 段差調節層
127a 開口部
129a 第1接続層
129b 第2接続層
129c 第3接続層
129d 第4接続層
131 絶縁物質層
131a、131b、131c、131d 開口部
321r、322r、323r、324r、325r、326r 反射器
1000 ピクセルモジュール
1001 回路基板
1003 パッド
1005 ボンディング材
1010 カバー層
2100 パネル基板
10000 ディスプレイ装置
図1
図2a
図2b
図2c
図2d
図3a
図3b
図3c
図3d
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図5a
図5b
図5c
図5d
図5e
図5f
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図6f
【国際調査報告】