(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-05
(54)【発明の名称】ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行をサポートするための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 8/20 20090101AFI20230928BHJP
H04W 88/18 20090101ALI20230928BHJP
H04W 48/18 20090101ALI20230928BHJP
H04M 3/42 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
H04W8/20
H04W88/18
H04W48/18 111
H04M3/42 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023518096
(86)(22)【出願日】2021-03-30
(85)【翻訳文提出日】2023-05-16
(86)【国際出願番号】 US2021024972
(87)【国際公開番号】W WO2022060414
(87)【国際公開日】2022-03-24
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502303739
【氏名又は名称】オラクル・インターナショナル・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モハン・ラジ,ジョン・ニルマル
(72)【発明者】
【氏名】ドッヂ,スリカール
【テーマコード(参考)】
5K067
5K201
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD57
5K067EE16
5K067FF02
5K067HH21
5K201EC06
(57)【要約】
ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行をサポートするための方法は、加入者エンティティに関連付けられた5Gユーザプロファイル追加要求メッセージを受信するステップと、ユーザプロファイル問合わせメッセージを4G加入プロファイルリポジトリ(SPR)に送信するステップと、加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が4G SPRに存在すると判定するステップと、4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が4G SPRに格納されているとの判定に応答して、加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を4G SPRから受信し、その後、4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を含む5Gユーザプロファイル作成メッセージを5G統合データリポジトリ(UDR)に送信するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行をサポートするための方法であって、前記方法は、
加入者エンティティに関連付けられた第5世代モバイルネットワーク(5G)ユーザプロファイル追加要求メッセージを受信するステップと、
ユーザプロファイル問合わせメッセージを第4世代モバイルネットワーク(4G)加入プロファイルリポジトリ(SPR)に送信するステップと、
前記加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が前記4G SPRに存在すると判定するステップと、
前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が前記4G SPRに格納されているとの判定に応答して、前記加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を前記4G SPRから受信し、その後、前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を含む5Gユーザプロファイル作成メッセージを5G統合データリポジトリ(UDR)に送信するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が前記4G SPRに格納されていないと判定された場合、前記加入者エンティティに対応する5Gユーザプロファイルのプロビジョニングを要求するために、前記5Gユーザプロファイル追加要求メッセージから抽出されたユーザプロファイルおよびポリシーデータを含む5Gユーザプロファイル作成メッセージを5G UDRに送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記4G SPRからの前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報に基づいた前記5Gユーザプロファイルが前記5G UDRにおいてプロビジョニングされた後で、前記4G SPRに格納されている前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報のユーザプロファイル削除要求メッセージを前記4G SPRに送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記4G SPRから「ユーザプロファイルなし」というステータスメッセージを受信することに応答して、新5Gユーザプロファイル作成要求メッセージを前記5G UDRに送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記5G UDRからユーザプロファイル作成確認メッセージを受信することに応答して、新5Gユーザプロファイル追加応答メッセージをビジネスおよび運用サポートシステム(BOSS)エンティティに送信するステップを含む、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
ポリシーおよびルール課金機能(PCRF)エンティティが、前記4G SPRが前記加入者エンティティについてのユーザプロファイルおよびポリシー情報を含まないことを示す加入者通知確認(SNA)メッセージの受信に応答して、ユーザプロファイルおよびポリシー情報のために加入者通知要求(SNR)メッセージを前記5G UDRに向けるように構成される、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
プロトコル変換器が、前記5G UDRから前記4G SPRに送信される5Gデータ問合わせメッセージを変換し、前記4G SPRによって前記5G UDRに送信される4Gデータ応答メッセージを変換するように構成される、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記5Gデータ問合わせメッセージは、レプリゼンテーショナル・ステート・トランスファー(REST)/JavaScriptオブジェクト表記法(JSON)フォーマット済みメッセージを含み、前記4Gデータ応答メッセージは、簡易オブジェクトアクセスプロトコル(SOAP)/拡張マークアップ言語(XML)フォーマット済みメッセージを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行をサポートするためのシステムであって、前記システムは、
複数の第4世代モバイルネットワーク(4G)加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を格納するように構成された4G加入プロファイルリポジトリと、
複数の第5世代モバイルネットワーク(5G)加入者エンティティに対応する5Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を格納するように構成された5G統合データリポジトリと、
プロビジョニングゲートウェイとを含み、前記プロビジョニングゲートウェイは、加入者エンティティに関連付けられた5Gユーザプロファイル追加要求メッセージを受信し、ユーザプロファイル問合わせメッセージを前記4G SPRに送信し、前記加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が前記4G SPRに存在すると判定し、前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が前記4G SPRに格納されているとの判定に応答して、前記加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を前記4G SPRから受信し、その後、前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を含む5Gユーザプロファイル作成メッセージを5G統合データリポジトリ(UDR)に送信するように構成される、システム。
【請求項10】
前記プロビジョニングゲートウェイはさらに、前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が前記4G SPRに格納されていないと判定された場合、前記加入者エンティティに対応する5Gユーザプロファイルのプロビジョニングを要求するために、前記5Gユーザプロファイル追加要求メッセージから抽出されたユーザプロファイルおよびポリシーデータを含む5Gユーザプロファイル作成メッセージを5G UDRに送信するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記プロビジョニングゲートウェイはさらに、前記4G SPRからの前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報に基づいた前記5Gユーザプロファイルが前記5G UDRにおいてプロビジョニングされた後で、前記4G SPRに格納されている前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報のユーザプロファイル削除要求メッセージを前記4G SPRに送信するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記プロビジョニングゲートウェイはさらに、前記4G SPRから「ユーザプロファイルなし」というステータスメッセージを受信することに応答して、新5Gユーザプロファイル作成要求メッセージを前記5G UDRに送信するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロビジョニングゲートウェイはさらに、前記5G UDRからユーザプロファイル作成確認メッセージを受信することに応答して、新5Gユーザプロファイル追加応答メッセージをビジネスおよび運用サポートシステム(BOSS)エンティティに送信するように構成される、請求項9~12のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
ポリシーおよびルール課金機能(PCRF)エンティティが、前記4G SPRが前記加入者エンティティについてのユーザプロファイルおよびポリシー情報を含まないことを示す加入者通知確認(SNA)メッセージの受信に応答して、ユーザプロファイルおよびポリシー情報のために加入者通知要求(SNR)メッセージを前記5G UDRに向けるように構成される、請求項9~13のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
プロトコル変換器が、前記5G UDRから前記4G SPRに送信される5Gデータ問合わせメッセージを変換し、前記4G SPRによって前記5G UDRに送信される4Gデータ応答メッセージを変換するように構成される、請求項9~14のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項16】
前記5Gデータ問合わせメッセージは、レプリゼンテーショナル・ステート・トランスファー(REST)/JavaScriptオブジェクト表記法(JSON)フォーマット済みメッセージを含み、前記4Gデータ応答メッセージは、簡易オブジェクトアクセスプロトコル(SOAP)/拡張マークアップ言語(XML)フォーマット済みメッセージを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
コンピュータのプロセッサによって実行されると複数のステップを行なうように前記コンピュータを制御する実行可能命令が格納された、非一時的コンピュータ読取可能媒体であって、前記複数のステップは、
加入者エンティティに関連付けられた第5世代モバイルネットワーク(5G)ユーザプロファイル追加要求メッセージを受信するステップと、
ユーザプロファイル問合わせメッセージを第4世代モバイルネットワーク(4G)加入プロファイルリポジトリ(SPR)に送信するステップと、
前記加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が前記4G SPRに存在すると判定するステップと、
前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が前記4G SPRに格納されているとの判定に応答して、前記加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を前記4G SPRから受信し、その後、前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を含む5Gユーザプロファイル作成メッセージを5G統合データリポジトリ(UDR)に送信するステップとを含む、非一時的コンピュータ読取可能媒体。
【請求項18】
前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が前記4G SPRに格納されていないと判定された場合、前記加入者エンティティに対応する5Gユーザプロファイルのプロビジョニングを要求するために、前記5Gユーザプロファイル追加要求メッセージから抽出されたユーザプロファイルおよびポリシーデータを含む5Gユーザプロファイル作成メッセージを5G UDRに送信するステップを含む、請求項17に記載の非一時的コンピュータ読取可能媒体。
【請求項19】
前記4G SPRからの前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報に基づいた前記5Gユーザプロファイルが前記5G UDRにおいてプロビジョニングされた後で、前記4G SPRに格納されている前記4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報のユーザプロファイル削除要求メッセージを前記4G SPRに送信するステップを含む、請求項17に記載の非一時的コンピュータ読取可能媒体。
【請求項20】
前記4G SPRから「ユーザプロファイルなし」というステータスメッセージを受信することに応答して、新5Gユーザプロファイル作成要求メッセージを前記5G UDRに送信するステップを含む、請求項17に記載の非一時的コンピュータ読取可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本願は、2020年9月21日に出願された米国特許出願連続番号第17/027,640号の優先権利益を主張する。当該出願の開示は、その全体がここに引用により援用される。
【0002】
技術分野
本明細書に記載されている主題は、リアルタイムでの加入者ポリシー移行を容易にすることに関する。より特定的には、本明細書に記載されている主題は、ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行をサポートするための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
大規模モバイル通信ネットワークにおいて操作する加入者の移行は、多くの実現難題を提示し得る。とりわけ、より新しい加入者データベース技術を実現することを選ぶネットワークオペレータ顧客は典型的には、加入者ベース全体に関連付けられたユーザプロファイルおよびポリシーをより新しいデータベース技術上に移行するという課題を提示される。現在、業界は、予め定義された時間窓内で加入者の部分集合をより新しい技術上へ移行することを伴うオフライン移行モデルを主に利用する。その結果、ユーザプロファイルデータ移行の伝統的な方法は、著しいネットワークダウンタイムおよび加入者不連続性をもたらす。
【0004】
いくつかのシナリオでは、モバイル加入者が自分の加入者識別モジュール(subscriber identity module:SIM)カードの技術を(たとえば4G SIMから5G SIMへ)アップグレードするかまたは変更する場合、典型的には、その加入者が新しい設備を利用し始めることができる前に遅れが生じる。この遅れは主に、オフライン移行動作を行なうために必要とされる時間量によるものである。加えて、統合データリポジトリデータベースのオフライン移行は、新しいSIMカードが新しい技術を利用する許可を得るための時間をかなり増加させる。よって、これらの要因は、オフライン移行スキームを行なう場合に著しいダウンタイムシナリオを提示する。
【0005】
したがって、ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行をサポートするための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体に対する要望が存在する。
【発明の概要】
【0006】
概要
ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行をサポートするための方法は、加入者エンティティに関連付けられた5Gユーザプロファイル追加要求メッセージを受信するステップと、ユーザプロファイル問合わせメッセージを4G加入プロファイルリポジトリ(subscription profile repository:SPR)に送信するステップと、加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が4G SPRに存在すると判定するステップと、4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が4G SPRに格納されているとの判定に応答して、加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を4G SPRから受信し、その後、4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を含む5Gユーザプロファイル作成メッセージを5G統合データリポジトリ(unified data repository:UDR)に送信するステップとを含む。
【0007】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、方法はさらに、4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が4G SPRに格納されていないと判定された場合、加入者エンティティに対応する5Gユーザプロファイルのプロビジョニングを要求するために、5Gユーザプロファイル追加要求メッセージから抽出されたユーザプロファイルおよびポリシーデータを含む5Gユーザプロファイル作成メッセージを5G UDRに送信するステップを含む。
【0008】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、方法はさらに、4G SPRからの4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報に基づいた5Gユーザプロファイルが5G UDRにおいてプロビジョニングされた後で、4G SPRに格納されている4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報のユーザプロファイル削除要求メッセージを4G SPRに送信するステップを含む。
【0009】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、方法はさらに、4G SPRから「ユーザプロファイルなし」というステータスメッセージを受信することに応答して、新5Gユーザプロファイル作成要求メッセージを5G UDRに送信するステップを含む。
【0010】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、方法はさらに、5G UDRからユーザプロファイル作成確認メッセージを受信することに応答して、新5Gユーザプロファイル追加応答メッセージをビジネスおよび運用サポートシステム(business and operations support system:BOSS)エンティティに送信するステップを含む。
【0011】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、方法では、ポリシーおよびルール課金機能(policy and rules charging function:PCRF)エンティティが、4G SPRが加入者エンティティについてのユーザプロファイルおよびポリシー情報を含まないことを示す加入者通知確認(subscriber notification acknowledgment:SNA)メッセージの受信に応答して、ユーザプロファイルおよびポリシー情報のために加入者通知要求(subscriber notification request:SNR)メッセージを5G UDRに向けるように構成される。
【0012】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、方法では、プロトコル変換器が、5G UDRから4G SPRに送信される5Gデータ問合わせメッセージを変換し、4G SPRによって5G UDRに送信される4Gデータ応答メッセージを変換するように構成される。
【0013】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、方法では、5Gデータ問合わせメッセージは、レプリゼンテーショナル・ステート・トランスファー(representational state transfer:REST)/JavaScript(登録商標)オブジェクト表記法(JavaScript object notation:JSON)フォーマット済みメッセージを含み、4Gデータ応答メッセージは、簡易オブジェクトアクセスプロトコル(simple object access protocol:SOAP)/拡張マークアップ言語(extensible markup language:XML)フォーマット済みメッセージを含む。
【0014】
一実施形態では、開示されている主題は、ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行をサポートするためのシステムを含み、システムは、複数の4G加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を格納するように構成された4G加入プロファイルリポジトリと、複数の5G加入者エンティティに対応する5Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を格納するように構成された5G統合データリポジトリとを含む。システムはさらに、プロビジョニングゲートウェイを含み、プロビジョニングゲートウェイは、加入者エンティティに関連付けられた5Gユーザプロファイル追加要求メッセージを受信し、ユーザプロファイル問合わせメッセージを4G SPRに送信し、加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が4G SPRに存在するかどうかを判定し、4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が4G SPRに格納されていると判定された場合、加入者エンティティに対応する4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を4G SPRから受信し、その後、4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を含む5Gユーザプロファイル作成メッセージを5G UDRに送信するように構成される。
【0015】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、システムでは、プロビジョニングゲートウェイはさらに、4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が4G SPRに格納されていないと判定された場合、加入者エンティティに対応する5Gユーザプロファイルのプロビジョニングを要求するために、5Gユーザプロファイル追加要求メッセージから抽出されたユーザプロファイルおよびポリシーデータを含む5Gユーザプロファイル作成メッセージを5G UDRに送信するように構成される。
【0016】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、システムでは、プロビジョニングゲートウェイはさらに、4G SPRからの4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報に基づいた5Gユーザプロファイルが5G UDRにおいてプロビジョニングされた後で、4G SPRに格納されている4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報のユーザプロファイル削除要求メッセージを4G SPRに送信するように構成される。
【0017】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、システムでは、プロビジョニングゲートウェイはさらに、4G SPRから「ユーザプロファイルなし」というステータスメッセージを受信することに応答して、新5Gユーザプロファイル作成要求メッセージを5G UDRに送信するように構成される。
【0018】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、システムでは、プロビジョニングゲートウェイはさらに、5G UDRからユーザプロファイル作成確認メッセージを受信することに応答して、新5Gユーザプロファイル追加応答メッセージをビジネスおよび運用サポートシステム(BOSS)エンティティに送信するように構成される。
【0019】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、システムでは、ポリシーおよびルール課金機能(PCRF)エンティティが、4G SPRが加入者エンティティについてのユーザプロファイルおよびポリシー情報を含まないことを示す加入者通知確認(SNA)メッセージの受信に応答して、ユーザプロファイルおよびポリシー情報のために加入者通知要求(SNR)メッセージを5G UDRに向けるように構成される。
【0020】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、システムでは、プロトコル変換器が、5G UDRから4G SPRに送信される5Gデータ問合わせメッセージを変換し、4G SPRによって5G UDRに送信される4Gデータ応答メッセージを変換するように構成される。
【0021】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、システムでは、5Gデータ問合わせメッセージは、レプリゼンテーショナル・ステート・トランスファー(REST)/JavaScriptオブジェクト表記法(JSON)フォーマット済みメッセージを含み、4Gデータ応答メッセージは、簡易オブジェクトアクセスプロトコル(SOAP)/拡張マークアップ言語(XML)フォーマット済みメッセージを含む。
【0022】
本明細書に記載されている主題は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実現されてもよい。そのため、本明細書で使用されているような「機能」、「ノード」、または「モジュール」という用語は、記載されている特徴を実現するための、ソフトウェアコンポーネントおよび/またはファームウェアコンポーネントも含み得るハードウェアを指す。例示的な一実現化例では、本明細書に記載されている主題は、コンピュータのプロセッサによって実行されると複数のステップを実行するようにコンピュータを制御するコンピュータ実行可能命令が格納されたコンピュータ読取可能媒体を使用して実現されてもよい。本明細書に記載されている主題を実現するために好適である例示的なコンピュータ読取可能媒体は、ディスクメモリデバイス、チップメモリデバイス、プログラマブルロジックデバイス、および特定用途向け集積回路といった、非一時的コンピュータ読取可能媒体を含む。加えて、本明細書に記載されている主題を実現するコンピュータ読取可能媒体は、単一のデバイスまたはコンピューティングプラットフォーム上に位置していてもよく、もしくは、複数のデバイスまたはコンピューティングプラットフォーム間で分散されていてもよい。
【0023】
本明細書で使用されているように、「4G」は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))の規格によって定義されるような第4世代モバイルネットワークまたは第4世代セルラーネットワークを指す。同様に、「5G」は、3GPPの規格によって定義されるような第5世代モバイルネットワークまたは第5世代セルラーネットワークを指す。
【0024】
図面の簡単な説明
ここで、添付図面を参照して、本明細書に記載されている主題を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本明細書に記載されている主題の一実施形態に従った、ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行をサポートするためのコアネットワークの例示的なシステムアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図2】本明細書に記載されている主題の一実施形態に従った、ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行の例示的なシグナリング図である。
【
図3】本明細書に記載されている主題の一実施形態に従った、4Gポリシーおよび課金ルール機能(policy and charging rules function:PCRF)に取付けられた5G加入者エンティティに関する例示的なシグナリング図である。
【
図4】本明細書に記載されている主題の一実施形態に従った、5Gポリシー制御機能(policy control function:PCF)に取付けられた4G加入者エンティティに関する例示的なシグナリング図である。
【
図5】本明細書に記載されている主題の一実施形態に従った、5G PCFに取付けられた4G加入者エンティティをサポートするプロトコル変換器に関する例示的なシグナリング図である。
【
図6】本明細書に記載されている主題の一実施形態に従った、リアルタイム移行での加入者エンティティのポリシーデータステータスの更新を実証する例示的なシグナリング図である。
【
図7】本明細書に記載されている主題の一実施形態に従った、リアルタイムでの4G加入者エンティティのポリシーデータステータスの更新を実証する例示的なシグナリング図である。
【
図8】本明細書に記載されている主題の一実施形態に従った、ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行をサポートするための例示的な方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
詳細な説明
本明細書に記載されている主題は、ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行をサポートするための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体に関する。本明細書で使用されているように、ユーザプロファイルおよびポリシー情報は、加入者プロファイルデータ、加入者セッションデータ、および/または加入者サービスデータを含み得る。具体的には、加入者プロファイルデータは、移動局国際加入者登録番号(mobile station international subscriber directory number:MSISDN)、国際モバイル加入者識別番号(international mobile subscriber identity:IMSI)、ユーザ識別子、ユーザ位置情報、ユーザ請求情報などを含むもののそれらに限定されない、加入者エンティティ(たとえば、ユーザ機器(user equipment:UE)加入者、モバイルデバイス加入者など)に対応するそのようなプロファイル情報を含み得る。同様に、加入者セッションデータは、ポリシーコード、ユーザ機器タイプ識別子、セッションポリシー開始日時、セッションポリシー終了日時といった、コールセッション情報を含み得る。さらに、加入者サービスデータは、サービスコード、サービス請求タイプ、サービス開始日時、サービス終了日時、サービス使用状態、サービス運用時間、サービスクラス識別子などといった、加入者エンティティの許可されたサービスに対応するコールサービス情報を含み得る。とりわけ、加入者セッションデータおよび加入者サービスデータは、加入者プロファイルデータにマッピングされ得る。
【0027】
図1は、ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行をサポートするためのコアネットワークに対応する例示的なシステムアーキテクチャを示すブロック図である。
図1に表わされるアーキテクチャは、プロビジョニングゲートウェイ104に通信可能に接続された顧客構内ネットワーク102を含む。たとえば、顧客構内ネットワーク102は、簡易オブジェクトアクセスプロトコル(SOAP)ベースのインターフェイスまたはチャネルを使用して、プロビジョニングゲートウェイ104と通信することができる。いくつかの実施形態では、プロビジョニングゲートウェイ104は、本明細書に記載されているアクションを行なうことを担当するユーザプロファイル移行エンジン(user profile migration engine:UPME)120をホストするように構成され得る。たとえば、UPME120はメモリ118に格納され、ハードウェアプロセッサ116によって実行され得る。
図1に示すように、プロビジョニングゲートウェイ104は、第4世代モバイルネットワーク(4G)ベースの加入プロファイルリポジトリ(SPR)106および第5世代モバイルネットワーク(5G)統合データリポジトリ(UDR)108の各々に通信可能に接続される。たとえば、プロビジョニングゲートウェイ104は、SOAPベースのインターフェイスを通して、SOAPフォーマット済みメッセージの通信を介して、4G SPR106と通信し得る。同様に、プロビジョニングゲートウェイ104は、レプリゼンテーショナル・ステート・トランスファー(REST)ハイパーテキスト転送プロトコル(hypertext transfer protocol:HTTP)インターフェイスを通して、REST HTTPフォーマット済みメッセージを使用して、5GベースのUDR108と通信し得る。さらに、4G SPR106および5G UDR108は、専用インターフェイスを使用して互いと直接通信するように構成され得る。
【0028】
図1に示すように、4GベースのSPR106は、Diameterプロトコルインターフェイス(たとえばShインターフェイス)を通してDiameterメッセージを通信することによって、4GベースのPCRF110と通信し得る。同様の態様で、5GベースのUDR108は、REST HTTPプロトコルインターフェイスを介してREST HTTPメッセージを通信することによって、5GベースのPCF112と通信する。加えて、5GベースのUDR108は、Diameter Shプロトコルを通して4GベースのPCRF110と直接通信するように構成される。
図1に示すアーキテクチャおよび関連付けられたインターフェイス接続は一実施形態を表わすものの、開示されている主題の範囲から逸脱することなく、他のアーキテクチャおよびインターフェイスが利用されてもよい。
【0029】
図2は、本明細書に記載されている主題の一実施形態に従った、ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行の例示的なシグナリング図である。より具体的には、
図2は、モバイル加入者のための5Gユーザプロファイルを追加するための例示的な解決策を示す。
図2では、CPNに存在し得るビジネスおよび運用サポートシステム(BOSS)エンティティ202が、新しい5G加入者エンティティ(たとえばユーザ機器(UE)加入者)に関連付けられたユーザプロファイル追加要求メッセージ211を、プロビジョニングゲートウェイ204に送信するように構成される。
図2に示すように、BOSSエンティティ202は、プロビジョニングゲートウェイ204と直接通信するように構成される。プロビジョニングゲートウェイ204は次に、4G SPR208および5G UDR206と通信するように構成される。とりわけ、BOSSエンティティ202は、プロビジョニングゲートウェイ204と4G SPR208と5G UDR206との間で行なわれる通信に気付かない。
【0030】
本明細書に記載されているように、5G UDR206は、加入者ユーザプロファイルおよびポリシー情報を格納するために他の5Gネットワーク機能によって使用される5Gベースの集中型リポジトリを含み得る。いくつかの実施形態では、5G UDR206は、複数の5G加入者エンティティに対応するアプリケーション、加入、認証、サービス認証、ポリシーデータ、セッション結合、アプリケーション状態情報、および他のタイプの情報を格納するための統合データベースを提供するクラウド固有機能として実現され得る。具体的には、5G UDR206は、5G統合データ管理(unified data management:UDM)エンティティによる加入データの格納および検索を容易にし、5G PCFのポリシーデータの格納および検索を容易にし、公開用の構造化データの格納および検索を容易にし、5Gネットワーク公開機能(network exposure function:NEF)によって利用されるアプリケーションデータ(アプリケーション検出用のパケットフロー記述を含む)をサポートするように構成され得る。
【0031】
本明細書に記載されているように、4G SPR208は、加入者ユーザプロファイルおよびポリシー情報を格納するために他の4Gネットワーク要素によってアクセス可能である4Gベースのデータベースリポジトリであり得る。いくつかの実施形態では、4G SPR208は、複数の4G加入者エンティティに対応するアプリケーション、加入、認証、サービス認証、ポリシーデータ、セッション結合、アプリケーション状態情報、および他のタイプの情報を格納するためのデータベース機能性を与える構内コンポーネントとして実現され得る。さらに、4G SPR208は、4G加入者エンティティに関連付けられた加入者状態(たとえば、アクティブ、非アクティブなど)およびサービス品質(Quality of service:QoS)を含む。
【0032】
図1に表わされるシグナリングに戻って、BOSSによって送信されたユーザプロファイル追加要求メッセージ211は、SOAPメッセージまたはHTTP GETメッセージを含み得る。他の実施形態では、プロビジョニングゲートウェイ204によって受信されたユーザプロファイル追加要求メッセージ211は、5GベースのUDRにおける新しい5Gユーザプロファイルの追加を要求する、あらゆるプロトコルのあらゆるメッセージであり得る。とりわけ、本明細書に記載されている以下のステップは、プロビジョニングゲートウェイ204のメモリに格納され、プロセッサによって実行されるUPMEアプリケーション(および/または、
図1に示すようなUPME120)によって行なわれ得る。加えて、UDR206などの他のネットワーク要素は、UPME120と直接通信するクライアントアプリケーションをプロビジョニングされ得る。いくつかの実施形態では、クライアントアプリケーションは、UDRのメモリに格納され、プロセッサによって実行され得る。
【0033】
ユーザプロファイル追加要求メッセージ211の受信に応答して、プロビジョニングゲートウェイ204は、ユーザプロファイル問合わせメッセージ212を4GベースのSPRに送信し得る。この段階で、プロビジョニングゲートウェイ204は、加入者エンティティが、そのプロファイルおよびポリシー情報が4G SPRに格納されている既存の4G加入者であるかどうかを判定しようとしている。いくつかの実施形態では、4G SPR208に送信されたユーザプロファイル問合わせメッセージ212は、SOAPベースの要求メッセージである。それに代えて、プロビジョニングゲートウェイ204によって送信されたユーザプロファイル問合わせメッセージ212は、4GベースのSPR208に問合わせ、加入者エンティティのユーザプロファイルおよび任意の他のユーザ関連情報(たとえば、加入者エンティティに関連付けられたポリシーまたは加入)を要求する、あらゆるプロトコルにおけるあらゆる問合わせメッセージであり得る。
【0034】
ユーザプロファイル問合わせメッセージ212をSPR208に送信した後で、加入者エンティティのユーザプロファイルおよびポリシー情報がSPR208によって探し出された場合、プロビジョニングゲートウェイ204は、ユーザプロファイル情報応答メッセージ213を受信し得る。とりわけ、ユーザプロファイル情報応答メッセージ213はSPR208によって送信され、以前にSPR208に格納されたユーザプロファイルおよびユーザ情報を含み得る(加入者エンティティが既存の4G加入者であった場合)。いくつかの実施形態では、ユーザプロファイル情報応答メッセージ213は、加入者エンティティが既存の4G加入者であったという通知メッセージとして機能し、さらに、加入者エンティティのための関連するユーザプロファイルおよびポリシー情報を含む、SOAP応答メッセージを含み得る。他の実施形態では、ユーザプロファイル情報応答メッセージ213は、プロビジョニングゲートウェイ204によって認識されるあらゆるプロトコルのメッセージであり得る。
【0035】
ユーザプロファイル情報応答メッセージ213の受信に応答して、プロビジョニングゲートウェイ204は、ユーザプロファイル追加要求メッセージ211に含まれるユーザプロファイルおよびポリシー情報を抽出してコピーし、その後、新ユーザプロファイル作成要求メッセージ217を生成する。プロビジョニングゲートウェイ204は次に、4G SPR208から得られたユーザプロファイルおよびポリシー情報を含む新ユーザプロファイル作成要求メッセージ217をUDR206に送信する。いくつかの実施形態では、ユーザプロファイル作成要求メッセージ217は、加入者エンティティの4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を含むREST/HTTPメッセージを含む。ユーザプロファイル作成要求メッセージ217を受信すると、UDR206は、メッセージ217に含まれる(そして元々は応答メッセージ213に含まれる)4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を利用して5Gユーザプロファイルエントリを作成し、5Gユーザプロファイルエントリはその後、UDR206に格納される。新5Gユーザプロファイルエントリが生成され格納された後で、UDR206は次に、ユーザプロファイル作成確認メッセージ218をプロビジョニングゲートウェイ204に送信する。とりわけ、ユーザプロファイル作成確認メッセージ218は、加入者エンティティのために5Gユーザプロファイルが作成されたことをプロビジョニングゲートウェイ204に通知するよう機能するREST/HTTP応答メッセージであり得る。
【0036】
確認メッセージ218の受信に応答して、プロビジョニングゲートウェイ204は、ユーザプロファイル削除メッセージ219を生成してSPR208に送信する。いくつかの実施形態では、ユーザプロファイル削除メッセージ219は、SPR208に、加入者エンティティに対応するローカルに格納された4Gユーザプロファイルを削除するよう命じるSOAPメッセージである。4Gユーザプロファイルを削除すると、SPR208は、ユーザプロファイル削除確認メッセージ220をプロビジョニングゲートウェイ204に送信する。いくつかの実施形態では、ユーザプロファイル削除確認メッセージ220は、プロビジョニングゲートウェイ204によって認識され、関連する4Gユーザプロファイルが4G SPR208から除去されたという通知として機能する、SOAPメッセージまたは任意の他のメッセージフォーマットである。
【0037】
プロビジョニングゲートウェイ204がSPR208からユーザプロファイル削除確認メッセージ220を受信した後で、プロビジョニングゲートウェイ204は、加入者エンティティのために5Gユーザプロファイルが作成されたことを示す新ユーザ追加通知メッセージ221を、BOSSエンティティ202に送信する。いくつかの実施形態では、ユーザ追加通知メッセージ221は、BOSSエンティティ202によって認識されるSOAPメッセージまたは任意の他のメッセージフォーマットである。
【0038】
いくつかの実施形態では、4G SPR208は、プロビジョニングゲートウェイ204によって送信されたユーザプロファイル問合わせメッセージ212によって要求されるような加入者エンティティに対応するユーザプロファイル情報を含まない。SPR208が加入者エンティティに関連付けられた4Gユーザプロファイルまたはポリシー情報を持っていないそのようなシナリオでは、SPR208は、加入者エンティティの4Gユーザプロファイルが利用不可能であること、および/または、SPR208に格納されていない(すなわち、存在しない)ことを示す通知メッセージ214を生成して送信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、通知メッセージ214は、SPR208に格納されている加入者エンティティに関連付けられたユーザプロファイルまたはポリシーがないことを示すためにSPR208によって使用されるSOAPメッセージまたはあらゆるプロトコルの任意の他の応答メッセージであり得る。
【0039】
SPR208から通知メッセージ214を受信した後で、プロビジョニングゲートウェイ204はそれにより、加入者エンティティのための4Gユーザプロファイルがないと判定する。この判定に応答して、プロビジョニングゲートウェイ204は、新5Gユーザプロファイル作成要求メッセージ215を生成して5G UDR206に送信する。いくつかの実施形態では、ユーザプロファイル作成要求メッセージ215は、元々はBOSSエンティティ202からのメッセージ211において受信されたユーザプロファイルおよびポリシー情報を含むREST/HTTPメッセージである。他の実施形態では、ユーザプロファイル作成要求メッセージ215は、5G UDR206によって認識され、新5Gユーザプロファイルの作成を要求する、あらゆるメッセージであり得る。ユーザプロファイル作成要求メッセージ215の受信に応答して、UDR206は、ユーザプロファイル作成確認応答メッセージ216を生成してプロビジョニングゲートウェイ204に送信する。いくつかの実施形態では、ユーザプロファイル作成確認応答メッセージ216は、5GユーザプロファイルがUDR206によって生成され、格納されていることをプロビジョニングゲートウェイ204に通知するよう機能するREST/HTTPメッセージである。メッセージ216の受信に応答して、プロビジョニングゲートウェイ204は、加入者エンティティのために新5Gユーザプロファイルが作成されたことを示す新ユーザ追加通知メッセージ221をBOSSエンティティ202に送信することによって進む。上述のように、ユーザ追加通知メッセージ221は、BOSSエンティティ202によって認識されるSOAPメッセージまたは任意の他のメッセージフォーマットであり得る。とりわけ、BOSSエンティティ202はプロビジョニングゲートウェイ204とのみ直接通信し、UDR206とSPR208とプロビジョニングゲートウェイ204との間で行なわれる通信に気付かない。
【0040】
図3は、本明細書に記載されている主題の一実施形態に従った、4G PCRFに取付けられた5G加入者エンティティに関する例示的なシグナリング図である。具体的には、
図3は、5G UDRにおいてすでにプロビジョニングされている加入者エンティティがその後、4G PCRFに取付けられる場合に生じるメッセージングを示すフロー図を表わす(たとえば、ネットワークルーティングコールフローは、加入者エンティティをPCRF上にルーティングすることができる)。
図3に示すそのようなシナリオでは、PGW302は、加入者エンティティのためのポリシールールおよびIPフローモビリティルーティングルールを要求するために、Diameter信用管理要求(credit control request:CCR)メッセージ311を4G PCRF304に送信する。とりわけ、
図3に示す例では、加入者エンティティはPCRF304に取付けられる。PGW302からCCRメッセージ311を受信することに応答して、PCRF304は、Diameter加入通知要求(subscribe-notifications-request:SNR)メッセージ312を4G SPR306に送信するように構成される。いくつかの実施形態では、SNRメッセージ312は、加入者エンティティに対応し、4G SPR306上に格納されている4Gユーザプロファイルデータを要求するために、PCRF304によって使用される。この特定のシナリオでは、SPR306は、5G加入者エンティティに関連付けられたユーザプロファイルおよび/またはポリシーデータを持っていない(たとえば、加入者エンティティのユーザプロファイルはすでに4G SPR306から移行されている)。その結果、SPR306は、加入者エンティティのためのユーザプロファイルデータがSPR306上にローカルに格納されていないこと(またはSPR306から削除されたこと)を示す加入通知回答(subscribe-notifications-answer:SNA)メッセージ313を送信する。いくつかの実施形態では、PCRF304は、「ユーザプロファイルデータなし」というSNAメッセージ313が4G SPR306から受信された場合にその後のSNRメッセージ314をトリガするであろう構成を有して適合されている。具体的には、PCRF304は、SNAメッセージ313によって示される失敗応答を受信した場合に新SNRメッセージ314を代替UDR(たとえば5G UDR308)に送信することを試みるための構成を有する。
【0041】
PCRF304からSNRメッセージ314を受信することに応答して、5G UDR308は、加入者エンティティに対応するユーザプロファイルおよびポリシー情報を取得するように構成される。UDR308はさらに、加入者エンティティに対応する探し出されたユーザプロファイルおよびポリシー情報をSNAメッセージ315に含めるように構成され、SNAメッセージ315はPCRF304に送信される。それに応答して、PCRF304は、メッセージ315に含まれるユーザプロファイルおよびポリシー情報を抽出し、その後、4Gネットワークのその従来の機能性を実行することによって正常に動作する。とりわけ、PCRFは、4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を、それが理解するフォーマットで受信する。
【0042】
図4は、本明細書に記載されている主題の一実施形態に従った、5G PCFに取付けられた4G加入者エンティティに関する例示的なシグナリング図である。たとえば、
図4は、加入者エンティティが、5G PCF上に載る4G加入者であり得るシナリオを示す。
図4に示すように、セッション管理機能(session management function:SMF)402は、最初の取付けメッセージ411を5G PCF404に送信する。メッセージ411の受信に応答して、PCF404は、加入者データ問合わせ412を5G UDR406に送信する。特に、加入者データ問合わせ412は、加入者エンティティに関係するユーザプロファイルおよびポリシー情報についての要求として機能する。また、加入者データ問合わせ412は、ユーザプロファイル移行の開始をトリガする。つまり、この例では、5G UDR406は現在、4G加入者エンティティのユーザプロファイルおよびポリシー情報を持っていない。いくつかの実施形態では、UDR406は、新ユーザプロファイルデータ問合わせメッセージ413を生成し、専用インターフェイスを通して専用メッセージプロトコルを使用して4G SPR408に送信するように適合されたクライアントアプリケーションを用いて構成される。とりわけ、UDR406は、UDR406がデータを持っていないため、加入者エンティティに関係するユーザプロファイルおよびポリシー情報を4G SPR408から要求するように構成される。ユーザプロファイルデータ問合わせメッセージ413の受信に応答して、SPR408は、加入者エンティティに関連付けられた4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を探し出し、その後、データ応答メッセージ414において送信する。具体的には、SPR408は、専用インターフェイスを通してデータ応答メッセージ414をUDR406に送信する。SPR408からデータ応答メッセージ414を受信すると、UDR406は、新データ応答メッセージ415(すなわち、PCF404によって理解されるように変換/解釈される新しいメッセージ)を生成する。データ応答メッセージ415の受信に応答して、PCF404は、加入者エンティティのユーザプロファイルおよびポリシー情報を含む取付け応答メッセージ418をSMF402に送信する。
【0043】
データ応答メッセージ415をPCF404に送信することに加えて、UDR406は、ユーザプロファイル削除メッセージ416をSPR408に送信するように構成される。いくつかの実施形態では、UDR406は、専用インターフェイスを利用して、加入者エンティティに関連付けられた格納されているユーザプロファイルおよびポリシー情報を削除するようSPR408に命令するメッセージ416を送信し得る。ユーザプロファイル削除メッセージ416の受信に応答して、SPR408は、格納されている4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報の削除を進め、その後、専用インターフェイスを通してユーザプロファイル削除確認メッセージ417をUDR406に送信する。この段階で、5G UDR406は現在、コールする加入者エンティティに対応するユーザプロファイルおよびポリシー情報を格納することを担当するデータリポジトリである(たとえば、ユーザプロファイル情報はSPR408から削除される)。
【0044】
いくつかの実施形態では、4G SPRが標準SOAP/XMLインターフェイスをサポートする場合、修正が必要とされるかもしれない。いくつかの実施形態では、開示されている主題は、プロトコル変換器要素などの中間機能と互換性があるプロビジョニングインターフェイスを用いて構成されたSPRを伴う。そのような構成を、5G UDR506と4G SPR508との間に論理的に位置付けられるプロトコル変換器要素510の使用を示す
図5に表わす。たとえば、プロトコル変換器要素510は、REST/JavaScriptオブジェクト表記法(JSON)フォーマットで受信されたメッセージをSOAP/XMLフォーマットに変換するように、および、その逆も同様に変換するように構成され得る。プロトコル変換器要素510はREST/JSONメッセージをSOAP/XMLメッセージに変換すると記載されているが、プロトコル変換器要素510は、開示されている主題の範囲から逸脱することなく、他のプロトコルフォーマットのメッセージを変換することができる。
【0045】
いくつかのシナリオでは、加入者エンティティは、5G PCFに取付いている4G加入者であり得る。この例は、
図5のコールシグナリングフローで図示される。たとえば、SMF502は、最初の取付けメッセージ511を5G PCF504に送信する。取付けメッセージ511の受信に応答して、PCF504は、加入者データ問合わせ512を5G UDR506に送信する。特に、加入者データ問合わせメッセージ512は、加入者エンティティに関係するユーザプロファイルおよびポリシー情報についての要求として機能する。また、加入者データ問合わせメッセージ512は、ユーザプロファイル移行(たとえば「オンデマンドでの移行」)の開始をトリガする。しかしながら、この例では、5G UDR506は現在、4G加入者エンティティのユーザプロファイルおよびポリシー情報を持っていない。いくつかの実施形態では、5G UDR506は、ユーザプロファイルデータ問合わせメッセージ513を生成し、(プロトコル変換器要素510を介して)4G SPR508に送信するように適合されたクライアントアプリケーションを用いて構成される。いくつかの実施形態では、SPR508がSOAP/XMLフォーマット済みメッセージを認識するように構成されるため、ユーザプロファイルデータ問合わせメッセージ513はREST/JSONフォーマットになっており、プロトコル変換器要素510の方へ向けられる。とりわけ、UDR506は、UDR506がデータを持っていないため、加入者エンティティに関係するユーザプロファイルおよびポリシー情報を(プロトコル変換器要素510を介して)4G SPR408から要求するように構成される。
【0046】
REST/JSONユーザプロファイルデータ問合わせメッセージ513を受信すると、プロトコル変換器要素510は、データ問合わせメッセージ513を変換済みデータ問合わせメッセージ514に変換する。いくつかの実施形態では、データ問合わせメッセージ514は、SPR508によって認識可能なSOAP/XMLフォーマット済みメッセージである。SPR508は次に、プロトコル変換器要素510から受信された問合わせメッセージ514を処理し、要求されたユーザプロファイルおよびポリシー情報をそのローカルデータベースから取得する。具体的には、SPR508は、加入者エンティティに関連付けられた4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を探し出し、その後、データ応答メッセージ515において送信し、データ応答メッセージ515は、プロトコル変換器要素510を介してUDR506に向けられる。いくつかの実施形態では、SPR508は、(たとえばPCRFによって要求されるであろう)MSISDNまたはモバイル識別番号および/または特定ポリシー名などのユーザ識別子を使用して、格納されている4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を探し出す。
【0047】
データ応答メッセージ515を受信した後で、プロトコル変換器要素510は、このSOAP/XMLメッセージを、UDR506によって認識されるREST/HTTPデータ応答メッセージ516に変換するように構成され得る。プロトコル変換器要素510からデータ応答メッセージ516を受信すると、UDR506は、新データ応答メッセージ517を生成する。データ応答メッセージ517の受信に応答して、PCF504は、加入者エンティティのユーザプロファイルおよびポリシー情報を含む取付け応答メッセージ518をSMF502に送信する。
【0048】
データ応答メッセージ517をPCF504に送信することに加えて、UDR506は、プロトコル変換器要素510を介してユーザプロファイル削除メッセージ519をSPR508に送信するように構成される。UDR506は現在、5Gユーザプロファイルおよびポリシー情報をローカルに格納することを担当しているため、4G SPR508はもはや、加入者エンティティに関連付けられた4Gユーザプロファイルおよびポリシーデータをホストするよう要求されない。いくつかの実施形態では、プロトコル変換器要素510は、ユーザプロファイル削除メッセージ519をREST/JSONメッセージとして受信し、その後、メッセージ519を、SOAP/XMLフォーマットのユーザプロファイル削除メッセージ520に変換する。その後で、プロトコル変換器要素510は、ユーザプロファイル削除メッセージ520をSPR508に送信する。ユーザプロファイル削除メッセージ520を受信すると、SPR508は、加入者エンティティに関連付けられたユーザプロファイルおよびポリシー情報を探し出して削除するように構成される。その結果、加入者エンティティのユーザプロファイルおよびポリシー情報は、5G UDR506のみに格納されるであろう。4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報が削除された後で、SPR508は、ユーザプロファイル削除応答メッセージ521を生成してUDR506へ向ける。いくつかの実施形態では、ユーザプロファイル削除応答メッセージ521は、最初にプロトコル変換器要素510によって受信される削除通知メッセージとして機能するSOAP/XMLメッセージである。プロトコル変換器要素510はその後、ユーザプロファイル削除応答メッセージ521を変換済みユーザプロファイル削除応答メッセージ522に変換する。とりわけ、ユーザプロファイル削除応答メッセージ522は、UDR506によって認識されるREST/JSONフォーマット済みメッセージまたは任意の他のメッセージであり得る。
【0049】
図6は、本明細書に記載されている主題の一実施形態に従った、リアルタイム移行での加入者エンティティのポリシーデータステータスの更新を実証する例示的なシグナリング図である。具体的には、
図6では、加入者エンティティは、4G PCRF610に固定される。あらゆる移行に先立って、PCRF610は、加入者エンティティに関連付けられたユーザプロファイルおよびポリシー情報の更新を要求するために、Diameter SNRメッセージ611を5G UDR606に送信する。それに応答して、UDR606は、要求されたユーザプロファイルおよびポリシー情報を、Diameter SNAメッセージ609を介してPCRF610に提供する。UDR606とPCRF610との間のDiameterメッセージのこの交換は、加入者エンティティに対応するポリシーデータ修正の場合に加入者についての通知および更新を取得するための前提条件である。
【0050】
いくつかの実施形態では、BOSSエンティティ602はその後、ポリシーデータ更新メッセージ613をプロビジョニングゲートウェイ608に送信する。それに応答して、プロビジョニングゲートウェイ608は、ポリシー更新メッセージ614を5G UDR606に送信する。UDR606は次に、加入者のプロファイルおよび/またはポリシーデータがうまく更新されたことをプロビジョニングゲートウェイ608に通知するために、成功応答メッセージ615を送信する。プロビジョニングゲートウェイ608は同様に、UDR606上の加入者エンティティプロファイルが更新されたことを通知するために、ポリシー更新メッセージ616をBOSSエンティティ602に送信する。いくつかの実施形態では、メッセージ616は、HTTP 200 OK成功メッセージであってもよい。UDR606は次に、Diameterプッシュ通知要求(push-notification-request:PNR)メッセージ617を送信する。いくつかの実施形態では、Diameter PNRメッセージ617は、PCRF610が、PCRFに格納されているユーザプロファイルおよびポリシー情報に加えられたあらゆる修正をUDR606に通知するようにするために、PCRF610へのコマンドとして機能する。PNRメッセージ617の受信に応答して、PCRF610は、サービス品質(QoS)更新要求メッセージ618をSMF/PGW613に送信する。また、PCRF610は、プッシュ通知回答(push-notification-answer:PNA)メッセージ619をUDR606に送信する。
【0051】
図7は、本明細書に記載されている主題の一実施形態に従った、リアルタイムでの4G加入者エンティティのポリシーデータステータスの更新を実証する例示的なシグナリング図である。具体的には、
図7は、リアルタイムでの4G加入者エンティティのポリシーおよびプロファイル情報の更新を示すシグナリングフロー図を表わす(すなわち、加入者が5Gに移行する場合ではない)。
図7では、加入者は、PCRF710を含む4Gネットワークに取付けられる。あらゆるユーザプロファイル更新に先立って、PCRF710は、加入者エンティティに関連付けられたユーザプロファイルおよびポリシー情報の更新を要求するために、Diameter SNRメッセージ711を4G SPR707に送信する。それに応答して、4G SPR707は、要求されたユーザプロファイルおよびポリシー情報を、Diameter SNAメッセージ712を介してPCRF710に提供する。とりわけ、4G SPR707とPCRF710との間のDiameterメッセージのこの交換は、加入者エンティティに対応するポリシーデータ修正についての通知および更新を取得するための前提条件である。
【0052】
いくつかの実施形態では、BOSSエンティティ702は、ポリシーデータ更新メッセージ713をプロビジョニングゲートウェイ708に送信する。それに応答して、プロビジョニングゲートウェイ708は、ポリシー更新メッセージ714をUDR706に送信する。UDR706は次に、加入者のプロファイルおよび/またはポリシーが存在しなかったこと、および/または更新されなかったことを通知するために、失敗応答メッセージ715をプロビジョニングゲートウェイ708に送信する。プロビジョニングゲートウェイ708は次に、ポリシー更新要求メッセージ716をSPR707に送信する。このシナリオでは、ポリシー更新要求メッセージ716は、加入者エンティティに対応するユーザプロファイルおよびポリシー情報についての要求として機能する。ポリシー更新要求メッセージ716の受信に応答して、SPR707は、加入者エンティティのユーザプロファイルおよびポリシー情報を含む応答メッセージ717をプロビジョニングゲートウェイ708に送信する。それに応答して、プロビジョニングゲートウェイ708は、更新応答メッセージ718をBOSSエンティティ702に送信する。
【0053】
いくつかの実施形態では、SPR707はさらに、Diameterプッシュ通知要求(PNR)メッセージ720をPCRF710に送信するように構成される。そのため、Diameter PNRメッセージは、PCRF710が、PCRFに格納されているユーザプロファイルまたはポリシー情報に加えられたあらゆる変更をSPR707に通知するようにするためのコマンドとして機能する。PNRメッセージ720の受信に応答して、PCRF710は、サービス品質(QoS)更新要求メッセージ721をSMF/PGW709に送信する。同様に、PCRF710は、プッシュ通知回答(PNA)メッセージ722をSPR707に送信する。
【0054】
図8は、ユーザプロファイルおよびポリシー情報の移行をサポートするための例示的な方法を示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、方法800は、プロビジョニングゲートウェイおよび/またはUDRのうちの1つ以上におけるメモリに格納され、プロビジョニングゲートウェイおよび/またはUDR(もしくは、UDRをホストおよび/またはサポートするハードウェアベースのネットワーク要素)の1つ以上のハードウェアプロセッサによってそれぞれ実行される、アルゴリズムおよび/またはソフトウェアプロセスを含み得る。
【0055】
ブロック802で、加入者エンティティに関連付けられたユーザプロファイル追加要求メッセージが受信される。いくつかの実施形態では、ユーザプロファイル追加要求メッセージは、ビジネスおよび運用サポートシステム(BOSS)エンティティからプロビジョニングゲートウェイによって受信される。いくつかの実施形態では、ユーザプロファイル追加要求メッセージは、上述のような加入者プロファイルデータ、加入者セッションデータ、および/または加入者サービスデータを含む。
【0056】
ブロック804で、ユーザプロファイル問合わせメッセージが4G SPRに送信される。いくつかの実施形態では、プロビジョニングゲートウェイは、SOAPベースのユーザプロファイル問合わせメッセージを4G SPRに送信する。具体的には、プロビジョニングゲートウェイは、4G SPRが、加入者エンティティに関連付けられた4G関連ユーザプロファイルおよびポリシー情報をローカルに格納するかまたは含むかどうかを判定するために、ユーザプロファイル問合わせメッセージを送信する。
【0057】
ブロック806で、4G SPRが加入者エンティティのための4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報(すなわち、加入者プロファイルデータ、加入者セッションデータ、または加入者サービスデータ)をプロビジョニングされているかどうかに関して判定が下される。4G SPRが、要求された4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報をプロビジョニングされている場合、方法800はブロック808に進み、そこで、SPRはユーザプロファイルおよびポリシー情報を探し出してプロビジョニングゲートウェイに送信する。たとえば、4G SPRは、該当するあらゆる加入者プロファイルデータ、加入者セッションデータ、または加入者サービスデータを探し出してユーザプロファイル応答メッセージに付加する。ユーザプロファイル応答メッセージを構築し、探し出されたユーザプロファイルおよびポリシー情報を付加した後で、4G SPRは、ユーザプロファイル応答SOAPメッセージをプロビジョニングゲートウェイに送信するように構成される。
【0058】
ブロック810で、付加された4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を有するユーザプロファイル作成メッセージが、5G UDRに送信される。いくつかの実施形態では、プロビジョニングゲートウェイは、SPRから受信されたユーザプロファイルおよびポリシー情報をREST/HTTPユーザプロファイル作成メッセージにおいて付加し、REST/HTTPユーザプロファイル作成メッセージは次に、UDRに送信される。
【0059】
ブロック812で、5G UDRは、プロビジョニングゲートウェイから受信されたユーザプロファイルポリシー情報をプロビジョニングされる。さらに、プロビジョニングゲートウェイは、ユーザプロファイル削除メッセージを4G SPRに送信するように構成される。とりわけ、4G SPRは、プロビジョニングゲートウェイからユーザプロファイル削除SOAPメッセージを受信すると、加入者エンティティに関連付けられた4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報を除去するように構成される。
【0060】
ブロック806に戻って、4G SPRが、加入者エンティティに関連付けられた、要求された4Gユーザプロファイルおよびポリシー情報をプロビジョニングされていない場合、方法800はブロック814に進み、そこで、4G SPRは、通知メッセージをプロビジョニングゲートウェイに送信する。たとえば、4G SPRは、4G SPRが加入者エンティティに関連付けられたユーザプロファイルおよびポリシー情報を探し出せなかったこと、および/または格納していないことを示す「ユーザプロファイルが見つからない」という通知SOAPメッセージを、プロビジョニングゲートウェイに送信する。
【0061】
ブロック816で、元々はBOSSエンティティから取得されたユーザプロファイル情報(ブロック802を参照)を含むユーザプロファイル作成メッセージが作成され、送信される。特に、プロビジョニングゲートウェイは、元々はBOSSエンティティから受信された加入者プロファイルデータ、加入者セッションデータ、およびまたは加入者サービスデータを含むユーザプロファイル作成メッセージを生成するように構成され得る。プロビジョニングゲートウェイはその後、ユーザプロファイル作成メッセージを5G UDRに送信し得る。プロビジョニングゲートウェイは4G SPRからユーザプロファイル情報を取得しなかったため、プロビジョニングゲートウェイは、それが最初にBOSSエンティティから受信した情報を利用して、UDRにおいて5Gユーザプロファイルを作成することを担当する。とりわけ、プロビジョニングゲートウェイは、SPRに格納されている既存の4Gユーザプロファイル情報を使用して、または、BOSSエンティティによって提供された情報から、5Gユーザプロファイルを作成またはプロビジョニングすることを担当する。さらに、BOSSエンティティは、プロビジョニングゲートウェイがUDRにおいて5Gユーザプロファイルを生成する態様(すなわち、SPRおよびUDRとの通信)にまったく気付かない。
【0062】
方法800は例示の目的のためのものであることと、異なるおよび/または追加のアクションが使用され得ることとが理解されるであろう。また、方法700に関して本明細書に記載されているさまざまなアクションが異なる順序またはシーケンスで生じ得ることも理解されるであろう。
【0063】
なお、本明細書に記載されているUPME、プロビジョニングゲートウェイ、および/または機能性は、特殊用途コンピューティングデバイスを構成し得る。また、本明細書に記載されているUPME120、プロビジョニングゲートウェイ104、および/または機能性は、以前に利用されたオフラインユーザプロファイル移行スキームとは対照的に、リアルタイムでの加入者ポリシーの移行を容易にするためにさまざまな手法またはメカニズムを利用することによってモバイルデバイス(たとえばUEデバイス)に関するネットワーク通信の技術分野を向上させることができる。たとえば、開示されている主題は、複雑な移行準備がなくなることに起因して、コスト削減だけでなくサポート時間が削減されるような態様で加入者プロファイル移行をより新しい技術に対して行なうための手法またはメカニズムを提供するという技術的利点をネットワークオペレータに与える。さらに、開示されている加入者移行手法は、リアルタイムで、かつ、根底的なネットワークに対する影響を最小限に抑えて行なわれ、それにより、最適なネットワーク使用を容易にする。とりわけ、ネットワークダウンタイムおよび加入者不連続性を回避し、および/または、概ね排除することができる。
【0064】
ここに開示されている主題のさまざまな詳細は、ここに開示されている主題の範囲から逸脱することなく変更され得るということが理解されるであろう。さらに、上述の説明は、限定のためではなく、例示のためのものであるに過ぎない。
【国際調査報告】