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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-05
(54)【発明の名称】吐水装置及び吐水機器
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/042 20060101AFI20230928BHJP
   E03C 1/084 20060101ALI20230928BHJP
   E03C 1/10 20060101ALI20230928BHJP
   A47K 3/28 20060101ALI20230928BHJP
   A61H 33/00 20060101ALI20230928BHJP
   B05B 1/18 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
E03C1/042 B
E03C1/084
E03C1/10
A47K3/28
A61H33/00 T
B05B1/18 101
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023518449
(86)(22)【出願日】2020-11-04
(85)【翻訳文提出日】2023-03-22
(86)【国際出願番号】 CN2020126378
(87)【国際公開番号】W WO2022062082
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】202011003214.6
(32)【優先日】2020-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518436504
【氏名又は名称】厦門松霖科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】呉石龍
(72)【発明者】
【氏名】陳東海
(72)【発明者】
【氏名】胡有賢
(72)【発明者】
【氏名】曹斌
【テーマコード(参考)】
2D060
2D132
4C094
4F033
【Fターム(参考)】
2D060BC30
2D060BE01
2D060CB10
2D060CC17
2D132FA17
2D132FJ09
4C094AA01
4C094BC30
4C094EE08
4C094EE40
4C094GG06
4C094GG07
4F033AA11
4F033BA04
4F033DA05
4F033EA01
4F033JA06
4F033LA12
4F033MA00
4F033NA01
(57)【要約】
本発明は、吐水装置及び吐水機器を提供する。吐水装置は、水流を導くための第1水流通路と、噴射部と、噴射部へ機能物質を導入するための導入構造と、を含み、噴射部は、第1水流通路から導かれる水流を噴射することができ、噴射部は、マイクロバブル発生器を有し、水流がマイクロバブル発生器を通過する場合、マイクロバブル水を発生させることができ、吐水装置は、容器に接続されることができ、容器には、機能物質が貯蔵され、水流が第1水流通路を通過する場合、機能物質は、導入構造を介してマイクロバブル発生器内に導入されて、マイクロバブル発生器により機能物質を微小粒子に十分に微細化することができる。機能物質が十分に微細化された微小粒子とマイクロバブル水とを組み合わせた技術手段を使用するので、マイクロバブル水は、機能物質により実現される付加的な機能をさらに強化し、「1+1は2より大きい」という特殊な効果を達成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水流を導くための第1水流通路と、
前記第1水流通路から導かれる水流を噴射することができる噴射部と、
前記噴射部へ機能物質を導入するための導入構造と、を含む吐水装置であって、
前記噴射部は、マイクロバブル発生器を有し、水流が前記マイクロバブル発生器を通過する場合、マイクロバブル水を発生させることができ、
前記吐水装置は、容器に接続されることができ、前記容器には、前記機能物質が貯蔵され、水流が前記第1水流通路を通過する場合、前記機能物質は、前記導入構造を介して前記マイクロバブル発生器内に導入されて、前記マイクロバブル発生器により前記機能物質を微小粒子に十分に微細化することができる
ことを特徴とする吐水装置。
【請求項2】
前記第1水流通路は、前記導入構造を介して前記容器に連通することにより、水流を前記容器内に進入させて前記容器から流出させ、前記容器に貯蔵された前記機能物質を前記噴射部に押し流すことができることを特徴とする請求項1に記載の吐水装置。
【請求項3】
前記導入構造は、導入通路及び導出通路を含む導入管であり、前記導入通路は、前記第1水流通路に選択可能に連通し、
前記容器が前記吐水装置に接続される場合、前記導入管の少なくとも一部は、前記容器内に挿入されることにより、前記導入通路及び前記導出通路は、いずれも前記容器の内部に連通し、これにより、水流は、順次に前記第1水流通路、前記導入通路、前記容器の内部、前記導出通路を流れることができることを特徴とする請求項2に記載の吐水装置。
【請求項4】
前記容器は、キャビティ部と、インターフェース部と、を含み、前記キャビティ部内には、前記機能物質が貯蔵され、前記インターフェース部の一端面には、開口が設けられ、前記機能物質は、前記開口から流出することができ、
前記導入管の一端には、尖り部が設けられ、前記尖り部は、前記開口を介して前記インターフェース部に挿入されることができることを特徴とする請求項3に記載の吐水装置。
【請求項5】
前記吐水装置は、
ケースと、
前記ケース内に設けられる分水体と、
前記分水体内に設けられる弁芯と、
前記弁芯に接続され、前記弁芯を第1位置と第2位置との間で移動させることができる切替アセンブリと、を含み、
前記分水体には、前記第1水流通路の少なくとも一部が設けられ、
前記弁芯は、前記第1位置と前記第2位置との間で移動することができ、且つ、前記弁芯が前記第1位置に位置する場合、前記第1水流通路及び前記導入通路を閉塞することができ、前記弁芯が前記第2位置に位置する場合、前記第1水流通路は、前記導入通路に連通することを特徴とする請求項3に記載の吐水装置。
【請求項6】
前記弁芯を前記第1位置又は前記第2位置に選択的に位置決めすることができる位置決めアセンブリをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の吐水装置。
【請求項7】
前記切替アセンブリには、第1凹部及び第2凹部が設けられ、前記位置決めアセンブリは、
一端が前記分水体に当接する第1弾性素子と、
前記第1弾性素子の他端に接続される位置決めピンと、を含み、
ここで、前記弁芯が第1位置に位置する場合、前記位置決めピンは、前記第1凹部に位置決めされ、前記弁芯が第2位置に位置する場合、前記位置決めピンは、前記第2凹部に位置決めされることを特徴とする請求項6に記載の吐水装置。
【請求項8】
前記導入管は、第1位置と第2位置との間で移動することができ、且つ、前記導入管が前記第1位置に位置する場合、前記第1水流通路は、前記導入通路に連通し、前記導入管が前記第2位置に位置する場合、前記導入管は、前記第1水流通路及び前記導入通路を閉塞することを特徴とする請求項3に記載の吐水装置。
【請求項9】
前記吐水装置は、ケースと、分水体と、を含み、前記分水体は、前記ケース内に設けられ、
前記吐水装置は、第2弾性素子と、固定部材と、をさらに含み、前記第2弾性素子の一端は、前記分水体に当接し、前記第2弾性素子の他端は、前記導入管に当接することにより、前記導入管は、第2位置へ移動する傾向を有し、
前記固定部材は、前記分水体に接続され、前記容器は、前記固定部材に着脱可能に接続され、前記容器が前記固定部材に取り付けられる場合、前記容器は、前記導入管に当接するとともに、前記導入管を前記第1位置に位置させ、前記容器が前記固定部材に取り付けられていない場合、前記導入管は、前記第2弾性素子により駆動されて前記第2位置に位置することを特徴とする請求項8に記載の吐水装置。
【請求項10】
前記吐水装置は、水流を導くための第2水流通路をさらに含み、前記第2水流通路の少なくとも一部は、前記分水体に形成され、前記第2水流通路は、前記第1水流通路とは独立して設けられ、前記噴射部は、前記第2水流通路から導かれる水流を噴射することができることを特徴とする請求項5に記載の吐水装置。
【請求項11】
前記吐水装置は、前記分水体に接続される固定弁をさらに含み、
前記固定弁は、取付部と、管部と、を含み、前記取付部は、前記分水体に取り付けられ、前記管部の管壁には、貫通孔が設けられ、前記機能物質は、前記容器から引き出されてから、順次に前記管部の内部、前記貫通孔を流れて、最終的に前記噴射部に流れ込み、
前記管部の外壁と前記分水体との間に低圧領域を有し、前記低圧領域は、それぞれ前記第2水流通路及び前記貫通孔に連通し、前記第2水流通路内の水流が低圧領域を流れる場合、前記低圧領域に負圧を発生させることにより、前記機能物質を前記容器から吸い出して前記第2水流通路内の水流と混合することができることを特徴とする請求項10に記載の吐水装置。
【請求項12】
前記容器は、前記吐水装置内に着脱可能に設けられることができ、
前記容器は、2つの開口を有し、水流は、前記第1水流通路に沿って2つの前記開口を順次に通過することができることを特徴とする請求項2に記載の吐水装置。
【請求項13】
前記導入構造は、吸込通路であり、前記吸込通路は、それぞれ前記容器の内部及び前記マイクロバブル発生器のマイクロバブル発生管に連通し、
水流が前記マイクロバブル発生管を流れる場合、前記機能物質は、前記第1水流通路に吸い込まれることができることを特徴とする請求項1に記載の吐水装置。
【請求項14】
前記吐水装置は、吸気流路をさらに含み、前記吸気流路は、前記マイクロバブル発生管に連通し、外界の空気は、前記吸気流路を介して前記マイクロバブル発生管に入ることができることを特徴とする請求項13に記載の吐水装置。
【請求項15】
水流は、前記マイクロバブル発生器のマイクロバブル発生管内において第1水流方向に沿って流れるとともに、前記マイクロバブル水を形成することができ、前記吐水装置は、吐水孔を有する面カバーをさらに含み、前記吐水孔は、第2水流方向に沿って前記マイクロバブル水を噴射することができ、
ここで、前記第2水流方向は、前記第1水流方向に対して傾斜し又は垂直であることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の吐水装置。
【請求項16】
請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の吐水装置である本体と、前記本体に着脱可能に接続される容器と、を含み、前記容器には、機能物質が貯蔵され、前記機能物質は、前記本体の導入構造を介して前記本体内に導入されることができることを特徴とする吐水機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐水装置技術分野に関し、特に、吐水装置及び吐水機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘッドを使用して洗い流しやシャワー操作を行う場合、水を噴射すると同時に付加的な機能を持つために、常にいくつかの機能物質を追加する必要がある。しかし、関連技術におけるヘッドは、水とこれらの機能物質とを単純に混合するものに過ぎず、その付加的な機能及び効果が理想的でない。
【発明の概要】
【0003】
本発明に係る吐水装置は、機能物質が貯蔵された容器に接続されることができ、機能物質を吐水装置内に導入するとともに、マイクロバブル発生器によって機能物質を微小粒子に十分に微細化することにより、付加的な機能をさらに強化することができる。
【0004】
本発明の実施例に係る吐水装置は、水流を導くための第1水流通路と、噴射部と、前記噴射部へ機能物質を導入するための導入構造と、を含み、前記噴射部は、前記第1水流通路から導かれる水流を噴射することができ、前記噴射部は、マイクロバブル発生器を有し、水流が前記マイクロバブル発生器を通過する場合、マイクロバブル水を発生させることができ、前記吐水装置は、容器に接続されることができ、前記容器には、前記機能物質が貯蔵され、水流が前記第1水流通路を通過する場合、前記機能物質は、前記導入構造を介して前記マイクロバブル発生器内に導入されて、前記マイクロバブル発生器により前記機能物質を微小粒子に十分に微細化することができる。
【0005】
いくつかの実施形態において、前記第1水流通路は、前記導入構造を介して前記容器に連通することにより、水流を、前記容器内に進入させて前記容器から流出させ、前記容器に貯蔵された前記機能物質を前記噴射部に押し流すことができる。
【0006】
いくつかの実施形態において、前記導入構造は、導入通路及び導出通路を含む導入管であり、前記導入通路は、前記第1水流通路に選択可能に連通する。
【0007】
前記容器が前記吐水装置に接続される場合、前記導入管の少なくとも一部は、前記容器内に挿入されることにより、前記導入通路及び前記導出通路は、いずれも前記容器の内部に連通し、これにより、水流は、順次に前記第1水流通路、前記導入通路、前記容器の内部、前記導出通路を流れることができる。
【0008】
いくつかの実施形態において、前記容器は、キャビティ部と、インターフェース部と、を含み、前記キャビティ部内には、前記機能物質が貯蔵され、前記インターフェース部の一端面には、開口が設けられ、前記機能物質は、前記開口から流出することができる。
【0009】
前記導入管の一端には、尖り部が設けられ、前記尖り部は、前記開口を介して前記インターフェース部に挿入されることができる。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記吐水装置は、ケースと、分水体と、弁芯と、切替アセンブリと、を含み、前記分水体は、前記ケース内に設けられ、前記分水体には、前記第1水流通路の少なくとも一部が設けられ、前記弁芯は、前記分水体内に設けられ、前記弁芯は、第1位置と第2位置との間で移動することができ、且つ、前記弁芯が前記第1位置に位置する場合、前記第1水流通路及び前記導入通路を閉塞することができ、前記弁芯が前記第2位置に位置する場合、前記第1水流通路は、前記導入通路に連通し、前記切替アセンブリは、前記弁芯に接続され、前記弁芯を前記第1位置と前記第2位置との間で移動させることができる。
【0011】
いくつかの実施形態において、前記吐水装置は、前記弁芯を前記第1位置又は前記第2位置に選択的に位置決めすることができる位置決めアセンブリをさらに含む。
【0012】
いくつかの実施形態において、前記切替アセンブリには、第1凹部及び第2凹部が設けられ、前記位置決めアセンブリは、
一端が前記分水体に当接する第1弾性素子と、
前記第1弾性素子の他端に接続される位置決めピンと、を含み、
ここで、前記弁芯が第1位置に位置する場合、前記位置決めピンは、前記第1凹部に位置決めされ、前記弁芯が第2位置に位置する場合、前記位置決めピンは、前記第2凹部に位置決めされる。
【0013】
いくつかの実施形態において、前記導入管は、第1位置と第2位置との間で移動することができ、且つ、前記導入管が前記第1位置に位置する場合、前記第1水流通路は、前記導入通路に連通し、前記導入管が前記第2位置に位置する場合、前記導入管は、前記第1水流通路及び前記導入通路を閉塞する。
【0014】
いくつかの実施形態において、前記吐水装置は、ケースと、分水体と、を含み、前記分水体は、前記ケース内に設けられる。
【0015】
前記吐水装置は、第2弾性素子と、固定部材と、をさらに含み、前記第2弾性素子の一端は、前記分水体に当接し、前記第2弾性素子の他端は、前記導入管に当接することにより、前記導入管は、第2位置へ移動する傾向を有する。
【0016】
前記固定部材は、前記分水体に接続され、前記容器は、前記固定部材に着脱可能に接続され、前記容器が前記固定部材に取り付けられる場合、前記容器は、前記導入管に当接するとともに、前記導入管を前記第1位置に位置させ、前記容器が前記固定部材に取り付けられていない場合、導入管は、前記第2弾性素子により駆動されて前記第2位置に位置する。
【0017】
いくつかの実施形態において、前記吐水装置は、水流を導くための第2水流通路をさらに含み、前記第2水流通路の少なくとも一部は、前記分水体に形成され、前記第2水流通路は、前記第1水流通路とは独立して設けられ、前記噴射部は、前記第2水流通路から導かれる水流を噴射することができる。
【0018】
いくつかの実施形態において、前記吐水装置は、前記分水体に接続される固定弁をさらに含む。
【0019】
前記固定弁は、取付部と、管部と、を含み、前記取付部は、前記分水体に取り付けられ、前記管部の管壁には、貫通孔が設けられ、前記機能物質は、前記容器から引き出されてから、順次に前記管部の内部、前記貫通孔を流れて、最終的に前記噴射部に流れ込む。
【0020】
前記管部の外壁と前記分水体との間に低圧領域を有し、前記低圧領域は、それぞれ前記第2水流通路及び前記貫通孔に連通し、前記第2水流通路内の水流が低圧領域を流れる場合、前記低圧領域に負圧を発生させることにより、前記機能物質を前記容器から吸い出して前記第2水流通路内の水流と混合することができる。
【0021】
いくつかの実施形態において、前記容器は、前記吐水装置内に着脱可能に設けられることができる。
【0022】
前記容器は、2つの開口を有し、水流は、前記第1水流通路に沿って2つの前記開口を順次に通過することができる。
【0023】
いくつかの実施形態において、前記導入構造は、吸込通路であり、前記吸込通路は、それぞれ前記容器の内部及び前記マイクロバブル発生器のマイクロバブル発生管に連通する。
【0024】
水流が前記マイクロバブル発生管を流れる場合、前記機能物質は、前記第1水流通路に吸い込まれることができる。
【0025】
いくつかの実施形態において、前記吐水装置は、吸気流路をさらに含み、前記吸気流路は、前記マイクロバブル発生管に連通し、外界の空気は、前記吸気流路を介して前記マイクロバブル発生管に入ることができる。
【0026】
いくつかの実施形態において、水流は、前記マイクロバブル発生器のマイクロバブル発生管においてを第1水流方向に沿って流れるとともに、前記マイクロバブル水を形成することができ、前記吐水装置は、吐水孔を有する面カバーをさらに含み、前記吐水孔は、第2水流方向に沿って前記マイクロバブル水を噴射することができる。
【0027】
ここで、前記第2水流方向は、前記第1水流方向に対して傾斜し又は垂直である。
【0028】
本発明の実施例に係る吐水機器は、上記のいずれか実施形態に記載の吐水装置である本体と、前記本体に着脱可能に接続される容器と、を含み、前記容器には、機能物質が貯蔵され、前記機能物質は、前記本体の導入構造を介して前記本体内に導入されることができる。
【0029】
本発明の一実施例は、下記のような利点及び有益な効果を有する。
【0030】
本発明の実施例に係る吐水装置は、機能物質が貯蔵された容器に接続されることができ、導入構造を介して機能物質を吐水装置内に導入するとともに、マイクロバブル発生器によって機能物質を微小粒子に十分に微細化し、最終的に機能物質の微小粒子を有するマイクロバブル水を噴射することができる。本発明の実施例に係る吐水装置は、機能物質が十分に微細化された微小粒子とマイクロバブル水とを組み合わせた技術手段を使用するので、マイクロバブル水は、機能物質により実現される付加的な機能をさらに強化し、機能物質とマイクロバブル水とを単純に組み合わせたものではなく、「1+1は2より大きい」という特殊な効果を達成することができる。
【0031】
図面を参照して例示的な実施形態を詳細に説明し、本発明の上記の内容、他の特徴及び利点は、より明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の一実施例に係る吐水装置の1つの角度からの構造を示す模式図である。
図2】本発明の一実施例に係る吐水装置の他の角度からの構造を示す模式図である。
図3】本発明の一実施例に係る吐水装置の分解図である。
図4図1における断面線A-Aに沿う断面図であり、ここで、弁芯が第2位置に位置する。
図5図2における断面線B-Bに沿う断面図であり、ここで、弁芯が第2位置に位置する。
図6図4における断面線C-Cに沿う断面図である。
図7】本発明の一実施例に係る容器の構造を示す模式図である。
図8】本発明の一実施例に係る固定部材の構造を示す模式図である。
図9】本発明の一実施例に係る導入管の構造を示す模式図である。
図10】本発明の一実施例に係る導入管の軸方向に沿う断面図である。
図11図4における位置Jの部分拡大図である。
図12図4における位置Kの部分拡大図である。
図13図1における断面線A-Aに沿う断面図であり、ここで、弁芯が第1位置に位置する。
図14図1における断面線B-Bに沿う断面図であり、ここで、弁芯が第1位置に位置する。
図15図13における位置Lの部分拡大図である。
図16図4における容器を除く構造を示す模式図である。
図17図5における容器を除く構造を示す模式図である。
図18図16における位置Mの部分拡大図である。
図19】本発明の第2実施例に係る吐水装置の模式図である。
図20】本発明の第3実施例に係る吐水装置の模式図である。
図21】本発明の第4実施例に係る吐水装置の模式図である。
図22】本発明の一実施例に係るマイクロバブル発生器の構造を示す模式図である。
図23図22における断面線D-Dに沿う断面図である。
図24】本発明の一実施例に係る吐水装置の第1水流方向が第2水流方向に垂直である場合を示す断面図である。
図25】本発明の一実施例に係る吐水装置の第1水流方向が第2水流方向と鋭角をなす場合を示す断面図である。
図26】本発明の一実施例に係る吐水装置の第1水流方向が第2水流方向と鈍角をなす場合を示す断面図である。
図27】本発明の一実施例に係る固定弁の構造を示す模式図である。
図28】本発明の一実施例に係る固定弁の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図面符号の説明
100、容器;110、キャビティ部;120、インターフェース部;121、開口;122、バンプ;200、固定部材;210、係合溝;211、第1溝;212、第2溝;220、リング溝;300、導入管;310、導入通路;320、導出通路;330、尖り部;340、阻止部;351、第1リング溝;352、第2リング溝;353、第3リング溝;354、第4リング溝;355、第1シールリング;356、第2シールリング;357、第3シールリング;358、第4シールリング;360、開口;400、分水体;410、第2弾性素子;420、逆止弁;500、弁芯;510、係合溝;600、心軸;610、接続部;620、基体部;700、切替アセンブリ;710、押しボタン;720、押しプレート;721、第1凹部;722、第2凹部;723、係合部;800、位置決めアセンブリ;810、位置決めピン;820、第1弾性素子;910、吸込通路;920、吸気流路;1000、固定弁;1010、取付部;1020、管部;1021、貫通孔;1030、低圧領域;1100、ケース;1140、ハンドル部;1160、噴射部;1300、マイクロバブル発生器;1320、基体部;1321、切欠;1340、突出部;1341、マイクロバブル発生管;13411、第1流路;13412、第2流路;1360、側ストッパ部;1500、面カバー;1520、カバー部;1521、吐水孔;1540、側部;1600、隙間;2100、第1水流通路;2200、第2水流通路;D1、第1水流方向;D2、第2水流方向;P、径方向平面;S、径方向;Q、軸方向。
【0034】
以下、添付の図面を参照しながら、例示的な実施形態をより完全に説明する。ただし、例示的な実施形態は、複数種類の形態で実施することができ、ここに記述する実施形態に限定されない。逆に、これらの実施形態の提供によれば、本発明を全面で完全に、かつ、例示的な実施形態の思想を全面で当業者に伝達する。図面における同じ図面符号は、同じ又は類似する要素を示すので、それらの詳細な記述が省略される。
【0035】
図1図3に示すように、図1は、本発明の一実施例に係る吐水装置の1つの角度からの構造を示す模式図を示し、図2は、本発明の一実施例に係る吐水装置の他の角度からの構造を示す模式図を示し、図3は、本発明の一実施例に係る吐水装置の分解図を示す。本発明の実施例に係る吐水装置は、ケース1100、固定部材200、導入管300、分水体400、弁芯500、心軸600、切替アセンブリ700、マイクロバブル発生器1300及び面カバー1500を含む。吐水装置は、容器100に接続されてもよい。
【0036】
本発明の実施例に係る吐水装置は、ハンドル部1140及び噴射部1160を含むことができ、ハンドル部1140は、使用者が手に持つためのものであり、噴射部1160は、ハンドル部1140に接続され、水流を噴射するためのものである。
【0037】
噴射部1160は、ハンドル部1140の一端部の側面に接続されてもよく、容器100は、ハンドル部1140の一端部の端面に接続されてもよく、ハンドル部1140の他端部は、給水管と接続するためのものである。このような設計により、本発明の実施例に係る吐水装置の構造をよりコンパクトにするとともにその体積をより小さくすることができる。
【0038】
また、図4に示すように、容器100をハンドル部1140の一端部の端面に接続し、且つハンドル部1140の他端部に給水管を接続するという設計によって、水流は、略直線に沿って容器100内に流れ込むことができ、水圧をほとんど失うことなく、水流は、容器から機能物質をより容易に押し出すことができる。
【0039】
勿論、本発明の実施例に係るケース1100は上ケース及び下ケースを含むことができ、上ケースと下ケースとは係合により互いに接続されてもよいことを理解できる。ケース1100を着脱可能な別体構造として設計することにより、ケース1100内の各部品の組立を容易にする。
【0040】
分水体400は、ケース1100内に設けられ、且つ水流通路を有し、水流通路は、水流が噴射部1160に向けて流れるようにガイドすることができる。弁芯500は、分水体400内に設けられ、且つ第1位置と第2位置との間で移動することができ、異なる水流通路の導通を切り替えるためのものである。切替アセンブリ700は、弁芯500に接続され、使用者は、切替アセンブリ700を操作して弁芯500を第1位置と第2位置との間で移動させることができる。心軸600は、基体部620及び接続部610を含み、基体部620は、ケース1100内に設けられ、接続部610は、ケース1100の外に露出し、給水管と接続するためのものである。
【0041】
マイクロバブル発生器1300は、噴射部1160に接続され、水流がマイクロバブル発生器1300を通過する場合、マイクロバブル水を発生させることができる。面カバー1500は、噴射部1160に接続され、発生したマイクロバブル水を噴射するためのものである。
【0042】
導入管300は、分水体400内に設けられる。容器100内には、機能物質が貯蔵され、機能物質は、導入管300を介してケース1100内に入るとともに、ケース1100内のマイクロバブル水と結合することができる。
【0043】
本発明の実施例に係る機能物質は、疎水性物質であってもよく、さらに好ましくは、機能物質は、精油又は精油混合物であってもよい。精油とマイクロバブル水とを組み合わせることにより、美容効果をさらに向上させることができる。
【0044】
勿論、本発明の機能物質は、精油に限定されるものではなく、例えば、石鹸水、香水、洗浄剤、消毒水などの他の機能物質であってもよいことを理解できる。また、機能物質の状態は、液体に限定されるものではなく、物質によって保存状態が異なり、機能物質は、固体やペースト状などであってもよい。
【0045】
図4図6に示すように、図4は、図1における断面線A-Aに沿う断面図であり、ここで、弁芯500が第2位置に位置する。図5は、図2における断面線B-Bに沿う断面図であり、ここで、弁芯500が第2位置に位置する。図6は、図4における断面線C-Cに沿う断面図である。本発明の実施例に係る吐水装置は、水流を導くための第1水流通路2100を含み、第1水流通路2100は、第1入水端及び第1吐水端を含み、第1入水端は、給水管に連通することができ、第1吐水端は、給水管から供給された液体を噴射することができる。第1水流通路2100は、分水体400に形成されてもよい。
【0046】
図4に示すように、第1水流通路2100は、導入管300の導入通路310に連通するとともに、導出通路320に連通する。給水管から供給された液体は、順次に導入通路310、容器100の内部、導出通路320を流れることにより、容器100内に貯蔵されている精油を第1水流通路2100に押し流し、最終的にマイクロバブル水と結合させ、精油の微細気泡を形成することができる。精油の微細気泡は、皮膚に入り込んで深層ケアを行い、美容効果を大幅に向上させることができる。
【0047】
図5及び図6に示すように、吐水装置は、水流を導くための第2水流通路2200をさらに含み、第2水流通路2200は、第1水流通路2100とは互いに独立して設けられてもよい。精油とマイクロバブル水との相互結合が不要となる場合、第1水流通路2100を閉塞することができる。この時、第2水流通路2200は、依然として開状態に保持され、給水管から供給された液体は、第2水流通路2200を介して噴射部1160に流れることができる。第2水流通路2200は、分水体400に形成されてもよい。
【0048】
図6図27及び図28に示すように、図27は、本発明の一実施例に係る固定弁の構造を示す模式図を示し、図28は、本発明の一実施例に係る固定弁の断面図を示す。本発明の実施例に係る吐水装置は、逆止弁420及び固定弁1000をさらに含み、固定弁1000は、分水体400に接続される。逆止弁420は、分水体400と固定弁1000との間に設けられ、水流が逆方向へ流れることを防止することができる。具体的に、第1水流通路の水流は、容器内に入って機能物質を押し出した後、逆止弁420を介して噴射部に流れることができる。ここで、逆止弁420は、水流が逆方向へ流れることを防止することができる。
【0049】
固定弁1000は、取付部1010及び管部1020を含み、取付部1010は、分水体400に接続され、管部1020の管壁には、貫通孔1021が設けられる。貫通孔1021の数は、2つであってもよく、2つの貫通孔1021は、対向に設けられる。機能物質は、容器から引き出されてから、順次に逆止弁420、管部1020の内部、貫通孔1021を流れ、最終的に噴射部に流れ込む。
【0050】
管部1020の外壁と分水体との間に低圧領域1030を有し、低圧領域1030は、それぞれ第2水流通路及び貫通孔1021に連通し、第2水流通路内の水流が低圧領域1030を流れる場合、第2水流通路の圧力損失が小さいので、第2水流通路の流速は、第1水流通路の流速よりも速く、このため、低圧領域1030に負圧を発生させることができ、発生した負圧は、機能物質を容器から吸い出して第2水流通路内の水流と混合させることができ、最終的に混合後の水流は、マイクロバブル発生器によって、機能物質が微小粒子に十分に微細化され、機能物質の利用率及び効果を向上させる。低圧領域1030を設けることにより、機能物質と水の混合液が噴射部に流れ込むことをより容易にすることができる。
【0051】
例えば、機能物質が精油である場合、精油の洗浄及び美容効果を向上させることができる。
【0052】
以下、図7図10と併せて、容器100、固定部材200及び導入管300の構造、接続関係及び動作原理を詳細に説明する。
【0053】
図7に示すように、図7は、本発明の一実施例に係る容器100の構造を示す模式図を示す。本発明の実施例に係る容器100は、キャビティ部110及びインターフェース部120を含む。キャビティ部110には、機能物質、例えば精油が貯蔵される。インターフェース部120は、キャビティ部110に接続され、インターフェース部120のキャビティ部110から離れた一端面に開口121が設けられることにより、キャビティ部110内の機能物質は、この開口121を介して容器の外部へ流出することができる。容器は、容器100の開口121を封止する封止膜をさらに含み、例えば、封止膜は、アルミ箔であってもよく、容器100が吐水装置に取り付けられていない場合に容器100内の機能物質が流出することを回避する。インターフェース部120の外部には、バンプ122が設けられ、バンプ122は、容器100が固定部材200に着脱可能に接続されることを可能にすることを実現するように、固定部材200の係合溝210と接続するためのものである。
【0054】
図8に示すように、図8は、本発明の一実施例に係る固定部材200の構造を示す模式図を示す。本発明の実施例に係る固定部材200は、略リング型をなし、固定部材200は、係合構造により分水体400に接続されてもよい。固定部材200には、係合溝210が開設され、係合溝210は、容器100のバンプ122に嵌合されることにより、容器100が固定部材200に係合することを実現することができる。
【0055】
係合溝210は、互いに連通する第1溝211及び第2溝212を含むことができ、第1溝211と第2溝212とが互いに垂直である。容器100を固定部材200に組み込む過程において、容器100のインターフェース部120を固定部材200内に挿入し、バンプ122を第1溝211内に挿入してから、容器100を1つの角度で回転させて、バンプ122を第2溝212内に係止させる。
【0056】
固定部材200の外壁には、シールリングを収容するためのリング溝220がさらに設けられる。固定部材200が分水体400に取り付けられる場合、固定部材200の外壁と分水体400の内壁との間にこのシールリングを介してシールを実現し、水流が両者の間から流出することを防止することができる。
【0057】
勿論、インターフェース部120の外壁と固定部材200の内壁の間にシールリングがさらに設けられることにより、水流が両者の間から流出することを防止する。
【0058】
図9及び図10に示すように、図9は、本発明の一実施例に係る導入管300の構造を示す模式図を示し、図10は、本発明の一実施例に係る導入管300の軸方向に沿う断面図を示す。本発明の実施例に係る導入管300の内部には、第1水流通路2100に連通可能な導入通路310が設けられる。導入管300の外壁には、導出通路320が設けられ、導出通路320は、容器100内の精油を噴射部1160に導き出すことができる。
【0059】
導入管300の一端には、尖り部330が設けられ、容器100が吐水装置に取り付けられる場合、尖り部330は、容器100の開口121に配置されたアルミ箔を突き破ることにより、水流は、導入通路310を通過して容器100内に流れ込み、且つ、導出通路320を通過して噴射部1160に流れることができる。
【0060】
導入管300の他端部が弁芯500に嵌合されることにより、第1水流通路2100及び導入通路310を選択的に閉塞し、最終的に、水を吐出すると同時に精油などの機能物質を添加するか否かを選択できることを実現する。
【0061】
導入管300の外壁には、第1リング溝351、第2リング溝352、第3リング溝353及び第4リング溝354が設けられ、上記の4つのリング溝は、それぞれ4つのシールリングを収容することができる。
【0062】
導入管300の側部には、開口360がさらに設けられ、開口360は、導入管300の内壁及び外壁を貫通するとともに、導入通路310に連通する。水流は、開口360を介して導入通路310内に流れ込むことができる。
【0063】
導入管300の外壁には、第2弾性素子410に当接するための阻止部340がさらに設けられる。
【0064】
図11に示すように、図11は、図4における位置Jの部分拡大図である。導入管300は、分水体400内に設けられ、且つ第1位置と第2位置との間で移動することができる。導入管300が第1位置に位置する場合、第1水流通路2100は、導入通路310に連通し、導入管300が第2位置に位置する場合、第1水流通路2100は、導入通路310に連通しない。
【0065】
第1シールリング355は、第1リング溝351内に設けられ、第2シールリング356は、第2リング溝352内に設けられ、第3シールリング357は、第3リング溝353内に設けられ、第4シールリング358は、第4リング溝354内に設けられる。導入管300が第1位置に位置する場合、第2シールリング356は、分水体400と導入管300との間を封止しておらず、第3シールリング357は、分水体400と導入管300との間を封止することにより、水流は、開口360を介して導入通路310内に入ることしかできないが、分水体400と導入管300との間の間隙に沿ってケース1100の外に流出することはない。
【0066】
図3図4及び図11に示すように、固定部材200は、分水体400に接続され、容器100のインターフェース部120は、バンプ122と係合溝210との嵌合により固定部材200に着脱可能に接続される。
【0067】
吐水装置は、第2弾性素子410をさらに含み、第2弾性素子410は、導入管300の外部に外嵌されるとともに、第2弾性素子410の一端は、分水体400に当接し、第2弾性素子410の他端は、導入管300の阻止部340に当接することにより、導入管300は、第2位置へ移動する傾向を有する。第2弾性素子410は、圧縮ばねであってもよい。
【0068】
容器100のインターフェース部120が固定部材200内に入った直後に、導入管300の尖り部330は、インターフェース部120上に配置されたアルミ箔を突き破ってインターフェース部120内に入る。同時に、導入管300は、インターフェース部120により押圧されて第1位置へ移動する。インターフェース部120がバンプ122と係合溝210との嵌合により固定部材200に接続される場合、導入管300は、第1位置に位置し、これと同時に、導入管300は、さらに第2弾性素子410からの付勢力を受けることにより、導入管300は、第2位置へ移動する傾向を有し、また、インターフェース部120の押圧によって、導入管300は、第1位置に位置決めされ、最終的に、水流は、順次に導入通路310、容器100の内部、導出通路320を流れることにより、精油が水流により押し出されることを実現する。
【0069】
また、図から分かるように、水流が導入通路310を流れる方向と水流が導出通路320を流れる方向とが逆であり、逆方向の水流方向は、精油を容器100から押し出すことができる。
【0070】
図3及び図12に示すように、図12は、図4における位置Kの部分拡大図である。本発明の実施例に係る弁芯500は、分水体400内に設けられ、弁芯500は、第1位置と第2位置との間で移動することができ、且つ、弁芯500が第1位置に位置する場合、第1水流通路2100及び導入通路310を閉塞することができ、弁芯500が第2位置に位置する場合、第1水流通路2100は、導入通路310に連通する。
【0071】
切替アセンブリ700は、押しボタン710及び押しプレート720を含み、押しプレート720は、係合部723、第1凹部721及び第2凹部722を含み、係合部723は、弁芯500の係合溝510内に係合することができる。押しボタン710は、押しプレート720に接続され、使用者が押しボタン710を押す場合、押しプレート720は、弁芯500を第1位置と第2位置との間で移動させることができる。
【0072】
吐水装置は、位置決めアセンブリ800をさらに含み、位置決めアセンブリ800は、弁芯500を第1位置又は第2位置に選択的に位置決めすることができる。位置決めアセンブリ800は、第1弾性素子820及び位置決めピン810を含み、第1弾性素子820の一端は、分水体400に当接する。位置決めピン810は、第1弾性素子820の他端に接続される。第1弾性素子820は、圧縮ばねであってもよい。
【0073】
弁芯500が第1位置に位置する場合、位置決めピン810は、第1凹部721に位置決めされる。弁芯500が第2位置に位置する場合、位置決めピン810は、第2凹部722に位置決めされる。第1凹部721、第2凹部722及び位置決めピン810の相互動作によって、弁芯500を第1位置又は第2位置に選択的に位置決めすることにより、弁芯500が不用意に移動することによる第1水流通路2100と導入通路310との間の不用意な導通又は閉塞を防止することができる。
【0074】
図13及び図14に示すように、図13は、図1における断面線A-Aに沿う断面図であり、ここで、弁芯500が第1位置に位置する。図14は、図1における断面線B-Bに沿う断面図であり、ここで、弁芯500が第1位置に位置する。本実施例において、使用者は、押しボタン710を操作して弁芯500を第1位置へ移動させることができ、弁芯500が第1位置に位置する場合、位置決めピン810は、第1凹部721に位置決めされる。弁芯500が第1位置に位置する場合、弁芯500は、第1水流通路2100及び導入通路310を閉塞することにより、水流は、第1水流通路2100を通過することができなくなるが、第2水流通路2200を通過してケースから流出することができる。
【0075】
以下、図15と併せて、弁芯500と導入管300との閉塞方式を詳細に説明する。
【0076】
図15に示すように、図15は、図13における位置Lの部分拡大図である。図12及び図15に示すように、図12において、弁芯500は、第2位置に位置し、この時、弁芯500が導入管300から一定の距離だけ離れているので、第1水流通路2100は、導入通路310に連通する。図15に示すように、弁芯500は、第1位置に位置し、この時、弁芯500と導入管300との間に第1シールリング355が設けられるので、第1水流通路2100は、導入通路310に連通しない。
【0077】
図16図18に示すように、図16は、図4における容器100を除く構造を示す模式図である。図17は、図5における容器100を除く構造を示す模式図である。図18は、図16における位置Mの部分拡大図である。本発明の実施例に係る吐水装置には、容器100が取り付けられておらず、この時、導入管300は、容器100による押圧を受けることなく、第2弾性素子410に当接されて第2位置まで移動する。導入管300が第2位置に位置する場合、第2シールリング356及び第3シールリング357は、いずれも導入管300と分水体400との間を封止することにより、第1水流通路2100と導入通路310とが互いに連通しなく、これにより、水流は、導入管300の開口360を介して導入通路310内に入ることができない。
【0078】
また、導入管300の第4リング溝354には、第4シールリング358がさらに設けられ、第4シールリング358は、固定部材200と導入管300との間を封止することにより、第2水流通路2200に沿って流れる水流が逆流して固定部材200と導入管300との間の隙間から吐水装置の外に漏れることを回避し、本発明の実施例に係る吐水装置のシール性をさらに確保する。
【0079】
即ち、容器100が取り付けられていない場合、本発明の実施例に係る吐水装置は、一般的なヘッドとして使用することができる。容器100が取り付けられる場合、本発明の実施例に係る吐水装置は、機能物質とマイクロバブル水との結合を実現し、機能物質の効果をさらに強化することができる。
【0080】
勿論、導入管300が第2位置に位置する場合、第1水流通路2100は導入通路310に互いに連通しないことを理解できる。この時、弁芯500が第1位置に位置する場合でも第2位置に位置する場合でも、第1水流通路2100と導入通路310とが互いに連通しないという設計には影響しない。
【0081】
図3及び図11に示すように、上記の吐水装置は、導出通路320の下流に逆止弁420がさらに設けられ、逆止弁420は、水流が逆方向へ流れることを防止するためのものである。
【0082】
図19に示すように、一変形実施例において、容器100は、吐水装置内に着脱可能に設けられ、例えば、容器100は、管状であってもよく、吐水装置のハンドル部1140内に設けられ、ハンドル部1140は、ネジ構造を介して噴射部1160に着脱可能に接続されることにより、容器100の着脱を容易にすることができる。容器100は、2つの開口101を有し、給水管から供給された液体は、順次に2つの開口101を通過して容器100内に貯蔵された機能物質、例えば精油を持ち出し、噴射部1160におけるマイクロバブル発生器1300内に流れ込み続けることにより、精油を含有するマイクロバブル水を発生させることができる。
【0083】
図20に示すように、他の変形実施例において、導入構造は、吸込通路910であり、吸込通路910は、それぞれ容器100の内部及びマイクロバブル発生管1341に連通する。給水管から供給された液体がマイクロバブル発生管1341を流れる場合、機能物質は、第1水流通路2100に吸い込まれることができる。
【0084】
具体的に、マイクロバブル発生管1341は、水流の流動方向に沿って流路断面積が徐々に大きくなる流路であってもよく、勿論、水流の流動方向に沿って流路断面積が段差状をなす流路であってもよい。水流がマイクロバブル発生管1341を流れる場合、圧力差によって空気の溶解度の差が生じてマイクロバブル水を発生させる。給水管から供給された熱水がマイクロバブル発生管1341を通過する場合、ベンチェリ原理から分かるように、マイクロバブル発生管の小径での圧力が低下して、容器100内に貯蔵された精油をマイクロバブル発生管内に吸い込み、最終的に精油を含有するマイクロバブル水を形成する。
【0085】
図21に示すように、さらに他の変形実施例において、導入構造は、吸込通路910であり、吐水装置は、吸気流路920をさらに含み、吸込通路910は、それぞれ容器100の内部及びマイクロバブル発生管1341に連通し、吸気流路920は、マイクロバブル発生管1341に連通し、外界の空気は、吸気流路920を通過してマイクロバブル発生管1341に入ることができる。
【0086】
具体的に、水流がマイクロバブル発生管の小径部分を流れる場合、水流が加速され、ベンチェリ原理により、小径部分で一定の負圧が発生することにより、吸込通路910を介して容器100内の精油を吸い込み、また、吸気流路920を介して外界の空気を吸い込み、これにより、空気、水流及び精油をマイクロバブル発生管内で十分に混合し、最終的に精油を含有するマイクロバブル水を形成する。
【0087】
図22及び図23に示すように、図22は、本発明の一実施例に係るマイクロバブル発生器の構造を示す模式図を示す。図23は、図22における断面線D-Dに沿う断面図を示す。本発明の実施例に係るマイクロバブル発生器1300は、基体部1320、突出部1340及び側ストッパ部1360を含み、基体部1320は、略円盤状であってもよく、突出部1340は、基体部1320の一方側に設けられ、上記のマイクロバブル発生管1341は、突出部1340に設けられる。側ストッパ部1360は、基体部1320の外周縁に設けられてもよい。
【0088】
勿論、上記の基体部1320は、完全な円盤状でなくてもよく、例えば本実施例の基体部1320は、その中に吐水装置の他の部品を設けるための切欠1321をさらに有し、基体部1320が他の部品と干渉することを理解できる。
【0089】
また、本発明の基体部1320の形状は、円盤状に限定されるものではなく、噴射部1160の形状に合わせるものであれば、他の形状であってもよく、ここで詳細な説明を省略することを理解できる。
【0090】
基体部1320が円盤状である場合、基体部1320は、軸方向Q、径方向S及び軸方向Qに垂直な径方向平面Pを規定している。ここで、軸方向Qと径方向Sとが互いに垂直である。
【0091】
図4に示すように、面カバー1500は、カバー部1520及び側部1540を含み、側部1540は、カバー部1520の外周縁に設けられ、カバー部1520には、複数の吐水孔1521が開設され、吐水孔1521は、第2水流方向D2に沿ってマイクロバブル水を噴射することができる。複数の吐水孔1521は、カバー部1520に放射状に均一に設けられてもよい。カバー部1520の外周縁の直径が内周縁よりも大きいので、カバー部1520の外周縁における吐水孔1521の数は、内周縁の吐水孔1521の数よりも多い。
【0092】
面カバー1500が噴射部1160に接続される場合、側部1540は、噴射部1160に接続され、且つマイクロバブル発生管1341の吐水端に隣接して設けられることができる。側部1540は、マイクロバブル発生管1341がマイクロバブルを安定して発生させることを可能にするように、吐水端から流出したマイクロバブル水を緩衝することができる。従来技術又は関連技術において第1水流方向が第2水流方向と同一であるという配置方式を使用するので、通常、マイクロバブル発生管の吐水端付近にマイクロバブル水を緩衝する役割を果たすバッフル板を設ける必要がある。本発明の実施例において、マイクロバブル水が吐水端から噴射されてからそのまま面カバー1500の側部1540に衝突するので、バッフル板をさらに設けることなくマイクロバブル水を緩衝する役割を果たすことができる。
【0093】
勿論、上記のマイクロバブル発生器1300の側ストッパ部1360も水流を緩衝する役割を果たすことができることを理解できる。側ストッパ部1360は、面カバー1500の側部1540と共にマイクロバブル水を緩衝する役割を果たすこともできるし、単独でマイクロバブル水を緩衝する役割を果たすこともできる。
【0094】
一実施例において、第2水流方向D2は、軸方向Qに平行することができる。
【0095】
図22及び図23に示すように、突出部1340の数は、2つであってもよく、2つの突出部1340は、基体部1320の同じ側に設けられ、且つ、基体部1320の中心点に対して中心対称に設けられる。各突出部1340には、4つのマイクロバブル発生管1341が設けられ、第1水流方向D1に沿って、各マイクロバブル発生管1341は、順次に第1流路13411及び第2流路13412を含み、ここで、第1流路13411の流路断面積が第2流路13412の流路断面積よりも小さいので、マイクロバブル発生管1341の内壁は、階段状に形成される。水流が流路断面積の小さい第1流路13411を通過すると、水流の流速が増加し、水流が流路断面積の大きい第2流路13412を通過すると、水流の流速が低下する。
【0096】
図22に示すように、基体部1320は、略円盤状であり、軸方向Q、径方向S及び軸方向Qに垂直な径方向平面Pを規定している。第1水流方向D1は、径方向平面Pに平行し、且つ、径方向Sと角度βをなす。このような設計により、マイクロバブル発生管1341の延在方向(第1水流方向D1)が径方向Sに沿うものではないが、径方向Sに対して傾斜して設けられるので、マイクロバブル発生管1341の長さが一定である場合に、基体部1320の径方向Sに沿う寸法をできるだけ小さくすることができる。
【0097】
上記の第1水流方向D1と第2水流方向D2とが互いに垂直であり、第1水流方向D1が径方向平面Pに平行し、且つ径方向Sと角度をなすという設計と組み合わせて、マイクロバブル発生管1341の長さ寸法を保証した上で、噴射部1160の軸方向Qと径方向Sに沿う寸法をできるだけ小さくでき、最終的に全体寸法が小さい噴射部1160を設計することができる。
【0098】
勿論、上記のマイクロバブル発生管1341は、ラッパ状であってもよいことを理解できる。具体的に、マイクロバブル発生管1341は、入水端及び吐水端を有し、入水端から吐水端方向へ延び、マイクロバブル発生管1341の流路断面積は、徐々に大きくなる。
【0099】
また、本発明は、上記のマイクロバブル発生管1341の数は、特に限定されず、当業者は、吐水量に応じてマイクロバブル発生管1341の数を増減させることができることを理解できる。
【0100】
以下、図24に示す実施例を例として、吐水装置における水流方向を詳細に説明する。図24は、本発明の一実施例に係る吐水装置の第1水流方向D1が第2水流方向D2に垂直である場合を示す断面図である。図24に示すように、第1水流方向D1は、第2水流方向D2に略垂直であり、マイクロバブル発生管1341内の第1水流方向D1は、マイクロバブル発生器1300の内周縁から外周縁へ流れ、面カバー1500の外周縁付近まで流れると、側部1540によって受け止められて緩衝する。その後、一部のマイクロバブル水は、面カバー1500の外周縁付近に設けられる吐水孔1521から噴射され、他の一部のマイクロバブル水は、マイクロバブル発生器1300と面カバー1500との間の隙間1600に沿って面カバー1500の内周縁へ流れ、内向きに流れる過程において、吐水孔1521からも徐々に噴射される。
【0101】
複数の吐水孔1521が面カバー1500に放射状に均一に設けられるので、面カバー1500の外周縁の直径は、内周縁よりも大きく、これにより、面カバー1500の外周縁付近の吐水孔1521の数は、内周縁付近の吐水孔1521の数よりも多い。このため、発生したマイクロバブル水の大部分は、吐水孔1521が多く設けられる面カバー1500の外周縁から噴射され、マイクロバブル水の小部分は、吐水孔1521が少なく設けられる内周縁から噴射されることができる。本発明の実施例に係る吐水方式は、従来技術又は関連技術におけるマイクロバブル水が主に面カバー1500の内周縁に集中するという方案に比べて、面カバー1500の内周縁及び外周縁からの吐水をより均一にする。
【0102】
勿論、上記の第1水流方向D1及び第2水流方向D2は、図25に示す実施例の方式により設けられてもよいことを理解できる。図25は、本発明の一実施例に係る吐水装置の第1水流方向D1が第2水流方向D2と鋭角をなす場合を示す断面図を示す。図25に示すように、第1水流方向D1は、第2水流方向D2と鋭角α1をなし、鋭角は、45度以上90度未満であってもよく、さらに、鋭角は、80度以上90度未満であり、例えば81度、82度、83度、84度、85度、86度、87度、88度、89度である。
【0103】
勿論、図26に示すように、図26は、本発明の一実施例に係る吐水装置の第1水流方向D1が第2水流方向D2と鈍角をなす場合を示す断面図を示すことを理解できる。第1水流方向D1は、第2水流方向D2と鈍角α2をなし、鈍角は、90度超え120度以下であってもよく、さらに、鈍角は、90度超え100度以下であってもよく、例えば91度、92度、93度、94度、95度、96度、97度、98度、99度である。
【0104】
本発明の他の態様によれば、吐水機器を提供し、前記吐水機器は、上記のいずれか実施例に記載の吐水装置である本体と、本体に着脱可能に接続される容器と、を含み、容器には、機能物質が貯蔵され、機能物質は、本体の導入構造を介して本体内に導入されるとともに、本体のマイクロバブル発生器によって微小粒子に十分に微細化されることにより、機能物質の利用率及び効果を向上させることができる。
【0105】
本発明のさらに他の態様によれば、吐水装置の洗浄又は美容効果を向上させる方法を提供し、前記方法は、機能物質が貯蔵された容器を上記のいずれか実施例に記載の吐水装置に接続するステップを含む。
【0106】
通水後、機能物質は、吐水装置の導入構造によってマイクロバブル発生器内に導入されるとともに、マイクロバブル発生器によって水と混合されて微小粒子に微細化された後、さらに吐水装置の噴射部から噴射される。微小粒子は、毛孔よりも小さいサイズに達することができ、微粒化された機能物質は、毛孔の内部に入り込んで洗浄又はケアを行うことにより、吐水装置の洗浄又は美容効果を向上させることができる。
【0107】
上記のように、本発明の実施例に係る吐水装置、吐水機器及び吐水装置の洗浄又は美容効果を向上させる方法の利点及び有益な効果は、以下の通りである。
【0108】
本発明の実施例に係る吐水装置は、機能物質が貯蔵された容器に接続されることができ、導入構造を介して機能物質を吐水装置内に導入するとともに、マイクロバブル発生器によって機能物質を微小粒子に十分に微細化して吐水装置で発生したマイクロバブル水相と結合させることにより、本発明の実施例に係る吐水装置は、最終的に機能物質の微小粒子を有するマイクロバブル水を噴射することができる。本発明の実施例に係る吐水装置は、微小粒子に十分に微細化された機能物質とマイクロバブル水とを組み合わせた技術手段を使用するので、マイクロバブル水は、機能物質により実現される付加的な機能をさらに強化し、機能物質とマイクロバブル水とを単純に組み合わせたものではなく、「1+1は2より大きい」という特殊な効果を達成することができる。
【0109】
ここで、図面に示され且つ本明細書に記載される吐水装置は、本発明の原理を応用する一例に過ぎないことに留意されたい。当業者は、本発明の原理が、図面に示されるか、又は本明細書に記載される装置の任意の細部又は部材のみに限定されないことを明確に理解すべきである。
【0110】
本発明は、その応用を、本明細書に提出された部材の詳細な構造及び配置方式に限定しないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態を有することができ、且つ、様々な方式で実現及び実行することができる。上記の変形形態及び修正形態は、本発明の範囲に含まれる。なお、本明細書に開示及び限定される本発明は、本明細書及び/又は図面で言及又は明示された2つ以上の別個の特徴の代替可能な組み合わせのすべてに及ぶ。これらの異なる組み合わせのすべては、本発明の複数の代替可能な態様を構成する。本明細書に記載される実施形態は、本発明を実現するための知られている最も好ましい形態を説明し、且つ当業者が本発明を利用することを可能にする。
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【国際調査報告】