(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-05
(54)【発明の名称】直流給電システム及びその電池モジュール充電システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20230928BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20230928BHJP
B60L 53/80 20190101ALI20230928BHJP
B60L 58/18 20190101ALI20230928BHJP
【FI】
H02J7/00 302C
H02J7/00 P
H02J7/02 F
H02J7/00 302B
B60L53/80
B60L58/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519327
(86)(22)【出願日】2021-09-15
(85)【翻訳文提出日】2023-03-24
(86)【国際出願番号】 CN2021118465
(87)【国際公開番号】W WO2022068588
(87)【国際公開日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】202011066609.0
(32)【優先日】2020-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523109024
【氏名又は名称】鄭州鋭電馳能科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】曹西軍
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA03
5G503BA04
5G503CA01
5G503CA11
5G503CB11
5G503DA04
5G503DA07
5G503DA17
5G503DA18
5G503EA05
5G503EA08
5G503FA06
5G503GD03
5H125AA01
5H125AC13
5H125BC30
5H125CC01
5H125CD02
5H125CD10
5H125EE27
5H125EE29
5H125EE42
5H125EE44
5H125EE52
5H125EE53
5H125EE63
5H125EE66
5H125FF06
(57)【要約】
本発明は、固定電池パックユニット及び可変電池パックユニットを備える直流給電システムを開示し、可変電池パックユニットは、外部に電池モジュール電極及び電池モジュールデータ交換インタフェースが備えられ、それぞれ複数の単体の電池セルを組み合わせて封止した複数の電池モジュールと、それぞれ複数の電池モジュールを取り付けるための複数の電池取付位置を備え、各電池取付位置には、サセプタ電極端子及びサセプタデータ交換インタフェースが設けられるサセプタと、選択スイッチ及びスイッチコントローラを備え、電池取付位置に取り付けられた電池モジュールの使用と休止を選択するための給電モード切替ブロックと、車両の電子制御ユニットと接続しデータ交換する外部データ交換ブロックと、外部データ交換ブロックに接続され、且つスイッチコントローラに接続され、外部データ交換ブロックにより入力された情報に基づいて、そのうちの1つ又は複数の電池モジュールを動的に選択して動作状態にさせる電池制御ブロックと、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定電池パックユニット及び可変電池パックユニットを備え、
前記可変電池パックユニットは、
外部に電池モジュール電極及び電池モジュールデータ交換インタフェースが備えられ、それぞれ複数の単体の電池セルを組み合わせて封止した複数の電池モジュールと、
それぞれ前記複数の電池モジュールを収容するための複数の電池取付位置を備え、各前記電池取付位置には、前記電池モジュールの前記電池モジュール電極に電気的接続されるサセプタ電極端子、及び前記電池モジュールデータ交換インタフェースに接続されるサセプタデータ交換インタフェースが設けられるサセプタと、
選択スイッチ及びスイッチコントローラを備え、前記選択スイッチが、前記電池取付位置に対応して設けられ、前記スイッチコントローラの制御に基づいて前記電池取付位置に取り付けられた前記電池モジュールの使用と休止を選択する給電モード切替ブロックと、
前記直流給電システムにより駆動される移動機器の電子制御ユニットと接続しデータ交換する外部データ交換ブロックと、
前記外部データ交換ブロックに接続され、且つ前記スイッチコントローラに接続され、前記外部データ交換ブロックにより入力されたデータに基づいて、そのうちの1つ又は複数の前記電池モジュールを動的に選択して動作状態にさせる電池制御ブロックと、を備える、
ことを特徴とする直流給電システム。
【請求項2】
前記電池制御ブロックは、該直流給電システムが複数の給電モードで作動するように前記給電モード切替ブロックを制御し、該複数の給電モードは、前記可変電池パックユニットのうちの少数個の前記電池モジュールのみを使用するモード、前記可変電池パックユニットのうちの多数個の前記電池モジュールを使用するモード、固定電池パックユニットを使用するモード及びそれらの組合せ、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の直流給電システム。
【請求項3】
前記外部データ交換ブロックは、車両ネットワーク又は前記電子制御ユニットにより送信された給電需要データを受信し、前記給電需要データは、前記移動機器の現在路面状況データ、運転手の現在運転行為データ、車速データ、車両加速度データ、制動ペダル状態データ及び加速ペダル状態データを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の直流給電システム。
【請求項4】
前記給電需要データは、人工知能アルゴリズムに基づいて履歴路面状況データ及び運転手の履歴運転習慣データ、並びに現在路面状況データに対して処理を行った後のデータをさらに含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の直流給電システム。
【請求項5】
データ記憶ブロックをさらに備え、前記電池制御ブロックは、前記複数の電池モジュールのうちの各電池モジュールの稼働状態及び使用履歴を記録することで、前記複数の電池モジュールのうちの各電池モジュールの稼働状態データ及び使用履歴データを取得し、前記データ記憶ブロックに記憶して、前記移動機器の前記電子制御ユニットの呼出しにより、各電池モジュールの稼働状態及び使用履歴を表示機器に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の直流給電システム。
【請求項6】
ユーザは、表示される何らかの電池モジュールの稼働状態及び使用履歴に応じて、個人の運転好みに基づいて何らかの電池モジュールの組合せを選択使用し、選定された組合せを自己定義モードとして前記データ記憶ブロックに記憶する、
ことを特徴とする請求項5に記載の直流給電システム。
【請求項7】
ユーザは、表示される何らかの電池モジュールの稼働状態及び使用履歴に応じて、路面状況に基づいて何らかの電池モジュールの組合せを選択使用し、選定された組合せをユーザ定義モードとして前記データ記憶ブロックに記憶する、
ことを特徴とする請求項5に記載の直流給電システム。
【請求項8】
前記電池制御ブロックは、路面状況に応じて、何らかの電池モジュールの稼働状態及び使用履歴に基づいて何らかの電池モジュールの組合せを選択使用し、システム定義モードとして前記データ記憶ブロックに記憶する、
ことを特徴とする請求項5に記載の直流給電システム。
【請求項9】
AI機械学習ブロックをさらに備え、前記電池制御ブロックは、何らかの電池モジュールの稼働状態及び使用履歴に応じて、運転者の習慣と結び付け、人工知能のアルゴリズムに基づいて、何らかの電池モジュールの組合せを選択使用し、ユーザに推薦して選択させ、保存するようユーザに提示する、
ことを特徴とする請求項5に記載の直流給電システム。
【請求項10】
前記電池制御ブロックは、入力された道路状況データに応じて自動的に電池給電モードを切り替え、駆動される移動機器のセンサにより前方道路が渋滞であると検知されると、少数個の前記電池モジュールのみを使用する給電モードを選択し、駆動される移動機器のセンサにより前方道路が閑散であると検知されると、自動的に一部の前記電池モジュールと前記固定電池パックユニットとを組み合わせて使用する給電モードに切り替える、
ことを特徴とする請求項1に記載の直流給電システム。
【請求項11】
前記電池制御ブロックは、入力された加速ペダル状態データに応じて自動的に電池給電モードを切り替え、加速ペダルが固定時間踏み込まれたと判断した後に直ちに一部の前記電池モジュールと前記固定電池パックユニットとを組み合わせて使用する給電モードに切り替える、
ことを特徴とする請求項1に記載の直流給電システム。
【請求項12】
前記電池制御ブロックは、入力された車速データに応じて自動的に電池給電モードを切り替え、車速が予定速度に達したと判断すると、少数個の前記電池モジュールのみを使用する給電モードに切り替える、
ことを特徴とする請求項1に記載の直流給電システム。
【請求項13】
前記電池制御ブロックは、道路状況に応じて自動的に電池給電モードを切り替え、駆動される移動機器のセンサにより道路条件が運転者の追い越しや合流を許容すると検知されると、一部の前記電池モジュールと前記固定電池パックユニットとを組み合わせて使用する給電モードに切り替える、
ことを特徴とする請求項1に記載の直流給電システム。
【請求項14】
前記電池制御ブロックは、機械学習及び深層学習を利用し、過去の路面状況データ及びユーザの運転習慣データに基づいて、ユーザ運転嗜好に合った組合せモードを形成し、自動的に現在の電池制御に応用する、
ことを特徴とする請求項9に記載の直流給電システム。
【請求項15】
前記電池制御ブロックは、機械学習及び深層学習のモデルを利用し、過去の路面状況データ及びユーザの運転習慣データに基づいて、ユーザ運転嗜好に合った組合せモードを形成し、表示させてユーザに推薦しユーザにより選択使用される、
ことを特徴とする請求項9に記載の直流給電システム。
【請求項16】
表示スクリーンに給電システムの回路結線図を表示させ、特定の色又は図形を用いて各前記電池モジュールの稼働又は休止状態を表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の直流給電システム。
【請求項17】
前記移動機器は、車両、航空機、又は船舶である、
ことを特徴とする請求項1に記載の直流給電システム。
【請求項18】
請求項1に記載の直流給電システムの前記電池モジュールに対して充電を行うための電池モジュール充電システムであって、
直流電源、電池取付位置、制御システム、データ交換システム及び表示システムを備え、
前記電池モジュールに充電した充電電力量及び電池充電にかかった時間に基づいて、課金を行う、
ことを特徴とする電池モジュール充電システム。
【請求項19】
複数のユニットバッテリセルからなる前記電池モジュールは、それぞれ自体に付随する電極により前記電池取付位置に設けられる電極に接続される、
ことを特徴とする請求項18に記載の電池モジュール充電システム。
【請求項20】
前記電池取付位置に挿入された前記電池モジュールに対して識別を行い、電池モジュールのブランド、使用履歴、余剰電量、余剰寿命及び相応する推薦価格に対して表示を行う、
ことを特徴とする請求項18に記載の電池モジュール充電システム。
【請求項21】
支払いシステムをさらに備え、ユーザは支払いシステムにより電池の充電や取引を完成させる、
ことを特徴とする請求項18に記載の電池モジュール充電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電源給電の分野に属し、直流給電システムに関し、特に移動機器に搭載される直流給電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エネルギ問題は長期にわたって人類の発展を悩ませてきた主な問題である。科学技術の発展及び人類生活水準の向上に伴い、人々は初級エネルギに対する需要が高まりつつある。現在、石油は主なエネルギとしてオートバイ、自動車、汽船、及び航空機等の各種の移動機器に動力を提供している。しかし、石油は一次エネルギとしてその貯蔵量は決まっており、石油不足は世界各国が抱えている共通問題である。また、石油製品の燃焼後に発生した二酸化炭素及び硫化物の排出も、環境汚染及び気候変動を引き起こす主な原因である。
【0003】
近年、人々は車両、船舶及び飛行体の動力として石油製品に代わる新たなエネルギを探索し続けている。電気自動車の分野において、充電可能電池は動力源としてますます各大手自動車メーカーに重視されている。
【0004】
しかしながら、電気自動車は、長年の発展を経て燃料自動車と比べ依然として低い市場シェア率のままである。なぜなら、電気自動車の幅広い普及を妨げるのは、電池の短い航続距離及び長い充電時間に問題がある。現在、市場に出現した各種モデルの電気自動車の航続能力は、250~600キロメートルにあり、これは遠方州間旅行のユーザにとって航続不安の問題が存在する。ペースの速い旅行において、充電するには、運転者を止まらせて1時間待たせるのも、非常に耐えられないことである。同時に、充電スタンドはガソリンスタンドほど随所にあるわけではない。充電スタンドの希少、充電スタンドに出会えるか否かの不確実性により、実際的に、多くの運転者にとって航続距離が100キロメートルないし150キロメートルになると、航続への心配が発生し始める。普段、自分の停車スペースに充電杭がない車所有者にとって、航続距離が100キロメートル未満になると充電杭を探し始める。そのため、この意味では、現在の電気自動車の実際的な有効航続距離は200~400キロメートルに過ぎない。
【0005】
タクシードライバーにとって、電気自動車をタクシーとして使用する場合、大量の時間は充電スタンド探し又は充電待ちに費やす必要があり、このいずれも乗客を載せる賃走時間を占めることになり、そのため、電気自動車はタクシー分野においても普及することが困難である。つまり、電池の航続距離の有限性及び充電の不便性は電気交通手段の普及を妨げる主な原因である。
【0006】
以上の原因により、電気自動車はクリーンで効率的な新エネルギ交通手段となるものの、市場占有率が低いままであり、人々に幅広く受け入れられることが困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記技術問題を解決するために、固定電池パックユニット及び可変電池パックユニットを備える直流給電システムを提供し、前記可変電池パックユニットは、外部に電池モジュール電極及び電池モジュールデータ交換インタフェースが備えられ、それぞれ複数の単体の電池セルを組み合わせて封止した複数の電池モジュールと、それぞれ急速に着脱できるように前記複数の電池モジュールを収容するための複数の電池取付位置を備え、各前記電池取付位置には、前記電池モジュールの前記電池モジュール電極に電気的接続されるサセプタ電極端子、及び前記電池モジュールデータ交換インタフェースに接続されるサセプタデータ交換インタフェースが設けられるサセプタと、選択スイッチ及びスイッチコントローラを備え、前記選択スイッチが、前記電池取付位置に対応して設けられ、前記スイッチコントローラの制御に基づいて前記電池取付位置に取り付けられた前記電池モジュールの使用と休止を選択する給電モード切替ブロックと、前記直流給電システムにより駆動される移動機器の電子制御ユニットと接続しデータ交換する外部データ交換ブロックと、前記外部データ交換ブロックに接続され、且つ前記スイッチコントローラに接続され、前記外部データ交換ブロックにより入力された情報に基づいて、そのうちの1つ又は複数の前記電池モジュールを動的に選択して動作状態にさせる電池制御ブロックと、を備える。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の直流給電システムにおいて、前記電池制御ブロックは、該直流給電システムが複数の給電モードで作動するように前記給電モード切替ブロックを制御し、該複数の給電モードは、前記可変電池パックユニットのうちの少数個(半数以下)の前記電池モジュールのみを使用するモード、前記可変電池パックユニットのうちの多数個(半数以上)の前記電池モジュールを使用するモード、固定電池パックユニットを使用するモード及びそれらの組合せ、を含む。
【0009】
本発明の直流給電システムにおいて、前記外部データ交換ブロックは、前記電子制御ユニットにより送信された給電需要データを受信し、前記給電需要データは、前記移動機器の現在路面状況データ、運転手の現在運転行為データ、車速データ、車両加速度データ、制動ペダル状態データ及び加速ペダル状態データを含む。
【0010】
本発明の直流給電システムにおいて、前記給電需要データは、人工知能アルゴリズムに基づいて履歴路面状況データ及び運転手の履歴運転習慣データ、並びに現在路面状況データに対して処理を行った後のデータをさらに含む。
【0011】
本発明の直流給電システムにおいて、データ記憶ブロックをさらに備え、前記電池制御ブロックは、前記複数の電池モジュールのうちの各電池モジュールの稼働状態及び使用履歴を記録することで、前記複数の電池モジュールのうちの各電池モジュールの稼働状態データ及び使用履歴データを取得し、前記データ記憶ブロックに記憶して、前記移動機器の前記電子制御ユニットの呼出しにより、各電池モジュールの稼働状態及び使用履歴を表示スクリーンに表示させる。
【0012】
本発明の直流給電システムにおいて、ユーザは、表示される何らかの電池モジュールの稼働状態及び使用履歴に応じて、個人の運転好みに基づいて何らかの電池モジュールの組合せを選択使用し、選定された組合せを自己定義モードとして前記データ記憶ブロックに記憶する。
【0013】
本発明の直流給電システムにおいて、ユーザは、表示される何らかの電池モジュールの稼働状態及び使用履歴に応じて、路面状況に基づいて何らかの電池モジュールの組合せを選択使用し、選定された組合せをユーザ定義モードとして前記データ記憶ブロックに記憶する。
【0014】
本発明の直流給電システムにおいて、前記電池制御ブロックは、路面状況に応じて、何らかの電池モジュールの稼働状態及び使用履歴に基づいて何らかの電池モジュールの組合せを選択使用し、システム定義モードとして前記データ記憶ブロックに記憶する。
【0015】
本発明の直流給電システムにおいて、前記電池制御ブロックは、何らかの電池モジュールの稼働状態及び使用履歴に応じて、運転者の習慣と結び付け、人工知能のアルゴリズムに基づいて、何らかの電池モジュールの組合せを選択使用し、ユーザに推薦して選択させ、保存するようユーザに提示する。
【0016】
本発明の直流給電システムにおいて、前記電池制御ブロックは、入力された道路状況データに応じて自動的に電池給電モードを切り替え、その駆動される移動機器のセンサにより前方道路が渋滞であると検知されると、少数個の前記電池モジュールのみを使用する給電モードを選択し、駆動される移動機器のセンサにより前方道路が閑散であると検知されると、自動的に一部の前記電池モジュールと前記固定電池パックユニットとを組み合わせて使用する給電モードに切り替える。
【0017】
本発明の直流給電システムにおいて、前記電池制御ブロックは、前記外部データ交換ブロックにより入力された加速ペダル状態データに応じて自動的に電池給電モードを切り替え、加速ペダルが固定時間踏み込まれたと判断した後に直ちに一部の前記電池モジュールと前記固定電池パックユニットとを組み合わせて使用する給電モードに切り替える。
【0018】
本発明の直流給電システムにおいて、前記電池制御ブロックは、前記外部データ交換ブロックにより入力された車速データに応じて自動的に電池給電モードを切り替え、車速が予定速度に達したと判断すると、少数個の前記電池モジュールのみを使用する給電モードに切り替える。
【0019】
本発明の直流給電システムにおいて、道路状況に応じて自動的に電池給電モードを切り替え、駆動される移動機器のセンサにより道路条件が運転者の追い越しや合流を許容すると検知されると、一部の前記電池モジュールと前記固定電池パックユニットとを組み合わせて使用する給電モードに切り替える。
【0020】
本発明の直流給電システムにおいて、前記電池制御ブロックは、機械学習及び深層学習を利用し、過去の路面状況データ及びユーザの運転習慣データに基づいて、ユーザ運転嗜好に合った組合せモードを形成し、自動的に現在の電池制御に応用する。
【0021】
本発明の直流給電システムにおいて、前記電池制御ブロックは、機械学習及び深層学習のモデルに基づき、過去の路面状況データ及びユーザの運転習慣データに基づいて、ユーザ運転嗜好に合った組合せモードを形成し、表示させてユーザに推薦しユーザにより選択使用される。
【0022】
本発明の直流給電システムにおいて、表示スクリーンに給電システムの回路結線図を表示させ、特定の色又は図形を用いて各前記電池モジュールの稼働又は休止状態を表示する。
【0023】
本発明の直流給電システムにおいて、前記移動機器は車両、航空機、又は船舶である。
【0024】
本発明は、本発明の直流給電システムの前記電池モジュールに対して充電を行い、直流電源、電池取付位置、制御システム、データ交換システム及び表示システムを備え、前記電池モジュールに充電した充電電力量及び電池充電にかかった時間に基づいて、課金を行う電池モジュール充電システムをさらに開示する。
【0025】
本発明の電池モジュール充電システムにおいて、複数のユニットバッテリセルからなる電池モジュールは、それぞれ自体に付随する電極により前記電池取付位置に設けられる電極に接続される。
【0026】
本発明の電池モジュール充電システムにおいて、前記電池取付位置に挿入された前記電池モジュールに対して識別を行い、電池モジュールのブランド、使用履歴、余剰電量、余剰寿命及び相応する推薦価格に対して表示を行う。
【0027】
本発明の電池モジュール充電システムにおいて、支払いシステムをさらに備え、ユーザは支払いシステムにより電池の充電や取引を完成させる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の直流給電システムによれば、固定電池パックユニットと可変電池パックユニットを合わせて使用し、且つ実際の場面に応じて可変電池パックユニットのうちの何らかの電池モジュールの使用と休止を選択し、固定電池パックユニットの稼働時間を減少し、可変電池パックユニットのうちの一部の電池モジュールの使用時間を増加する。且つ可変電池パックユニットのうちの電量切れの電池モジュールに対してタイムリに部分又は全部交換を行う。これにより、車両の総航続距離が増加され、航続不安が解消されるだけでなく、大型充電スタンドが希少で、充電の待ち時間が長く、充電が便利ではない等の問題も克服される。同時に運転の体験感も配慮され、動力がより強くなり、これで車両の操縦性及び安全性が向上する。
【0029】
本発明の電池モジュール充電システムによれば、マンション又はオフィスエリアに配置されることで、電池モジュールに対して便利に充電を行うことができ、且つ電池の即時販売と購買を実現可能であり、車所有者が多様な方式で車両の航続を選択しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の直流給電システムの機能構造ブロック図である。
【
図2】本発明の直流給電システムが低電モードにある第1の実施例の回路接続図である。
【
図3】本発明の直流給電システムが低電モードにある第2の実施例の回路接続図である。
【
図4】本発明の直流給電システムが中電モードにある第1の実施例の回路接続図である。
【
図5】本発明の直流給電システムが中電モードにある第2の実施例の回路接続図である。
【
図6】本発明の直流給電システムが高電モードにある第1の実施例の回路接続図である。
【
図7】本発明の直流給電システムが高電モードにある第2の実施例の回路接続図である。
【
図8】本発明の直流給電システムが満電モードにある回路接続図である。
【
図9】本発明の直流給電システムが低電モードにある第3の実施例の分流降温状態の回路接続図である。
【
図10】本発明の直流給電システムが高電モードにある第3の実施例の分流降温状態の回路接続図である。
【符号の説明】
【0031】
10・・・直流給電システム、11・・・固定電池パックユニット、12・・・可変電池パックユニット、121~12N・・・電池取付位置、131~13N・・・電池モジュール、14・・・データ記憶ブロック、15・・・外部データ交換ブロック、16・・・電池制御ブロック、17・・・電池データ交換ブロック、18・・・充電制御ブロック、19・・・充電結合ブロック、21・・・電力使用機器、22・・・電子制御ユニット(ECU)、31・・・外部充電機器、51・・・給電モード切替ブロック、80・・・AI機械学習ブロック、511~51N、521、522、523・・・選択スイッチ、M1、M2・・・電動機。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明において、「少数」とは半数以下であり、「多数」とは半数以上であり、「低電」、「中電」、「高電」、「全電」とは、通常、該直流給電システムの出力電圧の相対高さであり、且つ1つの区間範囲を有する。以下、図面を参照しながら本発明の具体的な実施形態を説明する。
【0033】
図1は本発明の直流給電システムの機能構造ブロック図である。
図1に示すように、本発明の直流給電システム10は、固定電池パックユニット11及び可変電池パックユニット12を備える。固定電池パックユニット11は、複数の単体の電池セル(セル電池とも呼ばれる)を組み合わせて封止したものであり、固定の容量と出力電圧を有する。固定電池パックユニット11の容量は、例えば60kwhであってもよく、出力電圧は、例えば300Vであってもよい。
【0034】
可変電池パックユニット11は、外部に電池モジュール電極及び電池モジュールデータ交換インタフェースを備え、それぞれ複数の単体の電池セルを組み合わせて封止した複数の電池モジュール131~13Nと、それぞれ前記複数の電池モジュール131~13Nを取り付けるための複数の電池取付位置121~12Nを備え、各前記電池取付位置12Iには、前記電池モジュールの前記電池モジュール電極に電気的接続されるサセプタ電極端子、及び前記電池モジュールデータ交換インタフェースに接続されるサセプタデータ交換インタフェースが設けられるサセプタ12と、前記サセプタ12に配置され、選択スイッチ511~51N及び相応するスイッチコントローラ(図示せず)を備え、前記選択スイッチ511~51Nが、それぞれ各前記電池取付位置12Iに対応して設けられ、前記スイッチコントローラの制御に基づいて電池取付位置12Iに取り付けられた電池モジュール13Iの使用と休止を選択する給電モード切替ブロック51と、直流給電システム10により駆動される移動機器の電子制御ユニット(ECU)と接続しデータ交換する外部データ交換ブロック15と、外部データ交換ブロック15に接続され、且つスイッチコントローラに接続され、外部データ交換ブロック15により入力された情報に基づいて、そのうちの1つ又は複数の電池モジュール131~13Lを動的に選択して動作状態にさせる電池制御ブロック16と、を備える。
【0035】
前記複数の電池モジュール131~13Nは、それぞれ急速に着脱できるように前記複数の電池取付位置121~12Nに取り付けられる。従来技術の係合構造、ボルトクイックロック構造等の急速着脱構造を採用することができる。
【0036】
選択スイッチ511~51Nは、パワー金属-酸化膜半導体電界効果トランジスタ(Power Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor:Power MOSFET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:IGBT)、ソリッドステートリレー、シリコン制御整流器(Silicon Controlled Rectifier:SCR)、ゲートターンオフサイリスタ(Gate-Turn-Off Thyristor:GTO)等の、低電圧信号により高電圧のオン/オフを制御できる回路スイッチングデバイスを採用することができる。
【0037】
電池制御ブロック16は、中央処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、グラフィックプロセッサ(GPU)、フィールドプログラマブル論理ゲートアレイ(FPGA)等のマイクロプロセッサシステムを採用することができる。
【0038】
移動機器の電子制御ユニット(ECU)により、移動機器に搭載された長距離レーダー、レーザレーダー、短距離レーダー、車載カメラヘッド、超音波、測位システム、ジャイロスコープ等を介して外部データを取得し、外部データ交換ブロック15に伝送することができる。
【0039】
また、充電結合ブロック19に電圧変換回路、例えば昇圧回路を設け、可変電池パックユニット12の電圧を昇圧変換した後に、可変電池パックユニット12により固定電池パックユニット11に対して充電を行ってもよい。充電制御ブロック18の制御により、実際の状況に応じて、連続した一定の電流又は連続した一定の電圧で固定電池パックユニット11に対して充電を行ってもよいし、パルス電流で固定電池パックユニット11に充電してもよいし、可変電流で間欠的に固定電池パックユニット11に対して充電を行ってもよいし、可変電圧で間欠的に固定電池パックユニット11に対して充電を行ってもよい。これにより、固定電池パックユニット11のサイクル寿命を最大限に向上させることができる。
【0040】
【0041】
各電池モジュール13Iの重量は実際の需要に応じて設計することができ、例えば10kg前後であってもよい。その充放電電圧は12Vに設計されてもよく、充電容量は約3~5kwhであり、相応する航続距離は20km~30kmである。
【0042】
本発明の直流給電システム10において、表1に示すように、電池制御ブロック16は、低電モードと高電モードとの間で切り替えるように該直流給電システム10を制御可能であり、ここでの低電モードは、可変電池パックユニット12のうちの少数個(半数以下)の電池モジュール13Iのみを使用するモードであり、ここでの高電モードは、可変電池パックユニット12のうちの少数個(半数以下)の電池モジュール13Iを使用し且つ同時に固定電池パックユニット11を使用するモードである。
【0043】
さらに、表1に示すように、前記給電モードを細分化して、中電モードMと全電モードFを増加してもよい。電池制御ブロック16は、低電モードL、中電モードM、高電モードH及び全電モードFの間で切り替えるように該直流給電システムを制御する。同様に、低電モードLは、可変電池パックユニット12のうちの少数個(半数以下)の電池モジュール13Iのみを使用するモードであり、高電モードは、前記可変電池パックユニットのうちの少数個(半数以下)の前記電池モジュールを使用し且つ同時に固定電池パックユニットを使用するモード(直列接続)である。また、該中電モードMは、前記可変電池パックユニットのうちの多数個(半数以上)ないし全ての電池モジュールのみを使用するモードであり、全電モードFは、前記可変電池パックユニット12のうちの全ての前記電池モジュール131~13Nを使用し且つ同時に固定電池パックユニットを使用するモード(直列接続)である。
【0044】
図2には、本発明の直流給電システムが低電モードにある第1の実施例の回路接続図が示される。
図2に示すように、該実施例の低電モードで2つの電池モジュールのみが動作状態にあり、出力電圧が24Vである。
図3には、本発明の直流給電システムが低電モードにある第2の実施例の回路接続図が示される。
図3に示すように、該実施例の低電モードで8個の電池モジュールが動作状態にあり、出力電圧が96Vである。
【0045】
図4には、本発明の直流給電システムが中電モードにある第1の実施例の回路接続図が示される。
図4に示すように、該実施例の中電モードで12個の電池モジュールが動作状態にあり、出力電圧が144Vである。
図5には、本発明の直流給電システムが中電モードにある第2の実施例の回路接続図が示される。
図5に示すように、該実施例の中電モードで18個の電池モジュールが動作状態にあり、出力電圧が216Vである。
【0046】
図6には、本発明の直流給電システムが高電モードにある第1の実施例の回路接続図が示される。
図6に示すように、該実施例の高電モードで4個の電池モジュールが動作状態にあり、選択スイッチ521~523の変位により、固定電池ユニット11も給電状態にあり、総出力電圧が348V(300V+48V)である。
図7には、本発明の直流給電システムが高電モードにある第2の実施例の回路接続図が示される。
図7に示すように、該実施例の高電モードで、10個の電池モジュールが動作状態にあり、選択スイッチ521~523の変位により、固定電池ユニット11も給電状態にあり、総出力電圧が420V(300V+120V)である。
【0047】
図8には、本発明の直流給電システムが全電モードにある回路接続図が示される。
図8に示すように、全電モードで20個の電池モジュールが全部動作状態にあり、出力電圧が540Vである。
【0048】
本発明の直流給電システム10において、外部データ交換ブロック15は、移動機器(車両、汽船、航空機又は飛行自動車等)の電子制御ユニット22により送信された給電需要データを受信する。前記給電需要データは、外部データ交換ブロック15が車両ネットワークから取得したデータであってもよい。該給電需要データは、移動機器の現在路面状況データ、運転手の現在運転行為データ、車速データ、車両加速度データ、制動ペダル状態データ及び加速ペダル状態データを含む。
【0049】
また、該給電需要データは、人工知能アルゴリズムに基づいて履歴路面状況データ及び運転手の履歴運転習慣データ、並びに現在路面状況データに対して処理を行った後のデータをさらに含んでもよい。
【0050】
本発明の直流給電システム10において、好ましくは、データ記憶ブロック14をさらに備え、電池制御ブロック16は、複数の電池モジュール131~13Nのうちの各電池モジュール13Iの稼働状態及び使用履歴を記録することで、複数の電池モジュール131~13Nのうちの各電池モジュール13Iの稼働状態データ及び使用履歴データを取得し、データ記憶ブロック14に記憶して、移動機器の電子制御ユニット22の呼出しにより、各電池モジュール13Iの稼働状態及び使用履歴を前記移動機器の中央表示スクリーンに表示させる。
【0051】
本発明の直流給電システム10において、前記電池制御ブロック16は、入力された道路状況データに応じて自動的に電池給電モードを切り替え、車載センサにより前方道路が渋滞であると検知されると、少数個の前記電池モジュール13Iのみを使用する給電モードを選択し、車載センサにより前方道路が閑散であると検知されると、自動的に一部の前記電池モジュール13Iと前記固定電池パックユニット11とを組み合わせて使用する給電モードに切り替える、ようになってもよい。
【0052】
本発明の直流給電システム10において、前記電池制御ブロック16は、入力された道路状況データに応じて自動的に電池給電モードを切り替え、入力データに応じて加速ペダルが固定時間踏み込まれたと判断した後に直ちに一部の前記電池モジュール13Iと前記固定電池パックユニット11とを組み合わせて使用する給電モードに切り替える、ようになってもよい。
【0053】
本発明の直流給電システム10において、前記電池制御ブロックは、入力された道状况データに応じて自動的に電池給電モードを切り替え、入力データに応じて車速が予定速度に達したと判断すると、少数個の前記電池モジュールのみを使用する給電モードに切り替える、ようになってもよい。
【0054】
本発明の直流給電システム10において、道路状況に応じて自動的に電池給電モードを切り替え、車載センサにより道路条件が運転者の追い越しや合流を許容すると検知されると、一部の前記電池モジュールと前記固定電池パックユニットとを組み合わせて使用する給電モードに切り替える、ようになってもよい。車載センサは、超音波レーダー、レーザレーダー、ミリ波レーダー、車載カメラヘッド、及び赤外プローブであってもよい。
【0055】
1つの例示として、表2には、いくつかの常用する運転モードでの給電モード切替方案及び実際の場面が示される。該方案は、システムに内蔵され、出荷時に設定され、従来技術のソフトウェア及びハードウェアを介して実現されることができる。
【0056】
【0057】
表2に示すように、冷間始動時に、電池制御ブロック16は、車両が完全パワーオフ後の冷間始動であると検出すると、自動的に高電モードHに切り替える。
【0058】
発進走行段階において、全車の始動パワーオン後に、自動的に低電モードLに切り替え、発進走行を待つ。
【0059】
初回加速段階において、車両発進後に、電池制御ブロック16は、車載センサにより検出された前方路面状況データに基づいて、前方路面状況がより高い速度での走行を許容すると判断すると、自動的に高電モードHに切り替え、前方路面状況が混雑であり、より高い速度での走行を許容しないと判断すると、低電モードLを保持する。
【0060】
第1の定速走行段階において、電池制御ブロック16は、現在車速データ及び車載センサにより検出された前方路面状況データに基づいて、現在車速と路面状況の許容車速とがほぼ等しいと判断すると、車両に現在車速で定速走行を保持させるように、自動的に低電モードLに切り替える。
【0061】
二回目加速段階において、電池制御ブロック16は、現在車速データ及び車載センサにより検出された前方路面状況データに基づいて、現在車速が路面状況の許容車速よりも低いと判断すると、ユーザの増速走行に備えるように、自動的に高電モードHに切り替える。
【0062】
第2の定速走行段階において、電池制御ブロック16は、現在車速データ及び車載センサにより検出された前方路面状況データに基づいて、現在車速と路面状況の許容車速とがほぼ等しいと判断すると、車両に現在車速で定速走行を保持させるように、低電モードLに切り替える。
【0063】
追い越し合流段階において、電池制御ブロック16は、車載センサにより検出された隣接車線の前方路面状況データに基づいて、隣接車線の路面状況がより高い速度での走行を許容すると判断すると、ユーザの追い越し合流に備えるように、高電モードHに切り替える。
【0064】
能動的増速段階において、電池制御ブロック16は、加速ペダルデータに基づいて、加速ペダルが特定時間踏み込まれたと判断すると、ユーザの自発的増速走行に備えるように、高電モードHに切り替える。
【0065】
受動的減速段階において、電池制御ブロック16は、現在車速データ及び車載センサにより検出された前方路面状況データに基づいて、現在車速が路面状況の許容車速よりも高いと判断すると、車両の減速に合わせるように、低電モードLに切り替える。また、電池制御ブロック16は、現在車速データ及び車載センサにより検出された前方路面状況データに基づいて、前方に静止障害物があると判断すると、車両の減速に合わせるように、低電モードLに切り替えてもよい。
【0066】
能動的減速段階において、電池制御ブロック16は、制動ペダルデータに基づいて、制動ペダルが特定時間踏み込まれたと判断すると、ユーザの減速走行又は停止に備えるように、低電モードLに切り替える。
【0067】
車待機・待ち段階において、赤信号が青に変わるのを待つとき、道路がひどく混雑するとき、緩速走行するとき、又は進んでは止まる場合、低電モードLに切り替える。また、一時停車の場合も、低電モードLに切り替える。
【0068】
本発明の直流給電システム10において、システムによりソフトウェア及びハードウェアを介して上記モードを実現し、実際場面でシステムにより自動的に上記運転モードを呼び出す。
【0069】
本発明の直流給電システム10において、前記電池制御ブロック16は、機械学習及び深層学習に基づき、過去路面状況データ及びユーザの運転習慣データに基づいて、ユーザ運転嗜好に合った組合せモードを形成し、自動的に現在の電池制御に応用することができる。
【0070】
本発明の直流給電システム10において、前記電池制御ブロック16は、機械学習及び深層学習のモデルに基づき、過去路面状況データ及びユーザの運転習慣データに基づいて、ユーザ運転嗜好に合った組合せモードを形成し、表示させてユーザに推薦しユーザにより選択使用されてもよい。
【0071】
本発明の直流給電システム10において、ユーザは、表示される何らかの電池モジュール13I~13Lの稼働状態及び使用履歴に応じて、個人の運転好みに基づいて何らかの電池モジュール13I~13Jの組合せを選択使用し、選定された組合せを自己定義モードとして前記データ記憶ブロック14に記憶してもよい。
【0072】
本発明の直流給電システム10において、ユーザは、表示される何らかの電池モジュール13I~13Lの稼働状態及び使用履歴に応じて、路面状況に基づいて何らかの電池モジュール13I~13Lの組合せを選択使用し、選定された組合せをユーザ定義モードとして前記データ記憶ブロック14に記憶してもよい。
【0073】
本発明の直流給電システム10において、電池制御ブロック16は、路面状況に応じて、何らかの電池モジュール13I~13Lの稼働状態及び使用履歴に基づいて何らかの電池モジュール13I~13Lの組合せを選択使用し、システム定義モードとして前記データ記憶ブロック14に記憶してもよい。
【0074】
【0075】
1つの実施例として、表3に示すように、システムは、5つの常用する運転モードを提供可能であり、ユーザにより実際場面に応じて選択する。この5つの常用する運転モードは、順調通勤モード、混雑通勤モード、近郊遊びモード、省間旅行モード、及びダイナミックレーシングカーモードを含む。無論、本発明はここに限定されず、実際場面の変化に応じて、固定電池パックユニット11と可変電池パックユニット12の組合せ使用によって、より多くの運転モードを提供することもできる。また、ユーザ自身により電池切替方案を組み合わせて自己定義運転モードを形成してもよい。具体的には、専用の表示スクリーン又は自動車の中央制御スクリーンに自車給電システムの回路接続図を表示させ、ユーザはスクリーンに表示された電池モジュールを表す電池マークを操作(タッチ、クリック)することにより選定を行って、特定の電池モジュールを稼働又は休止させ、これにより自分の望む給電モードを編集設計する。本発明における選択スイッチは、ソリッドステートリレー、IGBT等の回路スイッチを採用し、高い応答速度及び耐圧性を有し、メカニカルノイズが一切ないため、ユーザは切替過程で不便を感じることがない。システムが自動的に給電モードを切り替える過程も騒音や干渉として感じ取られにくい。
【0076】
また、本発明の直流給電システム10において、AI機械学習ブロック80のアルゴリズムに対して設計を行うことで、機械学習技術を利用し人工知能のアルゴリズムに基づいて推薦される運転モードを提供してもよい。深層学習技術を利用しアルゴリズムそのものに対して訓練を行い、推薦されるモードの人間化程度をさらに向上させる、ようになってもよい。
【0077】
本発明の直流給電システム10において、電池制御ブロック16は、何らかの電池モジュール13I~13Lの稼働状態及び使用履歴に応じて、運転者の習慣と結び付け、人工知能のアルゴリズムに基づいて、何らかの電池モジュール13I~13Lの組合せを選択使用し、推薦モードとして表示スクリーンに表示させ、ユーザに選択させ、保存するようユーザに提示する、ようになってもよい。
【0078】
本発明の直流給電システム10において、電池データ交換ブロック17は、各電池の内部抵抗に対して検出を行い、内部抵抗がとある閾値を超えた電池モジュール13Iについて、手動で切り離すようユーザに注意喚起する又はシステムにより自動的に切り離す電池内部抵抗検出装置をさらに備える。
【0079】
本発明の直流給電システム10において、電池データ交換ブロック17は、各電池モジュール13Iの電流に対して監視を行い、電流が特定閾値よりも低く又は高くなると、表示装置に相応的な表示を行う電流検出装置をさらに備える。
【0080】
本発明の直流給電システム10において、電池データ交換ブロック17は、各電池モジュールの温度に対して監視を行い、とある電池モジュールの温度が特定閾値よりも高くなると、表示装置に相応的な表示を行い、手動で切り離すようユーザに注意喚起する又はシステムにより自動的に切り離す温度検出装置をさらに備える。
【0081】
また、電池データ交換ブロック17の温度検出装置により、とある電池モジュールの温度が特定閾値よりも高いと検出されると、分流降温の目的を達成するために、同じ数の電池モジュールを並列する方式により温度が高くなりすぎる電池モジュールの中を通過する電流を減少してもよい。
図9は、本発明の直流給電システムが低電モードにある第3の実施例の分流降温状態の回路接続図である。
図9に示すように、直列後の2つの電池モジュールに、さらに他の1組の相互直列する2つの電池モジュールを並列接続することにより、電池モジュールを流れる電流を半減することができ、これにより、発熱量が大幅に低減される。
図10は、本発明の直流給電システムが高電モードにある第3の実施例の分流降温状態の回路接続図である。
図10に示すように、直列後の2つの電池モジュールに、さらに他の1組の相互直列する2つの電池モジュールを並列接続することにより、電池モジュールを流れる電流を半減することができ、これにより、給電状態にある電池モジュールの発熱量を大幅に(約3/4)低減させることができる。好ましくは、並列に加える2組の電池モジュールの余剰電量と内部抵抗は大体相当する。
【0082】
本発明の直流給電システム10において、前記サセプタ12は、前記温度検出装置により、とある電池モジュール13Iの温度が特定閾値よりも低いと検出されると、表示装置に相応情報を表示させ、前記電池モジュール冷却装置を始動するようユーザに注意喚起する又はシステムにより自動的に前記電池モジュール冷却装置を始動する電池モジュール冷却装置をさらに備える。
【0083】
本発明の直流給電システム10において、前記サセプタ12は、前記温度検出装置により、電池モジュール13Iの温度が特定閾値よりも低いと検出されると、表示装置に相応表示を行い、前記電池モジュール加熱装置を始動して電池に対して加熱を行うようユーザに注意喚起する又はシステムにより自動的に前記電池モジュール加熱装置を始動する電池モジュール加熱装置をさらに備える。とある電池モジュール13Iにより固定電池パックユニット11に対して加熱を行い、固定電池パックユニット11の低温性能を向上させてもよい。
【0084】
本発明の直流給電システム10において、前記電池モジュール冷却装置は、前記取付位置の間に設けられる冷却液流路サイクルシステム、又は前記サセプタ背面に取り付けられる冷却液流路サイクルシステムである。
【0085】
本発明の直流給電システム10において、固定電池ユニット11及び/又は電池モジュール13を構成する単体電池セルは、18650型電池、2170型電池、4680型電池、ブレード電池又はソリッドステート電池等であってもよい。
【0086】
本発明において、前記移動機器は、車両、航空機、又は船舶であってもよい。
【0087】
本発明において、表示スクリーン(車両中央表示スクリーン又は給電システム自体の専用表示スクリーン)に、該直流給電システム10の回路結線図を表示させ、各電池モジュールの電量及び稼働/休止状態を直感的に表示してもよい。そのうち、余剰電量は、電池の残量マークにより表示される。電池稼働/休止状態は色により表示され、例えば稼働使用中の電池は赤色に表示され、休止中の電池は灰色に表示される。これにより、電池の使用及び充電・交換の計画を合理的に立てるようユーザに注意喚起する。相応するモードは、ユーザがスクリーンをタッチすることにより選択してもよいし、音声入力により呼び出してもよい。
【0088】
本発明において、前記外部データ交換ブロック15は、車両ネットワーク、ナビゲーションソフトウェア等から関連データ、例えば路面状況情報データ、特定道路区間の制限速度データ、交通規制情報データ等を取得してもよい。
【0089】
本発明は、直流電源、電池取付位置、制御システム、データ交換システム及び表示システムを備える電池モジュール充電システムであって、充電電力量及び電池充電にかかった時間に基づいて、課金を行う、電池モジュール充電システムをさらに提供する。
【0090】
本発明の電池モジュール充電システムにおいて、複数のユニットバッテリセルからなる電池モジュールは、それぞれ自体に付随する電極により前記電池槽に設けられた電極に接続される。
【0091】
本発明の電池モジュール充電システムにおいて、電池が挿入された前記電池槽に対して識別を行い、電池ブランド、使用履歴、余剰寿命、余剰電量及び相応する推薦価格に対して表示を行う。
【0092】
本発明の電池モジュール充電システムにおいて、支払いシステムをさらに備え、ユーザは支払いシステムにより電池の充電や取引を完成させる。
【0093】
以上に記載された内容は本発明の具体的な実施形態に過ぎず、しかし本発明の保護範囲はここに限定されず、当業者であれば、本発明に開示された技術範囲内で容易に想到できる変化又は置換は、いずれも本発明の特許請求の範囲の保護範囲内に含まれるべきである。
【国際調査報告】