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特表2023-542253腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-05
(54)【発明の名称】腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/94 20060101AFI20230928BHJP
   A61B 18/00 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
A61B17/94
A61B18/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541481
(86)(22)【出願日】2020-09-14
(85)【翻訳文提出日】2023-05-10
(86)【国際出願番号】 KR2020012377
(87)【国際公開番号】W WO2022055001
(87)【国際公開日】2022-03-17
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523093033
【氏名又は名称】バイオ-プロテク インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】パク,イク ロ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160MM23
4C160MM32
4C160MM43
(57)【要約】
本発明は、腹腔鏡手術過程で発生する流体を容易にろ過することができる腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置に関する。本発明は、本体内部に発生する水がフィルタ方向に逆流しないので、フィルタの性能が低下せず、本体内部に流入する有害な流体をフィルタが容易にろ過することができる効果がある。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
腹腔鏡手術のために人体内部に挿入する腹腔鏡トロカール(laparoscopic trocar)の排気部に結合される腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置において、
内部に空きスペースが備えられ、一側に前記排気部と連結されるように流入部が形成され、他側に吐出部が形成される本体と、
前記本体の内部の一側に位置するフィルタを含み、
前記本体の内部には、前記流入部に流入する流体を前記本体の内部の他側に流入させる第1の案内管と、前記第1の案内管の外周縁に沿って形成される第2の案内管を含み、
前記第1の案内管に案内された状態で前記本体の内部に流体が案内されると、前記流体の内部の水分は前記本体の内部に貯蔵され、前記流体の内部の煙は、前記第1の案内管と前記第2の案内管との間の空間に沿ってフィルタ方向に移動してろ過された後、前記吐出部を介して吐出されるように構成されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項2】
前記本体の内部は、前記流入部と連通する第1の空間部と、前記吐出部と連通するように前記第1の空間部の一側に位置し、前記フィルタが設けられた第2の空間部と、前記第1の空間部の他側と前記第2の空間部との間の空きスペースに位置する第3の空間部を含み、前記第1の空間部の一側に前記第2の空間部方向に第2の案内孔が形成され、前記第1の空間部の他側に前記第3の空間部方向に第1の案内孔が形成され、
前記第1の案内管は、一側が前記流入部に連結され、他側は前記第1の案内孔を通って前記第3の空間部に位置するように延びて形成され、前記第1の案内孔よりも小さい直径を有するように形成され、
前記第2の案内管は、一側が前記第1の案内孔の内周縁に連結され、他側は前記第1の案内管の外周縁に沿って前記第3の空間部に位置するように延びて形成されることを特徴とする請求項1に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項3】
前記第1の空間部の一側と前記第2の空間部との間に第1の隔壁が形成され、前記第2の空間部と前記第3の空間部との間に第2の隔壁が形成され、前記第3の空間部と前記第1の空間部の他側との間に第3の隔壁が形成され、
前記第1の隔壁に前記第2の案内孔が形成され、前記第3の隔壁に前記第1の案内孔が形成され、
トロカールの排気部から前記流入部及び前記第1の案内管を通って前記第3の空間部に案内された流体は、前記第1の案内管と前記第2の案内管との間の空間に沿って移動した後、前記第1の案内孔を介して前記第1の空間部に案内され、前記第1の空間部に案内された流体は、前記第2の案内孔を介して前記第2の空間部に移動し、前記第2の空間部に案内された流体の煙は、前記第2の空間部に設けられた前記フィルタによってろ過された後、前記吐出部を介して吐出されるように構成されることを特徴とする請求項2に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項4】
前記第2の案内管は、前記第1の案内孔の内周縁に連結された状態で前記第1の案内孔から遠ざかるように突出し、前記第1の案内孔から遠ざかるほど幅が小さくなるように形成されるファンネル部(funnel)と、前記ファンネル部の端部から前記第2の案内管の端部方向に延びて形成される外部延長部と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項5】
前記第1の案内管の端部は、前記第2の案内管の端部よりもさらに突出するように形成されることを特徴とする請求項2に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項6】
前記第1の案内管の端部及び前記第2の案内管の端部は、前記第3の空間部の内壁に当接しないように形成されることを特徴とする請求項2に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項7】
前記第1の案内管及び前記第2の案内管は、前記第3の空間部の内壁のうち地面と対向する下側壁部と離隔するように構成されることを特徴とする請求項6に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項8】
前記第1の案内管及び前記第2の案内管は、前記下側壁部と水平に離隔されることを特徴とする請求項7に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項9】
前記流入部は、前記第1の案内孔よりも上部に位置し、
前記第1の案内管は、一側が前記流入部に連結され、他側は前記第1の案内孔方向に下方に傾斜して形成される傾斜部と、前記傾斜部の他側から前記下側部と離隔した状態で延びて形成される内部延長部と、を含むことを特徴とする請求項7に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置
【請求項10】
前記流入部に位置する前記傾斜部の一側から前記第1の案内孔に位置する前記傾斜部の他側に行くほど、前記傾斜部の直径が大きくなるように形成されることを特徴とする請求項9に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項11】
前記吐出部の開放面積を調節する開放調節部をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項12】
前記吐出部の内周縁に沿って縁部が前記本体の外部方向に突出して形成され、
前記縁部の内周縁は、前記第2の空間部から遠ざかる方向に、第1の内周縁部、第2の内周縁部、及び第3の内周縁部が順に位置し、
前記第1の内周縁部の一側を閉鎖するように閉鎖部が形成され、前記第1の内周縁部の他側を開放するように開放部が形成され、
前記第2の内周縁部の両側の長手方向に沿って一対のガイドレールが形成され、一対の前記ガイドレールの一側の間に前記閉鎖部が位置し、一対の前記ガイドレールの他側の間に前記開放部が位置し、
前記第3の内周縁部を閉鎖するようにカバー部が形成され、前記カバー部の長手方向に沿って切開部が形成され、前記切開部の一側は、前記閉鎖部と対向するように位置し、前記切開部の他側は、前記開放部と対向するように位置し、
前記開放調節部の一側は、前記開放部を閉鎖することができる面積を有するように形成され、前記ガイドレールに沿って摺動可能に形成され、前記開放調節部の他側は、前記切開部を介して前記縁部の外部に突出するように形成され、
前記開放調節部の他側が前記切開部に沿って摺動すると、前記開放調節部の一側が前記ガイドレールに沿って移動しながら前記開放部の開放面積を調節することを特徴とする請求項11に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項13】
前記吐出部の内周縁を覆うようにカバー板が形成され、前記閉鎖部と対向する前記カバー板の一側に貫通孔が貫通して形成され、
前記貫通孔と対向する前記カバー板の一側は、前記開放部と対向する前記カバー板の他側より前記第2の案内孔と遠く離隔するように位置し、
前記フィルタの一側は、前記第2の案内孔を覆うように位置し、前記フィルタの他側は、前記貫通孔に向かうように位置することを特徴とする請求項12に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項14】
前記流入部と前記第1の案内孔は、互いに対向するように位置し、前記第1の案内孔が前記流入部より大きい直径を有するように形成されることを特徴とする請求項2に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項15】
前記第2の空間部は、
前記第2の案内孔と連通する第1の内部空間部と、前記吐出部と連通する第2の内部空間部と、前記第1の内部空間部と前記第2の内部空間部との間の空きスペースに位置する第3の内部空間部と、を含み、前記第1の内部空間部と前記第2の内部空間部との間に第1の内部隔壁が形成され、前記第2の内部空間部と前記第3の内部空間部との間に第2の内部隔壁が形成され、前記第3の内部空間部と前記第1の内部空間部との間に第3の内部隔壁が形成され、
前記第3の内部隔壁に第1の内部孔が形成され、前記第2の内部隔壁に第2の内部孔が形成され、
前記フィルタは、第1の内部空間部に位置し、
前記第1の内部孔の開放面積を調節する開放調節部をさらに含み、
前記第2の案内孔から前記第1の内部空間部に移動した流体の煙は、前記フィルタによってろ過された後、前記第1の内部孔を介して前記第3の内部空間部に移動し、前記第3の内部空間部に移動した煙は、前記第2の内部孔を介して前記第2の内部空間部に移動し、前記第2の内部空間部に移動した煙は、前記吐出部に吐出されることを特徴とする請求項2に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項16】
前記開放調節部は、
前記第3の内部隔壁の一側に装着される回転軸と、前記第1の内部孔を覆うように板状に形成され、中央に前記回転軸が挿入され、一側に開放孔が形成される回転板と、一側は前記回転軸と連結され、他側は前記本体を貫通して前記本体の外部に位置する取っ手部を含み、
前記取っ手部の回転によって前記開放孔が前記第1の内部孔と対向したり、または、対向しないように位置すると共に、前記第1の内部孔が開放したり、または、閉鎖されることを特徴とする請求項15に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項17】
前記開放孔は、前記回転板の回転する円周に沿って弧状に形成され、一側から他側に行くほど幅が次第に大きくなるように形成され、
前記開放孔の一側が前記第1の内部孔と対向するように位置した状態で、前記第1の内部孔の外部に開放する大きさは、前記開放孔の他側が前記第1の内部孔と対向するように位置した状態で前記第1の内部孔の外部に開放する大きさよりも小さく構成されることを特徴とする請求項16に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項18】
前記吐出部は、前記本体の上部に位置し、前記流入部は、前記吐出部より下部に位置し、前記流入部を介して前記本体の内部に誘導された流体は手動で前記吐出部に吐出されることを特徴とする請求項1に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【請求項19】
前記本体の内部から前記吐出部に吐出される流体は、前記吐出部に装着され、流体を吸い込むサクション装置により自動的に吐出されることを特徴とする請求項1に記載の腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置に関し、より詳細には、腹腔鏡手術過程で発生する煙を容易にろ過することができ、また、水分を貯蔵することができる腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光学技術の発展と様々な腹腔鏡機器の急速な発展により、過去開腹手術に依存していた多くの手術が腹腔鏡手術に代わっている。腹腔鏡手術は、患者の腹部を最小限切開した後、切開した部分に手術用カメラをはじめとする各種手術用機器を挿入して腹腔内部を観察しながら手術を進行するものであり、手術後の出血、感染、癒着の形成などの合併症が少なく、切開部位が小さいため美容上の効果があるだけでなく、手術後の痛みが少なく回復が早いことから入院期間が短くなるという利点がある。
【0003】
腹腔鏡手術過程を見ると、患者に麻酔をし患者の臍部に針を差し込んだ後、腹腔内に二酸化炭素を注入して腹腔を膨らませる。その後、適切な位置に必要な数だけの腹腔鏡トロカール(laparoscopic trocar)を挿入する。トロカールを介してカメラを入れると、これにより、腹腔内画像が手術者の前のモニタに映し出され、手術者は、モニタを見ながら適切な手術機器を用いて所望の手術を行う。
【0004】
一方、レーザ、電気焼灼器、超音波切断機などの手術機器を用いて腹腔鏡手術を行うと、手術過程で多くの有害な煙が発生する。このような煙は、手術者の視野を覆い、悪臭を発生させることはもちろん、一酸化炭素、二酸化炭素、細菌、ウイルスなどの化学的、病理学的に有害な粒子を含む恐れがある。これにより、腹腔鏡手術用トロカールの排気管には、このような煙を除去するための煙ろ過装置が装着され、煙から手術者の安全を確保するようにしている。しかしながら、煙ろ過装置に排出される煙には水分が含まれているので、煙が体外に排出されると、煙の水分が体外と体内の温度差により水に凝縮してしまうが、このような水が煙ろ過装置のフィルタに浸透するとフィルタの性能が低下するという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したような従来技術の問題点を解決するための本発明の目的は、腹腔鏡手術過程で発生する煙をろ過することができ、また、水分を貯蔵することができる腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述したような目的を達成するために、本発明は、腹腔鏡手術のために人体内部に挿入するトロカールの排気部に結合する腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置において、内部に空きスペースが備えられ、一側に前記排気部と連結されるように流入部が形成され、他側に吐出部が形成される本体と、前記本体内部の一側に位置するフィルタを含み、前記本体内部には、前記流入部に流入する流体を前記本体内部の他側に流入させる第1の案内管と、前記第1の案内管の外周縁に沿って形成される第2の案内管を含み、前記第1の案内管に案内された状態で前記本体内部に流体が案内されると、前記流体内部の水分は前記本体内部に貯蔵され、前記流体内部の煙は前記第1の案内管と前記第2の案内管との間の空間に沿ってフィルタ方向に移動してろ過された後、前記吐出部を介して吐出されるように構成されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0007】
また、前記本体内部は、前記流入部と連通する第1の空間部と、前記吐出部と連通するように前記第1の空間部の一側に位置し、前記フィルタが設けられた第2の空間部と、前記第1の空間部の他側と前記第2の空間部との間の空きスペースに位置する第3の空間部と、を含み、前記第1の空間部の一側に前記第2の空間部方向に第2の案内孔が形成され、前記第1の空間部の他側に前記第3の空間部方向に第1の案内孔が形成され、前記第1の案内管は、一側が前記流入部に連結され、他側は前記第1の案内孔を通って前記第3の空間部に位置するように延びて形成され、前記第1の案内孔よりも小さい直径を有するように形成され、前記第2の案内管は、一側が前記第1の案内孔の内周縁に連結され、他側は前記第1の案内管の外周縁に沿って前記第3の空間部に位置するように延びて形成されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0008】
また、前記第1の空間部の一側と前記第2の空間部との間に第1の隔壁が形成され、前記第2の空間部と前記第3の空間部との間に第2の隔壁が形成され、前記第3の空間部と前記第1の空間部の他側との間に第3の隔壁が形成され、前記第1の隔壁に前記第2の案内孔が形成され、前記第3の隔壁に前記第1の案内孔が形成され、トロカールの排気部から前記流入部及び前記第1の案内管を通って前記第3の空間部に案内された流体は、前記第1の案内管と前記第2の案内管との間の空間に沿って移動した後、前記第1の案内孔を介して前記第1の空間部に案内され、前記第1の空間部に案内された流体は、前記第2の案内孔を介して前記第2の空間部に移動し、前記第2の空間部に案内された流体の煙は、前記第2の空間部に設けられた前記フィルタによってろ過された後、前記吐出部を介して吐出されるように構成されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0009】
また、前記第2の案内管は、前記第1の案内孔の内周縁に連結された状態で前記第1の案内孔から遠ざかるように突出し、前記第1の案内孔から遠ざかるほど幅が小さくなるように形成されるファンネル部と、前記ファンネル部の端部から前記第2の案内管の端部方向に延びて形成される外部延長部と、を含むことを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0010】
また、第1の案内管の端部は、前記第2の案内管の端部よりもさらに突出するように形成されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0011】
また、第1の案内管の端部及び前記第2の案内管の端部は、前記第3の空間部の内壁に当接しないように形成されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0012】
また、前記第1の案内管及び前記第2の案内管は、前記第3の空間部の内壁のうち地面と対向する下側壁部と離隔するように構成されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0013】
また、前記第1の案内管及び前記第2の案内管は、前記下側壁部と水平に離隔されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0014】
また、前記流入部は、前記第1の案内孔より上部に位置し、前記第1の案内管は、一側が前記流入部に連結され、他側は前記第1の案内孔方向に下方に傾斜するように形成される傾斜部と、前記傾斜部の他側から前記下側部と離隔された状態で延びて形成される内部延長部と、を含むことを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0015】
また、前記流入部に位置する前記傾斜部の一側から前記第1の案内孔に位置する前記傾斜部の他側に行くほど、前記傾斜部の直径が大きくなるように形成されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵装置を提供する。
【0016】
また、前記吐出部の開放面積を調節する開放調節部をさらに含むことを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0017】
また、前記吐出部の内周縁に沿って縁部が前記本体の外部方向に突出して形成され、前記縁部の内周縁は、前記第2の空間部から遠ざかる方向に第1の内周縁部、第2の内周縁部及び第3の内周縁部が順に位置し、前記第1の内周縁部の一側を閉鎖するように閉鎖部が形成され、前記第1の内周縁部の他側を開放するように開放部が形成され、前記第2の内周縁部の両側の長手方向に沿って一対のガイドレールが形成され、一対の前記ガイドレールの一側の間に前記閉鎖部が位置し、一対の前記ガイドレールの他側の間に前記開放部が位置し、前記第3の内周縁部を閉鎖するようにカバー部が形成され、前記カバー部の長手方向に沿って切開部が形成され、前記切開部の一側は、前記閉鎖部と対向するように位置し、前記切開部の他側は、前記開放部と対向するように位置し、前記開放調節部の一側は、前記開放部を閉鎖することができる面積を有するように形成され、前記ガイドレールに沿って摺動可能に形成され、前記開放調節部の他側は、前記切開部を介して前記縁部の外部に突出するように形成され、前記開放調節部の他側が前記切開部に沿って摺動すると、前記開放調節部の一側が前記ガイドレールに沿って移動しながら前記開放部の開放面積を調節することを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0018】
また、前記吐出部の内周縁を覆うようにカバー板が形成され、前記閉鎖部と対向する前記カバー板の一側に貫通孔が貫通して形成され、前記貫通孔と対向する前記カバー板の一側は、前記開放部と対向する前記カバー板の他側より前記第2の案内孔と遠く離隔するように位置し、前記フィルタの一側は、前記第2の案内孔を覆うように位置し、前記フィルタの他側は、前記貫通孔に向かうように位置することを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0019】
また、前記流入部と前記第1の案内孔は、互いに対向するように位置し、前記第1の案内孔が前記流入部より大きい直径を有するように形成されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0020】
また、前記第2の空間部は、前記第2の案内孔と連通する第1の内部空間部と、前記吐出部と連通する第2の内部空間部と、前記第1の内部空間部と前記第2の内部空間部との間の空きスペースに位置する第3の内部空間部と、を含み、前記第1の内部空間部と前記第2の内部空間部との間に第1の内部隔壁が形成され、前記第2の内部空間部と前記第3の内部空間部との間に第2の内部隔壁が形成され、前記第3の内部空間部と前記第1の内部空間部との間に第3の内部隔壁が形成され、前記第3の内部隔壁に第1の内部孔が形成され、前記第2の内部隔壁に第2の内部孔が形成され、前記フィルタは、前記第1の内部空間部に位置し、前記第1の内部孔の開放面積を調節する開放調節部をさらに含み、前記第2の案内孔から前記1の内部空間部に移動した流体の煙は、前記フィルタによってろ過された後、前記第1の内部孔を介して前記第3の内部空間部に移動し、前記第3の内部空間部に移動した煙は、前記第2の内部孔を介して前記第2の内部空間部に移動し、前記第2の内部空間部に移動した煙は、前記吐出部に吐出されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0021】
また、前記開放調節部は、前記第3の内部隔壁の一側に装着される回転軸と、前記第1の内部孔を覆うように板状に形成され、中央に前記回転軸が挿入され、一側に開放孔が形成される回転板と、一側は前記回転軸と連結され、他側は前記本体を貫通して前記本体の外部に位置する取っ手部を含み、前記取っ手部の回転によって前記開放孔が前記第1の内部孔と対向したり、または、対向しないように位置すると共に前記第1の内部孔が開放したり、または、閉鎖されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0022】
また、前記開放孔は、前記回転板の回転する円周に沿って弧状に形成され、一側から他側に行くほど幅が次第に大きくなるように形成され、前記開放孔の一側が前記第1の内部孔と対向するように位置した状態で前記第1の内部孔の外部に開放する大きさは、前記開放孔の他側が前記第1の内部孔と対向するように位置した状態で前記第1の内部孔の外部に開放する大きさよりも小さく構成されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0023】
また、前記吐出部は、前記本体の上部に位置し、前記流入部は、前記吐出部より下部に位置し、前記流入部を介して前記本体内部に流入された煙は、手動で前記吐出部に吐出されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【0024】
また、前記本体内部から前記吐出部に吐出される煙は、前記吐出部に装着され、煙を吸い込むサクション装置によって自動的に吐出されることを特徴とする腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を提供する。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、第3の空間部に流入する流体の凝縮によって第3の空間部に発生する水分が第2の案内管に逆流しないので、フィルタの性能が低下せず、本体内部に流入する煙をフィルタが容易にろ過することができる効果がある。
【0026】
また、内部延長部の端部は、外部延長部の端部よりもさらに突出するように形成されるので、内部延長部に沿って第3の空間部に落下する流体の水分は外部延長部に逆流しない効果がある。
【0027】
また、ファンネル部が外部延長部から遠ざかるほど直径が大きくなるように形成されるので、外部延長部を介してファンネル部に案内される煙は、遅滞することなく容易に第1の空間部に案内される効果がある。
【0028】
また、フィルタの側方をカバー板が支持するので、吐出部の大きさにかかわらずフィルタを大きく形成することができる効果がある。
【0029】
また、第1の案内管は、下方に傾斜して形成されるので、流入部を介して流入する流体に含まれた水分は、傾斜部に沿って容易に内部延長部に流れ落ちる効果がある。
【0030】
本発明の上述の目的、特徴、利点、及びその他の目的、特徴、利点は、添付の図面と以下の詳細な説明からより明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の望ましい第1の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置の前方を概略的に示す図である。
図2】本発明の望ましい第1の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置の後方を概略的に示す図である。
図3】本発明の望ましい第1の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置の本体内部を概略的に示す図である。
図4図3のA-A ’の断面を示す図である。
図5】本発明の第1の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置の開放調節部が縁部に結合される状態を概略的に示す図である。
図6】本発明の望ましい第1の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置に流入する流体の移動経路を示す図である。
図7】本発明の望ましい第2の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を概略的に示す図である。
図8】本発明の望ましい第2の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置の断面を概略的に示す図である。
図9図8のB-B ’の断面を概略的に示す図である。
図10】本発明の望ましい第2の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置に流入する流体の移動経路を示す図である。
図11図10のC-C ’の断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付の図面を参照して、本発明の望ましい実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置をさらに詳しく説明する。
【0033】
図1は、本発明の望ましい第1の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置の前方を概略的に示す図であり、図2は、本発明の望ましい第1の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置の後方を概略的に示す図である。
【0034】
図1及び図2を参照すると、本発明の望ましい第1の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置100は、例えば、腹腔鏡手術のために人体の内部に挿入するトロカールの排気部(図示せず)に結合され、トロカールの排気部から流入する各種の煙をろ過するためのものであって、本体110、フィルタ180(図3に図示)及び開放調節部190を含む。
【0035】
本体110は、内部に空きスペースが形成され、略六面体などで形成される。このような本体110は、上側部114、上側部114の下部に離隔される下側部112、及び上側部114と下側部112とを一体に連結する側壁部116を含む。側壁部116の一側には、排気部と連結するための流入部121が貫通して形成され、流入部121には、排気部と容易に連結されるように連結突出部121aが突出して形成される。側壁部116の他側には、本体110を手術室などの特定の位置に結着させるための結着部118が備えられる。上側部114には、トロカールの排気部から本体110の内部に流入する煙が外部に吐出されるための吐出部123(図3に図示)が貫通して形成される。
【0036】
そして、吐出部123の内周縁に沿って縁部160が本体110の外部方向に突出して形成される。そして、縁部160の上側を覆うようにカバー部169が形成され、カバー部169の長手方向に沿って切開部169aが形成される。開放調節部190は、切開部169aに沿って摺動しながら吐出部123の開放面積を調節する。
【0037】
図3は、本発明の望ましい第1の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置の本体内部を概略的に示す図であり、図4は、図3のA-A ’の断面を示す図である。
【0038】
図1図4を参照すると、本体110の内部空間は、流入部121と連通する第1の空間部120と、吐出部123と連通するように位置し、フィルタ180が設けられた第2の空間部122と、第1の空間部120と第2の空間部122との間の空きスペースに位置する第3の空間部124と、を含む。第1の空間部120~第3の空間部124は、互いに独立して区分され、このために第1の空間部120と第2の空間部122との間に第1の隔壁130が形成され、第2の空間部122と第3の空間部124との間に第2の隔壁132が形成され、第3の空間部124と第1の空間部120との間に第3の隔壁134が形成される。そして、第1の隔壁130に第2の案内孔130aが貫通して形成され、第3の隔壁134に第1の案内孔134aが貫通して形成される。そして、流入部121には、第1の案内管140が形成され、第1の案内孔134aには、第2の案内管150が形成される。
【0039】
第1の案内管140は、一側が流入部121の内周縁に連結され、他側は第1の案内孔134aを通って第3の空間部124に位置するように延びて形成される。第1の案内管140の直径は、第1の案内孔134aよりも小さく形成される。そして、流入部121は、第1の案内孔134aより上部に位置するので、第1の案内管140は、一側が流入部121に連結され、他側は第1の案内孔134a方向に下方に傾斜して形成される傾斜部142と、傾斜部142の他側から下側部112と離隔した状態で延びて形成される内部延長部144と、を含む。このように第1の案内管140は、下方に傾斜して形成されるので、流入部121を介して流入する流体に含まれた水分は、傾斜部142に沿って容易に内部延長部144に流れ落ちる効果がある。また、流入部121に位置する傾斜部142の一側から第1の案内孔134aに位置する傾斜部142の他側に行くほど傾斜部142の直径は大きくなるように形成される。このように傾斜部142が徐々に大きくなるように形成されるため、傾斜部142から内部延長部144に移動する煙及び水分は遅滞することなく容易に移動する効果がある。
【0040】
第2の案内管150は、一側が第1の案内孔134aの内周縁に連結され、他側は第1の案内管140の外周縁に沿って第3の空間部124に位置するように延びて形成される。第2の案内管150の内部に第1の案内管140が位置するように第2の案内管150の直径は、第1の案内管140よりも大きい直径を有するように形成される。このような第2の案内管150は、第1の案内孔134aの内周縁に連結された状態で第1の案内孔134aから遠ざかるように突出し、第1の案内孔134aから遠ざかるほど幅が小さくなるように漏斗状に形成されるファンネル部152と、ファンネル部152の端部から第2の案内管150の端部方向に延びて形成される外部延長部154と、を含む。
【0041】
そして、トロカールの排気部から流入部121及び第1の案内管140を通って第3の空間部124に案内された煙は、第1の案内管140と第2の案内管150との間の空間に沿って移動した後、第1の案内孔134aを介して第1の空間部120に案内される。このとき、内部延長部144の端部は、外部延長部154の端部よりもさらに突出するように形成されるので、内部延長部144に沿って第3の空間部124に落下する水分は、外部延長部154に逆流しない効果がある。また、第3の空間部124に生成される水が第2の案内管150に逆流しないので、第3の空間部124に収容される水によってフィルタ180の性能が低下せず、本体110内部に流入する煙をフィルタ180が容易にろ過することができる効果がある。また、ファンネル部152が外部延長部154から遠ざかるほど直径が大きくなるように形成されるので、外部延長部154を介してファンネル部152に案内される煙は、遅滞することなく容易に第1の空間部120に案内される効果がある。
【0042】
一方、第1の案内管140の端部及び第2の案内管150の端部は、第3の空間部124の内壁に当接しないように形成される。これにより、構造的に第3の空間部124に落下した水分が第1の案内管140の端部または第2の案内管150の端部に逆流しない効果がある。さらに、本発明は、第1の案内管140及び第2の案内管150が第3の空間部124の内壁のうち地面と対向する下側壁部124aと離隔するように構成される。望ましくは、第1の案内管140及び第2の案内管150は、下側壁部124aと水平に離隔される。これにより、第1の案内管140に沿って下側壁部124aに落下し、第3の空間部124に収容される水などの異物は、第2の案内管150に逆流しない効果がある。
【0043】
ここで、第3の空間部124は、水を十分に収容できるように広い体積を有するように形成されることが望ましい。一方、第1の空間部120は、第3の空間部124と第2の空間部122とを連結させる役割をするので、その大きさは、第2の空間部122及び第3の空間部124と比較して相対的に小さく形成されることが望ましい。
【0044】
図5は、本発明の第1の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置の開放調節部が縁部に結合される状態を概略的に示す図である。
【0045】
図1図5を参照すると、フィルタ180は第2の空間部122に位置する。そして、第1の空間部120に案内された煙は、第2の案内孔130aを介して第2の空間部122に移動し、第2の空間部122に案内された煙は、第2の空間部122に設けられたフィルタ180によってろ過された後、吐出部123を介して吐出される。このとき、吐出部123の開放面積を調節するために開放調節部190が縁部160に結合される。
【0046】
縁部160の内周縁は、第2の空間部122から遠ざかる方向に第1の内周縁部160a、第2の内周縁部160b及び第3の内周縁部160cが順に位置する。そして、第1の内周縁部160aの一側を閉鎖するように閉鎖部166が形成され、第1の内周縁部160aの他側を開放するように開放部168が形成される。第2の内周縁部160bの両側の長手方向に沿って一対のガイドレール164が凹状に形成され、一対のガイドレール164の一側の間に閉鎖部166が対向するように位置し、一対のガイドレール164の他側の間に開放部168が対向するように位置する。第3の内周縁部160cを閉鎖するようにカバー部169が形成され、カバー部169の長手方向に沿って切開部169aが形成され、切開部169aの一側は、閉鎖部166と対向するように位置し、切開部169aの他側は、開放部168と対向するように位置する。
【0047】
開放調節部190の一側は、開放部168を閉鎖することができる面積を有するように形成され、ガイドレール164に沿って摺動可能に形成され、開放調節部190の他側は、切開部169aを介して縁部160の外部に突出するように形成される。そして、使用者が開放調節部190の他側を把持した状態で開放調節部190の他側が切開部169aに沿って摺動するように移動させると、開放調節部190の一側がガイドレール164に沿って移動しながら、開放部168の開放面積が調節される。すなわち、開放調節部190の一側が開放部168と対向するように位置すると、開放部168が閉鎖されて吐出部123を介して吐出される煙を第2の空間部122の外部に吐出することができない。一方、開放部168の一側が閉鎖部166方向に移動して開放部168が切開部169a方向に開放されると、吐出部123を介して吐出される煙が第2の空間部122の外部に吐出される。
【0048】
一方、吐出部123の大きさによって、第2の空間部122に位置するフィルタ180の大きさを制限することができる。すなわち、フィルタ180は、長手方向に一端部を介して煙が流入し、フィルタ180の内部に流入した煙は、フィルタ180の内部に沿って移動しながらろ過された後、フィルタ180の他端部を介して流出する。これにより、吐出部123は、フィルタ180の他端部に近接するように位置しなければならない。なお、本発明は、開放調節部190が吐出部123で移動可能に構成されるので、吐出部123の大きさは、開放調節部190の移動半径だけ大きくなければならない。これは、フィルタ180の大きさを制限する原因として作用する問題がある。
【0049】
本発明では、このような問題を解決するために、吐出部123の内周縁を覆うようにカバー板162が貫通して形成され、閉鎖部166と対向するカバー板162の一側に貫通孔162aが形成され、貫通孔162aと対向するカバー板162の一側は、開放部168と対向するカバー板162の他側より第2の案内孔130aと遠く離隔するように位置する。そうするとフィルタ180の一端部は、第2の案内孔130aを覆うように位置し、フィルタ180の他端部は、貫通孔162aに向かうように位置する。このとき、フィルタ180の側方は、カバー板162に支持されるので、吐出部123の大きさに関係なくフィルタ180を大きく形成することができる効果がある。
【0050】
以下、本発明の望ましい第1の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置の作用について説明する。
【0051】
図6は、本発明の望ましい第1の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置に流入する流体の移動経路を示す図である。
【0052】
図1図6を参照すると、トロカールの排気部(図示せず)と連結突出部121aとが連結管(図示せず)によって相互連結される。この状態で、使用者は開放調節部190を閉鎖部166方向に摺動させて開放部168を開放する。そうすると、連結突出部121aを介して流入部121に流入する流体が第1の案内管140を通って第3の空間部124に案内される。ここで、流体に含まれた水分及び温度差による凝縮によって生成される水が、第3の空間部124に貯蔵される。そして、第3の空間部124に移動した煙は、第1の案内管140と第2の案内管150との間の空間に沿って移動した後、第1の案内孔134aを介して第1の空間部120に案内される。続いて、第1の空間部120に案内された煙は、第2の案内孔130aを介して第2の空間部122に移動し、第2の空間部122に案内された煙は、第2の空間部 122に設けられたフィルタ180によってろ過された後、貫通孔162a及び開放部168を順に通った後外部に吐出される。
【0053】
このように、本発明は、第3の空間部124に流入する流体の凝縮によって第3の空間部124に生成される水が第2の案内管150に逆流しないので、フィルタ180の性能が低下せず、本体110の内部に流入する煙をフィルタ180が容易にろ過することができる効果がある。
【0054】
図7は、本発明の望ましい第2の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置を概略的に示す図である。
【0055】
図7を参照すると、本発明の望ましい第2の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置200は、本体210、フィルタ260(図8に図示)及び開放調節部280を含む。
【0056】
本体210は、内部に空きスペースが形成され、上側部214、上側部214の下部に離隔する下側部212、及び上側部214と下側部212とを一体的に連結する側壁部216を含む。側壁部216の一側には、トロカールの排気部(図示せず)と連結するための流入部221が形成され、流入部221には連結突出部221aが形成される。側壁部216の他側には、本体210の内部に流入する煙を外部に吐出するための吐出部223が形成される。そして、上側部214には、回転可能に開放調節部280が装着され、開放調節部280の回転角度に応じて本体210の外部に吐出される煙の量が調節される。
【0057】
図8は、本発明の望ましい第2の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置の断面を概略的に示す図である。
【0058】
図7及び図8を参照すると、本体210の内部空間は、流入部221と連通する第1の空間部220と、吐出部223と連通するように位置し、フィルタ260が設けられた第2の空間部222と、第1の空間部220と第2の空間部222との間の空きスペースに位置する第3の空間部224と、を含む。第1の空間部220~第3の空間部224は、互いに独立して区分され、このために、第1の空間部220と第2の空間部222との間に第1の隔壁230が形成され、第2の空間部222と第3の空間部224との間に第2の隔壁232が形成され、第3の空間部224と第1の空間部220との間に第3の隔壁234が形成される。そして、第1の隔壁230に第2の案内孔230aが貫通して形成され、第3の隔壁234に第1の案内孔234aが貫通して形成される。第1の案内孔234aと流入部221とは、互いに対向するように位置する。そして、第1の案内孔234aが流入部221よりも大きい直径を有するように形成される。そして、流入部221には、第1の案内管240が形成され、第1の案内孔234aには、第2の案内管250が形成される。
【0059】
第1の案内管240は、一側が流入部221の内周縁に連結され、他側は第1の案内孔234aを通って第3の空間部224に位置するように延びて形成される。第1の案内管240の直径は、第1の案内孔234aよりも小さく形成される。
【0060】
第2の案内管250は、一側が第1の案内孔234aの内周縁に連結され、他側は第1の案内管240の外周縁に沿って第3の空間部224に位置するように延びて形成される。第2の案内管250の内部に、第1の案内管240が位置するように、第2の案内管250の直径は、第1の案内管240よりも大きい直径を有するように形成される。
【0061】
そして、トロカールの排気部から流入部221及び第1の案内管240を通って第3の空間部224に案内された煙は、第1の案内管240と第2の案内管250との間の空間に沿って移動した後、第1の案内孔234aを介して第1の空間部220に案内される。
【0062】
一方、第1の案内管240の端部及び第2の案内管250の端部は、第3の空間部224の内壁に当接しないように形成される。また、第1の案内管240及び第2の案内管250の長手方向の側部は、第3の空間部224の下部に位置する下側壁部224aと水平に離隔され、第1の案内管 240に沿って下側壁部224aに落下し、第3の空間部224に収容される水などの異物は、第2の案内管250に逆流しない効果がある。
【0063】
図9は、図8のB-B ’の断面を概略的に示す図である。
【0064】
図7図9を参照すると、第2の空間部222は、第2の案内孔230aと連通する第1の内部空間部270と、吐出部223と連通する第2の内部空間部271と、第1の内部空間部270と第2の内部空間部271との間の空きスペースに位置する第3の内部空間部272と、を含み、第1の内部空間部270と第2の内部空間部271との間に第1の内部隔壁273が形成され、第2の内部空間部271と第3の内部空間部272との間に第2の内部隔壁274が形成され、第3の内部空間部272と第1の内部空間部270との間に第3の内部隔壁275が形成され、第3の内部隔壁275に第1の内部孔276が形成され、第2の内部隔壁274に第2の内部孔277が形成される。
【0065】
フィルタ260は、第1の内部空間部270に位置し、第2の案内孔230aを通って第1の内部空間部270に移動する煙をろ過する。フィルタ260によってろ過された煙は、第1の内部孔276を介して第3の内部空間部272に移動する。そして、第1の内部孔276の開放面積を調節するために開放調節部280が備えられる。
【0066】
開放調節部280は、第3の内部隔壁275の一側に装着される回転軸282と、第1の内部孔276を覆うように板状に形成され、中央に回転軸282が挿入されて一側に開放孔284aが形成される回転板284と、一側は回転軸282と連結され、他側は本体210を貫通して本体210の外部に位置する取っ手部286と、を含む。取っ手部286は、使用者が把持した後回転させやすいように形成される。そして、取っ手部286の回転によって開放孔284aが第1の内部孔276と対向したり、または、対向しないように位置すると共に、第1の内部孔276が開放または閉鎖される。すなわち、取っ手部286の回転によって回転板284が回転する過程で、開放孔284aが形成された回転板284の一側が第1の内部孔276と対向するように位置すると、第1の内部孔276は、開放孔284aによって開放される。一方、開放孔284aが形成されない回転板284の他側が第1の内部孔276と対向するように位置すると、第1の内部孔276は、回転板284の他側によって閉鎖される。
【0067】
一方、開放孔284aは、回転板284の回転する円周に沿って弧状に形成される。このような開放孔284aは、一側から他側に行くほど幅が大きくなるように形成され、開放孔284aの一側は第1の内部孔276より小さく、開放孔284aの他側は第1の内部孔276と同じ大きさに形成される。これにより、開放孔284aの一側が第1の内部孔276と対向するように位置すると、第1の内部孔276の外部に開放する大きさは、第1の内部孔276の全体の大きさより小さく構成される。一方、開放孔284aの他側が第1の内部孔276と対向するように位置すると、第1の内部孔276の外部に開放する大きさは、第1の内部孔276の全体の大きさに相応するように相対的に大きく構成され、第1の内部孔276と対向する開放孔284aの位置に応じて第1の内部孔276の開放面積が調節される。
【0068】
以下、本発明の望ましい第2の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置の作用について説明する。
【0069】
図10は、本発明の望ましい第2の実施形態による腹腔鏡手術用流体貯蔵が可能な煙排気装置に流入する流体の移動経路を示す図であり、図11は、図10のC-C ’の断面を示す図である。
【0070】
図10及び図11を参照すると、トロカールの排気部(図示せず)と連結突出部221aとが連結管(図示せず)により相互連結される。この状態で、使用者が開放調節部280を回転させて第1の内部孔276を第3の内部空間部272方向に開放する。
【0071】
その後、連結突出部221aを介して流入部221に流入する流体が、第1の案内管240を通って第3の空間部224に案内される。ここで、流体に含まれた水分及び温度差による凝縮によって生成される水が第3の空間部224に収容される。そして、第3の空間部224に移動した煙は、第1の案内管240と第2の案内管250との間の空間に沿って移動した後、第1の案内孔234aを介して第1の空間部220に案内される。続いて、第1の空間部220に案内された流体の煙は、第2の案内孔230aを介して第1の内部空間部270に移動する。そして、第2の案内孔230aから第1の内部空間部270に移動した煙は、フィルタ260によってろ過された後、開放された第1の内部孔276を介して第3の内部空間部272に移動し、第3の内部空間部272に移動した煙は、第2の内部孔277を介して第2の内部空間部271に移動する。第2の内部空間部271に移動した煙は、最終的に吐出部223に吐出される。このとき、吐出部223には、吐出突出部223aが突出して形成され、吐出突出部223aには煙を吸い込むサクション装置Sが装着され、第2の内部空間部271から吐出部223に吐出される煙は、サクション装置Sによって自動的に吐出される。
【0072】
以上、本発明を特定の望ましい実施例を挙げて図示及び説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されなく、本発明の精神を逸脱しない範囲内で当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって多様な変更及び修正が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】