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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-06
(54)【発明の名称】ボタン型二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/167 20210101AFI20230929BHJP
   H01M 50/109 20210101ALI20230929BHJP
   H01M 50/153 20210101ALI20230929BHJP
   H01M 50/184 20210101ALI20230929BHJP
   H01M 50/588 20210101ALI20230929BHJP
   H01M 50/593 20210101ALI20230929BHJP
   H01M 50/545 20210101ALI20230929BHJP
   H01M 50/56 20210101ALI20230929BHJP
【FI】
H01M50/167
H01M50/109
H01M50/153
H01M50/184 E
H01M50/588
H01M50/593
H01M50/545
H01M50/56
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023517230
(86)(22)【出願日】2021-09-16
(85)【翻訳文提出日】2023-03-17
(86)【国際出願番号】 KR2021012696
(87)【国際公開番号】W WO2022060122
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0121826
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン ギュ
(72)【発明者】
【氏名】スン、ジョー フアン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ヨン ゴン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジェ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】リム、ジェ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ミン、ゲオン ウー
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ミン ス
(72)【発明者】
【氏名】チェ、サン ハク
【テーマコード(参考)】
5H011
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA17
5H011BB03
5H011DD15
5H011FF03
5H011GG02
5H043AA11
5H043AA19
5H043CA07
5H043DA03
5H043GA23
5H043GA26
5H043HA08D
5H043JA01D
(57)【要約】
本発明は、下部缶に電極組立体が搭載されると上部缶が下部缶に結合されるボタン型二次電池において、電極組立体が載置される第1平面部及び前記第1平面部の周縁に沿って垂直に形成された第1側壁部を有し、前記第1側壁部には外側面から凹状に窪んだ形状を有するように凹部が形成された下部缶と、前記下部缶の開口した上面を覆うことのできる面積を有する第2平面部及び前記第2平面部の周縁に沿って垂直に形成された第2側壁部を有し、前記第2側壁部には内側面から凸状に突出するように凸部が形成された上部缶とを含み、前記第2側壁部が第1側壁部の外側に置かれるように結合が行われる際に、前記凸部が凹部に嵌められることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部缶に電極組立体が搭載されると上部缶が前記下部缶に結合されるボタン型二次電池において、
電極組立体が載置される第1平面部及び前記第1平面部の周縁に沿って垂直に形成された第1側壁部を有し、前記第1側壁部には外側面から凹状に窪んだ形状を有するように凹部が形成された下部缶と、
前記下部缶の開口した上面を覆うことのできる面積を有する第2平面部及び前記第2平面部の周縁に沿って垂直に形成された第2側壁部を有し、前記第2側壁部には内側面から凸状に突出するように凸部が形成された上部缶とを含み、
前記第2側壁部が前記第1側壁部の外側に置かれるように結合が行われる際に、前記凸部が前記凹部に嵌められるボタン型二次電池。
【請求項2】
前記凹部及び前記凸部は、当接する部分が曲面をなすように形成されている、請求項1に記載のボタン型二次電池。
【請求項3】
前記凸部が前記凹部に嵌められて固定されたとき、前記第1側壁部の端部と前記第2平面部とが離隔している、請求項1または2に記載のボタン型二次電池。
【請求項4】
前記下部缶には、前記第1側壁部の端部を囲むようにガスケットが結合され、前記凸部が前記凹部に嵌められて固定されたとき、前記第1側壁部の端部に結合された前記ガスケットと前記第2平面部とが離隔している、請求項3に記載のボタン型二次電池。
【請求項5】
前記第1側壁部は、前記第1平面部から延び、相対的にさらに小さい内径を有する側壁本体と、前記側壁本体から延び、前記側壁本体より相対的にさらに大きい内径を有する拡張部とを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のボタン型二次電池。
【請求項6】
前記側壁本体と前記拡張部との間には、直径が次第に増加するように傾斜した断面を有する傾斜部が形成されている、請求項5に記載のボタン型二次電池。
【請求項7】
前記上部缶と前記下部缶との結合が行われたとき、前記凹部及び前記凸部は、前記第2平面部より前記第1平面部にさらに近く配置されている、請求項1~6のいずれか1項に記載のボタン型二次電池。
【請求項8】
前記凸部は、前記第2側壁部の外側面から凹状に窪んだ形状を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載のボタン型二次電池。
【請求項9】
前記凹部は、前記第1側壁部において互いに離隔するように複数形成され、前記凸部は、前記凹部に対をなして嵌められるように前記凹部と同じ数だけ前記第2側壁部に形成されている、請求項1~8のいずれか1項に記載のボタン型二次電池。
【請求項10】
複数の請求項1~9のいずれか1項に記載のボタン型二次電池が互いに電気的に接続されている二次電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年9月21日付けの韓国特許出願第10-2020-0121826号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容を本明細書の一部として組み込む。
【0002】
本発明は、直径が高さよりさらに大きい形態を有するボタン型二次電池に関し、より詳細には、上部缶と下部缶との結合力を増大させて上部缶と下部缶との分離を防止すると同時に、ガスケットをさらに強固に固定することにより上部缶と下部缶との間のシール性能を向上させて電解液の漏液可能性を低減することのできるボタン型二次電池に関する。
【背景技術】
【0003】
通常、コイン型電池、釦型電池などとも通用するボタン型電池は、直径が高さよりさらに大きい形態であって、薄い釦又はボタン形状を有し、リモコン、時計、玩具、コンピュータ部品など様々な機器で広く使用されている。
【0004】
このようなボタン型電池は、主に再充電が不可能な一次電池として製造されていたが、近年、小型化機器の開発に合わせて充放電が可能な二次電池としても広く製造されている。また、ボタン型二次電池も、円筒型又はパウチ型二次電池のように、ケース内に電極組立体と電解液が内蔵されて繰り返し充放電が可能な構造を有する。
【0005】
図1は従来のボタン型二次電池の縦断面を示す図である。
【0006】
同図に示すように、ボタン型二次電池は、上部缶2と下部缶1とが結合される構造を有し、かつ上部缶2及び下部缶1は直径が高さよりさらに大きい平たい円筒状に形成され、上部缶2は下部缶1より若干大きい直径を有するように構成される。
【0007】
下部缶1には、正極、分離膜、負極が積層された状態で巻き取られた電極組立体4及び電解液(図示せず)が搭載される。電極組立体4は、回転する巻芯に分離膜、負極、分離膜、正極の順に投入されて巻き取られた構造を有する。また、負極から延びた負極タブ及び正極から延びた正極タブが突出し、前記負極タブ及び前記正極タブは、下部缶1の平面部1a及び上部缶2の平面部2aのそれぞれに接合される。
【0008】
さらに、上部缶2と下部缶1との結合時のショートの発生を防止するように、上部缶2の平面部2a及び側壁部2bが下部缶1の側壁部1bに接触する地点には、電気伝導性のないガスケット3が位置するように締結される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、このような締結方式は、外部衝撃が加わったとき、上部缶と下部缶との分離が発生し得るという問題があった。そこで、本発明は、このような問題を解消するように、外部衝撃の発生時にも上部缶と下部缶との分離を防止することができ、下部缶と上部缶との間のシール性能を増大させることができるボタン型二次電池を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明は、下部缶に電極組立体が搭載されると上部缶が下部缶に結合されるボタン型二次電池において、電極組立体が載置される第1平面部及び前記第1平面部の周縁に沿って垂直に形成された第1側壁部を有し、前記第1側壁部には外側面から凹状に窪んだ形状を有するように凹部が形成された下部缶と、前記下部缶の開口した上面を覆うことのできる面積を有する第2平面部及び前記第2平面部の周縁に沿って垂直に形成された第2側壁部を有し、前記第2側壁部には内側面から凸状に突出するように凸部が形成された上部缶とを含み、前記第2側壁部が第1側壁部の外側に置かれるように結合が行われる際に、前記凸部が凹部に嵌められることを特徴とする。
【0011】
前記凹部及び凸部は、当接する部分が曲面をなすように形成される。
【0012】
前記凸部が凹部に嵌められて固定されたとき、第1側壁部の端部と第2平面部とが離隔している。
【0013】
前記下部缶には、第1側壁部の端部を囲むようにガスケットが結合され、前記凸部が凹部に嵌められて固定されたとき、第1側壁部の端部に結合されたガスケットと第2平面部とが離隔している。
【0014】
前記第1側壁部は、第1平面部から延び、相対的にさらに小さい内径を有する側壁本体と、前記側壁本体から延び、前記側壁本体より相対的にさらに大きい内径を有する拡張部とを含む。
【0015】
前記側壁本体と拡張部との間には、直径が次第に増加するように傾斜した断面を有する傾斜部が形成される。
【0016】
上部缶と下部缶との結合が行われたとき、前記凹部及び凸部は、第2平面部より第1平面部にさらに近く配置される。
【0017】
前記凸部は、第2側壁部の外側面から凹状に窪んだ形状を有する。
【0018】
前記凹部は、第1側壁部において互いに離隔するように複数形成され、前記凸部は、凹部に対をなして嵌められるように前記凹部と同じ数だけ第2側壁部に形成される。
【0019】
また、本発明は、上記構成を有する複数のボタン型二次電池が互いに電気的に接続された二次電池モジュールをさらに提供することができる。
【発明の効果】
【0020】
上記構成を有する本発明は、上部缶と下部缶との結合が行われる際に、下部缶に形成された凹部に上部缶に形成された凸部が嵌められるので、上部缶と下部缶との結合力を増大させることができる。
【0021】
前記凹部及び凸部は、当接する部分が曲面をなすように形成されるので、上部缶と下部缶との結合時に発生する衝撃及び変形を最小限に抑えることができる。
【0022】
前記下部缶と上部缶との結合が行われたとき、下部缶の第1側壁部は、上部缶の第2平面部から離隔してガスケットに伝わる衝撃や振動を遮断することにより、前記ガスケットの破損を防止することができ、よって、ガスケットの破損に起因するショートの発生を遮断することができる。
【0023】
また、前記ガスケットは、第1側壁部と第2側壁部との間はもとより、凹部と凸部との間にも嵌められてさらに堅固に固定されることにより、シール性能を増大させることができる。
【0024】
前記第1側壁部において凹部が2つ以上形成され、前記第2側壁部において凸部が凹部と同じ数で形成されることにより、凹部及び凸部の数の増加により上部缶と下部缶との締結力をさらに増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】従来のボタン型二次電池の断面を示す断面図である。
図2】本発明の実施形態によるボタン型二次電池の断面を示す断面図である。
図3図2の状態で下部缶にガスケットが結合された様子を示す断面図である。
図4図3の状態で凹部に凸部が嵌められた様子を示す断面図である。
図5】複数の凹部及び凸部が形成された様子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面に基づいて、本発明について、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態で実現することができ、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
【0027】
本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体にわたって同一又は類似の構成要素には同一の参照符号を付す。
【0028】
なお、本明細書及び特許請求の範囲に用いられた用語や単語は通常的又は辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に基づいて、本発明の技術的思想に合致する意味と概念に解釈されるべきである。
【0029】
本発明は、直径が高さよりさらに大きい形状を有するボタン型二次電池に関し、以下、添付図面を参照して本発明の実施形態をより詳細に説明する。
【0030】
第1実施形態
図2は本発明の実施形態によるボタン型二次電池の断面を示す断面図であり、図3図2の状態で下部缶にガスケットが結合された様子を示す断面図であり、図4図3の状態で凹部に凸部が嵌められた様子を示す断面図である。
【0031】
図2図4を参照すると、本実施形態において提供されるボタン型二次電池は、下部缶10に電極組立体40が搭載されると電解液が注液されて上部缶20が下部缶10に結合される構造を有する。
【0032】
下部缶10は、電極組立体40が載置される第1平面部10aと、第1平面部10aの周縁に沿って垂直に形成された第1側壁部10bとを有する。第1平面部10aは、ボタン状の電極組立体40の直径に合わせて円板型形状に提供され、第1側壁部10bは、第1平面部10aの周縁に沿って上方に立てられた構造を有する。
【0033】
なお、第1側壁部10bには、外側面から凹状に窪んだ形状を有するように凹部11が形成される。凹部11は、同図に示すように、第1側壁部10bの外側面から凹状に窪んだ形状を有するので、内側面では内側に突出した形状を有する。
【0034】
また、下部缶10に結合される上部缶20も、第2平面部20aと、第2側壁部20bとを含んで構成される。第2平面部20aは、下部缶20の開口した上面を覆うことのできる面積を有し、第1平面部10aと同様に円板状に形成される。第2側壁部20bは、第2平面部20aの周縁に沿って垂直下方に延設される。
【0035】
なお、第2側壁部20bには、内側面から凸状に突出するように凸部21が形成される。
【0036】
凸部21は、第2側壁部20bが第1側壁部10bの外側に置かれるように結合が行われる際に、凹部11に嵌められる。また、凸部21は、凸部21が凹部11に嵌められる際に、第2平面部20aの底面が第1側壁部10bの端部から離隔する位置に形成される。
【0037】
なお、凹部11に凸部21が嵌められる際の衝撃の発生を低減するように、本実施形態において提供される凹部11及び凸部21は、当接する部分が曲面をなすように形成される。
【0038】
一方、図3に示すように、本実施形態において、下部缶10は、ガスケット30が結合された状態で提供される。すなわち、下部缶10と上部缶20とが結合される際に、上部缶20は電極組立体40の正極に接続され、下部缶10は電極組立体40の負極に接続される。
【0039】
よって、上部缶20と下部缶10とを電気的に絶縁し、上部缶20と下部缶10との間からの電解液の漏液を防止するように上部缶20と下部缶10との間に位置するように、下部缶10には、第1側壁部10bの端部を囲むようにガスケット30が結合される。
【0040】
図3に示すように、ガスケット30は、上端が折り曲げられて第1側壁部10bの端部に据え付けられて固定され、下端が凹部11の下方まで延びるように提供される。
【0041】
また、凸部21が凹部11に嵌められる際に、図4に示すように、ガスケット30は、第1側壁部10bと第2側壁部20bとの間はもとより、凹部11と凸部21との間にも嵌められる。
【0042】
よって、凹部11と凸部21とによりさらなる固定が行われるので、ガスケット30は、下部缶10と上部缶20との間でさらに強固に固定される。このとき、ガスケット30は、第2平面部20aの底面から離隔して配置され、第2平面部20bから伝達される直接的な衝撃が遮断される。よって、ガスケット30に伝達される衝撃や振動を遮断することにより、ガスケット30の破損を防止することができ、ガスケット30の破損に起因するショートの発生を遮断することができる。
【0043】
一方、本実施形態において、第1側壁部10bは、第1平面部10aから延び、相対的にさらに小さい内径を有する側壁本体Bと、側壁本体Bから延び、側壁本体Bより相対的にさらに大きい内径を有する拡張部Dとを含む構造を有する。また、側壁本体Bと拡張部Dとの間には、直径が次第に増加するように傾斜した断面を有する傾斜部Cが形成される。
【0044】
このように、第1側壁部10bは側壁本体B、傾斜部C、拡張部Dにおいてそれぞれ直径が異なり、それに対応して、第2側壁部20bも結合が行われると直径が異なるように形成されることにより、下部缶10と上部缶20との噛み合う地点が増加し、結合力はさらに増大する。なお、第1側壁部10bの形状に対応して、上部缶20の第2側壁部20bは、側壁本体B、傾斜部C、拡張部Dに密着できる形状に製造された後、上部缶20と下部缶10との強制圧入により結合が行われるようにしてもよく、同図に示すように、垂直板形状を有するように提供された後、上部缶20が下部缶10の上に覆われると、側壁本体B、傾斜部C、拡張部Dに密着するように側方向から加圧成形して結合が行われるようにしてもよい。
【0045】
また、本実施形態において、上部缶20と下部缶10との結合が行われたとき、凹部11及び凸部21は、第2平面部20aより第1平面部10aにさらに近く配置されることが好ましい。
【0046】
一方、凸部21は、重量が減少すると共に上部缶20の締結時に若干の弾性変形が許容されるように、第2側壁部20bの外側面から凹状に窪んだ形状を有する。
【0047】
第2実施形態
図5は複数の凹部11及び凸部21が形成された様子を示す断面図である。
【0048】
図5を参照すると、本実施形態において提供される下部缶10及び上部缶20は、それぞれ凹部11及び凸部21が複数提供される。
【0049】
すなわち、下部缶10の第1側壁部10bにおいて、凹部11は、互いの間に間隔をおいて2つ以上形成されてもよい。ここで、凹部11は、互いに同じ大きさ及び形状を有する必要はない。例えば、上部缶20と下部缶10とを結合する際に、第2側壁部20bの通過を容易にするために、相対的に上方に位置する凹部11は、さらに浅い深さを有するように構成され、下方に位置する凹部11は、さらに強い締結力を有するように深い深さを有するように構成されてもよい。
【0050】
また、それぞれの凹部11と対をなして結合されるように、上部缶20の第2側壁部20bには、凹部11と同じ数の凸部21が形成される。それぞれの凸部21は、対応するそれぞれの凹部11に嵌められて固定される大きさ及び形状を有する。
【0051】
なお、本実施形態においても、ガスケット30は、対をなすそれぞれの凹部11と凸部21との間に嵌められて固定されてもよい。また、上部缶20と下部缶10との結合が行われたとき、その上端は第2平面部20bの底面から離隔するように構成される。
【0052】
さらに、本実施形態においても、下部缶10と上部缶20との結合が行われたとき、ガスケット30は、第2平面部20aの底面から離隔して配置され、第2平面部20bから伝達される直接的な衝撃が遮断される。よって、ガスケット30に伝達される衝撃や振動を遮断することにより、ガスケット30の破損を防止することができ、ガスケット30の破損に起因するショートの発生を遮断することができる。
【0053】
上記構成を有する本発明は、上部缶20と下部缶10との結合が行われる際に、下部缶10に形成された凹部11に上部缶20に形成された凸部21が嵌められるので、上部缶20と下部缶10との結合力を増大させることができる。
【0054】
凹部11及び凸部21は、当接する部分が曲面をなすように形成されるので、上部缶20と下部缶10との結合時に発生する衝撃及び変形を最小限に抑えることができる。
【0055】
下部缶10と上部缶20との結合が行われたとき、下部缶10の第1側壁部10bは、上部缶20の第2平面部20aから離隔してガスケット30に伝わる衝撃や振動を遮断することにより、ガスケット30の破損を防止することができ、よって、ガスケット30の破損に起因するショートの発生を遮断することができる。
【0056】
また、ガスケット30は、第1側壁部10bと第2側壁部20bとの間はもとより、凹部11と凸部21との間にも嵌められてさらに堅固に固定されることにより、シール性能を増大させることができる。
【0057】
第1側壁部10bにおいて凹部11が2つ以上形成され、第2側壁部20bにおいて凸部21が凹部11と同じ数で形成されることにより、凹部11及び凸部21の数の増加により上部缶20と下部缶10との締結力をさらに増大させることができる。
【0058】
なお、本発明は、上記構成を有する複数のボタン型二次電池が互いに電気的に接続された二次電池モジュールをさらに提供することができる。
【0059】
以上、本発明は、たとえ限定された実施形態と図面により説明されたが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者により本発明の技術思想と添付の特許請求の範囲の均等範囲内で様々な実施が可能である。
【符号の説明】
【0060】
10 下部缶
10a 第1平面部
10b 第1側壁部
11 凹部
20 上部缶
20a 第2平面部
20b 第2側壁部
21 凸部
30 ガスケット
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】