(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-06
(54)【発明の名称】成形されたサセプタを備えたエアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
A24F 40/465 20200101AFI20230929BHJP
A24F 40/42 20200101ALI20230929BHJP
【FI】
A24F40/465
A24F40/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023517737
(86)(22)【出願日】2021-09-22
(85)【翻訳文提出日】2023-03-16
(86)【国際出願番号】 EP2021076125
(87)【国際公開番号】W WO2022063863
(87)【国際公開日】2022-03-31
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】フレデリク ギヨーム
(72)【発明者】
【氏名】ジノヴィク イハル ニコラエヴィチ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB14
4B162AB23
4B162AC17
4B162AC22
4B162AD15
4B162AD23
(57)【要約】
液体エアロゾル形成基体(42)を保持するための液体貯蔵部(40)、前記液体貯蔵部(40)と流体連通するサセプタ組立品(12)、およびサセプタホルダー(14)を含む、エアロゾル発生システム用のカートリッジ(10)。サセプタ組立品(12)は、変化する磁界による貫通によって加熱可能なサセプタ素子(16、18)を備え、サセプタ素子(16、18)は、加熱領域(24)および少なくとも一つの取り付け領域(22)を有し、少なくとも一つの取り付け領域(22)は、加熱領域(24)の周辺に隣接して位置する。加熱領域(24)は、長さおよび幅を有し、少なくとも一つの取り付け領域(22)は、長さおよび幅を有する。サセプタホルダー(14)は、サセプタ素子(16、18)の少なくとも一つの取り付け領域(22)と接触してもよい。少なくとも一つの取り付け領域(22)の長さは、加熱領域(24)の長さ未満であり、少なくとも一つの取り付け領域(22)の幅は、加熱領域(24)の幅未満である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生システム用のカートリッジであって、前記カートリッジが、
液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部と、
前記液体貯蔵部と流体連通するサセプタ組立品であって、前記サセプタ組立品が、変化する磁界による貫通によって加熱可能なサセプタ素子を備え、前記サセプタ素子が、
長さおよび幅を有する加熱領域と、
長さおよび幅を有する少なくとも一つの取り付け領域であって、前記少なくとも一つの取り付け領域が前記加熱領域の周辺に隣接して位置する、少なくとも一つの取り付け領域と、を備える、サセプタ組立品と、
前記サセプタ素子の前記少なくとも一つの取り付け領域と接触するサセプタホルダーと、を備え、
前記少なくとも一つの取り付け領域の前記長さが、前記加熱領域の前記長さ未満であり、前記少なくとも一つの取り付け領域の前記幅が、前記加熱領域の前記幅未満である、カートリッジ。
【請求項2】
エアロゾル発生システム用のカートリッジであって、前記カートリッジが、
液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部と、
前記液体貯蔵部と流体連通するサセプタ組立品であって、前記サセプタ組立品が、変化する磁界による貫通によって加熱可能なサセプタ素子を備え、前記サセプタ素子が、
長軸方向の長さ、および前記長軸方向に対して直角を成す横断方向の幅を有する加熱領域と、
長さおよび幅を有する少なくとも一つの取り付け領域であって、前記少なくとも一つの取り付け領域が前記加熱領域の周辺に隣接して位置し、前記加熱領域から前記横断方向に延在する、少なくとも一つの取り付け領域と、を備える、サセプタ組立品と、
前記サセプタ素子の前記少なくとも一つの取り付け領域と接触するサセプタホルダーと、を備え、
前記少なくとも一つの取り付け領域の長さが、前記加熱領域の前記長さ未満である、カートリッジ。
【請求項3】
エアロゾル発生システム用のカートリッジであって、前記カートリッジが、
液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部と、
前記液体貯蔵部と流体連通するサセプタ組立品であって、前記サセプタ組立品が、変化する磁界による貫通によって加熱可能なサセプタ素子を備え、前記サセプタ素子が、
長軸方向の長さ、および前記長軸方向に対して直角を成す横断方向の幅を有する加熱領域と、
長さおよび幅を有する少なくとも一つの取り付け領域であって、前記少なくとも一つの取り付け領域が前記加熱領域の周辺に隣接して位置し、前記加熱領域から前記長軸方向に延在する、少なくとも一つの取り付け領域と、を備えるサセプタ組立品と、
前記サセプタ素子の前記少なくとも一つの取り付け領域と接触するサセプタホルダーと、を備え、
前記少なくとも一つの取り付け領域の前記幅が、前記加熱領域の前記幅未満である、カートリッジ。
【請求項4】
前記少なくとも一つの取り付け領域が、複数の取り付け領域を含む、請求項1、2または3のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記複数の取り付け領域が、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含み、前記第一の取り付け領域が、前記サセプタ素子の一方の側面に位置付けられ、前記第二の取り付け領域が、前記サセプタ素子の前記第一の取り付け領域と同じ側面に位置付けられる、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記第一の取り付け領域が、前記サセプタ素子の第一の端に位置付けられ、前記第二の取り付け領域が、前記第一の端とは反対側の前記サセプタ素子の第二の端に位置付けられる、請求項5に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記複数の取り付け領域が、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含み、前記第一の取り付け領域が、前記サセプタ素子の第一の側面に位置付けられ、前記第二の取り付け領域が、前記第一の側面とは反対側の前記サセプタ素子の第二の側面に位置付けられる、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記第一の取り付け領域および前記第二の取り付け領域が、前記加熱領域の前記長さに沿って同じ位置に位置付けられる、請求項7に記載のカートリッジ。
【請求項9】
前記第一の取り付け領域および前記第二の取り付け領域が、前記加熱領域の前記長さに沿って中央に位置する、請求項7または8のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記複数の取り付け領域が、
前記サセプタ素子の第一の端に位置し、前記サセプタ素子の反対側にある、第一の対の取り付け領域と、
前記サセプタ素子の反対側にある前記サセプタ素子の第二の端に位置する第二の対の取り付け領域であって、前記サセプタ素子の前記第二の端が、前記第一の端の反対側にある、第二の対の取り付け領域と、を備える、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のカートリッジであって、
前記少なくとも一つの取り付け領域の前記長さが、前記加熱領域の前記長さの二分の一を超えない、および
前記少なくとも一つの取り付け領域の前記幅が、前記加熱領域の前記幅の二分の一を超えない、のうち少なくとも一つに該当する、カートリッジ。
【請求項12】
前記カートリッジが外側ハウジングを備え、前記サセプタホルダーが前記サセプタ組立品を前記外側ハウジングに固定する、請求項1~11のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項13】
前記サセプタ素子が実質的に平面である、請求項1~12のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項14】
前記サセプタホルダーが管状であり、前記サセプタホルダーが内部通路を画定する少なくとも一つの側壁を有し、前記少なくとも一つの側壁が前記管状サセプタホルダーの前記端部の間の開口部を画定し、前記サセプタ素子が前記内部通路内へと延び、前記サセプタ素子の前記少なくとも一つの取り付け領域が前記管状サセプタホルダーの前記端部の間の側壁の開口部内へと延びる、請求項1~13のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項15】
エアロゾル発生システムであって、
請求項1~14のいずれか一項に記載のカートリッジと、
前記カートリッジを受容するように構成されたエアロゾル発生装置であって、前記エアロゾル発生装置が、
前記カートリッジが前記装置内に受容された時に、前記カートリッジの前記サセプタ素子を貫通する振動磁界を発生するように配置された少なくとも一つのインダクタコイルと、
前記少なくとも一つのインダクタコイルに接続され、かつ前記インダクタコイルに振動電流を供給して前記振動磁界を発生するように構成された制御回路と、を備える、エアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生システムおよびエアロゾル発生システムのためのカートリッジに関する。特に、本開示は、誘導加熱組立品を有するエアロゾル発生システム、および誘導加熱組立品を有するエアロゾル発生システムのためのカートリッジに関し、カートリッジは、エアロゾル形成基体およびエアロゾル形成基体を加熱するためのサセプタ組立品を含む。
【背景技術】
【0002】
ユーザー吸入用のエアロゾルを発生するために、誘導加熱を用いてエアロゾル形成基体を加熱するエアロゾル発生システムは、概して先行技術で公知である。これらのシステムは、典型的には、誘導加熱組立品を含むエアロゾル発生装置、および加熱した時に揮発性化合物を放出し、冷却されて吸入可能なエアロゾルを形成することができるエアロゾル形成基体を含むカートリッジを備える。カートリッジは、エアロゾル発生装置に連結されるように構成されてもよい。誘導加熱組立品は、空洞内に交番磁界を発生するように構成される、少なくとも一つのインダクタコイルを含む。カートリッジまたは装置のいずれかの一部を形成するサセプタは、エアロゾル形成基体に近接して、交番磁界内に配置される。サセプタが交番磁界によって貫通される場合、サセプタは、サセプタ内に誘発された渦電流からのジュール加熱、およびヒステリシス損失のうちの少なくとも一つによって加熱される。加熱されたサセプタは、エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾル形成基体から揮発性化合物を放出し、揮発性化合物は、冷却されて吸入可能なエアロゾルを形成する。
【0003】
誘導加熱システムの一つの利点は、システムの電気構成要素を、エアロゾル形成基体および発生されたエアロゾルから単離することができることである。別の利点は、装置との電気的接続を提供する必要がないため、カートリッジの構造を単純化することができることである。
【0004】
いくつかのサセプタ構成が先行技術に記載されている。これらの構成の多くでは、サセプタの一部分は、カートリッジのハウジングなど、カートリッジの他の部分と接触している。このサセプタとカートリッジの他の部分との間の接触は、サセプタと接触するカートリッジの他の部分が、サセプタが加熱された時に到達する温度に耐えるように構成されることを必要とする。また、サセプタとカートリッジの他の部分との間の接触は、サセプタから熱を伝導させ、エアロゾル形成基体を加熱するシステムの効率を低下させ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エアロゾル形成基体への熱伝達を低減することなく、サセプタからカートリッジの他の部分への熱損失を最小化するサセプタ組立品を有するエアロゾル発生システムのためのカートリッジを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によると、エアロゾル発生システムのためのカートリッジが提供されている。カートリッジは、液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部を備えてもよい。カートリッジは、液体貯蔵部と流体連通するサセプタ組立品をさらに備えてもよい。サセプタ組立品は、変化する磁界による貫通によって加熱可能なサセプタ素子を備えてもよい。サセプタ素子は、長さおよび幅を有する加熱領域を備えてもよい。サセプタ素子は、長さおよび幅を有する少なくとも一つの取り付け領域を備えてもよい。少なくとも一つの取り付け領域は、加熱領域の周辺に隣接して位置してもよい。カートリッジは、サセプタホルダーをさらに備えてもよい。各サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタホルダーと接触してもよい。少なくとも一つの取り付け領域の長さは、加熱領域の長さ未満であってもよく、少なくとも一つの取り付け領域の幅は、加熱領域の幅未満であってもよい。
【0007】
本開示によると、エアロゾル発生システムのためのカートリッジが提供されている。カートリッジは、液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部を備えてもよい。カートリッジは、液体貯蔵部と流体連通するサセプタ組立品をさらに備えてもよい。サセプタ組立品は、変化する磁界による貫通によって加熱可能なサセプタ素子を含んでもよい。サセプタ素子は、長軸方向の長さ、および長軸方向に対して直角を成す横断方向の幅を有する加熱領域を含んでもよい。サセプタ素子は、長さおよび幅を有する少なくとも一つの取り付け領域を含んでもよい。少なくとも一つの取り付け領域は、加熱領域の周辺に隣接して位置してもよい。少なくとも一つの取り付け領域は、加熱領域から横断方向に延在してもよい。少なくとも一つの取り付け領域の長さは、加熱領域の長さ未満であってもよい。カートリッジは、サセプタホルダーをさらに備えてもよい。各サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタホルダーと接触してもよい。
【0008】
本開示によると、エアロゾル発生システムのためのカートリッジが提供されている。カートリッジは、液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部を含んでもよい。カートリッジは、液体貯蔵部と流体連通するサセプタ組立品をさらに備えてもよい。サセプタ組立品は、変化する磁界による貫通によって加熱可能なサセプタ素子を含んでもよい。サセプタ素子は、長軸方向の長さ、および長軸方向に対して直角を成す横断方向の幅を有する加熱領域を含んでもよい。サセプタ素子は、長さおよび幅を有する少なくとも一つの取り付け領域を含んでもよい。少なくとも一つの取り付け領域は、加熱領域の周辺に隣接して位置してもよい。少なくとも一つの取り付け領域は、加熱領域から長軸方向に延在してもよい。少なくとも一つの取り付け領域の幅は、加熱領域の幅未満であってもよい。カートリッジは、サセプタホルダーをさらに備えてもよい。各サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタホルダーと接触してもよい。
【0009】
有利なことに、異なる寸法を有する領域を有するサセプタ素子を提供することによって、サセプタ素子の異なる領域が異なる特性を有することが可能になり得る。これにより、サセプタ素子が、一部の領域での熱損失を最大化し、他の領域での熱損失を最小化することが可能になり得る。
【0010】
有利なことに、加熱領域の長さよりも短い長さと、加熱領域の幅よりも短い幅のうち少なくとも一つを有する、少なくとも一つの取り付け領域を備え、少なくとも一つの取り付け領域がサセプタホルダーと接触している、サセプタ素子を提供することで、取り付け領域が、加熱領域と比較して、交番磁界の貫通による加熱の減少を可能にし得ると共に、サセプタ素子からサセプタホルダーへの熱損失を最小化し得る。
【0011】
カートリッジは、サセプタ組立品を備える。サセプタ組立品は、サセプタ素子を備える。サセプタ組立品は、ウィッキング要素をさらに備えてもよい。ウィッキング要素は、サセプタ素子と流体連通してもよい。ウィッキング要素は、液体貯蔵部と流体連通してもよい。ウィッキング要素は、液体貯蔵部からサセプタ素子にエアロゾル形成基体を搬送するように配置されてもよい。特に、ウィッキング要素は、サセプタ素子の主表面にわたって液体貯蔵部からエアロゾル形成基体を運ぶように配置されてもよい。サセプタ素子は、ウィッキング要素に固定されてもよい。サセプタ素子は、ウィッキング要素と一体型であってもよい。ウィッキング要素の提供により、サセプタ素子の湿潤が改善されうるため、システムによるエアロゾル発生が増大する。ウィッキング要素によって、サセプタ素子を、それ自体は良好なウィッキングまたは湿潤性能を提供しない材料から作製することが可能になり得る。
【0012】
一部の実施形態では、サセプタ組立品は、複数のサセプタ素子を備える。サセプタ組立品が、複数のサセプタ素子およびウィッキング要素を含む場合、各サセプタ素子は、ウィッキング要素と流体連通して配置されてもよい。一部の実施形態では、サセプタ組立品は、複数のサセプタ素子および複数のウィッキング要素を含む。
【0013】
一部の好ましい実施形態では、サセプタ組立品は、第一のサセプタ素子と第二のサセプタ素子を備え、第二のサセプタ素子は、第一のサセプタ素子から離間している。ウィッキング要素は、第一のサセプタ素子と第二のサセプタ素子との間の空間内に配置され得る。一部の特に好ましい実施形態では、第一のサセプタ、第二のサセプタ、およびウィッキング要素は、実質的に平面であり、第一のサセプタは、平面ウィッキング要素の第一の側面に配置され、第二のサセプタは、第一の側面の反対側の、平面ウィッキング要素の第二の側面に配置される。
【0014】
好ましくは、サセプタ組立品は、実質的に液体貯蔵部の外側に配置されてもよい。特に、サセプタ組立品のサセプタ素子または各サセプタ素子は、実質的に液体貯蔵部の外側に配置されてもよい。サセプタ素子または各サセプタ素子の主表面の少なくとも一部分は、液体貯蔵部と直接接触していないことが好ましい。サセプタ組立品の二つの対向する主表面の各々の少なくとも一部分は、カートリッジの気流通路内の空気と直接的に接触することが好ましい。
【0015】
サセプタ組立品の各サセプタ素子は、加熱領域および少なくとも一つの取り付け領域を含む。少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタホルダーと接触している。本明細書で使用される場合、「接触」という用語は、直接的な接触および間接的な接触の両方を意味する。
【0016】
少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタホルダーと直接的に接触することが好ましい。本明細書に使用される場合、「直接的に接触」という用語は、中間材料を有することなく、二つの構成要素の表面が互いに触れ合っている、二つの構成要素間の接触を意味する。
【0017】
少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタホルダーと間接的に接触し得る。本明細書に使用される場合、「間接的に接触」という用語は、二つの構成要素の間に置かれた一つ以上の中間材料を介するため、二つの構成要素の表面が互いに触れ合っていない、二つの構成要素間の接触を意味する。例えば、少なくとも一つの取り付け領域は、接着剤の層が少なくとも一つの取り付け領域の表面とサセプタホルダーの表面との間に提供される場合、サセプタ素子と間接的に接触する。
【0018】
一部の好ましい実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域は、液体貯蔵部内に延びてもよい。一部の好ましい実施形態では、サセプタ素子の加熱領域は、液体貯蔵部の外側に配置されてもよい。有利なことに、サセプタ素子を実質的に液体貯蔵部の外側に配置すること、特にサセプタ素子の加熱領域を液体貯蔵部の外側に配置することにより、エアロゾル形成基体が液体貯蔵部の外側に輸送された後にのみ、エアロゾル形成基体が、揮発性化合物を放出するのに十分に加熱されることが確保され得る。これにより、エアロゾル発生システムからの揮発性化合物の放出が促進され得る。
【0019】
本明細書で使用される場合、「サセプタ素子」は、交番磁界による貫通によって加熱可能な要素を意味する。サセプタ素子は、典型的には、サセプタ素子の渦電流の誘発を通したジュール加熱、およびヒステリシス損失のうちの少なくとも一つによって加熱可能である。
【0020】
サセプタ素子は、加熱領域を備える。加熱領域は、適切な交番磁界による貫通時に、エアロゾル形成基体を気化するのに必要な温度に加熱されるように構成されたサセプタ素子の領域である。加熱領域は、交番磁界の存在下で、取り付け領域よりも実質的に高温まで加熱するように構成される。
【0021】
サセプタ素子は、少なくとも一つの取り付け領域をさらに含む。サセプタ素子の各々の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタホルダーと接触するように構成された領域である。
【0022】
少なくとも一つの取り付け領域は、加熱領域の周辺に隣接して配置されてもよい。好ましくは、少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ素子の周辺に位置する。少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ組立品の周辺に位置してもよい。
【0023】
加熱領域は、長軸方向に長さを有する。加熱領域は、長軸方向に対して直角を成す横断方向に幅を有する。少なくとも一つの取り付け領域もまた、長軸方向に長さを有する。少なくとも一つの取り付け領域もまた、横断方向の幅を有する。
【0024】
本明細書で使用される場合、「長さ」という用語は、カートリッジ、サセプタ組立品、サセプタ素子、加熱領域、および少なくとも一つの取り付け領域などの、特徴または特徴の一部の長軸方向の主要寸法を指す。本明細書で使用される場合、特徴の長さは、特徴の一方の外表面または縁から、特徴の対向する外表面または縁まで測定される、特徴の長軸方向の主要寸法を指す。例えば、特徴が弓状であり、長軸方向が弧に対して半径方向に延在し、かつ弧の頂点を貫通する場合、特徴の長さは、長軸方向に測定される弧の一方の端と孤の頂点の間の距離として定義される。例えば、特徴が弓状であり、長軸方向が弧に対して半径方向に延在し、かつ弧の両端を貫通する場合、特徴の長さは、長軸方向に測定される弧の両端の外縁間の距離として定義される。
【0025】
本明細書で使用される場合、「幅」という用語は、特徴の横断方向における主要寸法を指す。横断方向は、長軸方向に対して直角を成す。本明細書で使用される場合、特徴の幅は、特徴の一方の外表面または縁から、特徴の対向する外表面または縁まで測定される、特徴の横断方向の主要寸法を指す。
【0026】
本明細書で使用される場合、「厚さ」という用語は、長軸方向および横断方向と直角を成す方向の寸法を指す。
【0027】
本明細書で使用される場合、「末端」および「側面」という用語は、特徴の先端を指すために交換可能に使用される。本明細書に記載の特徴は、二つの対向する端部の間に延在する少なくとも一つの側面を有することが好ましい。好ましくは、特徴は、対向する端部の間の長軸方向に延在する長さ、および二つの対向する側面の間の横断方向に延在する幅を有するものとして、本明細書に記述される。
【0028】
一部の好ましい実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域の長さは、加熱領域の長さ未満である。少なくとも一つの取り付け領域の長さは、加熱領域の長さの二分の一を超えなくてもよい。少なくとも一つの取り付け領域の長さは、加熱領域の長さの四分の一を超えなくてもよい。
【0029】
一部の好ましい実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域の幅は、加熱領域の幅未満である。少なくとも一つの取り付け領域の幅は、加熱領域の幅の二分の一を超えなくてもよい。少なくとも一つの取り付け領域の幅は、加熱領域の幅の四分の一を超えなくてもよい。
【0030】
一部の特に好ましい実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域の長さは、加熱領域の長さ未満であり、少なくとも一つの取り付け領域の幅は、加熱領域の幅未満である。
【0031】
加熱領域は、任意の適切な割合のサセプタ素子を含んでもよい。例えば、加熱領域は、サセプタ素子の表面積の少なくとも90パーセント、サセプタ素子の表面積の少なくとも80パーセント、またはサセプタ素子の表面積の少なくとも70パーセントを含んでもよい。加熱領域は、所望の量の吸入可能なエアロゾルを発生するために、必要な速度でエアロゾル形成基体を加熱するための任意の適切なサイズおよび形状を有してもよい。
【0032】
少なくとも一つの取り付け領域は、任意の適切な割合のサセプタ素子を含んでもよい。典型的には、少なくとも一つの取り付け領域は、加熱領域よりも小さな割合のサセプタ素子を含む。例えば、少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ素子の表面積の10パーセント以下、またはサセプタ素子の表面積の20パーセント以下、またはサセプタ素子の表面積の30パーセント以下を含んでもよい。少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ素子とサセプタホルダーとの間の堅牢な接続を提供するために、任意の適切なサイズおよび形状を有してもよい。
【0033】
サセプタホルダーは、少なくとも一つの取り付け領域の一部分と接触してもよい。サセプタホルダーは、少なくとも一つの取り付け領域と実質的に接触してもよい。好ましくは、サセプタホルダーは、少なくとも一つの取り付け領域と接触し、かつサセプタホルダーは、加熱領域と接触しない。
【0034】
一部の実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタホルダーに固定される。少なくとも一つの取り付け領域は、接着剤によってサセプタホルダーに固定されてもよい。
【0035】
サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ素子の加熱領域に対して任意の適切な位置に配設され得る。一部の好ましい実施形態では、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ素子の周辺にある。例えば、少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ素子の一方の側面に位置し得る。
【0036】
一部の好ましい実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域は、複数の取り付け領域を含む。サセプタ素子は、任意の適切な数の取り付け領域を含んでもよい。例えば、サセプタ素子は、一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、または六つの取り付け領域を含んでもよい。有利なことに、サセプタ素子に複数の取り付け領域を提供することにより、サセプタホルダーが、単一の取り付け領域を有するサセプタ素子と比較して、サセプタ素子に対してより堅牢な支持を提供することが可能になり得る。
【0037】
一部の実施形態では、複数の取り付け領域は、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含んでもよく、第一の取り付け領域は、サセプタ素子の一方の側面に位置付けられ、第二の取り付け領域は、サセプタ素子の第一の取り付け領域と同じ側面に位置付けられる。これらの実施形態の一部では、第一の取り付け領域は、サセプタ素子の第一の端に位置付けられ、第二の取り付け領域は、第一の端とは反対側のサセプタ素子の第二の端に位置付けられる。
【0038】
一部の実施形態では、複数の取り付け領域は、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含み、第一の取り付け領域は、サセプタ素子の第一の側面に位置付けられ、第二の取り付け領域は、第一の側面とは反対側のサセプタ素子の第二の側面に位置付けられる。これらの実施形態の一部では、加熱領域は長さを有し、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域は、加熱領域の長さに沿って同じ位置に位置付けられる。これらの実施形態の一部では、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域は、サセプタ素子の一方の端に位置付けられる。これらの実施形態の一部では、加熱領域は長さを有し、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域は、加熱領域の長さに沿って中央に位置付けられる。これらの実施形態の一部では、加熱領域は長さを有し、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域は、加熱領域の長さに沿って異なる位置に位置付けられる。これらの実施形態の一部では、第一の取り付け領域は、サセプタ素子の第一の端に位置付けられ、第二の取り付け領域は、第一の端とは反対側のサセプタ素子の第二の端に位置付けられる。
【0039】
一部の好ましい実施形態では、複数の取り付け領域は、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含み、第二の取り付け領域は、第一の取り付け領域の反対側に位置付けられる。
【0040】
一部の好ましい実施形態では、複数の取り付け領域は、サセプタ素子の対向する側面においてサセプタ素子の第一の端に位置付けられる第一の対の取り付け領域と、サセプタ素子の対向する側面においてサセプタ素子の第二の端に位置付けられる第二の対の取り付け領域とを含み、サセプタ素子の第二の端は、第一の端の反対側である。
【0041】
一部の実施形態では、複数の取り付け領域は、複数の対の取り付け領域を含み、各対の取り付け領域は、サセプタ素子の第一の側面に位置付けられた第一の取り付け領域、およびサセプタ素子の第二の側面に位置付けられた第二の取り付け領域を含み、サセプタ素子の第二の側面は、サセプタ素子の第一の側面の反対側である。
【0042】
一部の実施形態では、複数の取り付け領域は、複数の対の取り付け領域を含み、各対の取り付け領域は、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含み、第二の取り付け領域は、第一の取り付け領域の反対側に位置付けられる。
【0043】
サセプタ素子は任意の適切な形態をとり得る。サセプタ素子は、例えば、メッシュ、フラットスパイラルコイル、繊維、または布を含んでもよい。一部の実施形態では、サセプタ素子は、シートまたは細片を含んでもよい。
【0044】
一部の好ましい実施形態では、サセプタ素子は、実質的に平面である。サセプタ素子は、平面であってもよい。言い換えれば、サセプタ素子は、概して一つの平面に延在してもよい。サセプタ素子は平坦であってもよい。サセプタ素子は、薄くてもよい。言い換えれば、サセプタ素子は、サセプタ素子の幅および長さの寸法よりも実質的に小さい厚さ寸法を有してもよい。
【0045】
サセプタ素子の厚さは、有利なことに、システムの動作周波数におけるサセプタ素子の材料の表皮深さの2~10倍である。複数のサセプタ層が使用される場合、表皮深さよりも大きな厚さを有することにより、異なるサセプタ層間の相互作用が最小化される。表皮深さの10倍未満のサセプタ層を有することにより、加熱する過剰な質量のサセプタ材料がないことが確保される。有利なことに、サセプタまたは発熱体アセンブリの厚さは2mm以下である。これにより、発熱体または複数の発熱体を、内部に定置し、小さな気流チャネルにわたらせることが可能になる。
【0046】
サセプタ素子の少なくとも一部分は流体浸透性であってもよい。一部の実施形態では、サセプタ素子は、流体浸透性であってもよい。本明細書で使用される「流体浸透性」要素は、液体または気体がこれを通して浸透することを可能にする要素を意味する。サセプタ素子は、流体がサセプタ素子を通して浸透することを可能するために、サセプタ素子に形成された複数の開口部を有してもよい。特に、このサセプタ素子は、気相でも気相および液相のいずれでもエアロゾル形成基体が開口部を通して浸透するのを許容し得る。
【0047】
加熱領域は、第一の材料を含んでもよい。第一の材料は、交番磁界による貫通によって加熱可能な磁性材料であってもよい。「磁性材料」という用語は、本明細書で使用される場合、常磁性および強磁性の両方の材料を含む、磁界と相互作用することができる材料を描写するために使用される。第一の材料は、交番磁界による貫通によって加熱可能な任意の適切な磁性材料であってもよい。一部の好ましい実施形態では、第一の材料はフェライト系ステンレス鋼を含む。適切なフェライト系ステンレス鋼には、SAEタイプ409、410、420および430ステンレス鋼などのSAE400シリーズステンレス鋼が含まれる。
【0048】
一部の好ましい実施形態では、加熱領域は第一の材料からなる。しかしながら、他の実施形態では、加熱領域は、第一の材料および一つ以上の他の材料を含む。加熱領域が第一の材料および一つ以上の他の材料を含む場合、加熱領域は、任意の適切な割合の第一の材料を含んでもよい。例えば、加熱領域は、少なくとも10重量パーセントの第一の材料、または少なくとも20重量パーセントの第一の材料、または少なくとも30重量パーセントの第一の材料、または少なくとも40重量パーセントの第一の材料、または少なくとも50重量パーセントの第一の材料、または少なくとも60重量パーセントの第一の材料、または少なくとも70重量パーセントの第一の材料、または少なくとも80重量パーセントの第一の材料、または少なくとも90重量パーセントの第一の材料を含んでもよい。
【0049】
少なくとも一つの取り付け領域は、第二の材料を含んでもよい。第二の材料は、非磁性材料であってもよい。「非磁性材料」という用語は、本明細書では、磁界と相互作用せず、かつ交番磁界による貫通によって加熱できない材料を説明するために使用される。第二の材料は、任意の適切な非磁性材料であってもよい。一部の実施形態では、第二の材料は非磁性金属である。例えば、第二の材料は、非磁性オーステナイト系ステンレス鋼であってもよい。適切なオーステナイト系ステンレス鋼には、AISIタイプ304、309および316ステンレス鋼などのAISI300シリーズステンレス鋼が含まれる。
【0050】
サセプタホルダーは、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域において第二の材料と接触してもよい。サセプタホルダーは、第二の材料においてのみサセプタ素子と接触してもよい。有利なことに、第二の材料におけるサセプタホルダーとサセプタ素子との間の接触を提供することは、サセプタ素子からサセプタホルダーへの熱伝達を最小化するのに役立ち得る。
【0051】
一部の実施形態では、第二の材料は非金属である。例えば、第二の材料はセラミック材料であってもよい。
【0052】
一部の実施形態では、第二の材料は、導電性材料である。本明細書で使用される場合、「導電性」材料は、摂氏20度(°C)で約1×10-5オームメートル(Ωm)未満、典型的には約1×10-5オームメートル(Ωm)~約1×10-9オームメートル(Ωm)の体積抵抗率を有する材料を意味する。適切な導電性材料は、金属、合金、導電性セラミック、および導電性ポリマーを含む。適切な導電性材料は、金および白金を含んでもよい。
【0053】
一部の実施形態では、第二の材料は、電気絶縁性材料である。有利なことに、電気絶縁性の第二の材料は、サセプタ素子からサセプタホルダーへの熱伝達を最小化するのに役立ち得る。本明細書で使用される場合、「電気絶縁性」材料は、摂氏20度(°C)で約1×106オームメートル(Ωm)、典型的には約1×109オームメートル(Ωm)~約1×1021オームメートル(Ωm)の体積抵抗率を有する材料を意味する。適切な電気絶縁性材料には、ガラス、プラスチックおよび特定のセラミック材料が含まれる。
【0054】
一部の実施形態では、第二の材料は、断熱性材料である。有利なことに、断熱性の第二の材料は、サセプタ素子からサセプタホルダーへの熱伝達を最小化するのに役立ち得る。本明細書で使用される「断熱性」という用語は、23°Cで約5ワット/メートル・ケルビン(mW/(m K))未満のバルク熱伝導率、および改良された非定常平面熱源(MTPS)法を使用して測定した相対湿度50%を有する材料を指す。
【0055】
一部の実施形態では、第二の材料は熱伝導性材料である。本明細書で使用される場合、「熱伝導性」という用語は、23°Cで少なくとも約10 ワット/メートル・ケルビン(W/(m K))のバルク熱伝導率、および改良された非定常平面熱源(MTPS)法を使用して測定した相対湿度50%を有する材料を指す。
【0056】
一部の実施形態では、第二の材料は親水性材料であってもよい。一部の実施形態では、第二の材料は親油性材料であってもよい。有利なことに、親水性の第二の材料または親油性の第二の材料を提供することは、サセプタ素子を通したエアロゾル形成基体の輸送を促進し得る。
【0057】
一部の実施形態では、第二の材料はセルロース系材料を含む。例えば、第二の材料はレーヨンを含んでもよい。
【0058】
一部の好ましい実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域は、第二の材料からなる。しかしながら、他の実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域は、第二の材料および一つ以上の他の材料を含む。少なくとも一つの取り付け領域が第二の材料および一つ以上の他の材料を含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、任意の適切な割合の第二の材料を含んでもよい。例えば、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、少なくとも10重量パーセントの第二の材料、または少なくとも20重量パーセントの第二の材料、または少なくとも30重量パーセントの第二の材料、または少なくとも40重量パーセントの第二の材料、または少なくとも50重量パーセントの第二の材料、または少なくとも60重量パーセントの第二の材料、または少なくとも70重量パーセントの第二の材料、または少なくとも80重量パーセントの第二の材料、または少なくとも90重量パーセントの第二の材料を含んでもよい。
【0059】
少なくとも一つの取り付け領域は、第一の材料を含んでもよい。しかしながら、少なくとも一つの取り付け領域は、加熱領域よりも低い割合の第一の材料を含む。加熱領域内の第一の材料の重量割合は、少なくとも一つの取り付け領域内の第一の材料の重量割合よりも大きい。例えば、サセプタ素子の加熱領域が少なくとも90重量パーセントの第一の材料を含んでもよく、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が10重量パーセント未満の第一の材料を含んでもよく、またはサセプタ素子の加熱領域が少なくとも80重量パーセントの第一の材料を含んでもよく、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が20重量パーセント未満の第一の材料を含んでもよく、またはサセプタ素子の加熱領域が少なくとも70重量パーセントの第一の材料を含んでもよく、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が30重量パーセント未満の第一の材料を含んでもよく、またはサセプタ素子の加熱領域が少なくとも60重量パーセントの第一の材料を含んでもよく、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が40重量パーセント未満の第一の材料を含んでもよく、またはサセプタ素子の加熱領域が少なくとも50重量パーセントの第一の材料を含んでもよく、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が50重量パーセント未満の第一の材料を含んでもよい。
【0060】
少なくとも一つの取り付け領域は、90重量パーセント以下の第一の材料、または80重量パーセント以下の第一の材料、または70重量パーセント以下の第一の材料、または60重量パーセント以下の第一の材料、または50重量パーセント以下の第一の材料、または40重量パーセント以下の第一の材料、または30重量パーセント以下の第一の材料、または20重量パーセント以下の第一の材料、または10重量パーセント以下の第一の材料を含んでもよい。
【0061】
少なくとも一つの取り付け領域は、少なくとも10重量パーセントの第二の材料、および90重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも20重量パーセントの第二の材料、および80重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも30重量パーセントの第二の材料、および70重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも40重量パーセントの第二の材料、および60重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも50重量パーセントの第二の材料、および50重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも60重量パーセントの第二の材料、および40重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも70重量パーセントの第二の材料、および30重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも80重量パーセントの第二の材料、および20重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも90重量パーセントの第二の材料、および10重量パーセント未満の第一の材料を含んでもよい。
【0062】
加熱領域は、第二の材料を含んでもよい。例えば、加熱領域は、90重量パーセント以下の第二の材料、または80重量パーセント以下の第二の材料、または70重量パーセント以下の第二の材料、または60重量パーセント以下の第二の材料、または50重量パーセント以下の第二の材料、または40重量パーセント以下の第二の材料、または30重量パーセント以下の第二の材料、または20重量パーセント以下の第二の材料、または10パーセント以下の第二の材料を含んでもよい。
【0063】
加熱領域は、少なくとも10重量パーセントの第一の材料、および90重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも20重量パーセントの第一の材料、および80重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも30重量パーセントの第一の材料、および70重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも40重量パーセントの第一の材料、および60重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも50重量パーセントの第一の材料、および50重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも60重量パーセントの第一の材料、および40重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも70重量パーセントの第一の材料、および30重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも80重量パーセントの第一の材料、および20重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも90重量パーセントの第一の材料、および10重量パーセント未満の第二の材料を含んでもよい。
【0064】
一部の好ましい実施形態では、サセプタ素子は、メッシュを含んでもよい。サセプタ素子は、メッシュを形成するフィラメントのアレイを含んでもよい。本明細書で使用される「メッシュ」という用語は、それらの間に空間を有するフィラメントのグリッドおよびアレイを包含する。メッシュという用語には、織布や不織布も含まれる。
【0065】
フィラメントはフィラメント間の隙間を画定する場合があり、また隙間は10マイクロメートル~100マイクロメートルの幅を有してもよい。フィラメントは、使用時にソース液体が隙間の中に引き出されて、サセプタ素子と液体の間の接触面積を増大するように、隙間の中で毛細管作用を生じさせることが好ましい。
【0066】
フィラメントは160~600メッシュUS(+/- 10%)(すなわち、1インチ当たりのフィラメント数が160~600個(+/- 10%))のサイズのメッシュを形成してもよい。隙間の幅は、35マイクロメートル~140マイクロメートル、または25マイクロメートル~75マイクロメートルであってもよい。例えば、隙間の幅は、40マイクロメートル、または63マイクロメートルであってもよい。隙間の面積とメッシュの総面積の比であるメッシュの開口面積の割合は、25~56%であることが好ましい。メッシュは、異なるタイプの織り構造または格子構造を使用して形成されてもよい。別の方法として、フィラメントは互いに平行に配設された一連のフィラメントで構成される。
【0067】
フィラメントは、箔などのシート材料のエッチングによって形成されてもよい。これは、ヒーター組立品が平行のフィラメントのアレイを備える時に、特に有利である場合がある。発熱体がフィラメントのメッシュまたは布を含む場合、フィラメントは個別に形成されてもよく、まとめて編まれてもよい。
【0068】
メッシュは焼結されることが好ましい。メッシュのフィラメントは、まとめて焼結されてもよい。有利なことに、メッシュを焼結すると、異なる方向に延びるフィラメント間に電気的結合が生じる。特に、メッシュが一つ以上の織布および不織布を含む場合、重なり合うフィラメント間に電気的結合が生じるようにメッシュを焼結することが有利である。
【0069】
メッシュはまた、当該技術分野において周知の通り、液体を保持するその能力によって特性付けられうる。
【0070】
メッシュのフィラメントは、8マイクロメートル~100マイクロメートル、30マイクロメートル~100マイクロメートル、8マイクロメートル~50マイクロメートル、または8マイクロメートル~39マイクロメートルの直径を有してもよい。メッシュのフィラメントは、50マイクロメートルの直径を有してもよい。
【0071】
メッシュのフィラメントは、任意の好適な断面を有してもよい。例えば、フィラメントは丸い断面でもよく、または平坦な断面でもよい。
【0072】
有利なことに、メッシュのサセプタ素子は1~40000の相対浸透率を有する可能性がある。大半の加熱のために渦電流に依存することが望ましい時に、より低い浸透性の材料を使用してもよく、またヒステリシス効果が望ましい時に、より高い浸透性の材料を使用してもよい。材料は500~40000の相対浸透率を有することが好ましい。これにより、サセプタ素子の効率的な加熱が提供され得る。
【0073】
サセプタ素子がメッシュを含む場合、加熱領域は第一の材料のフィラメントを含んでもよい。一部の実施形態では、加熱領域は、第一の材料のフィラメントおよび第二の材料のフィラメントを含んでもよい。加熱領域は、第一の方向に第一の材料のフィラメント、および第一の方向とは異なる第二の方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよい。
【0074】
サセプタ素子がメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、第二の材料のフィラメントを含んでもよい。一部の実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域は、第一の材料のフィラメントおよび第二の材料のフィラメントを含んでもよい。少なくとも一つの取り付け領域は、第一の方向に第一の材料のフィラメント、および第一の方向とは異なる第二の方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよい。
【0075】
サセプタ素子がメッシュを含む場合、メッシュは織られてもよい。織られたメッシュは、横糸方向のフィラメント、および縦糸方向のフィラメントを含む。
【0076】
サセプタ素子が織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよい。サセプタホルダーは、横糸方向に延びるフィラメントにおいて、少なくとも一つの取り付け領域においてサセプタ素子と接触してもよい。サセプタホルダーは、横糸方向に延びるフィラメントにおいて、少なくとも一つの取り付け領域においてサセプタ素子と接触するのみであって、縦糸方向に延びるフィラメントと接触しなくてもよい。有利なことに、少なくとも一つの取り付け領域において第二の材料から横糸方向に延びるフィラメントを形成することにより、少なくとも一つの取り付け領域において第一の材料から形成される横糸方向にフィラメントを有するサセプタ素子と比較して、サセプタ素子からサセプタホルダーへの熱伝達が低減し得る。
【0077】
サセプタ素子が織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第二の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよい。
【0078】
サセプタ素子が織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントからなってもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第二の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントからなってもよい。
【0079】
サセプタ素子が織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第二の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよい。
【0080】
サセプタ素子が織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントから成ってもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第二の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントから成ってもよい。
【0081】
サセプタ素子が織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第一の材料のフィラメントを含んでもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよい。
【0082】
サセプタ素子が織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第一の材料のフィラメントから成ってもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントから成ってもよい。
【0083】
サセプタ素子が織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第一の材料のフィラメントを含んでもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよい。
【0084】
サセプタ素子が織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第一の材料のフィラメントから成ってもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントから成ってもよい。
【0085】
サセプタ組立品は、透過性の電気絶縁被覆によって包囲されてもよい。被覆は、透過性セラミック材料を含んでもよく、またはそれから成ってもよい。サセプタ組立品が被覆を含む場合、構成要素が一緒に固定されるように、サセプタ組立品の構成要素を保持する被覆であり得る。被覆は、有利なことに、サセプタ組立品の堅牢性および強度を改善し得る。被覆の提供は、上述のホルダーに代替的、または追加的であり得る。被覆は、アルミナ(Al2O3)またはシリコン系セラミック材料を含んでもよい。被覆は、約30パーセントの空隙率を有してもよい。
【0086】
サセプタ組立品は、ウィッキング要素を含んでもよい。ウィッキング要素は、サセプタ素子と流体連通してもよい。ウィッキング要素は、液体貯蔵部と流体連通してもよい。ウィッキング要素は、液体貯蔵部からサセプタ素子にエアロゾル形成基体を輸送するように構成されてもよい。
【0087】
ウィッキング要素は、毛細管材料を含んでもよい。毛細管材料は、毛細管作用によって材料の一方の端から別の端に液体を移動する能力を有する材料である。毛細管材料は繊維状または海綿体状の構造を有してもよい。毛細管材料は毛細管の束を含むことが好ましい。例えば、毛細管材料は複数の繊維もしくは糸、またはその他の微細チューブを含んでもよい。繊維または糸は、液体エアロゾル形成基体をサセプタ素子に向かって運ぶために概して整列していてもよい。一部の実施形態では、毛細管材料は海綿体様または発泡体様の材料を含んでもよい。毛細管材料の構造は複数の小さい穴または管を形成してもよく、これを通して液体エアロゾル形成基体を毛細管作用によって移動することができる。サセプタ素子が隙間または開口を含む場合、毛細管材料はサセプタ素子内の隙間または開口の中に延びてもよい。サセプタ素子は、毛細管作用によって液体エアロゾル形成基体を隙間または開口の中に引き出してもよい。
【0088】
ウィッキング要素は、電気絶縁性材料を含んでもよい。ウィッキング要素は、断熱性材料を含んでもよい。ウィッキング要素は、親水性材料を含んでもよい。ウィッキング要素は、親油性材料を含んでもよい。有利なことに、親水性材料または親油性材料からウィッキング要素を形成することは、ウィッキング要素を通してエアロゾル形成基体の輸送を促進し得る。
【0089】
ウィッキング要素は、非金属材料を含んでもよい。ウィッキング要素用に適切な材料は、海綿体材料もしくは発泡体材料、繊維もしくは焼結粉末の形態のセラミック系またはグラファイト系の材料、発泡性の金属材料もしくはプラスチック材料、繊維状材料、例えば紡糸繊維または押出成形繊維(セルロースアセテート、ポリエステル、または結合されたポリオレフィン、ポリエチレン、テリレンもしくはポリプロピレン繊維、ナイロン繊維またはセラミック繊維、ガラス繊維など)で作製された繊維状材料が含まれる。ウィッキング要素に適した材料は、綿またはレーヨンなどのセルロース系材料を含んでもよい。ウィッキング要素は、レーヨンを含んでもよいことが好ましい。ウィッキング要素は、レーヨンから成る。多孔性セラミック材料を含むウィッキング要素は、サセプタ素子の一方または両方が、ウィッキング要素上に、堆積された導電性材料を含む場合に特に有利であり得る。多孔性セラミック材料を含むウィッキング要素は、導電性材料の印刷または堆積に関連する製造工程に有利な基体であり得る。
【0090】
サセプタ組立品は、液体エアロゾル形成基体の体積を保持するように構成されてもよい。有利なことに、サセプタ組立品は、単回のユーザー吸煙に十分である、少量の液体エアロゾル形成基体のみを保持するように構成されてもよい。これは、少量の液体を急速に気化させることを可能にし、システムの他の要素または気化されない液体エアロゾル形成基体に対する熱損失を最小限とするため、有利である。有利なことに、サセプタ組立品、またはサセプタ組立品の加熱領域は、1~10ミリリットルの液体エアロゾル形成基体を保持し得る。
【0091】
カートリッジは、サセプタホルダーを含む。サセプタホルダーは、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域に接触する。サセプタホルダーは、サセプタ組立品をカートリッジ内の所定の位置に固定する。
【0092】
サセプタホルダーは、エアロゾル形成基体の加熱のためにサセプタ組立品が昇温される温度に耐えるように構成される。
【0093】
サセプタホルダーは、エアロゾル形成基体の加熱のためにサセプタが昇温される温度に耐えることができる任意の適切な材料から形成され得る。好ましくは、サセプタホルダーは、断熱性材料を含む。有利なことに、断熱性材料からサセプタホルダーを形成することは、サセプタ素子からサセプタホルダーへの熱伝達を最小化し得る。好ましくは、サセプタホルダーは、電気絶縁性材料を含む。サセプタホルダーは、耐久性のある材料から形成されてもよい。サセプタホルダーは、液体不浸透性の材料から形成されてもよい。サセプタホルダーは、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレンテレフタレート(PET)などの成形可能プラスチック材料から形成されてもよい。
【0094】
サセプタホルダーは、任意の適切な形状およびサイズを有し得る。
【0095】
一部の実施形態では、サセプタホルダーは管状である。管状サセプタは、内部通路を画定してもよい。一部の実施形態では、サセプタ組立品は、サセプタホルダーの内部通路内に延びる。一部の好ましい実施形態では、サセプタ素子は、サセプタホルダーの内部通路内に延びる。サセプタ素子は、サセプタホルダーの内部通路にわたって延びてもよい。サセプタ素子がサセプタホルダーの内部通路にわたって延びる場合、サセプタ素子は、サセプタホルダーと接触するサセプタ素子の第一の側面に第一の取り付け領域、およびサセプタホルダーと接触する第一の側面とは反対側のサセプタ素子の第二の側面に第二の取り付け領域を含んでもよい。有利なことに、サセプタ素子を対向する側面においてサセプタホルダーと接触するように配設することによって、サセプタホルダーが、サセプタ素子をカートリッジ内の所定位置に堅牢に固定することが可能になり得る。
【0096】
サセプタホルダーの内部通路は、実質的に長軸方向軸に沿って延在してもよい。一部の実施形態では、サセプタ素子は実質的に平面状であり、サセプタ素子は長軸方向軸に平行に延在する。一部の実施形態では、サセプタ素子は実質的に平面状であり、サセプタ素子は長軸方向軸に対して直角を成して延びる。
【0097】
一部の実施形態では、サセプタホルダーの内部通路は、カートリッジの空気通路の一部を形成してもよい。これらの実施形態では、サセプタ素子の加熱領域は、サセプタホルダーの内部通路に配置されてもよい。
【0098】
一部の実施形態では、サセプタホルダーの内部通路は、カートリッジの液体貯蔵部の一部を形成してもよい。実施形態では、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタホルダーの内部通路内に延在してもよい。
【0099】
管状のサセプタホルダーは、少なくとも一つの側壁を備え得る。管状のサセプタホルダーは、サセプタホルダーの内部通路が少なくとも一方の端で開いているように、開放端を有してもよい。管状のサセプタホルダーの少なくとも一つの側壁は、管状のサセプタホルダーの端間に開口部を画定し得る。サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、管状のサセプタホルダーの開口部内に延びてもよい。一部の実施形態では、サセプタ素子が複数の取り付け領域を含む場合、管状のサセプタホルダーの少なくとも一つの側壁は、管状のサセプタホルダーの端間に複数の開口部を画定する。これらの実施形態では、サセプタ素子の各取り付け領域は、管状のサセプタホルダーの少なくとも一つの側壁の複数の開口部のうちの一つ内に延びてもよい。
【0100】
サセプタホルダーは、サセプタ組立品上に成形されてもよい。成形されたサセプタホルダーは、構成要素が一緒に固定されるように、一つ以上のサセプタ素子およびウィッキング要素などのサセプタ組立品の構成要素を保持してもよい。サセプタホルダーは、耐熱性プラスチック材料またはセラミック材料で形成されてもよい。したがって、ホルダーは、サセプタ組立品を支持し、サセプタ組立品に強度を提供し得る。
【0101】
サセプタホルダーの少なくとも一部分は、セラミック材料などの多孔性または透過性の材料を含んでもよい。サセプタホルダーの多孔性または透過性の部分は、サセプタ組立品の少なくとも一つの取り付け領域が取り付けられるサセプタホルダーの領域であってもよい。液体貯蔵部からのエアロゾル形成基体は、サセプタホルダーの多孔性または透過性の部分を通ってサセプタ組立品の取り付け領域へと通過し得る。これは有利なことに、液体貯蔵部からサセプタ組立品に輸送されるエアロゾル形成基体の経路を提供し、サセプタ組立品に供給されるエアロゾル形成基体の量を増大させ得る。
【0102】
多孔性または透過性材料を含むサセプタホルダーの一部分は、アルミナ(Al2O3)またはシリコン系セラミック材料を含んでもよい。一部分は、約30パーセントの空隙率を有してもよい。
【0103】
ここでカートリッジは、液体貯蔵部を備える。液体貯蔵部は、液体エアロゾル形成基体を保持するように構成されてもよい。特に、液体貯蔵部は、液体エアロゾル形成基体を保持するように構成される。液体貯蔵部は、エアロゾル発生システムの要件に応じて、任意の適切な形状およびサイズを有してもよい。
【0104】
一部の実施形態では、液体貯蔵部は、液体エアロゾル形成基体を保持するための保持材料を含有する。液体貯蔵部が複数の部分を含む場合、保持材料は、液体貯蔵部の一つ以上の部分に位置付けられてもよく、または液体貯蔵部の全ての部分に位置付けられてもよい。保持材料は、発泡体材料、海綿体材料、または繊維の収集物であってもよい。保持材料はポリマーまたはコポリマーで形成されてもよい。一つの実施形態では、保持材料は紡糸ポリマーである。保持材料は、ウィッキング要素に好適なものとして上述する材料のいずれかから形成され得る。
【0105】
カートリッジがウィッキング要素および保持材料を含む場合、ウィッキング要素および保持材料は、同じ材料または異なる材料から形成され得る。保持材料は、サセプタ組立品と流体連通してもよい。保持材料は、サセプタ組立品に接触し得る。特に、保持材料は、サセプタ組立品のウィッキング要素と流体接触してもよい。特に、保持材料は、サセプタ組立品のウィッキング要素と接触してもよい。
【0106】
カートリッジはエアロゾル形成基体を含んでもよい。本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体を指す。揮発性化合物はエアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。カートリッジは、液体エアロゾル形成基体を含有することが好ましい。
【0107】
エアロゾル形成基体は室温にて液体であってもよい。エアロゾル形成基体は、液体構成成分と固体構成成分の両方を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。ニコチン含有液体エアロゾル形成基体はニコチン塩マトリクスであり得る。液体エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。
【0108】
液体エアロゾル形成基体は一つ以上のエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、使用時に高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にし、かつシステムの動作温度にて熱分解に対して実質的に抵抗性である任意の適切な周知の化合物または化合物の混合物である。適切なエアロゾル形成体の例としては、グリセリンおよびプロピレングリコールが挙げられる。適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、これには多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。液体エアロゾル形成基体は、水、溶媒、エタノール、植物抽出物、および天然風味または人工風味を含んでもよい。
【0109】
液体エアロゾル形成基体は、ニコチンおよび少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、グリセリンまたはプロピレングリコールであってもよい。エアロゾル形成体は、グリセリンとプロピレングリコールの両方を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、約0.5%~約10%(例えば、約2%)のニコチン濃度を有してもよい。
【0110】
カートリッジは、外側ハウジングを含んでもよい。外側ハウジングは、耐久性のある材料から形成されてもよい。外側ハウジングは、液体不浸透性の材料から形成されてもよい。外側ハウジングは、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレンテレフタラート(PET)などの成形可能プラスチック材料から形成されてもよい。外側ハウジングは、サセプタホルダーと同じ材料から形成されてもよく、または異なる材料から形成されてもよい。
【0111】
サセプタ組立品は、外側ハウジング内に配設されてもよい。サセプタホルダーは、外側ハウジング内に配設されてもよい。一部の実施形態では、サセプタホルダーは、外側ハウジングと一体的に形成されてもよい。
【0112】
外側ハウジングは、液体貯蔵部の一部分を画定してもよい。外側ハウジングは、液体貯蔵部を画定し得る。外側ハウジングおよび液体貯蔵部は、一体的に形成されてもよい。別の方法として、液体貯蔵部は外側ハウジングとは別個に形成されてもよく、外側ハウジング内に配設されてもよい。
【0113】
カートリッジが外側ハウジングを含む一部の好ましい実施形態では、サセプタホルダーは、サセプタ組立品を外側ハウジングに固定し得る。有利なことに、カートリッジに、サセプタ組立品をハウジングに固定するサセプタホルダーを提供することにより、サセプタ組立品が外側ハウジングから単離されてもよく、その結果、外側ハウジングを、エアロゾル形成基体の加熱のためのサセプタ組立品の昇温に耐えるよう構成する必要はない。これにより、カートリッジを、耐久性が低く、かつ安価な材料から作製することが可能になり得る。
【0114】
カートリッジは、第一の部分および第二の部分の二つの部分を含んでもよい。第二の部分は、第一の部分に対して移動可能であり得る。カートリッジの第一および第二の部分は、貯蔵構成と使用構成との間で互いに対して移動可能であってもよい。貯蔵構成では、サセプタ組立品は、エアロゾル形成基体から単離されてもよい。使用構成では、サセプタ組立品は、エアロゾル形成基体に供給されてもよい。
【0115】
液体貯蔵部は、第一の部分および第二の部分の二つの部分を含んでもよい。シールは、第一の部分と第二の部分との間に提供されてもよい。シールは、液体貯蔵部の第一の部分と液体貯蔵部の第二の部分との間の流体連通を遮断するように配置されてもよい。言い換えれば、シールは、液体貯蔵部の第一の部分を液体貯蔵部の第二の部分から流体的に単離し得る。貯蔵構成では、液体エアロゾル形成基体は、液体貯蔵部の第一の部分に保持され得る。貯蔵構成では、シールは、エアロゾル形成基体が液体貯蔵部の第一の部分から液体貯蔵部の第二の部分へと流れるのを防止し得る。
【0116】
カートリッジの第一の部分は、液体貯蔵部の第一の部分、およびシールを含んでもよい。カートリッジの第二の部分は、サセプタホルダーおよびサセプタ組立品を含んでもよい。サセプタホルダーは、一つ以上の穿刺要素を含んでもよい。一つ以上の穿刺要素は、カートリッジの第一および第二の部分が貯蔵構成から使用構成に移動する時に、カートリッジの第二の部分のシールを穿刺または貫通するように配設され得る。
【0117】
カートリッジの第一および第二の部分が貯蔵構成から使用構成に移動すると、サセプタホルダーの一つ以上の穿刺要素がシールを穿刺し、エアロゾル形成基体が液体貯蔵部の第一の部分から液体貯蔵部の第二の部分へと流れることが可能になり得る。
【0118】
サセプタ組立品は、液体貯蔵部の第二の部分内に延びてもよい。サセプタ組立品がウィッキング要素を含む場合、ウィッキング要素の一部分は、液体貯蔵部の第二の部分内に延びてもよい。したがって、カートリッジが貯蔵構成にある時、サセプタ組立品は、エアロゾル形成基体から単離され、カートリッジが使用構成にある時、サセプタ組立品は、液体貯蔵部の第二の部分からエアロゾル形成基体を供給される。
【0119】
シールは、液体貯蔵部の第一の部分と液体貯蔵部の第二の部分との間の流体の流れを防止するための任意の適切なタイプのシールであってもよい。例えば、シールは、金属箔、プラスチック箔、またはエラストマーシールを含んでもよい。
【0120】
カートリッジの第一および第二の部分は、任意の適切な様態で、互いに対して移動可能であってもよい。一部の実施形態では、カートリッジの第一および第二の部分は、互いに対して摺動可能であってもよい。一部の実施形態では、カートリッジの第一および第二の部分は、互いに対して回転可能であってもよい。
【0121】
サセプタホルダーが管状のサセプタホルダーであり、サセプタホルダーの内側通路がカートリッジの空気通路の一部を形成する場合、液体貯蔵部の第二の部分は、サセプタホルダーの外表面と外側ハウジングの内表面との間に形成され得る。これらの実施形態では、液体貯蔵部の第二の部分は、サセプタホルダーと外側ハウジングとの間に環状空間を備えてもよい。これらの実施形態では、一つ以上の穿刺要素は、サセプタホルダーの外表面に配置されてもよい。
【0122】
サセプタホルダーが管状のサセプタホルダーであり、サセプタホルダーの内側通路がカートリッジの液体貯蔵部の一部を形成する場合、液体貯蔵部の第二の部分は、サセプタホルダーの内側通路によって形成され得る。これらの実施形態では、一つ以上の穿刺要素は、内側通路内のサセプタホルダーの内表面に配置されてもよい。
【0123】
カートリッジは口側端を有してもよく、この口側端を通して、発生したエアロゾルはユーザーによって引き出されることができる。カートリッジは、カートリッジをエアロゾル発生装置に接続するように構成された接続端を有してもよい。
【0124】
サセプタ組立品が実質的に平面のサセプタ素子を含む場合、サセプタ素子の第一の側面は口側端に面してもよく、サセプタ素子の第二の側面は接続端に面してもよい。しかしながら、好ましくは、平面のサセプタ素子は、カートリッジの長軸方向軸に実質的に平行な平面に延在し、口側端と接続端との間に延在する。平面のサセプタ素子が、カートリッジの長軸方向軸に実質的に平行な平面に延在する場合、サセプタ素子の第一および第二の面は、カートリッジの口側端および接続端ではなく、カートリッジの対向面に面する。
【0125】
カートリッジは、空気吸込み口を画定してもよい。空気吸込み口は、カートリッジの接続端またはその周りに配置されてもよい。カートリッジは口側端開口部を画定し得る。ユーザーは、カートリッジから発生したエアロゾルを、口側端開口部を通して引き込むことができる場合がある。カートリッジは、空気吸込み口から空気出口に延びる気流通路を画定してもよい。囲まれた気流通路は、空気吸込み口から、サセプタ素子を通過して、口側端開口部まで延在し得る。
【0126】
囲まれた気流通路は、液体貯蔵部を通過してもよい。例えば、液体貯蔵部は、内部通路を画定する環状断面を有してもよく、気流通路は、液体貯蔵部の内部通路を通って延びてもよい。
【0127】
サセプタホルダーが管状のサセプタホルダーである場合、管状のサセプタホルダーの内部通路は、囲まれた気流通路の一部を形成し得る。囲まれた気流通路は、カートリッジの接続端部の空気吸込み口から、管状サセプタの内部通路を通って、液体貯蔵部の内部通路を通って口側端開口部まで延在し得る。
【0128】
一部の実施形態では、気流通路の少なくとも一部分は、サセプタホルダーとカートリッジの外側ハウジングとの間に画定される。気流通路の少なくとも一部分は、液体貯蔵部とカートリッジの外側ハウジングとの間に画定されてもよい。一部の実施形態では、囲まれた気流通路は、カートリッジの接続端部の空気吸込み口から、サセプタホルダーと外側ハウジングとの間の通路を通って、液体貯蔵部と外側ハウジングとの間の通路を通って口側端開口部まで延びてもよい。
【0129】
本開示によれば、エアロゾル発生システム用のカートリッジも提供され、カートリッジは、液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部、および液体貯蔵部と流体連通するサセプタ組立品を備える。サセプタ組立品は、織られたメッシュを形成するフィラメントのアレイを有するサセプタ素子を備える。織られたメッシュは、横糸方向の第一の材料のフィラメントを備える。織られたメッシュは、縦糸方向の第二の材料のフィラメントをさらに備える。
【0130】
一部の好ましい実施形態では、第一の材料は、交番磁界による貫通によって加熱可能な任意の適切な磁性材料であってもよい。第一の材料は、好適な任意の磁性材料を含んでもよい。例えば、第一の材料は、フェライト系ステンレス鋼を含んでもよい。適切なフェライト系ステンレス鋼には、AISIタイプ409、410、420および430ステンレス鋼などのAISI400シリーズステンレス鋼が含まれる。
【0131】
一部の好ましい実施形態では、第二の材料は非磁性材料である。第二の材料は、任意の適切な非磁性材料であってもよい。一部の実施形態では、第二の材料は非磁性金属である。一部の好ましい実施形態では、第二の材料は非磁性オーステナイト系ステンレス鋼である。適切なオーステナイト系ステンレス鋼には、AISIタイプ304、309および316ステンレス鋼などのAISI300シリーズステンレス鋼が含まれる。第二の材料は、非磁性セラミック、またはプラスチック、またはセルロース系材料であってもよい。一部の実施形態では、第二の材料は、綿またはレーヨンであってもよい。
【0132】
カートリッジは、サセプタホルダーをさらに備えてもよい。サセプタホルダーは、縦糸方向に延びるフィラメントで、サセプタ素子と接触してもよい。有利なことに、縦糸方向にフィラメントを接触させることは、サセプタ素子からサセプタホルダーへの熱伝達を最小化し得る。サセプタホルダーは、複数の位置でサセプタ素子と接触してもよい。一部の実施形態では、サセプタホルダーは、第一の位置および第二の位置でサセプタ素子と接触し、第一の位置および第二の位置は縦糸方向に離間している。
【0133】
一部の実施形態では、第一の材料は非磁性材料であり、第二の材料は、交番磁界を有する貫通によって加熱可能な磁性材料である。これらの実施形態では、カートリッジは、サセプタホルダーをさらに備えてもよく、サセプタホルダーは、横糸方向のフィラメントでサセプタ素子と接触してもよい。これらの実施形態では、サセプタホルダーは、複数の位置でサセプタ素子と接触してもよい。サセプタホルダーは、第一の位置および第二の位置でサセプタ素子と接触してもよく、第一の位置および第二の位置は横糸方向に離間している。
【0134】
本開示によると、本明細書に記載の通りのカートリッジと、カートリッジを受容するように構成されたエアロゾル発生装置とを備える、エアロゾル発生システムが提供されている。
【0135】
本開示によると、本明細書に記載のサセプタ組立品と、本明細書に記載のサセプタホルダーを備えるエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生装置はまた、本明細書に記載の液体貯蔵部を備えてもよい。こうしたエアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置内の本明細書に記載のカートリッジの特徴を含む。
【0136】
エアロゾル発生システムは、ユーザーがマウスピースを吸って口側端開口部を通してエアロゾルを引き出すことを可能にするように構成された手持ち式エアロゾル発生システムであってもよい。エアロゾル発生システムは従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこに匹敵するサイズを有してもよい。エアロゾル発生システムは約30mm~約150mmの全長を有してもよい。エアロゾル発生システムは約5mm~約30mmの外径を有してもよい。
【0137】
エアロゾル発生システムは、ニコチンまたはカンナビノイドをユーザーに送達するように構成され得る。
【0138】
エアロゾル発生装置は、誘導加熱組立品を備えてもよい。誘導加熱組立品は、少なくとも一つのインダクタコイル、電源、および制御回路を含んでもよい。電源および制御回路は、少なくとも一つのインダクタコイルに接続され、少なくとも一つのインダクタコイルに交流電流を提供して交番磁界を発生するように構成されてもよい。サセプタ組立品は、サセプタ素子が交番磁界によって加熱されるように、少なくとも一つのインダクタコイルからの交番磁界によって貫通されるように配置されてもよい。
【0139】
エアロゾル発生システムがカートリッジを備える場合、少なくとも一つのインダクタコイルは、カートリッジがエアロゾル発生装置によって受容される時に、交番磁界がカートリッジ、特にカートリッジ内のサセプタ組立品に貫通するように、装置内に配置されてもよい。エアロゾル発生装置は、カートリッジを受けるためのくぼみを備えうる。少なくとも一つのインダクタコイルは、交番磁界が空洞を貫通するように配置されてもよい。少なくとも一つのインダクタコイルは、空洞、空洞内、または空洞の周りに配置されてもよい。一部の実施形態では、少なくとも一つのインダクタコイルは、空洞を実質的に囲むことができる。少なくとも一つのインダクタコイルは、空洞を実質的に囲む管状、渦巻き状、またはらせん状のコイルであってもよい。他の実施形態では、コイルは、空洞の側面に配置されてもよい。
【0140】
サセプタ素子が平面であり、平面に平行に延在する一部の実施形態では、少なくとも一つのインダクタコイルは、平面に実質的に平行な方向にサセプタ組立品を貫通する交番磁界を発生するように配置されてもよい。
【0141】
サセプタ素子が平面であり、平面に平行に延在する一部の実施形態では、少なくとも一つのインダクタコイルは、平面に対して実質的に直角を成す方向にサセプタ組立品を貫通する交番磁界を発生するように配置されてもよい。
【0142】
誘導加熱組立品は、任意の適切な数のインダクタコイルを含んでもよい。エアロゾル発生システムは、単一のインダクタコイルを備えてもよい。エアロゾル発生システムは、複数のインダクタコイルを備えてもよい。誘導加熱組立品は、一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ、七つ、または八つのインダクタコイルを含んでもよい。
【0143】
少なくとも一つのインダクタコイルは、任意の好適な形態を有し得る。一部の実施形態では、少なくとも一つのインダクタコイルは、管状またはらせん状コイルであってもよい。一部の実施形態では、少なくとも一つのインダクタコイルは、平面または平坦なインダクタコイルであってもよい。管状またはらせん状のインダクタコイルは、サセプタ組立品を囲んでもよい。平面または平坦なインダクタコイルは、サセプタ組立品の一方の側面に配置されてもよい。平面または平坦なインダクタコイルは、円形、楕円形、または長方形であってもよい。平面または平坦なインダクタコイルの形状は、実質的にサセプタ素子の形状に対応することが好ましい。
【0144】
サセプタ組立品が実質的に平面であり、特にサセプタ素子が、第一の平面に平行に延在する平面である場合、少なくとも一つのインダクタコイルは、第一の平面に実質的に平行な、第二の平面に延在する平坦なインダクタコイルであってもよい。この配置では、少なくとも一つのインダクタコイルは、第一の平面に対して実質的に直角を成す方向にサセプタ組立品を貫通する交番磁界を発生するように配置される。
【0145】
一部の好ましい実施形態では、サセプタ組立品は、平面のサセプタ組立品を備え、誘導加熱組立品は、第一の平坦なインダクタコイルおよび第二の平坦なインダクタコイルを備える。平面サセプタ組立品は、第一の平面に延在し、第一のインダクタコイルは、第一の平面に平行な第二の平面に延在し、第二のインダクタコイルは、第一の平面および第二の平面に平行な第三の平面に延在する。サセプタ組立品は、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルとの間に配置されてもよい。この配置では、第一のインダクタコイルは、第一の平面に対して実質的に直角を成す方向に第一の側面からサセプタ組立品を貫通する交番磁界を発生し、第二のインダクタコイルは、第一の平面に対して実質的に直角を成す方向に、第一の側面に対向する第二の側面からサセプタ組立品を貫通する交番磁界を発生する。有利なことに、こうした配置は、サセプタ素子の効率的で均一な加熱を提供し得る。発明者らは、こうした配置により、比較的低い周波数の交流電流がインダクタコイルに供給されることが可能になり、その結果、より低い周波数の交番磁界が生成され、これにより、より単純でより安価な制御回路を使用して交流電流を供給することが可能となり得ることを発見した。また、発明者らは、このような配置によって、エアロゾル発生システムからの所望のエアロゾル生成を維持しながら、他の配置と比べてサセプタ組立品から増加した距離で、インダクタコイルを離間させることができることも発見した。
【0146】
これらの好ましい実施形態では、誘導加熱組立品は、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルが、反対方向に、同様の大きさの交番磁界を発生するように構成される。これらの好ましい一部の実施形態では、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルは、単一の導電経路を形成するように電気的に接続されてもよい。これらの実施形態では、第一のインダクタコイルは、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルによって生成される交番磁界が対向する方向に生成されるように、第二のインダクタコイルとは反対向きに巻かれてもよい。別の方法として、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルは、同じ向きに巻かれてもよく、制御回路は、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルによって生成される交番磁界が対向する方向に生成されるように、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルのそれぞれに交流電流を供給するように構成されてもよい。第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルは、実質的に同一であってもよい。第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルは、実質的に同一だが逆向きに巻かれてもよい。
【0147】
一部の好ましい実施形態では、サセプタ素子は、実質的に平面であり、かつ第一の平面に平行に延在し、かつ少なくとも一つのインダクタコイルは、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルを備え、第一のインダクタコイルは、サセプタ組立品の第一の側面上に位置付けられ、かつ第一の平面に平行に延び、第二のインダクタコイルは、第一の側面とは反対側のサセプタ組立品の第二の側面上に位置付けられ、かつ第一の平面に平行に延びる。サセプタ素子は、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルとの間に位置付けられてもよい。好ましくは、サセプタ素子は、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルから実質的に等距離である。システムは、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルが、互いに等しい、および反対の磁界を発生するように構成されてもよい。制御回路は、第一のインダクタコイルが第二のインダクタコイルと同等かつ反対の力をサセプタ組立品上に提供するように、インダクタコイルに電流を提供するように構成されてもよい。
【0148】
誘導加熱組立品は、少なくとも一つのインダクタコイルによって生成される交番磁界を含むように配置された少なくとも一つの磁束集中器をさらに備えてもよい。
【0149】
制御回路は、マイクロプロセッサを備えてもよい。マイクロプロセッサは、プログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または特定用途向け集積回路チップ(ASIC)もしくは制御を提供する能力を有する他の電子回路であってもよい。制御回路は、装置の起動後に連続的に、少なくとも一つのインダクタコイルに電力を供給するように構成されてもよく、または毎回の吸煙ごとなどのように断続的に、電力を供給するように構成されてもよい。電力は、例えばパルス幅変調(PWM)によって、電流パルスの形態で誘導加熱組立品に供給され得る。制御回路は、DC/ACインバータを含んでもよく、これはクラスDまたはクラスEの電力増幅器を含んでもよい。制御回路は、さらなる電子構成要素を備えてもよい。例えば、一部の実施形態では、制御回路は、センサー、スイッチ、ディスプレイ要素のいずれかを備えてもよい。
【0150】
電源はDC電源であってもよい。電源は電池であってもよい。電池は、リチウム系の電池、例えばリチウムコバルト電池、リチウム鉄リン酸塩電池、チタン酸リチウム電池、またはリチウムポリマー電池であってもよい。電池はニッケル水素電池またはニッケルカドミウム電池であってもよい。電源はコンデンサなど別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電可能であってもよく、数多くの充放電サイクルのために構成されてもよい。電源は、エアロゾル発生システムの一回以上のユーザー体験のために十分なエネルギーの貯蔵を可能にする容量を有してもよく、例えば電源は従来の紙巻たばこ1本を喫煙するのにかかる典型的な時間に対応する約6分間、または6分間の倍数の時間にわたるエアロゾルの連続的な発生を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の実施例において、電源は所定の吸煙回数、または霧化組立品の不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。
【0151】
制御回路および電源は、少なくとも一つのインダクタコイルに交流電流を供給するように構成される。本明細書で使用される場合、「交流電流」は、周期的に方向を反転させる電流を意味する。交流電流は、任意の適切な周波数を有しうる。交流電流に適した周波数は、100キロヘルツ(kHz)~30メガヘルツ(MHz)であり得る。少なくとも一つのインダクタコイルが管状コイルである場合、交流電流は500キロヘルツ(kHz)~30メガヘルツ(MHz)の周波数を有してもよい。少なくとも一つのインダクタコイルが平坦なコイルである場合、交流電流は100キロヘルツ(kHz)と1メガヘルツ(MHz)との間の周波数を有しうる。
【0152】
少なくとも一つのインダクタコイルを通して交流電流を駆動すると、少なくとも一つのインダクタコイルが交番磁界を発生する。交番磁界は、交番磁界内に位置するサセプタ素子の加熱領域を加熱するための任意の適切な周波数を有し得る。交流電流に適した周波数は、100キロヘルツ(kHz)~30メガヘルツ(MHz)であり得る。
【0153】
エアロゾル発生装置はハウジングを備えてもよい。ハウジングは細長くてもよい。ハウジングは、任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適切な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンが挙げられる。材料は軽く、かつ脆くないことが好ましい。
【0154】
エアロゾル発生装置ハウジングは、カートリッジを受容するための空洞を画定し得る。エアロゾル発生装置は、一つ以上の空気吸込み口を含んでもよい。一つ以上の空気吸込み口は、周囲空気を空洞の中に引き出すことを可能にし得る。
【0155】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置をカートリッジに接続するように構成された接続端を有してもよい。接続端は、カートリッジを受容するための空洞を含んでもよい。
【0156】
エアロゾル発生装置は、接続端の反対側の遠位端を有してもよい。遠位端は、エアロゾル発生装置の電源を充電するために、エアロゾル発生装置を外部電源の電気コネクタに接続するように構成された電気コネクタを備えてもよい。
【0157】
カートリッジまたはエアロゾル発生装置の一実施形態に関連して本明細書に記載される任意の特徴はまた、本開示によるカートリッジおよびエアロゾル発生装置の他の実施形態にも適用され得ることが理解されよう。一実施形態に関連して記載される特徴は、本開示による別の実施形態に等しく適用され得る。また、当然のことながら、本開示によるエアロゾル発生システムは、カートリッジを有しないエアロゾル発生装置に提供されてもよい。したがって、カートリッジに関連して本明細書に記載される特徴は、エアロゾル発生装置に等しく適用され得る。
【0158】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供する。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の任意の一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0159】
[実施例1]
エアロゾル発生システム用のカートリッジであって、カートリッジが、
液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部と、
液体貯蔵部と流体連通するサセプタ組立品であって、サセプタ組立品が、変化する磁界による貫通によって加熱可能なサセプタ素子を備え、サセプタ素子が、
長さおよび幅を有する加熱領域と、
長さおよび幅を有する少なくとも一つの取り付け領域であって、少なくとも一つの取り付け領域が加熱領域の周辺に隣接して位置する、少なくとも一つの取り付け領域と、を備える、サセプタ組立品と、
サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域と接触するサセプタホルダーと、を備える、カートリッジ。
【0160】
[実施例2]
少なくとも一つの取り付け領域の長さが、加熱領域の長さ未満である、実施例1に記載のカートリッジ。
【0161】
[実施例3]
少なくとも一つの取り付け領域の幅が、加熱領域の幅よりも小さい、実施例1または実施例2に記載のカートリッジ。
【0162】
[実施例4]
エアロゾル発生システム用のカートリッジであって、カートリッジが、
液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部と、
前記液体貯蔵部と流体連通するサセプタ組立品であって、サセプタ組立品が、変化する磁界による貫通によって加熱可能なサセプタ素子を備え、サセプタ素子が、
長軸方向の長さ、および長軸方向に対して直角を成す横断方向の幅を有する加熱領域と、
長さおよび幅を有する少なくとも一つの取り付け領域であって、少なくとも一つの取り付け領域が加熱領域の周辺に隣接して位置し、加熱領域から横断方向に延在する、少なくとも一つの取り付け領域と、を備える、サセプタ組立品と、
サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域と接触するサセプタホルダーと、を備え、
少なくとも一つの取り付け領域の長さが、加熱領域の長さ未満である、カートリッジ。
【0163】
[実施例5]
エアロゾル発生システム用のカートリッジであって、カートリッジが、
液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部と、
液体貯蔵部と流体連通するサセプタ組立品であって、変化する磁界による貫通によって加熱可能なサセプタ素子を備え、サセプタ素子が、
長軸方向の長さ、および長軸方向に対して直角を成す横断方向の幅を有する加熱領域と、
長さおよび幅を有する少なくとも一つの取り付け領域であって、少なくとも一つの取り付け領域が加熱領域の周辺に隣接して位置し、加熱領域から長軸方向に延在する、少なくとも一つの取り付け領域と、
サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域と接触するサセプタホルダーと、を備え、
少なくとも一つの取り付け領域の幅が、加熱領域の幅未満である、カートリッジ。
【0164】
[実施例6]
サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が、サセプタ組立品の周辺にある、実施例1~実施例5に記載のカートリッジ。
【0165】
[実施例7]
少なくとも一つの取り付け領域が、複数の取り付け領域を備える、実施例1~実施例6のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0166】
[実施例8]
複数の取り付け領域が、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含み、第一の取り付け領域が、サセプタ素子の一方の側面に位置付けられ、第二の取り付け領域が、サセプタ素子の第一の取り付け領域と同じ側面に位置付けられる、実施例7に記載のカートリッジ。
【0167】
[実施例9]
第一の取り付け領域が、サセプタ素子の第一の端に位置付けられ、第二の取り付け領域が、第一の端とは反対側のサセプタ素子の第二の端に位置付けられる、実施例8に記載のカートリッジ。
【0168】
[実施例10]
複数の取り付け領域が、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含み、第一の取り付け領域が、サセプタ素子の第一の側面に位置付けられ、第二の取り付け領域が、第一の側面とは反対側のサセプタ素子の第二の側面に位置付けられる、実施例7に記載のカートリッジ。
【0169】
[実施例11]
第一の取り付け領域および第二の取り付け領域が、加熱領域の長さに沿って同じ位置に位置付けられる、実施例10に記載のカートリッジ。
【0170】
[実施例12]
第一の取り付け領域および第二の取り付け領域が、サセプタ素子の一方の端に位置付けられる、実施例10または実施例11に記載のカートリッジ。
【0171】
[実施例13]
第一の取り付け領域および第二の取り付け領域が、加熱領域の長さに沿って中央に位置付けられる、実施例10または実施例11に記載のカートリッジ。
【0172】
[実施例14]
第一の取り付け領域および第二の取り付け領域が、加熱領域の長さに沿って異なる位置に位置付けられる、実施例10に記載のカートリッジ。
【0173】
[実施例15]
第一の取り付け領域が、サセプタ素子の第一の端に位置付けられ、第二の取り付け領域が、第一の端とは反対側のサセプタ素子の第二の端に位置付けられる、実施例10に記載のカートリッジ。
【0174】
[実施例16]
複数の取り付け領域が、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含み、第二の取り付け領域が、第一の取り付け領域の反対側に位置付けられる、実施例7に記載のカートリッジ。
【0175】
[実施例17]
複数の取り付け領域が、
サセプタ素子の第一の端であり、サセプタ素子の反対側に位置付けられる、第一の対の取り付け領域と、
サセプタ素子の反対側においてサセプタ素子の第二の端に位置付けられる第二の対の取り付け領域であって、サセプタ素子の第二の端が、第一の端と対向する、第二の対の取り付け領域と、を備える、実施例7に記載のカートリッジ。
【0176】
[実施例18]
複数の取り付け領域が、複数の対の取り付け領域を含み、各対の取り付け領域が、サセプタ素子の第一の側面に位置付けられた第一の取り付け領域と、サセプタ素子の第二の側面に位置付けられた第二の取り付け領域とを含み、サセプタ素子の第二の側面が、サセプタ素子の第一の側面の反対側にある、実施例7に記載のカートリッジ。
【0177】
[実施例19]
複数の取り付け領域が、複数の対の取り付け領域を含み、各対の取り付け領域が、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含み、第二の取り付け領域は、第一の取り付け領域の反対側に位置付けられる、実施例7に記載のカートリッジ。
【0178】
[実施例20]
少なくとも一つの取り付け領域の長さが、加熱領域の長さの四分の三未満である、実施例1~実施例19のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0179】
[実施例21]
少なくとも一つの取り付け領域の長さが、加熱領域の長さの二分の一を超えない、実施例1~実施例20のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0180】
[実施例22]
少なくとも一つの取り付け領域の長さが、加熱領域の長さの四分の一を超えない、実施例1~実施例21のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0181】
[実施例23]
少なくとも一つの取り付け領域の幅が、加熱領域の幅の四分の三未満である、実施例1~実施例22のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0182】
[実施例24]
少なくとも一つの取り付け領域の幅が、加熱領域の幅の二分の一を超えない、実施例1~実施例23のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0183】
[実施例25]
少なくとも一つの取り付け領域の幅が、加熱領域の幅の四分の一を超えない、実施例1~実施例24のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0184】
[実施例26]
サセプタホルダーが、電気絶縁性材料を含む、実施例1~実施例25のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0185】
[実施例27]
サセプタホルダーが、断熱性材料を含む、実施例1~実施例26のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0186】
[実施例28]
カートリッジが、外側ハウジングを備え、サセプタホルダーが、サセプタ組立品を外側ハウジングに固定する、実施例1~実施例27のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0187】
[実施例29]
サセプタ素子が、実質的に平面である、実施例1~実施例28のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0188】
[実施例30]
サセプタホルダーが、管状であり、内部通路を画定し、サセプタ素子が、サセプタホルダーの内部通路の中に延在する、実施例1~実施例29のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0189】
[実施例31]
サセプタ素子が、サセプタホルダーの内部通路を横切って延在する、実施例30に記載のカートリッジ。
【0190】
[実施例32]
サセプタホルダーの内部通路が、長軸方向軸に沿って実質的に延在し、サセプタ素子が、実質的に平面であり、長軸方向軸に平行に延在する、実施例30または実施例31のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0191】
[実施例33]
サセプタホルダーの内部通路が、実質的に長軸方向軸に沿って延在し、サセプタ素子が、実質的に平面であり、長軸方向軸に対して直角を成して延在する、実施例30または実施例31のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0192】
[実施例34]
サセプタホルダーが、管状であり、サセプタホルダーが内部通路を画定する少なくとも一つの側壁を備え、少なくとも一つの側壁が、管状のサセプタホルダーの端の間に開口部を画定する、実施例1~実施例33のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0193】
[実施例35]
サセプタの少なくとも一つの取り付け領域が、管状のサセプタホルダーの開口部の中に延在する、実施例34に記載のカートリッジ。
【0194】
[実施例36]
サセプタホルダーが、管状サセプタの端の間に複数の開口部を画定し、少なくとも一つの取り付け領域が、複数の取り付け領域を備え、サセプタ素子の各取り付け領域が、管状サセプタホルダーの複数の開口部の一つの中に延在する、実施例34に記載のカートリッジ。
【0195】
[実施例37]
サセプタ素子が、流体浸透性である、実施例1~実施例36のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0196】
[実施例38]
サセプタ素子が、メッシュを形成するフィラメントのアレイを含む、実施例1~実施例37のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0197】
[実施例39]
実施例1~実施例38のいずれか一つに記載のカートリッジであって、
加熱領域が第一の材料を含み、第一の材料が、変化する磁界による貫通によって加熱可能な磁性材料であり、
少なくとも一つの取り付け領域が第二の材料を含み、第二の材料が非磁性材料である、カートリッジ。
【0198】
[実施例40]
第二の材料が、電気絶縁性材料である、実施例39に記載のカートリッジ。
【0199】
[実施例41]
第二の材料が、断熱性材料である、実施例39~実施例40のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0200】
[実施例42]
第二の材料が、非金属である、実施例39~実施例41のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0201】
[実施例43]
第二の材料が、親水性材料である、実施例39~実施例42のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0202】
[実施例44]
第二の材料が、親油性材料である、実施例39~実施例43のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0203】
[実施例45]
第二の材料が、セルロース系材料を含む、実施例39~実施例44のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0204】
[実施例46]
第二の材料が、レーヨンを含む、実施例45に記載のカートリッジ。
【0205】
[実施例47]
第一の材料が、フェライト系ステンレス鋼を含む、実施例39~実施例46のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0206】
[実施例48]
サセプタ素子の加熱領域が、第一の材料から成る、実施例39~実施例47のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0207】
[実施例49]
サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が、第二の材料から成る、実施例39~実施例48のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0208】
[実施例50]
実施例39~実施例47のいずれか一つに記載のカートリッジであって、サセプタ素子の加熱領域が、
第一の材料の少なくとも10重量%、または
第一の材料の少なくとも20重量%、または
第一の材料の少なくとも30重量%、または
第一の材料の少なくとも40重量%、または
第一の材料の少なくとも50重量%、または
第一の材料の少なくとも60重量%、または
第一の材料の少なくとも70重量%、または
第一の材料の少なくとも80重量%、または
第一の材料の少なくとも90重量%を含むカートリッジ。
【0209】
[実施例51]
実施例32~実施例40のいずれか一つに記載のカートリッジであって、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が、
第一の材料の90重量%以下、または
第一の材料の80重量%以下、または
第一の材料の70重量%以下、または
第一の材料の60重量%以下、または
第一の材料の50重量%以下、または
第一の材料の40重量%以下、または
第一の材料の30重量%以下、または
第一の材料の20重量%以下、または
第一の材料の10重量%以下を含むカートリッジ。
【0210】
[実施例52]
実施例39~実施例47のいずれか一つに記載のカートリッジであって、サセプタ素子の加熱領域が、
第二の材料の90重量%以下、または
第二の材料の80重量%以下、または
第二の材料の70重量%以下、または
第二の材料の60重量%以下、または
第二の材料の50重量%以下、または
第二の材料の40重量%以下、または
第二の材料の30重量%以下、または
第二の材料の20重量%以下、または
第二の材料の10重量%以下を含むカートリッジ。
【0211】
[実施例53]
実施例39~実施例47のいずれか一つに記載のカートリッジであって、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が、
第二の材料の少なくとも10重量%、または
第二の材料の少なくとも20重量%、または
第二の材料の少なくとも30重量%、または
第二の材料の少なくとも40重量%、または
第二の材料の少なくとも50重量%、または
第二の材料の少なくとも60重量%、または
第二の材料の少なくとも70重量%、または
第二の材料の少なくとも80重量%、または
第二の材料の少なくとも90重量%を含むカートリッジ。
【0212】
[実施例54]
実施例39~実施例47のいずれか一つに記載のカートリッジであって、サセプタ素子の加熱領域が、
第一の材料の少なくとも10重量パーセント、および第二の材料の90重量パーセント未満、または
第一の材料の少なくとも20重量パーセント、および第二の材料の80重量パーセント未満、または
第一の材料の少なくとも30重量パーセント、および第二の材料の70重量パーセント未満、または
第一の材料の少なくとも40重量パーセント、および第二の材料の60重量パーセント未満、または
第一の材料の少なくとも50重量パーセント、および第二の材料の50重量パーセント未満、または
第一の材料の少なくとも60重量パーセント、および第二の材料の40重量パーセント未満、または
第一の材料の少なくとも70重量パーセント、および第二の材料の30重量パーセント未満、または
第一の材料の少なくとも80重量パーセント、および第二の材料の20重量パーセント未満、または
第一の材料の少なくとも90重量パーセント、および第二の材料の10重量パーセント未満を含むカートリッジ。
【0213】
[実施例55]
実施例39~実施例47のいずれか一つに記載のカートリッジであって、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が、
第二の材料の少なくとも10重量パーセント、および第一の材料の90重量パーセント未満、または
第二の材料の少なくとも20重量パーセント、および第一の材料の80重量パーセント未満、または
第二の材料の少なくとも30重量パーセント、および第一の材料の70重量パーセント未満、または
第二の材料の少なくとも40重量パーセント、および第一の材料の60重量パーセント未満、または
第二の材料の少なくとも50重量パーセント、および第一の材料の50重量パーセント未満、または
第二の材料の少なくとも60重量パーセント、および第一の材料の40重量パーセント未満、または
第二の材料の少なくとも70重量パーセント、および第一の材料の30重量パーセント未満、または
第二の材料の少なくとも80重量パーセント、および第一の材料の20重量パーセント未満、または
第二の材料の少なくとも90重量パーセント、および第一の材料の10重量パーセント未満を含むカートリッジ。
【0214】
[実施例56]
実施例39~実施例47のいずれか一つに記載のカートリッジであって、
サセプタ素子の加熱領域が、第一の材料の少なくとも90重量パーセントを含み、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が、第一の材料の10重量パーセント未満を含む、または
サセプタ素子の加熱領域が、第一の材料の少なくとも80重量パーセントを含み、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が、第一の材料の20重量パーセント未満を含む、または
サセプタ素子の加熱領域が、第一の材料の少なくとも70重量パーセントを含み、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が、第一の材料の30重量パーセント未満を含む、または
サセプタ素子の加熱領域が、第一の材料の少なくとも60重量パーセントを含み、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が、第一の材料の40重量パーセント未満を含む、または
サセプタ素子の加熱領域が、第一の材料の少なくとも50重量パーセントを含み、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が、第一の材料の50重量パーセント未満を含む、カートリッジ。
【0215】
[実施例57]
サセプタ素子が、流体浸透性である、実施例39~実施例56のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0216】
[実施例58]
サセプタ素子が、メッシュを形成するフィラメントのアレイを含む、実施例39~実施例57のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0217】
[実施例59]
メッシュが不織である、実施例58に記載のカートリッジ。
【0218】
[実施例60]
メッシュが織られている、実施例58に記載のカートリッジ。
【0219】
[実施例61]
少なくとも一つの取り付け領域が、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントを含み、少なくとも一つの取り付け領域が、横糸方向に第二の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントを含む、実施例60に記載のカートリッジ。
【0220】
[実施例62]
少なくとも一つの取り付け領域が、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントから成り、少なくとも一つの取り付け領域が、横糸方向に第二の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントから成る、実施例60に記載のカートリッジ。
【0221】
[実施例63]
少なくとも一つの取り付け領域が、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントを含み、少なくとも一つの取り付け領域が、縦糸方向に第二の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントを含む、実施例60に記載のカートリッジ。
【0222】
[実施例64]
少なくとも一つの取り付け領域が、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントから成り、少なくとも一つの取り付け領域が、縦糸方向に第二の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントから成る、実施例60に記載のカートリッジ。
【0223】
[実施例65]
少なくとも一つの取り付け領域が、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第一の材料のフィラメントを含み、少なくとも一つの取り付け領域が、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントを含む、実施例60に記載のカートリッジ。
【0224】
[実施例66]
少なくとも一つの取り付け領域が、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第一の材料のフィラメントから成り、少なくとも一つの取り付け領域が、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントから成る、実施例60に記載のカートリッジ。
【0225】
[実施例67]
少なくとも一つの取り付け領域が、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第一の材料のフィラメントを含み、少なくとも一つの取り付け領域が、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントを含み、実施例60に記載のカートリッジ。
【0226】
[実施例68]
少なくとも一つの取り付け領域が、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第一の材料のフィラメントから成り、少なくとも一つの取り付け領域が、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントから成る、実施例60に記載のカートリッジ。
【0227】
[実施例69]
サセプタホルダーが、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域で第二の材料と接触する、実施例39~実施例68のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0228】
[実施例70]
空気吸込み口、空気出口、および空気吸込み口と空気出口との間の気流通路を含む、実施例1~実施例69のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0229】
[実施例71]
サセプタ組立品の一部が、気流通路内にある、実施例70に記載のカートリッジ。
【0230】
[実施例72]
サセプタ素子の加熱領域が、気流通路内にある、実施例70または実施例71に記載のカートリッジ。
【0231】
[実施例73]
サセプタ組立品によって気化されるエアロゾル形成基体が、気流通路内に漏れ出てもよい、実施例70~実施例72のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0232】
[実施例74]
空気出口が、カートリッジの口側端に提供され、それを通して生成されたエアロゾルがユーザーによって吸引され得る、実施例70~実施例73のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
【0233】
[実施例75]
サセプタ組立品、またはサセプタ組立品の加熱領域が、1~10ミリリットルの液体エアロゾル形成基体を保持する、実施例1~実施例74のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0234】
[実施例76]
サセプタ組立品が、ウィッキング要素をさらに含む、実施例1~実施例75のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0235】
[実施例77]
ウィッキング要素が、サセプタ素子と流体連通する、実施例76に記載のカートリッジ。
【0236】
[実施例78
ウィッキング要素が、液体貯蔵部と流体連通している、実施例76または実施例77に記載のカートリッジ。
【0237】
[実施例79]
ウィッキング要素が、液体貯蔵部からサセプタ素子の主表面にわたってエアロゾル形成基体を送達するように配置される、実施例78に記載のカートリッジ。
【0238】
[実施例80]
ウィッキング要素が、液体貯蔵部からサセプタ素子の主表面にわたってエアロゾル形成基体を送達するように配置される、実施例79に記載のカートリッジ。
【0239】
[実施例81]
サセプタ素子が、ウィッキング要素に固定される、実施例76~実施例80のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0240】
[実施例82]
サセプタ素子が、ウィッキング要素と一体的である、実施例76~実施例80のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0241】
[実施例83]
サセプタ組立品が、複数のサセプタ素子を含む、実施例1~実施例82のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0242】
[実施例84]
サセプタ組立品が、ウィッキング要素を含み、各サセプタ素子が、ウィッキング要素と流体連通して配置される、実施例83に記載のカートリッジ。
【0243】
[実施例85]
サセプタ組立品が、第一のサセプタ素子と、第二のサセプタ素子とを備え、第二のサセプタ素子が、第一のサセプタ素子から離間している、実施例1~実施例84のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0244】
[実施例86]
ウィッキング要素が、第一のサセプタ素子と第二のサセプタ素子との間の空間に配置されてもよい、実施例85に記載のカートリッジ。
【0245】
[実施例87]
第一のサセプタ、第二のサセプタ、およびウィッキング要素が実質的に平面であり、第一のサセプタが平面ウィッキング要素の第一の側面に配置され、第二のサセプタが、第一の側面の反対側の平面ウィッキング要素の第二の側面に配置される、実施例85または実施例86に記載のカートリッジ。
【0246】
[実施例88]
ウィッキング要素が、綿またはレーヨンのシートを含む、実施例85~実施例87のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【0247】
[実施例88]
エアロゾル発生システムであって、
実施例1~実施例88のいずれか一つに記載のカートリッジと、
カートリッジを受容するように構成されたエアロゾル発生装置であって、エアロゾル発生装置が、
カートリッジが装置に受容された時に、カートリッジのサセプタ素子を貫通する交番磁界を発生するように配置された少なくとも一つのインダクタコイルと、
少なくとも一つのインダクタコイルに接続され、かつインダクタコイルに交流電流を提供して交番磁界を発生するように構成された制御回路と、を備える、エアロゾル発生システム。
【0248】
[実施例89]
エアロゾル発生システムであって、
液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部と、
液体貯蔵部と流体連通するサセプタ組立品であって、サセプタ組立品が、変化する磁界による貫通によって加熱可能なサセプタ素子を備え、サセプタ素子が、
長さおよび幅を有する加熱領域と、
長さおよび幅を有する少なくとも一つの取り付け領域であって、少なくとも一つの取り付け領域が加熱領域の周辺に隣接して位置する、少なくとも一つの取り付け領域と、を備える、サセプタ組立品と、
サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域と接触するサセプタホルダーと、
サセプタ素子を貫通する交番磁界を発生するように配置された少なくとも一つのインダクタコイルと、
少なくとも一つのインダクタコイルに接続され、かつインダクタコイルに交流電流を提供して交番磁界を発生するように構成された制御回路と、を備える、エアロゾル発生システム。
【0249】
[実施例90]
少なくとも一つの取り付け領域の長さが、加熱領域の長さ未満である、実施例89に記載のエアロゾル発生システム。
【0250】
[実施例91]
少なくとも一つの取り付け領域の幅が、加熱領域の幅未満である、実施例89または実施例90によるエアロゾル発生システム。
【0251】
[実施例92]
実施例89~実施例91のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システムであって、エアロゾル発生システムが、
液体貯蔵部を含むカートリッジと、
カートリッジに結合するように構成されたエアロゾル発生装置であって、少なくとも一つのインダクタコイル、および制御回路を備える、エアロゾル発生装置と、を備える、エアロゾル発生システム。
【0252】
[実施例93]
カートリッジが、サセプタ組立品およびサセプタホルダーをさらに備える、実施例92に記載のエアロゾル発生システム。
【0253】
[実施例94]
サセプタ素子が、平面内に延在する平面状のサセプタ素子であり、少なくとも一つのインダクタコイルが、サセプタ素子の平面に対して直角を成すサセプタ素子に磁界を提供するように構成される、実施例88~実施例93のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
【0254】
[実施例95]
サセプタ素子が、平面内に延在する平面状のサセプタ素子であり、少なくとも一つのインダクタコイルが、サセプタ素子の平面に平行なサセプタ素子に磁界を提供するように構成される、実施例88~実施例93のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
【0255】
[実施例96]
少なくとも一つのインダクタコイルが、らせん状のインダクタコイルである、実施例88~実施例95のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
【0256】
[実施例97]
少なくとも一つのインダクタコイルが、サセプタ組立品を囲む、実施例88~実施例96のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
【0257】
[実施例98]
少なくとも一つのインダクタコイルが、平面状のインダクタコイルである、実施例88~実施例97のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
【0258】
[実施例99]
少なくとも一つのインダクタコイルが、長方形である、実施例98に記載のエアロゾル発生システム。
【0259】
[実施例100]
少なくとも一つのインダクタコイルが、複数のインダクタコイルを含む、実施例88~実施例99のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
【0260】
[実施例101]
実施例88~実施例94のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システムであって、
サセプタ素子が、実質的に平面状で、第一の平面に平行に延在し、
少なくとも一つのインダクタコイルが、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルを備え、第一のインダクタコイルが、サセプタ組立品の第一の側面上に位置付けられ、かつ第一の平面に平行に延び、第二のインダクタコイルが、第一の側面とは反対側のサセプタ組立品の第二の側面上に位置付けられ、かつ第一の平面に平行に延在し、
サセプタ素子が、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルとの間に位置付けられる、エアロゾル発生システム。
【0261】
[実施例102]
サセプタ素子が、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルから実質的に等距離にある、実施例101に記載のエアロゾル発生システム。
【0262】
[実施例103]
システムが、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルが互いに同等かつ反対の磁界を発生するように構成されている、実施例101または実施例102に記載のエアロゾル発生システム。
【0263】
[実施例104]
制御回路が、第一のインダクタコイルが第二のインダクタコイルと同等かつ反対の力をサセプタ組立品上に提供するよう、インダクタコイルに電流を提供するように構成されている、実施例101~実施例103のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
【0264】
ここで、図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0265】
【
図1a】
図1aは、本開示の実施例によるエアロゾル発生システムのためのカートリッジの概略図を示し、カートリッジは貯蔵構成にある。
【
図1b】
図1bは、
図1aのカートリッジをカートリッジの中央長軸方向軸を中心として90度回転させた概略図を示す。
【
図1c】
図1cは、
図1aのカートリッジの概略図を示し、カートリッジは使用構成にある。
【
図2a】
図2aは、
図1aおよび1bのカートリッジのサセプタ組立品の側面図を示す。
【
図3a】
図3aは、本開示の実施例によるエアロゾル発生システムの概略図を示し、エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置内に受容された
図1aおよび1bのカートリッジを備える。
【
図3b】
図3bは、
図3aのエアロゾル発生システムをエアロゾル発生システムの中央長軸方向軸を中心として90度回転させた概略図を示す。
【
図4a-4e】
図4a~4eは、本開示による例示的なサセプタ素子の平面図である。
【
図5a-5i】
図5a~5iは、本開示によるさらなる例示的なサセプタ素子の平面図である。
【
図6a】
図6aは、本開示の別の実施例によるエアロゾル発生システムのためのカートリッジの概略図を示し、カートリッジは貯蔵構成にある。
【
図6b】
図6bは、
図6aのカートリッジの概略図を示し、カートリッジは使用構成にある。
【
図7】
図7は、本開示の第二の実施例によるエアロゾル発生システムの概略図を示し、エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置内に受容された
図6aおよび6bのカートリッジを備える。
【
図8a】
図8aは、本開示の別の実施例による平面状のサセプタ素子の断面図であり、断面はサセプタ素子の平面に対して直角を成す平面で取られている。
【0266】
図1a、1bおよび1cは、本開示の別の実施形態による、エアロゾル発生装置のためのカートリッジ10の概略図を示す。
【0267】
カートリッジ10は、サセプタホルダー14に取り付けられたサセプタ組立品12を含む。サセプタ組立品12は、
図2a、2bおよび2cにより詳細に示されている。サセプタ組立品12は、平面状で薄く、長さ寸法および幅寸法よりも実質的に小さな厚さ寸法を有する。サセプタ組立品12は、十字の形態に成形され、三つの層、第一のサセプタ素子16、第二のサセプタ素子18、および第一のサセプタ素子16と第二のサセプタ素子18との間に配設されたウィッキング要素20を含む。第一のサセプタ素子16、第二のサセプタ素子18、およびウィッキング要素20の各々は、概して十字の形状を形成し、各要素は、同じ長さ寸法および幅寸法を有する。第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18は実質的に同一であり、以下でより詳細に説明するように、フェライト系ステンレス鋼フィラメントおよびオーステナイト系ステンレス鋼フィラメントから形成される焼結メッシュを含む。ウィッキング要素20は、多孔性のレーヨンフィラメントの本体を含む。ウィッキング要素20は、ウィッキング要素20の露出した外表面から第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18に液体を運ぶように構成されている。
【0268】
第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の各々は、一対の取り付け領域22および加熱領域24を含む。加熱領域24は、サセプタ素子16、18の中央に位置する実質的に長方形の領域である。一対の取り付け領域22もまた、加熱領域24の対向する側面において、加熱領域24の周辺に位置する実質的に長方形の領域である。この実施形態では、取り付け領域22は、加熱領域24の長さに沿って同じ中央位置に配設される。
【0269】
一対の取り付け領域22の各々は、加熱領域24よりも小さな表面積を有する。取り付け領域22の各々の長さlmは、加熱領域24の長さlhよりも短く、取り付け領域22の各々の幅wmは、加熱領域24の幅whよりも小さい。この実施形態では、加熱領域24は、約6.50ミリメートルの長さlh、および約3.50ミリメートルの幅whを有し、取り付け領域22の各々は、約2.50ミリメートルの長さlm、および約1.15ミリメートルの幅wmを有する。そのため、第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の各々は、約6.50ミリメートルの合計最大長さ、および約5.80ミリメートルの合計最大幅を有する。
【0270】
加熱領域24は、エアロゾル形成基体を気化するために、交番磁界による貫通によって加熱可能であるように構成されている。一対の取り付け領域22は、サセプタホルダー14がカートリッジ10内の所定位置にサセプタ組立品12を支持できるように、サセプタホルダー14に接触するように構成されている。一対の取り付け領域22は、サセプタ組立品12からサセプタホルダー14への熱伝達を最小化するように構成されている。
【0271】
第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の各々は、第一の方向に延びるフィラメント、および第一の方向に対して実質的に直角を成す第二の方向に延びるフィラメントを有するメッシュを含む。加熱領域24は、第一の方向および第二の方向の両方に延びる、SAE410ステンレス鋼のフィラメント、フェライト系ステンレス鋼を含む。一対の取り付け領域22は、第一の方向に延びるSAE410ステンレス鋼のフィラメント、および第二の方向に延びるオーステナイト系ステンレス鋼であるSAE316ステンレス鋼のフィラメントを含む。したがって、加熱領域24は、磁性材料から成り、一対の取り付け領域22は、一部が磁性材料から成り、一部が非磁性材料から成る。加熱領域24のSAE410ステンレス鋼の重量割合は、一対の取り付け領域22の各々におけるSAE410ステンレス鋼の重量割合よりも大きい。
【0272】
第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18に、加熱領域24と比較して低減された断面を有し、非磁性材料からの取り付け領域22を少なくとも部分的に含む、取り付け領域22を提供することは、サセプタ素子が交番磁界によって貫通される時の取り付け領域22の加熱を低減するのに役立つ。こうした構成はまた、サセプタ組立品12からサセプタホルダー14への熱伝達を低減するのにも役立つ。
【0273】
当然のことながら、他の実施形態では、加熱領域24および一対の取り付け領域22は、磁性材料および非磁性材料の他の組み合わせから形成されてもよい。例えば、一部の実施形態では、加熱領域24は、第一の方向に延びるフェライト系ステンレス鋼であるSAE410ステンレス鋼のフィラメント、および第二の方向に延びるオーステナイト系ステンレス鋼であるSAE316ステンレス鋼のフィラメントを含む。これらの実施形態では、一対の取り付け領域22は、第一の方向および第二の方向の両方に延びるSAE316ステンレス鋼のフィラメントを含んでもよい。したがって、これらの実施形態では、加熱領域24は、一部が磁性材料から成り、一部が非磁性材料から成り、一対の取り付け領域22は、非磁性材料から成る。
【0274】
サセプタホルダー14は、ポリプロピレンなどの成形可能プラスチック材料から形成された管状本体を含む。サセプタホルダー14の管状本体は、開放端を有する内部通路26を画定する側壁を含む。一対の開口部28は、管状サセプタホルダー14の対向する側面において側壁を通って延びる。開口部28は、サセプタホルダー14の長さに沿って中央に配設される。
【0275】
サセプタ組立品12は、管状サセプタホルダー14の内部通路26の内部に配設され、サセプタホルダー14の中央長軸方向軸に平行な平面に延びる。第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の加熱領域24は、全体がサセプタホルダー14の内部通路26内に配設され、取り付け領域22の各々は、サセプタホルダー14の側壁の開口部28の一方を通って延びる。サセプタホルダー14の側壁の開口部28は、サセプタ組立品がサセプタホルダー14内に固定されるように、摩擦嵌合によってサセプタ組立品12を収容するようにサイズ設定される。サセプタ組立品12とサセプタホルダー14との間の摩擦嵌合により、取り付け領域22は、開口部28においてサセプタホルダー14と直接的に接触する。サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14は、サセプタホルダー14の移動によりサセプタ組立品12も移動するように、一緒に固定される。
【0276】
当然のことながら、サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14は、他の手段によって一緒に固定されてもよい。例えば、一部の実施形態では、取り付け領域22がサセプタホルダー14と間接的に接触するように、サセプタ組立品12は、サセプタ組立品12の取り付け領域22において接着剤によってサセプタホルダー14に固定される。
【0277】
サセプタホルダー14は、内部通路26の一方の端を部分的に閉じる基部30を含む。基部30は、部分的に閉じられた端を通して空気が内部通路26内に引き出されることを可能にする複数の空気吸込み口32を含む。
【0278】
サセプタホルダー14は、側壁の外表面から、基部30によって部分的に閉じられた端の反対側にあるサセプタホルダー14の開放端に向かって延びる一対の穿刺要素34をさらに含む。サセプタホルダー14の側壁の開口部28は、穿刺要素34が管状サセプタの側壁の周りに開口部28から約90度オフセットされるように、側壁の周りに穿刺要素34間に配設される。穿刺要素34の各々は、サセプタホルダー14の開放端の方向に面するスパイクを含む。
【0279】
カートリッジ10は、ポリプロピレンなどの成形可能プラスチック材料から形成される外側ハウジング36をさらに含む。外側ハウジング36は、概して中空の円筒を形成し、サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14が包含される内部空間を画定する。
【0280】
外側ハウジング36は、カートリッジ10の第一の部分を形成し、サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14は、カートリッジ10の第二の部分を形成する。カートリッジの第二の部分は、
図1aおよび1bに示す貯蔵構成と、
図1cに示す使用構成との間で、カートリッジの第一の部分に対して摺動可能である。
【0281】
カートリッジ10は、口側端と、口側端とは反対側の接続端とを有する。外側ハウジング36は、カートリッジ10の口側端に口側端開口部38を画定する。接続端は、以下で詳細に説明するように、カートリッジ10をエアロゾル発生装置に接続するように構成されている。サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14は、カートリッジ10の接続端に向かって位置する。外側ハウジング36の外部幅は、ショルダー部37によって結合される接続端におけるよりも、カートリッジ10の口側端においてより大きい。これにより、カートリッジの接続端がエアロゾル発生装置の空洞内に受容され、ショルダー部37がカートリッジを装置内の正しい位置に位置付けることが可能になる。これはまた、カートリッジ10の口側端が、エアロゾル発生装置の外側にとどまり、口側端がエアロゾル発生装置の外部形状に適合することを可能にする。
【0282】
液体貯蔵部40は、液体エアロゾル形成基体42を保持するためにカートリッジ内に画定される。液体貯蔵部40は、二つの部分、第一の部分44および第二の部分46に分割される。液体貯蔵部40の第一の部分44は、外側ハウジング36の口側端に向かって位置し、外側ハウジング36によって画定される環状空間を含む。環状空間は、口側端開口部38とサセプタホルダー14の内部通路26の開放端との間に延びる内部通路48を有する。液体貯蔵部40の第二の部分46は、外側ハウジング36の接続端に向かって位置し、外側ハウジング36の内表面とサセプタホルダー14の外表面との間に画定される環状空間を含む。管状サセプタホルダー14の基部20には、管状サセプタ14の外表面と外側ハウジング36の内表面との間に延びる環状のリブ付きエラストマーシール50が提供されている。シール50は、サセプタホルダー14と外側ハウジング36との間に液密シールを提供し、液体貯蔵部40の第二の部分46が液体エアロゾル形成基体42を確実に保持できるようにする。
【0283】
液体貯蔵部40の第一の部分44および第二の部分46は、アルミ箔シール52によって互いから流体的に単離され、アルミ箔シール52は、以下で詳細に説明するように、液体エアロゾル形成基体42が液体貯蔵部の第一の部分44と第二の部分46との間で流れることを可能にするように、サセプタホルダーの穿刺要素34によって穿刺可能である。
【0284】
空気通路は、サセプタホルダー14の内部通路26、および液体貯蔵部40の第一の部分44を通した内部通路48によって、カートリッジ10を通して形成される。空気通路は、サセプタホルダー14の基部30の空気吸込み口32から、サセプタホルダー14の内部通路26を通り、液体貯蔵部40の第一の部分44の内部通路48を通って口側端開口部38まで延びる。空気通路は、接続端から口側端までカートリッジ10を通して空気を引き出すことを可能にする。
【0285】
図1aおよび1bに示す貯蔵構成では、サセプタホルダー14の基部30は、外側ハウジング36から延び、サセプタホルダー14の穿刺要素34は、カートリッジ10の接続端の方向にシール52から離隔している。この構成では、液体エアロゾル形成基体42は、液体貯蔵部40の第一の部分44に保持され、シール52によって液体貯蔵部40の第二の部分46から単離される。したがって、貯蔵構成では、サセプタ組立品12は、エアロゾル形成基体42から単離される。有利なことに、液体エアロゾル形成基体42を液体貯蔵部40の第一の部分44内に封止することは、カートリッジが貯蔵構成にある間に、液体エアロゾル形成基体42がカートリッジ10から漏れ出すことを完全に防止し得る。
【0286】
使用構成では、
図1cに示すように、サセプタホルダー14およびサセプタ組立品12は、口側端に向かって外側ハウジング36内に押し込まれる。サセプタホルダー14が外側ハウジング36の口側端に向かって押し出されると、サセプタホルダー14の基部30におけるシール50は、外側ハウジング36の内表面上を摺動し、サセプタホルダー14の基部が外側ハウジング内に受容された時に、外側ハウジング36の内表面と管状サセプタホルダー本体の外表面との間の液密シールを維持する。サセプタホルダー14の穿刺要素34が口側端に向かって移動すると、穿刺要素34がシール52に接触してこれを穿刺し、液体貯蔵部40の第一の部分44と液体貯蔵部40の第二の部分46との間の流体連通が可能になる。液体貯蔵部40の第一の部分44内の液体エアロゾル形成基体42が、液体貯蔵部40の第二の部分46内に放出され、サセプタ組立品12は、液体エアロゾル形成基体42に露出される。使用構成では、第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の取り付け領域22、および液体貯蔵部40の第二の部分46内に延びるウィッキング要素20の対応する部分は、液体エアロゾル形成基体42を液体貯蔵部40の第二の部分46から、第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の加熱領域24に引き出すことができる。結果として、使用構成では、カートリッジ10は、エアロゾル形成基体42を加熱することによってエアロゾルを発生するための使用準備が整っている。
【0287】
図3は、エアロゾル発生装置60内に受容された、使用構成における
図1a、1bおよび1cのカートリッジ10を備えるエアロゾル発生システムを示す。エアロゾル発生システムは携帯型であり、従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこに匹敵するサイズを有する。
【0288】
エアロゾル発生装置60は、接続端および接続端の反対側に遠位端を有する、概して円筒形ハウジング62を含む。カートリッジの接続端を受容するための空洞64は、装置60の接続端に位置し、空気吸込み口65は、空洞64の基部において外側ハウジング62を通して提供され、基部において周囲空気を空洞64内に引き出すことを可能にする。
【0289】
装置60は、ハウジング62内に配設された誘導加熱配設をさらに含む。誘導加熱配設は、一対のインダクタコイル66、68、制御回路70、および電源72を含む。電源72は、装置の遠位端における電気コネクタ(図示せず)を介して再充電可能な、再充電可能なニッケルカドミウム電池を含む。制御回路70は、制御回路70がインダクタコイル66、68への電力供給を制御するように、電源72、および第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68に接続される。制御回路70は、第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68に交流電流を供給するように構成されている。
【0290】
一対のインダクタコイルは、第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68を含む。第一のインダクタコイル66は、空洞64の第一の側面に配設され、第二のインダクタコイル68は、第一のインダクタコイル66とは反対側の空洞64の第二の側面に配設される。インダクタコイル66、68の各々は実質的に同一であり、長方形の断面のワイヤから形成される長方形の断面を有する平面状のコイルを含む。インダクタコイル66、68の各々は、実質的に平面に延び、第一のインダクタコイル66は第一の平面に延び、第二のインダクタコイル68は第二の平面に延びる。第一の平面と第二の平面は、互いに実質的に平行であり、装置60の接続端において空洞64の中央長軸方向軸に実質的に平行に延びる。カートリッジ10が空洞64内に受容されると、サセプタ組立品12は、第一のインダクタコイル66と第二のインダクタコイル68との間に配設され、サセプタ組立品12の平面は、第一の平面と第二の平面と実質的に平行に配設される。
【0291】
第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68の各々は、交流電流がインダクタコイル66、68に供給された時に、インダクタコイルが空洞64内に交番磁界を発生するように構成されている。インダクタコイル66、68の各々によって生成される交番磁界は、サセプタ組立品12、およびサセプタ素子16、18の平面に対して実質的に直角を成して方向付けられる。
【0292】
誘導加熱配設はまた、第二のインダクタコイル68が、第一のインダクタコイル66によって空洞64内に生成される交番磁界と同等かつ反対の交番磁界を空洞64内に生成するように構成されている。この実施形態では、第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68は、直列に一緒に接続され、実質的に同一であるが、反対の向きに巻かれる。この構成では、第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68は、実質的に等しい大きさであるが実質的に反対方向の交番磁界を空洞64内に生成する。
【0293】
動作中、ユーザーがカートリッジ10の口側端開口部38を吸煙すると、周囲空気は、
図3bの矢印によって示されるように、空気吸込み口65を通して空洞64の基部内に引き出され、カートリッジ10の基部30の空気吸込み口32を通してカートリッジ10内に引き出される。周囲空気は、空気通路、およびサセプタ組立品12上を通って、基部30から口側端開口部38へとカートリッジ10を通して流れる。
【0294】
制御回路70は、システムが起動された時に、電源72から第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68への電力の供給を制御する。制御回路72は気流センサー(図示せず)を含んでもよく、また制御回路72は、ユーザーがカートリッジ10を吸煙した時が気流センサーによって検出された時に、インダクタコイル66、68に電力を供給してもよい。このタイプの制御配設は、吸入器およびeシガレットなどのエアロゾル発生システムで良好に確立される。
【0295】
システムが起動されると、交流電流が、インダクタコイル66、68の各々に確立され、これが、サセプタ組立品12を貫通する交番磁界を空洞64内に生成し、第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の加熱領域24が加熱される。液体貯蔵部40の第二の部分44における液体エアロゾル形成基体は、ウィッキング要素20を通してサセプタ組立品12内に、第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の加熱領域24へと引き出される。サセプタ素子16、18の加熱領域24における液体エアロゾル形成基体が加熱され、加熱されたエアロゾル形成基体からの揮発性化合物がカートリッジ10の空気通路内に放出され、これが冷却されてエアロゾルを形成する。エアロゾルは、カートリッジ10の空気通路を通して引き出される空気に同伴され、ユーザーによる吸入のために口側端開口部38においてカートリッジ10から引き出される。
【0296】
図4a~4eは、本開示の異なる実施形態による、様々な形状のサセプタ素子を示す。
【0297】
図4aは、長方形の加熱領域24の一方の側面に位置する二つの長方形の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。各取り付け領域22は、実質的に同一であり、加熱領域24の幅および長さよりも実質的に短い幅および長さを有する。取り付け領域22は、サセプタ素子が概して文字「C」の形状を形成するように、加熱領域24の対向する端に位置する。
【0298】
図4bは、長方形の加熱領域24の対向する側面に位置する二つの長方形の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。各取り付け領域22は、実質的に同一であり、加熱領域24の幅および長さよりも実質的に短い幅および長さを有する。取り付け領域22は、サセプタ素子が概して文字「T」の形状を形成するように、加熱領域24の同じ端に位置する。
【0299】
図4cは、長方形の加熱領域24の対向する側面に位置する二つの長方形の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。各取り付け領域22は、実質的に同一であり、加熱領域24の幅および長さよりも実質的に短い幅および長さを有する。取り付け領域22は、加熱領域24の端から離隔して、加熱領域24の長さに沿って異なる位置に位置する。
【0300】
図4dは、長方形の加熱領域24の対向する側面に位置する二つの長方形の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。各取り付け領域22は、実質的に同一であり、加熱領域24の幅および長さよりも実質的に短い幅および長さを有する。取り付け領域22は、サセプタ素子が概して文字「S」または「Z」の形状を形成するように、加熱領域24の対向する端に位置する。
【0301】
図4eは、長方形の加熱領域24の一方の側面に位置する一つの長方形の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。取り付け領域22は、加熱領域24の幅および長さよりも実質的に短い幅および長さを有する。取り付け領域22は、加熱領域24の長さに沿って中央位置に位置する。
【0302】
図5a~5iは、本開示の異なる実施形態による、サセプタ素子のさらなる代替的な形状を示す。
【0303】
図5a~5cは、実質的に長方形の取り付け領域22および加熱領域24および取り付け領域22を有するサセプタ素子を示し、各サセプタ素子の各取り付け領域22は、実質的に同一であり、加熱領域24の幅および長さよりも実質的に短い幅および長さを有する。
【0304】
図5aは、加熱領域24の対向する端に配設された二つの対の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。取り付け領域の各対は、サセプタ素子が概して文字「H」の形状を形成するように、加熱領域24の一方の側面に位置する一つの取り付け領域22と、加熱領域24の反対側に位置する一つの取り付け領域22とを含む。
【0305】
図5bは、加熱領域24の対向する側面に配設された一対の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。取り付け領域22は、サセプタ素子が概して十字の形状を形成するように、加熱領域24の長さに沿って同じ中央位置に位置する。
【0306】
図5cは、加熱領域24の端から離隔し、かつ他の一対の取り付け領域22から離隔して、加熱領域24の長さに沿って異なる位置に配設された二つの対の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。取り付け領域22の各対は、加熱領域24の長さに沿った同じ位置に、加熱領域24の一方の側面に位置する一つの取り付け領域22、および加熱領域24の反対側に位置する一つの取り付け領域22を含む。
【0307】
図5d~
図5fは、
図5a~5cに示すサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22または加熱領域24の縁のうちの一つ以上は、取り付け領域22および加熱領域24のうちの一つ以上が長方形ではないように角度付けられている。
【0308】
図5dは、
図5aのサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22の内縁は、取り付け領域22が加熱領域24から離れるように延びるのにつれて、加熱領域24の長さに沿って中央位置に向かって収斂する。
【0309】
図5eは、
図5bのサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22の縁は、取り付け領域22が加熱領域24から離れるように延びるのにつれて、加熱領域24の長さの方向に広がる。
【0310】
図5fは、
図5cのサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22の縁は、取り付け領域22が加熱領域24から離れるように延びるのにつれて、加熱領域24の長さの方向に広がる。
【0311】
図5g~
図5iは、
図5a~5cに示すサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22または加熱領域24の縁のうちの一つ以上は、取り付け領域22および加熱領域24のうちの一つ以上が長方形ではないように湾曲している。
【0312】
図5gは、
図5aのサセプタ素子と実質的に類似のサセプタ素子を示し、取り付け領域22の内縁は、取り付け領域22の凹状の内縁を形成するように内向きに湾曲している。
【0313】
図5hは、
図5bのサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22の縁は、凸状の取り付け領域22を形成するように外向きに湾曲している。
【0314】
図5iは、
図5cのサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22の縁は、凸状の取り付け領域22を形成するように外向きに湾曲している。
【0315】
図6aおよび6bは、本開示の別の実施形態による、エアロゾル発生装置のためのカートリッジ10の概略図を示す。
図6に示すカートリッジ10は、
図1a~1cに示すカートリッジ10と実質的に類似しており、同様の特徴を示すために、同様の参照番号が使用される。
【0316】
カートリッジ10は、サセプタホルダー14に取り付けられた二つのサセプタ組立品12を含む。各サセプタ組立品12は、平面状で薄く、文字「C」の形態に成形される。各サセプタ組立品12は、
図1a~1cのサセプタ組立品12と同じ三つの層状構成を有し、第一のサセプタ素子と第二のサセプタ素子(図示せず)との間に配設されたウィッキング要素を有する。各サセプタ素子は、
図4aに示すように、長方形の加熱領域と、加熱領域の対向する端に、加熱領域の一方の側面に配設された二つの取り付け領域とを有する。
【0317】
サセプタホルダー14は、開放端を有する内部通路26を画定する側壁を含む管状本体を含む。二対の開口部28は、側壁を通って延び、各対の開口部28は、サセプタホルダー14の一方の側面に位置する一つの開口部、およびサセプタホルダー14の反対側に位置する別の開口部を有する。
【0318】
この実施形態では、二つのサセプタ組立品12の各々は、管状サセプタホルダー14の内部通路26の実質的に外側に配設され、サセプタホルダー14の中央長軸方向軸に平行な平面に延びる。各サセプタ素子の加熱領域は、全体が内部通路26の外側に配設され、取り付け領域の各々は、サセプタホルダーの側壁の開口部28の一方を通って延びる。
【0319】
サセプタホルダーは、内部通路26の一方の端を部分的に閉じる基部30を含む。この実施形態では、基部32は、内部通路が液体を保持するように構成されるように、内部通路26と液密シールを形成する。基部30は、複数の空気吸込み口32を含むが、空気吸込み口32は、内部通路26の外側に配設される。
【0320】
サセプタホルダー14は、側壁の内表面から、サセプタホルダー14の中央長軸方向軸に向かって内部通路26内に延びる一対の穿刺要素34をさらに含む。
【0321】
カートリッジ10は、概して中空の円筒を形成し、サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14が包含される内部空間を画定する、外側ハウジング36をさらに含む。外側ハウジング36は、カートリッジ10の第一の部分を形成し、サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14は、カートリッジ10の第二の部分を形成する。カートリッジの第二の部分は、
図6aに示す貯蔵構成と、
図6bに示す使用構成との間で、カートリッジの第一の部分に対して摺動可能である。
【0322】
カートリッジ10は、口側端開口部38を画定する口側端と、カートリッジ10のエアロゾル発生装置への接続のために構成された接続端とを有する。サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14は、カートリッジ10の接続端に向かって位置する。外側ハウジング36の外部幅は、ショルダー部37によって結合される接続端におけるよりも、カートリッジ10の口側端においてより大きい。
【0323】
液体貯蔵部40は、液体エアロゾル形成基体42を保持するためにカートリッジ内に画定される。液体貯蔵部40は、二つの部分、第一の部分44および第二の部分46に分割される。液体貯蔵部40の第一の部分44は、外側ハウジング36の口側端に向かって位置し、外側ハウジング36の内壁によって画定される円筒形空間を含む。液体貯蔵部40の第二の部分46は、外側ハウジング36の接続端に向かって位置し、サセプタホルダー14の内部通路26によって画定される円筒形空間を含む。
【0324】
液体貯蔵部40の第一の部分44および第二の部分46は、アルミ箔シール52によって互いから流体的に単離され、アルミ箔シール52は、液体エアロゾル形成基体42が液体貯蔵部の第一の部分44と第二の部分46との間で流れることを可能にするように、サセプタホルダーの穿刺要素34によって穿刺可能である。
【0325】
第一の通路48は、液体貯蔵部40の第一の部分44を画定する内壁の外表面と、外側ハウジング36の外壁の内表面との間に画定される。第一の通路48は、口側端開口部38とサセプタホルダー14との間に延びる。第二の通路49は、外側ハウジング36の外壁の内表面とサセプタホルダー14の外表面との間に画定される。管状サセプタホルダー14の基部20には、管状サセプタ14の外表面と外側ハウジング36の外壁の内表面との間に延びる環状のリブ付きエラストマーシール50が提供されている。シール50は、サセプタホルダー14と外側ハウジング36との間に気密シールを提供する。
【0326】
空気通路は、第一の通路48および第二の通路49によってカートリッジ10を通して形成される。空気通路は、サセプタホルダー14の基部30の空気吸込み口32から、第二の通路49を通り、第一の通路48を通って口側端開口部38まで延びる。空気通路は、接続端から口側端までカートリッジ10を通して空気を引き出すことを可能にする。
【0327】
貯蔵構成では、
図6aに示すように、サセプタホルダー14の基部30は、外側ハウジング36から延び、サセプタホルダー14の穿刺要素34は、カートリッジ10の接続端の方向にシール52から離隔している。この構成では、液体エアロゾル形成基体42は、液体貯蔵部40の第一の部分44に保持され、シール52によって液体貯蔵部40の第二の部分46から単離される。
【0328】
使用構成では、
図6bに示すように、サセプタホルダー14およびサセプタ組立品12は、口側端に向かって外側ハウジング36内に押し込まれる。サセプタホルダー14が外側ハウジング36の口側端に向かって押し出されると、サセプタホルダー14の基部30におけるシール50は、外側ハウジング36の内表面上を摺動し、サセプタホルダー14の基部が外側ハウジング内に受容された時に、外側ハウジング36の内表面と管状サセプタホルダー本体の外表面との間の気密シールを維持する。サセプタホルダー14の穿刺要素34が口側端に向かって移動すると、穿刺要素34がシール52に接触してこれを穿刺し、液体貯蔵部40の第一の部分44と液体貯蔵部40の第二の部分46との間の流体連通が可能になる。液体貯蔵部40の第一の部分44内の液体エアロゾル形成基体42が、液体貯蔵部40の第二の部分46内に放出され、サセプタ組立品12は、液体エアロゾル形成基体42に露出される。使用構成では、サセプタ素子の取り付け領域22、および液体貯蔵部40の第二の部分46内に延びるウィッキング要素の対応する部分は、液体エアロゾル形成基体42を液体貯蔵部40の第二の部分46から、サセプタ素子の加熱領域24に引き出すことができる。
【0329】
図7は、エアロゾル発生装置60内に受容された、使用構成における
図6aおよび6bのカートリッジ10を備えるエアロゾル発生システムを示す。エアロゾル発生装置60は、
図3aおよび3bに示されるエアロゾル発生装置60と実質的に類似しており、同様の特徴を指定するために同様の参照符号が使用される。
【0330】
エアロゾル発生装置60は、接続端および接続端の反対側に遠位端を有する、概して円筒形ハウジング62を含む。カートリッジの接続端を受容するための空洞64は、装置60の接続端に位置し、空気吸込み口65は、空洞64の基部において外側ハウジングを通して提供され、基部において周囲空気を空洞64内に引き出すことを可能にする。
【0331】
装置60は、ハウジング62内に配設された誘導加熱配設をさらに含む。誘導加熱配設は、単一のインダクタコイル66、制御回路70、および電源72を含む。電源72は、装置の遠位端における電気コネクタ(図示せず)を介して再充電可能な、再充電可能なニッケルカドミウム電池を含む。制御回路70は、制御回路70がインダクタコイル66への電力供給を制御するように、電源72、およびインダクタコイル66に接続される。制御回路70は、インダクタコイル66に交流電流を供給するように構成されている。
【0332】
インダクタコイル66は、空洞64を囲むらせん状コイルを含む。カートリッジ10が空洞64内に受けられる時、サセプタ組立品12はまた、インダクタコイル66によって囲まれる。
【0333】
インダクタコイル66は、交流電流がインダクタコイル66に供給された時に、インダクタコイルが空洞64内に交番磁界を発生するように構成されている。インダクタコイル66によって生成される交番磁界は、サセプタ組立品12、およびサセプタ素子の平面に対して実質的に平行を成して方向付けられる。
【0334】
動作中、ユーザーがカートリッジ10の口側端開口部38を吸煙すると、周囲空気は、
図7の矢印によって示されるように、空気吸込み口65を通して空洞64の基部内に引き出され、カートリッジ10の基部30の空気吸込み口32を通してカートリッジ10内に引き出される。周囲空気は、空気通路、およびサセプタ組立品12上を通って、基部30から口側端開口部38へとカートリッジ10を通して流れる。
【0335】
制御回路70は、システムが起動された時に、電源72からインダクタコイル66への電力の供給を制御する。制御回路72は気流センサー(図示せず)を含んでもよく、また制御回路72は、ユーザーがカートリッジ10を吸煙した時が気流センサーによって検出された時に、インダクタコイル66に電力を供給してもよい。
【0336】
システムが起動されると、交流電流が、インダクタコイル66に確立され、これが、サセプタ組立品12を貫通する交番磁界を空洞64内に生成し、サセプタ素子の加熱領域が加熱される。液体貯蔵部40の第二の部分44における液体エアロゾル形成基体は、ウィッキング要素を通してサセプタ組立品12内に、サセプタ素子の加熱領域へと引き出される。サセプタ素子の加熱領域における液体エアロゾル形成基体が加熱され、加熱されたエアロゾル形成基体からの揮発性化合物がカートリッジ10の空気通路内に放出され、これが冷却されてエアロゾルを形成する。エアロゾルは、カートリッジ10の空気通路を通して引き出される空気に同伴され、ユーザーによる吸入のために口側端開口部38においてカートリッジ10から引き出される。
【0337】
図8aおよび8bは、本開示の別の実施形態によるサセプタ素子を示す。
【0338】
サセプタ素子100は、フィラメントの織られたメッシュを含む。織られたフィラメント102の一部は、縦糸方向に延び、織られたフィラメント104の一部は、縦糸方向に対して実質的に直角を成す横糸方向に延びる。
【0339】
横糸方向に延びるフィラメント104は、SAE409ステンレス鋼などの磁性材料を含む。縦糸方向に延びるフィラメント102は、SAE316ステンレス鋼などの非磁性材料を含む。メッシュは、縦糸方向に延びるフィラメント102と横糸方向に延びるフィラメント104との間の接触点に電気的結合が生成されるように焼結される。
【0340】
サセプタ素子100は、実質的に平面に延びる平面状の要素である。縦糸方向に延びるフィラメント102は、縦糸方向に延びるフィラメント102が、横糸方向に延びるフィラメント104よりもサセプタ素子100の平面からさらに外向きに延びるように、横糸方向に延びるフィラメント104で織られる。言い換えれば、縦糸方向に延びるフィラメント102は、サセプタ素子100の最大厚さを画定する。
【0341】
縦糸方向に延びるフィラメント102は、サセプタ素子100の最大厚さを画定するため、
図8aに示すように、サセプタ素子100と接触するサセプタホルダー14は、縦糸方向に延びるフィラメント102とのみ接触する。
【0342】
縦糸方向に延びるフィラメント102は、磁性材料から成らないため、縦糸方向に延びるフィラメント102は、サセプタ素子100が交番磁界に露出された時に、渦電流の誘発またはヒステリシス損失によって直接加熱されない。結果として、サセプタホルダー14と接触して縦糸方向に延在するフィラメント102は、フィラメントが磁性材料からなる場合よりも少ない熱をサセプタホルダー14に伝達する。
【0343】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において「約」という用語によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつそれらの任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。従って、この文脈において、数字AはA±{5%}として理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数字Aは、添付の特許請求の範囲で使用される通りの一部の場合において、Aが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されてもよく、列挙されていなくてもよい。
【国際調査報告】