(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-06
(54)【発明の名称】回路基板
(51)【国際特許分類】
H05K 1/02 20060101AFI20230929BHJP
【FI】
H05K1/02 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023518223
(86)(22)【出願日】2021-09-17
(85)【翻訳文提出日】2023-03-20
(86)【国際出願番号】 KR2021012807
(87)【国際公開番号】W WO2022060166
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0120509
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】シン,ジョンベー
(72)【発明者】
【氏名】イ,ソミン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ジェイフン
【テーマコード(参考)】
5E338
【Fターム(参考)】
5E338AA03
5E338AA12
5E338AA16
5E338AA18
5E338BB03
5E338BB14
5E338BB19
5E338BB63
5E338BB75
5E338CD33
5E338EE32
(57)【要約】
実施例に係る回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に配置された第1回路パターンと、前記第1絶縁層上に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、を含み、前記第1絶縁層の上面は、前記キャビティと垂直に重ならない第1領域と、前記キャビティと垂直に重なる第2領域と、前記第1領域と第2領域との間の境界領域と、を含み、前記第1回路パターンは、前記第1絶縁層の境界領域上に配置された第1-1回路パターンを含むみ、前記第1-1の回路パターンは、前記キャビティと垂直に重ならない第1部分と、前記第1部分に連結され、前記キャビティと垂直に重なる第2部分と、を含み、前記第1-1回路パターンの第1部分の厚さは、前記第1-1回路パターンの第2部分の厚さと異なる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置された第1回路パターンと、
前記第1絶縁層上に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、を含み、
前記第1絶縁層の上面は、
前記キャビティと垂直に重ならない第1領域と、
前記キャビティと垂直に重なる第2領域と、
前記第1領域と第2領域との間の境界領域と、を含み、
前記第1回路パターンは、
前記第1絶縁層の境界領域上に配置された第1-1回路パターンを含むみ、
前記第1-1回路パターンは、
前記キャビティと垂直に重ならない第1部分と、
前記第1部分に連結され、前記キャビティと垂直に重なる第2部分と、を含み、
前記第1-1回路パターンの第1部分の厚さは、前記第1-1回路パターンの第2部分の厚さとは異なる、回路基板。
【請求項2】
前記第1-1回路パターンの第1部分の厚さは、前記第1-1回路パターンの第2部分の厚さよりも大きい、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1-1回路パターンの前記第2部分の上面は、前記第1部分の上面よりも低く位置する、請求項1に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1回路パターンは、
前記第1絶縁層の上面の前記第2領域に配置される第1-2回路パターンを含み、
前記第1-2回路パターンの厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さに対応する、請求項1から3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項5】
前記第1回路パターンは、
前記第1絶縁層の上面の前記第1領域に配置された第1-3回路パターンを含み、
前記第1-3回路パターンの厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さ及び前記第1-2回路パターンの厚さに対応する、請求項4に記載の回路基板。
【請求項6】
前記第1回路パターンは、
前記第1絶縁層上に配置された第1-1金属層と、
前記第1-1金属層上に配置された第1-2金属層と、を含み、
前記第1-1回路パターンの前記第1部分の第1-1金属層の厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第2部分の第1-1金属層の厚さに対応し、
前記第1-1回路パターンの前記第1部分の第1-2金属層の厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第2部分の第1-2金属層の厚さよりも厚い、請求項1から3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さと前記第2部分の厚さとの差は、
前記第1-1金属層の厚さに対応する、請求項6に記載の回路基板。
【請求項8】
前記キャビティの内壁は、
前記第1-1回路パターンの上面と連結され、第1傾斜角を有する第1内壁と、
前記第1内壁から延び、前記第1傾斜角とは異なる第2傾斜角を有する第2内壁と、を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項9】
前記第1傾斜角は、前記第2傾斜角よりも大きい、請求項8に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第1傾斜角は、130度~160度の範囲を有し、
前記第2傾斜角は、92度~130度の範囲を有する、請求項8に記載の回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、回路基板及びこれを含むパッケージ基板に関する。
【背景技術】
【0002】
回路基板は、多様な種類の素子を平板上に密集搭載させるために、各素子の装着位置を確定し、素子を連結する回路パターンを平板の表面に印刷して固定する構造を有する。このような回路基板は、内部に素子が埋め込まれる形態の埋め込み(embedded)構造を有することができる。
【0003】
最近、電子部品の小型化及び多機能を実現するために、回路基板を高密度集積化が可能な多層構造として使用されている。
【0004】
一般に、従来の埋め込み回路基板は、ドリルビット(drill bit)を用いて素子を内裝するためのキャビティ(cavity)を形成したり、素子の安着のために離型フィルムなどの副材料を使用したり、サンドブラスト(sand blast)を用いて素子を内裝するためのキャビティを形成した。
【0005】
しかし、従来の回路基板に含まれるキャビティは、内壁の傾斜角がキャビティの底面を基準に150°以上に形成されており、これにより前記キャビティ内に素子の実装空間を設けるためには、前記内壁の傾斜角を考慮するによって、相対的にキャビティ形成のために必要な空間が大きくなるという問題がある。これにより、従来の回路基板は、回路の集積度が減少し、前記キャビティ形成空間が大きくなることによる回路基板の全体体積が増加するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
実施例では、前記キャビティの内壁の傾斜角を改善させることができる回路基板、パッケージ基板、及びその製造方法に関する。
【0007】
また、実施例では、所望の領域に所望の深さのキャビティを形成することができる回路基板、パッケージ基板、及びその製造方法を提供できるようにする。
【0008】
提案される実施例において、解決しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していない他の技術的課題は、下記の記載から実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者にとって明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施例に係る回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に配置された第1回路パターンと、前記第1絶縁層上に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、を含み、前記第1絶縁層の上面は、前記キャビティと垂直に重ならない第1領域と、前記キャビティと垂直に重なる第2領域と、前記第1領域と第2領域との間の境界領域と、を含み、前記第1回路パターンは、前記第1絶縁層の境界領域上に配置された第1-1回路パターンを含むみ、前記第1-1の回路パターンは、前記キャビティと垂直に重ならない第1部分と、前記第1部分に連結され、前記キャビティと垂直に重なる第2部分と、を含み、前記第1-1回路パターンの第1部分の厚さは、前記第1-1回路パターンの第2部分の厚さと異なる。
【0010】
また、前記第1-1回路パターンの第1部分の厚さは、前記第1-1回路パターンの第2部分の厚さよりも大きい。
【0011】
また、前記第1-1回路パターンの前記第2部分の上面は、前記第1部分の上面よりも低く位置する。
【0012】
また、前記第1回路パターンは、前記第1絶縁層の上面の前記第2領域に配置された第1-2回路パターンを含み、前記第1-2回路パターンの厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さに対応する。
【0013】
また、前記第1回路パターンは、前記第1絶縁層の上面の前記第1領域に配置される第1-3回路パターンを含み、前記第1-3回路パターンの厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さ及び前記第1-2回路パターンの厚さに対応する。
【0014】
また、前記第1回路パターンは、前記第1絶縁層上に配置された第1-1金属層と、前記第1-1金属層上に配置された第1-2金属層と、を含み、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の第1-1金属層の厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第2部分の第1-1金属層の厚さに対応し、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の第1-2金属層の厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第2部分の第1-2金属層の厚さよりも厚い。
【0015】
前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さと前記第2部分の厚さとの差は、前記第1-1金属層の厚さに対応する。
【0016】
また、前記キャビティの内壁は、前記第1-1回路パターンの上面と連結され、第1傾斜角を有する第1内壁と、前記第1内壁から延び、前記第1傾斜角と異なる第2傾斜角を有する第2内壁と、を含む。
【0017】
また、前記第1傾斜角は、前記第2傾斜角よりも大きい。
【0018】
また、前記第1傾斜角は、130度~160度の範囲を有し、前記第2傾斜角は、92度~130度の範囲を有する。
【0019】
また、前記第2絶縁層の厚さは、5μm~20μmの範囲を有する。
【0020】
また、前記第2絶縁層は、RCC(Resin Coated Copper)を含む。
【0021】
一方、実施例によるパッケージ基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、前記第1絶縁層の上面に配置される第1-1回路パターン及び第1-2回路パターンと、前記第1-2回路パターンの上に配置される接続部と、前記接続部の上に配置される電子素子と、を含み、前記第1絶縁層の上面は、前記第2絶縁層によって覆われる第1領域と、前記第2絶縁層のキャビティを介して露出する第2領域と、前記第1領域と第2領域との間の境界領域と、を含み、前記第1-1回路パターンは、前記境界領域に配置され、前記第1-2回路パターンは、前記第2領域に配置されて、前記キャビティを介して露出し、前記第1-1回路パターンは、前記第2絶縁層に埋め込まれる第1部分と、前記第1部分と連結され、前記キャビティを介して露出する第2部分と、を含み、前記第2部分の厚さは、前記第1部分の厚さよりも薄い。
【0022】
また、前記第1絶縁層の第1領域の上に配置される第1-3回路パターンを含み、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さは、前記第1-2回路パターンの厚さ及び前記第1-3回路パターンの厚さに対応する。
【0023】
また、前記第1-1回路パターンは、前記第1絶縁層の上に配置された第1-1金属層と、前記第1-1金属層の上に配置された第1-2金属層と、を含み、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の第1-1金属層の厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第2部分の第1-1金属層の厚さに対応し、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の第1-2金属層の厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第2部分の第1-2金属層の厚さよりも厚い。
【0024】
また、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さと前記第2部分の厚さとの差は、前記第1-1金属層の厚さに対応する。
【0025】
また、前記キャビティの内壁は、前記第1-1回路パターンの上面と接触し、前記第1傾斜角を有する第1内壁と、前記第1内壁から延び、前記第1傾斜角よりも小さい第2傾斜角を有する第2内壁を含む。
【0026】
また、前記第2絶縁層の厚さは、5μm~20μmの範囲を有する。
【0027】
また、前記第2絶縁層は、RCC(Resin Coated Copper)を含む。
【0028】
また、前記キャビティ内に配置され、前記電子素子の少なくとも一部を覆うモールディング層を含む。
【0029】
一方、実施例に係る回路基板の製造方法は、第1領域、第2領域、及び前記第1領域と第2領域との間の境界領域を含む第1絶縁層を準備し、前記第1絶縁層の前記第1-第3領域上に、第1-1金属層及び前記第1-1金属層をシード層としてめっきした第1-2金属層を含む第1回路パターンを形成し、前記第1絶縁層の第2領域上に配置された第1回路パターンの上にマスクを形成し、前記第1絶縁層の前記第1領域及び前記境界領域に配置された前記第1回路パターンの第1-1金属層をエッチングして除去し、前記マスクを除去した後、前記第1絶縁層の一面上に第2絶縁層を形成し、前記第2絶縁層の一面上に、第2-1金属層及び前記第2-1金属層の一面上に前記第2-1金属層をシード層としてめっきした第2-2金属層を含む第2回路パターンを形成し、前記第2回路パターンの第2-1金属層のうちキャビティ領域の隣接する第2マスクパターンを除く残りの部分を除去し、前記第2領域の前記第1-1金属層と前記第2マスクパターンを用いて、前記第2絶縁層にキャビティを形成し、前記第2領域の前記第1-1金属層をエッチングして除去することを含み、前記第2絶縁層は、RCC(Resin Coated Copper)を含み、前記第1回路パターンは、前記第1絶縁層の境界領域の上に配置された第1-1の回路パターンと、前記第2領域に形成される第1-2回路パターンと、前記第1領域に形成される第1-3回路パターンと、を含み、前記第1-1回路パターンは、前記第2絶縁層に埋め込まれる第1部分と、前記第1部分と連結され、前記キャビティを介して露出する第2部分と、を含み、前記第2部分の厚さは、前記第1部分の厚さよりも薄い。
【0030】
また、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さは、前記第1-2回路パターンの厚さ及び前記第1-3回路パターンの厚さに対応する。
【0031】
また、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の前記第1-1金属層の厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第2部分の第1-1金属層の厚さに対応し、前記1-1回路パターンの前記第1部分の第1-2金属層の厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第2部分の第1-2金属層の厚さよりも厚く、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さと前記第2部分の厚さとの差は、前記第1-1金属層の厚さに対応する。
【0032】
また、前記キャビティの内壁は、前記第1-1回路パターンの上面と接触し、前記第1傾斜角を有する第1内壁と、前記第1内壁から延び、前記第1傾斜角よりも小さい第2傾斜角を有する第2内壁を含む。
【発明の効果】
【0033】
実施例では、回路パターンの一部を用いて、絶縁層にキャビティを加工できるようにする。即ち、実施例では、回路パターンの一部をレーザー加工のためのストップ層やマスクとして用いる。これによれば、実施例では、レーザーを用いたキャビティ加工時にストップ層やマスクを別に形成しなくてもよく、これによる工程の簡素化及び製品単価の節減を達成することができる。
【0034】
また、実施例における回路基板のキャビティは、内壁を含む。このとき、前記キャビティの内壁は、第1傾斜角を有する第1部分と、前記第1部分に延びて第2傾斜角を有する第2部分と、を含む。このとき、前記第1傾斜角と前記第2傾斜角は、互いに異なる。言い換えれば、実施例におけるキャビティの内壁は、前記第1部分と前記第2部分との間で傾斜角が変化する変曲点を含むことができる。このとき、前記第1傾斜角と前記第2傾斜角のそれぞれは、前記キャビティを介して露出した第1絶縁層の上面との内角を意味することができる。そして、前記第1傾斜角は、前記第2傾斜角よりも小さくてもよい。好ましくは、実施例における前記キャビティの最外郭部分を構成する前記内壁の第2部分は、第2傾斜角を有し、前記内壁の第1部分は、前記第2傾斜角よりも大きい第1傾斜角を有することができる。上記のような実施例では、前記内壁の第2部分の傾斜角を比較例に比べて減らすことができ、これにより同一素子が配置されるという仮定の下で、比較例に比べてキャビティを形成するのに必要な空間を最小限に抑えることができ、これによる集積度を向上させることができる。言い換えれば、実施例における前記内壁の第2部分の傾斜角を減少させることによって、同じ面積内に比較例に比べてより多くの回路を形成することができ、これによる全体的な回路基板の体積を減少させることができる。
【0035】
また、実施例におけるパッケージ基板は、キャビティ内に配置されるモールディング層を含む。このとき、キャビティの内壁の第1部分及び第2部分は成形層と接触して配置される。このとき、キャビティの内壁の第1部分及び第2部分は、単一の傾斜角ではなく、変曲点に基づいて異なる傾斜角を有してもよい。上記のような実施例のキャビティの構造は、前記モールディング層と接触する表面積を増加させることができ、これによって前記モールディング層と回路基板との間の接合力を向上させることができる。
【0036】
また、実施例では、回路パターンを用いてレーザー加工によるキャビティを形成できるようにする。例えば、レーザーを用いてキャビティを形成するためには、キャビティの下部領域で前記キャビティの深さを決定する第1マスクパターンと、キャビティの上部領域で前記キャビティの周囲を囲んで配置され、前記キャビティの上部幅を決定するための第2マスクパターンを含む。このとき、比較例では、前記第1マスクパターンと第2マスクパターンとを別の金属層を用いて形成した。これとは異なり、実施例では、回路パターンまたは前記回路パターンを形成するために使用したシード層を前記第1マスクパターン及び第2マスクパターンとして用いることができるようにする。このとき、前記第1マスクパターンと第2マスクパターンとは、垂直方向に少なくとも一部が重なる。即ち、比較例における第1マスクパターンと第2マスクパターンとは、垂直方向に重ならないように配置される。これにより、比較例では、レーザー加工時の工程偏差によって前記第2マスクパターンを外れた領域へのレーザー加工が行われ、これにより第1絶縁層の一部が加工されるという問題が発生することができる。これとは異なり、実施例では、上記のように第1マスクパターンと第2マスクパターンとを一部重なるように配置して、キャビティ加工領域に正確にキャビティを加工することができ、これによる信頼性を向上させることができる。
【0037】
また、実施例では、キャビティの下部領域に形成されたストップ層の上面は、段差を有することができる。例えば、前記ストップ層として使用された回路パターンは、第2絶縁層内に配置される第1部分と、前記第1部分から延びて前記キャビティを通して露出する第2部分と、を含むことができる。前記回路パターンの第1部分の厚さと前記第2部分の厚さとは互いに異なることがある。例えば、前記第2部分の厚さは、前記第1部分の厚さよりも薄くてもよい。即ち、前記回路パターンの第2部分は、2段階にわたってエッチングが行われ、これにより他の回路パターンの厚さよりも薄い厚さを有する。以上のように、実施例では、前記キャビティを介して露出した前記回路パターンの第2部分の厚さが他の部分に比べて薄くして、前記第2部分によってキャビティの面積が減少することを防止することができ、これによる信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1a】第1実施例に係る回路基板を示す図である。
【
図1b】第2実施例に係る回路基板を示す図である。
【
図2a】
図1aのキャビティ領域を拡大した図である。
【
図2b】
図1bのキャビティ領域を拡大した図である。
【
図2c】実施例に係るマスクパターンを含む製品写真を示す図である。
【
図3】第1実施例に係るパッケージ基板を示す図である。
【
図4】第2実施例に係るパッケージ基板を示す図である。
【
図5】
図2aに示した回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図6】
図2aに示した回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図7】
図2aに示した回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図8】
図2aに示した回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図9】
図2aに示した回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図10】
図2aに示した回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図11】
図2aに示した回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図12】
図2aに示した回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図13】
図2aに示した回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図14】
図2aに示した回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、添付した図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0040】
但し、本発明の技術思想は、説明される一部の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現され、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間のその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合、置換して使用することができる。
【0041】
また、本発明の実施例で使用される用語(技術及び科学的用語を含む)は、明らかに特別に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野において、通常の知識を有する者に一般的に理解される意味として解釈することができ、事前に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮して、その意味を解釈できるであろう。また、本発明の実施例で使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。
【0042】
本明細書において、単数形は、フレーズで特に言及しない限り、複数形も含むことができ、「A及び(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」に記載される場合、A、B、Cに組み合わせることができるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。また、本発明の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を用いることができる。
【0043】
このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語により当該構成要素の本質や順番または順序などに限定されない。そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結、結合または連結される場合のみならず、その構成要素とその他の構成要素との間にまた他の構成要素によって「連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0044】
また、各構成要素の「上(うえ)または下(した)」に形成または配置されることが記載される場合には、上(うえ)または下(した)は、二つの構成要素が互いに直接接触される場合のみならず、一つ以上の別の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(うえ)または下(した)」で表現される場合、一つの構成要素を基準に上方向のみならず、下側方向の意味も含むことができる。
【0045】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明すると次の通りである。
【0046】
図1aは、第1実施例に係る回路基板を示す図であり、
図1bは、第2実施例に係る回路基板を示す図であり、
図2aは、
図1aのキャビティ領域を拡大した図であり、
図2bは、
図1bのキャビティ領域を拡大した図であり、
図2cは、実施例に係るマスクパターンを含む製品写真を示す図である。
【0047】
図1a、
図1b、
図2a、
図2b及び
図2cを参照すると、回路基板100は、第1絶縁層110、第2絶縁層120、第3絶縁層130、回路パターン141、141、143、144、145、146、147、148、ビアV1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、及び保護層151、152を含む。
【0048】
第1絶縁層110は、回路基板100の中央に配置された絶縁層であり得る。
【0049】
第1絶縁層110の上部には、第2絶縁層120が配置される。
【0050】
また、前記第1絶縁層110の下部には、第3絶縁層130が配置される。
【0051】
このとき、図面上には、第1絶縁層110が回路基板100の全体積層構造において、正中央層に配置されるものと示したが、これに限定されない。即ち、前記第1絶縁層110は、回路基板100の全体積層構造において、上部側に偏った位置に配置されることもあり、これとは逆に、下部側に偏った位置に配置されることもある。
【0052】
ここで、
図1aを参照すると、第1絶縁層110の上部に第2絶縁層120が配置される。このとき、第2絶縁層120は、複数の層構造を有する。例えば、第2絶縁層120は、前記第1絶縁層110の上面の上に配置された第2-1絶縁層121と、前記第2-1絶縁層121の上面の上に配置された第2-2絶縁層122と、前記第2-2絶縁層122の上面の上に配置された第2-3絶縁層123と、を含むことができる。このとき、図面上には、前記第2絶縁層120が3層構造を有するものと示したが、これに限定されない。即ち、第2絶縁層120は、2層以下で構成されてもよく、これとは異なり、4層以上の構造を有して構成されてもよい。
【0053】
また、ここで、
図1aを参照すると、第1絶縁層110の下部には、第3絶縁層130が配置される。このとき、第3絶縁層130は、複数の層構造を有する。例えば、第3絶縁層130は、前記第1絶縁層110の下面の下に配置された第3-1絶縁層131と、前記第3-1絶縁層131の下面の下に配置された第3-2絶縁層132と、前記第3-2絶縁層132の下面の下に配置された第3-3絶縁層133と、を含むことができる。このとき、図面上には、前記第3絶縁層130が3層構造を有するものと示したが、これに限定されない。即ち、第2絶縁層130は、2層以下で構成されてもよく、これとは異なり、4層以上の構造を有して構成されてもよい。
【0054】
また、図面上には回路基板100が絶縁層を基準に7層構造を有するものと示したが、これに限定されない。例えば、回路基板100は、絶縁層を基準に6層以下の層数を有してもよく、これとは異なり、8層以上の層数を有してもよい。
【0055】
一方、
図1aでは、第2絶縁層120及び第3絶縁層130が複数の層構造を有するものと説明したが、これに限定されない。例えば、第2絶縁層120及び第3絶縁層130は、単一層で構成されてもよい。
【0056】
即ち、
図1bに示すように、第1絶縁層110の上面には、1層の第2絶縁層120が配置され、第1絶縁層110の下面には、1層の第3絶縁層130が配置され得る。
【0057】
これにより、
図1aでは、複数の層で構成される第2絶縁層120にキャビティ(後述)が形成され、これにより、前記キャビティは、複数の層構造を有することができる。
【0058】
また、
図1bでは、単一層で構成される第2絶縁層120にキャビティが形成され得る。
【0059】
即ち、
図1aにおける第1実施例と
図1bにおける第2実施例との違いは、第2絶縁層が複数の層で構成されるのか、それとも単一層で構成されるのかにある。また、
図1aにおける第1実施例と、
図1bにおける第2実施例との違いは、前記第2絶縁層に形成されるキャビティが複数の層を加工して形成されるのか、それとも単一層を加工して形成されるのかにある。
【0060】
言い換えれば、実施例における第2絶縁層120は、複数の層で構成されてもよく、これとは異なる単一層で構成されてもよい。そして、複数の層または単一層の第2絶縁層120内には、キャビティが形成され得る。
【0061】
第1絶縁層110、第2絶縁層120、及び第3絶縁層130は、配線を変更できる電気回路が編成されている基板であって、表面に回路パターンを形成できる絶縁材料で作られたプリント、配線板、及び絶縁基板をすべて含むことができる。
【0062】
例えば、第1絶縁層110は、リジッド(rigid)またはフレキシブル(Flexible)であり得る。例えば、前記第1絶縁層110は、ガラスまたはプラスチックを含むことができる。詳細には、前記第1絶縁層110は、ソーダライムガラス(soda lime glass)またはアルミノシリケートガラスなどの化学強化/半強化ガラスを含むか、ポリイミドPI(Polyimide)、ポリエチレンテレフタレートPET(polyethylene terephthalate)、プロピレングリコールPPG(propylene glycol)、ポリカーボネート(PC)などの強化もしくは延性プラスチックを含むか、サファイアを含むことができる。
【0063】
また、前記第1絶縁層110は、光等方性フィルムを含むことができる。一例として、前記第1絶縁層110は、COC(Cyclic Olefin Copolymer)、COP(Cyclic Olefin Polymer)、光等方ポリカーボネートPC(polycarbonate)または光等方ポリメチルメタクリレート(PMMA)などを含むことができる。
【0064】
また、前記第1絶縁層110は、部分的に曲面を有して曲がることがある。即ち、前記第1絶縁層110は、部分的には平面を有し、部分的には曲面を有して曲がることがある。詳細には、前記第1絶縁層110は、終端が曲面を有して曲がるか、ランダムな曲率を含んだ表面を有して曲がるか、折り曲げられることがある。
【0065】
また、前記第1絶縁層110は、柔軟な特性を有するフレキシブル(flexible)基板であり得る。また、前記第1絶縁層110は、カーブド(curved)またはベンデッド(bended)基板であり得る。
【0066】
一方、第2絶縁層120及び第3絶縁層130は、RCC(Resin Coated Copper)で構成され得る。
【0067】
即ち、第1実施例における複数の層で構成される第2絶縁層120及び第3絶縁層130のそれぞれは、RCCで構成され得る。
【0068】
また、第2実施例における第2絶縁層120及び第3絶縁層130を構成するそれぞれの単一層は、RCCで構成され得る。
【0069】
これにより、前記第2絶縁層120及び第3絶縁層130は、5μm~20μmの厚さを有することができる。例えば、第2絶縁層120が複数の層構造を有する場合、前記複数の層のそれぞれの厚さは、5μm~20μmであり得る。また、前記第2絶縁層120が単一層を有する場合、前記単一層の第2絶縁層120の厚さは、5μm~20μmであり得る。
【0070】
即ち、比較例における回路基板を構成する絶縁層は、ガラス繊維を含むプリプレグ(PPG)で構成された。このとき、比較例における回路基板は、PPGを基準にガラス繊維の厚さを減らすことが困難である。これは、前記PPGの厚さが減少する場合、前記PPGに含まれたガラス繊維が前記PPGの表面に配置された回路パターンと電気的に接続されることがあり、これによるクラックリストが誘発されるためである。これにより、比較例における回路基板は、PPGの厚さを減少させる場合、これによる誘電体破壊及び回路パターンの損傷が発生することがある。これにより、比較例における回路基板は、PPGを構成するガラス繊維の厚さによって全体の厚さを減少させるのに限界があった。
【0071】
また、比較例における回路基板は、ガラス繊維を含むPPGのみの絶縁層で構成されるため、高い誘電率を有している。しかし、高い誘電率を有する誘電体の場合、高周波代用として接近することが困難であるという問題がある。即ち、比較例における回路基板は、ガラス繊維の誘電率が高いので、高周波帯域で誘電率が破壊される現象が発生するようになる。
【0072】
これにより、実施例では、低誘電率のRCCを用いて絶縁層を構成するようにして、これによる回路基板の厚さを薄くしながら高周波帯域でも信号損失が最小化される信頼性の高い回路基板を提供することができる。
【0073】
一方、実施例における第2絶縁層120をRCCで構成することにより、PPGで構成される比較例に比べて回路基板の厚さを大幅に減少させることができる。これにより、実施例では、低誘電率材料で作られたRCCを用いて比較例に比べて回路基板の厚さを最小5μm減らすことができる。
【0074】
但し、PPGの誘電率である3.0レベルで10%改善された2.7の低誘電率を有するRCCを用いても、比較例に比べて厚さの減少率は10%に過ぎない。したがって、実施例では、電子素子などのチップが実装される部分にレーザー加工を通じてキャビティを形成させて最適な回路基板を提供できるようにする。
【0075】
このとき、第1絶縁層110、第2絶縁層120、及び第3絶縁層130の少なくとも一つは、回路設計に基づいて回路部品を接続する電気配線を配線図形で表現し、絶縁物上に電気導体を再現することができる。また、第1絶縁層110、第2絶縁層120、及び第3絶縁層130のうち少なくとも一つは、電気部品を搭載し、これらを回路的に連結する配線を形成することができ、部品の電気的連結機能以外の部品を機械的に固定させることができる。
【0076】
前記第1絶縁層110、第2絶縁層120、及び第3絶縁層130の表面には、回路パターンが配置され得る。例えば、第2絶縁層120が単一層で構成される場合、前記単一層の第2絶縁層120の上面には、回路パターン143が配置され得る。
【0077】
また、第2絶縁層120が複数の層で構成される場合、第1絶縁層110の上面には、第1回路パターン141が配置され得る。このとき、第1回路パターン141は、互いに一定の間隔で離隔して前記第1絶縁層110の下面に複数個配置され得る。
【0078】
第1絶縁層110の下面には、第2回路パターン142が配置され得る。第2回路パターン142は、互いに一定の間隔で離隔して前記第1絶縁層110の下面に複数個配置され得る。
【0079】
また、第2絶縁層120の表面にも回路パターンが配置され得る。例えば、第2-1絶縁層121の上面には互いに一定の間隔で離隔して複数の第3回路パターン143が配置され得る。また、第2-2絶縁層122の上面には、互いに一定の間隔で離隔して複数の第4回路パターン144が配置され得る。また、第2-3絶縁層123の上面には、互いに一定の間隔で離隔して複数の第5回路パターン145が配置され得る。
【0080】
また、第3絶縁層130の表面にも回路パターンが配置され得る。例えば、第3絶縁層130が単一層で構成された場合、前記単一層の第3絶縁層130の下面には、第6回路パターン146が配置され得る。
【0081】
また、第3絶縁層130が複数の層で構成された場合、第3-1絶縁層131の下面には、互いに一定の間隔で離隔して複数の第6回路パターン146が配置され得る。また、第3-2絶縁層132の下面には、互いに一定の間隔で離隔して複数の第7回路パターン147が配置され得る。また、第3-3絶縁層133の下面には、互いに 一定の間隔で離隔して複数の第8回路パターン148が配置され得る。
【0082】
一方、上記のような第1-第8回路パターン141、142、143、144、145、146、147、148は 、電気信号を伝達する配線であって、電気伝導性の高い金属物質で形成され得る。このために、前記第1-第8回路パターン141、142、143、144、145、146、147、148は 、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti)、スズ(Sn)、銅(Cu)、及び亜鉛(Zn)のうちから選択される少なくとも一つの金属物質で形成され得る。また、前記第1-第8回路パターン141、142、143、144、145、146、147、148は 、ボンディング力に優れた金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti) 、錫(Sn)、銅(Cu)、及び亜鉛(Zn)のうちから選択される少なくとも一つの金属物質を含むペーストまたはソルダペーストで形成され得る。好ましくは、前記第1-第8回路パターン141、142、143、144、145、146、147、148は 、電気伝導性が高く、かつ価格が比較的安価な銅(Cu)で形成され得る。
【0083】
前記第1-第8回路パターン141、142、143、144、145、146、147、148は、通常のプリント回路基板の製造工程であるアディティブ工法(Additive process)、サブトラクティブ工法(Subtractive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)、及びSAP(Semi Additive Process)工法などで可能であり、ここでは、詳細な説明は省略する。
【0084】
前記第1回路パターン141は、位置に応じて大きく3つのパターンに区分され得る。
【0085】
例えば、前記第1回路パターン141は、第1-1回路パターンを含むことができる。前記第1回路パターン141は、以下で説明される第1マスクパターン141bを意味することができる。即ち、前記第1-1回路パターンは、一部が第2絶縁層120に埋め込まれ、残りの一部がキャビティ160を介して露出し得る。即ち、前記第1-1回路パターンの上面は、段差を有することができる。即ち、前記第1-1回路パターンは、前記キャビティ160が形成される境界領域に位置することができる。以下では、前記第1-1回路パターンを第1マスクパターン141bとして説明する。
【0086】
また、前記第1回路パターン141は、第1-2回路パターンを含むことができる。前記第1-2回路パターンは、前記キャビティ160を介して露出し得る。即ち、前記第1-2回路パターンは、前記キャビティ160が形成された領域に形成され得る。前記第1-2回路パターンは、パッド141aとも言える。以下では、前記第1-2回路パターンをパッド141aとして説明する。
【0087】
また、前記第1回路パターン141は、第1-3回路パターンを含むことができる。前記第1-3回路パターンは、前記第1絶縁層110の上面に配置され、前記第2絶縁層120によって覆われ得る。
【0088】
言い換えれば、第1回路パターン141は、配置位置に応じて第1-1-第1-3回路パターンを含む。前記第1-2回路パターンは、前記第1絶縁層110の上面のうちキャビティ160と垂直に重なる領域に形成され得る。そして、前記第1-3回路パターンは、前記第1絶縁層110の上面のうち前記キャビティ160と垂直に重ならない領域に形成され得る。そして、前記第1-1回路パターンは、前記キャビティ160の内壁と垂直に重なることがある。したがって、前記第1-1回路パターンの一部は、前記キャビティ160と垂直に重なり、残りの一部は、前記キャビティ160と垂直に重ならないことがある。
【0089】
以下では、前記第1-1回路パターン及び第1-2回路パターンに対応する第1マスクパターン141b及びパッド141aについて具体的に説明する。
【0090】
第1回路パターン141は、第1絶縁層110の上面に配置されて、キャビティ160と垂直に重なるパッド141aを含むことができる。前記パッド141aは、前記キャビティ160内に実装される電子素子(後述)と電気的に連結され得る。例えば、パッド141aは、前記キャビティ160内に実装される電子素子とワイヤを介して連結されるワイヤボンディングパッドであり得る。これとは異なり、パッド141aは、前記キャビティ160内に実装される電子素子の端子に直接連結されるフリップチップボンディングパッドであり得る。これについては、以下でより詳細に説明する。
【0091】
また、前記第1回路パターン141は、前記第1絶縁層110の上面に配置され、部分的に前記キャビティ160と垂直に重なる第1マスクパターン141bを含むことができる。例えば、前記第1マスクパターン141bの一部は、第2絶縁層120で覆われ得る。
【0092】
前記第1マスクパターン141bは、前記キャビティ160と垂直に重ならない(例えば、第2絶縁層120で覆われる)第1部分141b-1及び前記キャビティ160と垂直に重なる(例えば、キャビティを通して露出する)第2部分141b-2を含むことができる。
【0093】
そして、前記第1マスクパターン141bの前記第1部分141b-1及び第2部分141b-2は、互いに異なる厚さを有することができる。例えば、前記第1マスクパターン141bの第1部分141b-1の厚さは、前記第2部分141b-2の厚さよりも大きくてもよい。即ち、前記第1マスクパターン141bの第1部分141b-1は、1回のエッチングによって形成され得る。また、前記第1マスクパターン141bの第2部分141b-2は、2回のエッチングによって形成され得る。これにより、前記第1マスクパターン141bの第2部分141b-2は、前記第1部分141b-1に比べて追加のエッチングが行われることによる薄い厚さを有することができる。
【0094】
したがって、前記第1マスクパターン141bの上面は、段差を有することができる。そして、前記キャビティ160を介して露出する前記第1マスクパターン141bの第2部分141b-2は、前記第1部分141b-1に比べて薄い厚さを有するので、前記キャビティ160における電子素子の実装に影響を与えない。これにより、実施例では、前記第1マスクパターン141bを含む構造でも信頼性を向上させることができる。
【0095】
前記第1マスクパターン141bについては、以下でより具体的に説明する。
【0096】
一方、第1-第8回路パターン141、142、143、144、145、146、147、148は、それぞれ層間導通のためのビアと連結されるパターンと、信号伝達のためのパターンと、電子素子などと連結されるパッドと、を含むことができる。
【0097】
第1絶縁層110、第2絶縁層120、及び第3絶縁層130には、互いに異なる層に配置された回路パターンを相互電気的に連結するビアV1、V2、V3、V4、V5、V6、V7が配置され得る。ビアV1、V2、V3、V4、V5、V6、V7は、前記第1絶縁層110、第2絶縁層120、及び第3絶縁層130のうち少なくともいずれか一つを貫通して配置され得る。そして、ビアV1、V2、V3、V4、V5、V6、V7の両端は、互いに異なる絶縁層に配置された回路パターンとそれぞれ連結され、それによって電気信号を伝達することができる。
【0098】
第1絶縁層110には、第1ビアV1が配置され得る。第1ビアV1は、前記第1絶縁層110の上面及び下面を貫通して配置され得る。第1ビアV1は、第1絶縁層110の上面に配置された第1回路パターン141と前記第1絶縁層110の下面に配置された第2回路パターン142とを電気的に連結することができる。
【0099】
第2絶縁層120には、複数のビアが配置され得る。即ち、第2-1絶縁層121には、第2ビアV2が配置され得る。第2ビアV2は、第1絶縁層110の上面に配置された第1回路パターン141と前記第2-1絶縁層121の上面に配置された第3回路パターン143とを電気的に連結することができる。
【0100】
また、前記第2-2絶縁層122には、第3ビアV3が配置され得る。第3ビアV3は、前記第2-2絶縁層122の上面に配置された第4回路パターン144と、前記第2-1絶縁層121の上面に配置された第3回路パターン143を電気的に連結することができる。
【0101】
また、前記第2-3絶縁層123には、第4ビアV4が配置され得る。第4ビアV4は、前記第2-3絶縁層123の上面に配置された第5回路パターン145と前記第2-2絶縁層122の上面に配置された第4回路パターン144とを電気的に連結することができる。
【0102】
また、第2絶縁層120が単一層で構成される場合、単一層の第2絶縁層120には、第2ビアV2のみが配置され得る。
【0103】
第3絶縁層130には、複数のビアが配置され得る。即ち、第3-1絶縁層131には、第5ビアV5が配置され得る。第5ビアV5は、第1絶縁層110の下面に配置された第2回路パターン142と前記第3-1絶縁層131の下面に配置された第6回路パターン146とを電気的に連結することができる。
【0104】
また、第3-2絶縁層132には、第6ビアV6が配置され得る。第6ビアV6は、前記第3-2絶縁層132の下面に配置された第7回路パターン147と前記第3-1絶縁層131の下面に配置された第6回路パターン146とを電気的に連結することができる。
【0105】
また、第3-3絶縁層133には、第7ビアV7が配置され得る。第7ビアV7は、前記第3-3絶縁層133の下面に配置された第8回路パターン148と前記第3-2絶縁層132の下面に配置された第7回路パターン147とを電気的に連結することができる。
【0106】
また、第3絶縁層130が単一層で構成された場合、単一層の第3絶縁層130には、第5ビアV5のみが配置され得る。
【0107】
一方、前記ビアV1、V2、V3、V4、V5、V6、V7は、前記第1絶縁層110、第2絶縁層120、及び第3絶縁層130のうちいずれか一つの絶縁層のみを貫通することができ、これとは異なり、複数の絶縁層を共通に貫通して配置され得る。これにより、前記ビアV1、V2、V3、V4、V5、V6、V7は、互いに隣接する絶縁層ではなく、少なくとも2層以上離隔した絶縁層の表面上に配置された回路パターンを互いに連結することもできる。
【0108】
一方、前記ビアV1、V2、V3、V4、V5、V6、V7は、前記複数の絶縁層のうち少なくとも一つの絶縁層を貫通する貫通孔(図示せず)の内部を導電性物質で充填して形成することができる。
【0109】
前記貫通孔は、機械、レーザー及び化学加工のうちいずれか一つの加工方式によって形成され得る。前記貫通孔が機械加工によって形成される場合には、ミーリング(Milling)、ドリル(Drill)、及びルーティング(Routing)などの方式を用いることができ、レーザー加工によって形成される場合には、UVやCO2レーザー方式を用いることができ、化学加工によって形成される場合には、アミノシラン、ケトン類などを含む薬品を用いて前記複数の絶縁層のうち少なくとも一つの絶縁層を開放することができる。
【0110】
一方、前記レーザーによる加工は、光学エネルギーを表面に集中させて材料の一部を溶かして蒸発させて、所望の形状をとる切断方法であって、コンピュータプログラムによる複雑な形成も容易に加工することでき、他の方法では切断しにくい複合材料も加工することができる。
【0111】
また、前記レーザーによる加工は、切断直径が最小0.005mmまで可能であり、加工可能な厚さの範囲が広いという長所がある。
【0112】
前記レーザー加工ドリルとしては、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザー-やCO2レーザー-や紫外線(UV)レーザー-を用いることが好ましい。YAGレーザーは、銅箔層及び絶縁層の両方とも加工できるレーザーであり、CO2レーザーは、絶縁層のみ加工できるレーザーである。
【0113】
前記貫通孔が形成されると、前記貫通孔の内部を導電性物質で充填して前記ビアV1、V2、V3、V4、V5、V6、V7を形成することができる。前記ビアV1、V2、V3、V4、V5、V6、V7を形成する金属物質は、銅(Cu)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、及びとパラジウム(Pd)のうちから選択されるいずれか一つの物質であり得、前記導電性物質の充填は、無電解めっき、電解めっき、スクリーン印刷(Screen Printing)、スパッタリング(Sputtering)、蒸発法(Evaporation)、インクジェットティング、及びディスフェンシングのうちいずれか一つ、またはこれらの組み合わせた方式を用いることができる。
【0114】
一方、第1絶縁層110、第2絶縁層120、及び第3絶縁層130のうち最外郭に配置された絶縁層の表面には、保護層151、152が配置され得る。例えば、複数の絶縁層のうち最上部に配置された絶縁層の上面には、第1保護層151が配置され得る。例えば、第2絶縁層120の最上部に配置された第2-3絶縁層123の上面には、第1保護層151が配置され得る。また、複数の絶縁層のうち最下部に配置された絶縁層の下面には、第2保護層152が配置され得る。例えば、第3絶縁層130の最下部に配置された第3-3絶縁層133の下面には、第2保護層152が配置され得る。
【0115】
また、第2絶縁層120及び第3絶縁層130がそれぞれ単一層で構成された場合、前記第1保護層151は、第2絶縁層120の上面に配置されることがあり、第2保護層152は、第3絶縁層130の下面に配置され得る。
【0116】
前記第1保護層151及び第2保護層152は、それぞれ開口部を有することができる。例えば、第1保護層151は、第2-3絶縁層123の上面に配置された第5回路パターン145のうち露出すべき第5回路パターンの表面を露出する開口部を有することができる。
【0117】
また、第2保護層152は、第3-3絶縁層133の下面に配置された第8回路パターン148のうち露出すべき第8回路パターンの表面を露出する開口部を有することができる。
【0118】
このような第1保護層151及び第2保護層152は、絶縁性物質を含むことができる。第1保護層151及び第2保護層152は、回路パターンの表面を保護するために塗布された後に加熱して硬化できる多様な物質を含むことができる。前記第1保護層151及び第2保護層152は、レジスト(resist)層であり得る。例えば、第1保護層151及び第2保護層152は、有機高分子物質を含むソルダーレジスト層であり得る。一例として、前記第1保護層151及び第2保護層152は、エポキシアクリレート系の樹脂を含むことができる。詳細には、第1保護層151及び第2保護層152は、樹脂、硬化剤、光開始剤、顔料、溶媒、フィラー、添加剤、アクリル系のモノマーなどを含むことができる。但し、実施例はこれに限定されず、前記第1保護層151及び第2保護層152は、フォトソルダーレジスト層、カバーレイ(cover-lay)、及び高分子物質のうちいずれか一つであり得ることは言うまでもない。
【0119】
前記第1保護層151及び第2保護層152の厚さは、1μm~20μmであり得る。前記第1保護層151及び第2保護層152の厚さは、1μm~15μmであり得る。例えば、前記第1保護層151及び第2保護層152の厚さは、5μm~20μmであり得る。前記第1保護層151及び第2保護層152の厚さが20μmを超える場合には、回路基板100の厚さが増加することがある。前記第1保護層151及び第2保護層152の厚さが1μm未満の場合には、回路基板100に含まれた回路パターンの信頼性が低下することがある。
【0120】
一方、第2絶縁層120には、キャビティ160が形成され得る。このとき、前記 キャビティ160は、複数の層で構成される第2絶縁層120を共通にオープンして形成され得る。
【0121】
即ち、第1実施例におけるキャビティ160は、前記第2絶縁層120に配置される。即ち、キャビティ160は、第2-1絶縁層121、第2-2絶縁層122、及び第2-3絶縁層123内に形成される。また、第2実施例におけるキャビティ160は、1層で構成される第2絶縁層120をオープンして形成され得る。
【0122】
以下では、第1実施例と同様に、複数の層で構成される第2絶縁層120内に形成されるキャビティの構造について先ず説明する。
【0123】
実施例におけるキャビティ160は、前記第2-1絶縁層121、前記第2-2絶縁層122、及び前記第2-3絶縁層123をオープンして形成され得る。
【0124】
これにより、キャビティ160と垂直に重なる領域における第1絶縁層110の上面は、前記キャビティ160を介して露出し得る。
【0125】
即ち、キャビティ160は、第2-1絶縁層121をオープする第1パートP1と、第2-2絶縁層122をオープする第2パートP2と、第2-3絶縁層123をオープする第3パートP3を含むことができる。ここで、実施例における第2絶縁層122が3層構造を有するにより、前記キャビティ160が第1-第3パートP1、P2、P3で構成されるものと示したが、これに限定されない。例えば、第2絶縁層120が2層構造を有する場合、前記キャビティ160は、第1及び第2パートのみを含むことができる。例えば、前記第2絶縁層122が5層構造を有する場合、前記キャビティ160は、第1-第5パートを含むことができる。
【0126】
前記第2-1絶縁層121は、第1厚さT1を有することができる。ここで、前記第2-1絶縁層121が有する第1厚さT1は、前記第2-1絶縁層121の下面から上面までの高さを意味することができる。
【0127】
前記第2-1絶縁層121の第1厚さT1は、5μm~20μmであり得る。例えば、前記第2-1絶縁層121の第1厚さT1は、1層のRCCで構成される第2-1絶縁層121の厚さに対応し、これにより5μm~20μm の厚さを有することができる。
【0128】
実施例におけるパッド141aは、第2厚さT2を有することができる。前記パッド141aの第2厚さT2は、前記第2-1絶縁層121の第1厚さT1よりも小さくてもよい。例えば、前記パッド141aの第2厚さT2は、5μm~10μmであり得る。
【0129】
一方、
図1a及び
図2Aを参照すると、前記キャビティ160は、内壁S1、S2を含む。
【0130】
前記キャビティ160の内壁S1、S2は、一定の表面粗さを有することができる。このとき、前記キャビティ160の内壁S1、S2が有する表面粗さは、追加の工程によって形成されるものではない。例えば、前記キャビティ160の内壁S1、S2が有する表面粗さは、前記キャビティ160を形成する工程で行われるレーザー工程によって形成され得る。
【0131】
一方、キャビティ160の内壁は、複数の部分に区分され得る。例えば、キャビティ160の内壁は、下側(例えば、第1絶縁層の上面と隣接する部分)から第1内壁S2及び第2内壁S1に区分され得る。このとき、第1内壁S2及び第2内壁S1のそれぞれの傾斜角は、互いに異なってもよい。
【0132】
前記第1内壁S2及び前記第2内壁S1は、レーザー工程及びデスミア工程を通じて形成された部分であり、これに対応する表面粗さを有することができる。
【0133】
一方、実施例では、ガウスビームを用いて前記キャビティ160を形成する。このとき、前記キャビティ160の最外郭の部分は、前記ガウスビームの中心点を用いて加工を行う。即ち、前記ガウスビームの中心点は、最も大きい強度のレーザーが発生され、これにより、前記最外郭部分におけるキャビティ160の内壁の傾斜角は、比較例に比べて小さくてもよい。
【0134】
言い換えれば、キャビティ160の内壁は、下側から第1内壁S2と第2内壁S1とが互いに連結される形態を有することができる。前記キャビティ160の前記第1内壁S2は、第1絶縁層110の上面に配置される回路パターンと連結され得る。例えば、前記キャビティ160の第1内壁S2は、前記第1絶縁層110の上面に配置された第1マスクパターン141bと連結され得る。このとき、前記第1内壁S2は、前記第1マスクパターン141bの第1部分141b-1と第2部分141b-2との間の境界領域から上側方向に連結され得る。
【0135】
前記キャビティ160の第1内壁S2は、第1傾斜角θ2を有することができる。例えば、前記キャビティ160の第1内壁S2が有する第1傾斜角θ2は、基準面BSに対して、前記第1内壁S2の一端E1と他端E3とを連結する仮想の直線の傾斜角を意味することができる。一例として、前記基準面BSは、前記第1絶縁層110の上面であり得るが、これに限定されない。
【0136】
また、前記キャビティ160の第2内壁S1は、第2傾斜角θ1を有することができる。例えば、前記キャビティ160の第2内壁S1が有する第2傾斜角θ1は、前記第1内壁S2が有する第1傾斜角θ2よりも小さくてもよい。前記第2内壁S1が有する第2傾斜角θ1は、前記第2内壁S1の一端E2と他端E1とを連結する仮想の直線の傾斜角を意味することができる。
【0137】
即ち、前記キャビティ160の内壁の第2内壁S1は、ガウスビームの中心点を用いて加工された部分であり、これにより、前記第1内壁S2が有する前記第1傾斜角θ2よりも小さい第2傾斜角θ1を有することができる。
【0138】
前記キャビティ160の内壁の第1内壁S2が有する第1傾斜角θ2は、130度~160度の範囲を有することができる。また、前記キャビティ160の第2内壁S1が有する第2傾斜角θ1は、前記第1内壁S2の第1傾斜角θ2よりも小さい92度~130度の範囲を有することができる。
【0139】
以上のように、実施例では、前記キャビティ160の最外郭部分を形成する際に、ガウスビームの中心点を用いて比較例に比べて小さい傾斜角を有するように形成することができ、これにより、前記キャビティ160が占める全体領域を減らすことができる。
【0140】
言い換えれば、実施例におけるキャビティ160の内壁は、変曲点を有することができる。例えば、実施例におけるキャビティ160の内壁は、変曲点E1を含むことができる。
【0141】
そして、実施例におけるキャビティ160は、変曲点E1を中心に第1傾斜角θ2を有する第1内壁S2と第2傾斜角を有する第2内壁S1とが区分され得る。
【0142】
また、前記変曲点E1の高さは、パッド141aの上面よりも高く位置しつつ、前記第2-1絶縁層121の上面よりも低く位置することができる。
【0143】
上記のように実施例では、キャビティ160を形成する際、キャビティ160の最外郭部分の第2内壁S1は、第2傾斜角θ1を有するようにし、前記第2内壁S1と会う第1内壁S2は、第1傾斜角θ2を有するようにする。
【0144】
これは、回路パターンの一部である第1マスクパターン141bをストップ層として使用して前記前記キャビティ160を形成しながら、さらにガウスビームの中心点を用いて前記キャビティ160の最外郭部分を加工することによって実現され得る。これにより、前記キャビティ160の最外郭部分の傾斜角を比較例に比べて減少させることによって、キャビティ形成のために必要な空間を大幅に減少させることができる。
【0145】
これにより、実施例におけるキャビティ160は、前記第2内壁S1を含む第1領域R1、前記第1内壁S2を含む第2領域R2、及びこれ以外の第3領域R3を含むことができる。
【0146】
第2領域R2に対応するキャビティ160の内壁の第1内壁S2は、前記キャビティ160の第3領域R3の終端である第1部分S3から第2傾斜角θ2を有しながら上側方向に延びることができる。
【0147】
そして、前記第1領域R1に対応する前記第2内壁S1は、第3傾斜角θ1を有しながら、前記第1内壁S2から上側方向に延びることができる。
【0148】
一方、実施例における前記キャビティ160には、第1マスクパターン141bの少なくとも一部が露出し得る。前記第1マスクパターン141bは、前記キャビティ160領域を囲んで配置され得る。例えば、前記第1マスクパターン141bは、前記キャビティ160が形成された領域を囲む閉ループ形状を有することができる。
【0149】
このとき、前記第1マスクパターン141bは、前記第2絶縁層120内に配置される第1部分141b-1と前記キャビティ160を介して露出する第2部分141b-2とを含むことができる。
【0150】
前記第1マスクパターン141bの第1部分141b-1は、第2厚さT2を有することができる。前記第1マスクパターン141bの前記第1部分141b-1が有する第2厚さT2は、前記第2-1絶縁層121の第1厚さT1よりも小さくてもよい。例えば、前記第1マスクパターン141bの第1部分141b-1の第2厚さT2は、5μm~10μmであり得る。
【0151】
前記第1マスクパターン141bの第2部分141b-2は、第3厚さT3を有することができる。前記第1マスクパターン141bの第2部分141b-2が有する第3厚さT2は、前記第1部分141b-1が有する第2厚さT2よりも小さくてもよい。例えば、前記第1マスクパターン141bの第2部分141b-2の第3厚さT3は、4μm~8μmであり得る。
【0152】
即ち、実施例における前記第1マスクパターン141bの第2部分141b-2は、2段階に区分されるシード層のエッチングによる2回エッチングにより形成された部分である。そして、前記第2部分141b-2の第3厚さT3は、前記第1部分141b-1の第2厚さT2に比べてシード層が有する厚さ分だけ薄くてもよい。
【0153】
具体的には、実施例に含まれる第1~第8回路パターン141、142、143、144、145、146、147、148は、それぞれ2層構造を有することができる。
【0154】
例えば、前記第1~第8回路パターン141、142、143、144、145、146、147、148は、それぞれ第1金属層140a及び第2金属層140bを含むことができる。
【0155】
前記第1金属層140aは、それぞれの絶縁層の一面に配置され得る。例えば、第1回路パターン141を構成する第1金属層140aは、第1絶縁層110の上面と直接接触し、前記第1絶縁層110の上面の上に配置され得る。前記第1金属層140aは、化学銅めっき層であり得る。例えば、前記第1金属層140aは、無電解めっき層であり得る。前記第1金属層140aは、前記第2金属層140bを電解めっきするためのシード層であり得る。前記第2金属層140bは、前記第1金属層140aをシード層として電解めっきして形成した電解めっき層であり得る。前記第2金属層140bは、前記第1金属層140aの厚さよりも大きくてもよい。前記第1金属層140aが有する厚さは、前記第1金属層140aのめっき方式によって変わることがある。例えば、化学銅めっき層は、厚さに応じてヘビー銅めっき(Heavy Copper、2μm以上)、ミディアム銅めっき(Medium Copper、1~2μm)、ライト銅めっき(Light Copper、1μm以下)にそれぞれ区分され得る。このとき、実施例における第1金属層140aは、ミディアム銅めっきまたはライト銅めっきで0.5μm~1.5μmを満たす厚さを有することができる。前記第2金属層140bは、8.5μm~13.5μmの範囲を有することができる。これにより、第1~第8の回路パターン141、142、143、144、145、146、147、148のそれぞれは、10μm~14μmの範囲を有することができる。
【0156】
そして、前記第1マスクパターン141bの第1部分141b-1の第2厚さT2は、前記回路パターンの厚さである10μm~14μmの範囲を有することができる。但し、前記第1マスクパターン141bの第2部分141b-2の第3厚さT3は、前記第1部分141b-1において、前記第1金属層140aが有する厚さ分だけ薄くてもよい。
【0157】
これは、前記第1マスクパターン141bの第1部分141b-1は、1回のシード層のエッチングで形成され、第2部分141b-2が2回のシード層のエッチングによって形成される。これにより、第2部分141b-2は、第1部分141b-2よりもシード層に対応する第1金属層140aの厚さだけ薄く形成され得る。
【0158】
一方、第2実施例と同様に、キャビティは、単一層で構成された第2絶縁層120に形成され得る。
【0159】
単一層の第2絶縁層120には、キャビティ160が形成され得る。このとき、前記キャビティ160は、第2絶縁層120をオープして形成され得る。これにより、キャビティ160と垂直に重なる領域における第1絶縁層110の上面は、露出し得る。
【0160】
即ち、キャビティ160は、第2絶縁層120に形成された1つのパートのみを含むことができる。前記第2絶縁層120は、第1厚さT1を有することができる。ここで、前記第2絶縁層120が有する第1厚さT1は、1層の前記第2絶縁層120の下面から上面までの高さを意味することができる。
【0161】
したがって、第2実施例におけるキャビティの形状は、実質的に第1実施例におけるキャビティの形状に対応することができ、これによ、これについての詳細な説明は省略する。
【0162】
一方、実施例における前記キャビティ160の内壁の第1内壁S2及び第2内壁S1は、キャビティ加工時に行われるレーザービームの移動ピッチによってこれらの比率が互いに変わることがあり、前記レーザービームの移動ピッチを調節することにより、第1内壁S2と第2内壁S1との長さ比を1:9~9:1に調節可能である。
【0163】
実施例では、前記絶縁層の表面に回路パターンの一部を使用して、レーザーを通じた絶縁層内のキャビティを加工することができる。即ち、実施例では、回路パターンの一部をレーザー加工のためのストップ層やマスクとして使用する。これによれば、実施例では、レーザーを用いたキャビティ加工時にストップ層やマスクを別に形成しなくてもよく、これによる工程の簡素化及び製品単価の節減を達成することができる。
【0164】
また、実施例における回路基板のキャビティは、内壁を含む。このとき、前記キャビティの内壁は、第1傾斜角を有する第1部分と、前記第1部分に延びて第2傾斜角を有する第2部分と、を含む。このとき、前記第1傾斜角と前記第2傾斜角は、互いに異なる。言い換えれば、実施例におけるキャビティの内壁は、前記第1部分と前記第2部分との間で傾斜角が変化する変曲点を含むことができる。このとき、前記第1傾斜角と前記第2傾斜角のそれぞれは、前記キャビティを介して露出した第1絶縁層の上面との内角を意味することができる。そして、前記第1傾斜角は、前記第2傾斜角よりも小さくてもよい。好ましくは、実施例における前記キャビティの最外郭部分を構成する前記内壁の第2部分は、第2傾斜角を有し、前記内壁の第1部分は、前記第2傾斜角よりも大きい第1傾斜角を有することができる。上記のような実施例では、前記内壁の第2部分の傾斜角を比較例に比べて減らすことができ、これにより同一素子が配置されるという仮定の下で、比較例に比べてキャビティを形成するのに必要な空間を最小限に抑えることができ、これによる集積度を向上させることができる。言い換えれば、実施例における前記内壁の第2部分の傾斜角を減少させることによって、同じ面積内に比較例に比べてより多くの回路を形成することができ、これによる全体的な回路基板の体積を減少させることができる。
【0165】
また、実施例におけるパッケージ基板は、キャビティ内に配置されるモールディング層を含む。このとき、前記キャビティの内壁の第1部分及び第2部分は成形層と接触して配置される。このとき、前記キャビティの内壁の第1部分及び第2部分は、単一の傾斜角ではなく、変曲点に基づいて異なる傾斜角を有してもよい。上記のような実施例のキャビティの構造は、前記モールディング層と接触する表面積を増加させることができ、これによって前記モールディング層と回路基板との間の接合力を向上させることができる。
【0166】
また、実施例では、回路パターンを用いてレーザー加工によるキャビティを形成できるようにする。例えば、レーザーを用いてキャビティを形成するためには、キャビティの下部領域で前記キャビティの深さを決定する第1マスクパターンと、キャビティの上部領域で前記キャビティの周囲を囲んで配置され、前記キャビティの上部幅を決定するための第2マスクパターンを含む。このとき、比較例では、前記第1マスクパターンと第2マスクパターンとを別の金属層を用いて形成した。これとは異なり、実施例では、回路パターンまたは前記回路パターンを形成するために使用したシード層を前記第1マスクパターン及び第2マスクパターンとして用いることができるようにする。このとき、前記第1マスクパターンと第2マスクパターンとは、垂直方向に少なくとも一部が重なる。即ち、比較例における第1マスクパターンと第2マスクパターンとは、垂直方向に重ならないように配置される。これにより、比較例では、レーザー加工時の工程偏差によって前記第2マスクパターンを外れた領域へのレーザー加工が行われ、これにより第1絶縁層の一部が加工されるという問題が発生することができる。これとは異なり、実施例では、上記のように第1マスクパターンと第2マスクパターンとを一部重なるように配置して、キャビティ加工領域に正確にキャビティを加工することができ、これによる信頼性を向上させることができる。
【0167】
また、実施例では、キャビティの下部領域に形成されたストップ層の上面は、段差を有することができる。例えば、前記ストップ層として使用された回路パターンは、第2絶縁層内に配置される第1部分と、前記第1部分から延びて前記キャビティを通して露出する第2部分と、を含むことができる。前記回路パターンの第1部分の厚さと前記第2部分の厚さとは互いに異なることがある。例えば、前記第2部分の厚さは、前記第1部分の厚さよりも薄くてもよい。即ち、前記回路パターンの第2部分は、2段階にわたってエッチングが行われ、これにより他の回路パターンの厚さよりも薄い厚さを有する。以上のように、実施例では、前記キャビティを介して露出した前記回路パターンの第2部分の厚さが他の部分に比べて薄くして、前記第2部分によってキャビティの面積が減少することを防止することができ、これによる信頼性を向上させることができる。
【0168】
以下では、第1実施例における回路基板の構造を中心に、これを含むパッケージ基板及びその製造方法について説明する。
【0169】
図3は、第1実施例に係るパッケージ基板を示す図である。
【0170】
図3を参照すると、実施例におけるパッケージ基板200は、
図1に示す回路基板100及び前記回路基板100のキャビティ160内に実装された電子素子180を含む。
【0171】
図1a、
図1b、
図2a、及び
図2bで説明した回路基板100は、電子素子180を実装するためのパッケージ基板200として用いられることがある。
【0172】
このとき、前記回路基板100については、上記で既に詳細に説明したので、これについての説明は省略する。
【0173】
回路基板100は、キャビティ160を含み、前記キャビティ160には、第1マスクパターン141b及びパッド141aが露出し得る。具体的には、前記キャビティ160には、第1回路パターン141の第2部分141b-2とパッド141aとが露出し得る。
【0174】
このとき、前記電子素子180は、回路基板100のキャビティ160内に配置される電子部品であり得、これは能動素子と受動素子とに区分され得る。そして、前記能動素子は、非線形部分を積極的に用いた素子であり、受動素子は、線形特性及び非線形特性の両方が存在しても、非線形特性は用いない素子を意味する。そして、前記受動素子には、トランジスタ、IC半導体チップなどを含むことができ、前記受動素子には、コンデンサ、抵抗、インダクタなどを含むことができる。前記受動素子は、能動素子である半導体チップの信号処理速度を高めるか、フィルタリング機能などを行うために、通常の回路基板に実装される。
【0175】
一方、前記パッド141a上には、接続部170が配置され得る。前記接続部170の平面形状は、四角形状であり得る。前記接続部170は、前記パッド141a上に配置されて、前記電子素子180を固定しつつ前記電子素子180と前記パッド141aとの間を電気的に連結する。このために、前記パッド141aは、導電性物質で形成され得る。一例として、前記接続部170は、ソルダーボールであり得る。前記接続部170は、ソルダーに異種成分の物質が含まれ得る。前記ソルダーは、SnCu、SnPb、及びSnAgCuのうち少なくともいずれか一つで構成され得る。そして、前記異種成分の物質は、Al、Sb、Bi、Cu、Ni、In、Pb、Ag、Sn、Zn、Ga、Cd、及びFeのうちいずれか一つを含むことができる。
【0176】
一方、前記電子素子180の上面は、前記回路基板100の最上層の表面よりも高く位置し得る。但し、実施例はこれに限定されず、前記電子素子180の種類に応じて、前記電子素子180の上面が前記回路基板100の最上層の表面と同じ高さに配置されることがあり、これとは異なり、低く配置されることもある。
【0177】
図4は、第2実施例に係るパッケージ基板を示す図である。
【0178】
図4を参照すると、実施例におけるパッケージ基板200Aは、回路基板100及び前記回路基板100のキャビティ160内に実装された電子素子180aを含む。
【0179】
また、パッケージ基板200Aは、前記キャビティ160内に配置され、前記電子素子180aを覆うモールディング層190をさらに含む。
【0180】
前記モールディング層190は、選択的に前記キャビティ160内に配置され、前記キャビティ160内に実装された電子素子180aを保護することができる。
【0181】
前記モールディング層190は、モールディング用樹脂で構成されることがあり、例えば、EMC(Epoxy molding compound)であり得る。但し、実施例はこれに限定されず、前記モールディング層190は、EMC以外にも多様な他のモールディング用樹脂で構成されることもある。
【0182】
回路基板100は、電子素子180aを実装するためのパッケージ基板200Aとして用いることができる。
【0183】
回路基板100は、キャビティ160を含み、前記キャビティ160には、パッド141aが露出し得る。
【0184】
実施例におけるモールディング層190は、前記キャビティ160の第1内壁S2と第2内壁S1とが接触して配置される。このとき、前記キャビティ160の第1内壁S2及び第2内壁S1は、単一の傾斜角ではなく、変曲点E1を基準に互いに異なる傾斜角を有することができる。このようなキャビティ160の構造は、前記モールディング層190との接触する表面の面積を増加させることができ、それによって前記モールディング層190と回路基板100との間の接合力を向上させることができる。
【0185】
以下では、添付の図面を参照して実施例に係る回路基板の製造方法について説明する。
【0186】
図5~
図14は、
図2aに示した回路基板の製造方法を工程順に示す図である。即ち、以下では、第2絶縁層120が単一層で構成される場合の製造方法について説明する。但し、このようにして
図1aに示すような多層構造の第2絶縁層を含む回路基板にキャビティを形成することもできる。
【0187】
図5を参照すると、前記第1絶縁層110を準備し、前記第1絶縁層110の表面に第1及び前記第2回路パターン141,142を形成することができ、前記第1絶縁層110を貫通し、前記第1及び前記第2回路パターン141,142を電気的に連結する第1ビアV1を形成することができる。
【0188】
このとき、前記第1回路パターン141及び前記第2回路パターン142は、複数の層で構成され得る。
【0189】
例えば、第1回路パターン141は、第1-1金属層141-1、及び第1-2金属層141-2を含むことができる。例えば、第2回路パターン142は、第2-1金属層142-1、及び第2-2金属層142-2を含むことができる。
【0190】
前記第1回路パターン141の形成工程を簡単に説明すると、実施例では、前記第1絶縁層110の表面に無電解めっきで前記第1-1金属層141-1を形成する工程を行うことができる。その後、実施例では、前記第1-1金属層141-1の上にマスクを形成する工程を行うことができる。その後、実施例では、前記マスクを露光及び現像して、前記第1-2金属層141-2が形成される領域と垂直に重なる開口部を形成することができる。その後、実施例では、前記第1-1金属層141-1をシード層として電解めっきして、前記開口部を満たす第1-2金属層141-2を形成することができる。一方、前記第1回路パターン141は、後に電子素子と電気的に連結されてキャビティ160を介して露出するパッド141aを含むことができる。また、前記第1回路パターン141は、後にキャビティ160を形成するための第1マスクパターン141bを含むことができる。
【0191】
一方、上記のように最初に形成された前記第1回路パターン141の厚さは、第2’厚さT2'を有することができる。これは、前記第1回路パターン141が実質的に有するべき第2厚さT2よりも大きくてもよい。例えば、第2’厚さT2'は、第2厚さT2に比べて前記シード層に対応する第1-1金属層141-1の厚さだけ厚くてもよい。
【0192】
次に、実施例では、前記第1-1金属層141-1の上面にマスクMを形成する工程を行うことができる。前記マスクMは、前記第1マスクパターン141bの内側に形成された第1-1金属層141-1と第1-2金属層141-2を覆って配置され得る。
【0193】
次に、
図6を参照すると、実施例では、前記第1-2金属層141-2及び前記第2-2金属層142-2が形成されると、そのシード層として用いた前記第1-1金属層141-1及び第2-1金属層142-1を除去する工程を行うことができる。
【0194】
このとき、実施例では、前記シード層として用いた金属層の全体を除去せず、キャビティ160が形成される領域に配置された金属層は、除去せずに残して置くようにする。
【0195】
具体的には、前記キャビティ160は、前記第1-1金属層141-1上に配置される第2絶縁層120に形成され得る。これにより、実施例では、前記第1-1金属層141-1のうち前記キャビティ160が形成される領域に対応する部分は、除去せずに残すようにする。例えば、前記第1-1金属層141-1のうち除去されない領域は、前記マスクMによって覆われる領域であり得る。
【0196】
即ち、一般に、前記第1-1金属層141-1は、第1回路パターン141が形成された後、第1-2金属層141-2と垂直方向に重ならない部分は全て除去される。このとき、実施例では、前記第1-1金属層141-1で、前記第1-2金属層141-2と垂直方向に重ならない部分のうち、前記キャビティ160が形成される領域に位置した部分は除去せずに残す。
【0197】
具体的には、第1-1金属層141-1は、第1絶縁層110の上面の上に全体的に形成され得る。
【0198】
このとき、第1-1金属層141-1は、キャビティが形成されない領域で、第1-2金属層141-2と垂直方向に重なる第1-1部分P1-1を含むことができる。そして、第1-1金属層141-1は、キャビティが形成されない領域で、第1-2金属層141-2と垂直方向に重ならない第1-2部分P1-2を含むことができる。また、第1-1金属層141-1は、キャビティ形成領域に配置された第1-3部分P1-3、141-1aを含むことができる。
【0199】
ここで、一般の回路基板の製造工程において、第1-2金属層141-2がめっきされることにより、第1回路パターン141の製造が完了されると、前記第1-2部分P1-2と第1-3部分P1-3とを含む第1-1金属層141-1は除去される。
【0200】
これとは異なり、実施例では、前記一般の回路基板の製造工程において、第1-2金属層141-2がめっきされることにより、第1回路パターン141の製造が完了されると、前記第1-1金属層141-1の第1-2部分P1-2は除去しながら、前記第1-1金属層141-1の第1-3部分P1-3は除去せずに残しておく。
【0201】
これにより、前記第1-3部分P1-3は、前記マスクMによって覆われているので、この部分ではエッチングが形成されない。言い換えれば、前記マスクM内に配置される第1-1金属層141-1及び第1-2金属層141-2は除去されない。
【0202】
但し、前記第1-3部分P1-3を除いた残りの領域における前記第1-1金属層141-1及び第1-2金属層141-2は、エッチングが行われる。即ち、前記エッチングは、第1-2金属層141-2が形成されていない部分の第1-1金属層141-1を除去する工程である。但し、第1-1金属層141-1を除去する工程では、第1-2金属層141-2も一緒にエッチングが行われる。
【0203】
したがって、このような第1エッチング工程が行われた後の第1マスクパターン141bは、第2厚さT2を有することができる。
【0204】
次に、
図7に示すように、実施例では、第1絶縁層110の上面の上に第2絶縁層120を形成する。また、実施例では、第1絶縁層110の下面の下に第3絶縁層130を形成する。このとき、前記第2絶縁層120及び第3絶縁層130は、それぞれRCCで構成され得る。
【0205】
また、第2絶縁層120の表面に回路パターンを形成する工程を行うことができる。例えば、第2絶縁層120の上面に第3回路パターン143を形成する工程を行うことができる。
【0206】
また、第3絶縁層130の表面に回路パターンを形成する工程を行うことができる。例えば、第3絶縁層130の下面に第6回路パターン146を形成する工程を行うことができる。
【0207】
前記第3回路パターン143及び第6回路パターン146もそれぞれ複数の層構造を有することができる。例えば、第3回路パターン143は、第3-1金属層143-1及び第3-2金属層143-2を含むことができる。例えば、第6回路パターン146は、第4-1金属層146-1及び第4-2金属層146-2を含むことができる。
【0208】
また、実施例では、前記第2絶縁層120内にビアを形成する工程を行うことができる。また、実施例では、前記第3絶縁層130内にビアを形成する工程を行うことができる。
【0209】
一方、実施例では、第2絶縁層120の上面に配置された第3回路パターン143は、第3-1金属層143-1と第3-2金属層143-2とを含む。
【0210】
このとき、前記第3回路パターン143の製造工程において、前記第3-2金属層143-2のめっきが完了されると、前記第3-2金属層143-2のめっきシード層として用いられた第3-1金属層143-1は除去される。このとき、実施例では、前記第3-2金属層143-2のシード層として用いた第3-1金属層143-1の全体を除去せずに、キャビティ160が形成される領域に配置された金属層は除去せずに残すようにする。
【0211】
具体的には、実施例では、第3-1金属層143-1のうちキャビティ160が形成される領域の周囲を囲むキャビティ外側領域に配置された部分は除去せずに残しておくようにする。
【0212】
即ち、一般に、前記第3-1金属層143-1は、第3回路パターン143が形成された後、第3-2金属層143-2と垂直方向に重ならない部分は、全て除去される。このとき、実施例では、前記第3-1金属層143-1において、前記第3-2金属層143-2と垂直方向に重ならない部分のうち、前記キャビティ160が形成される領域の周囲に位置する部分は除去せずに残しておく。
【0213】
具体的には、第3-1金属層143-1は、第2絶縁層120の上面の上に全体的に形成され得る。
【0214】
このとき、第3-1金属層143-1は、第3-2金属層143-2と垂直方向に重なる第2-1部分P2-1を含むことができる。そして、第3-1金属層143-1は、キャビティが形成されない領域において、第3-2金属層143-2と垂直方向に重ならない部分を含むことができる。このとき、前記第3-1金属層143-1において、第3-2金属層143-2と垂直に重ならない部分は、キャビティ160が形成される領域と重なるか、キャビティが形成される領域と離隔する第2-2部分P2-2を含むことができる。また、前記第3-1金属層143-1において、第3-2金属層143-2と垂直に重ならない部分は、キャビティ160が形成されるキャビティ領域に隣接する前記第2-3部分P2-3を含むことができる。
【0215】
ここで、一般的な回路基板の製造工程において、第3-2金属層143-2がめっきされることにより、第3回路パターン143の製造が完了されると、前記第2-2部分P2-2と第2-3部分P2-3を含む第3-1金属層143-1は除去される。
【0216】
これとは異なり、実施例では、前記一般の回路基板の製造工程において、第3-2金属層143-2がめっきされることにより、第3回路パターン143の製造が完了されると、前記第3-1金属層143-1の第2-2部分P2-2は除去しながら、前記第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3は除去せずに残しておく。
【0217】
前記第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3は、前記第2絶縁層120の上面で、キャビティ160が形成される領域とそれ以外の領域との境界領域に位置することができる。例えば、前記第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3は、前記第2絶縁層120の上面で、キャビティ160が形成される領域を除く残りの領域に形成され得る。例えば、前記第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3は、前記第2絶縁層120の上面で、キャビティ160が形成される領域の周囲を囲んで配置され得る。
【0218】
このとき、前記第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3は、一定幅を有することができる。このとき、前記第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3の幅は、後のレーザー工程におけるビームサイズの半径よりも大きくてもよい。即ち、実施例では、ガウシアンレーザー工程におけるビームの中央部に対応してキャビティ加工工程を行うことができる。これにより、キャビティ160の端領域には、ガウスビームのセンター部分が位置するようになる。そして、前記第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3の幅が前記ビームサイズの半径よりも小さい場合、前記ガウスビームにより前記第2絶縁層120のうちキャビティ形成領域の以外の領域が加工され得る。したがって、実施例では、前記第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3は、前記ガウスビームの半径よりも大きい幅を有するようにすることができる。
【0219】
一方、前記第1マスクパターン141bと前記第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3とは、垂直方向で少なくとも一部が互いに重なるように配置され得る。
【0220】
即ち、比較例では、レーザー工程時に、マスクパターンと第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3とが垂直方向で互いに重ならないように配置した。このとき、レーザー工程の精度が高いと、上記のようなマスクの配置構造でも信頼性の高いキャビティ形成が可能である。しかし、回路基板の製造工程では、多様な環境による工程偏差が発生し、これによって上記のような比較例におけるマスク構造で信頼性問題が発生することがある。例えば、工程偏差により、レーザービームの歪みが発生する場合、前記レーザービームの前記第2絶縁層の下部領域のうち、前記第1-1金属層141-1の第1-2部分P1-2を外れた領域まで加工することができる。そして、このような場合、前記第2絶縁層だけでなく、前記外れた領域だけの第1絶縁層の加工がさらに行われることがある。そして、前記第1絶縁層が加工される場合、信頼性問題が発生することがある。
【0221】
したがって、実施例では、前記第1マスクパターン141bと第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3とは、垂直方向で互いに重なる重畳領域ORを含むようにする。これにより、レーザー工程の偏差が発生しても、前記重畳領域ORによって第1絶縁層がさらに加工される状況を防止することができ、これによる信頼性問題を解決することができる。一方、第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3は、第2マスクパターンとも言える。但し、第1マスクパターンと第2マスクパターンとの違いは、前記第1マスクパターンは、複数の金属層を含む構造を有するが、前記第2マスクパターンはシード層に対応する1層の金属層のみを含む構造を有する。
【0222】
次に、
図8を参照すると、第2絶縁層120にキャビティ160を形成する工程を行うことができる。このとき、前記キャビティ160は、単一層で構成される第2絶縁層120をオープンして形成することができ、これとは異なり、複数の層で構成される第2絶縁層120をオープンして形成することができる。
【0223】
このとき、前記キャビティ160は、ガウスであるビームを用いたレーザー工程によって形成され得る。
【0224】
このとき、実施例では、ガウスビーム200の中心線CPを用いて前記キャビティ160の最外郭領域を形成するようにする。このとき、前記ガウスビーム200の中心線を基準に右側のビームは、前記キャビティ領域内に位置するが、右側のビームはキャビティ領域から外れた領域に位置する。
【0225】
これにより、実施例では、前記第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3をマスクパターンとして、前記キャビティ領域から外れた位置における第2絶縁層の加工を防止する。
【0226】
図9は、実施例に係るキャビティ加工方法を説明するための図であり、
図10は、比較例に係るキャビティ加工方法を説明するための図である。
【0227】
図9を参照すると、実施例では、第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3を中心に、ガウスビームの中心線のビームを用いて前記キャビティ160の最外郭領域に対する加工が行われるようにする。そして、実施例では、ガウスビームを一定距離移動させながら、前記キャビティ160の全領域に対する加工を行う。
【0228】
このとき、実施例では、第1ガウスビームの中心線を用いてキャビティの最外郭領域の加工を行う。そして、前記第1ガウスビームを用いたキャビティ加工が完了すると、前記第1ガウシンビームから一定距離で離隔した位置に第2ガウスビームを提供する。このとき、前記第1ガウスビームと前記第2ガウシアンビームと、一定距離で離隔することにより、実施例におけるキャビティは、最外郭領域で第3傾斜角θ1を有する第3部分S1と、前記第3部分S1から延びて第2傾斜角θ2を有する第2部分S2と、を含むことができる。
【0229】
一方、
図10を参照すると、比較例では、レーザービームの外郭部分がキャビティの最外郭部分に位置するようにしてキャビティ加工工程を行う。
【0230】
これにより、比較例におけるキャビティの最外郭部分の内壁は、160度以上の傾斜角を有するようになる。一方、実施例におけるキャビティの最外郭部分の内壁は、92度から130度の範囲の第2傾斜角を有するようになる。
【0231】
例えば、比較例における工程は、600μmの大きさの領域にキャビティを加工した場合、前記キャビティの内壁の傾斜角によって600μmよりも小さい500μmのキャビティが形成される。これは、キャビティの下部領域が、実質的に素子が実装されるキャビティとして使用されるが、100μm程度の空間が、前記内壁が有する傾斜角によって使用されないためである。
【0232】
これに対し、実施例では、600μmの大きさの領域にキャビティを加工した場合、前記ャビティの内壁の傾斜角の向上により、比較例に比べて550μmのキャビティが形成される。これにより、実施例では、キャビティ形成に必要な空間を減らすことができ、これによる回路集積度を高めることができる。
【0233】
図11を参照すると、実施例では、上記のようなガウスビームを用いて、前記第2絶縁層120をオープンしてキャビティ160を形成する。
【0234】
このとき、キャビティ160は、前記第1マスクパターン141b及び前記第1-1金属層141-1の第1-2部分P1-2を露出して形成され得る。好ましくは、前記キャビティ160は、前記第2絶縁層の上面から前記第1マスクパターン141b及び第1-1金属層141-1の第1-2部分P1-2の上面まで形成され得る。
【0235】
ここで、前記第1マスクパターン141bと前記第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3とは、垂直方向で少なくとも一部が重なる重畳領域ORを含む。
【0236】
これにより、前記第1マスクパターン141bの少なくとも一部の上面は、前記キャビティと垂直に重ならない。
【0237】
図12を参照すると、実施例ではデスミア工程を行うことができる。前記デスミア工程は、キャビティ形成工程の一段階であり得る。即ち、実施例では、レーザー加工によってキャビティを形成し、その後、デスミア工程を通じて最終的なキャビティを形成するようにする。
【0238】
前記デスミア工程は、前記レーザー加工によって形成されたキャビティ形状をそのまま維持しながら、前記キャビティの全体的な幅を増加させることができる。即ち、前記デスミア工程は、前記レーザー工程によって形成されたキャビティの内壁に含まれる異物等を除去しながら、前記キャビティの全体的な幅を増加させることができる。
【0239】
即ち、前記第1マスクパターン141bにおいて、キャビティと垂直に重ならない領域を第1部分と言い、キャビティと垂直に重なる領域を第2部分と言う。そして、前記デスミア工程は、前記第1マスクパターン141bの前記第2部分の幅を増加させる工程であり得る。即ち、前記デスミア工程が行われる前の第1マスクパターン141bの第2部分の幅は、前記デスミア工程が実行された後の第1マスクパターン141bの第2部分の幅よりも小さくてもよい。
【0240】
次に、
図13を参照すると、前記レーザー加工時にマスクパターンとして用いた前記第1-1金属層141-1の第1-2部分P1-2と第3-1金属層143-1の第2-3部分P2-3を除去する工程を行うことができる。
【0241】
上記のように第1-1金属層141-1の第1-2部分P1-2が除去されることにより、最終的なキャビティ160が形成され得る。
【0242】
即ち、上記のような工程によって形成されたキャビティ160の内壁は、複数の部分に区分され得る。例えば、キャビティ160は、第1内壁S2と第2内壁S1とに区分され得る。
【0243】
次に、
図13を参照すると、実施例では、前記キャビティ160と垂直に重なる領域における第1-1金属層141-1を除去する工程を行うことができる。
【0244】
即ち、実施例におけるレーザー工程のためのストップ層は、前記第1回路パターン141と前記第1マスクパターン141bと連結される第1-1金属層141-1とを含むリング構造を有することができる。そして、前記キャビティ160内における第1-1金属層141-1は、前記キャビティ160が形成された後に除去され得る。
【0245】
前記キャビティ160が形成された領域内に、パッド141a及び第1マスクパターン141bが露出し得る。
【0246】
このとき、前記第1マスクパターン141bは、前記キャビティ160領域以外の領域に含まれた第1-1金属層141-1のエッチング工程で既に1回エッチングが行われた。
【0247】
そして、前記キャビティ160領域内における前記第1-1金属層141-1のエッチング工程で、前記第1マスクパターン141b及びパッド141aのエッチングが行われ得る。
【0248】
このとき、前記パッド141aは、第2’厚さT2'を有しているが、前記エッチング工程後に第2厚さT2を有することができる。
【0249】
但し、前記第1マスクパターン141bは、前記キャビティ160を介して第1部分141b-1を除いた第2部分141b-2のみが露出される。そして、前記第2部分141b-2は、第1部分141b-2とは異なり、前記キャビティ160が形成された領域における第1-1金属層141-1の除去工程で再びエッチングが行われるようになる。したがって、前記第1マスクパターン141bの第1部分141b-1は、第2厚さT2を有し、前記キャビティ160を介して露出した第2部分141b-2は前記第2厚さT2よりも小さい第3厚さT3を有するようになる。
【0250】
また、実施例では、第2絶縁層120及び第3絶縁層130の最外郭に保護層151、152を形成する。
【0251】
例えば、複数の絶縁層のうち最上部に配置された絶縁層の上面には、第1保護層151が配置され得る。例えば、第2絶縁層120の上面には、第1保護層151が配置され得る。また、複数の絶縁層のうち最下部に配置された絶縁層の下面には、第2保護層152が配置され得る。例えば、第3絶縁層130の下面には、第2保護層152が配置され得る。
【0252】
以上で,実施例で説明された特徴、構造、効果などは、少なくとも一つの実施例に含まれ、必ず1つの実施例に限定されるものではない。また、各実施例に例示された特徴、構造、効果などは、実施例が属する分野で通常の知識を有する者によって、他の実施例に対して組合せまたは変形して実施可能である。したがって、このような組合せと変形に係る内容は、実施例の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【0253】
以上では実施例を中心に説明したが、これは単なる例示に過ぎず、実施例を限定するものではなく、実施例が属する分野で通常の知識を有した者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲内で、以上で例示されていない多様な変形と応用が可能であることが理解できるであろう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る差異点は、添付された請求の範囲で設定する実施例の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置された第1回路パターンと、
前記第1絶縁層上に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、を含み、
前記第1回路パターンは、
前記第1絶縁層上に配置され、前記キャビティの内壁と垂直方向に重なった第1-1回路パターンを含み、
前記第1-1回路パターンは、
前記キャビティと垂直に重ならず前記第2絶縁層で覆われる第1部分と、
前記第1部分と連結され、前記キャビティと垂直に重なり、前記第1部分の厚さとは異なる厚さを有する第2部分と、を含む、回路基板。
【請求項2】
前記第1絶縁層の上面は、
前記キャビティと垂直に重ならない第1領域と、
前記キャビティと垂直に重なる第2領域と、
前記第1領域と第2領域との間に備えられ、前記キャビティの内壁と垂直に重なった境界領域と、を含み、
前記第1回路パターンは、前記境界領域に配置される、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1-1回路パターンの第1部分の厚さは、前記第1-1回路パターンの第2部分の厚さよりも大きい、請求項1に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1-1回路パターンの前記第2部分の上面は、前記第1部分の上面よりも低く位置する、請求項1に記載の回路基板。
【請求項5】
前記第1回路パターンは、
前記第1絶縁層の上面の前記第2領域に配置される第1-2回路パターンを含み、
前記第1-2回路パターンの厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さに対応する、請求項2に記載の回路基板。
【請求項6】
前記第1回路パターンは、
前記第1絶縁層の上面の前記第1領域に配置された第1-3回路パターンを含み、
前記第1-3回路パターンの厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さ及び前記第1-2回路パターンの厚さに対応する、請求項5に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1回路パターンは、
前記第1絶縁層上に配置された第1-1金属層と、
前記第1-1金属層上に配置された第1-2金属層と、を含み、
前記第1-1回路パターンの前記第1部分の第1-1金属層の厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第2部分の第1-1金属層の厚さに対応し、
前記第1-1回路パターンの前記第1部分の第1-2金属層の厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第2部分の第1-2金属層の厚さよりも厚い、請求項1に記載の回路基板。
【請求項8】
前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さと前記第2部分の厚さとの差は、
前記第1-1金属層の厚さに対応する、請求項7に記載の回路基板。
【請求項9】
前記キャビティの内壁は、
前記第1-1回路パターンの上面と連結され、第1傾斜角を有する第1内壁と、
前記第1内壁から延び、前記第1傾斜角とは異なる第2傾斜角を有する第2内壁と、を含む、請求項1に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第1傾斜角は、前記第2傾斜角よりも大きい、請求項9に記載の回路基板。
【請求項11】
前記第1傾斜角は、130度~160度の範囲を有し、
前記第2傾斜角は、92度~130度の範囲を有する、請求項9に記載の回路基板。
【請求項12】
前記第1絶縁層を貫通し、前記第1回路パターンと連結されたビアをさらに含む、請求項6に記載の回路基板。
【請求項13】
前記ビアは、前記第1絶縁層内に水平方向に離隔して複数備えられ、
前記複数のビアのうち少なくとも一つは、前記第1-1回路パターンと垂直方向に重なる、請求項12に記載の回路基板。
【請求項14】
前記第2絶縁層の厚さは、5μm~20μmの範囲を有する、請求項1に記載の回路基板。
【請求項15】
前記第2絶縁層は、RCC(Resin Coated Copper)を含む、請求項14に記載の回路基板。
【請求項16】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置され、第1-1回路パターン及び第1-2回路パターンを含む第1回路パターンと、
前記第1絶縁層上に配置され、前記第1-2回路パターンと垂直方向に重なるキャビティを含む第2絶縁層と、
前記第1-2回路パターン上に配置される接続部と、
前記接続部上に配置される電子素子と、を含み、
前記第1絶縁層の上面は、
前記第2絶縁層によって覆われる第1領域と、
前記第2絶縁層のキャビティを介して露出する第2領域と、
前記第1領域と第2領域との間に備えられ、前記キャビティの内壁と垂直方向に重なった境界領域と、を含み、
前記第1-1回路パターンは、前記境界領域に配置され、
前記第1-1回路パターンは、前記第2絶縁層で覆われる第1部分と、
前記第1部分と連結され、前記キャビティと垂直方向に重なる第2部分と、を含み、
前記第1部分の上面及び前記第2部分の上面は、段差を有する、パッケージ基板。
【請求項17】
前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さは、前記第2部分の厚さよりも大きい、請求項16に記載のパッケージ基板。
【請求項18】
前記第1絶縁層の前記第1領域上に配置される第1-3回路パターンを含み、
前記第1-1回路パターンの前記第1部分の厚さは、前記第1-2回路パターンの厚さ及び前記第1-3回路パターンの厚さに対応する、請求項17に記載のパッケージ基板。
【請求項19】
前記第1-1回路パターンは、
前記第1絶縁層上に配置された第1-1金属層と、
前記第1-1金属層上に配置された第1-2金属層と、を含み、
前記第1-1回路パターンの前記第1部分の第1-1金属層の厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第2部分の第1-1金属層の厚さに対応し、
前記第1-1回路パターンの前記第1部分の第1-2金属層の厚さは、前記第1-1回路パターンの前記第2部分の第1-2金属層の厚さよりも大きい、請求項17に記載のパッケージ基板。
【請求項20】
前記キャビティ内に配置され、前記電子素子の少なくとも一部を覆うモールディング層を含み、
前記第1-1回路パターンの第2部分は、前記モールディング層で覆われる、請求項17に記載のパッケージ基板。
【国際調査報告】