(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-10
(54)【発明の名称】構造物を組み立てるための多目的構造パネル
(51)【国際特許分類】
E04B 1/24 20060101AFI20231002BHJP
E04C 2/30 20060101ALI20231002BHJP
E04C 2/08 20060101ALI20231002BHJP
【FI】
E04B1/24 Z
E04C2/30 L
E04C2/08 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516693
(86)(22)【出願日】2021-09-21
(85)【翻訳文提出日】2022-05-31
(86)【国際出願番号】 US2021051216
(87)【国際公開番号】W WO2022061269
(87)【国際公開日】2022-03-24
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522101715
【氏名又は名称】アライン ペレス
【氏名又は名称原語表記】Alain Perez
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】アライン ペレス
【テーマコード(参考)】
2E162
【Fターム(参考)】
2E162BB10
2E162CB08
2E162GA02
2E162GB07
(57)【要約】
本発明は、構造物内のいずれの表面又は支持梁として利用できる、多目的パネル部材を対象とする。ある好ましい実施形態では、パネルは、アルミニウムからモノリシックに押出成形できる。また、これもまたアルミニウムから押出成形されることが好ましい複数の他の部品を利用して、上記パネルから構造物を組み立てるためのシステムも開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多目的構造構築パネルであって:
複数のウェブで隔てられた、2つの対向して配置された面を含む、モノリシックなパネル部材;
対応して構成された凸状部材及び凹状部材;
を備え、
前記2つの対向して配置された面は、前記凸状部材及び凹状部材と共に、前記パネル部材の長方形のプロファイルを取り囲み、
前記複数のウェブは、前記パネル部材に沿って長さ方向に延在し、かつ前記パネル部材の開放端部に隣接する、複数のチャネルを、少なくとも部分的に画定する、多目的構造構築パネル。
【請求項2】
前記パネル部材は、押出成形されたアルミニウムで構築される、請求項1に記載のパネル。
【請求項3】
前記パネル部材は6082 T6アルミニウム合金で構成される、請求項1に記載のパネル。
【請求項4】
前記対応して構成された前記凸状部材及び前記凹状部材は、1つの前記パネル部材を別の前記パネル部材と隣接した関係で配置したときに、噛合するように寸法設定及び構成される、請求項1に記載のパネル。
【請求項5】
前記2つの対向して配置された面それぞれに、複数の取付用アパーチャを更に備える、請求項1に記載のパネル。
【請求項6】
前記面、前記ウェブ、並びに前記凸状部材及び前記凹状部材の厚さはおよそ0.065~0.25インチ(1.651~6.35mm)である、請求項1に記載のパネル。
【請求項7】
前記2つの対向する面の間の距離はおよそ4.00インチ(10.16cm)である、請求項1に記載のパネル。
【請求項8】
前記凸状部材と前記凹状部材との間の距離はおよそ24.00インチ(60.96cm)である、請求項1に記載のパネル。
【請求項9】
前記パネルは更に、前記パネル部材の内側に配置された少なくとも1つの突起を備える、請求項1に記載のパネル。
【請求項10】
多目的の、モノリシックな、同一の複数のパネル部材を用いて、構造物を構築するためのシステムであって、前記システムは:
前記構造物内の全ての表面及び支持梁に利用される、モノリシックな押出成形アルミニウムパネル部材;
前記パネル部材の一方の端部を受承するためのチャネルを含むトラックであって、少なくとも1つの外側フランジを更に含む、トラック;
を備える、システム。
【請求項11】
前記トラックの前記チャネルは2つのウェブ部材によって少なくとも部分的に画定され、前記ウェブ部材はそれぞれ、その長さに沿って複数の取付用アパーチャを有し;
前記パネル部材はそれぞれ、その少なくとも1つの端部に、対応して配置された取付用アパーチャを有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
複数の前記パネル部材を、前記トラックの前記チャネルに挿入して、前記トラック及び前記パネル部材の対応する前記取付用を通して配置された複数の締結具によって、前記チャネルに固定できる、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記トラックは、前記トラックの対応するフランジを通して配置された複数の締結具によって、前記構造物の土台に固定され、前記締結具は、前記締結具と前記トラックとの間の電気的接触を防止するために、電気絶縁ワッシャを利用する、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
少なくとも1つのコーナーブラケットを更に備え、前記少なくとも1つのコーナーブラケットは、チャネル、凸状部材、及び凹状部材を含み;
前記コーナーブラケットは更に、2つの前記パネル部材に0°以外の角度で隣接するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
パネル部材インサートを更に備え、前記パネル部材インサートは、前記パネル部材のチャネル内に挿入されて前記パネル部材を構造的に補強するように寸法設定及び構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
前記構造物の切妻屋根の棟を形成するために、ある角度で隣接した複数のパネル部材を収容するように寸法設定及び構成された、棟用プレートを更に備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
前記パネル部材の前記チャネル内に少なくとも部分的に配置されるよう、対応して寸法設定及び構成された、挿入プレートを更に備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
構造物であって:
前記構造物内の複数の壁及び天井を形成するように配置される、同一となるように形成された、モノリシックに押出成形された複数のパネル部材;
前記構造物の土台に締結され、更に前記複数のパネル部材それぞれの少なくとも1つの端部を受承するように構成された、複数のトラック
を備える、構造物。
【請求項19】
前記複数のパネル部材は、前記構造物の内部を電磁場からシールドするために十分なエンクロージャを形成する、請求項18に記載の構造物。
【請求項20】
前記パネル部材はそれぞれ、2つの対向する面によって取り囲まれた複数のチャネルを備え;
前記チャネルは、断熱材及び導管を収容する、請求項19に記載の構造物。
【請求項21】
前記パネル部材のうちの少なくとも1つは、前記構造物を通して低電圧電流を伝導するために利用される、請求項19に記載の構造物。
【請求項22】
前記パネル部材のうちの少なくとも1つに、低電圧電流が供給され;
前記電流の変動は、前記構造物内の温度変化の指標である、請求項19に記載の構造物。
【請求項23】
構造物であって:
前記構造物内の複数の壁、天井、床、及び屋根を形成するように配置される、複数のパネル部材であって、前記複数のパネル部材はそれぞれ、開放端部、及び前記開放端部と連通する複数のチャネルを含む、複数のパネル部材;
前記チャネルのうちの少なくとも1つに空気を送達するよう配置された、空調ユニット
を備える、構造物。
【請求項24】
壁を形成する前記パネル部材の前記チャネルを、床及び天井のうちの少なくとも一方を形成する前記パネル部材の前記チャネルと流体連通させて配置することにより、前記壁を形成するパネル部材の前記チャネルから前記天井を形成するパネル部材の前記チャネルへと空気が流れることができるようにするよう構成された、複数のエルボジョイントを更に備える、請求項23に記載の構造物。
【請求項25】
前記構造物の部屋への空気の導入を促進するために、前記壁パネル部材の前記チャネルと流体連通して配置される、複数の吹き出しグリルを更に備える、請求項24に記載の構造物。
【請求項26】
前記構造物の部屋への空気の導入を促進するために、前記天井パネル部材の前記チャネルと流体連通して配置される、複数の吹き出しグリルを更に備える、請求項24に記載の構造物。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
本発明は、米国特許法第119条(e)の規定により、現在係属中の2021年4月2日出願の米国特許出願第17/221,061号に対する利益を主張するものであり、上記米国特許出願は、米国特許商標庁において現在係属中の仮特許出願、即ち仮出願番号が第63/081,041号であり、出願日が2020年9月21日である仮特許出願に基づくものであり、また米国特許法第119条(e)の下で上記仮特許出願に対して優先権を主張するものであり、また上記米国特許出願は、参照によって本明細書に援用される。
【0002】
更に、米国特許出願第17/221,061号はまた、米国特許法第119条(e)の規定により、2021年3月16日出願の米国仮特許出願第63/161,678号に対する利益を主張する。
【技術分野】
【0003】
本発明は、建築物又は構造物内のいずれの表面又は支持部材に使用できる、多目的構造パネルを対象としている。本発明はまた、本発明のパネル部材から建築物及び構造物を組み立てるための構築システムを提供し、上記システムは、組み立てを容易にするための様々な他の部品を含む。本発明はまた、事前に作製された押出成形合金製部品から、建築物及び構造物を組み立てるためのシステム及び方法を対象としている。
【背景技術】
【0004】
「構造断熱パネル(Structural Insulated Panel)」(「SIP」とも呼ばれる)は、フォームコアと2層の被覆材料とからなる比較的新しい建築物材料であり、これは典型的には、2枚の薄い金属の化粧板又は配向性ストランドボードの間に挟まれた発泡ポリスチレンである。これらは典型的な材木フレーム構造に対して多少の改良点を示すが、複数の重要な問題が存在する。1つの大きな問題は、耐久性及び耐食性である。パネルは互いに接着されるため、悪条件下で層が剥離する傾向を有する。また、SIPを切断するとパネルの強度が低下する場合があるため、SIPは、機械的ライン、電気的ライン、又は配管のラインをこれらに通す際に困難を呈する。SIPはまた、火災安全評価が不十分であり、耐火性評価を有する別個の製品で取り囲む必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
インターモーダル輸送コンテナもまた、合金ベースの構造システムとして用いられてきた。しかしながらこれらは作業が難しい傾向があり、また少数の標準的なサイズでしか製造されないため、上記輸送コンテナから作成される建築物の構成の選択肢が限られる。従って本発明は、これらの及び他の分野に大きな改善を提示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、本発明の多目的構造パネル部材、並びにその使用のためのシステム及び方法を用いた、建設技術の改善を対象とする。本発明のパネル部材は主に、建築物又は構造物内のいずれの表面又は支持部材として実質的に利用できる、アルミニウム押出成形用の、改良された長方形のプロファイルである。パネルは、あらゆる方向の負荷に耐えることができ、断熱及び換気のための内部チャネルを含む。従ってこれは、壁、天井、屋根、構造支持体、桁、まぐさ等として採用され得る。
【0007】
ある好ましい実施形態では、パネルは、アルミニウム、例えば6082 T6アルミニウム合金からモノリシックに押出成形される。しかしながら他の材料及び構築方法も採用してよい。例として、海洋環境に関しては高い耐食性、又は極端な温度を有する環境に関しては低い熱係数等のように、特定の合金を構造物の場所又は用途使用に基づいてカスタマイズできる。カーボンファイバ又はバサルトといった非金属材料も同様に好適であり得る。パネルは、モノリシックに形成せずに、複数の部品から組み立てることもできる。
【0008】
パネルは、いずれの所望の建築用要素に適するよう寸法設定できるが、本発明者は、様々な建築技術に好適な最適な寸法が、厚さおよそ4インチ(10.16cm)×幅24.5インチ(62.23cm)の長方形のプロファイルであると判断した。パネルの長さはまた、特にパネルが押出成形される場合に所望のとおりに長くすることもできるが、最大長さを60フィート(18.288m)とすると、パネル部材の車道における輸送が可能となる。パネルは、およそ4インチ(10.16cm)×6インチ(15.24cm)の複数の内部チャネルを含むことができ、これらはパネル2つの面の間をつなぐウェブによって隔てられている。押出成形を容易にするために、パネル部材の壁厚を均一としてよい。本発明者は、6082 T6のアルミニウム合金は、ハリケーン、高風速、積雪、及び地震に対する強度及び耐荷重性を提供するために、1/8インチ(3.175mm)の均一な壁厚しか必要としないと判断した。
【0009】
本発明の別の態様は、本発明のパネルを様々な他の部品と共に採用して、建築物を従来のように構築するのではなく組み立てることができるシステムを生み出す。詳述すると、上記パネル部材は、オス型インターロック部品及びメス型インターロック部品を含み、これらは重要なものではないが、パネル部材の位置合わせを容易にする。トラックを用いて、パネル部材を土台に対して及び互いに対して締結して、天井、床、及び屋根構造物を形成できる。フレーム要素を用いてパネル部材の終端部を覆うことができ、これにより、パネル部材の縁部に平坦面が作成され、これはドアの柱又は窓のための開口が容易になる。
【0010】
ある好ましい実施形態では、パネルは、略中空であるか又はパネル内にチャネルを有し、様々な用途に適応できる。例として、上記チャネルを利用して、機械的ライン、電気的ライン、又は配管のラインを通すことができる。更に、上記チャネルを空調のためのダクトとして利用してよい。これは、より効率的な施工に寄与するだけでなく、パネル内の空気を調和させることにより、構造物が効率的に加熱又は冷却される。その理由の一部は、パネルの一方の側から他方の側への熱の伝導(従ってパネルの一方の側から他方の側への熱損失又は熱利得)を、パネル内の空気の調和によって調節できるという事実である。このような構造物は、省スペース設計による吊天井構造の必要を実質的に排除できる。チャネルは、様々な将来の住宅技術のための導管を保管する又は上記導管として作用することもできることが理解されるであろう。
【0011】
更に別の実施形態では、チャネルは、雨水を回収、輸送、及び/又は貯蔵するよう構成できる。本発明のパネルを屋根部材として使用する場合、アパーチャを、雨水のチャネルへの導入を促進するように選択的に作成できる。屋根部材のチャネルはまた、回収された雨水の輸送及び/又は貯蔵を容易にするために、壁又は天井といった他のパネル部材のチャネルと連通するよう配置できる。
【0012】
本発明の別の特徴は、建築物の全ての表面にアルミニウムパネルを使用することにより、電磁気的に遮断された建築物を作成する能力である。これは、無線周波数伝送が建築物に出入りするのを防ぐのが望ましい可能性がある場合等の特定のシナリオにおいて、利益を提供できる。他方で、本発明はまた、同一の建築物内の様々な部屋の間での無線伝送を遮断できる。このシナリオでは、建築物全体のWiFi信号、セルラー方式信号、及びその他の信号のカバレッジを促進するために、有線メッシュネットワーク又は同様のものが望ましい場合がある。
【0013】
本発明の更に別の特徴は、特定のパネルを導電性様式で利用する能力である。主電圧(例えば100~240V)を伝導するためのパネルの使用は細心の注意を払って行うべきであるが、低電圧の電気の伝達は比較的容易に達成でき、安全性の懸念が少ない。従って、様々な低電圧電子機器は、パネルの表面と接触するだけで電力供給を受けることができる。これにより、空調サーモスタット、煙探知器、セキュリティアラームパネル及びセンサ、カメラ、並びにインターネット接続された、及び/又は「モノのインターネット(Internet of Things)」デバイスを含むがこれに限定されない他のアイテムといった、家財の配置を容易にすることができる。更に、アルミニウムパネル自体をトランスデューサとして利用して、建築物内の温度をより精密かつより効率的に決定できる。周知のように、アルミニウムの抵抗率は、温度変動に伴って変化する。従って、パネルにわたって印加される低電圧電流の変動を監視すれば、各アルミニウムパネルを温度センサとして利用できる。従って、建築物内の各部屋の温度は、現在可能なものよりもはるかに優れた粒度で監視できる。そして、「スマート(smart)空調システムによって、例えば特定の部屋の吹出しグリルを開放又は閉鎖することにより、冷却された又は加熱された空気を必要に応じて配向できる。センサ及び/又はトランスデューサとしてのパネルの使用は、温度センサとしての使用に厳密に限定されないことが理解されるであろう。
【0014】
本発明のパネル部材は、建築物又はエンクロージャにおける使用に限定されず、実質的に任意の構造部材として利用できる。従って、橋及び他のスパンを、本発明のシステムから速やかに組み立てることができる。本発明は歩道橋、イベント会場の足場、又は場合によってはホテルに更なる床面積を提供する構造的プールカバーといった、仮の及び/又は再利用可能な構造部材が望ましい場合に、特に適合性を見出すことができる。
【0015】
本発明の更に別の利点は、建築部品を個数ではなく重量で販売できることである。システムの全ての部品を押出アルミニウムから作製できることを考えると、いずれの構造物を組み立てるのに必要なアルミニウムの総質量は、該構造物に必要な部品の既知の量から計算できる。従って、特定の構造物を構築するための材料コストを容易に見積もることができる。
【0016】
本発明のこれらの及び他の目的、特徴及び利点は、図面及び発明を実施するための形態を考慮するとより明らかになる。
【0017】
本発明の性質の完全な理解のために、添付の図面と共に解釈される、以下の発明を実施するための形態を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態によるパネル部材の斜視図
【
図3】本発明の一実施形態によるコーナーブラケットの斜視図
【
図4】
図3に示されているコーナーブラケットの正面等角図
【
図5】本発明の別の実施形態によるコーナーブラケットの斜視図
【
図6】
図6に示されているコーナーブラケットの正面等角図
【
図9】本発明の一実施形態による1対の棟用プレートの斜視図
【
図10】本発明の一実施形態による補強インサートの斜視図
【
図11】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図12】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図13】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図14】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図15】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図16】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図17】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す詳細な部分切欠斜視図
【
図18】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す詳細な切欠斜視図
【
図19】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す詳細な部分切欠斜視図
【
図20】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す詳細な部分切欠斜視図
【
図21】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図22】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図23】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図24】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図25】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図26】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図27】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図28】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図29】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図30】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図31】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図32】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図33】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図34】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図35】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図36】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図37】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図38】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図39】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図40】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図41】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図42】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図43】本発明の一実施形態による複数の部品の斜視図
【
図44】本発明のシステムにより組み立てられた様々な部品を示す部分切欠斜視図
【
図45】本発明の別の実施形態による2つのパネル部材の断面図
【
図47】本発明の別の実施形態によるトラックの斜視図
【
図49】本発明の更に別の実施形態によるトラックの斜視図
【
図51】本発明の一実施形態によるパネル部材を用いた、部分的に構築された構造体
【
図52】本発明の一実施形態によるガセットプレートの斜視図
【
図53】本発明の一実施形態による2つのパネル部材に隣接するガセットプレートの使用を示す斜視詳細図
【
図54】本発明の一実施形態による挿入プレートの斜視図
【
図56】本発明の一実施形態によるパネル部材のチャネル内に配置された挿入プレートを示す斜視図であり、ここではパネル部材は開示を助けるために部分的に透明なものとして示されている
【
図57】本発明の別の実施形態によるパネルの正面等角図
【
図59】本発明の別の実施形態によるトラックの正面等角図
【
図60】本発明の更に別の実施形態によるトラックの正面等角図
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面の複数の図を通して、同様の参照番号は同様の部分を指す。
【0020】
本発明の構築システム全体を詳細に開示するが、まずシステムの様々な個々の部品について記載することには価値がある。
図1及び2を参照すると、パネル部材又はパネル10の好ましい実施形態が示されている。パネル10は好ましくは、押出成形等によってモノリシックに形成されるが、複数の部品からパネル10を組み立てることも可能であり得る。パネル10は、複数のウェブ15によって支持された、2つの対向して配置された面12を含む。面12は、パネル10のプロファイルの長縁部1も画定する。パネル10は、パネル10のプロファイルの短縁部2を画定する凸状部材13及び凹状部材14も含む。凸状部材13及び凹状部材14はまた、例えば壁、床、又は天井の構築に用いられる際に、連続した隣接するパネル部材10間の噛合関係を容易にする役割も果たす。噛合関係を容易にすることができる限り、凸状部材13及び凹状部材14の正確な形状は重要でないことが理解されるであろう。図では、これらは単純な形状として示されている。ウェブ15は、パネル10に沿って長さ方向に延在し、かつパネル10の各端部における開放端部16で終端する、複数のチャネル11を、少なくとも部分的に画定する。パネル10は、所望の位置に配置された複数の取付用アパーチャ17も含んでよく、以下に更に記載されるように、本発明のシステムの様々な部品上の他の取付用アパーチャと揃うように配置できる。
【0021】
図3~6に移ると、2つのコーナーブラケット20、20’が示されており、これらは本発明の一実施形態と共に採用してもよいが、必要又は必須ではない。確認できるように、コーナーブラケット20、20’は本質的には、0以外の角度での(即ち直線状でない)パネル10の隣接を容易にするために面上に配置された凸状部材23、23’及び凹状部材24、24’で取り囲まれた、チャネル21、21’である。建築物の構築における比較的標準的なコーナー角は90°であり、これは
図3及び4に示されている。確認できるように、凸状部材23及び凹状部材24は互いに直交しており、これにより、連続したパネル部材10の90°の角度での隣接が容易になる。しかしながら実質的に、隣接角度を、
図5及び6に示されているように適応させることもできる。
【0022】
図7は、本発明のある好ましい実施形態によるトラック30を示す。トラックは、2つのウェブ31によって少なくとも部分的に画定されたチャネル33、及び外側フランジ32を含む。パネル部材10をチャネル33に挿入することによって、壁、床、又は天井を構築する際の位置合わせ及び締結を容易にすることができる。これに関して、取付用アパーチャ35を、(
図1に示されているように)パネル部材の取付用アパーチャ17と位置合わせすることによって、パネル10のトラック30への締結を容易にすることができる。
【0023】
ここで
図8に移ると、本発明のある好ましい実施形態によるフレーム40が示されている。フレーム40は、パネル10を用いて窓の開口部の枠を形成するとき等、必要なときにエンドキャップとして機能できる。従ってこれは、ウェブ41によって少なくとも部分的に画定されたチャネル42を含み、外側フランジがないことによりトラックと区別される。フレーム40もまた複数の取付用アパーチャ43を含んでよく、これによりパネル10に対する締結が容易になる。
【0024】
図9は、切妻屋根の棟に沿ったパネル部材の隣接を容易にするための、棟用プレート50を示す。
図10は、本質的に取り囲まれたチャネル又は箱型梁であるインサート60を示し、このインサート60をパネル10のチャネル11に挿入することにより、例えばパネル10を支持梁又は桁として使用する場合にパネル10に構造補強を提供できる。インサート60を用いて、パネル10の自立式スパン又は片持ち構成のための安全マージンを増大させることもできる。
【0025】
個々の部品のうちのいくつかを説明したため、部品の相互接続性について議論できる。
図11~16を参照すると、上述の部品を用いて作成された組立体の複数の部分詳細図を確認できる。各図において、複数のパネル10、トラック30、及びフレーム40が、住宅又は建築物といった構造物のための土台500の上部に、様々な構成で配置されている。確認できるように、パネルは、建築物の様々な外壁及び内壁、天井、上層階の床、並びに屋根を形成するために使用される。トラック30は、天井/床又は屋根と壁との接続を形成するために2つのパネルを接合する際に、パネル10を土台500に及び互いに対して固定するために使用される。フレーム40は、窓の枠を形成する際に、「エンドキャップ(end cap)」として機能する。そうしなければ、パネル10上の凹部14及び凸部13の存在により、窓の内部開口部が均一な平坦面でなくなってしまう。
【0026】
図11では、複数のトラック30は土台500に締結されており、複数のパネル部材10を、壁部材として利用するための垂直配向に支持するために利用されている。
図12では、2つのパネル部材を「T」字型構成で確認でき、これは、パネル部材を柱及び支持梁として使用することもできることを示すためのものである。また、
図12では、パネル10は、1つのパネル10を、柱として機能する2つの他のパネル10にわたってまぐさとして吊り下げることにより、窓を形成するよう配設される。窓及び/又は窓縦枠の設置のための平坦面を準備するために、フレーム40が窓の内部に締結されていることも確認できる。
【0027】
図13は、複数の垂直に配向されたパネル部材10の上部に締結された複数のトラック30を示す。これに関して、構造物は、2階又は陸屋根の追加のために準備されている。
図14は、1階の天井及び2回の床として採用される水平配向のパネル部材10を示す。以下で更に詳細に開示されるように、水平なパネル部材10は、外側フランジ32を通って挿入されたセルフドリルねじ、ボルト、又はリベット等の締結具によって、トラック30に固定される。
図15では、別の垂直に配向されたパネル部材10’がトラック30に設置されることによって、2階の壁が形成される様子を確認できる。水平に配向されたパネル部材10が構造物の外側に片持ちされ、日除け又はバルコニーとして機能できることも確認できる。最後に
図16では、更に別のパネル部材10が角度の付いた構成で設置され、これによって頂点又は切妻屋根が形成されることを確認できる。上記パネル部材10は、トラック30を介して、垂直に配向されたパネル部材に固定される。
【0028】
図17及び18は、本発明の一実施形態によるコーナー構成の詳細図を示す。
図17は、90°のコーナーブラケット20と、これに関連するパネル10の凸状部材13及び凹状部材14とコーナーブラケット20の凸状部材23及び凹状部材24との間の噛合インタフェースとを介した、2つの隣接するパネル10の間の相互接続を示す。
図18は、外側フランジ32を通る締結具600を介して土台500に締結された複数のトラック30を示す。特定のシナリオでは、鋼鉄製締結具を用いてコンクリート製土台を貫通することが望ましい場合がある。しかしながら、トラック30がアルミニウム製である場合、ガルバニック腐食が時間の経過と共に発生し得る。従って、ネオプレン製ガスケット又はワッシャを用いて、締結具600をトラック30から絶縁することにより、締結具600とトラック30との間の電気的接触を回避できる。更に、複数の締結具600を、トラック30及びパネル10それぞれの対応する取付用アパーチャを通るように配置することによって、パネル10をトラック30に固定する。
【0029】
図19及び20は、多層建築物を構築するために利用される本発明のシステムの詳細図を提供する。従って複数のパネル10が、壁、並びに1階の天井及び2階の床を構築するために利用されている。天井/床として機能するパネル10は、壁として機能するパネル10上に配置された2つのトラック30に挟まれる。このシナリオでは、締結具600は、トラックの外側フランジ32を通って、床として機能するパネル内へと配置される。このようにして、床として機能するパネル10を所定の位置に確実に保持できる。特定の実施形態では、パネル10が適切に配置された取付用アパーチャを有していない場合があるため、セルフタッピングねじ、ボルト、又はリベットをこの目的のために使用することが望ましい場合がある。
【0030】
図21及び21Aは、部分的に完成した構造物を、更なる例示のために、構築済みの形態及び展開された形態の両方で示す。また、確認できるように、複数のパネル部材10が隣接することによって切妻屋根が形成されている。よって、2つの棟用プレート50を採用して、屋根の棟における各パネル10の接続を促進する。
【0031】
図22は、連続したパネル10間に膜100を利用した、部分的に完成された構造物を示す。ある好ましい実施形態では、膜100は自己接着性かつ耐水性である。従って、特に屋根の構築に関して、本発明のシステムを、水の侵入に対する耐性が問題となる場合に採用できる。確認できるように、膜100は、いずれの2つの連続したパネル10の相互接続部に適用することによって、そこに形成される隙間に水が滲出しないことを保証できる。この図は、パネル部材10を片持ち構成で使用して、日よけ及びバルコニーを形成できることも示す。特に隣接するパネル10の間に、膜100に加えて、又は膜100の代わりに、コーキングを採用してもよい。
【0032】
図23~28は、従来の内外装仕上げを、パネル部材10の上部に適用することによって、本システムと組み合わせて使用する方法を示す。非限定的な例として、外装仕上げとしては、:被覆材料、ハウスラップ/メッシュ、及びスタッコ(
図23);硬質断熱材、グラスファイバメッシュ、及びスタッコ(
図24);又は被覆材料、高密度ポリエチレン紙、及びサイディング(
図25)が挙げられる。内装仕上げの非限定的な例としては、:乾式壁及び塗料(
図26);セメントボード及びスタッコ(
図27);並びに下地ストリップ、セメントボード、及び壁タイル(
図28)が挙げられる。
【0033】
図29~34は、従来の屋根及び床の仕上げを本システムと組み合わせて使用する方法を示す。非限定的な例として、このような屋根の仕上げとしては:硬質断熱材、被覆材料、及びTPO(
図29);硬質断熱材、防湿バリア、及び金属タイル(
図30);又は硬質断熱材、合板、及びアスファルトシングル(
図31)が挙げられる。フローリングの仕上げとしては、非限定的な例として:建築用紙/メッシュ及びタイルのフローリング(
図32);プラスチックバリア、フォームパッド、及びラミネートウッド(
図33);又は下地ストリップ、フォームパッド、及び硬質木材(
図34)が挙げられる。
【0034】
図35~35Dは、従来の機械的ライン、電気的ライン、及び配管のラインを本発明と統合する方法を示す。特に、水道管1000及び電線管2000は、パネル10内のチャネル11を通して簡単にルーティングできる。更に、チャネル11は、
図35Bに示されているように、空調ダクト300として使用できる。
【0035】
図36~41は、パネルの表面に適用できる、又はパネル10のチャネル11内に配置できる、様々な断熱材の選択肢を示す。
図36は、構築中にチャネル11内に滑り込ませることができる、発泡体等の、事前に成形された又は事前に切断された断熱材3000の図である。
図37は、パネル10の面12に適用できるスプレー断熱材4000を示す。
図38は、電気的ライン又は配管のラインが利用されるチャネル11内で利用可能な、射出発泡断熱材5000を示す。
図40及び41は、パネル10の開放端部16によって現場で断熱材を追加できることを示している。
【0036】
図42及び44は、空調ユニットからの冷却された空気を、パネル10のチャネル11を介してより効率的にルーティングする方法の概略図を提供する。
図43は、この目的を容易にする追加の部品を示す。確認できるように、コネクタ330及びエルボ320を用いて、空調ユニット6000からの冷却された空気を、1つ以上のチャネル11内へ、及び連続したパネルのチャネル11間へルーティングできる。これは単にトラック30(及びパネル10の端部)にアパーチャを設けることによって、連続するパネル10とトラック30との間の空気流を促進することもできるが、これは構造物全体の構築を妨げる場合がある。エルボ320及びコネクタ330は、このような利点を、構築後に実装することを可能にする。冷却された空気を、壁パネル10又は天井パネル10を介して室内に導入するために、吹出しグリル310を採用することもできる。
【0037】
図45及び46に移ると、パネル10’の別の実施形態が図示されている。この実施形態は、屋根部材としてのパネル10’の利用に特に好適である。確認できるように、パネル部材10’は、上述の実施形態と同一の構造物を含み、これは、複数のウェブ15’で隔てられた対向する面12’を含み、上記複数のウェブ15’は、少なくとも部分的に、パネル10’の開放端部16’を横断するチャネル11’を画定する。パネル10’もまた凸状部材13’及び凹状部材14’を含む。本実施形態のこの追加の構造物は、パネル10の長さを横断するフランジ付き延長部19である。各フランジ付き延長部19は、パネル10’に向かって内向きに延在するフランジを含む。
図45で確認できるように、2つのパネル10’が互いに隣接している場合、フランジ付き延長部19は互いに当接する。そして、フランジ付き延長部のフランジ部分を取り囲むキャップ200を、両方のフランジ付き延長部19の周りに配置することによって、2つのパネル10’を一体としてロックして、耐水シールを形成できる。この様式では、上記組立体は、既存の金属製屋根の典型的な圧着構造に近いものとなる。本発明のこの実施形態を利用すると、パネル10’を屋根部材として採用する際の、膜及びコーキングといった追加の防水ステップの必要性が回避される。
【0038】
図47及び48は、切妻屋根の構築を容易にするために使用できる、トラック30’の代替実施形態を示す。確認できるように、ウェブ31’は外側フランジ32’に対して角度を有する。従って、パネル部材10又は10’が切妻屋根に使用するための角度で位置決めされると、このパネル部材10又は10’は外側フランジ32’に対して同一平面上となることができ、これによって、より良好な締結が促進される。
【0039】
図49及び50は、2つのウェブ31’’それぞれから垂直に突出する2つの外側フランジ32’’を含む、トラック30’’の更に別の実施形態を示す。このトラック30’’の実施形態は、内壁を天井の支持に使用する場合等の特定の設置シナリオに好適である。壁は2つのウェブ31’’の間のチャネルに挿入でき、その一方で天井パネルは2つのフランジ32’’それぞれに固定できる。
【0040】
図51は、部分的に完成した構造物を示し、ここではパネル10は、柱として機能するパネルの間の比較的長いスパンを支持するために、垂直に配向された構成で使用される。
図51の文脈での開示を支援する目的で、垂直に配向されたパネルを10’で示し、水平に配向されたパネルを10’’で示す。垂直に配向されたパネル10’は、パネルの平面内の荷重を支持するものと言うこともでき、その一方で、水平に配向されたパネル10’’は、パネルの平面外の荷重を支持するものと言うことができる。パネルの曲げ強度は、その長縁部よりもその短縁部付近においてはるかに大きいことが理解されるだろう。従って、垂直に配向されたパネル10’は、片持ちされるか、2つ以上の点の間に懸架されるか、又はその他の様式で不連続に支持されている場合に、水平に配向されたパネル10’’に比べてはるかに大きな荷重に耐えることができる。柱として機能するパネル10は、軸方向荷重を支持するように構成される。
【0041】
図51はまた、垂直配向で配置されたパネル部材10’を用いて尖り屋根を支持する構成も示している。更に
図52及び53を参照すると、パネル部材10とパネル部材10’との間の、角度を有する、垂直に配向された接続を容易にするために、ガセットプレート70を使用できる。ガセットプレート70は、ボルト又は他の締結具の使用をサポートするための取付用アパーチャ71を含んでよい。
【0042】
図54及び55は、本発明の一実施形態による挿入プレート80を示す。この挿入プレートは、内部チャネル83を少なくとも部分的に画定する、2つのウェブ81を含む。2つのフランジ82は、挿入プレート80の外部に突出している。図示されているように、フランジ82はウェブ81と直交しているが、これらは所望のいずれの角度で配置してよい。ここで
図56に移ると、挿入プレート80が、パネル部材10のチャネル11に挿入されるようになっていることを確認できる。従って、2つのウェブ81の間の挿入プレート80の長さは、チャネル11に対応するように構成及び寸法設定する必要がある。最も好ましい実施形態では、これは(既に開示されているように)およそ4インチ(10.16cm)四方である。従って、ここで確認できるように、挿入プレート80は、パネル10内にウェブを配置することがより望ましいいずれのシナリオにおいて、トラック30、30’、及び30’’と同様の様式で使用できる。これは、審美上の目的のため、防水のため、又は他の理由のためであってよい。更に、挿入プレート80は、パネル部材10のチャネル11のうちのいくつかを、機械的導管、電気的導管、若しくは配管の導管、又は他の様々な目的に使用する場合のような、全長にわたるトラック部材が好適でない可能性がある場合の設置に有用でもあり得る。複数の単一のチャネルのサイズの挿入プレート80を使用することは、トラック30を所望のサイズに切断するよりも好ましい場合がある。
【0043】
図57及び58に移ると、パネルの内面に沿った突出部又は突起3を含む、パネル10’’’’の更に別の実施形態が示されている。突起3は、締結部が把持するための追加の材料を提供し、これにより、パネル10’’’’を固定して保持するために必要な、パネルあたりの締結具の総数を削減できる。突起3は実質的に、その目的のために望ましいサイズ、寸法、又は配置を取ることができる。図示されている実施形態では、突起3は、各パネル10’’’’の側部からおよそ1/2インチ(1.27cm)に配設され、およそ1/4インチ(0.635cm)の厚さを有する。突起3はパネルの全長にわたって延在してもよく、又は所望の長さに切り詰められていてもよい。
図58を特に参照すると、締結具の正確な配置についてユーザを支援するために、外側表面上に視覚的マーカ4を設けることができる。
【0044】
図59及び60を参照すると、トラック30’’’及び30’’’’の更なる実施形態がそれぞれ示されている。各トラック30’’’、30’’’’は、トラック30’’’、30’’’’のチャネル33’’’、33’’’’内にパネルを更に構造的にしっかりと取り付けるために、既に開示されている実施形態に対して追加のフランジ32’’’、32’’’’を含む。これは、既に開示されているように単一のフランジに依存するのではなく、締結具を両方のフランジ32’’’、32’’’’に打ち込むことができるという事実によるものである。
図59は、3つのチャネル33’’’それぞれに3つのパネルを収容できる「T」字型のトラック30’’’を示す。
図60は、2つのパネルを収容できる「L」字型トラック30’’’’を示す。トラック30’’’、30’’’’は、いずれの配向又は耐荷重に適合するように寸法設定及び構成できる。例えば追加の支持を提供するために、フランジ32’’’、32’’’’を長くすることができる。
【0045】
本発明の上述の実施形態には、細部の多数の修正、変形、及び変更が可能であるが、上記説明中の全ての事項、及び添付の図面に示されている全ての事項は、限定的な意味ではなく例示として解釈されることが意図されている。従って本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその法的均等物によって決定されるものとする。
【符号の説明】
【0046】
1 パネルのプロファイルの長縁部
2 パネルのプロファイルの短縁部
3 突起
4 視覚的マーカ
10、10’、10’’、10’’’’ パネル、パネル部材
11 複数のチャネル
12、12’ 面
13、13’ パネルの凸状部材、凸部
14、14’ パネルの凹状部材、凹部
15、15’ パネルのウェブ
16、16’ 開放端部
17 パネルの取付用アパーチャ
19 フランジ付き延長部 20,20’ コーナーブラケット
21,21’ チャネル
23,23’ コーナーブラケットの凸状部材
24,24’ コーナーブラケットの凹状部材
30、30’、30’’、30’’’、30’’’’ トラック
31、31’、31’’ トラックのウェブ
32、32’、32’’、32’’’、32’’’’ 外側フランジ
33、33’’’、33’’’’ トラックのチャネル
35 トラックの取付用アパーチャ
40 フレーム
41 フレームのウェブ
42 フレームのチャネル
43 フレームの取付用アパーチャ
50 棟用プレート
60 インサート
70 ガセットプレート
71 取付用アパーチャ
80 挿入プレート
81 挿入プレートのウェブ
82 挿入プレートのフランジ
83 内部チャネル
100 膜
200 電線管
300 空調ダクト
310 吹出しグリル
320 エルボ
330 コネクタ
500 土台
600 締結具
1000 水道管
2000 電線管
3000 断熱材
4000 スプレー断熱材
5000 射出発泡断熱材
6000 空調ユニット
【国際調査報告】