IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ プフリッチュ ゲーエムベーハー ウント コー,カーゲーの特許一覧

特表2023-542452コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートの使用、コルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法
<>
  • 特表-コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートの使用、コルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法 図1
  • 特表-コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートの使用、コルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法 図2
  • 特表-コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートの使用、コルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法 図3
  • 特表-コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートの使用、コルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法 図4
  • 特表-コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートの使用、コルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法 図5
  • 特表-コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートの使用、コルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法 図6
  • 特表-コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートの使用、コルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法 図7
  • 特表-コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートの使用、コルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法 図8
  • 特表-コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートの使用、コルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法 図9
  • 特表-コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートの使用、コルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-10
(54)【発明の名称】コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートの使用、コルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法
(51)【国際特許分類】
   F16L 25/00 20060101AFI20231002BHJP
   F16B 2/06 20060101ALI20231002BHJP
   F16L 21/02 20060101ALI20231002BHJP
【FI】
F16L25/00 Z
F16B2/06 A
F16L21/02 F
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023501673
(86)(22)【出願日】2021-07-15
(85)【翻訳文提出日】2023-01-11
(86)【国際出願番号】 EP2021069743
(87)【国際公開番号】W WO2022013347
(87)【国際公開日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】102020118953.2
(32)【優先日】2020-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520275076
【氏名又は名称】プフリッチュ ゲーエムベーハー ウント コー,カーゲー
【氏名又は名称原語表記】PFLITSCH GMBH & CO. KG
【住所又は居所原語表記】Ernst-Pflitsch-Strasse 1,42499 Huckeswagen Deutsch
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レンツィング,ローランド
(72)【発明者】
【氏名】レヒナー,マーチン
(72)【発明者】
【氏名】リピラ,ロザリオ
【テーマコード(参考)】
3H015
3H016
3J022
【Fターム(参考)】
3H015BA01
3H015BA02
3H015BA04
3H015BB05
3H015BC01
3H016EA04
3J022EA42
3J022EB12
3J022EC17
3J022EC22
3J022FB04
3J022FB07
3J022FB12
3J022FB17
3J022FB18
3J022GA04
3J022GA12
(57)【要約】
【課題】コルゲートパイプを連結構造体に密接に結合させることができるコンパクトな取付具又はシステムを提供する。
【解決手段】
カットアウトを有するコルゲートパイプねじ締結システム用のシーリングインサートが提案され、特にカットアウトは、コルゲートパイプを受け入れるために、シーリングインサートの長手軸の方向に形成され、シーリングインサートを完全に貫通する。本カットアウトを区画する内壁は、少なくとも1つ、好ましくは複数、特に少なくとも2つの、少なくとも部分的に円周方向に延びるリブを備える。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コルゲートパイプを受け入れるためのカットアウト(16)を含むコルゲートパイプねじ締結システム(70)用のシーリングインサート(10)であって、前記カットアウト(16)を区画する内壁(60)が、少なくとも1つの部分的に円周のリブ(62)を含むことを特徴とするシーリングインサート(10)。
【請求項2】
少なくとも2つの円周リブ(62)を含むことを特徴とする請求項1に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項3】
前記リブ(62)が、互いに等間隔に配置されることを特徴とする請求項2に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項4】
前記リブ(62)は、断面が台形、長方形、三角形、円弧セグメント形状又は少なくとも部分的に楕円形であることを特徴とする請求項1乃至3のうちの1つ以上の請求項に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項5】
- 前記内壁(60)は第1の内壁部分(64)と第2の内壁部分(66)とを含み、
- 前記第1の内壁部分(64)は、少なくとも1つのリブ(62)を含み、
- 前記第2の内壁部分(66)は、リブ(62)を含まない、ことを特徴とする請求項1乃至4のうちの1つ以上の請求項に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項6】
第1の端面(12)と反対側の第2の端面(14)とを含む請求項5に記載のシーリングインサート(10)であって、前記第1の内壁部分(64)は、前記第1の端面(12)又は前記第2の端面に関連付けられることを特徴とするシーリングインサート(10)。
【請求項7】
少なくとも1つのリブ(62)が、前記第1の端面(12)又は前記第2の端面(14)と面一であることを特徴とする請求項1乃至6のうちの1つ以上の請求項に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項8】
第1の端面(12)と反対側の第2の端面(14)とを含み、前記第1の端面(12)から前記第2の端面(14)まで完全に貫通する少なくとも1つスリット(19)とを含むことを特徴とする請求項1乃至7のうちの1つ以上の請求項に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項9】
第1の外径(22)を有する第1の外壁部分(20)と第2の外径(32)を有する第2の外壁部分(30)とを含む請求項1乃至8のうちの1つ以上の請求項に記載のシーリングインサート(10)であって、前記第1の外径(22)は、前記第2の外径(32)より大きいことを特徴とするシーリングインサート(10)。
【請求項10】
前記シーリングインサート(10)の材料の厚さが、前記第1の端面(12)に向かって及び/又は前記第2の端面(14)に向かって減少することを特徴とする請求項1乃至9のうちの1つ以上の請求項に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項11】
前記シーリングインサート(10)の前記材料の厚さが、前記第2の内壁部分(66)においてのみ、前記第1の端面に向かって又は前記第2の端面に向かって(12、14)減少することを特徴とする請求項10に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項12】
回転防止手段(40)が前記シーリングインサート(10)の外側シェル(18)に配置されることを特徴とする請求項1乃至11のうちの1つ以上の請求項に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項13】
前記回転防止手段(40)が、前記シーリングインサート(10)の長手軸(11)に平行に配置された複数のラッチ要素(42)を含むことを特徴とする請求項12に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項14】
押圧ねじ(72)と、ねじ締結体(74)と請求項1乃至13のうちの1つ以上の請求項に記載のシーリングインサート(10)とを少なくとも含むことを特徴とするコルゲートパイプねじ締結システム(70)。
【請求項15】
前記ねじ締結体(74)が、前記シーリングインサート(10)の回転防止手段(40)に対応する回転防止手段(76)を含むことを特徴とする請求項14に記載のコルゲートパイプねじ締結システム(70)。
【請求項16】
前記ねじ締結体(74)が、前記押圧ねじ(72)のための停止面(80)を含むことを特徴とする請求項14乃至15のうちの1つ以上の請求項に記載のコルゲートパイプねじ締結システム(70)。
【請求項17】
コルゲートパイプを前記コルゲートパイプねじ締結システム(70)に対し密封するための、請求項14乃至16のうちの1つ以上の請求項に記載のコルゲートパイプねじ締結システム(70)において、請求項1乃至13のうちの1つ以上の請求項に記載のシーリングインサート(10)の使用。
【請求項18】
コルゲートパイプを連結構造体に接続するための、請求項14乃至16のうちの1つ以上の請求項に記載のコルゲートパイプねじ締結システム(70)の使用。
【請求項19】
複数の波形谷部を有するコルゲートパイプを連結構造体に取り付けるための方法であって、
- 前記コルゲートパイプに押圧ねじ(72)をねじ込むステップと、
- 少なくとも1つのリブ(62)が前記コルゲートパイプの波形谷部と係合するようにシーリングインサート(10)のカットアウト(16)に前記コルゲートパイプを挿入するステップと、
- 前記連結構造体にねじ締結体(74)を挿入するステップと、
- 前記コルゲートパイプを装着した前記シーリングインサート(10)を前記ねじ締結体(74)に挿入するステップと、
- 前記押圧ねじ(72)によって前記シーリングインサート(10)の材料の材料変位が生じるように、前記押圧ねじ(72)を前記ねじ締結体(74)にねじ込むステップであって、ここで、前記材料が前記コルゲートパイプに対して少なくとも部分的に密閉して静止するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
前記押圧ねじ(72)は、前記ねじ締結体(74)の停止面(80)までねじ込まれることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記コルゲートパイプが、取り付けられた状態において、前記ねじ締結体(74)の前記押圧ねじ(72)側及び前記ねじ締結体(74)側で前記コルゲートパイプねじ締結装置を越えて突出するように、前記コルゲートパイプが前記シーリングインサート(10)の中に挿入されることを特徴とする請求項19乃至20のうちの1つ以上の請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートとコルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術からコルゲートパイプ用の取付具のみが知られており、例えば、コルゲートパイプと、連結構造体に取り付け可能なコルゲートパイプ用の取付具とを含むケーブル保護システムが知られている。先行技術から知られている取付具は、それ自体が密閉されておらず、液体の侵入に対する密閉性を確保するために、追加のシールを導入する必要がある。特別な密閉性への要求を確実にするために、さらに取付具の下流にケーブルねじ締結システムを設ける必要があり、これは構造を非常に大きくする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、先行技術により知られている取付具を改良することである。特に、コルゲートパイプを連結構造体に密接に結合させることができるコンパクトな取付具又はシステムを提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、本発明によれば、コルゲートパイプを受け入れるためのカットアウトを含む、コルゲートパイプねじ締結システム用のシーリングインサートによって達成され、カットアウトを区画するシーリングインサートの内壁は、少なくとも1つ、好ましくは複数、特に少なくとも2つの部分的に円周方向に延びるリブを含む。
【0005】
さらに、この目的は、本発明によれば、少なくとも押圧ねじ、ねじ締結体及びシーリングインサートを備えるコルゲートパイプねじ連結システムによって達成される。
【0006】
さらに、この目的は、本発明によれば、コルゲートパイプねじ締結システムのねじ締結体に関してコルゲートパイプを密閉するためのコルゲートパイプねじ締結システムにおけるシーリングインサートの使用によって達成される。
さらに、この目的は、本発明によれば、コルゲートパイプを連結構造体に接続するためのコルゲートパイプねじ締結システムの使用によって達成される。
【0007】
さらに、この目的は、本発明によれば、複数の波形谷部を有するコルゲートパイプを連結構造体に取り付ける方法によって達成され、その方法は以下のステップを含む。
- コルゲートパイプに押圧ねじをねじ込むステップ。
- 少なくとも1つのリブ、好ましくは複数のリブ、特に少なくとも2つのリブが波形谷部と係合するように、シーリングインサートのカットアウトにコルゲートパイプを挿入するステップ。少なくとも2つのリブが設けられている場合、これらは2つの波形谷部と係合し、一般に、所定の数のリブがある場合、これらのリブは、リブの数に対応するコルゲートパイプの波形谷部と係合する。
- 連結構造体にねじ締結体を挿入するステップ。
- コルゲートパイプを装着したシーリングインサートをねじ締結体に挿入するステップ。
- 押圧ねじによってシーリングインサートの材料の変位が生じるように、押圧ねじをねじ締結体にねじ込むステップ。ここで、材料がコルゲートパイプに対して少なくとも部分的に密閉して静止する。
【0008】
カットアウトを含むコルゲートパイプねじ締結システム用のシーリングインサートが提案され、特にカットアウトは、コルゲートパイプを受け入れるために、シーリングインサートの長手軸の方向に形成され、シーリングインサートを完全に貫通する。カットアウトを区画する内壁は、少なくとも1つ、好ましくは複数、特に少なくとも2つの、少なくとも部分的に円周方向に延びるリブを含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明の意味におけるコルゲートパイプとは、例えばプラスチックや金属などの材料からなるパイプであって、少なくともパイプの部分領域又は部分長において、好ましくはパイプの全長にわたって、パイプの長手方向に波形に変化する直径を有する。特に、長手方向に波形に変化する外径、より好ましくは長手方向に波形に変化する内径、さらに好ましくは、それらの波形がそれらの波形谷部と波形頂部に関して対応する外径と内径を有する。少なくともパイプの外表面、好ましくはパイプの内表面にも、波形が形成されているため、その波形によってコルゲートパイプは柔軟である。好ましくは、波形は、長手方向にリング状に形成された直径の変化である。少なくとも2つの波形は、2つの波形頂部の間に1つの波形頂部と1つの波形谷部を形成する。波形は、連続的又は離散的に構成できる。例えば、連続的に構成された波形は、コルゲートパイプの長手方向の断面において、実質的に正弦波状となる。波形の離散的な推移を有するコルゲートパイプの例示的な構成では、特に2つの波形頂部の間で、これらの波形は、コルゲートパイプの外表面に波形谷部を形成する平坦部分を有する。断面において、波形頂部は、ほぼ又は正確に正弦波、長方形、台形、半円形、又は部分的に楕円形になるように設計することができる。コルゲートパイプに関連して、コルゲートパイプ内に案内されたケーブル又はホースの周りに係合するインサートを備えたねじ締結システムを提供又は配置することができるので、ケーブル又はホースはねじ締結システムにおいて安定性を与えられ、有利にはインサートによって一定の密閉効果が達成される。
【0010】
本明細書において「実質的に」という用語が使用される限り、これは経済的及び技術的観点から当業者にとって正当化できる許容範囲を示すものであり、対応する特徴はそのようなものとしてなお認識又は実施され得る。
【0011】
ある構成では、シーリングインサートは実質的に円筒形である。別の実施形態では、シーリングインサートが第1の端面と反対側の第2の端面を有する。より好ましくは、シーリングインサートは、外側シェルを含み、好ましくは少なくとも部分的に円筒形シェルの構成を有する。さらに好ましくは、シーリングインサートは、シーリングインサートを完全に貫通するように形成されたカットアウトを含む。
【0012】
本発明の意味において、「完全に貫通する」とは、カットアウトが、シーリングインサートの長手方向軸に沿って、これにより画定される長手方向において、第1の端面から第2の端面まで完全に延びることを意味する。これは、シーリングインサートの長さ、そしてシーリングインサートの内壁の長さをも画定する。好ましくは、カットアウトはコルゲートパイプを受け入れるように構成される。
【0013】
一実施形態では、カットアウトは、区画する内壁を含む。カットアウトを区画する内壁は、少なくとも部分的に円筒形及び/又は少なくとも部分的に円錐形になるように構成され得る。
【0014】
ある構成では、完全に貫通するカットアウトは、内壁によって区画される。内壁は、第1の内壁部分を有する。一実施形態では、第1の内壁部分が、シーリングインサートの第1の端面に関連付けられる。別の実施形態では、第1の内壁部分が、シーリングインサートの第2の端面に関連付けられる。より好ましくは、第1の内壁部分は、少なくとも1つ、好ましくは複数の部分的に周方向に延びるリブを含む。特に、リブは、半径方向内側に延びるように構成され、好ましくは、カットアウトによって形成された空洞に延びるように構成される。リブは、好ましくは、完全に周方向に延びるように形成される。本発明の意味において、「周方向」という用語は、リブの長手方向の範囲が内壁の円周に沿って延びることを意味すると理解されるものとする。リブの長手方向の範囲は、シーリングインサートの長手軸に対し垂直に伸びる。完全に円周方向に伸びるリブは、閉じたリングを形成する。リブは、部分的に円周構成を有することができる。好ましくは、部分的な円周リブは内壁の全周にわたって延びず、リングセグメントとも呼ばれ得る1つ以上のリブセグメントを形成する。別の構成では、複数のリブセグメントが内壁の高さに配置され、好ましくは、これらは周方向に互いに離間している。周方向に内壁の高さで配置された複数のリブセグメントは、本発明の意味において、部分的に周方向に延びるリブとして理解されるものとする。
【0015】
別の実施形態では、リブは、断面がほぼ又は正確に台形、長方形、三角形、円弧セグメント状及び/又は少なくとも部分的に楕円形になるように設計されている。好ましくは、リブはそれぞれ、特にリブの設計が三角形、台形及び/又は円弧セグメント形状の場合、互いに約60°~約90°、好ましくは約65°~約75°、より好ましくは約70°の角度である2つのフランクを有する。長方形として扱うことができる好ましい実施形態では、2つのフランクは中間部分を介して互いに接続されている。その場合、2つのフランクは互いに実質的に平行である。中間部分は直線状又は円弧状に構成することができる。
【0016】
好ましくは、第1の内壁部は、内側に複数の部分的に周方向に延びるリブ、好ましくは約2~約10個、より好ましくは約3~約4個の、好ましくは完全に周方向に延びるリブを有する。
【0017】
本発明の文脈において、値又は値の範囲に関連して「約」という用語が使用される場合、それは、この分野の当業者によって慣用的とみなされる許容値を意味すると理解されるべきで、特に、±20%、好ましくは±10%、より好ましくは±5%の許容範囲が提供される。本発明において、異なる値域、例えば好ましい値域とより好ましい値域が示されている限り、異なる値域の下限値と上限値は互いに組み合わせることができる。
【0018】
別の構成では、リブは、シーリングインサートの長手方向に互いに間隔をあけて、好ましくはほぼ均一な間隔をあけて配置される。特に、リブの間隔は、リブの間にコルゲートパイプの波形頂部の係合が可能となるような寸法に設定される。特に、リブを1つだけ設ける場合は、コルゲートパイプの波形谷部に配置することができる。この実施形態では、リブは、好ましくは、コルゲートパイプの波形谷部に適合される形状についての設計を有し、特に、波形谷部の輪郭のその外側輪郭について実質的に対応する。好ましくは、リブの間隔、カットアウトによって形成された空洞へのリブの半径方向の範囲、リブの断面及び/又はリブのフランクの角度は、シーリングインサートと協働できる又は協働することを意図したコルゲートパイプの波形に、少なくともその部分領域又は部分長において、適合している。好ましくは、リブの外側の輪郭は、コルゲートパイプの波形谷部の輪郭に実質的に対応する。特に、シーリングインサートは、少なくとも2つのリブがある設計の場合、これらのリブによってコルゲートパイプの波形谷部との係合が可能になるように設計される。別の好ましい実施形態では、リブは、シーリングインサートと共に使用できるコルゲートパイプの中心から中心までの波形谷部と、中心から中心まで同じ間隔を有する。好ましくは、シーリングインサートの長手方向におけるリブの範囲は、コルゲートパイプの長手方向における波形谷部の範囲よりも小さいか又は等しい。
【0019】
別の実施形態では、シーリングインサートの長手方向に隣接する2つのリブの中心間の間隔が約1mm~約1cmである。
【0020】
別の構成では、少なくとも部分的に円周方向に延びるリブが、第1の内壁部分の長さにわたって分布し、別の構成では、好ましくは、カットアウトを区画する内壁の全長にわたって分布する。この別の実施形態では、内壁の設計は、したがって、第1の内壁部分の設計と同一である。
【0021】
別の実施形態では、少なくとも1つのリブが第1の端面又は第2の端面と面一である。特にリブが第1の端面及び/又は第2の端面の一部を形成できる。
【0022】
別の構成では、カットアウトを区画する内壁が、第2の内壁部分を含む。好ましくは、第2の内壁部分は、リブを含まない。上述のように、別の実施形態において、内壁がその全長にわたってリブを含む場合、第2の内壁部分は実施されない。ある構成においては、シーリングインサートの内壁が、第1の内壁部分と第2の内壁部分とを含み、第1の内壁部分がリブを含み、第2の内壁部分がリブを含まない。一実施形態において、第2の内壁部分が実質的に滑らかな表面を有する。
【0023】
長手軸方向の内壁部分の長さは、必要に応じて互いに独立に選択することができる。例えば、第1の内壁部分は、第2の内壁部分よりも短くても長くてもよく、第2の内壁部分と同じ長さであってもよい。
【0024】
別の構成では、シーリングインサートが、第1の端面と、対向する第2の端面とを含み、第1の端面から第2の端面まで延びる少なくとも1つのスリットを含む。このスリットにより、シーリングインサートはコルゲートパイプの周りに都合よく配置され、シーリングインサートと特にリブの抵抗に逆らってコルゲートパイプを、シーリングインサートを通して押し込む必要が特にない。
【0025】
別の構成では、シーリングインサートは2つのスリットを有する。このため、シーリングインサートの2部分実施形態が生じ、コルゲートパイプにシーリングインサートを迅速かつ簡便に提供することができるようになる。特に、シーリングインサートの材料が非常に硬く、ユーザーがシーリングインサートを曲げて開くことが不都合であるか、あるいはシーリングインサートをコルゲートパイプに取り付けるためにシーリングインサートを曲げて開いたときに材料が塑性変形し、及び/又は破損する可能性がある場合に、シーリングインサートの2部分の構成が提供される。
【0026】
別の実施形態では、シーリングインサートはスリットを有しない。
【0027】
別の構成では、シーリングインサートは、第1の外壁部分を含む。特に、第1の外壁部分は、第1の外径を含む。さらに、ある構成において、前記第1の外壁部分は、前記シーリングインサートの第1の端面と関連付けられる。特に、第1の外壁部分は、第1の外径を有するシーリングインサートの外側シェルの表面部分である。好ましくは、第1の外壁部分は、第1の端面に隣接する。
【0028】
別の構成では、シーリングインサートは第2の外壁部分を含む。特に、これは、第2の外径を有するシーリングインサートの外側シェルの表面部分である。第2の外壁部分は、好ましくは、第2の端面に隣接する。
【0029】
長手軸方向の外壁部分の長さは、必要に応じて互いに独立して選択することができる。例えば、第1の外壁部分は、第2の外壁部分よりも短くても長くてもよく、第2の外壁部分と同じ長さであってもよい。
【0030】
長手軸方向の外壁部分及び内壁部分の長さは、必要に応じて互いに独立して任意に選択することができる。例えば、第1の外壁部分は第1の内壁部分より短くても長くてもよく、あるいは第1の内壁部分と同じ長さであってもよく、及び/又は、第2の内壁部分よりも短くても長くてもよく、あるいは第2の内壁部分と同じ長さであってもよく、及び/又は、例えば、第2の外壁部分は、第1の内壁部分よりも短くても長くてもよく、又は第1の内壁部分と同じ長さであってもよく、及び/又は、第2の内壁部分よりも短くても長くてもよく、あるいは第2の内壁部分と同じ長さであってもよい。
【0031】
ある構成では、シーリングインサートの材料の厚さが、第1の端面及び/又は第2の端面に向かって減少する。特に、材料の厚さの変化は連続的である。別の好ましい構成では、シーリングインサートの材料の厚さの変化が離散的であり、すなわち、ステップを踏む、つまり段階的である。
【0032】
別の構成では、シーリングインサートの材料の厚さの変化が、シーリングインサートの外径を第1の端面に向かって減少するように構成されている。別の構成では、シーリングインサートの材料の厚さの減少は、シーリングインサートのカットアウトの内径が第1の端面に向かって増加することによって実施され、シーリングインサートの外径は、実質的に同じままであるか、あるいは特にステップ(段差)を提供することによって離散的に増加できる。特に好ましくは、カットアウトの内壁の第2の内壁部分が円錐形であり、より好ましくは、第1の外壁部分及び好ましくは第2の外壁部分も実質的に円筒形のままである。より好ましくは、第2の内壁部分のテーパが、第1の内壁部分に向かって狭くなっている。
【0033】
別の実施形態では、実施形態に応じて、シーリングインサートの材料の厚さが、第2の内壁部分の領域においてのみ、第1の端面又は第2の端面に向かって小さくなる、したがって減少するようになっている。
【0034】
例えば、第1の外壁部分及び第2の内壁部分は、それぞれ第1の端面に隣接して配置される。一実施形態では、第2の外壁部分の外径は、第1の外壁部分の外径よりも小さい。第1の内壁部分と第2の外壁部分は、第2の端面に隣接して配置される。第1の外壁部分及び第2の外壁部分は、それぞれ円筒状に形成される。第1の内壁部分は、実質的に円筒状に形成され、内側に突出するリブを有する。本実施形態では、第2の内壁部分は、円錐状に形成され、第1の端面に向かって増大する内径を有する。
【0035】
別の実施形態では、第2の内壁部分の領域におけるシーリングインサートの材料の厚さが、シーリングインサートの長手方向においてその長さにわたって実質的に一定である。さらに、このシーリングインサートは、好ましくは、上述した実施形態のように形成することができる。
【0036】
特に、別の構成において、第2の内壁部分の少なくとも1つの部分におけるシーリングインサートの材料の厚さが、シーリングインサートの第1の端面に向かって小さくなり、したがって材料の厚さが減少する。
【0037】
別の構成において、シーリングインサートが、第1の外径を含む第1の外壁部分と、第2の外径を有する第2の外壁部分とを含み、第1の外径が第2の外径よりも大きい。特に、第1の外壁部分と第2の外壁部分との間には、ステップ(段差)としても扱うことのできる、外周方向に延びる肩部が形成されている。好ましくは、第1の外径から第2の外径まで、ステップ(段差)又は肩の形の離散的な移行部が設けられる。別の構成では、第1の外径を有する第1の外壁部分から、第2の外径を有する第2の外壁部分への連続的な移行が提供され、一実施形態では、外壁の少なくとも1セグメントが、シーリングインサートの第2の端面に向かって円錐状に形成される。別の実施形態では、シーリングインサートの材料の厚さが、第2の端面に向かって、一定であるように構成される。
【0038】
別の構成では、シーリングインサートは、回転防止手段を含む。ある構成では、回転防止手段が、シーリングインサートの外側シェルに配置される。
【0039】
別の構成において、回転防止手段が、シーリングインサートの長手方向に平行に配置された複数のラッチ要素を含む。ラッチ要素は、例えば、溝及び/又はリブとして構成することができる。特に、溝は、長手方向に延びるノッチ又はカットアウトとすることができる。リブは、特に、半径方向外側に突出した長手方向に延びる突起である。好ましくは、回転防止手段は、第2の外壁部分と関連付けられている。より好ましくは、回転防止手段は、第1の外壁部分に隣接して、第2の外壁部分に配置される。別の構成では、長手軸に平行に配置されたラッチ要素が、第1の外壁部分から第2の外壁部分にわたって第2の端面に隣接するように、したがって第2の外壁部分の全長にわたって延びる。
【0040】
別の構成では、回転防止手段は、第2の端面から間隔をあけて、第2の外壁部分に配置される。特に、回転防止手段と第2の端面との間において、第2の外壁部分は、平滑面又は平坦面を有して形成される。
【0041】
別の構成では、回転防止手段は、第1の外壁部分から間隔をあけて、第2の外壁部分に配置される。特に、回転防止手段と第1の外壁部分との間において、第2の外壁部分の表面は、平滑又は平坦に形成されている。この構成では、回転防止手段は、シーリングインサートの第2の端面に隣接するところまで延びることができる。
【0042】
別の好ましい構成では、回転防止要素は、好ましくは、外側シェル上に完全に円周方向に延びるように配置される。特に、ラッチ要素は、第2の外壁部分の円周上に均一に分布している。回転防止手段のラッチ要素は、さらに上述したように、断面をシーリングインサートの内壁のリブのような形状にすることができる。
【0043】
ある構成において、シーリングインサートが、シリコーン、熱可塑性エラストマー、及び/又はゴムを含む群から選択される、好ましくは弾性変形可能な材料を含む。
【0044】
例示的な構成では、シーリングインサートは、第1の端面と第2の端面とを含む。例示的なシーリングインサートは、実質的に円筒形であり、そこを完全に貫通するカットアウトを有する。シーリングインサートの外側シェルは、第1の外壁部分と第2の外壁部分とを含み、第1の外壁部分は第1の端面に隣接し、第2の外壁部分は第2の端面に隣接する。第2の外壁部分は、例えば、第2の外壁部分の円周上に分布した軸方向に平行な複数のラッチ要素として構成された回転防止手段を含む。一例として、回転防止手段は、第1の外壁部分に隣接し、第2の外壁部分のほぼ中央部まで突出している。一例として、ラッチ要素はそれぞれ、互いに約70°のフランク角である2つのフランク、又は互いにほぼ平行に形成された2つのフランクを有し、これらのフランクは次に、断面で見た内壁のリブの設計に関連して上述したように、中間部分によって接続される。
【0045】
例示的なシーリングインサートは、第1の端面から第2の端面まで完全に貫通するスリットを含む。このスリットにより、シーリングインサートは曲げて開き、図示しないコルゲートパイプに装着することができる。別の例示的な構成では、シーリングインサートは、2つの部分で構成され、シーリングインサートは、第1の端面から第2の端面まで、完全に貫通する2つのスリットを有する。
【0046】
完全貫通するカットアウトは、第1の内壁部分と第2の内壁部分とを含む。第2の内壁部分は、平滑面を有する。また、第2の内壁部分は円錐形の構成を有する。特に、内壁は、第2の内壁部分において第1の内壁部分に向かって先細りになり、又は、それぞれ、内壁は、シーリングインサートの第1の端面に向かって広がる。第2の内壁部分の内径は、シーリングインサートの第1の端面に向かって増大する。第2の内壁部分は、第1の端面に向かって少なくともある部分で先細りすなわち減少する第2の材料の厚さを有し、これによって、第2の内壁部分のカットアウトは円錐形となる。
【0047】
一例として、第1の内壁部分は、カットアウトの内壁上を周方向に延びる4つのリブを含む。第1の内壁部分は、第2の端面に隣接する。別の例示的構成では、リブは、内壁の全高にわたって実質的に一様に分布している。この構成では、シーリングインサートは、第1の内壁部分のみを有する。少なくとも1つのリブは、第1の端面及び/又は第2の端面などの端面と面一であり得る。
【0048】
外側シェル上では、例示的なシーリングインサートは、第1の外壁部分と第2の外壁部分とを含む。第1の外壁部分は、第2の外壁部分の第2の外径よりも大きい第1の外径を有する。これにより、ねじ締結体を通して、シールインサートが過度に押し出されることを防ぐ肩部が形成される。肩部は、例えば二重ニップル、又はその他の、特にプラグのような部品であり、押圧ねじを配置するために少なくとも一側部にねじ山が配置される。
【0049】
第2の例示的な実施形態において、シーリングインサートが、カットアウトの第1の内壁部分とカットアウトの第2の内壁部分とを含む。第2の例示的な構成において、内周方向に延びるリブを有する第1の内壁部分は、第1の端面に隣接し、特に内周方向に延びるリブは、第1の端面と面一である。したがって、カットアウトの第1の内壁部分は、第1の外壁部分の領域にほぼ配置される。さらに、カットアウトの第2の内壁部分は、ほぼ第2の外壁部分の領域に配置されている。
【0050】
さらに、上述のような少なくとも1つの押圧ねじ、ねじ締結体及びシーリングインサートを含むコルゲートパイプねじ締結システムが提案される。
【0051】
ねじ締結体は、特に二重ニップルとして構成されるが、それ以外に、例えば、押圧ねじを配置するために少なくとも一側部にねじ山が配置されたプラグ筐体又は部品として構成することも可能である。好ましくは、ねじ締結体は、第1の雄ねじを有し、より好ましくは、第2の雄ねじを有する。より好ましくは、ねじ締結体は、第1の雄ねじと第2の雄ねじとの間に少なくとも1つのキーサポート面を有するキーサポート構造を含む。ある構成では、キーサポート構造は、押圧ねじのための停止面を含む。ねじ締結体が二重ニップルとして形成されておらず、特に、キーサポート構造を有していない場合であっても、ねじ締結体は、例えば、ねじ山に対向して配置されたねじ締結体の部品又はプラグ筐体によって提供される停止面を有することできる。押圧ねじがねじ締結体にねじ込まれる場合、押圧ねじは、特に、停止面までねじ込まれて、ねじ締結体とロックされる程度までねじ締結体にねじ込まれ得る。特に、押圧ねじは、停止面によって設けられたブロックに突き当たるまで、ねじ締結体にねじ込まれ得る。このため、例えば、温度変化や振動などによって、押圧ねじがねじ締結体から簡単に外れてしまうことがないという利点がある。特に、押圧ねじは、中央に貫通したカットアウトがあるユニオンナットとして構成される。特に、押圧ねじは、カットアウトの内壁に押圧輪郭を有し、これによって、押圧ねじがねじ締結体にねじ込まれるときに、ねじ締結体に少なくとも部分的に挿入されたシーリングインサートが変形され得る。
【0052】
ある構成において、ねじ締結体は、シーリングインサートの回転防止手段に対応する回転防止手段を含む。特に、シーリングインサートが第2の外壁部分に設けられたリブ、好ましくは複数のリブを含み、ねじ締結体はシーリングインサートのリブが係合できる溝、好ましくは複数の溝を含む。さらなる構成において、ねじ締結体は、貫通するカットアウトの内表面にリブ、好ましくは複数のリブを有し、このリブは、シーリングインサートの回転防止手段の溝と係合する。別の構成では、第2の外壁部分上のシーリングインサートと内表面上のねじ締結体の両方が、リブを、好ましくは複数のリブを有し、これらのリブは、それぞれ相互にオフセットした状態で係合する。
【0053】
コルゲートパイプねじ締結システムの第1の例示的な構成は、押圧ねじと、押圧ねじをねじ込み可能なねじ締結体とを含む。シーリングインサートは、ねじ締結体の中に、特に、ねじ締結体の少なくとも1つの雄ねじの領域に配置される。例えばキー支持構造の環状溝又はねじ締結体のサポート面の領域に配置されたOリングは、提案されたコルゲートパイプねじ締結システムの一部ではない例えばヒューズボックス、機械部品等としてのみ形成される連結構造体に対して、ねじ締結システムを密閉することが可能である。ねじ締結体は、内側にシーリングインサートの回転防止手段に対応する回転防止手段を有する。シーリングインサートの回転防止手段の個々の平行なラッチ要素は、ねじ締結体の回転防止手段の平行するラッチ要素の間の領域で係合する。
【0054】
ある構成では、シーリングインサートが挿入される領域におけるねじ締結体の内径は、シーリングインサートの第1の外径よりも小さい。好ましくは、第1の外径は、ねじ締結体のコア径よりも大きい。コア径は、ねじ締結体の少なくとも1つの雄ねじの領域におけるシーリングインサートの挿入領域におけるねじ締結体の最小の内径であり、これは特に、平行なラッチ要素に起因する。より好ましくは、シーリングインサートの第1の外径は、ねじ締結体の少なくとも1つの雄ねじの外径よりも小さいか、又はほぼ等しい。
【0055】
したがって、シーリングインサートは、第1の外壁部分がねじ締結体に着座し、特にシーリングインサートの肩部によって支持されるように、ねじ締結体の中に部分的にのみ挿入される。より好ましくは、シーリングインサートは、好ましくは、ねじ締結体から第1の外壁部分と共に突出する。より好ましくは、特に第2の外壁部分がシーリングインサートの第1の外壁部分よりも小さな外径を有する場合に、シーリングインサートは、第1の外壁部分及び/又は第2の外壁部分と共にねじ締結体の中に突出する。押圧ねじがねじ締め本体にねじ込まれると、押圧ねじはシーリングインサートを押し付ける。
【0056】
押圧ねじは、押圧ねじがねじ締結体にねじ込まれたときにシーリングインサートの第1の外壁部分を押圧する、内部の円周方向に押圧する輪郭を有する。有利には、コルゲートパイプねじ締結システムに挿入されるコルゲートパイプとは無関係に、特にコルゲートパイプの直径の一定の寸法公差内で、押圧ねじは、押圧ねじの周方向端面をねじ締結体の停止面までねじ込むことができ、この停止面は、例えば、ねじ締結体のキーサポート構造又は部品によって提供される。
【0057】
このようなねじ締結は、本発明の意味においてブロックに対するねじ締結と呼ばれ、この場合、押圧ねじとねじ締結体のねじ構造が互いに支えあうので、例えば温度変動や振動による偶発的な緩みが減少するという利点を有する。シーリング本体のカットアウトの第2の内壁部分の円錐形の構成において、シーリング本体の材料は、コルゲートパイプを損傷することなく、コルゲートパイプまで、特に半径方向内側に、変位させることができる。これは、シーリングインサートの材料が非常に強いか、又は剛性が高い場合、あるいはシーリングインサートが大きい体積を有する場合に特に有利な実施形態であり、というのは第2の内壁部分を円錐形に設計することで、ブロックに対し、ねじ締めを行う際にかかる力が低減されるからである。
【0058】
第2の例示的な構成では、コルゲートパイプ締結システムは、2つの部分で構成されるシーリングインサートを含む。シーリングインサートの2ピース構成のため、2つのスリットが設けられる。
【0059】
さらに、コルゲートパイプねじ締結システムに対してコルゲートパイプを密閉するために、上述のようなコルゲートパイプねじ締結システムにおいて、上述のようなシーリングインサートの使用が提案される。
さらに、シーリングインサートは、好ましくは、シーリングインサート及び/又はコルゲートパイプがねじ締結体内で回転するのを防止するために使用される。
【0060】
さらに、コルゲートパイプを連結構造体に接続するために、上述のようなコルゲートパイプねじ締結システムの使用が提案されている。また、コルゲートパイプは、コルゲートパイプねじ止め装置の内部をさらに貫通して、その両側に突出するようにすることもできる。有利には、コルゲートパイプは、取り付けられた状態において、押圧ねじ側及びねじ締結体側でコルゲートパイプねじ締結装置を越えて突出するように、シーリングインサートの中に挿入される。取り付けられた状態とは、コルゲートパイプがコルゲートパイプねじ締結システムによって取り囲まれ、その押圧ねじを締めることによってコルゲートパイプが密閉状態で受け取られることによって規定される。
【0061】
さらに、複数の波形谷部を有するコルゲートパイプを取付構造体に取り付ける方法であって、以下のステップを備える方法が提案される。
- コルゲートパイプに押圧ねじをねじ込むステップ。
- 少なくとも1つのリブ、好ましくは複数のリブ、特に少なくとも2つのリブが1つの波形谷部と係合するように、シーリングインサートのカットアウトにコルゲートパイプを挿入するステップ。少なくとも2つのリブが設けられている場合、これらは2つの波形谷部と係合し、一般に、所定の数のリブがある場合、これらのリブはリブのこの数に対応するコルゲートパイプの波形谷部と係合する。
- 連結構造体にねじ締結体を挿入するステップ。
- コルゲートパイプを装着したシーリングインサートをねじ締結体に挿入するステップ。
- 押圧ねじによってシーリングインサートの材料の変位が生じるように、押圧ねじをねじ締結体にねじ込むステップ。ここで、材料がコルゲートパイプに対して少なくとも部分的に密閉して静止する。
【0062】
連結構造体は、コルゲートパイプがコルゲートパイプねじ締結システムによって接続され得る部品である。特に、コルゲートパイプを通る少なくとも1つの細長い部品、例えば少なくとも1本のケーブルは、連結構造体を通して供給できる。連結構造体は、本発明によるコルゲートパイプネジ留めシステムの一部ではない。例えば、連結構造体は、壁、筐体、機械部品、電気的接続を行うためのプラグ、ケーブルガイドなどである。有利には、コルゲートパイプねじ締結システムは、コルゲートパイプねじ締結システムの一部ではない連結構造体に取り付けられる。好ましくは、連結構造体は、少なくとも1つの細長い部品を供給することができる貫通カットアウトを有する。より好ましくは、コルゲートパイプねじ締結システムは、接続部分の長手方向軸が連結構造体の表面に対して実質的に垂直であるように、及び/又は貫通カットアウトを通って延びるように、連結構造体に取り付けられる。一実施形態では、貫通するカットアウトは、有利には、ねじ締結体がその雄ねじでねじ込まれ得るねじ山を有する。別の実施形態では、貫通するカットアウトはねじ山を有さず、特に穴として構成される。ねじ締結体は、貫通するカットアウトを通して挿入され、例えば、ねじ締結体が雄ねじを有すれば、連結構造体の反対側で、ナットを使用して螺合可能である。しかし、ねじ締結体の設計によっては他の締結方法も可能である。有利には、コルゲートパイプは、取り付けられた状態において、押圧ねじ側及びねじ締結体側でコルゲートパイプねじ締結装置を越えて突出するように、シーリングインサートの中に挿入され得る。
【0063】
好ましくは、シーリングインサートは、第1の外壁部分がねじ締結体に着座するように、ねじ締結体に挿入される。ある構成では、押圧ねじをねじ締結体にねじ込むことによって、ねじ締結体の中に配置され、ねじ締結体の外に突出するシーリングインサートが、その内側の押圧ねじの押圧輪郭によって次のように変位される。シーリングインサートの材料が変位し、特に半径方向内側に変位するが、他の方向への材料の変位も起こり得る。このため、特にコルゲートパイプの波形谷部に嵌合するシーリングインサートのリブによって提供される追加の密閉性により、特に高い密閉性が実現される。
【0064】
ある構成では、シーリングインサートの回転防止手段が、ねじ締結体の回転防止手段と係合させられ、特に、ねじ締結体内でのシーリングインサートの回転を確実に防止する。より好ましくは、シーリングインサートの第2の外壁部分のラッチ要素、好ましくはシーリングインサートの第2の外壁部分の複数のラッチ要素が、ねじ締結体のラッチ要素、好ましくはねじ締結体の複数のラッチ要素と係合するようにされる。より好ましくは、シーリングインサートの回転防止手段のラッチ要素、好ましくはシーリングインサートの回転防止手段の複数のラッチ要素が、ねじ締結体のラッチ要素、好ましくはねじ締結体の複数のラッチ要素と係合するようにされる。
【0065】
さらなる構成として、押圧ねじは、ねじ締結体の停止面にねじ込まれる。
【0066】
ブロックに対するこのねじ締め、すなわちねじ締結体の停止面に対する押圧ねじのねじ締めは、特に、カットアウトを区画するシーリングインサートの内壁が、特に押圧ねじに面する第1の内壁部分又は第2の内壁部分において円錐形に設計されていることで、達成できる。ブロックに対するねじ締結の利点は、これにより、コルゲートパイプに均一な力が及ぼされ、特に、コルゲートパイプを損傷し得る、ねじ締めによる、又はコルゲートパイプに対するシーリングインサートによる、過度の、特にパンクチュアル(punctual)な圧力が回避され得ることである。こうすることで良好な密閉効果が達成される。
【0067】
さらなる有利な構成は、以下の図面から明らかである。しかし、そこに例示されている改良点は、限定的に解釈されるものではなく、むしろ、そこに記載されている特徴は、さらなる構成のために、互いに、また、上述した特徴と組み合わせることができる。さらに、図の説明で示した参照符号は、本発明の保護範囲を限定するものではなく、単に図に示した例示的な実施形態を示すものであることに留意されたい。同一部品、又は同一機能の部品には、以下において同一の参照符号を付す。
【図面の簡単な説明】
【0068】
図1】本発明によるシーリングインサートを示す。
図2図1のシーリングインサートの第2の端面の図である。
図3図3は、図2のIII-IIIによる断面図である。
図4】本発明によるシーリングインサートの別の構成を示す。
図5図4のシーリングインサートの第2の端面の上面図である。
図6図5のVI-VIによる断面図である。
図7】本発明によるコルゲートパイプのねじ締結システムの分解図である。
図8図7の取り付けられたコルゲートパイプねじ締結システムの押圧ねじを示す図である。
図9図8のIX-IXによる断面図である。
図10】本発明によるコルゲートパイプねじ締結システムの他の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0069】
図1は、第1の端面12及び第2の端面14を有するシーリングインサート10を示す。シーリングインサート10は、実質的に円筒形であり、シーリングインサート10を完全に貫通するカットアウト16を有する。シーリングインサート10の外側シェル18は、第1の外壁部20分と第2の外壁部分30とを含み、第1の外壁部分20は、第1の端面12に隣接し、第2の外壁部分30は第2の端面14に隣接する。第1の外壁部分20の外径は、第2の外壁部分30の外径よりも大きく、第2の外壁部分30は段差15によって第1の外壁部分20と互いに離散的に隣接している。
【0070】
第2の外壁部分30は、第2の外壁部分30の円周上に分布する軸方向に平行な複数のラッチ要素42として構成された回転防止手段40を含むが、これらのすべてが、明確にするための参照符号で示されているわけではない。回転防止手段40は、第1の外壁部分20に隣接しており、本実施形態では、その長手方向の範囲が、第2の外壁部分30のほぼ中央部まで突出している。
【0071】
シーリングインサート10は、第1の端面12から第2の端面14まで完全に貫通するスリット19を含む。このスリットにより、シーリングインサート10を曲げて開き、図示しないコルゲートパイプに装着することができる。
【0072】
図1は、さらに、シーリングインサート10がカットアウト16の内壁60に少なくとも1つの円周リブ62を有することを示す。
【0073】
図2図1のシーリングインサート10の第2の端面14の上面図である。回転防止手段は、軸方向に平行な複数のラッチ要素42を有し、特に第2の外壁部分30の外周に一様に配置される。この図はまた、シーリングインサート10を完全に貫通するカットアウト16に配置されたリブ62を示す。
【0074】
図3は、図2のIII-IIIによる断面図である。長手軸11の方向にシーリングインサート10を完全に貫通するカットアウト16は、第1の内壁部分64と第2の内壁部分66を形成する内壁60を含む。第2の内壁部分66は、円錐形状を有する。第2の内壁部分66は第1の端面12に隣接しており、第1の外壁部分20に関連付けられる。特に、内壁60は、第2の内壁部分66において第1の内壁部分64に向かって狭まるか、又は、それぞれにおいて、内壁60は、第1の端面12に向かって拡がる。従って、第2の内壁部分66における内壁60の内部断面は、シーリングインサート10の第1の端面12に向かって拡大する。第2の内壁部分は、第1の端面12に向かって減少する材料の厚さを有する。カットアウト16は、第2の内壁部分66において円錐状になるように設計されている。
【0075】
第1の内壁部分64は、周方向に延びる4つのリブ62.1~62.4を含み、ここで、リブ62.1は、図1において唯一明確に視認できるリブ62に対応する。第1の内壁部分64は、第2の端面14と隣接する。第1の内壁部分は、第2の外壁部分30に関連付けられる。
【0076】
シーリングインサート10の外側シェル18は、第1の外壁部分20と第2の外壁部分30とを含む。第1の外壁部分20は、第2の外壁部分30の第2の外径32よりも大きい第1の外径22を有する。この結果、段差15が形成され、例えば図9に見られるように、段差15は、二重ニップルとして形成された図9に示すねじ締結体74への挿入が進みすぎることを防止する。
【0077】
長手軸11の方向における外壁部分20、30及び内壁部分64、66の長さは、例示的に選択されたもので、ここで第1の外壁部分20が第2の内壁部分66より短く、第2の内壁部分66が第1の内壁部分64より短く、第1の内壁部分64が第2の外壁部分30より短い。しかし、これらの長さはそれぞれ独立しており、必要に応じて異なる長さを選択することができる。
【0078】
図4は、シーリングインサート10の別の構成を示す。シーリングインサート10は、シーリングインサート10を曲げて開くことができ、図示しないコルゲートチューブにシーリングインサート10を固定するスリット19を有する。シーリングインサート10は、第1の端面12と第2の端面14とを有する。さらに、シーリングインサート10は、内周方向に延びるリブ62.1、62.2、62.3を有する。円周リブ62.1は、第1の端面12と面一である。特に、リブ62.1のフランクは、少なくとも部分的に第1の端面12を形成する。外側シェル18には、回転防止手段40が配設されている。
【0079】
図5は、図4のシーリングインサート10の第2の端面14の図を示す。詳細図Vにおいて、回転防止手段40は、約70°のフランク角αを有する軸方向に平行なラッチ要素42を有することが分かる。
【0080】
図6は、図5のVI-VIによる断面図である。シーリングインサート10は、カットアウト16の第1の内壁部分64と、カットアウト16の内壁の第2の内壁部分66とを含む。内周方向に延びるリブ62.1~62.4を有する第1の内壁部分64は、第1の端面12に隣接し、内周方向に延びるリブ62.1が第1の端面12と面一になっている。カットアウト16の第1の内壁部分64は、第1の端面12に隣接する第1の外壁部分20に関連付けられる。カットアウト16の第2の内壁部分66は、第2の端面14に隣接する第2の外壁部分30と関連付けられる。図1図3による実施形態と同様に、第2の外壁部分66よりも大きい外径を有する第1の外壁部分64と第2の外壁部分66との間には、段差15が形成される。
【0081】
長手軸11の方向における外壁部分20、30及び内壁部分64、66の長さは、例示的に選択されたもので、第1の外壁部分20が第1の内壁部分64と長さが同じで第2の内壁部分66より短く、第2の内壁部分66が第2の外壁部分30と長さが同じである。しかし、これらの長さは互いに独立しており、必要に応じて異なる長さを選択することができる。
【0082】
図7は、押圧ねじ72と、押圧ねじ72がねじ込まれ得るねじ締結体74とを有するコルゲートパイプねじ締結システム70を示す。図1図3によるシーリングインサート10と同様に形成され、スリット19を有するシーリングインサート10が、ねじ締結体74に配置される。二重ニップルとして形成されたねじ締結体74に配設されたOリング84は、図示しない連結構造体に対してねじ締結体74を密閉する。ねじ締結体74は、シーリングインサート10の回転防止手段40に対応する内部回転防止手段76を有する。シーリングインサート10の回転防止手段40の、例として42.1及び42.2で示される個々の軸方向に平行なラッチ要素は、ねじ締結体74の回転防止手段76の、例として78.1及び78.2で示される軸方向に平行なラッチ要素間の間隙に係合する。
【0083】
特に、ねじ締結体74の内径Dは、シーリングインサート10の第1の外径22より小さい。したがって、シーリングインサート10は、シーリングインサート10の第1の外壁部分20及び第1の端面12がねじ締結体74を越えて突出するように、ねじ締結体74に部分的にのみ挿入可能である。押圧ねじ72がねじ締結体74にねじ込まれると、押圧ねじ72はシーリングインサート10を押圧し、シーリングインサート10を通して供給可能なコルゲートパイプに対して密閉するために、特に第1の外壁部分20の領域で、材料の変位をそこで生じさせる。
【0084】
図8は、図7のコルゲートパイプねじ締結システム70を、押圧ねじ72の上面図において示したものである。
【0085】
図9は、図8のIX-IXによる断面図である。押圧ねじ72は、押圧ねじ72がねじ締結体74にねじ込まれたときに、シーリングインサート10の第1の外壁部分20と第1の端面12とを押圧する内周押圧輪郭73を有する。押圧ねじ72は、ここでは図示しないコルゲートパイプとは無関係に、特にコルゲートパイプの直径の一定の寸法公差内で、円周方向の端面71を有しており、そのため押圧ねじ72は、押圧ねじ72の端面71がねじ締結体74の停止面80に接触するまでねじ込まれ得る。本実施形態では、停止面80は、ねじ締結体74に形成されたキーサポート構造79によって形成される。このようなねじ締結は、ブロックに対するねじ締結と呼ばれ、より詳細に説明してはいないが、この場合において、押圧ねじ72とねじ締結体74のねじ構造が互いに支えあうので、例えば温度変動や振動による偶発的な緩みがそれほど早く生じないという利点がある。図1図3による実施形態の第2の内壁部分66に対応する、シーリング体10のカットアウト16の上部内壁部分の内壁部60の円錐形の構成により、シーリング体10の材料は、ここでは図示しないコルゲートパイプまで、コルゲートパイプを傷つけることなく移動でき、それぞれにおいて、コルゲートパイプに対するシーリング要素の均一な接触圧が達成される。シーリングインサート10は、押圧ねじ72の圧力を受けて変形され、その材料及びその寸法に関して、有利には、ブロックに対するねじ締結が可能となるように形成することができる。Oリング84は、ねじ締結体74のキー接触構造79の下方で、さらに説明はされていない環状溝内に配置される。
【0086】
図10は、コルゲートパイプねじ締結システム70の別の構成を示す。本コルゲートパイプねじ締結システム70は、二重ニップルとして形成されたネジ締結体74にねじ込みが可能な押圧ネジ72と、2つの部分で構成されるがその他は図4図6に示すシーリングインサート10と同様に構成されるシーリングインサート10とを含む。シーリングインサート10の2ピース構成のために2つのスリットが作られているが、ここではこれ以上説明しない。さらに、コルゲートパイプねじ締結システム70は、ねじ締結体74に取り付けられたOリング84を有する。
【0087】
シーリングインサート10は、内壁60の全長50にわたって実質的に均一に分布する4つの内周方向に延びるリブ61.1~61.4を有しており、これが本実施形態のシーリングインサート10と図4~6のシーリングインサート10との大きな相違点である。したがって、シーリングインサート10は、第1の内壁部分64のみを有する。また、図示の構成から、周方向リブ61.1がシーリングインサート10の第1の端面12と面一であることもわかる。
【0088】
この提案のコルゲートパイプねじ締結システム70及びそこに挿入されるシーリングインサート10は、従来技術から知られているコルゲートパイプ用の取付具とは根本的に異なる。特に、本コルゲートパイプねじ締結システムは、非常に高い密閉性を達成することが可能でありながら、非常に小さな設置スペースしかとらない。また、本コルゲートパイプねじ締結システムは、例えば筐体の壁やコネクタシステムなどの連結構造体に直接接続することが可能であり、例えば取付具のような追加の部品を必要としない。また、コルゲートパイプをコルゲートパイプねじ締結システムの内部にさらに送り込み、コルゲートパイプをコルゲートパイプねじ締結システムの両側からはみ出させるようにすることも可能である。これにより、取り付け作業が大幅に簡略化される。特に、コルゲートパイプを本発明によるコルゲートパイプねじ締結システムに取り付ける前に、コルゲートパイプの寸法を決めたり、正確な長さで切断する必要がない、というのは、これは、必要に応じて、コルゲートパイプねじ締結システムの取り付けの後で行うことができるからである。さらに、コルゲートパイプの端部がシステム構成要素に受け入れられ、したがってコルゲートパイプの端部が公知のシステム内で終わっているので、公知のシーリングパイプ締結システムと比較して、密閉効果が改善されている、というのは、その切断端が汚れていることが多いコルゲートパイプの端部及びシステム構成要素内の位置が、本発明によるコルゲートパイプねじ締結システムでは、密閉効果に影響を及ぼさないからである。
【符号の説明】
【0089】
10 シーリングインサート
11 長手軸
12 第1の端面
14 第2の端面
15 段差
16 完全に貫通するカットアウト
18 外側シェル
19 スリット
20 第1の外壁部分
22 第1の外径
30 第2の外壁部分
32 第2の外径
40 回転防止手段
42 軸方向に平行なラッチ要素
50 シーリングインサートの長さ
60 カットアウトの内壁
62 内周方向に延びるリブ
64 カットアウトの第1の内壁部分
66 カットアウトの第2の内壁部分
70 コルゲートパイプねじ締結システム
71 押圧ねじの円周方向端面
72 押圧ねじ
73 押圧輪郭
74 ねじ締結体
76 回転防止手段
78 軸方向に平行なラッチ要素
79 キーサポート構造
80 停止面
84 Oリング
α ラッチ要素のフランク角
D 内径
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2022-08-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コルゲートパイプねじ締結システム用シーリングインサート、コルゲートパイプねじ締結システム、シーリングインサートとコルゲートパイプねじ締結システムの使用、及びコルゲートパイプを取り付けるための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術からコルゲートパイプ用の取付具のみが知られており、例えば、コルゲートパイプと、連結構造体に取り付け可能なコルゲートパイプ用の取付具とを含むケーブル保護システムが知られている。先行技術から知られている取付具は、それ自体が密閉されておらず、液体の侵入に対する密閉性を確保するために、追加のシールを導入する必要がある。特別な密閉性への要求を確実にするために、さらに取付具の下流にケーブルねじ締結システムを設ける必要があり、これは構造を非常に大きくする。
【0003】
米国公開特許公報2005/0023832号には、コルゲートパイプの密閉された終端のためのコルゲートパイプ取付具が開示されている。この取付具は、筒状の取付具本体、スリーブ形状のリテーナ、及びカップリングナットを含む。取付具本体は、コルゲートチューブのための受け孔と雄ねじが設けられたスリーブを有する。リテーナには、コルゲートパイプの波形と係合するための2つの円周リブを有する貫通孔が設けられている。カップリングナットは、雄ねじと係合する雌ねじを有する。リテーナは、短いパイプ部分と、一端で外側に突出したフランジを有する。パイプ部分は、その長さに沿って均一な外径を有する円筒形の外面形状を有し、スリーブの受け孔は、外径と等しい内径を有する円筒形の内面形状を有する。リテーナは、スリーブの受け孔にパイプ部分が入った状態で着座する。フランジは、リテーナの第1の端面に隣接し、リテーナの長手軸に沿って短いパイプ部分まで延びており、短いパイプ部分は、リテーナの第2の端面に隣接し、長手軸に沿ってフランジまで延びている。
【0004】
英国公開特許公報2178125号には、コルゲートパイプ用のカップリングが開示されている。カップリングは、管状の本体、スリーブ、及びカップリングナットを含む。本体は、コルゲートパイプのための受け孔と雄ねじが設けられたスリーブを有する。スリーブには、コルゲートパイプの波形と係合するための複数の円周リブを有する貫通孔が設けられている。カップリングナットは、雄ねじと係合する雌ねじを有する。スリーブは、スリーブの第1の端面と第2の端面の両方に隣接して、スリーブの長手軸に沿って第1の端面から第2の端面まで延びる単一の外壁部分を含む。この単一の外壁部分は、その全長にわたって均一な六角形の外面形状を有していて、スリーブの受け孔は、六角形の外面形状に対応する六角形の内面形状を有しており、そのため、スリーブは、スリーブの受け孔にスライド可能であるが回転不能に着座する。
【0005】
米国公開特許公報2015/0316187号には、コルゲートパイプ用のカップリングが開示されている。カップリングは、管状のソケット、スリーブ、及びカップリングナットを含む。ソケットは、コルゲートパイプのための受け孔と雄ねじが設けられたカラーを有する。スリーブには、コルゲートパイプの波形と係合するためのいくつかの円周リブを有する貫通孔が設けられている。カップリングナットは、雄ねじと係合する雌ねじを有する。スリーブは、短いパイプ部分と、一端で外側に突出したフランジを有する。パイプ部分は、その長さに沿って均一な外径を有する円筒形の外面形状を有し、スリーブの受け孔は、外径と等しい内径を有する円筒形の内面形状を有する。スリーブは、カラーの受け孔にパイプ部分が入った状態で着座する。フランジは、スリーブの第1の端面に隣接し、スリーブの長手軸に沿って短いパイプ部分まで延びており、短いパイプ部分は、スリーブの第2の端面に隣接し、長手軸に沿ってフランジまで延びている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、先行技術により知られている取付具を改良することである。特に、コルゲートパイプを連結構造体に密接に結合させることができるコンパクトな取付具又はシステムを提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、本発明によれば、コルゲートパイプねじ締結システム用のシーリングインサートによって達成され、カットアウトを区画するシーリングインサートは、以下を含む。
- コルゲートパイプを受け入れるためのカットアウト。
- 第1と第2の端面。
- 第1の外径を有する第1の外壁部分。
- 第2の外径を有する第2の外壁部分。
ここで、
- カットアウトを区画するシーリングインサートの内壁は、少なくとも1つ、好ましくは複数、特に少なくとも2つの部分的に円周方向に延びるリブを含み、
- 第1の外壁部分は、第1の端面に隣接し、シーリングインサートの長手軸に沿って第2の外壁部分まで延び、
- 第2の外壁部分は、第2の端面に隣接し長手軸に沿って第1の外壁部分まで延び、
- 第1の外径は第2の外径より大きく、
- 第1の外壁部分及び第2の外壁部分は、それぞれ円筒状に構成され、
- 回転防止手段が、シーリングインサートの外側シェルに配置され、
- 回転防止手段は、第2の外壁部分と関連付けられる。
【0008】
さらに、この目的は、本発明よれば、本発明による少なくとも押圧ねじ、ねじ締結体及びシーリングインサートを備えるコルゲートパイプねじ連結システムによって達成される。
【0009】
さらに、この目的は、本発明によれば、本発明による少なくとも押圧ねじ、ねじ締結体及びシーリングインサートを備えるコルゲートパイプねじ連結システムによって達成される。
さらに、この目的は、本発明によれば、コルゲートパイプねじ締結システムのねじ締結体に関してコルゲートパイプを密閉するためかつシーリングインサート及び/又はコルゲートパイプがねじ締結体内で回転するのを防止するための本発明によるコルゲートパイプねじ締結システムにおける本発明によるシーリングインサートの使用によって達成される。
【0010】
さらに、この目的は、本発明によれば、複数の波形谷部を有するコルゲートパイプを連結構造体に取り付ける方法によって達成され、その方法は以下のステップを含む。
- コルゲートパイプに押圧ねじをねじ込むステップ。
- 少なくとも1つのリブ、好ましくは複数のリブ、特に少なくとも2つのリブが波形谷部と係合するように、本発明によるシーリングインサートのカットアウトにコルゲートパイプを挿入するステップ。少なくとも2つのリブが設けられている場合、これらは2つの波形谷部と係合し、一般に、所定の数のリブがある場合、これらのリブは、リブの数に対応するコルゲートパイプの波形谷部と係合する。
- 連結構造体にねじ締結体を挿入するステップ。
- コルゲートパイプを装着したシーリングインサートをねじ締結体に挿入するステップ。シーリングインサートの回転防止手段が、ねじ締結体の回転防止手段と係合させられ、シーリングインサートの第1の外壁部分(20)が、ねじ締結体から突出する。
- 押圧ねじによってシーリングインサートの材料の変位が生じるように、押圧ねじをねじ締結体にねじ込むステップ。ここで、材料がコルゲートパイプに対して少なくとも部分的に密閉して静止する。
【0011】
カットアウトを含むコルゲートパイプねじ締結システム用のシーリングインサートが提案され、特にカットアウトは、コルゲートパイプを受け入れるために、シーリングインサートの長手軸の方向に形成され、シーリングインサートを完全に貫通し、回転防止手段が、シーリングインサートの外側シェルに配置される。カットアウトを区画する内壁は、少なくとも1つ、好ましくは複数、特に少なくとも2つの、少なくとも部分的に円周方向に延びるリブを含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明の意味におけるコルゲートパイプとは、例えばプラスチックや金属などの材料からなるパイプであって、少なくともパイプの部分領域又は部分長において、好ましくはパイプの全長にわたって、パイプの長手方向に波形に変化する直径を有する。特に、長手方向に波形に変化する外径、より好ましくは長手方向に波形に変化する内径、さらに好ましくは、それらの波形がそれらの波形谷部と波形頂部に関して対応する外径と内径を有する。少なくともパイプの外表面、好ましくはパイプの内表面にも、波形が形成されているため、その波形によってコルゲートパイプは柔軟である。好ましくは、波形は、長手方向にリング状に形成された直径の変化である。少なくとも2つの波形は、2つの波形頂部の間に1つの波形頂部と1つの波形谷部を形成する。波形は、連続的又は離散的に構成できる。例えば、連続的に構成された波形は、コルゲートパイプの長手方向の断面において、実質的に正弦波状となる。波形の離散的な推移を有するコルゲートパイプの例示的な構成では、特に2つの波形頂部の間で、これらの波形は、コルゲートパイプの外表面に波形谷部を形成する平坦部分を有する。断面において、波形頂部は、ほぼ又は正確に正弦波、長方形、台形、半円形、又は部分的に楕円形になるように設計することができる。コルゲートパイプに関連して、コルゲートパイプ内に案内されたケーブル又はホースの周りに係合するインサートを備えたねじ締結システムを提供又は配置することができるので、ケーブル又はホースはねじ締結システムにおいて安定性を与えられ、有利にはインサートによって一定の密閉効果が達成される。
【0013】
本明細書において「実質的に」という用語が使用される限り、これは経済的及び技術的観点から当業者にとって正当化できる許容範囲を示すものであり、対応する特徴はそのようなものとしてなお認識又は実施され得る。
【0014】
ある構成では、シーリングインサートは実質的に円筒形である。別の実施形態では、シーリングインサートが第1の端面と反対側の第2の端面を有する。より好ましくは、シーリングインサートは、外側シェルを含み、好ましくは少なくとも部分的に円筒形シェルの構成を有する。さらに好ましくは、シーリングインサートは、シーリングインサートを完全に貫通するように形成されたカットアウトを含む。
【0015】
本発明の意味において、「完全に貫通する」とは、カットアウトが、シーリングインサートの長手方向軸に沿って、これにより画定される長手方向において、第1の端面から第2の端面まで完全に延びることを意味する。これは、シーリングインサートの長さ、そしてシーリングインサートの内壁の長さをも画定する。好ましくは、カットアウトはコルゲートパイプを受け入れるように構成される。
【0016】
一実施形態では、カットアウトは、区画する内壁を含む。カットアウトを区画する内壁は、少なくとも部分的に円筒形及び/又は少なくとも部分的に円錐形になるように構成され得る。
【0017】
ある構成では、完全に貫通するカットアウトは、内壁によって区画される。内壁は、第1の内壁部分を有する。一実施形態では、第1の内壁部分が、シーリングインサートの第1の端面に関連付けられる。別の実施形態では、第1の内壁部分が、シーリングインサートの第2の端面に関連付けられる。より好ましくは、第1の内壁部分は、少なくとも1つ、好ましくは複数の部分的に周方向に延びるリブを含む。特に、リブは、半径方向内側に延びるように構成され、好ましくは、カットアウトによって形成された空洞に延びるように構成される。リブは、好ましくは、完全に周方向に延びるように形成される。本発明の意味において、「周方向」という用語は、リブの長手方向の範囲が内壁の円周に沿って延びることを意味すると理解されるものとする。リブの長手方向の範囲は、シーリングインサートの長手軸に対し垂直に伸びる。完全に円周方向に伸びるリブは、閉じたリングを形成する。リブは、部分的に円周構成を有することができる。好ましくは、部分的な円周リブは内壁の全周にわたって延びず、リングセグメントとも呼ばれ得る1つ以上のリブセグメントを形成する。別の構成では、複数のリブセグメントが内壁の高さに配置され、好ましくは、これらは周方向に互いに離間している。周方向に内壁の高さで配置された複数のリブセグメントは、本発明の意味において、部分的に周方向に延びるリブとして理解されるものとする。
【0018】
別の実施形態では、リブは、断面がほぼ又は正確に台形、長方形、三角形、円弧セグメント状及び/又は少なくとも部分的に楕円形になるように設計されている。好ましくは、リブはそれぞれ、特にリブの設計が三角形、台形及び/又は円弧セグメント形状の場合、互いに約60°~約90°、好ましくは約65°~約75°、より好ましくは約70°の角度である2つのフランクを有する。長方形として扱うことができる好ましい実施形態では、2つのフランクは中間部分を介して互いに接続されている。その場合、2つのフランクは互いに実質的に平行である。中間部分は直線状又は円弧状に構成することができる。
【0019】
好ましくは、第1の内壁部は、内側に複数の部分的に周方向に延びるリブ、好ましくは約2~約10個、より好ましくは約3~約4個の、好ましくは完全に周方向に延びるリブを有する。
【0020】
本発明の文脈において、値又は値の範囲に関連して「約」という用語が使用される場合、それは、この分野の当業者によって慣用的とみなされる許容値を意味すると理解されるべきで、特に、±20%、好ましくは±10%、より好ましくは±5%の許容範囲が提供される。本発明において、異なる値域、例えば好ましい値域とより好ましい値域が示されている限り、異なる値域の下限値と上限値は互いに組み合わせることができる。
【0021】
別の構成では、リブは、シーリングインサートの長手方向に互いに間隔をあけて、好ましくはほぼ均一な間隔をあけて配置される。特に、リブの間隔は、リブの間にコルゲートパイプの波形頂部の係合が可能となるような寸法に設定される。特に、リブを1つだけ設ける場合は、コルゲートパイプの波形谷部に配置することができる。この実施形態では、リブは、好ましくは、コルゲートパイプの波形谷部に適合される形状についての設計を有し、特に、波形谷部の輪郭のその外側輪郭について実質的に対応する。好ましくは、リブの間隔、カットアウトによって形成された空洞へのリブの半径方向の範囲、リブの断面及び/又はリブのフランクの角度は、シーリングインサートと協働できる又は協働することを意図したコルゲートパイプの波形に、少なくともその部分領域又は部分長において、適合している。好ましくは、リブの外側の輪郭は、コルゲートパイプの波形谷部の輪郭に実質的に対応する。特に、シーリングインサートは、少なくとも2つのリブがある設計の場合、これらのリブによってコルゲートパイプの波形谷部との係合が可能になるように設計される。別の好ましい実施形態では、リブは、シーリングインサートと共に使用できるコルゲートパイプの中心から中心までの波形谷部と、中心から中心まで同じ間隔を有する。好ましくは、シーリングインサートの長手方向におけるリブの範囲は、コルゲートパイプの長手方向における波形谷部の範囲よりも小さいか又は等しい。
【0022】
別の実施形態では、シーリングインサートの長手方向に隣接する2つのリブの中心間の間隔が約1mm~約1cmである。
【0023】
別の構成では、少なくとも部分的に円周方向に延びるリブが、第1の内壁部分の長さにわたって分布し、別の構成では、好ましくは、カットアウトを区画する内壁の全長にわたって分布する。この別の実施形態では、内壁の設計は、したがって、第1の内壁部分の設計と同一である。
【0024】
別の実施形態では、少なくとも1つのリブが第1の端面又は第2の端面と面一である。特にリブが第1の端面及び/又は第2の端面の一部を形成できる。
【0025】
別の構成では、カットアウトを区画する内壁が、第2の内壁部分を含む。好ましくは、第2の内壁部分は、リブを含まない。上述のように、別の実施形態において、内壁がその全長にわたってリブを含む場合、第2の内壁部分は実施されない。ある構成においては、シーリングインサートの内壁が、第1の内壁部分と第2の内壁部分とを含み、第1の内壁部分がリブを含み、第2の内壁部分がリブを含まない。一実施形態において、第2の内壁部分が実質的に滑らかな表面を有する。
【0026】
長手軸方向の内壁部分の長さは、必要に応じて互いに独立に選択することができる。例えば、第1の内壁部分は、第2の内壁部分よりも短くても長くてもよく、第2の内壁部分と同じ長さであってもよい。
【0027】
別の構成では、シーリングインサートが、第1の端面と、対向する第2の端面とを含み、第1の端面から第2の端面まで延びる少なくとも1つのスリットを含む。このスリットにより、シーリングインサートはコルゲートパイプの周りに都合よく配置され、シーリングインサートと特にリブの抵抗に逆らってコルゲートパイプを、シーリングインサートを通して押し込む必要が特にない。
【0028】
別の構成では、シーリングインサートは2つのスリットを有する。このため、シーリングインサートの2部分実施形態が生じ、コルゲートパイプにシーリングインサートを迅速かつ簡便に提供することができるようになる。特に、シーリングインサートの材料が非常に硬く、ユーザーがシーリングインサートを曲げて開くことが不都合であるか、あるいはシーリングインサートをコルゲートパイプに取り付けるためにシーリングインサートを曲げて開いたときに材料が塑性変形し、及び/又は破損する可能性がある場合に、シーリングインサートの2部分の構成が提供される。
【0029】
別の実施形態では、シーリングインサートはスリットを有しない。
【0030】
る構成において、第1の外壁部分は、前記シーリングインサートの第1の端面と関連付けられる。特に、第1の外壁部分は、第1の外径を有するシーリングインサートの外側シェルの表面部分である。好ましくは、第1の外壁部分は、第1の端面に隣接する。
【0031】
また、第2の外壁部分を含む。特に、これは、第2の外径を有するシーリングインサートの外側シェルの表面部分である。第2の外壁部分は、好ましくは、第2の端面に隣接する。
【0032】
長手軸方向の外壁部分の長さは、必要に応じて互いに独立して選択することができる。例えば、第1の外壁部分は、第2の外壁部分よりも短くても長くてもよく、第2の外壁部分と同じ長さであってもよい。
【0033】
長手軸方向の外壁部分及び内壁部分の長さは、必要に応じて互いに独立して任意に選択することができる。例えば、第1の外壁部分は第1の内壁部分より短くても長くてもよく、あるいは第1の内壁部分と同じ長さであってもよく、及び/又は、第2の内壁部分よりも短くても長くてもよく、あるいは第2の内壁部分と同じ長さであってもよく、及び/又は、例えば、第2の外壁部分は、第1の内壁部分よりも短くても長くてもよく、又は第1の内壁部分と同じ長さであってもよく、及び/又は、第2の内壁部分よりも短くても長くてもよく、あるいは第2の内壁部分と同じ長さであってもよい。
【0034】
ある構成では、シーリングインサートの材料の厚さが、第1の端面及び/又は第2の端面に向かって減少する。特に、材料の厚さの変化は連続的である。別の好ましい構成では、シーリングインサートの材料の厚さの変化が離散的であり、すなわち、ステップを踏む、つまり段階的である。
【0035】
別の構成では、シーリングインサートの材料の厚さの変化が、シーリングインサートの外径を第1の端面に向かって減少するように構成されている。別の構成では、シーリングインサートの材料の厚さの減少は、シーリングインサートのカットアウトの内径が第1の端面に向かって増加することによって実施され、シーリングインサートの外径は、実質的に同じままであるか、あるいは特にステップ(段差)を提供することによって離散的に増加できる。特に好ましくは、カットアウトの内壁の第2の内壁部分が円錐形であり、より好ましくは、第1の外壁部分及び好ましくは第2の外壁部分も実質的に円筒形のままである。より好ましくは、第2の内壁部分のテーパが、第1の内壁部分に向かって狭くなっている。
【0036】
別の実施形態では、実施形態に応じて、シーリングインサートの材料の厚さが、第2の内壁部分の領域においてのみ、第1の端面又は第2の端面に向かって小さくなる、したがって減少するようになっている。
【0037】
例えば、第1の外壁部分及び第2の内壁部分は、それぞれ第1の端面に隣接して配置される。本発明によると、第2の外壁部分の外径は、第1の外壁部分の外径よりも小さい。第1の内壁部分と第2の外壁部分は、第2の端面に隣接して配置される。第1の外壁部分及び第2の外壁部分は、それぞれ円筒状に形成される。本発明によると、第1の内壁部分は、実質的に円筒状に形成され、内側に突出するリブを有する。本実施形態では、第2の内壁部分は、円錐状に形成され、第1の端面に向かって増大する内径を有する。
【0038】
別の実施形態では、第2の内壁部分の領域におけるシーリングインサートの材料の厚さが、シーリングインサートの長手方向においてその長さにわたって実質的に一定である。さらに、このシーリングインサートは、好ましくは、上述した実施形態のように形成することができる。
【0039】
特に、別の構成において、第2の内壁部分の少なくとも1つの部分におけるシーリングインサートの材料の厚さが、シーリングインサートの第1の端面に向かって小さくなり、したがって材料の厚さが減少する。
【0040】
1の外壁部分と第2の外壁部分との間には、ステップ(段差)としても扱うことのできる、外周方向に延びる肩部が形成されている。好ましくは、第1の外径から第2の外径まで、ステップ(段差)又は肩の形の離散的な移行部が設けられる。別の構成では、第1の外径を有する第1の外壁部分から、第2の外径を有する第2の外壁部分への連続的な移行が提供され、一実施形態では、外壁の少なくとも1セグメントが、シーリングインサートの第2の端面に向かって円錐状に形成される。別の実施形態では、シーリングインサートの材料の厚さが、第2の端面に向かって、一定であるように構成される。
【0041】
別の構成では、シーリングインサートは、回転防止手段を含む。本発明によると、回転防止手段が、シーリングインサートの外側シェルに配置される。
【0042】
別の構成において、回転防止手段が、シーリングインサートの長手方向に平行に配置された複数のラッチ要素を含む。ラッチ要素は、例えば、溝及び/又はリブとして構成することができる。特に、溝は、長手方向に延びるノッチ又はカットアウトとすることができる。リブは、特に、半径方向外側に突出した長手方向に延びる突起である。本発明によると、回転防止手段は、第2の外壁部分と関連付けられている。好ましくは、回転防止手段は、第1の外壁部分に隣接して、第2の外壁部分に配置される。別の構成では、長手軸に平行に配置されたラッチ要素が、第1の外壁部分から第2の外壁部分にわたって第2の端面に隣接するように、したがって第2の外壁部分の全長にわたって延びる。
【0043】
別の構成では、回転防止手段は、第2の端面から間隔をあけて、第2の外壁部分に配置される。特に、回転防止手段と第2の端面との間において、第2の外壁部分は、平滑面又は平坦面を有して形成される。
【0044】
別の構成では、回転防止手段は、第1の外壁部分から間隔をあけて、第2の外壁部分に配置される。特に、回転防止手段と第1の外壁部分との間において、第2の外壁部分の表面は、平滑又は平坦に形成されている。この構成では、回転防止手段は、シーリングインサートの第2の端面に隣接するところまで延びることができる。
【0045】
別の好ましい構成では、回転防止要素は、好ましくは、外側シェル上に完全に円周方向に延びるように配置される。特に、ラッチ要素は、第2の外壁部分の円周上に均一に分布している。回転防止手段のラッチ要素は、さらに上述したように、断面をシーリングインサートの内壁のリブのような形状にすることができる。
【0046】
ある構成において、シーリングインサートが、シリコーン、熱可塑性エラストマー、及び/又はゴムを含む群から選択される、好ましくは弾性変形可能な材料を含む。
【0047】
例示的な構成では、シーリングインサートは、第1の端面と第2の端面とを含む。例示的なシーリングインサートは、実質的に円筒形であり、そこを完全に貫通するカットアウトを有する。シーリングインサートの外側シェルは、第1の外壁部分と第2の外壁部分とを含み、第1の外壁部分は第1の端面に隣接し、第2の外壁部分は第2の端面に隣接する。第2の外壁部分は、例えば、第2の外壁部分の円周上に分布した軸方向に平行な複数のラッチ要素として構成された回転防止手段を含む。一例として、回転防止手段は、第1の外壁部分に隣接し、第2の外壁部分のほぼ中央部まで突出している。一例として、ラッチ要素はそれぞれ、互いに約70°のフランク角である2つのフランク、又は互いにほぼ平行に形成された2つのフランクを有し、これらのフランクは次に、断面で見た内壁のリブの設計に関連して上述したように、中間部分によって接続される。
【0048】
例示的なシーリングインサートは、第1の端面から第2の端面まで完全に貫通するスリットを含む。このスリットにより、シーリングインサートは曲げて開き、図示しないコルゲートパイプに装着することができる。別の例示的な構成では、シーリングインサートは、2つの部分で構成され、シーリングインサートは、第1の端面から第2の端面まで、完全に貫通する2つのスリットを有する。
【0049】
完全貫通するカットアウトは、第1の内壁部分と第2の内壁部分とを含む。第2の内壁部分は、平滑面を有する。また、第2の内壁部分は円錐形の構成を有する。特に、内壁は、第2の内壁部分において第1の内壁部分に向かって先細りになり、又は、それぞれ、内壁は、シーリングインサートの第1の端面に向かって広がる。第2の内壁部分の内径は、シーリングインサートの第1の端面に向かって増大する。第2の内壁部分は、第1の端面に向かって少なくともある部分で先細りすなわち減少する第2の材料の厚さを有し、これによって、第2の内壁部分のカットアウトは円錐形となる。
【0050】
一例として、第1の内壁部分は、カットアウトの内壁上を周方向に延びる4つのリブを含む。第1の内壁部分は、第2の端面に隣接する。別の例示的構成では、リブは、内壁の全高にわたって実質的に一様に分布している。この構成では、シーリングインサートは、第1の内壁部分のみを有する。少なくとも1つのリブは、第1の端面及び/又は第2の端面などの端面と面一であり得る。
【0051】
外側シェル上では、例示的なシーリングインサートは、第1の外壁部分と第2の外壁部分とを含む。第1の外壁部分は、第2の外壁部分の第2の外径よりも大きい第1の外径を有する。これにより、ねじ締結体を通して、シールインサートが過度に押し出されることを防ぐ肩部が形成される。肩部は、例えば二重ニップル、又はその他の、特にプラグのような部品であり、押圧ねじを配置するために少なくとも一側部にねじ山が配置される。
【0052】
第2の例示的な実施形態において、シーリングインサートが、カットアウトの第1の内壁部分とカットアウトの第2の内壁部分とを含む。第2の例示的な構成において、内周方向に延びるリブを有する第1の内壁部分は、第1の端面に隣接し、特に内周方向に延びるリブは、第1の端面と面一である。したがって、カットアウトの第1の内壁部分は、第1の外壁部分の領域にほぼ配置される。さらに、カットアウトの第2の内壁部分は、ほぼ第2の外壁部分の領域に配置されている。
【0053】
さらに、上述のような少なくとも1つの押圧ねじ、ねじ締結体及びシーリングインサートを含むコルゲートパイプねじ締結システムが提案される。
【0054】
ねじ締結体は、特に二重ニップルとして構成されるが、それ以外に、例えば、押圧ねじを配置するために少なくとも一側部にねじ山が配置されたプラグ筐体又は部品として構成することも可能である。好ましくは、ねじ締結体は、第1の雄ねじを有し、より好ましくは、第2の雄ねじを有する。より好ましくは、ねじ締結体は、第1の雄ねじと第2の雄ねじとの間に少なくとも1つのキーサポート面を有するキーサポート構造を含む。ある構成では、キーサポート構造は、押圧ねじのための停止面を含む。ねじ締結体が二重ニップルとして形成されておらず、特に、キーサポート構造を有していない場合であっても、ねじ締結体は、例えば、ねじ山に対向して配置されたねじ締結体の部品又はプラグ筐体によって提供される停止面を有することできる。押圧ねじがねじ締結体にねじ込まれる場合、押圧ねじは、特に、停止面までねじ込まれて、ねじ締結体とロックされる程度までねじ締結体にねじ込まれ得る。特に、押圧ねじは、停止面によって設けられたブロックに突き当たるまで、ねじ締結体にねじ込まれ得る。このため、例えば、温度変化や振動などによって、押圧ねじがねじ締結体から簡単に外れてしまうことがないという利点がある。特に、押圧ねじは、中央に貫通したカットアウトがあるカップリングナットとして構成される。特に、押圧ねじは、カットアウトの内壁に押圧輪郭を有し、これによって、押圧ねじがねじ締結体にねじ込まれるときに、ねじ締結体に少なくとも部分的に挿入されたシーリングインサートが変形され得る。
【0055】
ある構成において、ねじ締結体は、シーリングインサートの回転防止手段に対応する回転防止手段を含む。特に、シーリングインサートが第2の外壁部分に設けられたリブ、好ましくは複数のリブを含み、ねじ締結体はシーリングインサートのリブが係合できる溝、好ましくは複数の溝を含む。さらなる構成において、ねじ締結体は、貫通するカットアウトの内表面にリブ、好ましくは複数のリブを有し、このリブは、シーリングインサートの回転防止手段の溝と係合する。別の構成では、第2の外壁部分上のシーリングインサートと内表面上のねじ締結体の両方が、リブを、好ましくは複数のリブを有し、これらのリブは、それぞれ相互にオフセットした状態で係合する。
【0056】
コルゲートパイプねじ締結システムの第1の例示的な構成は、押圧ねじと、押圧ねじをねじ込み可能なねじ締結体とを含む。シーリングインサートは、ねじ締結体の中に、特に、ねじ締結体の少なくとも1つの雄ねじの領域に配置される。例えばキー支持構造の環状溝又はねじ締結体のサポート面の領域に配置されたOリングは、提案されたコルゲートパイプねじ締結システムの一部ではない例えばヒューズボックス、機械部品等としてのみ形成される連結構造体に対して、ねじ締結システムを密閉することが可能である。ねじ締結体は、内側にシーリングインサートの回転防止手段に対応する回転防止手段を有する。シーリングインサートの回転防止手段の個々の平行なラッチ要素は、ねじ締結体の回転防止手段の平行するラッチ要素の間の領域で係合する。
【0057】
ある構成では、シーリングインサートが挿入される領域におけるねじ締結体の内径は、シーリングインサートの第1の外径よりも小さい。好ましくは、第1の外径は、ねじ締結体のコア径よりも大きい。コア径は、ねじ締結体の少なくとも1つの雄ねじの領域におけるシーリングインサートの挿入領域におけるねじ締結体の最小の内径であり、これは特に、平行なラッチ要素に起因する。より好ましくは、シーリングインサートの第1の外径は、ねじ締結体の少なくとも1つの雄ねじの外径よりも小さいか、又はほぼ等しい。
【0058】
したがって、シーリングインサートは、第1の外壁部分がねじ締結体に着座し、特にシーリングインサートの肩部によって支持されるように、ねじ締結体の中に部分的にのみ挿入される。より好ましくは、シーリングインサートは、好ましくは、ねじ締結体から第1の外壁部分と共に突出する。より好ましくは、特に第2の外壁部分がシーリングインサートの第1の外壁部分よりも小さな外径を有する場合に、シーリングインサートは、第1の外壁部分及び/又は第2の外壁部分と共にねじ締結体の中に突出する。押圧ねじがねじ締め本体にねじ込まれると、押圧ねじはシーリングインサートを押し付ける。
【0059】
押圧ねじは、押圧ねじがねじ締結体にねじ込まれたときにシーリングインサートの第1の外壁部分を押圧する、内部の円周方向に押圧する輪郭を有する。有利には、コルゲートパイプねじ締結システムに挿入されるコルゲートパイプとは無関係に、特にコルゲートパイプの直径の一定の寸法公差内で、押圧ねじは、押圧ねじの周方向端面をねじ締結体の停止面までねじ込むことができ、この停止面は、例えば、ねじ締結体のキーサポート構造又は部品によって提供される。
【0060】
このようなねじ締結は、本発明の意味においてブロックに対するねじ締結と呼ばれ、この場合、押圧ねじとねじ締結体のねじ構造が互いに支えあうので、例えば温度変動や振動による偶発的な緩みが減少するという利点を有する。シーリング本体のカットアウトの第2の内壁部分の円錐形の構成において、シーリング本体の材料は、コルゲートパイプを損傷することなく、コルゲートパイプまで、特に半径方向内側に、変位させることができる。これは、シーリングインサートの材料が非常に強いか、又は剛性が高い場合、あるいはシーリングインサートが大きい体積を有する場合に特に有利な実施形態であり、というのは第2の内壁部分を円錐形に設計することで、ブロックに対し、ねじ締めを行う際にかかる力が低減されるからである。
【0061】
第2の例示的な構成では、コルゲートパイプ締結システムは、2つの部分で構成されるシーリングインサートを含む。シーリングインサートの2ピース構成のため、2つのスリットが設けられる。
【0062】
さらに、コルゲートパイプねじ締結システムに対してコルゲートパイプを密閉するために、上述のようなコルゲートパイプねじ締結システムにおいて、上述のようなシーリングインサートの使用と、シーリングインサート及び/又はコルゲートパイプがねじ締結体内で回転するのを防止するため使用が、提案される。
【0063】
さらに、コルゲートパイプを連結構造体に接続するために、上述のようなコルゲートパイプねじ締結システムの使用が提案されている。また、コルゲートパイプは、コルゲートパイプねじ止め装置の内部をさらに貫通して、その両側に突出するようにすることもできる。有利には、コルゲートパイプは、取り付けられた状態において、押圧ねじ側及びねじ締結体側でコルゲートパイプねじ締結装置を越えて突出するように、シーリングインサートの中に挿入される。取り付けられた状態とは、コルゲートパイプがコルゲートパイプねじ締結システムによって取り囲まれ、その押圧ねじを締めることによってコルゲートパイプが密閉状態で受け取られることによって規定される。
【0064】
さらに、複数の波形谷部を有するコルゲートパイプを取付構造体に取り付ける方法であって、以下のステップを備える方法が提案される。
- コルゲートパイプに押圧ねじをねじ込むステップ。
- 少なくとも1つのリブ、好ましくは複数のリブ、特に少なくとも2つのリブが1つの波形谷部と係合するように、シーリングインサートのカットアウトにコルゲートパイプを挿入するステップ。少なくとも2つのリブが設けられている場合、これらは2つの波形谷部と係合し、一般に、所定の数のリブがある場合、これらのリブはリブのこの数に対応するコルゲートパイプの波形谷部と係合する。
- 連結構造体にねじ締結体を挿入するステップ。
- コルゲートパイプを装着したシーリングインサートをねじ締結体に挿入するステップ。シーリングインサートの回転防止手段が、ねじ締結体の回転防止手段と係合させられ、シーリングインサートの第1の外壁部分がねじ締結体から突出する。
- 押圧ねじによってシーリングインサートの材料の変位が生じるように、押圧ねじをねじ締結体にねじ込むステップ。ここで、材料がコルゲートパイプに対して少なくとも部分的に密閉して静止する。
【0065】
連結構造体は、コルゲートパイプがコルゲートパイプねじ締結システムによって接続され得る部品である。特に、コルゲートパイプを通る少なくとも1つの細長い部品、例えば少なくとも1本のケーブルは、連結構造体を通して供給できる。連結構造体は、本発明によるコルゲートパイプネジ留めシステムの一部ではない。例えば、連結構造体は、壁、筐体、機械部品、電気的接続を行うためのプラグ、ケーブルガイドなどである。有利には、コルゲートパイプねじ締結システムは、コルゲートパイプねじ締結システムの一部ではない連結構造体に取り付けられる。好ましくは、連結構造体は、少なくとも1つの細長い部品を供給することができる貫通カットアウトを有する。より好ましくは、コルゲートパイプねじ締結システムは、接続部分の長手方向軸が連結構造体の表面に対して実質的に垂直であるように、及び/又は貫通カットアウトを通って延びるように、連結構造体に取り付けられる。一実施形態では、貫通するカットアウトは、有利には、ねじ締結体がその雄ねじでねじ込まれ得るねじ山を有する。別の実施形態では、貫通するカットアウトはねじ山を有さず、特に穴として構成される。ねじ締結体は、貫通するカットアウトを通して挿入され、例えば、ねじ締結体が雄ねじを有すれば、連結構造体の反対側で、ナットを使用して螺合可能である。しかし、ねじ締結体の設計によっては他の締結方法も可能である。有利には、コルゲートパイプは、取り付けられた状態において、押圧ねじ側及びねじ締結体側でコルゲートパイプねじ締結装置を越えて突出するように、シーリングインサートの中に挿入され得る。
【0066】
好ましくは、シーリングインサートは、第1の外壁部分がねじ締結体に着座するように、ねじ締結体に挿入される。ある構成では、押圧ねじをねじ締結体にねじ込むことによって、ねじ締結体の中に配置され、ねじ締結体の外に突出するシーリングインサートが、その内側の押圧ねじの押圧輪郭によって次のように変位される。シーリングインサートの材料が変位し、特に半径方向内側に変位するが、他の方向への材料の変位も起こり得る。このため、特にコルゲートパイプの波形谷部に嵌合するシーリングインサートのリブによって提供される追加の密閉性により、特に高い密閉性が実現される。
【0067】
本発明によると、シーリングインサートの回転防止手段が、ねじ締結体の回転防止手段と係合させられ、特に、ねじ締結体内でのシーリングインサートの回転を確実に防止する。より好ましくは、シーリングインサートの第2の外壁部分のラッチ要素、好ましくはシーリングインサートの第2の外壁部分の複数のラッチ要素が、ねじ締結体のラッチ要素、好ましくはねじ締結体の複数のラッチ要素と係合するようにされる。より好ましくは、シーリングインサートの回転防止手段のラッチ要素、好ましくはシーリングインサートの回転防止手段の複数のラッチ要素が、ねじ締結体のラッチ要素、好ましくはねじ締結体の複数のラッチ要素と係合するようにされる。
【0068】
さらなる構成として、押圧ねじは、ねじ締結体の停止面にねじ込まれる。
【0069】
ブロックに対するこのねじ締め、すなわちねじ締結体の停止面に対する押圧ねじのねじ締めは、特に、カットアウトを区画するシーリングインサートの内壁が、特に押圧ねじに面する第1の内壁部分又は第2の内壁部分において円錐形に設計されていることで、達成できる。ブロックに対するねじ締結の利点は、これにより、コルゲートパイプに均一な力が及ぼされ、特に、コルゲートパイプを損傷し得る、ねじ締めによる、又はコルゲートパイプに対するシーリングインサートによる、過度の、特にパンクチュアル(punctual)な圧力が回避され得ることである。こうすることで良好な密閉効果が達成される。
【0070】
さらなる有利な構成は、以下の図面から明らかである。しかし、そこに例示されている改良点は、限定的に解釈されるものではなく、むしろ、そこに記載されている特徴は、さらなる構成のために、互いに、また、上述した特徴と組み合わせることができる。さらに、図の説明で示した参照符号は、本発明の保護範囲を限定するものではなく、単に図に示した例示的な実施形態を示すものであることに留意されたい。同一部品、又は同一機能の部品には、以下において同一の参照符号を付す。
【図面の簡単な説明】
【0071】
図1】本発明によるシーリングインサートを示す。
図2図1のシーリングインサートの第2の端面の図である。
図3図3は、図2のIII-IIIによる断面図である。
図4】本発明によるシーリングインサートの別の構成を示す。
図5図4のシーリングインサートの第2の端面の上面図である。
図6図5のVI-VIによる断面図である。
図7】本発明によるコルゲートパイプのねじ締結システムの分解図である。
図8図7の取り付けられたコルゲートパイプねじ締結システムの押圧ねじを示す図である。
図9図8のIX-IXによる断面図である。
図10】本発明によるコルゲートパイプねじ締結システムの他の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0072】
図1は、第1の端面12及び第2の端面14を有するシーリングインサート10を示す。シーリングインサート10は、実質的に円筒形であり、シーリングインサート10を完全に貫通するカットアウト16を有する。シーリングインサート10の外側シェル18は、第1の外壁部20分と第2の外壁部分30とを含み、第1の外壁部分20は、第1の端面12に隣接し、第2の外壁部分30は第2の端面14に隣接する。第1の外壁部分20の外径は、第2の外壁部分30の外径よりも大きく、第2の外壁部分30は段差15によって第1の外壁部分20と互いに離散的に隣接している。
【0073】
第2の外壁部分30は、第2の外壁部分30の円周上に分布する軸方向に平行な複数のラッチ要素42として構成された回転防止手段40を含むが、これらのすべてが、明確にするための参照符号で示されているわけではない。回転防止手段40は、第1の外壁部分20に隣接しており、本実施形態では、その長手方向の範囲が、第2の外壁部分30のほぼ中央部まで突出している。
【0074】
シーリングインサート10は、第1の端面12から第2の端面14まで完全に貫通するスリット19を含む。このスリットにより、シーリングインサート10を曲げて開き、図示しないコルゲートパイプに装着することができる。
【0075】
図1は、さらに、シーリングインサート10がカットアウト16の内壁60に少なくとも1つの円周リブ62を有することを示す。
【0076】
図2図1のシーリングインサート10の第2の端面14の上面図である。回転防止手段は、軸方向に平行な複数のラッチ要素42を有し、特に第2の外壁部分30の外周に一様に配置される。この図はまた、シーリングインサート10を完全に貫通するカットアウト16に配置されたリブ62を示す。
【0077】
図3は、図2のIII-IIIによる断面図である。長手軸11の方向にシーリングインサート10を完全に貫通するカットアウト16は、第1の内壁部分64と第2の内壁部分66を形成する内壁60を含む。第2の内壁部分66は、円錐形状を有する。第2の内壁部分66は第1の端面12に隣接しており、第1の外壁部分20に関連付けられる。特に、内壁60は、第2の内壁部分66において第1の内壁部分64に向かって狭まるか、又は、それぞれにおいて、内壁60は、第1の端面12に向かって拡がる。従って、第2の内壁部分66における内壁60の内部断面は、シーリングインサート10の第1の端面12に向かって拡大する。第2の内壁部分は、第1の端面12に向かって減少する材料の厚さを有する。カットアウト16は、第2の内壁部分66において円錐状になるように設計されている。
【0078】
第1の内壁部分64は、周方向に延びる4つのリブ62.1~62.4を含み、ここで、リブ62.1は、図1において唯一明確に視認できるリブ62に対応する。第1の内壁部分64は、第2の端面14と隣接する。第1の内壁部分は、第2の外壁部分30に関連付けられる。
【0079】
シーリングインサート10の外側シェル18は、第1の外壁部分20と第2の外壁部分30とを含む。第1の外壁部分20は、第2の外壁部分30の第2の外径32よりも大きい第1の外径22を有する。この結果、段差15が形成され、例えば図9に見られるように、段差15は、二重ニップルとして形成された図9に示すねじ締結体74への挿入が進みすぎることを防止する。
【0080】
長手軸11の方向における外壁部分20、30及び内壁部分64、66の長さは、例示的に選択されたもので、ここで第1の外壁部分20が第2の内壁部分66より短く、第2の内壁部分66が第1の内壁部分64より短く、第1の内壁部分64が第2の外壁部分30より短い。しかし、これらの長さはそれぞれ独立しており、必要に応じて異なる長さを選択することができる。
【0081】
図4は、シーリングインサート10の別の構成を示す。シーリングインサート10は、シーリングインサート10を曲げて開くことができ、図示しないコルゲートチューブにシーリングインサート10を固定するスリット19を有する。シーリングインサート10は、第1の端面12と第2の端面14とを有する。さらに、シーリングインサート10は、内周方向に延びるリブ62.1、62.2、62.3を有する。円周リブ62.1は、第1の端面12と面一である。特に、リブ62.1のフランクは、少なくとも部分的に第1の端面12を形成する。外側シェル18には、回転防止手段40が配設されている。
【0082】
図5は、図4のシーリングインサート10の第2の端面14の図を示す。詳細図Vにおいて、回転防止手段40は、約70°のフランク角αを有する軸方向に平行なラッチ要素42を有することが分かる。
【0083】
図6は、図5のVI-VIによる断面図である。シーリングインサート10は、カットアウト16の第1の内壁部分64と、カットアウト16の内壁の第2の内壁部分66とを含む。内周方向に延びるリブ62.1~62.4を有する第1の内壁部分64は、第1の端面12に隣接し、内周方向に延びるリブ62.1が第1の端面12と面一になっている。カットアウト16の第1の内壁部分64は、第1の端面12に隣接する第1の外壁部分20に関連付けられる。カットアウト16の第2の内壁部分66は、第2の端面14に隣接する第2の外壁部分30と関連付けられる。図1図3による実施形態と同様に、第2の外壁部分66よりも大きい外径を有する第1の外壁部分64と第2の外壁部分66との間には、段差15が形成される。
【0084】
長手軸11の方向における外壁部分20、30及び内壁部分64、66の長さは、例示的に選択されたもので、第1の外壁部分20が第1の内壁部分64と長さが同じで第2の内壁部分66より短く、第2の内壁部分66が第2の外壁部分30と長さが同じである。しかし、これらの長さは互いに独立しており、必要に応じて異なる長さを選択することができる。
【0085】
図7は、押圧ねじ72と、押圧ねじ72がねじ込まれ得るねじ締結体74とを有するコルゲートパイプねじ締結システム70を示す。図1図3によるシーリングインサート10と同様に形成され、スリット19を有するシーリングインサート10が、ねじ締結体74に配置される。二重ニップルとして形成されたねじ締結体74に配設されたOリング84は、図示しない連結構造体に対してねじ締結体74を密閉する。ねじ締結体74は、シーリングインサート10の回転防止手段40に対応する内部回転防止手段76を有する。シーリングインサート10の回転防止手段40の、例として42.1及び42.2で示される個々の軸方向に平行なラッチ要素は、ねじ締結体74の回転防止手段76の、例として78.1及び78.2で示される軸方向に平行なラッチ要素間の間隙に係合する。
【0086】
特に、ねじ締結体74の内径Dは、シーリングインサート10の第1の外径22より小さい。したがって、シーリングインサート10は、シーリングインサート10の第1の外壁部分20及び第1の端面12がねじ締結体74を越えて突出するように、ねじ締結体74に部分的にのみ挿入可能である。押圧ねじ72がねじ締結体74にねじ込まれると、押圧ねじ72はシーリングインサート10を押圧し、シーリングインサート10を通して供給可能なコルゲートパイプに対して密閉するために、特に第1の外壁部分20の領域で、材料の変位をそこで生じさせる。
【0087】
図8は、図7のコルゲートパイプねじ締結システム70を、押圧ねじ72の上面図において示したものである。
【0088】
図9は、図8のIX-IXによる断面図である。押圧ねじ72は、押圧ねじ72がねじ締結体74にねじ込まれたときに、シーリングインサート10の第1の外壁部分20と第1の端面12とを押圧する内周押圧輪郭73を有する。押圧ねじ72は、ここでは図示しないコルゲートパイプとは無関係に、特にコルゲートパイプの直径の一定の寸法公差内で、円周方向の端面71を有しており、そのため押圧ねじ72は、押圧ねじ72の端面71がねじ締結体74の停止面80に接触するまでねじ込まれ得る。本実施形態では、停止面80は、ねじ締結体74に形成されたキーサポート構造79によって形成される。このようなねじ締結は、ブロックに対するねじ締結と呼ばれ、より詳細に説明してはいないが、この場合において、押圧ねじ72とねじ締結体74のねじ構造が互いに支えあうので、例えば温度変動や振動による偶発的な緩みがそれほど早く生じないという利点がある。図1図3による実施形態の第2の内壁部分66に対応する、シーリング体10のカットアウト16の上部内壁部分の内壁部60の円錐形の構成により、シーリング体10の材料は、ここでは図示しないコルゲートパイプまで、コルゲートパイプを傷つけることなく移動でき、それぞれにおいて、コルゲートパイプに対するシーリング要素の均一な接触圧が達成される。シーリングインサート10は、押圧ねじ72の圧力を受けて変形され、その材料及びその寸法に関して、有利には、ブロックに対するねじ締結が可能となるように形成することができる。Oリング84は、ねじ締結体74のキー接触構造79の下方で、さらに説明はされていない環状溝内に配置される。
【0089】
図10は、コルゲートパイプねじ締結システム70の別の構成を示す。本コルゲートパイプねじ締結システム70は、二重ニップルとして形成されたネジ締結体74にねじ込みが可能な押圧ネジ72と、2つの部分で構成されるがその他は図4図6に示すシーリングインサート10と同様に構成されるシーリングインサート10とを含む。シーリングインサート10の2ピース構成のために2つのスリットが作られているが、ここではこれ以上説明しない。さらに、コルゲートパイプねじ締結システム70は、ねじ締結体74に取り付けられたOリング84を有する。
【0090】
シーリングインサート10は、内壁60の全長50にわたって実質的に均一に分布する4つの内周方向に延びるリブ61.1~61.4を有しており、これが本実施形態のシーリングインサート10と図4~6のシーリングインサート10との大きな相違点である。したがって、シーリングインサート10は、第1の内壁部分64のみを有する。また、図示の構成から、周方向リブ61.1がシーリングインサート10の第1の端面12と面一であることもわかる。
【0091】
この提案のコルゲートパイプねじ締結システム70及びそこに挿入されるシーリングインサート10は、従来技術から知られているコルゲートパイプ用の取付具とは根本的に異なる。特に、本コルゲートパイプねじ締結システムは、非常に高い密閉性を達成することが可能でありながら、非常に小さな設置スペースしかとらない。また、本コルゲートパイプねじ締結システムは、例えば筐体の壁やコネクタシステムなどの連結構造体に直接接続することが可能であり、例えば取付具のような追加の部品を必要としない。また、コルゲートパイプをコルゲートパイプねじ締結システムの内部にさらに送り込み、コルゲートパイプをコルゲートパイプねじ締結システムの両側からはみ出させるようにすることも可能である。これにより、取り付け作業が大幅に簡略化される。特に、コルゲートパイプを本発明によるコルゲートパイプねじ締結システムに取り付ける前に、コルゲートパイプの寸法を決めたり、正確な長さで切断する必要がない、というのは、これは、必要に応じて、コルゲートパイプねじ締結システムの取り付けの後で行うことができるからである。さらに、コルゲートパイプの端部がシステム構成要素に受け入れられ、したがってコルゲートパイプの端部が公知のシステム内で終わっているので、公知のシーリングパイプ締結システムと比較して、密閉効果が改善されている、というのは、その切断端が汚れていることが多いコルゲートパイプの端部及びシステム構成要素内の位置が、本発明によるコルゲートパイプねじ締結システムでは、密閉効果に影響を及ぼさないからである。
【符号の説明】
【0092】
10 シーリングインサート
11 長手軸
12 第1の端面
14 第2の端面
15 段差
16 完全に貫通するカットアウト
18 外側シェル
19 スリット
20 第1の外壁部分
22 第1の外径
30 第2の外壁部分
32 第2の外径
40 回転防止手段
42 軸方向に平行なラッチ要素
50 シーリングインサートの長さ
60 カットアウトの内壁
62 内周方向に延びるリブ
64 カットアウトの第1の内壁部分
66 カットアウトの第2の内壁部分
70 コルゲートパイプねじ締結システム
71 押圧ねじの円周方向端面
72 押圧ねじ
73 押圧輪郭
74 ねじ締結体
76 回転防止手段
78 軸方向に平行なラッチ要素
79 キーサポート構造
80 停止面
84 Oリング
α ラッチ要素のフランク角
D 内径
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルゲートパイプねじ締結システム(70)用のシーリングインサート(10)であって、
- コルゲートパイプを受け入れるためのカットアウト(16)と、
- 第1の端面と第2の端面(12,14)と、
- 第1の外径(22)を有する第1の外壁部分(20)と、
- 第2の外径(32)を有する第2の外壁部分(30)と、を含み、
ここで、
- 前記カットアウト(16)を区画する内壁(60)が少なくとも1つの部分的に周方向に延びるリブ(62)を含み、
- 前記第1の外壁部分(20)は、前記第1の端面(12)に隣接し、前記シーリングインサート(10)の長手軸(11)に沿って第2の外壁部分(30)まで延びており、
- 前記第2の外壁部分(30)は、前記第2の端面(14)に隣接し、前記長手軸(11)に沿って第1の外壁部分(20)まで延びており、
- 前記第1の外径(22)は前記第2の外径(32)より大きく、
- 前記第1の外壁部分(20)と前記第2の外壁部分(30)は、それぞれ円筒状に構成され、
- 回転防止手段(40)が、前記シーリングインサート(10)の外側シェル(18)に配置され、
- 前記回転防止手段(40)は、前記第2の外壁部分(30)と関連付けられる、ことを特徴とするシーリングインサート(10)。
【請求項2】
少なくとも2つの円周リブ(62)を含むことを特徴とする請求項1に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項3】
前記リブ(62)が、互いに等間隔に配置されることを特徴とする請求項2に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項4】
前記リブ(62)は、断面が台形、長方形、三角形、円弧セグメント形状又は少なくとも部分的に楕円形であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項5】
- 前記内壁(60)は第1の内壁部分(64)と第2の内壁部分(66)とを含み、
- 前記第1の内壁部分(64)は、少なくとも1つのリブ(62)を含み、
- 前記第2の内壁部分(66)は、リブ(62)を含まない、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項6】
前記第1の端面(12)と反対側の前記第2の端面(14)とを含む請求項5に記載のシーリングインサート(10)であって、前記第1の内壁部分(64)は、前記第1の端面(12)又は前記第2の端面に関連付けられることを特徴とするシーリングインサート(10)。
【請求項7】
少なくとも1つのリブ(62)が、前記第1の端面(12)又は前記第2の端面(14)と面一であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項8】
第1の端面(12)と反対側の第2の端面(14)とを含み、前記第1の端面(12)から前記第2の端面(14)まで完全に貫通する少なくとも1つスリット(19)とを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項9】
前記シーリングインサート(10)の材料の厚さが、前記第1の端面(12)に向かって及び/又は前記第2の端面(14)に向かって減少することを特徴とする請求項1乃至いずれか1項に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項10】
前記シーリングインサート(10)の前記材料の厚さが、前記第2の内壁部分(66)においてのみ、前記第1の端面に向かって又は前記第2の端面に向かって(12、14)減少することを特徴とする請求項に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項11】
前記回転防止手段(40)が、前記シーリングインサート(10)の長手軸(11)に平行に配置された複数のラッチ要素(42)を含むことを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項に記載のシーリングインサート(10)。
【請求項12】
押圧ねじ(72)と、
ねじ締結体(74)と、
請求項1乃至11いずれか1項に記載のシーリングインサート(10)と、を少なくとも含むことを特徴とするコルゲートパイプねじ締結システム(70)。
【請求項13】
前記ねじ締結体(74)が、前記シーリングインサート(10)の前記回転防止手段(40)に対応する回転防止手段(76)を含むことを特徴とする請求項12に記載のコルゲートパイプねじ締結システム(70)。
【請求項14】
前記ねじ締結体(74)が、前記押圧ねじ(72)のための停止面(80)を含むことを特徴とする請求項12又は13に記載のコルゲートパイプねじ締結システム(70)。
【請求項15】
コルゲートパイプを前記コルゲートパイプねじ締結システム(70)に対し密封するためかつ前記シーリングインサート(10)及び/又は前記コルゲートパイプがねじ締結体(74)内で回転するのを防止するための、請求項12乃至14いずれか1項に記載のコルゲートパイプねじ締結システム(70)において、請求項1乃至11いずれか1項に記載のシーリングインサート(10)の使用。
【請求項16】
コルゲートパイプを連結構造体に接続するための、請求項12乃至14いずれか1項に記載のコルゲートパイプねじ締結システム(70)の使用。
【請求項17】
複数の波形谷部を有するコルゲートパイプを連結構造体に取り付けるための方法であって、
- 前記コルゲートパイプに押圧ねじ(72)をねじ込むステップと、
- 少なくとも1つのリブ(62)が前記コルゲートパイプの波形谷部と係合するように請求項1乃至11のいずれか1項に記載のシーリングインサート(10)の前記カットアウト(16)に前記コルゲートパイプを挿入するステップと、
- 前記連結構造体にねじ締結体(74)を挿入するステップと、
- 前記コルゲートパイプを装着した前記シーリングインサート(10)を前記ねじ締結体(74)に挿入するステップであって、ここで前記シーリングインサート(10)の回転防止手段(40)が、前記ねじ締結体(74)の回転防止手段(76)と係合させられ、前記シーリングインサート(10)の第1の外壁部分(20)が、前記ねじ締結体(74)から突出するステップと、
- 前記押圧ねじ(72)によって前記シーリングインサート(10)の材料の材料変位が生じるように、前記押圧ねじ(72)を前記ねじ締結体(74)にねじ込むステップであって、ここで、前記材料が前記コルゲートパイプに対して少なくとも部分的に密閉して静止するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
前記押圧ねじ(72)は、前記ねじ締結体(74)の停止面(80)までねじ込まれることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記コルゲートパイプが、取り付けられた状態において、前記ねじ締結体(74)の前記押圧ねじ(72)側及び前記ねじ締結体(74)側で前記コルゲートパイプねじ締結装置を越えて突出するように、前記コルゲートパイプが前記シーリングインサート(10)の中に挿入されることを特徴とする請求項17又は18に記載の方法。
【国際調査報告】