(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-10
(54)【発明の名称】四方切換弁のガイドフレーム
(51)【国際特許分類】
F16K 51/00 20060101AFI20231002BHJP
F16K 11/065 20060101ALI20231002BHJP
【FI】
F16K51/00 Z
F16K11/065 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023510341
(86)(22)【出願日】2021-08-10
(85)【翻訳文提出日】2023-04-05
(86)【国際出願番号】 CN2021111801
(87)【国際公開番号】W WO2022062742
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】202022129979.6
(32)【優先日】2020-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022141777.3
(32)【優先日】2020-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】張 飛
(72)【発明者】
【氏名】宣 ▲キ▼杰
(72)【発明者】
【氏名】孫 俊杰
【テーマコード(参考)】
3H066
3H067
【Fターム(参考)】
3H066AA03
3H066BA31
3H067AA11
3H067CC55
3H067DD33
3H067FF11
3H067GG23
(57)【要約】
四方切換弁のガイドフレーム(100)であり、ガイドフレーム(100)はフレーム体(10)を含み、フレーム体(10)の両端にはそれぞれ接続部(11)が設けられており、接続部(11)が第1折り曲げ部材(111)及び第2折り曲げ部材(112)を含み、且つ第1折り曲げ部材(111)と第2折り曲げ部材(112)とは折り曲げ方向が逆であり、接続部(11)には補強部材(20)が設けられており、補強部材(20)は第1補強板(21)及び第2補強板(22)を含み、第1補強板(21)が第1折り曲げ部材(111)の外側に溶接され、第2補強板(22)が第2折り曲げ部材(112)の外側に溶接されるか、又は、第1補強板(21)が第1折り曲げ部材(111)の内側に溶接され、第2補強板(22)が第2折り曲げ部材(112)の内側に溶接される。接続部(11)の接続強度が強化されることにより、ガイドフレーム(100)が変形又は破断しにくくなる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
四方切換弁のスライダアセンブリを取り付けるための板状フレーム体を含み、前記フレーム体の両端にはそれぞれ四方切換弁のピストンアセンブリを接続するための接続部が設けられており、前記接続部が第1折り曲げ部材及び第2折り曲げ部材を含み、且つ前記第1折り曲げ部材と前記第2折り曲げ部材とは折り曲げ方向が逆であり、且つフレーム体に垂直となる同一平面内に位置し、前記接続部には補強部材が設けられており、前記補強部材は別体に設けられた第1補強板及び第2補強板を含み、
前記第1補強板が前記第1折り曲げ部材の外側に固定溶接され、前記第2補強板が前記第2折り曲げ部材の外側に固定溶接されるか、又は、
前記第1補強板が前記第1折り曲げ部材の内側の折り曲げ部分に固定溶接され、且つ第1補強板と第1折り曲げ部材との間に少なくとも3つの溶接点が設けられており、前記第2補強板が前記第2折り曲げ部材の内側の折り曲げ部分に固定溶接され、且つ第2補強板と第2折り曲げ部材との間に少なくとも3つの溶接点が設けられている、四方切換弁のガイドフレーム。
【請求項2】
第1折板及び第2折板を含む前記第1補強板と、第3折板及び第4折板を含む前記第2補強板とは折り曲げて設けられ、
前記第1補強板が前記第1折り曲げ部材の外側に固定溶接され、前記第2補強板が前記第2折り曲げ部材の外側に固定溶接される場合、前記第1折板が前記第1折り曲げ部材に密着して設けられ、前記第2折板が前記フレーム体に密着して設けられ、前記第3折板が第2折り曲げ部材に密着して設けられ、前記第4折板が前記フレーム体に密着して設けられるか、又は、
前記第1補強板が前記第1折り曲げ部材の内側に固定溶接され、前記第2補強板が前記第2折り曲げ部材の内側に固定溶接される場合、前記第1折板が前記第1折り曲げ部材に密着して設けられ、前記第2折板が前記ガイドフレームのフレーム体に密着して設けられ、前記第3折板が第2折り曲げ部材に密着して設けられ、前記第4折板が前記ガイドフレームのフレーム体に密着される、請求項1に記載の四方切換弁のガイドフレーム。
【請求項3】
前記第1折り曲げ部材の中間部には第1接続孔が穿設されており、第2折り曲げ部材の中間部には第2接続孔が穿設されており、前記ピストンアセンブリと前記第1接続孔及び前記第2接続孔とは螺合される、請求項1に記載の四方切換弁のガイドフレーム。
【請求項4】
前記第1補強板の、第1折り曲げ部材の前記第1接続孔に対応する位置には第1取り付け孔が穿設されており、前記第1取り付け孔内に雌ねじが設けられており、且つ前記雌ねじと前記第1接続孔のねじ孔とが合致し、
前記第2補強板の、前記第2折り曲げ部材の第2接続に対応する位置には第2取り付け孔が穿設されており、前記第2取り付け孔内に雌ねじが設けられており、且つ前記雌ねじと前記第2接続孔のねじ孔とが合致する、請求項3に記載の四方切換弁のガイドフレーム。
【請求項5】
前記第1補強板が前記第1折り曲げ部材の外側に固定溶接され、前記第2補強板が前記第2折り曲げ部材の外側に固定溶接される場合、前記第1補強板はレーザ溶接又はアルゴンアーク溶接によって前記第1折り曲げ部材に固定接続され、前記第2補強板はレーザ溶接又はアルゴンアーク溶接によって前記第2折り曲げ部材に固定接続され、
前記第1補強板が前記第1折り曲げ部材の内側に固定溶接され、前記第2補強板が前記第2折り曲げ部材の内側に固定溶接され場合、前記第1補強板は抵抗溶接によって前記第1折り曲げ部材に固定接続され、前記第2補強板は抵抗溶接によって前記第2折り曲げ部材に固定接続される、請求項1に記載の四方切換弁のガイドフレーム。
【請求項6】
前記第1補強板が前記第1折り曲げ部材の内側に固定溶接され、前記第2補強板が前記第2折り曲げ部材の内側に固定溶接される場合、前記第1折板と第1折り曲げ部材との間には溶接点を1つのみ設け、前記第2折板とガイドフレームのフレーム体との間には少なくとも2つの溶接点を設け、第3折板と第2折り曲げ部材との間には溶接点を1つのみ設け、前記第4折板とガイドフレームのフレーム体との間には少なくとも2つの溶接点を設ける、請求項2に記載の四方切換弁のガイドフレーム。
【請求項7】
前記補強部材の厚さの範囲が1~3.5mmである、請求項1に記載の四方切換弁のガイドフレーム。
【請求項8】
前記フレーム体の中間部には、スライダ溝及び流路孔が穿設されており、前記流路孔が前記スライダ溝の周囲に設けられている、請求項1に記載の四方切換弁のガイドフレーム。
【請求項9】
前記フレーム体の両側には、対向して設けられた当接部材を有する、請求項1に記載の四方切換弁のガイドフレーム。
【請求項10】
弁体、ピストンアセンブリ、スライダアセンブリ及びガイドフレームを含む四方切換弁であって、前記スライダアセンブリ及び前記ガイドフレームが弁体内に取り付けられ、前記ガイドフレームは、前記スライダアセンブリを取り付けるために用いられ、前記スライダアセンブリがガイドフレームに沿って移動するようにガイドし、ここで、前記ガイドフレームは、請求項1から9のいずれか一項に記載の四方切換弁に使用されるガイドフレームを採用する、四方切換弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2020年9月25日に出願された、出願番号が202022129979.6であり、発明の名称が「四方切換弁のガイドフレーム」である中国特許出願、及び2020年9月25日に出願された、出願番号が202022141777.3であり、発明の名称が「四方切換弁のガイドフレーム」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は引用することにより本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は空調の技術分野に関し、特に、四方切換弁のガイドフレームに関する。
【背景技術】
【0003】
四方切換弁は、空調の温度可変システムにおいて不可欠な部材であり、その作動原理は以下の通りである。電磁弁が電気切れの状態にあるとき、パイロット弁は右側の押しばねの作用によって左側へ移動し、高圧気体が毛細管に入ってから右端のピストンチャンバに入る一方で、左端のピストンチャンバの気体が排出され、ピストン両端には圧力差があるため、ピストンが左側へ移動するとともに、ピストンに接続されたガイドフレームがスライダを連動して左側へ共に移動することにより、排気管と室外機の接続パイプとを連通させ、他の2つの接続パイプを連通させて、冷却サイクルを形成する。電磁弁が通電すると、パイロット弁は電磁コイルの磁気作用によってばね力に抗して右側へ移動し、高圧気体が毛細管を介して左端のピストンチャンバに入る一方で、右端のピストンチャンバの気体が排出され、ピストンが両端の圧力差の作用によって右側へ移動するとともに、ピストンに接続されたガイドフレームがスライダを連動して右側へ共に移動することにより、排気管と室外機の接続パイプとが連通して、暖房サイクルを形成する。
【0004】
上記の原理から分かるように、ガイドフレームが空調システムの冷暖房モードの切換過程において、重要な役割を果たしている。現在、従来のガイドフレームはフレーム体を含み、フレーム体にはスライダ溝及び流路孔が設けられている。ガイドフレームの両端にはピストンアセンブリに接続された折り曲げ部を有し、流体圧力が増加し、使用時間が長くなることに従って、ガイドフレームの両端の折り曲げ部は変形、ひいては破断しやすくなる現象が発生することで、四方切換弁が方向切換を正常に行うことができなくなり、更に空調の冷暖房モードの切換ができなくなってしまう。
【発明の概要】
【0005】
これに鑑みて、改善された四方切換弁のガイドフレームを提供する必要があり、このガイドフレームは、補強を設けることにより、ガイドフレームとピストンアセンブリとの接続強度を強化して、ガイドフレームが変形又は破断しにくくなり、このガイドフレームを適用する四方切換弁はより幅広い適用可能性を有する。
【0006】
本出願で提供される四方切換弁のガイドフレームにおいて、ガイドフレームは、四方切換弁のスライダアセンブリを取り付けるための板状フレーム体を含み、フレーム体の両端にはそれぞれ四方切換弁のピストンアセンブリを接続するための接続部が設けられており、接続部が第1折り曲げ部材及び第2折り曲げ部材を含み、且つ第1折り曲げ部材と第2折り曲げ部材とは折り曲げ方向が逆であり、且つフレーム体に垂直となる同一平面内に位置し、接続部には補強部材が設けられており、補強部材は別体に設けられた第1補強板及び第2補強板を含み、第1補強板が第1折り曲げ部材の外側に固定溶接され、第2補強板が第2折り曲げ部材の外側に固定溶接されるか、又は、第1補強板が第1折り曲げ部材の内側の折り曲げ部分に固定溶接され、且つ第1補強板と第1折り曲げ部材との間に少なくとも3つの溶接点が設けられており、第2補強板が第2折り曲げ部材の内側の折り曲げ部分に固定溶接され、且つ第2補強板と第2折り曲げ部材との間に少なくとも3つの溶接点が設けられている。
【0007】
このように設計すると、ガイドフレームは、補強部材を設けることにより、ガイドフレームとピストンアセンブリとの接続強度を強化して、ガイドフレームが変形又は破断しにくくなり、作動寿命及び作動強度を向上させる。
【0008】
補強板を折り曲げ板に密着して、折り曲げ板の効率を強化するために、第1折板及び第2折板を含む第1補強板と、第3折板及び第4折板を含む第2補強板とは折り曲げて設けられ、第1補強板が第1折り曲げ部材の外側に固定溶接され、第2補強板が第2折り曲げ部材の外側に固定溶接される場合、第1折板が第1折り曲げ部材に密着して設けられ、第2折板がフレーム体に密着して設けられ、第3折板が第2折り曲げ部材に密着して設けられ、第4折板がフレーム体に密着して設けられるか、又は、第1補強板が第1折り曲げ部材の内側に固定溶接され、第2補強板が第2折り曲げ部材の内側に固定溶接される場合、第1折板が第1折り曲げ部材に密着して設けられ、第2折板がガイドフレームのフレーム体に密着され、第3折板が第2折り曲げ部材に密着して設けられ、第4折板がガイドフレームのフレーム体に密着される。
【0009】
このように設計すると、補強板を折り曲げ部材とともに予め設定した角度に折り曲げることにより、補強板と折り曲げ部材とを折り曲げて密着し、補強板と折り曲げ部材との密着度を向上させる。
【0010】
折り曲げ部材をピストンアセンブリに固定接続するために、第1折り曲げ部材の中間部には第1接続孔が穿設されており、第2折り曲げ部材の中間部には第2接続孔が穿設されており、ピストンアセンブリと第1接続孔及び第2接続孔とは螺合される。
【0011】
このように設計すると、第1折り曲げ部材と第2折り曲げ部材との中間部に接続孔を設けることにより、第1折り曲げ部材と第2折り曲げ部材との間がねじによって固定接続される。
【0012】
第1補強板及び第2補強板も同時にピストンアセンブリに固定接続されるために、第1補強板の、第1折り曲げ部材の第1接続孔に対応する位置には第1取り付け孔が穿設されており、第1取り付け孔内に雌ねじが設けられており、且つ雌ねじと第1接続孔のねじ孔とが合致し、第2補強板の、第2折り曲げ部材の第2接続に対応する位置には第2取り付け孔が穿設されており、第2取り付け孔内に雌ねじが設けられており、且つ雌ねじと第2接続孔のねじ孔とが合致する。
【0013】
このように設計すると、第1補強板及び第2補強板は、雌ねじを設けることにより、ピストンアセンブリに固定接続される。
【0014】
補強板を折り曲げ部材に固定接続するために、第1補強板が第1折り曲げ部材の外側に固定溶接され、第2補強板が第2折り曲げ部材の外側に固定溶接される場合、第1補強板はレーザ溶接又はアルゴンアーク溶接によって第1折り曲げ部材に固定接続され、第2補強板はレーザ溶接又はアルゴンアーク溶接によって第2折り曲げ部材に固定接続される。第1補強板が第1折り曲げ部材の内側に固定溶接され、第2補強板が第2折り曲げ部材の内側に固定溶接される場合、第1補強板は抵抗溶接によって第1折り曲げ部材に固定接続され、第2補強板は抵抗溶接によって第2折り曲げ部材に固定接続される。
【0015】
このように設計すると、補強板と折り曲げ部材とは、レーザ溶接、アルゴンアーク溶接及び抵抗溶接を採用することにより、補強板が折り曲げ部材に固定接続され、折り曲げ部材の湾曲強度を向上させる。
【0016】
第1補強板と第2補強板との接続を堅牢にするために、第1補強板が第1折り曲げ部材の内側に固定溶接され、第2補強板が第2折り曲げ部材の内側に固定溶接される場合、第1折板と第1折り曲げ部材との間には溶接点を1つのみ設け、第2折板とガイドフレームのフレーム体との間には少なくとも2つの溶接点を設け、第3折板と第2折り曲げ部材との間には溶接点を1つのみ設け、第4折板とガイドフレームのフレーム体との間には少なくとも2つの溶接点を設ける。
【0017】
このように設計すると、複数の溶接点を穿設することにより、補強板と折り曲げ部材との間の接続が堅牢且つ緊密になる。
【0018】
更に、補強部材の厚さの範囲が1~3.5mmである。
【0019】
更に、フレーム体の中間部には、スライダ溝及び流路孔が穿設されており、流路孔がスライダ溝の周囲に設けられている。
【0020】
更に、フレーム体の両側には、対向して設けられた当接部材を有する。
【0021】
本出願は、四方切換弁を更に提供し、四方切換弁は、弁体、ピストンアセンブリ、スライダアセンブリ及びガイドフレームを含み、スライダアセンブリ及びガイドフレームが弁体内に取り付けられ、ガイドフレームはスライダアセンブリを取り付けるために用いられ、スライダアセンブリがガイドフレームに沿って移動するようにガイドし、ガイドフレームは上記のいずれかに記載の四方切換弁に使用されるガイドフレームを採用する。
【0022】
本出願は、改善された四方切換弁のガイドフレームを提供し、このガイドフレームは、補強部材を設けることにより、ガイドフレームとピストンアセンブリとの接続強度を強化して、ガイドフレームが変形又は破断しにくくなり、このガイドフレームを適用する四方切換弁はより幅広い適用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明で提供される補強部材がガイドフレームのフレーム体の内側に設けられた構造模式図である。
【
図2】
図1に示すガイドフレームにおける補強部材の構造模式図である。
【
図3】本発明で提供される補強部材がガイドフレームのフレーム体の外側に設けられた構造模式図である。
【
図4】
図3に示すガイドフレームにおける補強部材の構造模式図である。
【0024】
100 ガイドフレーム、10 フレーム体、11 接続部、111 第1折り曲げ部材、112 第2折り曲げ部材、12 スライダ溝、13 流路孔、14 当接部材、20 補強部材、21 第1補強板、211 第1折板、2111 第1取り付け孔、212 第2折板、213 溶接位置決め孔、22 第2補強板、221 第3折板、2211 第2取り付け孔、222 第4折板。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本出願の実施形態における図面を参照して、本出願の実施形態における技術態様を明確且つ完全に説明するが、説明した実施形態は、本出願の実施形態の一部にすぎず、全ての実施形態ではないことは明らかである。当業者が、本出願における実施形態に基づいて、創造的な労力なしに得られた全ての他の実施形態はいずれも本出願の保護範囲に属する。
【0026】
説明すべきこととして、アセンブリが他のアセンブリに「装着される」とされる場合、他のアセンブリに直接装着されてもよく、又は介在するアセンブリが存在してもよい。アセンブリが他のアセンブリに「設けられる」とみなされる場合、他のアセンブリに直接設けられてもよく、又は介在するアセンブリが同時に存在してもよい。アセンブリが他のアセンブリに「固定される」とみなされる場合、他のアセンブリに直接固定されてもよく、又は介在するアセンブリが同時に存在してもよい。
【0027】
特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術用語や科学用語は、本出願の属する技術分野における当業者が通常理解している意味と同じである。ここで、本出願の明細書に使用される用語は、単に具体的な実施形態を説明することを目的とし、本出願を制限するものではない。本明細書に使用される「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目の1つ以上の任意の及び全ての組み合わせを含む。
【0028】
四方切換弁は、通常、空調の温度可変システムに使用されており、電磁弁が電気切れの状態にあるとき、パイロット弁は右側の押しばねの作用によって左側へ移動し、高圧気体が毛細管に入ってから右端のピストンチャンバに入る一方で、左端のピストンチャンバの気体が排出され、ピストン両端には圧力差があるため、ピストンが左側へ移動するとともに、ピストンに接続されたガイドフレームがスライダを連動して左側へ共に移動することにより、排気管と室外機の接続パイプとを連通させ、他の2つの接続パイプを連通させて、冷却サイクルを形成する。電磁弁が通電すると、パイロット弁は電磁コイルの磁気作用によってばね力に抗して右側へ移動し、高圧気体が毛細管を介して左端のピストンチャンバに入る一方で、右端のピストンチャンバの気体が排出され、ピストンが両端の圧力差の作用によって右側へ共に移動するとともに、ピストンに接続されたガイドフレームがスライダを連動して右側へ移動することにより、排気管と室外機の接続パイプとが連通して、暖房サイクルを形成し、ガイドフレームの両端にはピストンアセンブリに接続された折り曲げ部を有し、流体圧力が増加し、使用時間が長くなることに従って、ガイドフレーム両端の折り曲げ部は変形、ひいては破断しやすくなる現象が発生することで、四方切換弁が方向切換を正常に行うことができなくなり、更に空調の冷暖房モードの切換ができなくなってしまう。
【0029】
上記の問題について、本出願で提供される四方切換弁のガイドフレームは、ガイドフレームの両端部の接続部に補強部材を設けることにより、接続部の接続強度を強化し、ガイドフレームが変形又は破断しにくくなり、四方切換弁の使用寿命を向上させる。
【0030】
本出願で提供される四方切換弁に使用されるガイドフレーム100は、使用状態で四方切換弁内に取り付けられ、ガイドフレーム100の両端には四方切換弁内のピストンアセンブリが接続され、四方切換弁内のスライダがガイドフレーム100に固定される。
【0031】
ピストンアセンブリが力を受けた後に、ガイドフレーム100はピストンアセンブリの駆動により直線に往復運動し、それに応じてスライダを連動して移動させ、スライダの移動は四方切換弁内の各配管の接続関係を転換し、冷媒の流れ方向を切り替える。
【0032】
本実施例において、ガイドフレーム100はガイドフレームのフレーム体10を含み、フレーム体10の両端にはピストンアセンブリが接続されており、フレーム体10はピストンアセンブリを固定して取り付け、且つスライダアセンブリを載置するために用いられる。
【0033】
具体的には、本実施例において、フレーム体10は、ほぼ矩形を呈し、フレーム体10には複数の流路孔13及びスライダ溝12が穿設されており、スライダ溝12はフレーム体10の中間部に設けられており、流路孔13は摺動溝の周囲に均一に分布されており、流路孔13は流体を通過させるために用いられ、スライダ溝12は、スライダアセンブリを載置し且つスライダの移動方向をガイドするために用いられる。
【0034】
本出願では、流路孔13と摺動溝との相対位置は限定されず、他の実施形態において、流路孔13が摺動溝の両側に設けられており、ガイドフレーム100が流体を通過させることができるようにすればよいことが理解できる。
【0035】
本実施例において、フレーム体10の両側には、摺動アセンブリと互いに当接されるために用いられる当接部材14が設けられている。
【0036】
具体的には、当接部材14はフレーム体10の両側面に設けられ、当接部材14はフレーム体10の側面に沿って設けられ、摺動アセンブリに向かって設けられ、且つ当接部材14は対向して設けられる。
【0037】
本出願では、当接部材14の配置位置は限定されず、他の実施形態において、当接部材14はフレーム体10の中間部にのみ設けられており、当接部材14により摺動アセンブリに設けることができればよいことが理解できる。
【0038】
本実施例において、フレーム体10の両端には接続部11が設けられており、接続部11はガイドフレーム100のフレーム体10をピストンアセンブリに固定接続するために用いられる。
【0039】
具体的には、接続部11が第1折り曲げ部材111及び第2折り曲げ部材112を含み、第1折り曲げ部材111及び第2折り曲げ部材112がフレーム体10の端部の両側に位置し、ここで、同じ端の第1折り曲げ部材111と第2折り曲げ部材112とは折り曲げ方向が逆であり、第1折り曲げ部材111は摺動アセンブリから離れた一面に向かって折り曲げられ、第2折り曲げ部材112は摺動アセンブリに近接する一面に向かって折り曲げられる。
【0040】
本出願では、折り曲げ部材の配置形状は限定されず、他の実施形態において、接続部11はY字状に設けられており、接続部11とピストンアセンブリとが互いに固定接続されて、相対的な折り曲げが発生しにくければよいことが理解できる。
【0041】
本実施例において、折り曲げ部材の中間部には接続孔が穿設されており、接続孔はガイドフレーム100のフレーム体10をピストンアセンブリに固定接続するために用いられる。
【0042】
具体的には、本実施例において、第1折り曲げ部材111の中間部には第1接続孔が穿設されており、第2折り曲げ部材112の中間部には第2接続孔が穿設されており、ここで、第1接続孔及び第2接続孔はいずれもねじ孔であり、第1折り曲げ部材111及び第2折り曲げ部材112と、ピストンアセンブリとは螺合により固定接続され、第1接続孔及び第2接続孔は螺合して締着接続するために用いられる。
【0043】
本出願では、折り曲げ部材とピストンアセンブリとの接続形態は限定されず、他の実施形態において、折り曲げ部材とピストンアセンブリとは溶接接続により固定接続されることが理解できる。
【0044】
本実施例において、ガイドフレーム100は、フレーム体10の両端には取り付けられた補強部材20を更に含み、補強部材20はフレーム体10とピストンアセンブリとの接続部分の接続強度及び安定性を向上させるために用いられる。
【0045】
具体的には、
図1から
図2を参照すると、
図1は本出願で提供されるガイドフレームの構造模式図であり、
図2は
図1に示すガイドフレームにおける補強部材の構造模式図であり、ガイドフレーム100の一端の補強部材20は、別体に設けられた第1補強板21及び第2補強板22を含み、第1補強板21と第2補強板22とは形状が同じであり、第1補強板21及び第2補強板22は折り曲げて設けられ、第1補強板21が第1折り曲げ部材111の内側に密着され、第1補強板21と第1折り曲げ部材111とが面接触となり、第1補強板21が第1折板211及び第2折板212を含み、第1折板211が第1折り曲げ部材111に密着され、第2折板212がガイドフレーム100のフレーム体10に密着され、第2補強板22が第2折り曲げ部材112の内側に密着され、第2補強板22と第2折り曲げ部材112とが面接触となり、第2補強板22が第3折板221及び第4折板222を含み、第3折板221が第2折り曲げ部材112に密着し且つ折り曲げて設けられ、第4折板222がガイドフレーム100の本体に密着して設けられる。
【0046】
具体的には、第1補強板21は、抵抗溶接によって、第1折り曲げ部材111の内側に固定して取り付けられ、且第1補強板21と第1折り曲げ部材111との間には少なくとも3つの溶接点が設けられており、第2補強板22と第2折り曲げ部材112との間には少なくとも3つの溶接点が設けられている。
【0047】
本実施例において、第1補強板21の第1折板211と第1折り曲げ部材111との間には1つの溶接位置決め孔213が設けられており、第1折板211は溶接位置決め孔213の位置で第1折り曲げ部材111に溶接され、第2折板212とガイドフレーム100の本体との間には2つの溶接位置決め孔213が設けられており、第2折板212は2つの溶接位置決め孔213の位置で第1折り曲げ部材111に溶接され、第2補強板22は抵抗溶接により第2折り曲げ部材112の内側に固定して取り付けられ、第2補強板22の第3折板221と第2折り曲げ部材112との間には1つの溶接位置決め孔213が設けられており、第3折板221は溶接位置決め孔213の位置で第2折り曲げ部材112に溶接され、第4折板222とガイドフレーム100の本体との間には2つの溶接位置決め孔213が設けられており、第4折板222は2つの溶接位置決め孔213の位置でガイドフレーム100の本体に溶接される。
【0048】
本出願では、第1補強板21と第1折り曲げ部材111との間の溶接位置決め孔213の数、及び第2補強板22と第2折り曲げ部材112との間の溶接位置決め孔213の数は限定されず、他の実施形態において、第1補強板21と第1折り曲げ部材111との間に溶接位置決め孔213が4つ設けられており、第2補強板22と第2折り曲げ部材112との間に溶接位置決め孔213が4つ設けられていることが理解できる。
【0049】
同時に、
図3から
図4を参照すると、
図3は本出願で提供される他の実施例におけるガイドフレームであり、
図4は
図3に示すガイドフレームにおける補強部材の構造模式図であり、ガイドフレーム100の一端の補強部材20は、別体に設けられた第1補強板21及び第2補強板22を含み、第1補強板21と第2補強板22とは形状が同じであり、第1補強板21及び第2補強板22は折り曲げて設けられ、第1補強板21が第1折り曲げ部材111の外側に密着され、第1補強板21と第1折り曲げ部材111とが面接触となり、第1補強板21が第1折板211及び第2折板212を含み、第1折板211はガイドフレームのフレーム体10に垂直となり且つ第1折り曲げ部材111に密着して設けられ、第2折板212は第1折り曲げ部材111に垂直となり且つガイドフレームのフレーム体10に密着して設けられ、第2補強板22が第2折り曲げ部材112の外側に密着され、第2補強板22と第2折り曲げ部材112とが面接触となり、第2補強板22が第3折板221及び第4折板222を含み、第3折板221がガイドフレーム100の本体に垂直となり且つ第2折り曲げ部材112に密着し且つ折り曲げて設けられ、第4折板222が第2折り曲げ部材112に垂直となり且つガイドフレーム100の本体に密着して設けられる。
【0050】
具体的には、第1補強板21は、アルゴンアーク溶接により、第1折り曲げ部材111の外側に固定して取り付けられる。第2補強板22は、アルゴンアーク溶接により、第2折り曲げ部材112の外側に固定して取り付けられる。
【0051】
他の実施形態において、第1補強板21は、レーザ溶接により、第2補強板22が第1折り曲げ部材111の外側に固定して取り付けられ、第2補強板22は、レーザ溶接により、第2折り曲げ部材112の外側に固定して取り付けられる。
【0052】
本実施例において、補強部材20の厚さが1mm~3.5mmであり、補強部材20が薄すぎると補強、締着の役割を果たすことができず、同時に、補強部材20の厚さが厚すぎると、加工が不便になり、且つ角度を完璧に密着させることを確保することができない。
【0053】
説明すべきこととして、第1補強板21の、第1折り曲げ部材111の第1接続孔に対応する位置には第1取り付け孔が穿設されており、第2補強板22の、第2折り曲げ部材112の第2接続に対応する位置には第2取り付け孔が穿設されており、ここで第1接続孔及び第1取り付け孔には雌ねじが設けられており、且つねじ孔が合致し、第2接続孔及び第2取り付け孔には雌ねじが設けられており、且つねじ孔が合致する。
【0054】
このように設計すると、別体に設けられた第1補強板21及び第2補強板22にはいずれも第1折り曲げ部材111及び第2折り曲げ部材112に対応する取り付け孔が穿設されており、組み立ての過程において、単にそれぞれ第1補強板21の第1取り付け孔と第1折り曲げ部材111の第1接続孔とを互いに対応して設け、第2補強板22の第2取り付け孔と第2折り曲げ部材112の第2接続孔とを互いに対応して設けるだけで、これにより組み立ての過程を簡素化し、実装が容易になる。
【0055】
本出願は、四方切換弁を更に提供し、四方切換弁は、ガイドフレーム100の構造を有し、ガイドフレーム100は強度の強いスライダの移動を耐えることができ、この四方切換弁は大型の四方切換弁であってもよい。
【0056】
以上の実施形態の各技術特徴は、任意に組み合わせてもよく、説明を簡潔にするために、上記の実施形態における各技術特徴の可能な組み合わせについて全て説明していないが、これらの技術特徴の組み合わせが矛盾しない限り、いずれも本明細書に記載されている範囲とみなすべきである。
【0057】
当業者が理解すべきこととして、以上の実施形態は単に本出願を説明するために使用され、本出願を限定するためのものではなく、本出願の実質的な趣旨の範囲内で、以上の実施形態によりなされる適切な変更及び変化は、いずれも本出願の保護を請求する範囲に属する。
【国際調査報告】