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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-10
(54)【発明の名称】抜け毛を予防または低減する方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/49 20060101AFI20231002BHJP
   A61Q 7/00 20060101ALI20231002BHJP
   A61Q 5/00 20060101ALI20231002BHJP
   A61K 8/27 20060101ALI20231002BHJP
   A61K 8/89 20060101ALI20231002BHJP
   A61K 8/891 20060101ALI20231002BHJP
   A61K 8/894 20060101ALI20231002BHJP
   A61K 8/898 20060101ALI20231002BHJP
   A61K 8/892 20060101ALI20231002BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20231002BHJP
【FI】
A61K8/49
A61Q7/00
A61Q5/00
A61K8/27
A61K8/89
A61K8/891
A61K8/894
A61K8/898
A61K8/892
A61Q5/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023516198
(86)(22)【出願日】2021-08-24
(85)【翻訳文提出日】2023-05-02
(86)【国際出願番号】 EP2021073325
(87)【国際公開番号】W WO2022053303
(87)【国際公開日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2020/115051
(32)【優先日】2020-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】20201785.1
(32)【優先日】2020-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【弁理士】
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】グー,ジアイン
(72)【発明者】
【氏名】ビアン,シャオイン
(72)【発明者】
【氏名】リー,インジエ
(72)【発明者】
【氏名】リュウ,ビンズオ
(72)【発明者】
【氏名】カイ,シュジュン
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB032
4C083AB211
4C083AB212
4C083AB332
4C083AC302
4C083AC712
4C083AC782
4C083AC851
4C083AC852
4C083AD092
4C083AD151
4C083AD152
4C083AD161
4C083AD162
4C083AD352
4C083CC31
4C083CC37
4C083CC38
4C083EE22
4C083EE29
(57)【要約】
本発明は、毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を予防もしくは低減する、および/または切れ毛を予防もしくは低減し、それによって、抜け毛を予防または低減するための、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物の使用を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を予防もしくは低減する、および/または切れ毛を予防もしくは低減し、それによって、抜け毛を予防または低減するための、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物の使用。
【請求項2】
前記組成物が洗い流す毛髪および頭皮ケア組成物である、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記組成物が、前記組成物の総重量に基づいて0.05~5重量%のレベルの前記ピロクトンオラミンを含む、請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
前記亜鉛塩が、酢酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、硫酸亜鉛アンモニウム、アスコルビン酸亜鉛、臭化亜鉛、炭酸亜鉛、塩化亜鉛、クエン酸亜鉛、フッ化亜鉛、ギ酸亜鉛、グリセロリン酸亜鉛、ヨウ化亜鉛、乳酸亜鉛、硝酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、リン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、硫酸亜鉛、コハク酸亜鉛、亜硫酸亜鉛、および酒石酸亜鉛のうちの1つまたは複数を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
前記亜鉛塩が可溶性である、請求項1から4のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
前記可溶性亜鉛塩が、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、およびグルコン酸亜鉛のうちの1つまたは複数を含む、請求項5に記載の使用。
【請求項7】
前記組成物が、前記組成物の総重量に基づいて0.005~2重量%のレベルの前記可溶性亜鉛塩を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の使用。
【請求項8】
前記シリコーンが、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、アミノシリコーンおよびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の使用。
【請求項9】
前記シリコーンが、ジメチコン、ジメチコノール、またはこれらの混合物である、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
前記組成物がシャンプーである、請求項1から9のいずれか一項に記載の使用。
【請求項11】
前記使用が本質的に非治療的である、請求項1から10のいずれか一項に記載の使用。
【請求項12】
抜け毛の予防または低減を必要とする個体において抜け毛を予防または低減する方法であって、個体の毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を低減する、および/または個体の切れ毛を低減するのに有効な量の、ピロクトン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物を個体の毛髪および/または頭皮に局所的に施用するステップを含む方法。
【請求項13】
本質的に非治療的である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を予防もしくは低減する、および/または切れ毛を予防もしくは低減し、それによって、抜け毛を予防または低減するのに使用するための、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抜け毛を予防または低減するための毛髪ケア組成物の使用に関する。特に、本発明は、抜け毛を予防または低減するための、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
脱毛(抜け毛)は、世界中の成人にとって主要な関心事である。したがって、長年にわたって抜け毛の原因に関する集中的な科学的調査が行われてきた。
【0003】
毛包は、その主な機能が毛髪繊維を産生することである再生生体系である。発毛周期は、活発な再生(成長期)、アポトーシス退縮(退行期)、および相対的な増殖休止(休止期)の段階からなり、これらは毛包の寿命全体にわたって連続的に起こる。退行期の終わりに向かって休止期の始めに、「ヘアクラブ繊維(hair club fibre)」と呼ばれる特徴的な脱色性および棍棒様の基部を有する完全に角質化した毛幹が、バルジの基部の特殊な接合複合体(脂腺の下に位置する細胞周期の遅いケラチノサイトの群)によってしっかりと保持される。
【0004】
ヒトでは、ヘアクラブ繊維は通常、その後の成長期を通して保持されず、「脱毛期」と呼ばれる別個の独立した段階で毛包から脱落する。よって、毛髪脱落は、ヒト毛周期の自然な結果である。しかしながら、脱落する毛髪の量は、いくつかの内的因子および外的因子に依存し、毛髪脱落の意識的知覚は個体によって異なり得る。早期のまたは過剰な毛髪脱落は、認識された脱毛障害を有する人々だけでなく、多くの人々にとって関心事であり得る。
【0005】
抜け毛を予防または低減することができる、特に、脱毛期に関与するプロセスの標的化を通して毛髪脱落を予防または低減することができる化粧品として許容される処置が継続的に必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を予防もしくは低減する、および/または切れ毛を予防もしくは低減し、それによって、抜け毛を予防または低減するための、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物の使用を提供する。あるいは、この態様は、以下の方法のいずれかで説明され得る:
-抜け毛の予防または低減を必要とする個体において抜け毛を予防または低減する方法であって、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物を個体の毛髪および/または頭皮に局所的に施用するステップを含む方法。
【0007】
-医薬品として使用するための、好ましくは抜け毛の治療または予防における医薬品として使用するための、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物。
【0008】
-抜け毛を治療または予防するための医薬品の製造における、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物の使用。
【0009】
本発明はまた、抜け毛の予防または低減を必要とする個体において抜け毛を予防または低減する方法であって、個体の毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を低減する、および/または個体の切れ毛を低減するのに有効な量の、ピロクトン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物を個体の毛髪および/または頭皮に局所的に施用するステップを含む方法を提供する。
【0010】
本発明はさらに、毛包からのヘアクラブ繊維の脱落の予防もしくは低減する、および/または切れ毛を予防もしくは低減し、それによって、抜け毛を予防または低減するのに使用するための、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物を提供する。
【0011】
本発明の他の全ての態様は、以下の詳細な説明および実施例を考慮してより容易に明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0012】
疑義を回避するために、本発明の一態様の任意の特徴を、本発明の任意の他の態様に利用してもよい。「含む(comprising)」という単語は、「含む(including)」を意味するが、必ずしも「からなる(consisting of)」または「で構成される(composed of)」を意味するわけではないことを意図している。換言すれば、列挙したステップまたは選択肢が網羅的である必要はない。以下の説明で示される例は、本発明を明らかにすることを意図しており、本発明をこれらの例それ自体に限定することを意図していないことに留意する。同様に、特に指示しない限り、全ての百分率は重量/重量百分率である。実施例および比較例を除いて、または明示的に指示しない限り、反応の材料または条件の量、材料および/または使用の物理特性を示す本明細書および特許請求の範囲の全ての数字は、「約」という単語により修飾されるものと理解すべきである。「x~y」という形式で表される数値範囲は、xおよびyを含むと理解される。具体的な特徴について、複数の好ましい範囲が「x~y」という形式で記載されている場合、異なる終点を組み合わせた全ての範囲も熟慮されると理解される。本明細書で使用される場合、不定冠詞「a」または「an」およびその対応する定冠詞「the」は、特に指定しない限り、少なくとも1つ、または1つもしくは複数を意味する。上記の個々の節で言及される本発明の様々な特徴は、必要に応じて、必要により修正を加えて他の節に適用される。結果として、ある節で指定された特徴は、必要に応じて他の節で指定された特徴と組み合わされ得る。いずれの節の見出しも便宜上追加されているにすぎず、決して本開示を限定することを意図するものではない。
【0013】
本明細書で使用される「毛髪ケア組成物」は、哺乳動物、特にヒトの毛髪および/または頭皮に局所施用するための組成物を含むことを意味する。このような組成物は、一般的に、洗い流さない(leave-on)または洗い流す(rinse off)として分類することができ、また外観の改善、洗浄、臭気制御または一般的美観のために人体に施用される任意の製品を含む。本発明の組成物は、液体、ローション、クリーム、フォーム、スクラブ、ゲルまたはバーの形態であり得る。このような組成物の非限定的な例としては、洗い流さないヘアローション、クリームおよび洗い流すシャンプー、コンディショナー、シャワーゲルまたは固形石鹸が挙げられる。
【0014】
本明細書で使用される「抜け毛」は、毛包からの毛髪脱落および切れ毛による脱毛を含むことを意味する。
【0015】
本発明は、毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を予防もしくは低減する、および/または切れ毛を予防もしくは低減し、それによって、抜け毛を予防または低減するための、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物の使用を提供する。好ましくは、本発明は、毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を予防または低減し、それによって、抜け毛を予防または低減するための、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物の使用を提供する。使用は、好ましくは本質的に非治療的であり、より好ましくは本質的に化粧用である。
【0016】
好ましくは、本発明は、毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を予防もしくは低減する、および/または切れ毛を予防もしくは低減し、それによって、抜け毛を予防または低減するための毛髪ケア組成物の使用であって、毛髪ケア組成物がピロクトンオラミンを含み、毛髪ケア組成物が、ピロクトンオラミン;亜鉛塩;およびシリコーンを含有しない毛髪ケア組成物と比較して大きな抜け毛防止利益を提供する、使用を提供する。抜け毛防止利益には、抜け毛を予防または低減することが含まれる。
【0017】
好ましくは、本発明は、毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を予防もしくは低減する、および/または切れ毛を予防もしくは低減し、それによって、抜け毛を予防または低減するための毛髪ケア組成物の使用であって、毛髪ケア組成物がピロクトンオラミン;亜鉛塩;およびシリコーンを含み、毛髪ケア組成物が、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンの組み合わせを含有しない毛髪ケア組成物と比較して大きな抜け毛防止利益を提供する、使用を提供する。抜け毛防止利益には、抜け毛を予防または低減することが含まれる。
【0018】
ピロクトンオラミン
ピロクトンオラミン(1-ヒドロキシ-4-メチル-6-(2,4,4-トリメチル)-2-(1H)ピリジノン、2-アミノエタノール塩)は、ヒドロキサム酸誘導体ピロクトンのエタノールアミン塩である。ピロクトンオラミン(ピロクトンエタノールアミンとしても知られている)はヒドロキサム酸誘導体ピロクトンのエタノールアミン塩である。これは、抗真菌剤(商品名Octopirox(登録商標))として知られており、マラセチア属(Malassezia)種の増殖を制御する目的でフケ防止シャンプーに使用されている。これは、真菌細胞膜を貫通して鉄と複合体を形成することによって、病原性真菌のミトコンドリアにおけるエネルギー代謝を阻害すると考えられている。
【0019】
本発明で使用するための毛髪ケア組成物に含まれるピロクトンオラミンは、好ましくは、組成物の総重量の0.05~5重量%、より好ましくは0.1~2重量%、さらにより好ましくは0.1~1.5重量%、最も好ましくは0.2~1重量%のレベルである。
【0020】
亜鉛塩
本発明で使用するための毛髪ケア組成物に含まれる亜鉛塩は、酢酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、硫酸亜鉛アンモニウム、アスコルビン酸亜鉛、臭化亜鉛、炭酸亜鉛、塩化亜鉛、クエン酸亜鉛、フッ化亜鉛、ギ酸亜鉛、グリセロリン酸亜鉛、ヨウ化亜鉛、乳酸亜鉛、硝酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、リン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、硫酸亜鉛、コハク酸亜鉛、亜硫酸亜鉛、および酒石酸亜鉛のうちの1つまたは複数から選択され得る。本明細書における塩への言及は、例えば水和物形態を含む任意の形態の塩を意味すると解釈されるべきである。
【0021】
塩は、難溶性亜鉛塩、可溶性亜鉛塩およびこれらの混合物から選択されることが好ましく、最も好ましくは、亜鉛塩が可溶性である。本明細書で使用される場合、「可溶性」という用語は、20℃および1atmで1g塩/水100ml超の水への溶解度を有する塩を意味する。「不溶性」は、20℃および1atmで0.01g塩/100ml水未満の水への溶解度を有する塩を意味する。したがって、「わずかに可溶性」は、20℃および1atmで0.01~1g/100mlの水への溶解度を有する塩を意味する。
【0022】
本発明で使用するための可溶性亜鉛塩が、酢酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、硫酸亜鉛アンモニウム、臭化亜鉛、塩化亜鉛、フッ化亜鉛、ギ酸亜鉛、グリセロリン酸亜鉛、ヨウ化亜鉛、乳酸亜鉛、硝酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、硫酸亜鉛のうちの1つまたは複数を含むことが好ましい。
【0023】
本発明で使用するための可溶性亜鉛塩が、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、およびグルコン酸亜鉛のうちの1つまたは複数を含むことがより好ましく、最も好ましくは、硫酸亜鉛を含むか、または硫酸亜鉛である。
【0024】
本発明で使用するための組成物に含まれる亜鉛塩の量は、好ましくは、組成物が、組成物の少なくとも0.005重量%、より好ましくは少なくとも0.01重量%、最も好ましくは少なくとも0.015重量%を含むようなものである。本発明で使用するための組成物が、組成物の総重量に基づいて、0.005重量%~2重量%、より好ましくは0.01重量%~1.5重量%、最も好ましくは0.015重量%~1重量%のレベルの亜鉛塩を含むことが好ましい。
【0025】
シリコーン
本発明による使用のための毛髪ケア組成物は、シリコーンをさらに含む。
【0026】
本発明の組成物に使用するのに適したシリコーンが、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、もしくはアミノシリコーンまたはこれらの混合物を含む群から選択されることが好ましい。シリコーンが、ジメチコン、もしくはジメチコノール、またはこれらの混合物であることがより好ましい。
【0027】
シリコーンの総量が、組成物の総重量の0.01~10重量%、より好ましくは0.1~5重量%、最も好ましくは0.5~3重量%であることが好ましい。
【0028】
毛髪ケア組成物
本発明による使用のための毛髪ケア組成物は、毛髪および頭皮への局所施用に適している。
【0029】
本発明での使用に適した毛髪ケア組成物には、シャンプー、コンディショナー、クリーム、ローション、ゲル、セラム、ムースまたはオイルなどの洗い流すまたは洗い流さない毛髪および頭皮ケア組成物が含まれる。シャンプーおよびコンディショナーなどの洗い流す毛髪および頭皮ケア組成物が好ましい。
【0030】
本発明で使用するための組成物は、一般に、化粧品として許容されるビヒクルを含む。「化粧品として許容される」という用語は、ビヒクルが皮膚への局所施用に適しており、良好な審美的特性を有し、少なくとも1つのビオチン結合化合物ならびにピメリン酸および/またはその塩および任意の他の成分から選択されるビオチン生合成のための少なくとも1つの前駆体と適合性であり、安全性の懸念も毒性の懸念も引き起こさないことを意味する。
【0031】
ビヒクルは、水相、油相、アルコール、シリコーン相またはこれらの混合物を含んでもよく、エマルジョンの形態であってもよい。エマルジョンは、希薄なローション(スプレーまたはエアロゾル送達にも適し得る)、クリーム状ローション、軽いクリームおよび重いクリームを含む一定範囲の稠度を有することができる。
【0032】
本発明で使用するための組成物は、疎水性または親水性液体などの単相担体中に配合することもできる。適切な疎水性液体担体としては、液体ポリオルガノシロキサン、鉱油、水素化ポリイソブテン、ポリデセン、少なくとも10個の炭素原子のパラフィンおよびイソパラフィン、脂肪族または芳香族エステル油(例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ラウリル、パルミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピルおよびC12~C15アルキルベンゾエート)、ポリグリコールエーテル(例えば、ポリグリコールブタノールエーテル)ならびにこれらの混合物が挙げられる。適切な親水性液体担体としては、水、2~8個、好ましくは2個または3個の炭素原子を有する一価または多価脂肪族アルコール(例えば、エタノールおよびイソプロパノール)、2~5個の繰り返し単位を有するオリゴグリコールエーテル(例えば、ジプロピレングリコール)およびこれらの混合物が挙げられる。
【0033】
本発明で使用するための液体形態組成物は、例えば、1つまたは複数の水溶性またはコロイド水溶性のポリマー増粘剤を使用して増粘され得る。適切な水溶性またはコロイド水溶性ポリマー増粘剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリクオタニウム-10、カラギーナン、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、アクリル酸/エチルアクリレートコポリマー、カルボキシビニルポリマー、架橋ポリアクリレートポリマーおよびポリアクリルアミドポリマーが挙げられる。
【0034】
本発明で使用するための好ましい種類の組成物としては、シャンプー、オイルおよびローション、より好ましくはシャンプーが挙げられ、これらは毛髪および頭皮への局所施用を意図している。
【0035】
本発明により使用するための組成物のpHは、好ましくは4.0以上、より好ましくは5.0~10.0の範囲である。
【0036】
本発明で使用するためのシャンプー組成物は、一般に、水性(すなわち、水または水溶液を主成分として有する)であり、適切には、組成物の総重量の50~98重量%、好ましくは60~90重量%の水を含む。
【0037】
本発明で使用するためのシャンプー組成物は、典型的には、ラウレス硫酸ナトリウム、オレイルコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウリルイセチオン酸ナトリウム、N-ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(n)EO(式中、nは1~3の範囲である)、ラウリル硫酸アンモニウムおよびラウリルエーテル硫酸アンモニウム(n)EO(式中、nは1~3の範囲である)などの1つまたはアニオン性界面活性剤を含む。
【0038】
上記材料のいずれかの混合物も使用され得る。
【0039】
本発明で使用するためのシャンプー組成物中のアニオン性界面活性剤の総量は、一般に、組成物の総重量の5~30重量%、好ましくは8~20重量%の範囲である。
【0040】
本発明で使用するためのシャンプー組成物はまた、(組成物の総重量に基づいて)0.5~8重量%、好ましくは2~5重量%の範囲の量で含まれ得る非イオン性界面活性剤および/または組成物の総重量に基づいて0.5~8重量%、好ましくは1~4重量%の範囲の量で含まれ得る両性もしくは双性イオン性界面活性剤などの共界面活性剤を含み得る。代表的な非イオン性界面活性剤としては、コカミドモノエタノールアミドおよびコカミドモノイソプロパノールアミドなどのアルカノールアミド;ココグルコシドおよびラウリルグルコシドなどのアルキルポリグルコシド;ならびにココイルメチルグルカミドなどのアシルグルカミドが挙げられる。代表的な両性界面活性剤としては、コカミドプロピルベタインが挙げられる。
【0041】
本発明で使用するためのシャンプー組成物が、ラウレス硫酸ナトリウムおよびコカミドプロピルベタインである共界面活性剤を含むことがより好ましい。
【0042】
上記材料のいずれかの混合物も使用され得る。
【0043】
本発明で使用するためのシャンプー組成物はまた、組成物の総重量に基づいて0.01~5重量%、好ましくは0.05~2重量%の範囲の量で含まれ得る、1つまたは複数のカチオン性ポリマーを含み得る。代表的なカチオン性ポリマーとしては、カチオン性セルロース誘導体などのカチオン性多糖ポリマーおよびグアーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドなどのカチオン性グアーガム誘導体が挙げられる。
【0044】
本発明で使用するためのシャンプー組成物はまた、(組成物の総重量に基づいて)0.05~5重量%、好ましくは0.1~3重量%の範囲の量で含まれ得る、1つまたは複数の懸濁化剤を含み得る。代表的な懸濁化剤としては、ポリアクリル酸、アクリル酸の架橋ポリマー、アクリル酸と疎水性モノマーのコポリマー、カルボン酸含有モノマーとアクリルエステルのコポリマー、アクリル酸とアクリル酸エステルの架橋コポリマー、ヘテロ多糖ガム、およびジステアリン酸エチレングリコールなどの結晶性長鎖アシル誘導体が挙げられる。
【0045】
本発明で使用するためのヘアオイルおよびローションは、典型的には、室温(25℃)で液体または固体であり得る1つまたは複数の化粧品として許容される脂肪物質を含有する油相を有する。ローションは、典型的には、油相に加えて水相を有する水性エマルジョンである。
【0046】
適切な化粧品として許容される脂肪物質としては、天然由来油(例えば、ヒマワリ油、ボラージ油、大豆油、ヒマシ油、オリーブ油およびアーモンド油);モノアルコールまたはポリオールと、モノカルボン酸またはポリカルボン酸、少なくとも6個の炭素原子を含有する少なくとも1つの炭化水素系鎖を含むアルコールおよび/または酸の少なくとも1つのエステル(例えば、パルミチン酸オクチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、アジピン酸ジヘキシルデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オレイル、酢酸ラウリル、プロピオン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ジカプリン酸プロピレングリコール、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジブチル、およびアジピン酸オレイル);エーテル(例えば、ジカプリルエーテル);脂肪アルコール(例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコールおよびベヘニルアルコール);イソパラフィン(例えば、イソオクタン、イソドデカンおよびイソヘキサデカン);シリコーン油(例えば、シクロメチコン、ジメチコンおよびジメチコノール);炭化水素油(例えば、鉱油、ワセリンおよびポリイソブテン);8~30個の炭素原子を含有する脂肪酸(例えば、ステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸およびオレイン酸);植物性脂肪(例えば、カカオ脂、ヤシ油、パーム油およびシアバター);石油系、天然および合成ワックス(例えば、ラノリンワックス、ミツロウ、カルナバロウ、キャンデリラロウ、パラフィンワックス、亜炭ワックス、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、オゾケライト、およびポリエチレンワックス);25℃で固体である水素添加油(例えば、水添ヒマシ油、水添ホホバ油、水添パーム油、水添獣脂、および水添ヤシ油);ならびに25℃で固体である脂肪エステル(例えば、C20~40アルキルステアレート)が挙げられる。
【0047】
本発明で使用するためのローションの水相はまた、室温(25℃)で水と混和性である1つまたは複数の有機液体を含み得る。例示的な水混和性有機液体としては、一価および多価アルコールならびにその誘導体、例えばC2~C6アルカノール(例えば、エタノールおよびイソプロパノール);C2~C10グリコールおよびポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、カプリリルグリコール、ジプロピレングリコール、およびジエチレングリコール);C3~C16グリコールエーテル(例えば、モノ-、ジ-、またはトリプロピレングリコール(C1~C4)アルキルエーテルおよびモノ-、ジ-、またはトリエチレングリコール(C1~C4)アルキルエーテル)ならびに2~12個のオキシエチレン単位を有するポリエチレングリコールが挙げられる。
【0048】
本発明で使用するためのローションはまた、2つ以上の非混和性成分を均一に合わせることを可能にし、組成物の安定化を助けるための、乳化剤および可溶化剤などの表面活性成分を含み得る。O/WまたはW/Oエマルジョンを形成するために使用され得る乳化剤としては、オレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、イソステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、PEG-20ソルビタンイソステアレート、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、オレイン酸/イソステアリン酸のポリグリセロールエステル、ポリグリセリル-6ヘキサリシノレート、ポリグリセリル-4-オレエート、ポリグリセリル-4オレエート/PEG-8プロピレングリコールココエート、ポリグリセリル-2ジポリヒドロキシステアレート、PEG-30ジポリヒドロキシステアレート、オレアミドDEA、TEAミリステート、TEAステアレート、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、リシノール酸カリウム、ヤシ脂肪酸ナトリウム、牛脂脂肪酸ナトリウム、ヒマシ油脂肪酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、リン酸セチル、セチルリン酸ジエタノールアミン、セチルリン酸カリウム、グリセリルオレイン酸リン酸ナトリウム、ジメチコンコポリオール、セチルジメチコンコポリオール、オクチルジメチコンエトキシグルコシドコポリオール、ジメチコンコポリオールクロスポリマーおよびラウリルメチコンコポリオールが挙げられる。
【0049】
上記材料または製品形態のいずれかの組み合わせも使用され得る。
【0050】
本発明で使用するための組成物(上記)は、頭皮および/または毛髪の物理的および/または審美的特性を改善するための追加の活性物質を含み得る。例としては、アミノ酸、ビタミン、ミネラルおよび/または抗酸化剤、皮膚軟化薬、保湿剤、日焼け止め剤、抗刺激剤、剥離剤、植物抽出物(例えば、ザクロ抽出物、シラカバ抽出物、緑茶抽出物、カモミール抽出物およびカンゾウ抽出物)ならびにこれらの混合物が挙げられる。
【0051】
本発明で使用するための組成物(上記)は、組成物自体の物理的および/または審美的特性を改善するための追加の機能的成分を含み得る。例としては、無機顔料(例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、マンガンバイオレット、群青、クロム水和物および第二鉄青);有機顔料(例えば、カーボンブラックおよびバリウム、ストロンチウム、カルシウムまたはアルミニウムの有機レーキ);真珠光沢剤(例えば、酸化チタンおよび/または酸化鉄でコーティングされた雲母);染料、保存剤(例えば、EDTA二ナトリウム、ベンジルアルコール、メチルパラベン、フェノキシエタノール、プロピルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベンおよびイソブチルパラベン);pH調整剤および芳香剤(例えば、精油、フラワーオイル、樹脂、ガム、バルサム、豆、コケおよび他の植物からの天然抽出物、ならびに合成芳香族材料)が挙げられる。
【0052】
上記材料のいずれかの混合物も使用され得る。
【0053】
方法
本発明は、抜け毛の予防または低減を必要とする個体において抜け毛を予防または低減する方法であって、個体の毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を低減する、および/または個体の切れ毛を低減するのに有効な量の、ピロクトン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物を個体の毛髪および/または頭皮に局所的に施用するステップを含む方法を提供する。好ましくは、本発明は、抜け毛の予防または低減を必要とする個体において抜け毛を予防または低減する方法であって、個体の毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を低減するのに有効な量の、ピロクトン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物を個体の毛髪および/または頭皮に局所的に施用するステップを含む方法を提供する。方法は、好ましくは本質的に非治療的であり、より好ましくは本質的に化粧用である。
【0054】
組成物は、適切には毛髪および頭皮に施用され、頭皮の表面にマッサージされる。一般に、1回の施用当たり約1~15mlに相当する量の組成物が、毎日または少なくとも1週間に1回、少なくとも7(7)日間、好ましくは少なくとも28日間、より好ましくは少なくとも30(30)日間の時間間隔にわたって処置領域に均一に施用される。
【0055】
本発明は、毛包からのヘアクラブ繊維の脱落の予防もしくは低減する、および/または切れ毛を予防もしくは低減し、それによって、抜け毛を予防または低減するのに使用するための、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンを含む毛髪ケア組成物を提供する。
【0056】
本発明は、毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を予防もしくは低減する、および/または切れ毛を予防もしくは低減し、それによって、抜け毛を予防または低減するのに使用するための毛髪ケア組成物であって、ピロクトンオラミンを含み、ピロクトンオラミンを含有しない毛髪ケア組成物と比較して大きな抜け毛防止利益を提供する、毛髪ケア組成物を提供する。抜け毛防止利益には、抜け毛を予防または低減することが含まれる。
【0057】
本発明は、毛包からのヘアクラブ繊維の脱落を予防もしくは低減する、および/または切れ毛を予防もしくは低減し、それによって、抜け毛を予防または低減するのに使用するための毛髪ケア組成物であって、ピロクトンオラミン;亜鉛塩;およびシリコーンを含み、ピロクトンオラミン、亜鉛塩およびシリコーンの組み合わせを含有しない毛髪ケア組成物と比較して大きな抜け毛防止利益を提供する、毛髪ケア組成物を提供する。抜け毛防止利益には、抜け毛を予防または低減することが含まれる。
【0058】
本発明を以下の非限定的な実施例によってさらに説明する。
【0059】
[実施例]
[実施例1]
この実施例は、組成物の抜け毛防止活性を実証する。
【0060】
以下のシャンプー組成物を表1に示されるように調製した:
【表1】
臨床試験方法
本発明の範囲内の1つの活性組成物(組成物1)と範囲外のプラセボ組成物(組成物A)の2つのシャンプーを二重盲検臨床試験に適用して、4週間の製品使用後の毛髪脱落および全抜け毛(毛髪脱落および切れ毛を含む)を減少させる組み合わせの有効性を決定した。
【0061】
124人の女性対象が試験に参加し、122人の対象が試験を完了した。対象は、自己知覚した脱毛および自己知覚したフケを有し、毛髪の長さが少なくとも8cmであるが肩の付け根以下であった。
【0062】
導入期間:
最初のスクリーニング後の有資格対象全員に、家庭で2週間にわたって1週間に3回毛髪を洗浄するための非AD美容シャンプーを与えた。
【0063】
ベースライン試験:
導入期間の2週間後、対象は研究センターに戻り、美容室の全頭洗浄手順の後に導入シャンプーを使用して、訓練されたスタッフによって毛髪を洗浄された。洗浄、乾燥およびコーミング段階中の抜け落ちた毛髪の房を収集し、清浄なプラスチック袋に入れた。収集された毛髪の房を目視検査し、訓練されたスタッフによって、脱落毛髪(脱毛期毛髪の典型的な棍棒端を有する)または切れ毛のいずれかとして分類した。この来院時の脱落毛髪および抜け毛(脱落毛髪および切れ毛)の数をベースラインとして記録した。
【0064】
製品試験:
対象を無作為に2つの群に分け、活性シャンプー(組成物1)またはプラセボシャンプー(組成物A)に割り当てた。4週間の試験期間の間、対象に、1週間に3回毛髪を洗浄し、試験期間で合計12回洗浄するように求めた。4週目の最後の3回の洗浄は、訓練されたスタッフによって研究センターで行った。洗浄、乾燥およびコーミング中の抜け落ちた毛髪の房を再び収集した。収集された毛髪の房を目視検査し、訓練されたスタッフによって、脱落毛髪または切れ毛のいずれかとして分類した。4週目の3回の洗浄の平均毛髪カウント数を記録した。
【0065】
分析方法:
繰り返しの共分散分析(ANCOVA)を使用して、脱落毛髪および全抜け毛(脱落毛髪および切れ毛)データを別々に分析した。ベースライン脱落毛髪またはベースライン全抜け毛(脱落毛髪および切れ毛)データを共変数として使用した。
【0066】
結果
毛髪脱落の低減に対する本発明の組成物の有効性を表2に示す:
【表2】
表2のデータは、本発明の範囲外の組成物(組成物A)と比較して、本発明の範囲内の組成物(組成物1)による処置が、毛髪脱落を有効に予防または低減し、結果として、抜け毛を予防または低減することができることを示している。
【0067】
全抜け毛(毛髪脱落および切れ毛)の減少に対する本発明の組成物の有効性を表3に示す:
【表3】
表3のデータは、本発明の範囲外の組成物(組成物A)と比較して、本発明の範囲内の組成物(組成物1)による処置が、毛髪脱落をおよび切れ毛を含む抜け毛を有効に予防または低減することができることを示している。
【国際調査報告】