(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-11
(54)【発明の名称】ワンタッチコンタクトレンズパッケージ
(51)【国際特許分類】
A45C 11/04 20060101AFI20231003BHJP
G02C 13/00 20060101ALI20231003BHJP
B65D 85/38 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
A45C11/04 B
G02C13/00
B65D85/38 200
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022575387
(86)(22)【出願日】2021-09-14
(85)【翻訳文提出日】2022-12-07
(86)【国際出願番号】 IB2021058376
(87)【国際公開番号】W WO2022054031
(87)【国際公開日】2022-03-17
(32)【優先日】2020-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510294139
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 Centurion Parkway, Jacksonville, FL 32256, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ポプウェル・サム・ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】アンセル・スコット・エフ
(72)【発明者】
【氏名】ウォード・ダニエル・グラハム
(72)【発明者】
【氏名】サムズ・スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】ハニー・ウィリアム・スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】アクラム・イスマイル
【テーマコード(参考)】
2H006
3B045
3E096
【Fターム(参考)】
2H006DA08
3B045BA09
3B045CA06
3B045DA49
3B045EA02
3E096AA01
3E096BA21
3E096BB04
3E096CA01
3E096CB02
3E096DA23
3E096DA25
3E096EA02X
3E096EA02Y
3E096FA09
3E096GA03
3E096GA13
(57)【要約】
本発明は、ワンタッチでレンズパッケージからレンズを取り出すことができるコンタクトレンズパッケージに関する。レンズパッケージは、レンズを凸位置に保持するレンズ支持体を含む。パッケージが排出されると、支持体と濡れたコンタクトレンズとの間の接触面積は、使用者の指とコンタクトレンズとの間の接触面積よりも小さくなり、所望のワンタッチ移送を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトレンズパッケージであって、
a.保管中及び前記パッケージの開放時にコンタクトレンズを支持体上の凸位置に維持するための前記支持体を含み、
b.前記レンズは、周縁及びレンズプロファイルを有し、
c.前記支持体が、前記レンズプロファイルと実質的に一致しないプロファイルを有し、前記支持体と前記レンズとの間の湿潤接触が、約20mm
2未満、18mm
2未満、又は15mm
2未満である、コンタクトレンズパッケージ。
【請求項2】
コンタクトレンズパッケージであって、
a.パッケージ基部と、
b.パッケージ蓋と、
c.前記パッケージ基部に対して凸位置に、周縁及びレンズプロファイルを有するコンタクトレンズを保持するための支持体と、を含み、
d.前記基部及び前記蓋がシールされて、前記支持体、前記コンタクトレンズ及びパッケージング溶液を含む空洞を形成し、
e.前記レンズ支持体は、複数の周辺支持体を備え、前記複数の周辺支持体は、前記コンタクトレンズ周縁を越えて少なくとも1mm延在する遠位端を有し、前記周辺支持体に沿って前記コンタクトレンズ縁との少なくとも3、3~14、4~14、3~8、又は4~8、4~6、又は6個の接触点を提供し、前記パッケージが開放され、前記パッケージング溶液が前記レンズ及び前記支持体から離れるように向けられた後、前記支持体と前記レンズとの間の湿潤接触は、約20mm
2未満、18mm
2未満、又は15mm
2未満である、コンタクトレンズパッケージ。
【請求項3】
前記支持体は、前記レンズと前記レンズ支持体との間にパッケージング溶液を捕捉することなく、前記パッケージング溶液から除去されるときに、前記パッケージング溶液が前記レンズ及び前記支持体から排出されることを可能にする、請求項1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項4】
前記レンズが光学ゾーンを更に含み、前記レンズ支持体が、前記コンタクトレンズ光学ゾーンの少なくとも一部の下に、開放構造を有する実質的に平坦な上部セクションを更に含む、請求項1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項5】
前記支持体が、前記コンタクトレンズ光学ゾーンの少なくとも一部の下に空隙を更に含む、請求項1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項6】
前記コンタクトレンズは、前記パッケージがシールされるとき、非圧縮状態で維持される、請求項1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項7】
前記支持体が、少なくとも2つの周辺支持体を含む、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項8】
前記周辺支持体は、前記レンズ周辺の周りに分布している、請求項2又は7に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項9】
前記レンズが、前記光学ゾーンに中心がある頂点を備え、前記支持体が、前記レンズ周辺から測定して、前記コンタクトレンズ頂点の下0.5mm以下の高さを有する中心支持体を更に備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項10】
前記中心レンズ支持体が、約1~約10mm、約3mm~約9mm、約5mm~約9mm、又は約6mm~約9mmの直径を更に含む、請求項9に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項11】
前記中心レンズ支持体が開放構造を有する、請求項9又は10に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項12】
前記中心レンズ支持体は、前記レンズ頂点の下に中心柱を含む、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項13】
前記中心レンズ支持体が複数のアームを備え、各アームが、
平坦な上部セクションと、任意選択の側部セクション及び任意選択の周辺支持体と、前記上部セクションと前記任意選択の側部セクションとを接続する肩移行部と、前記任意選択の側部と前記任意選択の周辺支持体とを接続する任意選択の肘移行部とを備える、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項14】
前記平坦な上部セクションにおける前記複数のアームが、前記レンズ頂点の下の中心点において互いに接続するか、又は前記レンズ頂点の下に中心がある開いた完全なリングもしくは部分的なリングに接続する、請求項13に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項15】
前記複数のアームが、前記パッケージ基部に接続されたフィンの形態である、請求項13に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項16】
前記複数のアームの少なくともいくつかの一端は、前記周辺レンズ支持体に取り付けられ、上方に突出し、前記アームの遠位端は、前記平坦な上部セクションを形成する、請求項13に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項17】
前記周辺支持体の前記遠位端のうちの少なくともいくつかは、前記レンズ基部から前記周辺支持体を上昇させる垂直支持体に接続されている、請求項1~16のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項18】
前記コンタクトレンズ周縁を少なくとも2mm越えて、前記周辺支持体の前記遠位端の周りに少なくとも部分的なリングを更に備える、請求項2~17に記載のパッケージ。
【請求項19】
3~8つのアームを更に含む、請求項13~18に記載のパッケージ。
【請求項20】
3~6つのアームを更に含む、請求項13~18に記載のパッケージ。
【請求項21】
前記アームの少なくとも2つがY字型を有する、請求項13~20に記載のパッケージ。
【請求項22】
3つのY字型アームを有する、請求項13~20に記載のパッケージ。
【請求項23】
2つの直線アーム及び2つのY字型アームを含む、請求項13~20に記載のパッケージ。
【請求項24】
前記Y字型アームは、前記Y字の上部を横切る曲線を含む、請求項21~23に記載のパッケージ。
【請求項25】
前記アームは、直線状である、請求項13~20のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項26】
少なくとも部分的なリングが、約16~約25mm、約18~約25mm又は約18~約24mmの直径を有する、請求項18に記載のパッケージ。
【請求項27】
前記実質的に平坦な上部が、変形されていない状態で、前記コンタクトレンズ頂点から0.5mm、約0.5~約2mm、0.5~約1.5mm、又は約0.8~約1mmの偏向の高さを有する、請求項4に記載のパッケージ。
【請求項28】
前記支持体が、その最長寸法にわたって約0.1~約3mm、約0.1~約2mm、又は1.5mm未満の幅を有する、前記平坦な上部セクションに中心がある中心フィレットを更に含む、請求項9~27のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項29】
前記アーム及び前記周辺支持体の各々が、約0.5~約1.5mm、約0.5mm~約1mm、又は約0.5mm~約0.7mmの幅を有する、請求項13~28に記載のパッケージ。
【請求項30】
前記アームが、部品成形性及び開放時の効率的なパッケージング溶液排出を提供する幅を有する、請求項13~29に記載のパッケージ。
【請求項31】
各アームが、約0.5~約5mmの前記平坦な上部セクションにおける高さを有する、請求項13~30に記載のパッケージ。
【請求項32】
前記平坦な上部が前記レンズ支持体の前記中心に中心点を有し、前記肩が前記平坦な上部の中心の周りに放射状に配置されている、請求項9~29のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項33】
前記アームは前記中心点で取り付けられ、各アームは、前記肩から前記中心点まで約1.5~約4mmの長さを有する、請求項32に記載のパッケージ。
【請求項34】
前記アームの前記平坦な上部セクション及び前記側部セクションにおける垂直からの角度は、最大約15°、又は約1°~約10°である、請求項9~33のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項35】
前記側部セクションと前記周辺支持体との間の角度が、約60°~約120°、又は約80°~約100°である、請求項1~34のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項36】
前記アームが、前記平坦な上部の前記中心で接続する、請求項1~35のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項37】
前記アームが、前記支持構造体の前記中心の周りに放射状に分布している、請求項1~36のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項38】
前記基部が実質的に平坦である、請求項1~37のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項39】
前記レンズが前記アーム側部セクションに接触しない、請求項1~38のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項40】
前記アーム側部セクションが直線状である、請求項1~39のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項41】
少なくとも1つの周辺支持体が細長く、前記コンタクトレンズ及び前記支持構造体からパッケージング溶液を前記排出するための排出チャネルを形成するために、前記コンタクトレンズの前記周辺で又はその前で遠位に延在する開口部を含む、請求項1~40のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項42】
少なくとも2つの周辺支持体が細長く、それらの遠位端で接続され、それらの間に開口部を有して前記排出チャネルを形成する、請求項41に記載のパッケージ。
【請求項43】
前記部分的なリングは、前記細長いアームに接続する、請求項41~42に記載のパッケージ。
【請求項44】
前記細長いアームは平面状である、請求項41~43に記載のパッケージ。
【請求項45】
前記部分的なリングが、前記コンタクトレンズ及び前記支持構造体からパッケージング溶液を前記排出するための開放排出チャネルを有する、外向きに延在するタブを備える、請求項2に記載のパッケージ。
【請求項46】
前記排出チャネルが、前記外向きに延在するタブ遠位端に向かってテーパ状であり、前記周辺リング弧から前記遠位端まで湾曲し、前記周辺リング弧でフレア状に広がり、前記弧から前記遠位端までテーパ状である、請求項41~45に記載のパッケージ。
【請求項47】
前記排出チャネルが直線壁を有する、請求項41~45に記載のパッケージ。
【請求項48】
前記排出チャネルが、前記周辺リングの弧から測定して約2.5mm~約3.5mmの長さである、請求項41~47に記載のパッケージ。
【請求項49】
前記排出チャネルが約0.8~約3mmの幅を有する、請求項41~47に記載のパッケージ。
【請求項50】
前記排出チャネルがテーパ状であり、前記遠位端において約1mm~約0.8mmの幅を有する、請求項41~47に記載のパッケージ。
【請求項51】
前記支持体が、100°を超える接触角を有するポリマーから作製されている、請求項1~50のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項52】
前記レンズ支持体が、前記パッケージ基部から少なくとも約20°の角度で配置されている、請求項1~51のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項53】
前記周辺支持体は、前記パッケージ基部に平行であり、前記パッケージ基部から少なくとも約4mm又は少なくとも約5mmである、請求項2~52のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項54】
前記レンズ支持体を前記レンズ溶液から持ち上げるための手段を更に備える、請求項1~53のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項55】
前記持ち上げるための手段が、レバー、ばね、ヒンジ、ピボットアーム、折り目、機械的トラップ、ハンドル、及びそれらの組み合わせから選択されている、請求項54に記載のパッケージ。
【請求項56】
前記持ち上げるための手段は、前記パッケージ基部に前記排出チャネル遠位端で固定的に取り付けられた前記排出チャネルと、前記少なくとも部分的な周辺リング又は前記周辺支持体の前記遠位端によって形成された弧と、前記排出チャネルと前記パッケージ基部との間の前記固定取り付け点との間で前記排出チャネルを横断する、前記パッケージ基部内のヒンジ線とを備える、請求項41、42又は45に記載のパッケージ。
【請求項57】
周辺リングが前記レンズ支持体に含まれない場合、前記ヒンジ線が、前記少なくとも部分的な周辺リング又はレンズ周辺を越えて、少なくとも1mm、約2~約4mm、又は約2.5~約3.5mmの長さである、請求項56に記載のパッケージ。
【請求項58】
前記持ち上げるための手段が、水平に対して約15°~約80°、約20°~約70°、約30°~約60°、又は約40°~約60°の角度まで前記レンズ支持体及び前記基部を互いから離れるように傾けることによって、前記レンズを前記パッケージング溶液から上昇させる、請求項54に記載のパッケージ。
【請求項59】
前記レンズ及び前記支持体が前記パッケージ基部から分離されるときにパッケージング溶液を捕捉するためのリザーバを更に備える、請求項1~58のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項60】
コンタクトレンズパッケージであって、
a.凸面を有するコンタクトレンズを支持体に対して凸位置に保持するための前記支持体と、
b.少なくとも1つの空気入口ガイドを備えるレンズ対向面であって、前記少なくとも1つの空気入口ガイドは、ユーザが前記パッケージを開放すると、前記コンタクトレンズ凸面上で前記パッケージに入る空気を案内して、前記凸レンズ面が前記内面に付着する発生率を低減させるように構成されている、レンズ対向面と、を備える、コンタクトレンズパッケージ。
【請求項61】
前記パッケージ内部は、前記支持体と、前記少なくとも1つの空気入口ガイドと、前記コンタクトレンズと、パッケージング溶液とを含む空洞を画定し、
a.前記パッケージを開放し、前記レンズから前記パッケージング溶液を排出する際に、しかし使用者の指による接触の前に、前記レンズは前記レンズ支持体上で凸形状を維持し、前記支持体は前記レンズ周辺の周りに分布した少なくとも2つの点で前記レンズに接触する、請求項60に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項62】
前記レンズがプロファイルを有し、前記支持体が前記レンズプロファイルと実質的に一致しないプロファイルを有する、請求項60又は61に記載のパッケージ。
【請求項63】
前記パッケージ後の前記支持体と前記レンズとの間の前記接触面積が、約20mm
2未満、18mm
2未満、又は15mm
2未満である、請求項60~62に記載のパッケージ。
【請求項64】
前記パッケージは、積層ホイルシートを含む基部を更に含む、請求項1~63のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項65】
前記少なくとも1つの空気入口ガイドと前記レンズとの間の接触面積が、約50mm
2未満又は約30mm
2未満である、請求項60~64に記載のパッケージ。
【請求項66】
前記空気入口ガイドは、前記レンズ対向面からの突出部として、又は前記レンズ対向面の凹部として、前記レンズ対向面と一体である、請求項60~65に記載のパッケージ。
【請求項67】
前記空気入口ガイドは、前記凸レンズ面と前記蓋レンズ対向面との間に配置された別個の構造の一部である、請求項60~65に記載のパッケージ。
【請求項68】
前記空気入口ガイドは、パッケージ開放時に空気が入る経路に平行に整列される、請求項60~67に記載のパッケージ。
【請求項69】
前記空気入口ガイドが、少なくとも約2mm、約2~約5mm、又は2~約4.5mm離間している、請求項60~68に記載のパッケージ。
【請求項70】
前記コンタクトレンズが、光学ゾーン、及び前記光学ゾーンと前記周縁との間の湾曲したレンズ側部セクションを備え、前記空気入口ガイドが、前記パッケージの前部から後部に直線で延びるか、前記光学ゾーンの周りで湾曲するか、又はそれらの組み合わせである、請求項60~69に記載のパッケージ。
【請求項71】
前記光学ゾーンを横断する前記空気入口ガイドは、前記光学ゾーンにわたってより短いプロファイルを有する、請求項70に記載のパッケージ。
【請求項72】
前記空気入口ガイドが、連続リブ、不連続リブ、及びこれらの組み合わせを含む、請求項55~71に記載のパッケージ。
【請求項73】
前記空気入口ガイドが、少なくとも約2mm、又は約2mm~約4mmの最大高さを有する、請求項60~72に記載のパッケージ。
【請求項74】
前記光学ゾーン上の前記空気入口ガイドプロファイルは、約0.5mm以下の高さを有する、請求項71に記載のパッケージ。
【請求項75】
前記蓋対向面がパッケージ蓋の内面であり、前記パッケージが基部を更に含み、前記基部が前記蓋と共に、前記レンズ支持体、前記レンズ及びパッケージング溶液を収容する前記空洞を形成し、
前記パッケージは、前記空洞を形成するシール線に沿って前記基部からの前記蓋の分離を開始するための開放タブと、前記シール線の内側にあり、前記開放タブと一直線上に位置合わせされた空気入口スクープとを更に備える、請求項60~74に記載のパッケージ。
【請求項76】
前記空気入口スクープが、前記コンタクトレンズ縁の前記周辺から少なくとも約1mm又は少なくとも約2mm突出している、請求項75に記載のパッケージ。
【請求項77】
前記空気入口スクープが、約2mmと前記シールの内径との間の幅を有する、請求項75又は76に記載のパッケージ。
【請求項78】
前記シールされた空洞を形成するシール線に沿って前記基部からの前記蓋の前記分離を開始するための開放タブを更に備え、前記開放タブにおいて前記シール線と前記レンズ支持体との間に少なくとも約2mmのクリアランスがある、請求項75~77に記載のパッケージ。
【請求項79】
前記空気入口タブが、少なくとも1つの空気入口ガイドを更に備える、請求項75~78に記載のパッケージ。
【請求項80】
前記レンズ支持体、前記レンズ対向面、及び前記少なくとも1つの空気入口ガイドが協働して、前記レンズと、前記支持体と、前記少なくとも1つの空気入口ガイドとの間の接触を最小限に抑えながら、前記レンズを前記支持体の周りに中心合わせして維持する、請求項60から79に記載のパッケージ。
【請求項81】
前記レンズと、前記少なくとも1つの空気入口ガイドと、前記支持体との間の接触が一時的である、請求項80に記載のパッケージ。
【請求項82】
前記空洞内の空気が占有するための、前記レンズ光学ゾーンから離れた空気捕捉空間を更に備える、請求項60~81に記載のパッケージ。
【請求項83】
前記空気は、パッケージの向きにかかわらず、前記レンズから離れた前記空気捕捉空間内に留まる、請求項82に記載のパッケージ。
【請求項84】
前記空気捕捉空間は、前記パッケージ内にシールされる空気の体積に等しいか、又はそれよりわずかに大きい体積を有する、請求項82~83に記載のパッケージ。
【請求項85】
前記空気捕捉空間は、前記パッケージ内にシールされた空気、及び保管中に前記パッケージ内に拡散し得る任意の空気の体積と等しいか、又はそれよりわずかに大きい体積を有する、請求項82~83に記載のパッケージ。
【請求項86】
前記蓋は、前記レンズ及び前記レンズ支持体の上に凹状ドームを備え、前記凹状ドームは、前記レンズ支持体の上に中心を置かれた窪みを備える、請求項75~85に記載のパッケージ。
【請求項87】
前記空気捕捉空間は、前記シールの内側で、蓋の周囲の周りにチャネルを備える、請求項82~87に記載のパッケージ。
【請求項88】
前記空気捕捉空間は、前記窪みの周囲の周りに配置されている、請求項86に記載のパッケージ。
【請求項89】
前記空気捕捉空間は、前記シールの内側で、前記蓋の前記周辺に沿って前記蓋から突出する少なくとも2つの空気ポッドを備える、請求項82~86に記載のパッケージ。
【請求項90】
前記シール線の内側に沿って前記蓋から突出する1つ、2つ、3つ、又はそれより多くの空気ポッドを更に備える、請求項88に記載のパッケージ。
【請求項91】
前記空気ポッドは、線形、弓形、又はそれらの組み合わせである、請求項88に記載のパッケージ。
【請求項92】
前記蓋を横切って離間され、前記開放タブに対して平行又は垂直に配向された2つの平面状空気ポッドを備える、請求項90に記載のパッケージ。
【請求項93】
前記空気ポッドは、接続チャネルを介して接続されている、請求項82~92に記載のパッケージ。
【請求項94】
前記空気ポッドは、前記接続チャネルよりも幅が広いか、高さが高いか、又は幅が広くかつ高さが高い、請求項93に記載のパッケージ。
【請求項95】
前記チャネルが、約1.5~約3mm、又は約2mm約3mmの内部幅を有する、請求項93~94に記載のパッケージ。
【請求項96】
前記パッケージがシールされたとき、前記レンズ光学ゾーンと任意の空気入口ガイド又はディンプルとの間に少なくとも約0.25mm~約2mmのクリアランスを含む、請求項60~95に記載のパッケージ。
【請求項97】
前記基部及び前記蓋が単一の一体部品である、請求項1~96のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項98】
前記基部及び前記レンズ支持体が単一の一体部品である、請求項1~97のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項99】
前記基部、前記レンズ支持体及び前記蓋が単一の一体部品である、請求項1~98のいずれか一項に記載のパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
何年にもわたって、「ワンタッチ」パッケージ、すなわち、コンタクトレンズの着用者が使用者の指のうちの1本のワンタッチでレンズをレンズ保管パッケージから取り出し、次いで、このワンタッチで、レンズを眼に正しく位置付けることができるパッケージをコンタクトレンズの使用者に提供することが理想的であることが一般的な認識であった。そのような設計では、眼の上にレンズを配置する前に、レンズを1つの指から別の指へ(現在は一般的である)と移送及び操作する必要はない。そのようなワンタッチパッケージを提供することにより、レンズ準備及び挿入プロセスを効率化するだけでなく、また、レンズが眼の上への向き及び挿入のために準備されているときに、レンズを落下させる、又は使用者の他の指上の追加の細菌にレンズを曝露する可能性を減少させることになり、眼に接触するように意図されたレンズの側面にタッチする可能性も低減する。
【0002】
ワンタッチレンズパッケージの設計は、いくつかの異なる課題に直面する。使用者は、理想的には、パッケージからの取り出し中に、レンズを一貫して位置付けて指に付着させることができるべきであり、次いで、レンズは、指から眼の上に一貫して解放される必要がある。(再利用可能及び毎日使い捨ての両方の種類の)コンタクトレンズはそれぞれ、それ自体の独自の表面、バルク、及び幾何学的特性を有する。指サイズ及び移送中にコンタクトレンズ着用者がレンズに付与する力も異なることがある。これらの要因は、レンズをパッケージから指に取り、次いで眼の表面上に着けるプロセスに影響を与える可能性がある。他の考慮事項の中でも、レンズ及びパッケージに付着するパッケージング溶液の量の変動がレンズを指上に配置するプロセスに影響を与える可能性があるため、レンズを指に付着させる能力に影響を与える可能性のある任意のパッケージング溶液を使用者が排出することができることが望ましいであろう。また、着用者は、細菌又は化粧品などの外部製品をコンタクトレンズに移送する可能性に関して懸念する場合があり、当然のことながら、パッケージ自体の製造は、医療及び商業的提供者の団体によって認識された、期待される業界標準に適合するべきである。
【0003】
更に、ワンタッチパッケージは、理想的には、現在のコンタクトレンズパッケージに対して物品のコストの法外な増加をもたらすべきではない。というのも、これにより、使用者集団に対するコストの増加をもたらす可能性があるためである。パッケージは、パッケージから取り出したときにレンズを保持することを困難にするべきではない。加えて、パッケージの構成がレンズをパッケージングするために必要な溶液の体積を維持、又は更に低減するためのものであった場合、これにより、レンズパッケージの生態学的影響を低減するであろう。同様に、パッケージの全て又は一部をリサイクルされた材料から作製する、かつ/又は全体的もしくは部分的にリサイクル可能とすることができる場合、有益であろう。
【0004】
加えて、様々な規制機関によって既に承認されており、かつ理想的には溶液の化学的性質又はレンズ組成物の変化を必要としない材料でパッケージが構成されていた場合、有利であろう。最適には、その上、パッケージの機能は、好ましくは、任意の電子機器又は他の電気的構成要素を、そのような構成要素がパッケージ又はレンズのいずれかの性能に悪影響を及ぼし得る場合には、組み込まない。
【0005】
ワンタッチパッケージの機能を達成することを困難にしており、かつワンタッチパッケージを作り出すための既知の試みに欠けていることが多い、いくつかの望ましい属性がある。これらの属性は、例えば、以下のものを含む。
・パッケージは理想的にはレンズを保護すべきである。それは、レンズの完全性を保証すると同時に、レンズへの破砕又は損傷を防止すべきである。
・レンズパッケージは、保管時にレンズの水和を維持すべきである。これは、レンズの特性を維持する。パッケージ内のレンズは、必要に応じてパッケージング溶液中に完全に浸漬されるが、着用者の指に移す準備ができたときにそのような溶液が除去されるように構成されるべきである。パッケージは、一般に、レトルト可能シールを有して、レンズ及び溶液の両方を収容するべきである。
・パッケージは、好ましくは、レンズを着用者に対して所望の凸向きに維持するべきである。レンズは、使用者が容易に取り外すことができるように、レンズ支持体上に正確に位置決めされるべきである。
・パッケージは、パッケージの開放時及びレンズ除去の前に、パッケージング溶液がレンズから効果的に排出されて、装着者の指への、次いで眼へのより容易な移送を可能にするべきである。
【0006】
国際公開第2014/195588号、同第2009/069265号、日本特許第6339322号は、凸状のボウルを下にした構成でレンズを提示するパッケージを開示している。しかしながら、レンズ支持構造体は、コンタクトレンズの形状と実質的に一致し、これにより、レンズとレンズ支持体との間に望ましくない接触面積を提供する。これらの参考文献はまた、レンズ及びレンズ支持体からの効果的な溶液排出のためのメカニズムに関して言及していない。
【0007】
米国特許第20190046353号は、レンズ除去の容易性の向上を促進するコンタクトレンズ保存容器を開示している。しかしながら、このパッケージは、使用者がパッケージング溶液を注ぎ出すことを必要とし、所望の一貫したワンタッチ除去を提供しない。
【0008】
米国特許出願公開第20200229560号は、コンタクトレンズの凹(前方又は前)面を支持するレンズ支持体、又はコンタクトレンズ周縁を支持し、かつレンズパッケージを開放すると、パッケージング溶液が格子を通って底部チャンバに排出されることを可能にする格子を有する、パッケージを開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、一貫したワンタッチレンズ取り外し経験を提供するコンタクトレンズパッケージが依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、コンタクトレンズパッケージであって、レンズが、パッケージの機能性を可能にすると同時に、適切な強度、滅菌性及び開放容易性などの他の全ての標準的なパッケージング要件を満たす適切な材料からなるレンズ支持体上に配置されるコンタクトレンズパッケージを提供する。パッケージは、レンズが輸送及び貯蔵の間に水和されたままであるように、生理食塩水で充填される。保管又は輸送中など、パッケージが閉位置にあるとき、レンズ及びレンズ支持体は、(本明細書で説明される他の機能に加えて)保護カバー又は外殻として機能する、底部の基部及び上部の蓋によって覆われる。蓋は、パッケージを開放すると、ある体積の空気が蓋の下のパッケージ空洞及びレンズの凸側の上部に入るような形状で構成される。空気の流入は、レンズと蓋との間に生じる吸引力を防止し、レンズがレンズ凹面を下にしてレンズ支持体上に残るようにする。パッケージからの溶液の排出により、レンズはレンズ支持面との表面張力を失う。この位置にあるとき、指は、表面張力により、レンズ支持体によってレンズに及ぼされる吸引力よりも大きな吸引力を及ぼすので、レンズは、使用者の指への移送によって付着させることができる。したがって、レンズは、ここで、レンズの凸面側から使用者の指上に維持され、使用者は、レンズの凹面側を眼表面上に移送させることができる。コンタクトレンズを適用する現在の方法とは対照的に、1つの動作で、使用者は、パッケージからレンズを取り出し、それを眼の上に置くことができる。
【0011】
本発明は、
保管中及びパッケージの開放時にコンタクトレンズを支持体上の凸位置に維持するための支持体を含むコンタクトレンズパッケージに関し、
レンズは、周縁及びレンズプロファイルを有し、
支持体は、レンズプロファイルと実質的に一致しないプロファイルを有し、支持体とレンズとの間の湿潤接触は、約20mm2未満、18mm2未満、又は15mm2未満である。
【0012】
本発明は更に、パッケージ基部と、パッケージ蓋と、周縁及びレンズプロファイルを有するコンタクトレンズを、パッケージ基部に対して凸位置に保持するための支持体とを含むコンタクトレンズパッケージに関し、
基部及び蓋は、支持体、コンタクトレンズ、及びパッケージング溶液を含む空洞を形成するようにシールされ、
レンズ支持体は、複数の周辺支持体を備え、複数の周辺支持体は、コンタクトレンズ周縁を越えて少なくとも1mm延在する遠位端を有し、周辺支持体に沿って、コンタクトレンズ縁との少なくとも3、3~14、4~14、3~8、又は4~8、4~6、又は6個の接触点を提供し、パッケージが開放され、パッケージング溶液がレンズ及び支持体から離れるように向けられた後の支持体とレンズとの間の湿潤接触は、約20mm2未満、18mm2未満、又は15mm2未満である。
【0013】
本発明は更に、コンタクトレンズパッケージに関し、
凸面を有するコンタクトレンズを支持体に対して凸位置に保持するための支持体と、
少なくとも1つの空気入口ガイドを備えるレンズ対向面であって、少なくとも1つの空気入口ガイドは、使用者がパッケージを開放すると、コンタクトレンズ凸面上でパッケージに入る空気をガイドして、レンズが内面に付着する発生率を低減するように構成されている、レンズ対向面と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明は、添付の図面からより良く理解されるであろう。
【
図2A】本発明のコンタクトレンズパッケージ基部の図である。
【
図2B】本発明のコンタクトレンズパッケージ基部及び蓋の図である。
【
図3A】本発明の範囲内の空気流管理特徴の例を示す蓋の図である。
【
図3B】本発明の範囲内の空気流管理特徴の例を示す蓋の図である。
【
図3C】本発明の範囲内の空気流管理特徴の例を示す蓋の図である。
【
図3D】本発明の範囲内の空気流管理特徴の例を示す蓋の図である。
【
図3E】本発明の範囲内の空気流管理特徴の例を示す蓋の図である。
【
図3F】本発明の範囲内の空気流管理特徴の例を示す蓋の図である。
【
図3G】本発明の範囲内の空気流管理特徴の例を示す蓋の図である。
【
図3H】本発明の範囲内の空気流管理特徴の例を示す蓋の図である。
【
図4A】本発明内の空気捕捉特徴の実施例を示す図である。
【
図4B】本発明内の空気捕捉特徴の実施例を示す図である。
【
図5A】本発明内のコンタクトレンズパッケージを示す図である。
【
図5B】本発明内のコンタクトレンズパッケージを示す図である。
【
図6】パッケージ充填体積の関数としてのコンタクトレンズRMS値のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、使用者がコンタクトレンズの頂点又はその近くで指先に触れてコンタクトレンズをパッケージから取り出すことを可能にするヒドロゲルコンタクトレンズなどのコンタクトレンズ用パッケージに関する。レンズは、一旦指先に移されると、装用者による眼への配置に適した位置にあり、それによって、パッケージからのレンズの取り出し及び眼への挿入が簡単になる。
【0016】
本明細書で使用されるとき、以下の用語は、以下の意味を有する。
【0017】
本発明のレンズパッケージの利点は、レンズを反転することなく、指から落下させることなく、又は更なる操作なしに、それらがパッケージから着用者の指への、次いで指から着用者の眼への一貫したワンタッチレンズ移送を提供することである。一貫したレンズ移送は、指(又は「ダブ(dab)」)の最初のタッチに対する少なくとも約70%、少なくとも約80%、又は少なくとも約90%の移送の移送率を含む。レンズはまた、望ましくは、崩壊される又は反転することなく、指上に「起き上がり」、次いで、眼に配置されたときに眼に移送する。本発明のパッケージは、指サイズ及びダブ圧力の範囲にわたって所望のワンタッチ移送を提供することができる。温度及び指が湿っている又は乾燥しているかなどの環境条件もまた、移送率に影響を与える可能性があり、より高い温度では、一般にレンズ移送を改善する。本発明において評価されるレンズ移送は室温で行われた。
【0018】
「コンタクトレンズ」とは、眼に置かれる眼科用デバイスのことを指す。それらは、一般に、半球形状を有し、光学補正、美容増進、UV遮蔽及び可視光もしくはグレア低減、創傷治癒、薬もしくは栄養補助食品の送達を含む治療効果、診断評価もしくはモニタリング、又はそれらの任意の組み合わせを提供することができる。レンズという用語は、一般に水和状態のパッケージで消費者に提供され、それらが角膜に適合することを可能にする比較的低い弾性率を有する、ソフトヒドロゲルコンタクトレンズを含む。本発明のパッケージと共に使用するのに好適なコンタクトレンズは、従来のヒドロゲルコンタクトレンズ及びシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを含む、全ての水和コンタクトレンズを含む。
【0019】
ヒドロゲルは、平衡状態で水を含有する水和架橋ポリマー系であり、水和状態で少なくとも約25%、又は少なくとも35%の水を含有することができる。ヒドロゲルは、典型的には、酸素透過性かつ生体適合性であり、コンタクトレンズの製造に優秀な材料である。
【0020】
従来のヒドロゲルコンタクトレンズは、シリコーン含有成分を含まず、一般に、シリコーンヒドロゲルよりも高い含水量、低い酸素透過性、弾性率、及び形状記憶を有する。従来のヒドロゲルは、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(「HEMA」)、N-ビニルピロリドン(「NVP」)、又はポリビニルアルコールなどの親水性モノマーを主として含むモノマー混合物から調製される。米国特許第4,495,313号、同第4,889,664号、及び同第5,039,459号は、従来のヒドロゲルの形成物を開示している。従来のヒドロゲルは、イオン性又は非イオン性であり得、ポリマコン(polymacon)、エタフィルコン(etafilcon)、ネルフィルコン(nelfilcon)、オキュフィルコン(ocufilcon)レネフィルコン(lenefilcon)などを含む。これらの従来のヒドロゲル材料の酸素透過性は、典型的には、20~30バーラー未満である。
【0021】
シリコーンヒドロゲル配合物としては、バラフィルコン(balafilcon)、サムフィルコン(samfilcon)、ロトラフィルコン(lotrafilcon)A及びB、デルフィルコン(delfilcon)、ガリーフィルコン(galyfilcon)、セノフィルコン(senofilcon)A、B及びC、ナラフィルコン(narafilcon)、コムフィルコン(comfilcon)、フォルモフィルコン(formofilcon)、リオフィルコン(riofilcon)、ファンフィルコン(fanfilcon)、ステンフィルコン(stenfilcon)、ソモフィルコン(somofilcon)、カリフィルコン(kalifilcon)などが挙げられる。「シリコーンヒドロゲル」は、少なくとも1つの親水性成分及び少なくとも1つのシリコーン含有成分から作製されるポリマーネットワークを指す。シリコーンヒドロゲルは、60~200、60~150、又は80~130psiの範囲の弾性率、20~60%の範囲の含水量を有することができる。シリコーンヒドロゲルの例としては、アクアフィルコン(acquafilcon)、アスモフィルコン(asmofilcon)、バラフィルコン(balafilcon)、コムフィルコン(comfilcon)、デレフィルコン(delefilcon)、エンフィルコン(enfilcon)、ファンフィルコン(fanfilcon)、フォルモフィルコン(formofilcon)、ガリーフィルコン(galyfilcon)、ロトラフィルコン(lotrafilcon)、ナラフィルコン(narafilcon)、リオフィルコン(riofilcon)、サムフィルコン(samfilcon)、セノフィルコン(senofilcon)、ソモフィルコン(somofilcon)、及びステンフィルコン(stenfilcon)(これらの変形の全てを含む)に加えて、米国特許第4,659,782号、同第4,659,783号、同第5,244,981号、同第5,314,960号、同第5,331,067号、同第5,371,147号、同第5,998,498号、同第6,087,415号、同第5,760,100号、同第5,776,999号、同第5,789,461号、同第5,849,811号、同第5,965,631号、同第6,367,929号、同第6,822,016号、同第6,867,245号、同第6,943,203号、同第7,247,692号、同第7,249,848号、同第7,553,880号、同第7,666,921号、同第7,786,185号、同第7,956,131号、同第8,022,158号、同第8,273,802号、同第8,399,538号、同第8,470,906号、同第8,450,387号、同第8,487,058号、同第8,507,577号、同第8,637,621号、同第8,703,891号、同第8,937,110号、同第8,937,111号、同第8,940,812号、同第9,056,878号、同第9,057,821号、同第9,125,808号、同第9,140,825号、同第9156,934号、同第9,170,349号、同第9,244,196号、同第9,244,197号、同第9,260,544号、同第9,297,928号、同第9,297,929号、並びに国際公開第03/22321号、同第2008/061992号、及び米国特許出願公開第2010/0048847号で調製されるようなシリコーンヒドロゲルが挙げられる。これらの特許は、それら全体が参照により本明細書に組み込まれる。シリコーンヒドロゲルは、従来のコンタクトレンズよりも高い形状記憶を有することができる。
【0022】
ヒドロゲルレンズは、粘弾性材料である。コンタクトレンズは、レンズがパッケージ又はパッケージ内の任意の気泡のいずれかと相互作用する場合、光学的歪みを形成することがある。光学的歪みの程度、及び歪みが緩和するのに必要な時間の長さは、化学的性質に応じて変化し、かつレンズの幾何学的形状に応じてより低い程度まで変化する。エタフィルコンA又はポリマコンのようなポリヒドロキシエチルメタクリレート系レンズなどの従来のレンズ材料は、シリコーンヒドロゲルと比較して低損失弾性率及びタンデルタを有し、パッケージングとの接触の結果として、より少なく、かつより重大でない光学的歪みを形成することができる。(一般にバルク弾性応答を増加させる)シリコーンの組み込み、(一般に粘性応答を増加させる)PVPなどの湿潤剤、又は(レンズ界面での弾性応答を低下させ得る)従来のヒドロゲル材料のコーティングは、レンズの粘弾性特性を変化させることができる。短い又は剛性のある架橋剤及びもしくは硬化剤を有する従来のヒドロゲルコンタクトレンズ及びシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、短い形状記憶を有し、保管中の変形の影響をより受けにくいことがある。本明細書で使用されるとき、高い又はより高い形状記憶のヒドロゲルは、気泡又はパッケージとの接触から、55℃で5週間の加速エージング後に、少なくとも約0.18の光学的歪みを示す。損失弾性率及びタンデルタを含む粘弾性特性は、動的機械分析を使用して測定することができる。
【0023】
コンタクトレンズは、任意の幾何学的形状又は力のものであってもよく、概ね半球形状を有し、使用時に眼に対して静止する凹状後側と、眼から離れる方向に向き、かつまばたき中に眼瞼と接触する凸状前側と、を有する。
【0024】
レンズの中心は、レンズ光学ゾーンの中心である。光学ゾーンは、光学的矯正を提供し、約7~約10mmの直径を有し得る。レンズ周辺又はレンズ縁は、前側と後側とが接触する縁である。
【0025】
湿潤レンズは、コンタクトレンズ、及びパッケージング溶液の排出後にそれに付着した任意の残留パッケージング溶液である。湿潤接触は、湿潤レンズとレンズ支持体との間の総計した接触面積である。
【0026】
コンタクトレンズパッケージは、可逆的にシール可能なチャンバによって囲まれたレンズ支持体を含む。チャンバは、任意の便利な形態を有してもよく、1つ又は複数の区画又は基部セグメント、レンズ支持体、及び少なくとも1つの蓋を有してもよいパッケージ基部を備えてもよく、それらの各々は、以下に詳細に説明される。本明細書で使用されるとき、「蓋(the lid)」、「蓋(a lid)」、「基部(the base)」、及び「基部(a base)」という語句は、単数形及び複数形の両方を包含する。蓋及びパッケージ基部は、互いにシールされて、使用前の輸送及び保管中にコンタクトレンズ、支持体、及びパッケージング溶液を滅菌状態に保持する空洞を形成する。コンタクトレンズパッケージは、コンタクトレンズ及び溶液と適合性があり、更にレトルト可能かつ生物学的に不活性な材料から作製されている。
【0027】
「フィルム」又は「多層フィルム」は、パッケージをシールするために使用されるフィルムであり、しばしば蓋ストックと呼ばれる。従来のコンタクトレンズパッケージで使用される多層フィルムは、基部、蓋の構成要素、又はその両方として本発明のパッケージに使用することができる。多層フィルムは、箔層を含むバリア層、又はコーティング、フィルムをパッケージの残りの部分にシールするシール層を含む複数の層を含み、剥離開始層、ラミネーション層、及び剛性、耐熱性、印刷適性、耐穿刺性、水又は酸素に対するバリア耐性などの他のパッケージ特性を改善する層から選択される追加の層も含むことができる。多層フィルムは、蒸気滅菌可能(レトルト可能)シールを形成する。
【0028】
多層フィルムは、剛性及び耐熱性を高めるためのPET、BON、もしくはOPPフィルム層、又は酸素もしくは水蒸気に対するバリア耐性を改善するためのEVOHもしくはPVdCコーティングを含むことができる。
【0029】
パッケージング溶液は、選択されたレンズ材料及びパッケージングと任意の生理学的に適合性のある溶液である。パッケージング溶液は、緩衝生理食塩水溶液などの生理的pHを有する緩衝溶液を含む。パッケージング溶液は、緩衝液、pH及び弾力性調整剤、潤滑剤、湿潤剤、栄養補助食品、医薬品、パッケージコーティング成分などを含む既知の成分を含有することができる。
【0030】
パッケージ基部は、パッケージの底部を形成することができる。それは、箔もしくはプラスチックの平らなシート、積層フィルム、又はプラスチックを含む、医療デバイスをパッケージングするのに好適な任意の材料から作製することができる。レンズ支持体の底部は、パッケージ空洞内に面する基部面上に配置され、基部面によって支持される。レンズ支持体も、基部と一体であってもよい。レンズ支持体は、パッケージ基部の内面上に載置されてもよく、パッケージ基部は、水平であってもよく、又は基部の底部が水平であるときにレンズ支持体及びレンズを傾斜位置に維持するように傾斜されてもよい。基部がある角度で配置される場合、角度は、好ましくは、水平に対して少なくとも約15°、少なくとも約20°、約20°~約80°、約20°~約60°、又は約20°~約40°である。
【0031】
パッケージング蓋は、パッケージの最上構造を形成し、基部とシールして、レンズ支持体、レンズ、パッケージング溶液、及び任意の他の組み込まれたパッケージング特徴を含有する空洞を形成する。蓋は、箔もしくはプラスチックの平らなシート又は成形シート、積層フィルム、又はプラスチックを含む、医療デバイスをパッケージングするのに好適な任意の材料から作製することができる。一方の構造体のためのプラスチック及び他方として箔もしくは積層フィルムを含むパッケージ、又は蓋及び基部の外層として箔もしくは積層フィルムを含むパッケージは、当該技術分野で既知でありであり、好適な組み合わせの例である。
【0032】
レンズの支持及び移送
輸送及び保管中にレンズ支持体がレンズを所望の凸向き(基部に対してボウルを下にした)及び位置(支持体の上に中心のある)に保持することが好ましい。レンズ支持体は、レンズボウルの下に開放構造を提供するように設計され、開放時に、支持体の間に水を閉じ込めることなく、パッケージング溶液がレンズ及び支持体から排出されることを可能にし、レンズが支持体上に倒れたり、支持体から回転したり、又は支持体を横切って移動したりすることを防止するのに十分な数のレンズとの接触点を提供する。これにより、支持体とレンズとの間の接触面積を制限しながら、レンズの頂点をレンズ自身の弾性剛性によって支持する、又はレンズ頂点の沈みを最小限に抑えることができる。溶液排出後の支持体とレンズとの間の接触及び支持体とレンズとの間に閉じ込められた水が過度に多いことにより、着用者の指とレンズとの間の表面張力よりも大きい、レンズ支持体上及びレンズ支持体の周囲のレンズと水との間の表面張力を生成して、効率的なレンズ移送を妨げる可能性がある。パッケージが開放され、かつレンズ及びレンズ支持体から溶液が排出されたときのレンズとレンズ支持体との間の接触の合計は、総接触面積であり、これは、約20mm2未満、18mm2未満、又は15mm2未満であってもよく、本明細書に記載されるように、少なくともレンズ周辺の周りに分布している。
【0033】
より長い形状記憶を有するポリマーから作製されたレンズについて、レンズ支持体は、保管中のレンズと支持体との間の接触を制限するように設計することができる。そのような接触は、レンズ周縁の周りに分布させることができる。レンズ光学ゾーン、レンズ支持体、及び蓋内部(任意の空気入口ガイドを含む)の間の接触は、一時的であってもよく、又は光学ゾーンと支持体、蓋、もしくは空気入口ガイドとの間に接触がなくてもよい。より短い形状記憶を有する従来のヒドロゲルなどのレンズは、パッケージング接触による歪みを受けにくく、レンズ中心ゾーン(直径約9mm、又は約5mm)を含むレンズプロファイルの周辺及び全体にわたって分布した接触点を有することができる。
【0034】
本発明のレンズ支持体は、ダビング中の過剰に大きな圧力から取り出し中にレンズ反転又はレンズへの損傷を引き起こすことなく、ダビング時に、指先及びレンズの両方が互いの形状に一致するように変形することを可能にする。したがって、本パッケージからのレンズの取り出しの態様は、指とレンズとの間の接触面積がレンズ下側のレンズ支持体の接触表面積を上回るように、レンズとレンズ支持体との間の面積と比較して、指とレンズとの間の接触面積の比率を制御することであってもよい。これにより、指とレンズとの間の表面張力がレンズとレンズ支持体との間の表面張力を上回ることを確実にする。したがって、レンズは、レンズ移送及び眼上への配置のために、指に付着する。
【0035】
図1A~
図1Pは、本発明に有用なレンズ支持体の例を示す。これらのレンズ支持体の各々は、本明細書に記載されるパッケージのいずれかと共に有用であり得る。レンズ支持体は、レンズが指に接着されることを可能にするために、レンズ移送中にレンズに軽い抵抗力を提供することができる。
図1A~
図1Pに示すように、レンズ支持体は、様々な構成で設計することができる。本明細書に示される構成は例示的な例であることを理解されたい。図示されていない構成、又は図示された例示的な構成の態様を組み合わせた構成は、本開示の残りの部分を考慮すれば当業者には明らかであるように、添付の特許請求の範囲内で可能である。
【0036】
レンズ支持体は、周辺支持体105に沿ってコンタクトレンズ縁との少なくとも2、少なくとも3、3~14、4~14、3~8、又は4~8、4~6、又は6個の接触点を提供する。2つの周辺支持体が使用される場合、それらは、一貫したレンズ移送に望ましい接触面積を上回ることなく、安定性を提供するようにより広くてもよい。周辺接触点は、レンズがレンズから外れて回転するのを防止し、最も遠い隣接する接触間の空間がレンズの直径よりも小さい、多数の構成で分布することができる。3つの接触点を採用する実施形態では、接触点は、実施例16に示されるように、鋭角三角形に配列されてもよい。周辺支持体の全て(
図1B、
図1C、
図1H、
図1K及び
図1L)又は大部分(
図1M~
図1O)は、レンズ周辺の周りに均等に分布され得る。周辺支持体の数が増加するにつれて、残留パッケージング溶液が、隣接する周辺支持体間のフィルム及び支持体とレンズとの間の溶液ブリッジを形成する可能性が排出中に増加することがある。スクリーン又はストレーナの形態のものなどの、50%未満の開放空間を有する周辺支持体は、一般に、ワンタッチ移送を保証するのに不十分な排出を提供する。
【0037】
図1Gは、レンズ支持体の中心で接合し、支持されていない遠位端まで外向きに延在する、6つの平面周辺支持体105を備える、レンズ支持体を示す。チャネル部材115は、パッケージング溶液の排出を容易にするのを助けるために使用され得る1つの構造であり、以下で詳細に説明される。
【0038】
周辺支持体105は、パッケージが開かれたときにレンズからパッケージング溶液を排出するための経路を提供する。パッケージング溶液の排出を容易にするために、周辺支持体は一般にレンズ縁に対して横方向であり、これはレンズが支持体に巻き付くのを防止するのに役立ち、直線状であり、コンタクトレンズ周縁を越えて少なくとも1mmの距離まで外側に延在し得る。周辺支持体の遠位端がレンズ縁を越えて2mm未満延在する場合、パッケージング溶液は、望ましくないことに、レンズの下に捕捉され得、潜在的に、効果的なレンズ移送を妨害する。中心周辺端(
図1Dの周辺支持体105の「V」ノッチなど)が中心支持体に接続されない場合、それらは、
図1Dの例示的な構成によって示されるように、レンズとの接触点から少なくとも約3mm、支持体の中心に向かって延在し得る。周辺支持体がレンズ接触点からレンズに向かって3mm未満延在している場合、レンズは周辺支持体から滑り落ちる可能性がある。
【0039】
周辺支持体105は、支持体の中心の周りに放射状に配置されてもよい。それらは、
図1Gに示されるように互いに取り付けられてもよく、又は
図1A及び
図1Bに示されるようにレンズ支持アームの末端部分としての肘104で取り付けられてもよい。周辺支持体105は、
図1C及び
図1Dに示されるように、少なくとも部分的な周辺リング109から内向きに延在してもよい。また、周辺支持体105は、
図1Eに示されるように、中心柱又はシリンダ107、又は前述の任意の組み合わせに接続してもよい。周辺支持体が内向きに延在するとき、それらは、単一の中心点(
図1G)、柱、又はシリンダ107(
図1E)において接触してもよい。周辺支持体105のうちの1つ以上は、
図1Dに示されるように、隣接する周辺支持体と接触し、開放中心を形成してもよい。代替的又は追加的に、1つ以上の周辺支持体105は、
図1Cに示されるように、少なくとも部分的な周辺リングにおけるそれらの遠位端から、レンズの周囲の内側の支持されていない近位端まで、又は周辺リング上の別の点まで内向きに延在してもよい。周辺支持体は、
図1B~
図1Gのように平面状であってもよく、又は
図1Aのように角度が付けられていてもよい。角度が付けられる場合、角度は、水平から0°~約30°、又は0°~約15°であってもよく、支持体の中心又は周辺支持体の遠位端に向かって傾斜してもよい。
【0040】
隣接する周辺支持体105の遠位端は、
図1B及び
図1Dに示されるよう部分的な周辺リング109又は
図1Cに示されるような完全なリング109を形成する末端クロスピースを介して互いに接続してもよい。例えば、
図1Dは、レンズ支持体の中心の周りに放射状に配置された、開いた6つのアームのアスタリスク形状の形態の平面周辺支持体105を有する部分周辺リング109を備えるレンズ支持体を示す。
【0041】
完全な又は部分的な周辺リングが含まれる場合、レンズ及びレンズ支持体からのパッケージング溶液の排出を容易にするために、周辺リングは、コンタクトレンズよりも少なくとも4mm大きい(全てのコンタクトレンズ縁から少なくとも2mm)直径を有し得る。
図1Dの部分周辺リング等の複雑な形状を有する部分周辺リングの場合、少なくとも部分周辺リングの直径は、レンズ支持体の中心を中心としてもよく、対向する部分周辺リングセクション109にわたって測定される。約16~約25mm、約18~約25mm又は約18~約24mmの周辺リング直径が、市販のコンタクトレンズに適している。
【0042】
周辺リングは、含まれる場合、保管中に基部上に載置されてもよく、基部に固定して取り付けられてもよく、又は足部、
図1Kに示されるような支柱110、
図1Lに示されるような上昇基部フィンセクション、それを基部から上昇させておく中心柱又は円筒等の垂直支持体に取り付けられてもよい。垂直支持体は、水平に配置されたレンズ支持体に対して基部から約4~約5mm、又は
図1Hに示す傾斜レンズ支持体など、パッケージが閉じられたときに傾斜するレンズ支持体に対して約2~約5mm、約2.5~約5mm、又は約3~約4mm延在してもよい。含まれる場合、垂直支持体は、同じ長さであってもよく、又はレンズを水平に対してある角度に維持するために異なる長さであってもよい。垂直支持体の高さの上限は、パッケージの所望のサイズによって制限されるが、これは、垂直支持体の長さを長くすると、パッケージ全体の高さ及び必要とされる溶液の量を増加させる。周辺リングはまた、基部からレンズ支持体を上昇させることを容易にし、レンズからパッケージング溶液を排出するのを助けるために、以下で説明するレバー又は延長チャネル部材などの持ち上げ構造又は枢動構造に取り付けられてもよい。
【0043】
パッケージ基部はまた、周辺支持体105(
図1Hの例示的な実施形態において上昇フィンの一部として示される)が互いに同じ高さであるが、基部フロア120及びレンズ支持体136がある角度で配置されるように設計されてもよい(
図1H)。レンズ支持体は、別個の構造であってもよく、又は
図1Hに示されるように基部の一部であってもよい。
【0044】
レンズ支持体は、少なくとも1つの位置決め構造(図示せず)を更に備えて、特にパッケージ内にある角度で配置された支持体に対して、又は開放及び除去時に、レンズがレンズ支持体を横切って水平に平行移動することを防止してもよい。これらの位置決め構造は、レンズ周辺の外側の周辺支持体に沿った切欠き、突起、もしくは停止部、開放中心支持体(以下に説明される)、レンズ表面がレンズの中心ゾーン(約5mm、約6mm、もしくは約7mmの直径)の外側に位置する等、より急勾配で角度付けられる、レンズの周辺付近のレンズの内側の位置決めピンもしくはタブ、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0045】
図1E、
図1J、及び
図1Hに示されるように、レンズ支持体は、更なる抵抗、排出経路を提供するために、及び/又はレンズ移送中に指とレンズとの間の接触面積を増加させるために、開放構造中心支持体を更に備えてもよい。中心支持体のプロファイルは、運搬及び保管の間、顕著な接触を伴わずに、好ましくは支持体上の中心にある凸位置にレンズを保ち、排出後及び使用者の指による接触前に、所望のレンズ接触面積を提供するように設計されてもよい。中心支持体は、レンズ支持体とレンズとの間に間隙が形成されるように構成されてもよく、例えば、実質的に平坦な上部を有することによって、レンズの上部が指によって変形され、指の腹が平坦化されて、表面領域に所望の偏りが形成される。存在する場合、中心支持体は平坦であってもよく、又はわずかに凹状であってもよく、好ましくは、(レンズ頂点と支持体との間の接触を最小限にするために)排出時にレンズ頂点と中心支持体の上部との間に少なくとも0.5mmを提供し、レンズとレンズ支持体の残りの部分との間の接触面積よりも大きいレンズ-指接触面積を提供する(「実質的に平坦な上部」又は「平坦な上部」)。わずかに湾曲している場合、中心支持体は、少なくとも約10mm又は少なくとも約6mmの曲率半径を有するわずかに凹状の湾曲、又は望ましくは約10mm以上のわずかに凸状の湾曲を有してもよい。レンズ移送までレンズ光学ゾーンに接触しないように中心支持体を設計することが望ましい場合がある。
【0046】
中心支持体の上部は、約1~約10mm、約3~約9mm、約5~約9mm、又は約6~約9mmの直径を有してもよい。直径が約5mm未満の平坦な上部領域を有する中心支持体では、追加の位置決め構造が望ましい場合がある。中心支持体上部は、
図1A~
図1Fに示されるように、レンズ周辺に平行に配向されて、柱を形成してもよい。中心支持体上部はまた、使用者がレンズの頂点を押し下げてレンズ移送を開始する際に、指に対する抵抗を提供する。
【0047】
中心支持体は、複数のアームから形成されてもよい。アームは、平坦な上部セクション101を形成し、
図1Jに示されるように、基部から上方に延在する1つ以上の支柱108によって支持され得る。
図1A、
図B、
図C、
図E、
図Fに示されるような少なくとも1つの周辺支持体105と
図1Dに示すように、少なくとも1つのアームと又は、
図1Hに示されるようなフィンの形態の垂直支持体110、又は
図1Kに示されるような開放支持体110である。アームが平坦な上部を越えて延在する場合、アームは、任意選択の側部セクション103と、平坦な上部セクション101と任意選択の側部セクション103とを接続する肩移行部102と、周辺支持体105と、任意選択の側部103と周辺支持体105とを接続する任意選択の肘移行部104とを含むことができる。アームの平坦な上部セクションは、
図1A及び
図1Bに示すように、点106において中心で接続することができる。
図1iのような柱108、リング又は、
図1Eに示されるように、開いた完全な又は部分的なシリンダ107に接続されてもよく、又は、アームは、実質的に平坦な上部101の中央に空隙106aを有する固体フィンとしてパッケージ基部に接続されてもよい(
図1H)。アームはまた、
図1Kに示されるように、レンズ支持体の底部に取り付けられてもよく、レンズ支持体は、湾曲した側部セクション103を有する6つのアームと、アームの上向きの端によって形成される平坦な上部セクション101とを有する。周辺支持体105の遠位端はまた、
図1Kに示されるように、基部から個々の支持体に接続されてもよく、又は基部に直接接続されてもよい(
図1L)。
【0048】
図1H及び
図1Mに示すように、フィン、基部、又はその両方は、使用されるパッケージング材料の量を最小限に抑えるために中空であってもよい。中空又は中実のフィンはまた、パッケージング溶液を置換し、必要とされる量を低減する。アームは、支持構造体の中心の周りに半径方向に分散されてもよい。
【0049】
平坦な上部セクションはまた、
図1A、
図1O、及び
図1Nに示されるように、平坦な上部セクションに中心がある任意の中心フィレット106aを備えてもよい。中心フィレットは、それぞれ、
図1N及び
図1A等の、中心柱を伴う、又は伴わないレンズ支持体に含まれてもよい。中心フィレットが含まれる場合、それは、約0.1~約3mm、約0.1~約2mm、又は1.5mm未満のその最長寸法にわたる幅を有することができる。中心フィレットは、滑らかな又は波形の縁を有する円、三角形又は正方形を含む任意の形状を有することができる。三角形又は四角形の点は、アーム上に位置してもよく、アームからオフセットされてもよく、丸みを帯びていてもよく、尖っていてもよい。
【0050】
開放時に、コンタクトレンズ周辺は、周辺支持体105上に載置され、レンズは、更に、中心支持体又は中心支持体の一部、例えば肩移行部102上に載置されてもよい。側部セクション103は、レンズ移送時に所望の接触面積差が達成されるように、パッケージング開放及び排出時にコンタクトレンズと最小限の接触を提供し、好ましくは接触しない任意の形状を有してもよい。側部セクションは、
図1B~
図1Fに示されるように、直線(非湾曲)であってもよい。レンズはまた、
図1Jに示されるように、側部支持体を有さなくてもよく、平坦上部セクション101は、中心柱108によって支持される。溶液が排出されるにつれて、レンズは中心支持体に向かって崩壊し得る。中心支持体(存在する場合)を含む、本発明の周辺支持体の構成及びレンズ支持体のプロファイルは、レンズプロファイルに実質的に一致せず、レンズがその形状を回復し、レンズ移送中に中心支持体に付着しないように、排出中にレンズが変形するか、又はレンズ支持体と相互作用することを防止する。好ましくは、レンズプロファイルに実質的に一致しないレンズ支持プロファイルは、レンズと側部支持体(存在する場合)との間に、少なくとも垂直から約10°以下の外向き角度を有する直線状の角度付き側部セクションによって提供される隙間を提供する中心支持プロファイルを含み、側部セクションを有さない中心支持体、又は側部セクションに凹状湾曲部を含む。より高い弾性率を有するレンズ(シリコーンハイドロゲルなど)は、変形がより少なくてよく、不整合がより少ない中心支持体を必要とし得ることが理解されるであろう。
【0051】
平坦な上部セクション(含まれる場合)の高さは、レンズと周辺支持体との間の接触点から肩の上部まで測定され、コンタクトレンズの矢状深さ及び曲率に応じて変化し得る。効果的な移送のために、変形されていないコンタクトレンズ頂点から少なくとも約0.5mm、約0.5~約2mm、0.5~約1.5mm、又は約0.8~約1mmの偏向が望ましい場合がある。3.8mmの矢状深さを有するコンタクトレンズの場合、約2mm~約3.3mm、約2.5~3.3mm、又は約3~約3.5mmの高さを有する平坦な上部を使用することができる。柱の高さが約2mm未満であると、支持基部内にパッケージング溶液を閉じ込め、レンズが変形して中心で座屈するのを助長する可能性がある。これらの高さは、レンズの頂点から平坦な上部(存在する場合)の上部まで測定されるか、又は基部から測定されるかにかかわらず、指とレンズとの間の所望の接触面積を提供し、レンズを反転させることなく、一貫したレンズ移送を提供する。
【0052】
中心柱を除去し、中心に空隙を残すことはまた、特に排出後に中立形状を有するレンズを用いて、所望のレンズ移送を提供することができる。空隙は、約5mmとレンズの直径との間の直径を有することができる(これは、
図1F及び
図1Mにおけるように、周辺支持のみを伴う支持体を提供する)。空隙は、レンズの基部に対して透明であるか、又はレンズの基部の下にあり得る。空隙は、適切な排出を提供するために、全体にわたって少なくとも5mmであることが望ましい。
【0053】
空隙の下のいかなる構造も、パッケージング溶液の排出を妨げないように低い表面積を有することが好ましい。例えば、レンズの基部まで延在する空隙の場合、基部における空隙の面積の少なくとも約50%が透明である。レンズの基部の下に延在する空隙は、それらの構造が基部の上に突出しない限り、より大きい表面積を有する構造を有してもよい。
【0054】
アームの長さはまた、アームが平坦な上部領域のどこに及び何に取り付けられるか、及びアームが周辺支持体を有するかどうかに応じて変化してもよい。
図1Aに示されるような中心支持体に取り付けられるアームは、肩から中心点まで約1.5~約4.5mm、約2.5~約4.5mm、又は約3~約4.5mmの長さを有してもよい。アーム側部セクション(存在する場合)の長さは、レンズ支持体の高さによって決定され、約1.5~約4.5mm、約1.5~約3.5mm、又は約2~約3.5mmであってもよい。
【0055】
側部セクションは、基部に対して垂直であってもよく、又は所望の接触面積を超えないように、レンズの曲率未満である任意の角度103a(
図1A)もしくは曲線を有してもよい。好適な角度としては、垂直から外側に最大約15°、又は約1°~約10°が挙げられる。
【0056】
側面セクションと周辺支持体(アームに接続されたとき)との間の肘移行部における角度103bは、約60°~約120°、又は約80°~約100°であってもよい。
【0057】
アームの数及び形状もまた、それらが開放時のパッケージング溶液の効率的な排出及びレンズとの接触面積の所望のバランスを提供する限り、変更されてもよい。本発明のパッケージは、中心支持体を形成する1つ以上、3~8つ、又は3~6つのアームを有してもよく、これらのアームは、レンズと指との間の所望の接触面積、及び指の接触に対する平坦な上部に沿った抵抗を提供するが、任意の側部セクション及び肩移行部におけるコンタクトレンズとの一時的な接触のみを提供するように設計されてもよい。肩移行部は、支持体の中心の周りに半径方向に配置されてもよい。肩移行部は、中心からほぼ等しい角度で離間され得る。アームは、
図1Aに示されるように平面状であってもよく、又は例えばU字型(図示せず)に湾曲していてもよく、又は例えば
図1Bに示される直線もしくは湾曲「Y」字型101b、U字型もしくはT字型に分岐していてもよい。アーム(複数可)の分岐は、
図1Bに示されるように平坦な上部領域内で、又は
図1Cに示されるように周辺支持体105cで生じ得る。支持体は、全て平面アーム、全て分岐アーム、又は平面アームと分岐アームの混合、例えば、
図1Cに示されるような2つの分岐アーム及び2つの直線アーム、
図1bに示されるような3つの分岐アーム、又は
図1Aに示されるような全て平面アームを有してもよい。好適なアーム構成の例としては、3~8個又は3~6個の平面アーム、3個の直線又は湾曲Y字型アーム、2~4個の平面アーム及び2個の分岐アーム(直線又は湾曲Y字型、U字型又はT字型であってもよい)アーム、並びに2個の平面アーム及び2個の分岐アーム(直線又は湾曲Y字型、U字型又はT字型であってもよい)が挙げられる。アーム構成は、アーム平面(
図1A)に沿って配置される肩及び周辺支持接触点、又は互いからオフセットされる肩及び周辺支持接触点(
図1C)を提供してもよい。
【0058】
各アームは、排出中のレンズの崩壊、又はレンズ移送中のレンズとレンズ支持体との間の過剰な接触を防止するための抵抗を有するレンズ支持体を提供するのに十分な断面を有する。レンズ支持体は、好ましくは、剛性材料から形成され、アームの抵抗は、選択されたレンズ支持体材料の弾性率及びアームの寸法によって制御され得る。ポリプロピレンホモポリマー及びコポリマー(COP)、環状オレフィンコポリマー(COC)、及びそれらの混合物などの、小さな部品を射出成形するのに適した硬質プラスチックは、適切な材料である。含まれる添加剤パッケージに依存して、ポリプロピレンホモ及びコポリマーは一般に1100~1800MPaの範囲の曲げ弾性率を有し、COP及びCOCは1800~2900MPaの範囲の曲げ弾性率を有し、ポリプロピレンとCOP又はCOCとのブレンドは1100~2900MPaの範囲の曲げ弾性率を有し得る。ポリプロピレンは、有核、制御されたレオロジー又はその両方であってもよく、チーグラー・ナッタ及びメタロセン触媒ポリプロピレンの両方が使用されてもよい。ポリプロピレンポリマーはまた、グリセロールモノステアレート、ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸カルシウムなどの加工助剤、ポリプロピレンの特性を改変することができる充填剤などを含む添加剤を含んでもよい。
【0059】
この説明全体を通して従来の射出成形プロセス及び射出成形に従来適用された材料の使用に対する言及は、例示として理解されるべきである。当業者は、代替成形プロセス、熱成形、3D印刷などを含むがこれらに限定されない、他の製造手段が添付の特許請求の範囲の範囲内で可能であることを理解するであろう。
【0060】
アームの幅は、選択された成形プロセスの限界と開放時の効率的なパッケージング溶液の排出のために必要な幅との間で変化してもよい。
【0061】
好適なアームの幅は、約0.5~約1.5mm、約0.5~約1、又は約0.5~約0.7mmを含み、より少ない接触点を有するレンズ支持体設計は、より太いアームを有することができることが理解されよう。
【0062】
アームの高さは、射出成形プロセスの限界から基部からのアームの高さまで変化してもよく、その場合、アームは、
図1E及び
図1Hに示されるようにフィンであり、フィンは、基部に取り付けられてもよく、基部の一部として成形されてもよく、又は基部上に載置されてもよい。アームがフィンでない場合、それは、0.5~約1.5mm、約0.5~約1、又は約0.5~約0.7mmの高さを有することができる。より低い弾性率を有する材料は、高さ、幅のいずれか、又は両方においてより大きなプロファイルを有するアームから利益を得ることができることが理解されるであろう。
【0063】
レンズ支持体のための適切な材料はまた、滅菌可能であり、非浸出性であり、生物医学的デバイスとの使用に適切であり、安価でなければならない。好ましくは、材料はリサイクル可能でもある。レンズ支持体材料は光学的に透明であってもよいが、透明である必要はない。レンズ支持体材料は、パッケージング溶液の排出を促進するために非極性であってもよい。非極性材料は、25℃で脱イオン水を使用する液滴法によって90°より大きい接触角を有するものである。
【0064】
図から分かるように、本発明のレンズ支持体は、ある範囲のアーム及び周辺支持体の構成及び特徴を有することができ、図に示され、本明細書で説明される特定の組み合わせによって限定されない。
【0065】
アーム構成の更なる組み合わせは、本出願の教示を参照すれば当業者には明らかであろう。アームの設計上の唯一の制限は、レンズ支持体を成形する能力、並びに開放時にレンズ支持体と所望の排出とのバランスをとるための接触点の数及び配向である。
【0066】
パッケージング溶液排出
本発明のパッケージは、レンズ支持体と共に、パッケージング溶液がレンズ及びレンズ支持体から排出されることを可能にする追加の特徴を有し得る。追加の排出特徴は、パッケージング溶液のための排出経路を提供する。排出経路は、開放時に、隣接する周辺支持体等の2つの固体部材間に形成される角度付き流体膜、中心柱及び側部セクション等の2つの固体部材間に形成される略垂直流体膜、又は側部セクション等の平滑固体表面に沿った急勾配もしくは略垂直経路を生成する。排出経路の角度が浅いほど、流路を破壊し、レンズとレンズ支持体との間に捕捉されたパッケージング溶液(リザーバ及び残留フィルムを含む)の形成を促進することが容易になる。10°~約90°の角度を有する傾斜した排出経路が好適である。鋭い縁及び非常に長い経路を伴うレンズ支持体及び排出特徴もまた、排出経路を破壊し得る。
【0067】
上述したように、一体的に角度付けされた又は上昇したレンズ支持体は、所望の排出を提供することができる。レンズ支持体はまた、レンズ基部上に水平に配置されてもよく、以下に説明されるように、持ち上げ構造を備えてもよい。排出チャネルは、存在する場合、持ち上げ構造と協働して、レンズから流れ出るパッケージング溶液の一時的な膜と、重力と協働してその膜を排出する経路とを生成する。このようにして、排出チャネルは、パッケージが開かれ、レンズ支持体がパッケージング溶液から上昇されるか又は傾けられるときにレンズの後部とレンズ支持構造体との間のパッケージング溶液の貯留を最小限に抑えるのに役立つ。排出チャネルは、周辺リングの弧、少なくとも部分的な周辺リング、又は非伸長周辺支持体の遠位端によって形成される弧から外向きに延在する、少なくとも1つのチャネル部材を備える。排出チャネルは、2つの隣接する部材間の間隙、又は単一の部材が使用される場合には、単一の部材内の割れ目を含む。全周リングのないレンズ支持体の場合、排出チャネル間隙は、レンズ周辺の内側の任意の点で開始してもよい。
図1C、
図1I、及び
図1M~
図1Oに示すような全周リングを有する支持体の場合、排出チャネル間隙は、
図1Cに示すように、周辺リングの内縁で、又はレンズ周辺の内側の任意の点で開始してもよい。排出チャネルは、周辺リングが含まれない場合、周辺リング又はレンズ周辺を越えて、少なくとも2mm、約2~約4mm、又は約2.5~約3.5mmの長さで延在することができる。排出チャネル間隙は、空気流のためにコンタクトレンズの周辺の外側に空間を提供してもよく、レンズの凹面からの空気及びパッケージング溶液が、開放時に、レンズをレンズ支持体上に吸引することなく排出され得ることを確実にする。したがって、
図1Eでは、レンズの周辺の内側にある間隙111の部分は、排出に実質的に関与しない。
【0068】
排出チャネルの長さの上限は、パッケージの最終的なサイズ、及び含まれる場合には持ち上げ構造によって規定される。
【0069】
図1Bを参照すると、排出チャネル部材115は、隣接する周辺支持部105を少なくとも部分的な周辺リング109の弧を越えて延在させ、排出チャネル部材115の間に間隙又は開放路111を形成するようにクロスピース114を介して遠位端を接合することによって形成されてもよい。
図1Cに示されるように、チャネル部材115は、少なくとも部分的な周辺リング109に取り付けられ、それと同一平面であってもよい。
図1Dに示されるように、排出チャネル113はまた、レンズ縁の内側の点112から少なくとも部分的周辺リングの弧を越えた点までリング支持構造体105を延在させることによって形成され、クロスピース114によって遠位端において接合されてもよい。排出チャネルはまた、
図1Fに示されるように、アームがフィンであるとき、フィンの底部を含む、任意の点でチャネル部材115をアームに取り付けることによって形成されてもよい。排出チャネルはまた、
図1Cに示されるように、周辺リング及び排出スロット113が鍵穴形状を形成するように、そこから延在する平面アームを伴う間隙を周辺リング内に提供することによって形成されてもよい。存在する場合、周辺リング/部分的周辺リングは、細長いアームに接続してもよい。
【0070】
排出チャネル部材115は、
図1C~
図1Gに示すように直線状であってもよいし、
図1Bに示すように湾曲していてもよいし、周辺リングの弧においてフレア状に広がり、弧から遠位端に向かってテーパ状になっていてもよいし、少なくとも部分的な周辺リングから排出チャネルの遠位端に向かってテーパ状になっていてもよい。テーパは、直線状であっても曲線状であってもよい。排出チャネルがテーパ状である場合、チャネルはクロスピース114に向かってテーパ状である。排出チャネルは、約0.8~約3mmの幅であってもよく、テーパ状である場合、遠位端又はクロスピースにおいて約1mm又は約0.8mmの幅であってもよい。
【0071】
本開示の残りの部分を考慮すれば当業者には明らかであるように、図示されていない他の排出チャネル構成、又は図示された例示的な構成の態様を組み合わせたものが可能であり、添付の特許請求の範囲内である。更に、いくつかの実施形態では、排出チャネルは完全に省略されてもよい。例えば、
図1Hのように、レンズ支持体が基部の底部に対して固定的に傾斜している場合、排出チャネルは不要であり、レンズ支持体の角度は、パッケージを開放したときに所望の排出を提供する。
【0072】
レンズ提示
本発明のパッケージはまたレンズ支持体をレンズ溶液から持ち上げる持ち上げ構造を含み得る。持ち上げ構造は、レンズ支持体を上に傾けること、基部を下に傾けること、レンズ支持体を基部から上に上げること、基部を下に下げること、又はそれらの任意の組み合わせなどを含む任意の適切な手段によって、レンズ支持体及びレンズを基部及びパッケージング溶液から提示することができる。
【0073】
排出チャネルは、パッケージの他の特徴と協働して、持ち上げるための手段として機能してもよく、又は持ち上げるための手段は、ばね、ヒンジ、レバー、枢動アーム、折り目、機械的トラップ、ハンドル、及びそれらの組み合わせ等の付加的構造を含んでもよい。持ち上げ部材は、レンズ支持体の底部に沿って配置された構造から外向きに延在する剛性の細長い部材を備えてもよく、これは、排出チャネルの一部を形成してもよい。例えば、細長い排出チャネル115を有するレンズ支持体は、
図2に示されるように、パッケージ基部にヒンジ線を含んでもよい。そのようなヒンジ線は、パッケージ基部の最下層として可撓性シートによって形成されてもよく、折り目216の線に沿って互いに当接してもよく、又は互いに分離可能に取り付けられてもよい成形プラスチック後部及び前部セクションを有し、それにより、基部の前部217及び後部218が折り目216に沿って枢動し、レンズ支持体及びレンズ200をパッケージング溶液から上昇させることが可能になる。折り目が含まれる場合、折り目は、好ましくは、
図2に示されるように、周辺リングの弧の外側に、排出チャネル及び排出間隙を横断して位置する。折り目は、含まれる場合、排出チャネルの遠位端を画定し、周辺リングが含まれない場合、少なくとも部分的周辺リング又はレンズ周辺を越えて、少なくとも1mm、約2~約4mm、又は約2.5~約3.5mmの長さで位置付けられるべきである。チャネル部材に沿った折り目の位置は、パッケージからの所望の持ち上げ分離及びレンズ支持体及びレンズからのパッケージング溶液の排出を提供するように選択され得、その結果、蓋を基部から分離してパッケージを開放すると、持ち上げ構造の遠位端が枢動線に沿って下方に枢動し、レンズ支持体がパッケージング溶液から持ち上げられ、溶液がレンズから排出される。開放すると、持ち上げ構造は、水平に対して約15°~約80°、約20°~約70°、約30°~約60°、又は約40°~約60°の角度まで、折り線を中心に枢動する。
【0074】
図1Cに示される鍵穴構成等のより短いチャネル部材を有するレンズ支持体では、周辺リングがコンタクトレンズ直径より4mmを上回って大きい場合、折り目は、周辺リング弧に隣接してもよい。より長いチャネル部材を有するレンズ支持体の場合、折り目は、排出チャネルの遠位端まで約0.2mm、遠位端まで約1mm、周辺リング弧からチャネル部材の長さの排出の遠位端まで約2mmの間に位置し得る。
【0075】
排出チャネル部材は、好ましくは、折り線にわたって剛性であり、基部シートの前部に固定して取り付けられてもよい。チャネル部材の遠位部分を基部に取り付けるための任意の手段が使用され得、この手段としては、接着剤、糊、任意の適切な溶接(熱溶接、超音波溶接もしくはレーザ溶接が挙げられるが、これらに限定されない)、又は機械的トラップが挙げられる。
【0076】
排出チャネルが持ち上げ機構としても機能する場合、排出チャネルは、少なくとも部分的な周辺リングの弧を越えて延在する少なくとも2つの細長い周辺支持体、周辺リングから延在するチャネル部材、又はレンズ支持体の底部から延在する別個のチャネル部材を含む、排出チャネルとして好適な任意の構成を有してもよく、それらのうちのいずれかは、それらの遠位端で接続してもよい。
【0077】
持ち上げ機構はまた、レンズ支持体236と蓋235との間の可撓性アタッチメント245であってもよく、
図2Bに示されるように、蓋除去タブ228の反対側に位置する。可撓性アタッチメントは、ヒンジ、可撓性折り畳み、枢動アーム、機械的トラップ等を含む、任意の好適な構造を有することができる。タブ228及び蓋235を引き上げる動作は、パッケージを開放し、また、基部240からレンズ支持体236を持ち上げ、使用者による除去のためにレンズ200を提示する。
【0078】
単純なループ、タブ又はハンドルが、持ち上げ機構としてヒンジ245に取って代わることができる。使用者は、蓋を開放し、タブ又はハンドルを持ち上げることによってレンズ支持体を溶液から上昇させることができる。
【0079】
他のヒンジ及びレバー構成は、米国特許第20140027462号、独国特許第4415003号、及び日本国特許第6339322号に開示されているものなど、当技術分野で知られている。あるいは、閉位置において、蓋がレンズ支持体と係合して、レンズを圧縮することなく支持体を圧縮するように、レンズ支持体の側部セクションは、変形可能であってもよく、ばね構造で置き換えられてもよく、又はばね構造が周辺支持体又は周辺リングの下に含まれてもよい。パッケージが開かれると、ばねが弛緩し、レンズ支持体がレンズをパッケージング溶液の上に上昇させる。この構成では、周辺支持体及び中心支持体上部セクション(存在する場合)は、レンズとレンズ支持体との間の接触を制限し、レンズ移送中に抵抗を提供するために、剛性材料から作製されることが好ましい。周辺支持体の下に組み込まれる任意の変形可能な構造は、レンズ(周辺支持体及びリングを含む)に含まれる任意の排出特徴を損なわないように設計されるべきである。
【0080】
レンズを基部に対して平行に上昇させる持ち上げ機構は、別個の排出チャネルを必要としなくてもよいことが理解されよう。
【0081】
後部、前部又は両方のいずれかは、レンズが基部から上昇させられるときにパッケージング溶液を捕捉するためのリザーバ219を更に備えてもよい。パッケージの底部は、コンタクトレンズのパッケージングに使用される多層フィルムを含むレトルト可能なフィルムを含んでもよく、成形プラスチックから形成されてもよく、又は成形プラスチックの底壁に取り付けられたレトルト可能なフィルム底部を有してもよい。説明した性能要件を満たす限り、材料の任意の組み合わせを基部に使用することができる。
【0082】
蓋
本発明のパッケージはまた、更に蓋を含む。従来のコンタクトレンズパッケージでは、コンタクトレンズは、成形プラスチック基部に収まり、コンタクトレンズを凹面のボウルアップ位置で受け取るボウルを有する。積層箔シートは、成形プラスチック基部にヒートシールされる。本発明のパッケージにおいて、積層箔シートは、パッケージの基部の外側層を形成し、任意に蓋を形成する。レンズ支持体及び任意のパッケージ側壁は、基部に取り付けられ、成形プラスチック蓋、又は可撓性箔シート及び蓋シートとレンズとの間の成形プラスチックフレームは、レトルト可能なシールを介してパッケージ基部に取り外し可能に取り付けられ、レンズ溶液、レンズ及びレンズ支持体を含む空洞を形成する。蓋が可撓性シート及び成形プラスチックフレームを備える場合、それらは、接着剤、糊、熱接合、熱、超音波もしくはレーザ溶接等の溶接、又は機械的トラップ等を含む、任意の好適な手段によって分離又は一緒に接合されてもよい。
【0083】
パッケージをシールすることに加えて、蓋はまた、開放時にパッケージ内への空気の流れを制御するように設計されてもよい。コンタクトレンズは、蓋に付着する代わりに、開放時にレンズ支持体上に残ることが望ましい。これを達成するために、開放時にパッケージに入る空気は、最初にレンズの上部を越えて移動するように方向付けられてもよい。
【0084】
2つの特徴が、開放時にレンズ上に空気を向けるのに有益であることが見出されている。それらは、内側蓋表面に沿った空気入口ガイド、及びレトルト可能なシールの内側などの設計された開放点における空気入口スクープである。本発明のパッケージは、これらの特徴のうちの1つ、両方を含んでもよく、いずれも含まなくてもよい。
【0085】
空気入口ガイドは、空気が捕捉又は分流されることなくレンズの上を移動するための空間を提供し、また、レンズ支持体と協働して、いくらかの空気がレンズの上のパッケージに入るまでレンズが支持構造から持ち上がるか又は滑り落ちるのを防止することができる。空気入口ガイドとレンズとの間の接触面積は、好ましくは小さく、約50mm2未満又は約30mm2未満である。
【0086】
空気入口ガイドは、蓋の内側表面上に、又は蓋からの突出部として、蓋の中に成形されてもよく、あるいはパッケージがシールされるときにレンズと蓋との間に配置される別個の構造であってもよい。パッケージを開放すると、空気入口ガイドは、パッケージに入る空気をレンズの上部の上の設計された経路に沿って方向付け、レンズが所望の凸配向でレンズ支持体上に留まることを確実にする。空気入口ガイドは、パッケージを開放する際にパッケージ蓋が移動する方向に沿って配置される。空気入口ガイドは、所望の空気流の経路に対して垂直以外の任意の向きを有することができる。パッケージが前面から開放されるように設計されている場合、空気入口ガイドは、パッケージの前面から背面に配置されることが好ましく、意図的に設計された経路は、パッケージの前面から背面までレンズ上にある。
【0087】
好適な空気入口ガイドは、
図3A及び
図3Bに示されるように、レンズの周辺の周囲で蓋から突出する突起321を含んでもよい。突起は、支持リング又は成形プラスチックリング(
図3A)に堅固に取り付けられてもよく、又は蓋ストックなどの可撓性シート(
図3B)に柔軟に取り付けられてもよい。突起は、コンタクトレンズの周辺に放射状に、一般にレンズ縁の1mm以内に配置されてもよい。空気入口ガイドは、周辺全体の周りに、又は主に前面、側面、又は前面及び側面に沿って配置された突起を含むことができる。突起は、
図3Bに示されるように互いに隣接していてもよく、又は
図3Aに示されるように離間していてもよい。放射状突起が使用される場合、レンズの光学ゾーンは、突起がなくてもよく、突起は、レンズの縁が蓋に固着しないように保ちながら、空気がレンズの上部を越えて移動することを促進する。
【0088】
空気入口ガイドはまた、連続的な又は不連続な(途切れた)リブの形態であってもよい。リブは、成形された蓋の内面に取り付けられてもよく(
図3C)、又は別個の成形構造を介して含まれてもよい(
図3D)。リブは、パッケージ開放時に空気が入る経路に平行に位置合わせされる。リブは、少なくとも約2mm離れて、約2~約5mm離れて、又は2~約4.5mm離れて離間されてもよい。リブは、高形状記憶ヒドロゲルにおいて光学的歪みを引き起こし得る、リブとコンタクトレンズとの間の相互作用を防止するために、前から後に直線で延びてもよく(
図3C及び
図3D)、又は光学ゾーンの周囲で湾曲してもよい(
図3E)。リブは、内側蓋表面を横切って「縁から縁まで」延びてもよく、又はそれらの開始又は終了は、
図3Gに示されるように縁からオフセットされてもよい。
【0089】
リブはまた、レンズから離れて延在し、
図3Hに示されるように、蓋表面から上に突出する凹部337を形成してもよい。このような凹部は、以下に説明するように、開放時の空気入口ガイドとして、並びに空気捕捉空間として機能することができる。
【0090】
リブは、直線壁を有してもよく、くさび形であってもよく、弧を備えてもよく、又は1つの直線壁と1つの角度付き又は弧状の壁とを有してもよい。角度付き又は弧状の壁は、コンタクトレンズの曲率に沿って傾斜してもよい。
【0091】
リブの高さは、リブの前部から後部まで同じであってもよく(
図3Bの外側リブ)、又は前部が後部よりも大きくてもよい(
図3C及び
図3G)。リブは、
図3Cの中心リブによって示されるように、光学ゾーンにわたってより短いプロファイルを有してもよく、又は
図3Fに示されるように、リブ内に間隙(「破壊リブ」322b)があってもよい。光学ゾーンにわたってリブの高さが逓減的に低くなっている中心リブを含む空気入口ガイドは、空気を所望の方向に向けるのに有効であり、一方でコンタクトレンズの光学ゾーンとの接触も最小限に抑える。図に示すように、異なる高さプロファイル及び形状を単一の空気入口ガイド構造に組み込むことができる。
【0092】
リブは、少なくとも約2mmの高さを有してもよく、蓋の内部からコンタクトレンズに向かって延在してもよく、又はコンタクトレンズから離れて延在し、別個の空気入口チャネルを画定してもよい。リブ高さは、522(光学ゾーンの外側の空気入口ガイド)等の最高点において少なくとも約2mmであってもよく、
図3C及び
図3Gにおけるリブの後部又は
図3D、
図3E、及び
図3Fにおける中心リブの中間部等の最低点において0~約0.5mmであってもよい。リブの少なくとも一部において2mmのピークリブ高さを下回ると、気泡は、レンズの上部全体にわたって伝搬しない場合があり、レンズは、ボウルに付着する場合がある。約4mmを超えるリブ高さは、パッケージのサイズ、並びに必要とされるパッケージング材料及びパッケージング溶液の体積を望ましくなく増加させ得る。
【0093】
中心リブ322a(
図3D)においてより短いプロファイルを有する直線リブが使用される場合、リブに沿った逓減プロファイルの最大長さは、約8.5mmである。中心リブ322a(
図3D)においてより短いプロファイルを有する湾曲リブが使用される場合、リブに沿った逓減プロファイルの最大長さは、約9mmである。
【0094】
コンタクトレンズの光学ゾーンを横断する任意のリブ322aの部分の高さプロファイルを最小化することに加えて、隣接するリブ322bは、光学ゾーンの外側で湾曲され得る。湾曲したリブが含まれる場合、湾曲したリブ領域の直径は、最大11mm、又は約7~約11mm、又は約8~約11mmであってもよい。
【0095】
リブが別個の成形プラスチックフレームの一部である場合、リブの裏側に交差支持体を備えることができる。しかしながら、リブの高さは、理想的には、所望の空気流を提供するために、レンズと交差支持体との間に少なくとも約2mmの隙間を維持すべきである。好ましくは、交差支持体が使用される場合、交差支持体はリブの背面に配置され、空気入口ガイドによって画定される通路内に突出又は延在しない。好ましくは、空気入口ガイド構造は、交差支持体などの横断構造体を含まないか、又は3つ未満、もしくは1つ、もしくは全く交差支持体を有さない。
【0096】
図3D~
図3Fに示されるように、空気入口ガイドが蓋とは別個の構造である場合、空気入口ガイドはまた、
図3Eの327a及び
図3Bの327bとしてそれぞれ示される、空気入口ガイドの周囲の完全又は部分的なリングを備えてもよい。使用されるとき、そのような空気入口ガイドは、レンズの周囲にクラムシェル構造を形成するように、空気入口ガイドの正面に対向するヒンジ(図示せず)によってレンズ支持体に取り付けられてもよく、次いで、それは、単一の折り畳まれた積層シート内にシールされる、又は同じであっても異なってもよい2つの別個の積層シート間にシールされることができる。
【0097】
レンズ及びパッケージング溶液を保持するためのシールされた空洞を形成することに加えて、本発明の蓋はまた、レンズ支持体と協働して、レンズの光学ゾーンと支持体及び蓋との間の接触を最小限にして、レンズを支持体の周りに中心合わせして維持し得る。高い形状記憶を有するレンズに関して、リブは、パッケージがシールされている間のレンズと蓋又はレンズ支持体との間の任意の接触が一時的であるように設計され得る。
【0098】
空気流制御に寄与し得る第2の特徴は、
図3G及び
図3Hに、並びに
図2Bの224として示される空気入口スクープ324である。含まれる場合、空気入口スクープは、
図3Gのパッケージの前部である、レトルト可能なシールの内側の設計された開口点に位置する。スクープは、
図3G及び
図3Hに示すように直接開放タブと位置合わせされてもよく、又は
図2Bに示すようにオフセットされているが開放タブ228と位置合わせされてもよい。この実施形態では、スクープ324は、コンタクトレンズ縁の周辺から少なくとも約1mm又は少なくとも約2mm突出し、シール内に位置する。突出部の長さは、パッケージの所望のサイズによってのみ制限される。空気入口スクープは、約2mmとシール弧325の内径との間の幅を有する。
図3Gに示すように、空気入口スクープは、蓋より浅くてもよく、蓋空洞内に傾斜していてもよい。スクープは、上の寸法とは別に、円形、卵形、三角形、正方形、長方形、又は不規則形を含むがこれらに限定されない任意の形状を有することができる。本発明のパッケージは、開放タブにおいて内部蓋壁とレンズ支持体との間に少なくとも約2mmの隙間を設けることなどによって、別個の空気入口スクープを省略することができる。
【0099】
図3Gは、パッケージ蓋及びスカート領域の内面図である。蓋は、シール線326に沿ってフィルム基部にシールされる。空気入口スクープ324は、蓋の前部にあり、3つの破壊された空気入口ガイドリブ322a(光学ゾーンの中央を横断するが、光学ゾーン内で浅い高さを有する)及び322b(レンズの光学ゾーンの周囲で湾曲している)の前部を備える。パッケージは、タブ328を引き上げることによって開放され、それは、空気入口タブの遠位端から開始して、蓋を基部から分離する。タブは、箔又はプラスチックタブ、グリップ、リングプル、ハンドルなどを含む任意の形態を有してもよい。
【0100】
気泡管理
いくつかのレンズでは、パッケージがシールされている間、レンズとパッケージ内の気泡との間の接触を最小限に抑えることが望ましい場合がある。パッケージをシールする際に気泡のないパッケージを設計することは可能であるが(例えば、外側の基部層及び蓋層として両面箔パウチを使用することによって)、空気は依然として、レンズの貯蔵寿命にわたってパッケージ内に拡散し得る。したがって、好ましくは全ての保管方向において、レンズから離れて気泡を捕捉するための特徴をパッケージ内に含むことが望ましい場合がある。上述したように、これは、より長い形状記憶を有するレンズでより望ましい場合がある。
【0101】
本発明の蓋は、シールされたパッケージ内の空気が占有するための、レンズ光学ゾーンから離れた少なくとも1つの空気捕捉空間を更に備えてもよい。空気捕捉空間は、パッケージの向きにかかわらず、レンズから離れた少なくとも1つの空気捕捉空間内に空気が残るように設計される。空気捕捉空間は、パッケージ内にシールされる空気の体積に等しいか、又はそれよりわずかに大きい体積を有してもよく、シール時に存在する全ての空気を保証するために保管中にパッケージ内に拡散し得る任意の空気、及び保管中に拡散し得る任意の空気は、レンズの光学ゾーンから離れて保持される。
【0102】
空気捕捉空間は、多くの方法で設計することができる。例えば、
図3Gに示すように、蓋は、レンズ支持体の中心の上方に窪み又はディンプル329を更に備えて、閉じ込められた空気をディンプル329の周辺330の周りに押し上げ、レンズ頂点(図示せず)から遠ざけることができる。ディンプルの深さは、パッケージがシールされたときに、蓋内部のディンプルの最下点又は任意の空気入口ガイドがレンズの頂点に接触しないように選択される。光学ゾーンと任意の空気入口ガイド又はディンプルとの間の間隙は、約0.25~約2mmである。
図4Aは、本発明の蓋を含むパッケージの外観の図である。ディンプル430は、空気捕捉チャネル431によって取り囲まれている。ディンプルによって形成された窪みは、閉じ込められた空気を空気捕捉チャネル内に移動させる。ディンプルは、少なくともほぼレンズの光学ゾーンの直径の直径を有してもよい。ディンプルと空気捕捉チャネルとの組み合わせは、捕捉された空気を直立(基部ダウン)から90°までの範囲の位置に保持する。パッケージが逆さまであるとき、気泡はレンズ縁の上にあり、問題ではない。
【0103】
チャネル431は、
図4Aに示されるようなリングの形態を有してもよく、又は蓋の中心より高いセクションを提供する任意の他の接続された形状を有してもよい。例えば、空気捕捉空間は、
図4Bに示されるように、3つの上昇チャネルセクション431aを伴う、蓋の頂点の上方及び下方のセクションを伴う、内側シール縁の周囲の連続チャネルの形態を有してもよい。空気捕捉チャネルの寸法は、パッケージ内に含まれる空気の体積、及び保管中に拡散する空気の量に基づいて決定することができ、これは容易に計算することができる。チャネルは、丸みを帯びた縁、半円形又は半楕円形、長方形又は正方形を含む任意の断面形状を有してもよい。いくつかの実施形態では、チャネルは、約1.5~約3mm、又は約2~約3mmの内部幅を有してもよい。
【0104】
チャネルの代わりに、又はチャネルに組み込まれて、空気捕捉空間は、内側シール縁に沿って蓋から突出する少なくとも2つの空気ポッドを備えてもよい。
図4Bの上昇チャネル部分431aは、連続チャネルに連結された3つの空気ポッドの例である。空気ポッド331aは、(
図3Hに示されるように)線形又は弓形であってもよく、空気入口方向に対して平行又は横断方向であってもよく、ディンプルによって分離されてもよく、又は接続チャネル337によって接続されてもよい。空気捕捉空間は、接続チャネルの有無にかかわらず、少なくとも1つ、2つ、3つ、又はそれを上回る空気ポッドを備えてもよい。空気ポッドは、接続チャネルよりも幅が広いか、高さが高いか、又は幅が広くかつ高さが高くてもよい。
【0105】
空気ポッド及び接続チャネルは、丸みを帯びた縁、半円形又は半楕円形、長方形又は正方形を含む、成形され得る任意の断面形状を有してもよい。接続チャネルは、気泡がポッド間を通過することが望ましい場合、約1.5~約3mmの内部幅を有してもよく、又は気泡がポッドから出ることを防止するように意図された設計では、約0.5~約2mmの内部幅を有してもよい。
【0106】
空気捕捉チャネル及び空気ポッドは、ディンプルを有する又は有さない蓋に含まれ得る。
【0107】
レンズ支持体及び蓋は、シールされた向きにあるときに、支持構造体又は蓋の上に載ることなくレンズを支持構造体の周りに中心を合わせて保つように協働するように設計されてもよい。これは、シリコーンヒドロゲルレンズなどのより長い形状記憶を有するレンズにとってより重要であり、レンズの光学系は、任意のパッケージング特徴又はパッケージ内に捕捉された任意の気泡との長期接触によって歪曲され得る。保管及び輸送中の支持体、蓋、及びコンタクトレンズ間の接触は、従来のヒドロゲルコンタクトレンズでは、それらがより短い形状記憶を有するので、許容可能であり得る。
【0108】
レンズ支持体は、指への一貫した「ワンタッチ」レンズ移送を保証するのに十分な排出及びレンズとの接触を提供するという主要な機能が満たされる限り、所望の排出及び支持体を提供するように、いくつかの構成で設計されてもよい。本明細書に記載されるパッケージングの特徴は、所望のワンタッチパッケージを達成するために様々な組み合わせで使用されてもよいことが、パッケージング分野の当業者には明らかであろう。例えば、パッケージング溶液がレンズと支持体との間に捕捉される場合、排出経路の効率は、例えば、レンズ支持体の下の開放面積を増加させること、レンズと支持体との間の接触面積を減少させること、鋭い縁及び浅い排出経路を減少させること、排出チャネルを追加することによって、傾斜又は持ち上げるための手段又はそれらの組み合わせを伴って、又は伴わずに、増加され得る。開放時にレンズが蓋に付着する場合、空気入口ガイド及び/又は空気入口スクープを追加してもよい。
【0109】
本発明のパッケージの利点は、使用時に明らかである。
図5A及び
図5Bは、特徴の異なる組み合わせを有する本発明のパッケージの例を含む。図面及び説明は例示的なものに過ぎず、本発明のパッケージ設計を限定するものと考えるべきではない。
【0110】
図5Aは、開いたパッケージ500の図を示す。パッケージ500には、上から下に、蓋空洞の外周に漏れのないシール526を有する成形プラスチック蓋535が含まれる。蓋535の下には、空気入口スクープ524がある。
図5Aの空気入口スクープは、蓋内の一体構造であるが、蓋とは別個の構造であってもよい。空気入口ガイド522は、破壊されたリブの形態であり、パッケージ500が開かれたときにレンズが蓋535に付着しないように、空気の流れをレンズ550の上に向ける。
【0111】
シール状態において、レンズ550は、パッケージ蓋535とレンズ支持体536との間に形成された空間(レンズ空洞)内に維持される。レンズ空洞は、レンズ535(特に光学ゾーン内)が輸送中に圧縮されず、パッケージの内部特徴に最小限にしか接触せず、パッケージが開放されるまで完全性を維持するように設計され得る。また、レンズ空洞は、輸送及び保管中にレンズがパッケージ基部に対して所望の凸配向で保持されるように、レンズと内部パッケージ特徴との間に大きすぎる間隙を提供すべきではない。
【0112】
コンタクトレンズ550は、レンズ支持体536上で、蓋535の下に置かれる。レンズ支持体は、上で詳述したような様々な構成を有することができる。一般に、レンズ支持体536は、パッケージ500が開かれたときに最小の接触面積でレンズを所望の凸位置に保持して、使用者の指へのレンズの効率的な移送を確実にする。レンズ支持体536は、基部540上に配置され、これは、前部基部セクション516、基部折り線517、及びリザーバ519を有する基部後部セクションを有する。レンズ支持体は前部基部セクション516に取り付けられているので、レンズ支持体及びレンズは、開放時に後部基部セクション518から折り線517に沿って上方に枢動することができる。パッケージが閉じられてシールされると、基部及び蓋が内側チャンバ544を形成する。内側チャンバ544は、レンズ、レンズ支持体536、及び蓋535が適切に協働することを可能にするために、生理食塩水溶液の正確な体積を保持するように設計される。最後に、基部540はまた、外側リザーバ519を含み、これは、パッケージの開放時に内側チャンバ544から排出される任意の置換溶液を捕捉する。
【0113】
パッケージは、タブ528を上方に引っ張ることによって開放され、これはシール526を破壊する。空気は、制御された様式でパッケージ内に導入され、空気入口ガイド522によってパッケージ内にガイドされ、その結果、レンズは、パッケージ蓋535から離れるように付勢され、レンズ支持体536上に維持される。この穏やかな力は、レンズがレンズ支持体536上の「使用準備完了」位置に概ね維持されるように、レンズ550及びレンズ支持体536からの溶液の排出と併せて作用する。蓋535が持ち上げられると、基部540の前部が下げられ、レンズ支持体536を折り線517の周りで枢動させて、レンズ550及びレンズ支持体536からパッケージング溶液を排出し、レンズを着用者の指に移すために提示する。レンズ550の中心光学ゾーンは、一般に、周辺支持体505以外では、アームとの接触がない。平坦な上部領域501は、レンズ550を「ワンタッチ」で指に移す能力を高めるための抵抗を提供する。
【0114】
蓋535及びリザーバ519は、ポリプロピレン又は医療デバイスパッケージングのために使用され得る任意の他の材料であってもよく、基部540は、概して、熱溶接又はレトルト可能シールを形成することが可能な任意の他の方法を介して蓋535にシールされる、箔又は積層フィルム構造で形成されてもよい。
【0115】
図5Bは、本発明の別のパッケージの拡大図を示す。空気入口ガイドは全周リング527を有し、蓋535とは別個の構造である。空気入口ガイド周辺リング527は、ヒンジ又は折り目などの可撓性接続部545を介してレンズ支持体536に接続する。空気入口ガイド及びレンズ支持体は、クラムシェルのようにレンズ550の周囲を閉じ、レンズ550を損傷から保護し、それを所望の位置に維持する。基部540及び蓋535は、任意のシート又は積層フィルムから作製されてもよく、プルタブ528に対向して折り畳まれた1つの単一シートであってもよく、又は同一もしくは異なる材料から作製されてもよい2つの別個のシートであってもよい。
【0116】
図5A及び
図5Bに示されるように、レンズ支持体、蓋、及び空気入口ガイドを含むパッケージの特徴は、どのように作成されても、レンズ光学ゾーンへの損傷を防止するために、光学ゾーンの外側でレンズと相互作用するように設計され得る。
【0117】
蓋535を基部540から持ち上げることなどによってパッケージが開かれるとき、空気入口タブ524及びガイド522は、空気をレンズ550上に向け、レンズを蓋の内側から離れるように穏やかに付勢し、レンズがレンズ支持体536上に留まることを確実にする。パッケージ500に含まれるパッケージング溶液は、レンズ550及びレンズ支持体536から排出され、最小限のパッケージング溶液のみがレンズ550及びレンズ支持体536の裏側に残る。
【0118】
この穏やかな力は、溶液の排出及びレンズ支持体のアームと共に作用し、その結果、レンズは、一般に、レンズ支持体上の「使用準備完了」位置に提示される。
【0119】
レンズ550とレンズ支持体536との間の接触面積が最小化され、パッケージング溶液が効果的に除去されるので、着用者は、指のワンタッチでパッケージからレンズ550を取り出し、レンズ550の凸側を指に付着させることができる。したがって、レンズ550の頂点は、指の上に配置され、その凹状部分が眼球の上に直接配置された状態で眼に直接適用することができる。現在設計されているコンタクトレンズパッケージで一般的であるように、着用者が一方の手の指から他方の手の指にレンズを移す必要はない。この改善された一連のステップは、使用者にとってより容易かつより便利であるだけでなく、使用者の指に運ばれる細菌による汚染も低減する。
【0120】
したがって、本発明は、レンズ及びレンズ支持体からパッケージング溶液を効果的に導き、レンズとレンズ支持体との間の面積と比較した指とレンズとの間の接触面積の比率を制御し、指とレンズとの間の表面張力がレンズとレンズ支持体との間の表面張力を上回ることを確実にするパッケージを提供する。このように提示されたレンズは、一貫して指に付着し、着用者に「ワンタッチ」レンズ移送体験を提供する。
【0121】
本発明のパッケージは、既知の材料及びプロセスを使用して製造することができる。パッケージ材料は、バージン、リサイクル、又はそれらの組み合わせであってもよい。パッケージ空洞内の容積は、選択された設計に応じて変化することができる。
【0122】
上記のように、本明細書に記載される全ての特徴を全てのパッケージに組み込む必要があるわけではなく、当業者は、本明細書の教示を使用して、これらの特徴を組み合わせて、多種多様な改善されたワンタッチパッケージを提供することができる。例えば、中心レンズ支持体を有するレンズ支持体は、約25psi未満の弾性率を有するレンズ、ワンタッチレンズ取り外しに慣れていない新しい着用者、又はより力強いタッチを有する着用者にとって望ましい場合がある。経験のある着用者及び軽い感触の着用者は、周辺支持体のみを有するパッケージを必要とする場合がある。また、本発明のパッケージは、例えば、周辺支持体及びリング、アーム、フィン、空気管理ポッド及びチャネル、並びに全体的なパッケージ形状及びプロファイルの設計において、装飾的な設計及び特徴を含む多くの機会を提供することが理解されるであろう。
【0123】
要約すると、本発明のコンタクトレンズパッケージは、本明細書に記載されるような多種多様な組み合わせで組み合わされて、所望の以下を含むワンタッチのパッケージを提供することができる、いくつかの新規の機能を組み込んでいる。
【0124】
レンズが支持体から回転して外れるのを防止することはレンズの周辺に最小で3つの接触点を含むことによって達成され得、鋭角三角形に配置されてもよい。
【0125】
レンズが支持体を横切って水平に平行移動することを防止することは、レンズ表面がより急な角度である(少なくとも約5mm、約6mm、又は約7mmの直径を有する中心領域の外側に位置する)レンズの周辺付近の水平又はほぼ水平の接触によって達成されてもよく、又は接触はレンズの周辺のすぐ外側であってもよい。
【0126】
レンズ移送のための提示のために、排出後にレンズをその中立又は中立に近い形状に維持すること。
【0127】
これは、レンズ頂点と支持体との間の接触を最小限に抑えることによって達成することができ、これは、平坦な上部セクションの上部とレンズ頂点との間に約0.5~約2mm、約0.5~約1.5mm、又は約0.8~約1mmの隙間を有する中心レンズ支持体を提供することによって、又は直径が少なくとも約6mmであり、レンズ頂点からほぼレンズの基部のレベルまでクリアである空隙を残すことによって行うことができる。
【0128】
ダビングするときの指への抵抗
指の表面積を増大させると共に、ダビングするときのダビング力及び接触時間を制御することが有益である。
【0129】
低い弾性率を有するレンズについては、これは、レンズの頂点の下に剛性化された構造を必要とし、これはまた、シリコーンヒドロゲルを含む、より高い弾性率を有するレンズについての移送の一貫性を改善し得る。存在する場合、構造体の高さは、レンズの基部以上である。支持構造体はまた、レンズ頂点の下2mm未満であってもよい。
・表面の形状は、平坦又はわずかに凹状(例えば、約10mmの曲率の半径まで)であってもよいが、あまり好ましくはないが、わずかに凸状(約10mmの曲率の半径まで)又はより凹状(例えば、約6mmの曲率の半径まで)であってもよい。
・表面の直径は、約1~10mm、好ましくは6~9mmであるべきである(指先サイズに一致するために)。
・表面は連続的である必要はなく、一連の点又は線から構成されてもよい。
【0130】
光学ゾーンは、自由に浮遊しており、保管中のレンズ支持体との接触は、一時的である、又は存在しない。これは、任意の中心支持体をレンズのプロファイルよりもわずかに低くすることによって達成することができる(その結果、レンズは周辺でのみ支持体に接触する)。
【0131】
以下の試験方法を実施例で使用した。
【0132】
二乗平均平方根波面誤差(「RMS誤差」又は「RMS」)は、意図された設計波面からのレンズの波面の偏差を測定する。意図された設計が知られていない場合(商業的に供給されるコンタクトレンズを測定する場合など)、RMSは、従来の「ボウルアップ」レンズパッケージ内にパッケージングされ滅菌されたレンズの波面を、本発明のパッケージ内に再パッケージングされ滅菌された同じレンズと比較することによって測定することができる。
【0133】
較正された二重干渉計法を使用して、レンズ設計目標(「RMS」)からの二乗平均平方根(RMS)光路波面偏差をマイクロメートル又はミクロン(μm)単位で測定し、球面/円柱屈折力及びコマ収差は、6.5ミリメートル開口を使用して測定されるように除去した。この機器は、波面パラメータの測定のためのカスタム干渉計及びLumetrics OptiGauge(登録商標)II低コヒーレンス干渉計からなる。組み合わされた2つの個々の器具は、Lumetrics Clearwave(商標)Plusと同様であり、ソフトウェアは、Lumetrics OptiGauge Control Center v7.0以降に類似している。Clearwave(商標)Plusでは、カメラを使用してレンズ縁を見つけ、次いでレンズ中心を計算し、次にこれを使用して、矢状高さ及び中心厚を測定するために、1310ナノメートル干渉計プローブをレンズ中心に位置合わせする。透過波面も、波面センサ(シャックハルトマンセンサ)を使用して連続して収集される。コンタクトレンズの透過波面からの複数のパラメータが測定され、他のパラメータはこれらの測定値から計算される。
【0134】
収集されたデータから、目標からの測定値を比較することによって差異項が計算される。これらは、6.5ミリメートル開口(RMS_65)を使用して測定される、μm単位のレンズ設計目標からの二乗平均平方根光路波面偏差(除去された球面/円柱屈折力及びコマ収差)を含む。
【0135】
レンズを、傷、洗浄筋、水滴又は結露のない光学品質のガラスキュベット中に凹面を下にして入れ、パッケージング溶液で満たした。視覚的欠陥(非円形縁、欠け、及び/又は縁の裂け目、折り畳まれた、パッケージ内で反転された)がないレンズのみを測定のために選択した。レンズの下に空気を閉じ込めることなく、レンズを自由に浮遊させて配置した。レンズは、光学ゾーンを変形又は損傷させないように、かつレンズの下に空気が閉じ込められないように注意して、キュベット内に自由に浮遊して配置した。レンズ付きキュベットを干渉計に入れ、20℃で測定を行う。
【実施例】
【0136】
以下の試験方法を実施例で使用した。
【0137】
二乗平均平方根波面誤差(「RMS誤差」又は「RMS」)は、意図された設計波面からのレンズの波面の偏差を測定する。意図された設計が知られていない場合(商業的に供給されるコンタクトレンズを測定する場合など)、RMSは、従来の「ボウルアップ」レンズパッケージ内にパッケージングされ滅菌されたレンズの波面を、本発明のパッケージ内に再パッケージングされ滅菌された同じレンズと比較することによって測定することができる。
【0138】
較正された二重干渉計法を使用して、レンズ設計目標(「RMS」)からの二乗平均平方根(RMS)光路波面偏差をマイクロメートル又はミクロン(μm)単位で測定し、球面/円柱屈折力及びコマ収差は、6.5ミリメートル開口を使用して測定されるように除去した。この機器は、波面パラメータの測定のためのカスタム干渉計及びLumetrics OptiGauge(登録商標)II低コヒーレンス干渉計からなる。組み合わされた2つの個々の器具は、Lumetrics Clearwave(商標)Plusと同様であり、ソフトウェアは、Lumetrics OptiGauge Control Center v7.0以降に類似している。Clearwave(商標)Plusでは、カメラを使用してレンズ縁を見つけ、次いでレンズ中心を計算し、次にこれを使用して、矢状高さ及び中心厚を測定するために、1310ナノメートル干渉計プローブをレンズ中心に位置合わせする。透過波面も、波面センサ(シャックハルトマンセンサ)を使用して連続して収集される。コンタクトレンズの透過波面からの複数のパラメータが測定され、他のパラメータはこれらの測定値から計算される。
【0139】
収集されたデータから、目標からの測定値を比較することによって差異項が計算される。これらは、6.5ミリメートル開口(RMS_65)を使用して測定される、μm単位のレンズ設計目標からの二乗平均平方根光路波面偏差(除去された球面/円柱屈折力及びコマ収差)を含む。
【0140】
レンズを、傷、洗浄筋、水滴又は結露のない光学品質のガラスキュベット中に凹面を下にして入れ、パッケージング溶液で満たした。視覚的欠陥(非円形縁、欠け、及び/又は縁の裂け目、折り畳まれた、パッケージ内で反転された)がないレンズのみを測定のために選択した。レンズは、光学ゾーンを変形又は損傷させないように、かつレンズの下に空気が閉じ込められないように注意して、キュベット内に自由に浮遊して配置した。レンズ付きキュベットを干渉計に入れ、20℃で測定を行う。
【0141】
(実施例)
以下を以下の実施例で用いる。
【0142】
緩衝溶液:1000gのDI水、13.55gmのNaCl、27gmのホウ酸、5gmのホウ酸ナトリウム、0.3gmのEDTA、及び約7.4のpHを有する。
【0143】
パッケージング溶液:RevitaLens Complete(アレキシジン0.00016%;ポリクオタニウム-1 0.0003%(PQ-1);EDTA。
【0144】
ポリプロピレン:24g/10分のMFRを有するアイソタクチックポリプロピレンホモポリマー、(ルミセンM3766)合計から。
【0145】
蓋ストック:配向ポリプロピレン(12μm)、アルミニウム箔(50μm)及びポリエステルフィルム(12μm)の層を含む多層フィルム。
【0146】
実施例1~6及び比較実施例1~2
いくつかのレンズ支持構造を評価して、望ましいレンズ支持、パッケージ溶液排出、及びレンズ移送を提供することができる支持機構を決定した。評価したレンズ支持体のそれぞれを、Formlabs Formlabs透明樹脂を使用して、Form 2上に3D印刷した。レンズ支持体は、支持体及びレンズが、30mm×45mm×25mmの寸法を有するパッケージング溶液チャンバから下降及び上昇されることを可能にするように、90°レバーで終端する排出チャネルを伴って印刷された。
【0147】
1日目のACUVUE MOISTコンタクトレンズをそのパッケージから取り出し、各レンズ支持体上に置き、支持体をパッケージング溶液中に沈めて完全に濡らし、レンズを支持体上の中心に取り付けた。レンズ支持体及びレンズをパッケージング溶液チャンバ中に少なくとも5秒間沈めて、レンズの下に気泡が残らないように完全に確実に沈めた。点眼器を使用して、パッケージング溶液を抜き取り、周辺支持体を露出させた。次いで、レバーを使用して支持体を残りのパッケージング溶液からゆっくりと枢動させ、溶液がレンズ及び支持体から排出されたように見えるまで、又は約10秒後のいずれか早い方まで排出させた。レンズを、永続的な流体膜、溶液リザーバ、及びレンズと支持体との間の内部ブリッジについて評価した。写真を撮影し、レンズセントレーション、レンズ支持アームとレンズとの間に捕捉された流体の面積、及びレンズ変形について評価した。
【0148】
一貫したdab表面を確実にし、低接着性指をシミュレートするために、ゴムニトリル手袋をdab試験に使用される手に着用した。試験は、各支持体設計について少なくとも5回繰り返し、2回繰り返した後にレンズを交換した。
【0149】
結果を、代表的な写真及びレンズ支持体構成を示すCAD図面と共に表1に示す。
【0150】
【0151】
【0152】
各レンズの排出を以下の特性に基づいて分類した。
永久流体膜(“Perm.フィルム)は、レンズ支持構造体とレンズの(外側)表面との間に形成され、排出後に破壊されないフィルムである。以下の評価尺度を使用した。
・重度(レンズ周囲の50%超が覆われている)
・中程度(レンズ周囲の50%未満が覆われている)
・なし
【0153】
溶液リザーバ「リザーバ」は、排出が行われた後にレンズの内側に保持される、より大きな体積の溶液である。以下の評価尺度を使用した。
・大(大量の流体が見える、総体積は>50μlと推定される)
・中(いくらかの流体が可視であり、総体積は20-50μlと推定される)
・小(流体がほとんど/全く見えず、総体積は20μl未満と推定される)
【0154】
内部流体ブリッジ「ブリッジ」は、流体メニスカスが支持構造体とレンズとの間をブリッジする領域である。以下の評価尺度を使用した。
・重度(線状ブリッジ>15mm)
・中程度(線状ブリッジ5-15mm)
・軽度(<5mmの線状ブリッジ)
【0155】
排出速度は、レンズを溶液から引き上げてから、排出の変化が観察されなくなるまでの時間である。以下の評価尺度を使用した。
・低速(>5秒)
・中速(2-5秒)。
・高速(<2秒)
【0156】
パッケージング溶液がコンタクトレンズから排出されるにつれて、パッケージング溶液の膜がレンズ縁と周辺リングとの間に形成され得る。排出の開始時に形成されたフィルムは良好であり、良好な排出を有するレンズ支持体については、排出が完了する前にフィルムが破壊する。排出が安定した後に残っている残留膜は、レンズの移送を妨げる可能性がある。表に示されたフィルムは、排出が安定した後に残った残留フィルムである。
【0157】
レンズが変形して支持構造体上に巻き付く例は、レンズ内により多くの溶液を保持する傾向がある。これは、ダビング(比較実施例1)にとって有害であり得るか、又は排出を遅らせ得る(実施例4)。周辺支持体及び中心支持体の両方の配置は、巻き付きを低減及び防止するのに重要である。レンズ巻き付きは、4つの周辺支持体(実施例4)と比較して、6つの周辺支持体(実施例3)で有意に低減される。分布が不十分な中心支持体(比較実施例1)は、分布が良好な中心支持体(実施例3)よりもはるかに多くの巻き付きを有していた。
【0158】
周辺リングはまた、レンズの周辺の周りに形成された膜の表面張力に起因して、レンズ巻き付きを低減することができる。実施例1は、実施例2(リングなし)よりも少ないレンズ巻き付きを示した。
【0159】
実施例5は、実施例3と同じレンズ支持体であるが、周辺支持体の周りに周辺リングが追加されている。実施例5及び3の両方は、優れた排出速度(それぞれ中速-高速及び高速)及び優れた排出効率を示し、これは、永久的な流体膜がなく、溶液リザーバが小さく、内部流体ブリッジのみが軽いことによって証明された。
【0160】
実施例6は、実施例2と同じレンズ支持体設計であるが、アームは、周辺支持体に接続する中実フィンである。アーム構造内の充填は、排出速度を遅くしたが、排出効率は実施例2と同じであり、開放アーム又は中実フィンを伴う本発明のレンズ支持体が、良好な排出及び一貫したレンズ移送を提供することができることを確認した。実施例2と実施例6との間の比較はまた、レンズ支持体の下の構造(固体フィン等)を除去することによって、排出速度が減少され得ることを示す。
【0161】
比較実施例2のレンズ支持体は、実施例1と同様の構造を有するが、湾曲した側部セクションを有し、この湾曲した側部セクションは、レンズをレンズ支持体に付着させる深刻な内部流体ブリッジを形成し、レンズと支持体との接触面積が望ましくないほど大きくなった。増加した接触は、指をダビングする際に0%の移送速度をもたらした。したがって、より多くの溶液ブリッジを形成する支持構造体は、うまくダブする可能性が低い。比較実施例3のレンズ支持体は、比較実施例2のレンズ支持体よりも小さい半径を有する完全に湾曲したレンズ支持体を有していたが、依然として望ましくない溶液リザーバ及び内部流体ブリッジを示した。比較実施例3はまた、完全に湾曲した上部セクションを有し、これは、ダビング時にレンズと指との間の不十分な接触面積を提供した(初回ダビング成功0%)。
【0162】
比較実施例3~4及び実施例7~8
表2に示すレンズ支持体を使用して、実施例1に記載したようにレンズ支持体試験を繰り返した。
【0163】
【0164】
実施例7のレンズ支持体は、4つの側部セクションが除去されたことを除いて、実施例1と同じ構造を有し、これは、より迅速かつより効率的な排出をもたらした。実施例1、5及び7のレンズ支持体は、実質的に平坦な上部領域及び種々の側部又は中心支柱支持体を伴う周辺支持体を有するレンズ支持体が、優れた排出及びレンズ移送の両方を提供することを示す。実施例8及び9は、レンズ支持体から側部セクションの一部又は全部を除去することによって排出を改善できることを示す。比較実施例3及び4並びに実施例8は、平坦な上部セクションのアームを除去することができ、側部セクションの上部が平坦な上部の機能を提供することができることを示す。実施例8を比較実施例4と比較すると、基部における中心空隙の幅を広げることによって、排出及びレンズ移送を改善することができることが分かる。比較実施例4のレンズ支持体は、パッケージング溶液が比較実施例4の円錐の基部にたまる可能性があるので、実施例8よりもわずかに悪い排出を提供した。これは、基部における中心空隙の幅を広げることによって容易に改善された(実施例8)。実施例8を比較実施例3と比較すると、レンズから離れる側部アームの角度を増加させると、溶液ブリッジが減少し、排出速度が改善されることが示される。
【0165】
比較実施例5
実施例2を繰り返したが、細長い周辺支持体の間の排出間隙を充填した。結果(参照を容易にするために実施例2からのデータをコピーした)を以下の表3に示す。
【0166】
【0167】
実施例9~10及び比較実施例6~7
実施例1の手順を繰り返したが、中心支持体を有さない周辺支持体を含むレンズ支持体を評価した。結果を下表4に示す。
【0168】
【0169】
実施例9、10及び比較実施例6は、開放中にかなりのレンズ移動を示し、これは、1つ以上の周辺支持体の上部に沿って1つ以上の位置決めガイドを提供することによって改善することができた。実施例9及び10は、周辺支持体のみを有し、中心柱を有さないレンズ支持体が、良好な排出及びレンズ移送を提供し得ることを示す。実施例10は、対向する周辺支持体の間に8mmの間隙を有し、排出チャネルの一方の側が支持体の中心まで延在していた。比較実施例6のレンズ支持体は、実施例10のレンズ支持体と同様であるが、レンズの中心の下に延在する周辺支持アームがない。レンズの中心における構造の欠如は、排出の間又はレンズ移送の試みの際に、レンズを中心において崩壊させ、そしてまた、レンズ移送の間に不十分な抵抗を提供した。使用されるACUVUE Moistレンズは、非常に低い弾性率を有し、シリコーンハイドロゲルなどのより高い弾性率を有するレンズは、容易に崩壊しない。実施例9及び10によって示されるように、少なくとも1つの周辺支持アームをレンズ中心の下に延在させることは、中心におけるレンズの崩壊を減少させ、良好なレンズ移送を提供する。平坦なドームは、レンズが移動するのを防止するためにレンズをドームに吸着するのに十分な表面積を有するように設計することができるが(比較実施例10)、それはダビングを防止する。
【0170】
実施例11~14
表5に示すように、周辺リングの直径を変えて実施例7を繰り返した。16mmの周辺リングを有する支持体は、レンズと支持体との間に溶液を捕捉した。18mm及び25mmの周辺リングを有する支持体は両方とも、捕捉されたパッケージング溶液のリザーバがほとんどなく、良好な排出を提供した。実施例14の支持体に使用された16mmの直径は、14.2mmの直径を有するレンズには小さすぎるが、より小さい直径を有するレンズには許容可能である。
【0171】
【0172】
実施例15~16、比較実施例8~10
いくつかのレンズ支持構造を評価して、望ましいレンズ支持、パッケージ溶液排出、及びレンズ移送を提供することができる支持機構を決定した。評価したレンズ支持体のそれぞれを、Formlabs Formlabs白色樹脂を使用して、Form 2上に3D印刷した。レンズ支持体は、レンズ支持体の両側に「L」字型グリップを印刷して、支持体及びレンズを、30mm×45mm×25mmの寸法を有するパッケージング溶液チャンバから下げたり上げたりできるようにした。
【0173】
1日目のACUVUE MOISTコンタクトレンズをそのパッケージから取り出し、各レンズ支持体上に置き、支持体をパッケージング溶液中に沈めて完全に濡らすことが可能で、レンズを支持体上の中心に取り付けた。レンズ支持体及びレンズをパッケージング溶液チャンバ中に少なくとも5秒間沈めて、レンズの下に気泡が残らないように完全に確実に沈めた。レンズホルダーをチャンバからゆっくりと持ち上げ、溶液チャンバと同様のサイズであるが、グリップを支持するための2つの側面のみを有する支持体上にセットした。レンズホルダーを約10秒間(排出が変化しなくなるまで)排出できた後、排出及びレンズ移送を評価した。写真を撮影し、レンズセントレーション、レンズ支持アームとレンズとの間に捕捉された流体の面積、及びレンズ変形について評価した。
【0174】
一貫したdab表面を確実にし、低接着性指をシミュレートするために、ゴムニトリル手袋をdab試験に使用される手に着用した。試験は、各支持体設計について少なくとも5回繰り返し、2回繰り返した後にレンズを交換した。
【0175】
結果を、代表的な写真及びレンズ支持体構成を示すCAD図面と共に表6に示す。
【0176】
【0177】
レンズと排出リザーバ(パック又は試験セットアップの基部)との間に垂直又は高度に傾斜した流体膜が形成され、ダビング前に破壊される場合、排出及びしたがってダビングはより良好である。実施例15は、レンズの周辺と下部周辺リングとの間に流体膜を形成し、十分に排出した。比較実施例10及び比較実施例9は、実施例15と非常に類似した形状を有するにもかかわらず、垂直フィルムを形成せず、両方とも排出が不十分であった。実施例15のレンズ支持体は、平坦な上部セクションと、肘部の幅が7mmである直線状の側部セクションとを有し、レンズとレンズ支持体との接触を最小限に抑えて良好な排出性を提供し、これは、指ダビング時に一貫した初回移送(80%)を提供した。
【0178】
実施例15においてフィルムが早期に破壊した場合、レンズは同様に排出しなかった。
【0179】
水平フィルムは排出には不十分である。比較実施例8では、レンズと外側リングとの間に膜が形成されているが、レンズがまだ排出していない。水平フィルムはまた、破壊するのがはるかに困難である傾向があり、したがって、レンズ除去を妨げる。
【0180】
実施例17-2及び比較実施例11
ACUVUE OASYS 1 Dayレンズを、
図5Aに示される一般的構成を有するポリプロピレンパッケージ(約1150μLの空洞体積を有する、積層箔基部に固定されたポリプロピレンレンズ支持体を有するポリプロピレン蓋)にパッケージングした。レンズを、表8に示す緩衝溶液を有するパッケージ内にシールし、パッケージ基部を底部に、蓋を上部にして(「箔を上にして」)、121℃で18分間蒸気滅菌した。レンズを室温で箔上昇構成で保持した。RMSは各レンズについてであり、結果は以下の表10に示されている。各パッケージング溶液に使用した試料の数を表10の第2列に列挙する。対照レンズは、実施例17~20のレンズと共に再滅菌された、それらの元の未開放パッケージのACUVUE OASYS 1 Dayレンズであった。RMS値を測定し、平均として報告する。
【0181】
【0182】
RMS値の大きさ及び変動性の両方は、パッケージング溶液の体積が最大充填値まで増加するにつれて減少し、気泡はそれに応じて減少した。ドームが上部にあり、レンズが凸位置にある状態で、気泡はコンタクトレンズの光学ゾーン上に静止し、光学ゾーンと相互作用して、実施例17及び18についてのより高く、より可変のRMS値によって示されるように、光学歪みを誘発した。実施例20の溶液の体積が空洞を満たしたので、コンタクトレンズと相互作用する気泡はなく、実施例20のレンズは、0.029+/-0.008の平均RMSを示す。実施例19はまた、許容可能なRMS値を示したが、それらは実施例20のレンズよりもばらつきがあった。コンタクトレンズ装用者は、約0.1のRMS値を有する歪みに気づくことができる。
【0183】
ポリプロピレンは、時間の経過とともにいくらかの空気をパッケージ空洞内に拡散させるので、空洞がパッケージング溶液(気泡なし)で充填されている場合であっても、貯蔵中に気泡が形成される可能性がある。外層として箔シートを有するパッケージは、気泡の形成を防止することができる。
【0184】
本発明は、以下の実施形態/要素/特徴を任意の順序及び任意の組み合わせで含む。
【0185】
実施形態1.コンタクトレンズパッケージであって、
保管中及びパッケージの開放時にコンタクトレンズを支持体上の凸位置に維持するための支持体を含み、
レンズは、周縁及びレンズプロファイルを有し、
支持体は、レンズプロファイルと実質的に一致しないプロファイルを有し、支持体とレンズとの間の湿潤接触は、約20mm2未満、18mm2未満、又は15mm2未満である、コンタクトレンズパッケージ。
【0186】
実施形態2.コンタクトレンズパッケージであって、
パッケージ基部と、
パッケージ蓋と、
周縁及びレンズプロファイルを有するコンタクトレンズを、パッケージ基部に対して凸位置に保持するための支持体と、を含み、
基部及び蓋は、支持体、コンタクトレンズ、及びパッケージング溶液を含む空洞を形成するようにシールされ、
レンズ支持体は、複数の周辺支持体を備え、複数の周辺支持体は、コンタクトレンズ周縁を越えて少なくとも1mm延在する遠位端を有し、周辺支持体に沿ってコンタクトレンズ縁と少なくとも3、3から14、4から14、3から8又は4から8、4から6又は6個の接触点を提供し、パッケージが開封され、パッケージング溶液がレンズと支持体から離れた方向に向けられた後、支持体とレンズとの間の湿潤接触は、約20mm2未満、18mm2未満、又は15mm2未満である、コンタクトレンズパッケージ。
【0187】
実施形態3.支持体は、レンズとレンズ支持体との間にパッケージング溶液を捕捉することなく、パッケージング溶液から除去されるときに、パッケージング溶液がレンズ及び支持体から排出されることを可能にする、請求項1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0188】
実施形態4.レンズが光学ゾーンを更に含み、レンズ支持体が、コンタクトレンズ光学ゾーンの少なくとも一部の下に、開放構造を有する実質的に平坦な上部セクションを更に含む、請求項1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0189】
実施形態5.支持体が、コンタクトレンズ光学ゾーンの少なくとも一部の下に空隙を更に含む、請求項1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0190】
実施形態6.コンタクトレンズは、パッケージがシールされるとき、非圧縮状態で維持される、請求項1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0191】
実施形態7.支持体が、少なくとも2つの周辺支持体を含む、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0192】
実施形態8.周縁支持体は、レンズ周辺の周りに分配される、請求項2又は7に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0193】
実施形態9.レンズが、光学ゾーンに中心がある頂点を備え、支持体が、レンズ周辺から測定して、コンタクトレンズ頂点の下0.5mm以下の高さを有する中心支持体を更に備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0194】
実施形態10.中心レンズ支持体が、約1~約10mm、約3mm~約9mm、約5mm~約9mm、又は約6mm~約9mmの直径を更に含む、請求項9に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0195】
実施形態11.中心レンズ支持体が開放構造を有する、請求項9又は10に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0196】
実施形態12.中心レンズ支持体は、レンズ頂点の下に中心柱を含む、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0197】
実施形態13.中心レンズ支持体が複数のアームを備え、各アームが
平坦な上部セクションと、任意選択の側部セクション及び任意選択の周辺支持体と、上部セクションと任意選択の側部セクションとを接続する肩移行部と、任意選択の側部と任意選択の周辺支持体とを接続する任意選択の肘移行部とを備える、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0198】
実施形態14.平坦な上部セクションにおける複数のアームが、レンズ頂点の下の中心点において互いに接続するか、又はレンズ頂点の下に中心がある開いた完全なリングもしくは部分的なリングに接続する、請求項13に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0199】
実施形態15.複数のアームが、パッケージ基部に接続されたフィンの形態である、請求項13に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0200】
実施形態16.複数のアームの少なくともいくつかの一端は、周辺レンズ支持体に取り付けられ、上方に突出し、アームの遠位端は、平坦な上部セクションを形成する、請求項13に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0201】
実施形態17.周辺支持体の遠位端のうちの少なくともいくつかは、レンズ基部から周辺支持体を上昇させる垂直支持体に接続されている、請求項1~16のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0202】
実施形態18.コンタクトレンズ周縁を少なくとも2mm越えて、周辺支持体の遠位端の周りに少なくとも部分的なリングを更に備える、請求項2~17に記載のパッケージ。
【0203】
実施形態19.3~8つのアームを更に含む、請求項13~18に記載のパッケージ。
【0204】
実施形態20.3~6つのアームを更に含む、請求項13~18に記載のパッケージ。
【0205】
実施形態21.アームの少なくとも2つがY字型を有する、請求項13~20に記載のパッケージ。
【0206】
実施形態22.3つのY字型アームを有する、請求項13~20に記載のパッケージ。
【0207】
実施形態23.2つの直線アーム及び2つのY字型アームを含む、請求項13~20に記載のパッケージ。
【0208】
実施形態24.Y字型アームは、Y字の上部を横切る曲線を含む、請求項21~23に記載のパッケージ。
【0209】
実施形態25.アームは、直線状である、請求項13~20のいずれか一項に記載の方法。
【0210】
実施形態26.少なくとも部分的なリングが、約16~約25mm、約18~約25mm又は約18~約24mmの直径を有する、請求項18に記載のパッケージ。
【0211】
実施形態27.実質的に平坦な上部が、変形されていない状態で、コンタクトレンズ頂点から0.5mm、約0.5~約2mm、0.5~約1.5mm、又は約0.8~約1mmの偏向の高さを有する、請求項4に記載のパッケージ。
【0212】
実施形態28.支持体が、その最長寸法にわたって約0.1~約3mm、約0.1~約2mm、又は1.5mm未満の幅を有する、平坦な上部セクションに中心がある中心フィレットを更に含む、請求項9~27のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0213】
実施形態29.アーム及び周辺支持体の各々が、約0.5~約1.5mm、約0.5mm~約1mm、又は約0.5mm~約0.7mmの幅を有する、請求項13~28に記載のパッケージ。
【0214】
実施形態30.アームが、部品成形性及び開放時の効率的なパッケージング溶液排出を提供する幅を有する、請求項13~29に記載のパッケージ。
【0215】
実施形態31.各アームが、約0.5~約5mmの平坦な上部セクションにおける高さを有する、請求項13~30に記載のパッケージ。
【0216】
実施形態32.平坦な上部がレンズ支持体の中心に中心点を有し、肩が平坦な上部の中心の周りに放射状に配置されている、請求項9~29のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0217】
実施形態33.アームは中心点で取り付けられ、各アームは、肩から中心点まで約1.5~約4mmの長さを有する、請求項32に記載のパッケージ。
【0218】
実施形態34.アームの平坦な上部及び側部セクションにおける垂直からの角度は、最大約15°、又は約1°~約10°である、請求項9~33のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0219】
実施形態35.側部セクションと周辺支持体との間の角度が、約60°~約120°、又は約80°~約100°である、請求項1~34のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0220】
実施形態36.アームが、平坦な上部の中心で接続する、請求項1~35のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0221】
実施形態37.アームが、支持構造体の中心の周りに放射状に分布している、請求項1~36のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0222】
実施形態38.基部が実質的に平坦である、請求項1~37のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0223】
実施形態39.レンズがアーム側部セクションに接触しない、請求項1~38のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0224】
実施形態40.アーム側部セクションが直線状である、請求項1~39のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0225】
実施形態41.少なくとも1つの周辺支持体が細長く、コンタクトレンズ及び支持構造体からパッケージング溶液を排出するための排出チャネルを形成するために、コンタクトレンズの周辺で又はその前で遠位に延在する開口部を含む、請求項1~40のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0226】
実施形態42.少なくとも2つの周辺支持体が細長く、それらの遠位端で接続され、それらの間に開口部を有して排出チャネルを形成する、請求項41に記載のパッケージ。
【0227】
実施形態43.部分的なリングは、細長いアームに接続する、請求項41~42に記載のパッケージ。
【0228】
実施形態44.細長いアームは平面状である、請求項41~43に記載のパッケージ。
【0229】
実施形態45.部分的なリングが、コンタクトレンズ及び支持構造体からパッケージング溶液を排出するための開放排出チャネルを有する、外向きに延在するタブを備える、請求項2に記載のパッケージ。
【0230】
実施形態46.排出チャネルが、外向きに延在するタブ遠位端に向かってテーパ状であり、周辺リング弧から遠位端まで湾曲し、周辺リング弧でフレア状に広がり、弧から遠位端までテーパ状である、請求項41~45に記載のパッケージ。
【0231】
実施形態47.排出チャネルが直線壁を有する、請求項41~45に記載のパッケージ。
【0232】
実施形態48.排出チャネルが、周辺リングの弧から測定して約2.5mm~約3.5mmの長さである、請求項41~47に記載のパッケージ。
【0233】
実施形態49.排出チャネルが約0.8~約3mm幅の幅を有する、請求項41~47に記載のパッケージ。
【0234】
実施形態50.排出チャネルがテーパ状であり、遠位端において約1mm~約0.8mmの幅を有する、請求項41~47に記載のパッケージ。
【0235】
実施形態51.支持体が、100°を超える接触角を有するポリマーから作製されている、請求項1~50のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0236】
実施形態52.レンズ支持体が、パッケージ基部から少なくとも約20°の角度で配置されている、請求項1~51のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0237】
実施形態53.周辺支持体は、パッケージ基部に平行であり、パッケージ基部から少なくとも約4mm又は少なくとも約5mmである、請求項2~52のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0238】
実施形態54.レンズ支持体をレンズ溶液から持ち上げるための手段を更に備える、請求項1~53のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0239】
実施形態55.持ち上げるための手段が、レバー、ばね、ヒンジ、枢動アーム、折り目、機械的トラップ、ハンドル、及びそれらの組み合わせから選択されている、請求項54に記載のパッケージ。
【0240】
実施形態56.持ち上げるための手段は、パッケージ基部に排出チャネル遠位端で固定的に取り付けられた排出チャネルと、少なくとも部分的な周辺リング又は周辺支持体の遠位端によって形成された弧と、排出チャネルとパッケージ基部との間の固定取り付け点との間で排出チャネルを横断する、パッケージ基部内のヒンジ線とを備える、請求項41、42又は45に記載のパッケージ。
【0241】
実施形態57.周辺リングがレンズ支持体に含まれない場合、ヒンジ線が、少なくとも部分的な周辺リング又はレンズ周辺を越えて、少なくとも1mm、約2~約4mm、又は約2.5~約3.5mmの長さである、請求項56に記載のパッケージ。
【0242】
実施形態58.持ち上げるための手段が、水平に対して約15°~約80°、約20°~約70°、約30°~約60°、又は約40°~約60°の角度までレンズ支持体及び基部を互いから離れるように傾けることによって、レンズをパッケージング溶液から上昇させる、請求項54に記載のパッケージ。
【0243】
実施形態59.レンズ及び支持体がパッケージ基部から分離されるときにパッケージング溶液を捕捉するためのリザーバを更に備える、請求項1~58のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0244】
実施形態60.コンタクトレンズパッケージであって、
凸面を有するコンタクトレンズを支持体に対して凸位置に保持するための支持体と、
少なくとも1つの空気入口ガイドを備えるレンズ対向面であって、少なくとも1つの空気入口ガイドは、使用者がパッケージを開放すると、コンタクトレンズ凸面上でパッケージに入る空気をガイドして、凸面レンズ面が内面に付着する発生率を低減するように構成されている、レンズ対向面と、を含む、コンタクトレンズパッケージ。
【0245】
実施形態61.パッケージ内部は、支持体と、少なくとも1つの空気入口ガイドと、コンタクトレンズと、パッケージング溶液とを含む空洞を画定し、
パッケージ開放時に、レンズからパッケージング溶液を排出するが、使用者の指による接触の前に、レンズは、レンズ支持体上で凸形状を維持し、支持体は、レンズ周辺の周りに分散された少なくとも2つの点でレンズに接触する、請求項60に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0246】
実施形態62.レンズがプロファイルを有し、支持体がレンズプロファイルと実質的に一致しないプロファイルを有する、請求項60又は61に記載のパッケージ。
【0247】
実施形態63.パッケージ後の支持体とレンズとの間の接触面積が、約20mm2未満、18mm2未満、又は15mm2未満である、請求項60~62に記載のパッケージ。
【0248】
実施形態64.積層箔シートを含む基部を更に含む、請求項1~63のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0249】
実施形態65.少なくとも1つの空気入口ガイドとレンズとの間の接触面積が、約50mm2未満又は約30mm2未満である、請求項60~64に記載のパッケージ。
【0250】
実施形態66.空気入口ガイドは、レンズ対向面からの突出部として、又はレンズ対向面の凹部として、レンズ対向面と一体である、請求項60~65に記載のパッケージ。
【0251】
実施形態67.空気入口ガイドは、凸レンズ面と蓋レンズ対向面との間に配置された別個の構造の一部である、請求項60~65に記載のパッケージ。
【0252】
実施形態68.空気入口ガイドは、パッケージ開放時に空気が入る経路に平行に位置合わせされる、請求項60~67に記載のパッケージ。
【0253】
実施形態69.空気入口ガイドが、少なくとも約2mm、約2~約5mm、又は2~約4.5mm離間している、請求項60~68に記載のパッケージ。
【0254】
実施形態70.コンタクトレンズが、光学ゾーン、及び光学ゾーンと周縁との間の湾曲したレンズ側部セクションを備え、空気入口ガイドが、パッケージの前部から後部に直線で延びるか、光学ゾーンの周りで湾曲するか、又はそれらの組み合わせである、請求項60~69に記載のパッケージ。
【0255】
実施形態71.光学ゾーンを横断する空気入口ガイドは、光学ゾーンにわたってより短いプロファイルを有する、請求項70に記載のパッケージ。
【0256】
実施形態72.空気入口ガイドが、連続リブ、不連続リブ、及びこれらの組み合わせを含む、請求項55~71に記載のパッケージ。
【0257】
実施形態73.空気入口ガイドが、少なくとも約2mm、又は約2mm~約4mmの最大高さを有する、請求項60~72に記載のパッケージ。
【0258】
実施形態74.光学ゾーン上の空気入口ガイドプロファイルは、約0.5mm以下の高さを有する、請求項71に記載のパッケージ。
【0259】
実施形態75.蓋対向面がパッケージ蓋の内面であり、パッケージが基部を更に含み、基部が蓋と共に、レンズ支持体、レンズ及びパッケージング溶液を収容する空洞を形成し、
パッケージは、空洞を形成するシール線に沿って基部からの蓋の分離を開始するための開放タブと、シール線の内側にあり、開放タブと一直線上に位置合わせされた空気入口スクープとを更に備える、請求項60~74に記載のパッケージ。
【0260】
実施形態76.空気入口スクープが、コンタクトレンズ縁の周辺から少なくとも約1mm又は少なくとも約2mm突出している、請求項75に記載のパッケージ。
【0261】
実施形態77.空気入口スクープが、約2mmとシールの内径との間の幅を有する、請求項75又は76に記載のパッケージ。
【0262】
実施形態78.シールされた空洞を形成するシール線に沿って基部からの蓋の分離を開始するための開放タブを更に備え、開放タブにおいてシール線とレンズ支持体との間に少なくとも約2mmの隙間がある、請求項75~77に記載のパッケージ。
【0263】
実施形態79.空気入口タブが、少なくとも1つの空気入口ガイドを更に備える、請求項75~78に記載のパッケージ。
【0264】
実施形態80.レンズ支持体、レンズ対向面、及び少なくとも1つの空気入口ガイドが協働して、レンズと、支持体と、少なくとも1つの空気入口ガイドとの間の接触を最小限に抑えながら、レンズを支持体の周りに中心合わせして維持する、請求項60~79に記載のパッケージ。
【0265】
実施形態81.レンズと、少なくとも1つの空気入口ガイドと、支持体との間の接触が一時的である、請求項80に記載のパッケージ。
【0266】
実施形態82.空洞内の空気が占有するための、レンズ光学ゾーンから離れた空気捕捉空間を更に備える、請求項60~81に記載のパッケージ。
【0267】
実施形態83.空気は、パッケージの向きにかかわらず、レンズから離れた空気捕捉空間内に留まる、請求項82に記載のパッケージ。
【0268】
実施形態84.空気捕捉空間は、パッケージ内にシールされる空気の体積に等しいか、又はそれよりわずかに大きい体積を有する、請求項82~83に記載のパッケージ。
【0269】
実施形態85.空気捕捉空間は、パッケージ内にシールされた空気、及び保管中にパッケージ内に拡散し得る任意の空気の体積と等しいか、又はそれよりわずかに大きい体積を有する、請求項82~83に記載のパッケージ。
【0270】
実施形態86.蓋は、レンズ及びレンズ支持体の上に凹状ドームを備え、凹状ドームは、レンズ支持体の上に中心を置かれた窪みを備える、請求項75~85に記載のパッケージ。
【0271】
実施形態87.空気捕捉空間は、シールの内側で、蓋の周囲の周りにチャネルを備える、請求項82~87に記載のパッケージ。
【0272】
実施形態88.空気捕捉空間は、窪みの周囲の周りに配置されている、請求項86に記載のパッケージ。
【0273】
実施形態89.空気捕捉空間は、シールの内側で、蓋の周辺に沿って蓋から突出する少なくとも2つの空気ポッドを備える、請求項82~86に記載のパッケージ。
【0274】
実施形態90.シール線の内側に沿って蓋から突出する1つ、2つ、3つ、又はそれより多くの空気ポッドを更に備える、請求項88に記載のパッケージ。
【0275】
実施形態91.空気ポッドは、線形、弓形、又はそれらの組み合わせである、請求項88に記載のパッケージ。
【0276】
実施形態92.蓋を横切って離間され、開放タブに対して平行又は垂直に配向された2つの平面状空気ポッドを備える、請求項90に記載のパッケージ。
【0277】
実施形態93.空気ポッドは、接続チャネルを介して接続されている、請求項82~92に記載のパッケージ。
【0278】
実施形態94.空気ポッドは、接続チャネルよりも幅が広いか、高さが高いか、又は幅が広くかつ高さが高い、請求項93に記載のパッケージ。
【0279】
実施形態95.チャネルが、約1.5~約3mm、又は約2mm~約3mmの内部幅を有する、請求項93~94に記載のパッケージ。
【0280】
実施形態96.パッケージがシールされたとき、レンズ光学ゾーンと任意の空気入口ガイド又はディンプルとの間に少なくとも約0.25mm~約2mmの隙間を含む、請求項60~95に記載のパッケージ。
【0281】
実施形態97.基部及び蓋が単一の一体部品である、請求項1~96のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0282】
実施形態98.基部及びレンズ支持体が単一の一体部品である、請求項1~97のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0283】
実施形態99.基部、レンズ支持体及び蓋が単一の一体部品である、請求項1~98のいずれか一項に記載のパッケージ。
【0284】
本発明は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物から決定されるべきであることを理解されたい。
【0285】
〔実施の態様〕
(1) コンタクトレンズパッケージであって、
a.保管中及び前記パッケージの開放時にコンタクトレンズを支持体上の凸位置に維持するための前記支持体を含み、
b.前記レンズは、周縁及びレンズプロファイルを有し、
c.前記支持体が、前記レンズプロファイルと実質的に一致しないプロファイルを有し、前記支持体と前記レンズとの間の湿潤接触が、約20mm2未満、18mm2未満、又は15mm2未満である、コンタクトレンズパッケージ。
(2) コンタクトレンズパッケージであって、
a.パッケージ基部と、
b.パッケージ蓋と、
c.前記パッケージ基部に対して凸位置に、周縁及びレンズプロファイルを有するコンタクトレンズを保持するための支持体と、を含み、
d.前記基部及び前記蓋がシールされて、前記支持体、前記コンタクトレンズ及びパッケージング溶液を含む空洞を形成し、
e.前記レンズ支持体は、複数の周辺支持体を備え、前記複数の周辺支持体は、前記コンタクトレンズ周縁を越えて少なくとも1mm延在する遠位端を有し、前記周辺支持体に沿って前記コンタクトレンズ縁との少なくとも3、3~14、4~14、3~8、又は4~8、4~6、又は6個の接触点を提供し、前記パッケージが開放され、前記パッケージング溶液が前記レンズ及び前記支持体から離れるように向けられた後、前記支持体と前記レンズとの間の湿潤接触は、約20mm2未満、18mm2未満、又は15mm2未満である、コンタクトレンズパッケージ。
(3) 前記支持体は、前記レンズと前記レンズ支持体との間にパッケージング溶液を捕捉することなく、前記パッケージング溶液から除去されるときに、前記パッケージング溶液が前記レンズ及び前記支持体から排出されることを可能にする、実施態様1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(4) 前記レンズが光学ゾーンを更に含み、前記レンズ支持体が、前記コンタクトレンズ光学ゾーンの少なくとも一部の下に、開放構造を有する実質的に平坦な上部セクションを更に含む、実施態様1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(5) 前記支持体が、前記コンタクトレンズ光学ゾーンの少なくとも一部の下に空隙を更に含む、実施態様1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0286】
(6) 前記コンタクトレンズは、前記パッケージがシールされるとき、非圧縮状態で維持される、実施態様1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(7) 前記支持体が、少なくとも2つの周辺支持体を含む、実施態様1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(8) 前記周辺支持体は、前記レンズ周辺の周りに分布している、実施態様2又は7に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(9) 前記レンズが、前記光学ゾーンに中心がある頂点を備え、前記支持体が、前記レンズ周辺から測定して、前記コンタクトレンズ頂点の下0.5mm以下の高さを有する中心支持体を更に備える、実施態様1~8のいずれかに記載のコンタクトレンズパッケージ。
(10) 前記中心レンズ支持体が、約1~約10mm、約3mm~約9mm、約5mm~約9mm、又は約6mm~約9mmの直径を更に含む、実施態様9に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0287】
(11) 前記中心レンズ支持体が開放構造を有する、実施態様9又は10に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(12) 前記中心レンズ支持体は、前記レンズ頂点の下に中心柱を含む、実施態様11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(13) 前記中心レンズ支持体が複数のアームを備え、各アームが、
平坦な上部セクションと、任意選択の側部セクション及び任意選択の周辺支持体と、前記上部セクションと前記任意選択の側部セクションとを接続する肩移行部と、前記任意選択の側部と前記任意選択の周辺支持体とを接続する任意選択の肘移行部とを備える、実施態様11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(14) 前記平坦な上部セクションにおける前記複数のアームが、前記レンズ頂点の下の中心点において互いに接続するか、又は前記レンズ頂点の下に中心がある開いた完全なリングもしくは部分的なリングに接続する、実施態様13に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(15) 前記複数のアームが、前記パッケージ基部に接続されたフィンの形態である、実施態様13に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0288】
(16) 前記複数のアームの少なくともいくつかの一端は、前記周辺レンズ支持体に取り付けられ、上方に突出し、前記アームの遠位端は、前記平坦な上部セクションを形成する、実施態様13に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(17) 前記周辺支持体の前記遠位端のうちの少なくともいくつかは、前記レンズ基部から前記周辺支持体を上昇させる垂直支持体に接続されている、実施態様1~16のいずれかに記載のコンタクトレンズパッケージ。
(18) 前記コンタクトレンズ周縁を少なくとも2mm越えて、前記周辺支持体の前記遠位端の周りに少なくとも部分的なリングを更に備える、実施態様2~17に記載のパッケージ。
(19) 3~8つのアームを更に含む、実施態様13~18に記載のパッケージ。
(20) 3~6つのアームを更に含む、実施態様13~18に記載のパッケージ。
【0289】
(21) 前記アームの少なくとも2つがY字型を有する、実施態様13~20に記載のパッケージ。
(22) 3つのY字型アームを有する、実施態様13~20に記載のパッケージ。
(23) 2つの直線アーム及び2つのY字型アームを含む、実施態様13~20に記載のパッケージ。
(24) 前記Y字型アームは、前記Y字の上部を横切る曲線を含む、実施態様21~23に記載のパッケージ。
(25) 前記アームは、直線状である、実施態様13~20のいずれかに記載のパッケージ。
【0290】
(26) 少なくとも部分的なリングが、約16~約25mm、約18~約25mm又は約18~約24mmの直径を有する、実施態様18に記載のパッケージ。
(27) 前記実質的に平坦な上部が、変形されていない状態で、前記コンタクトレンズ頂点から0.5mm、約0.5~約2mm、0.5~約1.5mm、又は約0.8~約1mmの偏向の高さを有する、実施態様4に記載のパッケージ。
(28) 前記支持体が、その最長寸法にわたって約0.1~約3mm、約0.1~約2mm、又は1.5mm未満の幅を有する、前記平坦な上部セクションに中心がある中心フィレットを更に含む、実施態様9~27のいずれかに記載のパッケージ。
(29) 前記アーム及び前記周辺支持体の各々が、約0.5~約1.5mm、約0.5mm~約1mm、又は約0.5mm~約0.7mmの幅を有する、実施態様13~28に記載のパッケージ。
(30) 前記アームが、部品成形性及び開放時の効率的なパッケージング溶液排出を提供する幅を有する、実施態様13~29に記載のパッケージ。
【0291】
(31) 各アームが、約0.5~約5mmの前記平坦な上部セクションにおける高さを有する、実施態様13~30に記載のパッケージ。
(32) 前記平坦な上部が前記レンズ支持体の前記中心に中心点を有し、前記肩が前記平坦な上部の中心の周りに放射状に配置されている、実施態様9~29のいずれかに記載のパッケージ。
(33) 前記アームは前記中心点で取り付けられ、各アームは、前記肩から前記中心点まで約1.5~約4mmの長さを有する、実施態様32に記載のパッケージ。
(34) 前記アームの前記平坦な上部セクション及び前記側部セクションにおける垂直からの角度は、最大約15°、又は約1°~約10°である、実施態様9~33のいずれかに記載のパッケージ。
(35) 前記側部セクションと前記周辺支持体との間の角度が、約60°~約120°、又は約80°~約100°である、実施態様1~34のいずれかに記載のパッケージ。
【0292】
(36) 前記アームが、前記平坦な上部の前記中心で接続する、実施態様1~35のいずれかに記載のパッケージ。
(37) 前記アームが、前記支持構造体の前記中心の周りに放射状に分布している、実施態様1~36のいずれかに記載のパッケージ。
(38) 前記基部が実質的に平坦である、実施態様1~37のいずれかに記載のパッケージ。
(39) 前記レンズが前記アーム側部セクションに接触しない、実施態様1~38のいずれかに記載のパッケージ。
(40) 前記アーム側部セクションが直線状である、実施態様1~39のいずれかに記載のパッケージ。
【0293】
(41) 少なくとも1つの周辺支持体が細長く、前記コンタクトレンズ及び前記支持構造体からパッケージング溶液を前記排出するための排出チャネルを形成するために、前記コンタクトレンズの前記周辺で又はその前で遠位に延在する開口部を含む、実施態様1~40のいずれかに記載のパッケージ。
(42) 少なくとも2つの周辺支持体が細長く、それらの遠位端で接続され、それらの間に開口部を有して前記排出チャネルを形成する、実施態様41に記載のパッケージ。
(43) 前記部分的なリングは、前記細長いアームに接続する、実施態様41~42に記載のパッケージ。
(44) 前記細長いアームは平面状である、実施態様41~43に記載のパッケージ。
(45) 前記部分的なリングが、前記コンタクトレンズ及び前記支持構造体からパッケージング溶液を前記排出するための開放排出チャネルを有する、外向きに延在するタブを備える、実施態様2に記載のパッケージ。
【0294】
(46) 前記排出チャネルが、前記外向きに延在するタブ遠位端に向かってテーパ状であり、前記周辺リング弧から前記遠位端まで湾曲し、前記周辺リング弧でフレア状に広がり、前記弧から前記遠位端までテーパ状である、実施態様41~45に記載のパッケージ。
(47) 前記排出チャネルが直線壁を有する、実施態様41~45に記載のパッケージ。
(48) 前記排出チャネルが、前記周辺リングの弧から測定して約2.5mm~約3.5mmの長さである、実施態様41~47に記載のパッケージ。
(49) 前記排出チャネルが約0.8~約3mmの幅を有する、実施態様41~47に記載のパッケージ。
(50) 前記排出チャネルがテーパ状であり、前記遠位端において約1mm~約0.8mmの幅を有する、実施態様41~47に記載のパッケージ。
【0295】
(51) 前記支持体が、100°を超える接触角を有するポリマーから作製されている、実施態様1~50のいずれかに記載のパッケージ。
(52) 前記レンズ支持体が、前記パッケージ基部から少なくとも約20°の角度で配置されている、実施態様1~51のいずれかに記載のパッケージ。
(53) 前記周辺支持体は、前記パッケージ基部に平行であり、前記パッケージ基部から少なくとも約4mm又は少なくとも約5mmである、実施態様2~52のいずれかに記載のパッケージ。
(54) 前記レンズ支持体を前記レンズ溶液から持ち上げるための手段を更に備える、実施態様1~53のいずれかに記載のパッケージ。
(55) 前記持ち上げるための手段が、レバー、ばね、ヒンジ、ピボットアーム、折り目、機械的トラップ、ハンドル、及びそれらの組み合わせから選択されている、実施態様54に記載のパッケージ。
【0296】
(56) 前記持ち上げるための手段は、前記パッケージ基部に前記排出チャネル遠位端で固定的に取り付けられた前記排出チャネルと、前記少なくとも部分的な周辺リング又は前記周辺支持体の前記遠位端によって形成された弧と、前記排出チャネルと前記パッケージ基部との間の前記固定取り付け点との間で前記排出チャネルを横断する、前記パッケージ基部内のヒンジ線とを備える、実施態様41、42又は45に記載のパッケージ。
(57) 周辺リングが前記レンズ支持体に含まれない場合、前記ヒンジ線が、前記少なくとも部分的な周辺リング又はレンズ周辺を越えて、少なくとも1mm、約2~約4mm、又は約2.5~約3.5mmの長さである、実施態様56に記載のパッケージ。
(58) 前記持ち上げるための手段が、水平に対して約15°~約80°、約20°~約70°、約30°~約60°、又は約40°~約60°の角度まで前記レンズ支持体及び前記基部を互いから離れるように傾けることによって、前記レンズを前記パッケージング溶液から上昇させる、実施態様54に記載のパッケージ。
(59) 前記レンズ及び前記支持体が前記パッケージ基部から分離されるときにパッケージング溶液を捕捉するためのリザーバを更に備える、実施態様1~58のいずれかに記載のパッケージ。
(60) コンタクトレンズパッケージであって、
a.凸面を有するコンタクトレンズを支持体に対して凸位置に保持するための前記支持体と、
b.少なくとも1つの空気入口ガイドを備えるレンズ対向面であって、前記少なくとも1つの空気入口ガイドは、ユーザが前記パッケージを開放すると、前記コンタクトレンズ凸面上で前記パッケージに入る空気を案内して、前記凸レンズ面が前記内面に付着する発生率を低減させるように構成されている、レンズ対向面と、を備える、コンタクトレンズパッケージ。
【0297】
(61) 前記パッケージ内部は、前記支持体と、前記少なくとも1つの空気入口ガイドと、前記コンタクトレンズと、パッケージング溶液とを含む空洞を画定し、
a.前記パッケージを開放し、前記レンズから前記パッケージング溶液を排出する際に、しかし使用者の指による接触の前に、前記レンズは前記レンズ支持体上で凸形状を維持し、前記支持体は前記レンズ周辺の周りに分布した少なくとも2つの点で前記レンズに接触する、実施態様60に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(62) 前記レンズがプロファイルを有し、前記支持体が前記レンズプロファイルと実質的に一致しないプロファイルを有する、実施態様60又は61に記載のパッケージ。
(63) 前記パッケージ後の前記支持体と前記レンズとの間の前記接触面積が、約20mm2未満、18mm2未満、又は15mm2未満である、実施態様60~62に記載のパッケージ。
(64) 前記パッケージは、積層ホイルシートを含む基部を更に含む、実施態様1~63のいずれかに記載のパッケージ。
(65) 前記少なくとも1つの空気入口ガイドと前記レンズとの間の接触面積が、約50mm2未満又は約30mm2未満である、実施態様60~64に記載のパッケージ。
【0298】
(66) 前記空気入口ガイドは、前記レンズ対向面からの突出部として、又は前記レンズ対向面の凹部として、前記レンズ対向面と一体である、実施態様60~65に記載のパッケージ。
(67) 前記空気入口ガイドは、前記凸レンズ面と前記蓋レンズ対向面との間に配置された別個の構造の一部である、実施態様60~65に記載のパッケージ。
(68) 前記空気入口ガイドは、パッケージ開放時に空気が入る経路に平行に整列される、実施態様60~67に記載のパッケージ。
(69) 前記空気入口ガイドが、少なくとも約2mm、約2~約5mm、又は2~約4.5mm離間している、実施態様60~68に記載のパッケージ。
(70) 前記コンタクトレンズが、光学ゾーン、及び前記光学ゾーンと前記周縁との間の湾曲したレンズ側部セクションを備え、前記空気入口ガイドが、前記パッケージの前部から後部に直線で延びるか、前記光学ゾーンの周りで湾曲するか、又はそれらの組み合わせである、実施態様60~69に記載のパッケージ。
【0299】
(71) 前記光学ゾーンを横断する前記空気入口ガイドは、前記光学ゾーンにわたってより短いプロファイルを有する、実施態様70に記載のパッケージ。
(72) 前記空気入口ガイドが、連続リブ、不連続リブ、及びこれらの組み合わせを含む、実施態様55~71に記載のパッケージ。
(73) 前記空気入口ガイドが、少なくとも約2mm、又は約2mm~約4mmの最大高さを有する、実施態様60~72に記載のパッケージ。
(74) 前記光学ゾーン上の前記空気入口ガイドプロファイルは、約0.5mm以下の高さを有する、実施態様71に記載のパッケージ。
(75) 前記蓋対向面がパッケージ蓋の内面であり、前記パッケージが基部を更に含み、前記基部が前記蓋と共に、前記レンズ支持体、前記レンズ及びパッケージング溶液を収容する前記空洞を形成し、
前記パッケージは、前記空洞を形成するシール線に沿って前記基部からの前記蓋の分離を開始するための開放タブと、前記シール線の内側にあり、前記開放タブと一直線上に位置合わせされた空気入口スクープとを更に備える、実施態様60~74に記載のパッケージ。
【0300】
(76) 前記空気入口スクープが、前記コンタクトレンズ縁の前記周辺から少なくとも約1mm又は少なくとも約2mm突出している、実施態様75に記載のパッケージ。
(77) 前記空気入口スクープが、約2mmと前記シールの内径との間の幅を有する、実施態様75又は76に記載のパッケージ。
(78) 前記シールされた空洞を形成するシール線に沿って前記基部からの前記蓋の前記分離を開始するための開放タブを更に備え、前記開放タブにおいて前記シール線と前記レンズ支持体との間に少なくとも約2mmのクリアランスがある、実施態様75~77に記載のパッケージ。
(79) 前記空気入口タブが、少なくとも1つの空気入口ガイドを更に備える、実施態様75~78に記載のパッケージ。
(80) 前記レンズ支持体、前記レンズ対向面、及び前記少なくとも1つの空気入口ガイドが協働して、前記レンズと、前記支持体と、前記少なくとも1つの空気入口ガイドとの間の接触を最小限に抑えながら、前記レンズを前記支持体の周りに中心合わせして維持する、実施態様60から79に記載のパッケージ。
【0301】
(81) 前記レンズと、前記少なくとも1つの空気入口ガイドと、前記支持体との間の接触が一時的である、実施態様80に記載のパッケージ。
(82) 前記空洞内の空気が占有するための、前記レンズ光学ゾーンから離れた空気捕捉空間を更に備える、実施態様60~81に記載のパッケージ。
(83) 前記空気は、パッケージの向きにかかわらず、前記レンズから離れた前記空気捕捉空間内に留まる、実施態様82に記載のパッケージ。
(84) 前記空気捕捉空間は、前記パッケージ内にシールされる空気の体積に等しいか、又はそれよりわずかに大きい体積を有する、実施態様82~83に記載のパッケージ。
(85) 前記空気捕捉空間は、前記パッケージ内にシールされた空気、及び保管中に前記パッケージ内に拡散し得る任意の空気の体積と等しいか、又はそれよりわずかに大きい体積を有する、実施態様82~83に記載のパッケージ。
【0302】
(86) 前記蓋は、前記レンズ及び前記レンズ支持体の上に凹状ドームを備え、前記凹状ドームは、前記レンズ支持体の上に中心を置かれた窪みを備える、実施態様75~85に記載のパッケージ。
(87) 前記空気捕捉空間は、前記シールの内側で、蓋の周囲の周りにチャネルを備える、実施態様82~87に記載のパッケージ。
(88) 前記空気捕捉空間は、前記窪みの周囲の周りに配置されている、実施態様86に記載のパッケージ。
(89) 前記空気捕捉空間は、前記シールの内側で、前記蓋の前記周辺に沿って前記蓋から突出する少なくとも2つの空気ポッドを備える、実施態様82~86に記載のパッケージ。
(90) 前記シール線の内側に沿って前記蓋から突出する1つ、2つ、3つ、又はそれより多くの空気ポッドを更に備える、実施態様88に記載のパッケージ。
【0303】
(91) 前記空気ポッドは、線形、弓形、又はそれらの組み合わせである、実施態様88に記載のパッケージ。
(92) 前記蓋を横切って離間され、前記開放タブに対して平行又は垂直に配向された2つの平面状空気ポッドを備える、実施態様90に記載のパッケージ。
(93) 前記空気ポッドは、接続チャネルを介して接続されている、実施態様82~92に記載のパッケージ。
(94) 前記空気ポッドは、前記接続チャネルよりも幅が広いか、高さが高いか、又は幅が広くかつ高さが高い、実施態様93に記載のパッケージ。
(95) 前記チャネルが、約1.5~約3mm、又は約2mm約3mmの内部幅を有する、実施態様93~94に記載のパッケージ。
【0304】
(96) 前記パッケージがシールされたとき、前記レンズ光学ゾーンと任意の空気入口ガイド又はディンプルとの間に少なくとも約0.25mm~約2mmのクリアランスを含む、実施態様60~95に記載のパッケージ。
(97) 前記基部及び前記蓋が単一の一体部品である、実施態様1~96のいずれかに記載のパッケージ。
(98) 前記基部及び前記レンズ支持体が単一の一体部品である、実施態様1~97のいずれかに記載のパッケージ。
(99) 前記基部、前記レンズ支持体及び前記蓋が単一の一体部品である、実施態様1~98のいずれかに記載のパッケージ。
【手続補正書】
【提出日】2023-03-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトレンズパッケージであって、
a.保管中及び前記パッケージの開放時にコンタクトレンズを支持体上の凸位置に維持するための前記支持体を含み、
b.前記レンズは、周縁及びレンズプロファイルを有し、
c.前記支持体が、前記レンズプロファイルと実質的に一致しないプロファイルを有し、前記支持体と前記レンズとの間の湿潤接触が、約20mm
2未満、18mm
2未満、又は15mm
2未満である、コンタクトレンズパッケージ。
【請求項2】
コンタクトレンズパッケージであって、
a.パッケージ基部と、
b.パッケージ蓋と、
c.前記パッケージ基部に対して凸位置に、周縁及びレンズプロファイルを有するコンタクトレンズを保持するための支持体と、を含み、
d.前記基部及び前記蓋がシールされて、前記支持体、前記コンタクトレンズ及びパッケージング溶液を含む空洞を形成し、
e.前記レンズ支持体は、複数の周辺支持体を備え、前記複数の周辺支持体は、前記コンタクトレンズ周縁を越えて少なくとも1mm延在する遠位端を有し、前記周辺支持体に沿って前記コンタクトレンズ縁との少なくとも3、3~14、4~14、3~8、又は4~8、4~6、又は6個の接触点を提供し、前記パッケージが開放され、前記パッケージング溶液が前記レンズ及び前記支持体から離れるように向けられた後、前記支持体と前記レンズとの間の湿潤接触は、約20mm
2未満、18mm
2未満、又は15mm
2未満である、コンタクトレンズパッケージ。
【請求項3】
前記支持体は、前記レンズと前記レンズ支持体との間にパッケージング溶液を捕捉することなく、前記パッケージング溶液から除去されるときに、前記パッケージング溶液が前記レンズ及び前記支持体から排出されることを可能にする、請求項1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項4】
前記レンズが光学ゾーンを更に含み、前記レンズ支持体が、前記コンタクトレンズ光学ゾーンの少なくとも一部の下に、開放構造を有する実質的に平坦な上部セクションを更に含む、請求項1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項5】
前記支持体が、前記コンタクトレンズ光学ゾーンの少なくとも一部の下に空隙を更に含む、請求項1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項6】
前記コンタクトレンズは、前記パッケージがシールされるとき、非圧縮状態で維持される、請求項1又は2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項7】
前記支持体が、少なくとも2つの周辺支持体を含む、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項8】
前記レンズが、前記光学ゾーンに中心がある頂点を備え、前記支持体が、前記レンズ周辺から測定して、前記コンタクトレンズ頂点の下0.5mm以下の高さを有する中心支持体を更に備える、請求項1~
7のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項9】
前記中心レンズ支持体が開放構造を有する、請求項
8に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項10】
前記中心レンズ支持体は、前記レンズ頂点の下に中心柱を含む、請求項
8又は9に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項11】
前記中心レンズ支持体が複数のアームを備え、各アームが、
平坦な上部セクションと、任意選択の側部セクション及び任意選択の周辺支持体と、前記上部セクションと前記任意選択の側部セクションとを接続する肩移行部と、前記任意選択の側部と前記任意選択の周辺支持体とを接続する任意選択の肘移行部とを備える、請求項
8~10のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項12】
前記周辺支持体の前記遠位端のうちの少なくともいくつかは、前記レンズ基部から前記周辺支持体を上昇させる垂直支持体に接続されている、請求項
2~
11のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項13】
前記コンタクトレンズ周縁を少なくとも2mm越えて、前記周辺支持体の前記遠位端の周りに少なくとも部分的なリングを更に備える、請求項2~
12のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項14】
前記実質的に平坦な上部が、変形されていない状態で、前記コンタクトレンズ頂点から0.5mm、約0.5~約2mm、0.5~約1.5mm、又は約0.8~約1mmの偏向の高さを有する、請求項4に記載のパッケージ。
【請求項15】
前記支持体が、その最長寸法にわたって約0.1~約3mm、約0.1~約2mm、又は1.5mm未満の幅を有する、前記平坦な上部セクションに中心がある中心フィレットを更に含む、請求項
4~
14のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項16】
少なくとも1つの周辺支持体が細長く、前記コンタクトレンズ及び前記支持構造体からパッケージング溶液を前記排出するための排出チャネルを形成するために、前記コンタクトレンズの前記周辺で又はその前で遠位に延在する開口部を含む、請求項
2~
15のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項17】
前記部分的なリングが、前記コンタクトレンズ及び前記支持構造体からパッケージング溶液を前記排出するための開放排出チャネルを有する、外向きに延在するタブを備える、請求項
13~16に記載のパッケージ。
【請求項18】
前記支持体が、100°を超える接触角を有するポリマーから作製されている、請求項1~
17に記載のパッケージ。
【請求項19】
前記レンズ支持体が、前記パッケージ基部から少なくとも約20°の角度で配置されている、請求項1~
18に記載のパッケージ。
【請求項20】
前記周辺支持体は、前記パッケージ基部に平行であり、前記パッケージ基部から少なくとも約4mm又は少なくとも約5mmである、請求項2~
19に記載のパッケージ。
【請求項21】
前記レンズ支持体を前記レンズ溶液から持ち上げるための手段を更に備える、請求項
2~
20に記載のパッケージ。
【請求項22】
前記持ち上げるための手段が、レバー、ばね、ヒンジ、ピボットアーム、折り目、機械的トラップ、ハンドル、及びそれらの組み合わせから選択されている、請求項
21に記載のパッケージ。
【請求項23】
前記持ち上げるための手段は、前記パッケージ基部に前記排出チャネル遠位端で固定的に取り付けられた前記排出チャネルと、前記少なくとも部分的な周辺リング又は前記周辺支持体の前記遠位端によって形成された弧と、前記排出チャネルと前記パッケージ基部との間の前記固定取り付け点との間で前記排出チャネルを横断する、前記パッケージ基部内のヒンジ線とを備える、請求項
21又は
22に記載のパッケージ。
【請求項24】
周辺リングが前記レンズ支持体に含まれない場合、前記ヒンジ線が、前記少なくとも部分的な周辺リング又はレンズ周辺を越えて、少なくとも1mm、約2~約4mm、又は約2.5~約3.5mmの長さである、請求項
23に記載のパッケージ。
【請求項25】
前記持ち上げるための手段が、水平に対して約15°~約80°、約20°~約70°、約30°~約60°、又は約40°~約60°の角度まで前記レンズ支持体及び前記基部を互いから離れるように傾けることによって、前記レンズを前記パッケージング溶液から上昇させる、請求項
21~24に記載のパッケージ。
【請求項26】
前記レンズ及び前記支持体が前記パッケージ基部から分離されるときにパッケージング溶液を捕捉するためのリザーバを更に備える、請求項1~
25に記載のパッケージ。
【国際調査報告】