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特表2023-542585エアロゾル生成装置及びその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-11
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/57 20200101AFI20231003BHJP
【FI】
A24F40/57
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022578760
(86)(22)【出願日】2022-08-01
(85)【翻訳文提出日】2022-12-19
(86)【国際出願番号】 KR2022011310
(87)【国際公開番号】W WO2023027365
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0113979
(32)【優先日】2021-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ、チェ ミン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA02
4B162AA22
4B162AB11
4B162AC34
4B162AD02
4B162AD03
4B162AD06
4B162AD08
4B162AD12
4B162AD15
4B162AD23
(57)【要約】
一実施形態によれば、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を加熱するヒータ及び既定の温度プロファイルによってヒータに対する電力供給を制御する制御部を含み、制御部は、ユーザのパフを検出し、検出されたパフ間の時間間隔に基づいて既定の温度プロファイルを変更させるように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物質を加熱するヒータと、
既定の温度プロファイルによって前記ヒータに対する電力供給を制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、
ユーザのパフを検出し、検出されたパフ間の時間間隔に基づいて前記既定の温度プロファイルを変更させるようにさらに構成された、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記パフ間の時間間隔が第1しきい値より短いことに基づいて既定の第1フィードバック制御速度より速い第2フィードバック制御速度で前記温度プロファイルの目標温度に追従するように電力供給を制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記パフ間の時間間隔が前記第1しきい値以上であることに基づいて前記第1フィードバック制御速度より遅い第3フィードバック制御速度で前記温度プロファイルの目標温度に追従するように電力供給を制御する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記既定の温度プロファイルの目標温度に追従するように構成されたPID制御モジュールを含み、
前記パフ間の時間間隔によって、前記PID制御モジュールの少なくとも1つの利得値を変更するように構成された、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記パフ間の時間間隔がしきい値より短いことに基づいて時間(t)による目標温度が設定された温度プロファイルにおいて、前記時間(t)より早い時間(t-1)に相応する目標温度に追従するように電力供給を制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記パフ間の時間間隔が前記しきい値以上であることに基づいて前記時間(t)より遅い時間(t+1)に相応する目標温度に追従するように電力供給を制御する、請求項5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記制御部は、
第1パフないし第N(Nは、2以上の自然数)パフのうち、連続するパフ間の時間間隔に基づいて、第N+1パフ時間から前記既定の温度プロファイルを変更させるように電力供給を制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記第1パフ及び第2パフの第1時間間隔と、前記第2パフ及び第3パフの第2時間間隔の平均時間間隔に基づいて、第4パフ時間から前記既定の温度プロファイルを変更させるように電力供給を制御する、請求項7に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記検出されたパフ間の時間間隔に相応するパフパターンデータを保存するように構成されたメモリをさらに含み、
前記制御部は、
前記メモリに保存されたパフパターンデータをローディングし、前記パフパターンデータに基づいて前記既定の温度プロファイルを変更させるように構成された、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記既定の温度プロファイルにおいて変更された目標温度に到逹するために、前記ヒータに対する電力供給を制御するように構成された、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
エアロゾル生成装置を制御するために、前記エアロゾル生成装置によって遂行される制御方法において、
既定の温度プロファイルによって前記エアロゾル生成装置のヒータに対する電力供給を制御する段階と、
ユーザのパフを検出する段階と、
検出されたパフ間の時間間隔に基づいて前記既定の温度プロファイルを変更させる段階と、を含む、エアロゾル生成装置の制御方法。
【請求項12】
前記既定の温度プロファイルを変更させる段階は、
前記パフ間の時間間隔が第1しきい値より短いことに基づいて既定の第1フィードバック制御速度より速い第2フィードバック制御速度で前記既定の温度プロファイルの目標温度に追従するように電力供給を制御して既定の温度プロファイルを変更させ、
前記パフ間の時間間隔が前記第1しきい値以上であることに基づいて前記第1フィードバック制御速度より遅い第3フィードバック制御速度で前記温度プロファイルの目標温度に追従するように電力供給を制御して既定の温度プロファイルを変更させる、請求項11に記載のエアロゾル生成装置の制御方法。
【請求項13】
前記既定の温度プロファイルを変更させる段階は、
前記パフ間の時間間隔によって、前記温度プロファイルの目標温度に追従するように構成されたPID制御モジュールの少なくとも1つの利得値を変更させる、請求項12に記載のエアロゾル生成装置の制御方法。
【請求項14】
前記既定の温度プロファイルを変更させる段階は、
前記パフ間の時間間隔が第2しきい値より短いことに基づいて時間(t)による目標温度が設定された温度プロファイルにおいて、前記時間(t)より速い時間(t-1)に相応する目標温度に追従するように電力供給を制御して既定の温度プロファイルを変更させ、
前記パフ間の時間間隔が前記第2しきい値以上であることに基づいて前記時間(t)より遅い時間(t+1)に相応する目標温度に追従するように電力供給を制御して既定の温度プロファイルを変更させる、請求項11に記載のエアロゾル生成装置の制御方法。
【請求項15】
前記検出したパフ間の時間間隔に相応するパフパターンデータを保存する段階をさらに含み、
前記既定の温度プロファイルを変更させる段階は、
前記保存されたパフパターンデータをローディングし、前記パフパターンデータに基づいて前記既定の温度プロファイルを変更させる、請求項11に記載のエアロゾル生成装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成する方法ではない、エアロゾル生成装置を用いてシガレットまたはエアロゾル生成物質を加熱することで、エアロゾルを生成するシステムに係わる需要が増加している。
【0003】
従来のエアロゾル生成装置は、既定のパターンの温度制御を通じてヒータを制御し、それにより、ユーザの吸入パターンとは無関係にエアロゾルを生成した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した従来技術は、ユーザの吸入パターンと無関係にエアロゾルを生成するので、多様なユーザのニーズを満たしていない。したがって、ユーザの吸入パターンによる一定量のエアロゾルを提供することで、ユーザに優れた喫煙感と喫味感とを与える必要性がある。
【0005】
本開示の実施形態によって解決しようとする課題が上述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を加熱するヒータ及び既定の温度プロファイルによって前記ヒータに対する電力供給を制御する制御部を含み、前記制御部は、ユーザのパフを検出し、前記検出されたパフ間の時間間隔に基づいて前記既定の温度プロファイルを変更させるように構成される。
【発明の効果】
【0007】
本開示の多様な実施形態によれば、ユーザの吸入パターンによる一定量のエアロゾルを提供することで、ユーザに優れた喫煙感と喫味感とを与える。
【0008】
但し、実施形態による効果が上述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態によるエアロゾル生成装置の概略図である。
図2図1に図示された制御部の詳細概略図である。
図3図1に図示された制御部の他の詳細概略図である。
図4】既設定の温度プロファイルを説明するための例示図である。
図5】パフ間の時間間隔によって図4に図示された温度プロファイルを変更させることを説明するための例示図である。
図6】パフ間の時間間隔によって図4に図示された温度プロファイルを変更させることを説明するための例示図である。
図7】既設定の温度プロファイルとパフ間の時間間隔による変更された温度プロファイルを説明するための例示図である。
図8】既設定の温度プロファイルとパフ間の時間間隔による変更された温度プロファイルを説明するための例示図である。
図9】さらに他の実施形態によるエアロゾル生成装置900のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施形態で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0011】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0012】
本明細書において使用されたように、「少なくともいずれか1つ」のような表現が配列された構成要素の前に位置するとき、配列されたそれぞれの構成ではない全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち、少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c、または、aとb、aとc、bとc、または、aとbとcを含むと解釈せねばならない。
【0013】
一実施形態において、エアロゾル生成装置は、内部空間に収容されるシガレットを電気的に加熱してエアロゾルを生成する装置でもある。
【0014】
エアロゾル生成装置は、ヒータを含んでもよい。一実施形態において、ヒータは、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータは、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れれば、ヒータが加熱されうる。
【0015】
ヒータは、管状の加熱要素、板状の加熱要素、針状の加熱要素、棒状の加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレットの内部または外部を加熱しうる。
【0016】
シガレットは、タバコロッド及びフィルタロッドを含んでもよい。タバコロッドは、シート(sheet)状にも、ストランド(strand)状にも作製されされ、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによって作製されうる。また、タバコロッドは、熱伝導物質によって取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属箔でもあるが、それに制限されるものではない。
【0017】
フィルタロッドは、酢酸セルロースフィルタでもある。フィルタロッドは、少なくとも1つ以上のセグメントで構成されうる。例えば、フィルタロッドは、エアロゾルを冷却する第1セグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを含んでもよい。
【0018】
他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を保有するカートリッジを用いてエアロゾルを生成する装置でもある。
【0019】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を保有するカートリッジ及びカートリッジを支持する本体を含みうる。カートリッジは、本体と着脱可能に結合されうるが、それに制限されるものではない。カートリッジは、本体と一体に形成されるか、組み立てられ、ユーザによって脱着されないように固定されうる。カートリッジは、内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体に装着されうる。但し、それに制限されるものではなく、カートリッジが本体に結合された状態でカートリッジ内部にエアロゾル生成物質が注入されうる。
【0020】
カートリッジは、液体状態、固体状態、気体状態、ゲル(gel)状態などの多様な状態のうち、いずれか1つの状態を有するエアロゾル生成物質を保有する。エアロゾル生成物質は、液状組成物を含む。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。
【0021】
カートリッジは、本体から伝達される電気信号または無線信号などによって作動することで、カートリッジ内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を気相に変換してエアロゾルを発生させる機能を遂行することができる。エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子及び空気が混合された状態の気体を意味する。
【0022】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレットを通過してユーザに伝達されうる。すなわち、液状組成物から生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置の気流通路に沿って移動し、気流通路は、エアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成されうる。
【0023】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、超音波振動方式を用いてエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成する装置でもある。この際、超音波振動方式は、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させることにより、エアロゾルを発生させる方式を意味する。
【0024】
エアロゾル生成装置は、振動子を含み、振動子を通じて短周期の振動を発生させてエアロゾル生成物質を霧化させうる。振動子で発生する振動は、超音波振動でもあり、超音波振動の周波数帯域は、約100kHz~約3.5MHz周波数帯域でもあるが、それに制限されるものではない。
【0025】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を吸収する芯をさらに含む。例えば、芯は、振動子の少なくとも一領域を取り囲むように配置されるか、または振動子の少なくとも一領域と接触するように配置されうる。
【0026】
振動子に電圧(例えば、交流電圧)が印加されることにより、振動子から熱及び/または超音波振動が発生し、振動子から発生した熱及び/または超音波振動は、芯に吸収されたエアロゾル生成物質に伝達されうる。芯に吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子から伝達される熱及び/または超音波振動によって気体の相(phase)に変換され、その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0027】
例えば、振動子から発生した熱によって芯に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度が低くなり、振動子から発生した超音波振動によって粘度が低くなったエアロゾル生成物質が微粒子化されることで、エアロゾルが生成されうるが、それに制限されるものではない。
【0028】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、誘導加熱(induction heating)方式でエアロゾル生成装置に収容されるエアロゾル生成物品を加熱することで、エアロゾルを生成する装置でもある。
【0029】
エアロゾル生成装置は、サセプタ(susceptor)及びコイルを含む。一実施形態において、コイルは、サセプタに磁場を印加する。エアロゾル生成装置からコイルに電力が供給されることにより、コイルの内部には磁場が形成されうる。一実施形態において、サセプタは、外部磁場によって発熱する磁性体でもある。サセプタがコイルの内部に位置して磁場が印加されることによって発熱することで、エアロゾル生成物品が加熱されうる。また、選択的に、サセプタは、エアロゾル生成物品内に位置する。
【0030】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、クレードル(cradle)をさらに含みうる。
【0031】
エアロゾル生成装置は、別途のクレードルと共に、システムを構成する。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置のバッテリを充電する。または、クレードルとエアロゾル生成装置が結合された状態でヒータが加熱されうる。
【0032】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施形態について当該技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。本開示は、前述した多様な実施形態のエアロゾル生成装置で具現可能な形態として実施されるか、または様々な異なる形態によって具現されて実施され、ここで説明する実施形態に制限されない。
【0033】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0034】
図1は、一実施形態によるエアロゾル生成装置100の概略図である。
【0035】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、制御部110及びヒータ150を含む。
【0036】
制御部110は、エアロゾル生成装置100の動作を制御する。制御部110は、既定の温度プロファイルによってヒータ150に対する電力供給を制御する。また、制御部110は、ユーザのパフを検出し、検出されたパフ間の時間間隔に基づいて既定の温度プロファイルを変更させる。制御部110は、変更された温度プロファイルによってヒータ150に対する電力供給を制御する。ここで、温度プロファイルは、経時的な目標温度を定義した明細を意味する。また、温度プロファイルの目標温度に追従するための電力供給量の観点では、電力プロファイルと同じ意味として理解されなければならない。
【0037】
制御部110は、パフ間の時間間隔が第1しきい値より小さい場合、既定の第1フィードバック制御速度より速い第2フィードバック制御速度で温度プロファイルの目標温度に追従するか、パフ間の時間間隔が第1しきい値以上である場合、第1フィードバック制御速度より遅い第3フィードバック制御速度で温度プロファイルの目標温度に追従するように制御する。ここで、第1しきい値は、任意に設定可能な値であり、ユーザの平均的なパフインターバル値でもある。
【0038】
制御部110は、パフ間の時間間隔が第2しきい値より小さい場合、時間(t)による目標温度が設定された温度プロファイルにおいて、時間(t)より速い時間(t-1)に相応する目標温度に追従するか、パフ間の時間間隔が第2しきい値以上である場合、時間(t)より遅い時間(t+1)に相応する目標温度に追従するように制御する。ここで、第2しきい値は、任意に設定可能な値であり、ユーザの平均的なパフインターバル値でもある。
【0039】
制御部110は、ユーザのパフを検出する。制御部110は、ヒータに供給される電力量の変化をモニタリングするか、バッテリの電力変化をモニタリングすることで、ユーザのパフを検出する。制御部110は、図2及び3に図示されたセンサ120を介してユーザのパフを感知しうる。
【0040】
実施形態において、エアロゾル生成装置100は、ユーザのパフを感知し、パフ間の時間間隔によって適応的にまたは可変的に既定の温度プロファイルを変更させる。ここで、温度プロファイルを変更させることは、ヒータの目標温度に追従するためのフィードバック制御速度を速くするか、遅くし、または温度プロファイルの次のステップの進行速度を速めるか、遅延させることを含む。
【0041】
例えば、パフ間の時間間隔が短い場合、フィードバック制御速度を速めて、ヒータの降温を最小化し、ヒータの温度回復を早めうる。したがって、早い吸入パターンのユーザには、短時間内に頻繁なパフによってヒータ温度が急に落ち、霧化量減少の不満足を解決することができる。逆に、パフ間の時間間隔が長い場合、フィードバック制御速度を遅くして温度低下を早くし、ヒータの温度回復が遅くすることができる。したがって、遅い吸入パターンのユーザには、不要な高温保持区間を長くすることで生じるエアロゾル生成物質が炭化されるか、喫味感を阻害する要因を除去することができる。
【0042】
例えば、パフ間の時間間隔が短い場合、温度プロファイルの次ステップへの進行を遅らせて高温区間の保持時間を延長するか、パフ間の時間間隔が長い場合、次ステップへの進行を早め、高温区間の保持時間を短くすることができる。
【0043】
実施形態において、ユーザのパフパターンによって適応的に温度プロファイルを変更させて電力制御することで、多様なユーザの喫煙パターンを反映して一定のエアロゾルを生成及び提供することができる。
【0044】
ここで、パフ間の時間間隔は、パフインターバル(interval)、またはパフパターン(pattern)と同じ意味でもある。例えば、ユーザが喫煙のために最初の吸入をした後、3秒後に二回目の吸入をする場合、パフ間の時間間隔は、3秒である。他のユーザは、喫煙のために最初の吸入をした後、1秒後に二回目の吸入をする場合、パフ間の時間間隔は、1秒である。さらに他のユーザは、喫煙のために最初の吸入をした後、5秒後に二回目の吸入をする場合、パフ間の時間間隔は、5秒である。さらに他のユーザは、喫煙のために最初の吸入をした後、10秒後に二回目の吸入をする場合、パフ間の時間間隔は、10秒である。
【0045】
実施形態において、ユーザのパフ間の時間間隔によって、既定の温度プロファイルの温度回復フィードバック速度を制御するか、温度プロファイルの進行速度を制御することで全てのユーザに均一な喫煙感を提供することができる。
【0046】
他の実施形態において、ユーザのパフの長さ、またはパフの強度によって、既定の温度プロファイルの温度回復フィードバック速度を制御するか、温度プロファイルの進行速度を制御しうる。例えば、ユーザの最初の吸入によるパフ持続時間が0.5秒、1秒、2秒でもあり、パフの持続時間によって可変的な電力制御が可能である。また、ユーザの吸入量、すなわち、パフ強度による可変的な電力制御が可能である。
【0047】
図2は、図1に図示された制御部110の詳細概略図である。
【0048】
図2を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、センサ120、ヒータ150及び制御部110を含み、制御部110は、センサ制御部111、パフインターバル算出部112及び加熱制御部113を含む。図2に図示されたエアロゾル生成装置100は、センサ120を介してユーザのパフを感知すると説明する。
【0049】
センサ制御部111は、センサICでもある。センサ制御部111は、センサ120に入力信号、例えば、基準電圧を提供し、センサ120から出力信号、例えば、センシング電圧を受信する。センサ120は、パフセンサでもある。パフセンサは、エアロゾル生成装置100の気流通路または気流チャネルの多様な物理的変化に基づいてユーザのパフを感知する。例えば、パフセンサは、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化または圧力変化を感知する。また、センサ120は、温度センサでもある。温度センサは、ヒータ150またはヒータ150周りに配置されて温度が下降する場合、パフを感知する。
【0050】
パフインターバル算出部112は、センサ制御部111からセンシングされた信号を入力され、パフを検出し、パフ間のインターバル、または時間間隔を算出する。パフインターバル算出部112は、ユーザが喫煙開始後、少なくとも2回のパフ後に、パフインターバルを算出する。また、3回のパフ後に1-2回パフ間の時間間隔と、2-3回パフ間の時間間隔の平均値を取ってパフインターバルを算出する。
【0051】
加熱制御部113は、ヒータ150に対する電力供給を制御する加熱ICでもある。加熱制御部113は、電力制御スイッチ(図示せず)をオン/オフ制御するパルス信号を出力する。加熱制御部113は、パルス幅変調信号を出力してヒータ150に供給される電力量を制御する。
【0052】
加熱制御部113は、パフインターバル算出部112で算出されたパフインターバルとしきい値とを比較し、パフインターバルが短いか長いと判断される場合、ヒータの目標温度に追従するためのフィードバック制御速度を速く、または遅く制御するか、温度プロファイルの次のステップの進行速度を速めるか、遅らせるように制御する。加熱制御部113は、先行制御によってヒータ150に供給する電力量を可変させるためのパルス幅変調信号を出力する。
【0053】
図3は、図1に図示された制御部110の他の詳細概略図である。
【0054】
図3を参照すれば、制御部110は、センサ制御部111、パフインターバル算出部112、加熱制御部113、温度プロファイル保存部114、PID制御モジュール115、PWMモジュール116を含む。図2と重複する構成については説明を省略し、追加される構成について説明する。
【0055】
温度センサ121からヒータ150の実際温度を感知する。温度センサ121は、ヒータ150またはエアロゾル生成物質が加熱される温度を感知する。エアロゾル生成装置100は、ヒータ150の温度を感知する別途の温度センサを含むか、ヒータ150自体が温度センサの役割を遂行する。
【0056】
温度プロファイル保存部114は、既設定の温度プロファイルを保存する。ここで、温度プロファイル保存部114は、「メモリ」または「ストレージ」とも言及され、既設定の(preset)は。「既定の(predetermined)」とも言及される。温度プロファイルは、エアロゾル生成装置100の使用環境、例えば、温/湿度条件、またはエアロゾル生成物質の種類、例えば、固体または液体タイプであるか、またはヒータの種類、例えば、抵抗式ヒータ、誘導加熱型ヒータ、または超音波振動子であるについて異なってもいる。温度プロファイルに係わっては、図4を参照して後述する。
【0057】
PID制御モジュール115は、ヒータ150の温度を制御するために、温度センサ121を通じて測定されたヒータの実際温度をフィードバック入力値とし、温度プロファイル上の目標温度に追従するように制御する。PID制御モジュール115は、現在センシングされた実際温度と目標温度との差値またはエラー値を比例P、積分I及び微分D演算を通じて制御する。比例P、積分I及び微分D演算のために乗算される増幅値または利得値をそれぞれKp、Ki、Kdとし、そのようなゲイン値を調節することで、出力値が最初に目標値に到逹するまでの時間(Rising time)tr、出力値が最初にオーバーシュートピークに到逹するまでの時間(Peak Time)tp、出力値が目標値の誤差範囲内に入るまでの時間(Settling Time)ts、出力値が目標値を超える量(Overshoot)Mpを制御する。
【0058】
実施形態において、パフ間の時間間隔が短い場合、フィードバック制御速度を速くするために、PID制御モジュール115のKp、Ki、Kd利得値のうち、少なくとも1つを変更する。例えば、KpまたはKiを増加させて目標温度に到逹する時間を早くすることできる。但し、他の要因を共に考慮し、3個の利得値を適切に組み合わせて変更させうるということは言うまでもない。逆に、パフ間の時間間隔が長い場合、フィードバック制御速度を遅くして温度低下を早くし、ヒータの温度回復を遅くしうる。このために、PID制御モジュール115のKp、Ki、Kdの利得値のうち、少なくとも1つを変更することができる。
【0059】
PWMモジュール116は、ヒータ150に電力供給を制御するパルス幅変調信号を生成して電力制御スイッチ(図示せず)に出力する。電力制御スイッチがターンオンされた場合、バッテリ(図示せず)の電力がヒータ150に供給される。PWMモジュール116は、加熱制御部113の加熱制御信号によってパルス幅変調信号を生成する。加熱制御信号は、温度プロファイル上の現在時点の目標温度に到逹するための電力量を供給するための信号でもある。
【0060】
図4は、既設定の温度プロファイルを説明するための例示図である。
【0061】
図4を参照すれば、温度プロファイル400が図示されている。温度プロファイルは、時間に対する温度として定義されている。エアロゾル生成装置100は、経時的に温度プロファイル上の設定された温度に到逹するようにヒータに電力を供給する。図示されたように、装置が動作されれば、ヒータの温度を急激に増加させて約340℃まで上昇させて予熱する。例えば、装置が動作され、3~4秒経過後、予熱が完了すれば、ユーザは、エアロゾルを吸い込む準備が整う。ユーザが吸い込む場合、第1パフ410、第2パフ411が順次になされる。5秒において、第1パフ410が発生すれば、エアロゾル生成物質が気化されてエアロゾルが生成されつつ、ユーザは、エアロゾルを吸い込む。この際、ヒータの実際温度は下降する。例えば、第1パフ410以後に約10℃下降してヒータの実際温度が330℃である場合、エアロゾル生成装置は、5秒以後の目標温度である340℃を保持するために、さらに多くの電力を供給して目標温度までヒータの温度を上昇させる。温度プロファイル400において10秒~15秒間ヒータの目標温度を320℃まで減少させるように設計される。10秒で、第2パフ411が発生すれば、エアロゾル生成物質が気化されてエアロゾルが生成されつつ、ユーザは、エアロゾルを吸い込む。この際、再びヒータの実際温度が下降する。例えば、第2パフ411以後にヒータの実際温度が約10℃下降し、エアロゾル生成装置は、10秒以後の目標温度減少の比率に合わせてヒータに電力を供給する。
【0062】
従来のエアロゾル生成装置は、図4に図示されたパフ間の時間間隔に無関係に、既定の温度プロファイル上の目標温度に追従するように構成される。したがって、ユーザの喫煙パターンに合う一定のエアロゾルを提供することができず、全てのユーザに満足度を与えることができなかった。
【0063】
図5は、パフ間の時間間隔によって図4に図示された温度プロファイルを変更させることを説明するための例示図である。
【0064】
図5を参照すれば、ユーザの吸入によって第1パフ410、第2パフ411、第3パフ412及び第4パフ413が順次になされる。図示されたように、第1パフ410と第2パフ411との時間間隔は、10秒であり、第2パフ411と第3パフ412との時間間隔は、10秒である。エアロゾル生成装置100は、パフ間の時間間隔である10秒がしきい値、例えば、7秒以上であると判断し、第4パフ413から既設定の温度プロファイル400を変更させる。変更された温度プロファイル500は、第4パフ413後にフィードバック制御速度を遅くして温度低下を早くし、ヒータの温度回復を遅くする。すなわち、遅い吸入パターンのユーザには、不要な高温保持区間を長くすることで生じるエアロゾル生成物質の炭化や喫味感を阻害する要因を除去する。
【0065】
図6は、パフ間の時間間隔によって図4に図示された温度プロファイルを変更させることを説明するための例示図である。
【0066】
図6を参照すれば、ユーザの吸入によって第1パフ610、第2パフ611、第3パフ612及び第4パフ613が順次になされる。図示されたように、第1パフ610と第2パフ611との時間間隔は、5秒であり、第2パフ611と第3パフ612との時間間隔は、5秒である。エアロゾル生成装置100は、パフ間の時間間隔である5秒がしきい値、例えば、7秒より短いと判断し、第4パフ613から既設定の温度プロファイル400を変更させる。変更された温度プロファイル600は、第4パフ613後にフィードバック制御速度を速くしてヒータの降温を最小化し、ヒータの温度回復を早くしうる。したがって、早い吸入パターンのユーザに短時間内に頻繁なパフによるヒータ温度の急激な低下によって霧化量が減少する不満足を解消する。
【0067】
図7及び図8は、既設定の温度プロファイルとパフ間の時間間隔による変更された温度プロファイルを説明するための例示図である。
【0068】
図7を参照すれば、既設定の温度プロファイル700と、パフ間の時間間隔によって変更された温度プロファイル710が図示されている。
【0069】
図示されたように、エアロゾル生成装置100が動作され、最初の2回または3回のパフ後に、パフ間の時間間隔をしきい値と比較する。そして、パフ間の時間間隔が短ければ、4パフ時点、ほぼ20秒に、ユーザのパフ動作によるフィードバック制御速度を速くしてヒータの降温を最小化し、ヒータの実際温度回復も早く制御する。逆に、パフ間の時間間隔が長ければ、フィードバック制御速度を遅くして高温区間の保持時間を短くする。
【0070】
図8を参照すれば、既設定の温度プロファイル800と、パフ間の時間間隔によって変更された温度プロファイル810が図示されている。
【0071】
図示されたように、エアロゾル生成装置100が動作され、最初の2回または3回のパフ後に、パフ間の時間間隔をしきい値と比較する。そして、パフ間の時間間隔が短ければ、4パフ時点後であるほぼ25秒に、既定の温度プロファイル800の次のステップへの進行を早くし、高温保持時間を長くする。図示されたように、ほぼ25秒に目標温度が下がらず、330℃を保持するように目標温度が上昇するように温度プロファイルが変更される。逆に、パフ間の時間間隔が長ければ、フィードバック制御速度を遅くして高温区間の保持時間を短くする。
【0072】
図9は、他の実施形態によるエアロゾル生成装置900のブロック図である。
【0073】
エアロゾル生成装置900は、制御部910、センシング部920(少なくとも1つのセンサとも言及される)、出力部930、バッテリ940、ヒータ950、ユーザ入力部960(ここで、入力部(inputter)とも言及される)、メモリ970及び通信部980を含む。但し、エアロゾル生成装置900の内部構造は、図9に図示されたところに制限されない。すなわち、エアロゾル生成装置900の設計によって、図9に図示された構成のうち、一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されるということを、本実施形態に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解するであろう。
【0074】
実施形態によるエアロゾル生成装置900は、ユーザのパフを感知し、パフ間の時間間隔によって適応的にまたは可変的に既定の温度プロファイルを変更させる。すなわち、エアロゾル生成装置900は、ユーザのパフインターバルによって可変的に電力制御を遂行することで、ユーザの喫煙パターンを反映して一貫した量のエアロゾルを提供することができる。
【0075】
センシング部920は、エアロゾル生成装置900の状態またはエアロゾル生成装置900周辺の状態を感知し、感知された情報を制御部910に伝達する。制御部910は、前記感知された情報に基づいて、ヒータ950の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル生成物品(例えば、シガレット、カートリッジなど)の挿入有無の判断、お知らせ表示のような多様な機能が遂行されるようにエアロゾル生成装置900を制御する。
【0076】
実施形態によるセンシング部920は、ユーザのパフを感知する。ユーザのパフを感知することは、パフセンサ926または温度センサ922でもあるが、それに限定されない。
【0077】
センシング部920は、温度センサ922、挿入感知センサ924及びパフセンサ926のうち、少なくとも1つを含むが、それらに制限されない。
【0078】
温度センサ922は、ヒータ950(または、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知する。エアロゾル生成装置900は、ヒータ950の温度を感知する別途の温度センサを含むか、ヒータ950自体が温度センサの役割を遂行する。または、温度センサ922は、バッテリ940の温度をモニタリングするようにバッテリ940の周囲に配置されたものでもある。
【0079】
挿入感知センサ924は、エアロゾル生成物品の挿入及び/または除去を感知する。例えば、挿入感知センサ924は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ及び赤外線センサのうち、少なくとも1つを含み、エアロゾル生成物品の挿入及び/または除去による信号変化を感知することができる。
【0080】
パフセンサ926は、気流通路または気流チャネルの多様な物理的変化に基づいてユーザのパフを感知する。例えば、パフセンサ926は、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のうち、いずれか1つに基づいてユーザのパフを感知することができる。
【0081】
センシング部9120は、前述したセンサ922ないし926以外に、温/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち、少なくとも1つをさらに含みうる。各センサの機能は、その名称から通常の技術者が、直観的に推論可能なので、具体的な説明は省略されうる。
【0082】
出力部930は、エアロゾル生成装置900の状態についての情報を出力してユーザに提供することができる。出力部930は、ディスプレイ部932、ハプティック部934及び音響出力部936のうち、少なくとも1つを含むが、それらに制限されるものではない。ディスプレイ部932とタッチパッドがレイヤ構造をなしてタッチスクリーンとして構成される場合、ディスプレイ部932は、出力装置以外に、入力装置としても使用される。
【0083】
ディスプレイ部932は、エアロゾル生成装置900についての情報をユーザに視覚的に提供する。例えば、エアロゾル生成装置900についての情報は、エアロゾル生成装置900のバッテリ940の充/放電状態、ヒータ950の予熱状態、エアロゾル生成物品の挿入/除去状態またはエアロゾル生成装置900の使用が制限される状態(例えば、異常物品感知)などの多様な情報を意味し、ディスプレイ部932は、前記情報を外部に出力することができる。ディスプレイ部932は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などでもある。また、ディスプレイ部932は、LED発光素子の形態でもある。
【0084】
ハプティック部934は、電気的信号を、機械的な刺激または電気的な刺激に変換し、エアロゾル生成装置900についての情報をユーザに触覚的に提供する。例えば、ハプティック部934は、モータ、圧電素子、または電気刺激装置を含む。
【0085】
音響出力部936は、エアロゾル生成装置900についての情報をユーザに聴覚的に提供する。例えば、音響出力部936は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力する。
【0086】
バッテリ940は、エアロゾル生成装置900の動作に用いられる電力を供給する。バッテリ940は、ヒータ950が加熱されるように電力を供給する。また、バッテリ940は、エアロゾル生成装置900内に備えられた他の構成(例えば、センシング部920、出力部930、ユーザ入力部960、メモリ970及び通信部980)の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ940は、充電可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリである。例えば、バッテリ940は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリでもあるが、それらに制限されない。
【0087】
ヒータ950は、バッテリ940から電力を供給されてエアロゾル生成物質を加熱しうる。図9に図示されていないが、エアロゾル生成装置900は、バッテリ940の電力を変換してヒータ950に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに含みうる。また、エアロゾル生成装置900が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル生成装置900は、バッテリ940の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに含みうる。
【0088】
制御部910、センシング部920、出力部930、ユーザ入力部960、メモリ970及び通信部980は、バッテリ940から電力を供給されて機能を遂行することができる。図9に図示されていないが、バッテリ940の電力を変換してそれぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路または電圧レギュレータ回路をさらに含みうる。
【0089】
一実施形態において、ヒータ950は、任意の適した電気抵抗性物質によって形成されうる。例えば、適した電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、錫、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金でもあるが、それらに制限されない。また、ヒータ950は、金属熱線(wire)、導電性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などによっても具現されるが、それらに制限されない。
【0090】
他の実施形態において、ヒータ950は、誘導加熱方式のヒータでもある。例えば、ヒータ950は、コイルによって印加された磁場を通じて発熱し、エアロゾル生成物質を加熱するサセプタを含みうる。
【0091】
ユーザ入力部960は、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する。例えば、ユーザ入力部960は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあるが、それらに制限されるものではない。また、図9に図示されていないが、エアロゾル生成装置900は、USB(universal serial bus)インターフェースのような連結インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースのような連結インターフェースを通じて他の外部装置と連結して情報を送受信するか、バッテリ940を充電することができる。
【0092】
メモリ970は、エアロゾル生成装置900内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、制御部910で処理されたデータ及び処理されるデータを保存することができる。メモリ970は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SDまたはXDメモリなど)、RAM(Random Access Memory)、SRAM(StaticRandom Access Memory)、ROM(Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable ProgrammableRead-Only Memory)、PROM(ProgrammableRead-Only Memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち、少なくとも1つのタイプの記録媒体を含む。メモリ970は、エアロゾル生成装置900の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどを保存することができる。
【0093】
実施形態において、メモリ970は、既定の温度プロファイルを保存しており、ユーザのパフパターンによる温度プロファイルを保存しうる。実施形態において、既定の温度プロファイルをユーザのパフインターバルによって変更させると説明したが、ユーザのパフインターバルによる温度プロファイルを適用することもできる。
【0094】
通信部980は、他の電子装置との通信のための少なくとも1つの構成要素を含む。例えば、通信部980は、近距離通信部982及び無線通信部984を含む。
【0095】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)982は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(Wi-Fi)通信部、ジグビー(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA, infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むが、それらに制限されない。
【0096】
無線通信部984は、セルラネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LANまたはWAN)通信部などを含むが、それらに制限されない。無線通信部984は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI)を用いて通信ネットワーク内でエアロゾル生成装置900を確認及び認証する。
【0097】
制御部910は、エアロゾル生成装置900の全般的な動作を制御する。一実施形態において、制御部910は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとして具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されることを、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解するであろう。
【0098】
制御部910は、バッテリ940の電力をヒータ950に供給することを制御することで、ヒータ950の温度を制御する。例えば、制御部910は、バッテリ940とヒータ950との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することで、電力供給を制御する。他の例として、制御部910の制御命令によって加熱直接回路がヒータ950に対する電力供給を制御しうる。
【0099】
制御部910は、センシング部920によって感知された結果を分析し、後続して遂行される処理を制御する。例えば、制御部910は、センシング部920によって感知された結果に基づいて、ヒータ950の動作が開始または終了するように、ヒータ950に供給される電力を制御する。他の例として、制御部910は、センシング部920によって感知された結果に基づいて、ヒータ950が所定の温度まで加熱されるか、適切な温度を保持するようにヒータ950に供給される電力量及び電力供給時間を制御する。
【0100】
制御部910は、センシング部920によって感知された結果に基づいて、出力部930を制御する。例えば、パフセンサ926を介してカウントされたパフ回数が既設定の回数に到逹すれば、制御部910は、ディスプレイ部932、ハプティック部934及び音響出力部936のうち、少なくとも1つを通じてユーザにエアロゾル生成装置900が直ぐ終了するということを予告する。
【0101】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現されうる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスされる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含む。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0102】
上述した実施形態に係る説明は、一例示に過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それらから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。したがって、発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならず、請求範囲に記載の内容と同等な範囲にある全ての相違点は、特許請求の範囲によって決定される保護範囲に含まれるものと解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】