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特表2023-542649貨物アクセスターミナルの取り付けに用いる自動装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-11
(54)【発明の名称】貨物アクセスターミナルの取り付けに用いる自動装置
(51)【国際特許分類】
   B66F 7/08 20060101AFI20231003BHJP
   B64U 10/13 20230101ALI20231003BHJP
   B64U 10/17 20230101ALI20231003BHJP
   B64U 70/90 20230101ALI20231003BHJP
   B23P 21/00 20060101ALI20231003BHJP
   E04G 21/16 20060101ALI20231003BHJP
   B64U 101/64 20230101ALN20231003BHJP
【FI】
B66F7/08 F
B64U10/13
B64U10/17
B64U70/90
B23P21/00 302A
E04G21/16
B64U101:64
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023516497
(86)(22)【出願日】2021-09-13
(85)【翻訳文提出日】2023-05-15
(86)【国際出願番号】 CN2021000184
(87)【国際公開番号】W WO2022052389
(87)【国際公開日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】202010970119.7
(32)【優先日】2020-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010970120.X
(32)【優先日】2020-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521546496
【氏名又は名称】周 鵬躍
(74)【代理人】
【識別番号】100064012
【弁理士】
【氏名又は名称】浜田 治雄
(72)【発明者】
【氏名】周 鵬躍
【テーマコード(参考)】
2E174
3C030
【Fターム(参考)】
2E174CA03
2E174CA06
2E174CA24
3C030CB08
3C030CB12
3C030CB13
3C030CB14
3C030CB15
(57)【要約】
第1の自動装置1であって、第1の貨物アクセスターミナル2を取り付けるために使用され、自動ガイド車両11と、固定アセンブリ12と、昇降機構13と、作業アセンブリ14とを備える。第1の貨物アクセスターミナル2は、第1の搬送モジュール21を備える。第1の搬送モジュール21は、貨物を搬送するために使用され、かつ屋内天井に配置される。固定アセンブリ12は、取り付け待ちの第1の搬送モジュール21を固定するために使用される。昇降機構は、自動ガイド車両11に対して固定アセンブリ12を昇降させるために使用され。第1の自動装置1は、自動ガイド車両11と昇降機構13と介して、固定アセンブリ12によって固定された第1の搬送モジュール21を取付位置に移動する。作業アセンブリ14は、第1の搬送モジュール21と天井との確りとした連接を実現および/または解除することに用いる。第1の自動装置は、天井に第1の搬送モジュール21を自動的に取り付けることができ、その結果、第1の貨物アクセスターミナル2の設置期間と設置費用が低減される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の貨物アクセスターミナルの取り付けに用いる第1の自動装置であって、前記第1の貨物アクセスターミナルは、貨物搬送に用い、かつ室内天井に配置可能な少なくとも1つの第1の搬送モジュールを備え、前記第1の自動装置は、自動ガイド車両と、固定アセンブリと、昇降機構と、作業アセンブリとを備え、
前記固定アセンブリは、少なくとも部分的に前記自動ガイド車両の真上に位置し、取り付け待ちの前記第1の搬送モジュールを固定するために使用され、
前記昇降機構は、前記自動ガイド車両と前記固定アセンブリとを連結し、前記固定アセンブリによって固定された前記第1の搬送モジュールを天井に当接または近接させるように上昇させるために使用され、かつ、前記固定アセンブリによって固定された前記第1の搬送モジュールを前記自動ガイド車両に近づけるように下降させるために使用され、前記第1の自動装置は、前記自動ガイド車両と前記昇降機構と介して、前記固定アセンブリによって固定された前記第1の搬送モジュールを取付位置に移動することが可能であり、
前記作業アセンブリは、前記固定アセンブリまたは前記昇降機構に設けられ、前記第1の搬送モジュールと前記天井との確りとした連接を実現および/または解除することに用いる、
第1の自動装置。
【請求項2】
前記第1の貨物アクセスターミナルの前記第1の搬送モジュールの数が1つよりも多く、前記第1の自動装置は、複数の前記第1の搬送モジュールを第1の方向に沿って前記天井に当接させて取り付けることが可能であり、
複数の前記第1の搬送モジュールが前記天井に確り連接される後に、前記作業アセンブリは、隣接する前記第1の搬送モジュールの確りとした連接を実現するために使用され、あるいは、前記作業アセンブリは、固定アセンブリによって固定された前記第1の搬送モジュールと前記天井との確りとした連接を実現する前に、この第1の搬送モジュールと前記天井に取り付けられた他の前記第1の搬送モジュールとの確りとした連接を実現するためにも使用される、
請求項1に記載の第1の自動装置。
【請求項3】
前記固定アセンブリは、移動機構と前記第1の搬送モジュールを固定するために使用される固定コンポとをさらに備え、前記固定コンポは、前記第1の搬送モジュールを共同して固定するための相対して設けられた少なくとも1対の固定部材を備え、
少なくとも2つの前記作業アセンブリは前記移動機構または前記固定コンポに連接し、かつ前記移動機構の相対する両側にそれぞれ設けられ、
前記移動機構は、前記固定コンポが前記第1の貨物アクセスターミナルの様々なサイズのモジュールを固定することが可能であるように、前記2つの固定部材の間隔を調節するために使用され、前記移動機構は、前記2つの作業アセンブリが前記固定コンポによって固定されたモジュールの相対する両側域にそれぞれ位置し、または近接して配置されることが可能であるように、前記2つの作業アセンブリの間隔を調節するためにも使用される、
請求項1に記載の第1の自動装置。
【請求項4】
前記移動機構は、互いに接近することまたは互いに離れることが可能な1対の運動部を備え、各前記運動部には少なくとも1つの前記固定部材と少なくとも1つの前記作業アセンブリが設けられる、
請求項3に記載の第1の自動装置。
【請求項5】
前記固定アセンブリは、前記昇降機構に連接された昇降座と、前記第1の搬送モジュールを固定するための固定コンポとを備え、
前記固定コンポは、前記昇降座に対して回転可能であり、これにより、前記固定コンポが回転した後に前記自動ガイド車両の斜め上または側方に部分的または全体的に位置することが可能となる、
請求項1に記載の第1の自動装置。
【請求項6】
前記固定コンポは前記昇降座に対して回転し、これにより、前記固定コンポは、前記固定アセンブリが前記自動ガイド車両に接近した時に、室内の床に立姿勢で置かれた前記第1の搬送モジュールを自動的に固定することが可能となり、
前記固定コンポが前記第1の搬送モジュールを固定した後に、前記固定コンポは前記昇降座に対して逆回転して前記固定コンポによって固定された前記第1の搬送モジュールを立姿勢から取付に必要な臥姿勢に変える、
請求項5に記載の第1の自動装置。
【請求項7】
前記第1の貨物アクセスターミナルは、貨物を搬送するために使用される複数の第2の搬送モジュールをさらに備え、前記複数の第2の搬送モジュールは、第2の方向に沿って当接して取り付けられることが可能であり、前記第2の方向は前記第1の方向と交差し、
前記固定コンポは前記昇降座に対して回転し、これにより、前記固定コンポは、前記固定アセンブリが前記自動ガイド車両に接近した時に、室内の床に置かれた前記第2の搬送モジュールを自動的に固定することが可能となる、
請求項5に記載の第1の自動装置。
【請求項8】
前記第1の自動装置は、前記自動ガイド車両と前記昇降機構とを介して前記固定コンポによって固定された前記第2の搬送モジュールを取り付けられた前記第2の搬送モジュールの直上または直下に移動し、
前記作業アセンブリは、上下に隣接する前記第2の搬送モジュールの確りとした連接を実現および/または解除するためにも使用される、
請求項7に記載の第1の自動装置。
【請求項9】
前記第1の自動装置は、回転機構をさらに備え、前記回転機構は、前記昇降機構と前記自動ガイド車両とにそれぞれ連接され、
回転機構は、前記第1の自動装置の傾倒を防止するために、および/または、前記固定コンポによって固定された前記第1の搬送モジュールを正しい設置姿勢に調整するために、前記昇降機構を前記自動ガイド車両に対して回転させるために使用される、
請求項5に記載の第1の自動装置。
【請求項10】
前記第1の貨物アクセスターミナルのモジュールは可読ラベルを設け、
前記第1の自動装置は、前記可読ラベルの情報を読み取るために使用される読取部をさらに備え、これにより、前記モジュールの識別情報を識別することと、前記識別情報に基づいて前記モジュールの取り付け順序を点検するあるいはモジュールに対応する取り付けプログラムを自動的に実行することが可能となる、
請求項1に記載の第1の自動装置。
【請求項11】
第2の貨物アクセスターミナルの取り付けに用いる第2自動装置であって、前記第2の貨物アクセスターミナルは、貨物を搬送するための複数の第3の搬送モジュールを備え、前記第3の搬送モジュールは、下から上に向かって当接して取り付けられることが可能であり、かつ第1のガイドレールを設け、
前記第2の自動装置は、スライドアセンブリを備え、複数の前記第3の搬送モジュールが当接して取り付けられた後に、前記スライドアセンブリは、複数の前記第3の搬送モジュールの前記第1のガイドレールに沿って、一方の前記第3の搬送モジュールの側方から他方の前記第3の搬送モジュールの側方に上方向または下方向にスライドすることが可能であり、
前記第2の自動装置と請求項1に記載の第1の自動装置は、前記固定アセンブリと前記作業アセンブリとを共用し、前記固定アセンブリと前記作業アセンブリは、前記昇降機構から分離されることと、前記スライドアセンブリに再設置されて組み合わせて前記第2の自動装置を形成すること可能であり、前記固定アセンブリは、固定コンポと、取付座と、前記取付座に設けられた移動機構とをさらに備え、前記取付座は前記スライドアセンブリと連接または分離されることにより、前記固定アセンブリと前記作業アセンブリが前記スライドアセンブリに着脱されることが可能となり、かつ、前記取付座は前記昇降機構と連接または分離されることにより、前記固定アセンブリと前記作業アセンブリが前記昇降機構に着脱されることが可能となり、あるいは、前記第2の自動装置は、固定コンポ、前記スライドアセンブリに設けられる移動機構、前記スライドユニットまたは前記移動機構または前記固定コンポに設けられる作業アセンブリをさらに備え、
前記固定コンポの少なくとも一部は、前記スライドアセンブリの上方に位置することが可能であり、取り付け待ちの前記第3の搬送モジュールを固定するために使用され、前記スライドアセンブリが取り付けられた前記第3の搬送モジュールの頂部に位置し、または近接するまでスライドした後に、前記移動機構は、取り付け待ちの前記第3の搬送モジュールを取り付けられた前記第3の搬送モジュールの直上に移動するために使用され、前記作業アセンブリは、上下に隣接する前記第3の搬送モジュールの確りとした連接を実現および/または解除するために使用される、
第2の自動装置。
【請求項12】
前記第2の貨物アクセスターミナルは、無人航空機が離着陸するためのプラットフォームモジュールをさらに備え、前記第2の自動装置の前記固定コンポは、取り付け待ちの前記プラットフォームモジュールを固定するためにも使用され、
前記固定コンポは前記スライドアセンブリに対して回転可能であり、これにより、前記固定コンポによって固定された前記プラットフォームモジュールがスライドに必要な縦置き姿勢と設置に必要な平置き姿勢との間で転換されることが可能となり、
前記固定コンポによって固定された前記プラットフォームモジュールは、縦置き姿勢で前記スライドアセンブリの前記第1のガイドレールと反対側に部分的または全体的に位置する、
請求項11に記載の第2の自動装置。
【請求項13】
前記固定コンポは、前記第3の搬送モジュールを共同して固定するための相対して設けられた少なくとも1対の固定部材を備え、
少なくとも2つの前記作業アセンブリは前記移動機構または前記固定コンポに連接し、かつ前記移動機構の相対する両側にそれぞれ設けられ、
前記移動機構は、前記固定コンポが前記第2の貨物アクセスターミナルの様々なサイズのモジュールを固定することが可能であるように、前記2つの固定部材の間隔を調節するためにも使用され、
前記移動機構は、前記2つの作業アセンブリが前記固定コンポによって固定されたモジュールの相対する両側域にそれぞれ位置し、または近接して配置されることが可能であるように、前記2つの作業アセンブリの間隔を調節するためにも使用される、
請求項11に記載の第1の貨物アクセスターミナル。
【請求項14】
前記移動機構は、互いに接近することまたは互いに離れることが可能な1対の運動部を備え、各前記運動部には少なくとも1つの前記固定部材と少なくとも1つの前記作業アセンブリが設けられ、
前記固定部材は、前記運動部に対して固定的に設けられ、あるいは、共同して固定された前記第3の搬送モジュールを取り付けられた前記第3の搬送モジュールの直上に移すために、それぞれが所在する前記運動部に対して移動可能である、
請求項13に記載の第2の自動装置。
【請求項15】
前記第2の貨物アクセスターミナルは、第1の壁面取付具をさらに備え、前記第1の壁面取付具が、前記第3の搬送モジュールを建物の外壁面に固定するために使用され、かつ前記第3の搬送モジュールに予め設置され、前記作業アセンブリは、前記第1の壁面取付具と前記建物との確りとした連接を実現および/または解除するためにも使用され、
および/または、前記第2の貨物アクセスターミナルは、ユーザーが貨物を出し入れするための収納モジュールと第2の壁面取付具をさらに備え、前記第2の壁面取付具は前記収納モジュールを建物の外壁面に固定するために使用され、かつ前記収納モジュールに予め設置され、前記作業アセンブリは、前記第2の壁面取付具と前記建物の確りとした連接を実現および/または解除するためにも使用される、
請求項11に記載の第2の自動装置。
【請求項16】
前記第3の搬送モジュールは支持構造を備え、前記第1のガイドレールは前記支持構造の外側に位置し、前記支持構造から分離可能であり、前記固定コンポは前記第1のガイドレールを固定するためにも使用され、
前記作業アセンブリは前記第1のガイドレールと前記支持構造との確りとした連接を解除するためにも使用され、これにより、前記第2の自動装置は、前記スライドアセンブリの上方に位置する前記第1のガイドレールを取り付けられた前記支持構造から取り外し、かつ地面または取り付けられた前記第3の搬送モジュールの底部に近い区域に移動させることが可能となり、および/または、前記作業アセンブリは、前記第1のガイドレールと前記支持構造との確りとした連接を実現するためにも使用され、これにより、前記第2の自動装置は、まず前記支持構造を取り付け、次に前記第1のガイドレールを前記支持構造に取り付けることが可能となる、
請求項11に記載の第2の自動装置。
【請求項17】
前記固定コンポは、少なくとも2組の固定部材を備え、各組の固定部材は、1つの前記第1のガイドレールを固定するために使用され、これにより、前記第2の自動装置は、前記支持構造から複数の前記第1のガイドレールを連続的に取り外すことと、取り外した複数の前記第1のガイドレールを地面または取り付けられた前記第3の搬送モジュールの底部に近い区域に一次的に移動させることが可能となり、あるいは、地面または取り付けられた前記第3の搬送モジュールの底部に近接する時に複数の前記第1のガイドレールを同時に受け取ることと、複数の前記第1のガイドレールを前記支持構造に連続的に取り付けることが可能となる、
請求項16に記載の第2の自動装置。
【請求項18】
前記第2の貨物アクセスターミナルのモジュールは可読ラベルを設け、
前記第2の自動装置は、前記可読ラベルの情報を読み取るために使用される読取部をさらに備え、これにより、前記モジュールの識別情報を識別することと、前記識別情報に基づいて前記モジュールの取り付け順序を点検するあるいはモジュールに対応する取り付けプログラムを実行することが可能となる、
請求項11に記載の第2の自動装置。
【請求項19】
前記第2の自動装置は、給電アセンブリとケーブルとをさらに備え、前記スライドアセンブリが前記第1のガイドレールに沿ってスライドする時に、前記給電アセンブリが前記第1のガイドレールに固定的に設置され、かつ前記スライドアセンブリに対して地面により近くに配置され、
前記給電アセンブリは、前記スライドアセンブリと接合することと、前記スライドアセンブリから間隔を空けることが可能であり、
前記給電アセンブリが前記スライドアセンブリから間隔を空ける時に、前記給電アセンブリは、前記ケーブルを介して前記スライドアセンブリに接続され、これにより、前記スライドアセンブリに給電することおよび/またはデータ通信が可能となり、
前記給電アセンブリが前記スライドアセンブリと接合する時に、前記給電アセンブリと前記スライドアセンブリは、前記第1のガイドレールに一緒に取り付けられることまたは前記第1のガイドレールから一緒に取り外されることが可能となる、
請求項11に記載の第2の自動装置。
【請求項20】
前記作業アセンブリは、作業ユニットとロボットアームとを備え、前記作業ユニットは、ボルトの緩みおよび締め付け、接着剤の吹き付け、清掃、点検、補修の中の少なくとも1つの作業を実施するために使用され、
前記ロボットアームは前記作業ユニットを動かすために使用される、
請求項1乃至10のいずれかに記載の第1の自動装置または請求項11乃至19のいずれかに記載の第2の自動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートロジスティクスの技術分野に属し、より詳細には、貨物アクセスターミナルの取り付けに用いる自動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
貨物アクセスターミナルは、「最後の1キロ」の配達と受け取りを実現するため、無人航空機と連携する自動設備である。貨物は、貨物アクセスターミナルを介してユーザーと無人航空機との間で転送される。この貨物アクセスターミナルは、複数のモジュールより構成され、貨物を搬送するための搬送モジュールを備える。この貨物アクセスターミナルの1つの構成では、少なくとも一部の搬送モジュールは、高層ビルの1階の室内天井に配置されることができる。同じ階の壁体外側には、無人航空機が貨物の積み下ろしをするための装置が設けられる。搬送モジュールは、ユーザーが室内で貨物を出し入れするように、貨物をその装置と室内の指定区域との間で輸送することができる。
しかしながら、搬送モジュールが手作業で室内の天井に取り付けられる場合、人員が室内の床から比較的に高い区域で設置作業を実施する必要があり、操作難易度が大きく、設置期間が長く、設置コストも高く、貨物アクセスターミナルの大規模な配置に不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このことから、手作業の代わりに前記搬送モジュールを室内天井に取り付ける自動装置を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の貨物アクセスターミナルの取り付けに用いる第1の自動装置であって、第1の貨物アクセスターミナルは、貨物搬送に用い、かつ室内天井に配置可能な少なくとも1つの第1の搬送モジュールを備える。第1の自動装置は、自動ガイド車両と、固定アセンブリと、昇降機構と、作業アセンブリとを備える。
固定アセンブリは、少なくとも部分的に自動ガイド車両の真上に位置し、取り付け待ちの第1の搬送モジュールを固定するために使用される。昇降機構は、自動ガイド車両と固定アセンブリとを連結し、固定アセンブリによって固定された第1の搬送モジュールを天井に当接または近接させるように上昇させるために使用され、かつ、固定アセンブリによって固定された第1の搬送モジュールを自動ガイド車両に近づけるように下降させるために使用される。第1の自動装置は、自動ガイド車両と昇降機構と介して、固定アセンブリによって固定された第1の搬送モジュールを取付位置に移動することができる。作業アセンブリは、固定アセンブリまたは昇降機構に設けられ、第1の搬送モジュールと天井との確りとした連接を実現および/または解除することに用いる。
本発明の一つ或は複数の実施例の詳細は、添付図面および以下の説明に記載されている。 本発明の他の特徴、目的と利点は明細書、添付図面および特許請求の範囲から明らかになる。
【0005】
本発明の実施形態または先行技術における技術案をより明確に説明するために、以下、実施形態または先行技術の説明に必要な図面を簡単に紹介する。以下の説明の図面は本発明の一部の実施形態にすぎない。この分野の一般技術者にとって、創造的な作業なしに、他の実施形態の図面もこれらの図面に基づいて得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施例1の第1の自動装置を示す立体図である。
図2図1に示した第1の自動装置が第1の搬送モジュールと天井との確りとした連接および隣接する第1の搬送モジュールの確りとした連接を実現するようすを示す立体図である。
図3図1に示した第1の自動装置が隣接する第2の搬送モジュールの確りとした連接を実現するようすを示す立体図である。
図4図1に示した第1の自動装置が第1の搬送モジュールと第2の搬送モジュールとの確りとした連接を実現するようすを示す立体図である。
図5図4のA部の拡大図である。
図6】実施例2の第2の自動装置が隣接する第3の搬送モジュールの確りとした連接を実現するようすを示す立体図である。
図7図6に示した第2の自動装置が第3の搬送モジュールを固定し、第1のガイドレールに沿ってスライドするようすを示す立体図である。
図8図6に示した第2の自動装置がプラットフォームモジュールと第3の搬送モジュールの確りとした連接を実現するようすを示す立体図である。
図9図6に示した第2の自動装置がプラットフォームモジュールを固定し、第1のガイドレールに沿ってスライドするようすを示す立体図である。
図10図6に示した第2の自動装置が第1の壁面取付具と建物との確りとした連接および第2の壁面取付具と建物との確りとした連接を実現するようすを示す立体図である。
図11図6に示した第2の自動装置が第3搬送モジュールと収納モジュールとの組合せ体を固定するようすを示す立体図である。
図12図6に示した第2の自動装置が第1のガイドレールと支持構造の確りとした連接を実現するようすを示す立体図である。
図13】実施例3の第1の自動装置が縦置き状態(立姿勢)で置かれた第1の搬送モジュール21を固定するようすを示す立体図である。
図14図13に示した第1の自動装置の固定アセンブリと作業アセンブリとが昇降機構から分離するようすを示す立体図である。
図15】実施例3の第2の自動装置の固定アセンブリと作業アセンブリとがスライドアセンブリから分離するようすを示す立体図である。
図16図15に示した第2の自動装置が第1のガイドレールに設置され、かつ運動部が互いに離れるようすを示す立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の理解を容易にするために、関連図面を参照し、本発明をより詳細に説明する。
【0008】
【実施例1】
【0009】
図1および図2を参照して、本実施例は、スマートロジスティクス中の第1の貨物アクセスターミナル2を取り付けるための第1の自動装置1を提供する。第1の貨物アクセスターミナル2は、貨物搬送に用い、かつ室内天井8に配置可能な少なくとも一つの第1の搬送モジュール21を備える。第1の自動装置1は、自動ガイド車両11と、固定アセンブリ12と、昇降機構13と、作業アセンブリ14とを備える。固定アセンブリ12は、少なくとも部分的に自動ガイド車両11 の真上に位置することができ、取り付け待ちの第1の搬送モジュール21を固定するために使用される。昇降機構13は、自動ガイド車両11と固定アセンブリ12とを連結し、固定アセンブリ12によって固定された第1の搬送モジュール21を天井8に当接または近接させるように上昇させるために使用され、かつ、固定アセンブリ12によって固定された第1の搬送モジュール21を自動ガイド車両11に近づけるように下降させるために使用される。第1の自動装置1は、自動ガイド車両11と昇降機構13とを介して、固定アセンブリ12によって固定された第1の搬送モジュール21を取付位置に移動することができる。作業アセンブリ14は、固定アセンブリ12に設けられ、この第1の搬送モジュール21と天井8との確りとした連接を実現および/または解除するために使用される。
【0010】
具体的には、自動ガイド車両11は、自律移動能力を有する小型車である。自動ガイド車両11は、自動ガイド車両11が指定区域に移動することを支援するカメラなどのセンサを備え、あるいは、オペレータによって遠隔操作されてもよい。自動ガイド車両11は、第1の自動装置1への電力供給を実現するように、電池または室内電源を接続するためのケーブルをさらに備える。
【0011】
固定アセンブリ12は、固定アセンブリ12に対して第1の搬送モジュール21を固定するための固定部材1210を備える。例えば、固定部材は電磁石であり、対応して、第1の搬送モジュール21のハウジングは電磁石によって吸着されることが可能な金属材料を用いる。あるいは、固定部材1210は、他の構成を用いてもよし。例えば、固定部材は、第1の搬送モジュール21を吸着することが可能な真空吸盤または第1の搬送モジュール21に挿入することが可能な凸部である。オプションとして、固定アセンブリ12が第1の搬送モジュール21を固定する時に、この第1の搬送モジュール21は、固定アセンブリ12の頂部に位置することができる。
【0012】
昇降機構13は、自動ガイド車両11に対して固定アセンブリ12の高さを調整するために、長さを自動的に伸縮できる。オプションとして、昇降機構13は、シザー昇降機構とこのシザー昇降機構の長さ伸縮を駆動するためのアクチュエータを備える。固定アセンブリ12は、シザー昇降機構の頂部に設けられ。シザー昇降機構13のスライドレールのスライド方向は、自動ガイド車両11の縦方向と一致してもよい。昇降機構13は、折り畳みアームまたは伸縮アームなどの他の構造を採用してもよい。
【0013】
作業アセンブリ14は、ロボットアームアセンブリであり、作業ユニット141とロボットアーム142とを備える。作業ユニット141は、第1の搬送モジュール21と天井8との確りとした連接を実現するために使用され、例えば、膨張ボルトを用いて第1の搬送モジュール21と天井8との確りとした連接を実現する場合、作業ユニット141は、天井8に穴を開け、膨張ボルトを穴に入れるために使用され、あるいは、接着方式を用いて第1の搬送モジュール21と天井8との確りとした連接を実現する場合、作業ユニット141は接着剤を吹き付けるために使用される。オプションとして、第1の搬送モジュール21は天井取付具 (図示せず)を備え、この天井取付具は第1の搬送モジュール21の本体構造に予め設置されたハンガーであってもよく、作業アセンブリ14がハンガーを天井8に固定することができ、あるいは、第1の搬送モジュール21はハンガーを含まれていなく、ハンガーは天井8に予め設置されてもよく、作業アセンブリ14が第1の搬送モジュール21とハンガーとの確りとした連接を実現することができる。ロボットアーム142は作業ユニット141を広い空間範囲で動かすことができる。ロボットアーム142は、作業ユニット141の運動範囲を拡大するように、その関節の数または関節の長さを増やしてもよく、これにより、作業ユニット141は固定アセンブリ12から遠い区域で作業することが可能となる。ロボットアーム142の末端部分には、作業アセンブリ14の作業を支援するためのカメラなどのセンサが設けられてもよい。
【0014】
図示の実施形態では、ロボットアーム142の数は1つであり、ロボットアーム142は固定アセンブリ12の底部に連接される。あるいは、固定アセンブリ12の相対する両側にはそれぞれ、少なくとも1つのロボットアーム142が設けられ、2つのロボットアーム142は2つの作業ユニット141を同時に異なる空間範囲で動かすことができ、その結果、作業アセンブリ14の作業効率を向上させ、単一のロボットアーム142の関節数または関節長を減らすのにも役立つ。
【0015】
別の実施形態では、作業アセンブリ14は昇降機構13に設けられてもよく、例えば、作業アセンブリ14は固定アセンブリ12と共に昇降機構13の頂部に設けられてもよい。オプションとして、ロボットアーム142と作業ユニット141は分離可能であり、作業ユニット141は、穴開け、ねじの取付けなどの作業に適した複数のタイプを有し、異なるタイプの作業ユニット141は作業タスクに応じてロボットアーム142に設けられてもよい。
【0016】
本実施形態では、「縦方向」および「横方向」は、それぞれ自動ガイド車両11の長手方向および幅方向を意味する。作業アセンブリ14は、ロボットアームアセンブリに限定されない。例えば、別の実施形態では、作業アセンブリ14は、作業ユニット141と、作業ユニット141と固定アセンブリ12とを連接するための連接部材を備え、連接部材は固定アセンブリ12に対して可動ではない。
【0017】
1つの実装形態では、第1の自動装置1が第1の搬送モジュール21を取り付ける前に、1つの取り付け待ちの第1の搬送モジュール21は、手作業または他の外部設備によって固定アセンブリ12に搭載され、かつ固定アセンブリ12によって固定される。その後、自動ガイド車両11は、第1の搬送モジュール21の取付位置の直下に移動する。次いで、昇降機構13は、固定アセンブリ12によって固定された第1の搬送モジュール21が天井8に当接または近接するまで、すなわち、この第1の搬送モジュール21が取付位置に位置するまで、固定アセンブリ12を自動ガイド車両11に対して高さを上昇させる。作業アセンブリ14が第1の自動装置によって固定された第1の搬送モジュール21と天井8との確りとした連接を実現してから、固定アセンブリ12は、第1の搬送モジュール21に対する固定を解除し、かつ、次の取り付け待ちの第1の搬送モジュール21を受けるために、昇降機構13の駆動によって自動ガイド車両11に近い高さまで下降する。
【0018】
別の実施形態では、第1の自動装置1は、自動ガイド車両11および昇降機構13を介して、固定アセンブリ12によって固定された第1の搬送モジュール21を取付位置に移動させる、これにより、この第1の搬送モジュール21と天井8が確り連接される。例えば、第1の搬送モジュール21と天井取付具は、スナップフィットと係止溝との嵌合などの快速連結方式によって確り連接され、天井取付具は天井8に予め設置され、第1の自動装置1は、自動ガイド車両11および昇降機構13を介して、固定アセンブリ12によって固定された第1の搬送モジュール21を取付位置に移動させ、同時に第1の搬送モジュール21と対応する天井取付具との一方のスナップフィットを他方の係止溝に入れて両方の確りとした連接を実現する。従って、第1の自動装置1は、作業アセンブリ14を含まなくてもよく、あるいは、作業アセンブリ14は、第1の搬送モジュール21と天井8との確りとした連接を解除するためだけに使用され、例えば、上記のスナップフィットと係止溝との嵌合を解除する。
【0019】
第1の自動装置1は、天井8に第1の搬送モジュール21を自動的に取り付けることができ、手作業による取り付け作業の少なくとも一部を代替し、これにより、第1の貨物アクセスターミナル2の設置期間と設置費用が低減され、第1の貨物アクセスターミナル2の大規模な配置に役立つ。
【0020】
図2を再び参照して、第1の自動装置1は、第1の搬送モジュール21が第1の方向に沿って貨物を搬送する距離を増加させるように、複数の第1の搬送モジュール21を第1の方向に沿って天井8に当接させて取り付けることができ、第1の方向は水平方向であってもよい。具体的には、複数の第1の搬送モジュール21が天井8に確り連接される後に、作業アセンブリ14は、隣接する第1の搬送モジュール21の確りとした連接を実現するために使用される。隣接する第1の搬送モジュール21の確りとした連接は、ボルトまたは接着剤によって実現されてもよく、これに応して、作業ユニット141は、ボルトを締め付けるための電動ドライバーまたは接着剤を吹き付けるためのグルーガンである。あるいは、隣接する第1の搬送モジュール21の確りとした連接は、他の方法で実現されてもよく、例えば、快速装着機構によって実現されてもよい。具体的には、快速装着機構は、作用部と作用部に伝動的に連接されたロック部を備える。作用部は、第1の自動装置1による付勢力を受けて動くために、少なくとも部分的に露出し、これにより、作用部は、ロック部が所在する第1の搬送モジュール21と他の隣接する第1の搬送モジュール21との確りとした連接を実現または解除するように、このロック部を駆動する。ロック部は、ロック、フック、ピンなどの構造であって、これらに限定されない。作用部は、可動ハンドル、回転ディスク、ロック穴などの構造であって、これらに限定されない。ロック部と作用部との間には、リンク、ギヤセット、ワイヤなどの伝動部品の伝動連接を採用してもよく、あるいは、直接伝動連接を採用してもよく、この場合、作業ユニット141は、作用部に正確に付勢力を加えることができる任意の構成であってもよい。
【0021】
作業アセンブリ14は、固定アセンブリ12によって固定された第1の搬送モジュール21と天井8との確りとした連接を実現する前に、この第1の搬送モジュール21と天井8に取り付けられた他の第1の搬送モジュール21との確りとした連接を実現し、かつ、固定アセンブリ12は、作業アセンブリ14が第1の搬送モジュール21と天井8との確りとした連接を完了するまで、この第1の搬送モジュール21に対する固定を保持してもよい。隣接する第1の搬送モジュール21間は、スナップフィットと係止溝との嵌合などの快速連結方式によって確り連接されてもよく、この場合、作業アセンブリ14は、省略してもよく、あるいは、隣接する第1の搬送モジュール21の確りとした連接を解除するためだけに使用されてもよい。
【0022】
オプションとして、自動ガイド車両11は全方向ホイール群を設け、これにより、固定アセンブリ12によって固定された第1の搬送モジュール21の室内床板上の位置と水平方向とをより柔軟に調整する。
【0023】
オプションとして、図3を参照して、固定アセンブリ12は、昇降機構13に連接された昇降座120と、第1の搬送モジュール21を固定するための固定コンポ121とを備える。固定コンポ121は、昇降座120に対して回転可能であり、固定コンポ121が回転した後に自動ガイド車両11の斜め上または側方に部分的または全体的に位置することができる。固定コンポ121は上記の固定部材1210を設ける。作業アセンブリ14は昇降座120または固定コンポ121に設けられてもよく、固定アセンブリ12は固定コンポ121を昇降座120に対して回転させるための駆動機構122をさらに備える。図示の実施形態では、固定コンポ121は、自動ガイド車両11の横方向に沿って設けられる第1の回転軸を中心として昇降座120に対して回転可能であり、駆動機構122は自動伸縮レバーであり、自動伸縮レバーの両端は昇降座120と固定コンポ121にそれぞれ連接され、自動伸縮レバーは、固定コンポ121が昇降座120に対して回転するように伸縮する。駆動機構122は、自動伸縮レバーに限定されなく、例えば、駆動機構は、第1の回転軸に設けられる回転モータであり、回転モータは、固定コンポ121を昇降座120に対して回転させる。
【0024】
固定コンポ121は昇降座120に対して回転し、これにより、固定コンポ121は、固定アセンブリ12が自動ガイド車両11に接近した時に、室内の床に立姿勢で置かれた第1の搬送モジュール21を自動的に固定することが可能となる。固定コンポ121が第1の搬送モジュール21を固定した後に、固定コンポ121は昇降座120に対して逆回転して固定コンポ121によって固定された第1の搬送モジュール21を立姿勢から取付に必要な臥姿勢に変え、これにより、第1の搬送モジュール21が天井8に臥姿勢で取付けられ、すなわち、図2に示すように、取付後の第1の搬送モジュール21の長手方向は略水平方向である。具体的には、取り付け待ちの第1の搬送モジュール21は室内の床に立姿勢で置かれた、自動ガイド車両11は第1の搬送モジュール21に近接するまで移動し、固定コンポ121は自動ガイド車両11の斜め上または側方に一部または全体的に位置するまで昇降座120に対して回転し、これにより、固定コンポ121は自動的に第1の搬送モジュール21を固定することが可能となり、その結果、第1の搬送モジュール21は手作業または他の外部設備によって固定アセンブリ12に積載される必要はない。
【0025】
オプションとして、図3を再び参照して、第1の貨物アクセスターミナル2は、貨物を搬送するために使用される複数の第2の搬送モジュール22をさらに備える。この複数の第2の搬送モジュール22は、第2の方向に沿って当接して取り付けられることができる。第2の方向は垂直方向であってもよく、あるいは、第1の方向と交差してもよい。具体的には、複数の第2の搬送モジュール22は、室内天井8に近い区域と室内の床に近い区域との間で貨物を搬送するために、下から上に向かって当接して取り付けられてもよい。図示の実施形態では、第2の搬送モジュール22は長尺キャビネット構造であり、取付後の第2の搬送モジュール22は立姿勢にある、すなわち、第2の搬送モジュール22の長手方向が略鉛直方向である。
【0026】
さらに、固定コンポ121は昇降座120に対して回転し、これにより、固定コンポ121は、固定アセンブリ12が自動ガイド車両11に接近した時に、室内の床に置かれた第2の搬送モジュール22を自動的に固定することが可能となる。第1の自動装置1は、図3に示すように、自動ガイド車両11と昇降機構13とを介して固定コンポ121によって固定された第2の搬送モジュール22を取り付けられた第2の搬送モジュール22の直上に移動して、これら2つの第2の搬送モジュール22を当接させ、作業アセンブリ14は、上下に隣接する第2の搬送モジュール22の確りとした連接を実現および/または解除するために使用される。最も低い位置にある第2の搬送モジュール22は、第1の自動装置1または手作業によって、まず室内床の取付位置に移動されてもよい。
【0027】
さらに、図4を参照して、第1の搬送モジュール21と第2の搬送モジュール22は、互いに貨物を転送するために、当接することができる。図示の実施形態では、第2の搬送モジュール22の取付位置は第1の搬送モジュール21の直下に位置し、かつ、最も高い位置にある第2の搬送モジュール22とその上方に位置する第1の搬送モジュール21は当接し、対応して、作業アセンブリ14は、第1の搬送モジュール21と第2の搬送モジュール22との確りとした連接を実現および/または解除するためにも使用される。隣接する第2の搬送モジュール22間の確りとした連接方式または第1の搬送モジュール21と第2の搬送モジュール22との間の確りとした連接方式は、隣接する第1の搬送モジュール21間の確りとした連接方式と基本的に同じであってもよく、ここではこれ以上説明しない。
【0028】
別の実施形態では、複数の第2の搬送モジュール22は上から下に向かって当接して取り付けられてもよい。すなわち、最も高い位置にある第2の搬送モジュール22は第1の自動装置1によってまず取り付け位置に移動されてもよく、作業アセンブリ14はこの第2搬送モジュール22と天井8に取り付けられた第1搬送モジュール21との確りとした連接を実現し、次に、第1の自動装置1は、別の取り付け待ちの第2の搬送モジュール22を固定し、かつ取り付けられた第2の搬送モジュール22の直下に移動させ、これにより、これら2つの第2の搬送モジュール22を当接させる。これら2つの第2の搬送モジュール22の確りとした連接は、作業アセンブリ14または上記の快速連結方式によって実現される。
【0029】
オプションとして、図5を参照して、第1の自動装置1は、回転機構15をさらに備え、この回転機構15は、昇降機構13を自動ガイド車両11に対して回転させるために、昇降機構13と自動ガイド車両11とにそれぞれ連接される。図示の実施形態では、回転機構15は一つの平板151を備え、昇降機構13はこの平板151の上面に設けられ、この平板151の下面には自動ガイド車両11に連接される第2の回転軸150が設けられる。第2の回転軸150は、自動ガイド車両11の縦方向に沿って自動ガイド車両11の横方向の中央位置に設けられる。図5に示すように、自動ガイド車両11の平板151に対する上面は、平板151が自動ガイド車両11の両側に向かって第2の回転軸150を中心にそれぞれ一定の角度で回転可能であるように、横方向の中央位置から両側に向かって漸次高さを低下させ、傾斜面を形成する。回転機構15は、第2の回転軸150を中心に平板151を回転させるために、平板151に伝動的に連結した駆動部材(図示せず)をさらに備える。
【0030】
図示の実施形態では、自動ガイド車両11の横方向の寸法は縦方向の寸法よりも小さく、自動ガイド車両11の前部または後部にはウエイトブロックが設けられてもよく、これにより、第1の自動装置1の横方向の安定性は縦方向の安定性より悪い。自動ガイド車両11が所在する室内床面が平坦でないまたは水平でない場合、昇降機構13が伸びた後に、第1の自動装置1は横方向に沿って倒れやすく、回転機構15は、昇降機構13を自動ガイド車両11に対して回転させて、昇降機構13の横方向の傾斜度を減少または解消することができ、第1の自動装置1の傾倒を防止することができ、従って、第1の自動装置1は安定性を向上させるための支持脚を設けなくてもよく、支持脚の引き出しおよび収納を省略してもよく、第1の自動装置1は複数の第1の搬送モジュール21または第2の搬送モジュール22を連続的に取り付けるプロセスにおける取り付け効率を向上させるのに役立つ。
【0031】
さらに、室内床面が平坦でない場合あるいは水平でない場合には、駆動機構122と回転機構15によって、第1の自動装置1は、固定コンポ121によって固定された第1の搬送モジュール21または第2の搬送モジュール22を正しい設置姿勢に調整することができる。オプションとして、固定コンポ121には姿勢センサが設けられており、その姿勢センサは、駆動機構122と、回転機構15と、第1の自動装置1のコントローラとで閉ループ制御回路を形成し、これにより、第1の自動装置1が固定コンポ121によって固定されたモジュールを正しい設置姿勢に自動的に調整することを実現する。
【0032】
オプションとして、図1および図2を再び参照して、第1の貨物アクセスターミナル2のモジュール例えば第1の搬送モジュール21および/または第2の搬送モジュール22は、可読ラベル23を設け、これに対応して、第1の自動装置1は読取部16をさらに備える。読取部16は、モジュールの識別情報を識別するように、モジュールの可読ラベル23の情報を読み取ることができる。可読ラベル23は、RFIDラベルまたは2次元コードが印刷されたラベルであってもよく、対応して、読取部16はRFIDラベルリーダまたは光電変換器である。
【0033】
一実施形態では、第1の貨物アクセスターミナル2の各モジュールの取り付け順序が予め設定された場合、手作業または他の外部設備が予め設定された取り付け順序でモジュールを第1の自動装置1に積載していない場合、モジュールの識別情報を識別して、第1の自動装置1はこのモジュールを取り付けることが回避される。具体的には、第1の自動装置1またはそれに接続された装置は、モジュールの識別情報に基づいて、モジュールが予め設定された次に取り付けられるモジュールであるかどうかを点検する。点検結果が間違っている場合、第1の自動装置1は、モジュールの固定または取り付けを停止する。あるいは、第1の自動装置1は、第1の搬送モジュール21または第2の搬送モジュール22を自動的に固定する前に、モジュールの可読ラベル23を読み取って、このモジュールが予め設定された次に取り付けられるモジュールであるかどうかを点検し、正しい点検結果を第1の自動装置1がモジュールを自動的に固定するトリガー条件とする。
【0034】
別の実施形態では、第1の自動装置1は、モジュールの識別情報に基づいてモジュールに対応する取り付けプログラムを実行することができ、具体的には、第1の自動装置1は、モジュールの異なる構造に応じて異なる取り付けプログラムを予め設定して、例えば、異なる第1の搬送モジュール21の取り付けプログラムでは、天井8上の第1の自動装置1によって選択された確りとした連接点の数および位置は異なってもよい。第1の自動装置1またはそれに接続された装置は、得られた識別情報に基づいて、モジュールに対応する取り付けプログラムを選択し、これにより、第1の自動装置1がモジュールに対応する取り付けプログラムを自動的に実行することができる。
【0035】
オプションとして、作業ユニット141は、第1の自動装置1が取り付けられた第1の貨物アクセスターミナル2からモジュールを自動的に取り外すことができるように、取り付けられた第1の貨物アクセスターミナル2の一部のモジュール間の確りとした連接を解除するためにも使用される。あるいは、作業ユニット141は、第1の自動装置1が取り付けられた第1の貨物アクセスターミナル2のメンテナンス作業を実施することができるように、清掃、点検、補修の中の少なくとも1つの作業を実施するためのタイプをさらに有する。
【実施例2】
【0036】
図6および図7を参照して、本実施例は、スマートロジスティクス中の第2の貨物アクセスターミナル4を取り付けるための第2の自動装置3を提供する。第2の貨物アクセスターミナル4は、貨物を搬送するための複数の第3の搬送モジュール41を備え、この複数の第3の搬送モジュール41は、下から上に向かって当接して取り付けられることができる。一実施形態では、第2の貨物アクセスターミナル4は、地面に近い区域と建物の頂部に近い区域との間で貨物を搬送するために高層ビルの外壁面に配置されることができ、かつ、第2の貨物アクセスターミナル4の頂部で無人航空機による貨物の積み下ろしを可能にする。複数の第3の搬送モジュール41が手作業によって当接して取り付けられる場合、作業者が作業するための足場を組み立てる必要があり、あるいは、大型のクレーン設備を利用する必要があり、これにより、設置期間が長く、設置費用が高く、第2の貨物アクセスターミナル4の大規模な配置に不利である。
【0037】
第2の自動装置3は、スライドアセンブリ31、固定コンポ32、移動機構33および作業アセンブリ34を備える。第3の搬送モジュール41は、第1のガイドレール411を設ける。当接して取り付けられた隣接する第3の搬送モジュール41の第1のガイドレール411が連接可能である。複数の第3の搬送モジュール41が当接して取り付けられた後に、スライドアセンブリ31は、複数の第3の搬送モジュール41の第1のガイドレール411に沿って、一方の第3の搬送モジュール41の側方から他方の第3の搬送モジュール41の側方に上方向または下方向にスライドすることができ、すなわち、スライドアセンブリ31は取り付けられた第3の搬送モジュール41の側方に位置してこの第3の搬送モジュール41の第1のガイドレール411に沿って上下に自律的にスライドすることができる。固定コンポ32の少なくとも一部は、スライドアセンブリ31の上方に位置することができ、取り付け待ちの第3の搬送モジュール41を固定するために使用される。移動機構33は、スライドアセンブリ31に設けられ、かつ、固定コンポ32と伝動的に連接される。スライドアセンブリ31が取り付けられた第3の搬送モジュール41の頂部に位置し、または近接するまでスライドした後に、移動機構33は、取り付け待ちの第3の搬送モジュール41を取り付けられた第3の搬送モジュール41の直上に移動するために使用される。作業アセンブリ34は、スライドユニット31または移動機構33または固定コンポ32に設けられ、上下に隣接する第3の搬送モジュール41の確りとした連接を実現および/または解除するために使用される。
【0038】
具体的には、スライドアセンブリ31は、ガイドホイール(図示せず)と駆動部材(図示せず)とを備える。ガイドホイールは、スライドアセンブリ31が第1のガイドレール411に付着して第1のガイドレール411に沿ってスライドする可能にする。駆動部材は、スライドアセンブリ31を第1のガイドレール411に沿って自律的にスライドさせることができる。駆動部材は、モータとモータ伝動的に連接された歯車とを備え、第1のガイドレール411は歯車に嵌合するラックギアを備える。駆動部材は、上記の構成に限定されなく、例えば、駆動部材は、牽引ロープと、ロープの引き出しおよび収納を自動的に行うためのロープリールとを備え、ロープの一端が第2の貨物アクセスターミナル4の取り付けられた部分の頂部に固定された。スライドアセンブリ31は、第2の自動装置3への電力供給を実現するために、電池または地上電源を接続するためのケーブルをさらに備えてもよい。
【0039】
固定コンポ32は、固定コンポ32に対して第3の搬送モジュール41を固定するための固定部材を備える。固定部材は、第3の搬送モジュール41に対する固定を実現するために、実施例1の固定アセンブリ12の固定部材1210と基本的に同じであってもよく、第3の搬送モジュール41の構成は、第2の搬送モジュール22と基本的に同じであってもよい。図示の実施形態では、固定コンポ32は、スライドアセンブリ31の上方に設けられ、相対して設けられた1対のカンチレバーであり、移動機構33はスライドアセンブリ31の頂部に設けられ、カンチレバーは、スライドアセンブリ31の直上と取り付けられた第3の搬送モジュール41の直上との間を移動するために、移動機構33と動くことが可能に連結される。固定コンポ32はカンチレバーの構造に限定されなく、例えば、別の実施形態では、移動機構33は、固定コンポ32と共に、四角形の可動リンク機構を構成し、固定コンポ32は1つの可動リンクである。
【0040】
作業アセンブリ34の構造および隣接する第3の搬送モジュール41の確りとした連接を実現する方法は、実施例1の作業ユニット14と同様であってもよく、ここでは説明を省略する。図示の実施形態では、作業アセンブリ34は1つであり、スライドアセンブリ31の底部に設けられる。作業アセンブリ34の数も1つに限定されなく、例えば、スライドアセンブリ31または移動機構33の両側には、それぞれ1つの作業アセンブリ34が設けられる。作業アセンブリ34は、移動機構33または固定コンポ32に設けられ、かつ移動機構33を介してスライドアセンブリ31に対して移動してもよい。
【0041】
一実施形態では、少なくとも1つの第3の搬送モジュール41が予め地面に設置される。次いで、第2の自動装置3はこの第3の搬送モジュール41の第1のガイドレール411に設置され、これにより、第2の自動装置3が第1のガイドレール411に沿って地面に近い高さと取り付けられた第3の搬送モジュール41の頂部に近い高さとの間でスライドすることを実現する。第2の自動装置3が地面に近づく時に、取り付け待ちの第3の搬送モジュール41は手作業または他の外部設備によって固定コンポ32に積載され、その後に、第2の自動装置3は、スライドアセンブリ31が取り付けられた第3の搬送モジュール41の頂部に近接するまでスライドする。次に、固定コンポ32は、移動機構33を介して、この固定コンポ32によって固定される第3の搬送モジュール41がスライドアセンブリ31の直上から取り付けられた第3の搬送モジュール41の直上に移動するまで、スライドアセンブリ31に対して移動し、このとき、第2の自動装置3によって固定される第3の搬送モジュール41がその下方に隣接する第3の搬送モジュール41は当接し、あるいは、第2の自動装置3によって固定される第3の搬送モジュール41と直下に隣接する第3の搬送モジュール41とが鉛直方向に間隔を空ける場合、スライドアセンブリ31は、これら2つの第3の搬送モジュール41を当接させるために、下方向にスライドしてもよい。作業アセンブリ34が第2の自動装置3によって固定された第3の搬送モジュール41と直下に隣接する第3の搬送モジュール41との確りとした連接を実現した後に、固定コンポ32は、第3の搬送モジュール41に対する固定を解除し、スライドモジュール31の直上に戻る。スライドアセンブリ31は次の取り付け待ちの第3の搬送モジュール41を受け取るために地面に近接するまで下方向にスライドする。
【0042】
別の実施形態では、第2の自動装置3は、スライドアセンブリ31と移動機構33を介して、取り付け待ちの第3の搬送モジュール41を取り付けられた第3の搬送モジュール41の直上に移動させ、これにより、この2つの第3の搬送モジュール41が確り連接される。例えば、隣接する第3の搬送モジュール41の間は、スナップフィットと係止溝との嵌合などの快速連結方式で確り連接され、第2の自動装置3は、スライドアセンブリ31と移動機構33とを介して、固定コンポ32によって固定された第3の搬送モジュール41を取り付けられた第3の搬送モジュール41の直上に移動させ、同時にこれら2つの第3の搬送モジュール41の一方のスナップフィットを他方の係止溝に入れて両者の確りとした連接を実現する。従って、第2の自動装置3は作業アセンブリ34を含まなくてもよく、あるいは、作業アセンブリ34は、隣接する第3の搬送モジュール41間の確りとした連接例えばスナップフィットと係止溝との嵌合を解除するためだけに使用される。
【0043】
移動機構33は固定コンポ32と伝動的に連接していなくてもよい。別の実施形態では、スライドアセンブリ31が取り付けられた第3の搬送モジュール41の頂部に位置し、または近接するまでスライドした後に、固定コンポ32は取り付け待ちの第3の搬送モジュール41に対する固定を解除する。その後に、移動機構33はこの第3の搬送モジュール41を取り付けられた第3の搬送モジュール41の直上に直接移動させる。取り付け待ちの第3の搬送モジュール41とその直下に隣接する第3の搬送モジュール41の一方にはスライド溝が設けられ、他方にはスライド溝に対応する嵌合構造が設けられる。嵌合構造は、取り付け待ちの第3搬送モジュール41が移動機構33によって駆動されるプロセスにおける他の方向に移動するのを阻止するために、スライド溝に嵌合してスライド溝の長手方向にスライド可能であり、その結果、この第3の搬送モジュール41の落下を防止する。具体的には、スライド溝の長手方向は、移動機構33が取り付け待ちの第3の搬送モジュール41を移動させる方向と一致しており、各第3の搬送モジュール41の頂部および底部にはそれぞれスライド溝と嵌合構造が設けられる。移動機構は、取り付け待ちの第3の搬送モジュール41を押すことができる可動部材や、取り付け待ちの第3搬送モジュール41を載置可能なベルトコンベヤーや、第1のガイドレール411に近接して設けられたローラーなどであってもよい。
【0044】
第2の自動装置3は、足場を組み立てる必要がなく、大型のクレーン設備を利用する必要がなく、複数の第3の搬送モジュール41を自動的に下から上に当接させて取り付けることができ、取り付け効率が向上させ、これにより、第2の貨物アクセスターミナル4の設置期間と設置費用を減少させ、第2の貨物アクセスターミナル4の大規模な配置に役立つ。
【0045】
図8および図9を参照して、第2の貨物アクセスターミナル4は、無人航空機が離着陸するためのプラットフォームモジュール42をさらに備えてもよい。このプラットフォームモジュール42は、第3の搬送モジュール41の頂部に設置されることができるように、第3の搬送モジュール41と確り連接されるための連接部421を備える。第2の自動装置3の固定コンポ32は、取り付け待ちのプラットフォームモジュール42を固定するためにも使用され、具体的には、固定コンポ32は、連接部421を介してプラットフォームモジュール42を固定する。
【0046】
さらに、固定コンポ32はスライドアセンブリ31に対して回転可能であり、これにより、固定コンポ32によって固定されたプラットフォームモジュール42がスライドに必要な縦置き姿勢(立姿勢)と設置に必要な平置き姿勢(臥姿勢)との間で転換されることが可能となる。固定コンポ32によって固定されたプラットフォームモジュール42は、第1のガイドレール411との衝突を回避するように、縦置き姿勢でスライドアセンブリ31の第1のガイドレール411と反対側に部分的または全体的に位置することができる。具体的には、第2の自動装置3は、固定コンポ32をスライドアセンブリ31に対して回転させるための駆動機構35をさらに備える。図示の実施形態では、駆動機構35は自動伸縮レバーであり、自動伸縮レバーの両端はスライドアセンブリ31と移動機構33にそれぞれ連接される。固定コンポ32がスライドアセンブリ31に対して回転するように、自動伸縮レバーは伸縮する。駆動機構35は自動伸縮レバーに限定されなく、例えば駆動機構35は回転モータであってもよい。
【0047】
一実施形態では、プラットフォームモジュール42は、無人航空機が離着陸するための離着陸面を設ける。プラットフォームモジュール42が取り付けられた後に、プラットフォームモジュール42は平置き姿勢にあり、離着陸面は略水平であり、図8に示すように、プラットフォームモジュール42の水平寸法はその高さ方向の寸法および取り付けられた第3の搬送モジュール41の水平寸法よりも顕著に大きい。プラットフォームモジュール42が縦置き姿勢にある場合、図9に示すように、離着陸面は略鉛直である。固定コンポ32は、スライドアセンブリ31に対して回転して、第2の自動装置3が地面または取り付けられた第3の搬送モジュール41の底部に接近した時に縦置き姿勢のプラットフォームモジュール42を固定することが可能となる。スライドアセンブリ31が取り付けられた第3の搬送モジュール41の頂部に位置し、または近接するまでスライドする時に、固定コンポ32がスライドアセンブリ31に対して逆回転して、固定コンポ32によって固定されたプラットフォームモジュール42は設置に必要な平置き姿勢に転換する。
【0048】
図10を参照して、第2の貨物アクセスターミナル4は、建物9の外壁面に配置される場合、第3の搬送モジュール41に予め設置された第1の壁面取付具43をさらに備え、第1の壁面取付具43が第3の搬送モジュール41を建物9の外壁面に固定するために使用される。作業アセンブリ34は、第1の壁面取付具43と建物9との確りとした連接を実現および/または解除するためにも使用される。オプションとして、第1の壁面取付具43は、第3の搬送モジュール41の側面に畳み込むことができ、対応して、作業アセンブリ34は、第1の壁面取付具43と建物9との確りとした連接を実現する前に、第1の壁面取付具43を展開することができる。第2の貨物アクセスターミナル4は、屋外の広々とした場所に単独で設置されてもよく、この場合、第3の搬送モジュール41には、第1の壁面取付具43が予め設置される必要はない。
【0049】
さらに、図11を参照して、第2の貨物アクセスターミナル4は、ユーザーが貨物を出し入れするための収納モジュール44をさらに備える。第3の搬送モジュール41は、貨物を収納モジュール44に搬入および搬出することができる。収納モジュール44は、第3の搬送モジュール41の側方に設けられ、これら2つのモジュールは予め組み立てられてもよい。第3の搬送モジュール41が建物9の外壁面に設置された後に、収納モジュール44は、建物9の連通部例えば窓またはバルコニーに近接して設置され、これにより、ユーザーが室内で貨物を出し入れすることが可能となる。これに対応して、固定コンポ32は、第3の搬送モジュール41と収納モジュール44との組合せ体を固定することができる。図示の実施形態では、固定コンポ32がこの組合せ体を固定する時に、組合せ体中の収納モジュール44の底部は、組合せ体中の第3の搬送モジュール41の底部よりも高く、図11に示すように、固定コンポ32の高さは、収納モジュール44の底部と第3の搬送モジュール41の底部との間にある。
【0050】
さらに、第2の貨物アクセスターミナル4は、収納モジュール44に予め設置された第2の壁面取付具45をさらに備える。第2の壁面取付具45は収納モジュール44を建物9の外壁面に固定するために使用される。作業アセンブリ34は、第2の壁面取付具45と建物9の確りとした連接を実現および/または解除することもできる。オプションとして、第2の壁面取付具45は、収納モジュール44の側面に畳み込んむことができ、作業アセンブリ34によって展開されてもよい。
【0051】
図12を参照して、第3の搬送モジュール41は支持構造412を備える。支持構造412は、両端で開口する中空長尺キャビネット構造であってもよく、複数の支持構造412が端と端で順次当接することができる。支持構造412の内部には、第2のガイドレール(図示せず)と第2のガイドレールに設置された搬送機構(図示せず)とが設けられる。搬送機構は、第3の搬送モジュール41が貨物を搬送するように、第2のガイドレールに沿って貨物を上下にスライドさせることができる。第1のガイドレール411は支持構造412の外側に位置し、支持構造412から分離可能である。
【0052】
固定コンポ32は第1のガイドレール411を固定するためにも使用され、作業アセンブリ34は第1のガイドレール411と支持構造412との確りとした連接を解除するためにも使用され、これにより、第2の自動装置3は、スライドアセンブリ31の上方に位置する第1のガイドレール411を取り付けられた支持構造412から取り外し、かつ地面または取り付けられた第3の搬送モジュール41の底部に近い区域に移動させることができる。オプションとして、第1のガイドレール411と支持構造412はボルトを介して確り連接され、これに対応して、作業アセンブリ34の作業ユニットは、ボルトを緩めるために使用される。あるいは、第1のガイドレール411と支持構造412はロックとロック溝との嵌合によって確り連結され、作業アセンブリ34の作業ユニットはロックとロック溝との嵌合を解除するために使用される。
【0053】
一実施形態では、第2の貨物アクセスターミナル4のすべてのモジュールの取り付けが完了した後に、第2の貨物アクセスターミナル4の最下端の第1のガイドレール411だけが残るように、第2の自動装置3は、スライドアセンブリ31の上方に位置する第1のガイドレール411を上から下に向かって順に取り外し、取り外した第1のガイドレール411を地面または取り付けられた第3の搬送モジュール41の底部に近い区域に移動させ、その後に、第1のガイドレール411は、手作業または他の外部設備によって固定コンポ32から取り外される。第2の自動装置3が第1のガイドレール411から取り外された後に、残りの第1のガイドレール411は手作業または他の外部設備によって取り外される。取り外された第1のガイドレール411は、他の第2の貨物アクセスターミナル4の取り付けに使用されてもよい。
【0054】
第1のガイドレール411と支持構造412は予め組み立てられてもよい。あるいは、作業アセンブリ34は、第1のガイドレール411と支持構造412との確りとした連接を実現するために使用されてもよく、これにより、第2の自動装置3は、まず支持構造412を取り付け、次に第1のガイドレール411を支持構造412に取り付けることが可能となる。具体的には、第2の自動装置3は、まず1つの支持構造412を取り付け、その後に、第1のガイドレール411をこの支持構造412に固定し、このように、複数の支持構造412と第1のガイドレール411とを交互に取り付ける。
【0055】
図示の実施形態では、固定コンポ32は、少なくとも2組の固定部材を備え、各組の固定部材は、1つの第1のガイドレール411を固定するために使用され、これにより、第2の自動装置3は、支持構造412から複数の第1のガイドレール411を連続的に取り外すことと、取り外した複数の第1のガイドレール411を地面または取り付けられた第3の搬送モジュール41の底部に近い区域に一次的に移動させることが可能となり、あるいは、地面または取り付けられた第3の搬送モジュール41の底部に近接する時に複数の第1のガイドレール411を同時に受け取ることと、複数の第1のガイドレール411を支持構造412に連続的に取り付けることが可能となる。その結果、第2の自動装置3による第1のガイドレール411の取り付けまたは取り外し効率は高められる。オプションとして、複数組の固定部材は、固定コンポ32または移動機構33がスライドアセンブリ31に対して移動する方向に沿って配置される。
【0056】
別の実施形態では、第1のガイドレール411と支持構造412は分離不能であり、あるいは、第2の貨物アクセスターミナル4の取り付けが完了した後に第1のガイドレール411は保持される。第2の自動装置3が第1のガイドレール411から取り外された後に、上記の搬送機構は、第1のガイドレール411に対して貨物を上下にスライドさせるために、第1のガイドレール411に設置されてもよく、このような構成では、第3の搬送モジュール41は第2のガイドレールを設ける必要がなく、支持構造412は両端で開口する中空長尺構造でなくてもよい。
【0057】
オプションとして、第2の貨物アクセスターミナル4のモジュール例えば第3の搬送モジュール41および/またはプラットフォームモジュール42は、可読ラベルを設け、これに対応して、第2の自動装置3は読取部をさらに備える。この読取部は、実施例1の第1の自動装置1の読取部16と基本的に同じ動作方法を有する。
【0058】
オプションとして、作業アセンブリ34の作業ユニットは、第2の自動装置3が取り付けられた第2の貨物アクセスターミナル4からモジュールを自動的に取り外すことができるように、取り付けられた第2の貨物アクセスターミナル4の一部のモジュール間の確りとした連接を解除するためにも使用される。あるいは、作業アセンブリ34の作業ユニットは、第2の自動装置3が取り付けられた第2の貨物アクセスターミナル4に対してメンテナンス作業を実施することができるように、清掃、点検、補修の中の少なくとも1つの作業を実施するためのタイプをさらに有する。
【実施例3】
【0059】
図13図16を参照して、本実施例は、他の第1の自動装置5および他の第2の自動装置7を提供する。第1の自動装置5の構成は、第1の自動装置5が第1の貨物アクセスターミナル2の取り付けに用いるように、実施例1の第1の自動装置1と基本的に同じである。第2の自動装置7の構成は、第2の自動装置7が第2の貨物アクセスターミナル4の取り付けに用いるように、実施例2の第2の自動装置3と基本的に同じである。違いは、第1の自動装置5の固定アセンブリ52と作業アセンブリ54は、昇降機構13から分離されることと、スライドアセンブリ71に再設置されて組み合わせて第2の自動装置7を形成することができる。固定アセンブリ52は、固定コンポ522と、取付座524と、取付座524に設けられた移動機構523とをさらに備える。取付座524は、スライドアセンブリ71と連接または分離されることにより、固定アセンブリ52と作業アセンブリ54がスライドアセンブリ71に着脱されることが可能となり、かつ、取付座524は、昇降機構13と連接または分離されることにより、固定アセンブリ52と作業アセンブリ54が昇降機構13に着脱されることが可能になる。スライドアセンブリ71と、固定コンポ522と、移動機構523との動作方法はそれぞれ、実施例2のスライドアセンブリ31と、固定コンポ32と、移動機構33との動作方法と基本的に同じであり、ここではこれ以上説明しない。固定アセンブリ52は昇降座120を備えなく、昇降座120は昇降機構13の一部としてもよく、あるいは、取付座524は昇降座120としてもよい。固定アセンブリ52は、移動機構523を備えなくてもよく、この場合、移動機構523はスライドアセンブリ71に設けられ、かつ第1の自動装置5と共用されない。
【0060】
第1の自動装置5と第2の自動装置7は固定アセンブリ52と作業アセンブリ54とを共用し、2種類の自動装置全体の開発、生産、使用コストを効果的に削減することができる。
【0061】
オプションとして、固定コンポ522は、昇降機構13またはスライドアセンブリ71に対して回転可能である。具体的には、固定アセンブリ52は、駆動機構525をさらに備える。固定アセンブリ52が第1の自動装置5のパーツとして昇降機構13に設置される場合、この駆動機構525の動作方法は、第1の自動装置1の駆動機構122と基本的に同じである。固定アセンブリ52が第2の自動装置7のパーツとしてスライドアセンブリ71に設置される場合、この駆動機構525の動作方法は第2の自動装置3の駆動機構35と基本的に同じであり、ここではこれ以上説明しない。さらに、スライドアセンブリ71に設置された固定コンポ522と作業アセンブリ54は、それぞれの回転軸線から離れた一端がスライドアセンブリ71に近づくように回転することができ、図15に示すように、その結果、第2の自動装置7の寸法が小さくなり、第2の自動装置7が第1のガイドレール411から取り外された後の保管および輸送に便利である。実施例2の第2の自動装置3の固定コンポ32と作業アセンブリ34は、それぞれの回転軸線から離れた一端がスライドアセンブリ71に近づくように回転してもよく、これにより、第2の自動装置3の寸法が小さくなる。
【0062】
オプションとして、固定コンポ522は、第1の貨物アクセスターミナル2または第2の貨物アクセスターミナル4のモジュールを共同して固定するための相対して設けられた少なくとも1対の固定部材5220を備える。このモジュールは、第1の搬送モジュール21または第2の搬送モジュール22または第3の搬送モジュール41であってもよく、固定された時に2つの固定部材5220の間に位置する。少なくとも2つの作業アセンブリ54は移動機構523または固定コンポ522に連接し、かつ移動機構523の相対する両側にそれぞれ設けられる。移動機構523は、固定コンポ522が第1の貨物アクセスターミナル2または第2の貨物アクセスターミナル4の様々なサイズのモジュールを固定することができるように、固定コンポ522の2つの固定部材5220の間隔を調節するためにも使用される。移動機構523は、2つの作業アセンブリ54が固定コンポ522によって固定されたモジュールの相対する両側域にそれぞれ位置し、または近接して配置されるように、2つの作業アセンブリ54の間隔を調節するためにも使用される。図示の実施形態では、移動機構523は、互いに接近することまたは互いに離れることが可能な1対の運動部5230を備え、各運動部5230には少なくとも1つの固定部材5220と少なくとも1つの作業アセンブリ54が設けられる。固定部材5220は、運動部5230に対して固定的に設けられ、あるいは、共同して固定された第3の搬送モジュール41を取り付けられた第3の搬送モジュール41の直上に移すために、それぞれが所在する運動部5230に対して移動可能である。実施例1の第1の自動装置1および実施例2の第2の自動装置3は、上記の構成を用いてもよい。
【0063】
オプションとして、再び図15および図16を参照して、第2の自動装置7は、給電アセンブリ76とケーブル77とをさらに備える。スライドアセンブリ71が第1のガイドレール411に沿ってスライドする時に、給電アセンブリ76が第1のガイドレール411に固定的に設置され、かつスライドアセンブリ71に対して地面により近くに配置される。給電アセンブリ76は、スライドアセンブリ71と接合することと、スライドアセンブリ71から間隔を空けることができる。給電アセンブリ76がスライドアセンブリ71から間隔を空ける時に、給電アセンブリ76は、スライドアセンブリ71に給電するために、ケーブル77を介してスライドアセンブリ71に接続される、その結果、スライドアセンブリ71は電池または地上電源を接続するためのケーブルを設ける必要がなく、その体積と重量を削減し、ケーブル77が第1のガイドレール411に近接して配置されることが可能となる。給電モジュール76は、地上電源に接続され、あるいは、電池を備える。さらに、給電モジュール76は、ケーブル77の引き出しおよび収納を自動的に行うためのケーブルリールを備えてもよい。ケーブル77はデータ通信のために使用されてもよく、あるいは、給電アセンブリ76は、スライドアセンブリ71が制御不能によって落下する時に、落下保護装置として使用されてもよい。給電アセンブリ76がスライドアセンブリ71と接合する時に、給電アセンブリ76とスライドアセンブリ71は、第1のガイドレール411に一緒に取り付けられること、または第1のガイドレール411から一緒に取り外されることができ、その結果、第2の自動装置7の着脱効率か向上され、第2の自動装置7の一体的な保管および輸送にも役立つ。実施例2の第2の自動装置3には、給電ユニット76とケーブル77とを設けてもよい。
【0064】
さらに、給電ユニット76は、スライドアセンブリ71との接合を保持するためのロック機構(図示せず)さらに備える。第2の自動装置7が第1のガイドレール411に設置される後に、ロック機構はスライドアセンブリ71を放し、スライドアセンブリ71は上にスライドして給電アセンブリ76と間隔を空ける。第2の自動装置7が第1のガイドレール411から取り外される前に、スライドアセンブリ711は、給電アセンブリ76と接合するまで下にスライドし、ロック機構はスライドアセンブリ71をロックする。
【0065】
前記実施形態の各技術的特徴は、任意に組み合わせることができ、説明を簡潔にするために、前記実施形態の各技術的特徴の可能なすべての組み合わせについては説明しない、しかしながら、これらの技術的特徴の組み合わせは、矛盾がない限り、本明細書に記載された範囲と見なすべきである。
【0066】
前記実施例は、本発明の若干の実施方式のみを述べており、その説明はより具体的で詳細である、しかし特許請求の範囲の制限として理解することはできない。この分野の一般技術者にとっては、本発明の構想を逸脱することなく、若干の変更や改善が可能であり、これらは本発明の保護範囲に属する。従って、本発明の特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に基づくべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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図11
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【国際調査報告】