IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー イノテック カンパニー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特表-アンテナ基板 図1
  • 特表-アンテナ基板 図2
  • 特表-アンテナ基板 図3
  • 特表-アンテナ基板 図4
  • 特表-アンテナ基板 図5
  • 特表-アンテナ基板 図6
  • 特表-アンテナ基板 図7
  • 特表-アンテナ基板 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-11
(54)【発明の名称】アンテナ基板
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/38 20060101AFI20231003BHJP
   H01Q 5/30 20150101ALI20231003BHJP
【FI】
H01Q1/38
H01Q5/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519558
(86)(22)【出願日】2021-09-28
(85)【翻訳文提出日】2023-03-28
(86)【国際出願番号】 KR2021013241
(87)【国際公開番号】W WO2022065984
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】10-2020-0125829
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【弁理士】
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ヨンジュン
(72)【発明者】
【氏名】リュウ,ハン・フィル
(72)【発明者】
【氏名】イム,ドンウク
【テーマコード(参考)】
5J046
【Fターム(参考)】
5J046AA05
5J046AA19
5J046AB03
5J046PA07
(57)【要約】
実施例に係るアンテナ基板は、基板と、前記基板の上にアンテナパターン層と、前記基板及び前記アンテナパターン層の上に樹脂及び無機物フィラーを含む第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に樹脂及び無機物フィラーを含む第2絶縁層と、を含み、前記第2絶縁層は、第1絶縁層の誘電率及び厚さより大きい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の上に配置された導電性アンテナパターン層と、
前記基板及び前記導電性アンテナパターン層の上に第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に配置された第2絶縁層と、を含み、
前記第1絶縁層が含む物質は、前記第2絶縁層に含まれていない物質を含み、
前記第2絶縁層の厚さは、前記第1絶縁層の厚さより大きい、アンテナ基板。
【請求項2】
前記第2絶縁層は、前記第1絶縁層の誘電率の3倍~6倍である、請求項1に記載のアンテナ基板。
【請求項3】
前記第2絶縁層は、前記第1絶縁層の厚さの1.5倍~5倍である、請求項1に記載のアンテナ基板。
【請求項4】
前記導電性アンテナパターン層の厚さは、前記第1絶縁層及び第2絶縁層の厚さより薄い、請求項1に記載のアンテナ基板。
【請求項5】
前記第1絶縁層と前記第2絶縁層の物質は、互いに異なる、請求項1に記載のアンテナ基板。
【請求項6】
前記導電性アンテナパターン層は、互いに異なる周波数帯域でそれぞれ共振するデュアル共振アンテナパターンである、請求項1に記載のアンテナ基板。
【請求項7】
前記導電性アンテナパターン層は、24.03GHz~25.81GHzの第1周波数帯域及び27.07GHz~28.80GHzの第2周波数帯域でそれぞれ共振する、請求項6に記載のアンテナ基板。
【請求項8】
前記第2絶縁層の厚さは、25μm~65μmである、請求項1から7のいずれか一項に記載のアンテナ基板。
【請求項9】
前記第1絶縁層の厚さは、10μm~20μmである、請求項8に記載のアンテナ基板。
【請求項10】
前記第2絶縁層は、TiO、Al、BaTiO及びCaTiOで構成された群で少なくとも一つを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のアンテナ基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、アンテナ基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、無線データトラフィックの需要を充足するために、改善した5G(5th generation)通信システムまたはpre-5G通信システムを開発するための努力がなされている。
【0003】
高いデータ伝送率を達成するために、5G通信システムは超高周波(mmWave)帯域(sub 6G(6GHz)、28G 28GHz、38G 38GHzまたはそれ以上の周波数)を使用する。このような高い周波数帯域は、波長の長さによりmmWaveと呼ばれる。
【0004】
超高周波帯域おける電波の経路損失緩和及び電波の伝達距離を増加させるために、5G通信システムではビームフォーミング(beamforming)、massive MIMO(マッシブマイモ)、アレイアンテナ(array antenna)等の集積化技術が開発されている。
【0005】
このような周波数帯域で波長が数百個の活性アンテナで構成される点を考慮すると、アンテナシステムが相対的に大きくなる。
【0006】
これは、活性アンテナシステムを構成する多数の基板、即ち、アンテナ基板、アンテナ給電基板、送受信機(transceiver)基板、そして基底帯域(baseband)基板が一つの小型装置(one compact unit)として集積されなければならないことを意味する。
【0007】
一方、最近では高誘電率を有する誘電層を利用してアンテナの共振周波数を形成するようにする技術が開発されている。従来では、高誘電率のEMC(Epoxy Molding Compound)または高誘電率のプリプレグを用いて共振周波数を形成するようにする。
【0008】
しかし、従来のEMCを利用した構造は、モールドプロセスを利用して共振周波数形成のための誘電層(EMC層)を形成しており、これによりアンテナモジュールの全体厚さが厚くなる問題がある。例えば、EMC層は、モールドプロセスによって形成されるので300μm以上の厚さを有し、これによりアンテナモジュールの全体厚さを増加させる問題がある。また、モールドプロセスを利用してEMC層を形成する場合、製造プロセスの特性上モールド樹脂が金型外に流れ出る問題があり、これによる収率が低下する問題がある。
【0009】
また、高誘電率のプリプレグを利用した構造では、基板の積層工程で、複数の絶縁層のうち少なくとも1つの層を高誘電率のプリプレグで形成している。そして、基板の積層工程で複数の絶縁層のうち少なくとも一つの絶縁層を高誘電率のプリプレグで形成する場合、高誘電率のプリプレグと他の絶縁層の間の誘電率の差による基板ねじれ問題が発生する問題がある。また、高誘電率のプリプレグを含んでアンテナ基板を形成する場合、静電気及び製品に有害なOUT-GASが発生し、これによるボイド問題及び信頼性問題が発生して収率が減少する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
実施例では、新しい構造のアンテナ基板を提供しようとする。
【0011】
また、実施例では、基板のスリム化が可能であると共に、共振周波数のシフトが可能なアンテナ基板を提供しようとする。
【0012】
実施例で解決しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されるものではなく、言及されていないさらに他の技術的課題は、以下の記載から実施例が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
実施例に係るアンテナ基板は、基板と、前記基板の上に導電性アンテナパターン層と、前記基板及び前記導電性アンテナパターン層の上に樹脂及び無機物フィラーを含む第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に樹脂及び無機物フィラーを含む第2絶縁層と、を含み、前記第2絶縁層は、第1絶縁層の誘電率及び厚さより大きい。
【0014】
また、前記導電性アンテナパターン層は、互いに離隔した複数のアンテナパターンを含み、前記第1絶縁層は、前記複数のアンテナパターンの間を全て覆う。
【0015】
また、前記第2絶縁層は、前記第1絶縁層の誘電率の3倍~6倍である。
【0016】
また、前記第2絶縁層は、前記第1絶縁層の厚さの1.5倍~5倍である。
【0017】
また、前記導電性アンテナパターン層の厚さは、前記第1絶縁層及び第2絶縁層の厚さより薄い。
【0018】
また、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層の物質は、互いに異なる。
【0019】
また、前記導電性アンテナパターン層は、互いに異なる周波数帯域でそれぞれ共振するデュアル共振アンテナパターンである。
【0020】
また、前記導電性アンテナパターン層は、24.03GHz~25.81GHzの第1周波数帯域及び27.07GHz~28.80GHzの第2周波数帯域でそれぞれ共振する。
【0021】
また、前記第2絶縁層の厚さは、25μm~65μmである。
【0022】
また、前記第1絶縁層の厚さは、10μm~20μmである。
【0023】
また、前記第2絶縁層は、TiO、Al、BaTiO及びCaTiOで構成された群で少なくとも一つを含む。
【0024】
また、前記第1絶縁層は、SiOである。
【0025】
また、前記第2絶縁層は、前記導電性アンテナパターン層の上に一定間隔を置いて一定パターンで形成される。
【0026】
また、前記第2絶縁層は、誘電率Dkが15~20である。
【0027】
また、前記第1絶縁層は、誘電率Dkが3~5である。
【0028】
また、前記第1絶縁層の厚さは、前記導電性アンテナパターン層の間の厚さである。
【0029】
また、前記第1絶縁層及び第2絶縁層の厚さは、最も厚い部分の厚さである。
【発明の効果】
【0030】
実施例では、高誘電率の絶縁層(例えば、ソルダーレジスト層)を導電性アンテナパターン層の上に配置し、それにより前記絶縁層を利用して前記導電性アンテナパターン層の共振周波数帯域がシフトされるようにする。これによれば、実施例では、絶縁層を利用して共振周波数帯域をシフトすることにより、EMCを利用した比較例に比べて、アンテナ基板の厚さを画期的に減らすことができ、さらにモールドプロセスによって発生する信頼性問題を解決して収率を拡大することができる。また、実施例では、高誘電プリプレグを利用した比較例に比べてOUT-GAS発生による信頼性問題を解決することができ、コストが高い高誘電プリプレグを除去することにより、製品コストを下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】第1実施例に係るアンテナ基板を示した図面である。
図2】第1実施例のアンテナ基板の変形例を示した図面である。
図3】従来のアンテナ基板における共振周波数特性を表わした図面である。
図4】実施例に係る第1誘電率を有する第2絶縁層の高さ変化による共振周波数特性を表わした図面である。
図5】実施例に係る第2誘電率を有する第2絶縁層の高さ変化による共振周波数特性を表わした図面である。
図6】実施例に係る第3誘電率を有する第2絶縁層の高さ変化による共振周波数特性を表わした図面である。
図7】第2実施例に係るアンテナ基板を示した図面である。
図8】第3実施例に係るアンテナ基板を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
定義された用語のように一般的に使用される用語は、かかわる技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈できるだろう。
【0033】
また、本発明の実施例で用いられる用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は、文句で特に言及しない限り複数形も含むことができ、「A及びB、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組合せることのできる全ての組合せのうち一つ以上を含むことができる。
【0034】
また、本発明の実施例の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって当該構成要素の本質または順序等が限定されるものではない。そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は他の構成要素に直接的に連結、結合または接続される場合だけではなく、その構成要素とその他の構成要素の間にあるさらに他の構成要素により「連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0035】
また、各構成要素の「上または下」に形成または配置されると記載される場合、「上または下」は、二つの構成要素が直接接触する場合だけではなく、一つ以上のさらに他の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また「上または下」と表現される場合、一つの構成要素を基準として、上側方向だけではなく下側方向の意味も含むことができる。
【0036】
図1を参照すると、アンテナ基板は、基板110、導電性アンテナパターン層120及び第1絶縁層130及び第2絶縁層140を含む。
【0037】
第1絶縁層130及び第2絶縁層140は、一例として絶縁層であってもよい。即ち、前記第1絶縁層130及び第2絶縁層140は、基板の最外側に配置され、それにより前記導電性アンテナパターン層120を保護する機能をする保護層であってもよい。
【0038】
基板110は、アンテナ基板の給電及び支持のために提供されてもよい。前記基板110は、プリント回路基板(Printed Circuit Board:PCB)であってもよい。このような、基板110は、平板構造を有する。このような基板110は、単一層で構成されてもよく、これとは違うように多数の層が積層されて具現されてもよい。前記基板110は、接地のための接地層(図示されない)及び給電のための給電部(図示されない)を含むことができる。
【0039】
前記基板110の一面には導電性アンテナパターン層120が形成される。前記導電性アンテナパターン層120は、アンテナ基板において、信号送受信のために提供されてもよい。前記導電性アンテナパターン層120は、予め決められた共振周波数帯域で信号を送受信することができる。例えば、前記導電性アンテナパターン層120は、共振周波数帯域で動作して電磁波を送受信することができる。前記導電性アンテナパターン層120は、前記基板110の給電部(図示されない)から電源が供給されることで動作することができる。
【0040】
前記導電性アンテナパターン層120は、複数の共振周波数帯域で共振することができる。例えば、前記導電性アンテナパターン層120は、互いに異なる共振周波数帯域で共振するデュアル共振アンテナであってもよい。例えば、前記導電性アンテナパターン層120は、24.03GHz~25.81GHzの第1周波数帯域及び27.07GHz~28.80GHzの第2周波数帯域でそれぞれ共振するデュアル共振アンテナであってもよい。
【0041】
一方、図面に図示していないが、基板110内にも導電性アンテナパターン層120が形成される。即ち、導電性アンテナパターン層120は、基板110内に多層構造にて形成されてもよい。図面における導電性アンテナパターン層120は、基板110の最外側に配置されたパターンを図示したものである。即ち、導電性アンテナパターン層120は、多層構造を有することができ、これとは違うように単層構造を有することができる。前記導電性アンテナパターン層120の層数は、共振周波数帯域を基準として決定される。実施例では、基板110の最外側に配置される導電性アンテナパターン層120を中心に説明することにする。前記導電性アンテナパターン層120は、前記基板110の一面に10μm~15μmの厚さを持って形成される。例えば、前記導電性アンテナパターン層120は、前記基板110の一面に12μmの厚さを持って形成される。
【0042】
基板110の上には複数の絶縁層(例えば、ソルダーレジスト層)が形成される。
【0043】
具体的に、複数の絶縁層は、前記基板110及び前記導電性アンテナパターン層120の上に形成される第1絶縁層130と、前記第1絶縁層130の上に配置される第2絶縁層140を含むことができる。前記第1絶縁層130は、前記基板110の一面に形成された導電性アンテナパターン層120の間を全て覆うことができる。例えば、導電性アンテナパターン層120は、互いに離隔される複数のアンテナパターンを含む。そして、前記第1絶縁層130は、前記互いに離隔される複数のアンテナパターンの間を全て覆って形成される。また、前記第2絶縁層140は、前記第1絶縁層130または前記導電性アンテナパターン層120の上に一定間隔を置いて配置される。即ち、前記第1絶縁層130は、前記導電性アンテナパターン層120と垂直方向にオーバーラップする領域に形成される。この時、前記導電性アンテナパターン層120は、基板110の上に互いに離隔される複数のアンテナパターンを含む。よって、前記第2絶縁層140は、前記導電性アンテナパターン層120に対応するように、前記第1絶縁層130または前記導電性アンテナパターン層120の上に一定間隔を置いて一定パターンで形成される。
【0044】
前記第1絶縁層130と第2絶縁層140は、互いに異なる面積を有することができる。例えば、前記第1絶縁層130の面積は、前記第2絶縁層140の面積より大きくてもよい。これにより、前記第1絶縁層130の上面の少なくとも一部には、前記第2絶縁層140が形成されなくてもよい。例えば、前記第2絶縁層140は、前記第1絶縁層130の上面のうち前記導電性アンテナパターン層120と垂直方向にオーバーラップする領域のみに選択的に配置されてもよい。
【0045】
前記第2絶縁層140の幅W1は、前記導電性アンテナパターン層120の幅W2より大きくてもよい。これにより、前記第2絶縁層140は、垂直方向に導電性アンテナパターン層120とオーバーラップする第1部分と、前記導電性アンテナパターン層120とオーバーラップしない第1部分以外の第2部分を含むことができる。ただし、実施例はこれに限定されず、前記第2絶縁層140は、前記導電性アンテナパターン層120の幅と同一幅を有しながら、全体領域が前記導電性アンテナパターン層120と垂直方向にオーバーラップしてもよい。
【0046】
前記第1絶縁層130は、前記基板110の上に第1厚さT1を持って形成される。また、第2絶縁層140は、前記第1絶縁層130の上に前記第1厚さT1より大きい第2厚さT2を持って形成される。例えば、前記第2絶縁層140の第2厚さT2は、前記第1絶縁層130の第1厚さT1の1.5倍~5倍であってもよい。前記第2厚さT2が前記第1厚さT1の1.5倍より小さいと、共振周波数帯域の形成のための周波数シフト効果が微小となる。前記第2厚さT2が前記第1厚さT1の1.5倍より小さいと、前記導電性アンテナパターン層120の共振周波数帯域が目標周波数帯域にシフトできない問題が発生し得る。前記第2厚さT2が前記第1厚さT1の5倍より大きいと、前記第2絶縁層140の厚さ増加によるアンテナ基板の全体的な厚さが増加する。前記第2厚さT2が前記第1厚さT1の5倍より小さいと、前記導電性アンテナパターン層120の共振周波数帯域が所望の目標周波数帯域をはずれることがある。
【0047】
このための前記第1絶縁層130の第1厚さT1は、10μm~20μmを有することができる。また、前記第2絶縁層140の第2厚さT2は、25μm~65μmを有することができる。ここで、上述したように前記導電性アンテナパターン層120は、10μm~15μmの厚さを有することができる。これにより、前記第1絶縁層130の第1厚さT1は、前記導電性アンテナパターン層120の厚さより大きくなる。ここで、前記第1絶縁層130の第1厚さT1は、前記導電性アンテナパターン層120の間での厚さであってもよい。具体的に、前記第1絶縁層130の第1厚さT1は、前記基板110の上面から前記第1絶縁層130の上面までの厚さであってもよい。より具体的に、前記第1絶縁層130の第1厚さT1は、前記第1絶縁層130の全体領域のうち最も厚い部分の厚さであってもよい。これと同様に、前記第2絶縁層140の第2厚さT2は、前記第2絶縁層140の全体領域のうち最も厚い部分の厚さであってもよい。
【0048】
そして、前記第1絶縁層130の第1厚さT1が前記導電性アンテナパターン層120の厚さより大きい場合、前記第1絶縁層130は、前記導電性アンテナパターン層120の上にも配置される。例えば、前記第1絶縁層130は、前記第2絶縁層140と前記導電性アンテナパターン層120の間にも形成される。また、図2に図示されたように、これとは違うように前記第1絶縁層130の第1厚さT1は、前記導電性アンテナパターン層120の厚さと同一であってもよい。このような場合、前記導電性アンテナパターン層120と前記第2絶縁層140の間には、前記第1絶縁層130が形成されなくてもよい。
【0049】
即ち、実施例の第1絶縁層130は、前記導電性アンテナパターン層120と第2絶縁層140の間に選択的に形成されてもよい。そして、前記導電性アンテナパターン層120と前記第2絶縁層140の間における前記第1絶縁層130の第3厚さT3は、0μm~3μmを有することができる。前記第3厚さT3が3μmより大きい場合、前記第2絶縁層140による周波数シフト効果が微小となる。また、前記第3厚さT3が3μmより大きい場合、前記第1絶縁層130の厚さ増加によるアンテナ基板の全体厚さが増加する。
【0050】
一方、前記第1絶縁層130の厚さは、前記導電性アンテナパターン層120の下面から前記第1絶縁層130の上面までの厚さを意味することができる。例えば、第1絶縁層130の厚さは、前記導電性アンテナパターン層120及び前記導電性アンテナパターン層120の上にある第1絶縁層130の厚さを含んだものであってもよい。そして、第1絶縁層130のうち導電性アンテナパターン層120の間に形成された部分は、導電性アンテナパターン層120より低く位置することができる。例えば、第1絶縁層130は、導電性アンテナパターン層120の上に配置される第1領域と、前記導電性アンテナパターン層120の間で基板110の上に配置される第2領域を含むことができる。そして、前記第1絶縁層130の厚さは、前記導電性アンテナパターン層120の厚さ及び前記第1絶縁層130の第1領域の厚さを合わせた厚さであってもよい。そして、前記第1絶縁層130の第2領域の厚さは、前記導電性アンテナパターン層120の厚さより薄くてもよい。
【0051】
一方、前記第1絶縁層130と第2絶縁層140は、互いに異なる誘電率を有することができる。具体的に、前記第2絶縁層140の誘電率は、前記第1絶縁層130の誘電率より大きくてもよい。より具体的に、前記第2絶縁層140の誘電率は、前記第1絶縁層130の誘電率の3倍~6倍であってもよい。前記第2絶縁層140の誘電率が前記第1絶縁層130の3倍未満または5倍を超過する場合、前記導電性アンテナパターン層120の共振周波数帯域が目標周波数帯域をはずれる問題が発生し、これによりアンテナ性能が減少する。このために、前記第1絶縁層130は、誘電率Dkが3~5であってもよい。また、前記第2絶縁層140は、誘電率Dkが15~20であってもよい。
【0052】
このために、前記第1絶縁層130及び第2絶縁層140は、互いに異なる物質を含むことができる。
【0053】
即ち、第1絶縁層130及び第2絶縁層140は、それぞれ樹脂及び無機物フィラーを含むことができる。
【0054】
この時、前記第1絶縁層130を構成する無機物フィラーは、前記第2絶縁層140を構成する無機物フィラーと異なってもよい。例えば、前記第1絶縁層130に含まれるフィラーの誘電率は、前記第2絶縁層140に含まれるフィラーの誘電率より小さくてもよい。
【0055】
前記第1絶縁層130は、SiOを含むことができる。
【0056】
前記第2絶縁層140は、TiO、Al、BaTiO及びCaTiOで構成された群で少なくとも一つを含む。即ち、TiO、Al、BaTiO及びCaTiOの誘電率は、SiOの誘電率より大きく、これにより、前記第2絶縁層140の誘電率は、前記第1絶縁層130の誘電率より大きくなる。例えば、第2絶縁層140は、Tiを含む無機物を含むことができる。
【0057】
前記第1絶縁層130は、樹脂内にSiOが20重量%~70重量%充填されてもよい。
【0058】
前記第2絶縁層140は、樹脂にTiO、Al、BaTiO及びCaTiOのうち少なくとも一つ以上が含まれ、ここにSiOがさらに含まれてもよい。
【0059】
即ち、第2絶縁層140は、TiO、Al、BaTiO及びCaTiOから選択される少なくとも一つ以上のみを含むことができる。これとは違うように、第2絶縁層140は、TiO、Al、BaTiO及びCaTiOから選択される少なくとも一つにSiOがさらに含まれてもよい。
【0060】
前記第2絶縁層140がTiO、Al、BaTiO及びCaTiOで構成された群から選択される少なくとも一つのみを含む場合、少なくとも一つを含む。前記TiO、Al、BaTiO及びCaTiOのうち少なくとも一つ以上は、樹脂内に15重量%~45重量%で充填されてもよい。
【0061】
これとは違うように、前記第2絶縁層140がTiO、Al、BaTiO及びCaTiOのうち少なくとも一つと、SiOを全部含む場合、これらの組合せは、樹脂内に20重量%~70重量%含まれ、このうち前記TiO、Al、BaTiO及びCaTiOのうち少なくとも一つは5重量%~45重量%を占めることができる。
【0062】
また、第1絶縁層130の無機物フィラーの平均サイズは、第2絶縁層140の無機物フィラーの平均サイズと異なってもよい。例えば、第1絶縁層130の無機物フィラーの平均サイズは、第2絶縁層140の無機物フィラーの平均サイズより大きくてもよい。例えば、第1絶縁層130の無機物フィラーの平均サイズは4μm以下であってもよい。例えば、第2絶縁層140の無機物フィラーの平均サイズは、3μm以下であってもよい。
【0063】
上記のように、実施例では、前記第2絶縁層140がTiO、Al、BaTiO及びCaTiOのうち少なくとも一つを含む高誘電率のフィラーを含むようにして、前記第2絶縁層140の誘電率が前記第1絶縁層130の誘電率より大きいようにする。そして、上記のような15~20の誘電率を有する第2絶縁層140によって、前記導電性アンテナパターン層120によって形成される共振周波数帯域が所望の目標周波数帯域にシフトできるようにする。
【0064】
以下では、実施例に係る第2絶縁層140を含むアンテナ基板における周波数シフト効果に対して説明することにする。
【0065】
図3は、従来のアンテナ基板における共振周波数特性を表わした図面であり、図4は、実施例に係る第1誘電率を有する第2絶縁層の高さ変化による共振周波数特性を表わした図面であり、図5は、実施例に係る第2誘電率を有する第2絶縁層の高さ変化による共振周波数特性を表わした図面であり、図6は、実施例に係る第3誘電率を有する第2絶縁層の高さ変化による共振周波数特性を表わした図面である。
【0066】
図3は、従来のアンテナ基板において、導電性アンテナパターン層の上にEMCを配置した状態における共振周波数特性を表わす。従来では、導電性アンテナパターン層の上にEMCを利用した誘電層を形成して共振周波数帯域をシフトした。この時、前記EMCを利用した誘電層は、誘電率Dkが8程度であり、厚さが300μm程度のレベルを有する。この時、導電性アンテナパターン層の共振周波数は-10dBのS-パラメータ(scattering parameter)を基準として、共振周波数帯域は、23.60GHz~24.85GHzと現れ、ピーク周波数が24.15GHzと表れたことを確認することができた。しかし、このようなEMCを利用する場合、厚さの増加に対する問題とモールドプロセスによって現れる信頼性問題が存在する。
【0067】
これとは違うように、実施例では、80μm以下の厚さを有する高誘電率の第2絶縁層140を利用して、従来のEMCを利用した誘電層と同じ性能の確保が可能となるようにすることができる。
【0068】
実施例では、図4のように、誘電率Dkが10である第2絶縁層の高さを15μm、40μm及び65μmに変化させ、これによる周波数特性変化を観察した。また、実施例では、図5のように、誘電率Dkが15である第2絶縁層の高さを15μm、40μm及び65μmに変化させ、これによる周波数特性変化を観察した。また、実施例では、図6のように、誘電率Dkが20である第2絶縁層の高さを15μm、40μm及び65μmに変化させ、これによる周波数特性変化を観察した。
【0069】
第2絶縁層140の誘電率及び高さによる周波数特性変化を見ると、表1のようである。
【表1】
【0070】

前記表1をまとめると、誘電率を基準として、第2絶縁層140の誘電率が10である場合、その厚さが25μmずつ増加することにより、ピーク周波数が150MHzずつダウンシフトされることを確認し、周波数帯域のエッジ部分が180~200MHz程度ダウンシフトされることを確認することができた。
【0071】
また、第2絶縁層140の誘電率が15である場合、その厚さが25μmずつ増加することにより、ピーク周波数が250MHzずつダウンシフトされることを確認し、周波数帯域のエッジ部分が200~300MHz程度ダウンシフトされることを確認することができた。
【0072】
また、第2絶縁層140の誘電率が20である場合、その厚さが25μmずつ増加することにより、ピーク周波数が250~350MHzずつダウンシフトされることを確認し、周波数帯域のエッジ部分が300~400MHz程度ダウンシフトされることを確認することができた。
【0073】
また、厚さを基準として、第2絶縁層140の厚さが15μmである場合、その誘電率が5ずつ増加することにより、ピーク周波数が50MHzずつダウンシフトされることを確認し、周波数帯域のエッジ部分が60~80MHz程度ダウンシフトされることを確認することができた。
【0074】
また、第2絶縁層140の厚さが40μmである場合、その誘電率が5ずつ増加することにより、ピーク周波数が150MHzずつダウンシフトされることを確認し、周波数帯域のエッジ部分が170~190MHz程度ダウンシフトされることを確認することができた。
【0075】
また、第2絶縁層140の厚さが65μmである場合、その誘電率が5ずつ増加することにより、ピーク周波数が250~350MHzずつダウンシフトされることを確認し、周波数帯域のエッジ部分が300~400MHz程度ダウンシフトされることを確認することができた。
【0076】
その結果、実施例では、前記第2絶縁層140の誘電率が15~20であり、その厚さが25~60μmである場合、導電性アンテナパターン層120の共振周波数帯域のシフトに効果があることを確認し、従来の300μm以上の厚さを有するEMCと同じ性能確保が可能であることを確認することができた。
【0077】
以下では、追加実施例に対して説明することにする。
【0078】
図7は、第2実施例に係るアンテナ基板を示した図面である。
【0079】
図7を参照すると、基板210、導電性アンテナパターン層220及び絶縁層240を含むことができる。前記基板210と導電性アンテナパターン層220は、図1に図示された第1実施例におけるアンテナ基板と実質的に同じ構造及び構成を有するので、これに対する詳細な説明は省略することにする。
【0080】
第2実施例におけるアンテナ基板は、絶縁層240を含む。絶縁層240は、前記基板210及び前記導電性アンテナパターン層220の上に配置される。即ち、第1実施例におけるアンテナ基板では、互いに異なる誘電率を有する第1絶縁層130及び第2絶縁層140がそれぞれ基板及びアンテナパターンの上に配置された。これに反して、第2実施例のアンテナ基板では、一つの絶縁層が基板及びアンテナパターンの上に配置される。
【0081】
このために、前記絶縁層240は、図1における第2絶縁層140に対応することができる。即ち、前記絶縁層240の誘電率は、15~20であってもよい。
【0082】
この時、絶縁層240は、第1厚さT1を有することができる。前記第1厚さT1は、前記絶縁層240の全体領域のうち最も厚い領域における厚さを意味することができる。例えば、前記第1厚さT1は、基板の上における絶縁層240の厚さであってもよい。前記絶縁層240の第1厚さT1は、40μm~80μmを有することができる。これにより、実施例における絶縁層240は、前記導電性アンテナパターン層220の上に一定高さを持って配置される。例えば、前記導電性アンテナパターン層220の上における絶縁層240の厚さは、28μm~68μmを有することができる。即ち、前記導電性アンテナパターン層220の厚さが12μmである場合、前記導電性アンテナパターン層220の上における絶縁層240の厚さは、28μm~68μmを有することができる。
【0083】
一方、前記絶縁層240の厚さは、前記導電性アンテナパターン層220の下面から前記絶縁層240の上面までの厚さを意味することができる。例えば、絶縁層240の厚さは、前記導電性アンテナパターン層220及び前記導電性アンテナパターン層220の上にある絶縁層240の厚さを含んだものであってもよい。前記絶縁層240のうち導電性アンテナパターン層220の間に形成された部分は、導電性アンテナパターン層220より低く位置することができる。例えば、絶縁層240は導電性アンテナパターン層220の上に配置される第1領域と、前記導電性アンテナパターン層220の間で基板210の上に配置される第2領域を含むことができる。そして、前記絶縁層240の厚さは、前記導電性アンテナパターン層220の厚さ及び前記絶縁層220の第1領域の厚さを合わせたものであってもよい。また、前記絶縁層240の第2領域の厚さは、前記導電性アンテナパターン層220の厚さより薄くてもよい。
【0084】
図8は、第3実施例に係るアンテナ基板を示した図面である。
【0085】
図8を参照すると、基板310、導電性アンテナパターン層320、第1絶縁層330及び第2絶縁層340を含むことができる。前記基板310と導電性アンテナパターン層320は、図1に図示された第1実施例におけるアンテナ基板と実質的に同じ構造及び構成を有するので、これに対する詳細な説明は省略することにする。
【0086】
第3実施例におけるアンテナ基板は、第1絶縁層330及び第2絶縁層340を含む。この時、前記第1絶縁層330の物質的特性は、第1実施例における第1絶縁層130の物質的特性と同一である。また、前記第2絶縁層340の物質的特性は、第1実施例における第2絶縁層140の物質的特性と同一である。ただし、第1実施例では、基板及び導電性アンテナパターン層の上に第1絶縁層が形成され、その上に第2絶縁層が形成された。これにより第1実施例における第1絶縁層の上面は、第2絶縁層の上面より低く位置した。
【0087】
これとは違うように、第3実施例における第1絶縁層330は、基板310の上に形成され、第2絶縁層340は、導電性アンテナパターン層320の上に形成される。即ち、前記第1絶縁層330は、基板310の上に前記導電性アンテナパターン層320の表面を露出する開口(図示されない)を持って形成される。そして、前記第2絶縁層340は、前記第1絶縁層330の開口を介して露出した導電性アンテナパターン層320の上に形成される。これにより、前記第2絶縁層340の下面は、前記導電性アンテナパターン層320の上面と直接接触することができる。また、第2絶縁層340の幅は、前記導電性アンテナパターン層320の幅と同一であってもよい。また、第2絶縁層340の上面は、第1絶縁層330の上面と同一平面上に位置することができる。ここで、「同一」の意味は厳密な意味に束縛されるものではなく、類似する機能を期待できる程度の範囲を含めて解釈する。
【0088】
前記第1絶縁層330の第1厚さT1は、40μm~80μmを有することができる。そして、前記第2絶縁層340の第2厚さT2は、28μm~68μmを有することができる。即ち、前記導電性アンテナパターン層320は、12μmの厚さを有することができ、これにより前記第2絶縁層340の第2厚さT2は、28μm~68μmを有することができる。
【0089】
一方、前記第1絶縁層330を構成する物質、第2絶縁層340を構成する物質、前記第1絶縁層330と第2絶縁層340の誘電率の関係は、第1実施例で既に説明したので、これに対する説明は省略することにする。
【0090】
実施例では、高誘電率の絶縁層を導電性アンテナパターン層の上に配置し、それにより前記絶縁層を利用して前記導電性アンテナパターン層の共振周波数帯域がシフトされるようにする。これによれば、実施例では、絶縁層を利用して共振周波数帯域をシフトすることにより、EMCを利用した比較例に比べて、アンテナ基板の厚さを画期的に減らすことができ、さらにモールドプロセスによって発生する信頼性問題を解決して収率を拡大することができる。また、実施例では、高誘電プリプレグを利用した比較例に比べてOUT-GAS発生による信頼性問題を解決することができ、コストが高い高誘電プリプレグを除去することにより、製品コストを下げることができる。
【0091】
以上の実施例で説明された特徴、構造、効果等は、本発明の少なくとも一つの実施例に含まれ、必ず一つの実施例に限定されるものでは、ない。また、各実施例に例示された特徴、構造、効果等は、実施例が属する分野で通常の知識を有する者によって、他の実施例に対して組合せまたは変形して実施可能である。よって、そのような組合せと変形に係る内容は、本発明の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【0092】
以上では、実施例を中心に説明したが、これは単なる例示であり、本発明を限定するものでは、なく、本発明が属する分野で通常の知識を有した者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲内で、以上で例示されていない多様な変形と応用が可能である。例えば、実施例に具体的に提示された各構成要素は、変形して実施することができる。そして、そのような変形と応用に係る差異点は、添付される請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれると解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-03-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の上に配置された導電性ターン層と、
前記導電性パターン層の上に配置された第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に配置された第2絶縁層と、を含み、
前記第1絶縁層、前記第2絶縁層の物質と異なる物質を含み、
前記第2絶縁層の厚さは、前記第1絶縁層の厚さより大きい、アンテナ基板。
【請求項2】
前記第2絶縁層の誘電率は、前記第1絶縁層の誘電率より大きい、請求項1に記載のアンテナ基板。
【請求項3】
前記第2絶縁層の誘電率は、前記第1絶縁層の誘電率の3倍~6倍である、請求項2に記載のアンテナ基板。
【請求項4】
前記第2絶縁層の厚さは、前記第1絶縁層の厚さの1.5倍~5倍である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアンテナ基板。
【請求項5】
前記導電性ターン層の厚さは、前記第1絶縁層及び第2絶縁層の厚さより薄い、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のアンテナ基板。
【請求項6】
前記導電性ターン層は、互いに異なる周波数帯域でそれぞれ共振するデュアル共振アンテナパターンである、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のアンテナ基板。
【請求項7】
前記導電性ターン層は、24.03GHz~25.81GHzの第1周波数帯域及び27.07GHz~28.80GHzの第2周波数帯域でそれぞれ共振する、請求項6に記載のアンテナ基板。
【請求項8】
前記第2絶縁層の厚さは、25μm~65μmである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアンテナ基板。
【請求項9】
前記第1絶縁層の厚さは、10μm~20μmである、請求項8に記載のアンテナ基板。
【請求項10】
前記第2絶縁層は、TiO、Al、BaTiO及びCaTiOで構成された群で少なくとも一つを含む、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のアンテナ基板。
【請求項11】
前記第2絶縁層は、SiOをさらに含む、請求項10に記載のアンテナ基板。
【請求項12】
前記第1絶縁層は、SiOである、請求項10に記載のアンテナ基板。
【請求項13】
前記第1絶縁層の誘電率は、3~5の範囲を満足する、請求項3に記載のアンテナ基板。
【請求項14】
前記第2絶縁層の誘電率は、15~20の範囲を満足する、請求項3に記載のアンテナ基板。
【請求項15】
前記第1絶縁層の厚さは、前記導電性パターン層と垂直に重なった領域の厚さである、請求項4に記載のアンテナ基板。
【請求項16】
基板と、
前記基板の上に配置され、開口部を備えた第1絶縁層と、
前記基板の上に配置され、前記第1絶縁層の前記開口部内に配置される導電性パターン層と、
前記導電性パターン層の上に配置された第2絶縁層と、を含み、
前記第1絶縁層は、前記第2絶縁層の物質と異なる物質を含み、
前記第2絶縁層の厚さは、前記第1絶縁層の厚さより大きい、アンテナ基板。
【請求項17】
前記第1絶縁層の厚さは、前記導電性パターン層の厚さと同一である、請求項16に記載のアンテナ基板。
【請求項18】
前記導電性パターン層は、水平方向に互いに離隔した複数個の導電性パターンを含み、
前記第2絶縁層は、前記複数個の導電性パターンのそれぞれと垂直方向に重なり、互いに水平方向に離隔した複数個の絶縁パターンを含む、請求項16又は17に記載のアンテナ基板。
【請求項19】
前記複数個の絶縁パターンのそれぞれの幅は、前記複数個の導電性パターンのそれぞれの幅より大きい、請求項18に記載のアンテナ基板。
【請求項20】
基板と、
前記基板の上に配置され、開口部を備えた第1絶縁層と、
前記基板の上に配置され、前記第1絶縁層の前記開口部内に配置される導電性パターン層と、
前記導電性パターン層の上に配置された第2絶縁層と、を含み、
前記第1絶縁層は、前記第2絶縁層の物質と異なる物質を含み、
前記導電性パターン層及び前記第2絶縁層のそれぞれの幅は、前記開口部の幅と同一である、アンテナ基板。
【国際調査報告】