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特表2023-542870センサイベントカバレッジ及びエネルギー節約
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-12
(54)【発明の名称】センサイベントカバレッジ及びエネルギー節約
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/30 20060101AFI20231004BHJP
【FI】
G06F11/30 193
G06F11/30 140A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023516657
(86)(22)【出願日】2021-09-13
(85)【翻訳文提出日】2023-03-14
(86)【国際出願番号】 CN2021118003
(87)【国際公開番号】W WO2022053047
(87)【国際公開日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】17/019,818
(32)【優先日】2020-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【弁理士】
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(74)【復代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラクシット、サルバジット、ケー.
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン、ジョン、ディー.
(72)【発明者】
【氏名】フォックス、ジェレミー、アール.
(72)【発明者】
【氏名】クワトラ、シカール
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042JJ17
5B042MA08
5B042MC08
5B042MC38
(57)【要約】
センサイベントカバレッジ及びエネルギー節約のための方法は、センサネットワークにおける複数のセンサについてのデバイスセンサデータを受信する段階を備える。方法は更に、複数のセンサのうちの1又は複数のセンサが、特定の時点についてのイベント中にデータを取得していたことを示す、デバイスセンサデータにおける1又は複数の異常を識別する段階、及び、1又は複数の異常に基づいて、複数のセンサについての移動パターンを識別する段階を備える。方法は更に、1又は複数の異常及び移動パターンに基づいて、複数のセンサについてのベースエンゲージメントプロファイルを更新することに応答して、更新されたベースエンゲージメントプロファイルに基づいて、複数のセンサのうちの第1センサをアクティブ化する段階を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数のプロセッサによって、センサネットワークにおける複数のセンサについてのデバイスセンサデータを受信する段階;
1又は複数のプロセッサによって、前記複数のセンサのうちの1又は複数のセンサが特定の時点についてイベント中のデータを取得していたことを示す、前記デバイスセンサデータにおける1又は複数の異常を識別する段階;
1又は複数のプロセッサによって、前記1又は複数の異常に基づいて、前記複数のセンサについての移動パターンを識別する段階;及び
前記1又は複数の異常及び前記移動パターンに基づいて、前記複数のセンサについてのベースエンゲージメントプロファイルを更新することに応答して、1又は複数のプロセッサによって、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルに基づいて、前記複数のセンサのうちの第1センサをアクティブ化する段階
を備える方法。
【請求項2】
1又は複数のプロセッサによって、前記複数のセンサのうちの各センサについての時間ベースアクティブ化スケジュール、及び、ユーザ定義アクティブ化プリファレンスに基づいて、前記複数のセンサについての前記ベースエンゲージメントプロファイルを決定する段階を更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のセンサについて、様々な時点において十分なデバイスセンサデータが受信されたかどうかを決定するために、1又は複数のプロセッサによって、機械学習プロセスについての総反復回数を利用して、前記センサネットワークについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化するかどうかを決定する段階;及び、
前記総反復回数に到達したと決定することに応答して、1又は複数のプロセッサによって、前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化する段階
を更に備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
1又は複数のプロセッサによって、機械学習プロセスについての安定化反復回数を利用して、前記センサネットワークについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化するかどうかを決定する段階であって、前記安定化反復回数は、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルに追加の更新が無かった、前記デバイスセンサデータが受信された場合の数を表す、段階;及び、
前記安定化反復回数に到達したと決定したことに応答して、1又は複数のプロセッサによって、前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化する段階
を更に備える、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての前記デバイスセンサデータは、取得されたセンサ測定値、アクティブ化の指示、動作状態、取得された前記センサ測定値についてのタイムスタンプ、及び、取得された前記センサ測定値についての場所からなるグループから選択されるデータを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記移動パターンは、前記複数のセンサのうちの前記1又は複数のセンサのアクティブ化の場合を表す、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
1又は複数のプロセッサによって、イベントカバレッジエリアを表す前記複数のセンサのデータマトリックスを表示する段階であって、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルのうちの第1エンゲージメントプロファイルは、前記データマトリックス上に重ねられ、前記複数のセンサのうちの前記第1センサを含む、段階を更に備える、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体、及び、前記1又は複数の記憶媒体の少なくとも1つに記憶されたプログラム命令を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記プログラム命令は、
センサネットワークにおける複数のセンサについてのデバイスセンサデータを受信するためのプログラム命令;
前記デバイスセンサデータにおける1又は複数の異常を識別するためのプログラム命令;
前記1又は複数の異常に基づいて、前記複数のセンサについての移動パターンを識別するためのプログラム命令;及び
前記1又は複数の異常及び前記移動パターンに基づいて、前記複数のセンサについてのベースエンゲージメントプロファイルを更新することに応答して、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルに基づいて、前記複数のセンサのうちの第1センサをアクティブ化するためのプログラム命令
を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項9】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
前記複数のセンサのうちの各センサについての時間ベースアクティブ化スケジュール、及び、ユーザ定義アクティブ化プリファレンスに基づいて、前記複数のセンサについての前記ベースエンゲージメントプロファイルを決定する手順
を行わせる、請求項8に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項10】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
前記複数のセンサについて、様々な時点において十分なデバイスセンサデータが受信されたかどうかを決定するために、機械学習プロセスについての総反復回数を利用して、前記センサネットワークについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化するかどうかを決定する手順;及び
前記総反復回数に到達したと決定することに応答して、前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについて、更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化する手順
を行わせる、請求項9に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項11】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
機械学習プロセスについての安定化反復回数を利用して、前記センサネットワークについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化するかどうかを決定する手順であって、前記安定化反復回数は、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルに対して追加の更新が無かった、前記デバイスセンサデータが受信された場合の数を表す、手順;及び、
前記安定化反復回数に到達したと決定することに応答して、前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化する手順
を行わせる、請求項9に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項12】
前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての前記デバイスセンサデータは、取得されたセンサ測定値、アクティブ化の指示、動作状態、取得された前記センサ測定値についてのタイムスタンプ、及び、取得された前記センサ測定値についての場所からなるグループから選択されるデータを含む、請求項9に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項13】
前記移動パターンは、前記複数のセンサのうちの前記1又は複数のセンサのアクティブ化の場合を表す、請求項12に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項14】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
イベントカバレッジエリアを表す前記複数のセンサのデータマトリックスを表示する手順であって、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルのうちの第1エンゲージメントプロファイルは、前記データマトリックス上に重ねられ、前記複数のセンサのうちの前記第1センサを含む、手順
を行わせる、請求項9に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項15】
1又は複数のコンピュータプロセッサ;
1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体;及び
前記1又は複数のコンピュータプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行するための、前記コンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令
を備え、前記プログラム命令は、
センサネットワークにおける複数のセンサについてのデバイスセンサデータを受信するためのプログラム命令;
前記デバイスセンサデータにおける1又は複数の異常を識別するためのプログラム命令;
前記1又は複数の異常に基づいて、前記複数のセンサについての移動パターンを識別するためのプログラム命令;及び
前記1又は複数の異常及び前記移動パターンに基づいて、前記複数のセンサについてのベースエンゲージメントプロファイルを更新することに応答して、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルに基づいて、前記複数のセンサのうちの第1センサをアクティブ化するためのプログラム命令
を含む、コンピュータシステム。
【請求項16】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
前記複数のセンサのうちの各センサについての時間ベースアクティブ化スケジュール、及び、ユーザ定義アクティブ化プリファレンスに基づいて、前記複数のセンサについての前記ベースエンゲージメントプロファイルを決定する手順
を行わせる、請求項15に記載のコンピュータシステム。
【請求項17】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
前記複数のセンサについて、様々な時点において十分なデバイスセンサデータが受信されたかどうかを決定するために、機械学習プロセスについての総反復回数を利用して、前記センサネットワークについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化するかどうかを決定する手順;及び
前記総反復回数に到達したと決定することに応答して、前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについて、更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化する手順
を行わせる、請求項16に記載のコンピュータシステム。
【請求項18】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
機械学習プロセスについての安定化反復回数を利用して、前記センサネットワークについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化するかどうかを決定する手順であって、前記安定化反復回数は、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルに対して追加の更新が無かった、前記デバイスセンサデータが受信された場合の数を表す、手順;及び、
前記安定化反復回数に到達したと決定することに応答して、前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化する手順
を行わせる、請求項16に記載のコンピュータシステム。
【請求項19】
前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての前記デバイスセンサデータは、取得されたセンサ測定値、アクティブ化の指示、動作状態、取得された前記センサ測定値についてのタイムスタンプ、及び、取得された前記センサ測定値についての場所からなるグループから選択されるデータを含む、請求項16に記載のコンピュータシステム。
【請求項20】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
イベントカバレッジエリアを表す前記複数のセンサのデータマトリックスを表示する手順であって、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルのうちの第1エンゲージメントプロファイルは、前記データマトリックス上に重ねられ、前記複数のセンサのうちの前記第1センサを含む、手順
を行わせる、請求項16に記載のコンピュータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、センサネットワーク、特に、エネルギー消費を最低限に抑えながらイベントカバレッジを提供するようにセンサネットワークを管理することに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットオブシングス(IoT)デバイスとも称される相互関連コンピューティングデバイスは、多くの場合、バッテリで動作し、電気インフラストラクチャへのアクセスが限定されている、又は無いリモートエリアに配備される。バッテリで動作するIoTデバイスは、センサデータをキャプチャして、評価のためにネットワークを介してセンサデータをリモートデバイスへ送信することが可能である。バッテリで動作するIoTデバイスは、電気インフラストラクチャに接続されていないので、データがキャプチャされること、及び、イベントが登録されることを確実にするために、定期的なバッテリ交換又は再充電が必要である。IoTデバイスは、太陽光及び風力を通じて環境からエネルギーを回収し得、バッテリを定期的に再充電するが、連続的な充電サイクルは、バッテリの予想寿命中に、バッテリ容量を低減させる。
【発明の概要】
【0003】
本発明による実施形態は、センサイベントカバレッジ及びエネルギー節約のための方法、コンピュータプログラム製品及びコンピュータシステムを開示し、方法、コンピュータプログラム製品、及びコンピュータシステムは、センサネットワークにおける複数のセンサについてのデバイスセンサデータを受信し得る。方法、コンピュータプログラム製品、及びコンピュータシステムは、センサネットワークにおける複数のセンサについてのデバイスセンサデータを受信し得る。方法、コンピュータプログラム製品、及びコンピュータシステムは、特定の時点のイベント中に複数のセンサのうちの1又は複数のセンサがデータを取得していたことを示す、デバイスセンサデータにおける1又は複数の異常を識別し得る。方法、コンピュータプログラム製品及びコンピュータシステムは、1又は複数の異常に基づいて、複数のセンサについての移動パターンを識別し得る。方法、コンピュータプログラム製品、及びコンピュータシステムは、1又は複数の異常及び移動パターンに基づいて、複数のセンサについてのベースエンゲージメントプロファイルの更新に応答して、更新されたベースエンゲージメントプロファイルに基づいて、複数のセンサのうちの第1センサをアクティブ化し得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】本発明の実施形態による分散型データ処理環境を示す機能ブロック図である。
【0005】
図2】本発明の実施形態による、センサネットワークイベントカバレッジを提供するための、図1の分散型データ処理環境内のサーバコンピュータ上のセンサイベントカバレッジプログラムの動作段階を示すフローチャートである。
【0006】
図3A】本発明の実施形態による、センサイベントカバレッジプログラムによるセンサネットワークイベントカバレッジについての時間(n)におけるアクティブエンゲージメントパターンの例を示す。
【0007】
図3B】本発明の実施形態による、センサイベントカバレッジプログラムによるセンサネットワークイベントカバレッジについての時間(n+50)におけるアクティブエンゲージメントパターンの例を示す。
【0008】
図3C】本発明の実施形態による、異なる季節についてのセンサイベントカバレッジプログラムによるセンサネットワークイベントカバレッジについての時間(n+100)におけるアクティブエンゲージメントパターンの例を示す。
【0009】
図4】本発明の実施形態による、センサイベントカバレッジプログラムによるセンサネットワークイベントカバレッジについての時間(n)におけるアクティブエンゲージメントパターンの例を示す。
【0010】
図5】本発明の実施形態による、図1の分散型データ処理環境内のセンサイベントカバレッジプログラムを実行するサーバコンピュータのコンポーネントのブロック図を示す。
【0011】
図6】本発明の実施形態によるクラウドコンピューティング環境を示す。
【0012】
図7】本発明の実施形態による抽象化モデル層を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
インターネットオブシングス(IoT)センサネットワークは、イベントカバレッジを提供するために複数の相互関連コンピューティングデバイスを利用して、データをキャプチャするが、IoTセンサネットワークにおけるすべてのIoTセンサが、データをキャプチャ及び送信し、従ってエネルギーを消費する必要があるわけではない。本発明の実施形態は、エンゲージメントプロファイルに基づいて、イベントカバレッジエリアにおけるセンサの一部をアクティブ化して、データをキャプチャ及び送信し、イベントカバレッジを提供するように、IoTセンサネットワークを管理する。IoTセンサネットワークのセンサの一部が、エンゲージメントプロファイルに基づいてイベントカバレッジを提供する必要がない場合において、当該センサの一部は、低エネルギー消費状態(例えばスリープモード)に置かれている。低エネルギー消費状態において、IoTネットワークセンサの当該センサの一部は、アクティブ化のための命令を受信し得るが、当該センサの一部はイベントカバレッジエリアの外にあるので、データをキャプチャ及び送信する必要はない。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態による分散型データ処理環境を示す機能ブロック図である。分散型データ処理環境は、ネットワーク106を通じてすべて相互接続されるサーバコンピュータ102、クライアントデバイス104及びセンサネットワーク122を含む。
【0015】
サーバコンピュータ102は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、専用コンピュータサーバ、スマートフォン、又は、センサイベントカバレッジプログラム108の様々な実施形態を実行可能な任意のコンピュータシステムであり得る。特定の実施形態において、データセンタ及びクラウドコンピューティングアプリケーションにおいて一般的であるように、サーバコンピュータ102は、ネットワーク106を通じてアクセスされた場合にシームレスなリソースの単一のプールとして動作するクラスタ化されたコンピュータ及びコンポーネントを利用するコンピュータシステムを表す。一般に、サーバコンピュータ102は、機械可読プログラム命令の実行と、ネットワークを介した他のコンピュータデバイスとの通信とができる任意のプログラム可能な電子デバイス又はプログラム可能な電子デバイスの組み合わせを表す。サーバコンピュータ102は、(図1に示されない)他のコンピュータデバイスと通信して、コンピュータデバイスに情報をクエリする能力を有する。本実施形態において、サーバコンピュータ102は、データベース110と通信することが可能なセンサイベントカバレッジプログラム108を含み、ここで、データベース110は、デバイスエンゲージメントプロファイル112、センサデータ114、異常データ116、及び移動パターンデータ118を含む。
【0016】
クライアントデバイス104は、携帯電話、スマートフォン、スマートウォッチ、ラップトップ、タブレットコンピュータ、又は、ネットワーク106を介して通信可能な任意の他の電子デバイスであり得る。一般に、クライアントデバイス104は、機械可読プログラム命令を実行すること、及び、ネットワーク106などのネットワークを介して分散型データ処理環境内の他のコンピューティングデバイス(不図示)と通信することが可能な1又は複数のプログラム可能な電子デバイス、又は、プログラム可能な電子デバイスの組み合わせを表す。一実施形態において、クライアントコンピューティングデバイス104は、ユーザに関連する1又は複数のデバイスを表す。クライアントデバイス104は、ユーザインタフェース120を含み、ここで、ユーザインタフェース120は、クライアントデバイス104のユーザが、サーバコンピュータ102上のセンサイベントカバレッジプログラム108とインタラクトすることを可能にする。
【0017】
センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワーク122におけるセンサ124A、124B、及び124Nとして指定された複数のセンサについてのエンゲージメントプロファイル112を利用して、センサネットワーク122における特定のセンサをいつアクティブ化及び非アクティブ化するかを決定し、イベントカバレッジを提供する。本実施形態において、複数のエンゲージメントプロファイル112のうちの1又は複数のエンゲージメントプロファイル112は、複数のセンサのうちのセンサ(例えばセンサ124A)に関連付けられる。センサ124Aは、センサネットワーク122における第1センサを表し、センサ124Bは第2センサを表し、センサ124Nは最終センサを表し、ここで、センサ124Nは、例えば、センサネットワーク122における第20センサ又は第45センサを表し得ることに留意されたい。イベントカバレッジは、センサイベントカバレッジプログラム108が、センサネットワーク122における1又は複数のセンサをアクティブ化して、イベントの発生中にデータをキャプチャ及び送信する場合を表す。センサイベントカバレッジプログラム108は、センサ124A、124B、及び124Nについての知られている場所、及び、決定されたイベントカバレッジエリアを利用して、エンゲージメントプロファイル112を確立する。
【0018】
センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワーク122におけるセンサ124A、124B、及び124Nについて、ベースエンゲージメントプロファイル112を決定し、ここで、センサイベントカバレッジプログラム108は、センサ124A、124B、及び124Nについて、時間ベースアクティブ化スケジュール及び/又はユーザ定義アクティブ化プリファレンスを利用する。センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワーク122における各センサ(例えばセンサ124B)からデバイスセンサデータ114を受信し、ここで、デバイスセンサデータ114は、各センサ124A、124B、及び124Nについての、キャプチャされたデータの時間、キャプチャされたデータの理由、キャプチャされた1又は複数のデータ型、及び、送信された1又は複数のデータ型を示す。センサイベントカバレッジプログラム108は、受信されたデバイスセンサデータ114における異常を識別し、識別された異常に基づいて移動パターンを識別する。その後、センサイベントカバレッジプログラム108は、デバイスセンサデータ114を記憶し、識別された異常を異常データ116として記憶し、識別された移動パターンを移動パターンデータ118として記憶する。センサイベントカバレッジプログラム108は、受信されたデバイスセンサデータ114、異常データ116及び移動パターンデータ118に基づいて、機械学習プロセスの反復を通じて、センサネットワーク122についてのベースエンゲージメントプロファイル112を更新する。
【0019】
センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワーク122におけるセンサ124A、124B、及び124Nについてのエンゲージメントプロファイル112を初期化するかどうかを決定する。センサイベントカバレッジプログラム108がエンゲージメントプロファイル112を初期化することを決定することに応答して、センサイベントカバレッジプログラム108は、エンゲージメントプロファイル112に基づいてセンサネットワーク122における各センサをアクティブ化する。センサイベントカバレッジプログラム108がセンサイベントカバレッジプログラム108を初期化しないと決定することに応答して、センサイベントカバレッジプログラム108は、追加のデバイスセンサデータ114を受信することに戻り、機械学習プロセスの別の反復を実行してエンゲージメントプロファイル112を更に更新する。センサイベントカバレッジプログラム108が、センサネットワーク122における各センサをアクティブ化及び非アクティブ化するとき、センサイベントカバレッジプログラム108は、受信されたデバイスセンサデータ114に基づいて、センサネットワーク122についてのエンゲージメントプロファイル112を更新する。
【0020】
データベース110は、エンゲージメントプロファイル112、デバイスセンサデータ114、異常データ116、及び移動パターンデータ118などのセンサイベントカバレッジプログラム108によって利用されるデータのレポジトリである。示される実施形態において、データベース110は、サーバコンピュータ102上に存在する。別の実施形態において、センサイベントカバレッジプログラム108がデータベース110へのアクセスを有するという条件で、データベース110は、分散型データ処理環境内のクライアントデバイス104又は他の箇所に存在してよい。データベース110は、データベースサーバ、ハードディスクドライブ又はフラッシュメモリなど、生成された設計プログラム108によってアクセス及び利用され得るデータ及び構成ファイルを記憶可能な任意のタイプのストレージデバイスを用いて実装され得る。
【0021】
センサ124A、124B及び124Nについてのエンゲージメントプロファイル112は、センサ124A、124B及び124Nのアクティブ化及び非アクティブ化についての命令を提供し、ここで、センサのアクティブ化は、センサがデータをキャプチャし、データを送信していることを示し、センサの非アクティブ化は、センサが低電力消費状態(例えばスリープモード)にあることを示す。デバイスセンサデータ114は、各センサ124A、124B及び124Nについての、キャプチャされたデータの時間、キャプチャされたデータの理由、キャプチャされた1又は複数のデータ型、及び送信された1又は複数のデータ型などの情報を含む。異常データ116は、センサネットワーク122における他のセンサ(例えば、センサ124B及び124N)によってキャプチャされたデータと比較して不規則的であるとセンサイベントカバレッジプログラム108が識別した、センサネットワーク122における特定のセンサ(例えばセンサ124A)によってキャプチャされたデータを含む。移動パターンデータ118は、デバイスセンサデータ114及び異常データ116に基づいてセンサイベントカバレッジプログラム108が識別する、センサネットワーク122を跨ぐ移動パターン又は変更を含む。
【0022】
一般に、ネットワーク106は、サーバコンピュータ102、クライアントデバイス104及びセンサネットワーク122の間の通信をサポートする接続及びプロトコルの任意の組み合わせであり得る。ネットワーク106は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラネットワーク、又は前述のものの任意の組み合わせを含み得ると共に、有線接続、無線接続及び/又は光ファイバ接続を更に含み得る。一実施形態において、センサイベントカバレッジプログラム108は、クライアントデバイス104のユーザがネットワーク106を介してアクセス可能なウェブサービスであり得る。別の実施形態において、センサイベントカバレッジプログラム108は、サーバコンピュータ102のユーザによって直接操作され得る。センサネットワーク122は、センサ124A、124B及び124N及びネットワーク106の間の通信をサポートする接続及びプロトコルの任意の組み合わせであり得る。センサネットワーク122は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラネットワーク、又は、上述の任意の組み合わせを含み得、ネットワーク106から独立した、有線、無線、及び/又は光ファイバ接続を更に含み得る。
【0023】
図2は、本発明の実施形態による、センサネットワークイベントカバレッジを提供するための、図1の分散型データ処理環境内のサーバコンピュータ上のセンサイベントカバレッジプログラムの動作段階を示すフローチャートである。
【0024】
訓練フェーズについては、センサネットワークにおける各センサは、センサデータを連続的にキャプチャし、キャプチャされたセンサデータの分析に基づいて、センサイベントカバレッジプログラムがキャプチャされたセンサデータにおける異常を識別する。センサネットワークにおける各センサは、固有の識別マーカを含み、各キャプチャされたセンサデータについてのそれぞれの認証情報はデータベースに記憶される。センサイベントカバレッジプログラムを有するサーバコンピュータが、センサネットワークにおける各センサからセンサデータを受信するとき、特定のセンサをキャプチャされたセンサデータと関連付けるために、各センサについての固有識別マーカが含められる。センサイベントカバレッジプログラムは、識別された異常に基づいて移動パターンを識別し得る。異なる時点(n)についてのセンサデータ値マトリックスがセンサイベントカバレッジプログラムのニューラルネットワークモデルに供給される。一実施形態において、値は「0」及び「1」に正規化され得、それぞれ、非アクティブセンサ及びアクティブセンサを表す。非アクティブセンサは、特定の時点(n)においてデータを取得していないセンサを表し得、アクティブセンサは、特定の時点(n)においてデータを取得しているセンサを表し得る。別の実施形態において、センサデータ値マトリックスにおける値は、特定のセンサについてのセンサ測定値(例えば25℃)を含み得る。更に別の実施形態において、センサデータ値マトリックスにおける値は、特定のセンサが正常状態で動作しているか、又は、異常検出状態で動作しているかを示し得る。例示的なセンサデータ値マトリックスの視覚表現が、図3Aから図3Cに関して更に詳細に説明される。
【0025】
センサイベントカバレッジプログラムは、冗長な特徴を低減することによって次元削減を展開し、分類をより容易にし、入力された特徴をニューラルネットワークモデルに供給し得る。次元削減教師なし学習法(例えばモンテカルロ法)は、特徴を経時的に低減又は除去すること、又はこの例において、センサ測定値の1又は複数に対する依存性を低減することを可能にし得る。次元削減教師なし学習法は、より高い正確度を達成し、重みを調整しモデルをより速く訓練するプロセスを促進する。ニューラルネットワークが各反復(すなわち、時間(n+2)、時間(n+3)、...)で訓練されるときに訓練プロセスにおける別の反復及び重みが調整されるときに、ニューラルネットワーク出力は、時間(n+1)についてのセンサ値データと比較される。センサイベントカバレッジプログラムは、アクティブセンサセットについての現在の時間スニペットと比較して、期待されるアクティブセンサセットがどうあるべきかを提供するように、いつニューラルネットワークが十分に訓練されたかを判定する。
【0026】
動作フェーズについては、センサネットワークがデータを収集してない(すなわち、イベントが発生していない)ときの場合、ニューラルネットワークは、パターンを推論するためのデータを有さず、予測フレームワークの上に重ねられているものはスカウティングモードである。スカウティングモードは、センサネットワークにおける最小セットのセンサをアクティブ化してデータを収集し、ここで、最小セットのセンサは、センサネットワークにおけるセンサのサブセットを表す。センサネットワークにおけるセンサのサブセットは、ユーザ定義の指定されたスカウトセンサ、もっともアクティブなセンサ、異常な検出ポイントであるセンサに基づいて、及びランダムに選択され得る。動作モード中、スカウトデータはイベントをシグナリングし、時間(n)データは、センサネットワークにおける少なくとも1つのセンサについて存在する。センサイベントカバレッジプログラムのニューラルネットワークは、時間(n)についてのセンサ値データを入力し、訓練された重みを有する内部層は出力値を計算し、センサイベントカバレッジプログラムのニューラルネットワークは、時間(n+1)センサアクティブ化セットを出力する。センサイベントカバレッジプログラムは、センサアクティブ化セットを利用して、適宜に起動信号を送信してセンサをアクティブ化し、スリープ信号を送信してセンサを非アクティブ化する。
【0027】
センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークについてのベースエンゲージメントプロファイルを決定する(202)。本実施形態において、センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおける任意のセンサが時間ベースアクティブ化スケジュール、及び/又はユーザ定義アクティブ化プリファレンスを利用するかどうかを識別することによって、センサネットワークについてベースエンゲージメントプロファイルを決定する。時間ベースアクティブ化スケジュールの一例において、センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおけるセンサが、設定時間間隔(例えば、20分ごと)に基づいて、アクティブ化及び非アクティブ化し得ると識別し、ここで、センサは、第1時間間隔でアクティブ化してデータを取得し、その後、第2時間間隔に到達するまで非アクティブ化する。時間ベースアクティブ化スケジュールの別の例において、センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおけるセンサが、一日のうちの特定の時間(例えば仕事の時間)にわたってアクティブ及び非アクティブ化し得ると識別し、ここで、センサは、午前8時から午後6時の時間にアクティブであり、他のすべての時間にわたって非アクティブである。ユーザ定義アクティブ化プリファレンスの一例において、センサイベントカバレッジプログラム108は、ユーザがセンサネットワークにおけるセンサのサブセットをグループ化したと識別し、ここで、サブセットにおけるアクティブ化するセンサは、サブセットにおける残りのセンサのアクティブ化をもたらし、サブセットにおける非アクティブ化するセンサは、サブセットにおける残りのセンサの非アクティブ化をもたらす。ユーザ定義アクティブ化プリファレンスの別の例において、センサイベントカバレッジプログラム108は、所与の範囲(例えば、X>15℃)における測定値については、センサがアクティブ化を維持するようにユーザが指定したと識別し、ここで、センサは、センサについての測定値がもはや所与の範囲でなくなった(例えば、X≦15℃)場合に非アクティブ化し得る。センサイベントカバレッジプログラム108は、識別された時間ベースアクティブ化スケジュール及びユーザ定義アクティブ化プリファレンスを利用して、センサプロファイルにおける各センサについてのベースエンゲージメントプロファイルを決定してイベントカバレッジを提供する。
【0028】
センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおける各センサからデータを受信する(204)。センサネットワークにおける各センサは、センサタイプ及び既知の場所を識別するための固有識別マーカを含み、ここで、各センサによってキャプチャされたデバイスセンサデータについての固有識別マーカ及びそれぞれの認証情報はデータベースに記憶される。デバイスセンサデータは、取得された測定値(例えば、温度、湿度、音)、アクティブ化の指示(すなわち、アクティブ化又は非アクティブ化)、動作状態(すなわち、正常状態、異常状態、エラー状態)、取得された測定値のタイムスタンプ、及び取得された測定値の場所を含み得る。センサイベントカバレッジプログラム108は、データ値マトリックスの形式で、時間(n)についてのデバイスセンサデータを受信し、ここで、データ値マトリックスにおける各値は、センサネットワークにおける単一センサの取得された測定値によって表される。センサイベントカバレッジプログラム108は、固有識別マーカを有するデバイスセンサデータをセンサネットワークにおける各センサから受信し、受信されたセンサデータを利用して異常を識別する。センサイベントカバレッジプログラム108は、取得された測定値についての場所を利用して、マップ上に視覚的オーバレイを作成し得、ここで、センサイベントカバレッジプログラム108は、ユーザに関連付けられたクライアントデバイス上に、センサの場所を用いて、マップ上にオーバレイを表示し得る。ユーザは、センサネットワークにおける1又は複数のセンサを選択して、(212)に関して更に詳細に説明される、その後のベースエンゲージメントプロファイルの更新から除外し得る。
【0029】
センサイベントカバレッジプログラム108は、受信されたデータにおける異常を識別する(206)。本実施形態において、センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおける単一センサについての受信されたデバイスセンサデータを、時間(n)についてのセンサネットワークにおける残りのセンサと比較することによって、センサネットワークにおける1又は複数のセンサについて異常を識別する。センサネットワークにおけるセンサについての受信されたデバイスセンサデータにおいてセンサイベントカバレッジプログラム108が識別する異常は、センサがアクティブであり、時間(n)についてのイベント中にデータを取得していたことを示す。イベントは、データを取得すること、及び/又はアクションを実行することのためにセンサのアクティブ化を必要とする、センサの周辺(すなわち、イベントカバレッジエリア)における出来事を表す。一例において、複数のカメラデバイスは小売店の場所に位置し、ここで、複数のカメラデバイスのうちの各カメラデバイスは、それぞれのカメラをアクティブ化するための動きセンサを含む。センサイベントカバレッジプログラム108は、時間(n)において、第2カメラデバイスと併せて、第1カメラデバイスがアクティブ化することを示す、複数のカメラデバイスにおける異常を識別する。しかしながら、その後のデバイスセンサデータの受信の反復において、センサイベントカバレッジプログラム108は、時間(n+1)において、第3カメラデバイスと併せて、第1カメラデバイスがアクティブ化するが、第2カメラデバイスは非アクティブのままであることを示す、複数のカメラデバイスにおける異常を識別する。センサイベントカバレッジプログラム108は、複数の時点(すなわち、時間(n+1)、時間(n+2)、時間(n+3)...)において、小売店の場所における複数のカメラについて識別された異常を識別し、従う。
【0030】
別の例において、複数の温度センサが農地に位置し、ここで、複数の温度センサからの各温度は、時間(n)における温度測定値及び温度閾値(例えば、x>25℃)を取得し、温度センサの周辺における灌漑システムの一部をアクティブ化する。灌漑システムの一部のアクティブ化は、電子制御式水バルブを開き、温度閾値を上回る測定値を有する温度センサの周辺における農地の一部における土壌が特定の水分レベルを維持することを確実にすることを含み得る。センサイベントカバレッジプログラム108は、第1温度センサが、時間(n)において温度閾値を上回る第1測定値を登録したことを示す、複数の温度センサデータにおける異常を識別する。しかしながら、その後の温度センサデータの受信の反復において、センサイベントカバレッジプログラム108は、第1、第2及び第3温度センサが、時間(n+1)において、温度閾値を上回る第1、第2、及び第3測定値を登録したことを示す、複数の温度センサデータにおける異常を識別する。センサイベントカバレッジプログラム108は、複数の時点(すなわち、時間(n+1)、時間(n+2)、時間(n+3)...)における、農地に位置する複数の温度センサについての識別された異常を識別し、従う。
【0031】
センサイベントカバレッジプログラム108は、識別された異常に基づいて移動パターンを識別する(208)。センサイベントカバレッジプログラム108は、時間(n)における受信されたデバイスセンサデータについての識別された異常と、時間(n-1)、時間(n-2)、その他における受信されたデバイスセンサについての任意の過去に識別された異常との比較に基づいて移動パターンを識別する。説明の目的で、移動パターンは、センサネットワークにおけるセンサのサブセットのアクティブ化の場合を表し、ここで、センサネットワークからのアクティブセンサのサブセットは、異なる時点(例えば、時間(n-1)対時間(n)対時間(n+1))で変化し得る。複数のカメラデバイスが小売店の場所に位置する一例において、センサイベントカバレッジプログラム108は、時間(n)において、第2カメラデバイスと併せて、第1カメラデバイスがアクティブ化することを示す、複数のカメラデバイスにおける異常を識別する。センサイベントカバレッジプログラム108はまた、時間(n-1)において、第3カメラデバイスと併せて、第1カメラデバイスがアクティブ化し、時間(n-2)において、第4カメラデバイスと併せて、第1カメラデバイスがアクティブ化することを示す、複数のカメラデバイスにおける異常を過去に識別した。センサイベントカバレッジプログラム108は、時間(n)における識別された異常を、時間(n-1)及び時間(n-2)における過去に識別された異常と比較し、センサネットワークにおけるセンサについての移動パターンを識別する。センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおける動きセンサを有するカメラデバイスの各々についての既知の場所を利用して、互いに対して、センサネットワークにおける動きセンサの各々が、いつ、どのようにアクティブ化及び非アクティブ化するかを決定する。
【0032】
複数の温度センサが農地に位置する別の例において、センサイベントカバレッジプログラム108は、第1温度センサが、時間(n)において、温度閾値を上回る第1測定値を登録したことを示す複数の温度センサにおける異常を識別した。センサイベントカバレッジプログラム108はまた、第2温度センサが、時間(n-1)において、温度閾値を上回る第2測定値を登録し、第3温度センサが、時間(n-2)において、温度閾値を上回る第3測定値を登録し、第4温度センサが、時間(n-3)において、温度閾値を上回る第4測定値を登録したことを示す、複数の温度センサにおける異常を過去に識別した。センサイベントカバレッジプログラム108は、時間(n)における識別された異常を、時間(n-1)、時間(n-2)、及び時間(n-3)における過去に識別された異常と比較し、センサネットワークにおけるセンサについての移動パターンを識別する。センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおける温度センサの各々についての既知の場所を利用して、互いに対して、センサネットワークにおける温度センサの各々が、いつ、どのようにアクティブ化し、非アクティブ化するかを決定する。
【0033】
センサイベントカバレッジプログラム108は、受信されたデータ、識別された異常、及び識別された移動パターンを記憶する(210)。センサネットワークにおける各センサについての固有識別マーカ及び関連付けられたタイムスタンプを利用して、センサイベントカバレッジプログラム108は、データベースにおける時間(n)におけるセンサネットワークについての受信されたセンサデータ、異常データ、及び移動パターンデータを記憶する。時間(n)におけるセンサネットワークについての組み合わされたデータを記憶することは、機械学習プロセスのためにデータをコンパイルして、(202)において確立されたセンサネットワークについてのベースエンゲージメントプロファイルを更新する単一の反復を表す。時間(n-1)におけるセンサネットワークについての組み合わされたデータを記憶する前の場合、及び、時間(n+1)においてセンサネットワークについての組み合わされたデータを記憶する後の場合は各々、機械学習プロセスのためにデータをコンパイルし、(202)において確立されたセンサネットワークについてのベースエンゲージメントプロファイルを連続的に更新する別の反復を表す。
【0034】
センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワーク(212)についてのベースエンゲージメントプロファイルを更新する。センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおける各センサについての受信されたセンサデータ、異常データ、及び移動パターンデータに基づいて、センサネットワークについてのベースエンゲージメントプロファイルを更新する。前に説明されたように、エンゲージメントプロファイルは、センサネットワークにおける各センサのアクティブ化及び非アクティブ化のための命令を提供して特定時点におけるイベントカバレッジを提供し、ここで、センサのアクティブ化は、センサがデータをキャプチャし、データを送信していることを示し、センサの非アクティブ化は、センサが低電力消費状態(例えば、スリープモード)にあることを示す。一例において、センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおけるカメラデバイスに関連付けられた動きセンサが一日の特定の時間帯にわたってアクティブ化及び非アクティブ化する時間ベースアクティブ化スケジュールに基づいて、ベースエンゲージメントプロファイルを過去に決定した。ここで、動きセンサは、午前8時から午後6時の間の時間帯にアクティブであり、他のすべての時間帯に非アクティブである。しかしながら、機械学習プロセスの複数の反復に基づいて、センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおける動きセンサの一部のみが一日の特定の時間帯における特定の時点(例えば、時間(n-1)、時間(n)、時間(n+1))においてデータをアクティブに取得していたことを示す、センサネットワークにおける動きセンサについての移動パターンを識別した。センサイベントカバレッジプログラム108は、時間ベースアクティブ化スケジュールを、センサネットワークにおけるセンサについての識別された移動パターンと組み合わせることによってベースエンゲージメントプロファイルを更新する。その結果、センサネットワークにおける動きセンサの一部のみが、午前8時から午後6時の時間帯の間の特定の時点にアクティブ化する。センサイベントカバレッジプログラム108はまた、動きセンサのどの一部が特定時点においてアクティブ化したかを識別し、ここで、センサネットワークにおける動きセンサの第1部分は、時間(n-1)においてアクティブ化し、センサネットワークにおける動きセンサの第2部分は、時間(n)においてアクティブ化することに留意されたい。動きセンサの第1部分における1又は複数のセンサは、動きセンサの第2部分における1又は複数のセンサと同一であり得る。
【0035】
別の例において、センサイベントカバレッジプログラム108は、時間ベースアクティブ化スケジュール、及び、センサネットワークにおける温度センサをアクティブ化するためのユーザ定義アクティブ化プリファレンスの両方に基づいて、ベースエンゲージメントプロファイルを過去に決定した。センサイベントカバレッジプログラム108は、温度センサネットワークにおける各温度センサが30分ごとにアクティブ化されて温度測定値を取得することを時間ベースアクティブ化スケジュールが要求していると過去に決定した。センサイベントカバレッジプログラム108は、ユーザ定義アクティブ化プリファレンスが、サブセットにおける特定の温度センサからの温度測定値が所与の範囲(例えば、X>15℃)にあるとき、センサネットワークにおける温度センサのサブセットをアクティブ化すること、及び、サブセットにおける特定の温度センサからの温度測定値が所与の範囲(例えば、X≦15℃)の外にあるとき、センサネットワークにおける温度センサのサブセットを非アクティブ化することを含むと過去に決定した。機械学習プロセスの複数の反復に基づいて、センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおける温度センサが、周囲温度が所与の範囲にあるときの日中の時間帯のみデータを取得していたことを示す、センサネットワークにおける温度センサについての移動パターンを識別した。更に、センサイベントカバレッジプログラム108は、温度センサのサブセットの一部のみが、所与の範囲におけるデータを取得していたこと、及び、温度センサのサブセットの残りの一部が、所与の範囲の外のデータを取得していたことを示す、センサネットワークにおける温度センサについての移動パターンを識別した。センサイベントカバレッジプログラム108は、識別された移動パターンに基づいて、センサネットワークについてのベースエンゲージメントプロファイルを更新し、データを取得するために温度センサがアクティブであるとき(すなわち、日中の時間)を更に低減し、温度センサのサブセットを、温度測定値データを取得するためにアクティブ化される温度センサのサブセットの識別された一部に更に低減する。
【0036】
センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークについてのエンゲージメントプロファイルを初期化するかどうかを決定する(決定214)。一実施形態において、センサイベントカバレッジプログラム108は、機械学習プロセスについての総反復回数(例えば、100回反復)を利用して、十分なデバイスセンサデータが、様々な時点で受信されたかどうかを決定し、センサネットワークにおけるセンサについてのエンゲージメントプロファイルを確立する。別の実施形態において、センサイベントカバレッジプログラム108は、機械学習プロセスについての安定化反復回数(例えば10反復)を利用し、ここで、安定化反復回数は、エンゲージメントプロファイルの更新が無い、様々な時点において収集されたデータの量を表す。センサイベントカバレッジプログラム108が、センサネットワークについてのエンゲージメントプロファイルを初期化することを決定するイベントにおいて(決定214の「はい」分岐)、センサイベントカバレッジプログラム108は、エンゲージメントプロファイル(216)に基づいてセンサネットワークにおける各センサをアクティブ化する。センサイベントカバレッジプログラム108が、センサネットワークについてのエンゲージメントプロファイルを初期化しないと決定するイベントにおいて(決定214の「いいえ」分岐)、センサイベントカバレッジプログラム108は、機械学習プロセスの別の反復を実行し、センサネットワークにおける各センサから時間(n+1)における追加データを受信することに戻り、調整を伴ってセンサネットワークについてのエンゲージメントプロファイルを更に更新する。
【0037】
センサイベントカバレッジプログラム108は、エンゲージメントプロファイルに基づいて、センサネットワークにおける各センサをアクティブ化する(216)。各時点について、センサイベントカバレッジプログラム108は、エンゲージメントプロファイルに基づいてセンサネットワークにおける各センサをアクティブ化し、エンゲージメントプロファイルに基づいて、任意のセンサを同様に非アクティブ化する。エンゲージメントプロファイルは、様々な期間にわたり、センサネットワークの意図された利用に依存する。一例において、センサイベントカバレッジプログラム108は、7日にわたって作成されたエンゲージメントプロファイルに従って、小売店の場所におけるカメラデバイスに関連付けられた動きセンサをアクティブ化及び非アクティブ化し、ここで、7日後、エンゲージメントプロファイルは、更に7日間ごとに連続的に周回する。別の例において、センサイベントカバレッジプログラム108は、一年のすべての日について作成されたエンゲージメントプロファイルに従って、農地における温度センサをアクティブ化及び非アクティブ化する。季節及び太陽のパターンは毎日変化し、農地における温度センサのアクティブ化に影響を及ぼすからである。
【0038】
センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークについてのエンゲージメントプロファイルを更新する(218)。一例において、センサイベントカバレッジプログラム108は、7日にわたって作成されたエンゲージメントプロファイルに従って、小売店の場所におけるカメラデバイスに関連付けられた動きセンサをアクティブ化及び非アクティブ化し、ここで、7日後、エンゲージメントプロファイルは、更に7日間ごとに連続的に周回する。センサイベントカバレッジプログラム108が動きセンサについてのエンゲージメントプロファイルを利用するとき、センサイベントカバレッジプログラム108は、各アクティブセンサからデバイスセンサデータを連続的に受信し、追加の異常及び移動パターンを識別し、エンゲージメントプロファイルを更に更新し得る。この継続的な機械学習プロセスは、センサイベントカバレッジプログラム108が、一年の異なる時間についてのエンゲージメントプロファイルを更新することを可能にし、ここで、一年の異なる時間は、センサネットワークにおけるセンサが、エネルギー節約を維持しながら必要なイベントカバレッジを提供するために、どのようにアクティブ化及び非アクティブ化するかに影響を及ぼし得る。別の例において、センサイベントカバレッジプログラム108は、一年のすべての日について作成されたエンゲージメントプロファイルに従って、農地における温度センサをアクティブ化及び非アクティブ化する。季節及び太陽のパターンは毎日変化し、農地における温度センサのアクティブ化に影響を及ぼすからである。センサイベントカバレッジプログラム108が温度センサについてのエンゲージメントプロファイルを利用するとき、センサイベントカバレッジプログラム108は、各アクティブセンサからデバイスセンサデータを連続的に受信し、追加の異常及び移動パターンを識別し、エンゲージメントプロファイルを更に更新し得る。この継続的な機械学習プロセスは、センサイベントカバレッジプログラム108が、温度センサによって取得されるデータに影響を及ぼし得る、環境(すなわち農地)に新たに導入された任意の変数(例えば、太陽のパターンに影響を及ぼす構造物)についてエンゲージメントプロファイルを更新することを可能にする。
【0039】
図3Aは、本発明の実施形態による、センサイベントカバレッジプログラムによるセンサネットワークイベントカバレッジについての時間(n)におけるアクティブエンゲージメントパターンの例を示す。本実施形態において、センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおける様々な温度センサをアクティブ化し、ここで、各温度センサは、灌漑システムにおける電子制御式水バルブをアクティブ化することに関連付けられる。温度センサについての温度測定値が、閾値以上(例えば、X≧25℃)である場合、温度センサに関連付けられた電子制御式水バルブが開き、閾値を上回る温度測定値を有する温度センサの周辺における農地の一部における土壌が特定の水分レベルを維持することを確実にする。温度センサについての温度測定値が閾値を下回る場合(例えば、X<25℃)、温度センサに関連付けられた電子制御式水バルブは閉じる。センサネットワークにおける温度センサが、データを取得することによって電力を連続的に消費しないことを確実にするべく、センサイベントカバレッジプログラム108は、エンゲージメントプロファイルを利用して、データ値マトリックス302について、センサネットワークにおける温度センサをアクティブ化及び非アクティブ化する。この例において、アクティブ化温度センサは、「1」によって表され、非アクティブ温度センサは、「0」によって表される。機械学習プロセスの複数の反復を通じて、センサイベントカバレッジプログラム108は、時間(n)のエンゲージメントプロファイル304、時間(n+1)のエンゲージメントプロファイル306、及び時間(n+2)のエンゲージメントプロファイル308を確立した。
【0040】
センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおける温度センサについての異常及び移動パターンを過去に識別した。この例において、エンゲージメントプロファイル304、306及び308は各々、センサネットワークについての移動パターンを表し、データ値マトリックス302は農地を表し、ここで、各移動パターンは、農地上の太陽のパターンに関連付けられる。時間(n)(例えば、6月1日午前8時)において、農地上の太陽のパターンの縁が、エンゲージメントプロファイル304によって表され、ここで、エンゲージメントプロファイル304によって表される太陽のパターンの縁の内側に位置する温度センサはアクティブであり、エンゲージメントプロファイル304によって表される、太陽のパターンの縁の外側に位置する温度センサは非アクティブである。センサイベントカバレッジプログラム108は、移動パターンが太陽のパターンに関連付けられていると過去に決定し、ここで、太陽光に(直接又は間接的に)晒された温度センサは、温度測定値の急激な増加を経験する。結果として、太陽のパターンにカバーされて太陽光に晒されると、温度が急激に(例えば、5分)閾値を超え得る(例えば、X<25℃)。エンゲージメントプロファイル304の縁に位置する温度センサ310については、センサイベントカバレッジプログラム108は、温度センサ310の初期化及び較正期間(例えば、30秒)を考慮し、太陽のパターンの下で太陽光に晒される前にアクティブ化するように温度センサ310に命令する。
【0041】
図3Bは、本発明の実施形態による、センサイベントカバレッジプログラムによるセンサネットワークイベントカバレッジについての時間(n+50)におけるアクティブエンゲージメントパターンの例を示す。時間(n+50)(例えば、6月1日午後12時)において、農地上の太陽のパターンの縁が、エンゲージメントプロファイル306によって表され、ここで、エンゲージメントプロファイル306によって表される太陽のパターンの縁の内側に位置する温度センサはアクティブであり、エンゲージメントプロファイル306によって表される、太陽のパターンの縁の外側に位置する温度センサは非アクティブである。図3Bでは示されていないが、例えば、時間(n)と時間(n+50)との間に複数のエンゲージメントプロファイルがあり、ここで、複数のエンゲージメントプロファイルは、エンゲージメントプロファイル304からエンゲージメントプロファイル306への移行を提供する。
【0042】
図3Cは、本発明の実施形態による、異なる季節についてのセンサイベントカバレッジプログラムによるセンサネットワークイベントカバレッジについての時間(n+100)におけるアクティブエンゲージメントパターンの例を示す。時間(n+100)(例えば、6月1日午後4時)において、農地上の太陽のパターンの縁が、エンゲージメントプロファイル308によって表され、ここで、エンゲージメントプロファイル308によって表される太陽のパターンの縁の内側に位置する温度センサはアクティブであり、エンゲージメントプロファイル308によって表される、太陽のパターンの縁の外側に位置する温度センサは非アクティブである。エンゲージメントプロファイル304及び306によってアクティブとして示されるセンサネットワークにおける温度センサの一部は、もはやエンゲージメントプロファイル308によってアクティブとして示されていないことに留意されたい。図3Cでは示されていないが、例えば、時間(n+50)と時間(n+100)との間に複数のエンゲージメントプロファイルがあり、ここで、複数のエンゲージメントプロファイルは、エンゲージメントプロファイル306からエンゲージメントプロファイル308への移行を提供する。
【0043】
図4は、本発明の実施形態による、センサイベントカバレッジプログラムによるセンサネットワークイベントカバレッジについての時間(n)におけるアクティブエンゲージメントパターンの例を示す。太陽のパターンが図3A図3Cにおける太陽のパターンと比較すると異なるときの、一年のうちの異なる時間の間に、センサイベントカバレッジプログラム108は、エンゲージメントプロファイルを利用して、図3A図3Cからのデータ値マトリックス302について、センサネットワークにおける温度センサをアクティブ化及び非アクティブ化する。アクティブ化温度センサは、「1」によって表され、非アクティブ温度センサは、「0」によって表される。機械学習プロセスの複数の反復を通じて、センサイベントカバレッジプログラム108は、一年のうちの異なる時間について、時間(n)についてのエンゲージメントプロファイル402、時間(n+1)についてのエンゲージメントプロファイル404、及び、時間(n+2)についてのエンゲージメントプロファイル406を確立する。センサイベントカバレッジプログラム108は、センサネットワークにおける温度センサについての異常及び移動パターンを過去に識別した。この例において、エンゲージメントプロファイル402、404、及び406は各々、センサネットワークについての移動パターンを表し、データ値マトリックス302は農地を表し、ここで、各移動パターンは、農地上の太陽のパターンに関連付けられる。
【0044】
時間(n)(例えば、10月1日午前8時)において、農地上の太陽のパターンの縁が、エンゲージメントプロファイル402によって表され、ここで、エンゲージメントプロファイル402によって表される太陽のパターンの縁の内側に位置する温度センサはアクティブであり、エンゲージメントプロファイル402によって表される、太陽のパターンの縁の外側に位置する温度センサは非アクティブである。時間(n+50)(例えば、10月1日午後12時)において、農地上の太陽のパターンの縁が、エンゲージメントプロファイル404によって表され、ここで、エンゲージメントプロファイル404によって表される太陽のパターンの縁の内側に位置する温度センサはアクティブであり、エンゲージメントプロファイル404によって表される、太陽のパターンの縁の外側に位置する温度センサは非アクティブである。時間(n+100)(例えば、10月1日午後4時)において、農地上の太陽のパターンの縁が、エンゲージメントプロファイル406によって表され、ここで、エンゲージメントプロファイル406によって表される太陽のパターンの縁の内側に位置する温度センサはアクティブであり、エンゲージメントプロファイル406によって表される、太陽のパターンの縁の外側に位置する温度センサは非アクティブである。反復的機械学習を通じたセンサイベントカバレッジプログラム108は、時間に関して移動パターンを識別し、センサネットワークエンゲージメントプロファイル304、306、308、402、404及び406における各温度センサについて、適宜確立する能力を有する。
【0045】
図5は、コンピュータシステムを示し、ここで、サーバコンピュータ102は、センサイベントカバレッジプログラム108を含み得るコンピュータシステムの例である。コンピュータシステムは、プロセッサ504、キャッシュ516、メモリ506、永続ストレージ508、通信ユニット510、入力/出力(I/O)インタフェース512及び通信ファブリック502を含む。通信ファブリック502は、キャッシュ516、メモリ506、永続ストレージ508、通信ユニット510、及び入力/出力(I/O)インタフェース512の間の通信を提供する。通信ファブリック502は、プロセッサ(マイクロプロセッサ、通信及びネットワークプロセッサなど)と、システムメモリと、周辺機器と、システム内の任意の他のハードウェアコンポーネントとの間で、データ及び/又は制御情報の受け渡しを行うように設計された任意のアーキテクチャで実現されてよい。例えば、通信ファブリック502は、1又は複数のバス又はクロスバースイッチを用いて実装することができる。
【0046】
メモリ506及び永続ストレージ508は、コンピュータ可読記憶媒体である。本実施形態では、メモリ506はランダムアクセスメモリ(RAM)を含む。一般に、メモリ506は、任意の適切な揮発性又は不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。キャッシュ516は、メモリ506からの最近アクセスしたデータ、及び、ほぼ最近アクセスしたデータを保持することによって、プロセッサ504の性能を強化する高速メモリである。
【0047】
本発明の実施形態を実施するために用いられるプログラム命令及びデータは、キャッシュ516を介した、それぞれのプロセッサ504のうちの1又は複数による実行のために、永続ストレージ508及びメモリ506に格納され得る。実施形態では、永続ストレージ508は磁気ハードディスクドライブを含む。代替的に、又は磁気ハードディスクドライブに加えて、永続ストレージ508は、ソリッドステートハードドライブ、半導体ストレージデバイス、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、フラッシュメモリ、又は、プログラム命令又はデジタル情報を記憶できる任意のその他のコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。
【0048】
永続ストレージ508によって使用される媒体は、リムーバブルであってもよい。例えば、着脱可能なハードドライブが永続ストレージ508に用いられてよい。他の例には、永続ストレージ508の一部でもある別のコンピュータ可読記憶媒体に転送するためにドライブに挿入される光ディスク及び磁気ディスク、サムドライブ、及びスマートカードが含まれる。
【0049】
通信ユニット510は、これらの例において、他のデータ処理システム又はデバイスとの通信を提供する。これらの例において、通信ユニット510は、1又は複数のネットワークインタフェースカードを含む。通信ユニット510は、物理通信リンク及び無線通信リンクのいずれか又は両方を用いて通信を行ってよい。本発明の実施形態を実践するのに使用されるプログラム命令及びデータは、通信ユニット510を通して、永続ストレージ508にダウンロードされてもよい。
【0050】
I/Oインタフェース512は、各コンピュータシステムに接続されてもよい、他のデバイスとのデータの入力及び出力を可能にする。例えば、I/Oインタフェース512は、キーボード、キーパッド、タッチスクリーン及び/又は何らかの他の適切な入力デバイスといった外部デバイス518への接続を提供し得る。外部デバイス518は、例えば、サムドライブ、ポータブル式の光ディスク又は磁気ディスク及びメモリカードなど、ポータブルコンピュータ可読記憶媒体も含み得る。本発明の実施形態を実施するために用いられるソフトウェア及びデータは、そのようなポータブルコンピュータ可読記憶媒体に格納でき、I/Oインタフェース512を介して永続ストレージ508にロードできる。I/Oインタフェース512はまた、ディスプレイ520に接続する。
【0051】
ディスプレイ520は、データをユーザに対して表示する機構を提供し、例えば、コンピュータモニタであり得る。
【0052】
本開示はクラウドコンピューティングについての詳細な説明を含むが、本明細書で記載される教示内容の実施は、クラウドコンピューティング環境に限定されないことを理解されたい。むしろ、本発明の実施形態は、現在知られている、又は、今後開発される他の任意のタイプのコンピューティング環境と併せて実装することが可能である。
【0053】
クラウドコンピューティングは、管理の労力又はサービスのプロバイダとの対話を最小限に抑えながら迅速にプロビジョニング及びリリースできる構成可能なコンピューティングリソース(例えば、ネットワーク、ネットワーク帯域幅、サーバ、処理、メモリ、ストレージ、アプリケーション、仮想マシン、及びサービス)の共有プールに対する便利なオンデマンドネットワークアクセスを可能にするための、サービス提供モデルである。このクラウドモデルは、少なくとも5つの特性、少なくとも3つのサービスモデル、及び少なくとも4つの展開モデルを含み得る。
【0054】
以下が特性である。
【0055】
オンデマンドセルフサービス:クラウドコンシューマは、サービスプロバイダとの人的対話を必要とすることなく、必要に応じて自動的に、サーバ時間及びネットワークストレージなどのコンピューティング能力を一方的にプロビジョニングすることができる。
【0056】
幅広いネットワークアクセス:ネットワークを介して能力を利用可能であり、異種混交のシンクライアントプラットフォーム又はシッククライアントプラットフォーム(例えば、携帯電話、ラップトップ、及び、PDA)による使用を促進する標準的なメカニズムを通して能力がアクセスされる。
【0057】
リソースプーリング:プロバイダのコンピューティングリソースは、マルチテナントモデルを用いて複数のコンシューマにサービスを提供するようにプールされており、様々な物理リソース及び仮想リソースが需要に従って動的に割り当てられ、また再割り当てされる。コンシューマは一般に提供されたリソースの正確なロケーションに対して制御又は知識を有していないが、より高いレベルの抽象化(例えば、国、州、又はデータセンタ)においてロケーションを指定することが可能である場合があるという点で、ロケーションの独立性がある。
【0058】
迅速な拡張性:様々な能力を迅速に且つ伸縮自在に、場合によっては自動的にプロビジョニングし、即座にスケールアウトすることも、迅速にリリースして即座にスケールインすることもできる。コンシューマにとって、多くの場合、プロビジョニングに利用可能な能力は無制限に見え、任意の時点において任意の量で購入することができる。
【0059】
計測可能なサービス:クラウドシステムは、ある程度の抽象化レベルでサービスのタイプ(例えば、ストレージ、処理、帯域幅、及びアクティブなユーザアカウント)に適した計測能力を活用することにより、リソース利用を自動的に制御し最適化する。リソース使用量をモニタリング、制御及び報告することができ、それにより、利用されるサービスのプロバイダ及びコンシューマの両方に透明性が提供される。
【0060】
以下がサービスモデルである。
【0061】
サービスとしてのソフトウェア(SaaS):コンシューマに提供される能力は、クラウドインフラストラクチャ上で動作しているプロバイダのアプリケーションを使用することである。アプリケーションは、ウェブブラウザ(例えば、ウェブベースの電子メール)等のシンクライアントインタフェースを通して様々なクライアントデバイスからアクセス可能である。コンシューマは、考えられる例外としての限定されたユーザ固有のアプリケーション構成設定を除き、ネットワーク、サーバ、オペレーティングシステム、ストレージ又は更には個々のアプリケーション能力を含む、基礎をなすクラウドインフラストラクチャを管理又は制御しない。
【0062】
サービスとしてのプラットフォーム(PaaS):コンシューマに提供される能力は、プロバイダによりサポートされるプログラミング言語及びツールを用いて作成される、コンシューマが作成した又は取得したアプリケーションをクラウドインフラストラクチャ上に展開することである。コンシューマは、ネットワーク、サーバ、オペレーティングシステム、又はストレージを含む、基礎をなすクラウドインフラストラクチャを管理又は制御しないが、展開されたアプリケーション、及び場合によってはアプリケーションホスティング環境構成を制御する。
【0063】
サービスとしてのインフラストラクチャ(IaaS):コンシューマに提供される能力は、処理、ストレージ、ネットワーク、及び他の基本的なコンピューティングリソースをプロビジョニングすることであり、コンシューマは、オペレーティングシステム及びアプリケーションを含み得る任意のソフトウェアを展開して動作させることができる。コンシューマは、基礎をなすクラウドインフラストラクチャを管理又は制御しないが、オペレーティングシステム、ストレージ、展開されたアプリケーションを制御するとともに、場合によっては選択されたネットワーキングコンポーネント(例えば、ホストファイアウォール)を限定的に制御する。
【0064】
展開モデルは以下の通りである。
【0065】
プライベートクラウド:クラウドインフラストラクチャが、一組織のためだけに運用される。プライベートクラウドは、その組織又はサードパーティによって管理されてよく、オンプレミス又はオフプレミスで存在してよい。
【0066】
コミュニティクラウド:クラウドインフラストラクチャが、いくつかの組織で共有されており、共通の関心事(例えば、ミッション、セキュリティ要件、ポリシ、及び法令順守に関わる考慮事項)を有する特定のコミュニティをサポートする。コミュニティクラウドは、それらの組織又はサードパーティによって管理されてよく、オンプレミス又はオフプレミスで存在してよい。
【0067】
パブリッククラウド:クラウドインフラストラクチャが、一般大衆又は大きな業界団体により利用可能になり、クラウドサービスを販売する組織により所有されている。
【0068】
ハイブリッドクラウド:クラウドインフラストラクチャが、2又はそれより多くのクラウド(プライベート、コミュニティ、又はパブリック)を組み合わせたものであり、各クラウドは独特なエンティティのままであるが、データ及びアプリケーションポータビリティ(例えば、クラウド間で負荷分散するためのクラウドバースト)を可能にする標準化技術又は独自技術によって結びつけられている。
【0069】
クラウドコンピューティング環境は、ステートレス性、低結合性、モジュール性、及びセマンティック相互運用性を重視したサービス指向型である。クラウドコンピューティングの中核には、相互接続されたノードからなるネットワークを含むインフラストラクチャが存在する。
【0070】
ここで図6を参照すると、例示的なクラウドコンピューティング環境50が示されている。図示のように、クラウドコンピューティング環境50は、例えば、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)又はセルラー電話54A、デスクトップコンピュータ54B、ラップトップコンピュータ54C、及び/又は自動車コンピュータシステム54Nなどの、クラウドコンシューマによって使用されるローカルコンピューティングデバイスが通信できる1又は複数のクラウドコンピューティングノード10を含む。ノード10は、互いに通信し得る。ノード10は、本明細書の上記で説明されたようなプライベートクラウド、コミュニティクラウド、パブリッククラウド、もしくはハイブリッドクラウド、又はこれらの組み合わせ等の、1又は複数のネットワーク内で物理的に又は仮想的にグループ化されてよい(図示せず)。これにより、クラウドコンピューティング環境50は、クラウドコンシューマがローカルコンピューティングデバイス上のリソースを維持する必要のないインフラストラクチャ、プラットフォーム、及び/又はソフトウェアをサービスとして提供することができる。図6に示すコンピューティングデバイス54A~54Nのタイプは、単なる例示を意図していること、コンピューティングノード10及びクラウドコンピューティング環境50は、ネットワーク及び/又はネットワークアドレス可能接続の任意のタイプを通じて、コンピュータ化デバイスの任意のタイプと(例えば、ウェブブラウザを使用して)通信してもよいことが理解される。
【0071】
ここで図7を参照すると、クラウドコンピューティング環境50(図6)によって提供された機能的抽象化層のセットを示している。図7に示す、コンポーネント、層、機能は単なる例示を意図しており、本発明の実施形態がこれらに限定されるものではないことが先に理解されるべきである。図示されているように、以下の層及び対応する機能が設けられている。
【0072】
ハードウェア及びソフトウェア層60には、ハードウェア及びソフトウェアコンポーネントが含まれている。ハードウェアコンポーネントの例は、メインフレーム61;RISC(縮小命令セットコンピュータ)アーキテクチャベースのサーバ62;サーバ63;ブレードサーバ64;ストレージデバイス65;ならびに、ネットワーク及びネットワーキングコンポーネント66を含む。いくつかの実施形態において、ソフトウェアコンポーネントは、ネットワークアプリケーションサーバソフトウェア67及びデータベースソフトウェア68を含む。
【0073】
仮想化層70は、仮想サーバ71、仮想ストレージ72、仮想プライベートネットワークを含む仮想ネットワーク73、仮想アプリケーション及びオペレーティングシステム74、並びに仮想クライアント75である、仮想エンティティの例が提供され得る抽象化層を提供する。
【0074】
1つの例では、管理層80は、以下で説明される機能を提供してよい。リソースプロビジョニング81は、クラウドコンピューティング環境内でタスクを実行するのに利用される、コンピューティングリソース及び他のリソースの動的な調達を提供する。計量及び価格設定82は、クラウドコンピューティング環境内でリソースが利用されるときのコスト追跡、及びこれらのリソースの消費に対する請求又はインボイス作成を提供する。1つの例では、これらのリソースは、アプリケーションソフトウェアライセンスを含んでよい。セキュリティは、クラウドコンシューマ及びタスクに対する識別情報検証、並びに、データ及び他のリソースに対する保護を提供する。ユーザポータル83は、コンシューマ及びシステム管理者に、クラウドコンピューティング環境へのアクセスを提供する。サービスレベル管理84は、必要とされるサービスレベルが満たされるように、クラウドコンピューティングリソース割り当て及び管理を提供する。サービスレベルアグリーメント(SLA)計画及び履行85は、SLAに従って将来の要件が予測されるクラウドコンピューティングリソースの事前準備及び調達を提供する。
【0075】
ワークロード層90は、クラウドコンピューティング環境が利用され得る機能の例を提供する。この層から提供され得るワークロード及び機能の例は、マッピング及びナビゲーション91、ソフトウェア開発及びライフサイクル管理92、仮想教室教育配信93、データ分析処理94、トランザクション処理95、及びセンサイベントカバレッジプログラム108を含む。
【0076】
本明細書に記載されるプログラムは、本発明の特定の実施形態においてそれらが実装される用途に基づいて識別される。しかしながら、本明細書における任意の特定のプログラム名称は、単に便宜上の目的で使用され、したがって、本発明は、そのような名称によって識別及び/又は示唆される、任意の特定の用途のみにおいて使用することに限定されるべきでないことが理解されるべきである。
【0077】
本発明は、システム、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品であってよい。コンピュータプログラム製品は、本発明の態様をプロセッサに実行させるためにコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体を含んでよい。
【0078】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスにより使用される命令を保持及び格納し得る任意の有形のデバイスであり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子ストレージデバイス、磁気ストレージデバイス、光学ストレージデバイス、電磁ストレージデバイス、半導体ストレージデバイス、又は前述したものの任意の適した組み合わせであってよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の網羅的ではないリストは、以下を含む:ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピディスク、命令が記録されたパンチカード又は溝内の隆起構造等の機械的にエンコードされたデバイス、及び前述したものの任意の好適な組み合わせ。本明細書において使用されるコンピュータ可読記憶媒体は、電波又は他の自由に伝播する電磁波、導波路又は他の伝送媒体を通って伝播する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)、又はワイヤを通じて伝送される電気信号等、それ自体が一時的な信号であると解釈されるべきではない。
【0079】
本明細書に記載されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスにダウンロードされてもよく、あるいは、ネットワーク、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、及び/又は無線ネットワークを介して、外部コンピュータ又は外部ストレージデバイスにダウンロードされてもよい。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ、及び/又はエッジサーバを備え得る。各コンピューティング/処理デバイス内のネットワークアダプタカード又はネットワークインタフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、当該コンピュータ可読プログラム命令を、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体に記憶するために転送する。
【0080】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又は、Smalltalk(登録商標)、C++、又は同様のものなどのオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語又は類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかであり得る。コンピュータ可読プログラム命令は、全体的にユーザのコンピュータで、部分的にユーザのコンピュータで、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータで、かつ部分的にリモートコンピュータで、又は全体的にリモートコンピュータもしくはサーバで、実行してもよい。後者のシナリオにおいて、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続され得るか、又は、接続は、(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)外部コンピュータに行われ得る。幾つかの実施形態では、例えば、プログラマブルロジック回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はプログラマブルロジックアレイ(PLA)を含む電子回路は、本発明の態様を実行するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用することによってコンピュータ可読プログラム命令を実行して、電子回路をパーソナライズしてよい。
【0081】
本発明の態様は、本明細書において、発明の実施形態に係る方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して、説明されている。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図及び/又はブロック図にある各ブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令で実装され得ることが理解されるであろう。
【0082】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フローチャートもしくはブロック図の単数及び/又は複数のブロックにおいて指定されている機能/動作を実装するための手段を作り出すように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されて機械を生成してよい。また、これらのコンピュータ可読プログラム命令は、格納された命令を有するコンピュータ可読記憶媒体が、フローチャートもしくはブロック図のブロック及び/又は複数のブロックにおいて指定される機能/動作の態様を実装する命令を含む製品を含むように、コンピュータ、プログラム可能なデータ処理装置、及び/又は他のデバイスが特定の様式で機能するように導き得るコンピュータ可読記憶媒体に格納され得る。
【0083】
また、コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は、他のデバイスにロードして、コンピュータ、他のプログラマブル装置、又は、他のデバイス上で一連の動作段階を実行させることでコンピュータ実装プロセスを作ることもでき、これにより、コンピュータ、他のプログラマブル装置、又は、他のデバイス上で実行される命令が、フローチャートもしくはブロック図のブロック及び/又は複数のブロックで指定される機能/動作を実装するようになる。
【0084】
図面におけるフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態に係るシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の考えられる実装形態のアーキテクチャ、機能、及び動作を示している。これに関して、フローチャート又はブロック図内の各ブロックは、指定された論理機能を実装するための1又は複数の実行可能命令を有する、モジュール、セグメント、又は命令の一部を表し得る。いくつかの代替的な実装において、ブロックに記載された機能は、図に記載された順序から外れて生じてもよい。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行され得るか、又は、関連する機能に応じてブロックが逆の順序で実行されることもあり得る。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャート図におけるブロックの組み合わせは、指定される機能又は行為を実行する又は特定用途向けハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせを実行する特定用途向けハードウェアベースのシステムによって実装され得ることに留意されたい。
【0085】
本発明の様々な実施形態の記載は、図示の目的で表示されてきたが、網羅的であること、又は、開示される実施形態に限定されることを意図するものではない。本発明の範囲から逸脱することなく、多くの修正及び変形が当業者にとって明らかとなるであろう。本明細書において使用される用語は、実施形態の原理、実際の用途、又は、市場において見られる技術に対する技術的改善点をもっとも良く説明するために、又は、当技術分野における他の当業者が、本明細書において開示される実施形態を理解することを可能にするために選択された。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-03-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数のプロセッサによって、センサネットワークにおける複数のセンサについてのデバイスセンサデータを受信する段階;
1又は複数のプロセッサによって、前記複数のセンサのうちの1又は複数のセンサが特定の時点についてイベント中のデータを取得していたことを示す、前記デバイスセンサデータにおける1又は複数の異常を識別する段階;
1又は複数のプロセッサによって、前記1又は複数の異常に基づいて、前記複数のセンサについての移動パターンを識別する段階;及び
前記1又は複数の異常及び前記移動パターンに基づいて、前記複数のセンサについてのベースエンゲージメントプロファイルを更新することに応答して、1又は複数のプロセッサによって、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルに基づいて、前記複数のセンサのうちの第1センサをアクティブ化する段階
を備える方法。
【請求項2】
1又は複数のプロセッサによって、前記複数のセンサのうちの各センサについての時間ベースアクティブ化スケジュール、及び、ユーザ定義アクティブ化プリファレンスに基づいて、前記複数のセンサについての前記ベースエンゲージメントプロファイルを決定する段階を更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のセンサについて、様々な時点において十分なデバイスセンサデータが受信されたかどうかを決定するために、1又は複数のプロセッサによって、機械学習プロセスについての総反復回数を利用して、前記センサネットワークについての更新されたエンゲージメントプロファイルを初期化するかどうかを決定する段階;及び、
前記総反復回数に到達したと決定することに応答して、1又は複数のプロセッサによって、前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化する段階
を更に備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
1又は複数のプロセッサによって、機械学習プロセスについての安定化反復回数を利用して、前記センサネットワークについての更新されたエンゲージメントプロファイルを初期化するかどうかを決定する段階であって、前記安定化反復回数は、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルに追加の更新が無かった、前記デバイスセンサデータが受信された場合の数を表す、段階;及び、
前記安定化反復回数に到達したと決定したことに応答して、1又は複数のプロセッサによって、前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化する段階
を更に備える、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての前記デバイスセンサデータは、取得されたセンサ測定値、アクティブ化の指示、動作状態、取得された前記センサ測定値についてのタイムスタンプ、及び、取得された前記センサ測定値についての場所からなるグループから選択されるデータを含む、請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記移動パターンは、前記複数のセンサのうちの前記1又は複数のセンサのアクティブ化の場合を表す、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
1又は複数のプロセッサによって、イベントカバレッジエリアを表す前記複数のセンサのデータマトリックスを表示する段階であって、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルのうちの第1エンゲージメントプロファイルは、前記データマトリックス上に重ねられ、前記複数のセンサのうちの前記第1センサを含む、段階を更に備える、請求項2から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体の少なくとも1つに記憶されたプログラム命令を備えるコンピュータプログラムであって、前記プログラム命令は、プロセッサにより実行された場合、
前記プロセッサに、センサネットワークにおける複数のセンサについてのデバイスセンサデータを受信させるプログラム命令;
前記プロセッサに、前記デバイスセンサデータにおける1又は複数の異常を識別させるプログラム命令;
前記プロセッサに、前記1又は複数の異常に基づいて、前記複数のセンサについての移動パターンを識別させるプログラム命令;及び
前記プロセッサに、前記1又は複数の異常及び前記移動パターンに基づいて、前記複数のセンサについてのベースエンゲージメントプロファイルを更新することに応答して、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルに基づいて、前記複数のセンサのうちの第1センサをアクティブ化させるプログラム命令
を含む、コンピュータプログラム。
【請求項9】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、前記プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
前記複数のセンサのうちの各センサについての時間ベースアクティブ化スケジュール、及び、ユーザ定義アクティブ化プリファレンスに基づいて、前記複数のセンサについての前記ベースエンゲージメントプロファイルを決定する手順
を行わせる、請求項8に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、前記プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
前記複数のセンサについて、様々な時点において十分なデバイスセンサデータが受信されたかどうかを決定するために、機械学習プロセスについての総反復回数を利用して、前記センサネットワークについての更新されたエンゲージメントプロファイルを初期化するかどうかを決定する手順;及び
前記総反復回数に到達したと決定することに応答して、前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについて、更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化する手順
を行わせる、請求項9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、前記プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
機械学習プロセスについての安定化反復回数を利用して、前記センサネットワークについての更新されたエンゲージメントプロファイルを初期化するかどうかを決定する手順であって、前記安定化反復回数は、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルに対して追加の更新が無かった、前記デバイスセンサデータが受信された場合の数を表す、手順;及び、
前記安定化反復回数に到達したと決定することに応答して、前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化する手順
を行わせる、請求項9または10に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての前記デバイスセンサデータは、取得されたセンサ測定値、アクティブ化の指示、動作状態、取得された前記センサ測定値についてのタイムスタンプ、及び、取得された前記センサ測定値についての場所からなるグループから選択されるデータを含む、請求項9から11のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
前記移動パターンは、前記複数のセンサのうちの前記1又は複数のセンサのアクティブ化の場合を表す、請求項12に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
イベントカバレッジエリアを表す前記複数のセンサのデータマトリックスを表示する手順であって、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルのうちの第1エンゲージメントプロファイルは、前記データマトリックス上に重ねられ、前記複数のセンサのうちの前記第1センサを含む、手順
を行わせる、請求項9から13のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
1又は複数のコンピュータプロセッサ;
1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体;及び
前記1又は複数のコンピュータプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行するための、前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令
を備え、前記プログラム命令は、
センサネットワークにおける複数のセンサについてのデバイスセンサデータを受信するためのプログラム命令;
前記デバイスセンサデータにおける1又は複数の異常を識別するためのプログラム命令;
前記1又は複数の異常に基づいて、前記複数のセンサについての移動パターンを識別するためのプログラム命令;及び
前記1又は複数の異常及び前記移動パターンに基づいて、前記複数のセンサについてのベースエンゲージメントプロファイルを更新することに応答して、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルに基づいて、前記複数のセンサのうちの第1センサをアクティブ化するためのプログラム命令
を含む、コンピュータシステム。
【請求項16】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
前記複数のセンサのうちの各センサについての時間ベースアクティブ化スケジュール、及び、ユーザ定義アクティブ化プリファレンスに基づいて、前記複数のセンサについての前記ベースエンゲージメントプロファイルを決定する手順
を行わせる、請求項15に記載のコンピュータシステム。
【請求項17】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
前記複数のセンサについて、様々な時点において十分なデバイスセンサデータが受信されたかどうかを決定するために、機械学習プロセスについての総反復回数を利用して、前記センサネットワークについての更新されたエンゲージメントプロファイルを初期化するかどうかを決定する手順;及び
前記総反復回数に到達したと決定することに応答して、前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについて、更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化する手順
を行わせる、請求項16に記載のコンピュータシステム。
【請求項18】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
機械学習プロセスについての安定化反復回数を利用して、前記センサネットワークについての更新されたエンゲージメントプロファイルを初期化するかどうかを決定する手順であって、前記安定化反復回数は、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルに対して追加の更新が無かった、前記デバイスセンサデータが受信された場合の数を表す、手順;及び、
前記安定化反復回数に到達したと決定することに応答して、前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての更新された前記エンゲージメントプロファイルを初期化する手順
を行わせる、請求項16または17に記載のコンピュータシステム。
【請求項19】
前記センサネットワークにおける前記複数のセンサについての前記デバイスセンサデータは、取得されたセンサ測定値、アクティブ化の指示、動作状態、取得された前記センサ測定値についてのタイムスタンプ、及び、取得された前記センサ測定値についての場所からなるグループから選択されるデータを含む、請求項16から18のいずれか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項20】
前記1又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令を更に備え、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
イベントカバレッジエリアを表す前記複数のセンサのデータマトリックスを表示する手順であって、更新された前記ベースエンゲージメントプロファイルのうちの第1エンゲージメントプロファイルは、前記データマトリックス上に重ねられ、前記複数のセンサのうちの前記第1センサを含む、手順
を行わせる、請求項16から19のいずれか一項に記載のコンピュータシステム。
【国際調査報告】