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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-12
(54)【発明の名称】密閉部分を含むコネクタ
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/12 20060101AFI20231004BHJP
   A61M 39/10 20060101ALI20231004BHJP
【FI】
A61M39/12
A61M39/10 110
A61M39/10 120
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023516701
(86)(22)【出願日】2021-09-24
(85)【翻訳文提出日】2023-04-13
(86)【国際出願番号】 US2021052081
(87)【国際公開番号】W WO2022067117
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】17/035,131
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラウ、チョイ、ティン
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066JJ03
4C066JJ05
4C066JJ10
(57)【要約】
本明細書では、コネクタが説明される。コネクタが、連結部分、チュービング部分、及び密閉部分を含む。連結部分は、相手コネクタと係合するように構成される。チュービング部分は、連結部分から延在する。チュービング部分は、チュービング部分弾性係数を有し、且つ、連結部分と流体連通する内腔を画定し得る。密閉部分は、チュービング部分に連結され得る。密閉部分は、密閉部分弾性係数を有することができ、密閉部分弾性係数は、チュービング部分弾性係数よりも低い。密閉部分は、チュービングと密閉係合するように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手コネクタと係合するように構成された連結部分と、
前記連結部分から延在するチュービング部分であって、チュービング部分弾性係数を有し、前記連結部分と流体連通する内腔を画定し、チュービングと係合するように構成されている、チュービング部分と、
前記チュービング部分に連結された密閉部分であって、密閉部分弾性係数を有し、前記密閉部分弾性係数が前記チュービング部分弾性係数よりも低く、また、前記チュービングと密閉係合するように構成されている、密閉部分と、
を備える、コネクタ。
【請求項2】
前記密閉部分が、前記チュービングと同じ材料を含む、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記チュービング部分が、前記内腔内に前記チュービングを受け入れるように構成される、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記密閉部分が、前記内腔の内側表面に連結される、請求項3に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記密閉部分が、前記チュービング部分とコモールドされる、請求項4に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記チュービング部分が、前記チュービング部分の周りに前記チュービングを受け入れるように構成される、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記密閉部分が、前記チュービング部分の外側表面に連結される、請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記密閉部分が、前記チュービング部分とオーバモールドされる、請求項7に記載のコネクタ。
【請求項9】
チュービングをコネクタに向かって前進させることと、
前記チュービングを前記コネクタのチュービング部分と係合させることと、
前記チュービング部分に連結された密閉部分を介して前記チュービングを前記コネクタの前記チュービング部分と密閉係合させることであって、密閉部分弾性係数がチュービング部分弾性係数よりも低い、前記チュービングを前記コネクタの前記チュービング部分と密閉係合させることと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記密閉部分を介して前記チュービングと前記コネクタの前記チュービング部分との間に画定された空隙を埋めること
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記コネクタの前記チュービング部分によって画定された内腔内へ前記チュービングを前進させること
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記チュービングのチュービング内腔を前記コネクタの前記チュービング部分上で前進させること
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記密閉部分を前記コネクタの前記チュービング部分とコモールドすること
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記密閉部分を前記コネクタの前記チュービング部分とオーバモールドすること
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
相手コネクタと係合するように構成された連結部分と、
前記連結部分から延在するチュービング部分であって、チュービング部分弾性係数を有し、且つ、前記連結部分と流体連通するコネクタ内腔を画定する、チュービング部分と、
前記チュービング部分に連結された密閉部分であって、密閉部分弾性係数を有し、前記密閉部分弾性係数が前記チュービング部分弾性係数よりも低い、密閉部分と、
チュービング内腔を画定するチュービングであって、前記密閉部分と密閉係合され、前記チュービング内腔が前記コネクタ内腔と流体連通する、チュービングと、
を備えるコネクタ
を含む、コネクタ組立体。
【請求項16】
前記チュービングが、組込コネクタを備え、前記組込コネクタが、前記コネクタの前記密閉部分と密閉係合される、請求項15に記載のコネクタ組立体。
【請求項17】
前記組込コネクタが、組込コネクタ弾性係数を有し、前記組込コネクタ弾性係数が、前記密閉部分弾性係数よりも大きい、請求項16に記載のコネクタ組立体。
【請求項18】
前記組込コネクタが、先細の幾何形状を有する、請求項16に記載のコネクタ組立体。
【請求項19】
前記密閉部分が、エラストマを含む、請求項15に記載のコネクタ組立体。
【請求項20】
前記チュービング部分が、前記コネクタ内腔内に前記チュービングを受け入れるように構成される、請求項15に記載のコネクタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、コネクタに関し、詳細には、チュービング・コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
医療処置には、静脈内(IV:intravenous)カテーテルを使用して患者に医療用流体(例えば、生理食塩水又は液体薬剤)を注入することがしばしば含まれ、IVカテーテルは、「IVセット」と一般に呼ばれる可撓性チュービングと管継手との構成を通じて、例えばIVバッグである流体源に接続される。IVセットは、針/カテーテル、IVポンプ、点滴筒、逆止め弁、アクセス・ポート、ルアー、及び/又はIVライン内の流量を制御するためのクランプなどの、様々な構成要素を含み得る。理解され得るように、IVセットの各構成要素は、継手又は接合部を介して互いに接続され得る。
【0003】
いくつかの出願では、チュービングとコネクタとの間の差異が、継手間又は接合部間の密閉及び/又は嵌合を妨げ得る。
【発明の概要】
【0004】
開示される主題は、コネクタに関する。特定の実施例では、相手コネクタと係合するように構成された連結部分と、連結部分から延在するチュービング部分であって、チュービング部分弾性係数を有し、連結部分と流体連通する内腔を画定し、チュービングと係合するように構成されている、チュービング部分と、チュービング部分に連結された密閉部分であって、密閉部分弾性係数を有し、密閉部分弾性係数がチュービング部分弾性係数よりも低く、また、チュービングと密閉係合するように構成されている、密閉部分と、を備えるコネクタが開示される。
【0005】
特定の実施例では、チュービングをコネクタに向かって前進させることと、チュービングをコネクタのチュービング部分と係合させることと、チュービング部分に連結された密閉部分を介してチュービングをコネクタのチュービング部分と密閉係合させることであって、密閉部分弾性係数がチュービング部分弾性係数よりも低い、チュービングをコネクタのチュービング部分と密閉係合させることと、を含む方法が開示される。
【0006】
特定の実施例では、コネクタ組立体が開示され、このコネクタ組立体は、相手コネクタと係合するように構成された連結部分と、連結部分から延在するチュービング部分であって、チュービング部分弾性係数を有し、且つ、連結部分と流体連通するコネクタ内腔を画定する、チュービング部分と、チュービング部分に連結された密閉部分であって、密閉部分弾性係数を有し、密閉部分弾性係数がチュービング部分弾性係数よりも低い、密閉部分と、チュービング内腔を画定するチュービングであって、密閉部分と密閉係合され、チュービング内腔がコネクタ内腔と流体連通する、チュービングと、を備えるコネクタを含む。
【0007】
主題技術の様々な構成が本開示から当業者には容易に明らかになり、主題技術の様々な構成は例示として示され且つ説明されることが、理解される。認識されるであろうように、主題技術は、他の様々な構成が可能であり、そのいくつかの詳細は、主題技術の範囲からすべて逸脱することなく様々な他の点における修正が可能である。したがって、概要、図面、及び詳細な説明は、限定ではなく事実上例示と見なされるべきである。
【0008】
さらなる理解を提供するために含まれるものでありまた本明細書に組み込まれてその一部を構成する添付の図面は、開示される実施形態を示すものであり、また、記述と一緒に、開示される実施形態の原理を説明する働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の特定の態様によるIVポンプを通じた医療用流体の注入を受けている患者を示す図である。
図2】本開示の特定の態様によるコネクタの斜視図である。
図3図2のコネクタの部分断面図である。
図4】本開示の特定の態様によるコネクタの斜視図である。
図5】チュービングがかくれ線で示されている、コネクタの斜視図である。
図6】本開示の特定の態様によるコネクタの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
開示されるコネクタは、チュービング部分に連結された密閉部分を組み込む。密閉部分は、密閉部分がコネクタ体及び/又はチュービングにおけるいかなる不完全部若しくは空隙にも容易に適応又は順応することを可能にする、コネクタ体よりも低い弾性係数を有し得る。コネクタ体及び/又はチュービングの不完全部若しくは空隙に適応することにより、コネクタは、製造の複雑さを抑えて、また、試験を少なくして、確実で漏れのない接続を可能にし得る。
【0011】
以下で述べられる詳細な説明は、主題技術の様々な構成の説明として意図されており、主題技術が実践され得る構成のみを表すようには意図されていない。詳細な説明は、主題技術の完全な理解を提供する目的のための具体的な詳細を含む。しかし、主題技術はそれらの具体的な詳細を伴わずに実践され得ることが、当業者には明らかになるであろう。場合によっては主題技術の概念を曖昧にすることを避けるために、よく知られた構造及び構成要素がブロック図の形態で示される。理解を楽にするために、同様の構成要素は、同一の要素番号で標識される。参照番号は、共通の要素の別々の事例を示すために添付された接尾辞を有する場合があるが、接尾辞を伴わない同じ番号によって一般に参照される。
【0012】
以下の説明は、開示されるコネクタを使用した医療用流体の投与のための医療用管継手の接続を対象とするが、この説明は単に使用の一例であって特許請求の範囲に記載の範囲を限定するものではないことが、理解されるべきである。開示されるコネクタの様々な態様は、製造要求及び試験要求を減少させて、確実な接続を提供することが望ましい任意の用途において使用され得る。
【0013】
開示されるコネクタは、特定の従来のコネクタに関して発覚したいくつかの課題を克服する。特定の従来のコネクタに伴う1つの課題は、特定の従来のコネクタが、合せ面間の正確な嵌合、及び/又はそれらの間の確実な接続を可能にするための溶媒の使用を必要とすることであり、それが、漏れ及び/又は分離を起こし得る接続につながる。特定の従来のコネクタに伴う別の課題は、特定の従来のコネクタが、多重フレア又はテーパ先端などの、特定用途向け設計又は特定サイズ向け設計を用い得ることである。そのような変化は、特有の製造用機械設備及び試験を必要とすることが多く、それが、複雑な継手ポートフォリオにつながる。例えば、特定の従来のポンプ・セットは、12を越える固有のコネクタの使用を必要とし得る。漏れるコネクタ又は分離するコネクタは、医療用流体の投与を妨げる場合があるので、また、大きなポートフォリオのコネクタを製造することは、試験及び製造の複雑さにつながる場合があるので、特定の従来のコネクタの使用は、望ましくない。
【0014】
したがって、本開示によれば、合せ面間の不完全部に確実且つ漏れのない接続を可能にさせる、本明細書において説明されるようなコネクタを提供することが、有利である。さらに、製造され且つ試験されることを必要とするコネクタの数を抑えながら様々な用途で使用され得る、本明細書において説明されるようなコネクタを提供することが、有利でる。
【0015】
次に、確実且つ漏れのない接続を可能にするコネクタの実例を説明する。
【0016】
図1は、本開示の特定の態様によるIVポンプ30を通じて医療用流体の注入を受けている患者5を示す。IVポンプ30は、制御装置32、及び2つのポンプモジュール34を備える。IVセット20が、医療用流体の容器36と患者10との間に接続される。理解され得るように、IVセット20は、針/カテーテル、点滴筒、逆止め弁、アクセス・ポート、ルアー、及び/又はIVライン内の流量を制御するためのクランプなどの、様々な構成要素を含み得る。本明細書において説明されるように、IVセットの各構成要素は、コネクタを介して互いに接続され得る。
【0017】
図2は、本開示の特定の態様による、コネクタ100の斜視図を示す。図3は、図2のコネクタ100の部分断面図を示す。示された実例では、チュービング110が、チュービング110とIVセットの構成要素との間の流体流れを可能するためのチュービング110の接続及び/又は分離を可能にするために、コネクタ100によって終端され得る。
【0018】
示されるように、チュービング110は、コネクタ100のチュービング部分120と連結されるか又は係合し得る。チュービング部分120は、流体がコネクタ100を通過するのを可能にするために、チュービング110のチュービング内腔114と流体連通し得る。いくつかの実施例では、チュービング部分120の内側表面117が、コネクタ内腔126を画定する。場合により、チュービング110の一部分が、コネクタ100と係合するか又は他の方法でコネクタ100と連結するために、コネクタ内腔126に挿入され得る。コネクタ内腔126は、コネクタ100とチュービング110との間に結合ポケットを画定し得る。
【0019】
場合により、チュービング110は、剛体コネクタ118によって終端され得る。示されるように、チュービング110の剛体コネクタ118は、チュービング110をコネクタ100と連結させるために、コネクタ内腔126に挿入され得る。剛体コネクタ118は、概して先細の構造を有し得る。理解され得るように、剛体コネクタ118は、1つ又は複数の他の構成要素と接続するように構成された様々な固有の形状を有し得る。剛体コネクタ118は、比較的高い弾性係数を有する剛体材料から形成され得る。いくつかの実施例では、チュービング110は、コネクタ100内へのチュービング110の挿入を制御するために、剛体コネクタ118に隣接したチュービング端部又はカラー112を含むか又は画定し得る。
【0020】
流体は、チュービング部分120から延在している連結部分122を介して、コネクタ100から流れることができる。コネクタ内腔126は、連結部分122と流体連通することができる。いくつかの実施例では、連結部分122は、他のIVセット構成要素との連結を容易にするために、ねじ付きルアー接続部を含み得る。
【0021】
場合により、連結部分122は、臨床医がコネクタ100をより容易に取り扱う又は操作することを可能にするために、コネクタ100の表面上に配置された隆起特徴124を含み得る。隆起特徴124は、コネクタを他のIVセット構成要素に接続するか又はコネクタを他のIVセット構成要素から分離するためにコネクタ100が回転されることを可能にし得る。コネクタ100のいくつかの実施例は、流体送達システムの他の部分のコネクタと互換性があるコネクタを提供し得る。
【0022】
いくつかの実施例では、コネクタ100は、概して剛体の構造を有し得る。コネクタ100は、プラスチック、セラミック、金属、及び/又は複合材などの材料から形成され得る。いくつかの実施例では、コネクタ100は、概して高い弾性係数を有する材料から形成され得る。
【0023】
示された実例では、コネクタ100は、チュービング110をコネクタ100に確実に連結するために、チュービング110及び/又は剛体コネクタ118と密閉係合するための密閉部分130を含み得る。有利には、密閉部分130は、チュービング110及び/又は剛体コネクタ118の幾何形状の変化に適応して、チュービング110及び/又は剛体コネクタ118の広範な幾何形状のためのチュービング110とコネクタ100との間の漏れのない確実な接続を可能にし得る。
【0024】
示されるように、密閉部分130は、チュービング部分120の合せ面とチュービング110及び/又は剛体コネクタ118の合せ面との間のいかなる間隙、空隙、又は不完全部をも埋めるために、チュービング110及び/又は剛体コネクタ118の形状に順応し得る。示された実例では、密閉部分130は、チュービング部分120の合せ面とチュービング110及び/又は剛体コネクタ118の合せ面との間の差異に適応することができる弾性材料から形成される。密閉部分130は、比較的低い弾性係数を有する材料から形成され得る。いくつかの実施例では、密閉部分130の弾性係数は、コネクタ100及び/又は剛体コネクタ118の弾性係数よりも低い。密閉部分130は、エラストマなどの柔軟なばね様の材料から形成され得る。場合により、密閉部分130は、流体継手の製造及び試験を単純化するために、一般材料から形成され得る。いくつかの実施例では、密閉部分130は、チュービング110と同じ材料から形成され得る(例えば、密閉部分130及びチュービング110は、どちらもPVCから形成される)。有利には、チュービング110と同じ材料から密閉部分130を形成することにより、チュービング110は、従来の結合と比較してより効果的に密閉部分と結合又は係合することができる。
【0025】
いくつかの実施例では、密閉部分130は、内側表面134とチュービング110及び/又は剛体コネクタ118との間のいかなる間隙をも埋めるために、コネクタ内腔126内に配置される。示されるように、内側表面134は、密閉部分内腔を画定し得る。さらに、密閉部分130は、外側表面132とコネクタ内腔126の内側表面117との間のいかなる間隙にもさらに順応するか又は他の方法で弾性的に係合することができる。
【0026】
場合により、密閉部分130は、概して円筒形の形状を有し得る。いくつかの実施例では、密閉部分130は、概して円形の輪郭又は非円形の輪郭を有し得る。密閉部分130は、遠位端部136において連結部分122に向かって延在し得る。近位端部138は、コネクタ内腔126内に部分的に延在し得る。いくつかの実施例では、密閉部分130は、コネクタ内腔126に埋め込まれるか又は他の方法でコネクタ内腔126と連結される。場合により、密閉部分130は、チュービング110及び/又は剛体コネクタ118に埋め込まれるか又は他の方法でチュービング110及び/又は剛体コネクタ118と連結され得る。いくつかの用途では、密閉部分130は、コネクタ100、チュービング110、及び/又は剛体コネクタ118とオーバモールド又はコモールド(co-mold)される。
【0027】
いくつかの実施例では、密閉部分130は、チュービング110及び/又は剛体コネクタ118の周りに周方向に配置され得る。いくつかの実施例では、密閉部分130は、チュービング110及び/又は剛体コネクタ118の周りに部分的に周方向に配置され得る。場合により、密閉部分130は、軸方向変位に応じて広範な挟持力を提供するために、交互する弾性部分及び合成部分(例えば、低弾性係数材料及び高弾性係数材料)を含み得る。
【0028】
図4は、本開示の特定の態様による、コネクタ200の斜視図を示す。図5は、チュービングがかくれ線で示されている、コネクタ200の斜視図を示す。示された実例では、コネクタ200は、コネクタ100の特徴に類似した特徴を含む。類似の特徴は、類似の参照番号を伴って言及され得る。示されるように、チュービング210は、チュービング110とチュービング250及び/又はIVセットの他の構成要素との間での流れを可能にするためのチュービング210の接続及び/又は分離を可能にするために、コネクタ200によって終端され得る。
【0029】
示されるように、チュービング210は、コネクタ200のチュービング部分220と連結されるか又は係合し得る。チュービング部分220は、流体がコネクタ200を通過するのを可能にするために、チュービング210のチュービング内腔214と流体連通することができる。いくつかの実施例では、チュービング部分220の外側表面が、チュービング内腔214と係合又は連結し得る。いくつかの実施例では、チュービング210の一部分が、コネクタ200と係合するか又は他の方法で連結するために、コネクタ200のチュービング部分220にわたって挿入され得る。示されるように、チュービング端部212は、コネクタ200の連結部分222に向かって前進され得る。
【0030】
流体は、チュービング部分220から延在している連結部分222を介して、コネクタ200から流れることができる。コネクタ内腔226は、連結部分222と流体連通することができる。示されるように、連結部分222は、チュービング250の別の部分へのコネクタを通る流れを可能にするために、相手連結部分と係合又は連結し得る。
【0031】
場合により、連結部分122は、臨床医がコネクタ200をより容易に取り扱う又は操作することを可能にするために、コネクタ200の表面上に配置された特徴124を含み得る。隆起特徴224は、コネクタ200がコネクタ200の相手部分と係合されることを可能にし得る。
【0032】
示された実例では、コネクタ200は、チュービング210をコネクタ200に確実に連結するために、チュービング210と密閉係合するための密閉部分230を含み得る。密閉部分130と同様に、密閉部分230は、比較的低い弾性係数を有する材料から形成され得る。いくつかの実施例では、密閉部分230の弾性係数は、コネクタ200の弾性係数よりも低い。
【0033】
いくつかの実施例では、密閉部分230は、外側表面234とチュービング210との間のいかなる間隙をも埋めるために、チュービング部分220の外側表面の周りに配置される。さらに、密閉部分230は、内側表面232とチュービング部分220の外側表面との間のいかなる間隙にもさらに順応するか又は他の方法で弾性的に係合することができる。
【0034】
いくつかの実施例では、密閉部分230は、チュービング部分220の外側表面に埋め込まれるか又は他の方法で外側表面と連結され得る。いくつかの用途では、密閉部分230は、チュービング部分220とオーバモールド又はコモールドされる。
【0035】
図6は、本開示の特定の態様による、コネクタ300の斜視図を示す。示された実例では、コネクタ300は、コネクタ100の特徴に類似した特徴を含む。類似の特徴は、類似の参照番号を伴って言及され得る。対象とされる実例では、剛体コネクタを伴わないチュービング110は、チュービング110とIVセットの構成要素との間での流体流れを可能にするためのチュービング110の接続及び/又は分離を可能にするために、コネクタ300によって終端され得る。
【0036】
本明細書において説明されるように、チュービング110は、コネクタ300のチュービング部分320と連結されるか又は係合し得る。示されるように、チュービング110のチュービング端部112は、コネクタ内腔236内へ遠位に前進され得る。いくつかの実施例では、チュービング端部112は、コネクタ300の連結部分322に隣接するように前進され得る。
【0037】
示されるように、密閉部分330は、概して円筒形の形状を有し得る。密閉部分330は、遠位端部336において連結部分322に向かって延在し得る。近位端部138は、コネクタ内腔326の長さにわたって延在して、密閉部分330とチュービング110との間の係合表面又は結合表面を増大させ得る。
【0038】
本開示は、本明細書において説明される様々な態様を当業者が実施することを可能にするために提供された。本開示は、主題技術の様々な実例を提供し、主題技術は、これらの実例に限定されない。これらの態様に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかになるであろうし、本明細書において定義される一般的な原理は、他の態様にも適用され得る。
【0039】
単数形での要素への言及は、特に明記されていない限り、「唯一の(one and only one)」を意味することを意図するものではなく、むしろ「1つ又は複数の(one or more)」を意味することを意図されたものである。特段の定めがない限り、「いくつかの(some)」という用語は、1つ又は複数を意味する。男性での代名詞(例えば、彼の(his))は、女性及び中性(例えば、彼女の(her)及びそれの(its))を含み、その逆も同様である。見出し及び小見出しは、たとえあるとしても、単に便宜のために使用されるものであり、本発明を限定するものではない。
【0040】
本明細書では、「例示的な(exemplary)」という用語は、「実例又は例証としての働きをする(serving as an example or illustration)」を意味するために使用される。「例示的な」として本明細書において説明されるいかなる態様又は設計も、必ずしも他の態様若しくは設計よりも好ましい又は有利なものとして解釈されるべきではない。1つの態様では、本明細書において説明される様々な代替的な構成及び動作が、少なくとも等価であると見なされ得る。
【0041】
「態様(aspect)」などの表現は、そのような態様が主題技術に不可欠であること、又は、そのような態様が主題技術のすべての構成に適用されることを意味するものではない。一態様に関連する開示が、すべての構成、又は1つ若しくは複数の構成に適用され得る。一態様が、1つ又は複数の実例を提供し得る。一態様などの表現が1つ又は複数の態様を意味する場合があり、その逆も同様である。「実施例(embodiment)」などの表現は、そのような実施例が主題技術に不可欠であること、又はそのような実施例が主題技術のすべての構成に適用されることを意味するものではない。一実施例に関連する開示が、すべての実施例、又は1つ若しくは複数の実施例に適用され得る。一実施例が、1つ又は複数の実例を提供し得る。一実施例などの表現が1つ又は複数の実施例を意味する場合があり、その逆も同様である。「構成(configuration)」などの表現は、そのような構成が主題技術に不可欠であること、又はそのような構成が主題技術のすべての構成に適用されることを意味するものではない。一構成に関連する開示が、すべての構成、又は1つ若しくは複数の構成に適用され得る。一構成が、1つ又は複数の実例を提供し得る。一構成などの表現が1つ又は複数の構成を意味する場合があり、その逆も同様である。
【0042】
1つの態様では、そうでないことが述べられていない限り、以下の特許請求の範囲を含めて本明細書に記載されるすべての測定値、値、評点、位置、規模、サイズ、及び他の規格は、おおよそのものであって、正確なものでない。1つの態様では、それらは、それらが関連する機能及びそれらが関係する技術分野における慣習的なものと一致した妥当な範囲を有することが意図されている。
【0043】
1つの態様では、「連結される(coupled)」又は同種の用語は、直接連結されることを意味し得る。別の態様では、「連結される」又は同種の用語は、間接的に連結されることを意味し得る。
【0044】
「頂部(top)」、「底部(bottom)」、「前方(front)」、「後方(rear)」などの用語は、本開示において使用される場合、通常の重力の基準系よりも、任意の基準系に言及するものと理解されるべきである。したがって、頂面、底面、前面、及び後面は、重力の基準系において、上方に、下方に、斜めに、又は水平に延在し得る。
【0045】
種々の物品は、主題技術の範囲から全く逸脱することなしに、異なって配置され得る(例えば、異なる順序で配置されるか、又はことなるやり方で分割される)。当業者に知られているか又は後に知られることになる、本開示にわたって説明される様々な態様の要素のすべての構造的及び機能的な均等物は、参照により本明細書に明白に組み込まれ、また、特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。さらに、本明細書における開示はいずれも、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、一般向けを意図したものではない。クレーム要素はいずれも、その要素が「~のための手段(means for)」という表現を使用して明記されていない限り、又は、方法クレームの場合にはその要素が「~のためのステップ(step for)」という表現を使用して記載されていない限り、米国特許法第112条第6項の規定の下で解釈されるべきではない。さらに、「含む(include)」、「有する(have)」、又は同種の用語が使用される限りにおいて、そのような用語は、「備える(comprise)」という用語が請求項で用いられたときに移行語として解釈されるのと同様に、包括的であることが意図されている。
【0046】
本開示の発明の名称、背景技術、発明の概要、図面の簡単な説明、及び要約は、本開示に組み込まれ、制限的な説明としてではなく、本開示の説明に役立つ実例として提供される。それらは、特許請求の範囲に記載の範囲又は意味を制限するために使用されるのではないという了解の下で提出される。さらに、発明を実施するための形態において、記述は、説明に役立つ実例を提供するものであり、また、様々な特徴は、本開示を合理化する目的のために様々な実施例においてグループ化されることが分かる。この開示の方法は、特許請求の範囲に記載の主題が各請求項に明記されるよりも多くの特徴を必要とするという意図の反映であると解釈してはならない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、発明の主題は、開示された単一の構成又は動作のすべての特徴を含むものではない。以下の特許請求の範囲は、本明細書において発明を実施するための形態に組み込まれ、各請求項は、別々に特許請求される主題として独立する。
【0047】
特許請求の範囲は、本明細書において説明される態様に限定されるようには意図されていないが、言語による特許請求の範囲(language claims)に整合する十分な範囲を与えられるように、また、すべての合法的な均等物を包含するように、意図されている。それでもなお、いずれの請求項も、米国特許法第101条、第102条、又は第103条の要求を満たすことができない主題を包含するように意図されてもいなければ、そのように解釈されるべきでもない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】