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特表2023-542885オプトエレクトロニクス半導体素子および製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-12
(54)【発明の名称】オプトエレクトロニクス半導体素子および製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/38 20100101AFI20231004BHJP
   H01L 33/44 20100101ALI20231004BHJP
   H01L 33/48 20100101ALI20231004BHJP
【FI】
H01L33/38
H01L33/44
H01L33/48
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023517682
(86)(22)【出願日】2021-09-08
(85)【翻訳文提出日】2023-04-18
(86)【国際出願番号】 EP2021074706
(87)【国際公開番号】W WO2022058217
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】102020124258.1
(32)【優先日】2020-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】599133716
【氏名又は名称】エイエムエス-オスラム インターナショナル ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】ams-OSRAM International GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D-93055 Regensburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー プフォイファー
(72)【発明者】
【氏名】コアビニアン ペアツルマイアー
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ クレンプ
【テーマコード(参考)】
5F142
5F241
【Fターム(参考)】
5F142CA11
5F142FA32
5F241AA21
5F241CA04
5F241CA36
5F241CA37
5F241CA40
5F241CA88
5F241CB04
5F241CB11
(57)【要約】
本発明では、オプトエレクトロニクス半導体素子(16)が示され、このオプトエレクトロニクス半導体素子(16)には、少なくとも1つの側面(9A)、第1主面(9B)および第2主面(9C)を含む積層体(9)、積層体(9)の第1半導体領域(4)の電気的な接触接続のために設けられている、第1主面(9B)に配置された第1コンタクト手段(12)、第2主面(9C)に配置された第2コンタクト手段(17)であって、積層体(9)の第2半導体領域(5)の電気的な接触接続のために設けられておりかつビーム透過性である第2コンタクト手段(17)、積層体(9)に配置された導電性エッジ層(11)であって、第2コンタクト手段(17)から側面(9A)を経て第1主面(9B)まで延在している導電性エッジ層(11)、およびエッジ層(11)と積層体(9)との間に配置された第1誘電体層(10)が含まれ、第2主面(9C)は、第1誘電体層(10)によって覆われていない。さらに、少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法が示されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オプトエレクトロニクス半導体素子(16)であって、前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)には、
積層体(9)が含まれており、前記積層体(9)には、
第1導電型の第1半導体領域(4)、
第2導電型の第2半導体領域(5)、
前記第1半導体領域(4)と前記第2半導体領域(5)との間に配置された活性領域(6)、
前記積層体(9)を横方向に画定する少なくとも1つの側面(9A)、ならびに
第1主面(9B)および前記第1主面(9B)とは反対側の第2主面(9C)が含まれ、前記第1主面(9B)および前記第2主面(9C)はそれぞれ前記側面(9A)に対して斜めに配置されており、前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)にはさらに、
前記第1主面(9B)に配置された第1コンタクト手段(12)であって、前記第1半導体領域(4)の電気的な接触接続のために設けられている第1コンタクト手段(12)、
前記第2主面(9C)に配置された第2コンタクト手段(17)であって、前記第2半導体領域(5)の電気的な接触接続のために設けられておりかつビーム透過性である第2コンタクト手段(17)、および
前記積層体(9)に配置された導電性エッジ層(11)であって、前記第2コンタクト手段(17)から前記側面(9A)を経て前記第1主面(9B)まで延在しかつ第2主面(9C)に配置された端部領域(11B)を有する導電性エッジ層(11)が含まれ、前記端部領域(11B)は、前記導電性エッジ層(11)の厚さ(d1)に対応する、横方向寸法(b1)を有し、前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)にはさらに、
前記エッジ層(11)と前記積層体(9)との間に配置された第1誘電体層(10)が含まれ、前記第2主面(9C)は、前記第1誘電体層(10)によって覆われていない、オプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項2】
オプトエレクトロニクス半導体素子(16)であって、前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)には、
積層体(9)が含まれており、前記積層体(9)には、
第1導電型の第1半導体領域(4)、
第2導電型の第2半導体領域(5)、
前記第1半導体領域(4)と前記第2半導体領域(5)との間に配置された活性領域(6)、
前記積層体(9)を横方向に画定する少なくとも1つの側面(9A)、ならびに
第1主面(9B)および前記第1主面(9B)とは反対側の第2主面(9C)が含まれ、前記第1主面(9B)および前記第2主面(9C)はそれぞれ前記側面(9A)に対して斜めに配置されており、前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)にはさらに、
前記第1主面(9B)に配置された第1コンタクト手段(12)であって、前記第1半導体領域(4)の電気的な接触接続のために設けられている第1コンタクト手段(12)、
前記第2主面(9C)に配置された第2コンタクト手段(17)であって、前記第2半導体領域(5)の電気的な接触接続のために設けられておりかつビーム透過性である第2コンタクト手段(17)、および
前記積層体(9)に配置された導電性エッジ層(11)であって、前記第2コンタクト手段(17)から前記側面(9A)を経て前記第1主面(9B)まで延在している導電性エッジ層(11)、および
前記エッジ層(11)と前記積層体(9)との間に配置された第1誘電体層(10)とが含まれており、前記第2主面(9C)は、前記第1誘電体層(10)によって覆われておらず、前記第1誘電体層(10)は、前記第2主面(9C)と面一に終端している、オプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項3】
前記エッジ層(11)は、少なくとも1つの前記側面(9A)にコンフォーマルに配置されている、請求項1または2記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項4】
前記第2主面(9C)は、前記エッジ層(11)によって覆われていない、請求項1から3までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項5】
前記エッジ層(11)は、前記積層体(9)とは反対側を向いた、前記第2主面(9C)の面において、前記第2主面(9C)を越えて突出していない、請求項1から4までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項6】
前記第2半導体領域(5)は、前記第2主面(9C)に配置されかつ半導体材料から形成されるコンタクト層(5A)を有し、前記コンタクト層(5A)に前記第2コンタクト手段(17)が少なくとも部分的に直接配置されている、請求項1から5までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項7】
前記第2コンタクト手段(17)は、次の材料、すなわちTCO、金属、半導体、グラフェンのうちの少なくとも1つを含むかまたはこれらから構成される、請求項1から6までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項8】
前記第2コンタクト手段(17)は、前記第2主面(9C)に被着される層である、請求項1から7までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項9】
1つまたは複数の前記側面(9A)は、少なくとも大部分が前記エッジ層(11)によって覆われている、請求項1から8までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項10】
前記エッジ層(11)は、前記積層体(9)の鏡面部を形成する、請求項1から9までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項11】
前記エッジ層(11)は、次の材料、すなわちTCO、金属、グラフェンのうちの少なくとも1つを含むかまたこれらから構成される、請求項1から10までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項12】
前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)は、前記エッジ層(11)に配置された第2誘電体層(22)であって、前記第1主面(9B)において前記エッジ層(11)を外部に向かって電気的に絶縁する第2誘電体層(22)を有する、請求項1から11までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項13】
前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)は、前記第1コンタクト手段(12)および前記第2コンタクト手段(17)を用いて、互いに反対側の2つの面において外部から電気的に接続可能である、請求項1から12までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項14】
前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)は、前記第1主面(9B)の面において、前記第1コンタクト手段(12)および前記エッジ層(11)を用いて、または前記第1コンタクト手段(12)および第3コンタクト手段(21)を用いて外部から電気的に接続可能である、請求項1から13までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項15】
前記積層体(9)はメサ型に構成されており、前記第2主面(9C)は、前記第1主面(9B)よりも大きい、請求項1から14までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項16】
前記第2半導体領域(5)は、前記第2主面(9C)に構造要素(19)を有する、請求項1から15までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項17】
前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)は、前記第2主面(9C)に配置された出力結合構造体(20)を有する、請求項1から16までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項18】
請求項1から17までのいずれか1項記載の少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体素子(16)を製造する方法であって、前記方法には、
支持体(3)および前記支持体(3)に配置される半導体層列(2)を含む半導体ウェーハ(1)を準備するステップと、
前記支持体(3)とは反対側を向いた、前記半導体層列(2)の面から出発して、前記半導体ウェーハ(1)に少なくとも1つの凹部(8)を形成することにより、少なくとも1つの積層体(9)を作製するステップと、
前記第1誘電体層(10)によって前記積層体(9)を覆うように、前記半導体ウェーハ(1)に第1誘電体層(10)を被着するステップと、
エッジ層(11)を構成するために設けられている導電層(11A)を前記第1誘電体層(10)に被着するステップと、
前記積層体(9)の第2主面(9C)を露出させるステップであって、前記第1誘電体層(10)および前記第2半導体領域(5)の領域を共通の1つのステップにおいて除去するステップと
が含まれる、方法。
【請求項19】
前記第2主面(9C)を露出させる前記ステップにより、複数の積層体(9)を個片化する、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記第2主面(9C)を露出させる前記ステップの際に前記エッジ層(11)の領域を除去する、請求項18または19記載の方法。
【請求項21】
研磨および/またはエッチングおよび/またはレーザリフトオフ法を用いて、前記第2主面(9C)を露出させる前記ステップを実行する、請求項18から20までのいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に示されるのは、オプトエレクトロニクス半導体素子およびそれを製造する方法である。オプトエレクトロニクス半導体素子は、例えばフリップチップである。
【0002】
フリップチップでは、第1導電型および第2導電型の荷電担体は一般に、フリップチップの半導体層の下方に、すなわち外面ではないところに供給されて分配される。活性領域の上方における半導体層の接触接続には、構成部分における配線変更が必要である。半導体層に電気的にアクセスできるようにするために、エッチングされた止まり穴を使用するフリップチップが公知である。しかしながら、これにより、フリップチップの面積効率が低下してしまう。
【0003】
本発明において、解決すべき課題は、面積について最適化されたオプトエレクトロニクス半導体素子を提供することである。解決すべき別の課題は、面積について最適化されたオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法を提供することである。
【0004】
これらの課題はとりわけ、独立請求項の特徴的構成を備えたオプトエレクトロニクス半導体素子と、オプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法とによって解決される。
【0005】
オプトエレクトロニクス半導体素子の少なくとも1つの実施形態によると、このオプトエレクトロニクス半導体素子には、第1導電型の第1半導体領域、第2導電型の第2半導体領域、および第1半導体領域と第2半導体領域との間に配置された活性領域を有する積層体が含まれている。例えば、第1半導体領域はp型ドープ領域であり、第2半導体領域はn型ドープ領域である。さらに、活性領域は好適には、電磁ビームを生成するように構成されている。
【0006】
さらに、積層体には、積層体を横方向に画定する少なくとも1つの側面と、第1主面と、第1主面とは反対側の第2主面とが含まれており、第1主面および第2主面はそれぞれ、側面に対して斜めに、好適には平行でも垂直でもなく配置されている。特に、第1主面は、第1半導体領域の面に配置された、積層体の表面であり、第2主面は、第2半導体領域の面に配置された、積層体の表面である。好適には、生成されるビームの大部分は、第2主面の面において半導体素子から出射する。
【0007】
積層体は、オプトエレクトロニクス半導体素子の最も厚い層であってよい。例えば、積層体は、オプトエレクトロニクス半導体素子の厚さの50%を成していてよい。この厚さはほぼ、半導体素子の主延在面に対して垂直な方向の寸法を表す。
【0008】
さらに、オプトエレクトロニクス半導体素子には、第1主面に配置された第1コンタクト手段であって、第1半導体領域の電気的な接触接続のために設けられている第1コンタクト手段と、第2主面に配置された第2コンタクト手段であって、第2半導体領域の電気的な接触接続のために設けられておりかつビーム透過性である第2コンタクト手段と、積層体に配置された導電性エッジ層であって、第2コンタクト手段から側面を経て第1主面まで延在する導電性エッジ層とが含まれている。
【0009】
エッジ層は、横方向に、すなわち少なくとも1つの側面において、少なくとも一部の領域が積層体に続いていてよい。
【0010】
さらに、エッジ層は、第2主面に配置された端部領域であって、導電性エッジ層の厚さに対応する横方向寸法を有する端部領域を有していてよい。厚さに対応する横方向寸法とは、同等の値または同じ値でもあり、また2倍までの、特に1.5倍までの値でもあると理解される。例えば、同等の値または同じ値は、エッジ層と第2主面とが直角である場合に達成されるのに対し、より角度が小さい場合、特に角度が30°よりも大きくかつ90°よりも小さい場合に、より大きな値になる。
【0011】
例えば、エッジ層は、第2主面において、折れ曲がるもしくは湾曲することなく構成可能である。したがって、エッジ層は、少なくとも1つの側面にコンフォーマルに配置可能である。
【0012】
特に、エッジ層により、第1主面の面において、第2半導体領域の電気的な接触接続が可能になる。
【0013】
好適には、第2半導体領域は、ビーム放射のために設けられている前面に、また第1半導体領域は、前面とは反対側の、オプトエレクトロニクス半導体素子の背面に配置されている。
【0014】
さらに、オプトエレクトロニクス半導体素子には、エッジ層と積層体との間に配置された第1誘電体層が含まれており、第2主面は、第1誘電体層によって覆われていない。第1誘電体層によって特に、活性領域のp-n接合の電気的な絶縁が行われる。第1誘電体層は、ただ1つの層から構成されていてよい。択一的には、第1誘電体層は、複数の層、特に屈折率が交互に代わる層を有していてよい。この場合、第1誘電体層は付加的にミラー機能を有していてよい。
【0015】
第1誘電体層の材料として対象となるのは、酸化化合物および窒化化合物、例えばAlxOy、SiOx、SixNy、NbOx、TiOx、HfOx、TaOx、AlxNyおよびTixNy等、ならびに有機ポリマー、例えばパリレン、BCB、シリコーン、シロキサン、フォトレジスト、スピンオンガラス、有機無機ハイブリッド材料、エポキシドおよびアクリル等である。
【0016】
第1誘電体層は、横方向に、すなわち少なくとも1つの側面において、少なくとも一部の領域が積層体に続いてよい。
【0017】
さらに、第1誘電体層は、第2主面に配置された端部領域であって、第1誘電体層の厚さに対応する横方向寸法を有する端部領域を有していてよい。厚さに対応する横方向寸法とは、同等の値または同じ値でもあり、また2倍までの、特に1.5倍までの値でもあると理解される。例えば、同等の値または同じ値は、第1誘電体層と第2主面とが直角である場合に達成されるのに対し、より角度が小さい場合、特に角度が30°よりも大きくかつ90°よりも小さい場合に、より大きな値になる。
【0018】
例えば、第1誘電体層は、第2主面において、折れ曲がるもしくは湾曲することなく構成可能である。したがって、第1誘電体層は、少なくとも1つの側面にコンフォーマルに配置可能である。
【0019】
少なくとも1つの実施形態によると、第2コンタクト手段は、第1誘電体層に接触している。
【0020】
活性領域は、一連の個別層を含んでいてよく、これらの個別層により、量子井戸構造、特に単一量子井戸構造(SQW、single quantum well)または多重量子井戸構造(MQW、multiple quantum well)が構成される。
【0021】
さらに、第1半導体領域および第2半導体領域は、1つまたは複数の半導体層を有していてよい。半導体領域の半導体層については、窒化物半導体、リン化物半導体またはヒ化物半導体ベースの材料が対象となる。「窒化物半導体、リン化物半導体またはヒ化物半導体ベース」とはこの関連において、半導体層が、AlGaIn1-n-mN、AlGaIn1-n-mPまたはAlGaIn1-n-mAsを含むことであり、ここでは0≦n≦1、0≦m≦1かつn+m≦1が成り立つ。この材料は、必ずしも上記の式にしたがう数学的に正確な組成を有していてなくもよい。むしろ、この材料は、1つまたは複数のドーピング材料と、AlGaIn1-n-mN材料、AlGaIn1-n-mP材料またはAlGaIn1-n-mAs材料の特徴的な物理特性を実質的に変化させない付加的な構成成分とを有していてよい。しかしながらわかり易くするため、上記の式には、少量の別の材料によって部分的に置き換えられることがあるとしても、結晶格子の重要な構成成分(Al、Ga、In、PもしくはAs)だけが含まれている。
【0022】
少なくとも1つの実施形態によると、第2主面は、エッジ層により、実質的に、すなわち通例の製造公差の枠内において覆われていない。エッジ層は好ましくは、積層体とは反対側を向いた、第2主面の面において、第2主面を越えて突出していない。換言すると、エッジ層は、垂直方向に、好適には第2主面を越えて突出していない。特に好ましくは、エッジ層は、第2主面と面一に終端している。これは、製造に起因して、エッジ層が、第2主面を露出させる前に積層体に被着され、露出させる際に一緒に除去される場合であってよい。
【0023】
少なくとも1つの実施形態によると、第2半導体領域には、第2主面に配置されかつ半導体材料から形成されるコンタクト層であって、第2コンタクト手段が少なくとも部分的に直接配置されたコンタクト層が含まれる。特に、コンタクト層は、高濃度にドーピングされた半導体層である。
【0024】
有利な実施形態では、第2コンタクト手段は、次の材料、すなわちTCO、金属、半導体、グラフェンのうちの少なくとも1つを含むかまたはこれらから構成される。
【0025】
「TCO」とは、透明導電性酸化物(transparent conductive oxide、略して「TCO」)のことであると理解される。TCOは、透明な、導電性材料、通例、金属酸化物、例えば、亜鉛酸化物、スズ酸化物、カドミウム酸化物、チタン酸化物、インジウム酸化物または酸化インジウムスズ(ITO)等である。2価の金属酸素化合物、例えばZnO、SnOまたはIn等の他に、3価の金属酸素化合物、例えばZnSnO、CdSnO、ZnSnO、MgIn、GaInO、ZnInもしくはInSn12、または異なる透明導電性酸化物の混合物も、TCOのグループに属する。さらに、TCOは、必ずしも化学量論的な組成に対応する必要はなく、またpドープまたはnドープされていてよい。
【0026】
好適には、第2コンタクト手段は、第2主面に被着される層である。第2コンタクト手段は、均一な層、特にこれがTCOから形成される場合には均一な層であってよく、または例えばこれが金属から形成される場合、構造化された層であってよい。例えば、第2コンタクト手段は、金属格子として、または逆金属格子として形成されていてよい。
【0027】
特に、第2主面は、第2コンタクト手段により、少なくとも20%まで、好ましくは少なくとも50%まで、特に好ましくは少なくとも80%まで覆われる。
【0028】
少なくとも1つの実施形態によると、積層体の1つまたは複数の側面は、少なくとも大部分がエッジ層によって覆われている。好適には積層体のすべての側面が、エッジ層によって完全に覆われている。
【0029】
好ましい実施形態では、エッジ層により、積層体の鏡面部が形成される。これにより、有利には第2主面に向かって、活性領域によって生成されるビームを偏向させることができる。この際にエッジ層は、金属を含むかまたは金属から構成することができ、金属として特にRh、Al、Cr、Ti、Pt、W、AuおよびNiが対象となる。
【0030】
少なくとも1つの実施形態によると、エッジ層は、次の材料、すなわちTCO、金属、グラフェンのうちの少なくとも1つを含むかまたはこれらから構成される。
【0031】
少なくとも1つの実施形態によると、オプトエレクトロニクス半導体素子は、第1主面の面において、第1コンタクト手段およびエッジ層により、外部から電気的に接続可能である。ここでは、第1主面は部分的にエッジ層によって覆われ、この際にはエッジ層が、第2導電型のコンタクトパッドとして使用される。この際にエッジ層および第2コンタクト手段は、異なる材料から形成されていてよい。特に第1コンタクト手段は、金属もしくは金属化合物を含むかまたはこれらから構成される。
【0032】
さらに、オプトエレクトロニクス半導体素子は、第1主面に配置された第3コンタクト手段を有していてよい。第3コンタクト手段は好適には、第2導電型のコンタクトパッドとして使用され、エッジ層に導電接続されている。エッジ層および第3コンタクト手段は、異なる材料から形成されていてよい。特に第3コンタクト手段は、金属もしくは金属化合物を含むかまたはこれらから構成される。オプトエレクトロニクス半導体素子は、第1コンタクト手段および第3コンタクト手段により、第1主面の面において外部から電気的に接続可能である。
【0033】
第1半導体領域および第2半導体領域の電気的な接触接続のための手段は、積層体の外部に配置されており、これにより、接触接続のために面積が「消費される」ことはなく、ひいては面積効率を改善することができる。さらに、半導体素子は、外部で接触接続させることにより、スケーリング可能になる。特に、半導体素子にはビアはない。
【0034】
さらに、半導体素子が支持体を有しないことも可能である。
【0035】
考えられ得る変形形態では、オプトエレクトロニクス半導体素子は、エッジ層に配置された第2誘電体層であって、第1主面においてエッジ層を外部に向かって絶縁する第2誘電体層を有する。さらに、エッジ層は、少なくとも1つの側面において、第2誘電体層により、外部に向かって電気的にエッジ層を絶縁することができる。第2誘電体層については特に、第1誘電体層について挙げた材料が対象となる。
【0036】
少なくとも1つの実施形態によると、オプトエレクトロニクス半導体素子は、第1コンタクト手段および第2コンタクト手段を用いて、互いに反対側の2つの面において外部から電気的に接続可能である。ここでは、第2コンタクト手段が、第2導電型のコンタクトパッドとして使用される。
【0037】
好ましい実施形態によると、積層体は、メサ型に構成されており、第2主面は第1主面よりも大きい。ビーム放射は特に、より大きい主面の側で行われる。
【0038】
第2主面は平坦に構成されていてよい。択一的には第2半導体領域は、例えば、ビーム出力結合を向上させるために、第2主面に構造要素を有することができるか、もしくは粗面化されていてよい。さらに、半導体素子は特に、ビーム出力結合を向上させるために、第2主面に配置された出力結合構造体を有していてよい。
【0039】
第1導電型のコンタクトパッドとして使用される第1コンタクト手段と、第2導電型のコンタクトパッドとして使用されるエッジ層もしくは第3コンタクト手段については、種々異なる実施形態が対象となる。
【0040】
例えば、第1コンタクト手段を第1主面の中央に配置して、エッジ層もしくは第3コンタクト手段によって全面的に取り囲むことが可能である。さらに、第1コンタクト手段をエッジ側に配置し、周囲側面の一部だけがエッジ層もしくは第3コンタクト手段によって取り囲まれていることが可能である。さらに、第1コンタクト手段および第3コンタクト手段が、第1主面において並んで配置されていることが可能である。これらの間には、電気的な絶縁のために、少なくとも第1誘電体層が配置されている。さらに、電気的な絶縁のために、これらの間に第1誘電体層および第2誘電体層が配置されていてもよい。
【0041】
次に説明する方法は、上で述べたタイプの1つまたは複数のオプトエレクトロニクス半導体素子の製造に適している。したがって、半導体素子に関連して説明した特徴的構成は、方法にも使用することができ、逆も同様である。
【0042】
上で述べたタイプの少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法の少なくとも1つの実施形態によると、この方法は次のステップ、すなわち、
-支持体および支持体に配置される半導体層列を含む半導体ウェーハを準備するステップと、
-支持体とは反対側を向いた、半導体層列の面から出発して、半導体ウェーハに少なくとも1つの凹部を形成することにより、少なくとも1つの積層体を作製するステップと、
-第1誘電体層によって積層体を覆うように、半導体ウェーハに第1誘電体層を被着するステップと、
-エッジ層を構成するために設けられている導電層を第1誘電体層に被着するステップと、
-積層体の第2主面を露出させるステップであって、第1誘電体層および第2半導体領域の領域を共通の1つのステップにおいて除去するステップと
を含む。
【0043】
好適には、示した順序で上記の方法ステップを行う。このことが意味するのは特に、第2主面を露出させる前に第1誘電体層にエッジ層を被着することである。さらに、第2主面を露出させる際にエッジ層の領域を除去する。特に、第2主面を露出させる際に、エッジ層の領域を除去し、これにより、エッジ層が、積層体とは反対側を向いた、第2主面の面において、第2主面を越えて突出しないかもしくはこれと面一に終端するようにする。
【0044】
支持体は好適には、半導体層列がエピタキシャル成長される成長基板である。特に、支持体において第2半導体領域を、第2半導体領域において第1半導体領域を成長させる。第2主面を露出させる際には特に、第2半導体領域の領域を除去する。
【0045】
上記の方法の好ましい実施形態では、第2主面を露出させるステップにより、複数の積層体を個片化する。これは特に、支持体側から出発して、少なくとも1つの凹部まで半導体ウェーハを薄くすることによって行われる。
【0046】
好適には、研磨および/またはエッチングおよび/またはレーザリフトオフ法を用いて、第2主面を露出させる。
【0047】
上記の方法もしくは半導体素子の構造により、通例のフォトリソグラフプロセスステップを使用することなく、第2半導体領域の接触接続部を作製することができる。
【0048】
オプトエレクトロニクス半導体素子は特に、ビデオウォール、プロジェクターおよび高出力構成部材に適している。
【0049】
別の利点、有利な実施形態および発展形態は、図面に関連して以下で説明する実施例から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1】第1実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のステップの概略横断面図である。
図2】第1実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法の別のステップの概略横断面図である。
図3】第1実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のさらに別のステップの概略横断面図である。
図4A】第1実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のさらに別のステップの概略横断面図である。
図4B】第1実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のさらに別のステップの概略横断面図である。
図5】第2実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のステップの概略横断面図である。
図6】第3実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のステップの概略横断面図である。
図7】第1実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のさらに別のステップの概略横断面図である。
図8】第1実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のさらに別のステップの概略横断面図である。
図9】第1実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のさらに別のステップの概略横断面図である。
図10】第1実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のさらに別のステップの概略横断面図である。
図11A】第1実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のさらに別のステップの概略横断面図である。
図11B】第1実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子の概略横断面図である。
図12】第4実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のステップの概略横断面図およびオプトエレクトロニクス半導体素子の概略横断面図である。
図13】第5実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のステップの概略横断面図およびオプトエレクトロニクス半導体素子の概略横断面図である。
図14】1つの実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子の背面の概略平面図である。
図15】別の1つの実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子の背面の概略平面図である。
図16】さらに別の1つの実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子の背面の概略平面図である。
図17A】第6実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のステップの概略横断面図およびオプトエレクトロニクス半導体素子の概略横断面図である。
図17B】第6実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子の背面の概略平面図である。
図18A】第7実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法のステップの概略横断面図およびオプトエレクトロニクス半導体素子の概略横断面図である。
図18B】第7実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子の下面の概略平面図である。
【0051】
実施例および図面において、同じ要素、同種の要素、または同じ作用の要素にはそれぞれ同じ参照符号が付されていることがある。図示した複数の要素およびそれらの相互の大きさの比は、必ずしも縮尺通りとはみなすことはできず、むしろ、よりよく表すことでき、かつ/またはよりよく理解できるようにするために個々の要素は、誇張して大きく表されていることがある。
【0052】
図1には、第1実施例によるオプトエレクトロニクス半導体素子を製造する方法の最初のステップが示されており、ここでは、半導体層列2と、半導体層列2が被着されている支持体3とを有する半導体ウェーハ1を準備する。半導体層列2には、第1導電型の第1半導体領域4、第2導電型の第2半導体領域5、および第1半導体領域4と第2半導体領域5との間に配置された活性領域6が含まれている。第1半導体領域4は、垂直方向Vに第2半導体領域5に続いている。例えば、第1半導体領域4はp型ドープ領域であり、第2半導体領域5はn型ドープ領域である。さらに、支持体3は好適には、半導体層列2がエピタキシャル成長されている成長基板である。さらに、半導体ウェーハ1には、第1半導体領域4の電気的な接触接続のためのコンタクト層7であって、第1半導体領域4に配置されたコンタクト層7が含まれている。コンタクト層7は、TCOおよび/または金属から形成可能である。
【0053】
半導体領域4,5と、活性領域6と、そこに含まれる半導体層とについては、さらに上で既に述べたように、窒化物半導体、リン化物半導体またはヒ化物半導体ベースの材料が対象となる。「窒化物半導体、リン化物半導体またはヒ化物半導体ベース」とはこの関連において、半導体領域4,5および活性領域6もしくはそこに含まれている半導体層が、AlGaIn1-n-mN、AlGaIn1-n-mP、またはAlGaIn1-n-mAsを含むことであり、ここでは0≦n≦1、0≦m≦1かつn+m≦1が成り立つ。
【0054】
図2には、積層体9を作製するために半導体ウェーハ1を構造化する後続の方法ステップが示されている。特に、積層体9を作製するために、支持体3とは反対側を向いた、半導体層列2の面から半導体ウェーハ1に凹部Fを入れる。凹部8は、半導体層列2を平面図で見ると、フレーム状に構成されてよい。さらに、凹部8は、支持体3の方向に先細りになった断面を有していてよい。これにより、積層体9は、有利にはメサ型の形状を有する。凹部8は好適には少なくとも、第2半導体領域5のコンタクト層5Aにまで達している。
【0055】
図3には、支持体3とは反対側を向いた、半導体層列2の面において、半導体ウェーハ1に第1誘電体層10を被着する次の方法ステップが示されており、ここでは第1誘電体層10によって積層体9が覆われる。好適には、半導体ウェーハ1の表面であって、支持体3とは反対側を向いた、半導体層列2の面において半導体ウェーハ1を外部に向かって画定する表面に第1誘電体層10を全面にわたって被着する。
【0056】
特に、積層体9を横方向に画定する、積層体9の側面9Aを第1誘電体層10によって完全に覆う。ここで「横方向に」とは、垂直方向Vに対して斜め、特に垂直に配置された横方向Lのことをいう。さらに、側面9Aに対して斜めに配置された、積層体9の第1主面9Bを第1誘電体層10によって完全に覆う。
【0057】
さらに、凹部8の底面8Aに誘電体層10を配置する。
【0058】
図4Aには、第1誘電体層10に導電層11Aを被着する別の方法ステップが示されている。特に、誘電体層10の全面にわたって導電層11Aを被着し、引き続いて開けることにより、側面9Aと、部分的に第1主面9Bとに配置されるエッジ層11を構成する。
【0059】
図4Bに示したように、誘電体層10も開けられ、これにより、第1主面9Bは、覆われていない領域を有する。覆われていない領域には、第1半導体領域4の電気的な接触接続のために設けられている第1コンタクト手段12を配置する。特に、第1コンタクト手段12は、金属または金属化合物から形成されており、第1導電型のコンタクトパッドとして使用される。
【0060】
図5には、導電層11Aを被着する前に誘電体層10を開ける、第2実施例による方法の方法ステップが示されている。半導体ウェーハ1の全面にわたって導電層11Aを被着し、導電層11Aは、第1主面9Bにおける、開けられた領域に直接に配置される。引き続き、導電層11Aを構造化し、これにより、導電層11Aから、積層体9の側面9Aに配置されるエッジ層11と、第1主面9Bに配置される第1コンタクト手段12とを生じさせる。
【0061】
導電層11Aは、1つの層または多層で構成されていてよく、TCOおよび/または金属および/またはグラフェンを含んでいてよい。これに対応して、エッジ層11および第1コンタクト手段12は、1つの層または多層で構成されていてよく、TCOおよび/または金属および/またはグラフェンを含んでいてよい。
【0062】
図6には、エッジ層11を作製した後、半導体ウェーハ1を安定化するために充填物13を凹部8に配置する、第3実施例による方法の方法ステップが示されている。充填物13については、例えば、プラスチック材料が対象となる。
【0063】
図7には、半導体ウェーハ1と、付加的に被着される層10,11,12とを含む結合体の、支持体面と反対側の面に中間支持体14、例えばプラスチック支持体を配置する別の方法ステップが示されており、中間支持体14は、接合層15により、例えば、UVビームまたは熱によって剥がすことができるシートにより、結合体に保持されている。中間支持体14を設けた後、支持体3は除去可能である。
【0064】
図8には、第1主面9Bとは反対側の、積層体9の第2主面9Cを露出させる後続の方法ステップが示されている。この際には特に、コンタクト層5Aまで第2半導体領域5の領域を除去する。この際には、第1誘電体層10およびエッジ層11の、凹部8に配置された領域を一緒に除去し、これにより、特に、第1誘電体層10およびエッジ層11は、第2主面9Cと面一に終端するか、もしくはこれにより、エッジ層11は、積層体9とは反対側を向いた、第2主面9Cの面において、第2主面9Cを越えて突出することがない。
【0065】
垂直方向Vにおいて、少なくとも凹部8の底面8Aまで(これに関しては図3を参照されたい)半導体ウェーハ1を薄くし、これにより、第2半導体領域5によって接合されている積層体9を互いに分離するか、もしくは個片化する。
【0066】
好適には、研磨および/またはエッチングおよび/またはレーザリフトオフ法を用いて、第2主面9Cを露出させる。
【0067】
図9には、第2半導体領域5の電気的な接触接続のために設けられる第2コンタクト手段17を第2主面9Cに被着する別の方法ステップが示されている。この際に第2コンタクト手段17は、横方向に第2主面9Cを越えて突出し、これにより、第2コンタクト手段17は、第1誘電体層10およびエッジ層11に接触する。
【0068】
第2コンタクト手段17は、次の材料、すなわちTCO、金属、半導体、グラフェンのうちの少なくとも1つを含んでいてよいかまたはこれらから構成されている。好適には、第2コンタクト手段17は、第2主面9Cに被着される、均一なまたは構造化された層である。特に、第2主面は、第2コンタクト手段9Cにより、少なくとも20%まで、好ましくは少なくとも50%まで、特に好ましくは少なくとも80%まで覆われる。
【0069】
図10には、例えば、UVビームまたは熱(矢印によって示されている)の作用により、中間支持体14を部分的または完全に剥がし、これにより、オプトエレクトロニクス半導体素子16の少なくとも一部が中間支持体14にもはや固着しないか、または弱くしか固着しないようにする別の方法ステップが示されている。
【0070】
図11Aには、移送装置18、例えば、吸引ノズルまたは打抜き機を用いてオプトエレクトロニクス半導体素子16を移動する別の方法ステップが示されている。
【0071】
図11Bには、第1実施例または第3実施例による方法を用いて製造可能なオプトエレクトロニクス半導体素子16が示されている。したがって方法に関連して説明した特徴的構成は、オプトエレクトロニクス半導体素子16にも引き合い出すことが可能であり、逆も同様である。
【0072】
オプトエレクトロニクス半導体素子16には、第1導電型の第1半導体領域4、第2導電型の第2半導体領域5、および第1半導体領域と第2半導体領域の間に配置された活性領域6を有する積層体9が含まれており、活性領域6は特に、可視スペクトル領域、紫外スペクトル領域または赤外スペクトル領域における電磁ビームを放射するように構成されている。さらに、積層体9には、積層体9を横方向に画定する複数の側面9Aと、第1主面9Bと、第1主面9Bとは反対側の第2主面9Cとが含まれており、第1主面9Bおよび第2主面9Cはそれぞれ、側面9Aに対して斜めに、特に垂直ではなく配置されている。
【0073】
さらに、オプトエレクトロニクス半導体素子16には、第1主面9Bに接してもしくは第1主面9Bの上に配置された第1コンタクト手段12であって、第1半導体領域4の電気的な接触接続のために設けられている第1コンタクト手段12と、第2主面9Cに接してもしくは第2主面9Cの上に配置された第2コンタクト手段17であって、第2半導体領域5の電気的な接触接続のために設けられておりかつビーム透過性である第2コンタクト手段17とが含まれている。
【0074】
さらに、オプトエレクトロニクス半導体素子16には、積層体9に配置された導電性エッジ層11であって、第2コンタクト手段17から側面9Aを介して第1主面9Bまで延在する導電性エッジ層11が含まれている。エッジ層11は、第2主面9Cに配置された端部領域11Bであって、導電性エッジ層11の厚さd1に対応する横方向寸法b1を有する端部領域11Bを有する。厚さd1に対応する横方向寸法b1とは、同等の値または同じ値でもあり、また2倍までの、特に1.5倍までの値でもあると理解される。例えば、同等の値または同じ値は、エッジ層11と第2主面9Cとが直角である場合に達成されるのに対し、より角度が小さい場合、特に角度が30°よりも大きくかつ90°よりも小さい場合に、より大きな値になる。
【0075】
例えば、エッジ層11は、第2主面9Cにおいて、折れ曲がるもしくは湾曲することなく構成可能である。したがって、エッジ層11は、側面9Aにコンフォーマルに配置可能である。
【0076】
好適にはエッジ層11は、積層体9の鏡面部を形成する。これによって有利には第2主面9Cに向かって、活性領域6によって生成されるビームを偏向させることができる。この際にエッジ層11は、有利には金属を含むかまたは金属から構成することができ、金属として特に、Rh、Al、Cr、Ti、Pt、W、AuおよびNiが対象となる。
【0077】
さらに、オプトエレクトロニクス半導体素子16は、エッジ層11と積層体9との間に配置された第1誘電体層10を有し、ここで第2主面9Cは、第1誘電体層10によって覆われていない。
【0078】
好適には、積層体9のすべての側面9Aは、誘電体層10およびエッジ層11によって完全に覆われる。
【0079】
第1誘電体層10は、第2主面9Cに配置された端部領域10Aであって、第1誘電体層10の厚さd2に対応する横方向寸法b2を有する端部領域10Aを有する。厚さd2に対応する横方向寸法b2とは、同等の値または同じ値でもあり、また2倍までの、特に1.5倍までの値でもあると理解される。例えば、同等の値または同じ値は、誘電体層と第2主面9Cとが直角である場合に達成されるのに対し、より角度が小さい場合、特に角度が30°よりも大きくかつ90°よりも小さい場合に、より大きな値になる。
【0080】
例えば、第1誘電体層10は、第2主面9Cにおいて、折れ曲がるもしくは湾曲することなく構成可能である。したがって、第1誘電体層10は、少なくとも1つの側面9Cにコンフォーマルに配置可能である。
【0081】
エッジ層11により、第2コンタクト手段17が、半導体素子16の前面16Bに配置されているのにかかわらず、第2半導体領域5もしくは半導体素子16の、その背面16Aにおける電気的な接触接続が可能になる。第1コンタクト手段12も背面16Aに配置されており、これにより、オプトエレクトロニクス半導体素子16は、第1主面9Bの面において、もしくはその背面16Aにおいて、第1コンタクト手段12およびエッジ層11により、外部から電気的に接続可能である。というのは、第1主面9Bは部分的にエッジ層11によって覆われるからであり、この際にはエッジ層11は、第2導電型のコンタクトパッドとして使用される。
【0082】
図11Bに示したオプトエレクトロニクス半導体素子16は、フリップチップである。第1半導体領域4および第2半導体領域5の電気的な接触接続のための手段11,12は、積層体9の外部に配置されており、これにより、接触接続のために面積が「消費される」ことはなく、ひいては従来のフリップチップに比べて面積効率を改善することができる。さらに、半導体素子16は、外部で接触接続させることにより、スケーリング可能になる。
【0083】
図12には、第4実施例による方法ステップもしくはオプトエレクトロニクス半導体素子16が示されている。図11Bに示した実施例とは異なり、第2主面9Cは平坦に構成されない。むしろ第2半導体領域5は、特に、ビーム出力結合を向上させるために構造要素19を有する。構造要素19の作製を可能にするために、コンタクト層5Aと支持体3との間に配置される、第2半導体領域5の領域に凹部8が到達して(これについては図2を参照されたい)、構造化対象の領域が、構造化のための十分な厚さを有するように凹部8を深く構成する。
【0084】
図13には、第5実施例による方法ステップもしくはオプトエレクトロニクス半導体素子16が示されている。ここでは、オプトエレクトロニクス半導体素子16は、特にビーム出力結合を向上させるために、第2主面9Cに配置された出力結合構造体20を有する。
【0085】
出力結合構造体20は、例えば、特に屈折率を適合させた誘電性の材料から、例えばNbから構成されかつ0.5μm~1.5μmの厚さを有するビーム透過層が、第2主面9Cもしくは第2コンタクト手段17に被着されて構造化され、これにより、これが、多数の構造要素19を有することによって作製可能である。
【0086】
例えば、半導体ウェーハ1を安定化させるために、凹部8に充填物13を配置することができ、この凹部8は、半導体ウェーハ1を薄くする際に同様に削り取られる。
【0087】
図14図16に基づいて、第1コンタクト手段12およびエッジ層11を背面に形成するための種々異なる選択肢を説明する。
【0088】
例えば、第1コンタクト手段12を、第1主面の中央に配置して、エッジ層11によって全面的に取り囲むことが可能であり、ここでは誘電体層10は、電気的な絶縁部としてそれらの間に配置される(図14を参照されたい)。第1コンタクト手段12は、例えば、円形に構成可能である。ここでは誘電体層10は、環状の形状を有することができる。
【0089】
さらに、第1コンタクト手段12が、エッジ側に、ひいては中心からずらされて配置され、周囲側面の一部だけがエッジ層11によって取り囲まれていることが可能である(図15を参照されたい)。ここでは第1コンタクト手段12は、例えば、楕円形に構成可能である。ここでは誘電体層10は、放物線形の形状を有することができる。
【0090】
特に、結合体に作製する際に、隣接した2つの素子16の第1コンタクト手段12はそれぞれ、隣接した素子16の方を向いている側方エッジ16Cに配置可能である。これにより、有利には第1コンタクト手段12を作製する際に、隣接した2つの素子16の導電層を1つのステップにおいて開けることができる。エッジ側にコンタクト手段12を配置することにより、2つの半導体素子16の直列接続も容易になる。
【0091】
図16に示したように、導電層における開口部は、図15に示した実施例の場合のように、素子16の側方エッジ16Cにおいて終端する必要はなく、隣接した素子16の導電層まで延在することができ、これにより、素子16のエッジ層11は、互いに向き合う2つの側方エッジ16Cから後退している。
【0092】
図11B図12図13に示したオプトエレクトロニクス半導体素子16がフリップチップであるのに対し、第1コンタクト手段12および第2コンタクト手段17を用いて、互いに反対側の2つの面において外部から電気的に接続可能なオプトエレクトロニクス半導体素子16が、図17に関連して説明されている。ここでは、第2コンタクト手段17が、第2導電型のコンタクトパッドとして使用される。
【0093】
オプトエレクトロニクス半導体素子16は、エッジ層11に配置された第2誘電体層22であって、第1主面9Bもしくは背面16Aにおいて、外部に向かってエッジ層11を絶縁し、これにより、エッジ層11が背面16Aにおいて露出しないようにする第2誘電体層22を有する。さらに、エッジ層11は、側面9Aにおいて、第2誘電体層22により、外部に向かって電気的に絶縁されている。
【0094】
この実施例(図17Bを参照されたい)では、第1コンタクト手段12は、第1主面9Bの大部分を覆い、有利には背面16Aにおいて鏡面部を形成する。
【0095】
図18には、オプトエレクトロニクス半導体素子16が同様に(図17を参照されたい)、エッジ層11に配置された第2誘電体層22であって、第1主面9Bもしくは背面16Aにおいてエッジ層11を外部に向かって電気的に絶縁する第2誘電体層22を有する別の実施例が示されている。さらに、エッジ層11は、側面9Aにおいて、第2誘電体層22により、外部に向かって電気的に絶縁されている。この実施例では、オプトエレクトロニクス半導体素子16は、フリップチップである。
【0096】
図17に示した実施例とは異なり、第2誘電体層22は、エッジ層11の電気的な接触接続のための第3コンタクト手段21が背面16Aに配置された開口部を有する。エッジ層11および第3コンタクト手段21は好適には、別々の2つのステップで作製され、したがって異なる材料から形成可能である。
【0097】
第1コンタクト手段12および第3コンタクト手段21は、第1主面9Bにおいて並んで配置されている。これにより、オプトエレクトロニクス半導体素子16は、第1主面9Bもしくは背面16Aの面において、第1コンタクト手段12および第3コンタクト手段21により、外部から電気的に接続可能である。
【0098】
本発明は、実施例に基づく説明には限定されない。むしろ本発明には、あらゆる新たな特徴的構成と、特徴的構成のあらゆる組み合わせとが含まれるのであり、これには、特に、特許請求の範囲における特徴的構成のあらゆる組み合わせが含まれており、このことは、この特徴的構成または組み合わせそれ自体が、特許請求の範囲または実施例において明示的に示されていない場合であっても当てはまるものである。
【0099】
この特許明細書は、独国特許出願第102020124258.1号明細書の優先権を主張するものであり、その開示内容は、参照により、ここに取り込まれものである。
【符号の説明】
【0100】
1 半導体ウェーハ
2 半導体層列
3 支持体
4 第1導電型の第1半導体領域
5 第2導電型の第2半導体領域
5A 第2半導体領域のコンタクト層
6 活性領域
7 コンタクト層
8 凹部
8A 凹部の底面
9 積層体
9A 側面
9B 第1主面
9C 第2主面
10 第1誘電体層
10A 端部領域
11 エッジ層
11A 導電層
11B 端部領域
12 第1コンタクト手段
13 充填物
14 中間支持体
15 接合層
16 オプトエレクトロニクス半導体素子
16A 背面
16B 前面
16C 側方エッジ
17 第2コンタクト手段
18 移送装置
19 構造要素
20 出力結合構造体
21 第3コンタクト手段
22 第2誘電体層
L 横方向
V 垂直方向
b1,b2 横方向寸法
d1,d2 厚さ
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図18A
図18B
【手続補正書】
【提出日】2023-04-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オプトエレクトロニクス半導体素子(16)であって、前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)には、
積層体(9)が含まれており、前記積層体(9)には、
第1導電型の第1半導体領域(4)、
第2導電型の第2半導体領域(5)、
前記第1半導体領域(4)と前記第2半導体領域(5)との間に配置された活性領域(6)、
前記積層体(9)を横方向に画定する少なくとも1つの側面(9A)、ならびに
第1主面(9B)および前記第1主面(9B)とは反対側の第2主面(9C)が含まれ、前記第1主面(9B)および前記第2主面(9C)はそれぞれ前記側面(9A)に対して斜めに配置されており、前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)にはさらに、
前記第1主面(9B)に配置された第1コンタクト手段(12)であって、前記第1半導体領域(4)の電気的な接触接続のために設けられている第1コンタクト手段(12)、
前記第2主面(9C)に配置された第2コンタクト手段(17)であって、前記第2半導体領域(5)の電気的な接触接続のために設けられておりかつビーム透過性である第2コンタクト手段(17)、および
前記積層体(9)に配置された導電性エッジ層(11)であって、前記第2コンタクト手段(17)から前記側面(9A)を経て前記第1主面(9B)まで延在しかつ第2主面(9C)に配置された端部領域(11B)を有する導電性エッジ層(11)が含まれ、前記端部領域(11B)は、前記導電性エッジ層(11)の厚さ(d1)に対応する、横方向寸法(b1)を有し、前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)にはさらに、
前記エッジ層(11)と前記積層体(9)との間に配置された第1誘電体層(10)が含まれ、前記第2主面(9C)は、前記第1誘電体層(10)によって覆われておらず、前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)にはビアがない、オプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項2】
オプトエレクトロニクス半導体素子(16)であって、前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)には、
積層体(9)が含まれており、前記積層体(9)には、
第1導電型の第1半導体領域(4)、
第2導電型の第2半導体領域(5)、
前記第1半導体領域(4)と前記第2半導体領域(5)との間に配置された活性領域(6)、
前記積層体(9)を横方向に画定する少なくとも1つの側面(9A)、ならびに
第1主面(9B)および前記第1主面(9B)とは反対側の第2主面(9C)が含まれ、前記第1主面(9B)および前記第2主面(9C)はそれぞれ前記側面(9A)に対して斜めに配置されており、前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)にはさらに、
前記第1主面(9B)に配置された第1コンタクト手段(12)であって、前記第1半導体領域(4)の電気的な接触接続のために設けられている第1コンタクト手段(12)、
前記第2主面(9C)に配置された第2コンタクト手段(17)であって、前記第2半導体領域(5)の電気的な接触接続のために設けられておりかつビーム透過性である第2コンタクト手段(17)、および
前記積層体(9)に配置された導電性エッジ層(11)であって、前記第2コンタクト手段(17)から前記側面(9A)を経て前記第1主面(9B)まで延在している導電性エッジ層(11)、および
前記エッジ層(11)と前記積層体(9)との間に配置された第1誘電体層(10)とが含まれており、前記第2主面(9C)は、前記第1誘電体層(10)によって覆われておらず、前記第1誘電体層(10)は、前記第2主面(9C)と面一に終端しており1つまたは複数の前記側面(9A)は、少なくとも大部分が前記エッジ層(11)によって覆われている、オプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項3】
前記エッジ層(11)は、少なくとも1つの前記側面(9A)にコンフォーマルに配置されている、請求項1または2記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項4】
前記第2主面(9C)は、前記エッジ層(11)によって覆われていない、請求項1から3までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項5】
前記エッジ層(11)は、前記積層体(9)とは反対側を向いた、前記第2主面(9C)の面において、前記第2主面(9C)を越えて突出していない、請求項1からまでのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項6】
前記第2半導体領域(5)は、前記第2主面(9C)に配置されかつ半導体材料から形成されるコンタクト層(5A)を有し、前記コンタクト層(5A)に前記第2コンタクト手段(17)が少なくとも部分的に直接配置されている、請求項1からまでのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項7】
前記第2コンタクト手段(17)は、次の材料、すなわちTCO、金属、半導体、グラフェンのうちの少なくとも1つを含むかまたはこれらから構成される、請求項1からまでのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項8】
前記第2コンタクト手段(17)は、前記第2主面(9C)に被着される層である、請求項1からまでのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項9】
前記エッジ層(11)は、前記積層体(9)の鏡面部を形成する、請求項1からまでのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項10】
前記エッジ層(11)は、次の材料、すなわちTCO、金属、グラフェンのうちの少なくとも1つを含むかまたこれらから構成される、請求項1からまでのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項11】
前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)は、前記エッジ層(11)に配置された第2誘電体層(22)であって、前記第1主面(9B)において前記エッジ層(11)を外部に向かって電気的に絶縁する第2誘電体層(22)を有する、請求項1からまでのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項12】
前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)は、前記第1コンタクト手段(12)および前記第2コンタクト手段(17)を用いて、互いに反対側の2つの面において外部から電気的に接続可能である、請求項1からまでのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項13】
前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)は、前記第1主面(9B)の面において、前記第1コンタクト手段(12)および前記エッジ層(11)を用いて、または前記第1コンタクト手段(12)および第3コンタクト手段(21)を用いて外部から電気的に接続可能である、請求項1からまでのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項14】
前記積層体(9)はメサ型に構成されており、前記第2主面(9C)は、前記第1主面(9B)よりも大きい、請求項1からまでのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項15】
前記第2半導体領域(5)は、前記第2主面(9C)に構造要素(19)を有する、請求項1からまでのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項16】
前記オプトエレクトロニクス半導体素子(16)は、前記第2主面(9C)に配置された出力結合構造体(20)を有する、請求項1からまでのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体素子(16)。
【請求項17】
請求項1からまでのいずれか1項記載の少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体素子(16)を製造する方法であって、前記方法には、
支持体(3)および前記支持体(3)に配置される半導体層列(2)を含む半導体ウェーハ(1)を準備するステップと、
前記支持体(3)とは反対側を向いた、前記半導体層列(2)の面から出発して、前記半導体ウェーハ(1)に少なくとも1つの凹部(8)を形成することにより、少なくとも1つの積層体(9)を作製するステップと、
前記第1誘電体層(10)によって前記積層体(9)を覆うように、前記半導体ウェーハ(1)に第1誘電体層(10)を被着するステップと、
エッジ層(11)を構成するために設けられている導電層(11A)を前記第1誘電体層(10)に被着するステップと、
前記積層体(9)の第2主面(9C)を露出させるステップであって、前記第1誘電体層(10)および前記第2半導体領域(5)の領域を共通の1つのステップにおいて除去するステップと
が含まれる、方法。
【請求項18】
前記第2主面(9C)を露出させる前記ステップにより、複数の積層体(9)を個片化する、請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記第2主面(9C)を露出させる前記ステップの際に前記エッジ層(11)の領域を除去する、請求項17または18記載の方法。
【請求項20】
研磨および/またはエッチングおよび/またはレーザリフトオフ法を用いて、前記第2主面(9C)を露出させる前記ステップを実行する、請求項17または18記載の方法。
【国際調査報告】