(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-12
(54)【発明の名称】アルカロイドを含有する材料の二枚のシートを接合するための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
B65H 19/18 20060101AFI20231004BHJP
B65H 43/04 20060101ALI20231004BHJP
【FI】
B65H19/18
B65H43/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023517958
(86)(22)【出願日】2021-07-28
(85)【翻訳文提出日】2023-03-17
(86)【国際出願番号】 EP2021071147
(87)【国際公開番号】W WO2022058079
(87)【国際公開日】2022-03-24
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ラ ポルタ ピエトロ ダヴィデ
【テーマコード(参考)】
3F048
3F064
【Fターム(参考)】
3F048AA00
3F048AB01
3F048AC04
3F048BA11
3F048BB02
3F048BB07
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3F048DA06
3F048DC13
3F064AA01
3F064BB02
3F064BB15
3F064BB24
3F064BB29
3F064CA04
3F064DA05
(57)【要約】
本発明は、アルカロイドを含有する材料の二枚のシートを接合するための方法に関し、方法は、・第一のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第一のシートを提供することと、・第二のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第二のシートを提供することと、・第一のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第一のシートを巻き出すことと、・巻き出されたアルカロイドを含有する材料の第一のシートにおいて一つ以上の以下のパラメータを評価することと、・アルカロイドを含有する材料の第一のシートの湿度、oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの厚さ、oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの幅、oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの粘性、oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの穴または裂け目の有無、および、一つ以上のパラメータの値に応じて、・第二のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第二のシートを巻き出すことと、・アルカロイドを含有する材料の第一のシートと、アルカロイドを含有する材料の第二のシートとを接合することと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルカロイドを含有する材料の二枚のシートを接合するための方法であって、
・第一のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第一のシートを提供することと、
・第二のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第二のシートを提供することと、
・前記第一のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートを巻き出すことと、
・前記巻き出されたアルカロイドを含有する材料の第一のシートの一つ以上の以下のパラメータを評価することと:
oアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの湿度、
oアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの厚さ、
oアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの幅、
oアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの粘性、
oアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの穴または裂け目の有無、
および、前記評価された一つ以上のパラメータの値に応じて、
・前記第二のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の前記第二のシートを巻き出すことと、
・アルカロイドを含有する材料の前記第一のシートと、アルカロイドを含有する材料の前記第二のシートとを接合することと、を含む、方法。
【請求項2】
・接合後に前記第一のボビンを拒否することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
・接合前にアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの所与の長さを緩衝することを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
・アルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの画像を捕捉することと、
・前記画像から、アルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの前記幅、またはアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの前記穴または裂け目の有無を決定することと、を含む、請求項1~3の一項以上に記載の方法。
【請求項5】
・光線をアルカロイドを含有する材料の前記第一のシート上に当てることと、
・アルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの前記幅または前記厚さ、またはアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの前記穴または裂け目の有無を、アルカロイドを含有する材料の前記第一のシートを通る前記透過光線の特徴から、決定することと、を含む、請求項1~4の一項以上に記載の方法。
【請求項6】
・アルカロイドを含有する材料の前記第一のシートと第一のセンサとの間の距離を測定することと、
・前記測定された距離から、アルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの前記粘性を決定することと、を含む、請求項1~5の一項以上に記載の方法。
【請求項7】
・前記第一のボビンからアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートを巻き出すために必要な力を測定することと、
・前記測定された力から、アルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの前記粘性を決定することと、を含む、請求項1~6の一項以上に記載の方法。
【請求項8】
・接合後に前記第一のボビンの位置と前記第二のボビンの位置とを交換することを含む、請求項1~7の一項以上に記載の方法。
【請求項9】
アルカロイドを含有する材料の二枚のシートを接合するためのシステムであって、
・アルカロイドを含有する材料の第一のシートの第一のボビンを回転可能な様式で保持するように適合された第一のシャフトと、
・アルカロイドを含有する材料の第二のシートの第二のボビンを回転可能な様式で保持するように適合された第二のシャフトと、
・以下の第一のシートセンサのうちの一つ以上と:
oアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの前記湿度を測定し、前記湿度測定に基づいて信号を送信するように適合された湿度センサ、
oアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの前記厚さを測定し、前記厚さ測定に基づいて信号を送信するように適合された厚さセンサ、
oアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの前記幅を測定し、前記幅測定に基づいて信号を送信するように適合された幅センサ、
oアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの前記粘性を測定し、前記粘性測定に基づいて信号を送信するように適合された粘性センサ、
oアルカロイドを含有する材料の前記第一のシートの前記穴または裂け目の有無を検出する光センサまたは音センサ、
・前記一つ以上の第一のシートセンサの下流に位置し、アルカロイドを含有する材料の前記第一のシートとアルカロイドを含有する材料の前記第二のシートを接合するように適合された接合ユニットと、
・前記一つ以上のセンサおよび前記接合ユニットに接続され、前記一つ以上の第一のシートセンサによって送信された前記信号に基づいて、アルカロイドを含む材料の前記第一のシートおよびアルカロイドを含む材料の前記第二のシートを接合するように前記接合ユニットを起動するように適合された制御ユニットと、を備える、システム。
【請求項10】
以下の第二のシートセンサのうちの一つ以上:
・アルカロイドを含有する材料の前記第二のシートの湿度を測定し、前記湿度測定に基づいて信号を送信するように適合された湿度センサ、
・アルカロイドを含有する材料の前記第二のシートの厚さを測定し、前記厚さ測定に基づいて信号を送信するように適合された厚さセンサ、
・アルカロイドを含有する材料の前記第二のシートの幅を測定し、前記幅測定に基づいて信号を送信するように適合された幅センサ、
・アルカロイドを含有する材料の前記第二のシートの粘性を測定し、前記粘性測定に基づいて信号を送信するように適合された粘性センサ、
・アルカロイドを含有する材料の前記第二のシートの穴または裂け目の有無を検出する光センサまたは音センサ、を備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記粘性センサが距離センサまたは力センサである、請求項9または10に記載のシステム。
【請求項12】
前記幅センサが、光源を含む光センサである、請求項9~11の一項以上に記載のシステム。
【請求項13】
前記第一のシャフトおよび前記第二のシャフトを備えるボビンホルダを備え、前記ボビンホルダが前記第一のシャフトおよび前記第二のシャフトの前記位置を交換するように適合されている、請求項9~12の一項以上に記載のシステム。
【請求項14】
アルカロイドを含有する材料の前記第一のシート、またはアルカロイドを含有する材料の前記第二のシートの可変量を緩衝するように適合された緩衝を含み、前記緩衝が前記接合ユニットの下流に位置する、請求項1~13の一項以上に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、均質したたばこシートなどのアルカロイドを含有する材料の二枚のシートを接合する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ボビンに巻かれて提供される材料シートが処理される製造または生産工程においては、シートも高速度で処理されることが可能であるように、ボビンからシートを高速度で巻き出すことが望ましい場合がある。例えば、エアロゾル発生物品の製造においいて、シートは均質化したたばこ材料のシートであり得る。
【0003】
ボビンが完全に巻き出された、または空である場合、空のボビンを新しいものと交換するために、製造または生産プロセスを遅く、または停止しなければならない。
【0004】
生産の完全な停止を避けるために、古いボビンが完全に枯渇する前に新しいボビンが古いボビンに置き換わるように、二つの異なるボビン、すなわち「古い」ボビンおよび「新しい」ボビン、に巻かれたシートを接合することができる。
【0005】
また、一つ以上のセンサによって、その巻き出し中のボビンの直径の減少を測定することも知られている。センサは、ボビン直径が所定の閾値を下回る場合、ボビンまたは接合の交換をトリガできるシステムに接続されてもよく、これはボビンが決定された枯渇状態に達したことを示す。
【0006】
しかし、上記のシステムを用いても、生産の中断は避けられない場合がある。いくつかのパラメータは、巻き出しプロセスを妨げる場合がある、例えば、シートの表面への汚れの付着はシートに不均一な領域を形成する場合があり、または周囲または保管条件によってシートの「加齢」が高まり、シートが破損しやすくなり得る。例えば、粘性のため、巻き出されたシートの一部がボビンに固着したままになり、その後に処理されるシートの一部が破れ、シートが弱まり、正しい量のシートが下流プロセスに到達するのが妨げられ、最終製品の一貫性を損い得る。
【0007】
従って、本発明の根本的な目的は、ボビンに巻かれた材料シートの接合のための方法および装置を提供することであり、これは巻き出されたまたは空のボビンを新しいものと交換する場合に特に、材料の処理速度をより速くすることを可能にする。
【発明の概要】
【0008】
ある態様では、本発明は、アルカロイドを含有する材料の二枚のシートを接合するための方法に関する。好ましくは、方法は、第一のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第一のシートを提供することを含む。好ましくは、方法は、第二のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第二のシートを提供することを含む。好ましくは、方法は、第一のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第一のシートを巻き出すことを含む。好ましくは、方法は、アルカロイドを含有する材料の巻き出された第一のシートの以下のパラメータのうちの一つ以上を評価することを含む:アルカロイドを含有する材料の第一のシートの湿度、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの厚さ、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの幅、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの粘性、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの穴または裂け目の有無。好ましくは、方法は、評価された一つ以上のパラメータの値に応じて、第二のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第二のシートを巻き出すことを含む。好ましくは、方法は、評価された一つ以上のパラメータの値に応じて、アルカロイドを含有する材料の第一のシートとアルカロイドを含有する材料の第二のシートとを接合することを含む。
【0009】
本発明の方法では、第一のシートの状態が決定される。第一のシートの状態は、第一のシートの完全性状態、または第一のシートの特性が必要とされる範囲内にあるかどうかを示唆するそれらのパラメータの一つ以上を評価することによって決定される。第一のシートが、第一のシートが必要な製造仕様内で最終製品を得るためにさらに処理されることに適さないことが明白であるという一つ以上のパラメータを示す場合、そのパラメータの評価によってトリガされた接合アクションが行われる。このように、欠陥製品は防止され、材料の廃棄は最小化される。さらに、第一のシートの破損は、製造停止が避けられない前に第一のシートの弱体化が特定され得るため、防止され得る。
【0010】
第一のボビンが提供されることが好ましい。第一のボビンは、アルカロイドを含有する材料の第一のシートのコイルによって形成される。第一のボビンは、その回転軸の周りを回転するように適合された第一のシャフトに挿入されてもよい。
【0011】
第二のボビンが提供されることが好ましい。第二のボビンは、アルカロイドを含有する材料の第二のシートのコイルによって形成される。第二のボビンは、その回転軸の周りを回転するように適合された第二のシャフトに挿入されてもよい。好ましくは、アルカロイドを含有する材料の第一のシートと、アルカロイドを含有する材料の第二のシートとは同一であり、すなわち、それらは実質的に同じ物理的および化学的特徴を有する。
【0012】
好ましくは、第一のシャフトおよび第二のシャフトの位置が互いと交換可能であるように、ボビンホルダ上の第一および第二のシャフトが移動可能である、第一および第二のシャフトを備えるボビンホルダが提供される。第一のシャフトおよび第二のシャフトは、ボビンホルダ上に移動可能な様式で配置されてもよい。代替的に、第一のシャフトおよび第二のシャフトは、ボビンホルダ上に固定して配置されてもよい。後者の場合、第二のボビンが第一のボビンの前の位置に位置することができ、またその逆もできるように、ボビンホルダは移動可能、例えば回転可能である。ボビンホルダはまた、第一のボビンおよび第二のボビンに加えて、アルカロイドを含有する材料のシートの一つまたは複数のさらなるボビン用の一つまたは複数のさらなるシャフトが提供されてもよい。シャフト用の他の交換性のある機構が実現可能であるが、複数のシャフトの位置は、ボビンホルダの回転時にまたはボビンホルダ上のシャフトを回転させることにより、それぞれ相互の位置に来ることが好ましい。
【0013】
各シャフトは、シャフト内に挿入されたボビンの近づいている端部を検出するためのセンサと関連付けられてもよい。例えば、第一のシャフトおよび第二のシャフトに関連付けられた、ボビンの近づいている端部を検出するための第一のセンサおよび第二のセンサが提供されてもよい。例えば、第一のボビンの直径が測定される。例えば、第二のボビンの直径が測定される。
【0014】
さらに、制御ユニットが提供され得る。第一のボビン、第二のボビン、またはその両方の近づいている端部を検出するための第一のセンサまたは第二のセンサは、ボビン中のシートの量が所与の閾値を下回る場合、制御ユニットに信号を送信するように適合されてもよい。例えば、近づいてくるボビンの端部を検出するための第一のセンサまたは第二のセンサは、センサとボビンの外表面との間の距離を測定するように適合された距離センサを含み得る。距離が予め設定された範囲外である場合、距離センサは、第一のボビンまたは第二のボビンがほぼ枯渇し得ることを示す。
【0015】
さらに、アルカロイドを含有する材料の第一のシートは、ボビンから巻き出される。第一のボビンは、そこから第一のボビンが巻き出され得る第一のシートの頭部である、遊離端部を含む。巻戻しは、例えば、適切な引きローラーによって行われてもよい。第一のシートは、第一のボビンが巻き出される間にそれが向かう方向である輸送方向を画定する。第一のシートが加工の様々な段階で輸送される間、輸送方向は変化し得る。さらに、第一のシートは、互いに反対である、第一の表面および第二の表面を画定する。第一の表面と第二の表面との間の距離は、シートの厚さである。
【0016】
第一のシートの輸送は、約50メートル/分~約400メートル/分から成る第一のシート速度で実施されることが好ましい。
【0017】
巻き出された第一のシートの一部分の一つ以上のパラメータは、本発明の方法に従って評価される。好ましくは、評価は、第一のシートがさらに処理される前に実施される、すなわち、好ましくは、評価は実質的に巻き出しの直後に実施される。
【0018】
本発明の方法は、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの湿度を評価することを含むことが好ましい。本発明の方法は、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの厚さを評価することを含むことが好ましい。本発明の方法は、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの幅を評価することを含むことが好ましい。本発明の方法は、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの粘性を評価することを含むことが好ましい。本発明の方法は、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの穴または裂け目の有無を評価することを含むことが好ましい。より好ましくは、本発明の方法は、以下のパラメータのうちの少なくとも二つを評価することを含む:アルカロイドを含有する材料の第一のシートの湿度、またはアルカロイドを含有する材料の第一のシートの厚さ、またはアルカロイドを含有する材料の第一のシートの幅、またはアルカロイドを含有する材料の第一のシートの粘性、またはアルカロイドを含有する材料の第一のシートの穴または裂け目の有無。上記パラメータのうちの一つ以上の値は、以下にて略して第一のシートの「完全性パラメータ」と呼ばれ、アルカロイドを含有する材料の第一のシートが、所望の公差内で許容可能な最終生産物を生産するために、これ以上の所定の特性を有しないことを示し得る。最終生産物は、例えば、エアロゾル発生物品であってもよい。第一のシートの一つ以上の完全性パラメータの値は、アルカロイドを含有する材料の第一のシートが、近い将来破損する可能性のあることを示し得る。例えば、値は、アルカロイドを含有する材料の第一のシートが、第一のシートがロッドに集められる前に破損し得ることを示し得る。例えば、完全性パラメータの値は、アルカロイドを含有する材料の第一のシートが、それが包み紙で包まれる前に破損し得ることを示し得る。例えば、完全性パラメータの値は、アルカロイドを含有する材料の第一のシートが、すぐに破損して、機械を停止し得ることを示し得る。
【0019】
「以下のパラメータのうちの一つ以上を評価する」は、パラメータの評価自体は、例えば、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの湿度、または厚さ、または幅、または粘性の値の評価、または穴または裂け目の有無の検出などを意味する。「以下のパラメータのうちの一つ以上を評価する」はまた、基準値と実際の測定値との間の値差を評価することを意味する。「以下のパラメータのうちの一つ以上を評価する」は、特定のパラメータの変化率の評価も意味する。例えば、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの湿度、または厚さ、または幅、または粘性の値の変化が評価されてもよい。アルカロイドを含有する材料の第一のシートの湿度、または厚さ、または幅、または粘性の基準値は、入力または測定されてもよく、この基準値からの変化が評価されてもよい。
【0020】
評価された完全性パラメータは、例えば、適切なセンサを使用して測定されてもよい。好ましくは、センサは、完全性パラメータをリアルタイムで測定し、すなわち、第一のシートの完全性パラメータは、第一のシートの加工中に測定されることが好ましい。さらに、第一のシートが輸送方向に移動するという事実により、一つ以上のパラメータが連続的に測定される。代替的に、一つ以上のパラメータは、所与の頻度で測定される。所与の周波数は、一定であってもよい。所与の周波数は、可変であってもよい。所与の周波数は、第一のシートの輸送速度と同期することが好ましい。所与の頻度は、第一のシートの輸送条件に応じて変化し得る。例えば、第一のシートの輸送速度が一定である場合、好ましくは、測定の頻度も一定である。代替的に、第一のシートが加速する場合、好ましくは、第一のシートは加速中により高い応力を受けるため、測定頻度は、シートの一定速度の間保持される頻度よりも高い。このようにして、第一のシートのいくつかの部分をチェックする。したがって、第一のシートの完全性パラメータは、所定のその後の時間間隔で測定されることが好ましい。測定が行われるこれらの時間間隔の期間は、変化し得る。
【0021】
シートの完全性パラメータを測定することは、少なくとも所定の場所でシートの完全性パラメータを測定すること、すなわち、第一のシートの少なくとも第一の部分の完全性パラメータを、各時間間隔で測定することを意味する。
【0022】
完全性パラメータのうちの一つを測定する任意のセンサは、完全性パラメータが、ボビンから既に巻き出された第一のシートの一部分で測定されるように、好ましくは配置される。すなわち、完全性パラメータが測定される第一のシートの一部分は、好ましくは、第一のボビンの外表面にもう属さない。
【0023】
第一のシートの同じ完全性パラメータを測定するために、同じ完全性パラメータを測定するための一つ以上のセンサを使用することができる。第一のシートの同じ完全性パラメータは、各時間間隔で、一つの場所で、またはより多くの場所で測定されてもよい。二つ以上の場所で測定される場合、各測定によりデータが生成され、データが収集される。異なる測定から収集されたデータは、統計的に組み合わせられてもよい。同じ完全性パラメータのすべての測定値の平均(平均)が実行され得る。したがって、各時間間隔について、同じ完全性パラメータのいくつかの値の組み合わせを収集してもよく、異なる値は第一のシートの異なる部分で測定される。
【0024】
二つの異なる完全性パラメータを測定する二つの異なるセンサが存在する場合、好ましくは、二つの異なる完全性パラメータが第一のシートの同じ部分で測定される。好ましくは、異なる完全性パラメータは、同じ頻度で測定される。好ましくは、異なる完全性パラメータの測定値は、同期される。
【0025】
第一のシートの完全性パラメータを測定するように適合されたセンサは、固定されており、第一のシートが移動するのが好ましい。
【0026】
第一のシートは厚さを有する。完全性パラメータとして厚さが測定される場合、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの厚さを測定し、厚さ測定に基づいて信号を送信するように適合された厚さセンサが用いられてもよい。
【0027】
厚さセンサは、機械センサを含み得る。厚さセンサは、光センサを含み得る。厚さセンサは、機械センサおよび光センサを含んでもよい。光センサの場合、光センサは光源を含んでもよい。光源によって発せられる電磁放射のビームは、第一のシートに衝突し得る。第一のシートを通る透過光線の強度の変化は、第一のシートの厚さの変化を示し得る。
【0028】
接合は、第一のシートの厚さの測定値に応じて行われてもよい。
【0029】
測定された厚さが厚さ閾値を上回るか、または下回る場合、厚さセンサは、厚さが厚さパラメータ値の好ましい範囲外であると知らせる、制御ユニットに信号を送信し得る。例えば、第一のシートの厚さが特定の閾値より低い場合、信号が送信される場合がある。代替的に、厚さセンサは、各測定で第一のシートの厚さを表す信号を送信してもよく、制御ユニットは、厚さ閾値との比較を行ってもよい。例えば、第一のシートの厚さの基準値の選択されたパーセンテージと等しい閾値を設定できる。選択された割合は、例えば、25パーセント、20パーセント、15パーセント、または10パーセントである。厚さの基準値は、好ましくは、150マイクロメートル~350マイクロメートル、より好ましくは、200マイクロメートル~300マイクロメートルの間で構成される値である。第一のシートの厚さが、選択されたパーセンテージを超えて厚さの基準値よりも低い場合、信号が制御ユニットに送信される。そうでなければ、厚さの基準値が設定される。測定された厚さが基準値よりも固定値を超えて低い場合、信号が送信される。固定値は、50マイクロメートル、30マイクロメートル、25マイクロメートル、15マイクロメートル、10マイクロメートルであり得る。厚さセンサは、変動厚さ閾値を超える厚さの変化が測定される場合、制御ユニットに信号を送信してもよい。さらに、第一のシートの厚さの変化が速すぎる場合も、信号が送信され得る。例えば、三回の連続する測定において厚さの測定値が15%以上変化する場合、これは、第一のシートに損傷が存在し得ることを示す。
【0030】
第一のシートの厚さが、Nの位置(Nは整数である)などの複数の位置で測定される場合、各時間間隔で、接合は、厚さが少なくともMの位置(Mは整数である)で厚さ閾値を下回る場合にのみトリガされてもよく、ここで、1<M<Nの位置である。
【0031】
厚さの変化は、例えば、第一のシートが粘性になりすぎたため、第一のシートの一部がボビンに固着したままであることを示し得る。これは、近い将来、第一のシートが捲縮される前、または第一のシートがロッドに集められる前、または第一のシートが緩衝される前などに、第一のシートの破れをトリガし得る。代替的に、または追加的に、薄すぎる第一のシートは、破れる可能性を示し得る。厚すぎる第一のシートは、さらなる処理工程において、潜在的な妨害をもたらし得るか、または最適ではない結果をもたらし得る、第一のシートにおける欠陥の存在を示し得る。さらなる処理工程は、シートをロッド内に捲縮または収集することを含み得る。
【0032】
第一のシートは湿度を有する。完全性パラメータとして湿度が測定される場合、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの湿度を測定し、湿度測定に基づいて信号を送信するように適合された湿度センサが用いられてもよい。湿度センサは、坪量センサを含み得る。湿度センサは、カメラを含んでもよい。湿度センサは、赤外線カメラを含んでもよい。湿度センサは、マイクロ波源を含んでもよい。例として、NDC Technologiesによる赤外線ゲージTM710を湿度センサとして使用してもよい。別の例は、PertenDA7440近赤外線センサである。
【0033】
接合は、第一のシートの湿度の測定値に応じて行われてもよい。
【0034】
測定された湿度が湿度閾値を上回るか、または下回る場合、湿度センサは、湿度が湿度パラメータ値の好ましい範囲外であると知らせる、制御ユニットに信号を送信し得る。例えば、第一のシートの湿度が特定の閾値より低い場合、信号が送信される場合がある。例えば、第一のシートの湿度が特定の閾値より高い場合、信号が送信される場合がある。代替的に、湿度センサは、各測定で第一のシートの湿度を表す信号を送信してもよく、制御ユニットは、湿度閾値との比較を行ってもよい。例えば、第一のシートの湿度の基準値の選択されたパーセンテージに等しい閾値を設定できる。割合は、例えば、25パーセント、20パーセント、15パーセント、または10パーセントである。湿度の基準値は、好ましくは、第一のシートの合計重量における水の7%~15パーセントの間に含まれる値である。第一のシートの湿度が、選択されたパーセンテージを超えて湿度の基準値よりも低いまたは高い場合、信号が制御ユニットに送信される。代替的に、湿度の基準値が設定される。測定された湿度が基準値よりも固定値を超えて低い場合、信号が送信される。測定された湿度が基準値よりも固定値を超えて高い場合、信号が送信される。固定値は、全重量で水の2%、全重量で水の1.5%、全重量で水の1%、全重量で水の0.5%であり得る。湿度センサは、変化湿度閾値を超える湿度の変化が測定される場合、制御ユニットに信号を送信してもよい。さらに、第一のシートの湿度の変化が速すぎる場合も、信号が送信され得る。例えば、三回の連続する測定において湿度の測定値が15%以上変化する場合、これは、規格外の第一のシートが存在し得ることを示す。
【0035】
第一のシートの湿度が低すぎる場合、第一のシートは容易に割れ、第一のシートに裂け目または穴が形成され、破裂の可能性がある。さらに、捲縮中の乾燥しすぎたシートは粉々に砕ける場合があるため、捲縮したシートをロッドに集めることは不可能となる場合がある。第一のシートの湿度が高すぎる場合、第一のシートは粘性が高すぎる場合があり、シートを巻き出すために過剰な力が必要となり、それは第一のシートの引張強度よりも高くなり、破損が生じる場合がある。
【0036】
第一のシートは幅を画定する。シートの幅は、シートの輸送方向と実質的に直角をなす方向のシートの寸法である。シートの幅はまた、シートの厚さに実質的に垂直である。完全性パラメータとして幅が測定される場合、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの幅を測定し、幅測定に基づいて信号を送信するように適合された幅センサが用いられてもよい。幅センサは、距離センサであってもよい。幅センサは、光バリアセンサを含んでもよい。幅センサは、カメラを含んでもよい。
【0037】
接合は、第一のシートの幅の測定値に応じて行われてもよい。
【0038】
測定された第一のシートの幅が幅閾値を上回るか、または下回る場合、幅センサは、幅が幅パラメータ値の好ましい範囲外であると知らせる、制御ユニットに信号を送信し得る。例えば、第一のシートの幅が特定の閾値より低い場合、信号が送信される場合がある。例えば、第一のシートの幅が特定の閾値より高い場合、信号が送信される場合がある。代替的に、幅センサは、各測定で第一のシートの幅を表す信号を送信してもよく、制御ユニットは、幅閾値との比較を行ってもよい。例えば、第一のシートの幅の基準値の選択されたパーセンテージに等しい閾値を設定できる。割合は、例えば、25パーセント、20パーセント、15パーセント、または10パーセントである。幅の基準値は、120ミリメートル~130ミリメートルの間で構成された値であることが好ましい。第一のシートの幅が、選択されたパーセンテージを超えて幅の基準値よりも低いまたは高い場合、信号が制御ユニットに送信される。代替的に、幅の基準値が設定される。測定された幅が幅の基準値よりも固定値を超えて低い場合、信号が送信される。測定された幅が基準値よりも固定値を超えて高い場合、信号が送信される。固定値は、5ミリメートル、2ミリメートルであってもよい。幅センサは、変化幅閾値を超える幅の変化が測定される場合、制御ユニットに信号を送信してもよい。さらに、第一のシートの幅の変化が速すぎる場合も、信号が送信され得る。例えば、三回の連続する測定において幅の測定値が15%以上変化する場合、これは、規格外の第一のシートが存在し得ることを示す。
【0039】
幅が小さすぎると、第一のシートの一部が欠けていることを示し得る。これは、第一のシートがすぐに破損する可能性があることを示し得る。高幅は、第一のシートの鋳造プロセスの欠陥を示す可能性があり、最適ではない最終生成物が得られ得る。高幅は、第一のシートのアルカロイドを含有する材料の一部が緩んでいるか、または第一のシートの中心に穴またはスリットが形成され、その結果、材料がシートの側面に向かってずれることの兆候であり得る。
【0040】
第一のシートは粘性を有する。完全性パラメータとして粘性が測定される場合、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの粘性を測定し、粘性測定に基づいて信号を送信するように適合された粘性センサが用いられてもよい。
【0041】
粘性センサは、距離センサまたは角度センサを含んでもよい。ボビンの粘性に関連する数量は、いわゆる「剥離角」であり、これは基準線(例えば、第一のボビンの基準直径)と分離線、すなわち、第一のシートが第一のボビンから分離する線を通過する線、との間に形成された角度である。この角度が増加する場合、第一のシートの粘性が増加したことを意味し得る。この角度が減少する場合、第一のシートの粘性が減少したことを意味し得る。角度はまた、ボビンから巻き出された第一のシートとセンサとの間の距離を測定することによって測定されてもよい。粘性センサは、圧力分布センサを含んでもよい。
【0042】
接合は、第一のシートの粘性の測定値に応じて行われてもよい。
【0043】
測定された粘性が粘性閾値を上回るか、または下回る場合、粘性センサは、厚さが粘性パラメータ値の好ましい範囲外であると知らせる、制御ユニットに信号を送信し得る。例えば、第一のシートの粘性が特定の閾値より高い場合、信号が送信される場合がある。代替的に、粘性センサは、各測定で第一のシートの粘性を表す信号を送信してもよく、制御ユニットは、粘性閾値との比較を行ってもよい。例えば、第一のシートの粘性に対する基準値の選択されたパーセンテージと等しい閾値を設定できる。割合は、例えば、25パーセント、20パーセント、15パーセント、または10パーセントである。第一のシートの粘性が、選択されたパーセンテージを超えて粘性の基準値よりも高い場合、信号が制御ユニットに送信される。代替的に、粘性の基準値が設定される。測定された粘性が基準値よりも固定値を超えて高い場合、信号が送信される。粘性センサは、変化粘性閾値を超える粘性の変化が測定される場合、制御ユニットに信号を送信してもよい。さらに、第一のシートの粘性の変化が速すぎる場合も、信号が送信され得る。例えば、三回の連続する測定において粘性の測定値が15%以上変化する場合、これは、規格外の第一のシートが存在し得ることを示す。
【0044】
粘性が低すぎる場合、アルカロイドを含有する材料の第一のシートを生産するために使用されるスラリーの組成に誤りが生じ、第一のシートが仕様に従った最終製品につながらないことを意味し得る。第一のシートの粘性が高すぎる場合、シートを巻き出すために過剰な力が必要となり、それはシートの引張強度よりも高くなり、破損が生じる場合がある。理論に拘束されるものではないが、粘性が高すぎる第一のシートは、シート中の結合剤が「強い」構造を適切に生成していないことの兆候であり得る。これは、スラリー内の繊維の弱い結合を一緒に生成し得る。したがって、より粘性の高いシートは、その引張強度が小さいほど、ボビンを巻き出す間に破裂する危険を増大させる。
【0045】
穴または裂け目の有無が検出される場合、アルカロイドを含有する材料の第一のシート中の穴または裂け目の有無を検出するためのセンサを使用してもよい。
【0046】
センサは、光センサまたは音センサであってもよい。音センサは、超音波センサを含んでもよい。光センサは、カメラを含んでもよい。光センサは、光源を含んでもよい。光源によって発せられる電磁放射のビームは、第一のシートに衝突し得る。第一のシートを通る透過光線の強度の変化は、第一のシートの穴または裂け目の存在を示し得る。超音波センサは、超音波領域で音波を送受信する。第一のシートの表面上に当たる超音波は、反射波を生成する。第一のシートの表面上に穴または裂け目が存在する場合、反射波は変化し、反射波のこれらの変化を測定することができる。
【0047】
裂け目または穴の「有無」は、その寸法にかかわらず、すべての穴または裂け目が評価において考慮され得ることを意味しない。第一に、センサによって検出される穴または裂け目に対する第一の最小寸法がある。この第一の最小寸法は、センサの解像度に依存する。さらに、比較的「小さな」穴または裂け目は、第一のシートの完全性に脅威をもたらさない場合があり、破損が発生する兆候ではない場合がある。したがって、穴または裂け目の「第二の最小寸法」が設定されてもよく、こうした第二の最小寸法を超える穴または裂け目のみが、穴または裂け目の存在を確認する際の評価で考慮され得る。比較的「大きな」穴または裂け目は、第一のシートが弱まり、すぐに破損する可能性があることを示唆し得る。第二の最小寸法は、5ミリメートル、または10ミリメートルであってもよい。これは、5ミリメートル超または10ミリメートル超の寸法を有する穴または裂け目のみが、「穴または裂け目の存在」を示すとみなされることを意味する。考慮される寸法は、輸送方向を横断する寸法である。さらに、直線寸法の代わりに、閾値は領域であり得、すなわち、穴または裂け目は、それらの面積が所与の面積閾値を上回る場合にのみ、穴または裂け目とみなされる。
【0048】
第一のシートの穴または裂け目の存在が検出された場合、接合が発生し得る。
【0049】
完全性パラメータの絶対値の代わりに、完全性パラメータの変化が測定される場合、好ましくは、その変化が基準値に対して測定される。言い換えれば、変化は、完全性パラメータの「許容可能な」値であるはずの基準値に関して取られる。この基準パラメータは、完全性パラメータの実測値の閾値として使用され得る。例えば、接合は、完全性の測定値が、基準値のプラス/マイナス10%、または15%、または25%の同じ完全性パラメータの基準値を上回るか、または下回る場合に、起こってもよい。
【0050】
基準値は、測定中に更新される変数であり得る。例えば、設定された基準値から始めて、N連続測定ごとに、Nは整数とする、基準値が更新され、その新しい値は、センサによってN測定前に測定された値と等しい。
【0051】
さらに、測定値の変化率も関連性があり得る。変化率が所与の閾値を上回る場合、接合は、変化の絶対値とは独立して行われる。
【0052】
基準完全性パラメータは、データベースによって取得されてもよい。基準完全性パラメータは、所与の閾値を超えるその完全性パラメータの変化があるかどうかを評価するために使用され得る。本発明の方法は、データベースにアクセスし、データベースから、第一のシートの基準完全性パラメータの一つに関するデータを取得することを含むことが好ましい。データベースは、第一のシートの厚さ、湿度、幅、粘性という、一つ以上の基準完全性パラメータ値を含み得る。一つ以上の基準完全性パラメータに関するデータは、データベースが存在するアクセス可能なメモリ内に保存されてもよい。データは、第一のシートが巻き出されるボビンに取り付けられたステッカーまたはバーコード上に存在し得る。これらのデータは、公知の様式でスキャンされ、制御ユニットにアップロードされ得る。さらに、パラメータの閾値は、第一のシートの組成またはボビンのバッチに依存し得る。したがって、データベースは、パラメータが比較されるいくつかの閾値、単一のパラメータに対する複数の閾値を含んでもよく、シートの組成に応じて、複数の間のそのパラメータに対して異なる閾値が選択される。
【0053】
基準完全性パラメータは、ユーザーの入力によって取得されてもよい。パネルまたは他の入力装置が提供されてもよく、ユーザー、例えば、オペレータは、第一のシートの基準完全性パラメータの値を入力してもよい。さらに、基準完全性パラメータのうちの一つに関するデータは、例えば、代表コードなどの第一のシートからなる第一のボビン上に提供されるデータをスキャンして取得してもよい。
【0054】
基準完全性パラメータは、リモート信号によって取得されてもよい。無線またはケーブルによるデータ送信が行われて、基準完全性パラメータを入力してもよい。
【0055】
評価の結果として、例えば、一つ以上のセンサによる測定値、第一のシートの一つ以上の完全性パラメータの結果として、一つ以上の値、または一つ以上の値の差が、利用可能になる。次に、これらの値または値の差を、制御ユニットによって詳述してもよい。制御ユニットは、好ましくは、第一のシートの完全性パラメータを測定するセンサから届く一つ以上の信号を詳述する。一つ以上の信号は、一つ以上の完全性パラメータの値を示す。
【0056】
好ましくは、複数の第一のシートの基準完全性パラメータが測定される。第一のシートの幅が得られることが好ましい。好ましくは、第一のシートの穴および裂け目の有無を得る。好ましくは、第一のシートの幅および穴および裂け目の有無を得る。好ましくは、第一のシートの穴および裂け目の有無および厚さの組合せを得る。好ましくは、第一のシートの穴および裂け目の有無および湿度の組合せを得る。好ましくは、第一のシートの穴および裂け目の有無および粘性の組合せを得る。
【0057】
評価後、評価された一つ以上の完全性パラメータの値に応じて、接合工程が行われる。接合は、接合ユニットで起こる。例えば、評価工程において、一つ以上の完全性パラメータが所定の範囲外である場合、第一のシートおよび第二のシートの接合が行われる。評価において、穴または裂け目が存在する場合、接合が起こり得る。
【0058】
制御ユニットは、完全性パラメータを測定するセンサによって送信された一つ以上の信号の値に応じて接合を強制する、すなわち、接合は、一つ以上の完全性パラメータの値に応じて強制される。制御ユニットは、一つ以上の完全性パラメータの精緻な値が所与の範囲外である場合、接合を強制し得る。各完全性パラメータについて、範囲は予め設定されてもよい。各完全性パラメータについて、いくつかの範囲が予め設定されてもよい。例えば、各完全性パラメータについて、緑色の範囲が予め設定されてもよい。センサによって測定されたすべての値または値の差、または制御ユニティによって詳述されるすべての信号が、それぞれの緑色の範囲内にある場合、制御ユニットによって接合はトリガされない。接合は、例えば、第一のボビンの枯渇など、異なる測定または指令のために、なおも行われてもよい。しかし、完全性パラメータの精緻な値のために接合はトリガされない。例えば、各完全性パラメータについて、黄色の範囲が予め設定されてもよい。完全性パラメータの一つが、その黄色の範囲内の値または値の差を有する場合、接合は、その黄色の範囲内の値または値の差を有する、少なくとも別の異なる完全性パラメータがある場合のみ、トリガされる。完全性パラメータの一つが、その黄色の範囲内の値または値の差を有する場合、接合は、その黄色の範囲内の値または値の差を有する、少なくとも別の二つの異なる完全性パラメータがある場合のみ、トリガされるように設定されてもよい。さらに、それらの黄色の範囲内にあるとき、完全性パラメータの特定の組み合わせのみが接合をトリガし得るように設定することができる。例えば、第一のシートの粘性および幅の精緻な値が両方ともそれぞれの黄色の範囲にある場合、接合が行われる。しかしながら、第一のシートの湿度および粘性の精緻な値が両方ともそれぞれの黄色の範囲にある場合、接合は行われない。例えば、各完全性パラメータについて、赤色の範囲が予め設定されてもよい。完全性パラメータの一つがその赤色の範囲内の値または値差を有する場合、他の完全性パラメータの値または値差に関係なく、接合が行われる。
【0059】
アルカロイドを含有する材料の第一のシートおよび第二のシートを接合するために、第二のシートは第二のボビンから巻き出される。第二のシートは第一の表面および第二の表面を画定する。第一の表面と第二の表面との間の距離は、第二のシートの厚さである。第二のシートは湿度を画定する。第二のシートは幅を画成した。第二のシートは、粘性を画定する。
【0060】
第一のシートおよび第二のシートを接続する、好ましくは安定的に接続する、当技術分野で公知の任意の接合を、本発明に使用してもよい。接合する工程は、第一のシートと第二のシートを一緒に押すことを含むことが好ましい。好ましくは、スライスする工程は、少なくとも第一のシートを切断することを含む。切断工程は、押す工程の前、後、または同時に行われてもよい。第一のシートおよび第二のシートの両方が切断されることが好ましい。この目的のために、接合ユニットは刃を含んでもよい。
【0061】
第一のシートが切断されると、第一のシートの端が画定される。第一のシートのこの端部および第二のボビンから巻き出された第二のシートの頭部は、好ましくは接合される。次に、第二のシートは、第一のシートが供される、例えば、捲縮および収集してロッドを形成するなど、同じ処理に供される。
【0062】
同様に、第一のシートおよび第二のシートを切断することは、アルカロイドを含有する材料の継続的な連続シートを提供するために結合される、第一のシートの画定された端部および第二のシートの画定された頭部を提供する。
【0063】
好ましくは、接合は、接合をトリガした完全性パラメータが評価された第一のシートの部分の上流で起こる。すなわち、一つ以上の完全性パラメータの評価値が、例えば、その赤色の範囲にあるため、接合がトリガされる。このトリガ値は、第一のシートの特定の部分で測定された。これは、第一のシートの特定の部分が、所望の仕様に従って最終製品を生産するためにさらに処理されるのに適切ではない可能性がある、または第一のシートをさらに加工すると、第一のシートの破裂が生じ、機械停止につながる可能性があることを意味する。したがって、好ましくは、第一のシートの特定の部分は、後続の処理で使用されず、第一のシートおよび第二のシートの接合はその特定の部分の上流で行われる。例えば、第一のシートは、特定の部分の上流で切断される。このようにして、「欠陥」が存在し得る第一のシートの部分は、その後の製造工程で使用されない。そのため、製造要件を満たしていない最終製品の数が最小化される。
【0064】
第一のシートおよび第二のシートに対する切断は後続の方法で行うことができる。切断は第一のシートおよび第二のシート両方について同時に行うことが好ましい。切断プロセスのために、第一のシートおよび第二のシートは相互に隣接して配列してもよく相互に重なってもよい。代替的に、第一のシートおよび第二のシートの各シートは、他方とは独立して切断される。第一のシートおよび第二のシートは、第一のシートおよび第二のシートの長軸方向中心線に沿って中央を揃え相互に重ねて整列させることが好ましい。上述のように、第一のシートおよび第二のシートは、局所的に平面を画定する。第一のシートおよび第二のシートのそれぞれは、幅を有する。第一のシートの幅と第二のシートの幅は実質的に同一であることが好ましい。切断は、明確に画定された接触領域を提供する第一の切断面および第二の切断面を提供することが好ましく、第一のシートおよび第二のシートは互いに接触してもよく、互いに接合されてもよい。これにより、第一のシートと第二のシートとの間の良好な接続が支持される。切断は、ある角度で行われてもよい。
【0065】
切断は、幅方向に対してある角度で実施される。言い換えれば、第一のシートまたは第二のシートの幅は、第一のシートまたは第二のシートの表面上にある幅方向を画定する。この幅方向は、輸送方向に対して垂直である。幅方向と切断線との間の角度は、0度および90度とは異なり、好ましくは、約25度~60度、より好ましくは約30度~45度である。
【0066】
第一のシートおよび第二のシートを接続するために、好ましくは、傾斜した切断面上に水が加えられる。第一のシートおよび第二のシートの少なくとも一つに水を加えることは、第一のシートまたは第二のシートの材料を湿らせ、軟化させる。第一のシートまたは第二のシートの材料は、それ自体、特定の粘性を有し得るが、かかる粘性は、水を加えることによって強化され得る。好ましくは、水は、傾斜した切断面のみ、好ましくは、第一のシートまたは第二のシートのいずれか、一枚のシートのみに加えられる。これにより、接続に悪影響を与える可能性のある余分な水を使うことなく、加えられた水はシートの接触領域での第一のシートおよび第二のシートの組み合わせプロセスを支持し得る。
【0067】
第一のシートおよび第二のシートに圧力をかけることが好ましい。この目的のために、接合ユニットは圧縮装置を含んでもよい。続いて、第一のシートおよび第二のシートに加えられた力は、重なり合う切断面によって形成される少なくともオーバーラップ領域において、二枚のシートの間に強力な接続を提供する。圧力は、シートが静止した状態で、または組み合わされたシートがさらに移動方向に沿って移動する間に、組み合わされたシートに加えられ得る。圧縮装置は、例えば、固定プレス、または例えば、組み合わせたシートが挿入されるプレスローラーを含んでもよい。かけられる力の量は良好な接続が提供されるように適応されるが、重なった領域で第一のシートおよび第二のシートを薄くしない、または実質的に薄くしないことが好ましい。
【0068】
上述の接合では、(水以外の)添加剤または味覚に影響を与える可能性のある追加の材料を含まない強力な接続が提供され得る。さらに、たばこシート加工ラインでの接合プロセスの後に続くプロセスに影響を与えないか、または低減された影響のみを有する接続を提供し得る。かかる後続のプロセスは、例えば後続の捲縮プロセスまたはロッド形成プロセスであり得る。
【0069】
したがって、本発明の方法では、生産の中断が最小化される。第一のシートが、上記のこれらの兆候の評価に応じて、「一つ以上の弱さの兆候」を示すとすぐに、接合が行われ、生産の停止を回避する。さらに、最終生産物の拒絶も最小化される、これは、第一のシートが、高すぎる湿度などの仕様外の特徴を示すとすぐに、接合が制御ユニットによってトリガされるからである。結果としての生産プロセスはより高速になる。
【0070】
第一のシートの一つ以上の完全性パラメータをチェックする一つ以上のセンサは、第一のボビンと接合ユニットの間に位置することが好ましい。好ましくは、接合をトリガする信号は、センサによってチェックされ、接合をトリガした第一のシートを第一のシートの特定の部分の上流で切断するのに十分な速度で、最終生産物が規格外であり得る第一のシートの部分によって影響を受けないように、制御ユニットから接合ユニットへ送信される。
【0071】
さらに、その直径の制御、およびボビンがほぼ枯渇した時の接合のトリガなどの第一のボビンの正常な制御は、依然として維持される。したがって、既存のシステムおよびプログラムへの変更は最小化される。
【0072】
加工ラインは高速で連続して運転することができ、継続的な一定の品質で製品が製造される。さらに、生じる可能性のある任意の廃物材料は最小限に保たれ得る。
【0073】
好ましくは、方法は、第一のボビンの直径が所与の閾値より低い場合に、第一のシートおよび第二のシートを接合することを含む。接合は、生産の停止を回避するために行われる。したがって、接合は、第一のボビンが枯渇する前に行われることが好ましい。例えば、第一のボビンの直径が測定され、第一のボビンの直径が所与の閾値を下回る場合、接合が行われる。直径は、巻出し中に、連続的または所与の頻度で、ボビンの直径を測定する直径センサによって測定され得る。直径センサは制御ユニットに接続される。制御ユニットは、第一のボビンの直径の値を表す信号が所与の閾値を下回る場合、例えば、指令信号を接合ユニットに送信することによって、接合をトリガし得る。
【0074】
好ましくは、本発明の方法は、第一のボビンから巻き出されたアルカロイドを含有する第一のシートの材料を捲縮することを含む。第一のボビンから巻き出されたアルカロイドを含有する第一のシートの材料は、さらなる処理工程の対象であることが好ましい。例えば、第一のシートは捲縮される。好ましくは、捲縮は、一対の捲縮ローラーの間にアルカロイドを含有する材料の第一のシートを挿入することにより起こる。
【0075】
巻き出された第一のシートの一部分の一つ以上のパラメータは、本発明の方法に従って評価される。第一のシートの一つ以上のパラメータの評価は、第一のシートの捲縮の前に実施されることが好ましい。
【0076】
好ましくは、本発明の方法は、捲縮シートをロッド内に集めることを含む。第一のシートが捲縮された後、好ましくは、ロッドが作製されるロッド形成体を通過し、捲縮したシートを集める。次に、ロッドをさらに処理し、例えば、それは包まれる。包まれたまたは包まれていないロッドはエアロゾル発生物品の構成要素として使用され得る。
【0077】
好ましくは、方法は、接合後に第一のボビンを拒否することを含む。接合後、第一のシートのいくらかの長さは、第一のボビンに巻かれたままである。例えば、接合をトリガした完全性パラメータの値が、第一のボビンの第一のシートの残りの長さが仕様外であることを示す場合、第一のボビンの第一のシートのこの残りの部分は、破棄されてもよい。これは、例えば、第一のシートの粘性または湿度が高すぎることが見出された場合に生じ得る。第一のボビンの残りの第一のシートは、リサイクルされてもよい。例えば、第一のボビンの残りの部分は、アルカロイドを含有する材料の別のシートの生産のために、スラリーの新しいバッチに再導入されてもよい。代替的に、第一のボビンの所定のまたは特定されるセクションは、オフラインで検査され、第一のボビンの第一のシート材料の残りの部分が、それが規格内である場合に別の生産工程で再使用され得るように、規格外材料が取り除かれる。
【0078】
第一のボビンを拒否する工程は、第一のシャフトから第一のボビンを除去することを含むことが好ましい。その後、好ましくは、方法は、第一のシャフトに第三のボビンを挿入することを含む。接合後、生産は、第二のボビンに巻かれた第二のシート創傷を使用して継続する。巻かれた第三のシートにより形成された第三のボビンは、第一のシャフト内の第一のボビンを置き換え、その結果、第二のシートおよび第三のシートが必要に応じて接合され得る。第一のボビンから巻き出された第一のシートの完全性パラメータのうちの一つ以上を評価または測定するために使用されたセンサは、第三のボビンから巻き出された第三のシートの完全性パラメータのうちの一つ以上を評価または測定するために使用される。
【0079】
好ましくは、本方法は、接合前にアルカロイドを含有する材料の第一のシートの所与の長さを緩衝することを含む。接合の間、好ましくは、第一のシートの速度は、第一のシートが生産中に移動する速度に対して減少する。接合中、第一のシートを停止してもよい。生産の遅延または停止を避けるために、好ましくは、接合の前に、第一のシートの所与の長さが緩衝される。この緩衝された長さは、生産速度が変化しないように、接合中に使用され得る。例えば、緩衝システムを使用してもよく、緩衝システムは複数のローラーを含む。緩衝された第一のシートの量は、生産を停止することなく接合プロセスを可能にするのに十分である。緩衝システムは、固定された他のローラー(「固定ローラー」)に向かって、または他のローラーから離れるように、動くことができる幾つかのローラーを含んでもよく、それはこの理由のために「移動可能なローラー」と呼ばれ、シートはこれらの二種類のローラーに沿って通る。しかしながら、すべてのローラーが互いに向かって、および互いから離れるように動き得る、他のシステムが想定される。ローラーはまた、対で分割され、同じ対の二つのローラーは実質的に同じ高さに設置される。さらに、ローラーの対は、他方の上に一方が配置され、二つの列およびいくつかの行を有するローラーの行列を形成する。緩衝は、第一のシートの垂直セクションまたは水平セクションによって形成され得る。したがって、材料の第一のシートが、様々なローラーの対を通過する一方が他方の上となる複数の平行なセクションを形成する。これらのセクションが長ければ長いほど、すなわち、同じ対の二つのローラー間の距離が大きくなり、より多くの緩衝が存在する。接合前、各対の二つのローラー間の距離は、最大可能距離に近い。接合中、緩衝された第一のシートが、一方で一定に保たれる生産速度に対処し、そして他方で機械速度が達成されるまで減少する接合ユニットまでの第一のシートの速度に対処するために減少するように、各対の二つのローラー間の距離が減少する。各対の緩衝ローラーは互いに接近し、緩衝システム内の第一のシートによって移動される経路を減少させ、従って、第一のボビンの速度の減少を補償するために、下流プロセスに余分な第一のシートを提供する。
【0080】
好ましくは、第一のシートのより多くのパラメータのうちの一つの評価は、第一のシートの緩衝の前に実施される。
【0081】
好ましくは、方法は、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの画像を捕捉することを含む。好ましくは、方法は、画像からアルカロイドを含有する材料の第一のシートの幅を決定することをさらに含む。好ましくは、方法は、画像からアルカロイドを含有する材料の第一のシートの穴または裂け目の有無を決定することをさらに含む。材料の第一のシートの幅を測定するように適合されたセンサ、または穴または裂け目の有無を検出するように適合されたセンサ、またはその両方は、カメラを含み得る。カメラは、第一のシートの一部分の画像を捕捉するように適合された。好ましくは、カメラは、第一のシートの異なる部分の画像を所与の頻度で捕捉し、一方で第一のシートは輸送方向に沿って輸送される。第一のシートの異なる部分の画像が捕捉される頻度は、第一のシートが第一のボビンから巻き出される速度と同期することが好ましい。画像から、例えば、デジタル画像の精緻化の標準ツールを使用して、シートの幅を決定してもよい。例えば、第一のシートと背景との間の色の違いを使用してもよい。裂け目または穴の有無は、画像からも評価され得る。例えば、ブロブ解析が使用され得る。カメラは、2次元カメラまたはラインスキャンカメラであってもよい。
【0082】
好ましくは、方法は、アルカロイドを含有する材料の第一のシート上に光線を衝突させることを含む。好ましくは、方法はまた、アルカロイドを含有する材料の第一のシートを通して、透過光線の特性からアルカロイドを含有する材料の第一のシートの幅を決定することを含む。好ましくは、方法はまた、アルカロイドを含有する材料の第一のシートを通して、透過光線の特性からアルカロイドを含有する材料の第一のシートの厚さを決定することを含む。好ましくは、本方法はまた、アルカロイドを含有する第一のシートの材料を通して、透過光線の特性からアルカロイドを含有する第一のシートの中の穴または裂け目の有無を判定することを含む。例えば、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの幅または厚さを測定するように適合されたセンサ、またはアルカロイドを含有する材料の第一のシートの穴または裂け目の有無を検出するように適合されたセンサは、発光体および受光体を含み得る。発光体は、第一のシートの一方の面上に位置してもよく、受光体は、第一のシートの反対側に位置してもよい。受光体は、例えば光受信器であってもよい。発光体は、第一のシートの第一の表面に衝突する電磁放射のビームを発し得る。受光体は、第一のシートを通して透過された光を受信してもよい。第一のシートを通して透過される光は、第一のシートの第二の表面から出る。例えば、実幅と第一のシートの幅の基準値との間の差などの幅差を測定してもよく、透過光の強度値は既知である。代替的に、実幅値とセンサによって取得された以前の測定で取得された以前の幅値との幅差、透過光の強度値は既知である。幅が減少すると、追加の光が第一のシートを通過し得るため、より多くの光が受光体によって収集される。穴または裂け目の存在を検出するためのセンサの場合、第一のシートを通る透過光の量を評価してもよく、例えば、透過光の強度の基準値と比較してもよい。透過光の強度の測定値が基準値よりも高い場合、より多くの光が第一のシートを通過してもよく、したがって、穴または裂け目が存在してもよい。厚さの変化は、透過光の強度値の変化を測定することと同様に評価することができる。第一のシートのより薄いセクションは、第一のシートのより厚いセクションよりも多くの光が通過することを可能にする。
【0083】
発光体および受光体を含むかかるセンサは、発光体のグリッドおよび受光体のグリッドを含み得る。発光体および受光体のグリッドの存在は、透過光の強度の変化の空間位置を決定することを可能にする。したがって、第一のシート上の透過光の強度値の増加または減少が起こる場所を決定し得る。空間精度は、グリッドによって形成される「正方形」の寸法によって与えられる。
【0084】
好ましくは、方法は、アルカロイドを含有する材料の第一のシートと第一のセンサとの間の距離を測定することを含む。好ましくは、方法は、測定された距離からアルカロイドを含有する材料の第一のシートの粘性を決定することをさらに含む。第一のボビンは、第一のシートをマンドレルの周りにコイル状に巻くことによって形成される。第一のシートは、第一のボビンから巻き出されたシートの遊離部分を画定する。第一のボビンはまた、ボビン外表面を画定する。ボビン外表面で、第一のシートの遊離部分と第一のボビンにコイル状に巻かれた第一のシートの残りの部分との間の分離線も画定される。第一のシートを処理するために、第一のシートは巻き出される。巻出しは、例えば、緩衝または捲縮ユニットのような下流ユニットに向かって、所与の方向に向かって引き出す。一つ以上の完全性パラメータを測定するためのセンサは、第一のボビンと下流ユニットの間に位置する。引きは、適切な引きローラーによって実施され得る。引き出し及び巻き出しにより、分離線の位置は移動する、すなわち、第一のボビンからの第一のシートの分離点は、ボビン中の第一のシートの最後の二つの層の間の接着に応じて移動する。分離線の正確な位置は、従って、いくつかの力(例えば、引き出し力およびそれらの反作用、圧縮力など)、引きローラーの位置および第一のボビンの直径に依存する。これらの力の一つ、または引きローラーの位置が変化するか、またはボビンの直径が変化する場合、分離線の位置も変化し得る。さらに、接触線でのボビンの外表面に対する接線と第一のシートの遊離部分との間に角度が画定される。この角度は、シートの粘性に依存する。
【0085】
第一のシートの粘性が「高」くなった場合、好ましくは基準値よりも高くなった場合、分離線の位置を画定する力の一つは変化する。したがって、接触線の位置、または分離線における外表面の接線と第一のシートの遊離部分との間の角度の幅、またはその両方が変化し得る。距離センサが第一のシートの表面の前方に位置し、第一のボビンの下流で、好ましくは接合ユニットの上流に位置する場合、センサと第一のシートの表面との間の距離は、角度変化または分離線の位置変化によって変化する。距離のこの変化は、第一のシートの粘性の変化を示してもよく、接合を誘導してもよい。
【0086】
分離線の位置も第一のボビンの直径に依存するという事実のために、第一のボビンの直径を測定するように適合された直径センサも提供されるのが好ましい。距離センサおよび直径センサは、センサと第一のシートの表面との距離および第一のボビンの直径を表す信号を、それぞれ制御ユニットに送信してもよい。制御ユニットは、これら二つの信号を使用して、第一のボビンの粘性を決定し得る。直径センサは、ばねによって第一のボビンの外面上に押し付けられるローラーを含んでもよく、これは第一のボビンの直径の減少に従う。
【0087】
好ましくは、方法は、第一のボビンからアルカロイドを含有する材料の第一のシートを巻き出すために必要な力を測定することを含む。好ましくは、方法は、測定された力からアルカロイドを含有する材料の第一のシートの粘性を決定することをさらに含む。第一のボビンの粘性の別の兆候は、第一のシャフトからの力フィードバックによって、または第一のボビンを巻き出す、第一のシャフトを回転するように適合された駆動部から与えられる。例えば、第一のシートを巻き出すために必要なトルクの増加は、粘性が高すぎる第一のシートを示し得る。さらに、安全限界を超える力は、第一のシートの破れを示し得る。
【0088】
好ましくは、方法は、接合後に第一のボビンの位置と第二のボビンの位置とを交換することを含む。第一のシャフトでは、第一のボビンを置き換えるための第三のボビンなどの新しいボビンが挿入されることが好ましい。
【0089】
別の態様では、本発明は、アルカロイドを含有する材料の二枚のシートを接合するためのシステムに関し、システムは、回転可能な様式でアルカロイドを含有する材料の第一のシートの第一のボビンを保持するように適合された第一のシャフトを含む。システムは、好ましくは、回転可能な様式でアルカロイドを含有する材料の第二のシートの第二のボビンを保持するように適合された第二のシャフトを含む。システムは、好ましくは、以下の第一のシートセンサのうちの一つ以上を含む:アルカロイドを含有する材料の第一のシートの湿度を測定し、湿度測定に基づいて信号を送信するように適合された湿度センサ、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの厚さを測定し、厚さ測定に基づいて信号を送信するように適合された厚さセンサ、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの幅を測定し、幅測定値に基づいて信号を送信するように適合された幅センサ、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの粘性を測定し、粘性測定に基づいて信号を送信するように適合された粘性センサと、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの穴または裂け目の有無を検出するための光センサまたは音センサ。システムは、アルカロイドを含有する材料の第一のシートおよびアルカロイドを含有する材料の第二のシートを接合するように適合された接合ユニットであって、一つ以上の第一のシートセンサの下流に位置する接合ユニットを含むことが好ましい。システムは、一つ以上のセンサおよび接合ユニットに接続され、一つ以上の第一のシートセンサによって送信された信号に基づいて、アルカロイドを含有する材料の第一のシートおよびアルカロイドを含有する材料の第二のシートを接合する接合ユニットを活性するように適合された制御ユニットを含むことが好ましい。
【0090】
本発明のシステムの利点は、前の態様に関して記載されており、ここでは繰り返さない。制御ユニットは、一つ以上の第一のシートセンサから一つ以上の信号を受信する。第一のシートセンサは、第一のシートの一つ以上の完全性パラメータを測定するように適合される。接合は、単一の信号の値によって、または二つ以上の信号の値の組み合わせによって決定され得る。一つ以上の信号の値は、異なる重みで考慮され得る。
【0091】
好ましくは、システムは、以下の第二のシートセンサのうちの一つ以上を含む:アルカロイドを含有する材料の第二のシートの湿度を測定し、湿度測定に基づいて信号を送信するように適合された湿度センサ、アルカロイドを含有する材料の第二のシートの厚さを測定し、厚さ測定に基づいて信号を送信するように適合された厚さセンサ、アルカロイドを含有する材料の第二のシートの幅を測定し、幅測定値に基づいて信号を送信するように適合された幅センサ、アルカロイドを含有する材料の第二のシートの粘性を測定し、粘性測定に基づいて信号を送信するように適合された粘性センサと、アルカロイドを含有する材料の第二のシートの穴または裂け目の有無を検出するための光センサまたは音センサ。好ましくは、第一のシートを参照して測定される同一の一つ以上の完全性パラメータも、第二のシートを参照して測定される。したがって、接合ユニットの上流に位置し、第一のシートに面する一つ以上のセンサのセットは、好ましくは、第二のシートの前方で複製される。実際に、接合が行われると、第二のシートが処理されるシートとなる。したがって、第一のシートが処理される時に第二のシートが処理される場合、同じ注意が払われることが好ましい。さらに、好ましくは、第一のボビンの位置および第二のボビンの位置が交換され、従って、ひとつは第一のシート用、およびひとつは第二のシート用の二つのセンサセットの存在は、第一のシートまたは第二のシートの処理の品質に影響を与えることなく、かかる交換を可能にする。
【0092】
好ましくは、粘性センサは距離センサまたは力センサである。
【0093】
好ましくは、幅センサは、光源を含む光センサである。
【0094】
好ましくは、システムは第一のシャフトおよび第二のシャフトを備えるボビンホルダを備え、ボビンホルダは第一のシャフトおよび第二のシャフトの位置を交換するように適合されている。例えば、ボビンホルダは、回転ディスクを含んでもよく、第一のシャフトおよび第二のシャフトは、ディスクの同じ面から延在してもよい。ディスクの回転は、シャフトの位置を交換可能にし得る。
【0095】
好ましくは、システムはアルカロイドを含有する材料の第一のシート、またはアルカロイドを含有する材料の第二のシートの可変量を緩衝するように適合された緩衝を含み、緩衝は接合ユニットの下流に位置する。緩衝は、緩衝された第一のシートまたは第二のシートの量を変更するための移動可能なローラーを含むことが好ましい。
【0096】
好ましくは、システムは、接合されたシートを乾燥するための乾燥ユニットを含む。乾燥は少なくとも重なり合った領域に、または水が第一のシートまたは第二のシート、またはその両方に適用された領域に提供されることが好ましい。乾燥は、第一のシートおよび第二のシートを結合する前に第一のシートまたは第二のシートに分注された水がある場合にそれを除去するプロセスの速度を上げることで、接合プロセスを支持し得る。乾燥ユニットは、例えば高温の空気または赤外線加熱などによる、ヒーターを含むことが好ましい。ヒーターは、接合ユニットの下流に位置する。
【0097】
さらに、好ましくは、第一のシートまたは第二のシートが捲縮される。好ましくは、システムは、捲縮ユニットを含む。捲縮は、好ましくは、第一の捲縮ローラーおよび第二の捲縮ローラーとして示される、一対の捲縮ローラーを使用して実施される。第一の捲縮ローラーおよび第二の捲縮ローラーは、一方が他方に隣接して位置付けられ、ニップが第一の捲縮ローラーと第二の捲縮ローラーとの間に形成される。第一のシートまたは第二のシートは、捲縮されるためにニップに挿入される。第一の捲縮ローラーは、第一の回転軸および第一の外表面を画定する。第二の捲縮ローラーは、第二の回転軸および第二の外表面を画定する。第一の回転軸および第二の回転軸は、互いに平行であることが好ましい。第一の回転軸および第二の回転軸は、水平であることが好ましい。第一の捲縮ローラーまたは第二の捲縮ローラーのうちの少なくとも一つは、波形を含む。波形は、第一の外表面上または第二の外表面上に形成されることが好ましい。波形は、第一の外表面と第二の外表面の両方に形成されることが好ましい。第一の捲縮ローラーと第二の捲縮ローラーとの間のニップに第一のシートまたは第二のシートが挿入されるときに、捲縮ローラー上の波形は、第一のシートまたは第二のシートと接触する。第一のシートまたは第二のシート上の波形の作用に起因して、ニップを通過するときに、対応する波形が第一のシートまたは第二のシート上に形成される。第一の捲縮ローラーおよび第二の捲縮ローラーの両方が波形を含む場合、捲縮ローラーは、それらの波形の少なくとも一部が実質的に交互配置されるように設計および配設されてもよい。
【0098】
好ましくは、捲縮された第一のシートまたは捲縮された第二のシートが集まり、ロッドを形成する。ロッドは、ロッドフォーマーを使用して形成されることが好ましい。そのようにして形成されたロッドは、好ましくはエアロゾル発生物品の構成要素として使用され得る。
【0099】
本明細書で使用される「シート」という用語は、その厚さより実質的に大きい幅および長さを有する薄層状の要素を意味する。アルカロイドを含有する材料のシートの幅は、約10ミリメートルよりも大きいことが好ましく、約20ミリメートルまたは約30ミリメートルよりも大きいことがより好ましい。アルカロイドを含有する材料のシートの幅は、約60ミリメートル~約2500ミリメートルから成ることがなおより好ましい。アルカロイドを含有する材料のシートの厚さは、約50マイクロメートル~約300マイクロメートルから成ることが好ましく、シートの厚さは、約100マイクロメートル~約250マイクロメートルから成ることがより好ましく、約190マイクロメートル~220マイクロメートルから成ることがさらにより好ましい。
【0100】
本発明による「エアロゾル発生物品」は、たばこ材料などの材料を含有するアルカロイドが燃焼されずに加熱されてエアロゾルを形成する物品、およびアルカロイド含有エアロゾルが、例えばたばこ抽出物、または他のニコチン源から、燃焼または加熱することなく、アルカロイド含有材料から生成される物品の形態であってもよい。本発明によるエアロゾル発生物品は、完全な組み立てられたエアロゾル形成物品であってもよく、または例えば加熱式喫煙装置の消耗部品などの、エアロゾルを生産するために組み立てられた物品を提供する目的で一つ以上の他の構成要素と組み合わせられたエアロゾル発生物品の構成要素であってもよい。
【0101】
「アルカロイドを含有する材料」は、一つ以上のアルカロイドを含有する材料である。アルカロイドはニコチンを含んでもよい。ニコチンは、例えばたばこの中に見いだされ得る。
【0102】
アルカロイドは、塩基性の窒素原子を主に含有する天然の化合物の群である。この群はまた、中性特性を有する一部の関連する化合物、および弱酸性特性を有する一部の関連する化合物さえも含む。類似の構造の一部の合成化合物もアルカロイドと呼ばれる。炭素、水素、窒素に加えて、アルカロイドはまた、酸素、硫黄、より稀には塩素、臭素、リンなどのその他の元素も含有する場合がある。
【0103】
アルカロイドは細菌、真菌、および植物を含む多種多様な生物体によって生成されている。アルカロイドは酸塩基抽出によって、これらの生物体の粗抽出物から精製することができる。カフェイン、ニコチン、テオブロミン、アトロピン、ツボクラリンはアルカロイドの例である。
【0104】
「均質化したたばこ材料」という用語は、たばこ材料の粒子の凝集によって形成される任意のたばこ材料を含むように使用される。本発明では、均質化したたばこのシートは、たばこ葉ラミナおよびたばこ葉茎の一方または両方を粉砕することによって、またはその他の方法で粉末化することによって得られた粒子状たばこを凝集することにより形成される。それ故に、アルカロイドを含有する材料は、アルカロイドニコチンを含む均質化したたばこ材料とすることができる。
【0105】
さらに、均質化したたばこ材料は、たばこの処理、取り扱い、および発送の間に形成された少量のたばこダスト、たばこ微粉、およびその他の粒子状たばこ副産物のうちの一つ以上を含んでもよい。
【0106】
均質化したたばこ材料は、たばこの粒子の凝集を助けるために、一つ以上の内因性の結合剤、一つ以上の外因性の結合剤、またはその組み合わせを備えてもよい。均質化したたばこ材料はまた、エアロゾル形成体を含んでもよい。均質化したたばこ材料は、たばこおよび非たばこ繊維、湿潤剤、可塑剤、風味剤、フィラー、水性および非水性の溶媒、ならびにこれらの組み合わせを含むがこれに限定されないその他の添加剤を含んでもよい。
【0107】
本発明では、均質化したたばこ材料は、適切にブレンドされた異なるたばこタイプのたばこラミナおよびたばこ茎を含む。「たばこタイプ」という用語は、たばこの異なる品種のうちの一つを意味する。本発明に関して、これらの異なるたばこタイプは、ブライトたばこ、ダークたばこ、アロマティックたばこの三つの主な群に区別される。これらの三つの群の間の区別は、たばこがたばこ製品において、さらに加工される前に受けるキュアリングプロセスに基づく。
【0108】
ブライトたばこは、概して大きく明るい色の葉を有するたばこである。本明細書を通して、「ブライトたばこ」という用語はフルーキュアリングされたたばこに対して使用される。ブライトたばこの例としては、中国産のフルキュアたばこ、フルキュアブラジルたばこ、米国産のフルキュアたばこ(バージニアたばこなど)、インド産のフルキュアたばこ、タンザニア産のフルキュアたばこ、または他のアフリカ産のフルキュアたばこが挙げられる。ブライトたばこは、糖対窒素の比が高いことによって特徴付けられる。感覚的な見方からは、ブライトたばこはキュアリング後に、スパイスが効いていて活気のある感覚を伴うたばこタイプである。本発明によると、ブライトたばこは、葉の乾燥重量基準で約2.5パーセント~約20パーセントの還元糖の含有量を有する、かつ葉の乾燥重量基準で約0.12パーセント未満の総アンモニア含有量を有するたばこである。還元糖は、例えばグルコースまたはフルクトースを含む。総アンモニアは、例えばアンモニアおよびアンモニア塩を含む。
【0109】
ダークたばこは、概して大きく暗い色の葉を有するたばこである。本明細書を通して、「ダークたばこ」という用語はエアキュアリングしたたばこに対して使用される。追加的に、ダークたばこは発酵していてもよい。主に噛みたばこ、嗅ぎたばこ、葉巻たばこ、パイプブレンド用に使用されるたばこも、この範疇に含まれる。感覚的な見方からは、ダークたばこは、キュアリング後、スモーキーでダークシガータイプの感覚を伴うたばこタイプである。ダークたばこは糖対窒素の比が低いことによって特徴付けられる。ダークたばこの例は、バーレーマラウイまたは他のアフリカンバーレー、ダークキュアブラジルガルパオ、サンキュアまたはエアキュアインドネシアカストリ(Kasturi)である。本発明によると、ダークたばこは、還元糖の含有量が葉の乾燥重量基準で約5パーセント未満、かつ総アンモニア含有量が葉の乾燥重量基準で約0.5パーセント以下であるたばこである。
【0110】
アロマティックたばこは、しばしば小さい明るい色の葉を有するたばこである。本明細書を通して、「アロマティックたばこ」という用語は、芳香成分含有量、例えば精油の含有量が高い他のたばこに対して使用される。感覚的な見方からは、アロマティックたばこは、キュアリング後、スパイスが効いていて芳しい感覚を伴うたばこタイプである。アロマティックたばこの例には、グリークオリエント、オリエンタルトルコ、セミオリエントたばこがあるが、ファイアキュアード、ペリクなどのUSバーレー、ルスティカ、USバーレー、またはメリーランドもある。
【0111】
追加的に、ブレンドは、いわゆるフィラーたばこも含んでもよい。フィラーたばこは特定のたばこのタイプではないが、ブレンドで使用されるその他のたばこタイプを補完するために主に使用される、かつ最終製品に特定の特徴的な芳香の方向性をもたらさないたばこタイプを含む。フィラーたばこの例は、他のたばこタイプの茎、中肋、または葉柄である。具体的な一例は、フルーキュアリングされたブラジル産の葉柄下部のフルーキュアリングされた茎であってもよい。
【0112】
均質化したたばこ材料は結合剤を含むことが好ましい。結合剤の量は、乾燥重量基準で均質化したたばこ材料の約1パーセント~約5パーセントであることが好ましい。本明細書に記載されるゴムまたはペクチンのいずれかなどの結合剤を添加することは、均質化したたばこシート全体にわたりたばこ粉末を実質的に分散したままにすることを確保するために有利である。ガムの記述的な検討のためには、Gums And Stabilizers For The Food Industry,IRL Press(G.O.Phillip et al.eds.1988)、Whistler,Industrial Gums:Polysaccharides And Their Derivatives,Academic Press (2d ed.1973)、およびLawrence,Natural Gums For Edible Purposes,Noyes Data Corp.(1976)を参照されたい。
【0113】
任意の結合剤を採用してもよいが、好ましい結合剤は、天然ペクチン(果実ペクチン、柑橘類ペクチン、またはたばこペクチンなど)、グアーガム(ヒドロキシエチルグアー、ヒドロキシプロピルグアーなど)、ローカストビーンガム(ヒドロキシエチルローカストビーンガム、ヒドロキシプロピルローカストビーンガムなど)、アルギネート、デンプン(変性デンプンまたは誘導体化デンプンなど)、セルロース(メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなど)、タマリンドガム、デキストラン、プラロン、コンニャク粉、キサンタンガム、およびこれに類するものである。本発明で使用するために特に好ましい結合剤はグアーである。
【0114】
均質化したたばこ材料はエアロゾル形成体を含むことが有利である。エアロゾル形成されたものは、エアロゾル形成体の約5パーセント~約30パーセントの乾燥質量の量から成ることが好ましい。
【0115】
均質化したたばこ材料のウェブのためのスラリーに含むための適切なエアロゾル形成体は当業界で公知であり、一価アルコール(メントールのような)、多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールおよびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテートまたはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これに限定されない。
【0116】
例えば、本明細書による均質化したたばこ材料が加熱式エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体として使用されるように意図されている場合、均質化したたばこ材料のシートは、乾燥重量基準で約5重量パーセント~約30重量パーセントのエアロゾル形成体または保湿剤含有量を有してもよく、約15パーセント~約20パーセントであることが好ましい。発熱体を有する電気的に動作するエアロゾル発生システムでの使用が意図されている均質化したたばこ材料は、5%~約30%を超えるエアロゾル形成体を含むことが好ましい場合がある。発熱体を有する電気的に作動するエアロゾル発生システムでの使用が意図されている均質化したたばこ材料では、エアロゾル形成体はグリセロールであることが好ましい場合がある。
【0117】
「粘性」という用語は、シートの接着特性または凝集特性について言及する。接着とは、異種の粒子または表面が互いに付着する傾向であり、凝集とは、類似または同一の粒子または表面が互いに付着する傾向を指す。シートの粘性は、測定装置とローラーから巻き出されたシートとの間の距離を測定するように適合されたLIDAR(レーザー画像検出と測距)を使用して測定され得る。LIDARは、シートの巻き出された部分に面するように位置付けられる。シートの巻き出された部分はローラーから直ちに取り外されるため、「粘性ではない」シートはLIDARに最も近い距離を有する。LIDARとシートの巻き出された部分との間の距離は、粘性が増大すると増大する。
【0118】
以下において、「上流」または「下流」という用語は、シートの移動または搬送方向を言及する。
【0119】
本明細書で使用される、シートに言及される「集合した」または「集合する」という用語は、シートがロッド形態へと巻き込まれ、またはシートの輸送方向に実質的に対して横断方向に圧縮または収縮することを指す。
【0120】
本明細書で使用される「水平」および「垂直」という用語はそれらの標準的な意味を有する。
【0121】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちの任意の一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の任意の一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0122】
実施例1:
アルカロイドを含有する材料の二枚のシートを接合するための方法であって、
・第一のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第一のシートを提供することと、
・第二のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第二のシートを提供することと、
・第一のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第一のシートを巻き出すことと、
・巻き出されたアルカロイドを含有する材料の第一のシートの一つ以上の以下のパラメータを評価することと:
oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの湿度、
oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの厚さ、
oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの幅、
oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの粘性、
oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの穴または裂け目の有無、
および、評価した一つ以上のパラメータの値に応じて、
・第二のボビンに巻かれたアルカロイドを含有する材料の第二のシートを巻き出すことと、
・アルカロイドを含有する材料の第一のシートと、アルカロイドを含有する材料の第二のシートとを接合することと、を含む、方法。
実施例2:
・接合後に第一のボビンを拒否することを含む、実施例1に記載の方法。
実施例3:
・接合前にアルカロイドを含有する材料の第一のシートの所与の長さを緩衝することを含む、実施例1または2に記載の方法。
実施例4:
・アルカロイドを含有する材料の第一のシートの画像を捕捉することと、
・画像から、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの幅、またはアルカロイドを含有する材料の第一のシートの穴または裂け目の有無を決定することと、を含む、先行する実施例1~3の一つ以上に記載の方法。
実施例5:
・光線をアルカロイドを含有する材料の第一のシート上に当てることと、
・アルカロイドを含有する材料の第一のシートの幅または厚さ、またはアルカロイドを含有する材料の第一のシートの穴または裂け目の有無を、アルカロイドを含有する材料の第一のシートを通る透過光線の特徴から、決定することと、を含む、先行する実施例1~4の一つ以上に記載の方法。
実施例6:
・アルカロイドを含有する材料の第一のシートと第一のセンサとの間の距離を測定することと、
・測定された距離から、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの粘性を決定することと、を含む先行する実施例1~5の一つ以上に記載の方法。
実施例7:
・第一のボビンからアルカロイドを含有する材料の第一のシートを巻き出すために必要な力を測定することと、
・測定された力から、アルカロイドを含有する材料の第一のシートの粘性を決定することと、を含む、先行する実施例1~6の一つ以上に記載の方法。
実施例8:
・接合後に第一のボビンの位置と第二のボビンの位置とを交換することを含む、先行する実施例1~7の一つ以上に記載の方法。
実施例9:
・接合する前に、第一のシートまたは第二のシートを水で湿潤させることを含む、先行する実施例1~8の一つ以上に記載の方法。
実施例10:
・第一のシートまたは第二のシートを、接合後に乾燥することを含む、先行する実施例1~9の一つ以上に記載の方法。
実施例11:
・第一のシートまたは第二のシートを捲縮することを含む、実施例1~10の一つ以上に記載の方法。
実施例12:
・捲縮シートからロッドを形成することを含む、先行する実施例1~11の一つ以上に記載の方法。
実施例13:
エアロゾル発生物品を形成する方法であって、エアロゾル発生物品中に、実施例12に従って形成されるロッドの一つ以上を組み込むことを含む、方法。
実施例14:
・巻出し中に第一のボビンの直径を測定することを含む、実施例1~13の一つ以上に記載の方法。
実施例15:
・第一のボビンの直径が所与の閾値より低い場合に、第一のシートおよび第二のシートを接合することを含む、実施例14に記載の方法。
実施例16:
アルカロイドを含有する材料の二枚のシートを接合するためのシステムであって、
・アルカロイドを含有する材料の第一のシートの第一のボビンを回転可能な様式で保持するように適合された第一のシャフトと、
・アルカロイドを含有する材料の第二のシートの第二のボビンを回転可能な様式で保持するように適合された第二のシャフトと、
・以下の第一のシートセンサのうちの一つ以上と:
oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの湿度を測定し、湿度測定に基づいて信号を送信するように適合された湿度センサ、
oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの厚さを測定し、厚さ測定に基づいて信号を送信するように適合された厚さセンサ、
oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの幅を測定し、幅測定に基づいて信号を送信するように適合された幅センサ、
oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの粘性を測定し、粘性測定に基づいて信号を送信するように適合された粘性センサ、
oアルカロイドを含有する材料の第一のシートの穴または裂け目の有無を検出する光センサまたは音センサ、
・一つ以上の第一のシートセンサの下流に位置し、アルカロイドを含有する材料の第一のシートとアルカロイドを含有する材料の第二のシートを接合するように適合された接合ユニットと、
・一つ以上のセンサおよび接合ユニットに接続され、一つ以上の第一のシートセンサによって送信された信号に基づいて、アルカロイドを含む材料の第一のシートおよびアルカロイドを含む材料の第二のシートを接合するように接合ユニットを起動するように適合された制御ユニットと、を備える、システム。
実施例17:
以下の第二のシートセンサのうちの一つ以上:
・アルカロイドを含有する材料の第二のシートの湿度を測定し、湿度測定に基づいて信号を送信するように適合された湿度センサ、
・アルカロイドを含有する材料の第二のシートの厚さを測定し、厚さ測定に基づいて信号を送信するように適合された厚さセンサ、
・アルカロイドを含有する材料の第二のシートの幅を測定し、幅測定に基づいて信号を送信するように適合された幅センサ、
・アルカロイドを含有する材料の第二のシートの粘性を測定し、粘性測定に基づいて信号を送信するように適合された粘性センサ、
・アルカロイドを含有する材料の第二のシートの穴または裂け目の有無を検出する光センサまたは音センサ、を備える、実施例16に記載のシステム。
実施例18:
粘性センサが、距離センサまたは力センサである、実施例16または17に記載のシステム。
実施例19:
幅センサが、光源を含む光センサである、実施例16~18の一つ以上に記載のシステム。
実施例20:
第一のシャフトおよび第二のシャフトを備えるボビンホルダを含み、ボビンホルダが第一のシャフトおよび第二のシャフトの位置を交換するように適合されている、実施例16~19の一つ以上に記載のシステム。
実施例21:
アルカロイドを含有する材料の第一のシート、またはアルカロイドを含有する材料の第二のシートの可変量を緩衝するように適合された緩衝を含み、緩衝が接合ユニットの下流に位置する、実施例16~20の一つ以上に記載のシステム。
実施例22:
接合ユニットが、第一のシートまたは第二のシートを切断する刃を含む、実施例16~21の一つ以上に記載のシステム。
実施例23:
接合ユニットが、第一のシートまたは第二のシートを乾燥する乾燥機を含む、実施例16~22の一つ以上に記載のシステム。
実施例24:
クリンパーを含む、実施例16~23の一つ以上に記載のシステム。
実施例25:
ロッドフォーマーを含む、実施例16~24の一つ以上に記載のシステム。
【0123】
ここで、以下の図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【
図1】
図1は、本発明による第一のシートおよび第二のシートを接合するシステムの概略側面図である。
【
図2】
図2は、
図1のシステムによって接合された第一のシートおよび第二のシートの概略上面図である。
【
図3】
図3は、
図1のシステムの二つの動作位置の二つの概略側面図である。
【
図4】
図4は、
図1のシステムの二つの動作位置の二つの概略側面図である。
【
図5】
図5は、欠陥を呈する第一のシートの側面図図である。
【
図6】
図6は、
図1のシステムの実施形態の詳細の二つの側面図である。
【
図7】
図7は、
図1のシステムの実施形態の詳細の二つの側面図である。
【
図8】
図8は、
図1のシステムの一部分のより詳細な側面図である。
【
図9】
図9は、
図1のシステムの別の部分のより詳細な図である。
【
図14】
図14は、本発明のさらなる工程における、
図10および11の処理された第一のシートの上面図である。
【
図15】
図15は、本発明のさらなる工程における、
図12および13の処理された第二のシートの上面図である。
【
図16】
図16は、
図14および15の第一および第二のシートの接合の本発明のさらなる工程の上面図である。
【
図17】
図17は、
図16の接合シートに適用された本発明の方法の二つのさらなる工程の上面図である。
【
図18】
図18は、
図16の接合シートに適用された本発明の方法の二つのさらなる工程の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0125】
図1および8を最初に参照すると、アルカロイドを含有する材料の第一のシートおよび第二のシートを接合するシステムが、1で全体的に示される。
【0126】
システム1は、第一のシャフト41および第二のシャフト31を備え、その上に第一のボビン40および第二のボビン30が丁重に挿入される。第一のシャフト41および第二のシャフト31は、それぞれの軸の周りで回転可能である(図面には示されていない)。第一のボビン40は材料4の第一のシートに、第二のボビン30は材料の第二のシート3に供給する。第一のシート4および第二のシート3は、均質化したたばこシートであることが好ましい。
【0127】
図8では、システム1は回転可能なボビンホルダ11を含む。回転可能なボビンホルダ11は、ボビンホルダ11から延在する第一のシャフト41および第二のシャフト31を含む。ボビンホルダ11には、したがって、二つのシート3、4を運ぶ二つのボビン30、40が提供されている。
【0128】
システム1は、
図1および8にて長方形で概略的に示される接合ユニット2をさらに含む。
図1および8で使用中のシートである第一のシート4は、接合ユニット2に供給される。第一のボビン40からの第一のシート4の巻き出し、およびその接合ユニット2への供給は、ガイドプーリ22を介して行われる。第一のシート4は、接合ユニット2に向かって、および矢印50によって示される輸送方向に沿った、さらなる処理段階に輸送される。
【0129】
接合ユニット2の下流に、システム1は、二つの加速ローラー5の形態の加速ユニットを備える(
図8に表示)。接合ユニット2を通過中の第一のシートおよび第二のシートは、加速ユニット5によって加速または減速され得る。第一のシート4または第二のシート3は、シートの連続的な速度を確保するために、二つの加速ローラー5間を通過する際に連続的に加速され得る。接合プロセスでは、シートは加速ローラー5によって減速または停止され得ることが好ましい。接合プロセスの後、接合されたシートは処理速度へ再び加速され得る。
【0130】
加速ローラー5の下流で、システム1は、緩衝システム6を含む。緩衝システム6は、すべて7で示された複数のローラーを備え、例えば、第一のシート4または第二のシート3が案内され、ループを形成する一連のアイドラプーリなどである。一部のアイドラプーリ7は、接合ユニット2から、または第一のボビン30または第二のボビン40からの供給が中断または減少した場合でも、シート材料を下流方向にさらに供給できるようにするために、シートのループを拡大したり短くしたりするなど移動可能な方法で配列されている。
【0131】
緩衝システム6の下流で、引き出しユニット8(
図8でのみで見える)は、第一のシート4または第二のシート3を緩衝システム6から引き出し、好ましくは一定の速度でシートを、さらに下流に配置されたシート処理ユニット(目に見えない)に通過させる。
【0132】
共に緩衝システム6および引き出しユニット8の下流に位置する、クリンパーおよびロッドフォーマー(図面には示されていない)などのさらなる要素およびユニットが、システム1に含まれ得る。
【0133】
輸送方向50に沿った第一のシート4によって取られる経路に沿った、第一のシャフト41と接合ユニット2との間に、少なくとも第一のシートセンサ9は、システム1内に位置する。センサ9は、
図1および8にて長方形として概略的に示される。センサ9は、厚さセンサであってもよい。センサ9は幅センサであってもよい。センサ9は、湿度センサであってもよい。センサ9は、粘性センサであってもよい。センサ9は、第一のシート4の穴または裂け目の有無のための検出器であってもよい。
【0134】
第一のシートセンサ9の例を、
図6および7に示す。センサ9は、距離センサを含む粘性センサである。
図6では、第一のシート4は第一のボビン40から巻き出される。第一のシートは、第一のボビン40からすでに巻き出されている第一のシートの遊離端92と、第一のボビン40にまだ巻かれてている残りの第一のシート93との間に分離線91を画定する。角度94は、第一のシャフト41の回転軸を通過し、かつそれに垂直な垂直面95と、第一のシャフト41の回転軸を通過する(かつそれに垂直な)平面96と分離線91との間に形成される。所与の角度94では、センサ9によって測定される距離は所与の値を有する。第一のシート4の粘性が変化した場合、特に増大した場合、
図7に示すように、センサとシートとの間の距離は変化する(ならびに角度94)。このようにして、第一のシート4の粘性の変化を測定することができる。
【0135】
第二のシャフト31と接合ユニット2との間で、第二のシート3によってとられる経路に沿って、少なくとも第二のシートセンサ10が、システム1内に位置し、
図1および8において長方形として概略的に図示された。センサ10は、厚さセンサであってもよい。センサ10は、幅センサであってもよい。センサ10は、湿度センサであってもよい。センサ10は、粘性センサであってもよい。センサ10は、第二のシート3の穴または裂け目の有無のための検出器であってもよい。第一のシートセンサ9および第二のシートセンサ10は、同じタイプのセンサであってもよい。第一のシートセンサ9および第二のシートセンサ10は、第一のシート4および第二のシート3の同じ完全性パラメータをそれぞれ測定し得る。
【0136】
システム1は制御ユニット100をさらに含む。制御ユニット100は、第一のシートセンサ9、第二のシートセンサ10、および接合ユニット2に接続される。制御ユニットはまた、ボビンホルダ11、緩衝システム6、および加速ユニット5に接続されて、それを指令することが好ましい。一部の接続は、図で点線で示されている。図を明確にするため、すべての接続が図示されているわけではない。
【0137】
ここで
図9を参照すると、接合ユニット2が詳細に示されている。緩衝システム6などのシステム1のソーン(sone)部分は
図9には示されていない。接合ユニット2は、第一のシート4または第二のシート3、またはその両方を切断するための切断ナイフ20を含む。接合ユニット2は、第一のシート4または第二のシート3上に水を分注するよう適合された分注ユニット23をさらに含む。接合ユニット2はまた、接合された第一のシートおよび第二のシートを圧縮するための圧縮ローラー24を含む。接合ユニット2はまた、圧縮ローラー24の下流に隣接して配列される、例えば、高温の空気源または熱放熱源などの加熱ユニット25を含むことが好ましい。
【0138】
システム1の機能は以下の通りである。
【0139】
図1において、第一のボビン40から巻き出された第一のたばこシート4は使用中であり、接合ユニット2を通って実質的に真っすぐな方向に通過している。接合ユニットでは処理は行われない。第一のシート4は次に、緩衝システム6で所与の長さで緩衝され、さらに下流に配置されたシート処理ユニット(図示せず)にさらに輸送される。かかる処理ユニットは例えば、捲縮ユニットまたはロッド形成ユニットとし得る。
【0140】
接合ユニット2に向かって移動する間、センサ9は、第一のシートが輸送方向50に沿って移動しする間、第一のシートの表面をチェックしながら、所与の頻度で第一のシートの一つ以上の完全性パラメータを評価する。完全性パラメータを表す信号は、制御ユニット100に送られ、そこで、例えば、閾値と比較され、それらが詳述される。
【0141】
この状況では、緩衝システム6は、
図3に示すシステム1の構成に示すように、第一のシート4の最大長を緩衝している。ローラー7は、一方が他方から最大距離で離れている。この距離は、水平方向(
図3を参照)または垂直方向(
図8を参照)に沿ってもよい。
【0142】
例えば、センサ9は、厚さセンサである。センサ9は、所与の頻度で第一のシート4の厚さを測定する。
図5に示すように、第一のシート4のセクションが輸送方向50を含む平面に沿って示される場合、センサ9は、第一のシート4の第一の部分42における第一の厚さ81を時間t1にて測定する。次いで、厚さ82は、制御ユニット100によって閾値と比較され、緑色の範囲などの、許容可能な範囲内の結果となる。その後の時間t2では、第一のシート4は移動し、それゆえ、センサ9は、第二の部分43における第一のシート4の厚さ82を測定することができる。次いで、厚さ82は、制御ユニット100によって閾値と比較される。例えば、結果は許容範囲内にはないが、許容範囲から非常に遠くないことが判明する。その後、制御ユニット100は、値が黄色の範囲にあるとみなす。その後の時間t3では、第一のシート4は再び移動し、センサ9は、第三の部分44における第一のシート4の厚さ83を測定することができる。次いで、厚さ83は、制御ユニット100によって閾値と比較される。例えば、結果が許容可能な範囲内ではなく、すなわち、値83が赤色の範囲内にあることが見出される。これは、第一のシート4の許容できない欠陥であると考えられ、制御ユニット100は、接合ユニット2に接合を開始するよう命令する。
【0143】
第二のボビン30からの第二のシート3は、ガイドプーリ22を介して誘導され、接合ユニット2に供給される(
図9では、第二のシート3は、使用中の第一のシート4の下から供給される)。両方のシート3、4は互いの上に配置され、接合ユニット2の支持面21上に整列される。次に、それらは、ナイフ20によって、切断角度aの下で切断される(
図2に例を示す)。この動作は、
図10~
図13にてより詳述される。輸送方向50に沿って移動する第一のシート4(
図10の上面図を参照)は、
図11に示すように、切断線47に沿って切断される。切断線は、輸送方向と0度または90度とは異なる角度を形成する。輸送方向50に沿って移動する第二のシート3(
図12の上面図を参照)は、
図13に示すように、切断線37に沿って切断される。切断線は、輸送方向と0度または90度とは異なる角度を形成する。切断線37および47は、第一のシートおよび第二のシートが重なっているとき、一致することが好ましい。切断線47によって、
図14に示すように、第一のシート4の明確に画定された端部48および第一のシートの廃棄部分49が画定される。切断線37によって、
図15に示すように、第二のシート3の明確に画定された廃棄部分38および第二のシート3のヘッド部分39が画定される。
【0144】
第一のシート4の廃棄部分49および第二のシート3の廃棄部分38は、シート3,4を切断した後に除去され得る。切断は必ずしも整列したシートで実施する必要はないが、接合プロセスはその必要がある。
図16で分かる通り、切断されたシート3、4はその後、互いの上に整列され、それらの切断面47、37が相互に重ね合わされる。切断線47は実際には見えないが、
図16では、重なる部分36を示す点線として示されている。重なる部分では、第一のシートおよび第二のシートにそれぞれ属する二つの表面45、35は、それぞれ「切断面」と呼ばれ、互いに接触している(
図17に示す)。
図2での切断方向は、
図8の切断ナイフ20の切断方向に対しては逆である一方、接合プロセスは同一である。切断角αは両方の図で約30度である。
【0145】
水は、分注ユニット23によって、下側の横たわるシート3上に、および切断面35上に分注される。例えば第二のシートなどの、一枚のシートのみに適用された薄い水の層(図では見えない)により、水はシート3、4の重なり合った領域36での良好な相互接続を支持するために、シート3、4の材料を少なくとも切断面35、45の領域で軟化させ得る。しかし、水の量はシートを崩壊させるほどではない。
【0146】
そのように重なり合いかつ湿ったシート3、4は次に、圧縮ローラー24を通るように案内される。シートは圧縮ローラー間を通過することで圧縮され、これにより、二つの切断面45、35および二枚のシート3、4が相互にしっかりと固定される。圧縮ローラー24によって加えられる圧力は、
図17の矢印51によって示される。
図18または
図2に概略的に示されるように、短くてもしっかりとした接続が形成される。結合形成を支持するために、加熱ユニット25は結合シートを加熱する。接合されたばかりのたばこシートがさらに下流に配列された処理ユニットに引き続き供給され得るように、熱によって接続部が急速に乾燥される。
【0147】
接合が行われる間、接合を実施するために第一のシートを減速または停止する必要があるため、緩衝システム6で緩衝された第一のシート4がさらなる処理工程で使用される。したがって、そこでの接合中、
図4に示すように、緩衝システム6中の第一のシート4が使用され、ローラー7は互いに近接して最小距離に達する。
【0148】
接合が制御ユニット100によって指令される場合、それが行われる前に、第一のボビン40は、ボビンホルダ11によって、接合ユニット2から離れるように反時計回りに回転する(
図8の矢印で示される)。同じ回転動作により、第二のボビン30は接合ユニット2に近づくように移動してきた。第二のボビン30からの第二のたばこシート3は、ガイドプーリ22を介して接合ユニット2に案内され、そこで接合が実施され得る。接合ユニット内で切断された後、その時に切り取られた第一のたばこシート4は、ボビンホルダ11内の第一のシャフト41から第一のボビン40とともに除去され得る。それは、新しいボビンで置き換えられ得る。第二のボビン30が末端に来るとすぐに、このプロセスが再開され得る。
【0149】
このプロセスにより、新しいボビンが提供され、新しいボビン上のたばこシートが使用中のたばこシートと接合されるように準備され、その一方でたばこシートがたばこ加工ラインに連続的に供給される。
【0150】
ボビンホルダ11は、新しいシートが上から供給され得るように回転することが好ましい。これにより、それらとともに結合されるために使用中のシートの上側面での新しいシートの位置合わせが簡単になる。
【0151】
機械的ダンサーおよびプーリロール12、13の配列がボビンホルダ11上に提供されている(
図8参照)。それらは、それぞれの第一および第二のボビン30、40の隣に配列されている。たばこシート3、4はロール12、13を超えて案内され、その後で接合ユニット2に供給される。機械的ダンサーおよびプーリ12、13を提供することにより、制御された第一および第二のたばこシートの案内とたばこシートの一定の締め付けとが達成され得る。これは、大きなまたは不規則な引き裂き力や引き出し力がかかると割れたり破損したりする傾向にあるたばこシートにとって特に好ましい。特に、ロールは、ボビンホルダ上でのボビンの回転に伴い、変動する引き出し力の補正をする。
【0152】
制御ユニットが、第一のボビンがまもなく枯渇するであろうこと知らせる、さらなる直径センサ(検出されない)からの信号を受信する場合、上述の同じ接合が行われ得る。
【0153】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されてもよく、列挙されていなくてもよい。従って、この文脈において、数字AはA±10パーセントとして理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが表す特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数字Aは、添付の特許請求の範囲で使用される通りの一部の場合において、Aが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されてもよく、列挙されていなくてもよい。
【国際調査報告】