(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-12
(54)【発明の名称】まつ毛エクステンション及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
A41G 5/02 20060101AFI20231004BHJP
【FI】
A41G5/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023518035
(86)(22)【出願日】2021-09-28
(85)【翻訳文提出日】2023-03-29
(86)【国際出願番号】 US2021052415
(87)【国際公開番号】W WO2022072351
(87)【国際公開日】2022-04-07
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500492071
【氏名又は名称】キス ネイル プロダクツ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ハン キュ サン
(72)【発明者】
【氏名】アン キチュル
(57)【要約】
まつ毛エクステンションシステムの製造方法は、一組のまつ毛エクステンションをステージ上に提供する工程であって、このまつ毛エクステンションシステムは、まつ毛支持ストリップの外側に面する表面から延びるまつ毛フィラメントを有する工程と、押圧プレートを使用して、テープアセンブリからまつ毛支持ストリップの内側に面する表面に接着要素を押圧する工程とを有する。まつ毛エクステンションシステムは、外側に面する表面及び内側に面する表面を有するまつ毛支持ストリップと、この内側に面する表面に固定される接着要素とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
まつ毛エクステンションシステムの製造方法であって、
1つ以上の裸のまつ毛エクステンションシステムをステージ上に提供する工程であって、前記裸のまつ毛エクステンションシステムは、まつ毛支持ストリップの第1の表面から延びるまつ毛フィラメントを含み、前記ステージは複数の保持部材を含む工程と、
接着要素をテープアセンブリから前記まつ毛支持ストリップの第2の表面に取り付ける工程であって、前記まつ毛支持ストリップは、取り付ける工程の間、前記複数の保持部材によって定位置に保持される工程と
を含む方法。
【請求項2】
前記取り付ける工程が、押圧プレートを使用して、前記第2の面する表面に前記接着要素を押圧することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接着要素が0.5~0.8mmの厚さを有する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記取り付ける工程が、前記複数の保持部材を使用して、前記接着要素に前記裸のまつ毛エクステンションシステムを押圧することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の保持部材が、前記まつ毛支持ストリップの曲率に近似するように曲線状に配置される請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記テープアセンブリが、2本の水平に延在するレールの間に保持される接着要素を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記押圧プレートが、前記まつ毛支持ストリップの曲率に近似する近位端を有するプレートを含み、前記押圧する工程が、前記押圧プレートの近位端を用いて、前記テープアセンブリを介して前記裸のまつ毛エクステンションシステムの前記まつ毛支持ストリップの前記第2の表面に前記接着要素を押圧することを含む請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記接着要素が第1の表面及び第2の表面を有する細長い基材であり、接着剤が前記第1の表面及び第2の表面のそれぞれの上に配置される請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記接着要素が、前記細長い基材の長さに沿って1つ以上の開口部を有する請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上の開口部が矩形である請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上の開口部が斜めの平行四辺形である請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記1つ以上の開口部が、前記接着要素に刻み目を入れることによって形成される狭いスリットである請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記開口部が、前記細長い基材の1つの側縁部に開けられた三角形状の空隙である請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記開口部が、前記細長い基材の両方の側縁部に開けられた三角形状の空隙である請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記細長い基材の1つの側縁部に沿った前記開口部が、前記細長い基材の他方の側縁部に沿った前記開口部からずれている請求項9に記載の方法。
【請求項16】
まつ毛エクステンションシステムの製造方法であって、
1つ以上の裸のまつ毛エクステンションシステムをステージ上に提供する工程であって、前記裸のまつ毛エクステンションシステムは、まつ毛支持ストリップの第1の表面から延びるまつ毛フィラメントを含む工程と、
剥離コーティングを、溝を有するプレグルーアセンブリに付与して硬化させる工程と、
プレグルーを前記まつ毛支持ストリップの第2の表面に取り付ける工程であって、前記まつ毛支持ストリップは、複数の保持要素によって定位置に保持される工程と
を含む方法。
【請求項17】
前記取り付ける工程が、前記プレグルーを前記プレグルーアセンブリの前記溝に付与すること、及び前記プレグルーアセンブリを前記ステージに向かって押圧することを含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記取り付ける工程が、前記複数の保持部材を使用して、前記プレグルーアセンブリに前記裸のまつ毛エクステンションシステムを押圧することを含む請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の保持要素が、前記まつ毛支持ストリップの曲率に近似するように曲線状に配置される請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記プレグルーが、2本の水平に延在するレールの間に配置される接着要素を含む請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記プレグルーアセンブリが、前記まつ毛支持ストリップの曲率に近似する近位端を有する押圧プレートを含み、前記押圧する工程が、前記押圧プレートの前記近位端を用いて、前記プレグルーアセンブリを介して前記まつ毛支持ストリップの前記第2の表面に前記プレグルーを押圧することを含む請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記取り付ける工程が、前記プレグルーを前記支持ストリップの第2の表面に付与すること、及び前記プレグルーアセンブリを前記ステージに向かって押圧することを含む請求項16に記載の方法。
【請求項23】
まつ毛エクステンションシステムであって、
第1の表面及び第2の表面を有するまつ毛支持ストリップと、
前記第2の表面に固定された接着要素と
を含むシステム。
【請求項24】
仮裏当て層が、前記まつ毛支持ストリップの前記第2の表面に固定された前記接着要素に重ねられている請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記仮裏当て層が1つ以上のタブを有する請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記接着要素が、それに沿って形成される1つ以上の切欠きを有する請求項23に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本願は、2020年9月29日出願の、現在係属中の米国仮出願第63/084,916号に基づく優先権を主張する。その内容は参照により組み込まれる。
【0002】
発明の分野
本発明の分野は、まつ毛エクステンションシステム及びその製造方法であり、より詳細には、限定するものではないが、予め付与された接着要素を有する人工まつ毛である。
【背景技術】
【0003】
人工まつ毛エクステンションシステムは、まつ毛の長さ及び/又はボリュームを追加することによって、使用者の自然なまつ毛線の外観を改善するために使用される周知の製品である。このような人工まつ毛エクステンションシステムは、典型的には、まつ毛線支持ストリップを含み、そこからまつ毛フィラメントが延びている。フィラメントは、ミンク、合成材料、馬毛、及び場合によっては人毛から作製することができる。人工まつ毛エクステンションシステムは、通常、まつ毛エクステンションシステムのまつ毛線支持ストリップに又はその近くに接着剤を塗布し、まつ毛線支持ストリップを使用者のまつ毛線又はその近くに押圧することによって装着される。標準的なまつ毛エクステンションシステムは、装着するのが困難である可能性があり、使用者が、エクステンションシステムと、それらを使用するための専門の接着剤との両方を手元に有することを必要とする。
【0004】
より最近では、自作式の下まつ毛用まつ毛エクステンションシステムが開発されている。これらのシステムでは、まつ毛エクステンションシステムは、より伝統的な上まつ毛用エクステンションシステムと同様に、使用者の天然まつ毛の下側に接着(膠着)される。自作式のシステムは、多くの場合、小さなセクションに分かれており、経験のない使用者が、まつ毛エクステンションシステムのより長い単一のストリップを位置合わせするという困難がなく、まつ毛エクステンションシステムを装着することを可能にする。しかしながら、これらの自作式のシステムは、依然として、使用者が使用前に彼らのまつ毛又はまつ毛エクステンションシステムに特殊接着剤を塗布することを必要とする。
【0005】
従来技術のシステムの困難を解消するまつ毛エクステンションシステムの必要性が当該技術分野に存在する。これらのまつ毛エクステンションシステムを生成する製造方法も必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来技術の欠点の多くを克服するまつ毛エクステンションシステムを創出することである。本発明の特徴は、まつ毛エクステンションシステムが予め付与された接着要素を有することである。本発明の利点は、まつ毛エクステンションシステムが、追加の接着剤を塗布することなく直ちに使用できることである。
【0007】
本発明のさらなる目的は、予め付与された接着剤を有する直ちに使用できるまつ毛エクステンションシステムの製造方法を提供することである。本発明の特徴は、接着剤を受け入れる間、裸のまつ毛エクステンションシステムを定位置に保持するための、プラットフォームから延在するモノリスの使用である。本発明の利点は、本発明の製造方法が、繊細な接着剤が繊細なまつ毛エクステンションシステムにどちらも損傷することなく付与されることを可能にするということである。
【0008】
本発明の別の目的は、予め付与された接着剤として両面テープ又は同様の接着要素を使用する、直ちに使用できるまつ毛エクステンションシステムの製造方法を提供することである。本発明の特徴は、接着剤の長さに沿って切欠きを有する接着要素を使用することである。本発明の利点は、切欠きが、テープがねじれたり、絡まったり、気泡が混入したりすることなく、裸のまつ毛エクステンションシステムに両面テープ又は同様の接着要素を付与する能力を提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、予め付与された接着剤としてプレグルーを使用する、直ちに使用できるまつ毛エクステンションシステムの製造方法を提供することである。本発明の特徴は、まつ毛エクステンションシステムをアセンブリから容易に取り外すことを可能にするために剥離コーティングを使用することである。本発明の利点は、まつ毛アセンブリの厚さを減少させ、接着テープがねじれたり、絡まったり、気泡が混入したりするリスクを取り除くことである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、まつ毛エクステンションシステムの製造方法であって、まつ毛エクステンションシステムをステージ上に提供する工程であって、このまつ毛エクステンションシステムは、まつ毛支持ストリップの外側に面する表面から延びるまつ毛フィラメントを含む工程と、押圧プレートを使用して、テープアセンブリから上記まつ毛支持ストリップの内側に面する表面に接着要素を押圧する工程とを含む方法を提供する。
【0011】
まつ毛エクステンションシステムであって、外側に面する表面及び内側に面する表面を有するまつ毛支持ストリップと、上記内側に面する表面に固定される接着要素とを含むシステムも提供される。
【0012】
まつ毛エクステンションシステムの製造方法であって、1つ以上のまつ毛エクステンションシステムをステージ上に提供する工程であって、このまつ毛エクステンションシステムは、まつ毛支持ストリップの外側に面する表面から延びるまつ毛フィラメントを含む工程と、押圧プレート及び/又は複数の保持部材を使用することによって、接着要素をプレグルーアセンブリからまつ毛支持ストリップの内側に面する表面に取り付ける工程とを含む方法も提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明は、上記及び他の客体及び利点とともに、添付の図面に示される本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明から最もよく理解されるであろう。
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の特徴による、予め付与された接着要素を有するまつ毛エクステンションシステムの斜視図である。
【
図2A】
図2Aは、本発明の特徴による、切欠きを有する接着要素の斜視図である。
【
図2B】
図2Bは、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図2C(a)】
図2C(a)は、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図2C(b)】
図2C(b)は、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図2C(c)】
図2C(c)は、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図2C(d)】
図2C(d)は、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図2C(e)】
図2C(e)は、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図2C(f)】
図2C(f)は、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図2C(g)】
図2C(g)は、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図2C(h)】
図2C(h)は、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図2C(i)】
図2C(i)は、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図2D】
図2Dは、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図2E】
図2Eは、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図2F】
図2Fは、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図2G】
図2Gは、本発明の特徴による、切欠きを有する代替的な接着要素の平面図である。
【
図3】
図3は、本発明の特徴による、予め付与された接着テープを有するまつ毛エクステンションシステムを製造するための製造設備の分解図である。
【
図4】
図4は、本発明の特徴による、接着剤を受け入れるためのまつ毛エクステンションシステムを受け入れて安定化するためのステージの詳細図である。
【
図5A】
図5Aは、本発明の特徴による、受け入れるためのステージと係合したまつ毛エクステンションシステムの断面図である。
【
図5B】
図5Bは、本発明の特徴による、受け入れるためのステージと係合したまつ毛エクステンションシステムの断面図である。
【
図5C】
図5Cは、本発明の特徴による、受け入れるためのステージと係合したまつ毛エクステンションシステムの断面図である。
【
図6A】
図6Aは、本発明の特徴による、接着剤をまつ毛エクステンションシステムに付与するために使用されるアセンブリの詳細図である。
【
図6B】
図6Bは、本発明の特徴による、接着剤をまつ毛エクステンションシステムに付与するために使用されるアセンブリの詳細図である。
【
図7】
図7は、本発明の特徴による、まつ毛エクステンションシステムに接着剤を押圧するために使用される押圧アセンブリの詳細図である。
【
図8】
図8は、本発明の特徴に従って製造された、予め付与された接着剤を有する完成したまつ毛エクステンションシステムの断面図である。
【
図9】
図9は、本発明の特徴による、接着要素の作製方法の概略図である。
【
図10】
図10は、本発明の特徴による、予め塗布されたプレグルー接着剤を有するまつ毛エクステンションシステムを製造するための製造設備の分解図である。
【
図12A】
図12Aは、プレグルー製造方法を使用して完成したまつ毛エクステンションシステム及びプレグルーアセンブリの正面図である。
【
図12B】
図12Bは、プレグルー製造方法を使用して完成したまつ毛エクステンションシステム及びプレグルーアセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
様々な実施形態では、本発明は、直ちに装着可能なまつ毛エクステンションシステムを提供する。このまつ毛エクステンションシステムは、まつ毛支持ストリップから延びるまつ毛フィラメントを含み、このまつ毛支持ストリップは、使用者の眼瞼及び/又は天然のまつ毛に取り付けるためにそのまつ毛支持ストリップの上に配置された接着要素を特徴とする。
【0016】
本発明は、直ちに装着可能なまつ毛エクステンションシステムの製造方法も提供する。この製造方法は、保持アセンブリ上にまつ毛エクステンションを提供する工程と、接着剤をそのまつ毛エクステンションシステムに押圧する工程とを含む。
【0017】
上述の概要及び本発明の特定の実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むとより良く理解されるであろう。
【0018】
本明細書で使用する場合、単数形で列挙され、単語「a」又は「an」が前に書かれている要素又は工程は、複数の上記要素又は工程を除外すると明示的に述べられていない限り、その複数の要素又は工程を除外しないものとして理解されるべきである。さらには、本発明の「1つの実施形態」への言及は、列挙された特徴も組み込む追加の実施形態の存在を排除するものとして解釈されることを意図しない。さらに、含まないことが明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する要素又は複数の要素を「含む」又は「有する」実施形態は、その特性を有しない追加のそのような要素を含んでもよい。本明細書で使用する場合、語句「lash(まつ毛)」、「artificial eyelash(人工まつ毛)」、及び「eyelash(まつ毛)」は交換可能であり、別段の指定がない限り(例えば、「natural eyelash(天然まつ毛)」又は「user’s eyelash(使用者のまつ毛)」等の語句は着用者の身体の一部分を指す)、着用者の身体の一部ではない装置を指す。
【0019】
エクステンションシステムの詳細
図面を参照すると、
図1は、組み立てられたまつ毛エクステンションシステム10の斜視図を描く。このまつ毛エクステンションシステムは、長手方向軸αに沿って延びるまつ毛支持ストリップ(条片)12を含み、このまつ毛支持ストリップ12は、長さL及び幅Wを有する(幅Wは、1つの表現であり、縮尺通りに描かれてはおらず、より狭くてもよい)。このまつ毛支持ストリップは、使用者の眼瞼に適応するために直線状又は曲線状であることができる。支持ストリップは、フィラメント又は紐材料を使用して、その上にグルー(膠着剤、糊、glue)を塗布することによって、又はフィラメント又は紐材料を伴わずに単に膠着(糊付け)することによって作製されてもよい。まつ毛フィラメント14は、まつ毛支持ストリップ12の第1の外側(横方向)に面する表面16から、まつ毛支持ストリップ12の長手方向軸に対して実質的に垂直な方向に延びる。
図1は、まつ毛エクステンションシステムを、まつ毛支持ストリップ12の長手方向軸に沿って離間した離散フィラメント14を有するものとして示す。これは例示的なものであり、限定的であることを意味しない。当業者は、まつ毛フィラメントの様々な集まりを有する多くのまつ毛エクステンションシステムが公知であることを理解するであろう。例えば、当該システムは、異なる方向に延び互いに交差するが、依然としてまつ毛支持ストリップ12の長手方向軸に対して実質的に垂直であるフィラメントの塊を特徴とすることができる。さらに、まつ毛支持ストリップからのまつ毛フィラメント14の突出部分18は、すべて均一な長さであってもよく、又は様々な長さであることができる。
【0020】
上記まつ毛支持ストリップは、
図1に示すように、まつ毛エクステンションシステムが使用されているときに使用者に面する第2の内側に面する表面20も特徴とする。この第2の表面20は、使用者の眼瞼の一部を覆うために凹状である。
図1に示すように、接着要素22が、まつ毛支持ストリップ12の第2の表面20に配置され、まつ毛支持ストリップ12の長手方向軸αに実質的に平行であるその長手方向軸βに沿って延在する。第1の(外側に面する)表面16及び第2の(内側に面する)表面20は、使用される支持ストリップの形状に応じて、(例えば、テープの表面のように)平坦であってもよく、又は(例えば、断面が円形であるワイヤの表面のように)湾曲していてもよい。
【0021】
図2Aは、例示的な接着要素22の平面図を示す。接着要素22は、第1の表面26及び第2の表面28を特徴とする細長い基材24である。接着要素は、厚さ(図示せず)も有する。接着剤は、細長い基材の第1の表面26及び第2の表面28のそれぞれに配置される。第1の表面26上に配置される接着剤は、第2の表面28上に配置される接着剤とは異なっていてもよい。接着要素の長さ及び幅は、いずれかのまつ毛支持ストリップに適合するように調整することができる。典型的な接着要素テープは、約25mm~約35mmの長さを有し、典型的な幅は約1mm以下である。接着要素は、まつ毛エクステンションシステムの特定のスタイルに応じてより短い長さを有してもよく、例えば、フルストリップまつ毛エクステンションシステムのセグメント化されたバージョンであり、その支持ストリップ長がフルストリップまつ毛エクステンションシステムの支持ストリップ長の半分から5分の1である、より小さい「ウィスプ」まつ毛エクステンションシステム(例えば、ニューヨーク州ポートワシントン(Port Washington)にあるKiss Products,Inc.(キス・プロダクツ)製のKISS Falscara Eyelash)のようなものでもよい。接着要素テープの厚さは、0.5mm~0.8mm、好ましくは0.6mm~0.7mmであってもよいが、より薄くなることも可能であろう。
【0022】
本発明の顕著な特徴は、平坦なテープ等の平坦で薄い接着要素の使用である。先行技術のまつ毛エクステンションシステムは、接着剤でコーティングされた非平坦芯体を利用する種々のテープ等の嵩張る接着要素を利用する。本発明の平坦な接着要素の使用は、非常に細い幅(例えば、上述のように1mm未満)を有する接着要素の使用を可能にする。というのは、接着要素の表面26、28のいずれかは、接着剤で完全にコーティングされることが可能であり、所望の表面(すなわち、使用者のまつ毛又は使用者の眼瞼)に強く接着するための大きい表面を提供することができるからである。嵩張るテープを使用する従来技術の方法は、接着剤とまつ毛エクステンションとの間又は接着剤と使用者の眼瞼との間の強力な結合を得るために、それらの接着要素の表面積に頼ることができない。
【0023】
本発明の一実施形態では、接着要素は充分に細く平坦であり、以下で示され論じられる切欠きなしで使用することができる。接着テープに適した材料は、アクリル、ウレタン、ゴム、及びシリコーンを含むことができる。別の実施形態では、接着要素は、平坦な第2の(使用者に面する)表面28を有しながら、湾曲形状の第1の表面26がまつ毛支持ストリップ12の形状に適応することを可能にする。
【0024】
本発明で使用するのに好適な接着剤としては、接着要素に付与(塗布、適用)され、まつ毛エクステンションシステム10が包装の中で保管されている間、粘着性を保持することができる任意の感圧接着剤が挙げられる。細長い基材の第1の表面26上に配置されたまつ毛側接着剤は、まつ毛支持ストリップの第2の表面20に対する接着力を有し、これは、本発明のまつ毛エクステンションシステムの製造、包装、保管、及び使用を通して、接着要素とまつ毛支持ストリップとの間の接触を維持する。上記接着剤は、人工まつ毛エクステンションシステムの主要な構成成分であるプラスチック、とりわけポリブチレンテレフタレート(PBT)及びポリエチレンテレフタレート(PET)に対する優れた感圧接着力と、湾曲したまつ毛エクステンションシステムへの付与の容易さのために最終的な組み合わせの間の良好な弾性とを有するべきである。第1の表面26に配置されると、接着剤は、好ましくは0.05mm~0.4mmの厚さを有する。この接着剤に好適な成分としては、最適化されたアクリル、ゴム、ウレタン、シリコーン系コポリマー、安定剤、分散剤、可塑剤、及び溶媒が挙げられる。
【0025】
細長い基材の第2の表面28上に配置された皮膚側接着剤は、好ましくは、細長い基材の第1の表面26上の接着剤上の接着剤よりも、接触した表面又は物体にあまり強く接着しないが、同様の又は同じ接着強度も許容することができる。接着剤は、好ましくは、使用者の皮膚又はまつ毛に取り付けられると、数時間(例えば、10~12時間)持続し、取り外された後に複数回(例えば、10回)再使用することができ、人体に対して無害である。この特徴により、本発明のまつ毛エクステンションシステムの製造、使用者による使用に先立って接着要素を覆う一時的な裏当ての使用、及び使用後にまつ毛エクステンションシステムを使用者の眼瞼から容易に取り外すことが可能になる。好適な接着剤としては、アクリル、ゴム、シリコーン、ポリエステル、ウレタン等の材料の1つ以上に基づく接着剤を挙げることができる。所望の特性を達成するために、上記感圧接着性バインダは、架橋剤、硬化剤、粘着性付与樹脂、可塑剤、顔料、染料、充填剤、老化防止剤、導電剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、剥離調整剤、軟化剤、界面活性剤、難燃剤、又は酸化防止剤等の適宜な添加剤を使用してもよい。
【0026】
皮膚側接着剤は、概して、上記のもの等の好適な接着剤の1つ以上と混合されたバインダを含む。1つの実施形態では、皮膚側接着剤は、重量で、50~80%のバインダ、1~20%の架橋剤、1~20%の粘着性付与剤、1~10%の可塑剤、1~5%の安定剤、1~5%の分散剤、及び1~5%の他の添加剤を含む。別の実施形態では、皮膚側接着剤は、皮膚感圧接着特性の最適化のために2つの成分が組み合わされたブロックコポリマー(シリコーン-ポリウレタン等)を含有する。別の実施形態では、皮膚側接着剤は、所望の特性を達成するために、線状構造、放射状構造、及びマルチアーム構造を有するバインダコポリマーを含む。別の実施形態では、皮膚側接着剤は、モノマー成分として1種又は2種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いたアクリル系ポリマー(ホモポリマー又はコポリマー)をベースポリマーとするアクリル系感圧接着剤を含み、アクリル系感圧接着剤における(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナ、及びアルキル基中に1~20個の炭素原子を有する直鎖アルキル基又は分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、例えば(メタ)アクリル酸エイコシルを挙げてもよい。
【0027】
別の実施形態では、皮膚側接着剤としては、ポリイソプレンゴム、スチレン-ブタジエン(SB)ゴム、スチレン-イソプレン(SI)ゴム、スチレン-イソプレン-スチレンブロック空気合成(air Synthetic)(SIS)ゴム、スチレン-ブタジエン-スチレンブロックコポリマー(SBS)ゴム、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロックコポリマー(SEBS)ゴム、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロックコポリマー(SEPS)ゴム、スチレン-エチレン-プロピレンブロックコポリマー(SEP)ゴム、再生ゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレン、又はこれらの変性物をベースポリマーとするゴム系バインダ等のゴム系感圧接着バインダが挙げられる。
【0028】
別の実施形態では、皮膚側接着剤は、シリコーン系感圧接着バインダを含む。例えば、シリコーン樹脂は、M単位(R3SiO1/2)、Q単位(SiO2)、T単位(RSiO3/2)及びD単位(R2SiO)から選択される少なくとも1つの単位を有するオルガノポリシロキサンであることができ、各式において、各単位中のRは互いに独立して、1価の炭化水素基又はヒドロキシル基である。必要に応じて上記コポリマーに官能基が導入されてもよく、導入された官能基が架橋反応を起こしてもよい。シリコーン樹脂はMQ樹脂と呼ばれ、M単位とQ単位からなる。過酸化物硬化性シリコーン樹脂は、2種以上のシリコーン樹脂を含んでいてもよく、2種以上のシリコーン樹脂の部分縮合物を含んでいてもよい。硬化剤は、例えば、ベンゾイルペルオキシド、t-ブチルペルオキシベンゾエート、ジクミルペルオキシド、t-ブチルクミルペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、1,1-ビス(t-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチル2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3であることができる。
【0029】
別の実施形態では、皮膚側接着剤は、側鎖を有するジカルボン酸と3~10個の炭素原子を有する脂肪族ジオールとを重縮合して得られるポリエステルを少なくとも含むポリエステル系感圧接着バインダを含む。ポリエステル系感圧接着バインダは、側鎖を有するジカルボン酸と、ジオール、ポリエーテルポリオールを重縮合して得られるポリエステルと、架橋剤とを含有する。
【0030】
別の実施形態では、皮膚側接着剤としては、1分子中に1個以上のエチレンオキシ(EO)基を有するポリエーテルポリオールを除いた1種以上のポリオール(a-1)と、1分子中に1個以上のエチレンオキシ(EO)基を有する少なくとも1種のポリエーテルポリオール(a-2)と、少なくとも1種のポリイソシアネートの反応生成物であるウレタンプレポリマー(b)とを有するウレタン系感圧接着バインダが挙げられる。このウレタン系感圧接着バインダは、β-ジケトン化合物(X)又は脂肪酸エステルも有する。
【0031】
皮膚側接着剤に使用される粘着性付与樹脂としては、飽和炭化水素樹脂(合成石油樹脂)、ロジンエステル誘導体、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂、及び粘着性付与性を発現する他のポリマーのうちの1つ以上を挙げることができる。
【0032】
皮膚側接着剤に使用される可塑剤としては、流動パラフィン、硬化油、硬化ヒマシ油、高級アルコール、例えばオクチルドデカノール、スクアラン、スクアレン、ヒマシ油、液状ゴム(ポリブテン)、又はミリスチン酸イソプロピルのうちの1つ以上を挙げることができる。
【0033】
皮膚側接着剤に使用される他の添加剤としては、顔料、染料、充填剤、老化防止剤、導電剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、剥離調整剤、軟化剤、界面活性剤、難燃剤、又は酸化防止剤等のうちの1つ以上を挙げることができる。これらの他の添加剤は、特に安定ではなく、所望の特性を達成するために必要な場合に含まれる。
【0034】
本発明のまつ毛システムの顕著な特徴は、本発明のまつ毛エクステンションシステム10の接着要素22における切欠き30の使用である。これらの切欠き又は開口部30は、様々な形状又は組み合わせを含むことができ、接着要素の厚さ全体(すなわち、第1の表面26と第2の表面28との間)を貫通するか、又は部分的に貫通することができる。これらの切欠きは、2つの実質的な利益をもたらす。第1に、この切欠きは、細長い基材の形状に堅牢性を提供することができ、その結果、細長い基材は、折り畳まれるか若しくは捻られたとき、又は輸送及び保管中の様々な環境因子(例えば、湿度、温度)下で、変形及びしわに抵抗する。また、切欠きは、接着要素が本発明のまつ毛エクステンションシステムのまつ毛支持ストリップに付与(装着)されるときでさえ、細長い基材の第1の表面と第2の表面との間の流体連通を可能にする。この流体連通は、接着要素がまつ毛支持ストリップに付与されているときに、接着要素とまつ毛支持ストリップとの間の気泡が切欠きを通って逃げることを可能にする。さらに、この切欠きは、接着要素の長さに沿って規則的又は不規則的な間隔で、かつ接着要素の幅に沿った任意の位置に配置することができる。
【0035】
図2Aは、接着要素の長さに沿って規則的な間隔で配置された矩形としての切欠きを示す。
図2Aの特定の矩形は正方形である。しかしながら、これは例示的であり、任意のタイプの矩形を使用することができるので、限定的であることを意味するものではない。
【0036】
図2B~2Eは、本発明において使用可能な接着要素の様々な実施形態を描く。
図2Bは、斜めに配置された平行四辺形の開口部30である切欠きを特徴とする接着要素を示す。
図2Cは、細長い基材の第1の表面及び/又は第2の表面を通して刻み目を入れることによって形成されるスリット開口部30である切欠きを特徴とする接着要素を示す。
図2Cのそのようなスリット開口部30は、
図2C(a)~
図2C(i)に示すように、様々な様式で、及び任意の他の配向又はこれらの組み合わせで配向されてもよい。いくつかの実施形態では、開口部30は狭いスリットを含む。
【0037】
上述の図は、概して、接着要素の長さ及び幅の範囲内に配置された接着要素を示す。他の実施形態では、切欠きは、接着要素の側縁部上にある。そのような実施形態は、切欠きが接着要素の側縁部に配置されている
図2C(e)及び
図2Dに示されている。切欠きがより大きい2D等の構成では、
図2Dに示すように、接着要素の1つの側縁部に切欠きを有し、対向する側縁部は切欠きを有しないことが有益である可能性がある。このパターンは、接着要素の長さに沿って繰り返されることが可能であり、そのため、他の設計と比較して、引張強度をほとんど有さない接着要素の区画を作成することなく、上で論じられた切欠きの利点を提供することが可能である。あるいは、
図2Eに示すように、上記接着要素の長さに沿って規則的な間隔で接着要素の両側に切欠きがある。あるいは、
図2C(e)及び
図2Fに示すように、上記接着要素の長さに沿って規則的な間隔で接着要素の両側に切欠きがあり、一方の側の切欠きが他方の側の切欠きから横方向にずれている。そのような構成は、
図2Eの構成と比較して、切欠き間の基材の幅を増加させることによって、接着要素の強度を保つことができる。
【0038】
本発明の顕著な特徴は、システムの直ちに使用できる性質である。これは、使用者が、本発明のシステムを装着することによって、さらなる工程を行うことなく、又はまつ毛エクステンションシステム若しくは自身のまつ毛若しくは眼瞼にグルーを加えることなく、本発明のシステムを使用できることを意味する。本発明のこの特徴を得るために、包装されたまつ毛エクステンションシステムは、使用者の眼瞼又はまつ毛に装着するために粘着性の清浄な接着要素を有しなければならない。一実施形態では、本発明のシステムは、接着要素の第2の表面が一工程装着のために露出された状態で包装される。代替の実施形態では、上述のように、接着要素の第2の表面は、仮裏当て材(接着要素を覆う第2の細長い基材)で覆われる。この構成では、使用者は、仮裏当て材を取り外した後で、まつ毛エクステンションシステムを彼らの眼瞼又はまつ毛に取り付けることができる。
【0039】
図2Gは、代替的な接着要素の実施形態23を示す。
図2Gに示すように、接着要素23は、
図2A~Fに示されるものと実質的に同様である。この実施形態は、これまでに示された接着要素のすべての特徴を共有する(そして、上で論じられた任意の形状又は他の切欠き構成を特徴とすることができる)。この実施形態23は、接着要素の縁部27のうちの1つから延びるタブ25を特徴とする。タブ25は、基材(接着要素の残部と同じ材料)の小さく一体の部分であり、その上向き又は下向きの表面上に広がるいかなる接着剤も特徴としないが、接着要素23の残部と接触する下向きの表面上に広がる接着剤を特徴としてもよい。
図2Gは、接着要素23の最も外側の部分としてのタブを示す。これは例示的であり、限定的であることを意味しない。タブは、接着要素の最も外側の部分のいずれか、又は両方に配置することができる。さらに、タブは、接着要素の上縁(superior edge)又は下縁(depending edge)27a、27bのいずれかから延在することができる。タブ25は、組み立てられたまつ毛エクステンションシステムを操作するために、使用者が手で、又はツイザー(ピンセット)等のツールを使用して掴むための非粘着性要素を提供する。
【0040】
図2Gは、接着要素から延在するただ1つのタブを示す。これは例示的であり、限定的であることを意味しない。代替の実施形態では、複数のタブが接着要素から延在する。また、タブ25は、手で掴むことがより容易であるように、接着要素23の残りの部分よりも大きい寸法を有してもよい。加えて、各タブは、タブの長さに沿って1つ以上の開口部を含んでもよい。これらの開口部は、
図2A~2Fに描かれる接着要素開口部と同様に、種々の形態を成すことができる。
【0041】
図2Gに示される接着要素23と同様に、接着要素を一時的に覆うために使用されるいずれの裏当て要素も、上で論じられたタブ要素を特徴とすることができる。
【0042】
製造の詳細
図3は、本発明のまつ毛エクステンションシステムを製造するための製造設備100の分解図を示す。
図3に示すように、この方法は、裸のまつ毛エクステンションシステム102(接着要素なしのもの)から始まる。本発明の製造方法では、まつ毛エクステンションシステム102は、最初に接着剤付与ステージ上に移動103され、次いで、テープアセンブリ106がまつ毛エクステンションシステムに隣接して配置される。テープアセンブリ106がまつ毛エクステンションシステムに隣接すると、押圧アセンブリ108は、接着要素をまつ毛エクステンションシステム102に押圧し109、これにより接着要素をまつ毛エクステンションシステムに取り付ける。なお、
図3は、まつ毛エクステンションシステム102が載置される平坦な表面を有するステージを示すが、テープアセンブリ106等の接着要素をまつ毛エクステンションシステム102に取り付けるために1つ以上のまつ毛エクステンションシステム102のステージ載置を可能にする他のステージ構成(例えば、非平坦表面、湾曲表面を有するステージ)が存在することができる。
【0043】
図3に示すように、本発明の製造方法は、付随する接着要素をまだ有していないまつ毛エクステンションシステム102から始まる。製造の第1の工程103では、裸のまつ毛エクステンションシステムが接着剤付与ステージ上に移動される。
【0044】
図4は、接着剤付与ステージの一例の詳細図である。この接着剤付与ステージは、実質的に平坦なプラットフォーム112である。このプラットフォームは、1つ以上のまつ毛エクステンションシステム102の設置面積を収容するのに適した長さ及び幅を有する。
【0045】
図4は、湾曲したステージとしての接着剤付与ステージを示す。これは例示的であり、限定的であることを意味しない。接着剤付与ステージは、本発明の製造プロセスに適応するのに充分な任意のサイズ、形状、面積、及び寸法であることができる。
【0046】
図4に示すように、保持部材114は、プラットフォームの上向き表面112aから延びる。複数のこれらの保持部材114は、接着剤付与ステージのプラットフォーム112からプラットフォームの表面に実質的に垂直な方向に延びる。この保持部材は、本発明で使用されるまつ毛エクステンションシステムの支持ストリップの曲率に近似する円弧(半円)を形成するように配置される。保持部材114は、
図4において、先端に向かって先細になる終端114aを有するものとして示されている。保持部材114の尖った終端は、保持部材がまつ毛フィラメント又はその群の間に延在し、フィラメントを曲げないことを確実にする。代替の実施形態では、保持部材114の終端は、丸みを帯びて鋭利ではなく、又は平坦でさえある。さらに他の実施形態では、保持部材114の終端は、プラットフォーム112の上向き表面112aの反対側の別のプラットフォームから延在し、従って、保持部材114は、各端部に1つずつの2つのプラットフォームに隣接する。
【0047】
図4及び
図5A~Cにおいて、保持部材114は、接着剤付与ステージのプラットフォーム112の表面から延びるモノリスである。これらのモノリスは、上述のように、まつ毛エクステンションシステムのまつ毛支持ストリップ116の湾曲を反映する円弧状配置で配置され、各そのような湾曲配置は、まつ毛支持ストリップ116とほぼ同じ長さであるか、又はそれよりもわずかに長い。モノリス114は、プラットフォーム112の曲率に従う線110に沿って規則的な間隔で位置決めされる。この配置は、
図5A~Cに示すように、まつ毛支持ストリップ又はそのまつ毛支持ストリップからモノリスの反対側にある接着要素の引裂き又は変形を防止するために、まつ毛支持ストリップに対して押圧するときに各モノリスが等しい力を提供することを可能にする。
【0048】
1つの実施形態では、複数の保持部材114は、まつ毛支持ストリップ112の曲率に近似するように曲線状に配置される。
【0049】
モノリス114は円筒形として示されている。これは例示的であり、限定的であることを意味しない。モノリスは、本発明で使用されるいかなる接着要素又はまつ毛支持ストリップ116も引き裂かない又は損傷させない任意の形状であることができる。本発明の製造方法の第1の工程103では、まだ接着要素を受け入れていないまつ毛エクステンションシステム102が、接着剤付与ステージのプラットフォーム112上に載置される。まつ毛エクステンションシステムは、上記モノリスがまつ毛エクステンションシステム102のまつ毛支持ストリップ116の第1の表面に接触するように載置される。まつ毛エクステンションシステムは、まつ毛支持ストリップの曲率が、整列されたモノリスの曲率内に収まるように載置される。
図5は、個々のまつ毛フィラメント間に延在するモノリスを示す。一実施形態では、まつ毛フィラメントは、異なる方向に延在し、まつ毛フィラメントの群として重なる。そのような実施形態では、モノリスは、群内の個々のフィラメント間に延在するが、複数のフィラメントと接触してもよい。
【0050】
図5A~Cは、まつ毛エクステンションシステムがプラットフォーム112上に載置された後の接着剤付与ステージの断面図である。
図5Aに示すように、まつ毛支持ストリップは、プラットフォーム112からいくらかの距離を置いて位置決めされる。本発明者らは、まつ毛エクステンションシステムがプラットフォーム112の上でいくらかの距離を置いて懸架される実施形態を想定している。当業者なら、これがどのようにして達成できるかを容易に決定することができよう。例えば、一実施形態では、プラットフォームに最も近いモノリスの部分は、直径が増加したセクションを有し、まつ毛エクステンションシステムに載るべき表面を与える。モノリスの直径が増大した部分は、モノリスからの直径が増大した部分に配置されたまつ毛エクステンションシステムがプラットフォーム112の上方の所望の距離になるように、プラットフォーム112から所望の長さに延在することができる。これは例示的であり、限定的であることを意味しない。例えば、
図5Bに示すように、保持部材114は、まつ毛支持ストリップ116がフィラメントを下向きにして保持部材114上に載るように、プラットフォーム112から水平に延在してもよい。あるいは、本発明者らは、まつ毛エクステンションシステムがプラットフォーム112の上向き表面112aと接触し、その上に載る実施形態も想定し、その場合、保持部材114は、本明細書に開示される本発明の製造方法の特定の実施形態に応じて、
図5Cに示すように、プラットフォーム112の縁部から延在してもよい。
【0051】
裸のまつ毛エクステンションシステム112がプラットフォーム112上に位置決めされると、テープアセンブリ106は、裸のまつ毛エクステンションシステムのまつ毛支持ストリップに対して定位置に移動する107。裸のまつ毛エクステンションシステムのプラットフォームに対する位置の向きに依存して(例えば、
図5A及び
図5B)、テープアセンブリの移動方向は、適切に調節される(例えば、
図5Bの場合、テープアセンブリは、まつ毛支持ストリップの上方の定位置に移動し、
図5Aでは、テープアセンブリはまつ毛支持ストリップに隣接する位置に移動する)。
【0052】
図6Aは、テープアセンブリ106の詳細図である。
図6Aに示すように、テープアセンブリは、互いに距離dだけ離れている2本の円弧状の水平に延在するレール118を備える。ある長さの接着要素119が2本のレール118の間に配置され、緩んだ接着要素119が供給ロール120から引っ張られる。レール118の間に配置される接着要素は、両側に接着剤が配置された細長い基材であることができる。又は、代替として、裸のまつ毛エクステンションシステムから離れる方向を向く細長い基材の側は、仮裏当て層を特徴とすることができる。接着要素は、上述の
図2A~Eに示されるもののうちのいずれかであることができる。
図6Bに示すように、プラットフォーム112及び保持部材114は、レール118に統合されてもよい。レールの一方(例えば、下部レール118b)は、保持部材114を有するプラットフォーム112であり、他方のレール(例えば、上部レール118a)は、その中に上下(鉛直)方向に(vertically)作られた穴115を有し、上部レール118aの長さに沿った穴115の配置は、下部レール118bの長さに沿った保持部材114の配置に対応する。下部レール118bの保持部材114は、上部レール118aの穴115に挿入される。
【0053】
テープアセンブリ106が、接着剤付与ステージ上に配置されたまつ毛支持ストリップに対して定位置にくると、押圧アセンブリは、テープアセンブリに隣接する定位置に移動される。
図7は、押圧アセンブリ108の詳細図である。
【0054】
図7に示すように、押圧アセンブリは、接着要素22の幅wに実質的に等しい高さhを有する平板を含み、又は、本明細書に開示される本発明の製造方法の特定の実施形態に応じて、高さhは、支持ストリップ12の幅w(
図1)に実質的に等しくてもよい。別の実施形態では、支持ストリップ12の幅wは、接着要素22の幅wに実質的に等しくてもよく、高さhは、接着要素及び支持ストリップの両方の幅wに実質的に等しい。このプレートは近位端108aを特徴とし、この近位端108aは円弧状であり、サイズ及び曲率が裸のまつ毛エクステンションシステムのまつ毛支持ストリップと実質的に等しいか又は同様である。
【0055】
押圧アセンブリがテープアセンブリに対して定位置にくると、押圧アセンブリ108の円弧状の端108aは、テープアセンブリのレールの間から、裸のまつ毛アセンブリシステムのまつ毛支持ストリップの第2の表面に接着要素を押圧する。接着剤アセンブリステージの保持部材114は、押圧アセンブリによって提供される力のためのバックストップ(支え)を提供し、裸のまつ毛エクステンションシステムのまつ毛支持ストリップ上への接着要素の堅固な押し付けを可能にする。押し付け工程の後、まつ毛エクステンションシステムは、接着剤アセンブリステージから取り外すことができ、このシステムは、次の裸のまつ毛エクステンションシステム又はその次のバッチ上への接着要素の付与のためにリセットされる。
【0056】
図8は、完成したまつ毛エクステンションシステム130の断面図を提供する。
図8に示すように、エクステンションシステム116のまつ毛支持ストリップは、要素119の両側に接着剤126を有する接着要素119を受け入れている。
図8に示されるまつ毛エクステンションシステム130の実施形態も、上述のように仮裏当て材128が使用者に面する接着剤126aに接して接着剤を覆う状態で示される。
【0057】
代替の実施形態では、コンベヤベルトシステムを使用して完全なまつ毛エクステンションシステムが組み立てられ、その場合、裸のまつ毛エクステンション102は、コンベヤベルトに沿って第1の停止点まで搬送される。まつ毛エクステンション102が停止点に到達すると、コンベヤベルトは移動を止めて、裸のまつ毛エクステンションシステム102を機械又は代替として人間の作業者によって回収することができるようにし、上記裸のまつ毛エクステンションシステム102のまつ毛支持ストリップ116は接着要素119と接触して配置され、接着要素119がまつ毛支持ストリップ116に接着して完成したまつ毛エクステンションシステム130を作成するようにされる。完成したまつ毛エクステンションシステム130は、次いで、コンベヤベルト上に戻され、コンベヤベルトは、完成したまつ毛エクステンションシステムを受け取ると再び移動を開始し、まつ毛エクステンションシステム130を包装等の後続のステーションに移動させる。さらに別の実施形態では、支持ストリップ116の連続ストリップ(例えば、合計50個のまつ毛エクステンションシステムに相当する長さ)は、本明細書に開示される方法を使用することによって、接着要素119の連続ストリップに取り付けられ、その後、取り付けられた連続ストリップの組み合わせは、その長さに沿った適切な場所(例えば、50箇所)で切断され、複数のまつ毛エクステンションシステム(例えば、50個のまつ毛エクステンションシステム)が作成される。
【0058】
特殊なテープアセンブリ106が上記で示され論じられている。代替の実施形態では、個々の接着要素は、上述のコンベヤベルト法を介して、又は手動で、ロール、シート、又はストリップから打ち抜かれた後に、まつ毛エクステンションシステムに付与される。
【0059】
代替の実施形態では、接着要素は、
図9に示す方法に従って作成される。
図9を参照すると、上述の細長い基材24を作製する際に使用されるのと同じ材料の基材150の大きいシートが供給される。この基材シート150は、接着剤(図示せず)で既に覆われている上向きの表面152及び下向きの表面154を有する。基材シート150は、長さ158及び幅140をさらに有する。
【0060】
両面に接着剤を既に受け入れている基材は、基材150の幅又は長さのいずれかに沿って円筒164に巻かれる162が、これは円筒164及び円筒から切断される後続の接着要素の所望の寸法に応じて選ばれる。
【0061】
円筒164が完成すると、切断器具166を用いて円筒の高さ168に対して垂直に切断され、基材150の個々の輪170が得られる。これらの個々の輪170は、接着要素の巻き上げられた連続ストリップであり、この連続ストリップは、巻き出され、適切な長さに切断され、裸のまつ毛エクステンションシステムに付与することができる。
【0062】
切断器具は、一対のはさみとして示されている。これは例示的であり、限定的であることを意味しない。巻き上げられた基材を切断するのに適した任意の器具が適切であり、自動又は手動で運転されることが可能である。
【0063】
図9は、内部支持要素なしでの基材150の巻き上げを示す。これにより、巻き上げられた基材の輪を円筒から容易に切り出すことができる。あるいは、基材150は、支持台車又はスプール要素の周りに巻くことができる。
【0064】
図10~12は、テープの代わりに剥離コーティング及びプレグルー(事前に塗布される接着剤、pre-glue)付与を使用する、本発明のまつ毛エクステンションシステムを製造するための代替の製造設備を示す。
【0065】
剥離コーティング216がプレグルーアセンブリ206に付与され、これは、プレグルーがグルーアセンブリに結合するのを防止する。剥離コーティング216が硬化すると、プレグルー212がアセンブリに塗布される。次いで、まつ毛エクステンションシステム102は、プラットフォーム112及び118b上に移動され、プレグルーアセンブリ206は、プレグルー212がまつ毛エクステンションシステムの支持ストリップに面するように配置される。次いで、押圧アセンブリ108は、接着要素をまつ毛エクステンションシステム102の支持ストリップに押圧する。
【0066】
この方法は、裸のまつ毛エクステンションシステム200(接着要素なしのもの)から始まる。この本発明の製造方法は、
図4~
図6Bのプラットフォーム112及び118bを使用して、上述のようなまつ毛エクステンションシステム102の設置面積に対応する。次いで、接着要素をまだ受け取っていないまつ毛エクステンションシステム102が、上述のようにプラットフォーム112及び118b上に配置される。裸のまつ毛エクステンションシステム102がプラットフォーム112及び118b上に位置決めされると、プレグルーアセンブリ206は、裸のまつ毛エクステンションシステムのまつ毛支持ストリップに対して定位置に移動する。
【0067】
図11は、プレグルーアセンブリ206を描く。
図11に示すように、このプレグルーアセンブリは、互いに距離を置いて隔てられ、プレグルーアセンブリ上に溝208を形成する2つの円弧状の水平に延在するレール210を含む。剥離コーティング216は、2本のレール210の間の溝208に塗布される。使用される剥離コーティングのタイプは、塗布において使用されるプレグルーのタイプに依存する。例えば、剥離コーティングは、シリコーン系、フッ素系、又はポリエチレン系であってもよい。剥離コーティング216は、まつ毛エクステンションシステムが完全に組み立てられると、完成したまつ毛エクステンションシステム214がプレグルーアセンブリから容易に取り外されることを可能にする。本明細書に開示される本発明の製造方法の特定の実施形態に応じて、プレグルーアセンブリ206は、プラットフォーム112の保持部材114を収容する構造を有してもよい。そのような構造は、下側水平レールの底部から上側水平レールを通って延在する上下方向の溝202であってもよい。これらの上下方向の溝202は、保持部材が上下方向の溝内に嵌合するように保持部材114と整列する。
【0068】
剥離コーティング216が硬化すると、プレグルー212がプレグルーアセンブリ106内の溝208に注入される。あるいは、プレグルー212は、まつ毛支持ストリップの第2の表面に直接付与されてもよく、これは、まつ毛支持ストリップの第2の表面の長さに沿ってプレグルーを連続的に分注するノズルを使用することによって行われてもよい。本発明で使用するのに適したプレグルーとしては、接着要素に塗布することができ、まつ毛エクステンション10が包装材内に保管されている間粘着性を保持し、剥離コーティングと結合せずプレグルーアセンブリ106からの容易な剥離を可能にする任意の感圧接着剤が挙げられる。プレグルーアセンブリ106は、接着剤付与ステージ上に配置されたまつ毛支持ストリップに隣接して配置される。次いで、押圧アセンブリ108は、プレグルーアセンブリ206に隣接する定位置に移動される。
【0069】
押圧アセンブリ108がプレグルーアセンブリ206に対して定位置に来ると、押圧アセンブリ108の円弧状の端がプレグルーアセンブリ206を押圧し、プレグルーアセンブリの溝208内のプレグルー212を裸のまつ毛アセンブリシステム102のまつ毛支持ストリップの第2の表面に付与する。接着剤アセンブリステージの保持部材114は、押圧アセンブリによって提供される力のためのバックストップを提供し、裸のまつ毛エクステンションシステム102のまつ毛支持ストリップ上へのプレグルー212の堅固な押し付けを可能にする。押し付け工程の後、まつ毛エクステンションシステム214は完成し、接着剤アセンブリステージから取り外すことができ、このシステムは、次の裸のまつ毛エクステンションシステム102上へのプレグルー212の付与のためにリセットされる。プレグルーアセンブリが、保持部材114を収容するための上下方向の溝202を有する実施形態では、プレグルーアセンブリ106は、まつ毛支持ストリップの第2の表面がプレグルーアセンブリ206の水平溝208に入る点まで押し込まれ、まつ毛支持ストリップへのプレグルー212の適切な付与を確実にする。
【0070】
図12aは、プレグルー製造方法を使用する完成したまつ毛エクステンションシステム214の正面図を提供し、
図12bはその断面図を提供する。
図12bに示すように、エクステンションシステム214のまつ毛支持ストリップは、このまつ毛支持ストリップの第2の(内側に面する)表面上でプレグルー212を受け入れている。硬化した剥離コーティング216は、プレグルー212とプレグルーアセンブリ206との間に配置され、まつ毛支持ストリップがプレグルーアセンブリから容易に取り外されることを可能にする。プレグルーアセンブリの溝208は、0.05mm~0.8mmの深さを有するが、この深さは、本明細書に開示される製造方法の特定の実施形態に応じて、より深くてもよく又はより浅くてもよい。
【0071】
感圧接着剤及び感圧接着テープは、人工まつ毛エクステンションシステムを取り付ける際に外部から侵入する水分や油等の混入物質による汚染に対して抵抗性を有し、人工まつ毛エクステンションシステムを安全に着脱することができる。理想的には、接着剤は、それを着用者の身体(例えば、皮膚、まつ毛)に取り付けるとき、数時間(例えば、10~12時間)の維持/保持力を有し、取り外された後に複数回(例えば、10回)再使用することができる。
【0072】
この目的を達成するための感圧接着剤及び感圧接着テープは、低表面エネルギーの基材との接着性に優れる接着成分を含む。例えば、以下の基材の表面エネルギーは、おおよそ以下の通りである:ヒトの皮膚25~30dyne/cm2、ポリブチレンテレフタレート(PBT)32dyne/cm2、及びポリエチレンテレフタレート(PET)42dyne/cm2。
【0073】
本発明の例示的な実施態様を本明細書において詳細に図示し説明したが、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な改変、追加、置換等を行うことができ、それゆえ、これらは、添付の特許請求の範囲において定義される本発明の範囲内にあると考えられるということは、当業者には明らかであろう。
【0074】
上記の説明は、例示的であることが意図され、限定的であることは意図されていないことを理解されたい。例えば、上述の実施形態(及び/又はその態様)は、互いに組み合わせて使用されてもよい。加えて、本発明の範囲から逸脱しない範囲で、特定の状況又は材料を本発明の教示に適合させるために多くの改変が行われててもよい。本明細書に記載される材料の寸法及びタイプは、本発明のパラメータを定義することを意図するが、それらは、決して限定するものではなく、例示的な実施形態である。上記の説明を検討すれば、当業者には多くの他の実施形態が明らかであろう。それゆえ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を、そのような特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲とともに参照して決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、用語「including」及び「in which」は、用語「comprising」及び「wherein」の平易な英語による等価物として使用される。さらに、添付の特許請求の範囲では、用語「第1」、「第2」、及び「第3」は、単にラベルとして使用され、それらの対象物に数値要件を課すことを意図しない。さらに、添付の請求項の限定事項は、ミーンズプラスファンクション形式で記載されておらず、そのような請求項の限定事項が「…ための手段」という語句を明示的に使用し、その後にさらなる構造を欠く機能の記述が続く場合を除いて、米国特許法第112条第6項に基づいて解釈されることを意図していない。
【0075】
排他的権利又は特権が請求される本発明の実施形態は、添付のように定義される。
【国際調査報告】