(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-12
(54)【発明の名称】快適な医療用コネクタ
(51)【国際特許分類】
A61M 39/12 20060101AFI20231004BHJP
A61M 39/10 20060101ALI20231004BHJP
【FI】
A61M39/12
A61M39/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023518112
(86)(22)【出願日】2021-09-24
(85)【翻訳文提出日】2023-05-15
(86)【国際出願番号】 US2021052083
(87)【国際公開番号】W WO2022072253
(87)【国際公開日】2022-04-07
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラウ、チョイ、ティン
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066JJ06
(57)【要約】
患者への不快感を最小限にする医療用コネクタが、略剛性の内側本体と、患者インターフェース面を有するとともに略剛性の内側本体の少なくとも一部に結合された可撓性の外側本体と、を含み得る。患者インターフェース面は、クッション材料を含み得る。医療用コネクタが患者に取り付けられる際、クッション材料は、略剛性の内側本体と患者の皮膚との間に介在配置され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者への不快感を最小限にする医療用コネクタであって、
略剛性の内側本体と、
患者インターフェース面を有するとともに前記略剛性の内側本体の少なくとも一部に結合された可撓性の外側本体と、を含み、
前記患者インターフェース面がクッション材料を含み、
前記医療用コネクタが前記患者に取り付けられる際、前記クッション材料は、前記略剛性の内側本体と前記患者の皮膚との間に介在配置される、医療用コネクタ。
【請求項2】
前記可撓性の外側本体は、シリコーン、軟質プラスチック、ゴム又はエラストマーのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項3】
前記可撓性の外側本体は、取り外し可能なスリーブを含む、請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項4】
前記可撓性の外側本体は、コーティング、共成形体、又は取着層のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項5】
前記可撓性の外側本体は、略剛性の内側本体の外面の全体を覆う、請求項4に記載の医療用コネクタ。
【請求項6】
前記可撓性の外側本体は、前記略剛性の内側本体の色とは異なる色を有する、請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項7】
前記略剛性の内側本体は、プラスチック、セラミック、金属、又はそれらの複合体のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項8】
剛性の内側本体材料及び可撓性の外側本体材料を選択するステップと、
前記剛性の内側本体材料の外面に沿って前記可撓性の外側本体材料を重ね合わせるステップと、を含む、コネクタを組み立てる方法。
【請求項9】
前記剛性の内側本体材料の外面に沿って前記可撓性の外側本体材料を重ね合わせる前記ステップは、可撓性の外側本体と少なくとも部分的に重ね合わされた管状の剛性の内側本体を形成するために前記可撓性の外側本体材料を前記剛性の内側本体材料と共成形することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記剛性の内側本体材料の外面に沿って前記可撓性の外側本体材料を重ね合わせる前記ステップは、前記剛性の内側本体材料を管状の剛性の内側本体になるように形成することと、前記可撓性の外側本体材料を前記管状の剛性の内側本体の前記外面の少なくとも一部に対してスリーブ付けすることと、を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
剛性の内側本体材料及び可撓性の外側本体材料を選択する前記ステップは、前記剛性の内側本体材料の複数の層及び前記可撓性の外側本体材料の複数の層を選択することを含み、
前記剛性の内側本体材料の外面に沿って前記可撓性の外側本体材料を重ね合わせるステップは、前記剛性の内側本体材料と前記可撓性の外側本体材料との交互層を有する多元複合管状本体を形成することを含み、
前記可撓性の外側本体材料の最外層が、圧力を吸収するためにクッション材料を有する患者インターフェース面を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記可撓性の外側本体材料は、シリコーン、軟質プラスチック、ゴム、又はエラストマーのうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記剛性の内側本体材料は、プラスチック、セラミック、金属、又はそれらの複合体のうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
流体を患者に方向付けるか又は流体を患者から採取する医療用コネクタであって、
外面を有する少なくとも1つの略剛性の層と、
前記外面の少なくとも一部に被さる少なくとも1つの弾性の層と、
を含む交互層から形成された多元複合管状本体を含み、
前記交互層の最外の弾性の層は、前記医療用コネクタが患者に取り付けられる場合に前記患者の身体に加えられる圧力を吸収するためにクッション材料を有する、患者インターフェース面を含む、医療用コネクタ。
【請求項15】
前記少なくとも1つの略剛性の層は、複数の剛性の層を含み、前記少なくとも1つの弾性の層は、隣り合う剛性の層間にそれぞれが介在配置される、複数の弾性の層を含む、請求項14に記載の医療用コネクタ。
【請求項16】
前記交互層の前記最外の弾性の層は、前記隣り合う剛性の層の前記外面の全体を覆う、請求項15に記載の医療用コネクタ。
【請求項17】
前記少なくとも1つの弾性の層は、取り外し可能なスリーブを含む、請求項14に記載の医療用コネクタ。
【請求項18】
前記少なくとも1つの弾性の層は、前記少なくとも1つの略剛性の層と共成形される、請求項14に記載の医療用コネクタ。
【請求項19】
前記少なくとも1つの弾性の層は、シリコーン、軟質プラスチック、ゴム、又はエラストマーのうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の医療用コネクタ。
【請求項20】
前記少なくとも1つの略剛性の層は、プラスチック、セラミック、金属、又はそれらの複合体のうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の医療用コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、静脈(IV:intravenous)アクセスのための医療用コネクタに関し、詳細には、患者の皮膚に取り付けられる際の不快感を低減させるために軟質の可撓性の外面を有する医療用コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
医療処置は多くの場合、「IVセット」と一般に呼ばれる可撓性チューブ及び取付具の構成部を介して流体源、例えばIVバッグに接続される静脈(IV)カテーテルを用いる、患者への医療用流体(例えば、生理食塩水又は液体医薬)の点滴を含む。
【0003】
いくつかの医療用コネクタ、例えば静脈(IV)カテーテルは、流体を患者に方向付けるか又は流体を患者から採取するために用いられる。最も一般的なタイプのIVカテーテルは、オーバー・ザ・ニードルIVカテーテル(over-the-needle IV catheter)である。オーバー・ザ・ニードルIVカテーテルは、その名前が示唆するように、鋭い遠位先端を有するイントロデューサ針に被さって取り付けられる。IVカテーテルの遠位先端を超えて延びるイントロデューサ針の遠位先端により、アセンブリが患者の皮膚に挿通されて静脈に入る。静脈内へのアセンブリの留置が、針における血液のフラッシュバックによって確認されると、IVカテーテルを適所に残したまま、針が引き抜かれる。IVカテーテルの近位端は典型的に、患者へのIVカテーテルの挿入後にIV流体供給ラインに接続可能であるように設計されているハブを有する。
【0004】
典型的なIVカテーテル及びイントロデューサ針アセンブリは概して、その機能を申し分なく行うが、特定の欠点を有する。例えば、患者へのIVカテーテルを適正に留置する手順の全体がやり難く厄介であり、医療従事者の両手の使用を必要とする可能性がある。IVアクセス/ポートは多くの場合、痛みを伴い、患者の皮膚に剛性の医療付属品を固定することを必要とする。
【0005】
背景技術のセクションに提示される記載は、単に背景技術のセクションにおいて述べられている又はそれに関連付けられているという理由から、従来技術であるものとみなされるべきではない。背景技術のセクションは、主題の技術の1つ又は複数の態様を記載する情報を含み得る。
【発明の概要】
【0006】
本開示の様々な実施例によれば、患者への不快感を低減させる医療用コネクタである、医療用コネクタが、略剛性の内側本体と、患者インターフェース面を有するとともに略剛性の内側本体の少なくとも一部に結合された可撓性の外側本体と、を含み得る。患者インターフェース面は、クッション材料を含み得る。医療用コネクタが患者に取り付けられる際、クッション材料は、略剛性の内側本体と患者の皮膚との間に介在配置され得る。
【0007】
本開示の様々な実施例によれば、コネクタを組み立てる方法は、剛性の内側本体材料及び可撓性の外側本体材料を選択するステップと、剛性の内側本体材料の外面に沿って可撓性の外側本体材料を重ね合わせるステップと、を含み得る。
【0008】
本開示の様々な実施例によれば、流体を患者に方向付けるか又は流体を患者から採取する医療用コネクタは、外面を有する少なくとも1つの略剛性の層と、外面の少なくとも一部に被さる少なくとも1つの弾性の層と、を含む交互層から形成された多元複合管状本体を含み得る。交互層の最外の弾性の層は、医療用コネクタが患者に取り付けられる場合に患者の身体に加えられる圧力を吸収するためにクッション材料を有する、患者インターフェース面を含み得る。
【0009】
上記の包括的な説明及び以下の詳細な説明はいずれも、例示的且つ説明的なものであり、主題の技術の説明を特許請求されるものとしてさらに提示することを意図されていることを理解されたい。主題の技術の範囲から逸脱することなく、他の態様が用いられてもよく、また変更が行われてもよいことも理解されたい。
【0010】
添付の図は、実施例の特定の態様を例示するために含まれており、排他的な実施例とみなされるべきではない。開示される主題は、当業者に考えつくことになるように、また本開示の利益を有するように、形態及び機能において、かなりの変更、代替、組み合わせ、及び均等物が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示のいくつかの実施例による、医療用コネクタを含むIVセットの斜視図である。
【
図2A】本開示のいくつかの実施例による、医療用コネクタの斜視図である。
【
図2B】本開示のいくつかの実施例による、
図2Aの医療用コネクタの断面図である。
【
図2C】本開示のいくつかの実施例による、
図2Aの医療用コネクタの断面図である。
【
図3A】本開示のいくつかの実施例による、医療用コネクタの斜視図である。
【
図3B】本開示のいくつかの実施例による、
図3Aの医療用コネクタの断面図である。
【
図3C】本開示のいくつかの実施例による、
図3Aの医療用コネクタの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
下記に記載されている詳細な説明は、主題の技術の様々な構成を記載しており、主題の技術が実践され得る唯一の構成を表すことを意図されていない。詳細な説明は、主題の技術の完全な理解を提供するための特定の詳細を含む。したがって、寸法は、非限定的な実例として特定の態様に関して提供され得る。しかしながら、主題の技術は、これらの特定の詳細なしに実践され得ることが当業者には明らかであろう。いくつかの場合において、よく知られている構造及び構成要素は、主題の技術の概念を曖昧にすることを回避するために、ブロック図の形態で示されている。
【0013】
本開示は、主題の技術の実例を含み、添付の特許請求の範囲を限定しないことを理解されたい。ここで、主題の技術の様々な態様が、特定の、ただし非限定的な実例に従って開示される。本開示に記載される様々な実施例は、異なる方式及び変形形態において、所望の用途又は実施に従って実施され得る。
【0014】
本開示の様々な実施例は一般に、静脈(IV)アクセスのための医療用コネクタに関し、詳細には、患者の皮膚に取り付けられる際の不快感を低減させるために軟質の可撓性の外面を有する医療用コネクタに関する。
【0015】
本明細書において使用されているように、「医療用コネクタ」、「コネクタ」、「取付具」という用語、及びそれらの任意の変形語は、連結される流体ライン間に流体流路を提供するために用いられる任意のデバイスを指す。例えば、医療用コネクタは、ボンド・ポケット若しくは他のタイプのコネクタであってもよく、又は、ボンド・ポケット若しくは他のタイプのコネクタを含んでもよい。さらに、「医療用コネクタ」、「コネクタ」、「取付具」という用語、及びそれらの任意の変形語は、医療ケア下にある患者に対して、又は患者から液体、溶剤、又は流体を送達するために使用される任意のデバイスを指す。例えば、医療用コネクタは、患者に対する流体の静脈(IV)送達、流体ドレナージ、酸素送達、それらの組み合わせ等のために使用され得る。
【0016】
いくつかの実施例では、医療用コネクタは、略剛性の内側本体と、略剛性の内側本体の少なくとも一部に結合された可撓性の外側本体と、を含み得る。可撓性の外側本体は、クッション材料から形成される、患者インターフェース面を有し得る。可撓性の外側本体のクッション材料は、シリコーン、軟質プラスチック、ゴム又はエラストマーのうちの少なくとも1つを含み得る。患者インターフェース面は、可撓性の外側本体のうち、医療用コネクタが患者に取り付けられる際に患者の皮膚と直接接触する最外面である。したがって、医療用コネクタが患者に取り付けられる際、クッション材料は、略剛性の内側本体と患者の皮膚との間に介在配置され得る。
【0017】
いくつかの実施例では、コネクタは、可撓性の外側本体と剛性の内側本体との交互層を有する多元複合管状本体として形成され得る。例えば、コネクタは、複数の剛性の層と、隣り合う剛性の層間にそれぞれ介在配置された複数の可撓性又は弾性の層と、を含み得る。これらの実施例では、最外の可撓性又は弾性の層は、コネクタが患者に取り付けられる場合に患者の身体に加えられる圧力を吸収するためにクッション材料を有する、患者インターフェース面を有し得る。
【0018】
現在既存の医療用コネクタは、低プロファイルと、患者に対して医療用コネクタを固定及び安定させるように設計された特別な粘着ドレッシングと、を含む。しかしながら、これらのコネクタ及び適用方法は、依然として患者にとって不快にさせるものであり、粘着ドレッシングを適用するのにさらなる労力時間を要する。そのようなものとして、医療用コネクタは、患者の身体に一般に取り付けられる他のコネクタに勝るさらなる利点を提供し得る。特に、前述したように、クッション材料を有する可撓性の外側本体を有する医療用コネクタは、医療用コネクタが適用される患者への不快感を低減させる。
【0019】
図1は、本開示のいくつかの実施例による、医療用コネクタを含むIVセットの斜視図である。
図1に示すように、IVセット10には、医療用コネクタ100、200が含まれている。IVセット10は、主流体システム2及び補助流体システム4を含む。IVポンプ(図示せず)が、主流体システム2及び分岐又は補助流体システム4から供給ライン5を介して流体を受け取り、流体を調節し、ポンプから患者50へ投与する。
【0020】
主流体システム2は、患者に投与されるべき生理食塩水若しくは他の流体を含む又は収容し得る、流体バッグ3等の主流体源を含み得る。示すように、チューブ6がドリップ・チャンバ7からYコネクタ12に流れを運び得る。逆止弁14がチューブ6においてYコネクタ12から上流に配置され、補助流体システム4から流体バッグ3への流体の逆の流れ(逆流)を防止しつつ、流体バッグ3からIVポンプ(図示せず)への流れを可能にする。
【0021】
補助流体システム4は、処置のために患者に供給されるべき薬物又は他の流体を収容し得る、流体バッグ8等の補助流体源を含む。補助流体ライン9がドリップ・チャンバ11からYコネクタ12に流れを運ぶ。
【0022】
本開示の様々な実施例は、患者の皮膚に取り付けられる際の不快感を低減させるために軟質の可撓性の外面を有する医療用コネクタに関する。
【0023】
図2A~
図2Cは、例示的な医療用コネクタ100を示す。しかしながら、本開示の様々な実施例は、
図2A~
図2Cに示された特定の形状に限定されず、患者への取り付けのための様々な形状及びサイズの医療用コネクタに適用することができる。
図2Aは、本開示のいくつかの実施例による、医療用コネクタ100の斜視図である。
図2Bは、本開示のいくつかの実施例による、
図2Aの医療用コネクタの断面図である。
図2Cは、本開示のいくつかの実施例による、
図2Aの医療用コネクタの断面図である。
【0024】
描かれているように、医療用コネクタ100は、略剛性の内側本体110と、略剛性の内側本体110の少なくとも一部に結合された可撓性の外側本体120と、を含み得る。いくつかの実施例では、可撓性の外側本体120は、クッション材料から形成される患者インターフェース面125を含み得る。本明細書に定義されるような患者インターフェース面は、可撓性の外側本体120のうち、患者に取り付けられる際に患者の身体又は皮膚と直接接する面を指す。例えば、患者インターフェース面125は、可撓性の外側本体120のうち、医療用コネクタ100が患者に取り付けられる際に患者の皮膚と直接接触する最外面である。したがって、医療用コネクタ100が患者に取り付けられる際、クッション材料は、略剛性の内側本体110と患者の皮膚との間に介在配置され得る。
【0025】
そのようなものとして、医療用コネクタ100は、患者の身体に一般に取り付けられる他のコネクタに勝るさらなる利点を提供し得る。特に、前述したように、クッション材料を有する可撓性の外側本体120を有する医療用コネクタ100は、医療用コネクタ100が適用される患者への不快感を低減させる。例えば、現在既存の医療用コネクタは、医療用コネクタ100を曲げること及び撓めることに関係した日々の摩耗及び引き離しに耐えることが可能な剛性の材料から作製される。剛性の材料の性質により、医療用コネクタは、皮膚に押し付けられると、加えられた圧力により、不快な感じがし、多くの場合、患者に痛みを与える。
【0026】
いくつかの実施例では、医療用コネクタ100は、流体を患者に方向付けるか又は流体を患者から採取するのに寄与する略管状の形状を有し得る。
【0027】
示すように、医療用コネクタ100(又は単に、コネクタ100)は、「第1の」部分すなわち管部分103と、管部分103に軸方向に対向するとともに管部分103に接続された「第2の」部分すなわち針接続部分105と、を有する概ね円筒形の本体101を含み得る。管部分103は、以下で説明されるように、流体ライン(以下、「チューブ」とも呼ばれる)を受け入れるようにサイズ決め及び形状決め又は他の方法で構成されるチューブ・ポート113を含み得る。同様に、針接続部分105は、針を受け入れるようにサイズ決め及び形状決め又は他の方法で構成される針接続ポート115を含み得る。示すように、本体101は、チューブ・ポート113から針接続ポート115に延びるとともにチューブ・ポート113と針接続ポート115とを互いに流体接続する内部長手方向通路又はボア140を画定する。
【0028】
内部ボア140は、剛性の内側本体110の内周面によって画定され得る。描かれた実施例では、管部分103及び針接続部分105における内周面は、2つの同様でないプロファイルを有する。具体的には、コネクタ100の管部分103における内周面は、チューブを受け入れるようにサイズ決め及び形状決め(又は他の場合では構成)され得る。同様に、コネクタ100の針接続部分105における内周面は、流体を患者に方向付けるか又は流体を患者から採取するために患者の皮膚を刺すことが可能な針又は他のデバイスを受け入れるようにサイズ決め及び形状決め(又は他の方法で構成)され得る。しかしながら、本開示の様々な実施例は、前述の構成に限定されない。例えば、いくつかの実施例では、内周面によって画定された内部ボアのプロファイルは、チューブ・ポート113から針接続ボート115にかけて連続し得る。
【0029】
本開示の様々な実施例によれば、可撓性の外側本体120は、取り外し可能なスリーブであり得る。この趣旨で、可撓性の外側本体120は、剛性の内側本体に取り外し可能に結合され得る。有利には、この構成により、取り外し可能な可撓性の外側本体が、患者にコネクタ100が取り付けられる前にコネクタ100にスリーブ付けされる(sleeved)ことが可能となり、また、取り外されるとともに所望に応じて場合によっては別の医療用コネクタに再使用されることも可能となる。いくつかの実施例では、可撓性の外側本体120は、剛性の内側本体110の外面122に施されるコーティングであってもよい。
【0030】
いくつかの実施例では、代替的に、可撓性の外側本体120は、略剛性の内側本体110と共成形されてもよい。例えば、コネクタ100を作製するプロセスは、略剛性の内側本体の材料を射出金型にベース又はコア成分として投入することを含んでもよく、次いで、可撓性の外側本体の材料がその金型に射出されて、可撓性の外側本体120の材料を被包してもよい。
【0031】
いくつかの実施例では、図に示すように、可撓性の外側本体120は、剛性の内側本体110の外面122の全体を覆ってもよい。例えば、可撓性の外側本体120は、外面122の全体に対して、スリーブ付けされてもよく、取り付けられてもよく、又は共成形されてもよい。しかしながら、他の実施例では、可撓性の外側本体120は、剛性の内側本体110の外面122の一部のみを覆ってもよい。例えば、可撓性の外側本体120は、管部分103のすべて若しくは一部のみ、針接続部分105のすべて若しくは一部のみ、又は前述したもののうちのいずれかの組み合わせ、のいずれかを覆ってもよい。例えば、可撓性の外側本体120は、管部分103のすべて若しくは一部のみ、針接続部分105のすべて若しくは一部のみ、又は前述したもののうちのいずれかの組み合わせ、のいずれかに対して、スリーブ付けされ、取り付けられ、又は共成形されてもよい。
【0032】
図3Aは、本開示のいくつかの実施例による、医療用コネクタ200の斜視図である。
図3Bは、本開示のいくつかの実施例による、
図3Aの医療用コネクタ200の断面図である。
図3Cは、本開示のいくつかの実施例による、
図3Aの医療用コネクタ200の断面図である。描かれているように、医療用コネクタ100は、略剛性の内側本体210と、略剛性の内側本体210の少なくとも一部に結合された可撓性の外側本体220と、を含み得る。コネクタ100と同様に、コネクタ200の可撓性の外側本体220は、クッション材料から形成され得る、患者インターフェース面225を含み得る。コネクタ100に関して前述したように、コネクタ200の患者インターフェース面225は、可撓性の外側本体220のうち、医療用コネクタ200が患者に取り付けられる際に患者の皮膚50と直接接触する最外面である。したがって、クッション材料は、医療用コネクタ200が患者に取り付けられる際、略剛性の内側本体210と患者の皮膚50との間に介在配置され得る。
【0033】
そのようなものとして、医療用コネクタ200は、患者の身体に一般に取り付けられるいくつかのコネクタに勝るさらなる利点を提供し得る。特に、前述したように、クッション材料を有する可撓性の外側本体220を有する医療用コネクタ200は、医療用コネクタ200が適用される患者への不快感を低減させる。例えば、他のコネクタに関して上記で説明したように、現在既存の医療用コネクタは、医療用コネクタを曲げること及び撓めることに関係した日々の摩耗及び引き離しに耐えることが可能な剛性の材料から作製される。剛性の材料の性質により、医療用コネクタは、皮膚に押し付けられると、加えられた圧力により、不快な感じがし、多くの場合、患者に痛みを与える。
【0034】
いくつかの実施例では、医療用コネクタ200は、流体を2つの源から患者に方向付けるか又は流体を患者から採取するのに寄与する管状の形状を有するY字状コネクタの形態であり得る。示すように、医療用コネクタ200(又は単に、コネクタ200)は、Y字状コネクタの第1の脚部203a及び第2の脚部203bを含む「第1の」部分すなわち管部分203を有する概ね管状のY字状本体101を含み得る。コネクタ200は、管部分203に軸方向に対向するとともに管部分203に接続された「第2の」部分すなわち針アセンブリ部分205をさらに含み得る。管部分203の脚部203a及び203bのそれぞれは、流体ライン(以下、「チューブ」とも呼ばれる)を受け入れるようにサイズ決め及び形状決め又は他の方法で構成されるチューブ・ポート213を含み得る。いくつかの実施例では、第1の脚部203a及び第2の脚部203bのうちの一方又は両方は、チューブ・ポートを含む代わりに、シリンジからの薬剤の投与のためのシリンジ接続ポート213を含み得る。同様に、針アセンブリ部分205は、針アセンブリを受け入れるようにサイズ決め及び形状決め又は他の方法で構成される針アセンブリ接続ポート215を含み得る。描かれているように、脚部203a及び203bのそれぞれ並びに針アセンブリ部分205は、脚部203a及び203bのそれぞれから針アセンブリ接続ポート215に延びるとともに脚部203a及び203bのそれぞれと針アセンブリ接続ポート215とを互いに流体接続する内部通路又はボア240を画定する。
【0035】
内部通路又はボア240は、剛性の内側本体210の内周面によって画定され得る。いくつかの実施例では、管部分203及び針アセンブリ接続部分205における内周面は、同様の管状プロファイルを有し得る。他の実施例では、管部分203及び針アセンブリ接続部分205における内周面は、同様でない管状プロファイルを有し得る。具体的には、脚部203a及び203bにおける内周面は、チューブ又はシリンジを受け入れるようにサイズ決め及び形状決め(又は他の方法で構成)され得る。同様に、針アセンブリ接続部分205における内周面は、針アセンブリ、カテーテル・アセンブリ、或いは、流体を患者に方向付けるか又は流体を患者から採取するために患者の皮膚を刺すことが可能な他のデバイス又はアセンブリを受け入れるようにサイズ決め及び形状決め(又は他の方法で構成)され得る。しかしながら、本開示の様々な実施例は、前述の構成に限定されない。
【0036】
本開示の様々な実施例によれば、可撓性の外側本体220は、取り外し可能なスリーブであってもよい。この趣旨で、コネクタ100のいくつかの実施例と同様に、可撓性の外側本体220は、剛性の内側本体210に取り外し可能に結合され得る。有利には、この構成により、取り外し可能な可撓性の外側本体220が、患者にコネクタ200が取り付けられる前に剛性の内側本体210にスリーブ付けされることが可能となり、また、取り外されるとともに所望に応じて場合によっては別の医療用コネクタに再使用されることも可能となる。いくつかの実施例では、可撓性の外側本体220は、剛性の内側本体210の外面222に施されるコーティングであってもよい。
【0037】
いくつかの実施例では、代替的に、可撓性の外側本体220は、略剛性の内側本体210と共成形されてもよい。例えば、コネクタ200を作製するプロセスは、略剛性の内側本体210の材料を射出金型にベース又はコア成分として投入することを含んでもよく、次いで、可撓性の外側本体220の材料がその金型に射出されて、可撓性の外側本体220の材料を被包してもよい。
【0038】
いくつかの実施例では、コネクタ100に関して前述したように、可撓性の外側本体220は、剛性の内側本体210の外面222の全体を覆ってもよい。例えば、可撓性の外側本体220は、外面222の全体に対して、スリーブ付けされてもよく、取り付けられてもよく、又は共成形されてもよい。しかしながら、他の実施例では、可撓性の外側本体220は、剛性の内側本体210の外面222の一部のみを覆ってもよい。例えば、可撓性の外側本体220は、管部分203の脚部203a及び203bのすべて若しくは一部のみ、針アセンブリ接続部分105のすべて若しくは一部のみ、又は前述したもののうちのいずれかの組み合わせ、のいずれかを覆ってもよい。例えば、可撓性の外側本体220は、管部分203の脚部203a及び203bのすべて若しくは一部のみ、針アセンブリ接続部分205のすべて若しくは一部のみ、又は前述したもののうちのいずれかの組み合わせ、のいずれかに対して、スリーブ付けされ、取り付けられ、又は共成形されてもよい。
【0039】
いくつかの実施例では、コネクタ100、200は、可撓性の外側本体120、220と剛性の内側本体110、210との交互層を有する多元複合管状本体として形成され得る。例えば、コネクタ100は、複数の剛性の層110と、隣り合う剛性の層110間にそれぞれ介在配置された複数の可撓性又は弾性の層120と、を含み得る。これらの実施例では、最外の可撓性又は弾性の層120は、コネクタ100が患者に取り付けられる場合に患者の身体に加えられる圧力を吸収するためにクッション材料を有する、患者インターフェース面125を有し得る。いくつかの実施例では、交互層110及び210のうちの最外の可撓性又は弾性の層120は、隣り合う剛性の層110の外面122の全体を覆ってもよい。
【0040】
いくつかの実施例では、交互層110及び120のうちの最外の可撓性又は弾性の層120は、隣り合う剛性の層110の外面122の一部のみを覆ってもよい。同様に、コネクタ200は、複数の剛性の層210と、隣り合う剛性の層210間にそれぞれ介在配置された複数の可撓性又は弾性の層220と、を含み得る。これらの実施例では、最外の可撓性又は弾性の層220は、コネクタ100が患者に取り付けられる場合に患者の身体に加えられる圧力を吸収するためにクッション材料を有する、患者インターフェース面225を有し得る。いくつかの実施例では、交互層210及び220のうちの最外の弾性の層220は、隣り合う剛性の層210の外面222の全体を覆ってもよい。他の実施例では、交互層210及び220のうちの最外の弾性の層220は、隣り合う剛性の層210の外面222の一部のみを覆ってもよい。
【0041】
例えば、いくつかの実施例では、可撓性又は弾性の層120、220は、チューブ又はシリンジ接続部分103、203a、203bのみの周りに延びてもよく、いくつかの実施例では、可撓性又は弾性の層120、220は、針アセンブリ部分105、205のみの周りに延びてもよい。これらの実施例では、クッション材料は、コネクタ100の全体を覆う必要なく、コネクタ100における、最も有益であると思われる箇所に、配置されてもよい。いくつかの実施例では、可撓性又は弾性の層120のクッション材料は、チューブ又はシリンジ接続部分103、203a、203bと、対応する針アセンブリ部分105、205との間の移行領域に配置されてもよい。
【0042】
いくつかの実施例では、可撓性の外側本体120、220は、シリコーン、軟質プラスチック、ゴム又はエラストマーのうちの少なくとも1つから作製され得るが、これらに限定されない。略剛性の内側本体110、210は、プラスチック、セラミック、金属、又はそれらの複合体のうちの少なくとも1つから作製され得るが、これらに限定されない。したがって、可撓性又は弾性の外側本体120、220は、それぞれのコネクタ100、200のクッション/パッドとして働いて、従来のコネクタによって患者の皮膚に加えられた圧力に関係した不快感を低減させ得る。
【0043】
いくつかの実施例では、可撓性の外側本体120、220は、略剛性の内側本体110、210の色とは異なる色を有し得る。
【0044】
本開示の様々な態様によれば、コネクタ100、200を組み立てる方法は、剛性の内側本体材料及び可撓性の外側本体材料を選択することと、剛性の内側本体材料の外面に沿って可撓性の外側本体材料を重ね合わせることと、を含み得る。いくつかの実施例では、剛性の内側本体材料の外面に沿って可撓性の外側本体材料を重ね合わせるステップは、可撓性の外側本体120、220と少なくとも部分的に重ね合わされた管状の剛性の内側本体110、210を形成するために可撓性の外側本体材料を剛性の内側本体材料と共成形することを含み得る。いくつかの実施例では、剛性の内側本体材料の外面に沿って可撓性の外側本体材料を重ね合わせるステップは、剛性の内側本体材料を管状の剛性の内側本体110、210になるように形成することと、可撓性の外側本体材料を剛性の内側本体の外面の少なくとも一部に対してスリーブ付けすることと、を含み得る。
【0045】
いくつかの実施例では、剛性の内側本体材料及び可撓性の外側本体材料を選択するステップは、剛性の内側本体材料の複数の層及び可撓性の外側本体材料の複数の層を選択することを含み得る。剛性の内側本体材料の外面に沿って可撓性の外側本体材料を重ね合わせるステップは、剛性の内側本体材料と可撓性の外側本体材料との交互層を有する多元複合管状本体を形成することを含み得る。これらの実施例では、可撓性の外側本体材料の最外層が、圧力を吸収するためにクッション材料を有する患者インターフェース面を有し得る。
【0046】
本明細書に記載された様々な実施例の患者インターフェース医療用コネクタ100、200は、内層又はベース層として剛性材料を組み込むことによって、曲げること及び撓めることに関係した日々の過酷さに耐える性能を保持する。既存のコネクタとは違い、本明細書に記載された様々な実施例の医療用コネクタ100、200は、剛性の内側本体を覆う軟質の可撓性の材料を有するという付加された利点を有する。この軟質の可撓性の材料は、患者の皮膚が剛性のコネクタ材料によって直接押し付けられることから保護するようにクッション又は緩衝材として働く。そのようなものとして、軟質のクッション/緩衝材は、それがなければ、剛性の材料コネクタが従来的に作製されることに鑑み被られるであろう、患者への不快感を最小限にする。
【0047】
これに対し、従来の医療用コネクタは、剛性の外面を有し、依然として安全な取り付けを提供しつつも不快感を和らげようと患者の皮膚にコネクタをテーピングする綿密な方法を必要とする。これは、適用方法が複雑であり、さらなる労力時間を要しかねないため、不都合である。さらに、従来のコネクタは患者の皮膚を保護するための外側クッション層を有しないため、患者は、取り付けられた剛性のコネクタの圧力に起因する不快を依然として感じる。
【0048】
さらに、従来のコネクタは多くの場合、特定タイプの嵌合コネクタに適応させるように設計された機械的構造を有しており、このことが、従来のコネクタがともに用いることができる嵌合コネクタの多様性又は範囲を限定している。これに対し、コネクタ100、200は、剛性のコネクタ・ベース層又は剛性の本体を覆う可撓性のクッション層又は可撓性の本体以外、いかなる特定の形状の構造にも限定されないため、本開示のコネクタは、広範の嵌合コネクタに適応させることができる。本開示のコネクタは、ボンド・ポケット又は剛性対剛性の嵌合接続に用いられ得る。さらに、従来の医療用コネクタは多くの場合、嵌合コネクタ又は他の嵌合面との安全な接続を達成するために完全状態の嵌合面を必要とする。これに対し、本開示のコネクタの可撓性のクッション層又は本体は、依然として安全な接続を提供しつつも嵌合面の不完全状態を許容する。
【0049】
本開示は、当業者がいずれも本明細書に記載された様々な態様を実践することを可能にするために提供される。本開示は、主題の技術の様々な実例を提供しており、主題の技術は、これらの実例に限定されない。これらの態様に対する様々な変更は、当業者には容易に明らかであり、本明細書において定義される包括的な原理は他の態様に適用され得る。
【0050】
単数形の要素への言及は、具体的にそのように述べられていない限り、「1つ及びただ1つ」を意味するのではなく、「1つ又は複数」を意味することを意図されている。具体的にそうでないことが述べられていない限り、「いくつか」という用語は、1つ又は複数を指す。男性形の代名詞(例えば、彼の)は、女性及び中性(例えば、彼女の及びその)を含み、その逆もまた同様である。見出し及び小見出しがある場合、それらは単に便宜上使用されているにすぎず、本発明を限定しない。
【0051】
「例示的な」という語は、本明細書において「実例又は例示として役立つ」ことを意味するのに用いられる。本明細書において「例示的な」として記載される態様又は設計は、必ずしも他の態様又は設計よりも好ましい又は有利であると解釈されない。一態様では、本明細書に記載された様々な代替の構成及び動作は、少なくとも等価であるとみなされてもよい。
【0052】
本明細書において使用されているように、一連の事項に続く「~うちの少なくとも1つ」という語句は、それら事項の任意のものを分離するための用語「又は」を伴う場合、列挙されたものの各事項ではなく、全体として列挙されたものを修飾する。「~のうちの少なくとも1つ」という語句は、少なくとも1つの事項を選択する必要はなく、むしろ、この語句は、事項の任意の1つの少なくとも1つ、及び/又は事項の任意の組み合わせのうちの少なくとも1つ、及び/又は事項のそれぞれのうちの少なくとも1つを含む意味を許容する。実例として、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」という語句は、Aのみ、Bのみ、又はCのみ、或いはA、B、及びCの任意の組み合わせを指すことができる。
【0053】
「態様」等の語句は、そのような態様が主題の技術に不可欠であることも、そのような態様が主題の技術のすべての構成に当てはまることも示唆しない。態様に関する開示は、すべての構成或いは1つ又は複数の構成に当てはまり得る。態様は、1つ又は複数の実例を提供し得る。態様等の語句は、1つ又は複数の態様を指すことがあり、その逆もまた同様である。「実施例」等の語句は、そのような実施例が主題の技術に不可欠であることも、そのような実施例が主題の技術のすべての構成に当てはまることも示唆しない。実施例に関する開示は、すべての実施例或いは1つ又は複数の実施例に当てはまり得る。実施例は、1つ又は複数の実例を提供し得る。実施例等の語句は、1つ又は複数の実施例を指すことがあり、その逆もまた同様である。「構成」等の語句は、そのような構成が主題の技術に不可欠であることも、そのような構成が主題の技術のすべての構成に当てはまることも示唆しない。構成に関する開示は、すべての構成、或いは1つ又は複数の構成に当てはまり得る。構成は、1つ又は複数の実例を提供し得る。構成等の語句は、1つ又は複数の構成を指すことがあり、その逆もまた同様である。
【0054】
一態様では、別段の記載がない限り、本明細書に記載されるすべての測定値、値、評点、位置、大きさ、寸法、及び他の仕様は、以下に続く特許請求の範囲におけるものを含め、概略的なものであり、正確ではない。一態様では、それらは、それらが関連する機能及びそれらが属する技術分野の慣例に矛盾しない、合理的な範囲を有することを意図される。
【0055】
開示されているプロセス又は方法におけるステップ又は動作の特定の順序又は階層は、例示的なアプローチの例示であることが理解される。実施の優先度又はシナリオに基づいて、ステップ、動作又はプロセスの特定の順序又は階層は、配置換えされてもよいことが理解される。ステップ、動作又はプロセスのうちのいくつかは、同時に実施されてもよい。いくつかの実施の優先度又はシナリオでは、特定の動作が実施されてもよく、又は実施されなくてもよい。ステップ、動作、又はプロセスのうちのいくつか又はすべては、ユーザの介入なく、自動的に実施され得る。添付の方法の請求項は、様々なステップ、動作、又はプロセスの要素をサンプル順序で提示しており、提示されている特定の順序又は階層に限定されることを意味していない。
【0056】
当業者に知られているか又は後で知られることになる、本開示の全体を通して記載される様々な態様の要素に対するすべての構造的及び機能的な均等物は、明確に参照により本明細書に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されることを意図されている。さらに、本明細書に開示されているいかなるものも、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に供されることを意図されていない。請求項のいかなる要素も、その要素が、「~ための手段(means for)」という語句を使用して明示的に記載されていない限り、又は、方法の請求項の場合において、その要素が、「~ためのステップ(step for)」という語句を使用して記載されていない限り、米国特許法第112条(f)の規定に基づいて解釈されるべきではない。そのうえ、「含む(include)」、「有する(have)」等の用語が使用される限りにおいて、そのような用語は、「含む(comprise)」が請求項の中の移行句として用いられる場合に解釈されるように、「含む(comprise)」という用語と同様にして包括的なものであることが意図されている。
【0057】
本開示の発明の名称、背景技術、発明の概要、図面の簡単な説明及び要約書は、これによって本開示に組み込まれ、本開示の限定的な説明としてではなく、本開示の例示的な実例として提供される。本開示は、これらが請求項の範囲又は意味を限定するように使用されないという理解のもとで提出される。さらに、詳細な説明において、説明は例示的な実例を提供しており、また、本開示を合理化する目的で様々な実施例において様々な特徴がともにグループ化されていることが分かる。本開示の方法は、特許請求されている主題が各請求項の中で明示的に記載されているよりも多くの特徴を要するという意図を示すものとして解釈されるべきではない。むしろ、添付の特許請求の範囲が示すように、本発明の主題は、単一の開示されている構成又は動作のすべての特徴よりも少ない特徴にある。添付の特許請求の範囲は、これにより、詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別々に特許請求されている主題としてそれ自体に基づいている。
【0058】
特許請求の範囲は、本明細書に記載される態様に限定されることを意図されるのではなく、特許請求の範囲の文言に矛盾しない完全な範囲を与えられるべきであり、すべての法的均等物を包含するものとする。しかしながら、請求項のいずれも、米国特許法第101条、第102条、又は第103条の要件を満たさない主題を包含することは意図されておらず、また、そのように解釈されるべきではない。
【国際調査報告】