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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-12
(54)【発明の名称】電池管理装置およびその動作方法
(51)【国際特許分類】
   H02H 7/18 20060101AFI20231004BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231004BHJP
   H02J 7/02 20160101ALI20231004BHJP
【FI】
H02H7/18
H02J7/00 302C
H02J7/02 H
H02J7/00 S
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023518524
(86)(22)【出願日】2022-03-21
(85)【翻訳文提出日】2023-03-22
(86)【国際出願番号】 KR2022003880
(87)【国際公開番号】W WO2022265192
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0078981
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジン・ウ・ファン
【テーマコード(参考)】
5G053
5G503
【Fターム(参考)】
5G053AA05
5G053BA04
5G053CA04
5G053EC01
5G053EC03
5G503BA03
5G503BB01
5G503CC02
5G503FA17
5G503GA01
(57)【要約】
本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置は、直列連結された複数の電池パックそれぞれの出力端で測定される第1電圧、および前記複数の電池パックそれぞれの電池モジュールの電圧値である第2電圧を取得する情報取得部と、前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて、前記複数の電池パックそれぞれに含まれたプリチャージリレーおよびメインリレーの動作を制御する制御信号を生成するコントローラと、を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列連結された複数の電池パックそれぞれの出力端で測定される第1電圧、および前記複数の電池パックそれぞれの電池モジュールの電圧値である第2電圧を取得する情報取得部と、
前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて、前記複数の電池パックそれぞれに含まれたプリチャージリレーおよびメインリレーの動作を制御する制御信号を生成するコントローラと、
を含む、電池管理装置。
【請求項2】
前記コントローラは、
前記直列連結された複数の電池パックの動作が開始する場合、前記複数の電池パックそれぞれに含まれた前記プリチャージリレーを短絡させ、前記メインリレーを開放させる制御信号を生成することを特徴とする、請求項1に記載の電池管理装置。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記第1電圧を合算して第1結果値を算出し、
前記第2電圧のうち最低値と前記第1結果値を比較し、
前記第1結果値が前記第2電圧のうち前記最低値よりも大きい場合、前記最低値に対応する前記第2電圧を有する電池パックに含まれた前記プリチャージリレーを開放させ、前記メインリレーを短絡させる制御信号を生成することを特徴とする、請求項1又は2に記載の電池管理装置。
【請求項4】
前記コントローラは、
前記複数の電池パックのうち前記メインリレーが短絡した電池パックの前記第2電圧を合算して第2結果値を算出し、
前記第2結果値と前記複数の電池パックのうち前記プリチャージリレーが短絡した電池パックの前記第2電圧のうち前記最低値を合算して第3結果値を算出し、
前記第1結果値と前記第3結果値を比較し、前記第1結果値がさらに大きい場合、前記プリチャージリレーが短絡した電池パックの前記第2電圧のうち前記最低値に対応する前記第2電圧を有する電池パックに含まれた前記プリチャージリレーを開放させ、前記メインリレーを短絡させる制御信号を生成することを特徴とする、請求項3に記載の電池管理装置。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記複数の電池パックの前記第2電圧を全て合算して第4結果値を算出し、
前記第4結果値と前記第1結果値との差が基準値以下である場合、前記複数の電池パックの前記プリチャージリレーを開放させ、前記メインリレーを短絡させる制御信号を生成することを特徴とする、請求項4に記載の電池管理装置。
【請求項6】
前記メインリレーおよび前記プリチャージリレーは、
BJTまたはMOSFETのうちいずれか1つを含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の電池管理装置。
【請求項7】
前記プリチャージリレーは、プリチャージ抵抗が直列連結されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の電池管理装置。
【請求項8】
前記電池モジュールが複数であることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の電池管理装置。
【請求項9】
直列連結された複数の電池パックそれぞれの出力端で測定される第1電圧を取得するステップと、
前記複数の電池パックそれぞれの電池モジュールの電圧値である第2電圧を取得するステップと、
前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて、前記複数の電池パックそれぞれに含まれたプリチャージリレーおよびメインリレーの動作を制御する制御信号を生成するステップと、
を含む、電池管理装置の動作方法。
【請求項10】
前記直列連結された複数の電池パックの動作が開始するステップと、
前記複数の電池パックそれぞれに含まれた前記プリチャージリレーを短絡させ、前記メインリレーを開放させる制御信号を生成するステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の電池管理装置の動作方法。
【請求項11】
前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて、前記複数の電池パックそれぞれに含まれた前記プリチャージリレーおよび前記メインリレーの動作を制御する制御信号を生成するステップは、
前記第1電圧を合算して第1結果値を算出するステップと、
前記第2電圧のうち最低値と前記第1結果値を比較するステップと、
前記第1結果値が前記第2電圧のうち前記最低値よりも大きい場合、前記最低値に対応する前記第2電圧を有する電池パックに含まれた前記プリチャージリレーを開放させ、前記メインリレーを短絡させる制御信号を生成するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項9又は10に記載の電池管理装置の動作方法。
【請求項12】
前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて、前記複数の電池パックそれぞれに含まれた前記プリチャージリレーおよび前記メインリレーの動作を制御する制御信号を生成するステップは、
前記複数の電池パックのうち前記メインリレーが短絡した電池パックの前記第2電圧を合算して第2結果値を算出するステップと、
前記第2結果値と前記複数の電池パックのうち前記プリチャージリレーが短絡した電池パックの前記第2電圧のうち前記最低値を合算して第3結果値を算出するステップと、
前記第1結果値と前記第3結果値を比較し、前記第1結果値がさらに大きい場合、前記プリチャージリレーが短絡した電池パックの前記第2電圧のうち前記最低値に対応する前記第2電圧を有する電池パックに含まれた前記プリチャージリレーを開放させ、前記メインリレーを短絡させる制御信号を生成するステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の電池管理装置の動作方法。
【請求項13】
前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて、前記複数の電池パックそれぞれに含まれた前記プリチャージリレーおよび前記メインリレーの動作を制御する制御信号を生成するステップは、
前記複数の電池パックの前記第2電圧を全て合算して第4結果値を算出するステップと、
前記第4結果値と前記第1結果値との差が基準値以下である場合、前記複数の電池パックの前記プリチャージリレーを開放させ、前記メインリレーを短絡させる制御信号を生成するステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載の電池管理装置の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2021年06月17日付けの韓国特許出願第10-2021-0078981号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
本文書に開示された実施形態は、電池管理装置およびその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、二次電池に対する研究開発が活発に行われている。ここで、二次電池は、充放電が可能な電池であり、従来のNi/Cd電池、Ni/MH電池などと、最近のリチウムイオン電池とをいずれも含む意味である。二次電池の中でも、リチウムイオン電池は、従来のNi/Cd電池、Ni/MH電池などに比べて、エネルギー密度が遥かに高いという長所がある。また、リチウムイオン電池は、小型、軽量に作製することができるため、移動機器の電源として用いられており、近年、電気自動車の電源にまでその使用範囲が拡張され、次世代エネルギー貯蔵媒体として注目を浴びている。
【0003】
既存の複数の電池パックは並列連結のみが可能であったが、同時遮断技術および還流ダイオード(Freewheeling Diode)の使用により、現在は複数の電池パックの直列連結が可能である。直列連結された複数の電池パックは、プリチャージ抵抗が直列連結され、抵抗値が大きくなり、流れる電流の大きさが減るため、プリチャージ時間が増加することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本文書に開示された実施形態の1つの目的は、直列連結された複数の電池パックのプリチャージ時間を減少させることができる電池管理装置を提供することにある。
【0005】
本文書に開示された実施形態の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していないまた他の技術的課題は、下記の記載から当業者にに明らかに理解できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置は、直列連結された複数の電池パックそれぞれの出力端で測定される第1電圧、および前記複数の電池パックそれぞれの電池モジュールの電圧値である第2電圧を取得する情報取得部と、前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて、前記複数の電池パックそれぞれに含まれたプリチャージリレーおよびメインリレーの動作を制御する制御信号を生成するコントローラと、を含むことができる。
【0007】
一実施形態において、前記コントローラは、前記直列連結された複数の電池パックの動作が開始する場合、前記複数の電池パックそれぞれに含まれた前記プリチャージリレーを短絡させ、前記メインリレーを開放させる制御信号を生成することができる。
【0008】
一実施形態において、前記コントローラは、前記第1電圧を合算して第1結果値を算出し、前記第2電圧のうち最低値と前記第1結果値を比較し、前記第1結果値が前記第2電圧のうち前記最低値よりも大きい場合、前記最低値に対応する前記第2電圧を有する電池パックに含まれた前記プリチャージリレーを開放させ、前記メインリレーを短絡させる制御信号を生成することができる。
【0009】
一実施形態において、前記コントローラは、前記複数の電池パックのうち前記メインリレーが短絡した電池パックの前記第2電圧を合算して第2結果値を算出し、前記第2結果値と前記複数の電池パックのうち前記プリチャージリレーが短絡した電池パックの前記第2電圧のうち前記最低値を合算して第3結果値を算出し、前記第1結果値と前記第3結果値を比較し、前記第1結果値がさらに大きい場合、前記プリチャージリレーが短絡した電池パックの前記第2電圧のうち前記最低値に対応する前記第2電圧を有する前記電池パックに含まれた前記プリチャージリレーを開放させ、前記メインリレーを短絡させる制御信号を生成することができる。
【0010】
一実施形態において、前記コントローラは、前記複数の電池パックの前記第2電圧を全て合算して第4結果値を算出し、前記第4結果値と前記第1結果値との差が基準値以下である場合、前記複数の電池パックの前記プリチャージリレーを開放させ、前記メインリレーを短絡させる制御信号を生成することができる。
【0011】
一実施形態において、前記メインリレーおよび前記プリチャージリレーは、BJT(Bipolar Junction Transistor)またはMOSFETのうちいずれか1つを含むことができる。
【0012】
一実施形態において、前記プリチャージリレーは、プリチャージ抵抗が直列連結されることができる。
一実施形態において、前記電池モジュールが複数であってもよい。
【0013】
本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置の動作方法は、直列連結された複数の電池パックそれぞれの出力端で測定される第1電圧を取得するステップと、前記複数の電池パックそれぞれの電池モジュールの電圧値である第2電圧を取得するステップと、前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて、前記複数の電池パックそれぞれに含まれたプリチャージリレーおよびメインリレーの動作を制御する制御信号を生成するステップと、を含むことができる。
【0014】
一実施形態において、前記直列連結された複数の電池パックの動作が開始するステップと、前記複数の電池パックそれぞれに含まれた前記プリチャージリレーを短絡させ、前記メインリレーを開放させる制御信号を生成するステップと、をさらに含むことができる。
【0015】
一実施形態において、前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて、前記複数の電池パックそれぞれに含まれた前記プリチャージリレーおよび前記メインリレーの動作を制御する制御信号を生成するステップは、前記第1電圧を合算して第1結果値を算出するステップと、前記第2電圧のうち最低値と第1結果値を比較するステップと、前記第1結果値が前記第2電圧のうち前記最低値よりも大きい場合、前記最低値に対応する前記第2電圧を有する電池パックに含まれた前記プリチャージリレーを開放させ、前記メインリレーを短絡させる制御信号を生成するステップと、を含むことができる。
【0016】
一実施形態において、前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて、前記複数の電池パックそれぞれに含まれた前記プリチャージリレーおよび前記メインリレーの動作を制御する制御信号を生成するステップは、前記複数の電池パックのうち前記メインリレーが短絡した電池パックの前記第2電圧を合算して第2結果値を算出するステップと、前記第2結果値と前記複数の電池パックのうち前記プリチャージリレーが短絡した電池パックの前記第2電圧のうち前記最低値を合算して第3結果値を算出するステップと、前記第1結果値と前記第3結果値を比較し、前記第1結果値がさらに大きい場合、前記プリチャージリレーが短絡した電池パックの前記第2電圧のうち前記最低値に対応する前記第2電圧を有する電池パックに含まれた前記プリチャージリレーを開放させ、前記メインリレーを短絡させる制御信号を生成するステップと、をさらに含むことができる。
【0017】
一実施形態において、前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて、前記複数の電池パックそれぞれに含まれた前記プリチャージリレーおよび前記メインリレーの動作を制御する制御信号を生成するステップは、前記複数の電池パックの前記第2電圧を全て合算して第4結果値を算出するステップと、前記第4結果値と前記第1結果値との差が基準値以下である場合、前記複数の電池パックの前記プリチャージリレーを開放させ、前記メインリレーを短絡させる制御信号を生成するステップと、をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0018】
本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置は、直列連結された複数の電池パックそれぞれのメインリレーおよびプリチャージリレーを制御する制御信号を生成してプリチャージ時間を減少させることができる。
この他に、本文書により、直接的または間接的に把握される多様な効果が提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本文書に開示された一実施形態に係る複数の電池パックおよび電池管理装置を示すブロック図である。
図2】本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置を示すブロック図である。
図3】本文書に開示された一実施形態に係る電池パックを示す図である。
図4】本文書に開示された一実施形態に係る複数の電池パックのプリチャージ時間を示す図である。
図5】本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置の動作方法を示すフローチャートである。
図6】本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置の動作方法においてさらに含むステップを示すフローチャートである。
図7】本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置の動作方法におけるS130ステップを具体的に示すフローチャートである。
図8】本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置の動作方法におけるS130ステップを具体的に示すフローチャートである。
図9】本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置の動作方法におけるS130ステップを具体的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本文書に開示された実施形態を例示的な図面により詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付するにおいて、同一の構成要素に対しては他の図面上に表示される際にも可能な限り同一の符号を付するようにしていることに留意しなければならない。また、本文書に開示された実施形態を説明するにおいて、関連した公知の構成または機能に関する具体的な説明が本文書に開示された実施形態に対する理解を妨げると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0021】
本文書に開示された実施形態の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いてもよい。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものにすぎず、その用語により当該構成要素の本質や順番または順序などが限定されることはない。また、他に定義しない限り、技術的または科学的な用語を含めてここで用いられる全ての用語は、本文書に開示された実施形態が属する技術分野における通常の知識を有する者により一般的に理解されるものと同一の意味を有する。一般的に用いられる辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上の意味と一致する意味を有するものと解釈されなければならず、本出願において明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。
【0022】
図1は、本文書に開示された一実施形態に係る複数の電池パックおよび電池管理装置を示すブロック図である。
図1を参照すると、電池管理装置10は、複数の電池パック1000を制御することができる。例えば、電池管理装置10は、複数の電池パック1000の充電および放電を制御することができる。他の例を挙げると、複数の電池パック1000に含まれたメインリレー(図示せず)およびプリチャージリレー(図示せず)を制御する制御信号を生成することができる。
【0023】
一実施形態において、電池管理装置10は、電池パック100、200、300のうち少なくともいずれか1つに含まれることができる。例えば、第1電池パック100は、電池管理装置10を含むことができ、第1電池パック100に含まれた電池管理装置10は、複数の電池パック1000に関する情報を取得することができ、複数の電池パック1000を制御する制御信号を生成することができる。この際、電池管理装置10は、他の電池パックに含まれた電池管理装置(図示せず)と通信(例えば、CAN通信)を行うことができる。
【0024】
一実施形態において、電池管理装置10は、複数の電池パック1000それぞれの状態を確認することができる。例えば、電池管理装置10は、複数の電池パック1000それぞれの電池モジュールの電圧値および出力端の電圧値を確認することができる。電池管理装置10は、複数の電池パック1000それぞれの状態を直接測定してもよく、複数の電池パック1000それぞれに含まれた他の電池管理装置(図示せず)から複数の電池パック1000それぞれの状態に関する情報を取得してもよい。
【0025】
複数の電池パック1000は、複数の電池パック100、200、300を含むことができる。例えば、電池パック100、200、300は、互いに直列連結されることができる。この場合、それぞれの電池パック100、200、300は、還流ダイオード(freewheeling diode)を含むことができる。
【0026】
図1では複数の電池パック1000が3個の電池パック100、200、300を含むものと示されているが、これに限定されない。すなわち、複数の電池パック1000は、n(nは2以上の自然数)個の電池パックを含むことができ、電池管理装置10は、n個の電池パックの状態を確認することができ、n個の電池パックを制御する制御信号を生成することができる。
【0027】
本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置10は、複数の電池パック1000の状態をモニターすることができ、効率的に充電および放電を行うように複数の電池パック1000を制御する制御信号を生成することができる。
【0028】
図2は、本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置を示すブロック図である。
図2を参照すると、本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置10は、情報取得部11およびコントローラ12を含むことができる。電池管理装置10は、図1の電池管理装置10と実質的に同一であってもよい。すなわち、電池管理装置10は、図1の複数の電池パック1000の状態を確認することができ、複数の電池パック1000を制御する制御信号を生成することができる。以下、図1および図2を参照して電池管理装置10について説明する。
【0029】
情報取得部11は、直列連結された複数の電池パックそれぞれの出力端で測定される第1電圧を取得することができる。例えば、情報取得部11は、複数の電池パック1000それぞれに含まれた個別的な電池管理装置(図示せず)から複数の電池パック1000それぞれの出力端で測定された電圧値を取得することができる。他の例を挙げると、電池管理装置10は、複数の電池パック1000それぞれの出力端の電圧値を直接測定することができ、情報取得部11は、測定された電圧値を取得することができる。
【0030】
情報取得部11は、直列連結された複数の電池パックそれぞれの出力端で測定される第1電圧を取得することができる。例えば、情報取得部11は、複数の電池パック1000それぞれに含まれた個別的な電池管理装置(図示せず)から複数の電池パック1000それぞれの出力端で測定された電圧値を取得することができる。他の例を挙げると、電池管理装置10は、複数の電池パック1000それぞれの出力端の電圧値を直接測定することができ、情報取得部11は、測定された電圧値を取得することができる。
【0031】
図3は、本文書に開示された一実施形態に係る電池パックを示す図である。
図3を参照すると、本文書に開示された一実施形態に係る電池パック100(例えば、図1の第1電池パック100)は、電池モジュール110、プリチャージ抵抗120、プリチャージリレー130、およびメインリレー140を含むことができる。一実施形態において、電池パック100は、図1の複数の電池パック1000に含まれることができる。すなわち、図1の電池パック100、200、300は、図3の電池パック100と実質的に同一であってもよい。
【0032】
電池管理装置10は、電池パック100の出力端で測定された電圧値V1を取得することができる。例えば、電池管理装置10は、電池パック100の出力端の電圧値を直接測定してもよく、電池パック100の内部に他の電池管理装置(図示せず)が含まれており、電池パック100の内部に含まれた他の電池管理装置(図示せず)が測定した電池パック100の出力端の電圧値を取得してもよい。
【0033】
電池管理装置10は、電池パック100の電池モジュール110の電圧値V2を取得することができる。例えば、電池管理装置10は、電池モジュール110の電圧値V2を直接測定してもよく、電池パック100の内部に他の電池管理装置(図示せず)が含まれており、電池パック100の内部に含まれた他の電池管理装置(図示せず)が測定した電池モジュール110の電圧値V2を取得してもよい。
【0034】
一実施形態において、電池パック100は、複数の電池モジュール110を含むことができる。例えば、電池パック100は、直列連結された複数の電池モジュール310を含むことができ、電池管理装置10は、直列連結された複数の電池モジュール310の電圧値V2を取得することができる。実施形態によっては、電池パック100は、n(nは1以上の自然数)個の電池モジュール110を含むことができる。
【0035】
プリチャージ抵抗120は、電池パック100の充電または放電時、外部装置(インバータ、コンバータ、またはキャパシタのうち少なくともいずれか1つ)と電圧のバランスを合わせるために充電または放電の速度を制限するための抵抗であってもよい。例えば、プリチャージ抵抗120は、電池パック100内部の負荷を作ることで、充電または放電を行う場合に電池パック100に流れる電流を減少させることができる。他の例を挙げると、プリチャージ抵抗120は、プリチャージリレー130と直列連結されることができる。
【0036】
プリチャージリレー130およびメインリレー140は、電池パック100の充電および放電経路を形成することができる。例えば、電池パック100は、プリチャージステップにおいては、プリチャージリレー130を短絡させ、メインリレー140を開放させることができ、メインチャージステップにおいては、プリチャージリレー130を開放させ、メインリレー140を短絡させることができる。他の例を挙げると、電池パック100は、電池パック100が使用中ではない場合には、プリチャージリレー130およびメインリレー140を全て開放させることができる。一実施形態において、プリチャージリレー130およびメインリレー140の動作は、図2の電池管理装置10が伝達する制御信号により制御されることができる。
【0037】
一実施形態において、プリチャージリレー130およびメインリレー140は、BJT(Bipolar Juction Transistor)またはMOSFETのうちいずれか1つを含むことができる。
【0038】
再び図2を参照すると、コントローラ12は、情報取得部11を介して取得された、複数の電池パック1000それぞれの出力端で測定される第1電圧、および複数の電池パック1000それぞれの電池モジュールの電圧値である第2電圧に基づいて、複数の電池パック1000それぞれに含まれたプリチャージリレーおよびメインリレーの動作を制御する制御信号を生成することができる。例えば、コントローラ12は、複数の電池パック1000が動作しない場合には、複数の電池パック1000それぞれに含まれたプリチャージリレーおよびメインリレーを全て開放させる制御信号を生成することができる。
【0039】
コントローラ12は、直列連結された複数の電池パック1000の動作が開始する場合、複数の電池パック1000それぞれに含まれたプリチャージリレーを短絡させ、メインリレーを開放させる制御信号を生成することができる。例えば、コントローラ12は、複数の電池パック1000の充電または放電動作が開始する場合、複数の電池パック1000それぞれに含まれたプリチャージリレーを短絡させ、メインリレーを開放させる制御信号を生成することができ、複数の電池パック1000は、プリチャージステップを行うことができる。
【0040】
コントローラ12は、複数の電池パック1000それぞれの第1電圧を合算して第1結果値を算出することができる。例えば、コントローラ12は、複数の電池パック1000それぞれの第1電圧を合算すると、直列連結された複数の電池パック1000全体の出力端で測定される電圧値を算出することができる。すなわち、第1結果値は、直列連結された複数の電池パック1000全体の出力端で測定される電圧値であってもよい。
【0041】
コントローラ12は、複数の電池パック1000それぞれの第2電圧のうち最低値と第1結果値を比較することができる。例えば、コントローラ12は、複数の電池パック1000それぞれの電池モジュールの電圧値を比較して最低値を探すことができ、探した最低値と第1結果値を比較することができる。
【0042】
コントローラ12は、第1結果値が第2電圧のうち最低値よりも大きい場合、最低値に対応する第2電圧を有する電池パックに含まれたプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することができる。例えば、コントローラ12は、複数の電池パック1000の第2電圧のうち最低値に対応する第2電圧を有する電池パックに含まれたプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成し、最低値に対応する第2電圧を有する電池パックに伝達することができ、最低値に対応する第2電圧を有する電池パックは、プリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させることで、プリチャージ抵抗を通さずに充電または放電を行うことができる。すなわち、複数の電池パック1000全体のプリチャージ抵抗は減少することができる。
【0043】
一実施形態において、最初に複数の電池パック1000を用いる場合には、複数の電池パック1000それぞれのプリチャージリレーが短絡し、メインリレーが開放されているので、複数の電池パック1000それぞれのプリチャージ抵抗が直列連結されて全体プリチャージ抵抗値が大きいため、コントローラ12が、上述した過程により、複数の電池パック1000のうち1つの電池パックは、プリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することで、全体プリチャージ抵抗値を減少させることができる。
【0044】
コントローラ12は、複数の電池パック1000のうちメインリレーが短絡した電池パックの第2電圧を合算して第2結果値を算出することができる。コントローラ12は、複数の電池パック1000のうちプリチャージリレーが短絡した電池パックの第2電圧のうち最低値を探すことができ、最低値と第2結果値を合算して第3結果値を算出することができる。
【0045】
コントローラ12は、第1結果値と第3結果値を比較し、第1結果値がさらに大きい場合、プリチャージリレーが短絡した電池パックの第2電圧のうち最低値に対応する第2電圧を有する電池パックに含まれたプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することができる。例えば、コントローラ12は、複数の電池パック1000全体の出力端の電圧値と第3結果値を比較することができ、複数の電池パック1000全体の出力端の電圧値が第3結果値よりも大きい場合、プリチャージリレーが短絡した電池パックの第2電圧のうち最低値に対応する第2電圧を有する電池パックに含まれたプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することで、複数の電池パック1000全体のプリチャージ抵抗値を減少させることができる。
【0046】
一実施形態において、コントローラ12は、上述した過程により、複数の電池パック1000のうちプリチャージリレーが短絡している電池パックの第2電圧のうち最低値に対応する電池パックのプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することで、複数の電池パック1000全体のプリチャージ抵抗値を順次減少させることができる。
【0047】
コントローラ12は、複数の電池パック1000の第2電圧を全て合算して第4結果値を算出することができる。コントローラ12は、算出された第4結果値と第1結果値との差が基準値以下である場合、複数の電池パック1000全部のプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することができる。例えば、コントローラ12は、複数の電池パック1000それぞれの電池モジュールの電圧値を全て合算して第4結果値を算出することができ、複数の電池パック1000それぞれの出力端の電圧値を全て合算して第1結果値を算出することができ、第4結果値と第1結果値を比較し、その差が基準値(閾値、設定値)以下である場合には、直列連結された複数の電池パック1000全部のプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することで、プリチャージステップを終了し、メインチャージステップに移ることができる。
【0048】
一実施形態において、コントローラ12は、上述した過程により、複数の電池パック1000に連結された外部装置(キャパシタ(capacitor)、インバータ(inverter)、またはコンバータ(converter)のうち少なくともいずれか1つ)に印加される電圧値と、複数の電池パック1000全体の電池モジュールの電圧値との差を比較することができ、その差が基準値以下である場合には、複数の電池パック1000全てのメインリレーを短絡させても複数の電池パック1000が損傷しないため、複数の電池パック1000全部のプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することができる。
【0049】
本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置10は、複数の電池パック1000それぞれの出力端で測定される電圧値、および複数の電池パック1000それぞれの電池モジュールの電圧値に基づいて、複数の電池パック1000それぞれのプリチャージリレーおよびメインリレーの動作を制御する制御信号を生成することができる。したがって、電池管理装置10は、プリチャージリレーが短絡し、メインリレーが開放されている電池パックの数を順次減らすことで、複数の電池パック1000全体のプリチャージ抵抗を順次減少させることができ、複数の電池パック1000のプリチャージ時間を減少させることができる。
【0050】
図4は、本文書に開示された一実施形態に係る複数の電池パックのプリチャージ時間を示す図である。
図4を参照すると、既存の直列連結された複数の電池パックのプリチャージ時間に関するグラフである第1グラフ410と、電池管理装置10が制御する直列連結された複数の電池パックのプリチャージ時間に関するグラフである第2グラフ420を比較すると、複数の電池パック全体の出力端の電圧値V1、V3が増加する傾きが、電池管理装置10が第2グラフ420においてさらに急であることを確認することができる。また、第1グラフ410の複数の電池パックそれぞれの出力端の電圧V2は、直列連結された複数の電池パックであるため、プリチャージステップが終了するまでそれぞれの出力端の電圧も同一であることを確認することができ、第2グラフ420の複数の電池パックそれぞれの出力端の電圧V3、V4、V5、V6は、電池管理装置10が、複数の電池パックが所定条件を満たす場合、プリチャージリレーを開放させ、メインリレーを開放するように制御する制御信号を生成するため、いずれも異なる値を有することを確認することができる。したがって、第2グラフ420におけるプリチャージステップが完了する時間が、第1グラフ410におけるプリチャージステップが完了する時間よりも短いことを確認することができる。また、第1グラフ410における出力電流I1よりも第2グラフ420における出力電流I2が高いため、プリチャージステップが完了する時間は、第1グラフ410よりも第2グラフ420においてさらに短いと判断することができる。
【0051】
図5は、本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置の動作方法を示すフローチャートである。
図5を参照すると、本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置10の動作方法は、直列連結された複数の電池パックそれぞれの出力端で測定される第1電圧を取得するステップ(S110)と、複数の電池パックそれぞれの電池モジュールの電圧値である第2電圧を取得するステップ(S120)と、第1電圧および第2電圧に基づいて、複数の電池パックそれぞれに含まれたプリチャージリレーおよびメインリレーの動作を制御する制御信号を生成するステップ(S130)と、を含むことができる。
【0052】
直列連結された複数の電池パックそれぞれの出力端で測定される第1電圧を取得するステップ(S110)において、情報取得部11は、直列連結された複数の電池パックそれぞれの出力端の電圧値を取得することができる。例えば、情報取得部11は、複数の電池パックそれぞれの出力端の電圧値を直接測定して第1電圧を取得することができる。他の例を挙げると、情報取得部11は、複数の電池パックに含まれたそれぞれの電池管理装置から複数の電池パックそれぞれの出力端の電圧値である第1電圧を取得することができる。
【0053】
複数の電池パックそれぞれの電池モジュールの電圧値である第2電圧を取得するステップ(S120)において、情報取得部11は、複数の電池パックそれぞれの電池モジュールの電圧値を取得することができる。例えば、情報取得部11は、複数の電池パックに含まれたそれぞれの電池管理装置から複数の電池パックそれぞれの電池モジュールの電圧値を取得することができる。他の例を挙げると、情報取得部11は、複数の電池パックそれぞれの電池モジュールの電圧値を直接測定することができる。一実施形態において、複数の電池パックそれぞれは、複数の電池モジュールを含むことができ、したがって、複数の電池パックそれぞれの電池モジュールの電圧値は、直列連結された複数の電池モジュールの電圧値であってもよい。
【0054】
第1電圧および第2電圧に基づいて、複数の電池パックそれぞれに含まれたプリチャージリレーおよびメインリレーの動作を制御する制御信号を生成するステップ(S130)において、コントローラ12は、情報取得部11を介して取得された第1電圧および第2電圧に基づいて、複数の電池パックそれぞれに含まれたプリチャージリレーおよびメインリレーの動作を制御する制御信号を生成することができる。例えば、プリチャージリレーは、プリチャージ抵抗に連結されたリレーであり、電池パックは、プリチャージリレーが短絡し、メインリレーが開放される場合には、プリチャージ抵抗により内部抵抗が大きくなり、その逆に、プリチャージリレーが開放され、メインリレーが短絡する場合には、内部抵抗が小さくなることになる。すなわち、コントローラ12は、複数の電池パックそれぞれに含まれたプリチャージリレーおよびメインリレーを制御する制御信号を生成することで、複数の電池パック全体のプリチャージ抵抗値を調節することができる。
【0055】
図6は、本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置の動作方法においてさらに含むステップを示すフローチャートである。
図6を参照すると、本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置10の動作方法は、直列連結された複数の電池パックの動作が開始するステップ(S210)と、複数の電池パックそれぞれに含まれたプリチャージリレーを短絡させ、メインリレーを開放させる制御信号を生成するステップ(S220)と、をさらに含むことができる。
【0056】
直列連結された複数の電池パックの動作が開始するステップ(S210)において、コントローラ12は、直列連結された複数の電池パックの動作が開始する状態を確認することができる。例えば、複数の電池パックそれぞれは、動作が開始する前には、プリチャージリレーおよびメインリレーが全て開放されていてもよい。他の例を挙げると、コントローラ12は、複数の電池パックが充電または放電状態であるか否かを判断することができる。
【0057】
複数の電池パックそれぞれに含まれたプリチャージリレーを短絡させ、メインリレーを開放させる制御信号を生成するステップ(S220)において、コントローラ12は、複数の電池パックの動作が開始する場合、複数の電池パックそれぞれに含まれたプリチャージリレーを短絡させ、メインリレーを開放させる制御信号を生成することができる。例えば、メインリレーを最初から全て短絡させる場合、複数の電池パックと連結された外部装置(例えば、キャパシタ(capacitor)、インバータ(inverter)、コンバータ(converter))は、複数の電池パックの全体電池モジュールの電圧と電圧差が大きく、高い電流が流れ得るため、損傷が発生し得る。すなわち、コントローラ12は、複数の電池パックまたは外部装置の損傷を防止するために、複数の電池パックそれぞれのプリチャージリレーを先に短絡させ、外部装置に印加される電圧値と電池モジュールの電圧のバランスを合わせることができる。
【0058】
図7図9は、本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置の動作方法におけるS130ステップを具体的に示すフローチャートである。
図7を参照すると、本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置10の動作方法において、S130ステップは、第1電圧を合算して第1結果値を算出するステップ(S310)と、第2電圧のうち最低値と第1結果値を比較するステップ(S320)と、第1結果値が第2電圧のうち最低値よりも大きい場合、最低値に対応する第2電圧を有する電池パックに含まれたプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成するステップ(S330)と、を含むことができる。
【0059】
第1電圧を合算して第1結果値を算出するステップ(S310)において、コントローラ12は、複数の電池パックそれぞれの出力端の電圧値である第1電圧を合算して第1結果値を算出することができる。例えば、第1結果値は、複数の電池パック全体の出力端の電圧値であってもよい。他の例を挙げると、第1結果値は、複数の電池パックに連結される外部装置にかかる電圧値であってもよい。
【0060】
第2電圧のうち最低値と第1結果値を比較するステップ(S320)において、コントローラ12は、複数の電池パックそれぞれの電池モジュールの電圧値である第2電圧値を互いに比較して最低値を探し、最低値と第1結果値を比較することができる。
【0061】
第1結果値が第2電圧のうち最低値よりも大きい場合、最低値に対応する第2電圧を有する電池パックに含まれたプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成するステップ(S330)において、コントローラ12は、最低値よりも第1結果値がさらに大きい場合、最低値に対応する第2電圧を有する電池パックに含まれたプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することができる。例えば、コントローラ12は、最低値に対応する第2電圧を有する電池パックに含まれたプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することで、複数の電池パック全体のプリチャージ抵抗を減少させることができ、プリチャージ抵抗を減少させることで、プリチャージステップを行う時間を減少させることができる。
【0062】
図8を参照すると、本文書に開示された一実施形態に係る電池管理装置10の動作方法において、S130ステップは、複数の電池パックのうちメインリレーが短絡した電池パックの第2電圧を合算して第2結果値を算出するステップ(S410)と、第2結果値と複数の電池パックのうちプリチャージリレーが短絡した電池パックの第2電圧のうち最低値を合算して第3結果値を算出するステップ(S420)と、第1結果値と第3結果値を比較し、第1結果値がさらに大きい場合、プリチャージリレーが短絡した電池パックの第2電圧のうち最低値に対応する第2電圧を有する電池パックに含まれたプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成するステップ(S430)と、をさらに含むことができる。
【0063】
複数の電池パックのうちメインリレーが短絡した電池パックの第2電圧を合算して第2結果値を算出するステップ(S410)において、コントローラ12は、複数の電池パックのうちメインリレーが短絡した電池パックの電池モジュールの電圧である第2電圧を合算して第2結果値を算出することができる。
【0064】
第2結果値と複数の電池パックのうちプリチャージリレーが短絡した電池パックの第2電圧のうち最低値を合算して第3結果値を算出するステップ(S420)において、コントローラ12は、複数の電池パックのうちプリチャージリレーが短絡した電池パックの第2電圧を比較して最低値を探すことができ、最低値と第2結果値を合算して第3結果値を算出することができる。
【0065】
第1結果値と第3結果値を比較し、第1結果値がさらに大きい場合、プリチャージリレーが短絡した電池パックの第2電圧のうち最低値に対応する第2電圧を有する電池パックに含まれたプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成するステップ(S430)において、コントローラ12は、S310ステップで算出される第1結果値と第3結果値を比較し、第1結果値がさらに大きい場合、プリチャージリレーが短絡した電池パックの第2電圧のうち最低値に対応する第2電圧を有する電池パックに含まれたプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することができる。すなわち、コントローラ12は、周期的に第1結果値と第3結果値を比較することができ、第1結果値がさらに大きくなる時点に、プリチャージリレーが短絡した電池パックのうち1つのプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することで、複数の電池パック全体のプリチャージ抵抗を減少させることができる。
【0066】
図9を参照すると、本文書に開示された電池管理装置10の動作方法において、S130ステップは、複数の電池パックの第2電圧を全て合算して第4結果値を算出するステップ(S510)と、第4結果値と第1結果値との差が基準値以下である場合、複数の電池パックのプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成するステップ(S520)と、をさらに含むことができる。
【0067】
複数の電池パックの第2電圧を全て合算して第4結果値を算出するステップ(S510)において、コントローラ12は、複数の電池パックそれぞれの電池モジュールの電圧値である第2電圧を全て合算して第4結果値を算出することができる。例えば、第4結果値は、複数の電池パック全体の電池モジュールの電圧値であってもよい。
【0068】
第4結果値と第1結果値との差が基準値以下である場合、複数の電池パックのプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成するステップ(S520)において、コントローラ12は、第4結果値とS310ステップで算出される第1結果値との差を算出することができ、その差が基準値以下である場合、複数の電池パック全てのプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することができる。例えば、第4結果値と第1結果値との差が基準値以下である場合には、複数の電池パック全部のプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させても、電池パックまたは外部装置に損傷が発生しないため、コントローラ12は、第4結果値と第1結果値との差が基準値(閾値、設定値)以下である場合には、複数の電池パック全部のプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することができる。
【0069】
本文書に開示された電池管理装置10の動作方法は、図7図9の動作を行うことにより、複数の電池パックのうちプリチャージリレーが短絡し、メインリレーが開放されている電池パックの個数を順次減少させることができ、最後にS520ステップを行うことにより、複数の電池パック全部のプリチャージリレーを開放させ、メインリレーを短絡させる制御信号を生成することで、プリチャージステップを終了することができる。すなわち、電池管理装置10の動作方法は、順次メインリレーが短絡した電池パックの個数が増加することで、直列連結された複数の電池パックのプリチャージ時間を減少させることができる。
【0070】
以上の説明は、本文書に開示された技術思想を例示的に説明したものにすぎず、本文書に開示された実施形態が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本文書に開示された実施形態の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正および変形が可能である。
【0071】
したがって、本文書に開示された実施形態は本文書に開示された技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであって、このような実施形態により本文書に開示された技術思想の範囲が限定されるものではない。本文書に開示された技術思想の保護範囲は後述の特許請求の範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本文書の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0072】
10 電池管理装置
11 情報取得部
12 コントローラ
100 電池パック
110 電池モジュール
120 プリチャージ抵抗
130 プリチャージリレー
140 メインリレー
200 電池パック
300 電池パック
310 電池モジュール
410 第1グラフ
420 第2グラフ
1000 複数の電池パック
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】