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特表2023-542992インテリジェントドライブ制御方法及び装置、車両、電子機器並びに記憶媒体
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  • 特表-インテリジェントドライブ制御方法及び装置、車両、電子機器並びに記憶媒体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-12
(54)【発明の名称】インテリジェントドライブ制御方法及び装置、車両、電子機器並びに記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20231004BHJP
   B60W 50/12 20120101ALI20231004BHJP
   B60W 50/14 20200101ALI20231004BHJP
   B60W 40/08 20120101ALI20231004BHJP
【FI】
G08G1/16 F
B60W50/12
B60W50/14
B60W40/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023518924
(86)(22)【出願日】2021-07-30
(85)【翻訳文提出日】2023-03-22
(86)【国際出願番号】 CN2021109831
(87)【国際公開番号】W WO2022062659
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】202011010951.9
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】523105174
【氏名又は名称】シャンハイ リンカン チュエイン インテリジェント テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウー,チュン
(72)【発明者】
【氏名】ファン,イーチン
(72)【発明者】
【氏名】タオ,イン
(72)【発明者】
【氏名】シュイ,リャン
(72)【発明者】
【氏名】チー,カイユエ
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA60
3D241BA70
3D241DD02A
5H181AA01
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC14
5H181CC27
5H181LL06
5H181LL09
5H181LL20
(57)【要約】
本開示は、インテリジェントドライブ制御方法及び装置、車両、電子機器並びに記憶媒体に関する。前記方法は、車両の走行状態情報を取得することと、前記車両の運転領域の映像情報を取得することと、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定することと、前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うことと、を含む。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行状態情報を取得すること、
前記車両の運転領域の映像情報を取得することと、
前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定することと、
前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うことと、を含むことを特徴とするインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項2】
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者に対する挙動検出を行うことと、
前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定することと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項3】
前記した、前記車両の運転者に対する挙動検出を行うことは、
前記運転者の挙動検出結果に対応する危険レベルを判定することを含み、
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の走行状態情報に基づいて前記車両が異常走行状態にあると判定されたことに応じて、前記運転者の挙動検出結果の危険レベルを第1の危険レベルに上げることと、
前記第1の危険レベルが予め設定されたアラームレベルに達したと判定されたことに応じて、前記運転者の運転状態が予め設定された危険運転状態にあると判定することと、を含むことを特徴とする請求項2に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項4】
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記車両の走行状態及び前記運転者の挙動状態がいずれも異常状態であると判定されたことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたと判定することを含むことを特徴とする請求項2に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項5】
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の走行状態情報に基づいて前記車両が異常走行状態にあることが検出されたことに応じて、前記運転領域の映像情報に基づいて前記運転者に対する挙動検出を行うことと、
前記運転者の挙動検出結果が運転者の脇見運転または過労運転であると判定されたことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあると判定することと、を含むことを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項6】
前記車両の異常走行状態は、
車両の第1の設定時間内における線踏み回数が所定の線踏み回数閾値に達したことと、車両の左右の揺れ幅が所定の幅閾値に達したことと、車両の通行が道路標識または交通信号機の指示に従わなかったことと、車両の速度が所定の速度閾値を超えたことと、の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項7】
前記したインテリジェントドライブ制御を行うことは、
前記車両の走行状態情報と、
前記運転領域の映像情報に基づいた前記車両の運転者の挙動検出結果と、
前記運転者の運転状態と、の少なくとも1つに基づいて、アラーム情報を生成することを含むことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項8】
前記したインテリジェントドライブ制御を行うことは、
前記車両走行状態及び運転者の運転状態がいずれも正常状態に戻るまで、アラーム情報を出力し続けるようにアラーム装置を制御することを含むことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項9】
前記したインテリジェントドライブ制御を行うことは、
前記運転者が予め設定された時間を超えた持続時間で予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、支援運転/自動運転機能が起動するように制御する、及び/又は前記車両を減速して停車するように制御することを含むことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項10】
前記車両の周囲の環境情報を取得することをさらに含み、
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の周囲の環境情報、前記車両の走行状態情報及び前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することを含むことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項11】
前記環境情報は、道路交通情報を含み、
前記した、前記車両の周囲の環境情報を取得することは、前記車両が走行している道路の道路交通情報を取得することを含み、
前記した、前記車両の周囲の環境情報、前記車両の走行状態情報及び前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の走行状態情報と前記道路交通情報が予め設定された対応付け関係を満たさず、かつ前記運転領域の映像情報に基づいた前記車両の運転者の挙動検出結果が、前記運転者の挙動状態が異常状態であることを示すことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたと判定することを含むことを特徴とする請求項10に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項12】
前記した車両の走行状態情報を取得することは、
車両の先進運転支援システムにより収集された映像情報、車両のドライブレコーダーにより収集された映像情報、車両の速度センサによって検知された速度情報の少なくとも1つを含む走行センシングデータを取得することと、
前記走行センシングデータに基づいて、前記車両の走行状態情報を判定することと、を含むことを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項13】
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
取得された前記車両の走行状態情報及び運転領域の映像情報を、トレーニングされたニューラルネットワークに入力し、前記ニューラルネットワークを介して前記車両の運転者の運転状態を判定することを含むことを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項14】
車両の走行状態情報を取得するための第1の取得モジュールと、
前記車両の運転領域の映像情報を取得するための第2の取得モジュールと、
前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定するための運転状態判定モジュールと、
前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うための制御モジュールと、を含むことを特徴とするインテリジェントドライブ制御装置。
【請求項15】
車両の運転領域の映像情報を収集するための第1のセンサと、
車両の走行状態情報を取得し、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定し、前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うためのコントローラと、を含むことを特徴とする車両。
【請求項16】
走行センシングデータを収集するための第2のセンサをさらに含み、
前記コントローラは、前記走行センシングデータに基づいて前記車両の走行状態情報を取得することを特徴とする請求項15に記載の車両。
【請求項17】
プロセッサと、
プロセッサにより実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された命令を呼び出して、請求項1~13の何れか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法を実行するように構成されることを特徴とする電子機器。
【請求項18】
コンピュータプログラム命令が記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行されると、請求項1~13の何れか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法を実現する、ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項19】
コンピュータ読み取り可能なコードを含み、前記コンピュータ読み取り可能なコードが電子機器において稼働すると、前記電子機器のプロセッサに請求項1~13の何れか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法を実現するための命令を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンピュータ技術の分野に関し、特にインテリジェントドライブ制御方法及び装置、車両、電子機器並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の運転中、運転者が危険運転状態であれば、安全運転へのリスクをもたらし、交通事故につながりやすい。したがって、運転者の危険運転状態をどのように正確に検出してタイムリーに措置を取るかが安全運転にとって非常に重要である。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、インテリジェントドライブ制御の技術的手段を提供する。
【0004】
本開示の一側面によれば、
車両の走行状態情報を取得すること、前記車両の運転領域の映像情報を取得することと、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定することと、前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うことと、を含むインテリジェントドライブ制御方法を提供する。
【0005】
可能な一実施形態では、前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者に対する挙動検出を行うことと、
前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定することと、を含む。
【0006】
可能な一実施形態では、前記した、前記車両の運転者に対する挙動検出を行うことは、
前記運転者の挙動検出結果に対応する危険レベルを判定することを含み、
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の走行状態情報に基づいて前記車両が異常走行状態にあると判定されたことに応じて、前記運転者の挙動検出結果の危険レベルを第1の危険レベルに上げることと、
前記第1の危険レベルが予め設定されたアラームレベルに達したと判定されたことに応じて、前記運転者の運転状態が予め設定された危険運転状態にあると判定することと、を含む。
【0007】
可能な一実施形態では、前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記車両の走行状態及び前記運転者の挙動状態がいずれも異常状態であると判定されたことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたと判定することを含む。
【0008】
可能な一実施形態では、前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の走行状態情報に基づいて前記車両が異常走行状態にあることが検出されたことに応じて、前記運転領域の映像情報に基づいて前記運転者に対する挙動検出を行うことと、
前記運転者の挙動検出結果が運転者の脇見運転または過労運転であると判定されたことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあると判定することと、を含む。
【0009】
可能な一実施形態では、前記車両の異常走行状態は、
車両の第1の設定時間内における線踏み回数が所定の線踏み回数閾値に達したことと、車両の左右の揺れ幅が所定の幅閾値に達したことと、車両の通行が道路標識または交通信号機の指示に従わなかったことと、車両の速度が所定の速度閾値を超えたことと、の少なくとも1つを含む。
【0010】
可能な一実施形態では、前記したインテリジェントドライブ制御を行うことは、
前記車両の走行状態情報と、
前記運転領域の映像情報に基づいた前記車両の運転者の挙動検出結果と、
前記運転者の運転状態と、の少なくとも1つに基づいて、アラーム情報を生成することを含む。
【0011】
可能な一実施形態では、前記したインテリジェントドライブ制御を行うことは、
前記車両走行状態及び運転者の運転状態がいずれも正常状態に戻るまで、アラーム情報を出力し続けるようにアラーム装置を制御することを含む。
【0012】
可能な一実施形態では、前記したインテリジェントドライブ制御を行うことは、
前記運転者が予め設定された時間を超えた持続時間で予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、支援運転/自動運転機能が起動するように制御する、及び/又は前記車両を減速して停車するように制御することを含む。
【0013】
可能な一実施形態では、
前記車両の周囲前記車両の周囲の環境情報を取得することをさらに含み、
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の周囲の環境情報、前記車両の走行状態情報及び前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することを含む。
【0014】
可能な一実施形態では、前記環境情報は、道路交通情報を含み、
前記した、前記車両の周囲の環境情報を取得することは、前記車両が走行している道路の道路交通情報を取得することを含み、
前記した、前記車両の周囲の環境情報、前記車両の走行状態情報及び前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の走行状態情報と前記道路交通情報が予め設定された対応付け関係を満たさず、かつ前記運転領域の映像情報に基づいた前記車両の運転者の挙動検出結果が、前記運転者の挙動状態が異常状態であることを示すことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたと判定することを含む。
【0015】
可能な一実施形態では、前記した車両の走行状態情報を取得することは、
車両の先進運転支援システムにより収集された映像情報、車両のドライブレコーダーにより収集された映像情報、車両の速度センサによって検知された速度情報の少なくとも1つを含む走行センシングデータを取得することと、
前記走行センシングデータに基づいて、前記車両の走行状態情報を判定することと、を含む。
【0016】
可能な一実施形態では、前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
取得された前記車両の走行状態情報及び運転領域の映像情報を、トレーニングされたニューラルネットワークに入力し、前記ニューラルネットワークを介して前記車両の運転者の運転状態を判定することを含む。
【0017】
本開示の一側面によれば、
車両の走行状態情報を取得するための第1の取得モジュールと、
前記車両の運転領域の映像情報を取得するための第2の取得モジュールと、
前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定するための運転状態判定モジュールと、
前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うための制御モジュールと、を含むインテリジェントドライブ制御装置を提供する。
【0018】
可能な一実施形態では、前記運転状態判定モジュールは、第1の運転状態判定サブモジュールと、第2の運転状態判定サブモジュールとを含み、
前記第1の運転状態判定サブモジュールは、前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者に対する挙動検出を行い、
前記第2の運転状態判定サブモジュールは、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定する。
【0019】
可能な一実施形態では、前記第1の運転状態判定サブモジュールは、前記運転者の挙動検出結果に対応する危険レベルを判定し、
前記第2の運転状態判定サブモジュールは、
前記車両の走行状態情報に基づいて前記車両が異常走行状態にあると判定されたことに応じて、前記運転者の挙動検出結果の危険レベルを第1の危険レベルに上げ、
前記第1の危険レベルが予め設定されたアラームレベルに達したと判定されたことに応じて、前記運転者の運転状態が予め設定された危険運転状態にあると判定する。
【0020】
可能な一実施形態では、前記第2の運転状態判定サブモジュールは、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記車両の走行状態及び前記運転者の挙動状態がいずれも異常状態であると判定されたことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたと判定する。
【0021】
可能な一実施形態では、前記運転状態判定モジュールは、第3の運転状態判定サブモジュールと、第4の運転状態判定サブモジュールとを含み、
前記第3の運転状態判定サブモジュールは、前記車両の走行状態情報に基づいて前記車両が異常走行状態にあることが検出されたことに応じて、前記運転領域の映像情報に基づいて前記運転者に対する挙動検出を行い、
前記第4の運転状態判定サブモジュールは、前記運転者の挙動検出結果が運転者の脇見運転または過労運転であると判定されることに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあると判定する。
【0022】
可能な一実施形態では、前記車両の異常走行状態は、
車両の第1の設定時間内における線踏み回数が所定の線踏み回数閾値に達したことと、車両の左右の揺れ幅が所定の幅閾値に達したことと、車両の通行が道路標識または交通信号機の指示に従わなかったことと、車両の速度が所定の速度閾値を超えたことと、の少なくとも1つを含む。
【0023】
可能な一実施形態では、前記制御モジュールは、
前記車両の走行状態情報と、
前記運転領域の映像情報に基づいた前記車両の運転者の挙動検出結果と、
前記運転者の運転状態と、の少なくとも1つに基づいて、アラーム情報を生成する。
【0024】
可能な一実施形態では、前記制御モジュールは、前記車両走行状態及び運転者の運転状態がいずれも正常状態に戻るまで、アラーム情報を出力し続けるようにアラーム装置を制御する。
【0025】
可能な一実施形態では、前記制御モジュールは、前記運転者が予め設定された時間を超えた持続時間で予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、支援運転/自動運転機能が起動するように制御する、及び/又は前記車両を減速して停車するように制御する。
【0026】
可能な一実施形態では、前記装置は、
前記車両の周囲の環境情報を取得する第3の取得モジュールをさらに含み、
前記運転状態判定モジュールは、前記車両の周囲の環境情報、前記車両の走行状態情報及び前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定する。
【0027】
可能な一実施形態では、前記環境情報は、道路交通情報を含み、
前記第3の取得モジュールは、前記車両が走行している道路の道路交通情報を取得し、
前記運転状態判定モジュールは、前記車両の走行状態情報と前記道路交通情報が予め設定された対応付け関係を満たさず、かつ前記運転領域の映像情報に基づいた前記車両の運転者の挙動検出結果が、前記運転者の挙動状態が異常状態であることを示すことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたと判定する。
【0028】
可能な一実施形態では、前記第1の取得モジュールは、センシングデータ取得サブモジュールと、走行状態情報判定サブモジュールとを含み、
前記センシングデータ取得サブモジュールは、車両の先進運転支援システムにより収集された映像情報、車両のドライブレコーダーにより収集された映像情報、車両の速度センサによって検知された速度情報の少なくとも1つを含む走行センシングデータを取得し、
前記走行状態情報判定サブモジュールは、前記走行センシングデータに基づいて、前記車両の走行状態情報を判定する。
【0029】
可能な一実施形態では、前記運転状態判定モジュールは、取得された前記車両の走行状態情報及び運転領域の映像情報を、トレーニングされたニューラルネットワークに入力し、前記ニューラルネットワークを介して前記車両の運転者の運転状態を判定する。
【0030】
車両の運転領域の映像情報を収集するための第1のセンサと、
車両の走行状態情報を取得し、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定し、前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うためのコントローラと、を含むことを特徴とする車両。
【0031】
可能な一実施形態では、前記車両は、走行センシングデータを収集するための第2のセンサをさらに含み、
前記コントローラは、前記走行センシングデータに基づいて前記車両の走行状態情報を取得する。
【0032】
本開示の一側面によれば、プロセッサと、プロセッサにより実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された命令を呼び出して上記のインテリジェントドライブ制御方法を実行するように構成される電子機器を提供する。
【0033】
本開示の一側面によれば、コンピュータプログラム命令が記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行されると、上記のインテリジェントドライブ制御方法を実現するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0034】
本開示の一側面によれば、コンピュータ読み取り可能なコードを含み、前記コンピュータ読み取り可能なコードが電子機器において稼働すると、前記電子機器のプロセッサに上記のインテリジェントドライブ制御方法を実現するための命令を実行させるコンピュータプログラムを提供する。
【0035】
本開示の実施例において、車両の走行状態情報及び車両の運転領域の映像情報を取得し、車両の走行状態情報と運転領域の映像情報に基づいて、車両の運転者の運転状態を判定し、車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うことにより、車両の走行状態と運転領域の映像情報を組み合わせて車両の運転者の運転状態を判定でき、判定された運転者の運転状態の正確性を高めている。また、車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うことで、車両運転の安全性がさらに向上している。
【0036】
以上の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、例示的及び解釈的なものに過ぎず、本開示を制限するものではないと理解すべきである。本開示の他の特徴及び側面は、以下に図面を参照しながら例示的な実施例を詳細に説明することによって明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
ここでの図面は、明細書の一部として組み込まれて、本開示に適合する実施例を示すものであって、本明細書と共に本開示の技術的手段を説明するために用いられる。
図1】本開示の実施例に係るインテリジェントドライブ制御方法のフローチャートを示す。
図2】本開示の実施例に係るインテリジェントドライブ制御装置のブロック図を示す。
図3】本開示の実施例に係る電子機器800のブロック図を示す。
図4】本開示の実施例に係る電子機器1900のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、図面を参照しながら本開示の様々な例示的実施例、特徴及び側面を詳細に説明する。図面において、同じ符号は、機能が同じまたは類似する要素を表す。図面において実施例の様々な側面を示したが、特に断りがない限り、図面は、必ずしも原寸に比例しているとは限らない。
【0039】
ここでの用語「例示的」とは、「例、実施例として用いられることまたは説明的なもの」を意味する。ここで「例示的」に説明されるいかなる実施例は、必ずしも他の実施例より好ましいまたは優れたものであると解釈されるとは限らない。
【0040】
本明細書における用語「及び/又は」は、単に関連対象との関連関係を記述するものであり、3つの関係が存在可能であることを示し、例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在し、AとBの両方が存在し、Bのみが存在するという3つの場合を示してもよい。また、本明細書における用語「少なくとも1つ」は複数のうちのいずれか1つ、又は複数のうちの少なくとも2つの任意の組み合わせを示し、例えば、A、B、Cのうちの少なくとも1つを含むことは、A、B及びCからなる集合から選択されたいずれか1つ又は複数の要素を含むことを示してもよい。
【0041】
また、本開示をより効果的に説明するために、以下の具体的な実施形態において様々な具体的な詳細を示す。当業者であれば、本開示は何らかの具体的な詳細がなくても同様に実施できると理解すべきである。いくつかの実施例では、本開示の趣旨を強調するために、当業者が熟知している方法、手段、要素および回路について詳細な説明を行わない。
【0042】
本開示は、インテリジェントドライブ制御方法を提供し、当該方法の実行主体は、車両に取り付けられたインテリジェントドライブ制御装置であってもよい。可能な一実施形態において、当該方法は、端末装置又はサーバー又はその他の処理装置により実行されてもよい。ここで、端末装置としては、車載デバイス、ユーザ側装置(User Equipment、UE)、携帯機器、ユーザー端末、端末、セルラーホン、コードレス電話、パーソナル・デジタル・アシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、手持ちの機器、計算装置、ウエアラブル装置等が挙げられる。車載デバイスは、車室内の車載インフォテインメントまたはドメインコントローラであってもよく、ADAS(Advanced Driving Assistance System、先進運転支援システム)、OMS(Occupant Monitoring System、乗員監視システム)またはDMS(Driver Monitoring System、運転者監視システム)においてインテリジェントドライブ制御方法を実行するためのデバイスホストなどであってもよい。いくつかの可能な実施形態では、前記インテリジェントドライブ制御方法は、プロセッサがメモリに記憶されたコンピュータ読み取り可能な命令を呼び出すことにより実現することができる。
【0043】
図1は、本開示の実施例に係るインテリジェントドライブ制御方法のフローチャートを示す。図1に示すように、前記インテリジェントドライブ制御方法は、ステップS11~ステップS14を含む。
【0044】
ステップS11において、車両の走行状態情報を取得する。
【0045】
ここでの車両は、自家用車、カーシェアリング(carsharing)、オンラインカーヘアリング(online car-hailing)、タクシー、トラックなどの少なくとも1種であってもよく、本開示は、車両の具体的な種類を限定しない。
【0046】
走行状態情報は、車両の走行状態を表すものである。可能な一実施形態において、走行状態は、正常走行状態と異常走行状態とに分けることができる。正常走行状態は、車両が所定の速度、方向、路線及び道路交通法などのルールに従って走行することであってもよい。異常走行状態は、正常走行状態に対応して、所定の速度、方向、路線及び道路交通法などのルールに従わずに走行することであってもよい。
【0047】
走行状態情報は、車両の正常走行状態または異常走行状態を表す情報、例えば車両の速度、方向、加速度、車両が所在する車道の情報、線踏み情報、車体の揺れ情報、車線変更情報、速度変更情報、ブレーキ情報、制動情報、路線情報、速度超過状況、走行状態と道路標識との一致度情報などのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0048】
可能な一実施形態において、前記車両の異常走行状態は、車両の第1の設定時間内における線踏み回数が所定の線踏み回数閾値に達したことと、車両の左右の揺れ幅が所定の幅閾値に達したことと、車両の通行が道路標識または交通信号機の指示に従わなかったことと、車両の速度が所定の速度閾値を超えたことと、の少なくとも1つを含む。
【0049】
ここで、車両の第1の設定時間内における線踏み回数が所定の線踏み回数閾値に達したことは、車両が短い時間内で連続的に線踏みを行うことを示す。このような場合に、車両が異常走行状態にあると判定することができる。第1の設定時間は、実際の状況に応じて設定することができ、例えば1分間または15秒であってもよい。所定の線踏み回数閾値も実際の状況に応じて設定することができ、例えば2回であってもよく、本開示では特に限定しない。
【0050】
車両の左右の揺れ幅が所定の幅閾値に達したことは、車体が左右に揺れる幅が比較的大きいことを示す。このような場合に、車両が異常走行状態にあると判定することができる。所定の幅閾値は、車両の種類等の実際の状況に応じて設定することができ、本開示では特に限定しない。
【0051】
また、車両の通行が道路標識または交通信号機の指示に従わなかったことと、車両の速度が所定の速度閾値を超えたことについても、車両が異常走行状態にあることを示し、ここでは詳細な説明を省略する。
【0052】
車両の走行状態情報は、車両の走行速度、走行方向、位置及び車両周囲の環境などの情報に基づいて特定してもよく、これらの情報は、車室外部の環境情報を検知するためのセンサ及び/又は車両の運行状態を検知するためのセンサを用いて取得することができる。
【0053】
選択可能な一実施形態において、前記した車両の走行状態情報を取得することは、車両の先進運転支援システムADASにより収集された映像情報、車両のドライブレコーダーにより収集された映像情報、車両の速度センサによって検知された速度情報の少なくとも1つを含むセンシングデータを取得することと、前記走行センシングデータに基づいて、前記車両の走行状態情報を判定することと、を含む。
【0054】
例えば、車体における画像収集装置、ミリ波/レーザレーダ、ソナーセンサ等により車室外部の画像、温度、圧力等車両状態を監視するための情報を取得する。これらのセンサは、車室外部のセンシングデータを収集するように、車両のフロント・リアバンパー、サイドミラー、ステアリングコラム内部またはフロントガラスに配置することができる。これらのセンシングデータにより、車両周囲の通行者、車両などのオブジェクト、及び車線、交通信号機、道路標識灯等の情報を含む車両周囲の環境を検出することができる。また、速度/加速度センサ、姿勢センサ、位置決め装置などにより車速、加速度、位置及び姿勢などの情報を特定することもできる。
【0055】
ステップS12において、前記車両の運転領域の映像情報を取得する。
【0056】
ここでの運転領域は、車室内における運転者が所在する領域、または運転者が所在する領域を含む任意の領域であってもよい。当該領域は、運転席の領域であるのが一般的である。
【0057】
そのため、運転領域の映像情報は、車室内の運転者が所在する領域の映像情報であってもよい。当該映像情報は、車両の車室内または車室外に配置された車載映像収集装置により収集されてもよく、車載映像収集装置は、車載カメラまたはカメラを配置した映像収集装置であってもよい。当該カメラは、車両内部の映像情報を収集するためのカメラであってもよく、車両外部の映像情報を収集するためのカメラであってもよい。
【0058】
例えば、このカメラは、DMSにおけるカメラ及び/又はOMSにおけるカメラなどを含んでもよく、これらのカメラは、車両内部の映像情報を収集することができる。このカメラは、ADASにおけるカメラを含んでもよく、車両外部の映像情報を収集することができる。当然、車載映像収集装置は、他のシステムにおけるカメラ、または個別に配置されるカメラであってもよく、本開示の実施例は、車載映像収集装置を具体的に限定しない。
【0059】
ここでの映像情報のキャリアは、二次元画像またはビデオであってもよい。例えば、映像情報は、具体的に、可視光画像/ビデオ、または赤外光画像/ビデオであってもよく、レーダー走査によるポイントクラウドにより形成された三次元映像などであってもよく、実際の応用シーンに応じて決定でき、本開示は特に限定しない。
【0060】
車載映像収集装置との間に確立される通信接続によりその収集された映像情報を取得することができる。一例において、車載映像収集装置は、収集された映像情報をバスまたは無線通信チャネルを介して車載コントローラまたはリモートサーバーにリアルタイムに伝送することができ、車載コントローラまたはリモートサーバーは、バスまたは無線通信チャネルを介してリアルタイムの映像情報を受信することができる。
【0061】
ステップS13において、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定する。
【0062】
運転者の運転状態は、運転者が車両を運転する時の状態であってもよい。運転状態は、正常運転状態と危険運転状態とに分けることができる。危険運転状態は、運転者が、例えば電話を掛けること、携帯電話を見ること、ハンドルから手を放すこと、過労運転など予め設定された非規範的な運転挙動を行っている状態であってもよい。
【0063】
本開示の実施例において、運転者による非規範的な運転挙動が存在する場合は、車両走行状態の変化を伴うことが多く、例えば運転者が脇見運転や過労運転などの危険運転状態にあると、車両の走行状態にも、例えば車速が不安定だったり、連続的に線踏みを行ったりするなど異常走行状態のような異常が発生することが考えられる。そのため、本開示の実施例において、運転者の運転状態の判定については、判定された運転者の運転状態の信頼性を高めるために、運転領域の映像情報及び車両の走行状態情報に基づいて行うことができる。
【0064】
上述のように、運転領域の映像情報は、車室内の運転者が所在する領域の映像情報である。そのため、画像処理技術により運転領域の映像情報を分析処理することで運転者の特徴、例えば身体特徴、顔の特徴等を検出することができ、検出された運転者の特徴に基づいて運転者の挙動を分析して、運転者が電話を掛けたり、水を飲んだり、ハンドルから手を放したしたり、目を閉じたりするかを判断することができる。
【0065】
車両の走行状態が既に異常である場合、運転者が予め設定された危険運転状態にある確率が比較的高い。そのため、車両の走行状態情報と運転領域の映像情報とを組み合わせて運転者の運転状態を判定することができる。例えば、運転領域の映像情報を分析して運転者が過労運転状態にあるとの判定の信頼度が0.5であり、この時に車両が連続的な線踏みの走行状態にあると、運転者が過労運転状態にある信頼度を0.8に上げることができる。また例えば、運転領域の映像情報を分析して運転者が軽度の過労運転状態にあると判定し、この時に車両が連続的な線踏みの走行状態にあると、軽度の過労運転状態を中等度の過労運転状態または重度の過労運転状態に上げることができる。
【0066】
ステップS14において、前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行う。
【0067】
予め設定された危険運転状態は、予め設定された、安全走行上のリスクのある運転状態であり、1種類または複数種類の予め定義された運転者状態、例えば中等度の過労運転状態、重度の疲労状態、重度の脇見運転状態等を含んでもよい。予め設定された危険運転状態は、予め設定された運転者挙動に予め設定された車両状態を組み合わせて定義された状態であってもよく、例えば運転者が電話を掛けて、かつ車両の2回以上の連続的な線踏み時の状態を予め設定された危険運転状態と定義することができる。予め設定された危険運転状態に対して、インテリジェントドライブ制御を行うことができる。ここでのインテリジェントドライブ制御は、車両制御センターまたはリモート制御端末により車両が走行している道路状況に応じて運転への介入を行ってもよい。具体的なインテリジェントドライブ制御方法は、例えばアラーム情報の送信、支援運転/自動運転機能の起動制御、車両の減速制御などの措置であってもよい。以下の本開示の可能な実施形態と組み合わせて具体的に詳述し、ここでは詳細な説明を省略する。
【0068】
いくつかの選択可能な実施形態では、運転者の危険運転状態及び車両の走行状態に基づいて危険レベルを判定し、さらに危険レベルに応じて対応するインテリジェントドライブ制御方法を選択することができる。例えば、運転者が電話を掛ける、携帯電話を見る、ハンドルから手を放す等の危険運転状態にあり、かつ車両の連続的な線踏みの時間が予め設定された時間(例えば5秒)を超えていない場合、アラーム情報を送信する方法でインテリジェントドライブ制御を行い、運転者が電話を掛ける、携帯電話を見る、ハンドルから手を放す等の危険運転状態にあり、かつ車両が50%の速度超過を起こしている状態にある場合、車両の連続的な線踏みの時間が予め設定された時間(例えば5秒)を超えていない状態よりも危険であるため、車両を減速するように制御する方法でインテリジェントドライブ制御を行うことができることにより、柔軟的な安全運転の制御を実現することができる。
【0069】
本開示の実施例において、車両の走行状態情報及び車両の運転領域の映像情報を取得し、車両の走行状態情報及び運転領域の映像情報に基づいて、車両の運転者の運転状態を判定し、車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行なう。これにより、車両の走行状態と運転領域の映像情報を組み合わせて車両の運転者の運転状態を判定でき、判定された運転者の運転状態の正確性を高める。また、車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うことで、車両運転の安全性をさらに向上する。
【0070】
いくつかの可能な実施形態では、運転領域の映像情報は、車室内の映像情報であってもよく、車両の走行状態情報は、車室外のセンシングデータに基づいて決定された情報であってもよい。つまり、本開示では、車室内と車室外の情報を組みわせて運転者の運転状態を判定でき、判定された運転者の運転状態の正確性を高める。また、車室内と車室外の情報を組みわせて運転者の運転状態を判定し、車両へのインテリジェントドライブ制御を行うことで、車両運転の安全性を向上する。
【0071】
可能な一実施形態において、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定することは、前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者に対する挙動検出を行うことと、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定することと、を含む。
【0072】
この実施形態において、運転領域の映像情報に基づいて車両の運転者に対する挙動検出を行って、挙動検出結果を得た後、さらに車両の走行状態情報と挙動検出結果と組み合わせて運転者の運転状態を判定することで、得られた運転者の運転状態の正確性を高める。
【0073】
画像処理技術により運転領域の映像情報を分析して、運転者に対する挙動検出を行って、挙動検出結果を得ることができる。本開示の実施例において、予め設定された危険運転状態は、運転者が予め設定された非規範的な運転挙動を行う状態であってもよい。そのため、運転領域の映像情報に基づく車両の運転者に対する挙動検出は、運転者の非規範的な運転挙動の検出であってもよい。例えば、携帯電話が運転者の手で持ってかつ耳付近にあることが検出された場合、挙動検出結果が、運転者が運転中に電話を掛けている挙動が存在するものであると判定することができる。運転者の手がハンドル上にない時間が第1の時間に達したことが検出された場合、挙動検出結果が、運転者がハンドルから手を放す挙動が存在するものであると判定することができる。運転者が目を閉じた時間が第2の時間に達したことが検出された場合、挙動検出結果が、運転者が軽度の過労運転を行う挙動が存在するものであると判定することができる。運転者が目を閉じた時間が第3の時間に達したことが検出された場合、挙動検出結果が、運転者が中等度の過労運転を行う挙動が存在するものであると判定することができる。
【0074】
いくつかの選択可能な実施形態では、検出結果が、運転者による不安全な運転挙動が検出されないものである場合、車両の走行状態情報が、車両の走行状態が正常状態であることを示すと、運転者の運転状態が正常な運転状態であると判定することができる。
【0075】
いくつかの選択可能な実施形態では、検出結果が、運転者による不安全な運転挙動が検出されたものである場合、車両の走行状態情報が、車両の走行状態が正常状態であることを示すと、この検出された非規範的な運転挙動に基づいて運転者の運転状態を判定することができる。例えば、運転者が目を閉じる頻度または連続的に目を閉じる回数が軽度の過労運転に対応する区間内であるという挙動検出結果の場合、車両の走行状態情報が正常状態であっても、運転者の運転状態を依然として軽度の過労運転と判定する。
【0076】
いくつかの選択可能な実施形態では、検出結果が、運転者による不安全な運転挙動が検出されたものである場合、車両の走行状態情報が、車両の走行状態が異常状態であることを示すと、得られる挙動検出結果の信頼度を向上するために、車両の走行状態情報に基づいて運転者の挙動検出結果をさらに変更して運転者の運転状態を得ることができる。例えば、車両の異常走行状態が運転者による非規範的な運転挙動に起因する場合が多いため、挙動検出結果において運転者挙動が不安全な運転挙動である信頼度を高めて、得られた危険運転状態の信頼度を高めることができる。また、車両がすでに異常走行状態にあるため、検出結果の危険レベルを高めてより高いレベルの対応措置を取ることができる。
【0077】
可能な一実施形態において、前記した、前記車両の運転者に対する挙動検出を行うことは、前記運転者の挙動検出結果に対応する危険レベルを判定することを含み、前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定することは、前記車両の走行状態情報に基づいて前記車両が異常走行状態にあると判定されたことに応じて、前記運転者の挙動検出結果の危険レベルを第1の危険レベルに上げることと、前記第1の危険レベルが予め設定されたアラームレベルに達したと判定されたことに応じて、前記運転者の運転状態が予め設定された危険運転状態にあると判定することと、を含む。
【0078】
運転者の挙動検出結果は、危険レベルに対応してもよく、危険レベルは、運転者の危険運転状態の危険の度合いを表す。例えば、運転者が目を閉じた時間が第2の時間に達したことが検出された場合、挙動検出結果が、運転者が軽度の過労運転を行う挙動が存在するものであると判定することができる。運転者が目を閉じた時間が第3の時間に達したことが検出された場合、挙動検出結果が、運転者が中等度の過労運転を行う挙動が存在するものであると判定することができる。ここで、第3の時間は、第2の時間よりも長いものである。運転者が目を閉じる時間が長いほど、危険の度合いが高く、車両の事故の発生確率が高いことは明らかである。
【0079】
車両がすでに異常走行状態にあるため、検出結果の危険レベルを上げてより高いレベルの対応措置を取ることができる。ここで、説明の便宜上、レベルが上げられた危険レベルを第1の危険レベルとする。第1の危険レベルに対して、第1の危険レベルが予め設定されたアラームレベルに達したか否かを判断し、達したと判断された場合、アラームを行うか、または他のスマート制御操作を実行することができる。
【0080】
例えば、軽度の過労運転の挙動について、アラームしなくてもよいが、重度の過労運転の挙動については、予め設定された危険運転状態に該当するため、アラームする。
【0081】
この実施形態において、運転者の挙動検出結果に対応する危険レベルを判定することで、車両が異常走行状態にある場合、運転者の挙動検出結果の危険レベルを第1の危険レベルに上げるとともに、第1の危険レベルが予め設定されたアラームレベルに達し場合、運転者の運転状態が予め設定された危険運転状態にあると判定する。これにより、車両がすでに異常走行状態にある場合、検出結果の危険レベルを上げて対応措置をタイムリで正確に取ることで車両走行の安全性を向上する。
【0082】
可能な一実施形態において、前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定することは、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記車両の走行状態及び前記運転者の挙動状態がいずれも異常状態であると判定されたことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたと判定することを含む。
【0083】
この実施形態において、車両の走行状態が異常状態である場合は交通事故を引き起こす可能性があり、この時に運転者の挙動状態も異常状態であると、運転者が安全運転しておらず安全リスクが高いことが考えられる。そのため、車両の走行状態及び運転者の挙動状態がいずれも異常状態である場合には、運転者が予め設定された危険運転状態にあると判定することができる。これにより、前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じてインテリジェントドライブ制御を行い、車両走行の安全性を向上する。
【0084】
可能な一実施形態において、前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することは、前記車両の走行状態情報に基づいて前記車両が異常走行状態にあることが検出されたことに応じて、前記運転領域の映像情報に基づいて前記運転者に対する挙動検出を行うことと、前記運転者の挙動検出結果が運転者の脇見運転または過労運転であると判定されたことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあると判定することと、を含む。
【0085】
ここでの運転者の脇見運転は、運転者がハンドルから手を放す、運転中に電話を掛ける、運転中に水を飲む、運転中に携帯電話を使用するなど運転から注意をそらす挙動であってもよく、過労運転は、運転者が目を長時間閉じる、あくびをするなどの挙動であってもよい。
【0086】
この実施形態において、車両の走行状態が異常状態である場合は交通事故を引き起こす可能性があり、この時に運転者の挙動検出結果が運転者の脇見運転または過労運転であると、運転者の脇見運転または過労運転によって車両が不安全な状態にあると判定することができる。そのため、車両の走行状態が異常走行状態であり、かつ運転者の挙動検出結果が運転者の脇見運転または過労運転である場合には、運転者が予め設定された危険運転状態にあると判定することができる。これにより、インテリジェントドライブ制御の介入をタイムリーに行うことで、安全性を高める。
【0087】
可能な一実施形態において、前記したインテリジェントドライブ制御を行うことは、前記車両の走行状態情報と、前記運転領域の映像情報に基づいた前記車両の運転者の挙動検出結果と、前記運転者の運転状態と、の少なくとも1つに基づいて、アラーム情報を生成することを含む。
【0088】
この実施形態において、より良いアラーム効果を達成するために、車両の走行状態情報、運転者の挙動検出結果、運転者の運転状態のうちの少なくとも1つを運転者に通知して、現在の危険運転状態のひどさの程度を運転者に認識させることができる。例えば、車両の走行状態情報が「車両が線踏みを3回連続で行った」であり、運転領域の映像情報に基づいた車両の運転者の挙動検出結果が「運転者が電話を掛けている」である場合、生成されたアラーム情報は、「線踏みを3回連続で行ったが、運転しながら電話を掛けないでください」であってもよい。アラーム情報を発する具体的な形式は、音声またはビデオであってもよいが、本開示は特に限定しない。
【0089】
この実施形態において、車両の走行状態情報、運転者の挙動検出結果及び運転者の運転状態のうちの少なくとも1つに基づいてアラーム情報を生成することで、運転者が車両の不安全状態及び現在の危険運転状態のひどさの程度を知ることができ、より良いアラーム効果を達成することができる。
【0090】
可能な一実施形態において、前記したインテリジェントドライブ制御を行うことは、前記車両走行状態及び運転者の運転状態がいずれも正常状態に戻るまで、アラーム情報を出力し続けるようにアラーム装置を制御することを含む。アラーム情報を出力し続けて運転者に継続的にアラームすることで、アラーム効果をさらに向上し、運転者状態に関する継続監視及びアラームを実現し、走行安全のさらなる向上に有利である。車両の走行状態及び運転者の運転状態がいずれも正常に戻るとアラームを停止し、不必要なアラームによる運転者への干渉を減らすことができる。
【0091】
可能な一実施形態において、前記したインテリジェントドライブ制御を行うことは、前記運転者が予め設定された時間を超えた持続時間で予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、支援運転/自動運転機能が起動するように制御する、及び/又は前記車両を減速して停車するように制御することを含む。
【0092】
運転者が予め設定された時間を超えた持続時間で予め設定された危険運転状態にあることは、運転者が長時間車両を正常に操作できないことを示す。これは、車両の走行安全に大きな影響を与え、非常に大きな安全リスクをもたらしてしまう。したがって、このような場合、支援運転/自動運転機能が起動するように制御することも車両を減速して停車するように制御することもできる。車両を減速して停車するように制御することは、支援運転/自動運転機能により実現されてもよい。
【0093】
支援運転/自動運転機能は、車両のセンサにより収集された走行センシングデータに基づいて、アクセル、制動及び方向を制御することで、車両を変化する交通状況に適応させ、アダプティブクルーズコントロール、車両を車線内に維持しながら走行させること、車両と先行車との間の追従距離を制御することなどの運転機能を実現することができる。
【0094】
この実施形態において、運転者が予め設定された時間を超えた持続時間で予め設定された危険運転状態にある場合、支援運転/自動運転機能が起動するように制御する、及び/又は前記車両を減速して停車するように制御することで、運転者が長時間車両を正常に操作できない場合に、車両の走行状態を制御することができ、車両の走行安全を向上する。
【0095】
可能な一実施形態において、前記方法は、前記車両の周囲の環境情報を取得することをさらに含み、
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することは、前記車両の周囲の環境情報、前記車両の走行状態情報及び前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することを含む。
【0096】
実際の運転シーンにおいて、車両の走行状態は、車両周囲の環境からの影響を受ける可能性がある。例えば、道路の渋滞により車両の速度が速くなったり遅くなったり、曲がった道路を走行するため車両が左右に揺れたりすることがある。したがって、判定された車両の運転者の運転状態の正確性をさらに高めるために、車両周囲の環境情報、車両の走行状態情報及び運転領域の映像情報に基づいて車両の運転者の運転状態を判定することができる。
【0097】
ここでの車両周囲の環境情報は、車両が走行している道路の道路交通情報を含んでもよく、当該道路交通情報は、車両が走行している道路の状況を表し、道路の混雑度、道路の形状、道路の種類、道路の制限速度を示す情報などのうちの少なくとも1つを含んでもよい。道路の状況は、道路の混雑度に基づいて、例えば非常に混雑、混雑、スムーズなどの複数のレベルに分けることができ、道路の形状は、曲線及び直線等の形状に分けることができ、道路の種類は、都市道路、田舎道路、高速道路などの種類に分けることができる。
【0098】
可能な一実施形態において、前記した、前記車両の周囲の環境情報を取得することは、前記車両が走行している道路の道路交通情報を取得することを含み、前記した、前記車両の周囲の環境情報、前記車両の走行状態情報及び前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することは、前記車両の走行状態情報と前記道路交通情報が予め設定された対応付け関係を満たさず、かつ前記運転領域の映像情報に基づいた前記車両の運転者の挙動検出結果が、前記運転者の挙動状態が異常状態であることを示すことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたと判定することを含む。
【0099】
道路交通情報は、車両の現在の地理的位置に基づいてナビゲーションサービスプラットフォームなどの第3者のプラットフォームにより取得することができる。
【0100】
車両周囲の環境情報及び車両の走行状態情報に基づいて、車両の走行状態情報と道路交通情報が予め設定された対応付け関係を満たしているか否かを判定することができ、車両の走行状態情報と道路交通情報が予め設定された対応付け関係を満たしていないことは、車両が異常走行状態にあることを示す。
【0101】
予め設定された対応付け関係とは、道路交通情報と、当該道路交通情報が示す道路状況において安全運転している車両の走行状態情報との間の対応付け関係である。例えば、「スムーズ」な道路状況と、車両が一定の速度で走行することとの対応付け関係、直線の道路状況と、車両の左右の揺れ幅が所定の幅閾値を超えないこととの対応付け関係、道路速度制限情報と、速度制限範囲内で走行することとの対応付け関係のうちの少なくとも1種を含んでもよい。
【0102】
それに応じて、車両の走行状態情報と道路交通情報が予め設定された対応付け関係を満たしていないことは、例えば、直線道路区間で車両の左右の揺れ幅が所定の幅閾値に達したこと、交通の流れがスムーズな道路区間で車両が走行する速度が速かったり遅かったりする場合、車両が速度超過を起こしている場合等を含んでもよい。これらの場合の全ては、車両が異常走行状態にあることを示す。
【0103】
このように、車両が異常走行状態にあり、かつ運転者の挙動状態が異常状態である場合に、運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたと判定することができる。これにより、判定された運転者の運転状態の正確性を高め、車両運転の安全性をさらに向上する。
【0104】
選択可能な一実施形態において、前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定することは、取得された前記車両の走行状態情報及び運転領域の映像情報を、トレーニングされたニューラルネットワークに入力し、前記ニューラルネットワークを介して前記車両の運転者の運転状態を判定することを含む。当該実施形態において、ニューラルネットワークにより車両運転者の運転状態を判定することで運転状態を判定する正確性及び速度を向上することができる。また、ニューラルネットワークは、予めトレーニングして配置することができるため、データサイズが大きい画像またはビデオストリームの検出を迅速に実現できるから、リアルタイムな運転シーンのインテリジェントドライブ制御に適応することができる。
【0105】
以下に、本開示の実施例に係る1つの応用シーンを説明する。この応用シーンにおいて、DMSカメラにより運転領域の映像情報を収集し、プロセッサがDMSカメラから運転領域の映像情報を取得し、運転領域の映像情報に基づいて車両の運転者に対する挙動検出を行って、挙動検出結果を得ることができる。また、ADASカメラにより車室外部の映像情報を収集し、プロセッサがADASカメラから車室外部の映像情報を取得し、車両の走行状態情報を判定することができる。判定された車両の走行状態情報が「車両が線踏みを連続3回で行った」であり、車両の運転者に対する挙動検出結果が「運転者が電話を掛けている」である場合、「線踏みを3回連続で行ったが、運転しながら電話を掛けないでください」という音声アラーム情報を生成して音声放送する。
【0106】
本開示で言及される上記各方法の実施例は、原理と論理に違反しない限り、相互に組み合わせて実施例を形成することができることが理解すべきである。紙数に限りがあるので、本開示では詳細な説明を省略する。当業者であれば、具体的な実施形態に係る上記の方法では、各ステップの実行順序がその機能と内部の論理によって具体的に決定されることが理解すべきである。
【0107】
なお、本開示では、インテリジェントドライブ制御装置、電子機器、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、プログラムがさらに提供される。これらはいずれも本開示に係るインテリジェントドライブ制御方法のいずれか1つを実現するために利用できる。対応する技術的手段と説明は、方法の対応する記載を参照すればよく、詳細な説明を省略する。
【0108】
図2は、本開示の実施例に係るインテリジェントドライブ制御装置のブロック図を示す。図2に示すように、前記装置は、
車両の走行状態情報を取得するための第1の取得モジュール21と、
前記車両の運転領域の映像情報を取得するための第2の取得モジュール22と、
前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定するための運転状態判定モジュール23と、
前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うための制御モジュール24と、を含む。
【0109】
可能な一実施形態において、前記運転状態判定モジュール23は、第1の運転状態判定サブモジュールと、第2の運転状態判定サブモジュールとを含み、
前記第1の運転状態判定サブモジュールは、前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者に対する挙動検出を行い、
前記第2の運転状態判定サブモジュールは、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定する。
【0110】
可能な一実施形態において、前記第1の運転状態判定サブモジュールは、前記運転者の挙動検出結果に対応する危険レベルを判定し、
前記第2の運転状態判定サブモジュールは、
前記車両の走行状態情報に基づいて前記車両が異常走行状態にあると判定されたことに応じて、前記運転者の挙動検出結果の危険レベルを第1の危険レベルに上げ、
前記第1の危険レベルが予め設定されたアラームレベルに達したと判定されたことに応じて、前記運転者の運転状態が予め設定された危険運転状態にあると判定する。
【0111】
可能な一実施形態において、前記第2の運転状態判定サブモジュールは、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記車両の走行状態及び前記運転者の挙動状態がいずれも異常状態であると判定されたことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたと判定する。
【0112】
可能な一実施形態において、前記運転状態判定モジュール23は、第3の運転状態判定サブモジュールと、第4の運転状態判定サブモジュールとを含み、
前記第3の運転状態判定サブモジュールは、前記車両の走行状態情報に基づいて前記車両が異常走行状態にあることが検出されたことに応じて、前記運転領域の映像情報に基づいて前記運転者に対する挙動検出を行い、
前記第4の運転状態判定サブモジュールは、前記運転者の挙動検出結果が運転者の脇見運転または過労運転であると判定されることに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあると判定する。
【0113】
可能な一実施形態において、前記車両の異常走行状態は、
車両の第1の設定時間内における線踏み回数が所定の線踏み回数閾値に達したことと、車両の左右の揺れ幅が所定の幅閾値に達したことと、車両の通行が道路標識または交通信号機の指示に従わなかったことと、車両の速度が所定の速度閾値を超えたことと、の少なくとも1つを含む。
【0114】
可能な一実施形態において、前記制御モジュール24は、
前記車両の走行状態情報と、
前記運転領域の映像情報に基づいた前記車両の運転者の挙動検出結果と、
前記運転者の運転状態と、の少なくとも1つに基づいて、アラーム情報を生成する。
【0115】
可能な一実施形態において、前記制御モジュール24は、前記車両走行状態及び運転者の運転状態がいずれも正常状態に戻るまで、アラーム情報を出力し続けるようにアラーム装置を制御する。
【0116】
可能な一実施形態において、前記制御モジュール24は、前記運転者が予め設定された時間を超えた持続時間で予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、支援運転/自動運転機能が起動するように制御する、及び/又は前記車両を減速して停車するように制御する。
【0117】
可能な一実施形態において、前記装置は、
前記車両の周囲の環境情報を取得する第3の取得モジュールをさらに含み、
前記運転状態判定モジュール23は、前記車両の周囲の環境情報、前記車両の走行状態情報及び前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定する。
【0118】
可能な一実施形態において、前記環境情報は、道路交通情報を含み、
前記第3の取得モジュールは、前記車両が走行している道路の道路交通情報を取得し、
前記運転状態判定モジュールは、前記車両の走行状態情報と前記道路交通情報が予め設定された対応付け関係を満たさず、かつ前記運転領域の映像情報に基づいた前記車両の運転者の挙動検出結果が、前記運転者の挙動状態が異常状態であることを示すことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたと判定する。
【0119】
実施可能な一形態において、前記第1の取得モジュール21は、センシングデータ取得サブモジュールと、走行状態情報判定サブモジュールとを含み、
前記センシングデータ取得サブモジュールは、車両の先進運転支援システムにより収集された映像情報、車両のドライブレコーダーにより収集された映像情報、車両の速度センサによって検知された速度情報の少なくとも1つを含む走行センシングデータを取得し、
前記走行状態情報判定サブモジュールは、前記走行センシングデータに基づいて、前記車両の走行状態情報を判定する。
【0120】
可能な一実施形態において、前記運転状態判定モジュール23は、取得された前記車両の走行状態情報及び運転領域の映像情報を、トレーニングされたニューラルネットワークに入力し、前記ニューラルネットワークを介して前記車両の運転者の運転状態を判定する。
【0121】
いくつかの実施例では、本開示の実施例に係る装置が備える機能又はモジュールは、上述した方法の実施例に説明される方法を実行するために利用でき、その具体的な実現について、上述した方法の実施例の説明を参照すればよく、簡素化のために、ここで詳細な説明を省略する。
【0122】
本開示の実施例では、
車両の運転領域の映像情報を収集するための第1のセンサと、
車両の走行状態情報を取得し、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定し、前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うためのコントローラと、を含む車両がさらに提供される。
【0123】
本実施例の車両は、車両の走行状態と運転領域の映像情報を組みわせて車両の運転者の運転状態を判定することで、判定された運転者の運転状態の正確性を高める。
【0124】
いくつかの可能な実施形態では、車両は、走行センシングデータを収集するための第2のセンサをさらに含み、前記コントローラは、前記走行センシングデータに基づいて前記車両の走行状態情報を取得する。これにより、車両の異なるデータを検知するためのセンサにより運転状態の正確な検出を実現している。
【0125】
本開示の実施例では、コンピュータプログラム命令が記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行されると、上記のインテリジェントドライブ制御方法を実現するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体がさらに提供される。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、揮発性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であってもよく、または不揮発性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であってもよい。
【0126】
本開示の実施例では、プロセッサと、プロセッサにより実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された命令を呼び出して上記のインテリジェントドライブ制御方法を実行するように構成される電子機器がさらに提供される。
【0127】
本開示の実施例では、コンピュータ読み取り可能なコードを含むコンピュータプログラム製品であって、当該コンピュータ読み取り可能なコードは機器において動作すると、機器のプロセッサに上述したいずれかの実施例に係るインテリジェントドライブ制御方法を実現するための命令を実行させるコンピュータプログラム製品がさらに提供される。
【0128】
本開示の実施例では、コンピュータ読み取り可能な命令が記憶されているコンピュータプログラム製品であって、命令は実行されると、コンピュータに上述したいずれかの実施例に係るインテリジェントドライブ制御方法の動作を実行させる別のコンピュータプログラム製品がさらに提供される。
【0129】
電子機器は、端末、サーバ又は他の形態の機器として提供されてもよい。
【0130】
図3は、本開示の実施例に係る電子機器800のブロック図を示す。例えば、電子機器800は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージ送受信機器、ゲームコンソール、タブレット型機器、医療機器、フィットネス機器、パーソナル・デジタル・アシスタント等の端末であってもよい。
【0131】
図3を参照すると、電子機器800は、処理コンポーネント802、メモリ804、電源コンポーネント806、マルチメディアコンポーネント808、オーディオコンポーネント810、入力/出力(I/O)のインタフェース812、センサコンポーネント814、および通信コンポーネント816のうちの一つ以上を含んでもよい。
【0132】
処理コンポーネント802は通常、電子機器800の全体的な動作、例えば表示、電話の呼び出し、データ通信、カメラ動作および記録動作に関連する動作を制御する。処理コンポーネント802は、上記方法の全てまたは一部のステップを実行するために、命令を実行する一つ以上のプロセッサ820を含んでもよい。また、処理コンポーネント802は、他のコンポーネントとのインタラクションのための一つ以上のモジュールを含んでもよい。例えば、処理コンポーネント802は、マルチメディアコンポーネント808とのインタラクションのために、マルチメディアモジュールを含んでもよい。
【0133】
メモリ804は電子機器800での動作をサポートするための様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータは、例として、電子機器800において操作するあらゆるアプリケーションプログラムまたは方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、ピクチャー、ビデオなどを含む。メモリ804は、例えば静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスクまたは光ディスクなどの様々なタイプの揮発性または不揮発性記憶装置またはそれらの組み合わせによって実現できる。
【0134】
電源コンポーネント806は電子機器800の各コンポーネントに電力を供給する。電源コンポーネント806は電源管理システム、一つ以上の電源、および電子機器800のための電力生成、管理および配分に関連する他のコンポーネントを含んでもよい。
【0135】
マルチメディアコンポーネント808は前記電子機器800とユーザとの間で出力インタフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施例では、スクリーンは液晶ディスプレイ(LCD)およびタッチパネル(TP)を含んでもよい。スクリーンがタッチパネルを含む場合、ユーザからの入力信号を受信するタッチスクリーンとして実現してもよい。タッチパネルは、タッチ、スライドおよびタッチパネルでのジェスチャーを検知するように、一つ以上のタッチセンサを含む。前記タッチセンサはタッチまたはスライド動きの境界を検知するのみならず、前記タッチまたはスライド操作に関連する持続時間および圧力を検出するようにしてもよい。いくつかの実施例では、マルチメディアコンポーネント808は前面カメラおよび/または背面カメラを含む。電子機器800が動作モード、例えば撮影モードまたは撮像モードになる場合、前面カメラおよび/または背面カメラは外部のマルチメディアデータを受信するようにしてもよい。各前面カメラおよび背面カメラは、固定された光学レンズ系、または焦点距離および光学ズーム能力を有するものであってもよい。
【0136】
オーディオコンポーネント810はオーディオ信号を出力および/または入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント810は、一つのマイク(MIC)を含み、マイク(MIC)は、電子機器800が動作モード、例えば呼び出しモード、記録モードおよび音声認識モードになる場合、外部のオーディオ信号を受信するように構成される。受信されたオーディオ信号はさらにメモリ804に記憶されるか、または通信コンポーネント816を介して送信されてもよい。いくつかの実施例では、オーディオコンポーネント810はさらに、オーディオ信号を出力するためのスピーカーを含む。
【0137】
I/Oインタフェース812は処理コンポーネント802と周辺インタフェースモジュールとの間でインタフェースを提供し、上記周辺インタフェースモジュールはキーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンはホームボタン、音量ボタン、スタートボタンおよびロックボタンを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0138】
センサコンポーネント814は電子機器800の各方面の状態評価のために一つ以上のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント814は電子機器800のオン/オフ状態、例えば電子機器800の表示装置およびキーパッドのようなコンポーネントの相対的位置決めを検出でき、センサコンポーネント814はさらに、電子機器800または電子機器800のあるコンポーネントの位置の変化、ユーザと電子機器800との接触の有無、電子機器800の方位または加減速および電子機器800の温度変化を検出できる。センサコンポーネント814は、いかなる物理的接触もない場合に近傍の物体の存在を検出するように構成される近接センサを含んでもよい。センサコンポーネント814はさらに、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)または電荷結合素子(CCD)イメージセンサのような、イメージングアプリケーションにおいて使用するための光センサを含んでもよい。いくつかの実施例では、該センサコンポーネント814はさらに、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサまたは温度センサを含んでもよい。
【0139】
通信コンポーネント816は電子機器800と他の機器との有線または無線通信を実現するように構成される。電子機器800は通信規格に基づく無線ネットワーク、例えば無線ネットワーク(WiFi)、第2世代移動通信技術(2G)または第3世代移動通信技術(3G)、またはそれらの組み合わせにアクセスできる。一例示的実施例では、通信コンポーネント816は放送チャネルを介して外部の放送管理システムからの放送信号または放送関連情報を受信する。一例示的実施例では、前記通信コンポーネント816はさらに、近距離通信を促進させるために、近距離無線通信(NFC)モジュールを含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT)技術および他の技術によって実現できる。
【0140】
例示的な実施例では、電子機器800は一つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタルシグナルプロセッサ(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサまたは他の電子要素によって実現され、上記方法を実行するために用いられることができる。
【0141】
例示的な実施例では、さらに、不揮発性コンピュータ読み取り可能記憶媒体、例えばコンピュータプログラム命令を含むメモリ804が提供され、上記コンピュータプログラム命令は、電子機器800のプロセッサ820によって実行されと、上記方法を実行させることができる。
【0142】
図4は、本開示の実施例に係る電子機器1900のブロック図を示す。例えば、電子機器1900はサーバとして提供されてもよい。図4を参照すると、電子機器1900は、一つ以上のプロセッサを含む処理コンポーネント1922、および、処理コンポーネント1922によって実行可能な命令例えばアプリケーションプログラムを記憶するための、メモリ1932を代表とするメモリ資源を含む。メモリ1932に記憶されているアプリケーションプログラムは、それぞれが1つの命令群に対応する一つ以上のモジュールを含んでもよい。また、処理コンポーネント1922は命令を実行することによって上記方法を実行するように構成される。
【0143】
電子機器1900はさらに、電子機器1900の電源管理を実行するように構成される電源コンポーネント1926と、電子機器1900をネットワークに接続するように構成される有線又は無線ネットワークインタフェース1950と、入力/出力(I/O)インタフェース1958とを含んでもよい。電子機器1900は、メモリ1932に記憶されたオペレーティングシステム、例えばMicrosoftサーバーオペレーティングシステム(Windows Server(登録商標))、Appleからのグラフィカルユーザーインタフェースのオペレーティングシステム(Mac OS X(登録商標))、マルチユーザー・マルチプロセスのコンピューターオペレーティングシステム(Unix(登録商標))、フリーでオープンソースのUnixライクなオペレーティングシステム(Linux(登録商標))、オープンソースコードのUnixライクなオペレーティングシステム(FreeBSD(登録商標))または類似するものに基づいて動作できる。
【0144】
例示的な実施例では、さらに、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータプログラム命令を含むメモリ1932が提供され、上記コンピュータプログラム命令は、電子機器1900の処理コンポーネント1922によって実行されと、上記方法を実行させることができる。
【0145】
本開示は、システム、方法および/またはコンピュータプログラム製品であってもよい。コンピュータプログラム製品は、プロセッサに本開示の各方面を実現させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令が有しているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含んでもよい。
【0146】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令実行機器に使用される命令を保存および記憶可能な有形装置であってもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、電気記憶装置、磁気記憶装置、光記憶装置、電磁記憶装置、半導体記憶装置、または上記の任意の適当な組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のさらに具体的な例(非網羅的リスト)としては、携帯型コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、携帯型コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、例えば命令が記憶されているせん孔カードまたはスロット内突起構造のような機械的符号化装置、および上記の任意の適当な組み合わせを含む。ここで使用されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、瞬時信号自体、例えば無線電波または他の自由に伝播される電磁波、導波路または他の伝送媒体を経由して伝播される電磁波(例えば、光ファイバーケーブルを通過するパルス光)、または電線を経由して伝送される電気信号と解釈されるものではない。
【0147】
ここで記述したコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体から各計算/処理機器にダウンロードされてもよいし、またはネットワーク、例えばインターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワークおよび/または無線ネットワークを介して外部のコンピュータまたは外部記憶装置にダウンロードされてもよい。ネットワークは銅伝送ケーブル、光ファイバー伝送、無線伝送、ルーター、ファイアウォール、交換機、ゲートウェイコンピュータおよび/またはエッジサーバを含んでもよい。各計算/処理機器内のネットワークアダプタカードまたはネットワークインタフェースはネットワークからコンピュータ読み取り可能なプログラム命令を受信し、該コンピュータ読み取り可能なプログラム命令を転送し、各計算/処理機器内のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶させる。
【0148】
本開示の動作を実行するためのコンピュータプログラム命令はアセンブリ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械語命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」言語または類似するプログラミング言語などの一般的な手続き型プログラミング言語を含める一つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれたソースコードまたは目標コードであってもよい。コンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、完全にユーザのコンピュータにおいて実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータにおいて実行されてもよく、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータにおいてかつ部分的にリモートコンピュータにおいて実行されてもよく、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバにおいて実行されてもよい。リモートコンピュータに関与する場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを経由してユーザのコンピュータに接続されてもよく、または、(例えばインターネットサービスプロバイダを利用してインターネットを経由して)外部コンピュータに接続されてもよい。いくつかの実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラム命令の状態情報を利用して、例えばプログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)またはプログラマブル論理アレイ(PLA)などの電子回路をパーソナライズし、該電子回路によりコンピュータ読み取り可能なプログラム命令を実行することににより、本開示の各方面を実現するようにしてもよい。
【0149】
ここで本開示の実施例に係る方法、装置(システム)およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照しながら本開示の各態様を説明したが、フローチャートおよび/またはブロック図の各ブロックおよびフローチャートおよび/またはブロック図の各ブロックの組み合わせは、いずれもコンピュータ読み取り可能なプログラム命令によって実現できることを理解すべきである。
【0150】
これらのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサへ提供され、これらの命令がコンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図の一つ以上のブロックにおいて指定された機能/動作を実現ように、装置を製造してもよい。これらのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶され、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置および/または他の機器を特定の方式で動作させるようにしてもよい。これにより、命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、フローチャートおよび/またはブロック図の一つ以上のブロックにおいて指定された機能/動作の各方面を実現する命令を有する製品を含む。
【0151】
コンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他の機器にロードされ、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置または他の機器に一連の動作ステップを実行させることにより、コンピュータにより実施なプロセスを生成するようにしてもよい。このようにして、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他の機器において実行される命令により、フローチャートおよび/またはブロック図の一つ以上のブロックにおいて指定された機能/動作を実現する。
【0152】
図面のうちフローチャートおよびブロック図は、本開示の複数の実施例に係るシステム、方法およびコンピュータプログラム製品の実現可能なシステムアーキテクチャ、機能および動作を示す。この点では、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは一つのモジュール、プログラムセグメントまたは命令の一部分を代表することができ、前記モジュール、プログラムセグメントまたは命令の一部分は指定された論理機能を実現するための一つ以上の実行可能命令を含む。いくつかの代替としての実現形態では、ブロックに表記される機能は、図面に付した順序と異なって実現してもよい。例えば、連続的な二つのブロックは実質的に並列に実行してもよく、また、係る機能によって、逆な順序で実行してもよい。なお、ブロック図および/またはフローチャートにおける各ブロック、およびブロック図および/またはフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、指定される機能または動作を実行するハードウェアに基づく専用システムによって実現してもよいし、または専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実現してもよいことにも注意すべきである。
【0153】
当該コンピュータプログラム製品は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせによって具体的に実現できる。選択可能的な一実施例では、前記コンピュータプログラム製品はコンピュータ記憶媒体として具現化される。選択可能的な別の実施例では、コンピュータプログラム製品はソフトウェア製品、例えば、ソフトウェア開発キット(Software Development Kit、略称SDK)等として具現化される。
【0154】
以上、本開示の各実施例を記述したが、上記説明は例示的なものに過ぎず、網羅的なものではなく、かつ披露された各実施例に限定されるものでもない。当業者にとって、説明された各実施例の範囲および精神から逸脱することなく、様々な修正および変更が自明である。本明細書に選ばれた用語は、各実施例の原理、実際の適用または既存技術に対する改善を好適に解釈するか、または他の当業者に本文に披露された各実施例を理解させるためのものである。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-03-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行状態情報を取得すること、
前記車両の運転領域の映像情報を取得することと、
前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定することと、
前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うことと、を含むことを特徴とするインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項2】
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者に対する挙動検出を行うことと、
前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定することと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項3】
前記した、前記車両の運転者に対する挙動検出を行うことは、
前記運転者の挙動検出結果に対応する危険レベルを判定することを含み、
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の走行状態情報に基づいて前記車両が異常走行状態にあると判定されたことに応じて、前記運転者の挙動検出結果の危険レベルを第1の危険レベルに上げることと、
前記第1の危険レベルが予め設定されたアラームレベルに達したと判定されたことに応じて、前記運転者の運転状態が予め設定された危険運転状態にあると判定することと、を含むことを特徴とする請求項2に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項4】
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の走行状態情報と前記運転者の挙動検出結果に基づいて前記車両の走行状態及び前記運転者の挙動状態がいずれも異常状態であると判定されたことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたと判定することと、
前記車両の走行状態情報に基づいて前記車両が異常走行状態にあることが検出されたことに応じて、前記運転領域の映像情報に基づいて前記運転者に対する挙動検出を行い、前記運転者の挙動検出結果が運転者の脇見運転または過労運転であると判定されたことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあると判定することと、の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項2に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項5】
前記車両の異常走行状態は、
車両の第1の設定時間内における線踏み回数が所定の線踏み回数閾値に達したことと、車両の左右の揺れ幅が所定の幅閾値に達したことと、車両の通行が道路標識または交通信号機の指示に従わなかったことと、車両の速度が所定の速度閾値を超えたことと、の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項6】
前記したインテリジェントドライブ制御を行うことは、
前記車両の走行状態情報と、
前記運転領域の映像情報に基づいた前記車両の運転者の挙動検出結果と、
前記運転者の運転状態と、の少なくとも1つに基づいて、アラーム情報を生成することを含み、又は、
前記したインテリジェントドライブ制御を行うことは、
前記車両走行状態及び運転者の運転状態がいずれも正常状態に戻るまで、アラーム情報を出力し続けるようにアラーム装置を制御することと、
前記運転者が予め設定された時間を超えた持続時間で予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、支援運転/自動運転機能が起動するように制御する、及び/又は前記車両を減速して停車するように制御すること、の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項7】
前記車両の周囲の環境情報を取得することをさらに含み、
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の周囲の環境情報、前記車両の走行状態情報及び前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することを含むことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項8】
前記環境情報は、道路交通情報を含み、
前記した、前記車両の周囲の環境情報を取得することは、前記車両が走行している道路の道路交通情報を取得することを含み、
前記した、前記車両の周囲の環境情報、前記車両の走行状態情報及び前記運転領域の映像情報に基づいて前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
前記車両の走行状態情報と前記道路交通情報が予め設定された対応付け関係を満たさず、かつ前記運転領域の映像情報に基づいた前記車両の運転者の挙動検出結果が、前記運転者の挙動状態が異常状態であることを示すことに応じて、前記運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたと判定することを含むことを特徴とする請求項に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項9】
前記した、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定することは、
取得された前記車両の走行状態情報及び運転領域の映像情報を、トレーニングされたニューラルネットワークに入力し、前記ニューラルネットワークを介して前記車両の運転者の運転状態を判定することを含むことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法。
【請求項10】
車両の走行状態情報を取得するための第1の取得モジュールと、
前記車両の運転領域の映像情報を取得するための第2の取得モジュールと、
前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定するための運転状態判定モジュールと、
前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うための制御モジュールと、を含むことを特徴とするインテリジェントドライブ制御装置。
【請求項11】
車両の運転領域の映像情報を収集するための第1のセンサと、
車両の走行状態情報を取得し、前記車両の走行状態情報と前記運転領域の映像情報に基づいて、前記車両の運転者の運転状態を判定し、前記車両の運転者が予め設定された危険運転状態にあることが検出されたことに応じて、インテリジェントドライブ制御を行うためのコントローラと、を含むことを特徴とする車両。
【請求項12】
走行センシングデータを収集するための第2のセンサをさらに含み、
前記コントローラは、前記走行センシングデータに基づいて前記車両の走行状態情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の車両。
【請求項13】
プロセッサと、
プロセッサにより実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された命令を呼び出して、請求項1~の何れか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法を実行するように構成されることを特徴とする電子機器。
【請求項14】
コンピュータプログラム命令が記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行されると、請求項1~の何れか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法を実現する、ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項15】
コンピュータ読み取り可能なコードを含み、前記コンピュータ読み取り可能なコードが電子機器において稼働すると、前記電子機器のプロセッサに請求項1~の何れか1項に記載のインテリジェントドライブ制御方法を実現するための命令を実行させるコンピュータプログラム。
【国際調査報告】