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特表2023-543020眼の混濁のレーザー治療のためのアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-12
(54)【発明の名称】眼の混濁のレーザー治療のためのアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/008 20060101AFI20231004BHJP
【FI】
A61F9/008 120E
A61F9/008 140
A61F9/008 130
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519107
(86)(22)【出願日】2021-09-24
(85)【翻訳文提出日】2023-05-12
(86)【国際出願番号】 EP2021076319
(87)【国際公開番号】W WO2022063961
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】102020212084.6
(32)【優先日】2020-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502303382
【氏名又は名称】カール ツアイス メディテック アクチエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ハッカー、マルティン
(72)【発明者】
【氏名】グラツケ、アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】メルケル、シュテファン
(57)【要約】
眼の混濁のレーザー治療のためのアセンブリは、眼球構造に関する深さ情報を取得するための測定システムと、レーザーシステムと、視線追跡ユニットと、表示ユニットと、制御および処理ユニットとからなる。本発明によれば、制御および処理ユニットは、深さプロファイルから、レーザー焦点の深さに対する眼球構造の深さを決定し、特に網膜および水晶体嚢については、レーザー治療のためのブロックゾーンを決定するように構成される。さらに、制御および処理ユニットは、少なくとも網膜および水晶体嚢のブロックゾーンならびにレーザー焦点に対して、それぞれの場合に眼内の特定の深さに対応する特性を有する少なくとも1つのタグを生成し、これらのタグを表示ユニット上に表示し、それらをライブ画像と重ね合わせるように構成される。本発明は、眼の混濁のレーザー治療のための部分的に自動化された治療装置であって、眼の二次元像が測定システムからの三次元撮像と組み合わされる治療装置に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼の混濁のレーザー治療のための装置であって、
眼組織に関する深さ情報を取得するための測定システムと、前記測定システムとレーザーシステムとを結合するための光学要素を備えるレーザーシステムと、視線追跡ユニットと、表示ユニットと、制御および処理ユニットとを備える装置において、前記測定システムは、眼組織に関する深さ情報を深さプロファイルの形態で利用可能にするように構成され、前記レーザーシステムは、眼の混濁を粉砕するように構成され、前記視線追跡ユニットは、軸上の眼球運動を検出するように構成され、前記表示ユニットは、眼の少なくとも1つの2D画像表現をライブ画像として表示するように構成され、前記制御および処理ユニットは、前記深さプロファイルから、レーザー焦点の深さに対する眼組織の深さを決定するとともに、レーザー治療に関する除外ゾーン(特に、網膜および水晶体嚢に関する除外ゾーン)を決定するように構成され、
前記制御および処理ユニットは、網膜及び水晶体嚢の前記除外ゾーンならびに前記レーザー焦点の少なくとも各々に対して少なくとも1つのマーカを生成するようにさらに構成され、前記マーカの特性は、これらのマーカを前記表示ユニット上に表示し、かつこれらを前記ライブ画像上に重ね合わせるために、眼内の個々の深さに対応していることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記制御および処理ユニットは、前記レーザー焦点の深さに対する眼の混濁の深さを決定し、前記レーザー焦点に対する眼の混濁の相対位置に関する複数のマーカを生成し、これらのマーカを前記表示ユニット上に表示するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記制御および処理ユニットは、生成されるマーカの特性を、色、形状、深さの数値に関して(好ましくは、マーカのサイズに関して)変化させるように構成されることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記制御および処理ユニットは、網膜、水晶体嚢、水晶体、レーザー焦点、眼の混濁に対する深さ依存サイズを有する複数のマーカを生成するように構成され、前記複数のマーカは、横方向レーザー焦点位置の周囲に(好ましくは、横方向レーザー焦点位置を中心に)配置されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記視線追跡ユニットは、軸上の眼球運動を補正するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
1つの2D画像表現は、5Hz(好ましくは、10Hz、特に好ましくは、20Hz)のリフレッシュレート、および200ms未満(好ましくは、100ms未満、特に好ましくは、35ms未満)の待ち時間を有するライブ画像として表示される眼の後部のen face画像表現であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
眼の深さ情報を取得するための前記測定システムがOCDRシステムであることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
眼の前方領域(好ましくは、水晶体嚢、水晶体、または角膜の前面もしくは後面)が、前記視線追跡ユニットの基準として機能することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
コンタクトレンズまたはレーザー治療によって硝子体内に配置された基準マークが、前記視線追跡ユニットの基準として機能することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
OCDRシステムは、Aスキャンを記録するように構成され、眼底の記録を行うための画像記録ユニットが設けられ、眼底に対するOCDR測定ビームの位置は、較正によって分かることを特徴とする、請求項1および6に記載の装置。
【請求項11】
OCTシステムは、3Dボリュームスキャンを記録するように構成され、前記視線追跡ユニットは、前記3Dボリュームスキャンの記録中に検出された眼球運動を補正するように構成されることを特徴とする、請求項1および6に記載の装置。
【請求項12】
前記表示ユニットは、さらなる画像表現(特に、眼の深さ情報を有するスキャンおよび/または現在の設定および/または操作要素の外観)を表示するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記表示ユニットがタッチスクリーンであることを特徴とする、請求項1および11に記載の装置。
【請求項14】
前記制御および処理ユニットは、網膜及び水晶体嚢の前記除外ゾーン及び前記レーザー焦点に対して生成された前記マーカを前記表示ユニット上に表示し、これらをスキャン上に重ね合わせるように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記制御および処理ユニットは、網膜ランドマーク(特に、中心窩、黄斑、視神経乳頭または血管)を位置特定し、前記網膜ランドマークに対するマーカを生成するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記制御および処理ユニットによって生成される前記マーカは、色および/または構造に関して異なることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項17】
レーザースポットのために前記制御および処理ユニットによって生成される前記マーカは、前記レーザースポットが前記除外ゾーン又は網膜ランドマークのうちの1つに接近すると、前記マーカの色及び/又は構造を変化させることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記制御および処理ユニットは、前記レーザーシステムが前記除外ゾーンまたは網膜ランドマークのうちの1つに接近したときに、音響的および/または光学的にオペレータに警告するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記制御および処理ユニットは、前記レーザーシステムが前記除外ゾーン又は網膜ランドマークのうちの1つに接近又は進入した場合に、前記レーザーシステムをオフにするように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記制御および処理ユニットは、2つの除外ゾーン及び網膜ランドマークに接近したときに、前記レーザーシステムをオフに切り替えるための異なる許容範囲を割り当てることができるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
硝子体混濁のレーザービトレオライシスのための装置がスリットランプに組み込まれていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼の混濁のレーザー治療のための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
硝子体は、水晶体と網膜との間の眼球内部にある、通常は透明なゲル状の物質からなる。若年者では、硝子体は完全に透明であり、かつ網膜と接触している。硝子体は一生涯の間に液状化して、次第に網膜から剥離するが、これは後部硝子体剥離と呼ばれる。これは、通常50歳以降に発生する正常な加齢現象である。剥離した硝子体成分は眼球内部に集まり、硝子体の骨格物質および集団が患者に対して可視状態となる。それらは視野を横切って移動することもあるため、飛蚊症とも呼ばれる。飛蚊症の原因として、硝子体剥離後の硝子体の後部側にも膜状の構造物が存在することが多く、硝子体剥離時に網膜損傷が生じた場合には、血液の残骸が存在することさえもある。稀な場合には、飛蚊症は、代謝障害がある場合、硝子体内に結晶様沈殿物として存在することもある。
【0003】
飛蚊症は、通常、病理学的原因を有していない場合であっても、一般的に想定されているほど無害ではない。その理由は、それらは、影響を受ける当事者の生活の質および作業の生産力を損なう可能性、時には著しく損なう可能性があるからである。
【0004】
この混濁は、例えば、コンピュータで作業するとき、読書するとき、または青空または雪を見るときなど、特に明るい背景に対して知覚され、視覚機能を阻害する。読書時の読書の動きの結果として中心視野に入ったり出たりする飛蚊症は、特に厄介であり得る。
【0005】
これらはしばしば「飛翔ブヨ」の形態を有するため、これらは、仏語に由来する専門用語「飛行ハエ(mouches volantes)」を使用して説明される。しかしながら、混濁はまた、例えば、枝状、環状、または星状など様々は形状を取り得るか、または点群として存在する場合もある。以下の説明では、治療対象となる硝子体混濁の種類または形態に関係なく、「浮遊物」という用語を治療対象となる硝子体混濁に対して使用する。
【0006】
一般に、浮遊物は、免疫系がこれらを異常として認識せず、従って、これらを破壊しないので、治療なしでは消失しない。しかしながら、影響を受ける当事者は、それらを無視したりまたは見過ごしたりすることはほとんどできない。網膜出血後の残留血液によって引き起こされるなどの、特定の種類の浮遊物は、たとえ数週間または数か月かかったとしても、再び体内に部分的に吸収される。
【0007】
硝子体切除術として知られているものでは、切削工具を使用して眼を切開した後に、硝子体が部分的に(コア硝子体切除術)または完全に粉砕され、吸引され、除去される。このような介入は、網膜剥離または網膜上膜剥離の場合に日常的に実施されるが、通常、局所的な硝子体混濁を除去するためには不釣り合いな治療法であると考えられている。さらに、硝子体切除術は侵襲的であり、診療所に入院する必要があり、外科的介入に関連するリスク、特に、白内障を頻繁に引き起こし、まれに網膜剥離、ごくまれに眼内炎を引き起こす可能性がある。
【0008】
所謂レーザービトレオライシス(独語:Laser-Vitreolyse、英語:laser vitreolysis)は、現在、低リスクの代替治療法として提供されている。レーザービトレオライシスは、眼を切開することなく、硝子体混濁を霧状化または蒸発させることができる、穏当で、低リスクおよび無痛のレーザー治療である。
【0009】
レーザービトレオライシスでは、焦点領域における高いレーザー強度により、硝子体混濁での光学破壊または光破壊を得るために、短いレーザー光パルスが硝子体混濁に照射される。浮遊物およびこれらを取り囲む硝子体は、レーザーエネルギーを吸収し、切断または膨張レーザープラズマが形成され、その結果、浮遊物は蒸発および/または粉砕され、結果として溶解することができる。治療はほとんど痛みを引き起こさず、感染のリスクがない。レーザービトレオライシスは、重要で敏感な眼組織、例えば、水晶体嚢、水晶体、または網膜領域(特に、黄斑)がレーザーによって損傷を受けないことを保証することが可能である場合、煩わしい硝子体混濁の穏当な治療のための安全な方法を提供する。
【0010】
しかしながら、治療の成功は浮遊物の種類によって異なる。治療は、所謂ワイスリングの場合に特に有効である。組織束を切断し、邪魔な影の原因となる組織塊を根絶することができる。
【0011】
飛蚊症は、過去30年以上の間、YAGレーザー(特に1064nmのNd:YAGなど)で治療されてきた(非特許文献1)。しかしながら、現在のハイエンドデバイスが使用される場合であっても、硝子体の最前部領域のみが、正確かつ確実に標的化して治療され得る。これらのレーザーは、より深い硝子体領域では十分に正確ではない。しかしながら、ほとんどの硝子体混濁は、後部硝子体剥離の結果であることが多いので、その部分で発見される。YAGレーザーは、緑内障疾患における虹彩切開術のため、および白内障後治療のために、即ち人工水晶体移植時に細胞の過剰増殖の結果として生じる混濁または白内障後膜さえも除去するために、眼科においてしばしば使用される。緑色範囲(532nm)のレーザー放射を有する周波数倍増YAGレーザーは、例えば、出血または網膜剥離の場合の網膜凝固にも使用される。YAGレーザーは、白内障手術における水晶体超音波吸引術、即ち濁って硬化した自然水晶体の液状化のためにもあまり頻繁には使用されない。しかしながら、この場合、これは、2940nmの波長およびより高い水または組織の吸収率を有するEr:YAGレーザーである傾向があり、ミラーガイドを備えた内視鏡レーザーの導入によって眼に困難な方法で導入されなければならないことが多い。
【0012】
既知の従来技術によれば、眼の組織、特に硝子体においてレーザー手術を行うための多数の解決策が既に存在する。
従って、特許文献1は、組織、特に眼の硝子体内の組織に対するフェムト秒レーザー手術のための装置および方法を記載している。この装置は、約10fs~1psの範囲(特に約300fs)のパルス長、約5nJ~5μJの範囲(特に、約1~2μJ)のパルスエネルギー、および約10kHz~10MHz(特に、500kHz)のパルス繰り返し率を有する超短パルスレーザーで構成されている。レーザーシステムは、三次元における焦点の空間的変化を可能にするスキャナシステムに結合されている。この治療用レーザースキャナの光学系に加えて、装置はさらに、それに結合されたナビゲーションシステムからなる。
【0013】
特許文献2は、様々な深さで眼の組織に切開部を形成するためのシステムおよび方法を記載している。このシステムおよび方法は、眼の組織内の異なる深さに位置する異なる焦点上に、場合によってはパターンで光を集束させる。セグメント化されたレンズによって、複数の焦点を同時に生成することができる。最適な切開は、連続的または同時のいずれかで、異なる深さに集束される光、および拡張されたプラズマ柱および延長されたウエストを有するビームが生成されることによって、得られることができる。この場合に記載された技術は、とりわけ、新規な眼科的方法を実施するために、または例えば飛蚊症、膜、および網膜の後極における組織の切開を含む既存の方法を改善するために使用することもできる。
【0014】
特許文献3はまた、レーザービームを生成するためのレーザーユニットと、標的組織の画像を生成するための検出器とを備える、眼の硝子体内の標的組織を治療するためのシステムおよびその方法を記載している。このシステムはまた、標的組織を乳化するための焦点経路を形成するコンピュータを含む。次いで、コンピュータに接続された比較器が、レーザービームの焦点を移動させるためにレーザーユニットを制御する。この焦点移動は、形成された焦点経路からの焦点の偏差が最小化される間に、標的組織を処置するように実行される。
【0015】
特許文献4は、同様に、眼の硝子体の部分的硝子体切除を実行するための、コンピュータ制御のレーザーシステムを使用するためのシステムおよび方法に関する。操作上、硝子体を通る光チャネルが最初に形成される。次いで、光チャネル内の硝子体様沈着物および懸濁沈着物(浮遊物)は、アブレーションされ、場合によっては、光チャネルから除去される(例えば、吸引される)。いくつかのケースでは、透明な液体を光チャネル内に導入して、アブレーションされた材料を置換し、それによって光チャネル内にクリアな透明性を確立することができる。概して、本発明は、眼科レーザー手術のためのシステムおよび方法に関する。特に、本発明は、飛蚊症として知られているものを除去するためにパルスレーザービームを使用するシステムおよび方法に関する。
【0016】
特許文献5は、同様に、眼内への眼科学的介入のための方法およびシステムを記載している。望ましくない特徴は、眼の少なくとも一部の画像に基づいて識別される。硝子体腔における望ましくない特徴は、視力を損なう硝子体混濁の例、例えば飛蚊症であると考えられている。飛蚊症が画像処理システムによって識別され位置特定された後、医師による確認に続いて、それらは自動的にレーザーパルスで「照射」される。レーザーエネルギーは、硝子体様不透明物の少なくとも一部を蒸発させる。硝子体の混濁が除去されるまで、この処置が繰り返される。全処置は、硝子体の液体が十分に透明であると考えられるまで、硝子体における混濁の各実体に対して繰り返される。
【0017】
エレックス社(ELLEX)によって記載された方法(エレックスメディカル株式会社(Ellex Medical Pty Ltd.)による製品パンフレット;「タンゴレフレックスレーザー浮遊物治療(Tango Reflex-Laser Floter Treatment)」;PB0025B;2018;http://www.ellex.com))は、硝子体混濁を分解するために、またはガスへの移行によって硝子体混濁を完全に除去するために、パルスナノ秒レーザー(YAG)の使用を提供する。パイロットレーザービームは、標的領域(浮遊物)を照準するために使用され、その後、1つまたは複数の治療用レーザーパルスを使用して「照射」される。この場合、パイロットレーザービーム及び治療用レーザーパルスの両方は、ユーザによって手動でトリガされる。そのような手動レーザー治療は、通常、2回の個別の治療から構成され、各治療の期間は、20~60分である。
【0018】
未公開の独国特許出願番号第102019007147.6号および独国特許出願番号第102019007148.4号は、治療レーザーとOCTまたはOCDRシステムとの組み合わせに基づいて、硝子体混濁(浮遊物)の安全かつ正確な霧状化を可能にする飛蚊症のレーザービトレオライシスのためのシステムを記載している。ここで、OCDR(光学的コヒーレンス領域反射測定法(optical coherence domain reflectometry))システムは、一次元散乱プロファイルの干渉取得のためのシステムを意味していると理解され、OCT(光干渉断層撮影(optical coherence tomography)は、二次元撮像または三次元撮像を意味していると理解される。両方の場合において、記録シーケンス(即ち、フィルム)を有する変形も含まれるべきである。このプロセスでは、敏感な眼組織までの最小距離が確保され、レーザーの作動は、好ましくは、治療レーザーの焦点と治療される浮遊物とが互いに対して十分な精度で位置決めされる場合にのみ許可される。
【0019】
両方のアプローチの不利な点は、医師が、利用可能な身近な眼の二次元正面像を、OCTまたはOCDRシステムの三次元画像と、それらの空間的な想像力を駆使して常に組み合わせなければならないことであり、これは、患者との時間的制約のあるやりとりまたは迅速なやりとりの状況において非常に困難である。
【0020】
レーザービトレオライシスの範囲内でのレーザーエネルギーの使用は、非侵襲性であり、外科的介入の欠点を回避するが、欠点およびリスクにも関連している。
例えば、レーザーの照準合わせが困難であり得る。医師はビーム経路に沿った硝子体を観察するため、網膜の位置の深さ、硝子体の混濁の深さ、または他の関連する特徴を判定することが困難な場合がある。結果として、硝子体の混濁が見落とされ、かつ/または眼が損傷を受ける危険性がある。
【0021】
特に、位置が変化して認識することが困難であるが、それにもかかわらず、位相物体として網膜上に厄介な影を発生させることが可能な、大部分が透明の浮遊物の治療は困難であることが分かった。
【0022】
レーザーエネルギーの印加はまた、硝子体の混濁のさらなる移動をもたらし得、治療をさらに困難にする。従って、医師は、レーザーエネルギーの各印加後に、レーザーを再調整する必要があり得る。これは多くの時間を必要とし得る。従って、レーザーエネルギーを用いた治療は、複雑であり、かつ患者および医師の両方にとってストレスがかかるものである。
【0023】
さらなる起こり得る問題は、網膜剥離に至るまでの局所的な硝子体牽引をもたらし得る不完全な硝子体剥離に関する。硝子体内でのレーザー治療は、当該治療の結果として伝播する衝撃波に起因して、硝子体内の力のバランスの変化をもたらし、それによって、例えば、網膜に張力を引き起こす可能性がある。
【0024】
最後に、眼の敏感な構造の近傍に位置する浮遊物の治療も特に困難であることが分かった。この場合、レーザー放射は、網膜、水晶体または黄斑に損傷をもたらす可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0025】
【特許文献1】独国特許出願公開第102011103181号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2006/195076号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2014/257257号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2015/342782号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2018/028354号明細書
【非特許文献】
【0026】
【非特許文献1】ブラッセ(Brasse)、ケイ.ヴァルケンバーグ(K.、Schmitz-Valckenberg)、エス.ユーネマン エイ.(S.Juenemann,A.)他、Ophthalmologe(2019)116:73.、インターネット(URL:https://doi.org/10.1007/s00347-018-0782-1)
【発明の概要】
【0027】
本発明は、既知の技術的解決策の欠点を解消し、かつ簡単な方法で眼の二次元像を測定システムの三次元画像と組み合わせる実現性を提供し、従って、オペレータにとってその取り扱いを容易にする、眼の混濁のレーザー治療のための解決策を開発するという目的に基づいている。さらに、この解決策は、実施が容易であり、経済的に費用効果が高く、レーザービトレオライシスによる厄介な硝子体混濁のより単純に、より迅速で、とりわけより安全な治療を可能にするべきである。
【0028】
眼組織に関する深さ情報を取得するための測定システムと、測定システムとレーザーシステムとを結合するための光学要素を有するレーザーシステムと、視線追跡ユニットと、表示ユニットと、制御および処理ユニットとからなる眼の混濁のレーザー治療のための装置を使用して、この目的は、測定システムが深さプロファイルの形態で眼組織に関する深さ情報を利用可能にするように構成され、レーザーシステムが眼の混濁を粉砕するように構成され、視線追跡ユニットが軸上の眼球運動を検出するように構成され、表示ユニットが眼の少なくとも1つの2D画像表現をライブ画像として表示するように構成され、制御および処理ユニットが深さプロファイルから、レーザー焦点の深さに対する眼組織の深さを決定するとともに、レーザー治療のための除外ゾーン、特に網膜および水晶体嚢のための除外ゾーンを決定するように構成され、制御および処理ユニットは、網膜および水晶体嚢の除外ゾーンおよびレーザー焦点の少なくとも各々に対して少なくとも1つのマーカを生成するようにさらに構成され、マーカの特性が、これらのマーカを表示ユニット上に表示し、かつこれらをライブ画像上に重ね合わせるために、眼内の個々の深さに対応している。
【0029】
この場合、偏向ユニットは、既知の電気機械偏向ミラー(例えば、ガルボスキャナまたはMEMSスキャナ)を使用して、または、例えば、ハンドヘルドコンタクトレンズおよび変位可能かつ枢動可能なレーザースリットランプを使用して、レーザービームの簡単な手動操作偏向および/または変位によって実現することができる。
【0030】
本発明によれば、制御および処理ユニットは、眼の浮遊物及び組織を位置特定して、レーザー治療に関する除外ゾーン、特に網膜及び水晶体嚢に関する除外ゾーンを決定するように構成される。さらに、制御および処理ユニットは、少なくとも網膜および水晶体嚢の除外ゾーンならびにレーザースポットのためのマーカを生成するように構成され、マーカのサイズは、これらのマーカを表示ユニット上に表示し、かつこれらをライブ画像上および/またはスキャン上に重ね合わせるために、眼内の個々の深さ情報に対応している。
【0031】
本発明によれば、目的は独立請求項の特徴によって達成される。好ましい発展形態および実施形態は、従属請求項の主題である。
第1の有利な実施形態は、眼の深さ情報を取得するためのOCDRシステム又はOCTシステムである測定システムに関する。
【0032】
第2のグループの有利な実施形態は、眼の前方領域、好ましくは虹彩、水晶体嚢、水晶体、または角膜の前面もしくは後面、コンタクトレンズ、またはレーザー治療によって硝子体内に配置された基準マークが視線追跡ユニットの基準として機能する視線追跡ユニットに関する。
【0033】
第3のグループの有利な実施形態は、さらなる画像表現を表示するように構成された表示ユニットに関し、特に、眼の深さ情報を有するスキャン、および/または現在の設定および/または操作要素の外観を表示するように構成された表示ユニットに関する。この場合、表示ユニットはタッチスクリーンであることが特に有利である。
【0034】
さらなる有利な構成は、網膜ランドマーク、特に中心窩、黄斑、視神経乳頭、または血管を位置特定し、マーカを生成してレーザー治療のためにこれらマーカを表示ユニット上に追加的に表示するようにも構成された制御および処理ユニットに関する。
【0035】
この場合、制御および処理ユニットによって生成されるマーカは、色および/または構造に関して異なる。特に好ましくは、レーザースポットのために生成されたマーカは、レーザースポットが除外ゾーンまたは網膜ランドマークのうちの1つに接近または進入すると、その色および/または構造が変化する。
【0036】
制御および処理ユニットは、レーザー焦点が除外ゾーンまたは網膜ランドマークのうちの1つに接近または進入した場合に、レーザーシステムをオフに切り替えるようにさらに構成される。接近または進入時にレーザーシステムをオフに切り替えるための異なる許容範囲を、2つの除外ゾーンおよび網膜ランドマークに割り当てることができる。
【0037】
特に有利な実施形態によれば、硝子体混濁のレーザービトレオライシスのための装置がスリットランプに組み込まれる。
本発明は、眼の混濁のレーザー治療のための装置に関する。部分的に自動化された治療装置(システム)が提案され、治療の過程にわたって浮遊物を位置特定するときに、オペレータが使用することをより容易にするために、眼の二次元像が深さ情報(深さプロファイル)と組み合わされる。
【0038】
本発明は、例示的な実施形態に基づいて以下により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】マーカが重ね合わされた眼底画像の表現を示す図である。
図2】レーザースポットの異なる焦点位置に対してマーカが重ね合わされた眼底画像の表現を示す図である。
図3】除外領域およびレーザースポットのためのマーカを有するスキャンの表現を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
眼の混濁のレーザー治療のための提案された装置であって、硝子体混濁のレーザービトレオライシスのための装置は、眼の深さ情報を取得する測定システムと、偏向ユニットを有するレーザーシステムと、測定システムとレーザーシステムとを結合するための光学要素と、視線追跡ユニットと、表示ユニットと、制御および処理ユニットとからなる。
【0041】
特に、測定システムは、スキャンの形態で眼の深さ情報を提供するように構成される。軸上の眼球運動は、視線追跡ユニットによって検出され、補正される。表示ユニットは、眼の少なくとも1つの2D画像表現をライブ画像として表示するように構成される。5Hz、好ましくは10Hz、特に好ましくは20Hzのリフレッシュレート、および200ms未満、好ましくは100ms未満、特に好ましくは35ms未満の待ち時間が、ライブ画像に使用される。
【0042】
本発明によれば、制御および処理ユニットは、レーザー焦点の深さに対する眼の混濁の深さを決定し、レーザー焦点に対する眼の混濁の相対位置に関する複数のマーカを生成し、これらのマーカを表示ユニット上に表示するように構成される。
【0043】
さらに、制御および処理ユニットは、測定システムによって提供されたスキャンにおいて眼の構造を位置特定し、レーザー治療のための、特に網膜および水晶体嚢のための除外ゾーンを決定するように構成される。
【0044】
特に、制御および処理ユニットはさらに、少なくとも網膜および水晶体嚢の除外ゾーンならびにレーザースポットのためのマーカを生成するように構成され、それらのマーカのサイズは、これらのマーカを表示ユニット上に表示し、かつこれらをライブ画像上に重ね合わせるために、眼内の個々の深さ情報に対応している。
【0045】
これらの眼組織に対して生成された除外ゾーンが保護されるべく眼組織に対してレーザー焦点の位置を決定することによって、医師には、飛蚊症を手動で治療する選択肢が与えられる。生成された除外ゾーンは、レーザー焦点が眼組織に進入して損傷を与えることを防止する。
【0046】
有利な実施形態によれば、制御および処理ユニットはさらに、レーザー焦点の深さに対する眼の混濁の深さを決定し、レーザー焦点に対する眼の混濁の相対位置に関する複数のマーカを生成し、これらのマーカを表示ユニット上に表示するように構成される。
【0047】
保護されるべき眼組織に対して、またはこれらの眼組織に対して生成された除外ゾーンに対して眼の混濁(浮遊物)の位置をさらに決定することによって、飛蚊症を自動的に治療する選択肢がある。
【0048】
同様に従来から可能な手動治療は、医師が浮遊物に対するレーザー焦点の位置を少なくとも近似的に推定することができることによって簡略化される。
本明細書で提案される装置では、OCDRシステムまたはOCTシステムが、眼の深さ情報を取得するための測定システムとして使用され、当該測定システムは、好ましくは、偏向ユニットを備えるYAGレーザーシステムと組み合わされる。
【0049】
OCDRシステムが使用される場合、Aスキャンと、追加の画像記録ユニットの支援を受けて、眼底の追加の画像とが記録され、眼底に対するOCDR測定ビームの位置は較正により分かる。眼底の画像は、好ましくは、780nm~1060nmのIR照明またはNIR照明を使用して記録される。
【0050】
これとは対照的に、OCTシステムが使用される場合、3Dボリュームスキャンが記録され、3Dボリュームスキャンの記録中に眼球運動が視線追跡ユニットによって検出され、かつ補正される。眼球運動の補正が必要とされるのは、3Dボリュームスキャンの取得には最大2秒かかり得るとともに、眼球運動によりスキャンが変形してしまうからである。
【0051】
眼組織は、OCDR信号又はOCT信号において比較的容易に検出することができるが、飛蚊症では状況が異なる。
識別は、好ましくは、硝子体の散乱信号レベルが最初に決定されるように実行される。構造が、以下の場合、即ち、
-平均的な硝子体信号よりも2dB、好ましくは5dB高い信号値を有している、
-最小の軸方向サイズ(例えば、組織内で15pmを超える)を有するか、または1.36の想定屈折率を有する等価な光路を有し、その場合、信号は依然として硝子体の位置で後方に発生している、または
-信号特性が、サイズ比率または位置比率を使用して、データベースに記憶された既知の飛蚊症に対応している場合、
構造は飛蚊症として識別される。視線追跡ユニットは、軸上の眼球運動を検出して補正するように構成されている。
【0052】
特に、眼の前部領域が基準として機能し、好ましくは水晶体嚢、水晶体または角膜の前面もしくは後面が基準として機能する。
網膜は、飛蚊症によってより影になる可能性があるため、通常は基準として使用されない。従って、浮遊物に対する軸上の眼球運動を追跡するためには、より前眼部の領域が好ましい。
【0053】
しかしながら、コンタクトレンズまたはレーザー治療によって硝子体内に配置された基準マークを、視線追跡ユニットの基準として使用することも可能である。コンタクトレンズが基準として使用される場合、安定した追跡を可能にするために、機能性コーティングの形態での基準化が考えられる。
【0054】
本発明によれば、表示ユニットは、ライブ画像としての眼の2D画像表現に加えて、さらなる画像表現、特に眼の深さ情報を有するスキャン、および/または現在の設定および/または操作要素の外観を表示するように構成される。これに関連して、表示ユニットがタッチスクリーンであることが特に有利である。
【0055】
本発明によれば、双眼鏡、3Dモニタ、HMD等も表示ユニットとして提供される。さらに、制御および処理ユニットの構成は、本発明にとって重要である。特に、制御および処理ユニットは、表示ユニット上にこれらを表示し、ライブ画像および/またはスキャン上に重ね合わせるために、網膜および水晶体嚢の除外ゾーンならびにレーザースポットのためのマーカを生成する。特に、浮遊物自体にも、プロセスにおいてマーク付けを行うことができる。
【0056】
制御および処理ユニットはさらに、網膜ランドマーク、特に中心窩、黄斑、視神経乳頭、または血管を位置特定し、これらの各々に対して個々のマーカを生成し、任意選択でこれらを表示ユニット上に表示し、これらをライブ画像および/またはスキャン上に重ね合わせるように構成されている。
【0057】
損傷を回避するために、レーザービームが複数の網膜ランドマークのうちの1つに向けられている場合、レーザー治療を中断することができる。
さらに、本発明によれば、さらなるレーザー治療中に網膜剥離を引き起こす可能性がある応力を回避するために、網膜の高さの局所的変化が監視され、その目的で、説明したように、重要な局所点を同様にマーク付けすることができるようになっている。
【0058】
本発明によれば、制御および処理ユニットによって生成されるマーカは、色および/または構造に関して異なっている。
この点において、図1は、重ね合わされたマーカを有する眼底画像の表現を示しており、眼底画像およびマーカの両方が実際に着色されている。マーカは、外側から内側へ、水晶体嚢1、前方除外ゾーン境界2、レーザー焦点3、浮遊物4、後方除外ゾーン境界5、網膜6、およびレーザー方向7を示す。
【0059】
さらに、レーザースポットのために制御および処理ユニットによって生成されたマーカは、レーザースポットが除外ゾーンまたは網膜ランドマークのうちの1つに接近すると、その色および/または構造が変化する。
【0060】
また、レーザー焦点が除外ゾーンまたは網膜ランドマークのうちの1つに接近または進入した場合、オペレータに音響的および/または光学的に警告するか、またはレーザーシステムをオフに切り替えることも可能である。
【0061】
この点に関して、図2は、レーザースポットの異なる焦点位置に対してマーカが重ね合わされた眼底画像の表現を示しており、この場合、眼底画像とマーカの両方も実際には着色されている。図2に示された眼底画像では、より明確にするために、網膜6、レーザー焦点3、および水晶体嚢1のマーカのみが示されている。上側の2つの図では、レーザー焦点3が網膜6と水晶体嚢1との間の「安全」領域に位置しているためレーザー治療が可能であるが、下側の2つの図では、レーザー焦点3が網膜6または水晶体嚢1に近づきすぎて、それぞれの場合にそれぞれの除外ゾーン(図示せず)に位置しているためレーザー治療は不可能である。
【0062】
図3は、除外領域およびレーザースポットのためのマーカを有するスキャンの表現を示す。デプススキャン9のこの表現から、ユーザは、網膜6および水晶体8(または水晶体嚢1)に対してレーザー焦点3が位置する深さを非常に迅速かつ確実に識別することができる。さらに、後方除外ゾーン5および前方除外ゾーン2も図3に示されている。
【0063】
さらに、制御および処理ユニットは、除外ゾーンおよび網膜ランドマークの両方への接近に対して異なる許容範囲を割り当てるように構成される。
特に有利な実施形態では、硝子体混濁のレーザービトレオライシスのための装置は、スリットランプに組み込まれる。しかしながら、本明細書で提案されたレーザービトレオライシスの概念は、手術用顕微鏡の場合にも同様に適用可能である。
【0064】
提案された装置はまた、例えば、照射深さ及び照射位置をマーク付け及び記憶することによって、治療履歴のタイプを表示するのにも適している。浮遊物の位置の漸増的な変化を(軌跡として)表示することも可能であり、レーザーで漸増的に照射したときの網膜部分(局所的な高さのマーカ)を表示することも可能である。
【0065】
本発明による解決策は、既知の技術的解決策の欠点を解消し、単純な方法で眼の二次元像を測定システムの三次元画像と組み合わせる実現性を提供する、眼の混濁のレーザー治療のための装置を利用可能にし、従って、オペレータにとってその取り扱いが容易となる。さらに、本解決策は、実施が容易であり、経済的に費用効果が高く、レーザービトレオライシスによる厄介な硝子体混濁のより簡単な、より迅速で、とりわけより安全な治療を可能にする。
【0066】
本発明によれば、OCDRシステムまたはOCTシステムから取得される、敏感な眼組織の位置、レーザー焦点、および場合によっては処理される移動する浮遊物に関する深さ情報は、医師にとって身近な2D像と直観的に処理可能な方法で組み合わせることができるように処理される。
図1
図2
図3
【国際調査報告】