(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-13
(54)【発明の名称】電池充電方法及び充放電装置
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20231005BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20231005BHJP
【FI】
H02J7/00 B
H02J7/02 A
H02J7/02 F
H02J7/00 303C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021575015
(86)(22)【出願日】2021-07-29
(85)【翻訳文提出日】2021-12-16
(86)【国際出願番号】 CN2021109367
(87)【国際公開番号】W WO2023004709
(87)【国際公開日】2023-02-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【氏名又は名称】三縄 隆
(72)【発明者】
【氏名】▲顔▼ ▲ユ▼
(72)【発明者】
【氏名】左 希▲陽▼
(72)【発明者】
【氏名】但 志▲敏▼
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲海▼力
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲珊▼
(72)【発明者】
【氏名】李 世超
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503AA04
5G503BA04
5G503BB02
5G503BB05
5G503CA08
5G503DA13
5G503FA06
5G503GB03
(57)【要約】
本願の実施例は、電池充電方法及び充放電装置を提供し、電池の安全性能を確保することができる。該充放電装置は第1DC/DCコンバータと、一方向AC/DCコンバータと、制御ユニットとを備え、第1DC/DCコンバータは一方向DC/DCコンバータであり、制御ユニットは、第1充電電流を受信し、且つ第1充電電流に基づき、一方向AC/DCコンバータ及び第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して電池を充電することと、第1放電電流を受信し、且つ第1放電電流に基づいて電池を制御して電気量を放出させることと、第2充電電流を受信し、且つ第2充電電流に基づき、一方向AC/DCコンバータ及び第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電することと、に用いられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充放電装置であって、第1直流/直流DC/DCコンバータと、一方向交流/直流AC/DCコンバータと、制御ユニットとを備え、前記第1DC/DCコンバータは一方向DC/DCコンバータであり、
前記制御ユニットは、
電池の電池管理システムBMSから送信された第1充電電流を受信し、且つ前記第1充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電することと、
前記BMSから送信された第1放電電流を受信し、且つ前記第1放電電流に基づいて前記電池を制御して電気量を放出させることであって、前記第1放電電流は、前記電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ前記電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、前記BMSから送信された放電電流であることと、
前記BMSから送信された第2充電電流を受信し、且つ前記第2充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電することであって、前記第2充電電流は、前記電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、前記BMSから送信された充電電流であることと、に用いられることを特徴とする充放電装置。
【請求項2】
前記制御ユニットはさらに、
前記BMSから送信された第2放電電流を受信し、且つ前記第2放電電流に基づき、前記電池を制御して電気量を放出させることに用いられ、前記第2放電電流は、前記電池の第2累積充電量が第2累積充電量閾値以上であり且つ前記電池の電池セルの電圧が前記満充電電圧を超えない場合、前記BMSから送信された放電電流であることを特徴とする請求項1に記載の充放電装置。
【請求項3】
前記制御ユニットはさらに、
前記BMSから送信された充電停止命令を受信することと、
前記充電停止命令に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源に前記電池の充電を停止させることであって、前記充電停止命令は、前記電池の電池セルの電圧が前記満充電電圧を超える場合、前記BMSから送信された命令であることと、に用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載の充放電装置。
【請求項4】
前記充放電装置は第2DC/DCコンバータをさらに備え、
前記制御ユニットは具体的に、
前記第1放電電流に基づき、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記電池の電気量をエネルギー貯蔵ユニットに放出することに用いられることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項5】
前記第2DC/DCコンバータは双方向DC/DCコンバータであり、前記制御ユニットはさらに、
前記第1充電電流に基づいて前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電する場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電すること、及び/又は、
前記第2充電電流に基づいて前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電する場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電することに用いられることを特徴とする請求項4に記載の充放電装置。
【請求項6】
前記エネルギー貯蔵ユニットが前記電池を充電する第1充電電力は前記エネルギー貯蔵ユニットの放電能力に応じて決定され、前記交流電源が前記電池を充電する第2充電電力は前記電池の充電要求電力と前記第2充電電力との差であることを特徴とする請求項5に記載の充放電装置。
【請求項7】
前記制御ユニットは具体的に、
前記エネルギー貯蔵ユニットの電池荷電状態値SOCを取得することと、
前記SOCが荷電状態閾値よりも大きい場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電し、及び前記第1充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電すること、及び/又は、
前記SOCが荷電状態閾値よりも大きい場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電し、及び前記第2充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電することと、に用いられることを特徴とする請求項5又は6に記載の充放電装置。
【請求項8】
前記第1充電電流及び/又は前記第2充電電流の充電レートの範囲は2C~10Cの間であることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項9】
前記第1放電電流の放電レートの範囲は0.1C~1Cの間であることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項10】
前記第1累積放電量閾値と前記第1累積充電量閾値との比は10%以下であることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項11】
前記第1充電電流、前記第1放電電流及び前記第2充電電流のうちの少なくとも1つは前記電池の状態パラメータに基づいて決定されるものであり、
前記電池の状態パラメータは、電池温度、電池電圧、電池電流、電池荷電状態及び電池健康状態のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項12】
前記制御ユニットは具体的に、
前記BMSから送信された前記第1充電電流を定期的に受信すること、及び/又は、
前記BMSから送信された前記第1放電電流を定期的に受信すること、及び/又は、
前記BMSから送信された前記第2充電電流を定期的に受信することに用いられることを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項13】
前記制御ユニットはさらに、
前記BMSから送信された第1充電電圧を受信することであって、前記第1充電電圧及び前記第1充電電流は第1電池充電要求メッセージで運ばれること、及び/又は、
前記BMSから送信された第1放電電圧を受信することであって、前記第1放電電圧及び前記第1放電電流は第2電池充電要求メッセージで運ばれること、及び/又は、
前記BMSから送信された第2充電電圧を受信することであって、前記第2充電電圧及び前記第2充電電流は第3電池充電要求メッセージで運ばれることに用いられることを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項14】
電池充電方法であって、第1直流/直流DC/DCコンバータと、一方向交流/直流AC/DCコンバータとを備える充放電装置に適用され、前記第1DC/DCコンバータは一方向DC/DCコンバータであり、前記電池充電方法は、
電池の電池管理システムBMSから送信された第1充電電流を受信し、且つ前記第1充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電するステップと、
前記BMSから送信された第1放電電流を受信し、且つ前記第1放電電流に基づいて前記電池を制御して電気量を放出させるステップであって、前記第1放電電流は、前記電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ前記電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、前記BMSから送信された放電電流であるステップと、
前記BMSから送信された第2充電電流を受信し、且つ前記第2充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電するステップであって、前記第2充電電流は、前記電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、前記BMSから送信された充電電流であるステップと、
を含むことを特徴とする電池充電方法。
【請求項15】
前記電池充電方法は、
前記BMSから送信された第2放電電流を受信し、且つ前記第2放電電流に基づき、前記電池を制御して電気量を放出させるステップをさらに含み、前記第2放電電流は、前記電池の第2累積充電量が第2累積充電量閾値以上であり且つ前記電池の電池セルの電圧が前記満充電電圧を超えないに場合、前記BMSから送信された放電電流であることを特徴とする請求項14に記載の電池充電方法。
【請求項16】
前記電池充電方法は、
前記BMSから送信された充電停止命令を受信するステップと、
前記充電停止命令に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源に前記電池の充電を停止させるステップであって、前記充電停止命令は、前記電池の電池セルの電圧が前記満充電電圧を超える場合、前記BMSから送信された命令であるステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項14又は15に記載の電池充電方法。
【請求項17】
前記充放電装置は第2DC/DCコンバータをさらに備え、前記第1放電電流に基づいて前記電池を制御して電気量を放出させる前記ステップは、
前記第1放電電流に基づき、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記電池の電気量をエネルギー貯蔵ユニットに放出するステップを含むことを特徴とする請求項14~16のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項18】
前記第2DC/DCコンバータは双方向DC/DCコンバータであり、前記電池充電方法は、
前記第1充電電流に基づいて前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電する場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電するステップ、及び/又は、
前記第2充電電流に基づいて前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電する場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電するステップをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の電池充電方法。
【請求項19】
前記エネルギー貯蔵ユニットが前記電池を充電する第1充電電力は前記エネルギー貯蔵ユニットの放電能力に応じて決定され、前記交流電源が前記電池を充電する第2充電電力は前記電池の充電要求電力と前記第2充電電力との差であることを特徴とする請求項18に記載の電池充電方法。
【請求項20】
前記電池を充電する前記ステップは、
前記エネルギー貯蔵ユニットの電池荷電状態値SOCを取得するステップと、
前記SOCが荷電状態閾値よりも大きい場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電し、及び前記第1充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電するステップ、及び/又は、
前記SOCが荷電状態閾値よりも大きい場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電し、及び前記第2充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電するステップと、を含むことを特徴とする請求項18又は19に記載の電池充電方法。
【請求項21】
前記第1充電電流及び/又は前記第2充電電流の充電レートの範囲は2C~10Cの間であることを特徴とする請求項14~20のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項22】
前記第1放電電流の放電レートの範囲は0.1C~1Cの間であることを特徴とする請求項14~21のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項23】
前記第1累積放電量閾値と前記第1累積充電量閾値との比は10%以下であることを特徴とする請求項14~22のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項24】
前記第1充電電流、前記第1放電電流及び前記第2充電電流のうちの少なくとも1つは前記電池の状態パラメータに基づいて決定されるものであり、
前記電池の状態パラメータは、電池温度、電池電圧、電池電流、電池荷電状態及び電池健康状態のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項14~23のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項25】
電池の電池管理システムBMSから送信された第1充電電流を受信する前記ステップは、
前記BMSから送信された前記第1充電電流を定期的に受信するステップを含み、及び/又は、
前記BMSから送信された第1放電電流を受信する前記ステップは、
前記BMSから送信された前記第1放電電流を定期的に受信するステップを含み、及び/又は、
前記BMSから送信された第2充電電流を受信する前記ステップは、
前記BMSから送信された前記第2充電電流を定期的に受信するステップを含むことを特徴とする請求項14~24のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項26】
前記電池充電方法は、
前記BMSから送信された第1充電電圧を受信するステップであって、前記第1充電電圧及び前記第1充電電流は第1電池充電要求メッセージで運ばれるステップ、及び/又は、
前記BMSから送信された第1放電電圧を受信するステップであって、前記第1放電電圧及び前記第1放電電流は第2電池充電要求メッセージで運ばれるステップ、及び/又は、
前記BMSから送信された第2充電電圧を受信するステップであって、前記第2充電電圧及び前記第2充電電流は第3電池充電要求メッセージで運ばれるステップ
をさらに含むことを特徴とする請求項14~25のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項27】
充放電装置であって、プロセッサと、メモリとを備え、前記メモリはコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、前記プロセッサは前記コンピュータプログラムを呼び出し、請求項14~26のいずれか1項に記載の電池充電方法を実行することに用いられることを特徴とする充放電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は電池の分野に関し、特に電池充電方法及び充放電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
時代の発展に伴って、電気自動車は、高い環境保護性、低ノイズ、低使用コストなどの利点により、大きな市場の将来性を持ち、且つ省エネ及び排出削減を効果的に促進でき、社会の発展と進歩に寄与する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電気自動車及びその関連分野に対して、電池技術はその発展に関連する重要な要素であり、特に電池の安全性能は、電池関連製品の発展及び応用に影響を与え、且つ一般大衆の電気自動車に対する受け入れ程度に影響を与える。従って、電池の安全性能を如何に確保するかは、解決すべき技術的課題である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施例は、電池充電方法及び充放電装置を提供し、電池の安全性能を確保することができる。
【0005】
第1態様は、充放電装置を提供し、第1直流/直流DC/DCコンバータと、一方向交流/直流AC/DCコンバータと、制御ユニットとを備え、前記第1DC/DCコンバータは一方向DC/DCコンバータであり、前記制御ユニットは、電池の電池管理システムBMSから送信された第1充電電流を受信し、且つ前記第1充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電することと、前記BMSから送信された第1放電電流を受信し、且つ前記第1放電電流に基づいて前記電池を制御して電気量を放出させることであって、前記第1放電電流は、前記電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ前記電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、前記BMSから送信された放電電流であることと、前記BMSから送信された第2充電電流を受信し、且つ前記第2充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電することであって、前記第2充電電流は、前記電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、前記BMSから送信された充電電流であることと、に用いられる。
【0006】
本願の実施例では、電池を充電する過程において、充放電装置はBMSから送信された第1充電電流及び第1放電電流に基づいて電池の充電及び放電を実現することができ、これにより電池の連続充電による発熱、リチウムイオンの蓄積などの問題を回避し、さらに発熱、リチウムイオンの蓄積などの問題による電池の安全問題、例えば電池の燃焼又は爆発などを回避し、電池の安全性能を確保する。
【0007】
さらに、充放電装置は一方向AC/DCコンバータと、一方向DC/DCコンバータとを備え、すなわち、本願の実施例の充放電装置の構造は既存の充電パイルの構造と同じであるため、既存の充電パイルの構造を変更することなく、電池の充電及び放電を実現し、充電コストを大幅に削減することができる。
【0008】
いくつかの可能な実施例では、前記制御ユニットはさらに、前記BMSから送信された第2放電電流を受信し、且つ前記第2放電電流に基づき、前記電池を制御して電気量を放出させることに用いられ、前記第2放電電流は、前記電池の第2累積充電量が第2累積充電量閾値以上であり且つ前記電池の電池セルの電圧が前記満充電電圧を超えない場合、前記BMSから送信された放電電流である。
【0009】
上記技術案では、充放電装置はBMSとの間の情報交換により、電池の充電、放電及び再充電が完成した後、さらに電池を再放電することができる。該方式により、本願の実施例の充放電装置は電池を複数回充放電することができ、すなわち、充電及び放電過程を順番に繰り返し、電池の性能を確保することを基に、電池を徐々に充電することを実現する。
【0010】
いくつかの可能な実施例では、前記制御ユニットはさらに、前記BMSから送信された充電停止命令を受信することと、前記充電停止命令に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源に前記電池の充電を停止させることであって、前記充電停止命令は、前記電池の電池セルの電圧が前記満充電電圧を超える場合、前記BMSから送信された命令であることと、に用いられる。
【0011】
いくつかの可能な実施例では、前記充放電装置は第2DC/DCコンバータをさらに備え、前記制御ユニットは具体的に、前記第1放電電流に基づき、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記電池の電気量をエネルギー貯蔵ユニットに放出することに用いられる。
【0012】
上記技術案では、電池の電気量をエネルギー貯蔵ユニットに放出することにより、エネルギー貯蔵ユニットは受信された電気量に基づいて他の操作を行い、電気量の浪費を回避することができる。また、本願の実施例の充放電装置は既存の充電パイルを基に第2DC/DCコンバータが増設され、既存の充電パイルを少なく変更し、コストを削減することに役立つ。
【0013】
いくつかの可能な実施例では、前記第2DC/DCコンバータは双方向DC/DCコンバータであり、前記制御ユニットはさらに、前記第1充電電流に基づいて前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電する場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電すること、及び/又は、前記第2充電電流に基づいて前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電する場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電することに用いられる。
【0014】
上記技術案では、エネルギー貯蔵ユニットは電池から放出された電気量を受信することに加えて、電池を充電することができ、一方では、エネルギー貯蔵ユニットの電気量が最大容量になって電池の電気量をエネルギー貯蔵ユニットに放出し続けることができないという問題を回避し、充電過程を正常に行うことを確保する。他方では、エネルギー貯蔵ユニットは受信された電池から放出された電気量を利用して電池を充電し、電池の電気量の繰り返し利用を実現し、電気エネルギーを節約する。さらに他方では、交流電源とエネルギー貯蔵ユニットは電池を同時に充電し、電池の充電レートを上げ、充電時間を節約することに役立つ。
【0015】
いくつかの可能な実施例では、前記エネルギー貯蔵ユニットが前記電池を充電する第1充電電力は前記エネルギー貯蔵ユニットの放電能力に応じて決定され、前記交流電源が前記電池を充電する第2充電電力は前記電池の充電要求電力と前記第2充電電力との差である。
【0016】
いくつかの可能な実施例では、前記制御ユニットは具体的に、前記エネルギー貯蔵ユニットの電池荷電状態値SOCを取得することと、前記SOCが荷電状態閾値よりも大きい場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電し、及び前記第1充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電すること、及び/又は、前記SOCが荷電状態閾値よりも大きい場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電し、及び前記第2充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電することと、に用いられる。
【0017】
上記技術案では、エネルギー貯蔵ユニットのSOCに基づき、エネルギー貯蔵ユニットを使用して交流電源を支援して共同で電池を充電するかどうかを決定し、これによりエネルギー貯蔵ユニットに蓄積されている電気量が十分である場合に充放電装置の充電効率を高めることができる。
【0018】
いくつかの可能な実施例では、前記第1充電電流及び/又は前記第2充電電流の充電レートの範囲は2C~10Cの間である。
【0019】
上記技術案では、電池の安全性能を確保することを基に、第1充電電流及び/又は第2充電電流の充電レートの範囲は2C~10Cの間であり、大電流急速充電の目的を実現し、これにより1回の充電過程における電池の充電量を増加させ、電池の充電時間を大幅に短縮し、ユーザー体験を向上させる。
【0020】
さらに、連続充電過程中に負極へのリチウムイオンの蓄積によって制限され、充電電流も制限されるため、連続した大電流を利用して電池の急速充電を実現することができず、本願の実施例の技術案では、大電流を利用して電池を充電し、且つ1回の大電流充電の後に電池を放電し、充電過程中に電池の負極に蓄積されたリチウムイオンを放出し、さらに、後続に大電流を再利用して電池を充電し、電池の急速充電を実現することができる。
【0021】
いくつかの可能な実施例では、前記第1放電電流の放電レートの範囲は0.1C~1Cの間である。
【0022】
上記技術案では、第1放電電流の放電レートの範囲は0.1C~1Cの間であり、これにより小電流放電を実現し、その目的として、電池を小電流で放電することにより、電池の負極に蓄積されたリチウムイオンを放出し、電池に充電された電気量を過度に失うことはない。
【0023】
いくつかの可能な実施例では、前記第1累積放電量閾値と前記第1累積充電量閾値との比は10%以下である。
【0024】
上記技術案では、放電過程における累積放電量閾値及び充電過程における累積充電量閾値の比率を設定することにより、充電過程における電池の充電量及び放電過程における電池の放電量をより良好に制御でき、これにより放電量を小さくし、電池に充電された電気量を過度に失うことはない。
【0025】
いくつかの可能な実施例では、前記第1充電電流、前記第1放電電流及び前記第2充電電流のうちの少なくとも1つは前記電池の状態パラメータに基づいて決定されるものであり、前記電池の状態パラメータは、電池温度、電池電圧、電池電流、電池荷電状態及び電池健康状態のうちの少なくとも1つを含む。
【0026】
上記技術案では、第1充電電流、第2充電電流及び第1放電電流のうちの少なくとも1つが電池の状態パラメータに基づいて決定された電流である場合、それは電池の現在の状態パラメータにより良好に適応でき、電池の充電効率及び/又は放電効率を高め、且つ電池を損傷しない。
【0027】
いくつかの可能な実施例では、前記制御ユニットは具体的に、前記BMSから送信された前記第1充電電流を定期的に受信すること、及び/又は、前記BMSから送信された前記第1放電電流を定期的に受信すること、及び/又は、前記BMSから送信された前記第2充電電流を定期的に受信することに用いられる。
【0028】
上記技術案では、充放電装置は電池を1回充電及び/又は1回放電する過程において、充電電流及び/又は放電電流はBMSによって定期的に送信され、一方では、該実施形態により、充放電装置は定期的に調整された充電電流及び/又は放電電流に基づいて電池を充電し、充放電効率を高めることができ、他方では、充放電装置はさらに該定期的に送信された充電電流及び/又は放電電流に基づき、BMS及び電池の状態が正常であることを決定し、これにより電池を充電し続け又は電池を制御して放電させ、電池の安全性能を確保することができる。
【0029】
いくつかの可能な実施例では、前記制御ユニットはさらに、前記BMSから送信された第1充電電圧を受信することであって、前記第1充電電圧及び前記第1充電電流は第1電池充電要求BCLメッセージで運ばれること、及び/又は、前記BMSから送信された第1放電電圧を受信することであって、前記第1放電電圧及び前記第1放電電流は第2BCLメッセージで運ばれること、及び/又は、前記BMSから送信された第2充電電圧を受信することであって、前記第2充電電圧及び前記第2充電電流は第3BCLメッセージで運ばれること、に用いられる。
【0030】
上記技術案では、充放電装置とBMSとの間の通信は、既存の充電器とBMSとの間の通信プロトコルと互換性があるため、充放電装置とBMSとの間の通信を容易に実現でき、且つ良好な応用の将来性を有する。
【0031】
第2様態は、電池充電方法を提供し、第1直流/直流DC/DCコンバータと、一方向交流/直流AC/DCコンバータとを備える充放電装置に適用され、前記第1DC/DCコンバータは一方向DC/DCコンバータであり、前記方法は、電池の電池管理システムBMSから送信された第1充電電流を受信し、且つ前記第1充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電するステップと、前記BMSから送信された第1放電電流を受信し、且つ前記第1放電電流に基づいて前記電池を制御して電気量を放出させるステップであって、前記第1放電電流は、前記電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ前記電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、前記BMSから送信された放電電流であるステップと、前記BMSから送信された第2充電電流を受信し、且つ前記第2充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電するステップであって、前記第2充電電流は、前記電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、前記BMSから送信された充電電流であるステップと、を含む。
【0032】
第3態様は、充放電装置を提供し、プロセッサと、メモリとを備え、前記メモリはコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、前記プロセッサは前記コンピュータプログラムを呼び出し、上記第2様態又はその各実現形態における方法を実行することに用いられる。
【0033】
本願の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、本願の実施例に使用される必要がある図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明される図面は本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者が、創造的な労働を要することなく、図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本願の一実施例に適用される充電システムの構造図である。
【
図2】本願の実施例に係る電池充電方法の模式的なプロセスブロック図である。
【
図3】本願の実施例に係る別の電池充電方法の模式的なプロセスブロック図である。
【
図4】本願の実施例に係る電池の充電電流及び放電電流の模式的な波形図である。
【
図5】本願の実施例に係る別の電池充電方法の模式的なプロセスブロック図である。
【
図6】本願の実施例に係る別の電池充電方法の模式的なプロセスブロック図である。
【
図7】本願の実施例に係る別の電池充電方法の模式的なプロセスブロック図である。
【
図8】本願の実施例に係る別の電池充電方法の模式的なプロセスブロック図である。
【
図9】本願の実施例に係る電池管理システムBMSの模式的な構造ブロック図である。
【
図10】本願の実施例に係る充放電装置の模式的な構造ブロック図である。
【
図11】本願の実施例に係る別の充放電装置の模式的な構造ブロック図である。
【
図12】本願の実施例に係る充放電装置の電力変換ユニットの模式的な構造ブロック図である。
【
図13】本願の実施例に係る別の電力変換ユニットの模式的な構造ブロック図である。
【
図14】本願の実施例に係るさらに別の電力変換ユニットの模式的な構造図である。
【
図15】本願の実施例に係る電池充電方法の模式的なフローチャートである。
【
図16】本願の一実施例に係る電子装置の模式的な構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面及び実施例を参照しながら、本願の実施形態をさらに詳細に説明する。以下の実施例の詳細な説明及び図面は、本願の原理を例示的に説明するためのものであるが、本願の範囲を限定するものではなく、すなわち、本願は説明される実施例に限定されない。
【0036】
本願の説明では、説明する必要があるように、特に説明されない限り、「複数」は2つ以上を意味し、「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」などの用語が示した方位又は位置関係は、本願を容易に説明し及び説明を簡素化するためのものに過ぎず、示した装置又は素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構築及び操作されることを指示及び暗示しないため、本願を限定するものとして理解できない。また、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するものとして理解できない。
【0037】
新エネルギー分野では、駆動用電池は、自動車、船舶又は宇宙機などの電力消費装置の主な動力源として機能でき、エネルギー貯蔵電池は電力消費装置の充電源として機能でき、両者の重要性は自明である。限定ではなく例として、いくつかの応用シナリオでは、駆動用電池は電力消費装置の電池であってもよく、エネルギー貯蔵電池は充電装置の電池であってもよい。説明を容易にするため、以下、駆動用電池とエネルギー貯蔵電池の両方は電池として総称され得る。
【0038】
現在、市販されている電池のほとんどは充電可能な蓄電池であり、最も一般的には、例えば、リチウムイオン電池又はリチウムイオンポリマー電池などのリチウム電池である。充電過程において、一般的には、連続充電方式で電池を充電するが、電池を連続的に充電すると、電池のリチウム析出、発熱などの現象が発生し、リチウム析出、発熱などの現象は、電池の性能を低下させ、サイクル寿命を大幅に短縮し、さらに電池の急速充電容量を制限し、且つ燃焼、爆発などの壊滅的な結果を引き起こし、深刻な安全問題を引き起こす可能性がある。
【0039】
電池の安全性能を確保するために、本願は新たな電池充電方法及び充電システムを提案する。
【0040】
図1は本願の実施例に適用される充電システムの構造図を示す。
【0041】
図1に示されるように、該充電システム100は充放電装置110と、電池システム120とを備えてもよく、選択肢として、該電池システム120は電気自動車(純電気自動車及びプラグインハイブリッド電気自動車を含む)の電池システム又は他の応用シナリオでの電池システムであってもよい。
【0042】
選択肢として、電池システム120には少なくとも1つの電池パック(battery pack)が設置されてもよく、該少なくとも1つの電池パックの全体は電池121として総称され得る。電池の種類から言えば、該電池121は任意のタイプの電池であってもよく、リチウムイオン電池、リチウム金属電池、リチウム硫黄電池、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、又はリチウム空気電池などを含むがこれらに限定されない。電池の規模から言えば、本願の実施例の電池121はセル/電池セル(cell)であってもよく、電池モジュール又は電池パックであってもよく、電池モジュール又は電池パックは、いずれも複数の電池を直列及び並列して形成されてもよく、本願の実施例は電池121の具体的なタイプ及び規模を具体的に限定しない。
【0043】
また、該電池121をインテリジェントに管理し及び保守し、電池の過充電及び過放電を防止し、電池の使用寿命を延ばすために、通常、電池システム120には電池管理システム(BMS:battery management system)122がさらに設置され、電池121の状態を監視することに用いられる。選択肢として、該BMS122は電池121と共に同じ機器/装置に集積して設置されてもよく、又は、該BMS122は独立した機器/装置として電池121の外部に設置されてもよい。
【0044】
具体的には、充放電装置110は電池システム120の電池121に電気エネルギーを補充し及び/又は電池121の放電を制御する装置である。
【0045】
選択肢として、本願の実施例の充放電装置110は、通常の充電パイル、超充電パイル、ビークルツーグリッド(V2G:vehicle to grid)モードをサポートする充電パイルであってもよく、又は電池を充電及び/又は放電できる充放電装置/機器などであってもよい。本願の実施例は充放電装置110の具体的なタイプ及び具体的な応用シナリオを限定しない。
【0046】
選択肢として、
図1に示されるように、充放電装置110は、電線130を介して電池121に接続され、且つ通信線140を介してBMS122に接続され、通信線140は充放電装置110とBMSとの間の情報交換を実現することに用いられる。
【0047】
例として、該通信線140はコントローラローカルエリアネットワーク(CAN:control area network)通信バス又はデイジーチェーン(daisy chain)通信バスを含むがこれらに限定されない。
【0048】
選択肢として、充放電装置110は通信線140を介してBMS122と通信できることに加えて、さらに無線ネットワークを介してBMS122と通信できる。本願の実施例は充放電装置とBMS122の有線通信タイプ又は無線通信タイプを具体的に限定しない。
【0049】
図2は本願の実施例に係る電池充電方法200の模式的なプロセスブロック図を示す。選択肢として、本願の実施例の方法200は上記
図1に示される充放電装置110及び電池システム120に適用できる。
【0050】
図2に示されるように、該電池充電方法200は以下のステップを含んでもよい。
【0051】
ステップ210、電池管理システムBMSは第1充電電流を取得する。
【0052】
ステップ220、BMSは充放電装置に第1充電電流を送信する。
【0053】
ステップ230、充放電装置は第1充電電流に基づいて電池を充電する。
【0054】
ステップ240、電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、BMSは第1放電電流を取得する。
【0055】
ステップ250、BMSは充放電装置に第1放電電流を送信する。
【0056】
ステップ260、充放電装置は第1放電電流に基づいて電池を制御して放電させる。
【0057】
本願の実施例では、充放電装置とBMSとの間に実現可能な充電方法を提供し、電池を充電する過程において、充放電装置はBMSから送信された第1充電電流及び第1放電電流に基づいて電池の充電及び放電を実現し、電池の連続充電を回避し、これにより電池の連続充電による発熱、リチウムイオンの蓄積などの問題を回避することができる。発熱によって電池の温度を上昇させ、リチウムイオンの蓄積によって生成された結晶物が電池を貫通し、電解液の漏れを引き起こして電池を短絡させる可能性があり、電池の温度上昇及び電池の短絡などは電池の安全問題、例えば電池の燃焼又は爆発などを引き起こす可能性がある。従って、本願の実施例の技術案によれば、充放電装置はBMSから送信された第1充電電流及び第1放電電流に基づいて電池の充電及び放電を実現し、電池の安全性能を確保することができる。また、連続充電過程において、リチウムイオンの連続蓄積もリチウム析出の問題を引き起こし、電池の使用寿命及び充電能力に影響を与え、従って、本願の実施例の技術案によれば、電池の使用寿命及び充電容量を確保することもできる。
【0058】
具体的には、ステップ210~ステップ230において、BMSは最初に充電モードに入って充放電装置が電池を充電するように制御し、先ず、BMSは第1充電電流を取得し、BMSは充放電装置に第1充電電流を送信した後、充放電装置は受信された第1充電電流に基づいて電池を充電する。
【0059】
選択肢として、BMSは自体の機能ユニット(例えば、記憶ユニット又は処理ユニット)から第1充電電流を取得してもよく、又は、BMSは他の装置から第1充電電流を取得してもよい。いくつかの実施形態では、該第1充電電流は所定電流であってもよく、該所定電流は固定値であってもよく、又は時間の経過と共に所定方式で変化してもよい。又は、別のいくつかの実施形態では、該第1充電電流は電池の状態パラメータに基づいて決定された電流であってもよく、該第1充電電流は電池の状態パラメータの変化に伴って変化する。
【0060】
選択肢として、充放電装置は電源に接続されてもよく、該電源は交流電源及び/又は直流電源であってもよく、充放電装置は第1充電電流の情報を受信した後、第1充電電流に基づき、交流電源及び/又は直流電源を介して電池を充電する。
【0061】
さらに、充放電装置は第1充電電流に基づいて電池を充電する過程において、BMSは電池の第1累積充電量を取得し、且つ該第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であるかどうかを判断することができ、電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、BMSは第1放電電流を取得する。
【0062】
具体的には、上記
図1の電池についての説明から分かるように、電池は1つ又は複数の電池セルを含んでもよく、BMSは電池のうちの1つ又は複数の電池セルの電圧を監視することにより、該電池が満充電状態になるかどうかを監視することができる。選択肢として、電池が複数の電池セルを含む場合、複数の電池セルの電圧は異なる可能性があり、この場合、電池セルの最大電圧が電池セルの満充電電圧を超えるかどうかを判断することにより、電池が満充電状態になるかどうかを判断することができる。又は、他の形態では、電池セルの最大電圧に加えて、電池の電池セルの他の電圧を利用して電池が満充電状態になるかどうかを判断することもできる。
【0063】
電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えず、すなわち電池が満充電状態になることなく、電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上である場合、BMSは第1放電電流を取得し、すなわち、電池については、充電モードから放電モードに移行する。
【0064】
選択肢として、上記第1累積充電量は第1累積充電容量であってもよく、又は第1累積充電電気量であってもよい。それに対応して、第1累積充電量が第1累積充電容量である場合、第1累積充電量閾値は第1累積充電容量閾値であり、第1累積充電量が第1累積充電電気量である場合、第1累積充電量閾値は第1累積充電電気量閾値である。
【0065】
いくつかの実施形態では、上記第1累積充電量閾値は所定閾値であってもよく、該所定閾値は固定閾値であってもよく、又は時間の経過と共に所定方式で変化してもよい。
【0066】
別のいくつかの実施形態では、該第1累積充電量閾値は電池の状態パラメータに基づいて決定されるものであってもよく、すなわち電池の状態パラメータが変化すると、該第1累積充電量閾値も変化し、該実施形態によれば、第1累積充電量閾値は電池の現在の状態パラメータにより良好に適応でき、現在の充電過程をより良好に制御し、電池の充電効率を高めることができ、且つ電池を損傷しない。
【0067】
さらに、ステップ240~ステップ260において、BMSは第1放電電流を取得し、且つ該第1放電電流を充放電装置に送信し、充放電装置は受信された第1放電電流に基づいて電池を制御して放電させる。
【0068】
選択肢として、BMSは自体の機能ユニット(例えば、記憶ユニット又は処理ユニット)から第1放電電流を取得してもよく、又は、BMSは他の装置から第1放電電流を取得してもよい。いくつかの実施形態では、該第1放電電流は所定電流であってもよく、該所定電流は固定値であってもよく、又は時間の経過と共に所定方式で変化してもよい。又は、別のいくつかの実施形態では、該第1放電電流は電池の状態パラメータに基づいて決定された電流であってもよく、該第1放電電流は電池の状態パラメータの変化に伴って変化する。いくつかの実施形態では、放電モード又は放電段階では、電池の電気量をエネルギー蓄積装置及び/又はグリッドに伝送することができ、電気エネルギーの繰り返し利用に役立つ。該エネルギー蓄積装置は、電池の放電電流を受信するように、充放電装置の内部に設置されてもよく、充放電装置の外部に設置されてもよく、本願の実施例はエネルギー蓄積装置の具体的な設置を限定しない。選択肢として、放電モードでは、電池の電気量を他の方式で消費してもよく、本願の実施例は電気エネルギーを消費する具体的な方式を限定しない。
【0069】
さらに、充放電装置は電池を制御して放電させる過程において、BMSは電池の放電過程における第1累積放電量を取得し、且つ該第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上であるかどうかを判断することができる。
【0070】
選択肢として、上記第1累積放電量は第1累積放電容量であってもよく、又は第1累積放電電気量であってもよい。それに対応して、第1累積放電量が第1累積放電容量である場合、第1累積放電量閾値は第1累積放電容量閾値であり、第1累積放電量が第1累積放電電気量である場合、第1累積放電量閾値は第1累積放電電気量閾値である。
【0071】
いくつかの実施形態では、上記第1累積放電量閾値は所定閾値であってもよく、該所定閾値は固定閾値であってもよく、又は時間の経過と共に所定方式で変化してもよい。
【0072】
別のいくつかの実施形態では、該第1累積放電量閾値は電池の状態パラメータに基づいて決定されるものであってもよく、すなわち電池の状態パラメータが変化すると、該第1累積放電量閾値も変化し、該実施形態によれば、第1累積放電量閾値は電池の現在の状態パラメータにより良好に適応でき、現在の放電過程をより良好に制御し、電池の放電効率を高めることができ、且つ電池を損傷しない。
【0073】
第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、充放電装置は電池を制御して放電を停止する。
【0074】
上記過程により、充放電装置はBMSから送信された第1充電電流及び第1放電電流に基づいて電池の充電及び放電を実現し、これにより電池の連続充電による発熱、リチウムイオンの蓄積などの問題を回避し、さらに発熱、リチウムイオンの蓄積などの問題による電池の安全問題、例えば電池の燃焼又は爆発などを回避し、電池の安全性能を確保する。また、第1充電電流に基づいて電池を第1累積充電量まで充電した後、第1放電電流に基づいて電池の電気量を第1累積放電量まで放出し、充電過程中に電池の負極に蓄積されたリチウムイオンを放出し、連続充電によるリチウム析出の問題を防止し、これにより電池の使用寿命及び充電能力を向上させることができる。
【0075】
電池の充電については、1回充電及び1回放電の後、電池に対して2回目の充電を続けてもよく、電池の充電を続ける。
【0076】
選択肢として、
図2に示されるように、本願の実施例の電池充電方法200は以下のステップをさらに含んでもよい。
【0077】
ステップ270、電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、BMSは第2充電電流を取得する。
【0078】
ステップ280、BMSは充放電装置に第2充電電流を送信する。
【0079】
ステップ290、充放電装置は第2充電電流に基づいて電池を充電する。
【0080】
具体的には、上記ステップ270~ステップ290において、BMSは電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上であると判断した場合、BMSは第2充電電流を取得し、且つ該第2充電電流を充放電装置に送信し、充放電装置は受信された第2充電電流に基づいて電池を充電し続け、すなわち、電池については、放電モードから充電モードに再び移行する。選択肢として、該ステップ270~ステップ290の他の関連する技術案は上記ステップ210~ステップ230の関連説明を参照すればよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0081】
理解されるように、上記本願の実施例では、電池を充放電することは、上記充放電に必要な電流情報に加えて、充放電に必要な電圧情報を必要とし、例えば、ステップ210~230において、BMSは第1充電電流及び第1充電電圧を取得し、且つ充放電装置に該第1充電電流及び第1充電電圧を送信し、該充放電装置は該第1充電電流及び第1充電電圧に基づいて電池を充電することに用いられ、ステップ240~260において、BMSは第1放電電流及び第1放電電圧を取得し、且つ充放電装置に該第1放電電流及び第1放電電圧を送信し、該充放電装置は該第1放電電流及び該第1放電電圧に基づいて電池を放電することに用いられる。後続の充放電過程は上記充放電過程と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0082】
図3は本願の実施例に係る別の電池充電方法300の模式的なプロセスブロック図を示す。
【0083】
図3に示されるように、該電池充電方法300は上記ステップ210~ステップ290を含むことに加えて、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0084】
ステップ310、電池の第2累積充電量が第2累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、BMSは第2放電電流を取得する。
【0085】
ステップ320、BMSは充放電装置に第2放電電流を送信する。
【0086】
ステップ330、充放電装置は第2放電電流に基づいて電池を制御して放電させる。
【0087】
本願の実施例では、BMSと充放電装置との間の情報交換により、電池の充電、放電、再充電及び再放電を完成する。該方式により、本願の実施例は複数回で繰り返し可能な充放電方法をさらに提供でき、充電及び放電過程を順番に繰り返し、電池の安全性能を確保することを基に、電池を徐々に充電することを実現する。
【0088】
具体的には、ステップ310において、充放電装置は第2充電電流に基づいて電池を充電する過程において、BMSは電池の第2累積充電量を取得し、且つ該第2累積充電量が第2累積充電量閾値以上であるかどうかを判断することができる。
【0089】
選択肢として、該第2累積充電量は充放電装置が第2充電電流に基づいて電池を充電する充電量のみであってもよく、又は、該第2累積充電量は電池の現在の総充電量であってもよく、例として、該電池の現在の総充電量=第1充電電流に基づく充電量+第2充電電流に基づく充電量-第1放電電流に基づく放電量である。それに対応して、第2累積充電量閾値は1回の充電に基づく充電量閾値であってもよく、又は、第2累積充電量閾値は総充電量に基づく充電量閾値であってもよい。
【0090】
上記説明される第1累積充電量及び第1累積充電量閾値と同様であり、本願の実施例では、第2累積充電量は第2累積充電容量であってもよく、又は第2累積充電電気量であってもよい。それに対応して、第2累積充電量が第2累積充電容量である場合、第1累積充電量閾値は第2累積充電容量閾値であり、第2累積充電量が第2累積充電電気量である場合、第2累積充電量閾値は第2累積充電電気量閾値である。
【0091】
選択肢として、いくつかの実施形態では、上記第2累積充電量閾値は所定閾値であってもよく、該所定閾値は固定閾値であってもよく、又は時間の経過と共に所定方式で変化してもよい。
【0092】
別のいくつかの実施形態では、該第2累積充電量閾値は電池の状態パラメータに基づいて決定されるものであってもよく、すなわち、電池の状態パラメータが変化すると、該第2累積充電量閾値も変化する。
【0093】
さらに、ステップ310において、第2累積充電量が第2累積充電量閾値以上であり、且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、BMSは第2放電電流を取得する。且つステップ320~ステップ330において、BMSは該第2放電電流を充放電装置に送信し、充放電装置は受信された第2放電電流に基づいて電池を制御して放電させる。
【0094】
具体的には、上記ステップにおける他の関連する技術案は上記ステップ240~ステップ260の関連説明を参照すればよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0095】
例として、
図4は本願の実施例に係る電池の充電電流及び放電電流の模式的な波形図を示す。
【0096】
図4に示されるように、t1~t2の期間に、充放電装置は第1充電電流に基づいて電池を充電し、電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上になり且つ該電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えなくなるまで充電し、t2~t3の期間に、充放電装置は第1放電電流に基づいて該電池を制御して放電させ、電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上になるまで放電し、選択肢として、第1放電電流の持続時間は第1充電電流の持続時間よりも短くてもよい。t3~t4の期間に、充放電装置は第2充電電流に基づいて電池を充電し続け、電池の第2累積充電量が第2累積充電量閾値以上になり且つ該電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えなくなるまで充電し、t4~t5の期間に、充放電装置は第2放電電流に基づいて電池を制御して放電させ、電池の第2累積放電量が第2累積放電量閾値以上になるまで放電し、選択肢として、第2充電電流の持続時間は第1充電電流の持続時間よりも短くてもよい。理解されるように、上記充放電過程は該電池を完全に充電するまで続いている。
【0097】
説明する必要があるように、
図4は、第1充電電流、第2充電電流、第1放電電流及び第2放電電流の波形図のみを模式的に示し、第1充電電流は、t1~t2に
図4に示される定電流であってもよく、又は時間の経過と共に変化する可変電流であってもよく、同様に、第2充電電流、第1放電電流及び第2放電電流は
図4に示される定電流であってもよく、又は時間の経過と共に変化する可変電流であってもよい。また、
図4に模式的に示される第1充電電流と第2充電電流の大きさは同じであり、第1放電電流と第2放電電流の大きさは同じであり、また、第1充電電流と第2充電電流の大きさは異なってもよく、第1放電電流と第2放電電流の大きさは異なってもよく、本願の実施例はこれを具体的に限定しない。
【0098】
図5は本願の実施例に係る別の電池充電方法500の模式的なプロセスブロック図を示す。
【0099】
図5に示されるように、該電池充電方法500は上記ステップ210~ステップ290を含むことに加えて、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0100】
ステップ510、電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超える場合、BMSは充放電装置に充電停止命令を送信する。
【0101】
ステップ520、充放電装置は電池の充電を停止する。
【0102】
具体的には、上記したように、BMSは電池のうちの1つ又は複数の電池セルの電圧を監視することにより、該電池が満充電状態になるかどうかを監視することができる。選択肢として、いくつかの実施形態では、電池セルの最大電圧が電池セルの満充電電圧を超えるかどうかを判断することにより、電池が満充電状態になるかどうかを判断することができる。電池セルの最大電圧が電池セルの満充電電圧を超える場合、電池が満充電状態になることが示され、このとき、BMSは充放電装置に充電停止命令を送信し、該充電停止命令は、電池の充電を停止するように充放電装置に指示して、充放電装置に電池の充電を停止させることに用いられる。
【0103】
選択肢として、該ステップ510及びステップ520は電池の充電段階で実行されてもよく、言い換えると、BMSが充電モードに入り、且つ充放電装置がBMSから送信された充電電流を受信した後、電池を充電する過程において、BMSは電池の電池セルの電圧を取得し、電池が満充電状態になるかどうかを判断することができ、電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超える場合、BMSは充放電装置に充電停止命令を送信し、充放電装置に電池の充電を停止させる。
【0104】
従って、
図5はステップ510及びステップ520がステップ290の後に実行され、すなわち2回目の充電過程に実行されることを模式的に示し、理解されるように、該ステップ510及びステップ520は複数回の充放電の任意1回の充電過程に実行されてもよい。
【0105】
選択肢として、上記方法実施例では、充放電装置を利用して電池を充電、放電及び再充電するため、連続充電による電池の安全問題を防止することができ、さらに、上記方法における充電電流は大電流であってもよく、1回の充電過程における電池の充電量を増加させ、急速充電の目的を実現する。
【0106】
また、連続充電過程中に負極へのリチウムイオンの蓄積によって制限され、充電電流も制限されるため、連続した大電流を利用して電池の急速充電を実現することができず、本願の実施例の技術案では、大電流を利用して電池を充電し、且つ1回の大電流充電の後に電池を放電し、充電過程中に電池の負極に蓄積されたリチウムイオンを放出し、さらに、後続に大電流を再利用して電池を充電し、電池の急速充電を実現することができる。
【0107】
具体的には、上記方法では、第1充電電流及び/又は第2充電電流は大電流であってもよく、また、充放電装置は第2充電電流に基づいて電池を充電した後、後続の充電過程における充電電流は大電流であってもよい。
【0108】
選択肢として、大電流急速充電を実現するために、第1充電電流及び/又は第2充電電流の充電レートの範囲は2C~10Cの間である。
【0109】
さらに、本願の実施例における放電電流は小電流であり、その目的として、電池を小電流で放電することにより、電池の負極に蓄積されたリチウムイオンを放出し、電池に充電された電気量を過度に失うことはない。
【0110】
具体的には、上記方法における第1放電電流及び/又は第2放電電流は小電流であってもよく、また、充放電装置は第2放電電流に基づいて電池を制御して放電させた後、後続の放電過程における放電電流は小電流であってもよい。
【0111】
選択肢として、小電流放電を実現するために、第1放電電流及び/又は第2放電電流の充電レートの範囲は0.1C~1Cの間である。
【0112】
選択肢として、上記方法では、充電過程における電池の充電量及び放電過程における電池の放電量をより良好に制御するために、放電過程における累積放電量閾値及び充電過程における累積充電量閾値の比率を設定することができ、これにより放電量を小さくし、電池に充電された電気量を過度に失うことはない。
【0113】
例として、上記方法では、第1累積放電量閾値と第1累積充電量閾値との比は10%以下であり、及び/又は、第2累積放電量閾値と第2累積充電量閾値との比は10%以下である。
【0114】
また、充放電装置は第2充電電流及び第2放電電流に基づいて電池を充電し及び電池を制御して放電させた後、後続の充放電過程における累積放電量閾値と累積充電量閾値との比は10%以下であってもよい。
【0115】
説明する必要があるように、上記比率10%は応用シナリオ及び応用需要の変化に伴って調整されてもよく、本願は該比率の具体的な値を限定しない。
【0116】
選択肢として、上記方法実施例では、BMSが取得した第1充電電流と第2充電電流は同じであってもよく、又は異なってもよい。該第1充電電流及び/又は第2充電電流は所定電流であってもよく、又は、該第1充電電流及び/又は第2充電電流は電池の状態パラメータに基づいて決定された電流であってもよく、電池の状態パラメータが変化すると、第1充電電流及び/又は第2充電電流は異なる状態パラメータに対応する異なる電流であってもよい。電池の状態パラメータは、電池温度、電池電圧、電池電流、電池荷電状態(SOC:state of charge)及び電池健康状態(SOH:state of health)などのうちの少なくとも1つを含む。
【0117】
同様に、BMSが取得した第1放電電流と第2放電電流は同じであってもよく、又は異なってもよい。該第1放電電流及び/又は第2放電電流は所定電流であってもよく、又は、該第1放電電流及び/又は第2放電電流は電池の状態パラメータに基づいて決定された電流であってもよい。
【0118】
第1充電電流、第2充電電流、第1放電電流及び第2放電電流のうちの少なくとも1つが電池の状態パラメータに基づいて決定された電流である場合、それは電池の現在の状態パラメータにより良好に適応でき、電池の充電効率及び/又は放電効率を高めることができ、且つ電池を損傷しない。
【0119】
また、充放電装置は第2充電電流及び第2放電電流に基づいて電池を充電し及び電池を制御して放電させた後、後続の充放電過程における充電電流及び/又は放電電流は同様に所定電流であってもよく、又は、電池の状態パラメータに基づいて決定された電流であってもよい。
【0120】
図6は本願の実施例に係る別の電池充電方法600の模式的なプロセスブロック図を示す。
【0121】
上記
図2に示される方法200を参照し、
図6に示されるように、上記ステップ210は、
BMSは電池の状態パラメータを取得し、且つ状態パラメータに基づいて第1充電電流を決定するステップ610を含んでもよい。
【0122】
上記ステップ240は、
電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、BMSは電池の状態パラメータを取得し、且つ状態パラメータに基づいて第1放電電流を決定するステップ640を含んでもよい。
【0123】
上記ステップ270は、
電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、BMSは電池の状態パラメータを取得し、且つ状態パラメータに基づいて第2充電電流を決定するステップ670を含んでもよい。
【0124】
また、本願の実施例における方法600の他のステップは上記
図2に示される実施例の関連説明を参照すればよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0125】
具体的には、本願の実施例では、第1充電電流、第1放電電流及び第2充電電流はいずれも電池の状態パラメータに基づいて決定された電流である。異なる期間に、BMSは電池の異なる状態パラメータを取得し、且つ該状態パラメータに基づいて現在の充電電流及び放電電流を決定することができる。
【0126】
選択肢として、電池の状態パラメータに基づいて充電電流及び放電電流を決定することは、複数の実現形態を有してもよく、一例として、電池の状態パラメータと充電電流、放電電流とのマッピング関係を取得し、該マッピング関係に基づき、電池の状態パラメータに基づいて具体的な充電電流及び放電電流を決定することができ、該マッピング関係は大量の実験データをフィッティングして得られたマッピング関係であってもよく、高い信頼性及び正確性を有し、該マッピング関係は具体的に、マッピングテーブル、マッピング図又はマッピング式などであってもよい。また、他の例では、さらに大量の実験データに基づいて専用のニューラルネットワークモデルをトレーニングするようにしてもよく、該ニューラルネットワークモデルは入力された電池の状態パラメータに基づき、充電電流及び放電電流を出力することができる。
【0127】
選択肢として、充電電流及び放電電流に加えて、上記方法実施例では、第1累積充電量閾値と第2累積充電量閾値は同じであってもよく、又は異なってもよい。第1累積放電量閾値と第2累積放電量閾値は同じであってもよく、又は異なってもよい。該第1累積充電量閾値、第2累積充電量閾値、第1累積放電量閾値及び第2累積放電量閾値のうちの少なくとも1つは所定閾値であってもよい。又は、該第1累積充電量閾値、第2累積充電量閾値、第1累積放電量閾値及び第2累積放電量閾値のうちの少なくとも1つは電池の状態パラメータに基づいて決定された閾値であってもよい。
【0128】
また、充放電装置は第2充電電流及び第2放電電流に基づいて電池を充電し及び電池を制御して放電させた後、後続の充放電過程における累積放電量閾値及び累積充電量閾値は所定閾値であってもよく、又は電池の状態パラメータに基づいて決定された閾値であってもよい。
【0129】
上記本願の実施例によれば、第1累積充電量閾値、第2累積充電量閾値、第1累積放電量閾値及び第2累積放電量閾値のうちの少なくとも1つが電池の状態パラメータに基づいて決定された閾値である場合、それは電池の現在の状態パラメータにより良好に適応でき、現在の充電過程及び/又は放電過程をより良好に制御し、充電量及び放電量を確保し、電池の効率的な充電を実現することができる。
【0130】
選択肢として、上記方法実施例では、第1充電電流、第2充電電流、第1放電電流及び第2放電電流のうちの少なくとも1つはBMSが定期的又は不定期的に取得した電流であってもよく、一例として、第1充電電流、第2充電電流、第1放電電流及び第2放電電流のうちの少なくとも1つはBMSが電池の状態パラメータに基づいて定期的又は不定期的に決定した電流であってもよく、該電流は電池の状態パラメータの変化に伴って変化し、具体的には、BMSは電池の状態パラメータを定期的に取得し、これにより第1充電電流、第2充電電流、第1放電電流及び第2放電電流のうちの少なくとも1つを決定することができ、又は、BMSは電池の状態パラメータをリアルタイムに取得し、状態パラメータが不定期的に変化すると、BMSは不定期的に変化した状態パラメータに基づいて第1充電電流、第2充電電流、第1放電電流及び第2放電電流のうちの少なくとも1つを決定する。
【0131】
さらに、これに基づき、BMSは充放電装置に該第1充電電流、第2充電電流、第1放電電流及び第2放電電流のうちの少なくとも1つを定期的又は不定期的に送信し、これにより充放電装置は定期的に送信された電流に基づいて電池を充電し又は電池を制御して放電させる。
【0132】
該実現形態では、充放電装置は電池を1回充電及び/又は1回放電する過程において、充電電流及び/又は放電電流はBMSによって定期的又は不定期的に送信され、一方では、該実施形態により、充電電流及び/又は放電電流を定期的又は不定期的に調整して、充放電効率を高めることができ、他方では、さらに該定期的又は不定期的に送信された充電電流及び/又は放電電流に基づき、BMS及び電池の状態が正常であることを示すことができ、充放電装置は電池を充電し続け又は電池を制御して放電させることができる。従って、該実施形態では、充放電装置はBMSが定期的又は不定期的に送信した充電電流及び/又は放電電流を受信しなかった場合、充放電装置は電池の充電を停止し及び/又は電池を制御して放電させることを停止して、電池の安全性能を確保することができる。
図7は本願の実施例に係る別の電池充電方法700の模式的なプロセスブロック図を示す。
【0133】
上記
図2に示される方法200を参照し、
図7に示されるように、上記ステップ210は、
BMSは第1充電電流を定期的に取得するステップ710を含んでもよい。
【0134】
上記ステップ220は、
BMSは充放電装置に第1充電電流を定期的に送信するステップ720を含んでもよい。
【0135】
上記ステップ240は、
電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、第1放電電流を定期的に取得するステップ740を含んでもよい。
【0136】
上記ステップ250は、
BMSは充放電装置に第1放電電流を定期的に送信するステップ750を含んでもよい。
【0137】
上記ステップ270は、
電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、第2充電電流を定期的に取得するステップ770を含んでもよい。
【0138】
上記ステップ280は、
BMSは充放電装置に第2充電電流を定期的に送信するステップ780を含んでもよい。
【0139】
また、本願の実施例における方法700の他のステップは上記
図2に示される実施例の関連説明を参照すればよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0140】
本願の実施例では、BMSは第1充電電流、第1放電電流及び第2充電電流を定期的に取得することができる。それに対応して、BMSは充放電装置に第1充電電流、第1放電電流及び第2充電電流を定期的に送信することができる。
【0141】
理解されるように、上記実施例では、電池を充放電することは、上記充放電に必要な電流情報に加えて、充放電に必要な電圧情報を必要とし、充放電に必要な電圧の取得方式は本発明の実施例を任意に限定しない。
【0142】
選択肢として、上記方法実施例では、BMSと充放電装置との間の通信は、既存の充電器とBMSとの間の通信プロトコルと互換性があるため、BMSと充放電装置との間の通信を容易に実現でき、且つ良好な応用の将来性を有する。
【0143】
具体的には、上記方法実施例に基づき、BMSはさらに第1充電電圧、第2充電電圧、第1放電電圧及び第2放電電圧のうちの少なくとも1つを取得し、且つ該第1充電電圧、第2充電電圧、第1放電電圧及び第2放電電圧のうちの少なくとも1つを充放電装置に送信することができ、該第1充電電流、第1充電電圧は第1電池充電要求(BCL)メッセージで運ばれ、及び/又は、第1放電電流、第1放電電圧は第2BCLメッセージで運ばれ、及び/又は、第2充電電流、第2充電電圧は第3BCLメッセージで運ばれ、及び/又は、第2放電電流、第2放電電圧は第4BCLメッセージで運ばれる。
【0144】
また、充放電装置は第2充電電流及び第2放電電流に基づいて電池を充電し及び電池を制御して放電させた後、後続の充放電過程における充電電流、充電電圧、放電電流及び放電電圧はBCLメッセージで運ばれてもよく、BMSによって充放電装置に送信される。
【0145】
図8は本願の実施例に係る別の電池充電方法800の模式的なプロセスブロック図を示す。
【0146】
図8に示されるように、該電池充電方法800は以下のステップを含んでもよい。
【0147】
ステップ810、BMSは第1充電電流及び第1充電電圧を取得する。
【0148】
ステップ820、BMSは第1充電電流及び第1充電電圧が運ばれる第1BCLメッセージを充放電装置に送信する。
【0149】
ステップ830、充放電装置は第1充電電流及び第1充電電圧に基づいて電池を充電する。
【0150】
ステップ840、電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、BMSは第1放電電流及び第1放電電圧を取得する。
【0151】
ステップ850、BMSは第1放電電流及び第2放電電圧が運ばれる第2BCLメッセージを充放電装置に送信する。
【0152】
ステップ860、充放電装置は第1放電電流及び第2放電電圧に基づいて電池を制御して放電させる。
【0153】
ステップ870、電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、BMSは第2充電電流及び第2充電電圧を取得する。
【0154】
ステップ880、BMSは第2充電電流及び第2充電電圧が運ばれる第3BCLメッセージを充放電装置に送信する。
【0155】
ステップ890、充放電装置は第2充電電流及び第2充電電圧に基づいて電池を充電する。
【0156】
本願の実施例では、既存の充電器とBMSとの間の通信プロトコルにおける電池充電要求BCLメッセージを利用して、BMSは充放電装置に充電電流及び放電電流を送信し、且つ充放電装置は受信された充電電流及び放電電流に基づいて電池を充電し又は電池を制御して放電させる。
【0157】
選択肢として、BCLメッセージでは、充電電圧(上記第1充電電圧及び第2充電電圧を含む)と放電電圧(上記第1放電電圧及び第2放電電圧を含む)の範囲は異なり、且つ充電電流(上記第1充電電流及び第2充電電流を含む)と放電電流(上記第1放電電流及び第2放電電流を含む)の範囲は異なり、充放電装置が受信したBCLメッセージでは、運ばれる電圧及び電流の大きさによって、それが充電電圧及び充電電流に属するか、放電電圧及び放電電流に属するかを判断することができる。
【0158】
選択肢として、BMSは電池の状態パラメータに基づいて充電電圧及び放電電圧を決定してもよく、又は、該充電電圧及び放電電圧は所定値であってもよい。
【0159】
選択肢として、いくつかの実施形態では、BMSは充電電流及び充電電圧を定期的に取得し、且つ充放電装置に該充電電流及び充電電圧が運ばれるBCLメッセージを定期的に送信することができ、同様に、BMSは放電電流及び放電電圧を定期的に取得し、且つ充放電装置に該放電電流及び放電電圧が運ばれるBCLメッセージを定期的に送信することもできる。該実施形態では、BCLメッセージの定期的な送信方式は既存の標準におけるBCLメッセージの定期的な送信方式と同じであってもよい。
【0160】
上記実施例では充放電電流及び/又は電圧の情報交換メッセージを例として説明し、理解されるように、電池の充放電を実現するために、充放電段階の処理に加えて、さらに充放電前の自動車と充電器とのハンドシェイク交換、充放電のパラメータ設定交換などを含んでもよく、本発明の実施例はこれを具体的に限定しない。
【0161】
選択肢として、充電器とBMSとの間の通信プロトコルはビークルツーグリッド(V2G:vehicle to grid)モード及びグリッドツービークル(G2V:grid to vehicle)モードでの通信プロトコルを含む。
【0162】
以上、
図2~
図8を参照して本願に係る電池充電方法の具体的な実施例を説明し、以下、
図9~
図12を参照して本願に係る関連装置の具体的な実施例を説明し、理解されるように、以下の各装置実施例の関連説明は上記各方法実施例を参照すればよく、簡潔にするために、詳細な説明を省略する。
【0163】
図9は本願の一実施例に係る電池管理システムBMS900の模式的な構造ブロック図を示す。
図9に示されるように、該BMS900は、取得ユニット910と、送信ユニット920と、処理ユニット930とを備える。
【0164】
本願の一実施例では、取得ユニット910は第1充電電流を取得することに用いられ、送信ユニット920は第1充電電流を充放電装置に送信して、充放電装置に第1充電電流に基づいて電池を充電させることに用いられ、処理ユニット930は電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えないことを決定することに用いられる場合、取得ユニット910はさらに第1放電電流を取得することに用いられ、送信ユニット920はさらに第1放電電流を充放電装置に送信して、充放電装置に第1放電電流に基づいて電池を制御して放電させることに用いられ、選択肢として、処理ユニット930はさらに電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上であることを決定することに用いられる場合、取得ユニット910はさらに第2充電電流を取得することに用いられ、送信ユニット920はさらに第2充電電流を充放電装置に送信して、充放電装置に第2充電電流に基づいて電池を充電させることに用いられる。
【0165】
選択肢として、処理ユニット930はさらに電池の第2累積充電量が第2累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えないことを決定することに用いられる場合、取得ユニット910はさらに第2放電電流を取得することに用いられ、送信ユニット920はさらに第2放電電流を充放電装置に送信して、充放電装置に第2放電電流に基づいて電池を制御して放電させることに用いられる。
【0166】
選択肢として、処理ユニット930はさらに電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えることを決定することに用いられ、送信ユニット920はさらに充放電装置に充電停止命令を送信することに用いられ、充電停止命令は電池の充電を停止するように充放電装置に指示することに用いられる。
【0167】
選択肢として、第1充電電流及び/又は第2充電電流の充電レートの範囲は2C~10Cの間である。
【0168】
選択肢として、第1放電電流及び/又は第2放電電流の放電レートの範囲は0.1C~1Cの間である。
【0169】
選択肢として、第1累積放電量閾値と第1累積充電量閾値との比は10%以下であり、及び/又は、第2累積放電量閾値と第2累積充電量閾値との比は10%以下である。
【0170】
選択肢として、取得ユニット910は電池の状態パラメータを取得し、且つ状態パラメータに基づいて第1充電電流を決定することに用いられ、及び/又は、取得ユニット910は電池の状態パラメータを取得し、且つ状態パラメータに基づいて第1放電電流を決定することに用いられ、及び/又は、取得ユニット910は電池の状態パラメータを取得し、且つ状態パラメータに基づいて第1放電電流を決定することに用いられ、電池の状態パラメータは、電池温度、電池電圧、電池電流、電池荷電状態及び電池健康状態のうちの少なくとも1つを含む。
【0171】
選択肢として、取得ユニット910は第1充電電流を定期的に取得することに用いられ、送信ユニット920は第1充電電流を充放電装置に定期的に送信することに用いられ、及び/又は、取得ユニット910は第1放電電流を定期的に取得することに用いられ、送信ユニット920は第1放電電流を充放電装置に定期的に送信することに用いられ、及び/又は、取得ユニット910は第2充電電流を定期的に取得することに用いられ、送信ユニット920は第2充電電流を充放電装置に定期的に送信することに用いられる。
【0172】
選択肢として、取得ユニット910はさらに第1充電電圧を取得することに用いられ、送信ユニット920はさらに第1充電電圧を充放電装置に送信することに用いられ、第1充電電流及び第1充電電圧は第1電池充電要求BCLメッセージで運ばれ、及び/又は、取得ユニット910はさらに第1放電電圧を取得することに用いられ、送信ユニット920はさらに第1放電電圧を充放電装置に送信することに用いられ、第1放電電流及び第1放電電圧は第2BCLメッセージで運ばれ、及び/又は、送信ユニット920はさらに第2充電電圧を取得することに用いられ、送信ユニット920はさらに第2充電電圧を充放電装置に送信することに用いられ、第2充電電流及び第2充電電圧は第3BCLメッセージで運ばれ、及び/又は、取得ユニット910はさらに第2放電電圧を取得することに用いられ、送信ユニット920はさらに第2放電電圧を充放電装置に送信することに用いられ、第2放電電流及び第2放電電圧は第4BCLメッセージで運ばれる。
【0173】
図10は本願の一実施例に係る充放電装置1000の模式的な構造ブロック図を示す。
図10に示されるように、該充放電装置1000は、受信ユニット1010と、処理ユニット1020とを備える。
【0174】
本願の一実施例では、受信ユニット1010は電池管理システムBMSから送信された第1充電電流を受信することに用いられ、処理ユニット1020は第1充電電流に基づいて電池を充電することに用いられ、受信ユニット1010はさらにBMSから送信された第1放電電流を受信することに用いられ、処理ユニット1020はさらに第1放電電流に基づいて電池を制御して放電させることに用いられ、第1放電電流は、電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、BMSから送信された放電電流であり、受信ユニット1010はさらにBMSから送信された第2充電電流を受信することに用いられ、処理ユニット1020はさらに第2充電電流に基づいて電池を充電することに用いられ、第2充電電流は、電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、BMSから送信された充電電流である。
【0175】
選択肢として、受信ユニット1010はさらにBMSから送信された第2放電電流を受信することに用いられ、処理ユニット1020はさらに第2放電電流に基づいて電池を制御して放電させることに用いられ、第2放電電流は、電池の第2累積充電量が第2累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、BMSから送信された放電電流である。
【0176】
選択肢として、受信ユニット1010はさらにBMSから送信された充電停止命令を受信することに用いられ、処理ユニット1020は電池の充電を停止することに用いられ、充電停止命令は、電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超える場合、BMSから送信された命令である。
【0177】
選択肢として、第1充電電流及び/又は第2充電電流の充電レートの範囲は2C~10Cの間である。
【0178】
選択肢として、第1放電電流及び/又は第2放電電流の放電レートの範囲は0.1C~1Cの間である。
【0179】
選択肢として、第1累積放電量閾値と第1累積充電量閾値との比は10%以下であり、及び/又は、第2累積放電量閾値と第2累積充電量閾値との比は10%以下である。
【0180】
選択肢として、第1充電電流、第1放電電流及び第2充電電流のうちの少なくとも1つは、電池の状態パラメータに基づいてBMSによって決定されるものであり、電池の状態パラメータは、電池温度、電池電圧、電池電流、電池荷電状態及び電池健康状態のうちの少なくとも1つを含む。
【0181】
選択肢として、受信ユニット1010はBMSから送信された第1充電電流を定期的に受信することに用いられ、及び/又は、受信ユニット1010はBMSから送信された第1放電電流を定期的に受信することに用いられ、及び/又は、受信ユニット1010はBMSから送信された第2充電電流を定期的に受信することに用いられる。
【0182】
選択肢として、受信ユニット1010はさらにBMSから送信された第1充電電圧を受信することに用いられ、第1充電電圧及び第1充電電流は第1電池充電要求BCLメッセージで運ばれ、及び/又は、受信ユニット1010はさらにBMSから送信された第1放電電圧を受信することに用いられ、第1放電電圧及び第1放電電流は第2BCLメッセージで運ばれ、及び/又は、受信ユニット1010はさらにBMSから送信された第2充電電圧を受信することに用いられ、第2充電電圧及び第2充電電流は第3BCLメッセージで運ばれ、及び/又は、受信ユニット1010はさらにBMSから送信された第2放電電圧を受信することに用いられ、第2放電電圧及び第2放電電流は第4BCLメッセージで運ばれる。
【0183】
以上、
図2~
図10を参照して本願に係る充放電装置とBMSとの間の情報交換に基づいて実現される電池充電方法及び装置実施例を説明し、充放電装置については、異なるハードウェア構造によって電池を充電し且つ電池の放電を制御することを実現できる。
【0184】
図11は本願の実施例に係る別の充放電装置の模式的な構造ブロック図を示す。
【0185】
図11に示されるように、充放電装置1100は、制御ユニット1110と、電力変換ユニット1120とを備えてもよい。
【0186】
一実施形態では、制御ユニット1110は、BMSから送信された第1充電電流を受信し、且つ第1充電電流に基づき、電力変換ユニット1120を制御して電池を充電することに用いられ、制御ユニット1110はさらに、BMSから送信された第1放電電流を受信し、且つ第1放電電流に基づき、電力変換ユニット1120を制御して電池を放電することに用いられ、第1放電電流は、電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、BMSから送信された放電電流であり、制御ユニット1110はさらに、BMSから送信された第2充電電流を受信し、且つ第2充電電流に基づき、電力変換ユニット1120を制御して電池を充電することに用いられ、第2充電電流は、電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、BMSから送信された充電電流である。
【0187】
具体的には、電力変換ユニット1120は、高電力の電気エネルギー変換を実現するための高電圧デバイスを備えてもよく、制御ユニット1110は、電力変換ユニット1120の高電圧デバイスの制御機能を実現するための低電圧回路を備えてもよい。また、制御ユニット1110はさらにBMSと通信接続を確立してもよく、例えば、限定ではなく例として、制御ユニット1110は通信バスを介してBMSと通信接続を確立してもよく、又は、制御ユニット1110は無線ネットワークを介してBMSと通信接続を確立してもよい。
【0188】
選択肢として、一例として、
図12は本願の実施例に係る電力変換ユニット1120の模式的な構造ブロック図を示す。
【0189】
図12に示されるように、電力変換ユニット1120は交流(AC:alternating current)電源及び電池に接続されてもよく、電力変換ユニット1120は一方向交流/直流(AC/DC:alternating current/direct current)コンバータ1210、及び第1直流/直流(DC/DC:direct current/direct current)コンバータ1220を備える。第1DC/DCコンバータ1220は一方向DC/DCコンバータである。
【0190】
図12から分かるように、一方向AC/DCコンバータ1210は、第1端がAC電源に接続され、第2端が第1DC/DCコンバータ1220の第1端に接続され、第1DC/DCコンバータ1220の第2端は電池に接続されて、電池とAC電源との間の電流伝送を実現することができる。
【0191】
この場合、BMSは制御ユニット1110に第1充電電流を送信することができ、それに対応して、制御ユニット1110は、BMSから送信された第1充電電流を受信し、且つ第1充電電流に基づき、一方向AC/DCコンバータ1210及び第1DC/DCコンバータ1220を制御して交流電源を介して電池を充電することに用いられてもよい。
【0192】
そして、電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、BMSは制御ユニット1110に第1放電電流を送信することができ、制御ユニット1110は、第1放電電流を受信し、且つ第1放電電流に基づいて電池を制御して電気量を放出させることに用いられてもよい。
【0193】
上記充放電装置は、電池を充電する過程において、BMSから送信された第1充電電流及び第1放電電流に基づいて電池の充電及び放電を実現し、電池の連続充電を回避し、これにより電池の連続充電による発熱、リチウムイオンの蓄積などの問題を回避することができる。発熱によって電池の温度を上昇させ、リチウムイオンの蓄積によって生成された結晶物が電池を貫通し、電解液の漏れを引き起こして電池を短絡させる可能性があり、電池の温度上昇及び電池の短絡などは電池の安全問題、例えば電池の燃焼又は爆発などを引き起こす可能性がある。従って、充放電装置はBMSから送信された第1充電電流及び第1放電電流に基づいて電池の充電及び放電を実現し、電池の安全性能を確保することができる。また、連続充電過程において、リチウムイオンの連続蓄積もリチウム析出の問題を引き起こし、電池の使用寿命及び充電能力に影響を与え、従って、上記充放電装置は電池の使用寿命及び充電容量を確保することもできる。
【0194】
さらに、充放電装置は一方向AC/DCコンバータと、一方向DC/DCコンバータとを備え、このように、本願の実施例の充放電装置の構造は既存の充電パイルの構造と同じであり、すなわち、既存の充電パイルの構造を変更することなく、電池の充電及び放電を実現し、充電コストを大幅に削減することができる。
【0195】
電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、選択肢として、制御ユニット1110はさらに、BMSから送信された第2充電電流を受信し、且つ第2充電電流に基づき、一方向AC/DCコンバータ1210及び第1DC/DCコンバータ1220を制御して交流電源を介して電池を充電することに用いられてもよい。
【0196】
制御ユニット1110が一方向AC/DCコンバータ1210及び第1DC/DCコンバータ1220を制御して交流電源を介して電池を充電する場合、制御ユニット1110は一方向AC/DCコンバータ1210及び第1DC/DCコンバータ1220を順番に制御することができる。
【0197】
第1充電電流、第1放電電流及び第2充電電流に加えて、電池の第2累積充電量が第2累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が満充電電圧を超えない場合、BMSはさらに制御ユニット1110に第2放電電流に送信することができ、それに対応して、制御ユニット1110はさらにBMSから送信された第2放電電流を受信し、且つ第2放電電流に基づき、電池を制御して電気量を放出させることに用いられてもよい。
【0198】
電池の充電と放電を繰り返す過程において、電池の電池セルの電圧が満充電電圧を超える場合、BMSは制御ユニット1110に充電停止命令を送信することができ、該充電停止命令は電池の充電を停止するように充放電装置に指示することに用いられる。それに対応して、制御ユニット1110はBMSから送信された充電停止命令を受信し、且つ充電停止命令に基づき、一方向AC/DCコンバータ1210及び第1DC/DCコンバータ1220を制御して交流電源に電池の充電を停止させることに用いられる。
【0199】
該技術案では、電池の電池セルの電圧が満充電電圧を超える場合、制御ユニットは充電停止命令を受信することにより、AC/DCコンバータ及び第1DC/DCコンバータを制御して交流電源に電池の充電を停止させ、電池の過充電問題を防止し、さらに電池の安全性能を確保する。
【0200】
選択肢として、
図13に示されるように、電力変換ユニット1120は第2DC/DCコンバータ1230をさらに備えてもよい。具体的には、第2DC/DCコンバータ1230の第2端はそれぞれ電池及び第1DC/DCコンバータ1220の第2端に接続されてもよい。
【0201】
これに基づき、制御ユニット1100は具体的に、第1放電電流に基づき、第2DC/DCコンバータ1230を制御して電池の電気量をエネルギー貯蔵ユニットに放出することに用いられてもよい。該技術案では、電池の電気量をエネルギー貯蔵ユニットに放出することにより、エネルギー貯蔵ユニットは受信された電気量に基づいて他の操作を行い、電気量の浪費を回避することができる。
【0202】
選択肢として、エネルギー貯蔵ユニットは低電力のエネルギー貯蔵ユニットであってもよい。例えば、エネルギー貯蔵ユニットは超電池又は炭酸リチウム電池であってもよい。エネルギー貯蔵ユニットを低電力のエネルギー貯蔵ユニットとして設定することにより、充電システムのコストを削減することができる。
【0203】
選択肢として、エネルギー貯蔵ユニットは充放電装置1110とは独立して設置されてもよく、又は、充放電装置1110はエネルギー貯蔵ユニットを備えてもよい。説明する必要があるように、充放電装置がエネルギー貯蔵ユニットを備える場合、
図14に示されるように、エネルギー貯蔵ユニットは電力変換ユニット1120の一部として機能でき、電力変換ユニット1120から独立したユニットとして機能でき且つ電線を介して電力変換ユニット1120に接続され、本願の実施例はこれを具体的に限定しない。
【0204】
説明を容易にするために、以下、エネルギー貯蔵ユニット1240を電力変換ユニット1120の一部とすることを例として本願の実施例の技術案を説明する。
【0205】
図14から分かるように、電力変換ユニット1120では、一方向AC/DCコンバータ1210は、第1端が交流電源に接続され、第2端が第1DC/DCコンバータ1220の第1端に接続され、第1DC/DCコンバータ1220の第2端はそれぞれ電池及び第2DC/DCコンバータ1230の第2端に接続され、第2DC/DCコンバータ1230の第1端はエネルギー貯蔵ユニット1240に接続される。
【0206】
さらに、電池を放電する前に、制御ユニット1110は一方向AC/DCコンバータ1210及び第1DC/DCコンバータ1220を制御して電池を充電するモードをオフにし、且つ第2DC/DCコンバータ1230を制御してエネルギー貯蔵ユニット1240に放電するモードをオンにすることができる。
【0207】
一実現形態では、第2DC/DCコンバータ1230は一方向DC/DCコンバータであってもよい。
【0208】
別の実現形態では、電池が電気量をエネルギー貯蔵ユニットに放出することを考慮し、エネルギー貯蔵電源に蓄積可能な電気量が限られるため、エネルギー貯蔵ユニットの電気量が最大容量になって電池から電気量を放出できないという状況を引き起こす可能性がある。従って、
図14を再び参照し、第2DC/DCコンバータ1230は双方向DC/DCコンバータであってもよい。
【0209】
この場合、制御ユニット1110は、第2DC/DCコンバータ1230を制御して電池の電気量をエネルギー貯蔵ユニット1240に放出できることに加えて、さらに第1充電電流に基づいて一方向AC/DCコンバータ1210及び第1DC/DCコンバータ1220を制御して交流電源を介して電池を充電するとともに、第2DC/DCコンバータ1230を制御してエネルギー貯蔵ユニット1240を介して電池を充電することができる。又は、制御ユニット1110はさらに第2充電電流に基づいて一方向AC/DCコンバータ1210及び第1DC/DCコンバータ1220を制御して交流電源を介して電池を充電するとともに、第2DC/DCコンバータ1230を制御してエネルギー貯蔵ユニット1240を介して電池を充電することができる。
【0210】
上記技術案では、エネルギー貯蔵ユニットは電池から放出された電気量を受信できることに加えて、電池を充電することができ、一方では、エネルギー貯蔵ユニットの電気量が最大容量になって電池の電気量をエネルギー貯蔵ユニットに放出し続けることができないという問題を回避し、充電過程を正常に行うことを確保する。他方では、エネルギー貯蔵ユニットは受信された電池から放出された電気量を利用して電池を充電し、電池の電気量の繰り返し利用を実現し、電気エネルギーを節約する。さらに他方では、交流電源とエネルギー貯蔵ユニットは電池を同時に充電し、電池の充電レートを上げ、充電時間を節約することに役立つ。
【0211】
選択肢として、第1充電電流とエネルギー貯蔵ユニット1240が電池を充電する電流は異なってもよく、同様に、第2充電電流とエネルギー貯蔵ユニット1240が電池を充電する電流も異なる。例示的には、第1充電電流はエネルギー貯蔵ユニット1240が電池を充電する電流よりも大きくてもよい。例えば、エネルギー貯蔵ユニット1240が電池を充電する充電レートは0.5C1よりも小さくてもよく、C1はエネルギー貯蔵ユニット1240の容量である。
【0212】
図14の電力変換ユニット1120に基づいて電池を充電する場合、可能な実施例として、制御ユニット1110は、任意の条件下で、一方向AC/DCコンバータ1210及び第1DC/DCコンバータ1220を制御して交流電源を介して電池を充電し、及び第2DC/DCコンバータ1230を制御してエネルギー貯蔵ユニット1240を介して電池を充電することができる。
【0213】
別の可能な実施例では、制御ユニット1110は、先ずエネルギー貯蔵ユニット1240のSOCを取得し、次にエネルギー貯蔵ユニット1240のSOCに基づいて交流電源を介して電池を充電することを決定でき、又は、エネルギー貯蔵ユニット1240のSOCに基づいて交流電源とエネルギー貯蔵ユニット1240を介して電池を同時に充電することを決定する。
【0214】
選択肢として、エネルギー貯蔵ユニット1240は、エネルギー貯蔵ユニット1240のSOCを含む第1メッセージを制御ユニット1110に送信することができ、これにより制御ユニット1110はエネルギー貯蔵ユニット1240のSOCを取得することができる。
【0215】
選択肢として、エネルギー貯蔵ユニット1240はSOCをクラウドに記憶することができ、このように、制御ユニット1110はクラウドからエネルギー貯蔵ユニット1240のSOCを取得することができる。
【0216】
具体的には、エネルギー貯蔵ユニット1240のSOCが荷電状態閾値以上である場合、制御ユニット1110は一方向AC/DCコンバータ1210及び第1DC/DCコンバータ1220を制御して交流電源を介して電池を充電できるだけでなく、第2DC/DCコンバータ1230を制御してエネルギー貯蔵ユニット1240を介して電池を充電することができる。
【0217】
エネルギー貯蔵ユニット1240のSOCが荷電状態閾値よりも小さい場合、制御ユニット1110は一方向AC/DCコンバータ1210及び第1DC/DCコンバータ1220のみを制御して交流電源を介して電池を充電することができる。又は、エネルギー貯蔵ユニット1240のSOCが荷電状態閾値よりも小さい場合、制御ユニット1110は他の装置に充電要求メッセージを送信して、エネルギー貯蔵ユニット1240のSOCが荷電状態閾値以上になるまで、他の装置にエネルギー貯蔵ユニット1240を充電させることができる。その後、交流電源とエネルギー貯蔵ユニット1240は電池を同時に充電することができる。
【0218】
荷電状態閾値は固定値であってもよい。又は、荷電状態閾値は変数であってもよい。例えば、荷電状態閾値は時間の経過、環境(例えば温度)などの要素の変化に伴って変化してもよい。
【0219】
荷電状態閾値は制御ユニット1110に予め設定されるものであってもよく、エネルギー貯蔵ユニットを介して制御ユニット1110に送信されるものであってもよい。
【0220】
上記技術案では、エネルギー貯蔵ユニットのSOCに基づき、エネルギー貯蔵ユニットを使用して交流電源を支援して共同で電池を充電するかどうかを決定し、これによりエネルギー貯蔵ユニットに蓄積されている電気量が十分である場合に充放電装置の充電効率を高めることができる。
【0221】
交流電源とエネルギー貯蔵ユニット1240は電池を同時に充電する過程において、エネルギー貯蔵ユニット1240が電池を充電する第1充電電力はW1であり、交流電源が電池を充電する第2充電電力はW2であり、W2は電池の充電要求電力とW1との差である。選択肢として、第1充電電力W1は第2充電電力W2の前に決定されてもよい。
【0222】
W1はエネルギー貯蔵ユニット1240の放電能力に応じて決定されてもよい。また、W1はエネルギー貯蔵ユニット1240の現在の時点の状態、例えば、エネルギー貯蔵ユニット1240のアンペア時数の大きさ、エネルギー貯蔵ユニット1240の温度などに応じて決定されてもよい。
【0223】
選択肢として、上記交流電源はグリッドを含むがこれに限定されず、三相交流電流を提供することに用いられ、グリッドは電池を充電するための十分な電気量を提供でき、電池から放出された電気量を多く受信することもできる。
【0224】
又は、他の実施形態では、上記交流電源は単相交流電源であってもよい。本願の実施例は交流電源の具体的なタイプを限定しない。
【0225】
また、本願の実施例における充電電流、放電電流、累積充電量、累積放電量、累積充電量閾値、累積放電量閾値などについての関連する技術案は上記関連説明を参照すればよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0226】
図15は本願の実施例に係る電池充電方法1500の模式的なフローチャートを示す。方法1500は、第1直流/直流DC/DCコンバータと、一方向交流/直流AC/DCコンバータとを備える充放電装置に適用でき、例えば、
図12における一方向AC/DCコンバータ1210と、第1DC/DCコンバータ1220とを備える充放電装置に適用できる。理解されるように、方法実施例と装置実施例は相互に対応し、類似した説明は装置実施例を参照すればよい。
【0227】
図15に示されるように、該電池充電方法1500は以下のステップを含んでもよい。
1510において、BMSから送信された第1充電電流を受信し、且つ第1充電電流に基づき、一方向AC/DCコンバータ及び第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して電池を充電する。
【0228】
1520において、BMSから送信された第1放電電流を受信し、且つ第1放電電流に基づいて電池を制御して電気量を放出させ、第1放電電流は、電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、BMSから送信された放電電流である。
【0229】
1530において、BMSから送信された第2充電電流を受信し、且つ第2充電電流に基づき、一方向AC/DCコンバータ及び第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して電池を充電し、第2充電電流は、電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、BMSから送信された充電電流である。
【0230】
選択肢として、いくつかの実施例では、方法1500は、BMSから送信された第2放電電流を受信し、且つ第2放電電流に基づき、電池を制御して電気量を放出させるステップをさらに含み、第2放電電流は、電池の第2累積充電量が第2累積充電量閾値以上であり且つ電池の電池セルの電圧が満充電電圧を超えない場合、BMSから送信された放電電流である。
【0231】
選択肢として、いくつかの実施例では、方法1500は、BMSから送信された充電停止命令を受信するステップと、充電停止命令に基づき、一方向AC/DCコンバータ及び第1DC/DCコンバータを制御して交流電源に電池の充電を停止されるステップであって、充電停止命令は、電池の電池セルの電圧が満充電電圧を超える場合、BMSから送信された命令である、ステップと、をさらに含む。
【0232】
選択肢として、いくつかの実施例では、充放電装置は第2DC/DCコンバータ、例えば
図13及び
図14における第2DC/DCコンバータ1230をさらに備える。第1放電電流に基づいて電池を制御して電気量を放出させるステップは、第1放電電流に基づき、第2DC/DCコンバータを制御して電池の電気量をエネルギー貯蔵ユニットに放出するステップを含む。
【0233】
選択肢として、いくつかの実施例では、第2DC/DCコンバータは双方向DC/DCコンバータであり、方法1500は、第1充電電流に基づいて一方向AC/DCコンバータ及び第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して電池を充電する場合、第2DC/DCコンバータを制御してエネルギー貯蔵ユニットを介して電池を充電するステップ、及び/又は、第2充電電流に基づいて一方向AC/DCコンバータ及び第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して電池を充電する場合、第2DC/DCコンバータを制御してエネルギー貯蔵ユニットを介して電池を充電するステップをさらに含む。
【0234】
選択肢として、いくつかの実施例では、エネルギー貯蔵ユニットが電池を充電する第1充電電力はエネルギー貯蔵ユニットの放電能力に応じて決定され、交流電源が電池を充電する第2充電電力は電池の充電要求電力と第2充電電力との差である。
【0235】
選択肢として、いくつかの実施例では、電池を充電するステップは、エネルギー貯蔵ユニットの電池荷電状態値SOCを取得するステップと、SOCが荷電状態閾値よりも大きい場合、第2DC/DCコンバータを制御してエネルギー貯蔵ユニットを介して電池を充電し、及び第1充電電流に基づき、一方向AC/DCコンバータ及び第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して電池を充電するステップ、及び/又は、SOCが荷電状態閾値よりも大きい場合、第2DC/DCコンバータを制御してエネルギー貯蔵ユニットを介して電池を充電し、及び第2充電電流に基づき、一方向AC/DCコンバータ、第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して電池を充電するステップと、を含む。
【0236】
選択肢として、いくつかの実施例では、第1充電電流及び/又は第2充電電流の充電レートの範囲は2C~10Cの間である。
【0237】
選択肢として、いくつかの実施例では、第1放電電流の放電レートの範囲は0.1C~1Cの間である。
【0238】
選択肢として、いくつかの実施例では、第1累積放電量閾値と第1累積充電量閾値と比は10%以下である。
【0239】
選択肢として、いくつかの実施例では、第1充電電流、第1放電電流及び第2充電電流のうちの少なくとも1つは電池の状態パラメータに基づいて決定されるものであり、電池の状態パラメータは、電池温度、電池電圧、電池電流、電池荷電状態及び電池健康状態のうちの少なくとも1つを含む。
【0240】
選択肢として、いくつかの実施例では、電池のBMSから送信された第1充電電流を受信するステップは、BMSから送信された第1充電電流を定期的に受信するステップを含み、及び/又は、BMSから送信された第1放電電流を受信するステップは、BMSから送信された第1放電電流を定期的に受信するステップを含み、及び/又は、BMSから送信された第2充電電流を受信するステップは、BMSから送信された第2充電電流を定期的に受信するステップを含む。
【0241】
選択肢として、いくつかの実施例では、方法1500は、BMSから送信された第1充電電圧を受信するステップであって、第1充電電圧及び第1充電電流は第1BCLメッセージで運ばれるステップ、及び/又は、BMSから送信された第1放電電圧を受信するステップであって、第1放電電圧及び第1放電電流は第2BCLメッセージで運ばれるステップ、及び/又は、BMSから送信された第2充電電圧を受信するステップであって、第2充電電圧及び第2充電電流は第3BCLメッセージで運ばれるステップをさらに含む。
【0242】
図16は本願の一実施例に係る電子装置1600の模式的な構造ブロック図を示す。
図16に示されるように、電子装置1600はメモリ1610と、プロセッサ1620とを備え、メモリ1610はコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、プロセッサ1620は前記コンピュータプログラムを読み取り且つ前記コンピュータプログラムに基づいて上記本願の様々な実施例の方法を実行することに用いられる。
【0243】
選択肢として、該電子装置1600は、BMS及び充放電装置のいずれか1つ又は複数に用いられる。本願の実施例では、充放電装置のプロセッサは対応するコンピュータプログラムを読み取り且つ該コンピュータプログラムに基づいて上記様々な実施例の充放電装置に対応する充電方法を実行することに加えて、BMSのプロセッサは対応するコンピュータプログラムを読み取り且つ該コンピュータプログラムに基づいて上記様々な実施例のBMSに対応する充電方法を実行することもできる。
【0244】
また、本願の実施例は可読記憶媒体をさらに提供し、コンピュータプログラムを記憶することに用いられ、前記コンピュータプログラムは上記本願の様々な実施例の方法を実行することに用いられる。選択肢として、該コンピュータプログラムは上記充放電装置及び/又はBMSのコンピュータプログラムであってもよい。
【0245】
理解されるように、本明細書における具体的な例は、当業者が本願の実施例をより良好に理解するのを助けるためのものに過ぎず、本願の実施例の範囲を限定するものではない。
【0246】
さらに理解されるように、本願の様々な実施例では、各過程の番号の大きさは実行順序の前後を意味するものではなく、各過程の実行順序はそれらの機能及び内部論理によって決定されるべきであり、本願の実施例の実施過程を任意に限定するものではない。
【0247】
さらに理解されるように、本明細書で説明される様々な実施形態は、個別に実施されてもよく、組み合わせて実施されてもよく、本願の実施例はこれを限定しない。
【0248】
好適な実施例を参照して本願を説明したが、本願の範囲から逸脱することなく、様々な改良を行い、等価物でその中の部材を置き換えることができる。特に、構造上の矛盾がない限り、各実施例に記載されている各技術的特徴を任意の方式で組み合わせることができる。本願は、本明細書に開示されている特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲にある全ての技術案を含む。
【符号の説明】
【0249】
100 充電システム
110 充放電装置
120 電池システム
121 電池
122 電池管理システム(BMS:battery management system)
130 電線
140 通信線
200 電池充電方法
300 電池充電方法
500 電池充電方法
600 電池充電方法
700 電池充電方法
800 電池充電方法
900 電池管理システム、BMS
910 取得ユニット
920 送信ユニット
930 処理ユニット
1000 充放電装置
1010 受信ユニット
1020 処理ユニット
1100 制御ユニット
1100 充放電装置
1110 制御ユニット
1110 充放電装置
1120 電力変換ユニット
1210 直流(AC/DC:alternating current/direct current)コンバータ
1220 第1DC/DCコンバータ
1220 直流(DC/DC:direct current/direct current)コンバータ
1230 第2DC/DCコンバータ
1240 エネルギー貯蔵ユニット
1500 電池充電方法
1600 電子装置
1610 メモリ
1620 プロセッサ
【手続補正書】
【提出日】2021-12-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
いくつかの可能な実施例では、前記エネルギー貯蔵ユニットが前記電池を充電する第1充電電力は前記エネルギー貯蔵ユニットの放電能力に応じて決定され、前記交流電源が前記電池を充電する第2充電電力は前記電池の充電要求電力と前記第1充電電力との差である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0131
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0131】
さらに、これに基づき、BMSは充放電装置に該第1充電電流、第2充電電流、第1放電電流及び第2放電電流のうちの少なくとも1つを定期的又は不定期的に送信し、これにより充放電装置は定期的又は不定期的に送信された電流に基づいて電池を充電し又は電池を制御して放電させる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0151
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0151】
ステップ850、BMSは第1放電電流及び第1放電電圧が運ばれる第2BCLメッセージを充放電装置に送信する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0152
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0152】
ステップ860、充放電装置は第1放電電流及び第1放電電圧に基づいて電池を制御して放電させる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0172
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0172】
選択肢として、取得ユニット910はさらに第1充電電圧を取得することに用いられ、送信ユニット920はさらに第1充電電圧を充放電装置に送信することに用いられ、第1充電電流及び第1充電電圧は第1電池充電要求BCLメッセージで運ばれ、及び/又は、取得ユニット910はさらに第1放電電圧を取得することに用いられ、送信ユニット920はさらに第1放電電圧を充放電装置に送信することに用いられ、第1放電電流及び第1放電電圧は第2BCLメッセージで運ばれ、及び/又は、取得ユニット910はさらに第2充電電圧を取得することに用いられ、送信ユニット920はさらに第2充電電圧を充放電装置に送信することに用いられ、第2充電電流及び第2充電電圧は第3BCLメッセージで運ばれ、及び/又は、取得ユニット910はさらに第2放電電圧を取得することに用いられ、送信ユニット920はさらに第2放電電圧を充放電装置に送信することに用いられ、第2放電電流及び第2放電電圧は第4BCLメッセージで運ばれる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0234
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0234】
選択肢として、いくつかの実施例では、エネルギー貯蔵ユニットが電池を充電する第1充電電力はエネルギー貯蔵ユニットの放電能力に応じて決定され、交流電源が電池を充電する第2充電電力は電池の充電要求電力と第1充電電力との差である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充放電装置であって、第1直流/直流DC/DCコンバータと、一方向交流/直流AC/DCコンバータと、制御ユニットとを備え、前記第1DC/DCコンバータは一方向DC/DCコンバータであり、
前記制御ユニットは、
電池の電池管理システムBMSから送信された第1充電電流を受信し、且つ前記第1充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電することと、
前記BMSから送信された第1放電電流を受信し、且つ前記第1放電電流に基づいて前記電池を制御して電気量を放出させることであって、前記第1放電電流は、前記電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ前記電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、前記BMSから送信された放電電流であることと、
前記BMSから送信された第2充電電流を受信し、且つ前記第2充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電することであって、前記第2充電電流は、前記電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、前記BMSから送信された充電電流であることと、に用いられることを特徴とする充放電装置。
【請求項2】
前記制御ユニットはさらに、
前記BMSから送信された第2放電電流を受信し、且つ前記第2放電電流に基づき、前記電池を制御して電気量を放出させることに用いられ、前記第2放電電流は、前記電池の第2累積充電量が第2累積充電量閾値以上であり且つ前記電池の電池セルの電圧が前記満充電電圧を超えない場合、前記BMSから送信された放電電流であることを特徴とする請求項1に記載の充放電装置。
【請求項3】
前記制御ユニットはさらに、
前記BMSから送信された充電停止命令を受信することと、
前記充電停止命令に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源に前記電池の充電を停止させることであって、前記充電停止命令は、前記電池の電池セルの電圧が前記満充電電圧を超える場合、前記BMSから送信された命令であることと、に用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載の充放電装置。
【請求項4】
前記充放電装置は第2DC/DCコンバータをさらに備え、
前記制御ユニットは具体的に、
前記第1放電電流に基づき、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記電池の電気量をエネルギー貯蔵ユニットに放出することに用いられることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項5】
前記第2DC/DCコンバータは双方向DC/DCコンバータであり、前記制御ユニットはさらに、
前記第1充電電流に基づいて前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電する場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電すること、及び/又は、
前記第2充電電流に基づいて前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電する場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電することに用いられることを特徴とする請求項4に記載の充放電装置。
【請求項6】
前記エネルギー貯蔵ユニットが前記電池を充電する第1充電電力は前記エネルギー貯蔵ユニットの放電能力に応じて決定され、前記交流電源が前記電池を充電する第2充電電力は前記電池の充電要求電力と前記第
1充電電力との差であることを特徴とする請求項5に記載の充放電装置。
【請求項7】
前記制御ユニットは具体的に、
前記エネルギー貯蔵ユニットの電池荷電状態値SOCを取得することと、
前記SOCが荷電状態閾値よりも大きい場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電し、及び前記第1充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電すること、及び/又は、
前記SOCが荷電状態閾値よりも大きい場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電し、及び前記第2充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電することと、に用いられることを特徴とする請求項5又は6に記載の充放電装置。
【請求項8】
前記第1充電電流及び/又は前記第2充電電流の充電レートの範囲は2C~10Cの間であることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項9】
前記第1放電電流の放電レートの範囲は0.1C~1Cの間であることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項10】
前記第1累積放電量閾値と前記第1累積充電量閾値との比は10%以下であることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項11】
前記第1充電電流、前記第1放電電流及び前記第2充電電流のうちの少なくとも1つは前記電池の状態パラメータに基づいて決定されるものであり、
前記電池の状態パラメータは、電池温度、電池電圧、電池電流、電池荷電状態及び電池健康状態のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項12】
前記制御ユニットは具体的に、
前記BMSから送信された前記第1充電電流を定期的に受信すること、及び/又は、
前記BMSから送信された前記第1放電電流を定期的に受信すること、及び/又は、
前記BMSから送信された前記第2充電電流を定期的に受信することに用いられることを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項13】
前記制御ユニットはさらに、
前記BMSから送信された第1充電電圧を受信することであって、前記第1充電電圧及び前記第1充電電流は第1電池充電要求メッセージで運ばれること、及び/又は、
前記BMSから送信された第1放電電圧を受信することであって、前記第1放電電圧及び前記第1放電電流は第2電池充電要求メッセージで運ばれること、及び/又は、
前記BMSから送信された第2充電電圧を受信することであって、前記第2充電電圧及び前記第2充電電流は第3電池充電要求メッセージで運ばれることに用いられることを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項14】
電池充電方法であって、第1直流/直流DC/DCコンバータと、一方向交流/直流AC/DCコンバータとを備える充放電装置に適用され、前記第1DC/DCコンバータは一方向DC/DCコンバータであり、前記電池充電方法は、
電池の電池管理システムBMSから送信された第1充電電流を受信し、且つ前記第1充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電するステップと、
前記BMSから送信された第1放電電流を受信し、且つ前記第1放電電流に基づいて前記電池を制御して電気量を放出させるステップであって、前記第1放電電流は、前記電池の第1累積充電量が第1累積充電量閾値以上であり且つ前記電池の電池セルの電圧が電池セルの満充電電圧を超えない場合、前記BMSから送信された放電電流であるステップと、
前記BMSから送信された第2充電電流を受信し、且つ前記第2充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電するステップであって、前記第2充電電流は、前記電池の第1累積放電量が第1累積放電量閾値以上である場合、前記BMSから送信された充電電流であるステップと、
を含むことを特徴とする電池充電方法。
【請求項15】
前記電池充電方法は、
前記BMSから送信された第2放電電流を受信し、且つ前記第2放電電流に基づき、前記電池を制御して電気量を放出させるステップをさらに含み、前記第2放電電流は、前記電池の第2累積充電量が第2累積充電量閾値以上であり且つ前記電池の電池セルの電圧が前記満充電電圧を超えないに場合、前記BMSから送信された放電電流であることを特徴とする請求項14に記載の電池充電方法。
【請求項16】
前記電池充電方法は、
前記BMSから送信された充電停止命令を受信するステップと、
前記充電停止命令に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源に前記電池の充電を停止させるステップであって、前記充電停止命令は、前記電池の電池セルの電圧が前記満充電電圧を超える場合、前記BMSから送信された命令であるステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項14又は15に記載の電池充電方法。
【請求項17】
前記充放電装置は第2DC/DCコンバータをさらに備え、前記第1放電電流に基づいて前記電池を制御して電気量を放出させる前記ステップは、
前記第1放電電流に基づき、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記電池の電気量をエネルギー貯蔵ユニットに放出するステップを含むことを特徴とする請求項14~16のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項18】
前記第2DC/DCコンバータは双方向DC/DCコンバータであり、前記電池充電方法は、
前記第1充電電流に基づいて前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電する場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電するステップ、及び/又は、
前記第2充電電流に基づいて前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して交流電源を介して前記電池を充電する場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電するステップをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の電池充電方法。
【請求項19】
前記エネルギー貯蔵ユニットが前記電池を充電する第1充電電力は前記エネルギー貯蔵ユニットの放電能力に応じて決定され、前記交流電源が前記電池を充電する第2充電電力は前記電池の充電要求電力と前記第
1充電電力との差であることを特徴とする請求項18に記載の電池充電方法。
【請求項20】
前記電池を充電する前記ステップは、
前記エネルギー貯蔵ユニットの電池荷電状態値SOCを取得するステップと、
前記SOCが荷電状態閾値よりも大きい場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電し、及び前記第1充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電するステップ、及び/又は、
前記SOCが荷電状態閾値よりも大きい場合、前記第2DC/DCコンバータを制御して前記エネルギー貯蔵ユニットを介して前記電池を充電し、及び前記第2充電電流に基づき、前記一方向AC/DCコンバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御して前記交流電源を介して前記電池を充電するステップと、を含むことを特徴とする請求項18又は19に記載の電池充電方法。
【請求項21】
前記第1充電電流及び/又は前記第2充電電流の充電レートの範囲は2C~10Cの間であることを特徴とする請求項14~20のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項22】
前記第1放電電流の放電レートの範囲は0.1C~1Cの間であることを特徴とする請求項14~21のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項23】
前記第1累積放電量閾値と前記第1累積充電量閾値との比は10%以下であることを特徴とする請求項14~22のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項24】
前記第1充電電流、前記第1放電電流及び前記第2充電電流のうちの少なくとも1つは前記電池の状態パラメータに基づいて決定されるものであり、
前記電池の状態パラメータは、電池温度、電池電圧、電池電流、電池荷電状態及び電池健康状態のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項14~23のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項25】
電池の電池管理システムBMSから送信された第1充電電流を受信する前記ステップは、
前記BMSから送信された前記第1充電電流を定期的に受信するステップを含み、及び/又は、
前記BMSから送信された第1放電電流を受信する前記ステップは、
前記BMSから送信された前記第1放電電流を定期的に受信するステップを含み、及び/又は、
前記BMSから送信された第2充電電流を受信する前記ステップは、
前記BMSから送信された前記第2充電電流を定期的に受信するステップを含むことを特徴とする請求項14~24のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項26】
前記電池充電方法は、
前記BMSから送信された第1充電電圧を受信するステップであって、前記第1充電電圧及び前記第1充電電流は第1電池充電要求メッセージで運ばれるステップ、及び/又は、
前記BMSから送信された第1放電電圧を受信するステップであって、前記第1放電電圧及び前記第1放電電流は第2電池充電要求メッセージで運ばれるステップ、及び/又は、
前記BMSから送信された第2充電電圧を受信するステップであって、前記第2充電電圧及び前記第2充電電流は第3電池充電要求メッセージで運ばれるステップ
をさらに含むことを特徴とする請求項14~25のいずれか1項に記載の電池充電方法。
【請求項27】
充放電装置であって、プロセッサと、メモリとを備え、前記メモリはコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、前記プロセッサは前記コンピュータプログラムを呼び出し、請求項14~26のいずれか1項に記載の電池充電方法を実行することに用いられることを特徴とする充放電装置。
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】