(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-13
(54)【発明の名称】予測方法、装置、可読媒体及び電子機器
(51)【国際特許分類】
G06N 3/098 20230101AFI20231005BHJP
【FI】
G06N3/098
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022564514
(86)(22)【出願日】2021-06-21
(85)【翻訳文提出日】2022-10-24
(86)【国際出願番号】 CN2021101314
(87)【国際公開番号】W WO2022062502
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】202011010325.X
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011010347.6
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011182449.6
(32)【優先日】2020-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521101789
【氏名又は名称】新智数字科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】ENNEW DIGITAL TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 105, 1/F, Building 1, 0388 Qiu, Huaxiang Road Economic and Technological Development Zone Langfang, Hebei 065001, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】楊 杰
(57)【要約】
【課題】非共有データを対象機器に移行することができ、対象機器の特徴データと機器故障との間の関係を確立し、機器間の特徴データを共有する必要がなく、データセキュリティを確保する予測方法、装置、可読媒体及び電子機器を提供する。
【解決手段】本発明は予測方法、装置、可読媒体及び電子機器を開示し、該方法は対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報を確定するステップと、対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データの確率分布モデル及び非共有データを有する検出点データの確率分布モデルを確定するステップと、特徴データの確率分布モデル及び検出点データの確率分布モデルに基づいて、非共有データの重みを確定するステップと、非共有データ、非共有データの重み及び非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、連合学習モデルを確立するステップと、連合学習モデルに基づいて対象機器の機器故障予測を行うステップと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報を確定するステップと、
前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データの確率分布モデル及び非共有データを有する検出点データの確率分布モデルを確定するステップと、
前記特徴データの確率分布モデル及び前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの重みを確定するステップと、
前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、連合学習モデルを確立するステップと、
前記連合学習モデルに基づいて前記対象機器の機器故障予測を行うステップと、を含む
ことを特徴とする機器故障予測方法。
【請求項2】
前記特徴データの確率分布モデル及び前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの重みを確定する前記ステップは、
前記特徴データ確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの対象機器の分布確率を確定するステップと、
前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの検出点分布確率を確定するステップと、
前記非共有データの対象機器の分布確率と前記非共有データの検出点の分布確率との比を、前記非共有データの重みとして確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データの確率分布モデル及び非共有データを有する検出点データの確率分布モデルを確定する前記ステップは、
前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データ及び非共有データを有する検出点データを確定するステップと、
特徴データパラメータモデルに基づいて前記特徴データのデータ分布を計算するとともに、パラメータが確定された特徴データパラメータモデルを前記特徴データの確率分布モデルとして確定するステップと、
検出点データパラメータモデルに基づいて前記検出点データのデータ分布を計算するとともに、パラメータが確定された検出点データパラメータモデルを前記検出点データの確率分布モデルとして確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記特徴データパラメータモデル及び/又は検出点データパラメータモデルは混合ガウスモデルを含む
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、連合学習モデルを確立する前記ステップは、
前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、検出点局所モデルを確定するステップと、
少なくとも2つの前記検出点局所モデルに基づいて、連合学習モデルを確立するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも2つの前記検出点局所モデルに基づいて、連合学習モデルを確立する前記ステップは、
共同学習アルゴリズムに基づいて、少なくとも2つの前記検出点の検出点局所モデルを反復し、且つ少なくとも2つの反復された検出点局所モデルに基づいて、連合学習モデルを確立するステップを含む
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記検出点局所モデルはニューラルネットワークモデル又は回帰モデルを含む
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
対象機器属性に基づいて、対象機器に対し予測モデルを確立するための、サンプルデータが共有データであるトレーニングデータセットを取得するステップと、
前記トレーニングデータセットにおける各サンプルデータの重みを計算するステップと、
前記重みによりトレーニングして対象機器の故障予測局所モデルを取得するステップと、
前記故障予測局所モデルと共同学習アルゴリズムに基づいて、共同モデルを確立するステップと、
前記共同モデルに基づいて前記対象機器に対して故障予測を行うステップと、を含む
ことを特徴とする機器故障予測方法。
【請求項9】
前記トレーニングデータセットにおける前記サンプルデータは、対象機器の特徴データ及びサンプル機器の特徴データ、サンプル機器の故障データを含み、前記サンプル機器は前記対象機器に関連し、又は類似する機器である
ことを特徴とする請求項8に記載の機器故障予測方法。
【請求項10】
前記トレーニングデータセットにおける各サンプルデータの重みを計算する前記ステップは、各前記サンプル機器に対して、
前記サンプル機器の特徴データを前記対象機器の特徴データと区別するステップと、
区別された特徴データに基づいて、分類モデルをトレーニングするステップと、
トレーニング後の分類モデルに基づいて、前記サンプル機器の各特徴データの重みを計算するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項9に記載の機器故障予測方法。
【請求項11】
前記トレーニングデータセットにおける各サンプルデータの重みを計算する前記ステップは、各前記サンプル機器に対して、
前記サンプル機器の特徴データを第一データとしてマークし、前記対象機器の特徴データを第二データとしてマークするステップと、
前記第一データ及び前記第二データに基づいて、共同学習によるものである分類モデルをトレーニングするステップと、
トレーニング後の分類モデルに基づいて、前記サンプル機器の各特徴データの重みを計算するステップとを含み、前記重みの計算式は、
であり、
ここで、ω
iは、前記第一データにおける第iデータの重みであり、P
1iは前記第iデータが前記サンプル機器に属する確率であり、P
2iは前記第iデータが前記対象機器に属する確率である
ことを特徴とする請求項10に記載の機器故障予測方法。
【請求項12】
前記重みによりトレーニングして対象機器の故障予測局所モデルを取得する前記ステップは、
各前記サンプル機器の特徴データ、前記サンプル機器の各特徴データの重み及び各前記サンプル機器の故障データに基づいて、ニューラルネットワークを用いてそれぞれ前記サンプル機器の重み付き前記トレーニングデータセットにトレーニングして前記対象機器の故障予測局所モデルを取得するステップを含む
ことを特徴とする請求項9に記載の機器故障予測方法。
【請求項13】
前記故障予測局所モデル及び共同学習アルゴリズムに基づいて、共同モデルを確立する前記ステップは、
前記故障予測局所モデルに基づいて、共同学習アルゴリズムを用いて反復し、前記サンプル機器の前記トレーニングデータセットにおける前記対象機器に関する共同モデルを取得するステップを含む
ことを特徴とする請求項12に記載の機器故障予測方法。
【請求項14】
前記対象機器及び各前記サンプル機器はいずれもモノのインターネット内のエッジノードであり、前記対象機器の特徴データは他の前記サンプル機器に露出せず、各前記サンプル機器の特徴データ及び故障データは他の前記サンプル機器及び前記対象機器に露出しない
ことを特徴とする請求項9に記載の機器故障予測方法。
【請求項15】
対象機器に対応する少なくとも2つの特徴データ、少なくとも2つの参照機器にそれぞれ対応する少なくとも2つのモデルトレーニングデータ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグを取得するものであって、前記対象機器と前記参照機器の機器種類が同じであるステップと、
各前記特徴データに基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定するステップと、
各前記モデルトレーニングデータ、各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する誤差重みに基づいてモデルトレーニングを行うことにより、機器状態予測モデルを確定するものであって、前記機器状態予測モデルは前記対象機器の機器状態予測に用いられるステップと、を含む
ことを特徴とする機器状態予測方法。
【請求項16】
前記各特徴データに基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定する前記ステップは、
各前記特徴データから前記モデルトレーニングデータに対応する置換データを確定するステップと、
前記モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する各前記モデルトレーニングデータにおける第一分布情報及び前記置換データの各前記特徴データにおける第二分布情報を確定するステップと、
前記モデルトレーニングデータの第一分布情報及び前記モデルトレーニングデータに対応する置換データの第二分布情報に基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する各前記モデルトレーニングデータにおける第一分布情報及び前記置換データの各前記特徴データにおける第二分布情報を確定する前記ステップは、
前記モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する第一非パラメータ推定方法に基づいて、前記モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する各前記モデルトレーニングデータにおける第一分布確率を確定し、前記第一分布確率を第一分布情報として確定するステップと、
第二非パラメータ推定方法に基づいて、前記置換データの各前記特徴データにおける第二分布確率を確定し、前記第二分布確率を第二分布情報として確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第一非パラメータ推定方法及び前記第二非パラメータ推定方法はいずれもカーネル密度推定アルゴリズムである
ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記モデルトレーニングデータの第一分布情報及び前記モデルトレーニングデータに対応する置換データの第二分布情報に基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定する前記ステップは、
各前記モデルトレーニングデータに対して、前記モデルトレーニングデータに対応する置換データの第二分布確率と前記モデルトレーニングデータの第一分布確率との分布確率比を確定し、前記分布確率比を前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定するステップを含む
ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記方法は、前記対象機器に対応するエッジサーバ又はローカルサーバに適用される
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記各モデルトレーニングデータ、各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する誤差重みに基づいてモデルトレーニングを行うことにより、機器状態予測モデルを確定する前記ステップは、
A1、前記モデルトレーニングデータを予測対象モデルに代入する予測結果及び前記モデルトレーニングデータに対応する機器状態タグに基づいて、前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第一誤差を確定し、前記モデルトレーニングデータに対応する第一誤差及び誤差重みに基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する第二誤差を確定するステップと、
A2、反復回数を満たすか否か、又は各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第二誤差が所定の条件を満たすか否かを判断し、そうであれば、前記予測対象モデルを機器状態予測モデルとして確定し、そうでなければ、A 3を実行するステップと、
A3、各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第二誤差に基づいて、前記予測対象モデルにおけるモデルパラメータを調整することにより、調整後のモデルパラメータを確定するとともに、前記予測対象モデルにおけるモデルパラメータを調整後のモデルパラメータに置き換え、A1を実行するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項22】
対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報を確定するための情報確定モジュールと、
前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データの確率分布モデル及び非共有データを有する検出点データの確率分布モデルを確定するための確率モデル確定モジュールと、
前記特徴データの確率分布モデル及び前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの重みを確定するの重み確定モジュールと、
前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、連合学習モデルを確立するためのモデル確立モジュールと、
前記連合学習モデルに基づいて前記対象機器の機器故障予測を行うための予測モジュールと、を含む
ことを特徴とする機器故障予測装置。
【請求項23】
データ取得モジュール、重み計算モジュール、局所モデルトレーニングモジュール、共同モデル確立モジュール及び故障予測モジュールを含む機器故障予測装置であって、
前記データ取得モジュールは、対象機器の属性に基づいて、対象機器に対し予測モデルを確立するためのトレーニングデータセットを取得するために用いられ、前記データセットにおけるサンプルデータは共有データであり、
前記重み計算モジュールは、前記トレーニングデータセットにおける各サンプルデータの重みを計算するために用いられ、
前記局所モデルトレーニングモジュールは、前記重みによりトレーニングして対象機器の故障予測局所モデルを取得するために用いられ、
前記共同モデル確立モジュールは、前記故障予測局所モデル及び共同学習アルゴリズムに基づいて、共同モデルを確立するために用いられ、
前記故障予測モジュールは、前記共同モデルに基づいて前記対象機器に対し故障予測を行うために用いられる
ことを特徴とする機器故障予測装置。
【請求項24】
対象機器に対応する少なくとも2つの特徴データ、少なくとも2つの参照機器にそれぞれ対応する少なくとも2つのモデルトレーニングデータ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグを取得するためのものであって、前記対象機器と前記参照機器の装置種類が同じである取得モジュールと、
各前記特徴データに基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定するための重み確定モジュールと、
各前記モデルトレーニングデータ、各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する誤差重みに基づいてモデルトレーニングを行うことにより、機器状態予測モデルを確定するためのものであって、前記機器状態予測モデルは、前記対象機器の機器状態予測に用いられるトレーニングモジュールと、を含む
ことを特徴とする機器状態予測装置。
【請求項25】
実行指令を含む可読媒体であって、
電子機器のプロセッサが前記実行指令を実行する場合に、前記電子機器は請求項1~21のいずれか一項に記載の方法を実行する
ことを特徴とする可読媒体。
【請求項26】
プロセッサ及び実行指令が記憶されたメモリを含む電子機器であって、
前記プロセッサが前記メモリに記憶された前記実行指令を実行する場合に、前記プロセッサは請求項1~21のいずれか一項に記載の方法を実行する
ことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー及びモノのインターネットの技術分野に関し、特に機器故障の予測方法及び装置、機器状態の予測方法及び装置、可読媒体及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
インテリジェント製造システムにおける産業機器が故障すると、インテリジェント製造システムの正常な動作に影響を与え、非常に深刻な影響をもたらすので、一般的に産業機器に対して機器故障予測を行う必要がある。現在、ある産業機器を予測する場合に、該産業機器の稼働データにタグデータがないため、いくつかの他の産業機器の履歴稼働データ及び履歴稼働データに対応するタグデータを収集する必要があり、機械学習方法を用いてこれらの履歴稼働データと機器故障予測との間のマッピング関係を確立し、機器故障予測モデルを取得し、機器故障予測モデルを用いて該産業機器の機器故障予測を実現する。しかしながら、上記技術的解決手段は有効なモデルを学習するために、複数の産業機器の機器故障を予測する場合に、産業機器の履歴稼働データ及び履歴稼働データに対応するタグデータを共有する必要がある可能性があるので、産業機器間のデータ安全性が低いことをもたらす。
【0003】
機器の予測的メンテナンスは機器の稼働状態の特徴情報に基づいて機器が失効する確率又は機器の残りの耐用年数などを予測することである。ここで、データ駆動による方法は機器履歴稼働データを使用することであり、機器の各センサの測定を含み、機械学習方法によりこれらの測定と機器故障発生確率との間のマッピング関係を確立する。有効なモデルを学習するために、一般的に高品質のタグデータが必要があり、つまり大量の故障タグを必要とし、単一機器の故障データが限られ、複数台の同一タイプの機器と組み合わせて十分なデータを取得する必要がある。従来の技術的解決手段は機器自体の故障予測の問題を解決することができるが、異なる機器間のデータ共有について、従来の技術的解決手段は、モノのインターネットにおける各機器のデータを直接共有するものであり、モノのインターネットにおける各機器間のデータプライバシー保護の需要を考慮しない。
【0004】
また、機器状態の自動監視を行うことは、機器の正常な稼働を保障する重要な技術手段となっている。機器状態予測は機器稼働データに基づいて機器故障の確率又は機器の残りの耐用年数を予測するものである。現在、機器状態タグを取得しにくい予測対象機器に対して、他の機器の履歴稼働データ及び履歴稼働データに対応する機器状態タグデータを取得することにより、大量のタグデータを取得し、その後に機械学習方法に基づいてこれらの履歴稼働データと機器状態タグデータとの間のマッピング関係を確立し、機器状態予測モデルを取得し、機器状態予測モデルに基づいて、予測対象機器に対する機器状態予測を実現する。しかし、異なる機器により生成された履歴稼働データのデータ分布が異なり、これによって上記技術的解決手段を利用して得られた機器状態予測モデルの精度が相対的に低いことを招く。
【発明の概要】
【0005】
本発明は従来技術に存在する上記技術的問題に対して機器故障の予測方法、装置、コンピュータ可読記憶媒体及び電子機器を提供し、非共有データを対象機器に移行し、対象機器の特徴データと機器故障との間の関係を確立することができ、機器間の特徴データを共有する必要がなく、データセキュリティを確保する。
【0006】
第一態様において、本発明は、対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報を確定するステップと、前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データの確率分布モデル及び非共有データを有する検出点データの確率分布モデルを確定するステップと、前記特徴データの確率分布モデル及び前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの重みを確定するステップと、前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、連合学習モデルを確立するステップと、前記連合学習モデルに基づいて前記対象機器の機器故障予測を行うステップと、を含む機器故障予測方法を提供する。
【0007】
第二態様において、本発明は、対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報を確定するための情報確定モジュールと、前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データの確率分布モデル及び非共有データを有する検出点データの確率分布モデルを確定するための確率モデル確定モジュールと、前記特徴データの確率分布モデル及び前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの重みを確定するための重み確定モジュールと、前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、連合学習モデルを確立するためのモデル確立モジュールと、前記連合学習モデルに基づいて前記対象機器の機器故障予測を行うための予測モジュールと、を含む機器故障予測装置を提供する。
【0008】
第三態様において、本発明の実施例は、対象機器属性に基づいて、対象機器に対し予測モデルを確立するためのトレーニングデータセットを取得するステップであって、前記データセットにおけるサンプルデータが共有データであるステップと、前記トレーニングデータセットにおける各サンプルデータの重みを計算するステップと、前記重みによりトレーニングして対象機器の故障予測局所モデルを取得するステップと、前記故障予測局所モデル及び共同学習アルゴリズムに基づいて、共同モデルを確立するステップと、前記共同モデルに基づいて前記対象機器に対して故障予測を行うステップと、を含む機器故障予測方法を提供する。
【0009】
第四態様において、本発明の実施例は、対象機器属性に基づいて、対象機器に対し予測モデルを確立するための、サンプルデータが共有データであるトレーニングデータセットを取得するためのデータ取得モジュールと、前記トレーニングデータセットにおける各サンプルデータの重みを計算するための重み計算モジュールと、前記重みによりトレーニングして対象機器の故障予測局所モデルを取得するための局所モデルトレーニングモジュールと、前記故障予測局所モデル及び共同学習アルゴリズムに基づいて、共同モデルを確立するための共同モデル確立モジュールと、前記共同モデルに基づいて前記対象機器に対し故障予測を行うための故障予測モジュールと、を含む機器故障予測装置を提供する。
【0010】
第五態様において、本発明は、対象機器に対応する少なくとも2つの特徴データ、少なくとも2つの参照機器にそれぞれ対応する少なくとも2つのモデルトレーニングデータ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグを取得するステップであって、前記対象機器と前記参照機器の機器種類が同じであるステップと、各前記特徴データに基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定するステップと、各前記モデルトレーニングデータ、各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する誤差重みに基づいて、モデルトレーニングを行うことにより、機器状態予測モデルを確定するステップであって、前記機器状態予測モデルが前記対象機器の機器状態予測に用いられるステップと、を含む機器状態予測方法を提供する。
【0011】
第六態様において、本発明は、対象機器に対応する少なくとも2つの特徴データ、少なくとも2つの参照機器にそれぞれ対応する少なくとも2つのモデルトレーニングデータ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグを取得するためのものであって、前記対象機器と前記参照機器の機器種類が同じである取得モジュールと、各前記特徴データに基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定するための重み確定モジュールと、各前記モデルトレーニングデータ、各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する誤差重みに基づいて、モデルトレーニングを行うことにより、機器状態予測モデルを確定するためのものであって、前記機器状態予測モデルが前記対象機器の機器状態予測に用いられるトレーニングモジュールと、を含む機器状態予測装置を提供する。
【0012】
第七態様において、本発明は実行指令を含むコンピュータ可読記憶媒体を提供し、電子機器のプロセッサが前記実行指令を実行する場合に、前記プロセッサは第一態様のいずれかに記載の方法又は第二態様のいずれかに記載の方法を実行する。
【0013】
第八態様において、本発明はプロセッサ及び実行指令が記憶されたメモリを含む電子機器を提供し、前記プロセッサが前記メモリに記憶された前記実行指令を実行する場合に、前記プロセッサは第一態様のいずれかに記載の方法又は第二態様のいずれかに記載の方法を実行する。
【0014】
本発明は機器故障予測方法及び装置、機器状態予測方法及び装置、コンピュータ可読記憶媒体及び電子機器を提供し、該方法は対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報を確定し、その後、対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データ確率分布モデル及び非共有データを有する検出点データの確率分布モデルを確定し、その後、特徴データ確率分布モデル及び検出点データの確率分布モデルに基づいて、非共有データの重みを確定し、その後、非共有データ、非共有データの重み及び非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、連合学習モデルを確立し、最後に、連合学習モデルに基づいて対象機器の機器故障予測を行う。本発明の提供する技術的解決手段は、非共有データを対象機器に移行することにより、対象機器の特徴データと機器故障との間の関係を確立し、機器間の特徴データを共有する必要がなく、データセキュリティを確保する。
【0015】
上記非慣用の好ましい形態が有するさらなる効果は以下に具体的な実施形態を合わせて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施例又は従来の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下に説明する図面は本発明に記載のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的作業の必要がない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【0017】
【
図1】本発明の一実施例が提供する機器故障予測方法のフローチャートである。
【
図2】本発明の一実施例が提供する別の機器故障予測方法のフローチャートである。
【
図3】本発明の一実施例が提供する機器故障予測方法のフローチャートである。
【
図4】本発明の一実施例が提供する別の機器故障予測方法のフローチャートである。
【
図5】本発明の一実施例が提供する機器状態予測方法のフローチャートである。
【
図6】本発明の一実施例が提供する別の機器状態予測方法のフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施例が提供する機器故障予測装置の構造概略図である。
【
図8】本発明の一実施例が提供する機器故障予測装置の構造概略図である。
【
図9】本発明の一実施例が提供する機器状態予測装置の構造概略図である。
【
図10】本発明の一実施例が提供する電子機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下に具体的な実施例及び対応する図面を参照しながら本発明の技術的解決手段を明確で完全に説明する。明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例だけであり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な作業を要さずに取得する他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0019】
図1は本発明の一実施例が提供する機器故障予測方法のフローチャートである。
図1に示すように、本発明の実施例は機器故障予測方法を提供し、下記の複数のステップを含む。
【0020】
ステップ101であって、対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報を確定する。
【0021】
具体的には、対象機器はインテリジェント製造システムの任意の産業機器であり、本発明の実施例はこれを具体的に限定せず、好ましくは、対象機器はエネルギー機器、例えば、ガスボイラー、内燃機関、蒸気タービン、コージェネレーション機器、光起電力機器等である。
【0022】
具体的には、対象機器の特徴情報は対象機器の特徴データの属性又は機能を指す。
【0023】
具体的には、検出点データ情報は検出点データの属性又は機能を指す。
【0024】
説明すべきこととして、検出点データは非共有データを含む。
【0025】
ステップ102であって、前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データの確率分布モデル及び非共有データを有する検出点データの確率分布モデルを確定する。
【0026】
具体的には、対象機器の特徴データは複数あり、各特徴データはいくつかの特徴がそれぞれ対象機器における対応する特徴値を含み、ここで、いくつかの特徴は機器故障の影響要因であり、具体的には実際のシーンに合わせて確定する必要があり、例えば、対象機器がガスボイラーであれば、いくつかの特徴はガス流量、ガス温度、排煙温度、煙道ガス流量、ガス圧力、オンオフ状態、煙道ガス湿度及び煙道ガス圧力等を含むが、これらに限定されない。
【0027】
具体的には、特徴データは連続的な確率分布に従うため、特徴データの確率分布モデルは正規分布モデルであってもよく、指数分布モデルであってもよく、本発明の実施例はこれを限定せず、好ましくは、特徴データの確率分布モデルは複数の正規分布モデルで混合された混合ガウスモデルであり、ここで、正規分布モデルはガウス分布モデルとも呼ばれる。
【0028】
具体的には、検出点データの確率分布モデルは特徴データの確率分布モデルと同じであり、好ましくは、混合ガウスモデルであってもよく、当然のことながら、他の確率分布モデルであってもよく、具体的には実際の状況に合わせて確定する必要があり、ここで具体的に限定しない。
【0029】
本発明の一実施例において、前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データの確率分布モデル及び非共有データを有する検出点データの確率分布モデルを確定して前記特徴データの確率分布モデルを確定する前記ステップは、前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データ及び非共有データを有する検出点データを確定するステップと、特徴データパラメータモデルに基づいて前記特徴データのデータ分布を計算するとともに、確定されたパラメータの特徴データパラメータモデルを前記特徴データの確率分布モデルとして確定するステップと、検出点データパラメータモデルに基づいて前記検出点データのデータ分布を計算するとともに、確定されたパラメータの検出点データパラメータモデルを前記検出点データの確率分布モデルとして確定するステップと、を含む。
【0030】
具体的には、特徴データパラメータモデルはガウスモデルであってもよく混合ガウスモデルであってもよく、好ましくは混合ガウスモデルである。検出点データパラメータモデルは特徴データパラメータモデルと同じであり、本発明の実施例はこれについて説明しない。
【0031】
具体的には、特徴データの確率分布モデルは各特徴データを混合ガウスモデルに代入して計算することによりモデルパラメータを確定するものであり、ここで計算方法はEMアルゴリズムであってもよく、モデルパラメータが確定された混合ガウスモデルを特徴データの確率分布モデルとして確定する。
【0032】
検出点データの確率分布モデルは、複数の検出点データを混合ガウスモデルに代入して計算することによりモデルパラメータを確定するものであり、ここで計算方法はEMアルゴリズムであってもよく、モデルパラメータが確定された混合ガウスモデルを検出点データの確率分布モデルとして確定する。
【0033】
ステップ103であって、前記特徴データの確率分布モデル及び前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの重みを確定する。
【0034】
該実施例において、非共有データの重みにより、検出点の非共有データを対象機器に移行し、換言すれば、検出点と対象機器との間のデータ関連を確立し、検出点が対象機器の特徴データを直接取得せず、すなわち対象機器と検出点との間にデータ共有が存在せず、それによってデータセキュリティを確保する。
【0035】
本発明の一実施例において、前記特徴データの確率分布モデル及び前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの重みを確定する前記ステップは、前記特徴データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの対象機器の分布確率を確定するステップと、前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの検出点の分布確率を確定するステップと、前記非共有データの対象機器の分布確率と前記非共有データの検出点の分布確率との比を、前記非共有データの重みとして確定するステップと、を含む。
【0036】
該実施例において、非共有データの対象機器の分布確率と非共有データの検出点の分布確率との比により、非共有データの重みを確定することにより、検出点上の非共有データを対象機器に移行し、同時に対象機器の特徴データを共有する必要がなく、データセキュリティを確保する。
【0037】
具体的には、非共有データを特徴データの確率分布モデルに代入すると、特徴データの確率分布モデルから出力された値は非共有データの対象機器の分布確率である。
【0038】
具体的には、非共有データを検出点データの確率分布モデルに代入すると、検出点データの確率分布モデルから出力された値は共有データの検出点分布確率である。
【0039】
ステップ104であって、前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、連合学習モデルを確立する。
【0040】
該実施例において、非共有データ、非共有データの重み及び非共有データに対応する機器故障タグにより、連合学習モデルを確立し、非共有データを対象機器に移行することを実現し、対象機器の特徴データを共有する必要がなく、それによってデータセキュリティを確保する。
【0041】
説明すべきこととしては、対象機器の特徴データ及び検出点データは、モノのインターネット内の異なる検出点に分布し、共有データはモデルトレーニングを行うとデータセキュリティ問題が発生し、本発明の実施例は検出点データ内の非共有データ、非共有データの重み及び非共有データに対応する機器故障タグにより、非共有データを対象機器に移行することを実現し、検出点の間にデータ共有が存在せず、データを直接共有することによるデータセキュリティ問題を回避する。ここで、検出点はデータ処理及びデータ交換を行うことができるノードであり、エッジサーバ、エッジゲートウェイ及びエッジコントローラのうちの任意の一種又は複数種を含むが、これらに限定されない。
【0042】
具体的には、機器故障タグは機器稼働状態の特徴情報予測機器故障の確率であってもよく、例えば、機器故障タグは故障タイプであってもよく、故障度合であってもよく、本発明の実施例はこれを限定せず、具体的に実際の需要に応じて確定する必要がある。説明すべきこととしては、本発明の実施例は各非共有データにそれぞれ対応する機器故障タグの取得方法を限定することを意図せず、手動でマークしてもよく、ルールでマークしてもよく、クラスタでマークしてもよく、上記マーク方法はいずれも従来技術であり、ここで説明を省略する。注意すべきこととしては、本発明の実施例が提供する機器故障予測方法は、機器の残りの耐用年数を予測するために用いられてもよく、具体的には、機器の残りの耐用年数により機器故障タグを交換すればよい。
【0043】
1つの実施例において、前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、連合学習モデルを確立する前記ステップは、前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、検出点局所モデルを確定するステップと、少なくとも2つの前記検出点局所モデルに基づいて、連合学習モデルを確立するステップとを含む。
【0044】
具体的には、非共有データ、非共有データに対応する重み及び機器故障タグに基づいてモデルトレーニングを行い、検出点局所モデルを確定し、その後、複数の検出点局所モデルを融合し、連合学習モデルを確立する。
【0045】
具体的には、非共有データ及び非共有データの重みは、検出点の非共有データを対象機器に移行することを実現することができ、後続き、複数の非共有データのそれぞれの重みによりモデルパラメータを調整し、それによって調整されたモデルパラメータは対象機器の特徴データと機器故障との間の関係を反映することができ、検出点データと対象機器の特徴データとの共有に関係せず、それによってデータセキュリティを確保する。
【0046】
本発明の1つの実施例において、前記少なくとも2つの前記検出点局所モデルに基づいて、連合学習モデルを確立するステップは、連合学習アルゴリズムに基づいて、少なくとも2つの前記検出点局所モデルを反復し、且つ少なくとも2つの前記検出点の反復された検出点局所モデルに基づいて、連合学習モデルを確立するステップを含む。
【0047】
具体的には、共同学習アルゴリズムは、各検出点局所モデルにおける検出点局所モデルパラメータを対象機器の検出点に送信し、対象機器の検出点が各検出点局所モデルパラメータに対して平均又は加重平均を行って連合学習モデルパラメータを取得し、連合学習パラメータに基づいて検出点局所モデルの更新反復を行うことを指す。
【0048】
具体的には、各検出点の検出点局所モデルのモデルパラメータを対象機器の検出点に送信することにより、対象機器の検出点は、各検出点からの検出点局所モデルのモデルパラメータを融合して連合学習モデルパラメータを取得するとともに、融合された連合学習モデルパラメータをさらに各検出点の検出点局所モデルに送信し、その後に各検出点の非共有データ及び融合された共同モデルパラメータに基づいて、ローカルトレーニングを行って更新されたモデルパラメータを取得し、更新されたモデルパラメータを対象機器の検出点に送信し、上記方法に応じて反復し、反復回数が所定の回数を満たすまで、又は、反復された検出点局所モデルのモデル誤差が所定の値を満たすまで停止する。反復された検出点局所モデルパラメータを融合して連合学習モデルパラメータを取得し、さらに連合学習モデルを取得する。ここで、各検出点局所モデルのモデルパラメータの融合方式は平均であってもよく加重平均であってもよく、本発明の実施例はこれを限定しない。
【0049】
具体的には、検出点局所モデルはニューラルネットワークモデルであってもよく、回帰モデルであってもよく、具体的には実際の需要に応じて確定する必要がある。
【0050】
具体的には、以下の方式で検出点局所モデルを反復することができる。
A1、複数の非共有データ、各非共有データにそれぞれ対応する機器故障タグ及び各非共有データにそれぞれ対応する重みに基づいてモデルトレーニングを行うことにより、検出点局所モデルを確定する。
A2、検出点局所モデルのモデル誤差が反復条件を満たすか否かを判断し、そうであれば、検出点局所モデルを最終モデルとして確定して対象機器の検出点に送信し、そうでなければ、A3を実行する。
A3、検出点局所モデルのモデルパラメータを対象機器の検出点に送信する。
A4、対象機器の検出点から送信された、融合されたモデルパラメータを受信するとともに、複数の非共有データ、複数の非共有データにそれぞれ対応する機器故障タグ及び複数の非共有にそれぞれ対応する重みに基づいて、融合されたモデルパラメータを調整することにより、調整されたモデルパラメータを確定し、且つ調整されたモデルパラメータを検出点局所モデルのモデルパラメータに置き換え、A2を実行する。
【0051】
ステップS105であって、少なくとも2つの前記検出点の局所モデルに基づいて、連合学習モデルを確立する。
【0052】
具体的には、対象機器の現在の特徴データを収集し、現在の特徴データを連合学習モデルに代入すると、対象機器が故障しているか否かを判断することができる。
【0053】
対象機器の検出点と非共有データの検出点との間のデータ処理過程をよりよく理解するために、例示として、3つの非共有データの検出点をA、B及びCとし、対象機器のノードをDとし、Aを例として説明すると、Aは、混合ガウスモデルに基づいて非共有データの確率分布モデルを確定するとともに、Dから送信された特徴データの確率分布モデルを受信し、それによって非共有データに対応する重みを確定し、B及びCはAと類似する上記処理過程に応じて、B及びCにおける各非共有データにそれぞれ対応する重みを取得し、その後、A、B、Cはそれぞれ各非共有データ、非共有データに対応する機器故障タグ及び各非共有データにそれぞれ対応する重みに基づいてモデルトレーニングを行うことにより、検出点の局所モデルを取得し、その後、DはA、B、Cから送信された検出点の局所モデルに対して連合学習を行うと、対象機器の連合学習モデルを取得することができる。
【0054】
以上の技術的解決手段から分かるように、本発明の実施例は少なくとも以下の効果を有する。特徴データの確率分布モデル及び非共有データの確率分布モデルにより非共有データの重みを確定することにより、対象機器の検出点の局所モデルを取得し、非共有データの検出点と対象機器との間のデータ関連を確立し、非共有データを対象機器に移行する同時に、非共有データに基づいて連合学習モデルを確立し、該連合学習モデルを利用して対象機器の機器故障予測を実現し、非対象機器と対象機器との間に機器の特徴データを共有する必要がなく、それによってデータセキュリティを確保する。
【0055】
図1は本発明の前記方法の基本的な実施例だけであり、それに基づいて一定の最適化及び拡張を行い、さらに前記方法の他の好ましい実施例を得ることができる。
【0056】
本発明の技術的解決手段をより明確に説明するために、
図2を参照する。
図2は本発明の一実施例が提供する別の機器故障予測方法のフローチャートである。本実施例は前述の実施例を基に、具体的な適用シナリオを組み合わせて更に説明する。
図2に示すように、該機器故障予測方法は具体的に以下の各ステップを含んでもよい。
【0057】
ステップ201であって、対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報を確定する。
【0058】
具体的には、対象機器のモノのインターネットでの対応する検出点がnであり、N個の非共有データの検出点があり、それぞれモノのインターネットに対応する検出点がそれぞれn1、n2、……、nNであり、n1、n2、……、nNがそれぞれ非共有データを取得することができ、nが対象機器の全ての特徴データを取得することができると仮定する。説明すべきこととして、n1、n2、……、nNが検出点局所モデルを取得する過程は類似し、下記はn1の処理過程のみで説明する。
【0059】
ステップ202であって、前記対象機器の特徴情報及び混合ガウスモデルに基づいて、前記特徴情報に対応する特徴データのデータ分布を計算するとともに、モデルパラメータが確定された混合ガウスモデルを前記特徴データの確率分布モデルとして確定する。
【0060】
nはガウス混合モデルに基づいて、各特徴データを混合ガウスモデルに代入して各特徴データを計算し、それによって各特徴データの確率分布モデルを取得するとともに、各特徴データの確率分布モデルをそれぞれn1、n2、……、nNに送信する。
【0061】
n1、n2、……、nNが非共有データの確率分布モデルを取得する過程は類似し、下記はn1の処理過程で説明する。
【0062】
ステップ203であって、対象機器に対応する検出点データ情報及び混合ガウスモデルに基づいて前記検出点データ情報に対応する非共有データを有する検出点データのデータ分布を計算するとともに、モデルパラメータが確定された混合ガウスモデルを前記非共有データの確率分布モデルとして確定する。
【0063】
n1は複数の非共有データを取得し、非共有データを混合ガウスモデルに代入して計算し、n1の非共有データの確率分布モデルを取得する。
【0064】
ステップ204であって、前記特徴データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの対象機器の分布確率を確定し、前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの検出点の分布確率を確定する。
【0065】
n1は特徴データに対応する確率分布モデルを受信し、その取得した非共有データを特徴データの確率分布モデルに代入して計算し、非共有データの対象機器の分布確率を取得する。
【0066】
n1は非共有データを非共有データの確率分布モデルに代入して計算し、非共有データの検出点分布確率を取得する。
【0067】
ステップ205であって、前記非共有データの対象機器の分布確率と前記非共有データの検出点の分布確率との比を、前記非共有データの重みとして確定する。
【0068】
n1は、非共有データの対象機器に対する分布確率と非共有データの検出点に対する分布確率との確率比を非共有データの重みとして確定し、同じ方法に基づいて、各非共有データの重みを取得し、このように対象機器と非共有データの検出点との間のデータ関連を確立することを実現することができる。
【0069】
ステップ206であって、前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、前記検出点局所モデルを確定する。
【0070】
n1は、非共有データ、非共有データの重み及び非共有データに対応する機器故障タグに基づいてモデルトレーニングを行い、対象機器の検出点局所モデルを確定する。n2、…、nNはn1に類似する方法に応じて対象機器の検出点局所モデルをそれぞれ確定する。
【0071】
ステップ207であって、共同学習アルゴリズムに基づいて、少なくとも2つの前記検出点の検出点局所モデルを反復し、且つ少なくとも2つの前記検出点の反復された検出点局所モデルに基づいて、連合学習モデルを確立する。
【0072】
nとn1、n2、……、nNは、共同学習アルゴリズムを採用し、n1、n2、……、nNがそれぞれトレーニングして得られた検出点局所モデルに対してモデル反復を行った後にnに送信し、nはn1、n2、……、nNがそれぞれトレーニングして得られた、反復された検出点局所モデルに対してモデル平均を行い、対象機器の連合学習モデルを確立する。
【0073】
ステップ208であって、前記連合学習モデルに対して前記対象機器の機器故障予測を行う。
【0074】
nは連合学習モデルに基づいて対象機器の機器故障予測を行う。
【0075】
以上の技術的解決手段から分かるように、本実施例に存在する有益な効果は以下のとおりである。非共有データの確率分布モデルと特徴データの確率分布モデルとの比により、非共有データの重みを取得し、非共有データの検出点と対象機器との間のデータ関連を確立し、非共有データを対象機器に移行し、対象機器と非共有データのモノのインターネットにおける検出点により対象機器の連合学習モデルの確立を実現することにより、対象機器と非共有データの検出点との間に特徴データの共有に関与せず、データセキュリティを確保する。
【0076】
図3は本発明の一実施例が提供する機器故障予測方法のフローチャートである。
図3に示すように、該機器故障予測方法は、
対象機器属性に基づいて、対象機器に対し予測モデルを確立するための、サンプルデータが共有データであるトレーニングデータセットを取得するステップ301と、
前記トレーニングデータセットにおける各サンプルデータの重みを計算するステップ302と、
前記重みによりトレーニングして対象機器の故障予測局所モデルを取得するステップ303と、
前記故障予測局所モデルと共同学習アルゴリズムに基づいて、共同モデルを確立するステップ304と、
前記共同モデルに基づいて前記対象機器に対して故障予測を行うステップ305と、を含む。
【0077】
該実施例において、トレーニングデータセットにおけるサンプルデータは対象機器の特徴データ及びサンプル機器の特徴データ、サンプル機器の故障データを含み、サンプル機器は対象機器に関連し、又は類似する機器である。故障予測局所モデル及び共同モデルはいずれも機器の特徴データと機器の故障発生との関係である。異なる機器データはモノのインターネットの異なるノードで分布され、共有データトレーニングモデルは、データセキュリティ問題が生じ、該実施例は共同学習方式によるサンプル移行方法を採用し、機器予測メンテナンスに用いられ、複数台の機器で収集されたデータを共同学習するとともに、対象機器に移行することができ、対象機器に対する予測メンテナンスモデルをトレーニングし、マルチパーティ共同学習を実現し、各データがローカルから出ないことを保証し、データを直接共有することによるデータセキュリティ問題を回避するために用いられる。
【0078】
本発明の一実施例において、前記トレーニングデータセットにおける各サンプルデータの重みを計算する前記ステップは、各前記サンプル機器に対して、前記サンプル機器の特徴データを前記対象機器の特徴データと区別させるステップと、各前記サンプル機器に対して、区別された特徴データに基づいて、分類モデルをトレーニングするステップと、各前記サンプル機器に対して、トレーニングされた分類モデルに基づいて、前記サンプル機器の各特徴データの重みを計算するステップとを含む。
【0079】
サンプル機器と予測対象機器はそれぞれモノのインターネット内の任意のノードに分布することができるので、データのプライバシーを保証するために、サンプル機器と予測対象機器のデータを共有することができない。したがって、共同学習による分類モデルを採用することができ、例えば該実施例において共同学習によるXGBoostモデルを使用する。
【0080】
本発明の1つの実施例において、前記トレーニングデータセットにおける各サンプルデータの重みを計算する前記ステップは、各前記サンプル機器に対して、前記サンプル機器の特徴データを第一データとしてマークし、前記予測対象機器の特徴データを第二データとしてマークするステップと、各前記サンプル機器に対して、前記第一データ及び前記第二データに基づいて、共同学習によるものである分類モデルをトレーニングするステップと、前記サンプル機器に対して、トレーニング後の分類モデルに基づいて、前記サンプル機器の各特徴データの重みを計算するステップとを含み、前記重みの計算式は、
であり、
ここで、ω
iは、前記第一データにおける第iデータの重みであり、P
1iは前記第iデータが前記サンプル機器に属する確率であり、P
2iは前記第iデータが前記対象機器に属する確率である。
【0081】
本発明の1つの実施例において、前記重みによりトレーニングして対象機器の故障予測局所モデルを取得する前記ステップは、各前記サンプル機器の特徴データ、前記サンプル機器の各特徴データの重み及び各前記サンプル機器の故障データに基づいて、ニューラルネットワークを用いて、それぞれ前記サンプル機器の重み付き前記トレーニングデータセットにトレーニングして前記対象機器の故障予測局所モデルを取得するステップを含む。
【0082】
本発明の1つの実施例において、前記故障予測局所モデルと共同学習アルゴリズムに基づいて、共同モデルを確立する前記ステップは、前記故障予測局所モデルに基づいて、共同学習アルゴリズムを用いて反復し、前記サンプル機器の前記トレーニングデータセットにおける前記対象機器に関する共同モデルを取得するステップを含む。
【0083】
本発明の一実施例において、前記対象機器及び各前記サンプル機器はいずれもモノのインターネット内のエッジノードであり、前記対象機器の特徴データは他の前記サンプル機器に露出せず、各前記サンプル機器の特徴データ及び故障データは他の前記サンプル機器及び前記対象機器に露出しない。
【0084】
図4は本発明の一実施例が提供する別の機器故障予測方法のフローチャートである。
図4に示すように、該機器故障予測方法は、
各サンプル機器のセンサ特徴データ、及び対応する故障データを取得するとともに、対象機器のセンサ特徴データを収集するステップ401と、
それぞれ対象機器とサンプル機器の特徴データにタグを付け、タグデータを取得するステップ402と、
ステップ402のタグデータに基づいて、共同学習の方式を採用して分類器(二分類)をトレーニングするステップ403と、
ステップ403の分類器に基づいて、サンプル機器の特徴データの重みを計算するステップ404と、
以上のステップを繰り返して各サンプル機器の特徴データの重みを計算するステップ405と、
各サンプル機器のデータに基づいて、共同学習の方式を採用してセンサ特徴データと機器故障発生との間の関係を確立するステップ406と、
ステップ406のモデルを対象機器の故障発生確率の予測に用いるステップ407と、を含む。
【0085】
機器A、B、C等の各測定点の特徴データ、及び対応する故障タグを有すると仮定し、つまり、機器A、B、Cの全ての特徴データ及び故障データ(タグデータ)を有する同時に、機器Dの同じ測定点の特徴データを有し、即ち機器Dの全ての特徴データを有し、故障データがなく、これらの特徴データに基づいて機器Dの故障発生確率を予測する必要がある。
【0086】
目標は機器A、B、Cの特徴データ、故障データ及び機器Dの特徴データを用いて1つの予測機器Dが故障する確率を予測するモデルを学習し、機器Dの故障予測に用いられる。
【0087】
注意すべきこととして、この過程において、A、B、C、Dなどはいずれもモノのインターネット内のエッジノードであると仮定し、各方はいずれもデータプライバシー及び安全の需要があり、トレーニング過程において自体の特徴データ及び故障データはいずれも外部に露出することができない。
【0088】
該実施例において、機器故障予測方法は以下を含む。
1. 機器A、B、Cの全ての特徴データ及び故障データ、並びに機器Dの特徴データを含むトレーニングデータセットを収集する。
2. 機器A、B、Cの各特徴データの重みを計算し、以下に機器Aを例とし、B、Cの状況が同じであり、計算ステップは以下のとおりである。
a) 機器A及び機器Dの特徴データにタグを付け、機器Aのタグを0とし、機器Dのタグを1とする。
b) 上記機器A及び機器Dのタグデータに基づいて、分類器(二分類)をトレーニングする(本例において共同学習によるXGBoostモデルを使用し、実際にXGBoostの使用に限定されず、任意の共同学習による確率分類モデルを使用することができる)。
c) 機器Aにおける各データxに対して、上記トレーニングされた二分類の分類器に基づいて、データxが機器Aに属する確率PA(x)と、機器Dに属する確率PD(x)を計算し、データxの重みを計算し、ω(x)=PD(x)/PA(x)である。
3. モデルをトレーニングする
a) 以上のステップにより機器A、B、Cの特徴データ及び故障データ、及び各特徴データに対応する重みを取得する。
b) 局所モデルをトレーニングし、ニューラルネットワーク又は相関回帰アルゴリズムを用いてそれぞれ上記機器A、B、Cの重み付きデータセットにトレーニングして機器Dの故障予測局所モデルを取得する(具体的なトレーニング過程は標準過程であり、説明を省略する)。
c) 共同モデルを計算し、機器A、B、Cデータセットにトレーニングして得られた機器Dの上記故障予測局所モデルに基づいて、モデル平均(共同学習アルゴリズム)を用いて反復し、機器A、B、Cデータセットにおける機器Dの故障予測に関する共同モデル、即ち故障予測モデルを計算し、該実施例において、反復する回数はモデルの所定の精度及び所定の反復回数により決められる。
4. 取得された共同モデルを機器Dの故障予測に用いる。
【0089】
本実施例において機器A、B、Cの3つの機器が共同トレーニングに参加することを一時的に仮定し、実際に、共同機器の数は制限されない。
【0090】
注意すべきこととしては、本発明に言及された機器故障データは、同様に機器の残りの耐用年数に置き換えることができ、それによって機器の残りの耐用年数を予測する。
【0091】
図5は本発明の一実施例が提供する機器状態予測方法のフローチャートである。
図5に示すように、該機器状態予測方法は以下の各ステップを含む。
【0092】
ステップ501であって、対象機器に対応する少なくとも2つの特徴データ、少なくとも2つの参照機器にそれぞれ対応する少なくとも2つのモデルトレーニングデータ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグを取得し、前記対象機器と前記参照機器の機器種類が同じである。
【0093】
具体的には、ネットワークにアクセスする参照機器に取り付けられたセンサに基づいて、参照機器の稼働データを取得し、参照機器の稼働データに基づいて、それによって参照機器に対応する複数のモデルトレーニングデータを確定することができる。説明すべきこととして、センサにより収集されたデータに基づいてモデルトレーニングデータを取得することは従来技術であり、本実施例はこれについて説明しない。
【0094】
具体的には、ネットワークにアクセスする対象機器に取り付けられたセンサに基づいて、対象機器の稼働データを取得し、対象機器の稼働データに基づいて、対象機器に対応する複数の特徴データを確定することができる。説明すべきこととして、センサにより収集されたデータに基づいて特徴データを取得することは従来技術であり、本実施例はこれについて説明しない。
【0095】
具体的には、モデルトレーニングデータはいくつかの特徴及び各特徴がそれぞれ参照機器に対応する1つ又は複数の特徴値を含み、好ましくは1つであり、ここで、いくつかの特徴は機器状態に影響を与える影響要因である。モデルトレーニングデータと特徴データに対応するいくつかの特徴が同じであり、特徴に対応する特徴値が異なる可能性がある。ここで、モデルトレーニングデータはそれぞれ1つの機器状態タグに対応する。説明すべきこととして、本発明の実施例は参照機器の数を限定することを意図せず、具体的に実際のシーンに合わせて確定する必要がある。
【0096】
1つの実施例において、機器状態タグは機器故障情報又は機器の残りの耐用年数を含むが、これらに限定されない。説明すべきこととしては、本発明の実施例は各モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグの取得方法を限定することを意図せず、手動でマークしてもよく、ルールでマークしてもよく、クラスタでマークしてもよく、上記マーク方法はいずれも従来技術であり、ここで説明を省略する。
【0097】
説明すべきこととしては、参照機器と対象機器の機器種類が同じであり、それによって参照機器と対象機器に対してデータ関連を行うことができる価値を確保し、さらに後続に確定された機器状態予測モデルの参照価値を確保する。例えば、参照機器及び対象機器はいずれもガスボイラーである。
【0098】
さらに説明すべきこととしては、対象機器の特徴データに機器状態タグがなく、自身のデータを利用してモデルトレーニングを完了することができないため、参照機器のモデルトレーニングデータを介して、それに対応する機器状態予測モデルを取得する必要がある。
【0099】
ステップ502であって、各前記特徴データに基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定する。
【0100】
1つの実施例において、具体的には以下の方法でモデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定することができる。
【0101】
各特徴データからモデルトレーニングデータに対応する置換データを確定し、モデルトレーニングデータがその属する参照機器において対応する各モデルトレーニングデータにおける第一分布情報、及び置換データの各特徴データにおける第二分布情報を確定し、第一分布情報及び第二分布情報に基づいて、モデルトレーニングデータに対応する重み誤差を確定する。
【0102】
参照機器のモデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定し、パラメータ機器と対象機器との間のデータ関係を了解するために、対象機器の複数の特徴データからモデルトレーニングデータに対応する置換データを見つける必要があり、ここで、置換データは好ましくは複数の特徴データのうちモデルトレーニングデータと同じデータであり、いくつかの特徴データにモデルトレーニングデータと同じデータが存在しなければ、この時、置換データは複数の特徴データのうちモデルトレーニングデータと最も類似するデータであってもよく、可能な状況として、複数の特徴データに2つ以上のモデルトレーニングデータを置換可能な特徴データが存在する時、この時、1つの置換可能なモデルトレーニングデータの特徴データを置換データとしてランダムに選択することができる。
【0103】
その後、モデルトレーニングデータがその属する参照機器において対応する各モデルトレーニングデータにおける第一分布情報を確定する。ここで、第一分布情報は、モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する全てのモデルトレーニングデータでの分布状況を示し、第一分布情報は分布確率であってもよく、出現頻度であってもよく、ここで具体的に限定しない。
【0104】
その後、置換データの各特徴データにおける第二分布情報を確定する。ここで、第二分布情報は、置換データの対象機器での全ての特徴データの分布状況を示し、第二分布情報は分布確率であってもよく、出現頻度であってもよく、ここで具体的に限定しない。説明すべきこととして、第一分布情報及び第二分布情報に含まれる内容は統合すべきであり、例えば、第一分布情報及び第二分布情報はいずれも分布確率を含んでもよく、いずれも出現頻度を含んでもよく、ここで具体的に限定しない。
【0105】
説明すべきこととして、本実施例は分布情報を確定する方法を限定することを意図せず、任意の従来技術におけるデータ分布を確定するための方法であればよく、例えば、パラメータ推定方法であってもよく、非パラメータ推定方法であってもよく、半パラメータ推定方法であってもよい。
【0106】
1つの実施例において、第一分布情報は第一分布確率であり、第二分布情報は第二分布確率であり、具体的に以下の方式で第一分布確率及び第二分布確率を確定することができる。
【0107】
モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する第一非パラメータ推定方法に基づいて、モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する各モデルトレーニングデータにおける第一分布確率を確定し、第二非パラメータ推定方法に基づいて、特徴データの各特徴データにおける第二分布確率を確定する。
【0108】
非パラメータ推定方法は全体的な分布に制限されず、全体的な分布の具体的な形式を仮定せず、できるだけデータ又はサンプル自体から必要な情報を取得し、推定により分布の構造を取得し、偏差を減少させ、予測精度を向上させ、且つデータの動的構造を了解することに対し極めて重要な役割を有し、特にデータ分布が不規則である場合に、非パラメータ推定方法はパラメータ推定に対してより正確であるため、本実施例において非パラメータ推定方法を採用して分布確率を確定する。
【0109】
参照機器と対象機器にそれぞれ対応するデータ分布に差異が存在する可能性があることを考慮するので、得られた分布確率の正確性を確保するために、第一非パラメータ推定方法により参照機器に対応する各モデルトレーニングデータの確率密度関数を確定し、確率密度分布関数に基づいて参照機器に対応する各モデルトレーニングデータの第一分布確率を確定する。第二非パラメータ推定方法により対象機器に対応する各特徴データの確率密度関数を確定し、確率密度分布関数に基づいて対象機器に対応する各特徴データの第二分布確率を確定する。
【0110】
機器のデータ量及びデータ分布に差異が存在することを考慮し、同じ非パラメータ推定方法を採用すれば、推定されたデータ分布の正確性を低下させる可能性があるので、各参照機器及び対象機器のデータ量及びデータ分布を結合して、適当な非パラメータ推定方法を選択してデータ分布の推定を行う必要がある。各参照機器にそれぞれ対応する各モデルトレーニングデータのデータ量と、対象機器に対応する各特徴データのデータ量との差異が小さい場合に、各参照機器にそれぞれ対応する第一非パラメータ推定方法は、対象機器に対応する第二非パラメータ推定方法と同じであり、可能な状況として、第一非パラメータ推定方法及び第二非パラメータ推定方法はいずれもカーネル密度推定方法である。
【0111】
1つの実施例において、第一分布情報が第一分布確率、第二分布情報が第二分布確率である場合に、具体的に以下の方式でモデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定することができる。
【0112】
各モデルトレーニングデータに対して、モデルトレーニングデータに対応する置換データの第二分布確率とモデルトレーニングデータの第一分布確率との分布確率比を確定し、分布確率比をモデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定する。
【0113】
1つの実施例において、第一分布情報が第一出現頻度、第二分布情報が第二出現頻度である場合に、具体的に以下の方式でモデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定することができる。
【0114】
各モデルトレーニングデータに対して、モデルトレーニングデータに対応する置換データの第二出現頻度とモデルトレーニングデータの第一出現頻度との出現頻度比を確定し、出現頻度比をモデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定する。
【0115】
ステップ503であって、各前記モデルトレーニングデータ、各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する誤差重みに基づいてモデルトレーニングを行うことにより、機器状態予測モデルを確定し、前記機器状態予測モデルは前記対象機器の機器状態予測に用いられる。
【0116】
1つの実施例において、機器状態予測モデルはニューラルネットワークモデルであってもよく、回帰モデルであってもよく、ここで限定せず、具体的には実際の状況に合わせて確定する必要がある。
【0117】
1つの実施例において、本実施例が提供する機器状態予測方法は対象機器に対応するエッジサーバ又はローカルサーバに適用され、それによってクラウドサーバの計算圧力を低下させる。
【0118】
具体的には、機器状態予測モデルは複数のモデルトレーニングデータ及び各モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグをトレーニングデータとし、各モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する誤差重みにより機器状態予測モデルのモデルパラメータを調整することにより、調整後のモデルパラメータは対象機器の特徴データと機器状態との間の関連を反映し、機器状態予測モデルのモデル精度を確保することができる。
【0119】
1つの実施例において、以下の実現方式で機器状態予測モデルを確定することができる。
A1、モデルトレーニングデータを予測対象モデルに代入する予測結果及びモデルトレーニングデータに対応する機器状態タグに基づいて、モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第一誤差を確定し、モデルトレーニングデータに対応する第一誤差及び誤差重みに基づいて、モデルトレーニングデータに対応する第二誤差を確定する。
A2、反復回数を満たすか否か、又は各モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第二誤差が所定の条件を満たすか否かを判断し、そうであれば、予測対象モデルを機器状態予測モデルとして確定し、そうでなければ、A 3を実行する。
A3、各モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第二誤差に基づいて、予測対象モデルにおけるモデルパラメータを調整することにより、調整後のモデルパラメータを確定するとともに、予測対象モデルにおけるモデルパラメータを調整後のモデルパラメータに置き換え、A1を実行する。
【0120】
ここで、各モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第二誤差が所定の条件を満たすか否かは、各モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第二誤差の平均値が閾値より小さいか否かであってもよく、各モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第二誤差の標準偏差が閾値より小さいか否かであってもよく、ここで具体的に限定しない。
【0121】
具体的には、予測結果は機器状態情報と理解することができ、第一誤差は予測結果と機器状態タグとの間の近接度合であり、例えば、予測結果は故障であってもよく、又は故障でなくてもよく、予測結果が故障、機器状態タグも故障である場合に、第一誤差は0であってもよく、そうでなければ1である。
【0122】
以上の技術的解決手段から分かるように、本実施例の存在する有益な効果は以下のとおりである。複数の参照機器にそれぞれ対応する複数のモデルトレーニングデータのそれぞれの対象機器に対する誤差重みを確定することにより、複数の参照機器にそれぞれ対応する複数のモデルトレーニングデータを対象機器に移行し、後続に、複数の参照機器にそれぞれ対応する複数のモデルトレーニングデータ、各モデルトレーニングデータに対応する機器状態タグ及び各モデルトレーニングデータに対応する重み誤差を利用してモデルトレーニングを行い、対象機器の機器状態を予測するための機器状態予測モデルを取得し、取得された機器状態予測モデルはモデルトレーニングデータの対象機器に対する誤差重みを総合的に考慮するため、より高い精度を有し、後続に機器状態予測モデルに基づいて対象機器の機器状態予測を行う場合に、より正確な対象機器の機器状態を取得することができる。
【0123】
図5は本発明の前記方法の基本的な実施例だけであり、それに基づいて一定の最適化及び拡張を行い、さらに前記方法の他の好ましい実施例を得ることができる。
【0124】
図6は本発明の一実施例が提供する別の機器状態予測方法のフローチャートである。本実施例は前述の実施例を基に、適用シナリオを結合してより具体的に説明する。
図6に示すように、該機器状態予測方法は具体的に以下のステップを含む。
【0125】
ステップ601であって、対象機器に対応する少なくとも2つの特徴データ、少なくとも2つの参照機器にそれぞれ対応する少なくとも2つのモデルトレーニングデータ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグを取得し、前記対象機器と前記参照機器の機器種類が同じである。
【0126】
3つの参照機器がそれぞれボイラーA、ボイラーB及びボイラーCであり、対象機器がボイラDーであり、ボイラーA、ボイラBー及びボイラCーがそれぞれN個のモデルトレーニングデータに対応し、各モデルトレーニングデータがそれぞれ1つの故障タグに対応し、故障タグが故障又は正常であってもよく、ボイラーDがn個の特徴データに対応し、特徴データとモデルトレーニングデータがそれぞれ対応する複数の特徴が同じであるが、各特徴がそれぞれ対応する特徴値が異なる可能性があると仮定する。
【0127】
ステップ602であって、前記モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する第一非パラメータ推定方法に基づいて、前記モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する各前記モデルトレーニングデータにおける第一分布確率を確定する。
【0128】
ボイラーA、ボイラーB及びボイラーCにそれぞれ対応する第一非パラメータ推定方法がいずれもカーネル密度推定方法であると仮定し、ボイラAに対して、カーネル密度推定方法に基づいて、ボイラーAがN個のモデルトレーニングデータの確率密度分布関数に対応することが確定され、ボイラーAにおける各モデルトレーニングデータに対して、ボイラーAがN個のモデルトレーニングデータの確率密度分布関数に対応することから、該モデルトレーニングデータのボイラーAにおける全てのモデルトレーニングデータにおける第一分布確率P1を確定する。ボイラーB及びボイラーCにそれぞれ対応する各モデルトレーニングデータの第一分布確率P1の計算方法はボイラーAと類似し、ここで説明を省略する。
【0129】
ステップ603であって、各前記モデルトレーニングデータに対して、各前記特徴データから前記モデルトレーニングデータに対応する置換データを確定し、第二非パラメータ推定方法に基づいて、前記置換データの各前記特徴データにおける第二分布確率を確定する。
【0130】
ボイラーA、ボイラーB及びボイラーCにそれぞれ対応する各モデルトレーニングデータに対して、各特徴データから該モデルトレーニングデータに対応する置換データを確定し、カーネル密度推定方法に基づいて、ボイラーDに対応するn個の特徴データの確率密度分布関数を確定すし、各置換データに対して、ボイラーDに対応するn個の特徴データの確率密度分布関数に基づいて、該置換データのボイラーDにおける全ての特徴データにおける第二分布確率P2を確定する。
【0131】
ステップ604であって、各前記モデルトレーニングデータに対して、前記モデルトレーニングデータに対応する置換データの第二分布確率と前記モデルトレーニングデータの第一分布確率との分布確率比を確定し、前記分布確率比を前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定する。
【0132】
各モデルトレーニングデータに対して、モデルトレーニングデータに対応する置換データの第二分布確率P2と、モデルトレーニングデータの第一分布確率P1との比P2/P1を、該モデルトレーニングデータに対応する誤差重みWとして確定する。
【0133】
ステップ605であって、各前記モデルトレーニングデータ、各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する誤差重みに基づいてモデルトレーニングを行うことにより、機器状態予測モデルを確定し、前記機器状態予測モデルは前記対象機器の機器状態予測に用いられる。
【0134】
具体的には、ボイラーA、ボイラーB及びボイラーCにそれぞれ対応するN個のモデルトレーニングデータ及び各モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する故障タグで機器状態予測モデルのトレーニングを行い、各モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する誤差重みWに基づいてモデルパラメータを調整し、最終的に機器状態予測モデルを取得する。
【0135】
本発明の方法の実施例が提供する機器故障予測方法と同じ思想に基づいて、
図7を参照する。
図7は本発明の一実施例が提供する機器故障予測装置の構造概略図である。
図7に示すように、該機器状態故障予測装置は、
対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報を確定するための情報確定モジュール701と、
前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データの確率分布モデル及び非共有データを有する検出点データの確率分布モデルを確定するための確率モデル確定モジュール702と、
前記特徴データの確率分布モデル及び前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの重みを確定するための重み確定モジュール703と、
前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、連合学習モデルを確立するためのモデル確立モジュール704と、
前記連合学習モデルに基づいて前記対象機器の機器故障予測を行うための予測モジュール705と、を含む。
【0136】
本発明の一実施例において、前記確率モデル確定モジュール702は、前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データ及び非共有データを有する検出点データを確定するためのデータ確定ユニットと、前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データ及び非共有データを有する検出点データを確定するための第一確率分布モデル確定ユニットと、検出点データパラメータモデルに基づいて前記検出点データのデータ分布を計算し、確定されたパラメータの検出点データパラメータモデルを前記検出点データの確率分布モデルとして確定するための第二確率分布モデル確定ユニットと、を含む。
【0137】
該実施例において、前記特徴データパラメータモデル及び/又は検出点データパラメータモデルは混合ガウスモデルを含む。
【0138】
本発明の一実施例において、前記重み確定モジュール703は、前記特徴データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの対象機器の分布確率を確定するための第一分布確率確定ユニットと、前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの検出点の分布確率を確定するための第二分布確率ユニットと、前記非共有データの対象機器の分布確率と前記非共有データの検出点の分布確率との比を、前記非共有データの重みとして確定するための重み確定ユニットと、を含む。
【0139】
本発明の一実施例において、前記モデル確立モジュール704は、前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、検出点局所モデルを確定するための局所モデル確定ユニットと、少なくとも2つの前記検出点の検出点局所モデルに基づいて、連合学習モデルを確立するためのモデル確立ユニットと、を含む。
【0140】
本発明の1つの実施例において、前記モデル確立ユニットは、共同学習アルゴリズムに基づいて、少なくとも2つの前記検出点の検出点局所モデルを反復するとともに、少なくとも2つの前記検出点の反復された検出点局所モデルに基づいて、連合学習モデルを確立するために用いられる。
【0141】
本発明の一実施例において、前記検出点局所モデルはニューラルネットワークモデル又は回帰モデルを含む。
【0142】
図8は本発明の一実施例が提供する機器故障予測装置の構造概略図である。
図8に示すように、該機器故障予測装置は、データ取得モジュール801、重み計算モジュール802、局所モデルトレーニングモジュール803、共同モデル確立モジュール804及び故障予測モジュール805を含み、ここで、
前記データ取得モジュール801は、対象機器の属性に基づいて、対象機器に対し予測モデルを確立するためのトレーニングデータセットを取得するために用いられ、前記データセットにおけるサンプルデータは共有データであり、
前記重み計算モジュール802は、前記トレーニングデータセットにおける各サンプルデータの重みを計算するために用いられ、
前記局所モデルトレーニングモジュール803は、前記重みによりトレーニングして対象機器の故障予測局所モデルを取得するために用いられ、
前記共同モデル確立モジュール804は、前記故障予測局所モデル及び共同学習アルゴリズムに基づいて、共同モデルを確立するために用いられ、
前記故障予測モジュール805は、前記共同モデルに基づいて前記対象機器に対し故障予測を行うために用いられる。
【0143】
本発明の一実施例において、前記トレーニングデータセットにおける前記サンプルデータは、対象機器の特徴データ及びサンプル機器の特徴データ、サンプル機器の故障データを含み、前記サンプル機器は前記対象機器に関連し、又は類似する機器である。
【0144】
本発明の一実施例において、前記重み計算モジュールは、各前記サンプル機器に対して、前記データ取得モジュールが取得した前記サンプル機器の特徴データを前記対象機器の特徴データと区別するためのデータマークユニットと、前記データマークユニットが区別した後の特徴データに基づいて、分類モデルをトレーニングするためのデータ分類ユニットと、前記データ分類ユニットがトレーニングした後の分類モデルに基づいて、前記サンプル機器の各特徴データの重みを計算するためのデータ計算ユニットと、を含む。
【0145】
本発明の一実施例において、各前記サンプル機器に対して、前記データマークユニットは、具体的に前記データ取得モジュールが取得した前記サンプル機器の特徴データを第一データとしてマークし、前記データ取得モジュールが取得した前記対象機器の特徴データを第二データとしてマークするために用いられ、前記データ分類ユニットは、具体的に前記データマークユニットがマークした前記第一データ及び前記第二データに基づいて、分類モデルをトレーニングするために用いられ、前記分類モデルは共同学習による分類モデルであり、前記データ計算ユニットは、具体的に前記データ分類ユニットがトレーニングした後の分類モデルに基づいて、前記サンプル機器の各特徴データの重みを計算するために用いられ、前記重みの計算式は、
であり、
ここで、ω
iは、前記第一データにおける第iデータの重みであり、P
1iは前記第iデータが前記サンプル機器に属する確率であり、P
2iは前記第iデータが前記対象機器に属する確率である。
【0146】
本発明の一実施例において、前記局所モデルトレーニングモジュールは具体的に各前記サンプル機器の特徴データ、前記サンプル機器の各特徴データの重み及び各前記サンプル機器の故障データに基づいて、ニューラルネットワークを用いてそれぞれ前記サンプル機器の重み付き前記トレーニングデータセットにトレーニングして前記対象機器の故障予測局所モデルを取得するために用いられる。
【0147】
本発明の一実施例において、前記共同モデル確立モジュールは具体的に前記故障予測局所モデル、共同学習アルゴリズムを用いて反復し、前記サンプル機器の前記トレーニングデータセットにおける前記対象機器に関する共同モデルを取得するために用いられる。
【0148】
本発明の一実施例において、前記対象機器及び各前記サンプル機器はいずれもモノのインターネット内のエッジノードであり、前記対象機器の特徴データは他の前記サンプル機器に露出せず、各前記サンプル機器の特徴データ及び故障データは他の前記サンプル機器及び前記対象機器に露出しない。
【0149】
本発明の方法の実施例と同じ思想に基づいて、
図9を参照する。
図9は本発明の一実施例が提供する機器状態予測装置の構造概略図である。
図9に示すように、該機器状態予測装置は、
対象機器に対応する少なくとも2つの特徴データ、少なくとも2つの参照機器にそれぞれ対応する少なくとも2つのモデルトレーニングデータ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグを取得するためのものであって、前記対象機器と前記参照機器の装置種類が同じである取得モジュール901と、
各前記特徴データに基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定するための重み確定モジュール902と、
各前記モデルトレーニングデータ、各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する誤差重みに基づいてモデルトレーニングを行うことにより、機器状態予測モデルを確定するためのものであって、前記機器状態予測モデルは、前記対象機器の機器状態予測に用いられるトレーニングモジュール903と、を含む。
【0150】
1つの実施例において、前記重み確定モジュール902は、各前記特徴データから前記モデルトレーニングデータに対応する置換データを確定するための置換データ確定ユニットと、前記モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する各前記モデルトレーニングデータにおける第一分布情報及び前記置換データの各前記特徴データにおける第二分布情報を確定するための分布情報確定ユニットと、前記モデルトレーニングデータの第一分布情報及び前記モデルトレーニングデータに対応する置換データの第二分布情報に基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定するための重要度合確定ユニットと、を含む。
【0151】
1つの実施例において、前記分布情報確定ユニットは、前記モデルトレーニングデータがその所属する参照機器に対応する第一非パラメータ推定方法に基づいて、前記モデルトレーニングデータがその所属する参照機器に対応する各前記モデルトレーニングデータにおける第一分布確率を確定し、前記第一分布確率を第一分布情報として確定するための第一情報確定サブユニットと、第二非パラメータ推定方法に基づいて、前記置換データの各前記特徴データにおける第二分布確率を確定し、前記第二分布確率を第二分布情報として確定するための第二情報確定サブユニットと、を含む。
【0152】
1つの実施例において、前記第一非パラメータ推定方法及び前記第二非パラメータ推定方法はいずれもカーネル密度推定アルゴリズムである。
【0153】
1つの実施例において、前記重み確定モジュール302は、各前記モデルトレーニングデータに対して、前記モデルトレーニングデータに対応する置換データの第二分布確率と前記モデルトレーニングデータの第一分布確率との分布確率比を確定し、前記分布確率比を前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みとして確定するために用いられる。
【0154】
1つの実施例において、前記方法は前記対象機器に対応するエッジサーバ又はローカルサーバに適用される。
【0155】
1つの実施例において、前記トレーニングモジュール903は、前記モデルトレーニングデータを予測対象モデルに代入する予測結果及び前記モデルトレーニングデータに対応する機器状態タグに基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する第一誤差を確定し、前記モデルトレーニングデータに対応する第一誤差及び誤差重みに基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する第二誤差を確定するためのトレーニングユニットと、反復回数を満たすか否か、又は各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第二誤差が所定の条件を満たすか否かを判断し、そうであれば、前記予測対象モデルを機器状態予測モデルとして確定し、そうでなければ、前記調整ユニットをトリガするための判断ユニットと、各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第二誤差に基づいて、前記予測対象モデルにおけるモデルパラメータを調整することにより、調整後のモデルパラメータを確定するとともに、前記予測対象モデルにおけるモデルパラメータを前記調整後のモデルパラメータに置き換え、前記トレーニングユニットをトリガするための調整ユニットと、を含む。
【0156】
上記装置内の各モジュールとユニットとの間の情報交換、実行過程などの内容は、本発明の方法実施例と同じ思想に基づくため、具体的な内容について本発明の方法実施例における記載を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0157】
図10は本発明の実施例が提供する電子機器の構造概略図である。ハードウェア側面で、該電子機器はプロセッサ1001及び実行指令が記憶されたメモリ1002を含み、好ましくは、内部バス1003及びネットワークインタフェース1004を更に含む。ここで、メモリ1002はRAM10021、例えば高速ランダムアクセスメモリ(Random-Access Memory、RAM)を含む可能性があり、不揮発性メモリ10022(Non-Volatile Memory)、例えば少なくとも1つの磁気ディスクメモリ等を含む可能性もあり、プロセッサ1001、ネットワークインタフェース1004及びメモリ1002は、内部バス1003を介して互いに接続されてもよく、該内部バス1003はISA(Industry Standard Architecture、業界標準アーキテクチャ)バス、PCI(Peripheral Component Interconnect、周辺部品相互接続標準)バス又はEISA(Extended Industry Standard Architecture、拡張工業標準アーキテクチャ)バス等であってもよく、内部バス1003はアドレスバス、データバス、制御バス等に分けられてもよく、表示しやすくするために、
図10において1つの双方向矢印のみで示すが、1本のバス又は1つのタイプのバスのみを示すものではない。当然のことながら、該電子機器は他の業務に必要なハードウェアを更に含む可能性がある。プロセッサ1001がメモリ1002に記憶された実行指令を実行する場合に、プロセッサ1001は本発明のいずれかの実施例における方法を実行する。
【0158】
実現可能な方式において、プロセッサは不揮発性メモリから対応する実行指令をメモリに読み取って実行するが、他の機器から対応する実行指令を取得することにより、論理レベルで機器故障予測装置を形成してもよい。プロセッサはメモリに記憶された実行指令を実行することにより、実行された実行指令により本発明のいずれかの実施例で提供された機器故障予測方法を実現する。
【0159】
プロセッサは集積回路チップであってもよく、信号の処理能力を有する。実現過程において、上記方法の各ステップはプロセッサにおけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形式の指令により完成することができる。上記プロセッサは汎用プロセッサであってもよく、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、ネットワークプロセッサ(Network Processor、NP)等を含み、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント等であってもよい。本発明の実施例に開示された各方法、ステップ及び論理ブロック図を実現し、又は実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、任意の一般的なプロセッサ等であってもよい。
【0160】
本発明の実施例は実行指令を含むコンピュータ可読記憶媒体を更に提供し、電子機器のプロセッサが実行指令を実行する場合に、前記プロセッサは本発明のいずれかの実施例で提供された方法を実行する。該電子機器は具体的に
図10に示す電子機器であってもよく、実行指令は機器故障予測方法に対応するコンピュータプログラムである。
【0161】
当業者によって理解されるように、本発明の実施例は方法又はコンピュータプログラム製品として提供することができる。したがって、本発明は完全なハードウェア実施例、完全なソフトウェア実施例、又はソフトウェアとハードウェアを組み合わせた形式を採用することができる。
【0162】
本発明における複数の実施例はいずれも漸進の方式で説明され、複数の実施例間の同じで類似する部分は互いに参照すればよく、各実施例はいずれも他の実施例との相違点を重点的に説明する。特に、装置の実施例について、それは基本的に方法実施例と類似するため、簡単に説明し、関連する部分については方法実施例の一部の説明を参照すればよい。
【0163】
更に説明すべきこととしては、用語「含む」、又はその任意の他の変形は非排他的な包含をカバーすることを意味し、それにより一連の要素を含む過程、方法、商品又は機器はそれらの要素を含むだけでなく、明確に列挙されていない他の要素を含み、又はこのような過程、方法、商品又は機器に固有の要素を含む。より多くの制限がない場合、語句「1つの……を含む」で限定された要素は、前記要素を含む過程、方法、商品又は機器にさらに別の要素が存在することを排除するものではない。
【0164】
以上は本発明の実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。当業者にとって、本発明は様々な変更及び変化を有することができる。本発明の精神及び原理内で行われたいかなる補正、同等置換、改善などは、いずれも本発明の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報を確定するステップと、
前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データの確率分布モデル及び非共有データを有する検出点データの確率分布モデルを確定するステップと、
前記特徴データの確率分布モデル及び前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの重みを確定するステップと、
前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、連合学習モデルを確立するステップと、
前記連合学習モデルに基づいて前記対象機器の機器故障予測を行うステップと、を含む
ことを特徴とする機器故障予測方法。
【請求項2】
前記特徴データの確率分布モデル及び前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの重みを確定する前記ステップは、
前記特徴データ
の確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの対象機器の分布確率を確定するステップと、
前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの検出点分布確率を確定するステップと、
前記非共有データの対象機器の分布確率と前記非共有データの検出点の分布確率との比を、前記非共有データの重みとして確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データの確率分布モデル及び非共有データを有する検出点データの確率分布モデルを確定する前記ステップは、
前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データ及び非共有データを有する検出点データを確定するステップと、
特徴データパラメータモデルに基づいて前記特徴データのデータ分布を計算するとともに、パラメータが確定された特徴データパラメータモデルを前記特徴データの確率分布モデルとして確定するステップと、
検出点データパラメータモデルに基づいて前記検出点データのデータ分布を計算するとともに、パラメータが確定された検出点データパラメータモデルを前記検出点データの確率分布モデルとして確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、連合学習モデルを確立する前記ステップは、
前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、検出点局所モデルを確定するステップと、
少なくとも2つの前記検出点局所モデルに基づいて、連合学習モデルを確立するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
対象機器属性に基づいて、対象機器に対し予測モデルを確立するための、サンプルデータが共有データであるトレーニングデータセットを取得するステップと、
前記トレーニングデータセットにおける各サンプルデータの重みを計算するステップと、
前記重みによりトレーニングして対象機器の故障予測局所モデルを取得するステップと、
前記故障予測局所モデルと共同学習アルゴリズムに基づいて、共同モデルを確立するステップと、
前記共同モデルに基づいて前記対象機器に対して故障予測を行うステップと、を含む
ことを特徴とする機器故障予測方法。
【請求項6】
前記トレーニングデータセットにおける前記サンプルデータは、対象機器の特徴データ及びサンプル機器の特徴データ、サンプル機器の故障データを含み、前記サンプル機器は前記対象機器に関連し、又は類似する機器であ
り、
前記トレーニングデータセットにおける各サンプルデータの重みを計算する前記ステップは、各前記サンプル機器に対して、
前記サンプル機器の特徴データを前記対象機器の特徴データと区別するステップと、
区別された特徴データに基づいて、分類モデルをトレーニングするステップと、
トレーニング後の分類モデルに基づいて、前記サンプル機器の各特徴データの重みを計算するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項
5に記載の機器故障予測方法。
【請求項7】
前記トレーニングデータセットにおける各サンプルデータの重みを計算する前記ステップは、各前記サンプル機器に対して、
前記サンプル機器の特徴データを第一データとしてマークし、前記対象機器の特徴データを第二データとしてマークするステップと、
前記第一データ及び前記第二データに基づいて、共同学習によるものである分類モデルをトレーニングするステップと、
トレーニング後の分類モデルに基づいて、前記サンプル機器の各特徴データの重みを計算するステップとを含み、前記重みの計算式は、
であり、
ここで、ω
iは、前記第一データにおける第iデータの重みであり、P
1iは前記第iデータが前記サンプル機器に属する確率であり、P
2iは前記第iデータが前記対象機器に属する確率である
ことを特徴とする請求項
6に記載の機器故障予測方法。
【請求項8】
前記重みによりトレーニングして対象機器の故障予測局所モデルを取得する前記ステップは、
各前記サンプル機器の特徴データ、前記サンプル機器の各特徴データの重み及び各前記サンプル機器の故障データに基づいて、ニューラルネットワークを用いてそれぞれ前記サンプル機器の重み付き前記トレーニングデータセットにトレーニングして前記対象機器の故障予測局所モデルを取得するステップを含
み、
前記故障予測局所モデル及び共同学習アルゴリズムに基づいて、共同モデルを確立する前記ステップは、
前記故障予測局所モデルに基づいて、共同学習アルゴリズムを用いて反復し、前記サンプル機器の前記トレーニングデータセットにおける前記対象機器に関する共同モデルを取得するステップを含む
ことを特徴とする請求項6に記載の機器故障予測方法。
【請求項9】
対象機器に対応する少なくとも2つの特徴データ、少なくとも2つの参照機器にそれぞれ対応する少なくとも2つのモデルトレーニングデータ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグを取得するものであって、前記対象機器と前記参照機器の機器種類が同じであるステップと、
各前記特徴データに基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定するステップと、
各前記モデルトレーニングデータ、各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する誤差重みに基づいてモデルトレーニングを行うことにより、機器状態予測モデルを確定するものであって、前記機器状態予測モデルは前記対象機器の機器状態予測に用いられるステップと、を含む
ことを特徴とする機器状態予測方法。
【請求項10】
前記各特徴データに基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定する前記ステップは、
各前記特徴データから前記モデルトレーニングデータに対応する置換データを確定するステップと、
前記モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する各前記モデルトレーニングデータにおける第一分布情報及び前記置換データの各前記特徴データにおける第二分布情報を確定するステップと、
前記モデルトレーニングデータの第一分布情報及び前記モデルトレーニングデータに対応する置換データの第二分布情報に基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する各前記モデルトレーニングデータにおける第一分布情報及び前記置換データの各前記特徴データにおける第二分布情報を確定する前記ステップは、
前記モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する第一非パラメータ推定方法に基づいて、前記モデルトレーニングデータがその属する参照機器に対応する各前記モデルトレーニングデータにおける第一分布確率を確定し、前記第一分布確率を第一分布情報として確定するステップと、
第二非パラメータ推定方法に基づいて、前記置換データの各前記特徴データにおける第二分布確率を確定し、前記第二分布確率を第二分布情報として確定するステップと、を含
み、
前記モデルトレーニングデータの第一分布情報及び前記モデルトレーニングデータに対応する置換データの第二分布情報に基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定する前記ステップは、
各前記モデルトレーニングデータに対して、前記モデルトレーニングデータに対応する置換データの第二分布確率と前記モデルトレーニングデータの第一分布確率との分布確率比を確定し、前記分布確率比を前記モデルトレーニングデータに対応する誤差重みを確定するステップを含む
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記各モデルトレーニングデータ、各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する機器状態タグ及び各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する誤差重みに基づいてモデルトレーニングを行うことにより、機器状態予測モデルを確定する前記ステップは、
A1、前記モデルトレーニングデータを予測対象モデルに代入する予測結果及び前記モデルトレーニングデータに対応する機器状態タグに基づいて、前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第一誤差を確定し、前記モデルトレーニングデータに対応する第一誤差及び誤差重みに基づいて、前記モデルトレーニングデータに対応する第二誤差を確定するステップと、
A2、反復回数を満たすか否か、又は各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第二誤差が所定の条件を満たすか否かを判断し、そうであれば、前記予測対象モデルを機器状態予測モデルとして確定し、そうでなければ、A 3を実行するステップと、
A3、各前記モデルトレーニングデータにそれぞれ対応する第二誤差に基づいて、前記予測対象モデルにおけるモデルパラメータを調整することにより、調整後のモデルパラメータを確定するとともに、前記予測対象モデルにおけるモデルパラメータを調整後のモデルパラメータに置き換え、A1を実行するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項13】
対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報を確定するための情報確定モジュールと、
前記対象機器の特徴情報及び対象機器に対応する検出点データ情報に基づいて、対象機器の特徴データの確率分布モデル及び非共有データを有する検出点データの確率分布モデルを確定するための確率モデル確定モジュールと、
前記特徴データの確率分布モデル及び前記検出点データの確率分布モデルに基づいて、前記非共有データの重みを確定するの重み確定モジュールと、
前記非共有データ、前記非共有データの重み及び前記非共有データに対応する機器故障タグに基づいて、連合学習モデルを確立するためのモデル確立モジュールと、
前記連合学習モデルに基づいて前記対象機器の機器故障予測を行うための予測モジュールと、を含む
ことを特徴とする機器故障予測装置。
【請求項14】
実行指令を含む可読媒体であって、
電子機器のプロセッサが前記実行指令を実行する場合に、前記電子機器は請求項1に記載の方法を実行する
ことを特徴とする可読媒体。
【請求項15】
プロセッサ及び実行指令が記憶されたメモリを含む電子機器であって、
前記プロセッサが前記メモリに記憶された前記実行指令を実行する場合に、前記プロセッサは請求項
1に記載の方法を実行する
ことを特徴とする電子機器。
【国際調査報告】