(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-13
(54)【発明の名称】データ伝送及び処理方法、分散型ユニット、無線ユニット及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 13/28 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
G06F13/28 310E
G06F13/28 310C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023518478
(86)(22)【出願日】2021-09-07
(85)【翻訳文提出日】2023-04-12
(86)【国際出願番号】 CN2021116905
(87)【国際公開番号】W WO2022057680
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】202010994936.6
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516010548
【氏名又は名称】セインチップス テクノロジー カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】ズー シャオビン
(57)【要約】
データ伝送方法であって、通信技術分野に関するものであり、複数の記述子に基づいてローカルのオンチップメモリデバイスから複数の記述子に対応する伝送対象データを読み取るステップ(S110)と、複数の記述子に基づいて伝送対象データを伝送するステップ(S120)と、を含み、複数の記述子は伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態、及び伝送対象データ伝送時の伝送対象データの伝送リンクにおける存在形態を限定するためのものである。データ処理方法、分散型ユニット、無線ユニット及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記述子に基づいてローカルのオンチップメモリデバイスから前記複数の記述子に対応する伝送対象データを読み取るステップと、
前記複数の記述子に基づいて前記伝送対象データを伝送するステップと、を含み、
前記複数の記述子は、前記伝送対象データの前記オンチップメモリデバイスにおける記憶形態、及び前記伝送対象データの伝送時の前記伝送対象データの伝送リンクにおける存在形態を限定するためのものである
データ伝送方法。
【請求項2】
前記伝送対象データは複数のデータセグメントを含み、前記複数の記述子のうちの各記述子は前記複数のデータセグメントのうちの1つのデータセグメントに対応し、前記記述子はデータアドレスパラメータを含み、前記データアドレスパラメータには前記記述子に対応する前記データセグメントの前記オンチップメモリデバイスにおけるデータ記憶情報が配置されており、
前記複数の記述子に基づいてローカルの前記オンチップメモリデバイスから前記複数の記述子に対応する前記伝送対象データを読み取るステップは、
前記記述子における前記データアドレスパラメータに配置された前記データ記憶情報に基づいて、前記オンチップメモリデバイスから前記記述子に対応する前記データセグメントを読み取るステップを含む
請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項3】
前記記述子はフレームフォーマットパラメータと、時間領域パラメータと、周波数領域パラメータとをさらに含み、前記フレームフォーマットパラメータには前記記述子に対応する前記データセグメントのフレームフォーマット情報が配置されており、前記時間領域パラメータには前記記述子に対応する前記データセグメントの時間領域情報が配置されており、前記周波数領域パラメータには前記記述子に対応する前記データセグメントの周波数領域情報が配置されており、
前記複数の記述子に基づいて前記伝送対象データを伝送するステップは、
前記複数の記述子のうちの前記記述子における前記フレームフォーマットパラメータに配置された前記フレームフォーマット情報と、前記時間領域パラメータに配置された前記時間領域情報と、前記周波数領域パラメータに配置された前記周波数領域情報とに基づいて、前記伝送対象データをフレーム化して伝送するステップを含む
請求項2に記載のデータ伝送方法。
【請求項4】
前記複数の記述子に基づいて前記オンチップメモリデバイスから前記伝送対象データを読み取るステップの前に、
前記オンチップメモリデバイスから前記複数の記述子を読み取るステップをさらに含む
請求項1から3のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項5】
前記オンチップメモリデバイスから前記複数の記述子を読み取るステップは、
周期的に前記オンチップメモリデバイスから前記複数の記述子を読み取るステップを含む
請求項4に記載のデータ伝送方法。
【請求項6】
前記記述子は記述子アドレスパラメータをさらに含み、前記記述子アドレスパラメータには記述子記憶情報が配置されており、前記記述子記憶情報は前記記述子の次の記述子の前記オンチップメモリデバイスにおける記憶情報を特徴付けるためのものであり、
前記オンチップメモリデバイスから前記複数の記述子を読み取るステップは、
前記記述子の前記記述子アドレスパラメータに配置された前記記述子記憶情報に基づいて、前記次の記述子を読み取るステップを含む
請求項4に記載のデータ伝送方法。
【請求項7】
前記複数の記述子は前記オンチップメモリデバイスにおける記憶アドレスに連続しており、
前記オンチップメモリデバイスから前記複数の記述子を読み取るステップは、
前記複数の記述子の前記オンチップメモリデバイスにおける先頭アドレスに基づいて、前記オンチップメモリデバイスにおける、前記複数の記述子が記憶された記憶空間から前記複数の記述子を読み取るステップを含む
請求項4に記載のデータ伝送方法。
【請求項8】
前記複数の記述子に基づいて前記オンチップメモリデバイスから前記伝送対象データを読み取るステップの前に、
前記複数の記述子を配置するステップと、
配置された前記複数の記述子を前記オンチップメモリデバイスに記憶するステップと、をさらに含む
請求項1から3のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項9】
受信した制御データに基づいて、前記制御データに対応する伝送対象データに対応する複数の記述子を生成するステップと、
前記複数の記述子に基づいて前記伝送対象データをローカルのオンチップメモリデバイスに書き込むステップと、を含み、
前記複数の記述子は前記伝送対象データの前記オンチップメモリデバイスにおける記憶形態、及び前記伝送対象データの伝送時の前記伝送対象データの伝送リンクにおける存在形態を限定するためのものである
データ処理方法。
【請求項10】
前記伝送対象データは複数のデータセグメントを含み、前記複数の記述子のうちの各記述子は前記複数のデータセグメントのうちの1つのデータセグメントに対応し、前記記述子はデータアドレスパラメータを含み、
受信した前記制御データに基づいて前記複数の記述子を生成することは、
前記制御データに基づいて、前記データアドレスパラメータに、前記オンチップメモリデバイスにおいて前記記述子に対応する前記データセグメントを記憶するためのデータ記憶情報を配置するステップを含む
請求項9に記載のデータ処理方法。
【請求項11】
前記記述子はフレームフォーマットパラメータと、時間領域パラメータと、周波数領域パラメータとをさらに含み、
受信した前記制御データに基づいて前記複数の記述子を生成することは、
前記制御データに基づいて、前記データセグメントに対応する前記記述子を生成することを含み、
前記制御データに基づいて、前記データセグメントに対応する前記記述子を生成することは、
前記制御データに基づいて、前記フレームフォーマットパラメータに、前記記述子に対応する前記データセグメントのフレームフォーマット情報を配置するステップと、
前記制御データに基づいて、前記時間領域パラメータに、前記記述子に対応する前記データセグメントの時間領域情報を配置するステップと、
前記制御データに基づいて、前記周波数領域パラメータに、前記記述子に対応する前記データセグメントの周波数領域情報を配置するステップと、を含む
請求項10に記載のデータ処理方法。
【請求項12】
前記伝送対象データは上り伝送対象データを含み、
前記複数の記述子に基づいて前記伝送対象データをローカルの前記オンチップメモリデバイスに書き込むステップの前に、前記データ処理方法は、
前記記述子に配置された記憶アドレス情報に基づいて、前記上り伝送対象データをセグメント化し、前記記述子に対応する前記データセグメントを取得するステップをさらに含む
請求項11に記載のデータ処理方法。
【請求項13】
前記伝送対象データは下り伝送対象データを含み、
前記複数の記述子に基づいて前記伝送対象データをローカルの前記オンチップメモリデバイスに書き込むステップの前に、前記データ処理方法は、
前記複数の記述子における前記記述子の前記フレームフォーマットパラメータに配置された前記フレームフォーマット情報と、前記時間領域パラメータに配置された前記時間領域情報と、前記周波数領域パラメータに配置された前記周波数領域情報とに基づいて、前記下り伝送対象データを処理し、前記複数の記述子に対応する複数のデータセグメントを取得するステップをさらに含む
請求項11に記載のデータ処理方法。
【請求項14】
前記複数の記述子に基づいて前記伝送対象データをローカルの前記オンチップメモリデバイスに書き込むステップは、
前記データセグメントに対応する前記記述子における前記データアドレスパラメータに配置された前記データ記憶情報に基づいて、前記データセグメントを前記オンチップメモリデバイスに書き込むステップを含む
請求項10から13のいずれか一項に記載のデータ処理方法。
【請求項15】
前記記述子は記述子アドレスパラメータをさらに含み、
受信した前記制御データに基づいて前記複数の記述子を生成することは、
前記複数の記述子の前記オンチップメモリデバイスにおける複数の記述子の記憶情報を特定するステップと、
前記記述子アドレスパラメータに、次の記述子の前記オンチップメモリデバイスにおける記述子記憶情報を配置するステップと、を含む
請求項10から13のいずれか一項に記載のデータ処理方法。
【請求項16】
前記複数の記述子に基づいて、前記オンチップメモリデバイスに記憶された、前記複数の記述子に対応する前記伝送対象データを読み取るステップと、
前記複数の記述子に基づいて前記伝送対象データを伝送するステップと、をさらに含む
請求項10から13のいずれか一項に記載のデータ処理方法。
【請求項17】
前記複数の記述子に基づいて、前記オンチップメモリデバイスに記憶された、前記複数の記述子に対応する前記伝送対象データを読み取るステップは、
前記記述子における前記データアドレスパラメータに配置された前記データ記憶情報に基づいて、前記オンチップメモリデバイスから前記記述子に対応する前記データセグメントを読み取るステップを含む
請求項16に記載のデータ処理方法。
【請求項18】
前記複数の記述子に基づいて、前記オンチップメモリデバイスに記憶された、前記複数の記述子に対応する前記伝送対象データを読み取るステップの前に、
前記オンチップメモリデバイスから前記複数の記述子を読み取るステップをさらに含む
請求項16に記載のデータ処理方法。
【請求項19】
前記オンチップメモリデバイスから前記複数の記述子を読み取るステップは、
周期的に前記オンチップメモリデバイスから前記複数の記述子を読み取るステップを含む
請求項18に記載のデータ処理方法。
【請求項20】
1つ又は複数のプロセッサと、
1つ又は複数のプログラムが記憶され、前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに請求項1から8のいずれか一項に記載のデータ伝送方法を実現させるメモリと、を含む
分散型ユニット。
【請求項21】
1つ又は複数のプロセッサと、
1つ又は複数のプログラムが記憶され、前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに請求項9から19のいずれか一項に記載のデータ処理方法を実現させるメモリと、を含む
無線ユニット。
【請求項22】
コンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に、
請求項1から8のいずれか一項に記載のデータ伝送方法と、
請求項9から19のいずれか一項に記載のデータ処理方法と、のうちの少なくとも1つを実現する
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は2020年9月21日に中国特許庁に提出された、出願番号を202010994936.6とする中国特許出願の優先権を主張し、当該出願の全ての内容を参照により本開示に援用する。
【0002】
本開示の実施例は通信技術分野に関するものである。
【背景技術】
【0003】
開放型無線アクセスネットワーク(Open Radio Access Net、O-RAN)において、基地局はO-RAN分散型ユニット(O-RAN Distributed Unit、O-DU)とO-RAN無線ユニット(O-RAN Radio Unit、O-RU)に分けられる。O-RUはO-DUの制御を受け、光ファイバを介してO-DUと通信する。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施例の一態様は、複数の記述子に基づいてローカルのオンチップメモリデバイスから複数の記述子に対応する伝送対象データを読み取るステップと、複数の記述子に基づいて伝送対象データを伝送するステップと、を含み、複数の記述子は、伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態、及び伝送対象データ伝送時の伝送対象データの伝送リンクにおける存在形態を限定するためのものである、データ伝送方法を提供する。
【0005】
本開示の実施例の別の態様は、受信した制御データに基づいて、制御データに対応する伝送対象データに対応する複数の記述子を生成するステップと、複数の記述子に基づいて伝送対象データをローカルのオンチップメモリデバイスに書き込むステップと、を含み、複数の記述子は伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態、及び伝送対象データ伝送時の伝送対象データの伝送リンクにおける存在形態を限定するためのものである、データ処理方法を提供する。
【0006】
本開示の実施例のさらに別の態様は、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムが記憶され、1つ又は複数のプログラムが1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、1つ又は複数のプロセッサに本開示の実施例が提供するデータ伝送方法を実現させるメモリと、を含む、分散型ユニットを提供する。
【0007】
本開示の実施例のさらに別の態様は、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムが記憶され、1つ又は複数のプログラムが1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、1つ又は複数のプロセッサに本開示の実施例が提供するデータ処理方法を実現させるメモリと、を含む、無線ユニットを提供する。
【0008】
本開示の実施例のさらに別の態様は、コンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に、本開示の実施例が提供するデータ伝送方法と、本開示の実施例が提供するデータ処理方法と、のうちの少なくとも1つを実現する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1a】O-DUとO-RUとの通信過程の模式図である。
【
図1b】O-DUとO-RUとの通信過程の模式図である。
【
図2】本開示の実施例が提供するデータ伝送方法のフローチャートである。
【
図3】本開示の実施例が提供するデータ伝送方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図4】本開示の実施例が提供するデータ伝送方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図5】本開示の実施例が提供するデータ伝送方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図6】本開示の実施例が提供するデータ伝送方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図7】本開示の実施例が提供するデータ伝送方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図8】本開示の実施例が提供するデータ伝送方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図9】本開示の実施例が提供するデータ伝送方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図10】本開示の実施例が提供するデータ処理方法のフローチャートである。
【
図11】本開示の実施例が提供するデータ処理方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図12】本開示の実施例が提供するデータ処理方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図13】本開示の実施例が提供するデータ処理方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図14】本開示の実施例が提供するデータ処理方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図15】本開示の実施例が提供するデータ処理方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図16】本開示の実施例が提供するデータ処理方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図17】本開示の実施例が提供するデータ処理方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図18】本開示の実施例が提供するデータ処理方法の一部のステップのフローチャートである。
【
図19】本開示の実施例が提供する分散型ユニットの構成ブロック図である。
【
図20】本開示の実施例が提供する無線ユニットの構成ブロック図である。
【
図21】本開示の実施例が提供するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の構成ブロック図である。
【
図22】本開示の実施例が提供するデータセグメントと記述子との対応関係を示す模式図である。
【
図23】本開示の実施例が提供する記述子の記憶形態の模式図である。
【
図24】本開示の実施例が提供する記述子の別の記憶形態の模式図である。
【
図25】本開示の実施例が提供するO-DUとO-RUが下りリンクを介して通信を行う模式図である。
【
図26】本開示の実施例が提供するO-DUとO-RUが上りリンクを介して通信を行う模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
当業者が本開示の技術案をよりよく理解できるように、以下に図面を組み合わせて本開示が提供するデータ伝送方法、データ処理方法、分散型ユニット、無線ユニット、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体について詳細に説明する。
【0011】
以下では図面を参照して例示的な実施例についてより十分に説明するが、前記例示的な実施例は異なる形式で具体化されてよく、本明細書にて説明された実施例に限定されると解釈すべきではない。むしろ、これらの実施例を提供するのは、本開示を詳らかで十全なものにするとともに、当業者に本開示の範囲を十分に理解させることを目的とする。
【0012】
矛盾することがなければ、本開示の各実施形態及び実施形態における各特徴は互いに組み合わせることができる。
【0013】
本明細書にて使用する、「及び/又は」という用語は1つ又は複数の関連列挙アイテムの任意の及び全ての組み合わせを含む。
【0014】
本明細書にて使用する用語は特定の実施例を説明するためにのみ用いられ、本開示を限定する意図はない。本明細書にて使用する単数形の「1つ」及び「当該」という用語は、文脈が別途明らかに示さない限り複数形も含むことを意図する。さらに、本明細書にて「含む」及び/又は「……からなる」という用語を使用する場合は、前記特徴、全体、ステップ、操作、素子及び/又はアセンブリが存在することを指すが、1つ又は複数のその他の特徴、全体、ステップ、操作、素子、アセンブリ及び/又はそのグループが存在すること、又は追加することを排除しない。
【0015】
別途限定しない限り、本明細書にて使用する全ての用語(技術及び科学用語を含む)の意味は当業者が一般的に理解する意味と同じである。さらに、一般的な辞書において限定されたこれらの用語は、関連技術及び本開示の背景での意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書にて明確に限定しない限り、理想的された、又は過度の形式上の意味を有すると解釈されない。
【0016】
図1aと
図1bはO-DUとO-RUとの通信過程のシグナリング図である。
図1aに示すように、下りリンクにおいて、O-DUはO-RUに制御データ(control message)を送信し、O-RUは受信した制御データに基づいて、O-DUが送信したユーザデータ(user message)を受信する。
図1bに示すように、上りリンクにおいて、O-DUはO-RUに制御データを送信し、O-RUは受信した制御データに基づいてO-DUにユーザデータを送信する。
【0017】
しかしながら、
図1aと
図1bに示すようなO-DUとO-RUとの通信過程において、システムのスループットを向上させ、システムのキャッシュリソースを節約するためには、汎用プロセッサ又は加速器などが、伝送対象の制御データ又はシンボル(symbol)0、symbol 1、……、symbol NなどのユーザデータなどをO-DU側、又はO-RU側のオンチップメモリデバイスに予めバッファリングする必要があるため、汎用プロセッサ又は加速器がオンチップメモリデバイスにアクセスする頻度が高いことによってバスが占用される時間が長くなり、O-DUとO-RUとの通信過程におけるデータの読み書き効率が低いという事態を招くということを本開示の発明者は見出した。
【0018】
これに鑑みて、本開示の実施例はO-RANフロントホールのダイレクトメモリアクセス(Direct Memory Access、DMA)方法を提供することを目的とする。なお、DMAとは、外部装置が中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)を介さずにシステムメモリと直接データを交換するインタフェース技術である。
【0019】
第一態様では、
図2に示すように、本開示の実施例はデータ伝送方法を提供し、ステップS110とステップS120とを含む。
【0020】
ステップS110において、複数の記述子に基づいてローカルのオンチップメモリデバイスから複数の記述子に対応する伝送対象データを読み取る。
【0021】
ステップS120において、複数の記述子に基づいて伝送対象データを伝送する。
【0022】
記述子は伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態、及び伝送対象データ伝送時の伝送対象データの伝送リンクにおける存在形態を限定するためのものである。
【0023】
本開示の実施例において、記述子はO-DUにおいてオンチップメモリデバイス内のデータを伝送する中間パラメータである。記述子は伝送対象データに対応し、各記述子はそれに対応する伝送対象データの大きさ、コンテンツ、記憶形態などを定義しており、ハードウェアロジックは記述子を解析することにより、記述子に対応する伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶位置を特定することができ、これによりオンチップメモリデバイスから記述子に対応する伝送対象ユーザデータを読み取り、DMAを実現している。記述子は伝送対象データのO-DUとO-RUとの間のリンクにおける存在形態をさらに定義しており、ハードウェアロジックは記述子を解析することにより、リンクを介して伝送対象データを伝送することができる。
【0024】
なお、本開示の実施例において、O-DUとO-RUとの間のリンクは、O-DUからO-RUへの方向が下りリンクであり、O-RUからO-DUへの方向が上りリンクである。
【0025】
本開示の実施例ではどのように記述子を構築するかについて特に限定しない。選択可能な実施形態として、記述子はユーザによりシステムの実際の状況に基づいて設計、構築することができる。
【0026】
本開示の実施例において、伝送対象データはO-RU動作を管理、制御するための制御データであってよく、ユーザデータであってもよく、システム同期のための時間情報(sync message)であってもよい。伝送対象のユーザデータは下りユーザデータ、すなわちO-DUによりO-RUに送信されるユーザデータであってよく、上りユーザデータ、すなわちO-RUによりO-DUに送信されるユーザデータであってもよい。
【0027】
なお、伝送対象データがユーザデータである場合、ステップS120における伝送対象データの伝送は、下りリンクを介してO-RUにユーザデータを送信するものであってよく、O-RUが送信したユーザデータを上りリンクを介して受信するものであってもよい。
【0028】
本開示の実施例が提供するデータ伝送方法では、記述子を構築することにより、ハードウェアロジックがオンチップメモリデバイスに直接アクセスできるようにし、オンチップメモリデバイスから伝送対象データを読み取って伝送し、O-DUとO-RUとの通信過程において、汎用プロセッサ又は加速器とオンチップメモリデバイスとが直接やり取りする頻度を低減しており、これによりバス占有時間を減らし、データ読み書き効率を向上させている。記述子は伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態をさらに定義しており、これによりオンチップメモリデバイスの利用率及び柔軟性を向上させることができる。本開示の実施例における記述子はユーザにより構築することもでき、これによりO-DUとO-RUとの通信過程におけるオンチップメモリデバイスへのアクセスの柔軟性及び拡張可能性をさらに向上させている。
【0029】
本開示の実施例において、記述子は具体的に、ソフトウェア層により配置された少なくとも1つのパラメータの集合である。記述子を構成するパラメータは、伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態を定義したパラメータを含み、ハードウェアロジックは、記述子において伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態を定義したパラメータを解析することにより、記述子に対応する伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶位置情報を特定し、さらに、ステップS110によりオンチップメモリデバイスから記述子に対応する伝送対象データを読み取る。
【0030】
本開示の実施例では複数の記述子がどのように伝送対象データに対応するかについて特に限定しない。選択可能な実施形態として、O-DUが伝送する必要があるデータをセグメント化して複数のデータセグメントを取得して、1つの記述子毎に1つのデータセグメントに対応させる。各記述子はいずれもこれに対応するデータセグメントのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態、リンクにおける存在形態などの情報を定義している。伝送対象データセグメントをオンチップメモリデバイスに記憶することにより、オンチップメモリデバイスにおけるデータ記憶及びアクセスの柔軟性をさらに向上させることができる。さらに、記述子において伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態を定義したパラメータに、記述子に対応するデータセグメントのオンチップメモリデバイスにおける記憶情報が配置される。
【0031】
これに応じて、選択可能な実施形態として、伝送対象データは複数のデータセグメントを含み、1つの記述子毎に1つのデータセグメントに対応し、記述子はデータアドレスパラメータを含み、データアドレスパラメータに、記述子が対応するデータセグメントのオンチップメモリデバイスにおけるデータ記憶情報が配置される。
【0032】
図3に示すように、ステップS110はステップS111を含む。ステップS111において、記述子におけるデータアドレスパラメータに配置されたデータ記憶情報に基づいて、オンチップメモリデバイスから記述子に対応するデータセグメントを読み取る。
【0033】
本開示の実施例ではデータ記憶情報の具体的な内容について特に限定しない。例えば、データ記憶情報は、オンチップメモリデバイスにおいて、記述子に対応するデータセグメントを記憶する記憶空間の開始アドレス、記憶空間の大きさなどを含む。
【0034】
本開示の実施例ではどのように伝送対象データをセグメント化して複数のデータセグメントを得るかについて特に限定しない。例えば、一定の時間内にO-DUが伝送する必要があるデータを1つのデータセグメントとすることができ、シンボルを単位として、一定の時間内にO-DUが伝送する必要があるデータを複数のデータセグメントに分けてもよく、例えば1つのシンボルが1つのデータセグメントである、又は複数のシンボルが1つのデータセグメントであるとしてもよい。
【0035】
選択可能な実施形態として、汎用プロセッサ又は加速器により、O-DUが伝送する必要があるデータをセグメント化して、セグメントをオンチップメモリデバイスに記憶する。
【0036】
本開示の実施例において、記述子を構成するパラメータは伝送対象データのリンクにおける存在形態を定義したパラメータをさらに含む。ハードウェアロジックは、記述子において伝送対象データのリンクにおける存在形態を定義したパラメータを解析し、ステップS120により、読み取った伝送対象データを伝送する。さらに、記述子において伝送対象データのリンクにおける存在形態を定義したパラメータに、記述子に対応するデータセグメントのリンクにおける存在形態情報が配置される。選択可能な実施形態として、データセグメントのリンクにおける存在形態情報はフレームフォーマット情報と、時間領域情報と、周波数領域情報とを含むがこれらに限定されない。
【0037】
これに応じて、選択可能な実施形態として、記述子はフレームフォーマットパラメータと、時間領域パラメータと、周波数領域パラメータとをさらに含み、フレームフォーマットパラメータには記述子に対応するデータセグメントのフレームフォーマット情報が配置され、時間領域パラメータには記述子に対応するデータセグメントの時間領域情報が配置され、周波数領域パラメータには記述子に対応するデータセグメントの周波数領域情報が配置される。
【0038】
図4に示すように、ステップS120はステップS121を含む。ステップS121において、各記述子におけるフレームフォーマットパラメータに配置されたフレームフォーマット情報と、時間領域パラメータに配置された時間領域情報と、周波数領域パラメータに配置された周波数領域情報とに基づいて、伝送対象データをフレーム化して伝送する。
【0039】
本開示の実施例ではフレームフォーマット情報の内容について特に限定せず、例えば、フレームフォーマット情報はフレームタイプ、フレーム長などを含む。本開示の実施例では時間領域情報の内容についても特に限定せず、例えば、周波数領域情報は開始物理リソースブロック(Physical Resource Block、PRB)番号を含む。本開示の実施例では時間領域情報の内容についても特に限定せず、例えば、時間領域情報は10 msフレーム番号、1 msのサブフレーム番号、リンク遅延情報などを含む。
【0040】
本開示の実施例において、記述子もオンチップメモリデバイスに記憶される。ハードウェアロジックはオンチップメモリデバイスに直接アクセスすることができ、記述子を読み取ってから、記述子に基づいてステップS110からステップS120によりオンチップメモリデバイスに記憶された伝送対象データを読み取って伝送する。
【0041】
これに応じて、
図5に示すように、選択可能な実施形態として、ステップS110の前に、データ伝送方法はステップS130をさらに含む。
【0042】
ステップS130において、オンチップメモリデバイスから複数の記述子を読み取る。
【0043】
本開示の実施例ではステップS130をどのように実行するかについて特に限定しない。選択可能な実施形態として、ハードウェアロジックは記述子のオンチップメモリデバイスにおける記憶位置情報に基づいて、決まった時間にオンチップメモリデバイスから記述子を読み取る。
【0044】
これに応じて、
図6に示すように、選択可能な実施形態として、ステップS130はステップS131を含む。ステップS131において、周期的にオンチップメモリデバイスから複数の記述子を読み取る。
【0045】
本開示の実施例では記述子のオンチップメモリデバイスにおける記憶形態について特に限定しない。選択可能な実施形態として、記述子はオンチップメモリデバイスに離散的に記憶することができる。例えば、次の記述子の記憶アドレスを目下の記述子のパラメータの1つとして、記述子の連結式記憶を実現し、ハードウェアロジックは目下の記述子におけるパラメータを解析することにより、次の記述子の記憶位置を取得し、これにより全ての記述子の読み書きを完了する。
【0046】
これに応じて、選択可能な実施形態として、記述子は記述子アドレスパラメータをさらに含み、目下の記述子の記述子アドレスパラメータに記述子記憶情報が配置され、記述子記憶情報は目下の記述子の次の記述子のオンチップメモリデバイスにおける記憶情報を特徴付けるために用いられ、
図7に示すようにステップS130はステップS132を含む。
【0047】
ステップS132において、目下の記述子の記述子アドレスパラメータに配置された記述子記憶情報に基づいて次の記述子を読み取る。
【0048】
なお、本開示の実施例において、目下の記述子が最後の記述子であれば、目下の記述子の記述子アドレスパラメータは空であってよく、すなわち記述子記憶情報を配置せず、目下の記述子の記述子アドレスパラメータに最初の記述子の記述子記憶情報を配置してもよく、これにより循環型連結式記憶を実現する。本開示の実施例ではこれについて特に限定しない。
【0049】
なお、本開示の実施例において、記述子記憶情報は、オンチップメモリデバイスにおいて、記述子を記憶する記憶空間の先頭アドレス、記憶空間の大きさなどの情報を含むがこれらに限定されない。
【0050】
別の選択可能な実施形態として、記述子はオンチップメモリデバイスに連続的に記憶することができる。例えば、アドレス空間を記述子の専用記憶空間として予め設計し、記述子の各パラメータのアドレスはいずれも固定かつ既知であり、汎用プロセッサ、加速器又はハードウェアロジックなどが当該記憶空間において記述子を循環的に読み書きする。
【0051】
これに応じて、
図8に示すように、選択可能な実施形態として、ステップS130はステップS133とステップS134とを含む。
【0052】
ステップS133において、複数の記述子のオンチップメモリデバイスにおける先頭アドレスを取得する。
【0053】
ステップS134において、先頭アドレスに基づいて、オンチップメモリデバイスにおいて、複数の記述子を記憶する記憶空間から複数の記述子を読み取る。
【0054】
本開示の実施例では、オンチップメモリデバイスにおいて、複数の記述子を記憶する記憶空間は連続的なアドレス空間である。選択可能な実施形態として、複数の記述子のオンチップメモリデバイスにおける先頭アドレスはデフォルトである。ハードウェアロジックは当該デフォルトの先頭アドレスに基づいて、最初の記述子から開始して、複数の記述子を循環的に読み取る。
【0055】
本開示の実施例において、汎用プロセッサ又は加速器により記述子を配置してよく、ハードウェアロジックにより記述子を配置してもよい。本開示の実施例ではこれについて特に限定しない。
【0056】
これに応じて、
図9に示すように、選択可能な実施形態として、ステップS110の前に、データ伝送方法はステップS141とステップS142とをさらに含む。
【0057】
ステップS141において、複数の記述子を配置する。
【0058】
ステップS142において、配置された複数の記述子をオンチップメモリデバイスに記憶する。
【0059】
なお、本開示の実施例において、記述子を配置するとは、記述子におけるデータアドレスパラメータに、記述子に対応するデータセグメントのオンチップメモリデバイスにおけるデータ記憶情報を配置すること、フレームフォーマットパラメータに、記述子に対応するデータセグメントのフレームフォーマット情報を配置すること、時間領域パラメータに、記述子に対応するデータセグメントの時間領域情報を配置すること、周波数領域パラメータに、記述子に対応するデータセグメントの周波数領域情報を配置すること、記述子アドレスパラメータに、次の記述子のオンチップメモリデバイスにおける記述子記憶情報を配置すること、その他のパラメータに、対応する情報を配置することである。
【0060】
本開示の実施例ではどのように記述子を構築するかについて特に限定しない。選択可能な実施形態として、記述子はユーザによりシステムの実際の状況に基づいて設計、構築することができ、これによりO-DUとO-RUとの通信過程におけるオンチップメモリデバイスへのアクセスの柔軟性及び拡張可能性を向上させる。
【0061】
なお、本開示の実施例において、記述子を構築するとは、記述子におけるデータアドレスパラメータ、フレームフォーマットパラメータ、時間領域パラメータ、周波数領域パラメータ、記述子アドレスパラメータなどのパラメータの数、タイプなどを特定することである。
【0062】
第二態様では、
図10に示すように、本開示の実施例はデータ処理方法を提供し、ステップS210とステップS220とを含む。
【0063】
ステップS210において、受信した制御データに基づいて、制御データに対応する伝送対象データに対応する複数の記述子を生成する。
【0064】
ステップS220において、複数の記述子に基づいて伝送対象データをローカルのオンチップメモリデバイスに書き込む。
【0065】
記述子は、伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態、及び伝送対象データ伝送時の伝送対象データの伝送リンクにおける存在形態を限定するためのものである。
【0066】
本開示の実施例において、記述子はO-RUにおいてオンチップメモリデバイス内のデータを伝送する中間パラメータである。記述子は伝送対象データに対応し、各記述子はそれに対応する伝送対象データの大きさ、コンテンツ、記憶形態などを定義しており、ハードウェアロジックは記述子を解析することにより、記述子に対応する伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶位置を特定することができ、これにより伝送対象データをオンチップメモリデバイスに書き込んで、オンチップメモリデバイスから記述子に対応する伝送対象ユーザデータを読み取り、DMAを実現している。記述子は伝送対象データのO-DUとO-RUとの間のリンクにおける存在形態をさらに定義しており、ハードウェアロジックは記述子を解析することにより、リンクを介して伝送対象データを伝送することができる。O-RU側はO-DU側から送信された情報を解析することにより、ローカルのデータキャッシュ及びフレーム化を完了し、リモートダイレクトメモリアクセス(Remote Direct Memory Access、RDMA)を実現している。
【0067】
なお、本開示の実施例において、O-DUとO-RUとの間のリンクは、O-DUからO-RUへの方向が下りリンクであり、O-RUからO-DUへの方向が上りリンクである。
【0068】
O-DUとO-RUとの間は、制御データ、ユーザデータ、時間データなどを通信する。下りリンクにおいて、O-DUは制御チャネルを介してO-RUに制御データを送信し、O-RUが新たなデータの受信準備を完了した後、対応するユーザデータを再び順次送信する。上りリンクにおいて、O-DUは制御チャネルを介してO-RUに制御データを送信し、O-RUは受信した制御データに基づいてユーザデータをフレーム化してO-DUに送信する。制御データは当該制御データに対応するユーザデータのフレーム構成情報、周波数領域情報、時間領域情報などを定義しており、ステップS210は、O-RU側のハードウェアロジックが制御データを受信した後、制御データにおいて定義されたフレーム構成情報、周波数領域情報、時間領域情報などを記述子にマッピングする過程である。
【0069】
本開示の実施例において、伝送対象データはO-DUが下りリンクを介してO-RUに送信するユーザデータであってよく、O-RUが上りリンクを介してO-DUに送信する必要があるユーザデータであってもよく、その他のデータであってもよい。本開示の実施例ではこれについて特に限定しない。
【0070】
本開示の実施例が提供するデータ処理方法では、受信した制御データに基づいて記述子を構築して、ハードウェアロジックがオンチップメモリデバイスに直接アクセスできるようにし、伝送対象データをオンチップメモリデバイスに書き込み、O-DUとO-RUとの通信過程において、汎用プロセッサ又は加速器とオンチップメモリデバイスとが直接やり取りする頻度を低減しており、これによりバス占有時間を減らし、データ読み書き効率を向上させている。記述子は伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態をさらに定義しており、これによりオンチップメモリデバイスの利用率及び柔軟性を向上させることができる。本開示の実施例における記述子はユーザにより構築することもでき、これによりO-DUとO-RUとの通信過程におけるオンチップメモリデバイスへのアクセスの柔軟性及び拡張可能性をさらに向上させている。
【0071】
本開示の実施例において、記述子は具体的に、ソフトウェア層により配置された少なくとも1つのパラメータの集合である。記述子を構成するパラメータは、伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態を定義したパラメータを含み、ステップS210において、制御データに基づいて、記述子において伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態を定義したパラメータに、伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶情報を配置し、さらにステップS220により伝送対象データをオンチップメモリデバイスに書き込む。
【0072】
本開示の実施例では複数の記述子がどのように伝送対象データに対応するかについて特に限定しない。選択可能な実施形態として、伝送対象データをセグメント化して複数のデータセグメントを取得して、1つの記述子毎に1つのデータセグメントに対応させる。ここで、各記述子はいずれもこれに対応するデータセグメントのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態、リンクにおける存在形態などの情報を定義している。伝送対象データセグメントをオンチップメモリデバイスに記憶することにより、オンチップメモリデバイスにおけるデータ記憶及びアクセスの柔軟性をさらに向上させることができる。さらに、ステップS210により記述子を生成する過程において、記述子において伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶形態を定義したパラメータに、記述子に対応するデータセグメントのオンチップメモリデバイスにおける記憶情報が配置される。
【0073】
これに応じて、選択可能な実施形態として、伝送対象データは複数のデータセグメントを含み、1つの記述子毎に1つのデータセグメントに対応し、記述子はデータアドレスパラメータを含み、
図11に示すように、ステップS210はステップS211を含む。
【0074】
ステップS211において、制御データに基づいて、データアドレスパラメータに、オンチップメモリデバイスにおいて記述子に対応するデータセグメントを記憶するためのデータ記憶情報を配置する。
【0075】
本開示の実施例ではデータ記憶情報の具体的な内容について特に限定しない。例えば、データ記憶情報は、オンチップメモリデバイスにおいて、記述子に対応するデータセグメントを記憶する記憶空間の開始アドレス、記憶空間の大きさなどを含む。
【0076】
本開示の実施例において、伝送対象データがユーザデータである場合、伝送対象データは下りリンクを介してO-DUによりO-RUに送信されるユーザデータであってよく、O-RUが上りリンクを介してO-DUに送信する必要があるユーザデータであってもよい。
【0077】
本開示の実施例において、記述子を構成するパラメータは伝送対象データのリンクにおける存在形態を定義したパラメータをさらに含む。ハードウェアロジックは、記述子において伝送対象データのリンクにおける存在形態を定義したパラメータを解析し、伝送対象データの下りリンクにおける存在形態を特定することにより、O-DUがO-RUに送信するユーザデータと記述子とのマッピング関係を確立するか、又は伝送対象データの上りリンクにおける存在形態を特定することにより、O-RUが上りリンクを介してO-DUに送信する必要があるユーザデータと記述子とのマッピング関係を確立する。さらに、ステップS210により記述子を生成する過程において、記述子において伝送対象データのリンクにおける存在形態を定義したパラメータに、記述子に対応するデータセグメントのリンクにおける存在形態情報を配置する。選択可能な実施形態として、データセグメントのリンクにおける存在形態情報はフレームフォーマット情報と、時間領域情報と、周波数領域情報とを含むがこれらに限定されない。
【0078】
これに応じて、選択可能な実施形態として、記述子はフレームフォーマットパラメータと、時間領域パラメータと、周波数領域パラメータとをさらに含み、
図11に示すように、ステップS210はステップS212と、ステップS213と、ステップS214とをさらに含む。
【0079】
ステップS212において、制御データに基づいて、フレームフォーマットパラメータに、記述子に対応するデータセグメントのフレームフォーマット情報を配置する。
【0080】
ステップS213において、制御データに基づいて、時間領域パラメータに、記述子に対応するデータセグメントの時間領域情報を配置する。
【0081】
ステップS214において、制御データに基づいて、周波数領域パラメータに、記述子に対応するデータセグメントの周波数領域情報を配置する。
【0082】
本開示の実施例において、伝送対象データが上り伝送対象データである場合、ステップS210で生成した記述子に、上り伝送対象データのオンチップメモリデバイスにおける記憶情報が配置されていることで、記憶情報に基づいて、上り伝送対象データセグメントをオンチップメモリデバイスに記憶する際の、各データセグメントの大きさを特定することができる。選択可能な実施形態として、記述子に基づいて上り伝送対象データをセグメント化し、記述子に対応するデータセグメントを取得する。さらに、ステップS220により各データセグメントをオンチップメモリデバイスに書き込む。
【0083】
これに応じて、選択可能な実施形態として、伝送対象データは上り伝送対象データを含み、
図12に示すように、ステップS220の前に、データ処理方法はステップS230をさらに含む。
【0084】
ステップS230において、記述子に配置された記憶アドレス情報に基づいて上り伝送対象データをセグメント化し、記述子に対応するデータセグメントを取得する。
【0085】
本開示の実施例において、伝送対象データが下り伝送対象データである場合、ステップS210で生成した記述子に、下り伝送対象データが、下り伝送対象データの下りリンクにおける存在形態を示す情報が配置されていることで、記述子に配置された、下り伝送対象データが、下り伝送対象データの下りリンクにおける存在形態を示す情報により、記述子に対応するデータセグメントを特定することができる。
【0086】
これに応じて、選択可能な実施形態として、伝送対象データは下り伝送対象データを含み、
図13に示すように、ステップS220の前に、データ処理方法はステップS240をさらに含む。
【0087】
ステップS240において、フレームフォーマットパラメータに配置されたフレームフォーマット情報と、時間領域パラメータに配置された時間領域情報と、周波数領域パラメータに配置された周波数領域情報とに基づいて、下り伝送対象データを処理し、複数の記述子に対応する複数のデータセグメントを取得する。
【0088】
本開示の実施例において、O-RUはO-DUが送信した制御データを受信した後、各データセグメントに記憶空間を割り当て、ステップS210において、各データセグメントに割り当てた記憶空間のアドレス情報を、データセグメントに対応する記述子に配置する。ステップS220により伝送対象データをオンチップメモリデバイスに書き込む際は、データセグメントに対応する記述子に配置されたアドレス情報に基づいて、データセグメントを予め割り当てられた記憶空間に書き込む。
【0089】
これに応じて、
図14に示すように、選択可能な実施形態として、ステップS220はステップS221を含む。ステップS221において、データセグメントに対応する記述子におけるデータアドレスパラメータに配置されたデータ記憶情報に基づいて、データセグメントをオンチップメモリデバイスに書き込む。
【0090】
本開示の実施例において、ステップS210により生成した記述子もオンチップメモリデバイスに記憶される。本開示の実施例では記述子のオンチップメモリデバイスにおける記憶形態について特に限定しない。選択可能な実施形態として、記述子はオンチップメモリデバイスに離散的に記憶することができる。例えば、次の記述子の記憶アドレスを目下の記述子のパラメータの1つとして、記述子の連結式記憶を実現し、ハードウェアロジックは目下の記述子におけるパラメータを解析することにより、次の記述子の記憶位置を取得し、これにより全ての記述子の読み書きを完了する。
【0091】
これに応じて、選択可能な実施形態として、記述子は記述子アドレスパラメータをさらに含み、
図15に示すように、ステップS210はステップS215とステップS216とをさらに含む。
【0092】
ステップS215において、複数の記述子のオンチップメモリデバイスにおける記述子記憶情報を特定する。
【0093】
ステップS216において、記述子アドレスパラメータに、次の記述子のオンチップメモリデバイスにおける記述子記憶情報を配置する。
【0094】
本開示の実施例において、O-RUは伝送対象データをオンチップメモリデバイスに書き込んだ後に、さらに、O-DUが下りリンクを介してO-RUに送信したユーザデータを後段のモジュールに送信するか、又はO-RUが上りリンクを介してO-DUに送信する必要があるユーザデータをO-DUに送信する。
【0095】
これに応じて、
図16に示すように、選択可能な実施形態として、データ処理方法はステップS250とステップS260とをさらに含む。
【0096】
ステップS250において、複数の記述子に基づいて、オンチップメモリデバイスに記憶された複数の記述子に対応する伝送対象データを読み取る。
【0097】
ステップS260において、複数の記述子に基づいて伝送対象データを伝送する。
【0098】
本開示の実施例において、伝送対象データが上り伝送対象データである場合、ステップS260は、各記述子におけるフレームフォーマットパラメータに配置されたフレームフォーマット情報と、時間領域パラメータに配置された時間領域情報と、周波数領域パラメータに配置された周波数領域情報とに基づいて、伝送対象データをフレーム化してO-DUに送信することを含む。
【0099】
伝送対象データが下り伝送対象データである場合、ステップS260は、伝送対象データを後段モジュールに送信することを含む。
【0100】
これに応じて、
図17に示すように、選択可能な実施形態として、ステップS250はステップS251を含む。ステップS251において、記述子におけるデータアドレスパラメータに配置されたデータ記憶情報に基づいて、オンチップメモリデバイスから記述子に対応するデータセグメントを読み取る。
【0101】
本開示の実施例において、記述子もオンチップメモリデバイスに記憶される。ハードウェアロジックはオンチップメモリデバイスに直接アクセスすることができ、記述子を読み取ってから、記述子に基づいてステップS250からステップS260によりオンチップメモリデバイスに記憶された伝送対象データを読み取って伝送する。
【0102】
これに応じて、
図16に示すように、選択可能な実施形態として、ステップS250の前に、データ処理方法はステップS270をさらに含む。ステップS270において、オンチップメモリデバイスから複数の記述子を読み取る。
【0103】
本開示の実施例ではステップS270をどのように実行するかについて特に限定しない。選択可能な実施形態として、ハードウェアロジックは記述子のオンチップメモリデバイスにおける記憶位置情報に基づいて、決まった時間にオンチップメモリデバイスから記述子を読み取る。
【0104】
これに応じて、
図18に示すように、選択可能な実施形態として、ステップS270において、周期的にオンチップメモリデバイスから複数の記述子を読み取る。
【0105】
第三態様では、
図19に示すように、本開示の実施例は、1つ又は複数のプロセッサ101と、1つ又は複数のプログラムが記憶され、1つ又は複数のプログラムが1つ又は複数のプロセッサ101により実行されると、1つ又は複数のプロセッサ101に本開示の実施例が提供するデータ伝送方法を実現させるメモリ102と、プロセッサ101とメモリ102との間に接続され、プロセッサ101とメモリ102の情報のやり取りを実現するように構成される1つ又は複数のI/Oインタフェース(読み書きインタフェース)103と、を含む、分散型ユニットを提供する。
【0106】
プロセッサ101はデータ処理能力を有する装置であり、CPUなどを含むがこれらに限定されない。メモリ102はデータ記憶能力を有する装置であり、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM、より具体的にはSDRAM(Synchronous Dynamic Random-access Memory、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ)、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory、EEPROM)、フラッシュメモリ(FLASH)を含むがこれらに限定されない。I/Oインタフェース103はプロセッサ101とメモリ102との間に接続され、プロセッサ101とメモリ102の情報のやり取りを実現することができ、データバス(Bus)などを含むがこれらに限定されない。
【0107】
選択可能な実施形態として、プロセッサ101と、メモリ102と、I/Oインタフェース103はバス104により互いに接続され、さらには分散型ユニットのその他のコンポーネントに接続される。
【0108】
第四態様では、
図20に示すように、本開示の実施例は、1つ又は複数のプロセッサ201と、1つ又は複数のプログラムが記憶され、1つ又は複数のプログラムが1つ又は複数のプロセッサ201により実行されると、1つ又は複数のプロセッサ201に本開示の実施例が提供するデータ処理方法を実現させるメモリ202と、プロセッサ201とメモリ202との間に接続され、プロセッサ201とメモリ202の情報のやり取りを実現するように構成される1つ又は複数のI/Oインタフェース203と、を含む、無線ユニットを提供する。
【0109】
ここで、プロセッサ201はデータ処理能力を有する装置であり、CPUなどを含むがこれらに限定されない。メモリ202はデータ記憶能力を有する装置であり、ランダムアクセスメモリ(RAM、より具体的にはSDRAM、DDRなど)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ(FLASH)を含むがこれらに限定されない。I/Oインタフェース203はプロセッサ201とメモリ202との間に接続され、プロセッサ201とメモリ202の情報のやり取りを実現することができ、データバスなどを含むがこれらに限定されない。
【0110】
選択可能な実施形態として、プロセッサ201と、メモリ202と、I/Oインタフェース203はバス204により互いに接続され、さらには無線ユニットのその他のコンポーネントに接続される。
【0111】
第五態様では、
図21に示すように、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶され、プログラムがプロセッサによって実行される時に、本開示の実施例が提供するデータ伝送方法と、本開示の実施例が提供するデータ処理方法と、のうちの少なくとも1つを実現する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0112】
本開示の実施例が提供する技術案を当業者がより明確に理解できるように、以下に具体的な実施例により、本開示の実施例が提供する技術案について詳細に説明する。
【0113】
(実施例1)
図22に示すように、本実施例1において、伝送対象データはデータセグメントFrag 0、データセグメントFrag 1、データセグメントFrag 2、……を含み、データセグメントFrag 0は記述子dcscriptor 0に対応し、データセグメントFrag 2は記述子dcscriptor 2に対応し、……というように、1つのデータセグメント毎に1つの記述子に対応する。伝送対象データは制御データであってよく、ユーザデータであってもよく、時間情報であってもよく、記述子はフレーム構造パラメータと、周波数領域パラメータと、時間領域パラメータと、データアドレスパラメータと、記述子アドレスパラメータとを含む。
【0114】
本実施例1において、記述子はオンチップメモリデバイスに離散的に記憶することができる。
図23に示すように、次の記述子の記憶アドレスを目下の記述子のパラメータの1つとして、記述子の連結式記憶を実現し、ハードウェアロジックは目下の記述子におけるパラメータを解析することにより、次の記述子の記憶位置を取得し、これにより全ての記述子の読み書きを完了する。
【0115】
記述子はオンチップメモリデバイスに連続記憶してもよい。
図24に示すように、予め設計されたアドレス空間を記述子の専用記憶空間とし、記述子の各パラメータのアドレスはいずれも固定かつ既知であり、汎用プロセッサ、加速器又はハードウェアロジックなどが当該記憶空間において記述子を循環的に読み書きする。
【0116】
図23及び
図24において、data_start_addrは目下のデータセグメントが格納された開始アドレスを示し、lengthは格納されたデータ長を示し、frame_idは格納されたデータセグメントの10 msフレーム番号を示し、start_prbはPRBの開始番号を示し、num_prbは使用されたPRB数を示し、next_descriptor_start_addrは次の記述子の開始アドレスを示す。
【0117】
(実施例2)
図25はO-DUとO-RUとが下りリンクを介して通信を行う模式図である。
【0118】
O-DUとO-RUとが下りリンクを介して通信することには以下の過程を含んでよい。
【0119】
下りO-DU側:汎用プロセッサ又は加速器が目下の一定時間内のデータをセグメント化して、記述子のオンチップメモリデバイスにおける開始位置と各データセグメントに対応する記述子パラメータを配置してから、記述子及びデータセグメントをオンチップメモリデバイスに書き込む。セグメントはシンボルを単位とすることができ、各シンボルは1セグメントであり、対応する記憶空間を各データセグメントに割り当てる。1つのデータセグメント毎に1つの記述子に対応し、データセグメントの関連情報は記述子のパラメータに翻訳され、オンチップメモリデバイスに書き込まれる。データセグメントの記憶形態は記述子におけるパラメータにより定義され、例えばデータ記憶先頭アドレス、バッファ空間の大きさなどである。記述子の記憶形態は記述子内部のパラメータにより定義してよく、予め設計してもよい。セグメント化されたデータ及び記述子はオンチップメモリデバイスに記憶される。記述子におけるパラメータは記述子自体及びデータセグメントのオンチップメモリデバイスにおけるアドレスを定義しており、汎用プロセッサ又はハードウェアロジックはオンチップメモリデバイスにおいて正確にデータを読み取ることができる。ハードウェアロジックは汎用プロセッサが配置した記述子の開始位置及び記述子におけるパラメータが定義した次の記述子の位置に基づいて、オンチップメモリデバイスにおける記述子を決まった時間に読み取る。その後、読み取った記述子に基づいて、指定されたアドレスにおいて、対応するデータセグメントを読み取り、O-RUに送信する。
【0120】
下りO-RU側:O-RU側のハードウェアロジックは受信した制御データに基づいて、マッピングして記述子を生成するとともに、記述子の開始位置を初期化する。ハードウェアロジックは記述子に基づいて、受信したデータを処理して、記述子及び対応するデータセグメントをオンチップメモリデバイスに書き込む。O-DUから送信された制御データはユーザデータのフォーマット及び大きさを定義しており、例えばリソースブロックの開始位置、リソースブロックの数及び各リソースブロックがいずれも使用されるか否かなどである。O-RU側のハードウェアロジックはこれらのパラメータを制御データから抽出して記述子におけるパラメータにマッピングする必要があり、データセグメント番号、データセグメント記憶空間の開始位置、データセグメント記憶空間の大きさなどである。記述子及びデータはセグメント化されてオンチップメモリデバイスに記憶される。
【0121】
(実施例3)
図26はO-DUとO-RUとが上りリンクを介して通信を行う模式図である。
【0122】
O-DUとO-RUとが上りリンクを介して通信することには以下の過程を含んでよい。
【0123】
上りO-DU側:上りO-DUは制御情報のみを送信し、O-RUは受信した制御情報に基づいてO-DUにユーザデータを送信する。汎用プロセッサ又は加速器が目下の一定時間内のデータをセグメント化して、記述子のオンチップメモリデバイスにおける開始位置と各データセグメントに対応する記述子パラメータを配置してから、記述子及びデータセグメントをオンチップメモリデバイスに書き込む。セグメント化されたデータ及び記述子はオンチップメモリデバイスに記憶される。記述子におけるパラメータは記述子自体及びデータセグメントのオンチップメモリデバイスにおけるアドレスを定義しており、汎用プロセッサ又はハードウェアロジックはオンチップメモリデバイスにおいて正確にデータを読み取ることができる。ハードウェアロジックは汎用プロセッサが配置した記述子の開始位置及び記述子におけるパラメータが定義した次の記述子の位置に基づいて、オンチップメモリデバイスにおける記述子を決まった時間に読み取る。その後、読み取った記述子に基づいて、指定されたアドレスにおいて、対応するデータセグメントを読み取り、O-RUに送信する。
【0124】
上りリンクO-RU側:O-RU側のハードウェアロジックは受信した制御データに基づいて、マッピングして記述子を生成するとともに、記述子の開始位置を初期化する。ハードウェアロジックは記述子に基づいて、受信したデータを処理して、記述子及び対応するデータセグメントをオンチップメモリデバイスに書き込む。O-DUから送信された制御データはユーザデータのフォーマット及び大きさを定義しており、例えばリソースブロックの開始位置、リソースブロックの数及び各リソースブロックがいずれも使用されるか否かなどである。O-RU側のハードウェアロジックはこれらのパラメータを制御データから抽出して記述子におけるパラメータにマッピングする必要があり、データセグメント番号、データセグメント記憶空間の開始位置、データセグメント記憶空間の大きさなどである。記述子及びデータは、セグメント化されてオンチップメモリデバイスに記憶される。ハードウェアロジックは記述子の開始位置及び記述子におけるパラメータが定義した次の記述子位置に基づいて、オンチップメモリデバイスにおける記述子を決まった時間に読み取る。次に、読み取った記述子に基づいて、データを読み取って、フレーム化してO-DU又は下位モジュールに送信する。
【0125】
本明細書にて開示した方法のうちの全て又はいくつかのステップ、システム、装置における機能モジュール/ユニットはソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア及びその適切な組み合わせとして実施されてよいと当業者は理解できる。ハードウェアの実施形態において、以上の説明で言及した機能モジュール/ユニットの間の区分は必ずしも物理的なコンポーネントの区分に対応せず、例えば、1つの物理的コンポーネントは複数の機能を有してよく、又は1つの機能又はステップは複数の物理的コンポーネントが連携して実行することができる。ある物理モジュール又は全ての物理モジュールは、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ又はマイクロプロセッサのようなプロセッサにより実行されるソフトウェアとして実施されてよく、又はハードウェアとして、あるいは専用集積回路のような集積回路として実施されてもよい。このようなソフトウェアはコンピュータ読み取り可能な媒体に配置することができ、コンピュータ読み取り可能な媒体はコンピュータ記憶媒体(又は非一時的な媒体)及び通信媒体(又は一時的な媒体)を含んでよい。当業者に知られているように、コンピュータ記憶媒体という技術用語は(コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール又はその他のデータのような)情報を記憶するための任意の方法又は技術において実施される揮発性及び不揮発性、リムーバブルな及び非リムーバブルな媒体を含む。コンピュータ記憶媒体はRAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又はその他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多機能ディスク(DVD)又はその他の光ディスクメモリ、磁気ボックス、磁気テープ、磁気ディスクメモリ又はその他の磁気記憶装置、又は所望の情報を記憶しかつコンピュータによりアクセス可能な任意のその他の媒体を含むがこれらに限定されない。また、当業者であれば、通信媒体は一般的にコンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール又は搬送波あるいはその他の伝送機構のような変調データ信号におけるその他のデータを含み、また任意の情報伝送媒体を含むことができるということは公知の事項である。
【0126】
本明細書では実施例を開示し、かつ具体的な用語を採用しているが、これらは単に一般的な例示的な意味としてのみ使用され、またそのように解釈されるべきであり、制限の目的に用いられない。いくつかの実施例において、別途明示しない限り、特定の実施例と組み合わせて説明された特徴、特性及び/又は要素を単独で使用することができ、又はその他の実施例と組み合わせて説明された特徴、特性及び/又は要素と組み合わせて使用することができるということは当業者にとって自明である。したがって、添付の請求項により説明された本開示の範囲から逸脱しなければ、様々な形式及び詳細において変更を加えることができると当業者は理解できる。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】