(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-13
(54)【発明の名称】水位測定システム
(51)【国際特許分類】
G01F 23/296 20220101AFI20231005BHJP
【FI】
G01F23/296
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519716
(86)(22)【出願日】2021-09-27
(85)【翻訳文提出日】2023-03-29
(86)【国際出願番号】 KR2021013162
(87)【国際公開番号】W WO2022071705
(87)【国際公開日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】10-2020-0127574
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518442000
【氏名又は名称】コリア ハイドロ アンド ニュークリアー パワー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】イ,スン チャン
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ドク-ジュ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨ-ハン
【テーマコード(参考)】
2F014
【Fターム(参考)】
2F014FB10
(57)【要約】
本発明の一実施例による水位測定システムは、水位を測定する流体が満たされた水槽内に設けられ、前記水槽の深さ方向に沿って延びる支持配管と、前記支持配管の内部空間に位置し、前記水槽の深さ方向に沿って延びる支持棒と、前記支持棒に付着して超音波を発生させる複数の超音波探触子と、前記複数の超音波探触子に連結され、前記水槽の水位を計算する水位計算機とを含み、前記水位計算機は、前記支持配管から反射した反射波の信号を探知した前記複数の超音波探触子のうち、最も高い位置に配置された超音波探触子の順序を用いて前記水槽の水位を計算する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水位を測定する流体が満たされた水槽内に設けられ、前記水槽の深さ方向に沿って延びる支持配管と、
前記支持配管の内部空間に位置し、前記水槽の深さ方向に沿って延びる支持棒と、
前記支持棒に付着して超音波を発生させる複数の超音波探触子と、
前記複数の超音波探触子に連結され、前記水槽の水位を計算する水位計算機とを含み、
前記水位計算機は、前記支持配管から反射した反射波の信号を探知した前記複数の超音波探触子のうち、最も高い位置に配置された超音波探触子の順序を用いて前記水槽の水位を計算する、水位測定システム。
【請求項2】
前記複数の超音波探触子の数をN、前記支持棒の長さをL、前記反射波の信号を探知した超音波探触子のうち、最も高い位置に配置された超音波探触子の順序をSとするとき、前記水槽の水位は(L/N)*Sで計算される、請求項1に記載の水位測定システム。
【請求項3】
前記支持棒は、前記支持配管の中心軸上に位置する、請求項1に記載の水位測定システム。
【請求項4】
前記支持棒は、前記支持配管の中心軸を基準として一側に位置する、請求項1に記載の水位測定システム。
【請求項5】
前記複数の超音波探触子は、前記流体の水面と平行な水平方向に前記超音波を進行させる、請求項1に記載の水位測定システム。
【請求項6】
前記複数の超音波探触子は、前記水槽の深さ方向に沿って配置される、請求項1に記載の水位測定システム。
【請求項7】
前記水槽は、原子力発電所の核燃料再装填水槽または核燃料貯留水槽を含む、請求項1に記載の水位測定システム。
【請求項8】
前記支持棒と前記支持配管は互いに直接接触しない、請求項3に記載の水位測定システム。
【請求項9】
前記超音波探触子は、前記支持配管の露出された内壁と対向する位置に設けられる、請求項4に記載の水位測定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水位測定システムに関し、より詳しくは、超音波を用いた水位測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、原子力発電所の核燃料再装填水槽または核燃料貯留水槽の内部に満たされた冷却水の水位はモニタリングされ、それによる安全対応体系および手続を設けなければならない。つまり、核燃料再装填水槽または核燃料貯留水槽内では崩壊熱に対して冷却が行われ、ポンプによる強制冷却などが行われる。この時、核燃料貯留水槽の場合、冷却機能が失われるか、または強制循環などが行われない場合、核燃料貯留水槽は沸騰が発生し、蒸気が混合される状況が発生しうる。この時、即刻に代替水源を動員できるように水位をモニタリングしなければならず、代替水源の併入後にも、持続的な水位のモニタリングにより、状態を監視しなければならない。
【0003】
一般に、水位を測定するために差圧式水位測定方法または超音波水位測定方法が用いられる。差圧式水位測定方法は、水槽の内部にバブル(bubble)またはスチーム(steam)が発生する場合、流体の急激な揺動のために、差圧による水位測定が困難になる。超音波水位測定方法は、液体などの密な媒質から発射された超音波と反射した超音波の時間を計算するか、または超音波の干渉紋などを用いて水位を測定する。超音波水位測定方法は、超音波が密な媒質を通して伝達後反射して出る反射波の存在と相関関係が深いが、正常な条件でない場合、つまり、核燃料再装填水槽または核燃料貯留水槽の冷却機能が失われて、冷却水に沸騰が発生して、バブル(bubble)またはスチーム(steam)が急激に発生する場合、反射波が消滅または損失して定型化された反射波を計算しにくい。したがって、反射波を正確に測定しにくくて水位を測定するのに限界がある。特に、バブルが発生した場合、超音波の波形が均一でなくて正確な水位を測定しにくい。
【0004】
このような水位測定方法を補完するために、熱接触式レーダ方法、熱拡散レーダ方法、またはレーダの形態をかたどって水位を計測する方法などが用いられているが、このような方法は、分析、解析などに対する複雑なモジュールまたは装備が結合され、レーダ方式のデータを分析する機械などが装着されるなど装備自体の価格と費用が増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本実施例は、異常条件でも正確に水位を測定できる水位測定システムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施例による水位測定システムは、水位を測定する流体が満たされた水槽内に設けられ、前記水槽の深さ方向に沿って延びる支持配管と、前記支持配管の内部空間に位置し、前記水槽の深さ方向に沿って延びる支持棒と、前記支持棒に付着して超音波を発生させる複数の超音波探触子と、前記複数の超音波探触子に連結され、前記水槽の水位を計算する水位計算機とを含み、前記水位計算機は、前記支持配管から反射した反射波信号を探知した前記複数の超音波探触子のうちの最も高い位置に配置された超音波探触子の順序を利用して前記水槽の水位を計算する。
【0007】
前記複数の超音波探触子の数をN、前記支持棒の長さをL、前記反射波の信号を探知した超音波探触子のうちの最も高い位置に配置された超音波探触子の順序をSとするとき、前記水槽の水位は(L/N)*Sで計算できる。
前記支持棒は、前記支持配管の中心軸上に位置し得る。
【0008】
前記支持棒は、前記支持配管の中心軸を基準として一側に位置し得る。
【0009】
前記複数の超音波探触子は、前記流体の水面と平行な水平方向に前記超音波を進行させることができる。
【0010】
前記複数の超音波探触子は、前記水槽の深さ方向に沿って配置され得る。
【0011】
前記水槽は、原子力発電所の核燃料再装填水槽または核燃料貯留水槽を含むことができる。
【発明の効果】
【0012】
一実施例によれば、超音波がバブルまたはスチームが発生しない位置である支持棒と支持配管の内壁との間を進行するので、水槽の内部にバブルまたはスチームが発生する異常条件でも正確に水位を測定できる。
【0013】
また、本発明は、低価格装備である超音波探触子を用いて水槽の内部に満たされた流体の水位を測定可能なため、レーダ方式の高価格装備を用いる方法に比べて低費用で速やかに水位を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】一実施例による水位測定システムが水槽内に設けられた状態を概略的に示す図である。
【
図2】一実施例による水位測定システムの部分拡大図であって、超音波が水面上と水面下で進行する状態を説明する図である。
【
図3】他の実施例による水位測定システムが水槽内に設けられた状態を概略的に示す図である。
【
図4】他の実施例による水位測定システムの部分拡大図であって、超音波が水面上と水面下で進行する状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の理解のために、添付した図面を参照して、本発明の様々な実施例について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は種々の異なる形態で実現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
【0016】
本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付す。
【0017】
また、図面に示された各構成の大きさおよび厚さは説明の便宜のために任意に示したので、本発明が必ずしも図示のものに限定されない。
【0018】
図1は、一実施例による水位測定システムが水槽内に設けられた状態を概略的に示す図であり、
図2は、一実施例による水位測定システムの部分拡大図であって、超音波が水面上と水面下で進行する状態を説明する図である。
【0019】
図1および
図2に示すように、一実施例による水位測定システムは、支持配管100と、支持棒200と、複数の超音波探触子300と、水位計算機400と、複数の固定部材500とを含む。
【0020】
支持配管100は、水位を測定する流体1が満たされた水槽10内に設けられる。支持配管100は、水槽10の深さ方向Yに沿って長く延び、所定の長さLを有することができる。支持配管100は、水槽10内に満たされた流体1の水面1a下に下部が位置し、流体1の水面1a上に上部が位置し得る。したがって、支持配管100の内部空間Oに流体1が満たされる。このような支持配管100は、金属などの物質からなる。水槽10は、原子力発電所の核燃料再装填水槽または核燃料貯留水槽を含むことができる。したがって、本発明は、原子力発電所の水槽10の内部に満たされた冷却水の水位をモニタリングすることができる。しかし、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、多様な水槽に適用可能である。
【0021】
支持棒200は、支持配管100の内部空間Oに位置し得る。支持棒200は、支持配管100の中心軸C上に位置し、深さ方向Yに沿って延びることができる。支持棒200の長さLは、支持配管100の長さLと同一であってもよい。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、実施例により、支持棒200の長さLは、支持配管100の長さLと異なっていてもよい。支持棒200は、支持配管100の内壁と所定の間隔Dをもって離隔し、支持配管100の中心軸C上に位置し得る。したがって、支持配管100の内壁と支持棒200との間の狭い内部空間Oに流体1が位置し得る。したがって、水槽10内に沸騰が発生してバブルまたはスチームが発生する異常条件下でも支持配管100の内壁と支持棒200との間の狭い空間に位置する流体1にはバブルまたはスチームが存在しにくい。
【0022】
複数の超音波探触子300は、支持棒200の円周面上に付着して超音波を発生させ、反射波Rを探知することができる。そして、複数の超音波探触子300は、流体1の水面1aと平行な水平方向Xに超音波を進行させることができる。したがって、複数の超音波探触子300から発生した超音波は、支持配管100の内壁まで進行できる。この時、超音波の経路上にバブルまたはスチームが存在しにくいため、正確な水位測定が可能である。
【0023】
複数の超音波探触子300は、水槽10の深さ方向Yに沿って所定の間隔をもって離隔して配置される。
【0024】
このような超音波探触子300は同じ高さに設けられ、互いに離隔する複数のサブ超音波探触子310、320を含むことができる。したがって、支持棒200の様々な方向に超音波を発生させることができるので、より正確に水位を測定できる。本実施例では2個のサブ超音波探触子を示しているが、これに必ずしも限定されるものではなく、様々な数のサブ超音波探触子を使用することができる。
【0025】
このとき、内部が満たされた支持棒200は支持配管100の内壁と直接接触せず、互いに分離された構造であってもよい。したがって、支持棒200に付着された複数の探触子300で発生した超音波の振動が支持棒200と離隔した支持配管100に直接影響を及ぼさなくなり、超音波の干渉などを除去してより正確に水位を測定することができる。
【0026】
即ち、内部が満たされ固定された支持棒200に超音波探触子300が付着され、超音波探触子300と直接接触しない支持配管100に超音波を伝送することになり、超音波探触子300間の超音波が相互干渉されないので干渉信号または雑信号が発生しなくなる。したがって、干渉信号または雑信号を処理するための演算処理装置などの複雑な付加設備を必要とせず、それぞれの超音波探触子300が独立的に水位を測定するので、簡単な構造が可能であり、製造費用を最小化することができる。
【0027】
水面1a下に位置する超音波探触子300から発生した超音波L1は、流体1内部を進行するので、支持配管100の内壁で反射波を生成し、反射波Rは再び超音波探触子300として進行するので、超音波探触子300は反射波を感知することができる。
【0028】
そして、水面1a上に位置する超音波探触子300から発生した超音波L2は、流体1内部を進行しないので、支持配管100の内壁で消滅するかまたは散乱され、超音波探触子300は反射波Rを探知できない。
【0029】
水位計算機400は、複数の超音波探触子300に連結され、水槽10の水位を計算できる。水位計算機400は、支持配管100から反射した反射波Rの信号を探知した超音波探触子300のうち、最も高い位置に配置された超音波探触子の順序を利用して水槽10の水位を計算できる。
【0030】
この時、反射波Rの信号を探知した超音波探触子300のうち、最も高い位置に配置された超音波探触子300は、反射波の信号を探知した超音波探触子300の位置をAND論理ゲートを用いて互いに比較して確認できる。
【0031】
それぞれの超音波探触子300は、水位を測定するチャンネルの役割を果たすことができる。水位計算機400のAND論理ゲートは、隣接した超音波探触子300間のチャンネルを互いに比較する。この時、1段階ずつ水位が上昇することによって超音波探触子300から探知される反射波Rの信号のうち、最終の反射波の信号は、それぞれのチャンネルを互いに比較することによって確認できる。したがって、最終の反射波の信号が探知される超音波探触子300、つまり、チャンネルまで比較して上がることになり、最後に探知される最も高い位置の反射波の信号を確認することによって、水槽10の水位を計算できる。
図1においては、水位計算機400のAND論理ゲートを用いて8番目の反射波R8の信号まで探知されるので、反射波Rの信号を探知した複数の超音波探触子300のうち、最も高い位置に配置された超音波探触子300の順序は8で計算することができる。
【0032】
複数の超音波探触子300の数をN、支持棒200(または支持配管100)の長さをL、反射波Rの信号を探知した複数の超音波探触子300のうち、最も高い位置に配置された超音波探触子300の数をSとするとき、水槽10の水位Pは、下記数式1で表すことができる。ここで、超音波探触子300の順序は、支持棒200の下端部から計算された順序を意味する。
[数式1]
P=(L/N)*S
この時、それぞれの超音波探触子300は、水位を測定するチャンネルの役割を果たすことができる。つまり、6mの水位を有する流体1が満たされた水槽10内で100個のチャンネルで水位を測定しようとする場合、6mの長さの支持棒200に100個の超音波探触子300を設け、6cmごとに1個の超音波探触子300が位置し得る。
【0033】
また、4mの水位を有する水槽10内で150個のチャンネルで水位を測定しようとする場合、4mの長さの支持棒200に150個の超音波探触子300を設け、2.67cmごとに1個の超音波探触子300が位置し得る。
【0034】
もし、反射波の信号が探知されるチャンネルのうち、最も高い位置に配置されたチャンネルが123であれば、つまり、反射波の信号を探知した複数の超音波探触子300のうち、最も高い位置に配置された超音波探触子300の順序が123であれば、水槽10の水位Pは、(400cm/150)*123=328.41cmで計算される。
【0035】
また、チャンネルの数つまり、超音波探触子300の数を増加させることによって、より精密に水位を測定できる。
【0036】
このように、本発明の一実施例による水位測定システムは、超音波がバブルまたはスチームが発生しない位置である支持棒200と支持配管100の内壁との間を進行するので、より正確に水槽10の内部に満たされた流体1の水位を測定できる。
【0037】
また、低価格装備である超音波探触子300を用いて水槽10の内部に満たされた流体1の水位を測定可能なため、レーダ方式の高価格装備を用いる方法に比べて低費用で速やかに水位を測定できる。
【0038】
複数の固定部材500は、支持棒200と支持配管100の内壁を互いに連結して支持棒200を支持配管100内に固定させることができる。このような固定部材500は、上下に隣り合う超音波探触子300の間に位置し得る。したがって、支持棒200の揺動を防止して超音波探触子300による水位測定をより正確に行うことができる。
【0039】
一方、前記一実施例においては、支持棒が支持配管の中心軸上に位置するが、支持棒が支持配管の中心軸を基準として一側に位置する他の実施例も可能である。
【0040】
以下、
図3および
図4を参照して、本発明の他の実施例による水位測定システムについて詳しく説明する。
【0041】
図3は、他の実施例による水位測定システムが水槽内に設けられた状態を概略的に示す図であり、
図4は、他の実施例による水位測定システムの部分拡大図であって、超音波が水面上と水面下で進行する状態を説明する図である。
【0042】
図3および
図4に示される他の実施例は、
図1および
図2に示される一実施例で支持棒の位置だけを除いては実質的に同一であるため、繰り返される説明は省略する。
【0043】
図3および
図4に示すように、本発明の他の実施例による水位測定システムは、支持配管100と、支持棒200と、複数の超音波探触子300と、水位計算機400と、複数の固定部材500とを含む。支持棒200は、支持配管100の中心軸Cを基準として一側に位置し、深さ方向Yに沿って延びることができる。支持棒200は、支持配管100の内壁と接触して支持配管100の一側に位置し得る。
【0044】
このとき、内部が満たされた支持棒200の側壁のうち、複数の超音波探触子300が付着された側壁と対向する支持配管100の内壁は互いに直接接触せず、互いに分離された構造であってもよい。したがって、支持棒200に付着された複数の探触子300で発生した超音波の振動が支持棒200と離隔した支持配管100に直接影響を及ぼさなくなり、超音波の干渉などを除去してより正確に水位を測定することができる。
【0045】
即ち、内部が満たされ固定された支持棒200に超音波探触子300が付着され、超音波探触子300と直接接触しない支持配管100に超音波を伝送することになり、超音波探触子300間の超音波が相互干渉されないので干渉信号または雑信号が発生しなくなる。したがって、干渉信号または雑信号を処理するための演算処理装置などの複雑な付加設備を必要とせず、それぞれの超音波探触子300が独立的に水位を測定するので、簡単な構造が可能であり、製造費用を最小化することができる。
【0046】
水位計算機400は、複数の超音波探触子300に連結され、水槽10の水位を計算できる。水位計算機400は、支持配管100から反射した反射波Rの信号を探知した超音波探触子300のうち、最も高い位置に配置された超音波探触子300の順序を用いて水槽10の水位を計算できる。
【0047】
この時、反射波Rの信号を探知した超音波探触子300のうち、最も高い位置に配置された超音波探触子300は、反射波の信号を探知した超音波探触子300の位置をAND論理ゲートを用いて互いに比較して確認できる。
【0048】
それぞれの超音波探触子300は、水位を測定するチャンネルの役割を果たすことができる。水位計算機400のAND論理ゲートは、隣接した超音波探触子300間のチャンネルを互いに比較する。この時、1段階ずつ水位が上昇することによって超音波探触子300から探知される反射波Rの信号のうち、最終の反射波の信号は、それぞれのチャンネルを互いに比較することによって確認できる。したがって、最終の反射波の信号が探知される超音波探触子300、つまり、チャンネルまで比較して上がることになり、最後に探知される最も高い位置の反射波の信号を確認することによって、水槽10の水位を計算できる。
図3においては、水位計算機400のAND論理ゲートを用いて12番目の反射波R12の信号まで探知されるので、反射波Rの信号を探知した複数の超音波探触子300のうち、最も高い位置に配置された超音波探触子300の順序は12で計算することができる。
【0049】
4mの水位を有する水槽10内で150個のチャンネルで水位を測定しようとする場合、4mの長さの支持棒200に150個の超音波探触子300を設け、2.67cmごとに1個の超音波探触子300が位置し得る。
【0050】
もし、反射波の信号が探知されるチャンネルのうち、最も高い位置に配置されたチャンネルが12であれば、つまり、反射波の信号を探知した複数の超音波探触子300のうち、最も高い位置に配置された超音波探触子300の順序が12であれば、水槽10の水位Pは、(400cm/150)*12=32cmで計算される。
【0051】
複数の固定部材500は、複数の超音波探触子300を支持棒200に固定させることができる。固定部材500は、超音波探触子300の上面と下面に接触してそれぞれ設けられる第1固定部材510および第2固定部材520を含むことができる。このような第1固定部材510および第2固定部材520を用いて超音波探触子300の揺動を防止可能なため、超音波探触子300による水位測定をより正確に行うことができる。
【0052】
本発明を上述したものにより好ましい実施例を通じて説明したが、本発明はこれに限定されず、以下に記載する特許請求の範囲の範疇を逸脱しない限り、多様な修正および変形が可能であることを本発明の属する技術分野に従事する者は容易に理解できる。
【国際調査報告】