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▶ ルッテン、 セバスティアンの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-13
(54)【発明の名称】酸素トレーナーデバイス
(51)【国際特許分類】
   A63B 23/18 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
A63B23/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544185
(86)(22)【出願日】2021-09-28
(85)【翻訳文提出日】2023-05-25
(86)【国際出願番号】 US2021052471
(87)【国際公開番号】W WO2022072380
(87)【国際公開日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】63/084,563
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523110710
【氏名又は名称】ルッテン、 セバスティアン
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ルッテン、 セバスティアン
(72)【発明者】
【氏名】メトレン、 トッド
(57)【要約】
マウスピースに取り付け可能であり、マウスピースと流体連通する循環本体を含む酸素トレーナーシステム。弁シート及び一方向弁の上に弁カバーを取り付けることができる。弁は、吸気中に1つ以上の排気口から循環本体への空気の吸入を防ぐために弁シートに対して封止するように構成することができる。循環本体の第2の端部にノブを回転可能に連結することができる。ノブは、第1の端部の反対側の第2の端部まで延びる1つ以上の壁を有する開口端部と、第1の端部と第2の端部との間で1つ以上の壁に配置される開口アレイとを含むことができる。ノブは、システムの空気レベル抵抗を制御するために開口の少なくとも1つがシステムの吸気口と位置合わせ可能であるように回転可能であることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸素トレーナーシステムであって、
マウスピースに取り付け可能でありかつ前記マウスピースと流体連絡する循環本体と、
前記循環本体の第1の端部に連結された弁シートと、
前記弁シート及び前記循環本体の第1の端部の上に取り付けられた弁カバーであって、1つ以上の排気口を含む弁カバーと、
前記弁シートに連結されかつ前記弁カバー内にある一方向弁であって、吸気中に前記1つ以上の排気口から前記循環本体への空気の吸入を防ぐために前記弁シートに対して封止するように構成された弁と、
前記循環本体の第2の端部に連結されたノブであって、前記第1の端部の反対側の第2の端部まで延びる1つ以上の壁を有する開口端部と、前記第1の端部と前記第2の端部との間で前記1つ以上の壁に配置される開口アレイとを含むノブと
を含み、
前記ノブは、前記システムの空気レベル抵抗を制御するために前記開口アレイの開口の少なくとも1つが前記システムの吸気口と位置合わせ可能であるように回転可能である、システム。
【請求項2】
前記循環本体の第1の端部は前記循環本体の第2の端部の反対側にあり、前記吸気口は前記第2の端部に隣接して配置され、前記開口アレイの開口の前記少なくとも1つは前記吸気口と半径方向に位置合わせ可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記循環本体は実質的に管状である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記開口アレイの開口は、前記ノブに沿って周囲に螺旋状に選択的に配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記開口アレイは、約1mmから約8mmの範囲の直径を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記マウスピースをさらに含み、前記マウスピースは、前記第1の端部と前記第2の端部との間の前記循環本体のマウスピース受け部から取り外し可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記1つ以上の排気口は、前記循環本体の縦軸と軸方向に位置合わせされている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記ノブは、第2の開口アレイを有する内側ノブに連結されかつ選択的に位置合わせされる前記開口アレイを含む外側ノブを含み、前記内側ノブは前記外側ノブ内に入れ子にされる、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記1つ以上の排気口は前記弁カバーの外面に沿って放射状に配置され、前記弁カバーは前記第1の端部に回転可能に連結される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記弁カバー内に入れ子にされる排気弁カバーをさらに含み、前記排気弁カバーは開口のアレイを含み、前記排気弁カバーの開口のアレイの少なくとも1つの開口に対して前記弁カバーを回転させることにより、呼気中の前記システムの空気レベル抵抗が制御される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記循環本体の第2の端部に連結されたスロットル本体をさらに含み、前記ノブは前記スロットル本体を介して前記循環本体の第2の端部に連結され、前記スロットル本体は前記吸気口を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
酸素トレーナーシステムを使用する方法であって、
開口アレイを構成するノブを循環本体の端部に対して複数の向きのいずれかの間で回転させ、前記ノブの開口アレイの少なくとも1つの開口が前記酸素トレーナーシステムの吸気口と半径方向に位置合わせされるようにし、前記システムのマウスピースからの吸気中に、前記少なくとも1つの開口及び前記吸気口を通してのみ空気の吸入を可能にすることによって、前記システムの空気レベル抵抗を調整すること
を含む方法。
【請求項13】
吸気中に弁カバーの1つ以上の排気口から前記循環本体への空気の吸入を防ぐために、排気弁シートに対して封止する一方向弁を前記循環本体の反対側に配置することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上の排気口を前記循環本体の縦軸と軸方向に位置合わせすることをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記弁カバーの外面に沿って前記1つ以上の排気口を放射状に配置することをさらに含み、前記弁カバーは前記循環本体の反対側に回転可能に連結される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
開口アレイを含む内側弁カバーを前記弁カバー内に入れ子にすることと、
呼気中の前記システムの空気レベル抵抗を制御するために前記内側弁カバーの開口アレイの少なくとも1つの開口に対して前記弁カバーを回転させることと
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記システムの空気量を調整するために前記循環本体の端部に対して近位側又は遠位側に前記ノブを動かすことをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記開口アレイを前記ノブに沿って周囲に螺旋状に配置することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記ノブは、第2の開口アレイを有する内側ノブに連結されかつ選択的に位置合わせされる前記開口アレイを含む外側ノブを含み、前記内側ノブは前記外側ノブに入れ子にされ、前記方法は、
前記外側ノブの開口アレイが前記内側ノブの開口アレイと位置合わせされるように、前記内側ノブを前記外側ノブに確実に係合させることをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記マウスピースからの吸気中に空気の吸入を可能にするステップは、前記外側ノブの少なくとも1つの開口、前記内側ノブの少なくとも1つの開口、及び前記循環本体の吸気口を通して空気を導くことを含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アスリートを含む個人が吸気筋持久力を高めるために使用するトレーナーデバイスに関する。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年9月29日に出願された米国仮特許出願第63/084,563号の優先権を主張しており、当該米国仮特許出願の内容は、そのまま記載されているかのようにそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
本開示は、全体として、アスリートだけでなく、喘息、COPD、不安、PTSD、又は他の任意の症状を有する可能性のある人を含む個人が、吸気筋持久力を高めるために使用する酸素トレーナーに関する。
運動又は有酸素コンディショニング中、及び喘息、COPD、不安、PTSD、又は他の任意の症状のための他の呼吸訓練中の、口及び肺への空気流の制限は、吸気筋(息を吸うのに関与する筋肉)を強化する。これにより、肺の呼吸筋持久力を高めることによって肺をサポートすることができる。
【0004】
呼吸筋持久力トレーニングを活性化するために、肺への空気流の制限をシミュレートできる従来技術のデバイスがあることが知られている。例えば、特許文献1は、ダックビル弁をスリット弁として使用する呼吸筋持久力トレーニングデバイスを開示する。特許文献2、特許文献3、特許文献4、及び特許文献5はすべて、異なる呼吸抵抗を提供するために選択的に位置を合わせ又は位置をずらすことができるスロットをそれぞれが有する一対の同軸シリンダを有する持ち運び可能な個人用呼吸装置を開示する。特許文献6は、一連のスロット及び穴を使用して異なる呼吸抵抗を提供する、吸気強度を測定するためのデバイスを開示する。特許文献7は、呼吸抵抗の調節に影響を与えるために円形ベースの中心から半径方向にオフセットされた複数の穴を有する呼吸訓練器を開示する。特許文献8は、呼吸抵抗を調節するために複数の開口を有する有孔ディスクを持ち運び可能なデバイスに取り外し可能に取り付けることができる、ヒトの呼吸器系を刺激するためのデバイスを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/0096728号明細書
【特許文献2】米国特許第5,658,221号明細書
【特許文献3】米国特許第5,899,832号明細書
【特許文献4】米国特許第6,083,141号明細書
【特許文献5】米国特許第6,500,095号明細書
【特許文献6】米国特許第6,450,969号明細書
【特許文献7】米国特許第4,739,987号明細書
【特許文献8】米国特許第4,601,465号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、当技術分野では、様々な運動又は有酸素トレーニング活動及び様々な症状のための呼吸訓練に適用される酸素トレーナーアセンブリであって、吸気筋持久力を高めるために酸素の吸気及び排気に対する可変抵抗を提供するように容易に変更できると同時に、持ち運び可能で、清掃しやすく、比較的安価で信頼性が高い酸素トレーナーアセンブリが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によれば、吸気筋持久力を高めるために運動及び/又は有酸素トレーニング中に使用する酸素トレーナーシステムが提供される。酸素トレーナーシステムは、マウスピースに取り付け可能でありかつマウスピースと流体連通する循環本体を含むことができる。循環本体の第1の端部に弁シートを連結することができる。弁シート及び循環本体の第1の端部の上に弁カバーを取り付けることができる。弁カバーは、1つ以上の排気口を含むことができる。一方向弁が弁シートに連結されかつ弁カバー内にあることができる。一方向弁は、吸気中に1つ以上の排気口から循環本体への空気の吸入を防ぐために弁シートに対して封止するように構成することができる。循環本体の第2の端部にノブを連結することができる。ノブは、第1の端部の反対側の第2の端部まで延びる1つ以上の壁を有する開口端部と、第1の端部と第2の端部との間で1つ以上の壁に配置される開口アレイとを含むことができる。ノブは、システムの空気レベル抵抗を制御するために開口アレイの開口のうちの少なくとも1つがの吸気口と位置合わせ可能であるように回転可能であることができる。
【0008】
本開示の特定の態様によれば、循環本体の第1の端部は循環本体の第2の端部の反対側にある。
【0009】
本開示の特定の態様によれば、吸気口は第2の端部に隣接して(例えば、循環本体自体に)配置される。
【0010】
本開示の特定の態様によれば、開口アレイの開口のうちの少なくとも1つは、吸気口と半径方向に位置合わせ可能である。
【0011】
本開示の特定の態様によれば、循環本体は実質的に管状である。
【0012】
本開示の特定の態様によれば、開口アレイの開口は、ノブに沿って周囲に螺旋状に選択的に配置される。
【0013】
本開示の特定の態様によれば、開口アレイは、約1mmから約8mmの範囲の直径を含む。
【0014】
本開示の特定の態様によれば、マウスピースはシステムに含まれており、第1の端部と第2の端部との間の循環本体のマウスピース受け部から取り外し可能である。
【0015】
本開示の特定の態様によれば、1つ以上の排気口は、循環本体の縦軸と軸方向に位置合わせされている。
【0016】
本開示の特定の態様によれば、ノブは、第2の開口アレイを有する内側ノブに連結されかつ選択的に位置合わせされる開口アレイを有する外側ノブを含み、内側ノブは外側ノブ内に入れ子にされる。
【0017】
本開示の特定の態様によれば、1つ以上の排気口は弁カバーの外面に沿って放射状に配置され、弁カバーは第1の端部に回転可能に連結される。
【0018】
本開示の特定の態様によれば、システムは弁カバー内に入れ子にされる排気弁カバーを含み、排気弁カバーは開口アレイを含み、排気弁カバーの開口アレイの少なくとも1つの開口に対して弁カバーを回転させることにより、呼気中のシステムの空気レベル抵抗が制御される。
【0019】
本開示の特定の態様によれば、システムは、循環本体の第2の端部に連結されたスロットル本体を含む。ノブは、スロットル本体を介して循環本体の第2の端部に連結することができ、スロットル本体は吸気口を含むことができる。
【0020】
本開示の特定の態様によれば、酸素トレーナーシステムを使用する方法が開示される。方法は、開口アレイを含むノブを循環本体の端部に対して複数の向きのいずれかの間で回転させ、ノブの開口アレイの少なくとも1つの開口が酸素トレーナーシステムの吸気口と半径方向に位置合わせされるようにし、システムのマウスピースからの吸気中に、少なくとも1つの開口及び吸気口を通してのみ空気の吸入を可能にすることによって、システムの空気レベル抵抗を調整することを含むことができる。
【0021】
本開示の特定の態様によれば、方法は、吸気中に弁カバーの1つ以上の排気口から循環本体への空気の吸入を防ぐために、排気弁シートに対して封止する一方向弁を循環本体の反対側に配置することを含むことができる。
【0022】
本開示の特定の態様によれば、方法は、1つ以上の排気口を循環本体の縦軸と軸方向に位置合わせすることを含むことができる。
【0023】
本開示の特定の態様によれば、方法は、弁カバーの外面に沿って1つ以上の排気口を放射状に配置することを含むことができ、弁カバーは循環本体の反対側に回転可能に連結される。
【0024】
本開示の特定の態様によれば、方法は、開口アレイを含む内側弁カバーを弁カバー内に入れ子にすることと、呼気中のシステムの空気レベル抵抗を制御するために内側弁カバーの開口アレイの少なくとも1つの開口に対して弁カバーを回転させることとを含むことができる。
【0025】
本開示の特定の態様によれば、方法は、システムの空気量を調整するために循環本体の端部に対して近位側に又は遠位側にノブを動かすことを含むことができる。
【0026】
本開示の特定の態様によれば、方法は、開口アレイをノブに沿って周囲に螺旋状に配置することを含むことができる。
【0027】
本開示の特定の態様によれば、ノブは、第2の開口アレイを有する内側ノブに連結されかつ選択的に位置合わせされる開口アレイを含む外側ノブを含むことができ、内側ノブは外側ノブ内に入れ子にされる。特定の態様では、方法は、外側ノブの開口アレイが内側ノブの開口アレイと位置合わせされるように、内側ノブを外側ノブに確実に係合させることを含むことができる。
【0028】
本開示の特定の態様によれば、マウスピースからの吸気中に空気の吸入を可能にするステップは、外側ノブの少なくとも1つの開口、内側ノブの少なくとも1つの開口、及び循環本体の吸気口を通して空気を導くことを含むことができる。
【0029】
上記の目的及び関連する目的を達成するために、以下の説明及び添付図面に関連して特定の例示的な態様が本明細書に記載されている。しかしながら、これらの態様は、特許請求された主題の原理を使用することができる様々な方法のほんの一部を示すものであり、特許請求された主題は、すべてのそのような態様及びそれらの均等物を含むことを意図している。他の利点及び新規な特徴は、図面と併せて考慮したときに以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本開示の上記の態様及びさらなる態様は、添付の図面と併せて以下の説明を参照してさらに説明される。様々な図において、同様の符号は同様の構造要素及び特徴を示す。図面は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに本発明の原理を説明することに重点が置かれている。これらの図は、本発明のデバイスの1つ以上の実施を、限定するものではなく、例としてのみ示す。
【0031】
図1図1Aは、吸気中の酸素トレーナーアセンブリの斜視図を示す。
【0032】
図1Bは、呼気中の図1Aの酸素トレーナーアセンブリの斜視図を示す。
【0033】
図2図2Aは、図1A及び図1Bの酸素トレーナーアセンブリの正面図を示す。
【0034】
図2Bは、図1A及び図1Bの酸素トレーナーアセンブリの上面図を示す。
【0035】
図2Cは、図2Bの断面2C-2Cの断面図を示す。
【0036】
図3図3Aは、図1A及び図1Bの酸素トレーナーアセンブリの下面図を示す。
【0037】
図3B及び図3Cは、図1A及び図1Bの酸素トレーナーアセンブリの側面図を示す。
【0038】
図4図4は、図1A及び図1Bの酸素トレーナーアセンブリの分解斜視図を示す。
【0039】
図5図5は、図1A及び図1Bの酸素トレーナーアセンブリの分解斜視図を示す。
【0040】
図6図6A及び図6Bは、図1A及び図1Bの酸素トレーナーアセンブリの例示的なマウスピースの斜視図を示す。
【0041】
図7図7A図7Cは、図1A及び図1Bの酸素トレーナーアセンブリの本体の斜視図を示す。
【0042】
図8図8A及び図8Bは、図1A及び図1Bの酸素トレーナーアセンブリの弁カバーの斜視図を示す。
【0043】
図8C及び図8Dは、図1A及び図1Bの酸素トレーナーアセンブリの弁の斜視図を示す。
【0044】
図9図9A及び図9Bは、図1A及び図1Bの酸素トレーナーアセンブリの弁シートの斜視図を示す。
【0045】
図10図10A図10Cは、図1A及び図1Bの酸素トレーナーアセンブリのボリュームノブの斜視図を示す。
【0046】
図11図11Aは、吸気中の別の例示的な酸素トレーナーアセンブリの斜視図を示す。
【0047】
図11Bは、呼気中の図11Bの酸素トレーナーアセンブリの斜視図を示す。
【0048】
図12図12A及び図12Bは、図11A及び図11Bの酸素トレーナーアセンブリの側面図を示す。
【0049】
図13図13A及び図13Bは、それぞれ図11A及び図11Bの酸素トレーナーアセンブリの正面図及び背面図である。
【0050】
図14図11A及び図11Bの酸素トレーナーアセンブリの分解斜視図を示す。
図15図11A及び図11Bの酸素トレーナーアセンブリの分解斜視図を示す。
【0051】
図16図16A及び図16Bは、図11A及び図11Bの酸素トレーナーアセンブリの外側排気弁カバーの斜視図を示す。
【0052】
図16C及び図16Dは、図11A及び図11Bの酸素トレーナーアセンブリの内側排気弁カバーの斜視図を示す。
【0053】
図17図17A及び図17Bは、図11A及び図11Bの酸素トレーナーアセンブリのマウスピースの斜視図を示す。
【0054】
図18図18A図18Cは、図11A及び図11Bの酸素トレーナーアセンブリの本体の斜視図を示す。
【0055】
図19図19A及び図19Bは、図11A及び図11Bの酸素トレーナーアセンブリの排気弁本体の斜視図を示す。
【0056】
図19C及び図19Dは、図11A及び図11Bの酸素トレーナーアセンブリの弁の斜視図を示す。
【0057】
図20図20A及び図20Bは、図11A及び図11Bの酸素トレーナーアセンブリの外側スロットル本体の斜視図を示す。
【0058】
図20C及び図20Dは、図11A及び図11Bの酸素トレーナーアセンブリの内側スロットル本体キャップの斜視図を示す。
【0059】
図21図21A及び図21Bは、図11A及び図11Bの酸素トレーナーアセンブリのスロットル本体の斜視図を示す。
【0060】
図22図22は、本開示の特定の態様に従って酸素トレーナーアセンブリを使用する方法のフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0061】
開示された技術の例示的な実施形態が本明細書で詳細に説明されているが、他の実施形態も考えられることを理解すべきである。したがって、開示された技術は、以下の説明に記載され又は図面に示されている構成要素の構造及び配置の詳細にその範囲が限定されることを意図するものではない。開示された技術は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行することができる。
【0062】
「遠位」又は「近位」という用語は、以下の説明では、治療する医師に対する位置又は方向に関して使用される。「遠位」又は「遠位側」は、医師から離れた位置又は医師から離れる方向の位置である。「近位」又は「近位側」又は「近く」は、医師に近い位置又は医師に向かう方向の位置である。
【0063】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、文脈上明らかに別段の指示がない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は複数の指示対象を含むことにも留意されたい。「備える」又は「含有する」又は「含む」とは、少なくとも指定された化合物、元素、粒子、又は方法ステップが組成物又は物品又は方法中に存在することを意味するが、たとえ他のそのような化合物、材料、粒子、方法ステップが指定されたものと同じ機能を有する場合でも、他の化合物、材料、粒子、方法ステップの存在を排除するものではない。
【0064】
本明細書で使用される場合、あらゆる数値又は範囲に対する「約」又は「およそ」という用語は、構成要素の一部又は集合体が本明細書に記載されている意図された目的のために機能することを可能にする好適な寸法公差を示す。より具体的には、「約」又は「およそ」は、記載された値の±10%の範囲を指すことができ、例えば「約90%」は81%から99%までの値の範囲を指すことができる。また、本明細書で使用される場合、「患者」、「被移植者」、「使用者」及び「被検者」という用語は、あらゆるヒト又は動物の対象を指し、システム又は方法をヒトの使用に限定することを意図していないが、ヒトの患者における本発明の使用が好ましい実施形態を表す。
【0065】
例示的な実施形態を説明する際には、明確にするために専門用語が用いられる。各用語は、当業者によって理解されるその最も広い意味を意図しており、同様の目的を達成するために同様の方法で動作するすべての技術的同等物を含むことを意図している。また、方法の1つ以上のステップについての言及は、明示的に特定されたそれらのステップの間に追加の方法ステップ又は介在する方法ステップの存在を妨げるものではないことも理解されるべきである。方法のステップは、開示された技術の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載されたものとは異なる順序で行うことができる。同様に、デバイス又はシステム内の1つ以上の構成要素について言及することは、明示的に特定されたこれらの構成要素の間に追加の構成要素又は介在する構成要素が存在することを妨げるものではないことも理解されるべきである。
【0066】
次に、本開示の特定の実施形態について、図面を参照して詳細に説明するが、同一の符号は同一又は機能的に類似した要素を示す。図1A及び図1Bを参照すると、1つの例示的な酸素トレーナーアセンブリ100が示されている。詳細には、図1Aは、吸気中の例示的な空気流路を有する特定の態様による酸素トレーナーアセンブリ100の斜視図を示す。図1Bは、呼気中の例示的な空気流路を有するアセンブリ100の斜視図を示す。図2Aはアセンブリ100の正面図を示し、図2Bはアセンブリ100の上面図を示す。図3Aはアセンブリ100の背面図を示す。図3B及び図3Cはアセンブリ100の側面図を示す。図4はアセンブリ100の上方分解斜視図を示し、図5はアセンブリ100の下方分解斜視図を示す。
【0067】
図4及び図5に示すように、アセンブリ100は、弁カバー26を一方向ディスク弁42、弁シート47と共に主循環本体16の端部16bに組み付けることによって形成することができる。ボリュームノブ30を、本体16の反対側の端部16aに組み付けることができる。取り外し可能なマウスピース12を、端部16a、16bの間でマウスピース受け部72に取り付けることができ、マウスピース受け部72は、本体16の内腔と流体連通しかつ本体16の内腔から延びることができる。いくつかの態様では、受け部72は本体16の縦軸に対して直交することができる。
【0068】
マウスピース12をさらに説明し、図6A及び図6Bに示す。図6Aはマウスピース12の前方斜視図を示し、図6Bは例示的なマウスピース12の後方斜視図を示す。図示のように、マウスピース12は、本体16から取り外し可能であり、図1A及び図1Bに本体と組み付けて示すように、本体16に取り付け可能なマウスピース流路44を含むことができる。マウスピース12が取り外し可能であることは、衛生的な状態に維持されるように容易に交換及び/又は手軽に掃除することができ、それによってマウスピース12による細菌感染を低減することができるため有利である。マウスピース12は、マウスピース流路44に近接して開口14を含むことができる。
【0069】
開口14を囲む前方フランジ13aを設け、使用者がその周りに歯を快適に置くことができるように構成することができる。より大きな主フランジ13bをフランジ13aの遠位に配置することができる。フランジ13a、13bの間に形成される空間は、使用者が使用中に開口14を通して空気を吸入しながら歯、唇などを置くことができるように構成することができる。フランジ13aから流路44に向かって遠位に延びる隔壁14aを設けることができる。流路44は、内部の凹部又は段差を残すように、隔壁14a及び/又は開口14の壁が終端する面14bから遠位側に延びることができる。面44bと面14bとの間に画定された段差は、対応するマウスピース受け部72と連結する(例えば、摩擦嵌めを形成する)ように構成することができ、マウスピース受け部72は、マウスピース12と本体16の1つ以上の内腔との間に流体連通を提供するためにマウスピース受け部72を貫通する流体ポートを有することができる。いくつかの態様では、アセンブリ100は複数の異なるマウスピース12を含むことができる。例えば、アセンブリ100は、トレーニング用に構成された第1のマウスピース12と、呼吸訓練用に構成された第2のマウスピース12とを含むことができる。しかしながら、解決手段はそのように限定されず、必要又は要求に応じて追加のマウスピースを使用することが考えられる。
【0070】
図1A及び図1Bに戻ると、アセンブリ100は、本体16の壁内に配置された循環チャンバを有する主循環本体16を有することができ、循環チャンバは、組み付け状態で、受け部72を介してマウスピース開口14と流体連絡している。本体16の態様をさらに説明し、図7Aから図7Cに示す。図1A及び図1B及び図7A図7Cに見られるように、本体16は、反対側の第1の端部16aと、第2の端部16bとを有することができる。端部16Aは、端部16Aの壁に形成された循環開口24を含むことができる。開口24は、本体16の外径よりも小さい直径を含むことができる。本体16は管状の壁で示されているが、本体16はそのように限定されず、必要又は要求に応じて任意の形状(例えば、長方形、三角形など)を含むことができる。外側循環開口23は、端部16Aと受け部72との間に配置することができる。受け部72は、マウスピース12の対応するマウスピース流路44を受け入れるように構成された流路を有して本体16の中央部分から突出することができる。受け部72と端部16bとの間に、弁カバー26の近位端部26bを受け入れるように構成された停止部16cを設けることができる。停止部16cは、本体16の周囲全体にわたる半径方向外側への突出部であることができ、又はカバー26が端部16bの上に組み付けられた後にそれを越えて進むのを防ぐように構成された1つ以上の半径方向の突出部であることができる。
【0071】
アセンブリ100は、端部16bに取り付け可能な弁カバー26を有することができ、弁カバー26は、図1A及び図1Bに示すように、開口端部を有する実質的に管状の形状を含むことができる。カバー26は、カバー26の斜視図を含む図4図5図8A及び図8Bにより詳細に示されている。カバー26は、弁42を受け入れるように構成された開口端部26bを含むことができる。弁42は一方向弁であることができる。図1Aに示すように、吸気中に弁42によって通過が妨げられている空気は、以下でより詳細に説明するように、弁42の空気抵抗に打ち勝つことによって、最終使用者が本体16内から弁42を通して吐き出すことができる。
【0072】
段差部26cが、近位端部26bに、ただしカバー26の内腔内に配置され得る。段差部26cは、弁42と確実に係合するように構成することができる。カバー26は、端部26a、反対側の端部26bに又はその周りに形成された弁開口28を有することができる。開口28は、可撓性の壁29に形成することができる。図1A及び図1Bの組み付け状態では、開口28は端部16bの開口と流体連通することができ、弁42は段差部26cと確実に係合してカバー26内に配置することができる。弁42の外径は、カバー26の内径内にぴったり収まるように構成することができ、段差部26cは、端部26aに向かって段差部26cを越えて進むのを防ぐために弁42よりも小さい内径を有することができる。
【0073】
弁42は、図4図5図8C及び図8Dにより詳細に示され、図2Bの断面2C-2Cにおけるアセンブリ100の側面断面図である呼気中の図2Cに組み付け状態で示されている。弁42はディスク42aを含むことができ、ディスク42aは、流れを防ぐために封止状態で閉じながら(例えば、吸気)、一方向のみ及び/又は排他的に流体を可能にする(例えば、呼気)ように可撓性である(例えば、ゴムなどのエラストマーで形成される)ことができる。いくつかの態様では、ディスク42aの外周縁は、使用中の弁42の開閉を容易にするためにディスク42aの他の部分よりも薄いことができる。棒状部材42bがディスク42aの中央部分から延びることができ、より太い棒部分42cが部材42bの中央に位置する。ディスク42aの外径は、カバー26の内径よりも小さい直径を有する弁シート47と係合するように構成されている。弁シート47は、図4図5図9A及び図9Bにより詳細に示されている。
【0074】
詳細には、弁シート47は、開口端部47aと、その反対側の端部47bとを含むことができる。1つ以上の壁が端部47a、47bの間に延びることができる。中心位置合わせ開口45が端部47bを貫通することができ、1つ以上の支柱部材51が開口45と端部47bとの間に半径方向に延びる。弁42の部分42c及び部材42bは、組み付け状態で図2Cに示すように、シート47と連結することができる。部材51の間に1つ以上の隙間49を形成し、隙間49を通る空気の流れを可能にするように構成することができる。隙間49は、ディスク42aの直径よりも小さい直径で画定され得る。この点で、吸気中に、ディスク42aは、ディスク42aと弁シート47との間の封止又は閉塞によって生じる弁シート47の端部47b、ひいては開口28に対する封止によって、空気流の通過に対する完全な抵抗を提供することができかつ/又は提供することになる。対照的に、呼気中に、ディスク42aは、本体16からシート47を通って、最終的に開口28を通って空気が出ることを可能にするために、シート47から離れることができかつ/又は離れることになる。
【0075】
図1A及び図1Bに戻ると、アセンブリ100は、端部16aに取り付け可能なボリュームノブ30を含むことができる。詳細には、受け部72と端部16aとの間に、ノブ30の近位端部30bを受け入れるように構成された停止部16dを設けることができる。停止部16cと同様に、停止部16dは、本体16の周囲全体にわたる半径方向外側への突出部であることができ、又はノブ30が端部16aの上に組み付けられた後にそれを越えて進むのを防ぐように構成された1つ以上の半径方向の突出部であることができる。ノブ30は、ノブ30の斜視図を含む図10Aから図10Cにより詳細に示されている。ノブ30は、端部30bの反対側に開口端部30aを含むことができる。ノブ30は、様々なサイズ及び/又は形状の循環開口54のアレイ(配列)を含むことができる。いくつかの態様では、開口54は、ノブ30の周りを円周方向に囲み、ノブ30の外面と内面との間に延びることができる。いくつかの態様では、各開口54のサイズ及び/又は形状は、最小から最大まで又はその逆に変化することができ、端部16aと組み付けられた後にノブ30を回転させることにより、開口54のアレイのそれぞれの開口54を本体16の開口23と向きを合わせて連結することができるようになっている。そうすることで、1つ以上の向きの間でノブ30を回転させることにより、最終使用者は、アセンブリ100に関連する空気量及び空気抵抗のレベルを容易かつ正確に調整することができ、それによって使用中の使用者の吸気筋持久力を向上させることができる。
【0076】
例えば、最終使用者が吸気及び/又は呼気中にアセンブリ100の空気抵抗を最大にすることを望む場合、組み付けられたノブ30を回転させることによって、開口23と連結しかつ/又は開口23と半径方向に位置合わせするように、最小の開口(例えば、図10Aの開口54a)の向きを合わせることができる。同様に、最終使用者が吸気(例えば、図1Aの流路参照)及び/又は呼気(例えば、図1Bの流路参照)中にアセンブリ100の空気抵抗を最低レベルにすることを望む場合、組み付けられたノブ30を回転させることによって、開口23と連結しかつ/又は開口23と半径方向に位置合わせするように、開口54のアレイのうちの最大の開口(例えば、図10Bの開口54b)の向きを合わせることができる。したがって、開口54のサイズ及び開口23に対するその向きは、吸気及び呼気中のアセンブリ100の空気抵抗のレベルを制御することができる。いくつかの実施例では、開口54の直径は約1mmから約8mmの範囲であり、アセンブリ100及び/又は抵抗に相当するおおよその空気量を示すことができる。開口54は、必要又は要求に応じて、より大きい又はより小さい直径を有することができ、又は図示されたものとは異なる形状を含むことができると考えられる。
【0077】
各開口54に隣接して、それぞれの開口54の関連する抵抗を最終使用者に知らせるために任意選択でラベル又は境界を設けることができる。例えば、最終使用者は、ノブ30をスロットルのように回転させ、各開口54のそれぞれのラベルを監視することによって、アセンブリ100の抵抗及び/又は空気量を正確に制御することができる。開口54及び23を通って本体16内に循環する空気に対する吸気時のこの空気抵抗の増加は、使用者の呼吸筋持久力及び吸気筋持久力を高めるのに特に有利である。この点で、最終使用者は、組み付けられたノブ30を、吸気中はノブ30に配置された開口54のアレイの開口間で回転させ、呼気中は本体16の内腔チャンバから外へ回転させることによって、アセンブリ100の空気レベル抵抗を調整することができる。これは、吸気中及び呼気中の抵抗の正確な制御を可能にすることによって呼吸筋持久力トレーニングのより簡単な設定、中間の設定、より高度な設定の間で調整する正確な方法が提供されるため、最終使用者にとって特に有利である。
【0078】
いくつかの態様では、開口23に対して開口54の向きを合わせるためにノブ30をスロットルのように回転させるときに、ノブ30は本体16から離れるように回転するか、又は本体16内へとより深く回転することができる。特定の態様では、開口54のアレイをシートの外面の周りに螺旋状に選択的に配置することができるため、ノブ30と本体16との間のこの動きにより、アセンブリ100の内部空気量を少なくともより大きいものとより小さいものとの間で調整することができる。したがって、このスロットルのようにノブ30を回転させることで、アセンブリ100の総内部空気量(例えば、カバー26、本体16、ノブ30の間など、アセンブリ100によって囲まれる体積)を正確に制御することができる。ノブ30の端部30aを停止部16dに連結した組み付け状態では、端部30bに近接した凹部31を開口24と流体連通するように構成することができる。いくつかの態様では、呼気中に開口24を通って流れる空気は、本体16の開口23に位置合わせされたそれぞれの開口54を通って出る前に、本体16及びノブ30内を循環することができる。
【0079】
図11A及び図11Bを参照すると、別の例示的な酸素トレーナーアセンブリ200が示されている。詳細には、図11Aは、吸気中の例示的な空気流路を有する特定の態様による酸素トレーナーアセンブリ200の斜視図を示す。図11Bは、呼気中の例示的な空気流路を有するアセンブリ200の斜視図を示す。図12A及び図12Bはアセンブリ200の側面図を示す。図13Aはアセンブリ200の正面図を示し、図13Bはアセンブリ200の背面図を示す。図14はアセンブリ200の上方分解斜視図を示し、図15はアセンブリ200の下方分解斜視図を示す。
【0080】
図14及び図15に示すように、アセンブリ200は、外側弁カバー226を内側弁カバー261、一方向ディスク弁242、弁シート247と共に主循環本体216の第1の端部216aに組み付けることによって形成することができる。外側ノブ230を、内側ノブ232と共に、本体216の反対側の端部216bに連結することができるスロットル本体218に組み付けることができる。取り外し可能なマウスピース212を、端部216a、216bの間でマウスピース受け部272に取り付けることができ、マウスピース受け部272は、本体216の内腔と流体連通しかつ本体216の内腔から延びることができる。いくつかの態様では、受け部272は本体216の縦軸に対して直交することができる。
【0081】
マウスピース212をさらに説明し、図17A及び図17Bに示す。図17Aはマウスピース212の前方斜視図を示し、図17Bは例示的なマウスピース212の後方斜視図を示す。図示のように、マウスピース212は、本体216から取り外し可能であり、図11A及び図11Bに本体216と組み付けて示すように、本体216に取り付け可能なマウスピース流路244を含むことができる。マウスピース212が取り外し可能であることは、衛生的な状態に維持されるように容易に交換及び/又は手軽に掃除することができ、それによってマウスピース212による細菌感染を低減することができるため有利であり得る。マウスピース212は、マウスピース流路244に近接して開口214を含むことができる。
【0082】
開口214を囲む前方フランジポスト213aを設け、使用者がその周りに歯を快適に置くことができるように構成することができる。より大きな主フランジ213bをポスト213aの遠位に配置することができる。いくつかの態様では、使用者の顎の両端がポート213aに載ることができるように、一対の反対側のポスト213aを設けることができる。ポスト213aとフランジ213bとの間に形成される空間は、使用者が使用中に開口214を通して空気を吸入しながら歯、唇などを置くことができるように構成することができる。ポスト213aから流路244に向かって遠位に延びる隔壁214aを設けることができる。流路244は、内部の凹部又は段差を残すように、隔壁214a及び/又は開口214の壁が終端する側面214bから遠位側に延びることができる。側面244bと側面214bとの間に画定された段差は、対応するマウスピース受け部272と連結する(例えば、摩擦嵌めを形成する)ように構成することができ、マウスピース受け部272は、マウスピース212と本体216の1つ以上の内腔との間に流体連通を提供するためにマウスピース受け部272を貫通する流体ポートを有することができる。いくつかの態様では、アセンブリ200は複数の異なるマウスピース212を含むことができる。例えば、アセンブリ200は、トレーニング用に構成された第1のマウスピース212と、呼吸訓練用に構成された第2のマウスピース212とを含むことができる。しかしながら、解決手段はそのように限定されず、必要又は要求に応じて追加のマウスピースを使用することが考えられる。
【0083】
図11A及び図11Bに戻ると、アセンブリ200は、本体216の壁内に配置された循環チャンバを有する主循環本体216を有することができ、循環チャンバは、組み付け状態で、受け部272を介してマウスピース開口214と流体連絡している。本体216の態様をさらに説明し、図18Aから図18Cに示す。図11A及び図11B図18A図18Cに見られるように、本体216は、反対側の第1の端部216aと、第2の端部216bとを有することができる。
【0084】
図14及び図15にさらに示すように、スロットル本体218は、本体216の端部216aに連結することができる。本体216は管状の壁で示されているが、本体216はそのように限定されず、必要又は要求に応じて任意の形状(例えば、長方形、三角形など)を含むことができる。受け部272は、マウスピース212の対応するマウスピース流路244を受け入れるように構成された流路を有して本体216の中央部分から突出することができる。受け部272と端部216bの間に、弁カバー226の近位端部226bを受け入れるように構成された1つ以上のねじ山を設けることができる。停止部16cは、本体216の周囲全体にわたる半径方向外側への突出部であることができ、又はカバー226が端部216bの上に組み付けられた後にそれを越えて進むのを防ぐように構成された1つ以上の半径方向の突出部であることができる。
【0085】
本体218は、本体218の斜視図を示す図21A及び図21Bにより詳細に示されている。本体218は、本体216の端部216aと係合するように構成された1つ以上のねじ山を含むことができる開口端部218aを含むことができる。端部218bは、端部218aの反対側にあり、端部の壁に形成された循環開口224を含むことができる。開口224は、端部218a及び/又は端部218bの外径よりも小さい直径を含むことができる。いくつかの態様では、より大きな直径部分218cを端部218aと端部218bとの間に設けることができる。部分218cは、本体218を部分218cと両端部218a及び218bの間で先細りにすることができる。部分218cは、停止部を提供するように本体218の外面の周りを少なくとも部分的に円周方向に囲む厚くなった部分であることができ、停止部には、対応する端部216aが一方の側で連結でき、内側ノブ232と外側ノブ230がその反対側で連結できる。部分218cは、本体218の周囲全体にわたる半径方向外側に向けられた突出部であることができ、又はノブ230及び/又はノブ232が本体218の少なくとも一部の上に組み付けられた後にそれを越えて進むのを防ぐように構成された1つ以上の半径方向の突出部であることができる。
【0086】
部分218cと端部218aとの間に、外側循環開口223を配置することができる。いくつかの態様では、開口223は端部218と同一の広がりを有することができる。他の実施例では、開口223は、本体218の内腔への窓又は切り欠きであることができる。図14及び図15に見られるように、使用中に空気の流出又は他の方法で空気が漏れるのを防ぐシールを形成するために、部分218cと対応するノブ232及び/又は230との間に1つ以上のガスケット又はOリング222aを設けることができる。使用中に開口223とノブ232及び/又は230の対応する開口254との間の封止を同様に促進するために、インサート222bを設けることができる。
【0087】
図11A及び図11Bに戻ると、アセンブリ200は、両方のノブ230、232を本体218に取り付けることができるように、内側ノブ232に取り付け可能な外側ノブ230を含むことができる。詳細には、ノブ232は、本体218をその中に入れ子にして、本体218の上に組み付けることができる。ノブ232は、図20C及び図20Dにより詳細に示されている。ノブ232は、端部232aと端部232bとの間に延びる1つ以上の壁を有する、端部232bの反対側の開口端部232aを含むことができる。半径方向に分離されたノッチ232eのアレイを、端部232aに又は端部232aに隣接して配置することができる。端部232aと端部232bとの間の壁に、1つ以上の開口232cを設けることができる。開口232cはノブ232の壁の周りに放射状に配置され、いくつかの態様では端部232bからノッチ232eに向かって延びている。
【0088】
外側ノブ230は、ノブ230の斜視図を含む図20A及び図20Bにより詳細に示されている。ノブ230は、端部230bの反対側に開口端部230aを含むことができる。ノブ230は、様々なサイズ及び/又は形状の放射状に配置された循環開口254のアレイを含むことができる。いくつかの態様では、開口254は、ノブ230の周りを円周方向に囲みかつ/又はノブ230の外面と内面との間に延びることができる。各開口254のサイズ及び/又は形状は、最小から最大まで又はその逆に変化することができ、内側のノブ232、本体218、及び本体216の端部216aと組み付けられた後にノブ230を回転させることにより、開口254のアレイのそれぞれの開口254を対応する開口232cと位置合わせし、本体218の開口223と向きを合わせて連結することができるようになっている。
【0089】
いくつかの態様では、開口254は端部230bから端部230aに向かって延びることができる。放射状に配置された内向き突起230eのアレイが、ノブ230の内面に沿って設けられ、端部230aから延びることができる。突起230eは、ノブ230がノブ232の上に組み付けられると、ノブ232の対応するノッチ232eと連結するサイズにすることができる。互いに係合させた後に、ノブ230を回転させることにより、ノブ232も1つ以上の向きの間で回転させることができ、最終使用者がアセンブリ200に関連する空気抵抗のレベルを容易かつ正確に調整することが可能になり、それによって使用中の使用者の吸気筋持久力が向上する。
【0090】
例えば、最終使用者が吸気及び/又は呼気中にアセンブリ200の空気抵抗を最大にすることを望む場合。したがって、開口254及び/又は232cのサイズと本体218の開口223に対するそれぞれの向きによって、吸気及び呼気中のアセンブリ200の空気抵抗のレベルを制御することができる。開口54と同様に、開口254及び/又は232cの直径は約1mmから8mmの範囲であり、アセンブリ200及び/又は抵抗に相当するおおよその空気量を示すことができる。開口254、232cは、必要又は要求に応じて、より大きな直径又はより小さな直径を有することができ、又は図示したものとは異なる形状を含むことができると考えられる。
【0091】
アセンブリ200の外面の各開口254に隣接して、それぞれの開口254の関連する抵抗を最終使用者に知らせるために任意選択でラベル又は境界を設けることができる。例えば、最終使用者は、ノブ230をスロットルのように回転させ、各開口254のそれぞれのラベルを監視することによって、アセンブリ200の抵抗及び/又は空気量を正確に制御することができる。このように、開口254、232c及び223を通って本体216に循環する空気の吸気時のこの空気抵抗の増加は、使用者の呼吸筋持久力及び吸気筋持久力を高めるのに特に有利である。この点で、最終使用者は、組み立てられたシート232、230を、吸気中は本体218の開口223に対する向きの間で回転させ、呼気中は本体216の内腔チャンバから外へ回転させることによって、アセンブリ200の空気レベル抵抗を調整することができる。これは、吸気中及び呼気中の抵抗の正確な制御を可能にすることによって呼吸筋持久力トレーニングのより簡単な設定、中間の設定、より高度な設定の間で調整する正確な方法が提供されるため、最終使用者にとって特に有利である。
【0092】
いくつかの態様では、開口223に対して開口254、232cの向きをあわせるためにノブ230、232をスロットルのように回転させるときに、ノブ230は本体218から離れるように回転するか、又は本体218内へとより深く回転することができる。いくつかの態様では、ノブ230はノッチ232eに沿って近位側又は遠位側に移動することができ、これにより、アセンブリ200の内部容積を調整することができる。ノブ230、ノブ232、及び本体218の間のこの回転及び/又は遠位側及び近位側への移動により、アセンブリ200の内部容積をより大きいものとより小さいものとの間で調整することができる。ノブ230、232及び本体218を本体216と組み付けた組み付け状態では、呼気中に開口224を通って流れる空気は、開口223と位置合わせされたそれぞれの開口254、232cを通って出る前に、本体216、218内、及びノブ230、232内を循環することができる。
【0093】
アセンブリ200の反対側では、外側排気弁カバー226を内側排気弁カバー261の上に取り付けることができる。カバー226は、カバー226の斜視図を含む図14図15図16A及び図16Bにより詳細に示されている。カバー226は、カバー261の上に取り付けるように構成された開口端部226aを含むことができる。カバー226の端部226a及び226bの間の壁の周りに、1つ以上の排気弁開口228を放射状に配置することができ、これにより本体216からの空気は、呼気中に1つ以上の開口228を通って出ることができる。特定の態様における開口228は、端部226bから少なくとも部分的に端部226a、226bの間の壁に沿って延びることができる。態様において、開口228は、呼気中の空気レベルの抵抗を調整することに関して最終使用者にさらなる制御を提供するために、サイズが様々であることができる。
【0094】
図14及び図15に示すように、カバー261は、図11A及び図11Bのようにアセンブリ200と組み立てるときにカバー226内に入れ子にすることができる。カバー261は、図16C及び図16Dにより詳細に示され、端部261bの反対側に開口端部261aを有する。端部261bは、カバー261をカバー226内に入れ子にしたときに端部226bに対してぴったりと着座するように構成されている。放射状に配置された1つ以上のノッチ261eが、カバー261の内面に沿って設けられ、端部261aから延びることができる。端部261bに沿って中央凹部261dを設けることができ、その上に一方向弁242を配置することができる。弁42と同様に、弁シート247は、空気が吸気中にカバー226、261を通って入ることはできないが、呼気中にシート247及びカバー226、261を通って本体216から出ることができるように、弁242と共に配置することができる。弁シート247は、端部216bの対応する放射状に配置されたノッチ又は受け部に連結することによって、端部に連結することができる。カバー261のノッチ261eは、シート247の対応する放射状の突起247eと連結するように構成することができる。いくつかの態様では、カバー226がシート247、弁242及び本体216と組み付けられたカバー261の上に取り付けられると、最終使用者は、アセンブリ200の残りの部分に対して、又はカバー261のみに対して、カバー226を有利に回転させることができる。いずれの状況においても、カバー226をアセンブリ200に対して、又はカバー261のみに対して、スロットルで調整することにより、最終使用者は、排気中の空気レベル抵抗を正確に制御することができる。
【0095】
詳細には、弁シート247は、図19A及び図19Bに示され、開口端部247aと、その反対側の端部247bとを含む。1つ以上の壁が端部247a、247bの間に延びることができる。シート47と同様に、中心位置合わせ開口245が端部247bを貫通することができ、1つ以上の支柱部材251が開口245と端部247bとの間に半径方向に延びる。弁242の部分242cと部材242bは、先に図2Cに示した装置と同様に、シート247と連結することができる。部材251の間に1つ以上の隙間249を形成し、隙間249を通る空気の流れを可能にするように構成することができる。隙間249は、ディスク242aの直径よりも小さい直径で画定され得る。
【0096】
弁242は弁42と同様であり、図A11に示すように吸気中に空気が弁242を通るのを防ぐ一方向弁であることができる。弁242は、図14図15図19C及び図19Dにより詳細に示されている。弁242はディスク242aを含むことができ、ディスク242aは、流れを防ぐために封止状態で閉じながら(例えば、吸気)、一方向の流体を可能にする(例えば、呼気)ように可撓性である(例えば、ゴムなどのエラストマーで形成される)ことができる。いくつかの態様では、ディスク242aの外周縁は、使用中の弁242の開閉を容易にするためにディスク42aの他の部分よりも薄いことができる。棒状部材242bがディスク242aの中央部分から延びることができ、より太い棒部分242cが部材242bの中央に位置する。ディスク242aの外径は、カバー226、261の内径よりも小さい直径を有する弁シート247と係合するように構成されている。
【0097】
この点で、吸気中に、弁242のディスク242aは、ディスク242aと弁シート247との間のシール又は閉塞によって生じる弁シート247の端部247bに対する封止によって、空気流の通過に対する完全な抵抗を提供することができ、これにより、空気が開口228から弁242を通過することが防止される。対照的に、呼気中に、ディスク242aは、本体216からシート247を通って、最終的に開口228、261cを通って空気が出ることを可能にするために、シート247から離れることができる。
【0098】
いくつかの態様では、使用者が所望に応じて使用及び制御できる、本体218の反対側にある一対の異なるスロットルサブアセンブリの結果として、図11Aから図21Bの実施例はかなり小さいことができる。いくつかの実施例では、スロットルサブアセンブリ(例えば、それぞれノブ230、232及びカバー226、261)は取り外し可能かつ交換可能であることができる。いくつかの態様では、アセンブリ200は複数のサブスロットルアセンブリ(例えば、第1セットのノブ230、232、及び第1セットのノブ230、232とは異なるサイズの開口を有する第2セットのノブ230、232)を含むことができる。例えば、第1セットのノブ230、232は、トレーニングに相当するおおよその体積を示す9~14mmの範囲の直径を有する開口254、232cを含むことができる。第2セットのノブ230、232は、呼吸訓練に相当するおおよその体積を示す1~8mmの範囲の直径を有する開口254、232cを含むことができる。したがって、使用者の活動又は好みに応じて、使用者は活動に応じてノブ230、232のそれぞれのセットを交換することができる。この同じ原理が、活動に応じて、カバー226、261の複数の異なるセットに適用され得る。
【0099】
図22は、本明細書に開示されたシステムのいずれかを使用する方法2200を示す。方法2200のステップ2210は、開口アレイを含むノブを循環本体の端部に対して複数の向きのいずれかの間で回転させ、ノブの開口アレイの少なくとも1つの開口が酸素トレーナーシステムの吸気口と半径方向に位置合わせされるようにし、システムのマウスピースからの吸気中に、少なくとも1つの開口及び吸気口を通してのみ空気の吸入を可能にすることによって、システムの空気レベル抵抗を調整することを含むことができる。方法2200は、ステップ2210の後に終了することができる。他の実施形態では、上記の実施例による追加のステップを行うことができる。
【0100】
上述のように、本開示の酸素トレーナーアセンブリは、アセンブリの複数の一体的に形成されたセッティング間の空気抵抗のレベルを、アセンブリの特徴の単なる調整によって容易に変更することができるという点で革新的である。使用者による調整(例えば、カバー、弁シートなどの回転)以外に、外部又は追加の特徴(例えば、インサート又はタブ)は必要ない。本開示の酸素トレーナーアセンブリは、それらの構成部品が組み立て及び分解が比較的容易であり、持ち運び可能であり、手軽に掃除可能であり得るという点でさらに革新的である。したがって、本開示の酸素トレーナーアセンブリは、吸気筋持久力を高めるために、有酸素及び運動トレーニング活動だけでなく、喘息、COPD、不安、PTSD、又は他の任意の症状のための呼吸訓練を含む、様々な異なる用途に採用することができる。酸素トレーナーアセンブリは、マウスピースによる細菌感染を低減するために衛生的な状態に維持することができる。本開示の酸素トレーナーアセンブリは、トレーニング中の使用者の吸気筋持久力を高めるために、1つ以上の循環開口などの酸素トレーナーアセンブリ上の特徴によって、空気抵抗のレベルを確実に制御することができる。
【0101】
特定の構成、材料の選択、及び様々な要素のサイズと形状は、開示された技術の原理に従って構築されるシステム又は方法を必要とする特定の設計仕様又は制約に従って変更することができる。このような変更は、開示された技術の範囲内に含まれることが意図されている。したがって、現在開示されている実施形態は、すべての点で例示的なものであり、限定的なものではないと考えられる。したがって、以上のこと、開示の特定の形態を図示及び説明したが、開示の主旨及び範囲から逸脱することなく様々な修正を行うことができ、それらと同等の意味及び範囲内にあるすべての変更がそれらに包含されることが意図されていることが明らかであろう。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11
図12A
図12B
図13A
図13B
図14
図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図17A
図17B
図18A
図18B
図18C
図19A
図19B
図19C
図19D
図20A
図20B
図20C
図20D
図21A
図21B
図22
【国際調査報告】