(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-16
(54)【発明の名称】光電子デバイス
(51)【国際特許分類】
H01L 33/38 20100101AFI20231006BHJP
H01L 33/20 20100101ALI20231006BHJP
H01L 33/14 20100101ALI20231006BHJP
【FI】
H01L33/38
H01L33/20
H01L33/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519753
(86)(22)【出願日】2021-09-29
(85)【翻訳文提出日】2023-05-26
(86)【国際出願番号】 EP2021076727
(87)【国際公開番号】W WO2022069506
(87)【国際公開日】2022-04-07
(32)【優先日】2020-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515113307
【氏名又は名称】アルディア
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ロビン,イヴァン-クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】プルキエ,エリック
(72)【発明者】
【氏名】モーリー,ブルーノ
【テーマコード(参考)】
5F241
【Fターム(参考)】
5F241AA42
5F241CA12
5F241CA40
5F241CA74
5F241CA75
5F241CA93
5F241CA98
5F241CB11
5F241CB33
(57)【要約】
本開示は、第1の回路(13)、第2の回路(15)、および導電層(17)を備える光電子デバイス(11)に関する。第1の回路(13)は、第1の回路の第1の面(13i)を通って発光する少なくとも1つの発光ダイオード(LED)を備え、第1および第2の電極(23、24)を備える。第2の回路(15)は、発光ダイオードを制御するために使用され、第1の回路の第1の面とは反対側の第2の面(13s)に配置され、第1および第2の導電性パッド(31)を備える。導電層(17)は、第1および第2の回路の間の界面に位置し、導電層(17)は、第1および第2の回路の積層体に直交する方向に第1および第2の部分に分割され、第1の電極は、導電層の第1の部分を介して第1の導電性パッドに電気的に結合され、第2の電極は、導電層の第2の部分を介して第2の導電性パッドに電気的に結合される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電子デバイス(11)であって、
第1の回路(13)および第2の回路(15)の積層体を備え、
前記第1の回路(13)は、前記第1の回路(13)の第1の面(13i)を通って発光する少なくとも1つの無機発光ダイオード(LED)を備え、第1および第2の電極(23、24)を備え、
前記第2の回路(15)は、前記発光ダイオードを制御するためのものであり、前記第1の回路の前記第1の面とは反対側の第2の面(13s)に配置され、第1および第2の導電性パッド(31)を備え、
前記第1の回路(13)の第1の導電性サブ層(173)と、前記第2の回路(15)の第2の導電性サブ層(175)との積層体を備える導電層(17)は、前記第1の回路と前記第2の回路との間の界面に位置し、前記導電層(17)は、前記第1の回路および第2の回路の積層方向に直交する方向に第1の部分および第2の部分に分割され、
前記第1の電極は、前記導電層の前記第1の部分を介して前記第1の導電性パッドに電気的に結合され、前記第2の電極は、前記導電層の前記第2の部分を介して前記第2の導電性パッドに電気的に結合される、
光電子デバイス。
【請求項2】
前記第2の回路(15)上において前記第1の回路(13)とは反対側に位置し、前記デバイス(11)を外部の物体に電気的に結合するための少なくとも2つのコネクタ(41)を備える、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記導電層(17)の第1および第2の導電性部分は、電気絶縁溝(391)によって分離されている、
請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1および第2の導電性パッド(31)は、前記電気絶縁溝(391)により分離されている、
請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第2の回路(15)は、金属酸化物ゲート電界効果トランジスタを備え、前記電気絶縁溝(391)によって電気的に分離された2つの部分を備える、
請求項3または4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記第2の回路(15)の前記部分は、前記第1の回路(13)とは反対側の前記金属酸化物ゲート電界効果トランジスタ側に位置する導電性トラック(35)による接続によって電気的に結合される、
請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記電気絶縁溝(391)は、前記第2の面(13s)に平行な平面において、閉鎖形状を有する、
請求項3~6のいずれか1つに記載のデバイス。
【請求項8】
前記電気絶縁溝(391)は、前記第2の面(13s)に平行な平面において、その2つの自由端が前記デバイス(11)の1つまたは複数の側面に出現する開放形状を有する、
請求項3~6のいずれか1つに記載のデバイス。
【請求項9】
前記第1の回路(13)は、前記第1の面(13i)側に基板(27)を備える、
請求項1~8のいずれか1つに記載のデバイス。
【請求項10】
前記基板(27)は、サファイアまたはガラスで作られる、
請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記導電層(17)は、金属または導電性ポリマーで作られる、
請求項1~10のいずれか1つに記載のデバイス。
【請求項12】
前記発光ダイオード(LED)は、ワイヤ形状またはピラミッド形状である、
請求項1~11のいずれか1つに記載のデバイス。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1つに記載の光電子デバイス(11)を複数備える構造体。
【請求項14】
複数の請求項1~12のいずれか1つに記載の光電子デバイスの製造方法であって、
前記第1の回路(13)を複数備える第1のウェハを、前記第2の回路(15)を複数備える第2のウェハに組み立てるステップa)を含む、
方法。
【請求項15】
前記ステップa)は、前記導電層(17)の第1および第2のサブ層(173、175)をフルプレートで接触させることにより実施される、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ステップa)の前のステップb)で、各第1の回路(13)を部分的にエッチングして、前記第2の電極の位置における第1のキャビティ(281)を特定する、
請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
ステップaの前のステップb′)で、各第1の回路(13)を部分的にエッチングして、前記発光ダイオード(LED)の縁部を特定することが可能な第2のキャビティ(261)を形成する、
請求項14~16のいずれか1つに記載の方法。
【請求項18】
ステップa)とステップb)またはステップb′)との間に、前記第1および第2の電極(23、24)のレベルで開口している誘電体層(29)で、前記第1の回路(13)の第2の面側に各発光ダイオード(LED)を覆うステップc)を含む、
請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
ステップc)とステップa)との間に、前記第1の導電性サブ層(173)で、前記第1の回路(13)の前記第2の面側に各発光ダイオード(LED)を覆う、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
ステップa)の前に、前記第2の導電性サブ層(175)で、各第2の回路(15)を覆う、
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
ステップa)は、前記第1の導電性サブ層(173)と前記第2の導電性サブ層(175)との非ハイブリッド接合によって実施される、
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ステップa)の後に、各光電子デバイス(11)について、前記第2のウェハ(15)において前記導電層(17)の中を誘電体層(29)に至るまで延びる溝(63)をエッチングするステップd)が続く、
請求項14~21のいずれか1つに記載の方法。
【請求項23】
ステップd)の後に、絶縁材料で前記溝(63)を充填するステップが続く、
請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、光電子デバイスおよびその製造方法に関し、例えば、発光ダイオードを備える画像表示デバイスおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
少なくとも1つの発光ダイオードと、該発光ダイオードを制御するための回路とを備える光電子デバイスを形成することが知られている。
【0003】
文献US10468452には、同一基板上に複数の光電子デバイスを同時に製造することと、それによって製造された光電子デバイスを分離することとを含むようなデバイスの製造方法が記載されている。このような方法の欠点は、光電子デバイスの側面を覆う電極を形成するステップを含み、該ステップが実現されにくい可能性があることである。
【発明の概要】
【0004】
光電子デバイスおよびその製造方法を改善する必要がある。
【0005】
実施形態は、既知の光電子デバイスおよびその製造方法の欠点のすべてまたは一部を克服する。
【0006】
実施形態は、光電子デバイスを提供する。光電子デバイスは、第1の回路および第2の回路の積層体を備える。第1の回路は、第1の回路の第1の面を通って発光する少なくとも1つの無機発光ダイオードと、第1および第2の電極とを備え、第2の回路は、発光ダイオードを制御するためのものであり、第1の回路の第1の面と反対側の第2の面に位置し、第1および第2の導電性パッドを備え、導電層は、第1の回路の第1の導電性サブ層と、第2の回路の第2の導電性サブ層との積層体を備え、第1の回路と第2の回路との間の界面に位置し、導電層は、第1の回路および第2の回路の積層方向と直交する方向に第1の部分および第2の部分に分割され、第1の電極は導電層の第1の部分を介して第1の導電性パッドに電気的に結合され、第2の電極は導電層の第2の部分を介して第2の導電性パッドに電気的に結合される。
【0007】
実施形態によれば、デバイスは、デバイスを外部の物体に電気的に結合するための、第2の回路の第1の回路と反対側に位置する少なくとも2つのコネクタを備える。
【0008】
実施形態によれば、導電層の第1および第2の部分は電気絶縁溝によって分離される。
【0009】
実施形態によれば、第1および第2の導電性パッドは、前記電気絶縁溝によって分離される。
【0010】
実施形態によれば、第2の回路は金属酸化物ゲート電界効果トランジスタを備え、前記電気絶縁溝によって電気的に分離された2つの部分を備える。
【0011】
実施形態によれば、第2の回路の部分は、第1の回路とは反対側の金属酸化物ゲート電界効果トランジスタ側に位置する導電性トラックによる接続によって電気的に結合される。
【0012】
実施形態によれば、電気絶縁溝は、第2の面に平行な平面において、閉鎖形状を有する。
【0013】
実施形態によれば、電気絶縁溝は、第2の面に平行な平面において、その2つの自由端がデバイスの1つまたは複数の側面に出現する開放形状を有する。
【0014】
実施形態によれば、第1の回路は第1の面側に基板を備える。
【0015】
実施形態によれば、基板はサファイアまたはガラスで作られる。
【0016】
実施形態によれば、導電層は金属または導電性ポリマーで作られる。
【0017】
実施形態によれば、発光ダイオードはワイヤ形状またはピラミッド形状である。
【0018】
実施形態は、上記のような光電子デバイスを複数備える構造体を提供する。
【0019】
実施形態は、複数の上記のような光電子デバイスを製造する方法を提供する。方法は、前記第1の回路を複数備える第1のウェハを、前記第2の回路を複数備える第2のウェハに組み立てるステップa)を含む。
【0020】
実施形態によれば、組み立てステップa)は、導電層の第1および第2のサブ層をフルプレートで接触させることにより実施される。
【0021】
実施形態によれば、ステップa)の前のステップb)で、各第1の回路を部分的にエッチングして、第2の電極の位置における第1のキャビティを特定する。
【0022】
実施形態によれば、ステップa)の前のステップb′)で、各第1の回路を部分的にエッチングして、前記発光ダイオードの縁部を特定することが可能な第2のキャビティを形成する。
【0023】
実施形態によれば、この方法は、ステップa)とステップb)またはステップb′)との間に、第1および第2の電極のレベルで開口している誘電体層で、第1の回路の第2の面側に各発光ダイオードを覆うステップc)を含む。
【0024】
実施形態によれば、ステップc)とステップa)との間に、第1の導電性サブ層で、第1の回路の第2の面側に各発光ダイオードを覆う。
【0025】
実施形態によれば、ステップa)の前に、第2の導電性サブ層で各第2の回路を覆う。
【0026】
実施形態によれば、組み立てステップa)は、第1の導電性サブ層および第2の導電性サブ層の非ハイブリッド接合によって実施される。
【0027】
実施形態によれば、ステップa)の後に、各光電子デバイスbについて、第2のウェハにおいて導電層の中を誘電体層に至るまで延びる溝をエッチングするステップd)が続く。
【0028】
実施形態によれば、ステップd)の後に、絶縁材料で溝を充填するステップが続く。
【図面の簡単な説明】
【0029】
上記および他の特徴および利点は、添付図面を参照して本発明を限定するものではない実例として与えられる以下の特定の実施形態に詳細に記載されている。
【
図1A】光電子デバイスの実施形態を示す部分概略断面図である。
【
図1B】
図1Aに示されている光電子デバイスの変形例を示す部分概略断面図である。
【
図2】光電子デバイスの実施形態を示す部分概略上面図である。
【
図3】光電子デバイスの他の実施形態を示す部分概略上面図である。
【
図4】
図1Aまたは1Bに示すデバイスの製造方法の実施態様のステップを示す図である。
【
図17】
図1Aおよび1Bに示すデバイスの製造方法の別の実施態様のステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
同様の特徴は、様々な図面で同様の参照符号によって指定されている。特に、様々な実施形態の間で共通である構造的および/または機能的特徴は、同じ参照符号を有し得、同一の構造的、寸法的および材料的特性を有し得る。
【0031】
明確にするために、本明細書に記載された実施形態の理解に有用なステップ及び要素のみが図示され、詳細に説明されている。特に、光電子デバイスの発光ダイオードを制御する回路については、簡単にしか詳述されない。
【0032】
特に指定しない限り、2つの要素が接続されていると言及する場合は、導体以外の中間要素なしに直接電気的に接続されていることを意味し、2つの要素が結合されていると言及する場合は、これら2つの要素が電気的に接続されていてもよいし、1つ以上の他の要素を介して電気的に結合されていてもよいことを意味する。
【0033】
以下の開示では、特に指定しない限り、「前」、「後」、「頂部」、「底部」、「左」、「右」などの絶対位置、若しくは「の上」、「の下」、「上側」、「下側」などの相対位置を限定する用語、または「水平」、「垂直」などの方向を限定する用語に言及する場合、図に示された方向を参照する。
【0034】
「約」、「略」、「実質的に」および「程度」という表現は、特に指定されていない場合、該当する値の10%の範囲内、好ましくは5%の範囲内を表す。「約」、「略」、「実質的に」および「程度」という表現は、特に指定されていない場合、該当する値の10%の範囲内、好ましくは5%の範囲内を表す。
【0035】
図1Aは光電子デバイス11の実施形態の部分概略断面図を示し、
図1Bは
図1Aの光電子デバイス11の変形例の断面図を示している。
図2は、
図1Aの光電子デバイス11の部分概略上面図である。
【0036】
図1Aおよび
図1Bでは、デバイス11の内部要素の一部を示している。
【0037】
デバイス11は、第1の部分13と、第2の部分15とを備える。第1の部分13は、光電子回路とも呼ばれ、特に第1の部分13の下面13iに向けて放射線を放射する少なくとも1つの無機発光ダイオードLEDを備え、第1の部分13はさらに下面13iとは反対側の上面13sを備える。第2の部分15は、論理回路とも呼ばれ、発光ダイオードLEDを制御するための回路を備え、下面15i、及び下面15iとは反対側の上面15sを備え、第2の部分15の下面15iは、第1の部分13の上面13sである。
【0038】
図1Aおよび
図1Bに示す実施形態によれば、デバイス11は、光電子回路13と論理回路15との界面に、水平方向すなわち上面13sの平面において断片化された層17を備える。層17は、光電子回路13に位置する第1のサブ層173と、論理回路15に位置する第2のサブ層175との積層体を含む。以下で詳述するように、
図1Aの向きで、水平方向、すなわち上面13sの平面において、層17は2つの部分に分割されている。
【0039】
層17は、導電性材料、例えば金属材料または導電性ポリマーで作られる。層17は、チタン、アルミニウム、ニッケル、銀、銅、金、またはこれらの材料の全部若しくは一部の合金若しくは組み合わせで作られることが好ましい。
【0040】
サブ層173の上面は光電子回路13の上面13sに対応し、サブ層175の下面は論理回路15の下面15iに対応する。
【0041】
光電子回路13の発光ダイオードLEDは、
図1Aおよび
図1Bに示す実施形態によれば、例えばPN接合を特定する、少なくとも2つの反対の導電型の半導体層を備える。
【0042】
したがって、発光ダイオードLEDは、第1の導電型(例えばN型)の半導体層19と、第1の導電型とは異なる第2の導電型(例えばP型)の半導体層21とを備える。層21は、1015~1020ドーパント/cm3の範囲のドーパント濃度を有し、5nm~2μmの範囲の厚さを有してもよい。層19は、1017~1020ドーパント/cm3の範囲のドーパント濃度を有し、50nm~2μmの範囲の厚さを有してもよい。層19および層21は、例えば、III-V化合物またはII-VI化合物、例えばGaN(窒化ガリウム)で作られる。層19および層21それぞれは、単層構造または多層構造を有してもよい。
【0043】
光電子回路13の発光ダイオードLEDは、さらに、層19および層21の間に位置する活性層25を備える。活性層25は、発光ダイオードLEDの発光を引き起こす放射性結合のほとんどが発生する層である。活性層25は例えば多重量子井戸構造を有する。
【0044】
図1Aおよび
図1Bに示す実施形態によれば、層19は基板27上に載置されている。より詳細には、層19は基板27の上面を完全に覆っている。基板27は、層19を形成する材料の成長基板に対応してもよく、例えばサファイアで作られてもよい。基板27は、変形例として、転写基板、例えばシリコン成長基板を置き換えるためのガラス転写基板に対応してもよい。層25は、好ましくは、層19を覆い、層21で覆われている。層17は層21を覆っている。層21、25の側縁は、層19に関して凹部26を示してもよい。デバイス11は、さらに、導電性ビア28を備え、導電性ビア28は、層21、25を横切り、層21、25から電気的に絶縁され、層17のサブ層173を層19に電気的に結合する。他の実施形態によれば、導電性ビア28は、層21および層25の縁部に位置する。サブ層173は、例えば1.5μmを超える厚さを有する。
図1Aおよび
図1Bでは、ビア28が層19の上面で止まっていることを示している。変形例として、ビア28は、層19の厚さの一部にわたって層19に入り込んでもよい。
【0045】
光電子回路13は、さらに、層21に接触するように層21の上に配置された第1の電極23(例えば、LEDのアノード)と、ビア28および層19の接触部に対応する第2の電極24(例えば、LEDのカソード)とを備える。
【0046】
第1の電極23は、例えば、ニッケル、銀、金、アルミニウム、銅、チタンなどの金属材料、またはこれらの材料の全部若しくは一部の合金若しくは組み合わせで作られる。第1の電極23は、例えば200nm~900nmの範囲の厚さを有する。第1の電極23は、単層構造または多層構造を有してもよい。
【0047】
図1Aおよび
図1Bに示す実施形態によれば、光電子回路13はさらに誘電体層29を備える。誘電体層29は、第1の電極23の外形と、第1の電極23によって覆われていない層21の部分と、ビア28および凹部26のレベルにおける層21、25の側縁と、凹部26のレベルにおける層19と、ビア28のレベルにおける層19の一部のみとを覆うことが好ましい。誘電体層29は、電気絶縁体としてだけでなく、特に量子井戸を備えることが可能な活性層25の側縁の不動態化としても使用される。
【0048】
層29は、例えば0.1μm~1μmの範囲の厚さを有し、窒化ケイ素若しくは二酸化ケイ素などの誘電体材料、またはこれら2つの材料の組み合わせで作られる。
【0049】
図1Aおよび
図1Bに示す実施形態では、発光ダイオードは、層の積層体に対応するため、いわゆる平面構造を有する。他の具体的な実施形態によれば、光電子回路13は、例えばワイヤ形状またはピラミッド形状の、1つの発光ダイオードまたは複数の三次元発光ダイオードを備えてもよい。特に、発光ダイオードLEDは、例えばナノワイヤまたはマイクロワイヤの1つの三次元半導体素子または複数の三次元半導体素子を備えてもよく、各半導体素子は、第1の導電型であり、活性領域によって覆われており、活性領域が第2の導電型の半導体素子によって覆われている。電極23は、第2の導電型の半導体素子に接触してもよく、第1の導電型の半導体素子はビア28に接触する導電層上に載置されてもよい。
【0050】
論理回路15は、MOS回路と呼ばれる領域33を備え、領域33は、第1の部分331を備え、第1の部分331は基板を備え、該基板は、その内部およびその上に形成された絶縁ゲート電界効果トランジスタ(MOSトランジスタとも呼ばれる)を有する。基板は、半導体基板に対応してもよく、または、絶縁体上シリコン型構造(SOI)を有してもよい。MOS回路33は、さらに相互接続ネットワーク333を備え、相互接続ネットワーク333は、第1の部分331と層17との間に位置し、絶縁層の積層体を備え、その間に導電性トラックおよび導電性ビアが通るように配置されている。特に、第1の相互接続ネットワーク333は導電性パッド31および32を備える。
【0051】
論理回路15は、さらに第2の相互接続ネットワーク30を備え、第2の相互接続ネットワーク30は、MOS回路33上でMOS回路33の光電子回路13とは反対側に位置し、MOS回路33を貫通して延びることも可能である。
【0052】
パッド32は、MOS回路33と相互接続ネットワーク30とを電気的に結合するためのものである。パッド31は、それぞれ、層17を介して光電子回路13の発光ダイオードの電極に電気的に結合するためのものである。導電性パッド31、32は、チタン、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金、またはこれらの材料の全部若しくは一部の合金若しくは組み合わせで作られることが好ましい。
【0053】
デバイス11は、さらに、電気絶縁構造体39を備える。電気絶縁構造体39は、水平方向の電気絶縁、すなわち面15iに平行な平面におけるMOS回路33の2つの部分の間および層17の2つの部分の間の絶縁を確保することが可能な電気絶縁溝391を備える。任意に、電気絶縁構造体39は、MOS回路33の光電子回路13とは反対側でMOS回路33を覆い、絶縁溝391と同じ組成の絶縁層393を備える。
【0054】
絶縁層393は、相互接続ネットワーク30において、MOS回路33との界面に位置することが好ましい。層393および溝391は、多層構造または単層構造を有してもよい。層393および溝391の全部または一部は、誘電体材料で作られることが好ましい。一例として、電気絶縁溝391は、電気絶縁壁と、導電性材料または半導体材料などの充填材料で作られるコアとを備えてもよい。
図2および
図3では、例示のために、絶縁溝391を示してる。
【0055】
溝391は、
図1Aの向きで、MOS回路33の上面から、MOS回路33および層17を通って延びて、誘電体層29上に出現する。溝391は、多層構造または単層構造を有する材料で充填されてもよい。溝391は、誘電体材料で充填されることが好ましい。
【0056】
好ましくは、溝391の各側に少なくとも1つのパッド31がある。
【0057】
溝391は、
図2に示す実施形態によれば、デバイス11の少なくとも1つの側面、ここではデバイス11の2つの側面に出現する開放形状を有する。溝391は、特に、MOS回路33の側方部分、および発光ダイオードの第2の電極24に結合される導電層17の側方部分を絶縁する。一例として、
図2の向きでは、溝391は「L」字状で、デバイス11の上側およびデバイス11の右側に出現する。
【0058】
図1Aおよび
図1Bに示す実施形態によれば、相互接続ネットワーク30は、MOS回路33の光電子回路13とは反対側でMOS回路33を覆う絶縁層37の積層体を備え、積層体は、層393を含み、存在する場合、導電性素子、特に導電性トラック35および導電性ビア36が層393の内部に層を貫通して形成される。実施形態によれば、各導電性ビア36は、第1の相互接続ネットワーク333の1つのトラック、例えば1つのパッド32に接続され、したがって第1の部分331を通って延びてもよい。
【0059】
実施形態によれば、電気絶縁溝391の各側には導電性素子35、35がある。電気絶縁溝391の各側にあるこれらの素子は、例えば、
図1Bに示すように、1つの導電性トラック35によって電気的に結合されてもよい。
【0060】
図1Aおよび
図1Bに示す実施形態によれば、論理回路15はさらにコネクタ41を備え、コネクタ41のうち、少なくとも1つが第1の電極23に結合され、少なくとももう1つが層19に結合される。
【0061】
一例として、コネクタ41は、チタン、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金、スズ、スズ-銀合金、またはこれらの材料の全部若しくは一部の合金若しくは組み合わせで作られる。
【0062】
図1Aに示す実施形態によれば、コネクタ41は、絶縁溝391の両側に位置してもよい。しかし、コネクタ41の位置は電気絶縁溝391の位置に依存しない。また、コネクタ41は特に導電性ビア36と必ずしも整列しないため、コネクタ41は
図1Bに示すように絶縁溝391の同じ側に位置してもよい。導電体35は、例えば、絶縁溝391の一側に配置されたコネクタ41、および溝391の他側に配置された導電性ビア36を結合させてもよい。さらに、
図1Bに示すように、導電体35は、絶縁溝391の両側に配置された2つの導電性ビア36を電気的に結合させ、MOS回路33の第1の相互接続ネットワーク333のパッド32を電気的に結合させてもよい。導電性トラック35は、RDLとも呼ばれる再分配層の役割を果たしてもよく、すなわち、MOS回路33の他の場所にコネクタ41を電気的に結合させ、特にコネクタ41の位置決め制約を解除する、MOS回路33を覆う追加の金属層に対応する。導電性トラック35は、特に溝391の一側に位置するMOS回路33の部分に位置するコネクタ41を、溝391の他側に位置するMOS回路33の部分に電気的に結合させることができる。
【0063】
図示されない実施形態によれば、MOS回路33は絶縁溝391の片側のみにおけるトランジスタを備える。そして、MOS回路33のトランジスタを備えない部分に位置するパッド31は、MOSトランジスタによる中間接続がない状態で第2の相互接続ネットワーク30に結合される。
【0064】
図3は、
図2に示すデバイス11の変形例を上面図で示している。
【0065】
図3に示す実施形態によれば、溝391は、上面図において、閉曲線に従うため、特に、MOS回路33の中心島と、発光ダイオードの第2の電極24に結合された導電層17の中心島とを絶縁するリング形状を有する。
【0066】
【0067】
図4~
図7は、
図1Aおよび/または
図1Bに示す光電子回路13を複数備えるウェハの製造方法の実施態様の連続ステップで得られた構造体の各部分概略断面図である。
【0068】
図4は、複数のデバイス11が形成される初期構造体45を示している。
【0069】
構造体45は、
図4の向きで下から上へ、基板27と、層19と、活性層25と、層21とを備える。
【0070】
基板27は、例えば、好ましくは150mm、200nm、または300nm程度の直径を有する円形半導体ウェハに対応する。層19、25、21は、すべて、基板27の上面全体を実質的に覆うようにフルプレートで形成される。
【0071】
図5は、
図4に示す構造体45の上面に、各デバイス11について、第1の電極23を形成した結果得られた構造体47を示している。
【0072】
第1の電極23を形成する材料は、例えば、フルプレートで堆積され、各デバイス11について、第1の電極23を所望の領域のみに残すようにエッチングされる。電極23は、例えば、リフトオフ技術によって形成される。リフトオフ技術は、樹脂層を堆積させ、樹脂層にパターンを形成し、そして、構造全体、特に樹脂パターンの上に金属層を堆積させることを含む。次に、樹脂を溶剤に溶解し、樹脂パターンを覆う金属部分に沿って除去する。金属堆積は、例えば物理気相堆積(PVD)または化学気相堆積(CVD)によって行われる。
【0073】
図6は、
図5に示す構造体47の上面における絶縁層29のエッチングおよび堆積のステップの終了時に得られた構造体49を示している。
【0074】
図6に示すステップにおいて、各デバイス11について、層21および25の厚さの合計以上の、例えば、0.5μm程度の高さh1に沿って、開口部261、281を形成するように構造体47をエッチングする。このエッチングステップにおいて、層21および層25に加えて、開口部261および開口部281と対向する層19の部分をエッチングしてもよい。
図6には、2つの開口部261および1つの開口部281のみが示されている。開口部261は、デバイス11の切断操作が後続のステップで実行される場所に位置する。開口部281はビア28の場所に位置する。
【0075】
図6の断面平面において、開口部261は例えば50μm程度の幅l1を有し、開口部281は例えば10μm程度の幅l2を有する。
【0076】
絶縁層29は、層21の上面、電極23の上面、開口部261、281の側縁、および開口部261、281の底部を覆うように、開口部261、281のエッチング終了時に得られた構造体の表面に堆積することが好ましい。層29の厚さは、例えば1μm程度である。
【0077】
次に、例えば、ウェットエッチングまたはドライエッチングにより、絶縁層29をエッチングし、各デバイス11について、電極23の一部と層19の一部とを露出させる。このエッチングにより、
図6の断面平面において、層19を例えば5μm程度の幅l3にわたって開口部281で露出させることができる。
【0078】
図7は、
図6に示す構造体49の上面に導電層51を堆積させて導電性サブ層173およびビア28を形成するステップの終了時に得られた構造体50を示している。このようにして、複数の光電子回路13を備えるウェハが得られた。
【0079】
導電層51は、導電層51が絶縁層29を覆って電極23に接触し、開口部281で半導体層19に接触するように、構造体49の上面全体に堆積することが好ましい。導電層51はさらに開口部261において延びる。
【0080】
導電層51の堆積ステップの終了時に、任意で、化学機械研磨(CMP)によって構造体を平坦化する。
【0081】
図8は、構造体52を示している。構造体52は、
図8の向きで、上から下へ、基板53と、サブ層175とを備える。
【0082】
基板53は、複数のMOS回路33と、如何なる電子部品もない領域55とを備えることが好ましい。
【0083】
基板53は、例えば、電子部品がその上および内部に形成された半導体ウェハである。基板53は、100mm、200mm、または300mm程度の直径を有することが好ましい。MOS回路33は、
図8の向きで、基板53の下部を形成し、領域55は、
図8の向きで、基板53の上部である。
【0084】
サブ層175は、例えば、500nmよりも大きい厚さを有する。
【0085】
任意に、構造体52の下面、より正確には、サブ層175の下面を平坦化するために、後者を化学機械研磨CMPに供してもよい。
【0086】
図9は、
図7に示す構造体50および
図8に示す構造体52の組み立てステップの終了時に得られた構造体57を示している。
【0087】
構造体52は、構造体50の上面に移される。より正確には、構造体52のサブ層175の下面175iが、構造体50のサブ層173の上面173sに移される。構造体52を構造体50へ移すステップは、MOS回路33が開口部261と整列されるように整列するサブステップを含むことが好ましい。
【0088】
実施形態によれば、サブ層173およびサブ層175の接着は、非ハイブリッド導電性接合によって行われ、すなわち、接触するサブ層の表面は、平面で連続し、単一の材料で作られる。2つのサブ層を形成する材料は同一である。したがって、層173と層175とは、接合材料がない状態で互いに接着される。
【0089】
図10は、
図9に示す構造体57の薄肉化ステップの終了時に得られた構造体59を示している。
【0090】
図9に示す構造体57の薄肉化は、基板53の領域55を除去してMOS回路33のみを基板53に残すために、上面から行われる。
【0091】
図11は、
図10に示す構造体59に溝63を形成するステップの終了時に得られた構造体61を示している。
図11には、単一の溝63が示されている。
【0092】
溝63は、構造体61の上面からMOS回路33、サブ層175、およびサブ層173の中を延びて絶縁層29の上面を露出させることが好ましい。
【0093】
溝63は、好ましくは、連続した2つのドライエッチングまたはウェットエッチングによって形成され、1つはMOS回路33の異なる層をエッチングすることを可能にし、もう1つはサブ層173およびサブ層175をエッチングすることを可能にする。絶縁層29は、溝63の形成中にエッチングストップ層の役割を果たすことができる。
【0094】
好ましくは、デバイス11によって単一の溝63が形成され、すなわち、各開口部261は単一の溝63を囲む。各溝63は、
図1A、
図1B、および
図2に示すような絶縁溝391になるためのものである。したがって、溝63はすべて絶縁溝391と同じ形状を有する。
【0095】
溝63は、
図11の断面平面において5μm程度の幅l4を有することが好ましい。
【0096】
図12は、構造体61の上面および溝63内に絶縁構造体39を形成するステップの終了時に得られた構造体65を示している。
【0097】
絶縁層393と絶縁溝391とを備える絶縁構造体39は、2つの層67および層69の連続堆積によって形成されることが好ましい。層67は、絶縁層であり、例えば、層67がMOS回路33の上面と開口部63の側面および底面とを覆うように、
図11に示す構造体61の上面に堆積される。層67は、好ましくは、コンフォーマルであり、気相堆積技術によって堆積される。
【0098】
層69は、層67を完全に覆うように堆積されることが好ましい。たとえば、層69は溝391を充填する。層69は、絶縁層または充填材料の層、例えばポリシリコンであってもよい。
【0099】
図13は、各デバイス11について、
図12に示す構造体65の上部および内部に、絶縁層37、導電性トラック35、および導電性ビア36の積層体を形成するステップの終了時に得られた構造体71を示している。
図13は、トラック35のMOS回路33の1つまたは複数のメタライゼーションへの電子接続を非常に概略的に示しており、
図13ではパッド32およびビア36によって図式化されている。
図14は、構造体71の部分73の拡大図である。
【0100】
実施形態によれば、パッド32は、MOS回路33のメタライゼーションのレベルのいずれかのトラック、好ましくは第1のレベルのトラックに対応する。トラック32に到達するために、各ビア36は、例えば、層37およびMOS回路33の第1の部分331を横切る。
【0101】
ビア36の形成は、MOS回路33の部分331を3μm~5μmの範囲の厚さにわたってエッチングすることを可能にするエッチングステップを含むことが好ましい。ビア36は、それぞれ6μmを超える幅l5を有することが好ましい。エッチングステップの終了時に、例えば二酸化ケイ素の絶縁層81の堆積は、例えばプラズマ強化化学気相堆積技術(PECVD)によって行われる。層81は0.5μm程度の厚さを有することが好ましい。層81の堆積ステップの終了時に、後者は、MOS回路33に形成された開口部の底部におけるパッド32(または、MOS回路33が絶縁溝391の一側にトランジスタを備えない場合にはパッド31)の上面の一部を露出させるようにエッチングされる。層81のエッチングは、3μmを超える長さl6に沿ってパッド32を露出させることを可能にする。層81のエッチングステップの後に、例えば、アルミニウム、タングステン、銅、または、これら2つの材料の組み合わせ若しくは合金で作られる金属層83が堆積される。層83は、物理気相堆積技術によって堆積されることが好ましい。したがって、層83は層81を覆い、パッド32に接触する。層83は、1μm程度の厚さを有することが好ましい。次に、
図13に示すように、ビア36を形成し、任意に導電性トラック35を形成するためだけに層83をエッチングして残す。
【0102】
図15は、
図13に示す構造体71の上面にコネクタ41を形成するステップの終了時に得られた構造体85を示している。
【0103】
コネクタ41はトラック35に接触して形成されている。好ましくは、各デバイスについて、少なくとも1つのコネクタ41が電極23に結合され、少なくとも1つのコネクタ41が層19に結合される。
【0104】
図16は、
図15に示す構造体85の切断ステップの終了時に得られた複数のデバイス11を示している。
【0105】
図15に示す構造体85は、例えば40μm程度の厚さを有する刃物によって、溝87を形成するように鋸引きされる。
【0106】
溝87は、貫通しており、構造体85をユニットデバイス11に切断することができる。例えば、溝87は、開口部261において、論理回路15および光電子回路13の中を延びる。構造体85の鋸引きステップの前に、基板27を300μm程度の厚さにわたって薄肉化するステップを行ってもよい。
【0107】
図17および
図18は、
図1Aに示す光電子デバイス11の変形例を製造する方法の他の実施態様のステップで得られた構造体の部分概略断面図である。
【0108】
より詳細には、
図17は、
図11に示す構造体61において溝91を形成するステップの終了時に得られた構造体89を示している。溝91は、溝63と同時に形成されてもよい。
【0109】
溝91は、構造体89の上面から構造体89の中に延びることが好ましい。溝91は、MOS回路33、サブ層175、およびサブ層173を通って延び、開口部261で層29を露出させることが好ましい。溝91は、上面図では、開口部261の寸法および形状と同じ寸法および形状を有することが好ましい。言い換えれば、このステップにおいて、層29の下にある層が開口部261に沿って垂直に除去される。
【0110】
図18は、絶縁層95の堆積ステップ、および構造体93の上面に導電領域97を形成するステップの終了時に得られた構造体93を示している。
【0111】
絶縁層95は、好ましくは二酸化ケイ素層である。絶縁層95は、1μm程度の厚さにわたってPECVDによって堆積されることが好ましい。そして、絶縁層95に開口部99をエッチングする。構造体93は、溝63の両側に少なくとも1つの開口部99を備えることが好ましい。例えば、開口部99はそれぞれ3μmを超える幅l7を有する。
【0112】
金属領域97は、アルミニウム、銅、またはこれら2つの材料の組み合わせ若しくは合金で作られることが好ましい。金属領域97は、単層構造または多層構造を有してもよい。領域97は、開口部99において延びるように形成されることが好ましい。領域97は、好ましくは、10μmを超える幅l8にわたって形成される。
【0113】
領域97は、好ましくは、例えば、
図13に参照して前述した方法に類似する方法で、同様にMOS回路33の金属トラックに接続される。
【0114】
このステップの終了時に、
図15に示したコネクタ41と同様のコネクタ(
図18には示されない)が、領域97の内部に形成され、領域97に接触する。
【0115】
上記の実施形態および実施態様の利点は、論理回路15および光電子回路13を比較的低温(すなわち250°C未満)で接合でき、光電子回路を形成する材料の損傷のリスクを制限することができることである。
【0116】
上記の実施形態および実施態様の他の利点は、例えば接触パッドに基づくハイブリッド接合と比較して、論理回路15と光電子回路13との接合の信頼性を高めることができることである。
【0117】
また、上記の実施形態および実施態様のさらに他の利点は、ハイブリッド接合よりも軽い位置決め精度の制約で、発光ダイオードの基板と制御回路の基板とを組み立てることができることである。
【0118】
上記の実施形態および実施態様のさらに他の利点は、文献US10468452と比較して、回路15および回路13の間の電気的接続に制約がないことである。
【0119】
上記の実施形態および実施態様のさらに他の利点は、同じ成長面上に形成されたLEDの有用な表面積を最大化させることができることである。
【0120】
上記の実施形態および実施態様のさらに他の利点は、絶縁溝391が基板27に至るまで延びていないことを考えると、基板27の損傷のリスクを制限できることである。
【0121】
上記の実施形態および実施態様の利点は、マイクロエレクトロニクスの通常の部品生産ラインと互換性があることである。
【0122】
様々な実施形態および変形例が説明されている。当業者であれば、これらの様々な実施形態および変形例の特定の特徴を組み合わせることができ、他の変形例も想到されることを理解するであろう。特に、前述した実施形態では、サブ層173とサブ層175との分子結合を行うことができ、サブ層173の面13sの平坦性はサブ層173の堆積後に実行される任意的な平坦化ステップによって得られ、サブ層175の面15iの平坦性はサブ層175の堆積後に実行される任意的な平坦化ステップによって得られる。変形例として、サブ層173の面13sの平坦性は以下の通りに得られてもよい。すなわち、サブ層173が形成される前に、その下の構造上に電気絶縁平坦化層、例えば酸化物を堆積させ、この絶縁平坦化層を横切るビアを形成し、そして、平坦化層上にサブ層173を堆積させ、ビアに接触し、これにより、サブ層173は所望の平坦特性を直接有する。絶縁平坦化層の形成は、少なくとも1つの絶縁層の堆積に続いて、例えばCMPによる平坦化のステップを含んでもよい。同様に、サブ層175の面15iの平坦性は以下の通りに得られてもよい。すなわち、サブ層175が形成される前に、電気絶縁平坦化層、例えば酸化物をその下の構造体上に堆積させ、この絶縁平坦化層を横切るビアを形成し、その後平坦化層上にサブ層175を堆積させ、ビアに接触し、これにより、サブ層175は所望の平坦性特性を直接有する。
【0123】
最後に、上記の実施形態および変形例の実用的実現は、本明細書で提供した機能表示に基づいて、当業者の能力の範囲内である。
【0124】
本特許出願は、参照により本明細書に組み込まれる仏国特許出願第20/10001号明細書の優先権を主張している。
【国際調査報告】