(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-16
(54)【発明の名称】基地局のスリープ及びウェイクアップに用いられる電子機器、方法、及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 52/02 20090101AFI20231006BHJP
H04W 88/08 20090101ALI20231006BHJP
H04W 24/02 20090101ALI20231006BHJP
H04W 36/16 20090101ALI20231006BHJP
【FI】
H04W52/02
H04W88/08
H04W24/02
H04W36/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519783
(86)(22)【出願日】2021-09-27
(85)【翻訳文提出日】2023-05-10
(86)【国際出願番号】 CN2021120864
(87)【国際公開番号】W WO2022068759
(87)【国際公開日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】202011052695.X
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】許曉東
(72)【発明者】
【氏名】張書蒙
(72)【発明者】
【氏名】黄▲ヂー▼▲ハン▼
(72)【発明者】
【氏名】▲イェン▼詩穎
(72)【発明者】
【氏名】田▲ルー▼
(72)【発明者】
【氏名】李▲クン▼
(72)【発明者】
【氏名】李浩進
(72)【発明者】
【氏名】崔▲タオ▼
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067DD27
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE06
5K067EE10
(57)【要約】
本開示内容は、基地局のスリープ及びウェイクアップに用いられる電子機器、方法、及び記憶媒体に関する。第1の基地局に用いられる方法であって、第1の基地局の第1の指標を検出することと、検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第2の基地局に送信することと、第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第2の基地局から受信することとを含む方法を説明した。方法において、第1の基地局は集積化アクセス及びバックホール(IAB)基地局を含んでもよく、且つ、第2の基地局はIABドナー(IAB donor)基地局を含んでもよい。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基地局に用いられる電子機器であって、前記電子機器は、処理回路を含み、前記処理回路は、
第1の基地局の第1の指標を検出し、
検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第2の基地局に送信し、
第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第2の基地局から受信するように配置される、電子機器。
【請求項2】
第2の情報は、第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局のリストをさらに含む、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記処理回路は、さらに、
第2の情報を受信し、且つ、第2の情報が第1の基地局がスリープすることを許可することを示すことに応じて、第1の基地局がサービスしている端末機器及び/又は子基地局へ、第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局に接続させることを通知するように配置される、請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項4】
第2の情報は、少なくとも第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局の動作負荷状態に基づくものである、請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記処理回路は、さらに、
検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第2の閾値を上回ることを示すことに応じて、第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局をウェイクアップさせることを要求することを示す情報を含む第3の情報を第2の基地局に送信し、
第3の情報に対する、ウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接基地局を示す第4の情報を第2の基地局から受信するように配置される、請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記処理回路は、さらに、
第4の情報を受信したことに応じて、1つ又は複数の端末機器及び/又は子基地局が少なくとも1つの隣接基地局に接続するように、第1の基地局がサービスしている1つ又は複数の端末機器及び/又は子基地局に、ウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接基地局の情報を送信するように配置される、請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
第2の情報は、少なくとも第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局の動作負荷が第3の閾値未満であることに基づくものであり、第2の情報が第1の基地局がスリープすることを許可することを示し、及び/又は、
第4の情報は、少なくとも第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局のスリープ状態に基づくものである、請求項5に記載の電子機器。
【請求項8】
第1の指標は、第1の基地局のトラフィック及び/又は第1の基地局の電力消費を含む、請求項1に記載の電子機器。
【請求項9】
第1の基地局は集積化アクセス及びバックホール(IAB)基地局を含み、且つ、第2の基地局はIABドナー(IAB donor)基地局を含む、請求項1に記載の電子機器。
【請求項10】
第2の基地局に用いられる電子機器であって、前記電子機器は、処理回路を含み、前記処理回路は、
検出された第1の基地局の第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて第1の基地局が送信した、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第1の基地局から受信し、
第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第1の基地局に送信するように配置される、電子機器。
【請求項11】
第2の情報は、第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局のリストをさらに含む、請求項10に記載の電子機器。
【請求項12】
第2の情報は、少なくとも第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局の動作負荷状態に基づくものである、請求項10又は11に記載の電子機器。
【請求項13】
前記処理回路は、さらに、
検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第2の閾値を上回ることを示すことに応じて第1の基地局が送信された、第1の基地局が第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局をウェイクアップさせることを要求することを示す情報を含む第3の情報を、第1の基地局から受信し、
第3の情報に対する、ウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接基地局を示す第4の情報を第1の基地局に送信するように配置される、請求項10に記載の電子機器。
【請求項14】
第2の情報は、少なくとも第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局の動作負荷が第3の閾値未満であることに基づくものであり、第2の情報が第1の基地局がスリープすることを許可することを示し、及び/又は、
第4の情報は、少なくとも第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局のスリープ状態に基づくものである、請求項13に記載の電子機器。
【請求項15】
第1の指標は、第1の基地局のトラフィック及び/又は第1の基地局の電力消費を含む、請求項10に記載の電子機器。
【請求項16】
第1の基地局は集積化アクセス及びバックホール(IAB)基地局を含み、且つ、第2の基地局はIABドナー(IAB donor)基地局を含む、請求項10に記載の電子機器。
【請求項17】
第1の基地局に用いられる方法であって、前記方法は、
第1の基地局の第1の指標を検出することと、
検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第2の基地局に送信することと、
第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第2の基地局から受信することとを含む、方法。
【請求項18】
第2の基地局に用いられる方法であって、前記方法は、
検出された第1の基地局の第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて第1の基地局が送信した、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第1の基地局から受信することと、
第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第1の基地局に送信することとを含む、方法。
【請求項19】
電子機器の1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、当該電子機器に請求項17又は18に記載の方法を実行させる1つ又は複数の命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
請求項17又は18に記載の方法を実行するためのユニットを含む、無線通信に用いられる装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には、基地局の省エネに用いられるシステム及び方法に関し、具体的には、基地局のスリープ及びウェイクアップに用いられる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信技術の発展に伴い、無線通信に参加するユーザが増えている。また、ユーザは絶えず無線通信によって実現できる新たなサービス機能を探索し、発見する。よって、ユーザのサービス需要量が高成長している。そのため、無線通信ネットワークに基地局を大規模に配備することにより、より多くのユーザのために、より高速の無線伝送サービスを提供することができる。
【0003】
しかし、同時に動作する通信機器が多過ぎると、大量のエネルギー消費を引き起こし、過大なエネルギー供給負担をもたらして、環境に大きな悪影響を及ぼす。例えば、ネットワークにおけるトラフィック負荷が低い場合、大量の通信機器が平常どおりに動作すれば、大量の不要な電力損失を引き起こし、周囲の通信機器に干渉を与える恐れがある。従って、ネットワークにおけるトラフィック負荷が軽い場合、及び/又は動作負荷が軽い通信機器が1つ又は複数存在する場合、相応な通信機器を適切にスリープ状態に入らせることが有効な省エネ方法となる。それに応じて、無線通信システムにおけるトラフィック負荷が重い場合、及び/又は動作負荷が重い通信機器が1つ又は複数存在する場合、スリープ状態にある通信機器を適切にウェイクアップ状態に入らせることができる。
【0004】
基地局のエネルギー消費は端末機器のエネルギー消費よりもはるかに大きいので、基地局のスリープ及びウェイクアップは、システム全体のエネルギー消費を著しく節約することができる。無線通信システムにおいて、システム全体のエネルギー損失を抑えるために、システムにおける一部の基地局をスリープ/ウェイクアップさせるか否かを考慮する必要がある。このようなシーンにおいて、基地局がサービスしている通信機器(例えば、端末機器、子基地局)の安定した無線通信性能を維持することは非常に重要である。従って、省エネ効率をさらに向上させ、通信遮断を低減できるシステム及び方法が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、基地局に対する高効率なスリープ及びウェイクアップのメカニズムを提案し、無線通信システム全体のエネルギー消費を低減し、基地局の同士間、及び基地局と端末機器との間の通信品質を向上させることができる。
【0006】
本開示の第1の態様によれば、第1の基地局に用いられる電子機器であって、処理回路を含み、前記処理回路は、第1の基地局の第1の指標を検出し、検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第2の基地局に送信し、第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第2の基地局から受信するように配置される、電子機器を提供する。
【0007】
それに対応して、本開示の第1の態様によれば、第1の基地局に用いられる方法であって、第1の基地局の第1の指標を検出することと、検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第2の基地局に送信することと、第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第2の基地局から受信することとを含む、方法をさらに提供する。
【0008】
本開示の第2の態様によれば、第2の基地局に用いられる電子機器であって、処理回路を含み、前記処理回路は、第1の基地局の第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことが検出されたことに応じて第1の基地局が送信した、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第1の基地局から受信し、第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第1の基地局に送信するように配置される、電子機器を提供する。
【0009】
それに対応して、本開示の第2の態様によれば、第2の基地局に用いられる方法であって、第1の基地局の第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことが検出されたことに応じて第1の基地局が送信した、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第1の基地局から受信することと、第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第1の基地局に送信することとを含む、方法をさらに提供する。
【0010】
本開示の第3の態様によれば、電子機器の1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記電子機器に本開示の各種の実施例による方法を実行させる1つ又は複数の命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0011】
本開示の第4の態様によれば、本開示の各種の実施例による方法を実行する部品又はユニットを含む、無線通信に用いられる装置を提供する。
【0012】
上記概要は、本明細書に記載された主題の様々な態様の基本的な理解を提供するように、いくつかの例示的な実施例を要約するために提供される。従って、上記の特徴は単に例だけであり、決して本明細書に記載される主題の範囲又は精神を限定するものとして解釈されるべきではない。本明細書に記載される主題の他の特徴、態様、及び利点は、以下の図面と併せて説明する発明を実施するための形態から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示の内容に対するより良い理解は、図面と併せて実施例の以下の具体的な説明を考慮することによって得ることができる。なお、全ての図面において、同一又は類似する部品を同一又は類似する符号で示している。各図面は、以下の具体的な説明と共に本明細書に含まれ、明細書の一部を形成して、本開示の実施例を例示的に説明し、本開示の原理及び利点を説明することを意図している。ただし、
【0014】
【
図1】
図1は、本開示の実施例による無線通信システムの例示的なシーン図を示す。
【
図2】
図2は、本開示の実施例による第1の基地局に用いられる例示的な電子機器を示す。
【
図3】
図3は、本開示の実施例による第2の基地局に用いられる例示的な電子機器を示す。
【
図4】
図4は、本開示の実施例による基地局のスリープに用いられる例の概略図を示す。
【
図5A】
図5Aは、本開示の実施例による基地局のスリープに用いられる第1例の通信のシーケンス図を示す。
【
図5B】
図5Bは、本開示の実施例による基地局のスリープに用いられる第2例の通信のシーケンス図を示す。
【
図6】
図6は、本開示の実施例による基地局のウェイクアップに用いられる例の概略図を示す。
【
図7A】
図7Aは、本開示の実施例による基地局のウェイクアップに用いられる第1例の通信のシーケンス図を示す。
【
図7B】
図7Bは、本開示の実施例による基地局のウェイクアップに用いられる第2例の通信のシーケンス図を示す。
【
図8】
図8は、本開示の実施例による基地局のスリープ及びウェイクアップに用いられる伝送フレームの例の概略図を示す。
【
図9】
図9は、本開示の実施例による第1の基地局に用いられる例示的な方法のフローチャートを示す。
【
図10】
図10は、本開示の実施例による第2の基地局に用いられる例示的な方法のフローチャートを示す。
【
図11】
図11は、本開示の実施例において採用可能な情報処理機器であるパソコンの例示的な構成を示すブロック図である。
【
図12】
図12は、本開示の技術を応用可能な基地局の例示的な配置の第1例を示すブロック図である。
【
図13】
図13は、本開示の技術を応用可能な基地局の例示的な配置の第2例を示すブロック図である。
【
図14】
図14は、本開示の技術を応用可能なスマートフォンの例示的な配置の例を示すブロック図である。
【
図15】
図15は、本開示の技術を応用可能なカーナビゲーション装置の例示的な配置の例を示すブロック図である。
【0015】
本開示内容に説明された実施例は、各種の変更及び代替形態を受け入れることができるが、その具体的な実施例は、添付図面に例として示され、且つ、本明細書で詳細に説明される。しかしながら、理解すべきことは、添付図面及びそれに対する詳細な説明は、実施例を本開示の特定の形態に限定するものではなく、逆に、特許請求の範囲の精神及び範囲内に入る全ての変更、等同物、及び代替形態を含む。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本開示による機器及び方法に関する様々な態様における代表的な応用を説明する。これらの例は、単に、コンテキストを追加し、実施例の理解を助けるために説明されているものである。従って、以下に説明する実施例が、特定の詳細の一部又は全部がなくても実施できることは、当業者にとっては明らかである。他の場合、説明された実施例を不必要に曖昧にすることを避けるように、周知のプロセスステップは詳細に説明されない。他の用途も可能であり、本開示の技術案は、これらの例に限定されない。
【0017】
図1は、本開示の実施例による無線通信システムの例示的なシーン図を示す。理解すべきことは、
図1は、無線通信システムに関する複数のタイプ及び可能な配置のうちの一種のみを示している。本開示の特徴は、必要に応じて、様々なシステムのうちのいずれかにおいて実現され得る。
【0018】
図1に示すように、無線通信システム100は、基地局101-a~101-c(説明の便宜上、本明細書では基地局101-a~101-cのうちのいずれかの基地局を基地局101又は第1の基地局と呼ぶ場合もある)と、基地局102(本明細書では第2の基地局と呼ぶ場合もある)と、1つ又は複数の端末103-a~103-d(説明の便宜上、本明細書では端末機器103-a~103-dのうちのいずれかの端末機器を端末機器103と呼ぶ場合もある)とを含む。基地局102は、基地局101-a~101-cを管理し制御するように配置されてもよい。いくつかの実施例では、基地局101-a~101-cのうちの一部又は全部は、モビリティを有してもよい。基地局と基地局との間(例えば、基地局101と基地局102との間、及び基地局101-bと基地局101-cとの間)は、バックホールリンクを介して通信を行うように配置されてもよい。基地局(例えば、101、102)と端末機器103は、アクセスリンクを介して通信を行うように配置されてもよい。基地局102は、有線媒体(例えば、ケーブル)を介してネットワーク(例えば、セルラサービスプロバイダのコアネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)のような電気通信ネットワーク、及び/又はインターネット(図示せず))と通信を行うように配置されてもよい。従って、基地局(例えば、101、102)は、端末機器(例えば、103-a~103-c)同士間、及び/又は端末機器(例えば、103-a~103-c)とネットワークとの間の通信に寄与することができる。
【0019】
理解すべきことは、本明細書における基地局という用語は、その通常の意味の全幅を持っており、且つ、通信を行うように少なくとも無線通信システム又は無線システムの一部である無線通信局を含む。基地局の例として、GSM(登録商標)システムにおける基地局送受信機(BTS)と基地局コントローラ(BSC)のうちの少なくとも一方、WCDMA(登録商標)システムにおける無線ネットワークコントローラ(RNC)とNode Bのうちの少なくとも一方、LTE及びLTE-AdvancedシステムにおけるeNB、WLAN、WiMAXシステムにおけるアクセスポイント(AP)、及び将来開発される又は現在開発されている通信システムにおける対応するネットワークノード(例えば、5Gニュー無線(New Radio、NR)システムにおけるgNB、eLTE eNBなど)を含むが、それらに限定されない。本明細書の基地局の機能の一部は、D2D、M2M及びV2Vという通信シーンで通信を制御する機能を有するエンティティとして実現されてもよく、又はコグニティブ無線通信シーンでスペクトルコーディネータの機能としてのエンティティとして実現されてもよい。
【0020】
理解すべきことは、基地局(例えば、101、102)は、一種又は複数の種類の無線通信技術に従って動作し、特定の地理的領域において端末機器(例えば、103)及び類似機器に連続的又はほぼ連続的な無線信号のカバレッジを提供することができる。基地局のカバレッジ領域は、一般的にはセルと呼ばれる。異なる基地局のセルは、異なる広さを有してもよい。
【0021】
理解すべきことは、例として、ニュー無線(NR)通信システムにおいて、基地局101(第1の基地局)は、モバイルアクセス及びバックホール(Integrated Access and Backhaul、IAB)基地局を含んでもよく、基地局102(第2の基地局)は、IABドナー(IAB donor)基地局を含んでもよい。
【0022】
本明細書では、端末機器という用語は、その通常の意味の全幅を持っている。例えば、端末機器は、モバイルステーション(Mobile Station、MS)、ユーザ機器(User Equipment、UE)などであってもよい。端末機器は、例えば、携帯電話、ハンドヘルド式機器、メディアプレーヤ、コンピュータ、ラップトップ型コンピュータ又はタブレットコンピュータのような機器、又はほぼ任意のタイプの無線機器として実現されてもよい。ある場合に、端末機器は、複数の種類の無線通信技術を使用して通信を行うことができる。例えば、端末機器は、GSM、UMTS、CDMA2000、WiMAX、LTE、LTE-A、WLAN、NR、ブルートゥース(登録商標)などのうちの2つ又はそれ以上を用いて通信を行うように配置されてもよい。ある場合に、端末機器は、一種の無線通信技術のみを使用して通信を行うように配置されてもよい。
【0023】
いくつかの実施例において、基地局102によって基地局101のスリープ及びウェイクアップを能動的に決定し開始するが、これは、広範囲の検出及び分析を要するので、効率を低くする。また、上述したように、基地局101はモビリティを有する可能性があり、長い基地局状態遷移時間を要するので、ユーザサービス品質を低下させる。従って、基地局のスリープ及びウェイクアップに用いられる高効率な省エネ方法を要する。そのため、本開示は、以下のような、高効率な省エネを実現しつつ、安定した良好な通信品質を維持できるように第1の基地局及び第2の基地局に用いられる電子機器を提案する。
【0024】
図2は、本開示の実施例による第1の基地局101に用いられる例示的な電子機器を示す。
図2に示す電子機器200は、本開示による各実施例を実現するための各種のユニットを含んでもよい。この例では、電子機器200は、検出ユニット202、管理ユニット204、及び通信ユニット206を含む。一実施形態では、電子機器200は、第1の基地局101自体又はその一部として、若しくは、第1の基地局101に関連する機器又は機器の一部として実現される。以下で、第1の基地局と併せて説明される各種の動作は、電子機器200のユニット202、204、206、又は他の可能なユニットによって実現されてもよい。
【0025】
実施例において、電子機器200の検出ユニット202は、第1の基地局の第1の指標を検出するように配置されてもよい。管理ユニット204は、検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すか否かを判断するように配置されてもよい。通信ユニット206は、検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第2の基地局に送信するように配置されてもよい。また、通信ユニット306は、さらに、第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第2の基地局から受信するように配置されてもよい。
【0026】
図3は、本開示の実施例によるシステム100における第2の基地局102に用いられる例示的な電子機器300を示す。
図3に示す電子機器300は、本開示による各実施例を実現するための各種のユニットを含んでもよい。この例では、電子機器300は、通信ユニット302と管理ユニット304を含む。一実施形態では、電子機器300は、第2の基地局102自体又はその一部として実現され、若しくは、端末機器102を制御する、又は他の方式で第2の基地局102に関連する機器又は機器の一部として実現される。以下、第2の基地局と併せて説明される各種の動作は、電子機器300のユニット302、304、又は他の可能なユニットによって実現されてもよい。
【0027】
実施例において、電子機器300の通信ユニット302は、第1の情報を第1の基地局から受信するように配置されてもよく、第1の情報が、第1の基地局の第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことが検出されたことに応じて第1の基地局が送信したものであり、且つ、第1の情報が第1の基地局がスリープを要求することを示す。管理ユニット304は、第1の情報に基づいて、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を決定してもよい。また、通信ユニット302は、さらに、第1の情報に対する第2の情報を第1の基地局に送信するように配置されてもよい。
【0028】
いくつかの実施例において、電子機器200と300は、チップレベルで実現されてもよく、又は、他の外部構成要素(例えば、無線リンク、アンテナなど)を含むことにより機器レベルで実現されてもよい。例えば、各電子機器は、一体の機器として通信機器として動作してもよい。
【0029】
注意すべきことは、上記各ユニットは、それらが実現した具体的な機能に基づいて区分したロジックモジュールだけであり、具体的な実現形態を制限しておらず、例えば、ソフトウェア、ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせの方式で実現されることができる。実際に実現する時、上記各ユニットは、独立した物理エンティティとして実現されることができ、又はシングルのエンティティ(例えば、プロセッサ(CPU又はDSPなど)、集積回路など)によって実現されることもできる。ここで、処理回路は、コンピューティングシステムにおいて機能を実行するデジタル回路システム、アナログ回路システム、又は混合信号(アナログとデジタルの組み合わせ)回路システムの各種の実現を指してもよい。処理回路は、例えば、集積回路(IC)、特定用途向け集積回路(ASIC)のような回路、シングルプロセッサのコア部又は回路、プロセッサコア全体、シングルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)のようなプログラマブルハードウェアデバイス、及び/又は複数のプロセッサを含むシステムを含んでもよい。
【0030】
(スリープ状態とウェイクアップ状態)
本開示による基地局は、スリープ状態とウェイクアップ状態を含んでもよい。ウェイクアップ状態では、基地局は正常に動作しており、エネルギー消費が大きい。逆に、スリープ状態では、基地局のエネルギー消費が小さい。
【0031】
理解すべきことは、本開示におけるスリープ状態は、深いスリープ状態(アイドル(IDLE)状態とも呼ばれる)を含んでもよいし、浅いスリープ状態(非アクティブ化(INACTIVE)状態とも呼ばれる)を含んでもよい。深いスリープ状態よりも、浅いスリープ状態の方が、電力消費が若干大きい。しかし、浅いスリープ状態からウェイクアップ状態への遷移は、少ないシグナリング及び低い遅延のみを要するので、より速い状態遷移を実現することができる。また、基地局のモバイルシーンでは、浅いスリープ状態は、ウェイクアップ時間を短縮し、電力消費を低減することができる。
【0032】
(基地局のスリープ)
図4は、本開示の実施例による基地局のスリープに用いられる例の概略図を示す。より具体的には、
図4に示すシステム400Aは基地局がスリープする前の例を示し、システム400Bは基地局がスリープした後の例を示す。
【0033】
図4に示すように、基地局102は、複数の基地局101-a~101-fを管理して制御し、システムには基地局101に接続された複数の端末機器103-a~103-dが存在する。システム400Aを例にして、無線通信システムには、簡単配備と複雑配備という2つの配備構成が存在してもよい。簡単配備においては、単階層の基地局101のみが含まれる。例えば、基地局102は基地局101-aに接続され、基地局101-aはさらに端末機器103-aに接続される。複雑配備においては、多階層の基地局101が含まれてもよい。例えば、基地局102は、基地局101-bに接続され、基地局101-bはさらに基地局101-cに接続され、基地局101-cはさらに基地局101-dに接続される。複雑配備では、基地局102に近い基地局は、上流基地局と呼ばれてもよい(親基地局とも呼ばれる)。逆に、基地局102から遠い基地局は、下流基地局と呼ばれてもよい(子基地局とも呼ばれる)。例えば、基地局101-bは基地局101-cの上流基地局であり、基地局101-dは基地局101-cの下流基地局である。理解すべきことは、
図4には、ネットワーク配備の例のみが示され、実践において、より多くの又はより少ない階層の基地局を有してもよい。
【0034】
本開示の実施例によれば、基地局101は、その動作負荷が特定の閾値(本明細書では第1の閾値とも呼ばれる)未満であることを検出した後、基地局101がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を基地局102に送信してもよい。基地局102は、基地局101がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を基地局101に送信してもよい。基地局101は、第2の情報を受信し、且つ、第2の情報が自局がスリープすることを許可することを示す場合に、サービスしている端末機器及び/又は下流基地局へ、1つ又は複数の隣接基地局に接続させることを通知してもよい。
【0035】
一実施例では、システム400Aにおける基地局101-aは、自局の動作負荷が第1の閾値未満であることを検出し、基地局102にスリープを要求する情報を含む第1の情報を送信する。基地局102からの、基地局101-aがスリープすることを許可することを示す第2の情報を受信した場合、基地局101-aは、サービスしている端末機器103-aへ、他の隣接基地局に接続させることを通知してもよい。それに応じて、システム400Bにおいて、端末機器103-aは基地局101-aの隣接基地局101-cに接続し、且つ、基地局101-aはスリープ状態に入る。別の実施例では、システム400Aにおける基地局101-cは、自局の動作負荷が第1の閾値未満であることを検出し、基地局102にスリープを要求する情報を含む第1の情報を送信する。基地局101-cは、上流基地局101-bを有するので、第1の情報は、基地局101-cから基地局101-bを介して基地局102に送信される。(基地局101-bを介して)基地局102からの、基地局101-cがスリープすることを許可することを示す第2の情報を受信した場合、基地局101-cは、その下流基地局101-dへ、他の隣接基地局に接続させることを通知してもよい。それに応じて、システム400Bにおいて、基地局101-dは、基地局101-cの隣接基地局101-fに接続し、且つ、基地局101-cはスリープ状態に入る。
【0036】
理解すべきことは、システム400Bは、基地局がスリープする例のみを示している。基地局101がスリープ状態に入った後、それがサービスしている複数の端末機器及び/又は下流基地局は、それぞれ、複数の異なる隣接基地局に接続してもよい。
【0037】
また理解すべきことは、隣接基地局に接続することは、隣接基地局にアクセスする場合と、隣接基地局にハンドオーバーする場合とを含む。一実施例では、基地局101がスリープする前に端末機器103と行っている通信がある場合、基地局101は、端末機器103を他の隣接基地局にハンドオーバーさせてもよい。別の実施例では、基地局101がスリープする前に端末機器103と行っている通信がない場合、基地局101は、端末機器103へ、隣接基地局にアクセスさせることを通知してもよい。類似に、上記端末機器103の接続動作は、基地局101の下流基地局にも適用される。
【0038】
また理解すべきことは、本明細書における閾値(例えば、第1の閾値、及び後述する第2の閾値、第3の閾値、第4の閾値)は、予め定義された値であってもよいし、事前経験から機械学習などの技術と併せて、トレーニング及び演算することで得られた値であってもよい。さらに理解すべきことは、これらの閾値は、定期的に更新されてもよい。
【0039】
以下、本開示による基地局のスリープに用いられる方法について、2つの具体例を挙げて詳細に説明する。
【0040】
(基地局のスリープの第1例)
図5Aは、本開示の実施例による基地局のスリープに用いられる第1例の通信のシーケンス図を示す。第1の例が対象とするシーンは、上記無線通信システムの簡単配備における基地局101や、複雑配備における基地局102に最も近い基地局101とを含む(即ち、基地局101と基地局102とが直接接続される)。説明の便宜上、第1例において、基地局101はIAB基地局であり、基地局102はIAB donor基地局である。
【0041】
まず、動作1において、IAB基地局は、自局の第1の指標を検出する。ここで、第1の指標は、IAB基地局のトラフィック及び/又はIAB基地局の電力消費を含むが、それらに限定されない。つまり、第1の指標は、IAB基地局の動作負荷の大きさを反映することができる。一例として、IAB基地局の動作負荷は、IAB基地局の第1の指標の関数であってもよい。通常、第1の指標の値が大きいほど、IAB基地局の動作負荷が重い。第1の指標の値が小さいほど、IAB基地局の動作負荷が軽い。検出された第1の指標がIAB基地局の動作負荷が第1の閾値未満である(即ち、IAB基地局のトラフィックが小さく、及び/又は電力消費が低い)ことを示すことに応じて、動作2において、IAB基地局は、IAB基地局がスリープを要求することを示す情報(本明細書において、情報をスリープ要求情報と略称することもある)を含む第1の情報を、IAB donor基地局に送信する。付加的に、IAB donor基地局による記憶及びさらなる分析のために、第1の情報はIAB基地局の第1の指標又は動作負荷の値を含んでもよい。
【0042】
IAB donor基地局は、第1の情報に基づいて第2の情報を決定し、動作3において、第2の情報をIAB基地局に送信してもよい。ここで、第2の情報は、IAB基地局がスリープすることを許可することを示してもよい。一例として、第2の情報は、第1の情報(IAB基地局がスリープを要求することを示す)に対する確認(Acknowledgement、ACK)応答を含んでもよい。第2の情報は、少なくともIAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局の動作負荷状態に基づいて決定される。例えば、少なくともIAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局の動作負荷が第3の閾値未満である(即ち、1つ又は複数の隣接IAB基地局のトラフィックが小さく、及び/又は電力消費が低い)ことに基づいて、第2の情報がACK応答(即ち、IAB基地局がスリープすることを許可することを示す)を含ませる。つまり、IAB donor基地局は、IAB基地局の隣接IAB基地局のうち、IAB基地局がサービスしている通信機器(
図5Aでは、下流機器と呼ばれる。下流機器は、IAB基地局がサービスしている端末機器と下流IAB基地局を含むが、それらに限定されない)を引き継ぐ能力を有する隣接IAB基地局が存在すると判定した場合、IAB基地局がスリープ状態に入ることを許可すると決定する。
【0043】
理解すべきことは、IAB donor基地局は、自局が位置する無線通信システムにおける各IAB基地局の動作負荷状態を含む情報テーブルを記憶し、又はアクセスすることができる。この情報テーブルは、各IAB基地局が定期的にIAB donor基地局に報告したものであってもよいし、IAB donor基地局が定期的に検出して得たものであってもよい。
【0044】
付加的に、IAB donor基地局は、各IAB基地局の動作負荷状態を取得することができるので、第2の情報は、IAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局のリストをさらに含んでもよい。一例として、リストには、動作負荷が第3の閾値未満である1つ又は複数の隣接IAB基地局の識別子が含まれてもよく、動作負荷の低い順にこの1つ又は複数の隣接IAB基地局を順序付けてもよい。選択的に、リストには、上記動作負荷が第3の閾値よりも低い隣接IAB基地局の動作負荷の値がさらに含まれてもよい。これらの情報は後でIAB基地局の下流機器に提供されて、相応な隣接IAB基地局を選択してそれに接続することを支援することができる。
【0045】
理解すべきことは、IAB donor基地局が、IAB基地局の隣接IAB基地局が、IAB基地局の下流機器を引き継ぐ能力を有しない(例えば、IAB基地局の全ての隣接IAB基地局の動作負荷が高い。即ち、IAB基地局の全ての隣接IAB基地局のトラフィックが大きく、及び/又は電力消費が高い)と判定した場合、IAB donor基地局は、IAB基地局に否定確認(Negative Acknowledgement、NACK)応答を含む第2の情報を直接的に送信してもよく、又は応答を送信しなくてもよい。IAB基地局は、所定時間内にNACK応答を受信し、又は応答を受信していない場合、ウェイクアップ状態を維持し続け、その下流機器との接続及び通信を正常に維持する。
【0046】
IAB基地局は、IAB donor基地局からのACK応答を含む第2の情報を受信した後、動作4において、IAB基地局は、下流機器が動作5において隣接IAB基地局とのランダムアクセス手順を実行させるように、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)再配置(Reconfiguration)情報をその下流機器に送信する。
【0047】
理解すべきことは、第2の情報にIAB基地局がスリープすることを許可することを示すACK応答のみが含まれる場合、下流機器は、ランダムに検索することで、又は特定の基準に基づいて(例えば、信号対雑音比(SNR)値に基づいて)適切な隣接IAB基地局を見つけ、隣接IAB基地局に接続してもよい。第2の情報に、IAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局のリストがさらに含まれる場合、IAB基地局は、リストをその下流機器に転送してもよい。下流機器は、リストに基づいて、動作負荷が低く、より高い通信品質を提供できる隣接IAB基地局に、より的確に、且つ、より快速に接続することができる。
【0048】
IAB基地局の下流機器がランダムアクセス手順を完了した後、動作6において、新たに接続した隣接IAB基地局とRRC再配置を行う。その後、動作7において、RRC再配置完了情報をIAB基地局に送信する。IAB基地局は、全ての下流機器のRRC構成完了情報を受信した後、スリープ状態に入る。
【0049】
(基地局のスリープの第2例)
図5Bは、本開示の実施例による基地局のスリープに用いられる第2例の通信のシーケンス図を示す。第2例が対象とするシーンは、上記無線通信システムの複雑配備における、上流基地局を有する基地局101(即ち、基地局101は、上流基地局を介して基地局102に接続される)を含む。
図5Aの例と併せて
図5Bを理解してもよい。両者は主に以下の点で異なり、即ち、
図5Bにおいて、基地局101と基地局102とは、基地局101の上流基地局を介してやり取りをする必要がある。説明の便宜上、第2例において、基地局101はIAB基地局であり、基地局102はIAB donor基地局である。
【0050】
まず、動作1において、IAB基地局は、自局の第1の指標を検出する。ここで、第1の指標は、IAB基地局のトラフィック及び/又はIAB基地局の電力消費を含むが、それらに限定されない。検出された第1の指標がIAB基地局の動作負荷が第1の閾値未満である(即ち、IAB基地局のトラフィックが小さく、及び/又は電力消費が低い)ことを示すことに応じて、動作2において、IAB基地局は、その上流IAB基地局に第1の情報を送信し、且つ、上流IAB基地局は、動作3において第1の情報をIAB donor基地局に送信する。第1の情報は、IAB基地局がスリープを要求することを示す情報(スリープ要求情報)を含む。付加的に、IAB donor基地局による記憶及びさらなる分析のために、第1の情報はIAB基地局の第1の指標又は動作負荷の値を含んでもよい。
【0051】
第1の情報に基づいて、IAB donor基地局は、第2の情報を決定し、動作4において、第2の情報を上流IAB基地局に送信し、上流IAB基地局によって、動作5において、第2の情報をIAB基地局に送信してもよい。第2の情報は、IAB基地局がスリープすることを許可することを示してもよい。一例として、第2の情報は、第1の情報(IAB基地局がスリープを要求することを示す)に対する確認(Acknowledgement、ACK)応答を含んでもよい。第2の情報は、少なくともIAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局の動作負荷状態に基づいて決定される。例えば、少なくともIAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局の動作負荷が第3の閾値未満である(即ち、1つ又は複数の隣接IAB基地局のトラフィックが小さく、及び/又は電力消費が低い)ことに基づいて、第2の情報にACK応答(即ち、IAB基地局がスリープすることを許可することを示す)を含ませる。つまり、IAB donor基地局は、IAB基地局の隣接IAB基地局のうち、IAB基地局がサービスしている通信機器(
図5Bでは、下流機器と呼ばれる。下流機器は、IAB基地局がサービスしている端末機器と下流IAB基地局を含むが、それらに限定されない)を引き継ぐ能力を有する隣接IAB基地局が存在すると判定した場合、IAB基地局がスリープ状態に入ることを許可すると決定する。
【0052】
図5Aと類似に、付加的に、IAB donor基地局は、自局が位置する無線通信システムにおける各IAB基地局の動作負荷状態を取得することができるので、第2の情報は、IAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局のリストをさらに含んでもよい。一例として、リストには、動作負荷が第3の閾値未満である1つ又は複数の隣接IAB基地局の識別子が含まれてもよく、動作負荷の低い順にこの1つ又は複数の隣接IAB基地局を順序付けてもよい。選択的に、リストには、上記動作負荷が第3の閾値よりも低い隣接IAB基地局の動作負荷の値がさらに含まれてもよい。これらの情報は後でIAB基地局の下流機器に提供されて、相応な隣接IAB基地局を選択してそれに接続することを支援することができる。
【0053】
理解すべきことは、IAB donor基地局が、IAB基地局の隣接IAB基地局のうち、IAB基地局の下流機器を引き継ぐ能力を有しない(例えば、IAB基地局の全ての隣接IAB基地局の動作負荷が高い。即ち、IAB基地局の全ての隣接IAB基地局のトラフィックが大きく、及び/又は電力消費が高い)と判定した場合、IAB donor基地局は、上流IAB基地局を介して、IAB基地局に否定確認(Negative Acknowledgement、NACK)応答を含む第2の情報を送信してもよく、又は応答を送信しなくてもよい。IAB基地局は、所定時間内にNACK応答を受信し、又は応答を受信していない場合、ウェイクアップ状態を維持し続け、その下流機器との接続と通信を正常に維持する。
【0054】
IAB基地局は、IAB donor基地局からのACK応答を含む第2の情報を受信した後、動作6において、IAB基地局は、下流機器が動作7において隣接IAB基地局とのランダムアクセス手順を実行させるように、RRC再配置情報をその下流機器に送信する。
【0055】
理解すべきことは、第2の情報にIAB基地局がスリープすることを許可することを示すACK応答のみが含まれる場合、下流機器は、ランダムに検索することで、又は特定の基準に基づいて(例えば、SNR値に基づいて)適切な隣接IAB基地局を見つけ、隣接IAB基地局に接続してもよい。第2の情報に、IAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局のリストがさらに含まれる場合、IAB基地局は、リストをその下流機器に転送してもよい。下流機器は、リストに基づいて、動作負荷が低く、より高い通信品質を提供できる隣接IAB基地局に、より的確に、且つ、より快速に接続することができる。
【0056】
IAB基地局の下流機器がランダムアクセス手順を完了した後、動作8において、新たに接続した隣接IAB基地局とRRC再配置を行う。その後、動作9において、RRC再配置完了情報をIAB基地局に送信する。IAB基地局は、全ての下流機器のRRC構成完了情報を受信した後、スリープ状態に入る。
【0057】
理解すべきことは、
図5Bでは、IAB基地局が1つの上流IAB基地局を有する例のみが示されているが、実際には、複数の階層の上流IAB基地局を有してもよい。従って、IAB基地局とIAB donor基地局との間の第1情報と第2の情報は、中間の複数の階層の上流IAB基地局を介して伝送されてもよい。
【0058】
説明の便宜上、上記の基地局のスリープに用いられる第1例と第2の例では、第1の基地局101がIAB基地局であり、第2の基地局102がIAB donor基地局である例が紹介されている。しかしながら、理解すべきことは、第1の基地局101と第2の基地局102は、実際には、他の任意の適切なタイプの基地局であってもよい。
【0059】
本開示が提案する基地局のスリープに用いられるメカニズムによれば、第1の基地局は、自局の動作負荷が低いことを検出した場合、第2の基地局にスリープを能動的に要求してもよい。第2の基地局は、ローカルに記憶された、又はアクセス可能な第1の基地局の隣接基地局の動作負荷状態に基づいて、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを決定する。スリープすることが許可された場合、第1の基地局は、サービスしている端末機器及び/又は下流基地局へ、第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局に接続させることを通知してもよい。それにより、通信サービスの継続性が確保される。
【0060】
従来の端末機器スリープメカニズムでは、端末機器は、スリープ状態に入る前に、残りのトラフィックを完全に完成させる必要がある。これは、基地局のスリープには適用しない。基地局のトラフィックが端末機器よりも遥かに大きいため、残りのトラフィックを完全にクリアすることは困難である。本開示の基地局スリープメカニズムによれば、基地局は、動作負荷が所定の閾値未満である場合、スリープに入れるを考慮することができ、且つ、下流機器を隣接基地局に接続させることによって、速やかにスリープ状態に入ることができる。一方、従来の端末機器スリープメカニズムでは、基地局などの上流機器又はネットワークによって、端末機器がスリープ状態に入ることができることを決定し、決定を端末機器に通知することができる。スリープメカニズムを本開示における基地局のスリープにそのまま適用すると、第2の基地局が、第1の基地局がスリープ状態に入ることができることを決定し通知するだけでは、第1の基地局の下流機器は、決定を知らないため、無線リンク障害(Radio Link Failure、RLF)を生じて、端末機器と下流基地局は所定期間内にサービスを喪失することになってしまう。本開示の基地局スリープメカニズムによれば、第1の基地局は、自局がスリープを必要とすると決定し、第2の基地局からの許可を得た後、それが隣接基地局に接続させるようにその決定を下流機器に通知できる。それにより、下流機器の通信遮断を有効に回避し、安定した良好な通信品質を維持する。
【0061】
本開示の実施例によれば、第1の基地局が能動的にスリープを要求する動作は、ローカル最適化処理を実現した。これは、第2の基地局によって、検出された各基地局の動作負荷に基づいてスリープすべき1つ又は複数の基地局を判断するグローバル処理と比較して、かなりの時間を節約することができる。これは、ネットワークのトラフィックがリアルタイムに変化するので、第2の基地局は第1の基地局の動作負荷をリアルタイムに監視することができないが、第1の基地局は、より高い頻度で自局の動作負荷の検出を行い、適時にスリープを要求することができるからである。また、各基地局の動作負荷に対する耐性が異なり、即ち、異なる基地局がスリープを要求する基準は異なる場合がある。このため、第1の基地局は自局の動作負荷に基づいてスリープの要否を判断することは、より正確で合理的である。
【0062】
(基地局のウェイクアップ)
図6は、本開示の実施例による基地局のウェイクアップに用いられる例の概略図を示す。より具体的には、
図6に示すシステム600Aは基地局がウェイクアップされる前の例を示し、システム600Bは基地局がウェイクアップされた後の例を示す。
【0063】
図6に示すように、基地局102は、複数の基地局101a~101-hを管理して制御し、システムには基地局101に接続された複数の端末機器103-a~103-dが存在する。システム600Aを例にして、無線通信システムには、簡単配備と複雑配備という2つの配備構成が存在してもよい。簡単配備においては、単階層の基地局101のみが含まれる。例えば、基地局102は、基地局101-aに接続され、基地局101-aは、さらに端末機器103-a~103-cに接続される。複雑配備においてはは、多階層の基地局101が含まれてもよい。例えば、基地局102は、基地局101-bに接続され、基地局101-bは、さらに基地局101-cに接続され、基地局101-cは、さらに基地局101-dに接続される。複雑配備では、基地局102に近い基地局は、上流基地局と呼ばれてもよい(親基地局とも呼ばれる)。逆に、基地局102から遠い基地局は、下流基地局と呼ばれてもよい(子基地局とも呼ばれる)。例えば、基地局101-bは、基地局101-cの上流基地局であり、基地局101-dは、基地局101-cの下流基地局である。理解すべきことは、
図6には、ネットワーク配備の例のみが示され、実践において、より多くの又はより少ない階層の基地局を有してもよい。
【0064】
本開示の実施例によれば、基地局101は、その動作負荷が特定の閾値(本明細書では第2の閾値とも呼ばれ、且つ、第2の閾値が第1の閾値以上である)を上回ることを検出した後、基地局101のスリープ状態にある1つ又は複数の隣接基地局をウェイクアップさせることを要求することを示す情報を含む第3の情報を基地局102に送信してもよい。基地局102は、第3の情報に対する応答情報を含む情報(本明細書では第4の情報とも呼ばれる)を基地局101に送信してもよい。基地局102が、基地局101の1つ又は複数の隣接基地局をウェイクアップさせると決定した場合、1つ又は複数の隣接基地局は、基地局102からのウェイクアップ情報を受信し、ウェイクアップ状態に入る。その後、基地局101がサービスしている1つ又は複数の端末機器及び/又は下流基地局は、少なくとも1つの隣接基地局に接続することができる。
【0065】
理解すべきことは、基地局101の動作負荷が重いのは、ノード過負荷とノード輻輳との2つの原因による可能性がある。ノード過負荷とは、基地局101に接続された端末機器が多過ぎるため、基地局101にトラフィックの過負荷が生じる(即ち、アクセスリンクの数が多過ぎる)ことを意味してもよい。ノード輻輳とは、基地局101に接続された基地局が多過ぎて、基地局101を介して転送すべきトラフィックが多いため、基地局101が輻輳している(即ち、バックホールリンクの数が多過ぎる)ことを意味してもよい。ノード過負荷とノード輻輳のうちの少なくとも1つが発生すると、基地局101の動作負荷が過度に重くなることになる。よって、基地局101は、その隣接基地局をウェイクアップさせて動作負荷を分担させることを望む。
【0066】
一実施例では、システム600Aにおける基地局101-aは、自局の動作負荷が第2の閾値を上回ることを検出し(例えば、ノード過負荷が発生した)、基地局102に、隣接基地局をウェイクアップさせることを要求することを含む第3の情報を送信する。その後、基地局101-aは、基地局102からの、基地局101-aの隣接基地局をウェイクアップさせることを示す第4の情報を受信し、且つ、基地局101-aの隣接基地局101-e(この前はスリープ状態にあった)はウェイクアップ状態に入る。基地局101-aがサービスしている端末機器103-a~103-cのうちの一部又は全部は、他の隣接基地局に接続することができる。それに応じて、システム600Bでは、基地局101-aがサービスしている端末機器103-aは、依然として接続を維持する。一方で、基地局101-aがサービスしている端末機器103-Bと103-cは、ウェイクアップされたばかりの隣接基地局101-eに接続する。別の実施例では、システム600Aにおける基地局101-cは、自局の動作負荷が第2の閾値を上回ることを検出し(例えば、ノード輻輳が発生した)、基地局102に、隣接基地局をウェイクアップさせることを要求することを含む第3の情報を送信する。基地局101-cは、上流基地局101-bを有するので、第3の情報は、基地局101-cから基地局101-bを介して基地局102に送信される。その後、基地局101-cは(基地局101-bを介して)、基地局102からの、基地局101-cの隣接基地局をウェイクアップさせることを示す第4の情報を受信し、且つ、基地局101-cの隣接基地局101-h(以前はスリープ状態にあった)はウェイクアップ状態に入る。基地局101-cがサービスしている端末機器103-dと下流基地局101-dのうちの一部又は全部は、他の隣接基地局に接続することができる。それに応じて、システム600Bでは、基地局101-cがサービスしている端末機器103-dは、依然として接続を維持する。一方で、基地局101-cの下流基地局101-dは、ウェイクアップされたばかりの隣接基地局101-hに接続する。
【0067】
理解すべきことは、システム600Bは基地局がウェイクアップされた例のみを示し、基地局101の1つ又は複数の隣接基地局がウェイクアップされた場合、基地局101がサービスしている複数の端末機器及び/又は下流基地局は、それぞれ、複数の異なる隣接基地局に接続されてもよい。また理解すべきことは、端末機器及び/又は下流基地局が接続する隣接基地局は、ウェイクアップされたばかりの隣接基地局であってもよい。それにより、そのような基地局に動作負荷を移して、基地局101の過負荷と輻輳を緩和する。
【0068】
以下、本開示による基地局のウェイクアップに用いられる方法について、2つの具体例を挙げて詳細に説明する。
【0069】
(基地局のウェイクアップの第1例)
図7Aは、本開示の実施例による基地局のウェイクアップに用いられる第1例の通信のシーケンス図を示す。第1の例が対象とするシーンは、上記無線通信システムの簡単配備における基地局101と、複雑配備における基地局102に最も近い基地局101とを含む(即ち、基地局101と基地局102とが直接接続される)。説明の便宜上、第1例において、基地局101はIAB基地局であり、基地局102はIAB donor基地局である。
【0070】
まず、動作1において、IAB基地局は、自局の第1の指標を検出する。ここで、第1の指標は、IAB基地局のトラフィック及び/又はIAB基地局の電力消費を含むが、それらに限定されない。つまり、第1の指標は、IAB基地局の動作負荷の大きさを反映することができる。一例として、IAB基地局の動作負荷は、IAB基地局の第1の指標の関数であってもよい。通常、第1の指標の値が大きいほど、IAB基地局の動作負荷が重い。前述したように、IAB基地局の動作負荷が重いのは、ノード過負荷とノード輻輳との2つの原因によるものである。従って、端末機器からの動作負荷(即ち、アクセスリンクの負荷)と、基地局からの動作負荷(即ち、バックホールリンクの負荷)を別々に統計してもよい。検出された第1の指標がIAB基地局の動作負荷が第2の閾値を上回る(例えば、ノード過負荷とノード輻輳のうちのいずれか一方又は両方が発生して、IAB基地局のトラフィックが大きくなり、及び/又は電力消費が大きくなる)ことを示すことに応じて、動作2において、IAB基地局は、IAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局をウェイクアップさせることを要求することを示す情報(本明細書において、情報をウェイクアップ要求情報と略称することもある)を含む第3の情報をIAB donor基地局に送信する。付加的に、IAB donor基地局による記憶及びさらなる分析のために、第3の情報は、IAB基地局の第1の指標又は動作負荷の値を含んでもよい。
【0071】
第3の情報に基づいて、IAB donor基地局は、第4の情報を決定し、動作3において、第4の情報をIAB基地局に送信してもよい。ここで、第4の情報は、第3の情報に対する応答情報を含んでもよい。一例として、応答情報は、IAB基地局の1つ又は複数の隣接基地局をウェイクアップさせることを示してもよい。第4の情報が、少なくともIAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局のスリープ状態に基づいて決定される。つまり、IAB donor基地局が、IAB基地局の隣接IAB基地局のうち、スリープ状態にある1つ又は複数の隣接IAB基地局が存在し、且つ、1つ又は複数の隣接IAB基地局のうちの一部又は全部がIAB基地局がサービスしている通信機器(
図7Aでは、下流機器と呼ばれる。下流機器は、IAB基地局がサービスしている端末機器と下流IAB基地局を含むが、それらに限定されない)を引き継ぐ能力を有すると判定した場合、1つ又は複数の隣接IAB基地局のうちの一部又は全部をウェイクアップさせると決定する。
【0072】
理解すべきことは、IAB donor基地局は、自局が位置する無線通信システムにおける各IAB基地局の動作負荷状態とネットワークトポロジー(基地局と端末機器の位置情報などを含む)を含む情報テーブルを記憶し、又はアクセスすることができる。この情報テーブルは、各IAB基地局と端末機器が定期的にIAB donor基地局に報告したものであってもよいし、IAB donor基地局が定期的に検出して得たものであってもよい。また理解すべきことは、IAB donor基地局は、ウェイクアップさせる隣接IAB基地局をランダムに指定してもよいし、ネットワークトポロジーの情報テーブルに基づいてIAB基地局のどの(どれらの)隣接基地局をウェイクアップさせるかを決定してもよい。
【0073】
付加的に、第4の情報は、IAB基地局の下流機器が少なくとも1つの隣接基地局に接続させるように、ウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接IAB基地局の具体的な情報をさらに含んでもよい。例として、具体的な情報は、リストの形態で提示されてもよく、且つ、リストにはウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接IAB基地局の識別子が含まれてもよく、選択的に、この1つ又は複数の隣接IAB基地局の位置情報が含まれてもよい。これらの具体的な情報は後でIAB基地局の下流機器に提供されて、相応な隣接IAB基地局を選択してそれに接続することを支援することができる。
【0074】
理解すべきことは、IAB donor基地局がIAB基地局に隣接しスリープ状態にある基地局がないと判定した場合、IAB donor基地局は、取得されたIAB基地局の動作負荷状態の情報テーブルに基づいて、IAB基地局の隣接IAB基地局のうち、動作負荷が第4の閾値(第4の閾値が第2の閾値よりも小さい)よりも低い1つ又は複数の隣接IAB基地局(即ち、1つ又は複数の隣接IAB基地局のトラフィックが小さく、及び/又は電力消費が低い)が存在するか否かを判定してもよい。つまり、IAB donor基地局は、IAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局が、IAB基地局の下流機器のうちの一部又は全部を引き継ぐ能力を有すると判定した場合、IAB基地局に通知し、その下流機器のうちの一部又は全部が動作負荷が低い隣接IAB基地局に接続させるようにしてもよい。
【0075】
動作4において、IAB donor基地局は、ウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接IAB基地局にウェイクアップ情報を送信し、且つ、1つ又は複数の隣接IAB基地局は、スリープ状態からウェイクアップ状態に遷移する。注意すべきことは、スリープしている隣接IAB基地局は、モビリティを有する場合がある。シグナリングやり取り及びそれによる遅延を減少させるために、ウェイクアップ情報がスリープしているIAB基地局及びIAB donor基地局の中央ユニット同士間のF1インターフェースを介して伝送されてもよい。IAB基地局は、第4の情報を受信した後、動作5において、下流機器が動作6において隣接IAB基地局とのランダムアクセス手順を実行させるように、RRC再配置情報をその下流機器に送信する。
【0076】
理解すべきことは、IAB基地局は、その全ての下流機器にRRC再配置を行うことを通知してもよい。代替的に、IAB基地局は、ランダムに、又は特定の基準(例えば、下流機器とのトラフィックが特定の閾値を上回る)に基づいて、一部の下流機器を選択してRRC再配置を行ってもよい。
【0077】
また、理解すべきことは、第4の情報に1つ又は複数の隣接IAB基地局をウェイクアップさせることを示す肯定指示のみが含まれる場合、下流機器は、ランダムに検索することで、又は特定の基準に基づいて(例えば、SNR値に基づいて)、適切な隣接IAB基地局を見つけ、隣接IAB基地局に接続してもよい。第2の情報に、IAB基地局のウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接IAB基地局の具体的な情報がさらに含まれる場合、IAB基地局は、具体的な情報をその下流機器に転送することができる。下流機器は、具体的な情報に基づいて、ウェイクアップされたばかりの、より高い通信品質を提供できる隣接IAB基地局に、より的確に、且つ、より快速に接続することができる。
【0078】
IAB基地局の下流機器がランダムアクセス手順を完了した後、動作7において、新たに接続した隣接IAB基地局とRRC再配置を行い、その後、動作8において、RRC再配置完了情報をIAB基地局に送信する。
【0079】
理解すべきことは、IAB donor基地局は、隣接IAB基地局をウェイクアップさせた後、IAB基地局の下流機器に、1つ又は複数の隣接IAB基地局がウェイクアップされたことを示す情報(及び選択的に、ウェイクアップされた1つ又は複数の隣接IAB基地局の識別子の情報)を直接送信して、下流機器が必要に応じて隣接IAB基地局に接続するようにしてもよい。注意すべきことは、この場合、IAB基地局と下流機器との間のRRC再配置手順を省略することができる(即ち、動作5、7~8を省略することができる)。選択的に、この場合、第4の情報を伝送するための動作(即ち、動作3)を省略することもできる。
【0080】
(基地局のウェイクアップの第2例)
図7Bは、本開示の実施例による基地局のウェイクアップに用いられる第2例の通信のシーケンス図を示す。第2例が対象とするシーンは、上記無線通信システムの複雑配備における、上流基地局を有する基地局101(即ち、基地局101は、上流基地局を介して基地局102に接続される)を含む。
図7Aの例と併せて
図7Bを理解してもよい。両者は主に以下の点で異なり、即ち、
図7Bにおいて、基地局101と基地局102とは、基地局101の上流基地局を介してやり取りをする必要がある。説明の便宜上、第2例において、基地局101はIAB基地局であり、基地局102はIAB donor基地局である。
【0081】
まず、動作1において、IAB基地局は、自局の第1の指標を検出する。ここで、第1の指標は、IAB基地局のトラフィック及び/又はIAB基地局の電力消費を含むが、それらに限定されない。つまり、第1の指標は、IAB基地局の動作負荷の大きさを反映することができる。前述したように、IAB基地局の動作負荷が重いのは、ノード過負荷とノード輻輳との2つの原因によるものである。従って、端末機器からの動作負荷(即ち、アクセスリンクの負荷)と、基地局からの動作負荷(即ち、バックホールリンクの負荷)を別々に統計してもよい。検出された第1の指標がIAB基地局の動作負荷が第2の閾値を上回る(例えば、ノード過負荷とノード輻輳のうちのいずれか一方又は両方が発生してIAB基地局のトラフィックが大きく、及び/又は電力消費が大きい)ことを示すことに応じて、動作2において、IAB基地局は、その上流IAB基地局に第3の情報を送信し、且つ、上流IAB基地局は、動作3において第3の情報をIAB donor基地局に送信する。第3の情報は、IAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局をウェイクアップさせることを要求することを示す情報(ウェイクアップ要求情報)を含む。付加的に、IAB donor基地局による記憶及びさらなる分析のために、第3の情報はIAB基地局の第1の指標又は動作負荷の値を含んでもよい。
【0082】
第3の情報に基づいて、IAB donor基地局は、第4の情報を決定し、動作4において、第4の情報を上流IAB基地局に送信し、上流IAB基地局によって、動作5において、第4の情報をIAB基地局に送信してもよい。第4の情報は、第3の情報に対する応答情報を含んでもよい。一例として、応答情報は、IAB基地局の1つ又は複数の隣接基地局をウェイクアップさせることを示してもよい。第4の情報が、少なくともIAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局のスリープ状態に基づいて決される。つまり、IAB donor基地局が、IAB基地局の隣接IAB基地局のうち、スリープ状態にある1つ又は複数の隣接IAB基地局が存在し、且つ、1つ又は複数の隣接IAB基地局のうちの一部又は全部がIAB基地局がサービスしている通信機器(
図7Bでは、下流機器と呼ばれる。下流機器は、IAB基地局がサービスしている端末機器と下流IAB基地局を含むが、それらに限定されない)を引き継ぐ能力を有すると判定した場合、1つ又は複数の隣接IAB基地局のうちの一部又は全部をウェイクアップさせると決定する。
【0083】
図7Aと類似に、付加的に、IAB donor基地局は、自局が位置する無線通信システムにおける各IAB基地局の動作負荷状態とネットワークトポロジー(基地局と端末機器の位置情報などを含む)を含む情報テーブルを記憶し、又はアクセスすることができる。従って、第4の情報は、IAB基地局の下流機器が少なくとも1つの隣接基地局に接続させるように、ウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接IAB基地局の具体的な情報をさらに含んでもよい。一例として、具体的な情報は、リストの形態で提示されてもよく、且つ、リストにはウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接IAB基地局の識別子が含まれてもよく、選択的に、この1つ又は複数の隣接IAB基地局の位置情報が含まれてもよい。これらの具体的な情報は後でIAB基地局の下流機器に提供されて、相応な隣接IAB基地局を選択してそれに接続することを支援することができる。
【0084】
理解すべきことは、IAB donor基地局が、IAB基地局に隣接しスリープ状態にある基地局がないと判定した場合、IAB donor基地局は、取得されたIAB基地局の動作負荷状態の情報テーブルに基づいて、IAB基地局の隣接IAB基地局のうち、動作負荷が第4の閾値(第4の閾値が第2の閾値よりも小さい)よりも低い1つ又は複数の隣接IAB基地局(即ち、1つ又は複数の隣接IAB基地局のトラフィックが小さく、及び/又は電力消費が低い)が存在するか否かを判定してもよい。つまり、IAB donor基地局が、IAB基地局の1つ又は複数の隣接IAB基地局が、IAB基地局の下流機器のうちの一部又は全部を引き継ぐ能力を有すると判定した場合、上流IAB基地局を介してIAB基地局に通知し、IAB基地局の下流機器のうちの一部又は全部が、動作負荷が低い隣接IAB基地局に接続させるようにしてもよい。
【0085】
動作6において、IAB donor基地局は、ウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接IAB基地局にウェイクアップ情報を送信し、且つ、1つ又は複数の隣接IAB基地局は、スリープ状態からウェイクアップ状態に遷移する。シグナリングやり取り及びそれによる遅延を減少させるために、ウェイクアップ情報がスリープしているIAB基地局及びIAB donor基地局の中央ユニット同士間のF1インターフェースを介して伝送されてもよい。IAB基地局は、第4の情報を受信した後、動作7において、下流機器が動作8において隣接IAB基地局とのランダムアクセス手順を実行させるように、RRC再配置情報をその下流機器に送信する。
【0086】
理解すべきことは、IAB基地局は、その全ての下流機器にRRC再配置を行うことを通知してもよい。代替的に、IAB基地局は、ランダムに、又は特定の基準(例えば、下流機器とのトラフィックが特定の閾値を上回る)に基づいて、一部の下流機器を選択してRRC再配置を行ってもよい。
【0087】
また、理解すべきことは、第4の情報に1つ又は複数の隣接IAB基地局をウェイクアップさせることを示す肯定指示のみが含まれる場合、下流機器は、ランダムに検索することで、又は特定の基準に基づいて(例えば、SNR値に基づいて)、適切な隣接IAB基地局を見つけ、隣接IAB基地局に接続してもよい。第2の情報に、IAB基地局のウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接IAB基地局の具体的な情報がさらに含まれる場合、IAB基地局は、具体的な情報をその下流機器に転送することができる。下流機器は、具体的な情報に基づいて、ウェイクアップされたばかりの、より高い通信品質を提供できる隣接IAB基地局に、より的確に、且つ、より快速に接続することができる。
【0088】
IAB基地局の下流機器がランダムアクセス手順を完了した後、動作9において、新たに接続した隣接IAB基地局とRRC再配置を行い、その後、動作10において、RRC再配置完了情報をIAB基地局に送信する。
【0089】
理解すべきことは、IAB donor基地局は、隣接IAB基地局をウェイクアップさせた後、IAB基地局の下流機器に、隣接IAB基地局がウェイクアップされたことを示す情報(及び選択的に、ウェイクアップされた隣接IAB基地局の識別子の情報)を直接送信して、下流機器が必要に応じて隣接IAB基地局に接続するようにしてもよい。注意すべきことは、この場合、IAB基地局と下流機器との間のRRC再配置手順を省略することができる(即ち、動作7、9~10を省略することができる)。選択的に、この場合、第4の情報を伝送するための動作(即ち、動作4と5)を省略することもできる。
【0090】
理解すべきことは、
図7Bでは、IAB基地局が1つの上流IAB基地局を有する例のみが示されているが、実際には、複数の階層の上流IAB基地局を有してもよい。従って、IAB基地局とIAB donor基地局との間の第1情報と第2の情報は、中間の複数の階層の上流IAB基地局を介して伝送されてもよい。
【0091】
説明の便宜上、上記の基地局のスリープに用いられる第1例と第2の例では、第1の基地局101がIAB基地局であり、第2の基地局102がIAB donor基地局である例が紹介されている。しかしながら、理解すべきことは、第1の基地局101と第2の基地局102は、実際には、他の任意の適切なタイプの基地局であってもよい。
【0092】
本開示が提案する基地局のウェイクアップに用いられるメカニズムによれば、第1の基地局は、自局の動作負荷が高いことを検出した場合、第2の基地局に隣接基地局をウェイクアップさせることを要求してもよい。第2の基地局は、ローカルに記憶された、又はアクセス可能な第1の基地局の隣接基地局のスリープ状態に基づいて、1つ又は複数の隣接基地局をウェイクアップさせるか否かを決定することができる。1つ又は複数の隣接基地局をウェイクアップさせた後、第1の基地局がサービスしている端末機器及び/又は下流基地局のうちの一部又は全部は、少なくとも1つの隣接基地局に接続することができ、第1の基地局の過度の動作負荷を緩和する。
【0093】
従来の端末機器ウェイクアップメカニズムでは、端末機器は、自身に上りトラフィック需要が存在することを検出した場合、自身のウェイクアップをトリガし得る。しかしながら、このウェイクアップメカニズムは、本開示における基地局のウェイクアップに直接適用することができない。これは、端末機器が自身に上りトラフィック需要が存在し、且つ、それに最も隣接する基地局がスリープ状態にあることを検出した場合、省エネを原則として、端末機器は、スリープ状態にある基地局をウェイクアップさせることを能動的に要求することなく、他の隣接基地局に直接接続して通信を行うからである。一方、従来の端末機器ウェイクアップメカニズムでは、基地局などの上流機器又はネットワークがネットワークページングなどにより端末機器をウェイクアップさせることができ、このような方法も本開示における基地局のウェイクアップに適用しない。目的のないネットワークページングは、多くの時間やリソースを費やし、効率が低過ぎる。本開示の基地局スリープメカニズムによれば、第1の基地局が隣接基地局をウェイクアップさせる要求を送信することは、基地局をウェイクアップさせる必要があるエリアを正確に位置決めすることに寄与する。それにより、第2の基地局は、1つ又は複数の隣接基地局を迅速にウェイクアップさせて第1の基地局の過負荷及び輻輳の問題を緩和することができる。
【0094】
本開示の実施例によれば、第1の基地局が能動的にスリープしている隣接基地局をウェイクアップさせることを要求する処理は、高効率であり、時間を節約する。第1の基地局が動作負荷の値のみを第2の基地局に送信する場合、第2の基地局は、情報が定期的に報告される情報であるか、隣接基地局をウェイクアップさせることを要求する情報であるかを能動的に判断して決定することができない。ウェイクアップ要求情報を送信することは、第2の基地局により第1の基地局に隣接しスリープしている基地局を的確に検索すること、及びどの(又はどれらの)隣接基地局をウェイクアップさせるかを判断することに寄与する。また、各基地局の動作負荷に対する耐性が異なり、即ち、異なる基地局の送信が過負荷や輻輳である基準は異なる場合がある。このため、第1の基地局により、自局の動作負荷に基づいて、その動作負荷を分担するように隣接基地局をウェイクアップさせることを要求する必要があるか否かを判断することは、より正確で合理的である。
【0095】
(シグナリングの例)
図8は、本開示の実施例による基地局のスリープ及びウェイクアップに用いられる伝送フレームの例の概略図を示す。
【0096】
図8に示すように、第1の基地局が第2の基地局に送信する、スリープを要求することを示すスリープ要求情報、及び他の隣接基地局をウェイクアップさせることを要求するためのウェイクアップ要求情報は、既存の伝送フレームにおけるトラフィック負荷情報(Legacy Traffic Load Information)フィールドに含まれてもよい。一例として、トラフィック負荷情報フィールドに1ビットを増やしてスリープ要求情報を示してもよい。第1の基地局は、その動作負荷が低い(例えば、第1の閾値未満である)ことを検出した場合、ビットの値を1に設定して、スリープを要求することを示し、そうでない場合、ビットの値を0に設定してもよい。類似に、トラフィック負荷情報フィールドにさらに1ビットを増やしてウェイクアップ要求情報を示してもよい。第1の基地局は、端末機器及び/又は他の基地局からの動作負荷が高い(例えば、第2の閾値を上回る)ことを検出した場合、ビットの値を1に設定して、スリープ状態にある隣接基地局をウェイクアップさせることを要求することを示し、そうでない場合、ビットの値を0に設定してもよい。
【0097】
理解すべきことは、上述したスリープ要求情報とウェイクアップ要求情報は、伝送フレームの他のフィールドに含まれてもよい。代替的に、いくつかの実施例において、スリープ要求情報とウェイクアップ要求情報は、より多くのビットを占用するか、又はオリジナルフィールドにおける空きビットを占用してもよい。
【0098】
本開示が提案する基地局に用いられるスリープとウェイクアップメカニズムによれば、第1の基地局は、検出された自局の動作負荷に基づいて、スリープすることを要求し、又は他の隣接基地局をウェイクアップさせることを要求するか否かを決定することができる。第2の基地局は、グローバルな基地局の動作負荷状態とスリープ状態などの情報に基づいて、第1の基地局がスリープすること、又は第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局をウェイクアップさせることを許可するかを判断する。上記から分かるように、上記の処理は、第2の基地局がより的確に情報を照会して判断を行うことに寄与する。それにより、スリープとウェイクアップの手順は、非常に高効率であり、時間を節約する。また、第1の基地局が、それがスリープすることを許可する情報を受信した場合、サービスしている端末機器及び/又は下流基地局へ、適当な隣接基地局に適時に接続させることを通知することができ、通信遮断を減少させ、安定した良好な通信サービス品質を確保することができる。本開示が提案するメカニズムは、異なる基地局が、自局の耐える能力に応じて、動作負荷が軽過ぎるか又は重過ぎるかを判断することを可能にし、大きな柔軟性と多様性を有する。また、NR通信システムにおいて、従来のRRC接続の代わりに、F1インターフェースを用いてウェイクアップ情報を伝送することを許可することにより、伝送するシグナリング数の遅延の発生をさらに減少させることができる。それにより、全体的なウェイクアップ時間を短縮することができる。
【0099】
(例示的な方法)
図9は、本開示の実施例による第1の基地局に用いられる例示的な方法900のフローチャートを示す。方法は、システム100における基地局101(又はより具体的には、電子機器200)によって実行されてもよい。
図9に示すように、方法900は、第1の基地局の第1の指標を検出すること(ブロックS901)と、検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第2の基地局に送信すること(ブロックS902)と、第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第2の基地局から受信すること(ブロックS903)とを含んでもよい。方法の詳細な動作例は、第1の基地局101(又はより具体的には、電子機器200)に関する上記の動作説明を参照することができるので、ここではこれ以上説明しない。
【0100】
図10は、本開示の実施例による第2の基地局に用いられる例示的な方法1000のフローチャートを示す。方法は、システム100における基地局102(又はより具体的には、電子機器300)によって実行されてもよい。
図10に示すように、方法1000は、検出された第1の基地局の第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて第1の基地局が送信した、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第1の基地局から受信すること(ブロックS1001)と、第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第1の基地局に送信すること(ブロックS1002)とを含んでもよい。方法の詳細な動作例は、第2の基地局102(又はより具体的には、電子機器300)に関する上記の動作説明を参照することができるので、ここではこれ以上説明しない。
【0101】
本開示の技術案は、以下の例示的な形態で実施されることができる。
【0102】
条項1.第1の基地局に用いられる電子機器であって、前記電子機器は処理回路を含み、前記処理回路は、
第1の基地局の第1の指標を検出し、
検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第2の基地局に送信し、
第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第2の基地局から受信するように配置される、電子機器。
【0103】
条項2.条項1に記載の電子機器であって、第2の情報は、第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局のリストをさらに含む。
【0104】
条項3.条項1又は2に記載の電子機器であって、前記処理回路は、さらに、
第2の情報を受信し、且つ、第2の情報が第1の基地局がスリープすることを許可することを示すことに応じて、第1の基地局がサービスしている端末機器及び/又は子基地局へ、第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局に接続させることを通知するように配置される。
【0105】
条項4.条項1又は2に記載の電子機器であって、第2の情報は、少なくとも第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局の動作負荷状態に基づくものである。
【0106】
条項5.条項1に記載の電子機器であって、前記処理回路は、さらに、
検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第2の閾値を上回ることを示すことに応じて、第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局をウェイクアップさせることを要求することを示す情報を含む第3の情報を第2の基地局に送信し、
第3の情報に対する、ウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接基地局を示す第4の情報を第2の基地局から受信するように配置される。
【0107】
条項6.条項5に記載の電子機器であって、前記処理回路は、さらに、
第4の情報を受信したことに応じて、1つ又は複数の端末機器及び/又は子基地局が少なくとも1つの隣接基地局に接続させるように、第1の基地局がサービスしている1つ又は複数の端末機器及び/又は子基地局に、ウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接基地局の情報を送信するように配置される。
【0108】
条項7.条項5に記載の電子機器であって、
第2の情報は、少なくとも第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局の動作負荷が第3の閾値未満であることに基づくものであり、第2の情報が第1の基地局がスリープすることを許可することを示し、及び/又は、
第4の情報は、少なくとも第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局のスリープ状態に基づくものである。
【0109】
条項8.条項3に記載の電子機器であって、第1の指標は、第1の基地局のトラフィック及び/又は第1の基地局の電力消費を含む。
【0110】
条項9.条項1に記載の電子機器であって、第1の基地局は集積化アクセス及びバックホール(IAB)基地局を含み、且つ、第2の基地局はIABドナー(IAB donor)基地局を含む。
【0111】
条項10.第2の基地局に用いられる電子機器であって、前記電子機器は処理回路を含み、前記処理回路は、
検出された第1の基地局の第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて第1の基地局が送信した、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第1の基地局から受信し、
第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第1の基地局に送信するように配置される、電子機器。
【0112】
条項11.条項10に記載の電子機器であって、第2の情報は、第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局のリストをさらに含む。
【0113】
条項12.条項10又は11に記載の電子機器であって、第2の情報は、少なくとも第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局の動作負荷状態に基づくものである。
【0114】
条項13.条項10に記載の電子機器であって、前記処理回路は、さらに、
検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第2の閾値を上回ることを示すことに応じて第1の基地局が送信された、第1の基地局が第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局をウェイクアップさせることを要求することを示す情報を含む第3の情報を、第1の基地局から受信し、
第3の情報に対する、ウェイクアップさせる1つ又は複数の隣接基地局を示す第4の情報を第1の基地局に送信するように配置される。
【0115】
条項14.条項13に記載の電子機器であって、第2の情報は、少なくとも第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局の動作負荷が第3の閾値未満であることに基づくものであり、第2の情報が第1の基地局がスリープすることを許可することを示し、及び/又は、
第4の情報は、少なくとも第1の基地局の1つ又は複数の隣接基地局のスリープ状態に基づくものである。
【0116】
条項15.条項10に記載の電子機器であって、第1の指標は、第1の基地局のトラフィック及び/又は第1の基地局の電力消費を含む。
【0117】
条項16.条項10に記載の電子機器であって、第1の基地局は集積化アクセス及びバックホール(IAB)基地局を含み、且つ、第2の基地局はIABドナー(IAB donor)基地局を含む。
【0118】
条項17.第1の基地局に用いられる方法であって、前記方法は、
第1の基地局の第1の指標を検出することと、
検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第2の基地局に送信することと、
第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第2の基地局から受信することとを含む、方法。
【0119】
条項18.第2の基地局に用いられる方法であって、前記方法は、
検出された第1の基地局の第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて第1の基地局が送信した、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第1の基地局から受信することと、
第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第1の基地局に送信することとを含む、方法。
【0120】
条項19.電子機器の1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、電子機器に条項17又は18に記載の方法を実行させる1つ又は複数の命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体。
【0121】
条項20.条項17又は18に記載の方法を実行するためのユニットを含む、無線通信に用いられる装置。
【0122】
なお、以上の応用例は、あくまでも例示的なものである。本開示の実施例は、上記の応用例において任意の他の適当な方式によって実行されてもよく、同様に本開示の実施例による有利な効果を実現することができる。また、本開示の実施例は、同様に他の類似する応用例に応用されてもよく、同様に本開示の実施例による有利な効果を実現することができる。
【0123】
理解すべきことは、本開示の実施例による機器可読な記憶媒体又はプログラム製品における機器が実行可能な命令は、上記機器及び方法の実施例に対応する操作を実行するように配置され得る。上記機器及び方法の実施例を参考する際、机器可読な記憶媒体又はプログラム製品の実施例は、当業者にとって明らかであるので、これ以上説明しない。上記機器が実行可能な命令を載っている又は含んでいる机器可読な記憶媒体又はプログラム製品も本開示の範囲に含まれる。このような記憶媒体は、フロッピィディスク、光ディスク、光磁気ディスク、メモリカード、メモリスティックなどを含むが、これらに限定されない。
【0124】
また、理解すべきことは、上記一連の処理と機器は、ソフトウェア及び/又はファームウェアによって実現されてもよい。ソフトウェア及び/又はファームウェアによって実現される場合に、記憶媒体又はネットワークから専用ハードウェア構成を有すコンピュータ、例えば
図11に示す通用パソコン1100へ、このソフトウェアを構成するプログラムをインストールし、このコンピュータは、様々なプログラムがインストールされた時、様々な機能などを実行することができる。
図11は、本開示の実施例において採用可能な情報処理機器であるパソコンの例示的な構成を示すブロック図である。1つの例において、パソコンは、本開示による上記例示的な端末機器に対応することができる。
【0125】
図11において、中央処理ユニット(CPU)1101は、リードオンリーメモリ(ROM)1102に記憶されたプログラム又はストレージ1108からランダムアクセスメモリ(RAM)1103へロードしたプログラムに基づいて、様々な処理を実行する。RAM1103においても、必要に応じて、CPU1101が様々な処理などを実行する時に必要なデータを記憶する。
【0126】
CPU1101、ROM1102とRAM1103はバス1104を介して互いに接続される。入力/出力インターフェース1105もバス1104に接続される。
【0127】
キーボード、マウスなどを含む入力部1106と、陰極管(CRT)や液晶ディスプレイ(LCD)などのようなディスプレイと、スピーカなどとを含む出力部1107と、ハードディスクなどを含むストレージ1108と、LANカードのようなネットワークインターフェースカード、モデムなどを含む通信ユニット1109とは、入力/出力インターフェース1105に接続される。通信ユニット1109は、インターネットのようなネットワークを介して通信処理を実行する。
【0128】
必要に応じて、ドライブ1110も入力/出力インターフェース1105に接続される。磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルメディア1111は、必要に応じてドライブ1110にインストールされ、それから読み出されたコンピュータプログラムが必要に応じてストレージ1108にインストールされる。
【0129】
ソフトウェアによって上記一連処理を実現する場合に、インターネットのようなネットワーク、又は、リムーバブルメディア1111のような記憶媒体から、ソフトウェアを構成するプログラムをインストールする。
【0130】
当業者が理解すべきことは、このような記憶媒体は、
図11に示すプログラムが記憶される、機器と分離され配布されてユーザへプログラムを提供するリムーバブルメディア1111に限定されない。リムーバブルメディア1111の例は、磁気ディスク(フロッピィディスク(登録商標)を含み)、光ディスク(光ディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)とデジタルバーサタイルディスク(DVD)を含み)、光磁気ディスク(ミニディスク(MD)(登録商標)を含み)と半導体メモリを含む。又は、記憶媒体は、ROM1102、ストレージ1108に含まれるハードディスクなどであってもよく、そのうちにプログラムが記憶されており、且つ、それらを含む機器と共にユーザに配布される。
【0131】
本開示の技術は、様々な製品に応用されることができる。
【0132】
例えば、本開示の実施例による電子機器200と300は、様々な制御機器/基地局として実現されることができ、又は様々な制御機器/基地局に含まれてもよい。
図9及び/又は
図10に示される方法は、様々な制御機器/基地局によって実現されてもよい。
【0133】
例えば、本開示に言及した制御機器/基地局は、任意のタイプの基地局、例えばマクロgNBとスモールgNBのような進化型ノードB(gNB)として実現されてもよい。スモールgNBは、例えばピコgNB、マイクロgNBと家庭(フェムト)gNBなどのようなマクロセルより小さいセルをカバーするgNBであってもよい。代わりに、基地局は、任意の他のタイプの基地局、例えばNodeBと基地局発受信台(Base Transceiver Station、BTS)として実現されてもよい。基地局は、無線通信を制御するように配置される主体(基地局機器とも呼ばれる)と、主体と異なる位置に設けられる1つ又は複数の遠隔無線ヘッド(Remote Radio Head、RRH)とを含んでもよい。また、後述する様々なタイプの端末は、基地局機能を一時的又は半永久的に実行することによって、基地局として動作できる。
【0134】
例えば、本開示に言及した端末機器は、いくつかの例において、ユーザ機器とも呼ばれ、携帯端末(例えば、スマートフォン、タブレットパーソナルコンピューター(PC)、ノートPC、ポータブルゲーム端末、ポータブル/ドングルモバイルルーター、及びデジタル撮像装置)又は車載端末(例えば、カーナビゲーション装置)として実現されてもよい。ユーザ機器はマシンツーマシン(M2M)通信を実行する端末(マシンタイプ通信(MTC)端末とも呼ばれる)として実現されることもできる。なお、ユーザ機器は、上記端末のそれぞれに搭載された無線通信モジュール(例えば単一チップを含む集積回路モジュール)であってもよい。ある場合に、ユーザ機器は、複数の種類の無線通信技術を使用して通信を行うことができる。例えば、ユーザ機器は、GSM、UMTS、CDMA2000、WiMAX、LTE、LTE-A、WLAN、NR、ブルートゥースなどのうちの2つ又はそれ以上を用いて通信を行うように配置されてもよい。ある場合に、ユーザ機器は、一種の無線通信技術のみを使用して通信を行うように配置されてもよい。
【0135】
【0136】
(基地局に関する例)
理解すべきことは、本開示における基地局という用語は、その通常の意味の全幅を持っており、且つ、通信を行うように、少なくとも無線通信システム又は無線システムの一部である無線通信局を含む。基地局の例として、例えば、基地局は、GSMシステムにおける基地局送受信機(BTS)と基地局コントローラ(BSC)のうちの一方又は両方であってもよく、WCDMAシステムにおける無線ネットワークコントローラ(RNC)とNode Bのうちの一方又は両方であってもよく、LTEとLTE-AdvancedシステムにおけるeNBであってもよく、又は未来通信システムにおける対応するネットワークノード(例えば5G通信システムにおいて現れる可能性があるgNB、eLTE eNBなど)であってもよいが、これらに限定されない。本開示の基地局中の一部の機能は、D2D、M2M及びV2V通信シーンで通信に対して制御機能を有するエンティティとして実現されてもよく、又はコグニティブ無線通信シーンでスペクトルコーディネータの機能としてのエンティティとして実現されてもよい。
【0137】
(第1例)
図12は、本開示内容の技術を応用可能な基地局(本図ではgNBを例にする)の例示的な配置の第1例を示すブロック図である。gNB1200は、複数のアンテナ1210及び基地局機器1220を含む。基地局機器1220と各アンテナ1210はRFケーブルを介して互いに接続することができる。1つの実現形態において、ここのgNB1200(又は基地局機器1220)は、上記基地局101と102(又はより具体的に、電子機器200と300)に対応することができる。
【0138】
アンテナ1210のそれぞれは、1つ又は複数のアンテナ素子(例えば多入力多出力(MIMO)アンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、且つ、基地局機器1220が無線信号を送信、受信するために用いられる。
図12に示すように、gNB1200は、複数のアンテナ1210を含んでもよい。例えば、複数のアンテナ1210は、gNB1200が使用する複数の周波数帯に対応することができる。
【0139】
基地局機器1220は、コントローラ1221、メモリ1222、ネットワークインターフェース1223及び無線通信インターフェース1225を含む。
【0140】
コントローラ1221は、例えばCPUやDSPであって、且つ、基地局機器1220の上位層の様々な機能を動作させることができる。例えば、コントローラ1221は、無線通信インターフェース1225で処理された信号におけるデータに基づいてデータパケットを生成し、ネットワークインターフェース1223を介して、生成したパケットを伝送する。コントローラ1221は複数のベースバンドプロセッサからのデータをバンドルしてバンドルパケットを生成し、生成されたバンドルパケットを伝送することができる。コントローラ1221は以下のような制御を実行する論理機能を有してもよく、例えば、無線リソース制御、無線ベアラ制御、モビリティ管理、受付制御、スケジューリングなどである。この制御は、付近のgNB又はコアネットワークノードと結合して実行されることができる。メモリ1222は、RAMとROMを含み、且つ、コントローラ1221によって実行されるプログラムと様々なタイプの制御データ(例えば端末リスト、伝送パワーデータ及びスケジューリングデータ)を記憶する。
【0141】
ネットワークインターフェース1223は、基地局機器1220をコアネットワーク1224に接続するための通信インターフェースである。コントローラ1221は、ネットワークインターフェース1223を介してコアネットワークノード又は他のgNBと通信を行うことができる。この場合に、gNB 1200とコアネットワークノード又は他のgNBとは、ロジックインターフェース(例えばS1インターフェースとX2インターフェース)によって互に接続されることができる。ネットワークインターフェース1223は、有線通信インターフェース又は無線バックホール回線に用いられる無線通信インターフェースであってもよい。ネットワークインターフェース1223が無線通信インターフェースであれば、無線通信インターフェース1225によって使用される周波数帯と比べて、ネットワークインターフェース1223はさらに高い周波数帯を使用して無線通信に用いることができる。
【0142】
無線通信インターフェース1225は、任意のセルラー通信方式(例えば、Long Term Evolution(LTE)とLTE-Advanced)をサポートし、アンテナ1210を介してgNB1200に位置するセルにおける端末への無線接続を提供する。無線通信インターフェース1225は、通常に、例えばベースバンド(BB)プロセッサ1226とRF回路1227を含むことができる。BBプロセッサ1226は、例えば、符号化/復号化、変調/復調、多重化/多重化解除を実行するとともに、レイヤー(例えばL1、メディアアクセス制御(MAC)、無線リンク制御(RLC)、パケットデータ統合プロトコル(PDCP))の様々なタイプの信号処理を実行することができる。コントローラ1221の代わりに、BBプロセッサ1226は、上記した論理機能の一部又は全部を有してもよい。BBプロセッサ1226は、通信制御プログラムが記憶されるメモリであってもよく、或いは、プログラムを実行するように配置されるプロセッサと関連回路を含むモジュールであってもよい。プログラムの更新は、BBプロセッサ1226の機能を変更させることができる。このモジュールは、基地局機器1220のスロットに挿入されるカードやブレッドであってもよい。その代わりに、このモジュールは、カードやブレッドに搭載されるチップであってもよい。同時に、RF回路1227は、例えばミキサ、フィルタ、アンプを含んで、アンテナ1210を介して無線信号を送受信することができる。
図12には1つのRF回路1227と一本のアンテナ1210とが接続されている例が示されているが、本開示はこの図示に限定されておらず、1つのRF回路1227が同時に複数本のアンテナ1210に接続されてもよい。
【0143】
図12に示すように、無線通信インターフェース1225は、複数のBBプロセッサ1226を含んでもよい。例えば、複数のBBプロセッサ1226は、gNB 1200が使用する複数の周波数帯に対応することができる。
図12に示すように、無線通信インターフェース1225は、複数のRF回路1227を含んでもよい。例えば、複数のRF回路1227は複数のアンテナ素子に対応することができる。
図12には、無線通信インターフェース1225に複数のBBプロセッサ1226と複数のRF回路1227が含まれる例が示されているが、無線通信インターフェース1225は、単一のBBプロセッサ1226又は単一のRF回路1227を含んでもよい。
【0144】
(第2例)
図13は、本開示内容の技術を応用可能な基地局(本図ではgNBを例にする)の例示的な配置の第2例を示すブロック図である。gNB1330は複数のアンテナ1340と、基地局機器1350と、RRH1360とを含む。RRH1360と各アンテナ1340は、RFケーブルを介して互に接続されることができる。基地局機器1350とRRH1360は、ファイバケーブルのような高速回線を介して互いに接続されることができる。1つの実現形態において、ここのgNB1330(又は基地局機器1350)は、上記基地局101と102(又はより具体的に、電子機器200と300)に対応することができる。
【0145】
アンテナ1340のそれぞれは、単一又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナに含まれた複数のアンテナ素子)を含み、RRH1360の無線信号の送受信に使用される。
図13に示すように、gNB1330は、複数のアンテナ1340を含むことができる。例えば、複数のアンテナ1340は、gNB1330が使用する複数の周波数帯に対応することができる。
【0146】
基地局機器1350は、コントローラ1351と、メモリ1352と、ネットワークインターフェース1353と、無線通信インターフェース1355と、接続インターフェース1357とを含む。コントローラ1351、メモリ1352、ネットワークインターフェース1353は、
図12を参照して説明したコントローラ1221、メモリ1222、ネットワークインターフェース1223と同様である。
【0147】
無線通信インターフェース1355は、任意のセルラー通信方式(例えばLTEとLTE-Advanced)をサポートし、且つ、RRH1360とアンテナ1340を介してRRH1360に対応するセクタに位置する端末への無線通信を提供する。無線通信インターフェース1355は、通常に、例えばBBプロセッサ1356を含んでもよい。BBプロセッサ1356が接続インターフェース1357を介してRRH1360のRF回路1364に接続されることを除いて、BBプロセッサ1356は、
図12を参照して説明したBBプロセッサ1226と同じである。
図13に示すように、無線通信インターフェース1355は、複数のBBプロセッサ1356を含んでもよい。例えば、複数のBBプロセッサ1356は、gNB 1330が使用する複数の周波数帯に対応することができる。
図13に、無線通信インターフェース1355に複数のBBプロセッサ1356が含まれる例を示したが、無線通信インターフェース1355は単一のBBプロセッサ1356を含んでもよい。
【0148】
接続インターフェース1357は、基地局機器1350(無線通信インターフェース1355)をRRH1360に接続するためのインターフェースである。接続インターフェース1357は、基地局機器1350(無線通信インターフェース1355)をRRH1360に接続する上記高速回線における通信に用いられる通信モジュールであってもよい。
【0149】
RRH1360は、接続インターフェース1361と無線通信インターフェース1363を含む。
【0150】
接続インターフェース1361は、RRH1360(無線通信インターフェース1363)を基地局機器1350に接続するためのインターフェースである。接続インターフェース1361は、上述した高速回線における通信に用いられる通信モジュールであってもよい。
【0151】
無線通信インターフェース1363は、アンテナ1340を介して無線信号を送受信する。無線通信インターフェース1363は、通常に、例えばRF回路1364を含んでもよい。RF回路1364は、例えばミキサ、フィルタ、アンプを含んで、アンテナ1340を介して無線信号を送受信してもよい。
図13には1つのRF回路1364と一本のアンテナ1340とが接続されている例が示されているが、本開示はこの図示に限定されておらず、1つのRF回路1364が同時に複数本のアンテナ1340に接続されてもよい。
【0152】
図13に示すように、無線通信インターフェース1363は、複数のRF回路1364を含んでもよい。例えば、複数のRF回路1364は複数のアンテナ素子をサポートすることができる。
図13には無線通信インターフェース1363に複数のRF回路1364が含まれる例が示されているが、無線通信インターフェース1363は、単一のRF回路1364を含んでもよい。
【0153】
(ユーザ機器に関する例)
(第1例)
図14は、本開示内容の技術を応用可能なスマートフォン1400の例示的な配置の例を示すブロック図である。スマートフォン1400はプロセッサ1401、メモリ1402、記憶装置1403、外部接続インターフェース1404、撮像装置1406、センサ1407、マイク1408、入力装置1409、表示装置1410、スピーカ1411、無線通信インターフェース1412、1つ又は複数のアンテナスイッチ1415、1つ又は複数のアンテナ1416、バス1417、電池1418及び補助コントローラ1419を含む。1つの実現形態において、ここのスマートフォン1400(又はプロセッサ1401)は、上記端末機器103に対応することができる。
【0154】
プロセッサ1401は、例えばCPU又はシステムオンチップ(SoC)であり、スマートフォン1400のアプリケーション層と他の層の機能を制御することができる。メモリ1402は、RAMとROMを含み、データとプロセッサ1401によって実行されるプログラムを記憶する。記憶装置1403は、例えば半導体メモリやハードディスクのような記憶媒体を含んでもよい。外部接続インターフェース1404は外部装置(例えばメモリカードとユニバーサルシリアルバス(USB)装置)をスマートフォン1400に接続するためのインターフェースである。
【0155】
撮像装置1406はイメージセンサ(例えば電荷結合デバイス(CCD)と相補型金属酸化物半導体(CMOS))を含み、キャプチャ画像を生成する。センサ1407は、例えば測定センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサのような1組のセンサを含んでもよい。マイク1408はスマートフォン1400に入力された音をオーディオ信号に変換する。入力装置1409は例えば表示装置1410のスクリーン上のタッチを検出するように配置されるタッチセンサ、テンキー、キーボード、ボタン又はスイッチを含み、ユーザから入力された操作又は情報を受信する。表示装置1410はスクリーン(例えば液晶ディスプレイ(LCD)と有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ)を含み、スマートフォン1400の出力画像を表示する。スピーカ1411はスマートフォン1400から出力したオーディオ信号を音に変換する。
【0156】
無線通信インターフェース1412は、任意のセルラー通信方式(例えば、LTEとLTE-Advanced)をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インターフェース1412は、通常に、例えばBBプロセッサ1413とRF回路1414を含むことができる。BBプロセッサ1413は、例えば、符号化/復号化、変調/復調、多重化/多重化解除を実行するとともに、無線通信のための様々なタイプの信号処理を実行することができる。同時に、RF回路1414は例えばミキサ、フィルタ、アンプを含んで、アンテナ1416を介して無線信号を送受信することができる。無線通信インターフェース1412は、その上にBBプロセッサ1413とRF回路1414が集積化された一つのチップモジュールであってもよい。
図14に示すように、無線通信インターフェース1412は、複数のBBプロセッサ1413と複数のRF回路1414を含んでもよい。
図14には無線通信インターフェース1412に複数のBBプロセッサ1413と複数のRF回路1414が含まれる例が示されているが、無線通信インターフェース1412は、単一のBBプロセッサ1413又は単一のRF回路1414を含んでもよい。
【0157】
なお、セルラー通信方式に加え、無線通信インターフェース1412は、例えば短距離無線通信方式や近距離通信方式や無線ローカルネットワーク(LAN)方式などの別タイプの無線通信方式をサポートすることができる。この場合、無線通信インターフェース1412は各無線通信方式に対するBBプロセッサ1413とRF回路1414を含んでもよい。
【0158】
アンテナスイッチ1415のそれぞれは、無線通信インターフェース1412に含まれる複数の回路(例えば異なる無線通信方式に使用される回路)間でアンテナ1416の接続先を切り替える。
【0159】
アンテナ1416のそれぞれは、単一又は複数のアンテナ素子(例えばMIMOアンテナに含まれた複数のアンテナ素子)を含んで、無線通信インターフェース1412の無線信号の送受信に使用される。
図14に示すように、スマートフォン1400は複数のアンテナ1416を含んでもよい。
図14に、スマートフォン1400に複数のアンテナ1416が含まれる例を示したが、スマートフォン1400は単一のアンテナ1416を含んでもよい。
【0160】
なお、スマートフォン1400は各無線通信方式に対するアンテナ1416を含んでもよい。この場合に、アンテナスイッチ1415はスマートフォン1400の配置から省略されてもよい。
【0161】
バス1417は、プロセッサ1401、メモリ1402、記憶装置1403、外部接続インターフェース1404、撮像装置1406、センサ1407、マイク1408、入力装置1409、表示装置1410、スピーカ1411、無線通信インターフェース1412及び補助コントローラ1419を互いに接続する。電池1418は、給電線によって
図14に示すスマートフォン1400の各ブロックに電力を提供する。給電線は図面において部分的に点線によって示される。補助コントローラ1419は例えば睡眠モードでスマートフォン1400の最少の必要な機能を操作する。
【0162】
(第2例)
図15は、本開示内容の技術を応用可能なカーナビゲーション装置1520の例示的な配置の例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置1520は、プロセッサ1521、メモリ1522、グローバルポジショニングシステム(GPS)モジュール1524、センサ1525、データインターフェース1526、コンテンツプレーヤー1527、記憶媒体インターフェース1528、入力装置1529、表示装置1530、スピーカ1531、無線通信インターフェース1533、1つ又は複数のアンテナスイッチ1536、1つ又は複数のアンテナ1537及び電池1538を含む。1つの実現形態において、ここのカーナビ機器1520(又はプロセッサ1521)は、上記端末機器103に対応することができる。
【0163】
プロセッサ1521は、例えばCPU又はSoCであって、カーナビゲーション装置1520のナビゲーション機能と他の機能を制御することができる。メモリ1522は、RAMとROMを含み、データとプロセッサ1521によって実行されるプログラムを記憶する。
【0164】
GPSモジュール1524は、GPS衛星から受信されたGPS信号を使用してカーナビゲーション装置1520の位置(例えば、緯度、経度、高度)を測定する。センサ1525は、例えばジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどの1組のセンサを含んでもよい。データインターフェース1526は、図示しない端末を介して例えば車載ネットワーク1541に接続し、車両が生成したデータ(例えば、車速データ)を取得する。
【0165】
コンテンツプレーヤー1527は、記憶媒体(例えば、CDとDVD)に記憶されたコンテンツを再生する。この記憶媒体は、記憶媒体インターフェース1528に挿入される。入力装置1529は、例えば表示装置1530のスクリーン上のタッチを検出するように配置されるタッチセンサ、ボタン又はスイッチを含み、ユーザから入力された操作又は情報を受信する。表示装置1530は、例えばLCDやOLEDディスプレイのスクリーンを含み、ナビゲーション機能の画像又は再生されたコンテンツを表示する。スピーカ1531は、ナビゲーション機能の音又は再生されたコンテンツを出力する。
【0166】
無線通信インターフェース1533は任意のセルラー通信方式(例えば、LTEとLTE-Advanced)をサポートし、無線通信を実行することができる。無線通信インターフェース1533は、通常に、例えばBBプロセッサ1534とRF回路1535を含むことができる。BBプロセッサ1534は、例えば、符号化/復号化、変調/復調、多重化/多重化解除を実行するとともに、無線通信のための様々なタイプの信号処理を実行することができる。同時に、RF回路1535は、例えばミキサ、フィルタ、アンプを含んで、アンテナ1537を介して無線信号を送受信することができる。無線通信インターフェース1533は、その上にBBプロセッサ1534とRF回路1535が集積された一つのチップモジュールであってもよい。
図15に示すように、無線通信インターフェース1533は、複数のBBプロセッサ1534と複数のRF回路1535を含んでもよい。
図15には無線通信インターフェース1533に複数のBBプロセッサ1534と複数のRF回路1535が含まれる例が示されているが、無線通信インターフェース1533は、単一のBBプロセッサ1534又は単一のRF回路1535を含んでもよい。
【0167】
なお、セルラー通信方式に加え、無線通信インターフェース1533は、例えば短距離無線通信方式や短距離通信方式や無線LAN方式などの別タイプの無線通信方式をサポートすることができる。この場合、無線通信インターフェース1533は、各無線通信方式に対するBBプロセッサ1534とRF回路1535を含んでもよい。
【0168】
アンテナスイッチ1536のそれぞれは、無線通信インターフェース1533に含まれる複数の回路(例えば異なる無線通信方式に使用される回路)間でアンテナ1537の接続先を切り替える。
【0169】
アンテナ1537のそれぞれは、単一又は複数のアンテナ素子(例えばMIMOアンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、無線通信インターフェース1533の無線信号の送受信に使用される。
図15に示すように、カーナビゲーション装置1520は、複数のアンテナ1537を含んでもよい。
図15にはカーナビゲーション装置1520に複数のアンテナ1537が含まれる例が示されているが、カーナビゲーション装置1520は、単一のアンテナ1537を含んでもよい。
【0170】
なお、カーナビゲーション装置1520は、各無線通信方式に対するアンテナ1537を含んでもよい。この場合、アンテナスイッチ1536は、カーナビゲーション装置1520の配置から省略されてもよい。
【0171】
電池1538は、給電線によって
図15に示すカーナビゲーション装置1520の各ブロックに電力を提供する。給電線は、図面において部分的に点線によって示される。電池1538は、車両から提供した電力を蓄積する。
【0172】
本開示内容の技術は、カーナビゲーション装置1520、車載ネットワーク1541及び車両モジュール1542のうち1つ又は複数のブロックが含まれた車載システム(又は車両)1540として実現されてもよい。車両モジュール1542は、車両データ(例えば車速、エンジン速度、故障情報)を生成して、生成されたデータを車載ネットワーク1541に出力する。
【0173】
以上は、図面を参照して本開示の例示的な実施例について説明したが、当然ながら、本開示は、以上の例に限定されない。当業者は、添付の請求の範囲内に様々な変更と修正を得ることができ、且つ、これらの変更と修正は本開示の技術の範囲内に含まれると理解すべきである。
【0174】
例えば、以上の実施例において1つのユニットに含まれる複数の機能は、分離された装置によって実現されることができる。代わりに、以上の実施例において複数のユニットによって実現される複数の機能のそれぞれは、分離された装置によって実現されることができる。また、以上の機能の1つは、複数のユニットによって実現されることができる。もちろん、このような配置は、本開示の技術の範囲に含まれる。
【0175】
この明細書において、フローチャートに記載されたステップは、記載の順序で時間系列的に実行される処理だけでなく、必ず時間系列でなく並行又は個別に実行される処理も含む。また、もちろん、ひいては時間系列的に処理されるステップも適当にその順序を変更してもよい。
【0176】
本開示及びその利点を詳細に説明したが、理解すべきことは、添付の請求の範囲に限定された本開示の精神と範囲を外れない場合に、様々な変更、代替と変換を行うことができる。さらに、本開示の実施例の用語「含む」、「包含する」又はその任意の他の変体は、非排他的な含有を示すことで、一系列の要素を含む過程、方法、物品又は機器は、それらの要素だけでなく、明示されていない他の要素も含み、又はこのような過程、方法、物品又は機器に固有の要素も含む。さらに多い制限がない場合に、「1つの・・・を含む」によって限定される要素は、前記要素を含む過程、方法、物品又は機器にほかの同じ要素も含むことを除外しない。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
実施例において、電子機器200の検出ユニット202は、第1の基地局の第1の指標を検出するように配置されてもよい。管理ユニット204は、検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すか否かを判断するように配置されてもよい。通信ユニット206は、検出された第1の指標が第1の基地局の動作負荷が第1の閾値未満であることを示すことに応じて、第1の基地局がスリープを要求することを示す情報を含む第1の情報を第2の基地局に送信するように配置されてもよい。また、通信ユニット206は、さらに、第1の情報に対する、第1の基地局がスリープすることを許可するか否かを示す第2の情報を第2の基地局から受信するように配置されてもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
一実施例では、システム400Aにおける基地局101-aは、自局の動作負荷が第1の閾値未満であることを検出し、基地局102にスリープを要求する情報を含む第1の情報を送信する。基地局102からの、基地局101-aがスリープすることを許可することを示す第2の情報を受信した場合、基地局101-aは、サービスしている端末機器103-aへ、他の隣接基地局に接続させることを通知してもよい。それに応じて、システム400Bにおいて、端末機器103-aは基地局101-aの隣接基地局101-eに接続し、且つ、基地局101-aはスリープ状態に入る。別の実施例では、システム400Aにおける基地局101-cは、自局の動作負荷が第1の閾値未満であることを検出し、基地局102にスリープを要求する情報を含む第1の情報を送信する。基地局101-cは、上流基地局101-bを有するので、第1の情報は、基地局101-cから基地局101-bを介して基地局102に送信される。(基地局101-bを介して)基地局102からの、基地局101-cがスリープすることを許可することを示す第2の情報を受信した場合、基地局101-cは、その下流基地局101-dへ、他の隣接基地局に接続させることを通知してもよい。それに応じて、システム400Bにおいて、基地局101-dは、基地局101-cの隣接基地局101-fに接続し、且つ、基地局101-cはスリープ状態に入る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0091】
説明の便宜上、上記の基地局のウェイクアップに用いられる第1例と第2の例では、第1の基地局101がIAB基地局であり、第2の基地局102がIAB donor基地局である例が紹介されている。しかしながら、理解すべきことは、第1の基地局101と第2の基地局102は、実際には、他の任意の適切なタイプの基地局であってもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0093】
従来の端末機器ウェイクアップメカニズムでは、端末機器は、自身に上りトラフィック需要が存在することを検出した場合、自身のウェイクアップをトリガし得る。しかしながら、このウェイクアップメカニズムは、本開示における基地局のウェイクアップに直接適用することができない。これは、端末機器が自身に上りトラフィック需要が存在し、且つ、それに最も隣接する基地局がスリープ状態にあることを検出した場合、省エネを原則として、端末機器は、スリープ状態にある基地局をウェイクアップさせることを能動的に要求することなく、他の隣接基地局に直接接続して通信を行うからである。一方、従来の端末機器ウェイクアップメカニズムでは、基地局などの上流機器又はネットワークがネットワークページングなどにより端末機器をウェイクアップさせることができ、このような方法も本開示における基地局のウェイクアップに適用しない。目的のないネットワークページングは、多くの時間やリソースを費やし、効率が低過ぎる。本開示の基地局ウェイクアップメカニズムによれば、第1の基地局が隣接基地局をウェイクアップさせる要求を送信することは、基地局をウェイクアップさせる必要があるエリアを正確に位置決めすることに寄与する。それにより、第2の基地局は、1つ又は複数の隣接基地局を迅速にウェイクアップさせて第1の基地局の過負荷及び輻輳の問題を緩和することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0109
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0109】
条項8.条項1に記載の電子機器であって、第1の指標は、第1の基地局のトラフィック及び/又は第1の基地局の電力消費を含む。
【国際調査報告】