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特表2023-543488インタラクティブ照明制御のためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-16
(54)【発明の名称】インタラクティブ照明制御のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/125 20200101AFI20231006BHJP
   H05B 47/195 20200101ALI20231006BHJP
   A01G 7/00 20060101ALN20231006BHJP
【FI】
H05B47/125
H05B47/195
A01G7/00 603
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519801
(86)(22)【出願日】2021-09-23
(85)【翻訳文提出日】2023-05-29
(86)【国際出願番号】 EP2021076175
(87)【国際公開番号】W WO2022069338
(87)【国際公開日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】63/086,706
(32)【優先日】2020-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】20201203.5
(32)【優先日】2020-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ムルティ アブヒシェック
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA09
3K273QA15
3K273SA02
3K273SA04
3K273SA18
3K273SA20
3K273SA21
3K273SA23
3K273SA36
3K273SA37
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA04
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA54
3K273TA55
3K273TA62
3K273TA72
3K273UA17
(57)【要約】
植物照明を制御及び植物照明とインタラクトするためのシステム及び方法が提供される。方法は、植物の一部の周りに配置される複数のセンサの相対的ロケーションを示すロケーション情報を決定する又は受けることであって、複数のセンサは、複数の照明要素間に分散され、複数のセンサは、植物の少なくとも一つのパラメータに関するセンサデータを捕捉するように構成される、ことと、植物の少なくとも1つのパラメータに関するセンサデータを測定することと、プロセッサによって、センサデータに、複数のセンサのロケーション情報及びタイムスタンプ情報をアノテートすることと、プロセッサによって、アノテートされたセンサデータを分析することと、センサデータに基づいて植物の状態を決定することとを含む。方法はさらに、照明コントローラによって、植物の状態に対応するユーザ入力を受けることと、ユーザ入力に基づいて照明要素を制御することとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物照明を制御するためのシステムであって、当該システムは、
植物の一部の周りに配置される複数のセンサであって、前記複数のセンサは、複数の照明要素間に分散され、前記複数のセンサは、前記植物の少なくとも一つのパラメータに関するセンサデータを捕捉するように構成される、複数のセンサと、
前記複数のセンサ及び前記複数の照明要素に関連するプロセッサであって、前記プロセッサは、
コミッショニングプロセスを使用して前記植物の一部の周りの前記複数のセンサの相対的ロケーションを示すロケーション情報を決定する又は受ける、
前記複数のセンサから、前記植物の前記少なくとも1つのパラメータに関するセンサデータを受ける、
前記センサデータに、前記複数のセンサの前記ロケーション情報及びタイムスタンプ情報をアノテートする、
前記アノテートされたセンサデータを分析する、
前記アノテートされたセンサデータに基づいて前記植物の状態を決定する、及び
前記植物の前記決定された状態に基づいて前記複数の照明要素のうちの少なくとも1つを制御する、
ように構成される、プロセッサと、
を含む、システム。
【請求項2】
当該システムは、前記プロセッサに関連する照明コントローラを含み、前記照明コントローラは、前記植物の状態に対応する照明効果を含むユーザ入力を受ける、及び、前記ユーザ入力に基づいて前記照明効果を提供するように前記複数の照明要素のうちの少なくとも1つを制御するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記複数のセンサから、前記植物の前記少なくとも1つのパラメータに関する初期センサデータを受ける、及び
受けた前記初期センサデータに基づいて前記ロケーション情報を自動的に決定する、
ように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記植物の画像を受ける、及び
ユーザから、前記画像内の前記複数のセンサの相対的ロケーションを示すロケーション情報を受ける、
ように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数のセンサは、コンタクトベースのセンサである、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数のセンサは、超音波センサである、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記プロセッサは、時系列分類アルゴリズムに基づいて前記植物の状態を分類するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
植物照明を制御するための方法であって、当該方法は、
コミッショニングプロセスを使用して植物の一部の周りに配置される複数のセンサの相対的ロケーションを示すロケーション情報を決定する又は受けるステップであって、前記複数のセンサは、複数の照明要素間に分散され、前記複数のセンサは、前記植物の少なくとも一つのパラメータに関するセンサデータを捕捉するように構成される、ステップと、
前記複数のセンサによって、前記植物の前記少なくとも1つのパラメータに関するセンサデータを測定するステップと、
プロセッサによって、前記センサデータに、前記複数のセンサの前記ロケーション情報及びタイムスタンプ情報をアノテートするステップと、
前記プロセッサによって、前記複数のセンサからの前記アノテートされたセンサデータを分析するステップと、
前記プロセッサによって、前記アノテートされたセンサデータに基づいて前記植物の状態を決定するステップと、
照明コントローラによって、前記植物の前記決定された状態に基づいて前記複数の照明要素のうちの少なくとも1つを制御するステップと、
を含む、方法。
【請求項9】
当該方法は、
前記照明コントローラによって、前記植物の状態に対応する照明効果を含むユーザ入力を受けるステップと、
前記照明コントローラによって、前記ユーザ入力に基づいて前記複数の照明要素のうちの少なくとも1つを制御するステップと、
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記決定する又は受けるステップは、
前記複数のセンサによって、前記植物の前記少なくとも1つのパラメータに関する初期センサデータを収集することと、
収集された前記初期センサデータに基づいて前記ロケーション情報を自動的に決定することと、
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記決定する又は受けるステップは、
前記植物の画像を受けることと、
ユーザから、前記画像内の前記複数のセンサの相対的ロケーションを示すロケーション情報を受けることと、
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記測定するステップは、コンタクトベースのセンサを用いて前記センサデータを測定することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記測定するステップは、超音波センサを用いて前記センサデータを測定することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記植物の状態を決定するステップは、時系列分類アルゴリズムに基づいて前記植物の状態を分類することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
当該方法は、
前記植物の複数の状態の集合に対応する照明効果を含むユーザ入力を受けるステップであって、前記植物の前記複数の状態は、前記植物の前記状態を含む、ステップと、
前記照明コントローラによって、前記ユーザ入力に基づいて前記複数の照明要素のうちの少なくとも1つを制御するステップと、
を含む、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、インタラクティブ照明制御に関し、とりわけ、植物の決定された状態に基づく光シーンの調整(tuning)等の光効果の制御及び作成(creating)に関する。
【背景技術】
【0002】
装飾用ツリー照明は、典型的には、装飾目的でツリー及び他の植物に吊るされる及び巻かれるライトのストリップを含む。このようなツリー照明は、クリスマス及びディワリ等の祝祭に用いられることが多く、通常は、あらかじめ定義された照明レシピを実行する単純なタイミングベースのコントローラによって制御される。最近の照明システムは、ユーザが、モバイルフォンインターフェースを介して異なるレシピを設定することを可能にし得る。
【0003】
場合によっては、ツリー照明システムは、メッシュベースのワイヤ構成(mesh-based wire arrangement)を使用してツリーの幹に巻き付く照明要素を含む。メッシュベースのワイヤ構成は常に幹と接触している。バイオミメティックテキスタイルベースのバイオセンサ(biomimetic textile-based biosensor)が、生体内で及びリアルタイムで、植物樹液の溶質含有量の変化をモニタするために利用可能である。バイオセンサによる植物の形態(morphology)に対する検出可能な影響はない。しかしながら、このようなバイオセンサは、植物の組織に直接挿入される。
【0004】
当技術分野において、ユーザフレンドリなセンサを使用してインタラクティブツリー照明制御システムを改善する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、植物照明と、植物の状態を示すセンサデータを捕捉するための表面ベースのセンサとを使用するインタラクティブ照明制御のための発明システム及び方法に関する。一般に、本開示の実施形態は、表面ベースのセンサを使用して植物の状態を決定するための改善されたシステム及び方法に関する。本出願人は、植物の状態を決定するために接触ベースのセンシング技術を使用する大規模植物照明(large-scale plant lighting)の既存の構造を活用することが有益であることを認識し、理解している。さらに、本出願人は、接触ベースのセンサから収集されるデータ及び/又はユーザの好みに基づいて植物照明を制御することが有益であることを認識し、理解している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一般に、一態様において、植物照明を制御するためのシステムが提供される。システムは、植物の一部の周りに配置される複数のセンサであって、複数のセンサは、複数の照明要素の間に分散され、複数のセンサは、植物の少なくとも一つのパラメータに関するセンサデータを捕捉するように構成される、複数のセンサと、複数のセンサ及び複数の照明要素に関連するプロセッサとを含む。プロセッサは、植物の一部の周りの複数のセンサの相対的ロケーションを示すロケーション情報を決定する又は受ける、複数のセンサから、植物の少なくとも1つのパラメータに関するセンサデータを受ける、センサデータに、複数のセンサのロケーション情報及びタイムスタンプ情報をアノテートする、アノテートされたセンサデータを分析する、及び、アノテートされたセンサデータに基づいて植物の状態を決定するように構成される。
【0007】
一実施形態によれば、システムはさらに、プロセッサに関連する照明コントローラを含み、照明コントローラは、植物の状態に対応する照明効果を含むユーザ入力を受ける、及び、ユーザ入力に基づいて照明効果を提供するように複数の照明要素のうちの少なくとも1つを制御するように構成される。
【0008】
一実施形態によれば、プロセッサはさらに、複数のセンサから、植物の少なくとも1つのパラメータに関する初期センサデータを受ける、及び、受けた初期センサデータに基づいてロケーション情報を自動的に決定するように構成される。
【0009】
一実施形態によれば、プロセッサはさらに、植物の画像を受ける、及び、ユーザから、前記画像内の複数のセンサの相対的ロケーションを示すロケーション情報を受けるように構成される。
【0010】
一実施形態によれば、複数のセンサは、コンタクトベースのセンサ(contact-based sensor)である。
【0011】
一実施形態によれば、複数のセンサは、超音波センサである。
【0012】
一実施形態によれば、プロセッサは、時系列分類アルゴリズム(time-series classification algorithm)に基づいて植物の状態を分類するように構成される。
【0013】
一般に、別の態様において、植物照明を制御するための方法が提供される。方法は、植物の一部の周りに配置される複数のセンサの相対的ロケーションを示すロケーション情報を決定する又は受けることであって、複数のセンサは、複数の照明要素間に分散され、複数のセンサは、植物の少なくとも一つのパラメータに関するセンサデータを捕捉するように構成される、ことと、複数のセンサによって、植物の少なくとも1つのパラメータに関するセンサデータを測定することと、プロセッサによって、センサデータに、複数のセンサのロケーション情報及びタイムスタンプ情報をアノテートすることと、プロセッサによって、複数のセンサからのアノテートされたセンサデータを分析することと、プロセッサによって、アノテートされたセンサデータに基づいて植物の状態を決定することとを含む。
【0014】
一実施形態によれば、方法はさらに、照明コントローラによって、植物の状態に対応する照明効果を含むユーザ入力を受けることと、照明コントローラによって、ユーザ入力に基づいて複数の照明要素のうちの少なくとも1つを制御することとを含む。
【0015】
一実施形態によれば、決定する又は受けるステップは、複数のセンサによって、植物の少なくとも1つのパラメータに関する初期センサデータを収集することと、収集された初期センサデータに基づいてロケーション情報を自動的に決定することとを含む。
【0016】
一実施形態によれば、決定する又は受けるステップは、植物の画像を受けることと、ユーザから、画像内の複数のセンサの相対的ロケーションを示すロケーション情報を受けることとを含む。
【0017】
一実施形態によれば、測定するステップは、コンタクトベースのセンサを用いてセンサデータを測定することを含む。
【0018】
一実施形態によれば、測定するステップは、超音波センサを用いてセンサデータを測定することを含む。
【0019】
一実施形態によれば、植物の状態を決定するステップは、時系列分類アルゴリズムに基づいて植物の状態を分類することを含む。
【0020】
一実施形態によれば、方法はさらに、植物の複数の状態の集合(aggregation)に対応する照明効果を含むユーザ入力を受けることであって、植物の複数の状態は、植物の前記状態を含む、ことと、照明コントローラによって、ユーザ入力に基づいて複数の照明要素のうちの少なくとも1つを制御することとを含む。
【0021】
様々な実装形態において、本明細書で述べられるプロセッサは、ソフトウェア命令を実行するように構成される1つ以上のプロセッサ又はマイクロコントローラ、回路、1つ以上のコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FGPA)、又は特定用途向け集積回路(ASIC)等、任意の適切な形態をとってもよい。プロセッサに関連付けられるメモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM)、若しくはダイナミックRAM(DRAM)等の揮発性メモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)等の不揮発性メモリ、又は他の非一時的機械可読記憶媒体を含む、任意の適切な形態又は複数の形態をとってもよい。用語「非一時的(non-transitory)」は、一時的な信号を除くことを意味するが、可能なストレージの形態をさらに限定するものではない。一部の実装形態では、これらの記憶媒体は、1つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行されると、本明細書で論じられる機能の少なくとも一部を実行する、1つ以上のプログラムでエンコードされてもよい。プロセッサが、本明細書で述べられる機能の1つ以上をハードウェアで実装する実施形態では、他の実施形態でそのような機能に対応するものとして述べられるソフトウェアは省略されてもよいことは明らかであろう。様々な記憶媒体は、プロセッサ内に固定されてもよく、又は、それらの記憶媒体に記憶されている1つ以上のプログラムが、本明細書で論じられる様々な態様を実施するためにプロセッサにロードされることができるように、可搬性であってもよい。センサによって収集されるデータを分析するために必要なアルゴリズム又はソフトウェア等のデータ及びソフトウェア、並びに、オペレーティングシステム、ファームウェア、又は他のアプリケーションが、メモリにインストールされてもよい。
【0022】
上述の概念と、以下でより詳細に論じられる追加的概念との全ての組み合わせは(そのような概念が互いに矛盾しないという条件下で)、本明細書で開示される発明の主題の一部であると想到される点を理解されたい。特に、本開示の最後に記載されている特許請求される主題の全ての組み合わせは、本明細書で開示される発明の主題の一部であると想到される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図面中、同様の参照文字は、一般に、異なる図の全体にわたって同じ部分を指す。また、図面は、必ずしも縮尺通りではなく、その代わり一般的に、開示の原理を例示することに重点が置かれている。
図1】本開示の態様によるインタラクティブ植物照明システムの例示的な概略的描写である。
図2】本開示の態様による照明要素及びセンサを含むワイヤメッシュ構成の例示的な概略的描写である。
図3】本開示の態様による照明要素及びセンサを含むワイヤメッシュ構成の別の例示的な概略的描写である。
図4】本開示の態様による照明コントローラシステムの例示的な概略的描写である。
図5】本開示の態様による、植物の状態を決定する、並びに、植物照明システムを制御及び/又は植物照明システムとインタラクトするための方法を示す例示的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示は、植物のパラメータを示すデータを捕捉するために表面ベースのセンサを使用して植物照明とインタラクトするためのシステム及び方法の様々な実施形態を述べる。本出願人は、植物照明と統合される植物ワイドセンサシステム(plant-wide sensor system)を使用して植物データ(例えば、水輸送測定)を捕捉する、及び、捕捉された植物データに基づいて照明を制御することが有益であることを認識し、理解している。本開示は、既にワイヤメッシュ構成(wire-mesh arrangement)で配置されている照明デバイスを利用してセンサの分散ネットワークを提供するためのシステム及び方法の様々な実施形態を述べる。このような既存のインフラストラクチャは、本明細書で述べられる追加の検出機能のためのバックボーンとして使用されることができる。
【0025】
図1を参照すると、複数のセンサS1~SNを含む例示的なシステム10が示され、Nは、システム内のセンサの数を示す1より大きい整数である。複数のセンサS1~SNは、複数の照明要素12間に分散され、複数のセンサS1~SNは、植物Pの少なくとも1つのパラメータに関するセンサデータを捕捉するように構成される。複数のセンサS1~SN及び照明要素12は、植物Pの少なくとも一部の周りに巻き付けられる。図1において、少なくとも一部のセンサは、ツリーの幹と接触している。しかしながら、センサは、根、茎、枝、葉、花、果実等が挙げられるが、これらに限定されない、植物の任意の部分と接触して置かれることができることを理解されたい。
【0026】
ある実施形態において、センサは、植物Pの様々な部分と接触する少なくともいくつかのコネクテッドハイドレーションセンサ(connected hydration sensor)を含む。水は、典型的には、夜間に植物の幹に存在する木部組織を通して輸送される。斯くして、コネクテッドハイドレーションセンサは、夜の時間に水の輸送を測定するように構成されることができる。時刻が関連する実施形態において、センサは、時計、昼光センサ、又は昼と夜を決定するための任意の他の適切な手段を含むことができる。時計、昼光センサ、又は他の手段は、センサ及び/又はシステムの他の構成要素(例えば、プロセッサ14)と通信することもできる。ある実施形態において、センサは、二酸化炭素等のガスの放出をモニタするために植物Pの様々な部分と接触する少なくともいくつかのコネクテッド空気品質検出センサ(connected air quality detection sensor)を含む。コネクテッド空気品質検出センサ及びコネクテッドハイドレーションセンサは、代替的に又は組み合わせて使用されることができる。コネクテッドハイドレーション及び空気品質センサの代わりに、又は加えて、センサは、植物内にどれだけの水があるかを決定するために少なくともいくつかの超音波センサを含む。例えば、超音波センサは、植物の幹の両側に位置付けられることができ、一方の側から発せられ、他方の側で受信される信号が、その間にどれだけの水があるかを決定するために使用されることができる。ある実施形態では、センサは、植物から離れて配置される光学センサ等のいくつかのコンタクトレスセンサ(contact-less sensor)を含む。コネクテッドセンサ(connected sensor)は、ネットワークに結合されるデバイスの間での(例えば、デバイス制御、データ記憶、データ交換等のための)情報の伝送を容易にする(コントローラ又はプロセッサを含む)2つ以上のデバイスの任意の相互接続を指す。2つ以上のデバイスを相互接続するための任意の適切なネットワークは、任意の適切なトポロジ及び任意の適切な通信プロトコルを含むことが企図される。
【0027】
図2及び図3に概略的に示されるように、複数のセンサS1~SN及び照明要素12は、ワイヤメッシュ構成50、70に沿って又は上に配置されることができる。このような構成は、センサ及び照明要素が、植物P上に位置付けられた場合にそれらの配置において安定的に支持されることを確実にする。例えば、センサ及び照明要素は、植物の一部の表面に対して静止することができ、各センサは、周囲のワイヤ構造に起因して植物の一部の表面に沿って周方向又は横方向又は縦方向に動くことが防止される。例えば、ネット(net)、ネッティング(netting)、ウェブ(web)又はウェビング(webbing)、及びスクリーン構成等、任意の適切な代替的構成が企図されることを理解されたい。
【0028】
図2の構成50に示されるように、ワイヤは、複数の縦方向ワイヤ52と、縦方向ワイヤと交差する複数の横方向ワイヤ54とを含むことができる。縦方向ワイヤ52及び横方向ワイヤ54は、ワイヤによって形成される閉じた形状の内部を取り囲む(enclose)1つ以上の照明要素12及び/又は1つ以上のセンサSを有する複数の閉じた形状(closed shape)を形成する。照明要素12及び/又はセンサSは、ワイヤによって形成される閉じた形状の内部のすべて、又はワイヤによって形成される閉じた形状の内部の総数よりも少ない任意の数の内部を囲む(surround)ことができることを理解されたい。図2に示される実施形態は、複数の四角形を形成するワイヤ52及び54を示しているが、例えば、円、三角形、任意の正又は不規則な多角形、又は任意の他の形状(例えば、月)等、任意の形状が企図される。照明要素12は、図示のように、縦方向ワイヤ52が横方向ワイヤ54と出会う交点の間のポイントにおいて縦方向ワイヤ52に沿って配置されることができる。代替的に、照明要素12は、横方向ワイヤ54が縦横方向ワイヤ52と出会う交点の間のポイントにおいて横方向ワイヤ54に沿って配置されることができる。照明要素12は、図示のように各2つの隣接する横方向ワイヤ54の間に又は任意の他の適切な構成で配置されることができることを理解されたい。図2に示されるセンサSは、照明要素12を囲むポイントに配置される。ある実施形態では、これらは、縦方向ワイヤ52が横方向ワイヤ54と出会う交点に配置されることができる。照明要素12が縦方向ワイヤ52に沿って配置される実施形態では、センサSは、横方向ワイヤ54に沿って配置されることができ、逆もまた同様である。センサSは、任意の適切な間隔、例えば、規則的な間隔又は不規則な間隔で配置されることができることを理解されたい。
【0029】
図3の構成70に示されるように、ワイヤは、複数の縦方向ワイヤ72と、縦方向ワイヤと交差する複数の横方向ワイヤ74とを含むことができる。縦方向ワイヤ72及び横方向ワイヤ74は、ワイヤによって形成される閉じた形状の内部を取り囲む1つ以上の照明要素12及び/又は1つ以上のセンサSを有する複数の閉じた形状を形成する。図3に示される実施形態は、複数の四角形を形成するワイヤ72及び74を示しているが、例えば、円、三角形、任意の正又は不規則な多角形、又は任意の他の形状等、任意の形状が企図される。照明要素12は、図示のように、縦方向ワイヤ72が横方向ワイヤ74と交差するポイントに配置されることができる。しかしながら、任意の代替的な構成が企図され、図示の実施形態は限定的なものとして解釈されるべきではない。図3に示されるセンサSは、縦方向ワイヤ72が横方向ワイヤ74と出会う又は交差する同じポイントに配置される。ある実施形態では、センサSは、照明要素12に組み込まれる又は接続されることができる。
【0030】
システム10はまた、複数のセンサS及び複数の照明要素12に関連するプロセッサ14を含む。プロセッサ14は、以下にさらに述べられるように、位置付けられる植物Pの一部の周りの複数のセンサの相対的ロケーションを示すロケーション情報を決定又は受信するように構成される。一実施形態において、プロセッサ14は、自動コミッショニングプロセスに基づいて植物P上の複数のセンサSの相対的ロケーションを決定するように構成される。このような自動コミッショニングプロセスにおいて、プロセッサ14は、本明細書で述べられる複数のセンサSから植物Pの少なくとも1つのパラメータに関する初期センサデータを受けるように構成される。十分な数の測定値がすべてのセンサSによって収集される場合、センサは自己コミッショニング(self-commissioning)を受ける(undergo)。この結果、プロセッサ14は、どのセンサが植物のどのロケーションにあるのかについての理解を得る。例えば、センサが植物上のそれらの位置に基づいてシーケンスでアクティブにされる場合、斯かるシーケンスが、センサの相対的位置を決定するために活用されることができる。地面の近くにあるいくつかのセンサは、幹の上の方にあるセンサによって提供されるセンサデータと区別されることができるセンサデータを提供する。斯くして、根センサが幹、枝、及び葉センサよりも先にアクティブにされる場合、プロセッサ14は、根センサが幹、枝、及び葉センサよりも下にあると決定する、等ができる。センサ読み取りの時空間パターンは、適切なグラフ学習アルゴリズムへの入力として使用されることができる。
【0031】
一実施形態において、プロセッサ14は、手動コミッショニングプロセスを使用して植物の周りの複数のセンサの相対的位置を受けるように構成される。このような実施形態では、例えば、プロセッサ14は、植物の画像及び画像内のセンサの相対的ロケーションのロケーション情報を示すユーザ入力を受けることができる。例えば、ユーザは、各センサに画像内のロケーションを割り当てることができ、当該データが、センサ間の相対的ロケーションを決定するために使用されることができる。別の例では、ユーザは、画像内のあるポイント(例えば、下部)から始まり、画像内の別のポイント(例えば、上部)で終わるシーケンスにおいて各センサを識別するように指示されることができる。このようなシーケンスにより、センサの相対的ロケーションが伝えられる。
【0032】
プロセッサ14はまた、コミッショニングプロセス後にセンサSからセンサデータを受けるように構成される。コミッショニングが確立された後、センサデータが、モニタリングされる(複数の)パラメータに依存して得られる。プロセッサ14は、得られたセンサデータに、タイムスタンプ情報とともに、植物の異なる部分をアノテートすることができる。本明細書で使用されるように、用語「アノテート(annotate)」は、あるデータ構造からのデータを別のデータ構造からのデータと関連付けるプロセスを指す。用語「アノテート」は、一部の実施形態においてデータタギング又はラベリング(data tagging or labeling)を指すことができる。プロセッサはまた、アノテートされたセンサデータを分析する、及び、アノテートされたセンサデータに基づいて植物の状態を決定することができる。例えば、十分な数の測定値がセンサSのすべてによって収集される場合、時系列分類アルゴリズムが、植物の状態を分類するために使用されることができる。一実施形態において、植物の状態は、コネクテッドハイドレーションセンサについて以下を含むことができる。「水揚げ継続中(Water uptake ongoing)」、「水揚げ開始(Water uptake starting)」、「水揚げ完了(Water uptake complete)」、等。マルコフモデル(Markov model)又は長短期記憶人工ニューラルネットワーク(Long Short-Term Memory artificial neural network)等、異なる時系列分類技術も使用されることができる。
【0033】
システム10はまた、プロセッサ14に関連する照明コントローラ16を含むことができる。図4に示されるように、照明コントローラシステム400は、プロセッサ14によって決定される植物402の1つ以上の状態を受けるように構成される。照明コントローラ16はまた、植物の異なる状態に対応することができる1つ以上の照明効果を含むユーザ入力18を受けるように構成される。ある実施形態では、ユーザインターフェース(UI)、例えば、ダッシュボード等、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)が、インタラクティブ電子デバイス403を介してユーザに表示されることができる。電子デバイス403の例としては、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、パーソナルデータアシスタント(PDA)、リストスマートウォッチデバイス、ヘッドマウントデバイス、イヤーマウントデバイス、近距離通信デバイス等が挙げられる。電子デバイス403は、メモリ404と、プロセッサ406と、ユーザインターフェース(例えば、ディスプレイ)408と、ワイヤレスネットワークデバイス(例えば、Wi-Fi(登録商標))、ワイヤレスBluetooth(登録商標)デバイス、及び/又は赤外線送信ユニット等、通信デバイス410とを含む。メモリ404は、オペレーティングシステムと、インタラクティブ照明プロセスを実行するための1つ以上のユーザアプリケーションとを含む。電子デバイス403は、ユーザとの通信を可能にするための1つ以上のデバイス又はソフトウェアを含むことができる。1つ以上のデバイスは、タッチスクリーン、キーパッド、タッチセンシティブ及び/又は物理ボタン、スイッチ、キーボード、ノブ、レバー、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、1つ以上のインジケータライト、可聴アラーム、プリンタ、及び/又は他の適切なインターフェースデバイスを含むことができる。ユーザインターフェースは、情報が伝達及び/又は受けられることを可能にする任意のデバイス又はシステムであることができ、情報の入力及び/又は選択を受けるように構成されるビュー及び/又はフィールドをユーザに提示するように構成されるグラフィックディスプレイを含んでもよい。GUIは、ユーザが、特定の照明効果の好みを植物の特定の状態に選択又は関連付けることを可能にする。通信デバイス410は、ユーザ入力18を照明コントローラ16に送るように構成される。
【0034】
ユーザ入力18の1つ以上の照明効果は、色、色温度、彩度、明るさ、強度等、光パラメータの任意の組み合わせを含む任意の光レシピを含むことができる。光パラメータは、任意の数の色を含むこともできる。例えば、植物の特定の状態は、ある色の混合、又はある色のサブセットの混合に対応することができる。光レシピは、植物が1日等の期間を通して示した異なる状態のサマリ(summary of different states)を伝えることもできる。一実施形態において、植物がある期間にわたって示した異なる状態は、任意の適切なプロセスに従って平均化されることができる。ある実施形態では、異なる状態は、状態が日中にいつ発生するかに依存して平均化プロセスにおいて異なる重みが適用されることができる。例えば、夜間の特定の状態は、モニタリングされる植物のパラメータに依存して、昼間に示される特定の状態よりも重く重み付けされてもよく、その逆もまた同様であってもよい。ある実施形態では、光レシピは、ユーザの一日のコンテキスト情報(contextual information)を伝えることもできる。
【0035】
電子デバイス403からのユーザ入力18は、メモリ420に記憶されることができる。メモリ420は、照明コントローラ16に組み込まれる又は接続されることができる。植物402の各状態は、関連付けが電子デバイス403によってまだ行われていない場合、プロセッサ422によってユーザ入力18を介して提供される特定の照明効果に関連付けられることができる。プロセッサ422は、照明コントローラ16に組み込まれる又は接続されることができる。ある実施形態では、照明効果は、植物の1つ以上の状態に関連付けられることができ、関連付けられたデータは、メモリ420に記憶されることができる。ある実施形態では、関連付けられたデータは、ルックアップテーブル(LUT)又は任意の好適な代替物にあることができる。プロセッサ422は、コントローラ16が植物402の1つ以上の状態を受けた場合、メモリ420内のこのように記憶された関連付けられたデータにアクセスするように構成されることができる。
【0036】
照明コントローラ16はまた、ユーザ入力18に基づいて照明効果を提供するために照明要素12の1つ以上を制御するように構成される。照明効果は、強度、1つ以上の色、フラッシングパターン(flashing pattern)、又は変更可能な任意の他の光効果特性であることができる。照明コントローラ16は、ワイヤレスネットワークデバイス(例えば、Wi-Fi(登録商標))、Bluetooth(登録商標)デバイス、赤外線受信ユニット等、通信デバイス424を含むことができる。一般に、照明コントローラは、器具を構成する並びに照明シーンを設計及び編集するためのソフトウェアコンポーネントと、制御データを器具に送るためのハードウェアコンポーネントとを含む。コントローラ/ドライバは、典型的には、ライトをフラッシングする、調光する及び色混合するために訴えられる。ライトコントローラの例としては、オランダ、アイントホーフェンのSignify N.V.のVideo System Manager Pro、Light System Manager(LCM)コントローラ、ColorDial Pro等が挙げられる。
【0037】
照明コントローラ16の通信デバイス424は、コントローラ16に照明要素12の1つ以上の照明特性を変更させるプロセッサ422からの1つ以上の照明調整信号(lighting adjustment signal)を受けるように構成される。照明コントローラシステム400は、電源426を含む。
【0038】
図5を参照すると、植物の状態を決定するための方法を示すフローチャートが提供される。図5に示される方法はまた、植物の決定された状態に対応する照明要素12を制御するために使用されることができる。図5において、方法1000は、ステップ1002において、植物の一部の周りに巻き付けられる複数のセンサの相対的ロケーションを示すロケーション情報を決定する又は受けることから始まる。複数のセンサ(例えば、S1~SN)は、複数の照明要素(例えば、12)間に分散され、センサは、上述したように、植物の少なくとも1つのパラメータに関するセンサデータを捕捉するように構成される。相対的ロケーションが決定される実施形態において、上述したように、初期センサデータがセンサから受けられ、コミッショニングプロセスに入力されることができる。他の実施形態では、相対的ロケーションは、上述のように植物の画像を使用して手動で受けられることができる。
【0039】
方法のステップ1004において、複数のセンサは、植物の少なくとも1つのパラメータに関するセンサデータを測定する。斯かる測定値は、連続的に、定期的に、又はオンデマンドで得られることができる。
【0040】
方法のステップ1006において、センサデータは、ロケーション情報及びタイムスタンプ情報でアノテートされることができる。
【0041】
方法のステップ1008において、センサデータは、分析されることができ、ステップ1010において、植物の状態が、分析されたセンサデータに基づいて決定されることができる。植物の状態は、例えば、植物の健康状態を示す及び/又は水輸送に関する問題を示すことができる。コネクテッドハイドレーションセンサを有する実施形態において、収集されたハイドレーション測定値は、植物内の水流を推定するために使用されることができる。
【0042】
有利には、植物の状態(健康状態)を示す情報を生成することができる植物ワイドセンサシステムが提供される。斯かるセンサシステムは、設置が容易であり、センサを植物の組織に挿入する必要はない。
【0043】
水輸送又は植物の他のパラメータを測定することに加えて、植物ワイドセンサシステムは、ユーザがコネクテッド照明要素12とインタラクト及びコネクテッド照明要素12を制御するための全く新しい次元を提供する。
【0044】
図5の方法のステップ1012において、ユーザ入力(例えば、18)が、照明コントローラ(例えば、16)によって受けられ、ユーザ入力は、植物の状態に関連付けられることができる少なくとも1つの照明好み(lighting preference)を含むことができる。ユーザ入力は、システムを構成する際に、製造業者から、又はシステムを構成した後の任意の時に受けられることができる。植物の状態に対する照明シーンのカスタマイズは、例えば、電子デバイス403を介して任意の時に起こすことができる。ある実施形態では、ユーザ入力は、植物の異なる状態に対する異なる色であることができる。ある実施形態では、ユーザ入力は、植物の異なる状態を区別するために、異なる強度における単一の色であることができる。ある実施形態では、ユーザ入力は、植物の異なる状態に対応する異なるフラッシングパターンにおける単一の色であることができる。ある実施形態では、ユーザ入力は、植物の複数の状態の集合に対応する照明効果又はレシピを含む。植物の複数の状態は、ある期間にわたって植物がどのような様子であるか(how the plant is doing)についての状況(picture)を伝えるために集約され、サマライズされることができる。状態の平均は、植物の全体的な健康/状態についてのより正確な情報を提供し得る。加重された状態の平均は、ある実施形態では、さらに正確な描写(depiction)を提供し得る。
【0045】
方法のステップ1014において、照明コントローラ16は、ユーザ入力に基づいて複数の照明要素12のうちの1つ以上を制御することができる。
【0046】
コネクテッドハイドレーションセンサを有する実施形態において、方法は、ステップ1においてハイドレーションセンサ読み取りを初期化すること、ステップ2においてハイドレーションセンサ読み取りに基づいて植物のトポロジを学習すること、ステップ3において植物の異なる部分においてハイドレーションセンサ読み取りを得ることを続けること、及び、ステップ4において植物の状態を分類するためにハイドレーションセンサ読み取りを組み合わせることを含むことができる。分類ステップは、時系列分類プロセスを含むことができる。ステップ5において、方法は、植物の状態が収束しているかどうかを判断することを含むことができる。収束していない場合、プロセスはステップ3に戻り、植物の異なる部分においてハイドレーションセンサ読み取りを得続ける。植物の状態が収束している場合、プロセスは照明要素を制御するために進む。照明要素は、センサ状態及びセンサ状態に関連付けられるユーザの好みに基づいてアクティブにされる。
【0047】
有利なことに、システム及び方法は、ユーザが、植物のセンサデータに基づいて植物照明をカスタマイズすることを可能にするために使用されることができる。植物ワイドセンサシステムにわたって得られる測定値は、照明コントローラ16において異なる照明シーンを生成するためにユーザの好みと組み合わされることができる。従って、コントローラが、ユーザ入力に基づいて特定の照明シーンを表示するように照明要素12を制御する場合、ユーザは、照明シーンを見た場合に植物に何が起こっているのかを直ちに理解することができる。また、ユーザは、所望に応じて照明シーンを変更することができる。
【0048】
また、そうではないことが明確に示されない限り、2つ以上のステップ又は行為を含む、本明細書で特許請求されるいずれの方法においても、その方法のステップ又は行為の順序は、必ずしも、その方法のステップ又は行為が列挙されている順序に限定されるものではないことも理解されるべきである。
【0049】
本明細書で定義及び使用されるような、全ての定義は、辞書定義、参照により組み込まれる文書中での定義、及び/又は定義される用語の通常の意味を支配するように理解されるべきである。
【0050】
不定冠詞「a」及び「an」は、本明細書及び請求項において使用されるとき、そうではないことが明確に示されない限り、「少なくとも1つ」を意味するように理解されるべきである。
【0051】
語句「及び/又は」は、本明細書及び請求項において使用されるとき、そのように結合されている要素の「いずれか又は双方」、すなわち、一部の場合には接続的に存在し、他の場合には離接的に存在する要素を意味するように理解されるべきである。「及び/又は」で列挙されている複数の要素は、同じ方式で、すなわち、そのように結合されている要素のうちの「1つ以上」として解釈されるべきである。「及び/又は」の節によって具体的に特定されている要素以外の他の要素は、具体的に特定されているそれらの要素に関連するか又は関連しないかにかかわらず、オプションとして存在してもよい。
【0052】
本明細書及び請求項において使用されるとき、「又は」は、上記で定義されたような「及び/又は」と同じ意味を有するように理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を分離する際、「又は」又は「及び/又は」は、包括的であるとして、すなわち、少なくとも1つを含むが、また、いくつかの要素又は要素のリストのうちの2つ以上を、オプションとして、列挙されていない追加項目も含むとして解釈されるものとする。その反対が明確に示される、「~のうちの1つのみ」若しくは「~のうちの厳密に1つ」、又は請求項で使用される場合の「~から成る」等の用語のみが、いくつかの要素又は要素のリストのうちの厳密に1つを含むことに言及する。一般に、用語「又は」は、本明細書で使用されるとき、「~のいずれか」、「~のうちの1つ」、「~のうちの1つのみ」、又は「~のうちの厳密に1つ」等の、排他性の用語に先行する場合にのみ、排他的選択肢(すなわち、「一方又は他方であるが、双方ではない」)を示すとして解釈されるものとする。
【0053】
本明細書及び請求項において使用されるとき、1つ以上の要素のリストを参照する語句「少なくとも1つ」は、その要素のリスト内の要素の任意の1つ以上から選択された、少なくとも1つを意味するが、必ずしも、その要素のリスト内で具体的に列挙されているそれぞれの要素のうちの、少なくとも1つを含むものではなく、その要素のリスト内の要素の、任意の組み合わせを排除するものではないことが理解されるべきである。この定義はまた、語句「少なくとも1つ」が言及する、その要素のリスト内で具体的に特定されている要素以外の要素が、具体的に特定されているそれらの要素に関連するか又は関連しないかにかかわらず、オプションとして存在してもよいことも可能にする。
【0054】
特許請求の範囲においても上記明細書においても、「備える」、「含む」、「担持する」、「有する」、「含有する」、「関与する」、「保持する」、「~で構成される」等のすべての移行句は、非制限的、すなわち、含むがそれに限定されないことを意味すると理解されるべきである。「~からなる」及び「本質的に~からなる」といった移行句のみが、それぞれ、クローズド(closed)又は半クローズド(semi-closed)移行句である。
【0055】
いくつかの発明実施形態が、本明細書で説明及び図示されてきたが、当業者は、本明細書で説明される機能を実行するための、並びに/あるいは、その結果及び/又は利点のうちの1つ以上を得るための、様々な他の手段及び/又は構造体を、容易に構想することとなり、そのような変形態様及び/又は修正態様は、本明細書で説明される発明実施形態の範囲内にあるものと見なされる。より一般的には、本明細書で説明される全てのパラメータ、寸法、材料、及び構成は、例示であることが意図されており、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、本発明の教示が使用される特定の用途に応じて変化することを、当業者は容易に理解するであろう。当業者は、通常の実験のみを使用して、本明細書で説明される特定の発明実施形態に対する、多くの等価物を認識し、又は確認することが可能であろう。それゆえ、上述の実施形態は、例としてのみ提示されており、添付の請求項及びその等価物の範囲内で、具体的に説明及び特許請求されるもの以外の発明実施形態が実践されてもよい点を理解されたい。本開示の発明実施形態は、本明細書で説明される、それぞれの個別の特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法を対象とする。更には、2つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法の任意の組み合わせは、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾しない場合であれば、本開示の発明の範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】