(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-16
(54)【発明の名称】吊り下げアセンブリ
(51)【国際特許分類】
F16B 2/10 20060101AFI20231006BHJP
F16B 45/00 20060101ALI20231006BHJP
【FI】
F16B2/10 Z
F16B45/00 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519892
(86)(22)【出願日】2021-09-29
(85)【翻訳文提出日】2023-04-14
(86)【国際出願番号】 IB2021058888
(87)【国際公開番号】W WO2022070055
(87)【国際公開日】2022-04-07
(32)【優先日】2021-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2020-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598107622
【氏名又は名称】グリップル・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GRIPPLE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】バーンズ、サミュエル
【テーマコード(参考)】
3J022
3J038
【Fターム(参考)】
3J022DA12
3J022EA42
3J022EB14
3J022EC13
3J022EC14
3J022EC22
3J022ED22
3J022FB07
3J022FB12
3J022GA04
3J022GA30
3J038AA01
3J038BA05
3J038BB04
(57)【要約】
吊り下げアセンブリ
吊り下げアセンブリ(14)は、第1及び第2の吊り下げ部材(10、12)を備える。吊り下げアセンブリ(14)は、第1及び第2の吊り下げ部材(10、12)が枢動可能に取り付けられる枢動部材(24)をさらに含む。第1及び第2の吊り下げ部材(10、12)のそれぞれは、物品(16)を収容するためのクランプ凹部(30)を規定する。第1及び第2の吊り下げ部材(10、12)のそれぞれはまた、第1及び第2の吊り下げ部材(10、12)のうちの少なくとも1つの枢動運動をもたらし、物品をクランプ凹部(30)内にクランプするための細長いアパーチャ(28)を規定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吊り下げアセンブリであって、
第1及び第2の吊り下げ部材と、
前記第1及び第2の吊り下げ部材が枢動可能に取り付けられる枢動部材とを備え、
前記第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれは、物品を収容するためのクランプ凹部を規定し、
前記第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれは、前記物品を前記クランプ凹部にクランプするように、前記第1及び第2の吊り下げ部材のうちの少なくとも1つの枢動運動をもたらす細長いアパーチャを規定する、吊り下げアセンブリ。
【請求項2】
前記第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれは、前縁と、前記前縁の反対側の後縁とを有し、前記第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれの前記前縁は、前記吊り下げ部材が前記第1及び第2の吊り下げ部材のクランプ位置に移動されるときに、それぞれの吊り下げ部材を先導する、請求項1に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項3】
前記第1及び第2の吊り下げ部材は、前記第1及び第2の吊り下げ部材の解放された位置から前記第1及び第2の吊り下げ部材のクランプ位置へ枢動可能に移動可能であり、前記第1及び第2の吊り下げ部材の前記クランプ位置への前記枢動運動は、前記クランプ凹部の閉鎖運動をもたらす、請求項1又は2に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項4】
各細長いアパーチャは、近位端及び遠位端を有し、前記近位端は、前記枢動部材に最も近く、各細長いアパーチャは、前記近位端から前記それぞれの吊り下げ部材の後縁に向かって伸張する、請求項3に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項5】
前記第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれの前記細長いアパーチャの前記近位端は、前記クランプ凹部の最も近くに配置されている、請求項4に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項6】
接続構造は、前記細長いアパーチャを通して収容可能であり、前記接続構造は、前記細長いアパーチャに沿って移動可能であり、前記第1及び第2の吊り下げ部材の前記クランプ位置への前記枢動運動をもたらす、請求項4又は5に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の吊り下げ部材の前記細長いアパーチャの前記近位端及び前記遠位端は、閉鎖端である、請求項4、5又は6に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項8】
前記第2の吊り下げ部材の前記細長いアパーチャの前記近位端及び前記遠位端は、閉鎖端である、請求項4から7のいずれか一項に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項9】
前記第2の吊り下げ部材は、前記細長いアパーチャの前記近位端に開口を規定し、前記開口は、前記接続構造の少なくとも一部が前記第2の吊り下げ部材によって規定された前記アパーチャに入ることを可能にする、請求項4から7のいずれか一項に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項10】
前記細長いアパーチャの近位端は、前記吊り下げ部材の前記解放された位置内で位置合わせされた状態にあり、それによって、前記細長いアパーチャの位置合わせされた近位端は、前記接続構造の一部を収容することができる、請求項4から9のいずれか一項に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項11】
前記細長いアパーチャの遠位端は、前記吊り下げ部材のクランプ位置において位置合わせされた状態にあり、それによって、前記細長いアパーチャの位置合わせされた遠位端は、前記接続構造の一部を収容することができる、請求項10に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項12】
前記第1及び第2の吊り下げ部材が、前記近位端の位置合わせされた状態から前記遠位端の位置合わせされた状態に移動するとき、前記第1及び第2の吊り下げ部材は、解放された位置から前記クランプ位置に移動する、請求項11に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項13】
前記近位端の位置合わせされた状態から前記遠位端の位置合わせされた状態への前記吊り下げ部材の移動は、前記近位端から前記遠位端への前記第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれの前記細長いアパーチャに沿った前記接続構造の動きによってもたらされる、請求項10、11又は12に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項14】
前記近位端から前記遠位端への前記細長いアパーチャに沿った前記接続構造の動きは、前記第1及び第2の吊り下げ部材の互いに対する枢動運動をもたらす、請求項13に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項15】
前記第1及び第2の吊り下げ部材の前記枢動運動は、前記細長いアパーチャの前記遠位端を移動させて互いに位置合わせさせ、前記接続構造が前記遠位端に移動することを可能にする、請求項14に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項16】
前記第1及び第2の吊り下げ部材は、互いに交差して伸張し、前記クランプ凹部は、前記第1及び第2の吊り下げ部材によって規定されるクランプ領域を提供するために互いに位置合わせされるように配置され、前記クランプ凹部の前記位置合わせは、クランプ部材が前記物品を前記クランプ領域内に保持することを可能にする、請求項1から15のいずれか一項に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項17】
各枢動部材は、前記第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれの一方の端部領域に設けられ、各細長いアパーチャは、前記第1又は第2の吊り下げ部材のそれぞれの反対側の端部領域に規定される、請求項1から16のいずれか一項に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項18】
各クランプ凹部は、前記第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれの中央領域に規定されており、各クランプ凹部は、前記第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれの前記細長いアパーチャと前記枢動部材との間に規定されている、請求項1から17のいずれか一項に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項19】
前記クランプ凹部は反対方向に面し、前記第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれは、前記クランプ凹部内の領域とその外部の領域との間の連通を提供するための間隙を規定する外縁部を有する、請求項1から18のいずれかに記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項20】
前記第1の吊り下げ部材によって規定された前記細長いアパーチャは、前記第2の吊り下げ部材によって規定された前記細長いアパーチャに対して反対方向に角度が付けられている、請求項1から19のいずれか一項に記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項21】
前記第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれは、前記枢動部材が貫通して延びることができる軸穴を規定し、前記枢動部材は、前記第1及び第2の吊り下げ部材を互いに枢動可能に取り付ける、請求項1から20のいずれか一項記載の吊り下げアセンブリ。
【請求項22】
請求項1に記載の吊り下げアセンブリと、第1及び第2のアパーチャのうちの少なくとも1つを通して収容される接続構造とを備える、支持アセンブリ。
【請求項23】
前記接続構造は、前記細長いアパーチャに沿って移動可能であり、前記第1及び第2の吊り下げ部材のクランプ位置への前記枢動運動をもたらす、請求項22に記載の支持アセンブリ。
【請求項24】
前記接続構造は、細長い部材を備える、請求項22又は23に記載の支持アセンブリ。
【請求項25】
前記接続構造は、前記第1の吊り下げ部材の前記アパーチャを通って伸長するループ状領域を有する、請求項22、23又は24に記載の支持アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は吊り下げアセンブリに関する。排他的ではないが、より具体的には、本発明は、物品を支持体から吊り下げるための吊り下げアセンブリに関する。本発明はまた、例えばワイヤ、ワイヤロープ、ケーブル等の形態の細長い支持体から物品を吊り下げるための吊り下げアセンブリに関する。本発明の実施形態は、カテナリワイヤ、カテナリワイヤロープ、カテナリケーブルなどの形態の細長い支持体から物品を吊り下げするための吊り下げアセンブリに関する。本発明の実施形態は、鉄道線路又は農業状況などにおいて、ドロッパをケーブルシステムのカテナリワイヤに接続するための吊り下げアセンブリに関する。本発明はまた、カテナリワイヤ、カテナリワイヤロープ、カテナリケーブルなどの支持体を吊り下げするための吊り下げアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道線路用の電化高架ケーブルは、(当該技術分野では「ドロッパ」として知られる)吊り下げアセンブリによって接触ケーブルに接合される(当該技術分野では「メッセンジャワイヤ」として知られる)カテナリワイヤを備える。導電性手動クランプが、ドロッパをカテナリワイヤに接続する。手動クランプは、設置するのが困難であることがある。
【0003】
同様に、農業及び他の用途では、カテナリワイヤをケーブルによって上方から支持すること、又はカテナリワイヤに取り付けられたケーブルから物品を吊り下げることがしばしば必要である。現在のこのような用途では、カテナリワイヤは、ワイヤのストランドをカテナリワイヤ及びケーブルの周りにきつく巻き付けることによって、ケーブルに取り付けることができる。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一態様によれば、吊り下げアセンブリが提供され、吊り下げアセンブリは、
第1及び第2の吊り下げ部材と、
第1及び第2の吊り下げ部材が枢動可能に取り付けられる枢動部材とを備え、
第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれは、物品を収容するためのクランプ凹部を規定し、
第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれは、第1及び第2の吊り下げ部材のうちの少なくとも1つの枢動運動をもたらし、物品をクランプ凹部内にクランプするための細長いアパーチャを規定する。
【0005】
本発明の別の態様によれば、上述のような吊り下げアセンブリと、第1及び第2の吊り下げ部材のクランプ凹部によって収容される物品とを備える支持アセンブリが提供される。
【0006】
本発明の別の態様によると、上記で説明した吊り下げアセンブリと、第1及び第2のアパーチャのうちの少なくとも1つを通って収容される接続構造とを備える、支持アセンブリが提供される。
【0007】
物品は支持体であってもよい。物品は細長い物品であってもよい。支持体は、細長くてもよい。
【0008】
第1及び第2の吊り下げ部材は、互いにわたって伸長してもよい。第1及び第2の吊り下げ部材は、互いに重なり合ってもよい。
【0009】
クランプ凹部は、第1及び第2の吊り下げ部材によって規定されるクランプ領域を提供するように互いに位置合わせしてもよい。クランプ凹部は、クランプ領域内に支持体を保持するように互いに位置合わせすることができる。
【0010】
第1及び第2の吊り下げ部材は、第1及び第2の吊り下げ部材の解放された位置から第1及び第2の吊り下げ部材のクランプ位置まで枢動可能に移動可能であってもよい。
【0011】
第1及び第2の吊り下げ部材の前記枢動運動は、クランプ凹部の閉鎖運動をもたらすことができる。クランプ位置への第1及び第2の吊り下げ部材の前記閉鎖運動は、クランプ凹部を閉鎖することができる。
【0012】
クランプ凹部の閉鎖運動は、支持体を第1及び第2の吊り下げ部材によってクランプする。
【0013】
物品は細長い支持体であってもよい。細長い支持体は、ワイヤ、ワイヤロープ、ケーブル又はこれらに類するものであってもよい。細長い支持体は、鉄道線路用、又は農業若しくは他の産業用途用などのケーブルシステムのカテナリワイヤ又はメッセンジャワイヤであってもよい。
【0014】
吊り下げアセンブリは、接続構造に取り付けられてもよく、又は取り付け可能であってもよい。接続構造は、細長い部材を備えていてもよい。細長い部材は、ワイヤ、ワイヤロープ、ケーブル又はこれらに類するものであってもよい。接続構造は、鉄道線路用などのケーブルシステム、又は農業もしくは産業の状況で使用するためのケーブルシステムのドロッパであってもよい。
【0015】
各枢動部材は、それぞれの第1又は第2の吊り下げ部材の一方の端部領域に設けられてもよい。各細長いアパーチャは、それぞれの第1又は第2の吊り下げ部材の反対端領域に規定されてもよい。
【0016】
各枢動部材は、それぞれの第1又は第2の吊り下げ部材の上部領域に設けられてもよい。
各細長いアパーチャは、それぞれの第1又は第2の吊り下げ部材の下部領域に規定されてもよい。各細長いアパーチャは、近位端及び遠位端を有してもよい。近位端は、枢動部材に最も近くてもよい。
【0017】
第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれの細長いアパーチャの近位端は、クランプ凹部に最も近く配置されてもよい。遠位端は、クランプ凹部から最も離れていてもよい。
【0018】
第1の吊り下げ部材の細長いアパーチャの近位端及び遠位端は、閉鎖端であってもよい。第2の吊り下げ部材の細長いアパーチャの近位端及び遠位端は、閉鎖端であってもよい。
【0019】
別の実施形態では、第2の吊り下げ部材は、細長いアパーチャの近位端に開口を規定してもよい。開口は、アパーチャ内への連通を提供してもよく、それを通して、接続構造の少なくとも一部が、第2の吊り下げ部材によって規定されるアパーチャに進入してもよい。
【0020】
第1の吊り下げ部材は、細長いアパーチャの近位端に開口を規定してもよい。開口は、アパーチャへの連通を提供してもよく、それを通して、接続構造の少なくとも一部が、第1の吊り下げ部材によって規定されるアパーチャに進入してもよい。
【0021】
各クランプ凹部は、それぞれの第1又は第2の吊り下げ部材の中央領域に規定されてもよい。各クランプ凹部は、それぞれの第1及び第2の吊り下げ部材の細長いアパーチャと枢動部材との間に規定されてもよい。望ましくは、各クランプ凹部は、細長いアパーチャの近位端と、それぞれの第1及び第2の吊り下げ部材の枢動部材との間に規定される。
【0022】
吊り下げアセンブリの他のバージョンでは、各クランプ凹部は、それぞれの吊り下げ部材の対向する端部領域の一方又は他方に規定されてもよい。1つのバージョンでは、各軸穴は、クランプ凹部と細長いアパーチャとの間のそれぞれの吊り下げ部材内に規定されてもよい。別のバージョンでは、各細長いアパーチャは、クランプ凹部と軸穴との間のそれぞれの吊り下げ部材に規定されてもよい。
【0023】
第1及び第2の吊り下げ部材は、第1及び第2の吊り下げ部材の解放された位置から第1及び第2の吊り下げ部材のクランプ位置まで枢動可能に移動可能であってもよい。第1及び第2の吊り下げ部材の解放された位置において、第1及び第2の吊り下げ部材は、支持体をクランプ凹部内に緩く保持することができる。第1及び第2の吊り下げ部材のクランプ位置において、第1及び第2の吊り下げ部材は、クランプ凹部内で支持体をクランプすることができる。
【0024】
第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれは、前縁と、前縁の反対側の後縁とを有してもよい。第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれの前縁は、吊り下げ部材が第1及び第2の吊り下げ部材のクランプ位置に移動されるときに、それぞれの吊り下げ部材を先導してもよい。
【0025】
各細長いアパーチャは、それぞれの吊り下げ部材の近位端から後縁に向かって伸張してもよい。
【0026】
解放された位置からクランプ位置への第1及び第2の吊り下げ部材の枢動運動は、第1及び第2の吊り下げ部材をより大きい程度まで相互に重なり合わせてもよい。
【0027】
第1及び第2の吊り下げ部材の解放された位置では、クランプ凹部は、第1及び第2の吊り下げ部材がクランプ位置にあるときよりもさらに離れている。
【0028】
クランプ凹部は、反対方向に面してもよい。クランプ凹部は、互いに重なり合ってもよい。重なり合うクランプ凹部は、支持体が保持される保持領域を提供することができる。
【0029】
第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれは、クランプ凹部内の領域とその外側の領域との間の連通を提供するための間隙を規定する外縁を有してもよい。第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれは、それぞれのクランプ凹部を規定する内縁を有することができる。第1の吊り下げ部材の内縁は、第2の吊り下げ部材の内縁に面することができる。
【0030】
クランプ凹部の閉鎖運動は、クランプ凹部の縁部を支持体に係合させることができる。第1及び第2の吊り下げ部材のクランプ位置において、クランプ凹部の縁部は、支持体とクランプ係合してもよい。
【0031】
各細長いアパーチャは、各細長いアパーチャの近位端の位置合わせされた状態で接続構造の係合部分を収容することができる。接続構造の係合部分は、その近位端において細長いアパーチャのそれぞれを通って伸張してもよい。
【0032】
細長いアパーチャの近位端は、吊り下げ部材の解放された位置に位置合わせされた状態であってもよい。細長いアパーチャの位置合わせされた近位端は、接続構造の一部を収容することができる。
【0033】
細長いアパーチャの遠位端は、吊り下げ部材のクランプ位置内で位置合わせされた状態にあってもよい。細長いアパーチャの位置合わせされた遠位端は、接続構造の一部を収容することができる。
【0034】
第1及び第2の吊り下げ部材が前記近位端の位置合わせされた状態から前記遠位端の位置合わせされた状態に移動するとき、第1及び第2の吊り下げ部材は、解放された位置からクランプ位置に移動してもよい。
【0035】
接続構造は、ループ状領域を有してもよい。ループ状領域は、ループ状端部領域であってもよい。ループ状領域は、前述の係合部分であってもよい。ループ状領域は、第1の吊り下げ部材のアパーチャを通って伸張してもよい。
【0036】
第2の吊り下げ部材がアパーチャの近位端に開口を有する実施形態では、係合部分の少なくとも一部分は、開口を介してアパーチャの中に収容されてもよい。これは、本明細書に記載される実施形態において、細長い部材をアパーチャに通す必要がなくなるという利点を提供する。この実施形態では、第1の吊り下げ部材には、第1の吊り下げ部材のアパーチャを通って延びる接続構造の係合部分が設けられている。
【0037】
接続構造の係合部分は、近位端から遠位端まで、第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれの細長いアパーチャに沿って移動してもよい。近位端から遠位端への細長いアパーチャに沿った接続構造の係合部分の動きは、第1及び第2の吊り下げ部材の互いに対する枢動運動をもたらしてもよい。
【0038】
第1及び第2の吊り下げ部材の前記枢動運動は、細長いアパーチャの遠位端を互いに位置合わせするように移動させて、接続構造の係合部分が遠位端まで移動することを可能にすることができる。したがって、本明細書に記載される実施形態では、接続構造の係合部分が各細長いアパーチャの遠位端で収容されるとき、遠位端は互いに位置合わせされる。
【0039】
第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれの細長いアパーチャは、それぞれの第1又は第2の吊り下げ部材を斜めに横切って伸張してもよい。各細長いアパーチャは、それぞれの枢動部材の中心及びそれぞれの細長いアパーチャの重心を通る直線に対して斜めに伸張してもよい。
【0040】
前述の直線のそれぞれは、それぞれの細長いアパーチャの近位端の中心を通って伸張することができる。前述の直線のそれぞれは、それぞれの第1及び第2の吊り下げ部材のクランプ凹部を通って伸張してもよい。
【0041】
第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれについて、細長いアパーチャと前述の直線との間の角度は、180度未満であってもよい。細長いアパーチャと前述の線との間の角度は、180度から160度であってもよい。細長いアパーチャと前述の線との間の角度は、実質的に170度であってもよい。
【0042】
第1の吊り下げ部材によって規定される細長いアパーチャは、第2の吊り下げ部材によって規定される細長いアパーチャに対して反対方向に角度付けられてもよい。第1及び第2の吊り下げ部材は、互いに向けて枢動可能に移動可能であってもよい。
【0043】
第1及び第2の吊り下げ部材のそれぞれは、枢動部材が貫通して延びることができる軸穴を規定することができる。枢動部材は、第1及び第2の吊り下げ部材を相互に枢動可能に取り付けてもよい。
【0044】
吊り下げアセンブリは、第1の吊り下げ部材のうちの2つを備えていてもよい。第1の吊り下げ部材は、互いに同じ向きを有することができる。
【0045】
第2の吊り下げ部材は、2つの第1の吊り下げ部材の間に挟まれてもよい。第1の吊り下げ部材の両方は、枢動部材上に枢動可能に取り付けられてもよい。
【0046】
本発明の少なくともの実施形態を、添付の図面を参照して、単なる一例として、説明する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】
図1は、吊り下げアセンブリの吊り下げ部材の斜視図である。
【
図2】
図2は、第1及び第2の吊り下げ部材を備える吊り下げアセンブリの斜視図である。
【
図3】
図3は、吊り下げアセンブリの正面図である。
【
図4】
図4は、支持体上の接続構造を支持する吊り下げアセンブリの斜視図である。
【
図5】
図5は、解放された位置における第1及び第2の吊り下げ部材を示す正面図である。
【
図6】
図6は、クランプ位置における第1及び第2の吊り下げ部材を示す正面図である。
【
図7】
図7は、支持体上の吊り下げアセンブリの取り付けを示す斜視図である。
【
図8】
図8は、さらなる吊り下げアセンブリの第1の吊り下げ部材の斜視図である。
【
図9】
図9は、さらなる吊り下げアセンブリの第2の吊り下げ部材の斜視図である。
【
図10】
図10は、
図8及び
図9に示される第1及び第2の吊り下げ部材を備える吊り下げアセンブリの斜視図である。
【
図11】
図11は、支持体上のさらなる吊り下げ吊り下げアセンブリの取り付けを示す斜視図である。
【
図13】
図13は、解放された位置における第1及び第2の吊り下げ部材を示す、支持体上の吊り下げアセンブリの斜視図である。
【
図14】
図14は、第1及び第2の吊り下げ部材が解放された位置にある、さらなる吊り下げアセンブリの正面図である。
【
図15】
図15は、第1及び第2の吊り下げ部材がクランプ位置にある、さらなる吊り下げアセンブリの背面図である。
【
図16】
図16は、吊り下げアセンブリのさらなるバージョンの正面図である。
【
図17】
図17は、吊り下げアセンブリのさらなるバージョンの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1から7を参照すると、
図1は、
図2に示す吊り下げアセンブリ14において第2の吊り下げ部材12と共に使用するための第1の吊り下げ部材10を示す。吊り下げアセンブリ14は、第1の吊り下げ部材10のうちの2つと、2つの第1の吊り下げ部材10の間に挟まれた第2の吊り下げ部材12のうちの1つとを備える。
【0049】
吊り下げアセンブリ14は、必要に応じて、第1の吊り下げ部材10のうちの1つと、第2の吊り下げ部材12のうちの1つとを備えることができる。
【0050】
吊り下げアセンブリ14は、任意の適切な数の第1及び第2の吊り下げ部材12を備えることができることが理解されよう。
【0051】
吊り下げアセンブリ14は、細長い物品16をクランプするために使用される。細長い物品16は、鉄道線路の高架電気ケーブルシステム上のカテナリワイヤ又はメッセンジャワイヤの形態であってもよい。吊り下げアセンブリ14は、接続構造18が吊り下げアセンブリ14によって支持されるように、細長い物品16から接続構造18を吊り下げるために使用されてもよい。あるいは、接続構造18は、吊り下げアセンブリ14を支持してもよい。
【0052】
本明細書に記載される実施形態の1つの使用において、細長い物品16は、農業又は他の状況における、例えば、作物又は照明器具などの産業機器を支持するための、カテナリワイヤ、カテナリワイヤロープ、又はカテナリケーブルであってもよい。
【0053】
接続構造18は、細長いワイヤ、ケーブルなどを含むことができる。
【0054】
図1から7において、第1及び第2の吊り下げ部材10、12は互いに同一である。しかしながら、第1及び第2の吊り下げ部材10、12は、互いに異なっていてもよいことが理解されるであろう(例えば、以下に説明する
図8から15を参照)。2つの第1の吊り下げ部材10は、互いに異なっていてもよいことも理解されるであろう。
【0055】
第1及び第2の吊り下げ部材10、12のそれぞれは、軸穴22を規定する上部領域20と、細長いアパーチャ28を規定する下部領域26とを有する。クランプ凹部30は、第1及び第2の吊り下げ部材10、12のそれぞれに規定される。第1及び第2の吊り下げ部材10、12のそれぞれのクランプ凹部30は、軸穴22と細長いアパーチャ28との間に規定される。
【0056】
枢動部材24は、第1及び第2の吊り下げ部材10、12のそれぞれの軸穴22を通って伸張し、それによって、第1及び第2の吊り下げ部材10、12が互いに対して枢動することを可能にする。
【0057】
第1の吊り下げ部材10は、第2の吊り下げ部材12に対して反対方向に配置される。
両方の第1の吊り下げ部材10によって規定されるクランプ凹部30は、第2の吊り下げ部材12のクランプ凹部30と位置合わせされる。
【0058】
図2及び
図3に示すように、両方の第1の吊り下げ部材10のクランプ凹部30は、第2の吊り下げ部材12のクランプ凹部30とは反対方向を向いている。その結果、クランプ凹部30が重なり合い、互いに位置合わせされるとき、クランプ凹部30は、細長い物品16を保持するためのクランプ領域32を形成する。第1及び第2の吊り下げ部材10、12は、クランプ領域32内で細長い物品16をクランプするためのオフセットクランプ部材を構成する。
【0059】
第1及び第2の吊り下げ部材10、12は、
図4の矢印Xによって示されるように、(
図5に示される)第1及び第2の吊り下げ部材10、12の解放された位置から(
図6に示される)第1及び第2の吊り下げ部材10、12のクランプ位置まで互いに向かって枢動可能に移動可能である。
【0060】
第1及び第2の吊り下げ部材10、12の枢動運動は、クランプ凹部30の閉鎖運動を引き起こす。この閉鎖運動は、クランプ領域32を閉鎖し、細長い物品16がクランプ領域32において第1及び第2の吊り下げ部材10、12によってクランプされるようにする。
【0061】
第1及び第2の吊り下げ部材10、12のそれぞれは、前縁と、前縁34の反対側の後縁36とを有する。第1及び第2の吊り下げ部材10、12のそれぞれの前縁34は、第1及び第2の吊り下げ部材10、12がそれらのクランプ位置に移動されるときに、それぞれの第1及び第2の吊り下げ部材10、12を先導する。
【0062】
各クランプ凹部30は、それぞれの第1及び第2の吊り下げ部材10、12の前縁34の内側に伸張する。各クランプ凹部30のための間隙38は、各前縁部34に規定され、前縁部34を通した凹部内の空間と凹部の外側との間の連通を提供する。
【0063】
第1及び第2の吊り下げ部材10、12のそれぞれの細長いアパーチャ28は、クランプ凹部30に最も近い近位端40と、クランプ凹部30から最も遠い遠位端42とを有する。各細長いアパーチャ28は、それぞれの吊り下げ部材の近位端から後縁36に向かって斜めに伸張する。したがって、示す実施形態では、遠位端42は、近位端40よりも後縁36に近い。
【0064】
第1及び第2の吊り下げ部材10、12のそれぞれの細長いアパーチャ28は、それぞれの枢動部材24の中心及びそれぞれの細長いアパーチャ28の重心を通る直線A-Aに対して斜めに延びる。前述の直線A-Aのそれぞれはまた、それぞれのクランプ凹部30を通って伸長する。
【0065】
したがって、使用時に、ループ状領域44が両方のアパーチャ28の近位端40に配置されるとき、細長いアパーチャ28は直線A-Aに対して傾斜する。このように配置されるとき、第1の吊り下げ部材10のアパーチャ28は、第2の吊り下げ部材12のアパーチャ28とは反対方向に傾斜する。
【0066】
第1及び第2の吊り下げ部材10、12のそれぞれについて、細長いアパーチャ28と前述の直線A-Aとの間の角度は、実質的に175度であってもよい。
【0067】
図4及び5を参照すると、第1及び第2の吊り下げ部材10、12が解放された位置にあるとき、細長いアパーチャ28の近位端40は互いに位置合わせされる。接続構造18は、位置合わせされた近位端40を通して挿入することができる。接続構造18は、その主要部分46の上端でループ状領域44に形成されたワイヤ、ワイヤロープ、ケーブルなどの形態である。
【0068】
図4から6に示すように、ループ状領域44は、吊り下げ部材12、14によって規定された細長いアパーチャ28を通って伸張する。接続構造18の反対側の下端(図示せず)は、鉄道線路の高架電気ケーブルシステムの接触ワイヤ、又は農業用もしくは産業用ケーブルシステムの構成要素などの負荷に取り付けられる。この負荷は、矢印Yによって示されるように、接続構造18に下向きの力を加える効果を有し、それによって、第1及び第2の吊り下げ部材10、12の両方の細長いアパーチャ28に沿って下向きにループ状領域44を引っ張る。
【0069】
ループ状領域44は、下向きの力Yによって、
図5に示されるように、各細長いアパーチャ28の近位端40から、
図6に示されるように、遠位端42に移動させられる。この動きは、
図5に示される解放された位置から
図6に示されるクランプ位置まで、矢印Xによって示される方向に第1及び第2の吊り下げ部材10、12を枢動させる効果を有する。
【0070】
第1及び第2の吊り下げ部材10、12のクランプ位置では、細長い物品16はクランプ領域32でクランプされ、細長いアパーチャ28の遠位端42は互いに位置合わせされる。
【0071】
使用時、吊り下げアセンブリ14は、
図7に示すように、第1及び第2の吊り下げ部材10、12を広げられた位置に配置することによって、細長い物品16に取り付けられる。広げられた位置において、第2の吊り下げ部材12は、第1の吊り下げ部材10の両方の上方に位置付けられる。次いで、第1の吊り下げ部材10を細長い物品16上に配置することができ、細長い物品16は、間隙38を介して第1の吊り下げ部材10のそれぞれのクランプ凹部30内に収容される。
【0072】
次に、第2の吊り下げ部材12は、その広げられた位置から第2の吊り下げ部材12を枢動させることによって、細長い物品16上に閉じることができる。細長い物品16は、間隙38を介して第2の吊り下げ部材12のクランプ凹部30に収容される。これにより、
図2及び4に示すように、第1及び第2の吊り下げ部材10、12の解放された位置において、吊り下げアセンブリ14が細長い物品16に取り付けられる。したがって、本明細書に記載される実施形態は、鉄道線路用の高架電気ケーブルに組み込むことができる。本明細書に記載される実施形態はまた、作物の支持を提供するために、農業の状況において適合又は組み込まれてもよい。
【0073】
解放された位置において、細長いアパーチャ28の近位端40は、
図2及び3に示されるように、互いに整列される。
図2では、細長い物品16が破線で示されている。細長い物品16は、明確にするために
図3から省略されている。
【0074】
次に、接続構造18の上端領域を細長いアパーチャの近位端部40に通し、当該技術分野において知られている適切な手段によって接続構造18の主要部分46に固定してループ状領域44を形成する。
【0075】
接続構造18の下端は、高架電気ケーブルシステムの下部接触ワイヤに、又は作物支持システム内の水平ワイヤに固定される。これは、接続構造18に下向きの力を加え、それによって、ループ状領域44を第1及び第2の吊り下げ部材10、12の細長いアパーチャ28に沿ってその遠位端42まで下向きに引っ張る。
【0076】
細長いアパーチャ28に沿ったループ状領域44の下方への動きは、近位端40を移動させて互いに整列させ、それによって、クランプ凹部30の閉鎖運動をもたらす。これにより、細長い物品16は、クランプ凹部30内で第1及び第2の吊り下げ部材10、12によってクランプされる。
【0077】
様々な修正を、本発明の範囲から逸脱することなく、行うことができる。例えば、ループ状領域44は、一端に形成される必要はなく、ループ状領域44が実際に接続構造18の長さ全体に伸張するように、半分に折り畳まれた接続構造18であってもよい。
【0078】
別のバリエーションでは、吊り下げアセンブリは、単一の第1の吊り下げ部材及び単一の第2の吊り下げ部材を備えてもよい。そのような吊り下げアセンブリの例は、概ね114で示され、
図8から15に示さている。
【0079】
図8から15に示す吊り下げアセンブリ114は、
図1から7に示す吊り下げアセンブリ14の特徴の多くを備えている。これらの特徴は、
図1から7の対応する特徴と同じ参照番号で示される。
【0080】
図8から15に示す吊り下げアセンブリ114は、吊り下げアセンブリ114が、第1の吊り下げ部材10を備えるという点で、吊り下げアセンブリ14とは異なり、これは、
図1から7に示す吊り下げ部材10と同じである。吊り下げアセンブリ114は、さらに、第2の吊り下げ部材112を含む。
【0081】
第2の吊り下げ部材112は、細長いアパーチャ28の近位端40に開口116を規定する。開口116は、アパーチャ28への連通を提供し、接続構造18のループ状領域44がアパーチャ28に収容されることを可能にする。
【0082】
吊り下げアセンブリ114には、第1の吊り下げ部材10によって規定されたアパーチャ28を通って伸張する接続構造18を設けることができる。ループ状領域44は、第1の吊り下げ部材10のアパーチャ28を通って伸長する接続構造18の領域から予め形成されてもよい。
【0083】
第1及び第2の吊り下げ部材10、112は、
図11に示される広がった位置に移動される。細長い物品16は、次いで、クランプ凹部30によって収容される。第1及び第2の吊り下げ部材10、112は、次いで、
図11の矢印Xによって示されるように、閉鎖され、したがって、クランプ凹部30は、クランプ領域32を形成し、第1及び第2の吊り下げ部材10、112の間に細長い物品16を保持する。第1及び第2の吊り下げ部材10、112の閉じた位置は、
図10及び12に示されている。
【0084】
接続構造18の予め形成されたループ状領域44は、第1の吊り下げ部材10のアパーチャ28を通って延びるように前もって配置されている。
図13及び14を参照すると、次いで、ループ状領域44の一部分が、開口116を介して、第2の吊り下げ部材112のアパーチャ28の近位端40内に挿入される。
【0085】
接続構造18にかかる下向きの力Yは、第1及び第2の吊り下げ部材10、112の両方の細長いアパーチャ28に沿ってループ状領域44を下向きに引っ張る。
【0086】
ループ状領域44は、
図13及び14に示されるように、両方の細長いアパーチャ28の近位端40から、
図15に示されるように、遠位端42まで、下向きの力Yによって移動させられる。この動きは、第1及び第2の吊り下げ部材10、12を、
図13及び
図14に示される解放された位置から
図15に示されるクランプ位置まで、矢印Xによって示される方向に枢動させる効果を有する。
【0087】
第1及び第2の吊り下げ部材10、12のクランプ位置において、細長いアパーチャ28の遠位端42は、互いに位置合わせされ、細長い物品16は、第1及び第2の吊り下げ部材10、12のクランプ凹部30によって提供されるクランプ領域32にクランプされる。
【0088】
したがって、カテナリの形態の細長い物品16にクランプされることができる吊り下げアセンブリ14、114が提供される。ループ状領域44を有する接続構造18は、吊り下げアセンブリ14、114から伸張する。吊り下げアセンブリ14、114の1つの使用において、接続構造18は、ドロッパの形態である。ドロッパは、吊り下げアセンブリによってカテナリから吊り下げることができる。吊り下げアセンブリ14、114のこの使用において、接続構造8上の負荷は、ケーブル上の重みによって提供される。
【0089】
吊り下げアセンブリ14、114の別の使用では、接続構造18は、上部支持体に取り付けられたケーブルの形態である。ループ状領域44は、ケーブルの下端に設けられている。したがって、吊り下げアセンブリ14、114は、ケーブルからカテナリを吊り下げる。吊り下げアセンブリ14、114のこの使用において、接続構造8上の負荷は、ケーブルのテンションによって提供され、前記テンションは、カテナリの重みによって引き起こされる。
【0090】
上述の吊り下げアセンブリ14、114は、ツールを使用せずに吊り下げアセンブリを設置することができるという利点、及び吊り下げ部材10、12が自動的にクランプ位置に移動するという点で吊り下げアセンブリ14、114が自動ロック式であるという利点を提供する。
【0091】
図16及び17は、
図16では214、
図17では314と一般的に指定される、吊り下げアセンブリのさらなるバージョンを示す。
図16及び17に示す吊り下げアセンブリ214及び314は、
図1から7に示す吊り下げアセンブリ14の特徴の多くを含む。これらの特徴は、
図1から7の対応する特徴と同じ参照番号で示される。
【0092】
図16に示される吊り下げアセンブリ214は、吊り下げアセンブリ214が第1及び第2の吊り下げ部材210、212を備えるという点で、吊り下げアセンブリ14とは異なる。吊り下げ部材210、212のそれぞれにおいて、第1及び第2の吊り下げ部材210、212のそれぞれの軸穴22が規定され、枢動部材24が、それぞれのクランプ凹部30とそれぞれの細長いアパーチャ28との間に設けられる。各クランプ凹部30は、それぞれの軸穴22に隣接して、吊り下げ部材210、212の一方の端部領域216に設けられる。
【0093】
使用時、クランプ凹部30は、吊り下げ部材210、212のそれぞれの上部領域20の上端領域216に設けられる。
【0094】
吊り下げ部材210、212の一方の細長いアパーチャ28が細長いアパーチャ28の近位端40に開口116を有する、吊り下げ部材210、212のバージョンが提供されてもよい。このバージョンでは、軸穴22は、細長いアパーチャ28とクランプ凹部30との間の開口116に隣接して設けられる。
【0095】
図17に示される吊り下げアセンブリ314は、吊り下げアセンブリ314が第1及び第2の吊り下げ部材310、312を備えるという点で、吊り下げアセンブリ14とは異なる。吊り下げ部材310、312のそれぞれにおいて、第1及び第2の吊り下げ部材310、312のそれぞれの細長いアパーチャ28は、それぞれのクランプ凹部30と、枢動部材24を有するそれぞれの軸穴22との間に規定される。各クランプ凹部30は、細長いアパーチャ28に隣接する吊り下げ部材310、312の端部領域316に設けられる。
【0096】
使用時に、クランプ凹部30は、吊り下げ部材310、312のそれぞれの下部領域26の下端領域316に設けられる。
【0097】
吊り下げ部材310、312の一方の細長いアパーチャ28が細長いアパーチャ28の近位端40に開口116を有する、吊り下げ部材310、312のバージョンが提供されてもよい。
【0098】
さらなる変形例では、
図8に示す第1の吊り下げ部材10は、第1の吊り下げ部材10が第2の吊り下げ部材112と同じになるように、(
図8に破線で概略的に示す)開口116を設けることができる。したがって、吊り下げアセンブリ114の第1及び第2の吊り下げ部材10、112のそれぞれには、それぞれの開口116が設けられる。これにより、アパーチャ28のうちの1つを通してループ状領域44を予め形成する必要なく、接続構造18のループ状領域44を使用することができる。
【国際調査報告】