(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-17
(54)【発明の名称】安全制動を有する巻尺
(51)【国際特許分類】
G01B 3/102 20200101AFI20231010BHJP
F16D 49/00 20060101ALI20231010BHJP
【FI】
G01B3/102
F16D49/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022572803
(86)(22)【出願日】2021-05-26
(85)【翻訳文提出日】2022-12-13
(86)【国際出願番号】 CN2021096174
(87)【国際公開番号】W WO2021239011
(87)【国際公開日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】202010456818.X
(32)【優先日】2020-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522297731
【氏名又は名称】ニンボー ホンディー メジャリング テープ インダストリー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】NINGBO HONGDI MEASURING TAPE INDUSTRY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,シャオガン
【テーマコード(参考)】
2F011
3J058
【Fターム(参考)】
2F011AA04
2F011AB01
2F011AC07
3J058AA03
3J058AA07
3J058AA30
3J058AA88
3J058BA46
3J058BA67
3J058CC07
3J058CC72
3J058FA50
(57)【要約】
巻尺であって、収容空洞が設けられた巻尺ハウジング(1)と、収容空洞内に配置されたテープコアアセンブリ(2)と、テープコアアセンブリ(2)の周りに巻き付けられたテープベルトアセンブリ(3)とを備える巻尺が開示される。巻尺ハウジング(1)には、テープベルトアセンブリ(3)が外側に伸展するためのテープ出口が更に更に設けられている。巻尺は、制動アセンブリ(4)及び駆動アセンブリ(5)を更に更に備え、駆動アセンブリ(5)は、巻尺ハウジング(1)上に移動可能に取り付けられ、テープコアアセンブリ(2)には制動面(201)が設けられ、駆動アセンブリ(5)が制動位置に移動する状態で、駆動アセンブリ(5)は、制動アセンブリ(4)を、テープコアアセンブリ(2)の制動面(201)に接触するように、かつそれを押すように駆動し、それによって、制動を実現する。テープベルトの表面の目盛りの摩耗が効果的に防止され、巻尺の耐用年数が延ばされる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻尺であって、収容空洞が設けられた巻尺ハウジング(1)と、前記収容空洞内に配置されたテープコアアセンブリ(2)と、前記テープコアアセンブリ(2)の周りに巻き付けられたテープベルトアセンブリ(3)とを備え、前記巻尺ハウジング(1)には、前記テープベルトアセンブリ(3)が外側に伸展するためのテープ出口が更に設けられており、前記巻尺は、制動アセンブリ(4)及び駆動アセンブリ(5)を備え、前記駆動アセンブリ(5)は前記巻尺ハウジング(1)上に移動可能に取り付けられ、前記テープコアアセンブリ(2)には制動面(201)が設けられ、前記駆動アセンブリ(5)が制動位置に移動する状態で、前記駆動アセンブリ(5)は、前記制動アセンブリ(4)を、前記テープコアアセンブリ(2)の前記制動面(201)に接触するように、かつそれを押すように駆動し、それによって、制動を実現することを特徴とする、巻尺。
【請求項2】
前記巻尺は、前記駆動アセンブリ(5)に作用する弾性部材(6)を備え、前記弾性部材(6)の作用力により、前記駆動アセンブリ(5)が前記制動位置に移動する傾向を有することを特徴とする、請求項1に記載の巻尺。
【請求項3】
前記駆動アセンブリ(5)は、前記巻尺ハウジング(1)上にスライド可能に取り付けられ、前記制動位置から、前記制動位置から離れる方向に沿って、前記駆動アセンブリ(5)が配置されている前記巻尺ハウジング(1)の内壁と、前記テープコアアセンブリ(2)の前記制動面(201)との間の距離が、小から大に変化するように設定されていることを特徴とする、請求項1に記載の巻尺。
【請求項4】
前記制動アセンブリ(4)は、前記駆動アセンブリ(5)に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の巻尺。
【請求項5】
前記制動アセンブリ(4)は、くさび形部材であることを特徴とする、請求項1に記載の巻尺。
【請求項6】
前記駆動アセンブリ(5)は、前記制動アセンブリ(4)に作用する第1の駆動部材(501)を備え、前記第1の駆動部材(501)は、前記制動アセンブリ(4)の一方の側に配置され、前記駆動アセンブリ(5)が前記制動位置に移動する状態で、前記第1の駆動部材(501)は、前記制動アセンブリ(4)を、前記テープコアアセンブリ(2)の外周制動面(201)に接触するように、かつそれを押すように駆動することを特徴とする、請求項1に記載の巻尺。
【請求項7】
前記駆動アセンブリ(5)は、前記制動アセンブリ(4)に作用する第2の駆動部材(502)を備え、前記第2の駆動部材(502)は、前記第1の駆動部材(501)とは反対の側に配置されていることを特徴とする、請求項6に記載の巻尺。
【請求項8】
前記駆動アセンブリ(5)は、前記テープコアアセンブリ(2)の前記制動面(201)の側に向かって突出して、前記第1の駆動部材(501)及び前記第2の駆動部材(502)を形成し、前記制動アセンブリ(4)を収容するための可動空間が、前記第1の駆動部材(501)と前記第2の駆動部材(502)との間に形成されていることを特徴とする、請求項7に記載の巻尺。
【請求項9】
前記第1の駆動部材(501)及び前記第2の駆動部材(502)は、前記巻尺ハウジング(1)内に回転可能に配置され、前記第1の駆動部材(501)の一端は前記制動アセンブリ(4)の一方の側に作用し、前記第2の駆動部材(502)の一端は前記制動アセンブリ(4)の他方の側に作用し、制動力が前記第1の駆動部材(501)に加えられ、前記制動力は、前記第1の駆動部材(501)に作用して前記制動アセンブリ(4)を押し下げ、したがって、前記制動アセンブリ(4)は常に、前記テープコアアセンブリ(2)の前記制動面(201)に接触してそれを押す傾向を有し、前記巻尺は、逆方向制動状態にあり、逆方向制動力が前記第2の駆動部材(502)に加えられ、前記逆方向制動力は、前記第2の駆動部材(502)に作用して前記制動アセンブリ(4)を持ち上げさせ、したがって、前記制動アセンブリは、前記テープコアアセンブリ(2)の前記制動面(201)から離されることを特徴とする、請求項7に記載の巻尺。
【請求項10】
前記巻尺は、前記制動アセンブリ(4)に整合された案内溝(7)を備え、前記制動アセンブリ(4)の側端が、前記案内溝(7)内にスライド可能に挟持されていることを特徴とする、請求項6に記載の巻尺。
【請求項11】
前記案内溝(7)の一端は、前記制動面(201)又はその延長面と交差し、他端は、前記制動面(201)から離れて前記巻尺ハウジング(1)の側に向かって延在することを特徴とする、請求項10に記載の巻尺。
【請求項12】
前記制動面(201)から離れる前記案内溝(7)の方向に沿って、前記案内溝(7)は、前記駆動アセンブリ(5)の側に向かって傾斜していることを特徴とする、請求項11に記載の巻尺。
【請求項13】
前記案内溝(7)は、前記巻尺ハウジング(1)の内側壁に設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の巻尺。
【請求項14】
前記駆動アセンブリ(5)には案内部材が設けられ、前記案内部材に、前記案内溝(7)が設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の巻尺。
【請求項15】
前記制動アセンブリ(4)は、円形シャフト又は特殊な形状のシャフトであることを特徴とする、請求項6に記載の巻尺。
【請求項16】
前記制動アセンブリ(4)に、前記テープコアアセンブリ(2)の前記制動面と接触する対応する位置に歯形構造が設けられているか、又は、前記テープコアアセンブリ(2)の前記制動面(201)に、前記制動アセンブリ(4)と接触する対応する位置に歯形構造が設けられていることを特徴とする、請求項6に記載の巻尺。
【請求項17】
前記テープコアアセンブリ(2)の前記制動面(201)は、前記テープコアアセンブリ(2)の外周面として形成されているか、又は、前記テープコアアセンブリ(2)の前記制動面(201)は、前記テープコアアセンブリ(2)の側面の、外側に突出した側周面として形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の巻尺。
【請求項18】
前記巻尺ハウジング(1)には駆動アセンブリスロット(102)が設けられ、前記駆動アセンブリ(5)は前記駆動アセンブリスロット(102)内にスライド可能に配置され、前記駆動アセンブリスロット(102)には、前記制動位置の両側にスライドレールバンプ(1021)が設けられ、かつ前記制動位置から遠い側に支持ブロック(1022)が設けられ、前記駆動アセンブリ(5)は、前記駆動アセンブリスロット(102)から形成され、かつ前記巻尺ハウジングの外に延在する操作部材(503)と、前記巻尺ハウジング内に位置する駆動部分と、前記駆動部分及び前記操作部材(503)を接続するための接続部分(505)と、を備え、前記接続部分(505)は、挟持ブロック(5051)及び支持アーム(5052)を備え、前記挟持ブロック(5051)は、前記操作部材(503)及び前記駆動部分に対して内側に凹んでおり、前記接続部分(505)は、前記巻尺ハウジングの両側まで延在し、かつ前記駆動アセンブリスロット(102)の縁部と接触して前記支持アーム(5052)を形成し、前記支持アーム(5052)には、前記支持アーム(5052)と前記駆動アセンブリスロット(102)の縁部との間の接点に、前記駆動アセンブリスロット(102)の縁部に整合されたバヨネット(5052a)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の巻尺。
【請求項19】
前記案内溝(7)内に挟持されている前記制動アセンブリ(4)の取付部分が回転可能な形状であり、前記制動アセンブリ(4)及び前記テープコアアセンブリ(2)の前記制動面(201)は、転がり方式で互いに押し付けられていることを特徴とする、請求項10に記載の巻尺。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻尺に関し、特に、良好な制動効果を有する、より耐久性のある巻尺に関する。
【背景技術】
【0002】
巻尺は、人々が一般的に使用する測定ツールである。既存の巻尺の制動システムは、通常、制動パッドを使用してテープベルトに接触し、制動パッドと巻尺ベルトとの間の摩擦力が巻尺を停止させ、それによって、巻尺の制動が達成される。テープベルトと制動パッドとの間の長期的な接触及び摩擦の故に、テープベルトの表面の目盛りが、制動パッドの摩擦により不明瞭になりやすく、巻尺の通常の使用に影響したり、又は制動パッド自体が摩耗し、したがって、巻尺の制動能力が低下する。上記の欠陥の故に、巻尺の耐用年数が短くなる。
【0003】
既存の巻尺の制動システムは、比較的大きな可動スペースを有する必要があり、それに応じて、巻尺の体積も比較的大きな収容スペースを有する必要があり、巻尺の体積が増加する結果となる。
【発明の概要】
【0004】
従来技術の欠点を克服するために、本発明は、巻尺の制動アセンブリがテープコアアセンブリに接触して、巻尺の制動効果を実現する巻尺であって、テープベルトの表面の目盛りの摩耗を効果的に回避し、巻尺の耐用年数を延ばす、巻尺を提供する。更に、本発明の巻尺の制動システムは、小さな可動スペースを必要とし、したがって、本発明の巻尺はより小さな体積で作製することができる。
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、以下の技術的解決策を採用することによって実施される:
巻尺であって、収容空洞が設けられた巻尺ハウジングと、収容空洞内に配置されたテープコアアセンブリと、テープコアアセンブリの周りに巻き付けられたテープベルトアセンブリとを備え、巻尺ハウジングには、テープベルトアセンブリが外側に伸展するためのテープ出口が更に設けられ、巻尺は、制動アセンブリ及び駆動アセンブリを備え、駆動アセンブリは巻尺ハウジング上に移動可能に取り付けられ、テープコアアセンブリには制動面が設けられ、駆動アセンブリが制動位置に移動する状態で、駆動アセンブリは、制動アセンブリを、テープコアアセンブリの制動面に接触するように、かつそれを押すように駆動し、それによって、制動を実現する、巻尺。
【0006】
巻尺において、アセンブリは、単一の部品又は複数の部品を含み得る。
【0007】
制動アセンブリは、制動アセンブリが制動位置にあるとき、制動アセンブリがテープコアアセンブリの制動面に接触してそれを押すように操作され、そうするとテープコアアセンブリが拘束されて回転を停止し、そうでない場合、制動アセンブリは制動位置から遠く離れており、制動アセンブリとテープコアアセンブリの制動面とは互いに押し付けられず、そうするとテープコアアセンブリを自由に回転させることができる。
【0008】
更に、巻尺は、駆動アセンブリに作用する弾性部材を備え、弾性部材の作用力により、駆動アセンブリが制動位置に移動する傾向を有する。
【0009】
弾性部材の一端は、駆動アセンブリに接続及び固定され、他端は、巻尺ハウジングに接続及び固定されている。具体的には、駆動アセンブリには第1の弾性部材固定部材が設けられ、第1の弾性部材固定部材は固定フックであり、弾性部材と駆動アセンブリとの接続端には、第1の弾性部材固定部材に整合された第1の固定リングが設けられ、第1の弾性部材固定部材上にスリーブ付けされている。巻尺ハウジングには第2の弾性部材固定部材が設けられ、第2の弾性部材固定部材は固定支柱であり、弾性部材と巻尺ハウジングとの接続端には、第2の弾性部材固定部材に整合された第2の固定リングが設けられ、第2の弾性部材固定部材上にスリーブ付けされている。
【0010】
駆動アセンブリが制動位置から遠く離れているとき、弾性部材は伸長状態又は圧縮状態にある。弾性部材が伸長状態にあるとき、弾性部材は元の状態に戻ろうとし、すると、弾性部材によって生成される弾性力が駆動アセンブリを引っ張って、制動位置に移動させる。弾性部材が圧縮状態にあるとき、弾性部材は元の状態に戻ろうとし、すると、弾性部材によって生成される弾性力が駆動アセンブリを押して、制動位置に移動させる。
【0011】
弾性部材は、ばねを採用する。
【0012】
更に、巻尺は、駆動アセンブリが巻尺ハウジング上にスライド可能に取り付けられ、制動位置から、制動位置から離れる方向に沿って、駆動アセンブリが配置されている巻尺ハウジングの内壁とテープコアアセンブリの制動面との間の距離が小から大に変化するように設定されるように、構成され得る。
【0013】
更に、制動アセンブリは、駆動アセンブリに接続されている。
【0014】
上記の構造により、制動アセンブリは、駆動アセンブリと同期的に移動する。駆動アセンブリが制動位置にあるとき、制動アセンブリはテープコアアセンブリの制動面に接触してそれを押し、そうするとテープコアアセンブリが拘束されて回転を停止する。制動アセンブリが制動位置から遠く離れているとき、巻尺ハウジングとテープコアアセンブリとの間の距離が小から大に変化するので、制動アセンブリは全体として、小さい距離から大きい距離に移動し、そうすると制動アセンブリは、テープコアアセンブリの制動面から離されて、テープコアアセンブリの自由な回転を実現する。
【0015】
更に、制動アセンブリはくさび形部材であり、駆動アセンブリは、巻尺ハウジングの外に出て操作部材を形成し、制動アセンブリは、接続部材を介して操作部材に接続されている。より具体的には、駆動アセンブリは、制動アセンブリと一体成形されている。
【0016】
操作部材は、駆動アセンブリを操作するために、操作者によって使用される。
【0017】
更に、巻尺は、駆動アセンブリが、制動アセンブリに作用する第1の駆動部材を備え、第1の駆動部材は制動アセンブリの一方の側に配置され、駆動アセンブリが制動位置に移動する状態で、第1の駆動部材が、制動アセンブリを、テープコアアセンブリの外周制動面に接触するように、かつそれを押すように駆動するように、構成され得る。
【0018】
駆動アセンブリが制動位置に移動するとき、第1の駆動部材は、制動アセンブリを、テープコアアセンブリの制動面に接触するように駆動し、第1の駆動部材は制動アセンブリを押し下げて制動アセンブリに力を伝達し、したがって、制動アセンブリとテープコアアセンブリの制動面とが互いに押し付けられ、そうするとテープコアアセンブリが拘束されて回転を停止する。駆動アセンブリが制動位置から遠く離れているとき、第1の駆動部材は制動アセンブリを押し下げず、制動アセンブリとテープコアアセンブリとは互いに押し付けられずに、テープコアアセンブリの自由な回転を実現する。
【0019】
更に、駆動アセンブリは、制動アセンブリに作用する第2の駆動部材を備え、第2の駆動部材は、第1の駆動部材とは反対の側に配置されている。
【0020】
第2の駆動部材は、第1の駆動部材とは反対の側、すなわち制動アセンブリの他方の側に配置されているので、駆動アセンブリが制動位置から遠く離れているとき、第2の駆動部材は、制動アセンブリを、テープコアアセンブリの制動面から離れるように駆動し、したがって、制動アセンブリはテープコアアセンブリの制動面から離される。テープコアアセンブリが自由に回転するとき、テープコアアセンブリと制動アセンブリとの間の接触が低減され、それは、損失を減らし、耐用年数を延ばす。
【0021】
具体的には、駆動アセンブリは、テープコアアセンブリの制動面側に向かって突出して、第1の駆動部材及び第2の駆動部材を形成し、制動アセンブリを収容するための可動空間が、第1の駆動部材と第2の駆動部材との間に形成される。
【0022】
更に、第1の駆動部材及び第2の駆動部材は巻尺ハウジング内に回転可能に配置され、第1の駆動部材の一端は制動アセンブリの一方の側に作用し、第2の駆動部材の一端は制動アセンブリの他方の側に作用する。制動力が第1の駆動部材に加えられ、そうすると制動力は、第1の駆動部材に作用して制動アセンブリを押し下げ、したがって、制動アセンブリは常に、テープコアアセンブリの制動面に接触してそれを押す傾向を有する。巻尺が逆方向制動状態にあるとき、逆方向制動力が第2の駆動部材に加えられる。逆方向制動力は、第2の駆動部材に作用して制動アセンブリを持ち上げさせ、したがって、制動アセンブリはテープコアアセンブリの制動面から離される。
【0023】
具体的には、第1の駆動部材及び第2の駆動部材は板状構造を採用し、制動力は、第1の駆動部材の回転点と、制動アセンブリとの接触端との間に作用する。逆方向制動力は、第2の駆動部材の、制動アセンブリから遠い端部に作用し、第2の駆動部材の回転点が、逆方向制動力と制動アセンブリとの間に存在する。
【0024】
より具体的には、制動力を提供するために、弾性部材の一端は、第1の駆動部材の回転点と、制動アセンブリとの接触端との間に固定される。駆動アセンブリは操作部材を備え、操作部材は、巻尺ハウジング上に回転可能に配置され、操作部材の一端には逆方向制動レバーが設けられ、逆方向制動レバーは、第2の駆動部材の、制動アセンブリから遠い側に作用して、逆方向制動力を提供する。
【0025】
弾性部材は、第1の駆動部材に作用する。作用点は、回転点と、制動アセンブリとの接触端との間に位置するので、第1の駆動部材の制動アセンブリとの接触端は、制動アセンブリに近い側に向かって回転して、制動アセンブリを押し下げ、したがって、制動アセンブリは常に、制動面を押す傾向を有する。
【0026】
操作部材が押され、操作部材が、逆方向制動レバーが配置されている側に回転し、逆方向制動レバーが、第2の駆動部材の、制動アセンブリから遠い端部を押す。逆方向制動レバー及び制動アセンブリは第2の駆動部材の回転点の両側に位置しているので、制動アセンブリに作用する側が制動アセンブリを持ち上げ、したがって、制動アセンブリがテープコアアセンブリの制動面から離される。
【0027】
操作部材が解放され、制動力が、第1の駆動部材を、制動アセンブリを押し下げるように駆動し、そうすると制動アセンブリは、テープコアアセンブリの制動面を押しながら、第2の駆動部材に作用し、したがって、第2の駆動部材がリセットされる。
【0028】
更に、巻尺は、制動アセンブリに整合された案内溝を備える。制動アセンブリの側端が、案内溝内にスライド可能に挟持されている。
【0029】
具体的には、制動アセンブリの両側端が、案内溝内に挟持されている。
【0030】
案内溝は、制動アセンブリを、テープコアアセンブリの制動面に近づけたり、又は遠ざけたりするように案内するために使用される。
【0031】
案内溝は、制動アセンブリに移動軌道を提供するように配置され、したがって、制動アセンブリは、移動時に、よりスムーズでかつ安定することができる。
【0032】
制動アセンブリの両端は案内溝内に挟持されているので、案内溝内に挟持されている制動アセンブリの取付部分が回転可能な形状である場合、制動の間、制動アセンブリがテープコアアセンブリの制動面に接触するとき、テープコアアセンブリは、制動アセンブリを、回転するように駆動し、制動アセンブリとテープコアアセンブリの制動面とが転がり方式で互いに押し付けられる。転がり摩擦押圧の使用は、両者間の摩擦損失を効果的に低減し、製品の耐用年数を延ばす。
【0033】
更に、案内溝の一端は制動面又はその延長面と交差し、他端は、制動面から離れて巻尺ハウジング側に向かって延在し、制動面から遠ざかる案内溝の方向に沿って、案内溝は駆動アセンブリ側に向かって傾斜している。
【0034】
案内溝の一端は制動面又はその延長面と交差するので、制動アセンブリは、案内溝の交差端に移動するとき、制動面に接触してそれを押す。案内溝の他端は、制動面から離れて巻尺ハウジング側に向かって延在し、制動アセンブリは、遠位セクションにあるときに、制動面から離される。
【0035】
案内溝が制動アセンブリ側に傾斜しているので、V字形夾角が、案内溝とテープコアアセンブリの制動面との間に形成される。案内溝の両端を結ぶ線を溝軸と称する。溝軸及びテープコアアセンブリの交点の接線と、溝軸との間の夾角が、V字形夾角である。駆動アセンブリが制動位置にあるとき、制動アセンブリは、案内溝の底部に向かって移動して、テープコアアセンブリの制動面に接触してそれを押す。V字形夾角の存在により、制動アセンブリとテープコアアセンブリとが互いに押し付けられるほど、両者間の押圧力が大きくなり、したがって、テープコアアセンブリの回転を迅速に停止させることができる。駆動アセンブリが制動位置から遠く離れているとき、制動アセンブリは案内溝の頭部に向かって移動し、したがって、制動アセンブリはテープコアアセンブリから離され、そうするとテープコアアセンブリは自由に回転する。
【0036】
更に、案内溝は、巻尺ハウジングの内側壁上に設けられている。
【0037】
更に、駆動アセンブリには案内部材が設けられ、案内部材に、案内溝が設けられている。
【0038】
更に、制動アセンブリは、円形シャフト又は特殊な形状のシャフトである。
【0039】
円形シャフトを採用することにより、それとテープコアアセンブリとの間の摩擦を、転がり摩擦として実現することができ、それは、両者間の摩擦損失を効果的に低減し、製品の耐用年数を延ばす。
【0040】
特殊な形状のシャフトが採用されるとき、制動アセンブリはくさび形シャフト設計を採用する。くさび形シャフトが採用されるとき、案内溝の一端のみが制動面又はその延長面と交差すればよく、他端は、制動面から離れて巻尺ハウジング側に向かって延在する。
【0041】
更に、制動アセンブリに、テープコアアセンブリの制動面と接触する対応する位置に歯形構造が設けられるか、又は、テープコアアセンブリの制動面に、制動アセンブリと接触する対応する位置に歯形構造が設けられる。このようにして、制動アセンブリとテープコアアセンブリの制動面との間の摩擦力が増大される。もちろん、光学シャフト構造もまた、テープコアアセンブリの制動を実現することができる。
【0042】
円形シャフトが採用されるとき、テープコアアセンブリの制動面の歯形構造は、円形シャフトに適合された円弧状溝を採用する。
【0043】
更に、テープコアアセンブリの制動面は、テープコアアセンブリの外周面として形成されるか、又は、テープコアアセンブリの制動面は、テープコアアセンブリの側面の、外側に突出した側周面として形成される。
【0044】
更に、巻尺は、テープベルトアセンブリの下面を支持するための、テープ出口に取り付けられた巻尺下部ブランチを備え、それによって、テープベルトアセンブリをよりスムーズに引き出することができる。
【0045】
従来技術と比較して、本発明は以下の有益な効果を有する:
(1)本発明の巻尺は、テープコアアセンブリの外周に接触してそれを押す制動アセンブリを採用して巻尺の制動を実現し、テープベルトの表面の目盛りが摩擦によって不明瞭になるのを効果的に防止し、製品の耐用年数を効果的に延ばす。
(2)本発明の巻尺は、制動アセンブリとテープコアアセンブリとの間の摩擦力を転がり摩擦に変えるための円形シャフトを採用し、両者間の摩擦損失を効果的に低減する。
(3)本発明の巻尺には案内溝が設けられ、したがって、制動アセンブリのスライドがより安定している。
(4)本発明の巻尺の案内溝は、制動アセンブリの側に傾斜しており、したがって、V字形夾角が、案内溝とテープコアアセンブリとの間に形成される。制動アセンブリが制動位置にあるとき、制動アセンブリとテープコアアセンブリとが互いに押し付けられるほど、両者間の押圧力が大きくなり、したがって、テープコアアセンブリの回転を迅速に停止させることができる。
(5)本発明の巻尺の制動アセンブリ及びその整合部品はコンパクトに配置され、制動アセンブリが制動と非制動との間の変換を実現するのに必要なスペースが小さく、したがって、本発明の巻尺は、より小さなサイズの体積で作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】本発明による巻尺の三次元構造の概略図である。
【
図2】本発明の実施形態1による巻尺の内部構造の概略図である。
【
図3】本発明の実施形態1による巻尺の内部構造の簡略概略図である。
【
図4】本発明の実施形態2による巻尺の内部構造の概略図である。
【
図5】本発明の実施形態2による巻尺の分解構造の概略図である。
【
図6】弾性部材が圧縮ばねである、本発明による巻尺の構造概略図である。
【
図7】本発明の実施形態2による巻尺の内部構造の簡略概略図である。
【
図8】制動アセンブリが制動面から離されている、本発明の実施形態2による巻尺の構造概略図である。
【
図9】制動面が外周である、本発明によるテープコアアセンブリの構造概略図である。
【
図10】制動面が側周である、本発明によるテープコアアセンブリの構造概略図である。
【
図11】制動面が側周である、本発明の実施形態2による巻尺の構造概略図である。
【
図12】制動面が側周である、本発明の実施形態2による巻尺の簡略構造概略図である。
【
図13】円形シャフトである、本発明の実施形態2による制動アセンブリの構造概略図である。
【
図14】制動アセンブリが特殊な形状のシャフトである、本発明の実施形態2による巻尺の構造概略図である。
【
図15】制動アセンブリが特殊な形状のシャフトである、本発明の実施形態2による巻尺の簡略構造概略図である。
【
図16】制動面(外周面)が歯形構造であり、円弧状溝である、本発明の実施形態2による巻尺の構造概略図である。
【
図17】制動面(外周面)が歯形構造であり、円弧状溝である、本発明の実施形態2による巻尺の簡略構造概略図である。
【
図18】制動面(側周面)が歯形構造であり、円弧状溝である、本発明の実施形態2による巻尺の構造概略図である。
【
図19】制動面(側周面)が歯形構造であり、円弧状溝である、本発明の実施形態2による巻尺の簡略構造概略図である。
【
図20】案内溝が駆動アセンブリに配置されている、本発明の実施形態2による巻尺の構造概略図である。
【
図21】駆動アセンブリがスライド可能に取り付けられているときの、本発明による巻尺ハウジングの構造概略図である。
【
図22】駆動アセンブリがスライド可能に取り付けられているときの、本発明による巻尺ハウジング及び駆動アセンブリの適合構造の概略図である。
【
図23】本発明の実施形態3による構造の概略図である。
【0047】
参照記号:1巻尺ハウジング、101第2の弾性部材固定部材、102駆動アセンブリスロット、1021スライドレールバンプ、1022支持ブロック、2テープコアアセンブリ、201制動面、3テープベルトアセンブリ、4制動アセンブリ、5駆動アセンブリ、501第1の駆動部材、502第2の駆動部材、503操作部材、504第1の弾性部材固定部材、505接続部材、5051挟持ブロック、5052支持アーム、5052aバヨネット、506逆方向制動レバー、507接続部材、6弾性部材、601第1の固定リング、602第2の固定リング、7案内溝、8V字形夾角、及び9巻尺下部ブランチ。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明の特定の実装態様を、添付の図面及び実施形態を参照して、以下に更に詳細に説明する。以下の実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0049】
実施形態1
図1~3に示すように、巻尺は、収容空洞が設けられた巻尺ハウジング1と、収容空洞内に配置されたテープコアアセンブリ2と、テープコアアセンブリ2の周りに巻き付けられたテープベルトアセンブリ3と、を備える。巻尺ハウジング1には、テープベルトアセンブリ3が外側に伸展するためのテープ出口が更に設けられている。巻尺は、制動アセンブリ4及び駆動アセンブリ5を備える。駆動アセンブリ5は巻尺ハウジング1上に移動可能に取り付けられ、テープコアアセンブリ2には制動面201が設けられ、駆動アセンブリ5が制動位置に移動する状態で、駆動アセンブリ5は、制動アセンブリ4を、テープコアアセンブリ2の制動面201に接触するように、かつそれを押すように駆動し、したがって、制動を実現する。
【0050】
巻尺において、アセンブリは、単一の部品又は複数の部品を含み得る。
【0051】
制動アセンブリ4は、制動アセンブリ4が制動位置にあるとき、制動アセンブリ4がテープコアアセンブリ2の制動面201に接触してそれを押すように操作され、そうするとテープコアアセンブリ2が拘束されて回転を停止し、そうでない場合、制動アセンブリ4は制動位置から遠く離れており、制動アセンブリ4とテープコアアセンブリ2の制動面201とは互いに押し付けられておらず、そうするとテープコアアセンブリ2を自由に回転させることができる。
【0052】
好ましくは、巻尺は、駆動アセンブリ5に作用する弾性部材6を備え、弾性部材6の作用力により、駆動アセンブリ5が制動位置に移動する傾向を有する。
【0053】
図2に示すように、弾性部材6の一端は駆動アセンブリ5に接続及び固定され、他端は、巻尺ハウジング1に接続及び固定されている。具体的には、駆動アセンブリ5には第1の弾性部材固定部材504が設けられ、第1の弾性部材固定部材504は固定フックであり、弾性部材6と駆動アセンブリ5との接続端には、第1の弾性部材固定部材504整合された第1の固定リング601が設けられ、第1の弾性部材固定部材504にスリーブ付けされている。巻尺ハウジング1には第2の弾性部材固定部材101が設けられ、第2の弾性部材固定部材101は固定支柱であり、弾性部材6と巻尺ハウジング1との接続端には、第2の弾性部材固定部材101に整合された第2の固定リング602が設けられ、第2の弾性部材固定部材101にスリーブ付けされている。
【0054】
駆動アセンブリ5が制動位置から遠く離れているとき、弾性部材6は伸長状態又は圧縮状態にある。
図2に示すように、弾性部材6が伸長状態にあるとき、弾性部材6は元の状態に戻ろうとし、すると、弾性部材によって生成される弾性力が駆動アセンブリ5を引っ張って制動位置に移動させる。
図6を参照すると、弾性部材6が圧縮状態にあるとき、弾性部材6は元の状態に戻ろうとし、すると、弾性部材によって生成される弾性力が駆動アセンブリ5を押して制動位置に移動させる。
【0055】
弾性部材6は、ばねを採用する。
【0056】
好ましくは、駆動アセンブリ5は、巻尺ハウジング1上にスライド可能に取り付けられ、制動位置から、制動位置から離れる方向に沿って、駆動アセンブリ5が配置されている巻尺ハウジング1の内壁と、テープコアアセンブリ2の制動面201との間の距離が、小から大に変化するように設定される。
【0057】
好ましくは、制動アセンブリ4は、駆動アセンブリ5に接続される。
【0058】
上記の構造により、制動アセンブリ4は、駆動アセンブリ5と同期して移動する。駆動アセンブリ5が制動位置に位置するとき、制動アセンブリ4は、テープコアアセンブリ2の制動面201に接触してそれを押し、そうするとテープコアアセンブリ2が拘束されて回転を停止する。制動アセンブリ4が制動位置から離れているとき、巻尺ハウジング1とテープコアアセンブリ2との間の距離が小から大に変化するので、制動アセンブリ4は全体として、小さい距離から大きい距離に移動し、制動アセンブリ4は、テープコアアセンブリ2の制動面201から離されて、テープコアアセンブリ2の自由な回転を実現する。
【0059】
好ましくは、制動アセンブリ4はくさび形部材であり、駆動アセンブリ5は巻尺ハウジング1の外に出て操作部材503を形成し、制動アセンブリ4は接続部材507を通して操作部材503に接続される。別の実施形態では、駆動アセンブリ5は、制動アセンブリ4と一体成形される。
【0060】
操作部材503は、駆動アセンブリ5を操作するために、操作者によって使用される。
【0061】
好ましくは、テープコアアセンブリ2の制動面201は、テープコアアセンブリ2の外周面として形成されるか、又は、テープコアアセンブリ2の制動面201は、テープコアアセンブリ2の側面の、外側に突出した側周面として形成される。
【0062】
好ましくは、巻尺は、テープベルトアセンブリ3の下面を支持するための、テープ出口に取り付けられた巻尺下部ブランチ9を備え、したがって、テープベルトアセンブリ3をよりスムーズに引き出すことができる。
【0063】
実施形態2
図1及び
図4~20に示すように、巻尺は、収容空洞が設けられた巻尺ハウジング1と、収容空洞内に配置されたテープコアアセンブリ2と、テープコアアセンブリ2の周りに巻き付けられたテープベルトアセンブリ3と、を備える。巻尺ハウジング1には、テープベルトアセンブリ3が外側に伸展するためのテープ出口が更に設けられている。巻尺は、制動アセンブリ4及び駆動アセンブリ5を備える。駆動アセンブリ5は巻尺ハウジング1上に移動可能に取り付けられ、テープコアアセンブリ2には制動面201が設けられ、駆動アセンブリ5が制動位置に移動する状態で、駆動アセンブリ5は、制動アセンブリ4を、テープコアアセンブリ2の制動面201に接触するように、かつそれを押すように駆動し、それによって、制動を実現する。
【0064】
巻尺において、アセンブリは、単一の部品又は複数の部品を含み得る。
【0065】
制動アセンブリ4は、制動アセンブリ4が制動位置にあるとき、制動アセンブリ4がテープコアアセンブリ2の制動面201に接触してそれを押すように操作され、そうするとテープコアアセンブリ2が拘束されて回転を停止し、そうでない場合、制動アセンブリ4は制動位置から遠く離れており、制動アセンブリ4とテープコアアセンブリ2の制動面201とは互いに押し付けられず、そうするとテープコアアセンブリ2を自由に回転させことができる。
【0066】
好ましくは、巻尺は、駆動アセンブリ5に作用する弾性部材6を備え、弾性部材6の作用力により、駆動アセンブリ5が制動位置に移動する傾向を有する。
【0067】
駆動アセンブリ5が制動位置から遠く離れているとき、弾性部材6は伸長状態又は圧縮状態にあり、駆動アセンブリ5に作用する弾性力を生成し、したがって、駆動アセンブリ5は制動位置に移動する傾向を有する。弾性部材6は、ばねを採用する。
【0068】
好ましくは、駆動アセンブリ5は、制動アセンブリ4に作用する第1の駆動部材501を備え、第1の駆動部材501は、制動アセンブリ4の一方の側に配置され、駆動アセンブリ5が制動位置に移動する状態で、第1の駆動部材501は、制動アセンブリ4を、テープコアアセンブリ2の外周制動面201に接触するように、かつそれを押すように駆動する。
【0069】
駆動アセンブリ5は、巻尺ハウジング1上にスライド可能に取り付けられている。
【0070】
駆動アセンブリ5が制動位置に移動するとき、第1の駆動部材501は、制動アセンブリ4を、テープコアアセンブリ2の制動面201に接触するように駆動し、第1の駆動部材501は制動アセンブリ4を押し下げ、制動アセンブリ4に力を伝達し、したがって、制動アセンブリ4とテープコアアセンブリ2の制動面201とが互いに押し付けられ、そうするとテープコアアセンブリ2が拘束されて回転を停止する。駆動アセンブリ5が制動位置から遠く離れているとき、第1の駆動部材501は制動アセンブリ4を押し下げず、制動アセンブリ4とテープコアアセンブリ2とは互いに押し付けられず、テープコアアセンブリ2の自由な回転を実現する。
【0071】
好ましくは、駆動アセンブリ5は、制動アセンブリ4に作用する第2の駆動部材502を備え、第2の駆動部材502は、第1の駆動部材501とは反対の側に配置される。
【0072】
第2の駆動部材502は、第1の駆動部材501とは反対の側、すなわち制動アセンブリ4の他方の側に配置されているので、駆動アセンブリ5が制動位置から遠く離れているとき、第2の駆動部材502は、制動アセンブリ4を、テープコアアセンブリ2の制動面201から遠ざかるように駆動し、したがって、制動アセンブリ4はテープコアアセンブリ2の制動面201から離される。テープコアアセンブリ2が自由に回転するとき、テープコアアセンブリ2と制動アセンブリ4との間の接触は低減され、それは、損失を減らし、耐用年数を延ばす。
【0073】
具体的には、駆動アセンブリ5は、テープコアアセンブリ2の制動面201の側に向かって突出して第1の駆動部材501及び第2の駆動部材502を形成し、制動アセンブリ4を収容するための可動空間が第1の駆動部材501と第2の駆動部材502との間に形成される。
【0074】
図21及び22に示すように、好ましくは、巻尺ハウジング1には、駆動アセンブリスロット102が設けられ、駆動アセンブリ5は、駆動アセンブリスロット102内にスライド可能に配置される。駆動アセンブリスロット102には、制動位置の両側にスライドレールバンプ1021が設けられ、制動位置から遠い側に支持ブロック1022が設けられる。駆動アセンブリ5は、駆動アセンブリスロット102から形成され、かつ巻尺ハウジングの外に延在する操作部材503と、巻尺ハウジング内に位置する駆動部分と、駆動部分と操作部材503とを接続するための接続部分505と、を備える。接続部分505は、挟持ブロック5051及び支持アーム5052を備える。挟持ブロック5051は、操作部材503及び駆動部分に対して内側に凹んでおり、接続部分505は、巻尺ハウジングの両側まで延在し、駆動アセンブリスロット102の縁部と接触して支持アーム5052を形成する。支持アーム5052には、支持アーム5052と駆動アセンブリスロット102の縁部との間の接点に、駆動アセンブリスロット102の縁部に整合されたバヨネット5052aが設けられている。
【0075】
具体的には、駆動部分は、第1の駆動部材501及び第2の駆動部材502を備える。第1の駆動部材501及び第2の駆動部材502は、連結部分505から突出している。制動アセンブリ4を収容するための可動空間が、第1の駆動部材501と第2の駆動部材502との間に形成されている。支持アーム5052は、第1の駆動部材501の側に形成されている。
【0076】
組み立ての間、接続部分505の挟持ブロック5051は、駆動アセンブリスロット102の両側のスライドレールバンプ1021間に挟持される。挟持ブロック5051は操作部材503及び駆動部分に対して内側に凹んでいるので、スライドレールバンプ1021に整合されたスライドレール溝が形成され、したがって、駆動アセンブリ5が駆動アセンブリスロット102内にスライド可能に挟持される。
【0077】
駆動アセンブリスロット102内に設けられた支持ブロック1022は、駆動アセンブリ5をスライドさせるときに、操作部材503を制動位置側から離して支持するために使用される。
【0078】
支持アーム5052は、駆動アセンブリスロット102の縁部と接触しており、したがって、駆動アセンブリ5は、より安定にかつスムーズにスライドする。
【0079】
好ましくは、巻尺は、制動アセンブリ4に整合された案内溝7を備える。制動アセンブリ4の側端は、案内溝7内にスライド可能に挟持される。
【0080】
具体的には、制動アセンブリ4の両側端が、案内溝内7に挟持される。
【0081】
案内溝7は、制動アセンブリ4を、テープコアアセンブリ2の制動面201に近づけたり、又は遠ざけたりするように案内するために使用される。
【0082】
案内溝7は、制動アセンブリ4の移動軌道を提供するように配置され、したがって、制動アセンブリ4は、移動時に、よりスムーズでかつ安定することができる。
【0083】
制動アセンブリ4の両端は案内溝7内に挟持されているので、案内溝7内に挟持されている制動アセンブリ4の取付部分が回転可能な形状である場合、制動の間、制動アセンブリ4がテープコアアセンブリ2の制動面201に接触しているときに、テープコアアセンブリ2は、制動アセンブリ4を、回転するように駆動し、そうすると制動アセンブリ4とテープコアアセンブリ2の制動面201とが転がり方式で互いに押し付けられる。転がり摩擦押圧の使用は、両者間の摩擦損失を効果的に低減し、製品の耐用年数を延ばす。
【0084】
好ましくは、案内溝7の一端は、制動面201又はその延長面と交差し、他端は、制動面201から離れて巻尺ハウジング1の側に向かって延在し、制動面201から遠ざかる案内溝7の方向に沿って、案内溝7は、駆動アセンブリ5の側に向かって傾斜する。
【0085】
案内溝7の一端は制動面201又はその延長面と交差するので、制動アセンブリ4が案内溝7の交差端に移動するとき、制動面201に接触してそれを押す。案内溝7の他端は、制動面201から離れて巻尺ハウジング1の側に向かって延在し、制動アセンブリ4は、遠位セクションにあるとき、制動面201から離される。
【0086】
図7に示すように、案内溝7は制動アセンブリ4の側に傾斜しているので、案内溝7とテープコアアセンブリ2の制動面201との間に、V字形夾角8が形成される。案内溝7の両端を結ぶ線を溝軸と称する。溝軸及びテープコアアセンブリ2の交点の接線と、溝軸との間の夾角が、V字形夾角8である。駆動アセンブリ5が制動位置にあるとき、制動アセンブリ4は案内溝7の底部に向かって移動して、テープコアアセンブリ2の制動面201に接触してそれを押す。V字形夾角8の存在の故に、制動アセンブリ4とテープコアアセンブリ2とが互いに押し付けられるほど、両者間の押圧力が大きくなり、したがって、テープコアアセンブリ2の回転を迅速に停止することができる。駆動アセンブリ5が制動位置から遠く離れているとき、制動アセンブリ4は案内溝7の頭部に向かって移動し、したがって、制動アセンブリ4はテープコアアセンブリ2から離され、テープコアアセンブリ2は自由に回転する。
【0087】
好ましくは、案内溝7は、巻尺ハウジング1の内側壁上に設けられる。
【0088】
図20に示すように、好ましくは、駆動アセンブリ5には案内部材が設けられ、案内部材に、案内溝7が設けられる。
【0089】
好ましくは、制動アセンブリ4は、円形シャフト又は特殊な形状のシャフトである。
【0090】
円形シャフトを採用することにより、それとテープコアアセンブリ2との間の摩擦を転がり摩擦として実現することができ、それは、両者間の摩擦損失を効果的に低減し、製品の耐用年数を延ばす。
図13に示すように、
図13では、図の上方の円形シャフトは、歯形構造が設けられた円形シャフトであり、図の下方の円形シャフトは、光学シャフトである。
【0091】
図14及び15に示すように、特殊な形状のシャフトが採用される場合、制動アセンブリ4はくさび形シャフト設計を採用する。くさび形シャフトが採用される場合、案内溝7の一端のみが制動面201又はその延長面と交差すればよく、他端は、制動面201から離れて巻尺ハウジング1の側に向かって延在する。
【0092】
好ましくは、
図13の上図に示したように、制動アセンブリ4に、テープコアアセンブリ2の制動面201と接触する対応する位置に歯形構造が設けられるか、又は、テープコアアセンブリ2の制動面201に、制動アセンブリ4と接触する対応する位置に歯形構造が設けられる。
図16及び17に示すように、このようにして、制動アセンブリ4とテープコアアセンブリ2の制動面201との間の摩擦力が増大される。もちろん、光学シャフト構造もまた、テープコアアセンブリ2の制動を実現することができる。
【0093】
図16~19に示すように、円形シャフトが採用される場合、テープコアアセンブリ2の制動面201の歯形構造は、円形シャフトに整合された円弧状溝を採用する。
【0094】
好ましくは、テープコアアセンブリ2の制動面201は、テープコアアセンブリ2の外周面として形成されるか、又は、テープコアアセンブリ2の制動面201は、テープコアアセンブリ2の側面の、外側に突出した側周面として形成される。
【0095】
テープコアアセンブリ2の制動面201は、歯形構造を採用し、すなわち、テープコアアセンブリ2の外周面又は側周面は、歯形構造を採用する。
図16~19に示すように、円形シャフトが採用される場合、テープコアアセンブリ2の制動面201の歯形構造は、円形シャフトに整合された円弧状溝を採用し、すなわち、テープコアアセンブリ2の外周面又は側周面は、円形シャフトに整合された円弧状溝を採用する。
【0096】
好ましくは、巻尺は、テープベルトアセンブリ3の下面を支持するための、テープ出口に取り付けられた巻尺下部ブランチ9を備え、したがって、テープベルトアセンブリ3をよりスムーズに引き出すことができる。
【0097】
実施形態3
図1及び23に示すように、巻尺は、収容空洞が設けられた巻尺ハウジング1と、収容空洞内に配置されたテープコアアセンブリ2と、テープコアアセンブリ2の周りに巻き付けられたテープベルトアセンブリ3と、を備える。巻尺ハウジング1には、テープベルトアセンブリ3が外側に伸展するためのテープ出口が更に設けられている。巻尺は、制動アセンブリ4及び駆動アセンブリ5を備える。駆動アセンブリ5は巻尺ハウジング1上に移動可能に取り付けられ、テープコアアセンブリ2には制動面201が設けられ、駆動アセンブリ5が制動位置に移動する状態で、駆動アセンブリ5は、制動アセンブリ4を、テープコアアセンブリ2の制動面201に接触するように、かつそれを押すように駆動し、それによって、制動を実現する。
【0098】
巻尺において、アセンブリは、単一の部品又は複数の部品を含み得る。
【0099】
好ましくは、巻尺は、駆動アセンブリ5に作用する弾性部材6を備え、弾性部材6の作用力により、駆動アセンブリ5が制動位置に移動する傾向を有する。弾性部材6は、ばねを採用する。
【0100】
好ましくは、駆動アセンブリ5は、制動アセンブリ4に作用する第1の駆動部材501を備え、第1の駆動部材501は、制動アセンブリ4の一方の側に配置され、駆動アセンブリ5が制動位置に移動する状態で、第1の駆動部材501は、制動アセンブリ4を、テープコアアセンブリ2の外周制動面201に接触するように、かつそれを押すように駆動する。
【0101】
好ましくは、駆動アセンブリ5は、制動アセンブリ4に作用する第2の駆動部材502を備え、第2の駆動部材502は、第1の駆動部材501とは反対の側に配置される。
【0102】
好ましくは、第1の駆動部材501及び第2の駆動部材502は巻尺ハウジング1内に回転可能に配置され、第1の駆動部材501の一端は制動アセンブリ4の一方の側に作用し、第2の駆動部材502の一端は制動アセンブリ4の他方の側に作用する。制動力が第1の駆動部材501に加えられ、制動力は、第1の駆動部材501に作用して制動アセンブリ4を押し下げ、したがって、制動アセンブリ4は常に、テープコアアセンブリ2の制動面201に接触してそれを押す傾向を有する。巻尺が逆方向制動状態にあるとき、逆方向制動力が第2の駆動部材502に加えられる。逆方向制動力は、第2の駆動部材502に作用して制動アセンブリ4を持ち上げさせ、したがって、制動アセンブリは、テープコアアセンブリ2の制動面201から離される。
【0103】
具体的には、第1の駆動部材501及び第2の駆動部材502は板状構造を採用し、制動力は、第1の駆動部材501の回転点と、制動アセンブリ4との接触端との間に作用する。逆方向制動力は、第2の駆動部材502の、制動アセンブリ4から遠い端部に作用し、第2の駆動部材502の回転点は、逆方向制動力と制動アセンブリ4との間にある。
【0104】
より具体的には、制動力を提供するために、弾性部材6の一端は、第1の駆動部材501の回転点と、制動アセンブリ4との接触端との間に固定される。駆動アセンブリ5は操作部材503を備え、操作部材503は巻尺ハウジング1上に回転可能に配置され、操作部材503の一端には逆方向制動レバー506が設けられ、逆方向制動レバー506は、第2の駆動部材502の、制動アセンブリ4から遠い側に作用して、逆方向制動力を提供する。
【0105】
弾性部材6は、第1の駆動部材501に作用する。作用点が、回転点と、制動アセンブリ4との接触端との間に位置するので、制動アセンブリ4との第1の駆動部材501の接触端は、制動アセンブリ4に近い側に向かって回転して、制動アセンブリ4を押し下げ、したがって、制動アセンブリ4は常に、制動面201を押す傾向を有する。
【0106】
操作部材503の回転点及び逆方向制動レバー506は、それぞれ、操作部材の両端に位置する。それにより、操作部材503が押され、操作部材503が、逆方向制動レバー506が配置されている側に回転し、逆方向制動レバー506は、第2の駆動部材502の、制動アセンブリ4から遠い端部を押す。逆方向制動レバー506及び制動アセンブリ4は第2の駆動部材502の回転点の両側に位置するので、制動アセンブリ4に作用する側が制動アセンブリ4を持ち上げ、したがって、制動アセンブリ4は、テープコアアセンブリ2の制動面201から離される。
【0107】
操作部材503が解放され、制動力が、第1の駆動部材501を、制動アセンブリ4を押し下げるように駆動し、制動アセンブリ4は、テープコアアセンブリ2の制動面201を押しながら、第2の駆動部材502に作用し、したがって、第2の駆動部材502がリセットされる。
【0108】
好ましくは、巻尺は、制動アセンブリ4に整合された案内溝7を備える。制動アセンブリ4の側端が、案内溝7にスライド可能に挟持される。
【0109】
具体的には、制動アセンブリ4の両側端が、案内溝7に挟持される。
【0110】
好ましくは、案内溝7の一端は、制動面201又はその延長面と交差し、他端は、制動面201から離れて巻尺ハウジング1の側に向かって延在し、制動面201から遠ざかる案内溝7の方向に沿って、案内溝7は、駆動アセンブリ5の側に向かって傾斜する。案内溝7が制動アセンブリ4の側に向かって傾斜するので、V字形夾角8が、案内溝7とテープコアアセンブリ2の制動面201との間に形成される。
【0111】
好ましくは、案内溝7は、巻尺ハウジング1の内側壁に設けられる。
【0112】
好ましくは、駆動アセンブリ5には案内部材が設けられ、案内部材に、案内溝7が設けられる。
【0113】
好ましくは、制動アセンブリ4は、円形シャフト又は特殊な形状のシャフトである。
【0114】
好ましくは、制動アセンブリ4に、テープコアアセンブリ2の制動面201と接触する対応する位置に歯形構造が設けられるか、又は、テープコアアセンブリ2の制動面201に、制動アセンブリ4と接触する対応する位置に歯形構造が設けられる。このようにして、制動アセンブリ4とテープコアアセンブリ2の制動面201との間の摩擦力が増大される。もちろん、光学シャフト構造もまた、テープコアアセンブリ2の制動を実現することができる。
【0115】
好ましくは、テープコアアセンブリ2の制動面201は、テープコアアセンブリ2の外周面として形成されるか、又は、テープコアアセンブリ2の制動面201は、テープコアアセンブリ2の側面の、外側に突出した側周面として形成される。
【0116】
好ましくは、巻尺は、テープベルトアセンブリ3の下面を支持するための、テープ出口に取り付けられた巻尺下部ブランチ9を備え、したがって、テープベルトアセンブリ3をよりスムーズに引き出すことができる。
【0117】
上記は、本発明の好ましい実施形態にすぎない。当業者であれば、本発明の技術的原理から逸脱することなく、いくつかの改善及び改変を行うことができることを指摘しておく。これらの改善及び改変もまた、本発明の保護範囲内にあるとみなされるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻尺であって、
前記巻尺は、収容空洞
を設けられた巻尺ハウジング(1
)、前記収容空洞内に配置されたテープコアアセンブリ(2
)、及び前記テープコアアセンブリ(2)の周りに巻き付けられたテープベルトアセンブリ(3
)を備え、前記巻尺ハウジング(1
)は、前記テープベルトアセンブリ(3)が外側に伸展するためのテープ出口
を更に設けら
れている、巻尺であり、
前記巻尺は、制動アセンブリ(4)及び駆動アセンブリ(5)を備え、前記駆動アセンブリ(5)は
、前記巻尺ハウジング(1)上に移動可能に取り付けられ
ており、前記テープコアアセンブリ(2
)は制動面(201)
を設けられ
ており、前記駆動アセンブリ(5)が制動位置に移動する状態
において、前記駆動アセンブリ(5)は
、前記テープコアアセンブリ(2)
の制動面(201)に接触するように、かつ
前記制動面(201)を押すように
前記制動アセンブリ(4)を駆動し、それによって、制動を実現
し、
前記駆動アセンブリ(5)は、前記制動アセンブリ(4)に作用する第1の駆動部材(501)を備え、前記第1の駆動部材(501)は、前記制動アセンブリ(4)の一方の側に配置され、前記駆動アセンブリ(5)が前記制動位置に移動する状態において、前記第1の駆動部材(501)は、前記テープコアアセンブリ(2)の制動面(201)に接触するように、かつ前記制動面(201)を押すように前記制動アセンブリ(4)を駆動し、
前記巻尺は、前記制動アセンブリ(4)に整合された案内溝(7)を備え、前記制動アセンブリ(4)の側端が、前記案内溝(7)内にスライド可能に挟持されていることを特徴とする、巻尺。
【請求項2】
前記巻尺は、前記駆動アセンブリ(5)に作用する弾性部材(6)を備え、前記弾性部材(6)の作用力により、前記駆動アセンブリ(5)が前記制動位置に移動する傾向を有することを特徴とする、請求項1に記載の巻尺。
【請求項3】
前記駆動アセンブリ(5)は、前記制動アセンブリ(4)に作用する第2の駆動部材(502)を備え、前記第2の駆動部材(502)は、前記第1の駆動部材(501)とは反対の側に配置されていることを特徴とする、請求項
1に記載の巻尺。
【請求項4】
前記駆動アセンブリ(5)は、前記テープコアアセンブリ(2)
の制動面(201)の側に向かって突出して、前記第1の駆動部材(501)及び前記第2の駆動部材(502)を形成し、前記制動アセンブリ(4)を収容するための可動空間が、前記第1の駆動部材(501)と前記第2の駆動部材(502)との間に形成されていることを特徴とする、請求項
3に記載の巻尺。
【請求項5】
前記第1の駆動部材(501)及び前記第2の駆動部材(502)は、前記巻尺ハウジング(1)内に回転可能に配置され
ており、前記第1の駆動部材(501)の一端は前記制動アセンブリ(4)の一方の側に作用し、前記第2の駆動部材(502)の一端は前記制動アセンブリ(4)の他方の側に作用し、制動力が前記第1の駆動部材(501)に
印加され、前記制動力は、前記第1の駆動部材(501)に作用して前記制動アセンブリ(4)を押し下げ、したがって、前記制動アセンブリ(4)は常に、前記テープコアアセンブリ(2)
の制動面(201)に接触して
前記制動面(201)を押す傾向を有し、前記巻尺は、逆方向制動状態にあり、逆方向制動力が前記第2の駆動部材(502)に
印加され、前記逆方向制動力は、前記第2の駆動部材(502)に作用して前記制動アセンブリ(4)を持ち上げさせ、したがって、前記制動アセンブリは、前記テープコアアセンブリ(2)
の制動面(201)から離されることを特徴とする、請求項
3に記載の巻尺。
【請求項6】
前記案内溝(7)の一端は、前記制動面(201)又はその延長面と交差し、
前記案内溝(7)の他端は、前記制動面(201)から離れて前記巻尺ハウジング(1)の側に向かって延在することを特徴とする、請求項
1に記載の巻尺。
【請求項7】
前記制動面(201)から離れる前記案内溝(7)の方向に沿って、前記案内溝(7)は、前記駆動アセンブリ(5)の側に向かって傾斜していることを特徴とする、請求項
6に記載の巻尺。
【請求項8】
前記案内溝(7)は、前記巻尺ハウジング(1)の内側壁上に設けられていることを特徴とする、請求項
1に記載の巻尺。
【請求項9】
前記駆動アセンブリ(5
)は案内部材
を設けられ
ており、前記案内部材
は前記案内溝(7)
を設けられていることを特徴とする、請求項
1に記載の巻尺。
【請求項10】
前記制動アセンブリ(4)は、円形シャフト又は特殊な形状のシャフトであることを特徴とする、請求項
1に記載の巻尺。
【請求項11】
前記制動アセンブリ(4)
は、前記テープコアアセンブリ(2)
の制動面と接触する対応する位置に歯形構造
を設けられているか、又は、前記テープコアアセンブリ(2)
の制動面(201)
は、前記制動アセンブリ(4)と接触する対応する位置に歯形構造
を設けられていることを特徴とする、請求項
1に記載の巻尺。
【請求項12】
前記テープコアアセンブリ(2)
の制動面(201)は、前記テープコアアセンブリ(2)の外周面として形成されているか、又は、前記テープコアアセンブリ(2)
の制動面(201)は、前記テープコアアセンブリ(2)の側面
の外側に突出し
ている側周面として形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の巻尺。
【請求項13】
前記巻尺ハウジング(1
)は駆動アセンブリスロット(102)
を設けられ
ており、前記駆動アセンブリ(5)は前記駆動アセンブリスロット(102)内にスライド可能に配置され
ており、前記駆動アセンブリスロット(102
)は、前記制動位置の両側にスライドレールバンプ(1021)
を設けられ
ており、かつ前記制動位置から遠い側に支持ブロック(1022)
を設けられ
ており、前記駆動アセンブリ(5)は、前記駆動アセンブリスロット(102)から形成され
ており、かつ前記巻尺ハウジング
(1)の外に延在する操作部材(503
)、前記巻尺ハウジング
(1)内に位置する駆動部分
、及び前記駆動部分及び前記操作部材(503)を接続するための接続部分(505
)を備え、前記接続部分(505)は、挟持ブロック(5051)及び支持アーム(5052)を備え、前記挟持ブロック(5051)は、前記操作部材(503)及び前記駆動部分に対して内側に凹んでおり、前記接続部分(505)は、前記巻尺ハウジング
(1)の両側まで延在し、かつ前記駆動アセンブリスロット(102)の縁部と接触して前記支持アーム(5052)を形成し、前記支持アーム(5052
)は、前記支持アーム(5052)と前記駆動アセンブリスロット(102)の縁部との間の接点に、前記駆動アセンブリスロット(102)の縁部に整合されたバヨネット(5052a)
を設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の巻尺。
【請求項14】
前記案内溝(7)内に挟持されている前記制動アセンブリ(4)の取付部分が、回転可能な形状
にあり、前記制動アセンブリ(4)及び前記テープコアアセンブリ(2)
の制動面(201)は、転がり方式で互いに押し付けられていることを特徴とする、請求項
1に記載の巻尺。
【国際調査報告】