(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-17
(54)【発明の名称】パウチ型セル及びそのシーリング部の成形方法
(51)【国際特許分類】
H01M 50/184 20210101AFI20231010BHJP
H01M 50/105 20210101ALI20231010BHJP
H01M 50/121 20210101ALI20231010BHJP
H01M 50/119 20210101ALI20231010BHJP
H01M 50/124 20210101ALI20231010BHJP
【FI】
H01M50/184 C
H01M50/105
H01M50/121
H01M50/119
H01M50/124
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515107
(86)(22)【出願日】2022-07-29
(85)【翻訳文提出日】2023-03-09
(86)【国際出願番号】 KR2022011195
(87)【国際公開番号】W WO2023033374
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0115787
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0093598
(32)【優先日】2022-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アン、チャン バム
(72)【発明者】
【氏名】ムン、ジョンミン
(72)【発明者】
【氏名】ホワン、ジン ハ
【テーマコード(参考)】
5H011
【Fターム(参考)】
5H011AA01
5H011AA09
5H011CC02
5H011CC06
5H011CC10
5H011DD06
5H011DD13
5H011FF02
5H011GG09
5H011HH02
5H011KK00
5H011KK03
(57)【要約】
赤外線ヒーティングを用いた成形に通じてテープを使用せずにパウチセルのシーリング部を完全に固定させることによって、パウチセルの全幅が上段から下段まで均一に維持されるパウチ型セル及びそのシーリング部の成形方法が開示される。前記パウチ型セルは、電極組立体収納部;及び前記電極組立体収納部の両側端にそれぞれ位置して外部方向に突出したシーリング部;を含み、前記シーリング部は先端を折り重ねた部分を含み、前記シーリング部の前記重ねた部分は外力の助けなしに前記重ねられた部分を除いた前記シーリング部の部分と80°~90°の範囲で一定の角度をなすことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体収納部;及び
前記電極組立体収納部の両側端にそれぞれ位置して外部方向に突出したシーリング部;を含み、
前記シーリング部は先端を折り重ねた部分を含み、前記シーリング部の前記重ねた部分は外力の助けなしに前記重ねた部分を除いた前記シーリング部の部分と80°~90°の範囲で一定の角度をなすパウチ型セル。
【請求項2】
前記電極組立体収納部及び前記電極組立体収納部の両側端にそれぞれ位置するシーリング部を含む長手方向の全幅が一段部から他段部まで均一である、請求項1に記載のパウチ型セル。
【請求項3】
前記シーリング部の前記重ねた部分は、前記重ねた部分を除いた前記シーリング部の部分と外力の助けなしに85°~90°の範囲で一定の角度をなす、請求項1に記載のパウチ型セル。
【請求項4】
前記シーリング部の前記重ねた部分は、常温での曲げ力(bending force)が200~250g/1cmである、請求項1に記載のパウチ型セル。
【請求項5】
前記電極組立体収納部及びシーリング部は、樹脂層及び金属層を含む軟質のシートで構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載のパウチ型セル。
【請求項6】
前記樹脂層はポリプロピレンを含み、前記金属層はアルミニウムを含む、請求項5に記載のパウチ型セル。
【請求項7】
(a)電極組立体収納部の両側端にそれぞれ位置し、外部方向に突出したシーリング部の先端を前記電極組立体収納部の方向に折り重ねる段階;
(b)前記重ねられたシーリング部を熱圧着する段階;
(c)前記重ねられたシーリング部と電極組立体収納部との間のシーリング部の上下段面と垂直方向に上部支持台と下部支持台を対向するように位置させる段階;及び
(d)前記電極組立体収納部を基準として前記下部支持台の外部面と対面するようにブロックを位置させ、前記ブロックを上部支持台の方向に上昇させて前記重ねられたシーリング部の先端を電極組立体収納部側に折曲成形させる段階;を含み、
前記(a)、(b)及び(d)段階のいずれか1つ以上の段階が実行中又は実行された後に、前記重ねられた部分又は折曲げられた部分を赤外線で加熱させる、パウチ型セルのシーリング部の成形方法。
【請求項8】
前記赤外線での加熱は、近赤外線(N-IR)加熱、中赤外線(M-IR)加熱及び遠赤外線(F-IR)加熱からなる群より選択される、請求項7に記載のパウチ型セルのシーリング部の成形方法。
【請求項9】
前記赤外線での加熱は中赤外線加熱である、請求項7に記載のパウチ型セルのシーリング部の成形方法。
【請求項10】
前記赤外線での加熱は、前記(d)段階において、前記ブロックを上部支持台の方向に上昇させる前から行う、請求項7に記載のパウチ型セルのシーリング部の成形方法。
【請求項11】
前記赤外線での加熱は、1~2秒間行われる、請求項7に記載のパウチ型セルのシーリング部の成形方法。
【請求項12】
前記(d)段階の重ねられたシーリング部の先端が電極組立体収納部側に折曲成形された後には、シーリング部の重ねられた部分が残りのシーリング部の重ねられていない部分と外力の助けなしに80°~90°の範囲で一定の角度をなす、請求項7から11のいずれか一項に記載のパウチ型セルのシーリング部の成形方法。
【請求項13】
前記シーリング部の成形方法は、前記(d)段階の後に、屈曲部の電極組立体収納部基準外側面にクーリングブロック(Cooling Block)を適用して外側面を加圧及び冷却させる工程をさらに含む、請求項7に記載のパウチ型セルのシーリング部の成形方法。
【請求項14】
前記クーリングブロックは、10℃以下の温度及び0.2~0.7MPaの圧力で前記屈曲部の外側面を1~10秒間加圧する、請求項13に記載のパウチ型セルのシーリング部の成形方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年8月31日付け韓国特許出願第10-2021-0115787号及び2022年7月28日付け韓国特許出願第10-2022-0093598号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、パウチ型セル及びそのシーリング部の成形方法に関し、より詳細には、赤外線ヒーティングを用いた成形を通じてテープを使用せずにパウチセルのシーリング部を完全に固定させることによって、パウチセルの全幅が上段から下段まで均一に維持されるパウチ型セル及びそのシーリング部の成形方法に関する。
【背景技術】
【0003】
モバイル機器及び自動車に関する技術開発と需要が爆発的に増加するにつれて、高いエネルギー密度と放電電圧及び優れた出力安定性を有する二次電池についてより多くの研究が行われている。このような二次電池としては、リチウム-硫黄電池、 リチウムイオン電池及びリチウムイオンポリマー電池などのリチウム二次電池などを例示することができる。また、前記のような二次電池は、その形状によって円筒型、角型、パウチ型などに区分することができ、その中でパウチ型電池セルへの関心及び需要が徐々に高まっている。パウチ型電池セルは高い集積度で積層することができ、重量当たりのエネルギー密度が高く、かつ安価で変形が容易である。したがって、パウチ型電池セルは、様々なモバイル機器及び自動車に適用可能な形態及びサイズで製造することができる。
【0004】
通常のパウチ型電池セルは、正極、負極 及び分離膜を含む電極組立体が積層されて軟質の電池ケースに収容され(すなわち、スタック型電極組立体又はスタック/フォールディング型電極組立体が電池ケースに収容)、電池ケースの端部が熱融着などで封止されるシーリング部を有する封止構造からなる。電池ケースを構成する軟質の包装材シートは、樹脂層(resin layer)及び金属層(metal layer)のいずれか一つ以上からなり、その端部にシーリング部を形成することにより電極組立体が外部に離脱することを防止するだけでなく、外部の衝撃から保護する役割も果たす。前記電池ケースのシーリング部は電池セルの側面に突出した形状に形成される。
【0005】
図1は、通常のパウチ型電池セルの分解斜視図である。
図1を参照すると、通常のパウチ型電池セル10は、電極組立体30、電極組立体30から延びている電極タブ40、50、電極タブ40、50に溶接されている電極リード60、70、及び電極組立体30を収容する電池ケース20を含む。電極組立体30は、分離膜が介在した状態で正極と負極が順次積層されているもので、スタック型又はスタック/フォールディング型の構造からなる。電極タブ40、50は電極組立体30の各極板から延びており、電極リード60、70は各極板から延びる複数個の電極タブ40、50とそれぞれ電気的に連結されており、電池ケース20の外部に一部が露出している。また、電極リード60、70の上下面の一部には、電池ケース20との密封度を高め、同時に電気的絶縁状態を確保するために絶縁フィルム80が付着されることができる。電池ケース20は、樹脂(resin)、金属又はこれらの混合物を含む積層シートからなることが一般的であり、電極組立体30を収容することができる空間を提供し、全体的にパウチ形状を有している。
図1のような積層型電極組立体30の場合、複数の正極タブ40と複数の負極タブ50が電極リード60、70と共に結合され得るように、電池ケース20の内部上段は電極組立体30から離隔することができる。
【0006】
このようなパウチ型電池セルは、電極組立体を電池ケースに収納し電解液を注入した後に熱融着などで封止する段階を経て、最終的に電池セルの両外周面又は熱融着部位(シーリング部)を垂直に折曲げる過程を経るようになる。
図2は、通常のパウチ型電池セルのシーリング部を垂直に折曲及び固定させる模式図である。従来は、パウチ型電池セルのシーリング部を垂直に折曲及び固定させるために
図2のような工程を行った。
【0007】
具体的に、従来は、1)シーリング部を熱プレス(Heat Press)で熱圧着し(必要に応じて、シーリング部を適正な長さに切断した後に熱圧着する)、2)別途の上昇ブロックと支持台を用いて熱圧着されたシーリング部の先端を90°折曲成形させ、3)別途のブロックを用いて90°折曲げられたシーリング部の先端を電極組立体収納部の方向に再び90°折曲成形させてシーリング部を重ね(先行90°折曲成形を含めて計180°折曲成形)、4)重ねられたシーリング部を熱プレスで熱圧着し、5)重ねられたシーリング部と電極組立体収納部との間の上下段それぞれに支持台を垂直方向に位置させた後、前記電極組立体収納部を基準として下部支持台の外部面と対面するように別途のブロックを位置させ、このブロックを上部支持台の方向に上昇させて前記重ねられたシーリング部の先端を90°折曲成形させ(先行180°折曲成形を含めて計270°折曲成形)、6)90°折曲成形された重ねられたシーリング部の先端を別途のブロックで側面圧着(Sidee Press)させ、最後に、7)90°折曲成形された重ねられたシーリング部の先端をテープ(Tape)で固定させる工程を経て、電池セルのシーリング部が最大限電極組立体収納部に隣接するようにした。
【0008】
図3は、通常のパウチ型電池セルにおいてシーリング部をテープで固定させた模式図である。しかし、
図3に示すようにシーリング部をテープで固定すると、
図3及び下記表1に示すように、テープ付着部位(
図3の1、3、5)とテープ未付着部位(
図3の2、4)との間に全幅差が必然的に発生するようになる。
【0009】
【0010】
このように全幅差が発生(前記の場合、セル全幅において最大1.4mmの差が発生)して全幅の工程管理ができないと、モジュールの組み立て時に全幅の誤差が大きくてセルがモジュールに入らなくなり、結局、一部セルを手作業で行う必要があるので、工程損失(Loss)が発生するしかない。したがって、パウチ型セルにおいてシーリング部を折曲げる場合の問題点(すなわち、パウチセルの全幅差から生じる工程損失)を根本的に解決することができる技術が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明の目的は、赤外線ヒーティングを用いた成形を通じてテープを使用せずにパウチセルのシーリング部を完全に固定させることによって、パウチセルの全幅が上段から下段まで均一に維持されるパウチ型セル及びそのシーリング部の成形方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成するために、本発明は、電極組立体収納部;及び前記電極組立体収納部の両側端にそれぞれ位置して外部方向に突出したシーリング部;を含み、前記シーリング部は先端を折り重ねた部分を含み、前記シーリング部の前記重ねた部分は外力の助けなしに前記重ねた部分を除いたシーリング部の部分と80°~90°の範囲で一定の角度をなすことを特徴とするパウチ型セルを提供する。
【0013】
また、本発明は、(a)電極組立体収納部の両側端にそれぞれ位置し、外部方向に突出したシーリング部の先端を前記電極組立体収納部の方向に折り重ねる段階;(b)前記重ねられたシーリング部を熱圧着する段階;(c)前記重ねられたシーリング部と電極組立体収納部との間のシーリング部の上下段面と垂直方向に上部支持台と下部支持台を対向するように位置させる段階;及び(d)前記電極組立体収納部を基準として前記下部支持台の外部面と対面するようにブロックを位置させ、前記ブロックを上部支持台の方向に上昇させて前記重ねられたシーリング部の先端を電極組立体収納部側に折曲成形させる段階;を含み、前記(a)、(b)及び(d)段階のいずれか1つ以上の段階が実行中又は実行された後に、前記重ねられた部分又は折曲げられた部分を赤外線で加熱させることを特徴とする、パウチ型セルのシーリング部の成形方法を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るパウチ型セル及びそのシーリング部の成形方法は、赤外線ヒーティングを用いた成形を通じてテープを使用せずにパウチセルのシーリング部を完全に固定させることによって、パウチセルの全幅を上段から下段まで均一に維持させ、特定の寸法範囲で容易に管理することができる。これによって、テープを用いてシーリング部を不完全に固定させた従来の工程とは異なり、モジュールの組み立て時に発生する手作業の生産損失を減少させることができる。また、従来と異なりテープを使用しないため製造原価を減らすことができ、全幅の工程能力(すなわち散布)に優れるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】通常のパウチ型電池セルの分解斜視図である。
【
図2】通常のパウチ型電池セルのシーリング部を垂直に折曲及び固定させる模式図である。
【
図3】通常のパウチ型電池セルにおいてシーリング部をテープで固定させた模式図である。
【
図5】本発明に係るパウチ型セルの側断面図である。
【
図6】本発明の一実施例に係るパウチ型セルのシーリング部を成形させる様子を順次示す工程流れ図である。
【
図7】本発明の他の実施例に係るパウチ型セルのシーリング部を成形させる様子を順次示す工程流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施例を詳しく説明する。
【0017】
図4は、本発明に係るパウチ型セルの斜視図であり、
図5は、本発明に係るパウチ型セルの側断面図である。
図4及び
図5に示すように、本発明に係るパウチ型セル100は、電極組立体収納部120及び前記電極組立体収納部120の両側端にそれぞれ位置して外部方向に突出したシーリング部140を含み、前記シーリング部140は、先端142を折り重ねた部分144を含み、前記シーリング部140の重れた部分144は外力の助けなしに前記重ねた部分144を除いたシーリング部の部分146と80°~90°の範囲で一定の角度をなすことを特徴とする。
【0018】
パウチ型電池セルは、規格化されたモジュール内に具備させるために、パウチ型電池セルのシーリング部(又はウイング(Wing)、セルの両側面にシーリングされたパウチ領域)を垂直に折曲及び固定させて最大限電極組立体収納部側に隣接するように位置させる必要がある。パウチ型電池セルの全幅を上段から下段まで均一に維持させると、別途の手作業なくモジュール内に具備させ得るからである。
【0019】
これに関して、従来は、パウチ型電池セルのシーリング部を垂直に折曲及び固定させるために、
図2及び
図3に示すように、パウチ型電池セルの折曲げられたシーリング部をテープで固定させる方法に従った。しかし、このようにテープを用いる場合には、テープ付着部位と未付着部位との間に全幅差が発生するようになる。このように全幅差が発生して全幅の工程管理ができないと、モジュールの組み立て時に全幅の誤差が大きくてセルがモジュールに入らなくなり、結局、一部のセルを手作業で行う必要があるので、工程損失(Loss)が発生するしかない。このような問題点を解決するために、テープをシーリング部の全体に付着させる方案も考慮できるが、この場合、テープをちらほらと付着する場合に比べてテープ材料費が増加するだけでなく、工程時間も長くなり、1日の電池生産量が減少する問題が必然的に発生する。
【0020】
そこで、本出願人は、DSF(Double sided folding)工程、すなわち、セル製作の仕上げ工程としてシーリング部を2回折って全幅を減らし固定させる工程のうち、2回目フォールディング(folding)を「赤外線ヒーティングを用いた熱間成形法」により行うことによって、パウチ型電池セルの全幅を上段から下段まで均一に維持及び固定させる技術を発明した。
【0021】
すなわち、本発明は、赤外線ヒーティングを用いた熱間成形法によりパウチセルのシーリング部を完全に固定させ、パウチセルの全幅が上段から下段まで均一に維持されるパウチ型セルに関するもので、別途の後続手作業がなくてもモジュール内に一気に具備させることができるという利点を有することを特徴とする。
【0022】
前記電極組立体収納部120の端部は、熱融着などで封止されるシーリング部140を有する封止構造からなる。前記電極組立体収納部120を構成する軟質の包装材シートは、樹脂層(resin layer)及び金属層(metal layer)を含み、その端部にシーリング部140を形成することにより電極組立体が外部に離脱することを防止するだけでなく、外部の衝撃から電極組立体を保護する役割も果たす。したがって、前記シーリング部140は、電池セル100(又は、パウチ型セル)の側面に突出した形状に形成され、その材質も電極組立体収納部120の材質と同一である。前記電極組立体収納部120及びシーリング部140を構成する樹脂層(又は、接着層)は、ポリプロピレン(PP)を含むものであってもよく、金属層はアルミニウムを含むものであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0023】
前記電極組立体収納部120は、正極、負極及びこれらの間に介在する分離膜を含む単位セルを1つ以上含む電極組立体が収納されるところである。電極組立体の最上部と最下部はハーフセル(half cell)が位置することができるなど、その構成には特に制限がなく、通常の電極組立体の構成に従うことができる。また、前記電極組立体はスタック型であってもよく、スタック/フォールディング型であってもよい。また、
図4に示すように、正極タブと負極タブが互いに反対方向に位置してもよいが、
図1に示すように、いずれか一方のみに正極タブと負極タブが共に位置することができるなど、その位置は電池の種類及び目的などによって様々に設定することができる。
【0024】
前記シーリング部140は、先端142が内側に折り重ねられた部分144を含む。これは、DSF(Double sided folding)工程中の1回目フォールディング(folding)によって得られた形態で、最大限固定力を強化させるための構造的特徴である。また、DSF工程中の2回目フォールディングによっては、前記シーリング部140の重ねられた部分144と残りのシールリング部140の重ねられていない部分146が外力の助けなしに一定の角度をなすようになる。
【0025】
本発明は、特にこの点に核心的な特徴を有しているもので、前記シーリング部140の重ねられた部分144と残りのシーリング部140の重ねられていない部分146(すなわち、前記重ねられた部分を除いたシーリング部部分)がテープ固定のような外力の助けなしに一定の角度をなし、パウチセルの両側面部の上段から下段まで続いているシーリング部140の全体がこのような形態をとっている。すなわち、前記電極組立体収納部120及び前記電極組立体収納部120の両側端にそれぞれ位置するシーリング部140を含む長手方向の全幅が上段(又は、一段部)から下段(又は、他段部)まで均一である。このとき、前記電極組立体収納部120とシーリング部140とを含む全幅において、最長幅対比最短幅の割合は95~100、好ましくは97~100、さらに好ましくは99~100であってもよい。
【0026】
また、前記シーリング部140の重ねられた部分144と残りのシーリング部140の重ねられていない部分146との間角(内角)は80°~90°の範囲内であるが、製造時に90°で正確に折曲げる場合には、85°~90°、より好ましくは87°~90°の範囲内にあってもよい。
【0027】
そして、前記シーリング部140の重ねられた部分144は、常温での曲げ力(bending force)が200~250g/1cmで、前記シーリング部140の重ねられた部分144を赤外線ヒーティング方式ではなく一般的な熱源を用いた加熱方式で折曲成形させた場合(約80~100g/1cm)に比べて約2~2.5倍に曲げ力が改善される利点もある。これは、電極組立体収納部120及びシーリング部140を構成する樹脂層の素材(PP、PET)と連関したもので、赤外線ヒーティング方式によれば、一般加熱方式による場合に比べて樹脂層の硬化度が増加することに起因する。
【0028】
一方、前記シーリング部140の重ねられた部分144の長さと残りのシーリング部140の重ねられていない部分146の長さには特に制限はなく、パウチセルを内部に備えるモジュールの大きさ及び形態などによって可変的であり得ることを明らかにする。
【0029】
次に、本発明に係るパウチ型セルのシーリング部の成形方法について説明する。
図6は、本発明の一実施例に係るパウチ型セルのシーリング部を成形させる様子を順次示す工程流れ図である。
図6を参照してパウチ型セルのシーリング部の成形方法について説明すると、本発明に係るパウチ型セルのシーリング部の成形方法は、(a)電極組立体収納部120の両側端にそれぞれ位置し、外部方向に突出したシーリング部140の先端142を前記電極組立体収納部120の方向に折り重ねる段階、(b)前記重ねられたシーリング部140を熱圧着する段階、(c)前記重ねられたシーリング部140と電極組立体収納部120との間のシーリング部の上下段面と垂直方向に上部支持台160と下部支持台170を対向するように位置させる段階、及び(d)前記電極組立体収納部120を基準として前記下部支持台170の外部面と対面するようにブロック180を位置させ、前記ブロック180を上部支持台160の方向に上昇させて前記重ねられたシーリング部(140)の先端(144)を電極組立体収納部(120)側に折曲成形させる段階を含み、前記(a)、(b)及び(d)段階のいずれか1つ以上の段階が実行中又は実行された後に、前記重ねられた部分又は折曲げられた部分を赤外線で加熱させることを特徴とする。
【0030】
まず、前記(a)段階は、電極組立体収納部120の両側端にそれぞれ位置して外部方向に突出したシーリング部140のうち先端142を、前記電極組立体収納部120の方向に折り重ねる段階である(すなわち、第1のフォールディング)。これは、(d)段階の第2のフォールディング(又は、第2の折曲成形)のための先行工程であって、前記シーリング部140の先端142は、第2のフォールディングに影響を与えない範囲内で折られていない残りのシーリング部140のいずれかの一段に位置するように重ねることができる。ただし、第2のフォールディングを考慮して、前記シーリング部140の先端142を折られていない残りのシーリング部140の約半分程度の位置に置かれるように重ねることが好ましい。
【0031】
一方、前記(a)段階を行う前には、必要に応じて、
図2の1及び2のように折曲げられていない状態のシーリング部を熱プレス(Heat Press)で熱圧着し、別途の上昇ブロックと支持台を利用して熱圧着されたシーリング部の先端を約90°折曲成形させる工程のうちのいずれか1つ以上の工程をさらに行うことができる。特に、前記(a)段階を行う前に、折られていない状態のシーリング部の先端を約90°折曲成形させる工程が行われる場合には、前記(a)段階で約90°のみ電極組立体収納部120の方向に折ってシーリング部140を重ねることができる。
【0032】
次に、前記(b)段階は、前記重ねられたシーリング部140を熱圧着する段階であって(
図6には図示せず)、第2のフォールディングを考慮してシーリング部140の全体を熱圧着することが好ましい。このとき、重ねられたシーリング部140を熱圧着する手段には制限がなく、例えば、重ねられたシーリング部140の上部及び下部にそれぞれ熱源が内蔵されたか、又はそれ自体が加熱された熱-ブロックを具備させ、重ねられたシーリング部140の上下部で同時に熱圧着させることができる。ただし、熱伝達効率を高めるために熱源が内蔵された熱-ブロックを用いることが好ましい。
【0033】
一方、前記(b)段階の熱圧着により重ねられたシーリング部140に加えられる温度は、160~220℃、好ましくは180~200℃であってもよい。もし、前記熱圧着により重ねられたシーリング部140に加えられる温度が160℃未満であると、後続フォールティングが円滑にならない場合があり、220℃を超える場合には、シーリング部の最外郭に位置するPET層やナイロン層が剥離し、シーリング層の硬化により絶縁抵抗特性が悪化するおそれがある。また、前記熱圧着の時間は0.1~2秒、好ましくは0.5~1.5秒、さらに好ましくは約0.6秒であってもよく、これによる場合、Tack balanceの側面から有利であり、IRヒーティングの副作用である過度の熱による剥離及び硬化現象を防止することができる。
【0034】
続いて、前記(c)段階は、前記重ねられたシーリング部140と電極組立体収納部120との間のシーリング部の上下段面と垂直方向に、上段には上部支持台160を位置させ、下段には下部支持台170を位置させる段階である。これは、後述する(d)段階でブロック180が安定的に上昇及び下降し、特に、ブロック180が上昇したときに重ねられたシーリング部140の先端144を最大限の力で圧着させ得るようにするためである。
【0035】
さらに、
図6に示すように、前記上部支持台160は、下部支持台170のように一直線の形態を有するものであってもよい。ただし、重ねられたシーリング部140の先端144が電極組立体収納部120側に最大限に曲がるように(先端のスプリングバック現象に鑑みて)、一定の角度を有してもよい(すなわち、前記上部支持台160が下段部から上方向に行きながら電極組立体収納部120の方向に傾斜した傾斜部を有してもよい)。この場合、前記上部支持台160の内角(すなわち、電極組立体収納部120基準外側方向)は、90°~150°であってもよい。
【0036】
一方、前記上部支持台160と下部支持台170は、耐熱性(thermal resistance)及び強度(strength)に優れた素材からなることが好ましい。(d)段階でブロック180が上部支持台160と下部支持台170に接触するだけでなく、ブロック180が上昇すると同時に電極組立体収納部120の方向又は支持台160、170の方向に側面加圧(side press)されるからである。したがって、前記上部支持台160と下部支持台170は、耐熱性及び強度に優れた耐熱ステンレス、耐熱セラミック又は耐熱ポリマーからなってもよい。
【0037】
前記(d)段階は、電極組立体収納部120を基準として前記下部支持台170の外部面と対面するようにブロック180を配置させ、前記ブロック180を上部支持台160の方向に上昇させて前記重ねられたシーリング部140の先端144を電極組立体収納部120側に折曲成形させる段階である。前記ブロック180は、内部に熱源を含むものであるか、外部の熱源により加熱されたものであるか、又は発熱していない状態のものであってもよい。
【0038】
前記ブロック180を通じて重ねられたシーリング部140に加えられる圧力は、0.2~0.7MPa、好ましくは0.2~0.5MPaであってもよい。もし、前記重ねられたシーリング部140に加えられる圧力が0.2MPa未満であると、シーリング部の先端に加えられる力が小さいため、弾性を回復してシーリング部の先端が広がる問題(すなわち、過度のスプリングバック現象)が発生することがある。また、前記重ねられたシーリング部140に加えられる圧力が0.7MPaを超える場合には、シーリング部内のシーリング層にクラックを誘発して絶縁抵抗及び絶縁電圧に問題が発生することがある。
【0039】
また、前記ブロック180を利用した圧着時間は1~10秒、好ましくは1~8秒であってもよい。もし、前記ブロック180を利用した圧着時間が1秒未満であると、シーリング部の固定のための最小工程時間を確保することが難しく、目的とする形状を維持させることが困難な問題が発生することがあり、前記ブロック180を利用した熱圧着時間が10秒を超える場合には、工程Tackの確保が難しく、過度の熱圧着時間により絶縁抵抗及び厚さ確保が困難な問題が発生することがある。
【0040】
一方、前述のように、前記(a)、(b)、(d)段階のいずれか1つ以上の段階が実行中又は実行された後には、前記重ねられた部分又は折曲げられた部分を赤外線で加熱させる工程が行われる。これは、特に、(d)段階で行われるシーリング部の成形(すなわち、第2のフォールディング)時、シーリング部140の柔軟性(flexibility)を増加させて固定力を向上させるための工程である。一般的なシーリング部の加熱方式の場合、パウチ又はシーリング部の表面であるPET/ナイロン層と接着層のみに熱が集中してPP層の均一なヒーティング及びシールが不完全であるが、本発明のように赤外線加熱によると短時間でPP層をヒーティングし、その後に加圧が可能であるという利点がある。
【0041】
前記赤外線加熱は、近赤外線(N-IR)加熱、中赤外線(M-IR)加熱又は遠赤外線(F-IR)加熱であってもよく、このうち、短時間でパウチのPP層をヒーティングし、パウチ表面の内部まで均一にヒーティングが可能であるという点で、中赤外線加熱によることが好ましい。
【0042】
例えば、前記赤外線によるシーリング部の加熱は、前記(a)段階が進行中又は進行した直後、前記重ねられたシーリング部140を熱圧着中又は熱圧着した直後(すなわち、(b)段階と(c)段階との間)、前記ブロック180を位置させた時点から上部支持台160の方向に上昇させて重ねられたシーリング部140の先端144を、電極組立体収納部120側に折曲成形させる時点などに様々に行われることができる。ただし、前記赤外線加熱200は、
図6に示すように、重ねられたシーリング部140の先端144を電極組立体収納部120側に折曲成形させる前から行うことが好ましい。すなわち、言い換えれば、前記赤外線加熱200は、前記ブロック180を上部支持台160の方向に上昇させる前から行うことが好ましい。
【0043】
前記赤外線加熱200は、非常に短時間で行うだけでも折曲げられたシーリング部の固定力を向上させることができる。すなわち、前記赤外線加熱200の時間は1~2秒であってもよく、できるだけ1秒に近く加熱することがより好ましい。もし、前記赤外線加熱の時間を1秒未満とすると、赤外線加熱によるシーリング部の柔軟性が不足し、(d)段階の折曲成形が不完全になる可能性がある。また、前記赤外線加熱の時間が2秒を超える場合には、過度の熱源によりシーリング部の表面に剥離を誘発することができる。
【0044】
このような赤外線加熱200時の温度は、シーリング部のPP層が140~170℃、好ましくは150~160℃となるようにこれに合わせて設定することができる(このとき、シーリング部表面の温度は160~220℃となってもよい)。もし、赤外線加熱を行ってもシーリング部のPP層の温度が140℃未満に形成されると、目的とするフォールディングが行われないことがある。また、赤外線加熱を行ってもシーリング部のPP層の温度が170℃を超える温度で形成されると、流れ性が増加して均一なシーリングの厚さと絶縁特性の確保が容易でない場合がある。
【0045】
図7は、本発明の他の実施例に係るパウチ型セルのシーリング部を成形させる様子を順次示す工程流れ図である。
図7に示すように、本発明に係るパウチ型セルのシーリング部の成形方法は、ブロック180を上部支持台160の方向に上昇させて、前記重ねられたシーリング部140の先端144を電極組立体収納部120側に折曲成形させる(d)段階の後に、必要に応じて、前記折曲部の電極組立体収納部基準外側面にクーリングブロック220(Cooling Block)を適用して外側面を加圧及び冷却させる段階をさらに含むことができる。
【0046】
前記クーリングブロック220は、赤外線加熱により折曲成形されるシーリング部の固定力をさらに向上させることができる手段であって、内部に冷却源を含むものであるか、又は外部の冷却源を介して冷却されたものであってもよい。前記クーリングブロック220の温度は10℃以下であってもよい。もし、前記クーリングブロック220の温度が10℃を超える場合には、クーリングの性能を期待できないため、クーリングブロック220を使用することによる利点がないことがある。
【0047】
また、前記クーリングブロック220を通じて重ねられたシーリング部に加えられる圧力は、0.2~0.7MPa、好ましくは0.2~0.5MPaであってもよい。また、前記クーリングブロック220を利用した圧着時間は、1~10秒、好ましくは1~8秒であってもよい。もし、前記クーリングブロック220を利用した圧着時間が1秒未満であると、クーリングブロック220を使用することによる利点がないことがあり、10秒を超える場合には、絶縁抵抗特性の低下を誘発することができる。
【実施例】
【0048】
一方、以上での説明と図面を通じてはパウチセルの一側に位置するシーリング部(すなわち、メインシーリング部)についてのみ説明したが、残りの側に位置するシーリング部も同様の工程を通じて同一の形態に成形され得ることを明らかにする。なお、以上では特定の実施例を参照して本発明に係るパウチ型セル及びそのシーリング部の成形方法を説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の範囲及び技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることを言っておく。さらに、以下では、本発明の明確な理解を助けるために、以上で実施した実施例と本発明の範疇から逸脱する比較例を対比するようにする。
【0049】
[実施例1]全幅が均一なパウチ型セルの製造
まず、正極、負極及び分離膜を含む単位セルを複数個積層させた電極組立体が収納されたパウチ型セルを準備した後、パウチ型セルの両側端に位置するシーリング部を適正な長さに切断した。次いで、残りのシーリング部を熱プレスで熱圧着し、別途の上昇ブロックと支持台を用いて熱圧着されたシーリング部の先端を90°折曲成形させた。続いて、90°折曲成形されたシーリング部の先端を前記電極組立体収納部の方向に折曲成形させてシーリング部を重ねた後、重ねられたシーリング部を熱圧着した。続いて、重ねられたシーリング部と電極組立体収納部との間の上下段それぞれに上部支持台と下部支持台を位置させた。続いて、前記電極組立体収納部を基準として下部支持台の外部面と対面するようにブロックを位置させた後、中赤外線(M-IR、フィリップス社)を1秒間180℃の温度でシーリング部に放射して加熱させた。最後に、前記ブロックを上部支持台の方向に上昇させて前記重ねられたシーリング部の先端を電極組立体収納部側に折曲成形させ、電極組立体収納部側に折曲成形された重ねられたシーリング部がセル側の断面を基準にして垂直に固定した。
【0050】
[実施例2]全幅が均一なパウチ型セルの製造
セル側断面基準垂直に折曲成形されて固定した重ねられたシーリング部の電極組立体収納部を基準にして外側方向に7℃に冷却されたクーリングブロックを対面させた後、電極組立体収納部の方向に3秒間加圧したことを除いては、前記実施例1と同様にしてパウチ型セルのシーリング部を成形した。
【0051】
[比較例1]パウチ型セルの製造
シーリング部に中赤外線を放射していないことを除いては、前記実施例1と同様に行ってパウチ型セルのシーリング部を成形した。
【0052】
[比較例2]パウチ型セルの製造
シーリング部に中赤外線を放射する代わりに、180℃の温度の一般的な熱源を備えた加熱体で1.5秒間シーリング部に熱を提供したことを除いては、前記実施例1と同様に行ってパウチ型セルのシーリング部を成形した。
【0053】
[試験例1]全幅工程能力(散布)の評価
前記実施例1、2及び比較例1でシーリング部が成形されたパウチ型セルそれぞれについて、計7箇所(シーリング部をテープで付着する通常のパウチ型セル基準で、全幅の偏差が大きい位置を含むテーピング部、未テーピング部及びセルの両端などを含む7箇所)の全幅を測定し、全幅工程能力(すなわち、散布)を評価した(計5cell測定)。
【0054】
評価の結果、赤外線を放射してシーリング部を垂直折曲成形させた実施例1のパウチ型セルは全幅の標準偏差が約0.40mmであり、クーリングブロックでさらに加圧した実施例2のパウチ型セルは全幅の標準偏差が約0.38mmに過ぎなかった。一方、赤外線及びクーリングブロックの両方を利用しなかった比較例1のパウチ型セルは全幅の標準偏差が約0.83mmで、実施例1及び2に比べて2倍以上の標準偏差が発生した。したがって、前記実施例1及び2のパウチ型セルは、比較例1のパウチ型セルに比べて平均値に集まっている散布を有しているので、全幅の品質に優れ、不良発生率が少なく、管理が簡素になるため、工程能力の側面から優位にあることが分かる。
【0055】
[試験例2]シーリング部の曲げ力の評価
前記実施例1及び比較例2で製造されたパウチ型セルそれぞれについて、シーリング部中の重ねられた部分の曲げ力を測定した。測定にはUTM(モデル名:HD-B609B-S)を使用し、常温でシーリング部中の重ねられた部分に同一の外力を印加して曲げる程度を観察した。
【0056】
前記のようにパウチ型セルそれぞれのシーリング部中の重ねられた部分について曲げ力を測定した結果、赤外線を放射してシーリング部を折曲成形させた実施例1のパウチ型セルは、シーリング部の重ねられた部分が約232g/1cmの曲げ力を示すことが確認できた。一方、一般的な熱源を備えた加熱体でシーリング部を折曲成形させた比較例2のパウチ型セルは、シーリング部の重ねられた部分が約93g/1cmの曲げ力を示し、弱い力にも容易に曲げて垂直を維持することが容易でなかった。
【符号の説明】
【0057】
100:パウチ型セル
120:電極組立体収納部
140:シーリング部
160:上部支持台
170:下部支持台
180:ブロック
200:赤外線加熱
220:クーリングブロック
【国際調査報告】