(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-17
(54)【発明の名称】ウェハレベルファンアウトパッケージ内の集積回路(IC)ダイ間の通信
(51)【国際特許分類】
H01L 21/822 20060101AFI20231010BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20231010BHJP
H01L 25/04 20230101ALI20231010BHJP
H01L 23/00 20060101ALI20231010BHJP
【FI】
H01L27/04 D
H01L23/12 501P
H01L25/04 Z
H01L23/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519579
(86)(22)【出願日】2021-07-07
(85)【翻訳文提出日】2023-03-28
(86)【国際出願番号】 US2021040696
(87)【国際公開番号】W WO2022072027
(87)【国際公開日】2022-04-07
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591025439
【氏名又は名称】ザイリンクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】XILINX INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポーン,チ・ファン
(72)【発明者】
【氏名】ララバ,アスマ
(72)【発明者】
【氏名】ウパディアヤ,パラグ
【テーマコード(参考)】
5F038
【Fターム(参考)】
5F038CD05
5F038DF04
5F038DF05
5F038EZ07
5F038EZ20
(57)【要約】
本明細書で説明する実施例は、概して、ウェハレベルファンアウトパッケージ内の集積回路(IC)ダイ間の通信に関する。一実施例では、電子デバイスは、ウェハレベルファンアウトパッケージを含む。ウェハレベルファンアウトパッケージは、第1の集積回路(IC)ダイと、第2のICダイと、再分配構造とを含む。第1のICダイは、トランスミッタ回路を含む。第2のICダイは、レシーバ回路を含む。再分配構造は、トランスミッタ回路及びレシーバ回路に電気的に接続され、トランスミッタ回路とレシーバ回路との間にある物理チャネルを含む。トランスミッタ回路は、複数のシングルエンドデータ信号及び差動クロック信号を物理チャネルを通してレシーバ回路に送信するように構成される。レシーバ回路は、差動クロック信号に基づく第1のシングルエンドクロック信号を使用して、複数のシングルエンドデータ信号からデータをキャプチャするように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスであって、
ウェハレベルファンアウトパッケージであって、
トランスミッタ回路を備える第1の集積回路(IC)ダイと、
レシーバ回路を備える第2のICダイと、
前記トランスミッタ回路及び前記レシーバ回路に電気的に接続され、前記トランスミッタ回路と前記レシーバ回路との間にある物理チャネルを備える再分配構造であって、前記トランスミッタ回路が、複数のシングルエンドデータ信号及び差動クロック信号を前記物理チャネルを通して前記レシーバ回路に送信するように構成されており、前記レシーバ回路が、前記差動クロック信号に基づく第1のシングルエンドクロック信号を使用して前記複数のシングルエンドデータ信号からデータをキャプチャするように構成されている、再分配構造と、を備える、ウェハレベルファンアウトパッケージ、を備える、電子デバイス。
【請求項2】
前記物理チャネルが、前記再分配構造内のチャネル金属線を含み、前記チャネル金属線が、前記再分配構造内でシールド金属線と交互に配設されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記トランスミッタ回路が、
第2のシングルエンドクロック信号に基づいて、前記差動クロック信号を生成するように構成されたシングルエンド-差動コンバータ回路と、
パラレルデータを受信し、前記第2のシングルエンドクロック信号であるか、又は前記第2のシングルエンドクロック信号に基づく第3のシングルエンドクロック信号に基づいて、前記パラレルデータをシリアライズし、シリアライズされたデータを出力するように構成されたシリアライザ回路と、を備え、前記トランスミッタ回路が、前記シリアライズされたデータを前記複数のシングルエンドデータ信号として送信するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記トランスミッタ回路が、前記第2のシングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整することによって前記第3のシングルエンドクロック信号を生成するように構成されたクロックドライバ回路を備える、請求項3に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記トランスミッタ回路が、前記物理チャネル上で前記複数のシングルエンドデータ信号及び前記差動クロック信号を駆動するように構成された信号ドライバ回路を備える、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記信号ドライバ回路のそれぞれのものが、前記複数のシングルエンドデータ信号を等化するように構成されている、請求項5に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記信号ドライバ回路の前記それぞれのものが各々、
第1のノードとドライバ出力ノードとの間に電気的に接続された一次経路であって、前記一次経路が、第1のインバータを備える、一次経路と、
前記第1のノードと前記ドライバ出力ノードとの間に電気的に接続された二次経路であって、前記二次経路が、第2のインバータ及びインピーダンス回路を備え、前記第2のインバータが、前記一次経路の信号の反対極性を生成するように構成されている、二次経路と、を備える、請求項5に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記インピーダンス回路が、プログラム可能であり、
前記第2のインバータのうちの少なくとも1つが、前記二次経路においてプログラムに従って選択的に動作可能に結合されるように構成されている、請求項7に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記レシーバ回路が、
前記差動クロック信号に基づいて、第2のシングルエンドクロック信号を生成するように構成された差動-シングルエンドコンバータ回路と、
前記複数のシングルエンドデータ信号のうちの少なくともいくつかを受信し、前記第2のシングルエンドクロック信号であるか、又は前記第2のシングルエンドクロック信号に基づく前記第1のシングルエンドクロック信号に基づいて、前記複数のシングルエンドデータ信号のうちの前記少なくともいくつかからのデータをデシリアライズするように構成されたデシリアライザ回路と、を備える、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記レシーバ回路が、前記第2のシングルエンドクロック信号をデスキューし、前記第2のシングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整することによって前記第1のシングルエンドクロック信号を生成するように構成されたクロックドライバ回路を備える、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項11】
電子デバイスであって、
第1の集積回路(IC)ダイ内の第1のトランシーバ回路であって、前記第1のICダイが、ウェハレベルファンアウトパッケージ内に配設されている、第1のトランシーバ回路と、
第2のICダイ内の第2のトランシーバ回路であって、前記第2のICダイが、前記ウェハレベルファンアウトパッケージ内に配設されている、第2のトランシーバ回路と、
前記ウェハレベルファンアウトパッケージの再分配構造内の物理チャネルと、を備え、
前記第1のトランシーバ回路が、前記物理チャネルの第1のサブセットを通して前記第2のトランシーバ回路に複数の第1のシングルエンドデータ信号及び第1の差動クロック信号を送信するように構成されており、
前記第2のトランシーバ回路が、前記物理チャネルの第2のサブセットを通して前記第1のトランシーバ回路に複数の第2のシングルエンドデータ信号及び第2の差動クロック信号を送信するように構成されており、
前記第2のトランシーバ回路が、前記第1の差動クロック信号に基づく第1のシングルエンドクロック信号を使用して、前記複数の第1のシングルエンドデータ信号からデータをキャプチャするように構成されており、
前記第1のトランシーバ回路が、前記第2の差動クロック信号に基づく第2のシングルエンドクロック信号を使用して、前記複数の第2のシングルエンドデータ信号からデータをキャプチャするように構成されている、電子デバイス。
【請求項12】
前記物理チャネルが、前記再分配構造内にあり、前記第1のICダイと前記第2のICダイとの間で横方向に配設されたチャネル金属線を含み、前記チャネル金属線が、前記再分配構造内でシールド金属線と交互に配設されている、請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記第1のトランシーバ回路が、
第3のシングルエンドクロック信号に基づいて、前記第1の差動クロック信号を生成するように構成された第1のシングルエンド-差動コンバータ回路と、
第1のパラレルデータを受信し、前記第3のシングルエンドクロック信号であるか、又は前記第3のシングルエンドクロック信号に基づく第4のシングルエンドクロック信号に基づいて、前記第1のパラレルデータをシリアライズし、第1のシリアライズされたデータを出力するように構成された第1のシリアライザ回路であって、前記第1のトランシーバ回路が、前記第1のシリアライズされたデータを前記複数の第1のシングルエンドデータ信号として送信するように構成されている、第1のシリアライザ回路と、
前記第2の差動クロック信号に基づいて、第5のシングルエンドクロック信号を生成するように構成された第1の差動-シングルエンドコンバータ回路と、
前記第5のシングルエンドクロック信号であるか、又は前記第5のシングルエンドクロック信号に基づく前記第2のシングルエンドクロック信号に基づいて、前記複数の第2のシングルエンドデータ信号からのデータをデシリアライズするように構成された第1のデシリアライザ回路と、を備え、
前記第2のトランシーバ回路が、
第6のシングルエンドクロック信号に基づいて、前記第2の差動クロック信号を生成するように構成された第2のシングルエンド-差動コンバータ回路と、
第2のパラレルデータを受信し、前記第6のシングルエンドクロック信号であるか、又は前記第6のシングルエンドクロック信号に基づく第7のシングルエンドクロック信号に基づいて、前記第2のパラレルデータをシリアライズし、第2のシリアライズされたデータを出力するように構成された第2のシリアライザ回路であって、前記第2のトランシーバ回路が、前記第2のシリアライズされたデータを前記複数の第2のシングルエンドデータ信号として送信するように構成されている、第2のシリアライザ回路と、
前記第1の差動クロック信号に基づいて、第8のシングルエンドクロック信号を生成するように構成された第2の差動-シングルエンドコンバータ回路と、
前記第8のシングルエンドクロック信号であるか、又は前記第8のシングルエンドクロック信号に基づく前記第1のシングルエンドクロック信号に基づいて、前記複数の第1のシングルエンドデータ信号からのデータをデシリアライズするように構成された第2のデシリアライザ回路と、を備える、請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項14】
前記第1のトランシーバ回路が、前記物理チャネルの前記第1のサブセット上で前記複数の第1のシングルエンドデータ信号及び前記第1の差動クロック信号を駆動するように構成された第1の信号ドライバ回路を備え、前記第1の信号ドライバ回路が、前記複数の第1のシングルエンドデータ信号を等化するように構成されており、
前記第2のトランシーバ回路が、前記物理チャネルの前記第2のサブセット上で前記複数の第2のシングルエンドデータ信号及び前記第2の差動クロック信号を駆動するように構成された第2の信号ドライバ回路を備え、前記第2の信号ドライバ回路が、前記複数の第2のシングルエンドデータ信号を等化するように構成されている、請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項15】
電子デバイスを動作させる方法であって、前記方法が、
第1の集積回路(IC)ダイの第1のトランシーバ回路のシングルエンド-差動コンバータ回路によって、第1のシングルエンドクロック信号に基づいて差動クロック信号を生成することであって、前記第1のICダイがウェハレベルファンアウトパッケージ内に配設されている、生成することと、
前記第1のトランシーバ回路のシリアライザ回路によって、前記第1のシングルエンドクロック信号に基づいてパラレルデータをシリアライズすることと、
前記ウェハレベルファンアウトパッケージの物理チャネルを通して、前記シリアライザ回路からのシリアライズされたデータ及び前記差動クロック信号を、第2のICダイの第2のトランシーバ回路に送信することであって、前記第2のICダイが、前記ウェハレベルファンアウトパッケージ内に配設されている、送信することと、
前記第2のトランシーバ回路のデシリアライザ回路によって、前記差動クロック信号に基づいて前記シリアライズされたデータをデシリアライズすることと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(政府の権利)
本発明は、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency)によって授与された契約番号HR0011-19-3-0004の下で米国政府の支援を受けてなされた。米国政府は、本発明において一定の権利を有する。
【0002】
(発明の分野)
本開示の実施例は、概して、ウェハレベルファンアウトパッケージ内の集積回路(integrated circuit、IC)ダイ間の通信に関する。
【背景技術】
【0003】
最近、ムーアの法則が減速していることが観察されている。この減速は、システムオンチップ(system-on-chip、SoC)から、異なる集積回路(IC)ダイ(又はチップ)が同じICパッケージ内に集積されるマルチチップモジュール(multi-chip module、MCM)への複雑なシステムの集積を押し進めてきた。MCMの利点には、異なるプロセスノードのICダイの異種集積を可能にすることと、欠陥を有する確率がより低いより小さいICダイを組み込むことによって歩留まりを改善することと、が含まれる。
【0004】
一般に、MCM内のICダイは、互いに通信する必要がある。MCMのフットプリント及び熱的制約は、ダイ間通信のための高密度、高帯域幅、及びより低い電力の短距離リンクの必要性を押し進めている。そのようなダイ間通信における絶えず増加するデータトラフィックは、ダイ間通信のためのそのような短距離リンクを達成することをより困難にし得る。
【0005】
従来の差動シグナリングと比較して帯域幅密度を改善するために、シングルエンド及びコードシグナリングなどのシグナリング技法がダイ間トランシーバにおいて使用されてきた。理論的には、ピン効率の高いシグナリング方式は、駆動される必要がある容量性負荷の量が低減されるので、電力効率もより高くなり得る。しかしながら、このシグナリング方式の有効性は、受信信号の信号対雑音比(signal-to-noise ratio、SNR)に大きく依存する。したがって、このシグナリング方式は、非常にチャネルに依存し得る。
【0006】
帯域幅密度及びエネルギー効率を制限し得る別の領域は、パッケージング技術である。ほとんどのMCMが相互接続として使用する有機基板は、通常、比較的大きな線幅及び間隔を有し、これにより、達成可能な帯域幅密度及びエネルギー効率が制限され得る。
【発明の概要】
【0007】
本明細書で説明する実施例は、概して、ウェハレベルファンアウトパッケージ内の集積回路(IC)ダイ間の通信に関する。様々な実施例は、電力効率がよく、高い帯域幅密度を有する通信及び/又は対応する構造を達成することができる。
【0008】
本明細書で説明する実施例は、ウェハレベルファンアウトパッケージを含む電子デバイスである。ウェハレベルファンアウトパッケージは、第1の集積回路(IC)ダイと、第2のICダイと、再分配構造とを含む。第1のICダイは、トランスミッタ回路を含む。第2のICダイは、レシーバ回路を含む。再分配構造は、トランスミッタ回路及びレシーバ回路に電気的に接続され、トランスミッタ回路とレシーバ回路との間にある物理チャネルを含む。トランスミッタ回路は、複数のシングルエンドデータ信号及び差動クロック信号を物理チャネルを通してレシーバ回路に送信するように構成される。レシーバ回路は、差動クロック信号に基づく第1のシングルエンドクロック信号を使用して、複数のシングルエンドデータ信号からデータをキャプチャするように構成される。
【0009】
本明細書で説明される別の実施例は、電子デバイスである。電子デバイスは、第1のICダイ内の第1のトランシーバ回路と、第2のICダイ内の第2のトランシーバ回路と、物理チャネルとを含む。第1のICダイは、ウェハレベルファンアウトパッケージ内に配設される。第2のICダイは、ウェハレベルファンアウトパッケージ内に配設される。物理チャネルは、ウェハレベルファンアウトパッケージの再分配構造内にある。第1のトランシーバ回路は、複数の第1のシングルエンドデータ信号及び第1の差動クロック信号を、物理チャネルの第1のサブセットを通して第2のトランシーバ回路に送信するように構成される。第2のトランシーバ回路は、複数の第2のシングルエンドデータ信号及び第2の差動クロック信号を、物理チャネルの第2のサブセットを通して第1のトランシーバ回路に送信するように構成される。第2のトランシーバ回路は、第1の差動クロック信号に基づく第1のシングルエンドクロック信号を使用して、複数の第1のシングルエンドデータ信号からデータをキャプチャするように構成される。第1のトランシーバ回路は、第2の差動クロック信号に基づく第2のシングルエンドクロック信号を使用して、複数の第2のシングルエンドデータ信号からデータをキャプチャするように構成される。
【0010】
本明細書で説明される別の実施例は、電子デバイスを動作させる方法である。差動クロック信号は、第1のICダイの第1のトランシーバ回路のシングルエンド-差動コンバータ回路によって、第1のシングルエンドクロック信号に基づいて生成される。第1のICダイは、ウェハレベルファンアウトパッケージ内に配設される。パラレルデータは、第1のトランシーバ回路のシリアライザ回路によって第1のシングルエンドクロック信号に基づいてシリアライズされる。シリアライザ回路からのシリアライズされたデータ及び差動クロック信号は、ウェハレベルファンアウトパッケージの物理チャネルを通して、第2のICダイの第2のトランシーバ回路に送信される。第2のICダイは、ウェハレベルファンアウトパッケージ内に配設される。シリアライズされたデータは、第2のトランシーバ回路のデシリアライザ回路によって、差動クロック信号に基づいてデシリアライズされる。
【0011】
これら及び他の態様は、以下の詳細な説明を参照して理解することができる。
上記の特徴が詳細に理解され得るように、上記で簡単に要約された、より具体的な説明が、例示的な実装形態を参照することによって得ることができ、それらのいくつかが、添付の図面に図示されている。しかしながら、添付の図面は、典型的な例示的な実装形態のみを図示しており、したがって、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】いくつかの実施例による、例示的な複数のダイのウェハレベルファンアウト(wafer-level fan-out、WLFO)パッケージの断面図である。
【
図2】いくつかの実施例による、
図1のWLFOパッケージ内の集積回路(IC)ダイ及び封止材のレイアウトである。
【
図3】いくつかの実施例による、物理チャネルのための金属パターンの配置を図示するための
図1のWLFOパッケージの断面である。
【
図4A】いくつかの実施例による、互いに通信可能に結合されたトランシーバ回路の回路図である。
【
図4B】いくつかの実施例による、互いに通信可能に結合されたトランシーバ回路の回路図である。
【
図5】いくつかの実施例による、クロックドライバ回路の回路図である。
【
図6】いくつかの実施例による、クロックドライバ回路の回路図である。
【
図7】いくつかの実施例による、プログラム可能インバータの回路図である。
【
図8】いくつかの実施例による、信号ドライバ回路の回路図である。
【
図9】いくつかの実施例による、インピーダンスアレイの回路図である。
【
図10】いくつかの実施例による、インピーダンスアレイの回路図である。
【
図11】いくつかの実施例による、電子デバイスを動作させるための方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
理解を容易にするために、可能な場合には、図に共通する同一の要素を指示するために同一の参照番号が使用されている。一実施例の要素は、他の実施例に有益に組み込まれ得ることが企図されている。
【0014】
本明細書で説明する実施例は、概して、ウェハレベルファンアウトパッケージ内の集積回路(IC)ダイ間の通信に関する。いくつかの実施例では、電子デバイスは、少なくとも2つのICダイを含むウェハレベルファンアウトパッケージを含み、2つのICダイの各々はトランシーバ回路を含む。トランシーバ回路のトランスミッタ回路は、シングルエンドクロック信号に基づいてパラレルデータをシリアライズし、1つ以上の信号ドライバ回路を介して、ウェハレベルファンアウトパッケージの再分配構造の物理チャネルを通してシリアライズされたデータを出力するシリアライザ回路を含む。トランスミッタ回路はまた、シングルエンドクロック信号を、トランスミッタ回路が、1つ以上の信号ドライバ回路を介して、再分配構造の物理チャネルを通して出力する差動クロック信号に変換するシングルエンド-差動(single-ended-to-differential、S2D)コンバータ回路を含む。トランシーバ回路のレシーバ回路は、再分配構造の物理チャネルから受信された差動クロック信号をシングルエンドクロック信号に変換する差動-シングルエンド(differential-to-single-ended、D2S)コンバータ回路を含む。レシーバは、D2Sコンバータ回路からのシングルエンドクロック信号に基づいて、再分配構造の物理チャネルからキャプチャされたデータをデシリアライズするデシリアライザ回路を含む。
【0015】
いくつかの実施例によれば、第1のICダイから(例えば、第1のICダイのトランシーバ回路のトランスミッタ回路から)第2のICダイに(例えば、第2のICダイのトランシーバ回路のレシーバ回路に)送信される複数のシングルエンドデータ信号は、差動クロック信号を共有する。したがって、データ通信は、ソース同期であり得る。レシーバ回路は、クロックデータ回復(clock data recovery、CDR)回路を省略することができ、レシーバ回路の電力消費を低減することができる。データ信号は、シングルエンドとすることができ(更に、シングルエンド非ゼロ復帰(non-return to zero、NRZ)信号とすることができ)、これは、(差動信号の2つの信号とは対照的に)データ信号ごとに1つの信号が送信されるので、ウェハレベルファンアウトパッケージの再分配構造内の物理チャネルの面積消費の低減を達成することができ、電力消費を低減することができる。更に、差動クロック信号を共有する複数のシングルエンドデータ信号を用いて(例えば、各データ信号がそれ自体の差動クロック信号を有するのとは対照的に)、物理チャネルにおける面積消費を低減することができ、電力消費を低減することができる。概して、様々な実施例は、電力効率がよく、高い帯域幅密度を有する通信及び/又は対応する構造を達成することができる。他の利点は、他の実施例によって達成することができる。
【0016】
様々な特徴が、図を参照して以下に説明される。図は、一定の縮尺で描かれている場合もあるし、描かれていない場合もあり、同様の構造又は機能の要素は、図全体を通して同様の参照番号によって表されていることに留意されたい。図は、特徴の説明を容易にすることのみを意図していることに留意されたい。それらは、特許請求の範囲に記載された発明の網羅的な説明として又は特許請求の範囲に記載された発明の範囲を限定するものとして意図されていない。加えて、図示された実施例は、示された全ての態様又は利点を有する必要はない。特定の実施例に関連して説明される態様又は利点は、必ずしもその実施例に限定されず、そのように図示されていなくても、又はそのように明示的に説明されていなくても、任意の他の例において実施することができる。更に、本明細書で説明される方法は、特定の順序の動作で説明され得るが、他の実施例による他の方法は、より多くの又はより少ない動作を有する様々な他の順序で実装され得る(例えば、様々な動作の異なるシリアル又はパラレルパフォーマンスを含めて)。
【0017】
以下の説明では、様々な信号又はデータが、様々な回路の動作の文脈で説明される。説明される信号又はデータは、信号又はデータが適用又は伝搬される対応するノードを示し、更に、通信可能に結合及び/又は電気的に接続されるノードを示す。例えば、第1の回路から出力され、第2の回路に入力される信号又はデータの説明は、(信号又はデータが第1の回路から出力される)第1の回路の出力ノードが、(信号又はデータが第2の回路に入力される)第2の回路の入力ノードに通信可能に結合及び/又は電気的に接続されることを示す。そのようなノードの明示的な説明は、以下の説明において省略される場合があるが、当業者であれば、ノードの存在を容易に理解するであろう。
【0018】
図1は、いくつかの実施例による、例示的な複数のダイのウェハレベルファンアウト(WLFO)パッケージ100の断面図を図示する。WLFOパッケージ100は、いくつかの実施例では、複数ダイの集積ファンアウト(integrated fan-out、InFO)パッケージであり得る。他の実施例では、WLFOパッケージの他の構成が実装されてもよい。
【0019】
WLFOパッケージ100は、図示されるように、集積回路(IC)ダイ102-1、102-2(集合的又は個別に、ICダイ102)を含む。WLFOパッケージ100は、2つ以上のICダイ102を含むことができる。例えば、WLFOパッケージ100は、以下で説明するように、ICダイ102-3、102-4を加えて含むことができる。各ICダイ102は、プロセッサ、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、プログラム可能集積回路(例えば、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)又はコンプレックスプログラム可能ロジックデバイス(complex programmable logic device、CPLD))、メモリダイ、などであるか、又はそれらを含むことができる。
【0020】
ICダイ102の各々は、それぞれのICダイ102のアクティブ側に配設された導電性パッド106(例えば、アルミニウムパッドなどの金属パッド)上に配設された導電性ピラー104(例えば、銅ピラーなどの金属ピラー)を有する。導電性ピラー104は、誘電体材料108で少なくとも横方向に封止されている。導電性ピラー104は、それぞれのICダイ102のアクティブ側にあって、再分配構造110とそれぞれのICダイ102上の回路との間の電気的接続を形成する。
【0021】
封止材112は、ICダイ102を横方向に封止する。封止材112は、成形化合物、エポキシ、などであり得る。再分配構造110は、ICダイ102及び封止材112上にある。再分配構造体110は、金属パターン層130、132、134が中に配設された誘電体層120、122、124、126を含む。各誘電体層120、122、124、126は、例えば、ポリベンゾオキサゾール(polybenzoxazole、PBO)、ポリイミド、ベンゾシクロブテン(benzocyclobutene、BCB)、などとすることができる。金属パターン層130、132、134の各金属パターンは、金属線及び/又はビアであるか、又はそれを含むことができ、それぞれの誘電体層120、122、124上に、及び/又はそれを通って、下にある金属パターン層130、132又は導電性ピラー104の金属パターンまで形成することができる。例えば、金属パターン層130は、誘電体層120上に配設され、金属パターン層130の金属パターンの少なくともいくつかは、それぞれの導電性ピラー104に接触するように誘電体層120を貫通して形成されている。誘電体層122は、金属パターン層130及び誘電体層120上に配設されている。金属パターン層132は、誘電体層122上に配設され、金属パターン層132の金属パターンの少なくともいくつかは、誘電体層122を貫通して形成されていて、金属パターン層130のそれぞれの金属パターンに接触する。誘電体層124は、金属パターン層132及び誘電体層122上に配設されている。金属パターン層134は、誘電体層124上に配設され、金属パターン層134の金属パターンの少なくともいくつかは、誘電体層124を貫通して形成されていて、金属パターン層132のそれぞれの金属パターンに接触する。誘電体層126は、金属パターン層134及び誘電体層124上に配設されている。金属パターン層130、132、134の金属パターンは、例えば、銅、チタン、タングステン、アルミニウム、などであり得るか、又はそれらを含み得る。再分配構造110内の金属パターン層130、132、134の金属パターンは、ICダイ102を相互接続することができ、ICダイ102からアンダーバンプメタライゼーション(under bump metallizations、UBM)140及びバンプ142への接続を回避又はルーティングするために使用され得る。再分配構造体110は、任意の数の誘電体層及び金属パターン層を含むことができる。
【0022】
UBM140は、金属パターン層134の金属パターンまで外側誘電体層126上、及びそれを通って形成される。いくつかの実施例では、UBM140は、クロム/クロム銅合金/銅/金の構成、チタン/チタンタングステン/銅の構成、銅/ニッケル/金の構成、などのような金属層の様々な構成であり得、又はそれらを含み得る。
【0023】
バンプ142は、UBM140に取り付けられる。バンプ142は、例えば、はんだ(例えば、鉛フリーはんだ)、銅、アルミニウム、金、ニッケル、銀、パラジウム、スズ、など、又はそれらの組み合わせなどの導電性材料を含み得る、制御コラプスチップ接続(C4)バンプであり得る。バンプ142は更に、パッケージ基板に取り付けられ得、WLFOパッケージ100をパッケージ基板に取り付けられるようにさせる。
【0024】
ICダイ102-1は、横方向側壁152-1を有し、ICダイ102-2は、横方向側壁152-2を有する。横方向側壁152-1、152-2は、WLFOパッケージ100において隣接し、互いに対向している。横方向側壁152-1、152-2は、封止材112によって封止され、それに接着される。断面A-Aは、後続の図を方向付けるために図示されている。XYZ軸もまた、方向付けの目的のために図示されている。断面A-Aは、横方向で横方向側壁152-1、152-2の間にあり、再分配構造110を通る。
【0025】
図2は、いくつかの実施例による、WLFOパッケージ100内のICダイ102及び封止材112のレイアウトを描写する。レイアウトは、封止材112によって横方向に封止されたICダイ102-1、102-2、102-3、102-4を示す。レイアウトは更に、トランシーバ回路202-1、202-2、202-3、202-4(集合的又は個別に、トランシーバ回路202)を概略的に示す。それぞれのトランシーバ回路202は、各ICダイ102内に配設されている。物理チャネル204-12、204-21、204-34、204-43が、概略的に描写されている。物理チャネル204-12は、ICダイ102-1上のトランシーバ回路202-1のトランスミッタ回路から、ICダイ102-2上のトランシーバ回路202-2のレシーバ回路までである。物理チャネル204-21は、ICダイ102-2上のトランシーバ回路202-2のトランスミッタ回路から、ICダイ102-1上のトランシーバ回路202-1のレシーバ回路までである。物理チャネル204-34は、ICダイ102-3上のトランシーバ回路202-3のトランスミッタ回路から、ICダイ102-4上のトランシーバ回路202-4のレシーバ回路までである。物理チャネル204-43は、ICダイ102-4上のトランシーバ回路202-4のトランスミッタ回路から、ICダイ102-3上のトランシーバ回路202-3のレシーバ回路までである。他の実施例では、ICダイの他のレイアウト及び物理チャネルの他の構成を実装することができる。
【0026】
物理チャネル204-12、204-21は、ICダイ102-1とICダイ102-2とを相互接続する再分配構造110内の金属パターン層130、132、134の金属パターンを含む。物理チャネル204-34、204-43は、ICダイ102-3とICダイ102-4とを相互接続する再分配構造110内の金属パターン層130、132、134の金属パターンを含む。いくつかの実施例では、物理チャネル204-12、204-21、204-34、204-43は、ICダイ102から最も遠位にある再分配構造110の金属パターン層(例えば、金属パターン層134)内の金属パターン(例えば、金属線)を含まない。
【0027】
図3は、いくつかの実施例による、物理チャネルのための金属パターンの配置を図示するためのWLFOパッケージ100の断面を図示する。
図3の断面は、
図1及び
図2の断面A-Aである。
図3の断面は、チャネル金属線及びシールド金属線のパターンを示す。断面における金属パターンは、例えば、ICダイ102-1、102-2間に延在する金属線である。金属パターン層130は、交互のチャネル金属線130-C及びシールド金属線130-Sを含む。金属パターン層132は、交互のチャネル金属線132-C及びシールド金属線132-Sを含む。チャネル金属線130-C、132-Cは、シールド金属線130-S、132-Sと市松模様を形成する。金属パターン層134は、図示された断面では、シールド金属線134-Sを含むか、又は、シールド金属線134-Sからなる。
【0028】
断面における各チャネル金属線130-C、132-Cは、いくつかの実施例では、物理チャネル204-12、204-21の少なくとも一部分を形成する。シールド金属線130-S、132-S、134-Sは、動作時に接地電位に電気的に接続されるか、及び/又は接地ノードを形成するように構成される。他の実施例では、シールド金属線130-S、132-S、134-Sは、動作時に電源電圧VDDに電気的に接続されるか、及び/又は電源ノードVDDを形成するように構成され得る。市松模様に起因して、チャネル金属線130-C、132-Cは、別のチャネル金属線130-C、132-Cに横方向又は垂直方向に直接隣接しない。例えば、
図3のチャネル金属線132-Cは、チャネル金属線132-Cの真上のシールド金属線134-Sと、チャネル金属線132-Cの真下のシールド金属線130-Sと、チャネル金属線132-Cから横方向のそれぞれのシールド金属線132-Sとを有することができる。このパターンは、チャネル金属線間のクロストークを低減することができ、これは、物理チャネル204-12、204-21間のクロストークを低減することができる。当業者は、このパターンが任意の数の物理チャネルを収容するために横方向及び/又は垂直方向に拡張され得ることを容易に理解するであろう。そのようなパターンは、物理チャネル204-34、204-43のためのICダイ102-3、102-4間に延在する金属線のために実装され得る。
【0029】
図4A及び
図4Bは、いくつかの実施例による、互いに通信可能に結合されたトランシーバ回路202-1、202-2の回路図を図示する。同様の概略図は、当業者が容易に理解するように、トランシーバ回路202-3、202-4に対して実装され得る。
図4A及び
図4Bは、トランシーバ回路202-1のトランスミッタ回路202-1T及びトランシーバ回路202-2のレシーバ回路202-2Rを示す。トランシーバ回路202-1のレシーバ回路202-1Rが、一般的に示され、トランシーバ回路202-2のトランスミッタ回路202-2Tが、一般的に示されている。トランスミッタ回路202-2Tは、トランスミッタ回路202-1Tについて示されるような回路図を実装することができ、レシーバ回路202-1Rは、レシーバ回路202-2Rについて示されるような回路図を実装することができ、トランスミッタ回路202-2T及びレシーバ回路202-1Rは、トランスミッタ回路202-1T及びレシーバ回路202-2Rのように通信可能に結合することができる。当業者は、そのような実装形態を容易に理解するであろう、そのため、トランスミッタ回路202-2T及びレシーバ回路202-1Rの詳細な説明は、簡潔にするために省略される。
【0030】
以下の図に例解される回路図は、様々な実施例の態様を明確に例解し、伝えるために詳細に示され、説明される。他の実施例は、例解された詳細なしで、及び/又は他の詳細とともに、例解された実施例のより一般的なアプリケーションを実装することができる。
【0031】
トランスミッタ回路202-1Tは、バッファ回路402、404、クロックドライバ回路406、シリアライザ回路410-1、410-2、410-3、410-4の第1のバンク、シングルエンド-差動(S2D)コンバータ回路412-1、412-2の第1のバンク、クロックドライバ回路414-1、414-2、414-3、414-4の第1のバンク、リタイマ回路418、シリアライザ回路420-1、420-2、420-3、420-4の第2のバンク、S2Dコンバータ回路422-1、422-2の第2のバンク、クロックドライバ回路424-1、424-2、424-3、424-4の第2のバンク、及び信号ドライバ回路428を含む。
【0032】
バッファ回路402は、図示の実施例では、64個のバッファ回路を含むことができ、各バッファ回路は、ICダイ102-1のインターフェース回路(図示せず)からのデータレーンに電気的に接続された入力ノードと、トランスミッタ回路202-1T内のデータレーンに電気的に接続された出力ノードとを有する。したがって、バッファ回路402の入力ノードに電気的に結合された64個のデータレーンが示されており(「/64」)、バッファ回路402の出力ノードに電気的に結合された合計64個のデータレーンが示されている(「/32」、「/16」、及び「/16」)。同様に、バッファ回路404は、図示の実施例では、64個のバッファ回路を含むことができ、各バッファ回路は、ICダイ102-1のインターフェース回路からのデータレーンに電気的に接続された入力ノードと、トランスミッタ回路202-1T内のデータレーンに電気的に接続された出力ノードとを有する。したがって、バッファ回路404の入力ノードに電気的に結合された64個のデータレーンが示されており(「/64」)、バッファ回路402の出力ノードに電気的に結合された合計64個のデータレーンが示されている(「/32」、「/16」、及び「/16」)。バッファ回路402、404は、それぞれの64個のデータレーンからパラレルデータを受信し、トランスミッタ回路202-1T内のそれぞれの64個のデータレーンにパラレルデータを出力するように構成されている。
【0033】
クロックドライバ回路406は、図示の実施例では、コンデンサ、抵抗器、及び2つのバッファ回路を含む。コンデンサは、ICダイ102-1のインターフェース回路からのクロックノード(CLK)に電気的に接続された第1の端子を有する。コンデンサの第2端子(第1端子とは反対側)は、第1バッファの入力ノード及び抵抗素子の第1の端子に電気的に接続されている。第1のバッファの出力ノード及び抵抗器の第2の端子(第1の端子の反対側)は、互いに電気的に接続され、第2のバッファの入力ノードに接続されている。第2のバッファの出力ノードは、クロックドライバ回路406の出力ノードである。クロックドライバ回路406は、図示された実施例では、クロックノード上でシングルエンドクロック信号を受信し、出力信号として、クロックレーン(「/1」)上でシングルエンドクロック信号を駆動するように構成されている。
【0034】
図示の実施例では、各シリアライザ回路410-1、410-2、410-3、410-4、420-1、420-2、420-3、420-4は、一対の8対4(「8:4」)シリアライザを含む。各8対4シリアライザは、8つのデータレーンからデータを受信し、受信されたデータをシリアライズし、シリアライズされたデータを4つのデータレーン上に出力するように構成されている。各8対4シリアライザは、シングルエンドクロック信号に基づいてデータをシリアライズするように構成されている。他の実施例は、異なる比率のシリアライズ及び/又は異なる数のシリアライザを有し得る異なるシリアライザ回路を実装することができる。
【0035】
シリアライザ回路410-1、410-2の各々は、バッファ回路402のそれぞれの出力ノードに電気的に接続された入力ノードを有する。したがって、シリアライザ回路410-1、410-2の各々は、バッファ回路402からのデータレーンに電気的に接続された入力ノードを有する。図示の実施例では、シリアライザ回路410-1は、バッファ回路402からの16個のデータレーン(「/16」)に電気的に接続された入力ノードを有し、シリアライザ回路410-2は、バッファ回路402からの16個のデータレーン(「/16」)に電気的に接続された入力ノードを有する。
【0036】
シリアライザ回路410-3、410-4の各々は、バッファ回路404のそれぞれの出力ノードに電気的に接続された入力ノードを有する。したがって、シリアライザ回路410-3、410-4の各々は、バッファ回路404からのデータレーンに電気的に接続された入力ノードを有する。図示の実施例では、シリアライザ回路410-3は、バッファ回路404からの16個のデータレーン(「/16」)に電気的に接続された入力ノードを有し、シリアライザ回路410-4は、バッファ回路404からの16個のデータレーン(「/16」)に電気的に接続された入力ノードを有する。
【0037】
各シリアライザ回路410-1、410-2、410-3、410-4は、信号ドライバ回路428のそれぞれの入力ノードに電気的に接続された出力ノードを有する。したがって、シリアライザ回路410-1、410-2、410-3、410-4は各々、信号ドライバ回路428へのデータレーンに電気的に接続された出力ノードを有する。図示の実施例では、各シリアライザ回路410-1、410-2、410-3、410-4は、信号ドライバ回路428への8つのデータレーン(「/8」)に電気的に接続された出力ノードを有する。
【0038】
各S2Dコンバータ回路412-1、412-2、422-1、422-2は、クロックレーンからシングルエンドクロック信号を受信し、受信したシングルエンドクロック信号から差動クロック信号を生成し、差動クロック信号を出力するように構成されている。任意のシングルエンド-差動コンバータ回路が、S2Dコンバータ回路412-1、412-2、422-1、422-2として実装され得る。
【0039】
各クロックドライバ回路414-1、414-2、414-3、414-4、424-1、424-2、424-3、424-4は、シングルエンドクロック信号を受信し、シングルエンドクロック信号をバッファリングし、バッファリングされたシングルエンドクロック信号を出力するように構成されている。いくつかの実施例では、各クロックドライバ回路414-1、414-2、414-3、414-4、424-1、424-2、424-3、424-4は、シングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整することができ、更に、シングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整するようにプログラム可能であり得る。このプログラム可能性及びデューティサイクル調整の更なる詳細は、後で説明される。クロックドライバ回路414-1、414-2、414-3、414-4、424-1、424-2、424-3、424-4は、
図4AにおいてS2Dコンバータ回路及びシリアライザ回路から独立して図示されているが、実際には、クロックドライバ回路414-1、414-2、414-3、414-4、424-1、424-2、424-3、424-4は、対応するS2Dコンバータ回路及び/又はシリアライザ回路に埋め込まれてもよく、及び/又はその一部であってもよい。追加的に、単一のクロックドライバ回路が、対応するS2Dコンバータ回路及びシリアライザ回路に対して図示されているが、複数のクロックドライバ回路が、対応するS2Dコンバータ回路及びシリアライザ回路に対して実装されてもよい。
【0040】
S2Dコンバータ回路412-1、412-2の各々は、クロックドライバ回路406の出力ノードに電気的に接続された入力ノードを有する。S2Dコンバータ回路412-1、412-2の各々は、クロックドライバ回路406によって駆動されるクロックレーンに電気的に接続された入力ノードを有する。S2Dコンバータ回路412-1は、クロックドライバ回路414-1、414-3のそれぞれの入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。S2Dコンバータ回路412-2は、クロックドライバ回路414-2、414-4のそれぞれの入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。S2Dコンバータ回路412-1、412-2は、信号ドライバ回路428のそれぞれの入力ノードに電気的に接続されるそれぞれの差動出力ノードを含む。したがって、S2Dコンバータ回路412-1、412-2は各々、信号ドライバ回路428へのクロックレーンに電気的に接続された差動出力ノードを有する。図示の実施例では、各S2Dコンバータ回路412-1、412-2は、信号ドライバ回路428への2つのクロックレーン(「/2」)に電気的に接続された差動出力ノードを有する。
【0041】
クロックドライバ回路414-1は、シリアライザ回路410-1の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。クロックドライバ回路414-2は、シリアライザ回路410-2の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。クロックドライバ回路414-3は、シリアライザ回路410-3の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。クロックドライバ回路414-4は、シリアライザ回路410-4の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。シリアライザ回路410-1、410-2、410-3、410-4は、それぞれのシングルエンドクロック入力ノード上で、かつそれぞれのクロックドライバ回路414-1、414-2、414-3、414-4から受信されたシングルエンドクロック信号を使用してデータをシリアライズするように構成されている。
【0042】
図示の実施例では、上述のように、各シリアライザ回路410-1、410-2、410-3、410-4は、一対の8対4(「8:4」)シリアライザを含む。各8対4シリアライザは、クロックドライバ回路を有する。したがって、各クロックドライバ回路414-1、414-2、414-3、414-4は、明示的に図示されていないが、2つのクロックドライバ回路を含む。S2Dコンバータ回路412-1、412-2は、クロックドライバ回路406からのクロックレーンからのシングルエンドクロック信号を、クロックドライバ回路414-1、414-2、414-3、414-4の各々のうちのそれぞれ2つのクロックドライバ回路の各々に提供するように構成されている。クロックドライバ回路414-1、414-2、414-3、414-4の各クロックドライバ回路は、シングルエンドクロック信号を駆動し、いくつかの事例では、シングルエンドクロック信号のデューティサイクルをそれぞれの8対4シリアライザに対して調整するように構成されている。例えば、S2Dコンバータ回路412-1は、クロックドライバ回路414-1の2つのクロックドライバ回路にシングルエンドクロック信号を提供するように構成され、それらのクロックドライバ回路の各々は、シリアライザ回路410-1の8対4シリアライザのそれぞれ1つに出力されるそれぞれのシングルエンドクロック信号を駆動することができる。
【0043】
リタイマ回路418は、バッファ回路402、404のそれぞれの出力ノードに電気的に接続された入力ノードを有する。したがって、リタイマ回路418は、バッファ回路402、404からのデータレーンに電気的に接続された入力ノードを有する。図示の実施例では、リタイマ回路418は、バッファ回路402からの32個のデータレーン(「/32」)に電気的に接続された入力ノードを有し、バッファ回路404からの32個のデータレーン(「/32」)に電気的に接続された入力ノードを有する。リタイマ回路418は、クロックドライバ回路406の出力ノードに電気的に接続された入力ノードを更に有する。したがって、リタイマ回路418は、クロックドライバ回路406によって駆動されるクロックレーンに電気的に接続された入力ノードを有する。リタイマ回路418は、例えば、クロックレーンから受信されたクロック信号を更に駆動するためのバッファ回路又はドライバ回路を含むことができ、リタイマ回路418の入力ノードに接続された各データレーンのためのフリップフロップを含むことができる。クロック信号は、フリップフロップをトリガして、バッファ回路402、404からのデータレーンから受信されたデータ信号を再整列させることができる。リタイマ回路418は、例えば、シリアライザ回路のバンクがバッファ回路402、404から比較的大きい距離に配設されているときに、増加したタイミングマージンを提供することができる。
【0044】
リタイマ回路418は、それぞれのデータレーンに電気的に接続された出力ノードを有する。図示の実施例では、リタイマ回路418の出力ノードに電気的に結合された合計64個のデータレーン(「/16」、「/16」、「/16」、及び「/16」)が示されている。リタイマ回路418は、クロックレーンに電気的に接続された出力ノードを有する。図示された実施例では、クロックレーンは、シングルエンドクロック信号用である。
【0045】
各シリアライザ回路420-1、420-2、420-3、420-4は、リタイマ回路418のそれぞれの出力ノードに電気的に接続された入力ノードを有する。したがって、それぞれのシリアライザ回路420-1、420-2、420-3、420-4は、リタイマ回路418からのデータレーンに電気的に接続された入力ノードを有する。図示の実施例では、各シリアライザ回路420-1、420-2、420-3、420-4は、リタイマ回路418からのそれぞれの16個のデータレーン(「/16」)に電気的に接続された入力ノードを有する。
【0046】
各シリアライザ回路420-1、420-2、420-3、420-4は、信号ドライバ回路428のそれぞれの入力ノードに電気的に接続された出力ノードを有する。したがって、シリアライザ回路420-1、420-2、420-3、420-4は各々、信号ドライバ回路428へのデータレーンに電気的に接続された出力ノードを有する。図示の実施例では、各シリアライザ回路420-1、420-2、420-3、420-4は、信号ドライバ回路428への8個のデータレーン(「/8」)に電気的に接続された出力ノードを有する。
【0047】
S2Dコンバータ回路422-1、422-2の各々は、リタイマ回路418の出力ノードに電気的に接続された入力ノードを有する。S2Dコンバータ回路422-1、422-2の各々は、リタイマ回路418によって駆動されるクロックレーンに電気的に接続された入力ノードを有する。S2Dコンバータ回路422-1は、クロックドライバ回路424-1、424-3の1つ以上のシングルエンド入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。S2Dコンバータ回路422-2は、クロックドライバ回路424-2、424-4の1つ以上のシングルエンド入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。S2Dコンバータ回路422-1、422-2は、信号ドライバ回路428のそれぞれの入力ノードに電気的に接続されるそれぞれの差動出力ノードを含む。したがって、S2Dコンバータ回路422-1、422-2は各々、信号ドライバ回路428へのクロックレーンに電気的に接続された差動出力ノードを有する。図示の実施例では、各S2Dコンバータ回路422-1、422-2は、信号ドライバ回路428への2つのクロックレーン(「/2」)に電気的に接続された差動出力ノードを有する。
【0048】
クロックドライバ回路424-1は、シリアライザ回路420-1の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。クロックドライバ回路424-2は、シリアライザ回路420-2の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。クロックドライバ回路424-3は、シリアライザ回路420-3の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。クロックドライバ回路424-4は、シリアライザ回路420-4の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。シリアライザ回路420-1、420-2、420-3、420-4は、それぞれのシングルエンドクロック入力ノード上で、かつそれぞれのクロックドライバ回路424-1、424-2、424-3、424-4から受信されたシングルエンドクロック信号を使用してデータをシリアライズするように構成されている。クロックドライバ回路414-1、414-2、414-3、414-4について上述したように、各クロックドライバ回路424-1、424-2、424-3、424-4は、図示された実施例には明示的に図示されていないが、2つのクロックドライバ回路を含む。
【0049】
信号ドライバ回路428は、上記で説明したように、様々なシリアライザ回路及びS2Dコンバータ回路からのデータレーン及びクロックレーンに電気的に接続された入力ノードを有する。信号ドライバ回路428は、各入力ノード及び対応するレーンのための信号ドライバ回路を含み、物理チャネル204-12のうちの対応する物理チャネル上の対応する信号を駆動するように構成されている。データ信号(例えば、シリアライザ回路からのデータレーン上のシリアライズされたデータに基づく信号)を駆動する各信号ドライバは、対応する物理チャネル上で、シングルエンドNRZデータ信号などのシングルエンドデータ信号を駆動するように構成され得る。そのようなシングルエンドシグナリングを使用することは、WLFOパッケージ100内の物理チャネル(例えば、金属線)の数を低減することができ、差動シグナリングと比較して電力消費を低減することができる。更に、クロック信号を駆動する各信号ドライバは、物理チャネルの対応する対上で差動クロック信号を駆動するように構成され得る。各信号ドライバ回路は、信号ドライバ回路が駆動するように構成されている対応する物理チャネルのチャネル応答のための等化を提供するように構成され得る。追加的に、信号ドライバ回路は、等化を提供するようにプログラム可能であり得る。等化及びプログラム可能性の更なる詳細は、後で説明される。
【0050】
図示された実施例の動作において、バッファ回路402、404は、ICダイ102-1のインターフェース回路からのそれぞれの64個のデータレーンからパラレルデータを受信する。バッファ回路402、404は各々、それぞれ受信したパラレルデータを、対応する64個のデータレーン上に出力する。バッファ回路402からの64個のデータレーン上のパラレルデータのうち、16個のデータレーン上のパラレルデータが、シリアライザ回路410-1に入力され、別の16個のデータレーン上のパラレルデータが、シリアライザ回路410-2に入力され、32個のデータレーン上のパラレルデータが、リタイマ回路418に入力される。バッファ回路404からの64個のデータレーン上のパラレルデータのうち、16個のデータレーン上のパラレルデータが、シリアライザ回路410-3に入力され、別の16個のデータレーン上のパラレルデータが、シリアライザ回路410-4に入力され、32個のデータレーン上のパラレルデータが、リタイマ回路418に入力される。
【0051】
クロックドライバ回路406は、ICダイ102-1のインターフェース回路からシングルエンドクロック信号を受信し、クロックレーン上のシングルエンドクロック信号をS2Dコンバータ回路412-1、412-2及びリタイマ回路418に駆動する。S2Dコンバータ回路412-1、412-2は各々、クロックレーンから受信したシングルエンドクロック信号から差動クロック信号を生成する。S2Dコンバータ回路412-1は、2つのクロックレーンを介して差動クロック信号を信号ドライバ回路428に提供し、クロックレーンからのシングルエンドクロック信号をクロックドライバ回路414-1、414-3に提供する。S2Dコンバータ回路412-2は、2つのクロックレーンを介して差動クロック信号を信号ドライバ回路428に提供し、クロックレーンからのシングルエンドクロック信号をクロックドライバ回路414-2、414-4に提供する。クロックドライバ回路414-1、414-2、414-3、414-4は、受信したシングルエンドクロック信号をバッファリングし、バッファリングされたシングルエンドクロック信号をそれぞれのシリアライザ回路410-1、410-2、410-3、410-4に出力する。いくつかの実施例では、クロックドライバ回路414-1、414-2、414-3、414-4は、受信されたシングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整してバッファリングされたシングルエンドクロック信号を生成することができる。
【0052】
リタイマ回路418は、バッファ回路402からの32個のデータレーン、及びバッファ回路404からの32個のデータレーンからパラレルデータを受信する。リタイマ回路418はまた、クロックドライバ回路406からのクロックレーンからシグナルエンドクロック信号を受信する。リタイマ回路418は、シングルエンドクロック信号をバッファリング又は駆動し、パラレルデータをクロック信号と再整列又は同期させることができる。リタイマ回路418は、対応する64個のデータレーン上にそれぞれのパラレルデータを出力する。これらの64個のデータレーンのうち、32個のデータレーン上に出力されるパラレルデータは、バッファ回路402からの32個のデータレーン上で受信されるパラレルデータに対応し、32個のデータレーン上に出力されるパラレルデータは、バッファ回路404からの32個のデータレーン上で受信されるパラレルデータに対応する。バッファ回路402に対応する32個のデータレーン上に出力されたパラレルデータのうち、16個のデータレーン上のパラレルデータはシリアライザ回路420-1に入力され、別の16個のデータレーン上のパラレルデータはシリアライザ回路420-2に入力される。バッファ回路404に対応する32個のデータレーン上に出力されたパラレルデータのうち、16個のデータレーン上のパラレルデータはシリアライザ回路420-3に入力され、別の16個のデータレーン上のパラレルデータはシリアライザ回路420-4に入力される。リタイマ回路418は、S2Dコンバータ回路422-1、422-2へのクロックレーン上のシングルエンドクロック信号を駆動する。
【0053】
S2Dコンバータ回路422-1、422-2は各々、リタイマ回路418からのクロックレーンから受信したシングルエンドクロック信号から差動クロック信号を生成する。S2Dコンバータ回路422-1は、差動クロック信号を2つのクロックレーンを介して信号ドライバ回路428に提供し、シングルエンドクロック信号をクロックレーンからのクロックドライバ回路424-1、424-3に提供する。S2Dコンバータ回路422-2は、差動クロック信号を2つのクロックレーンを介して信号ドライバ回路428に提供し、シングルエンドクロック信号をクロックレーンからクロックドライバ回路424-2、424-4に提供する。クロックドライバ回路424-1、424-2、424-3、424-4は、受信したシングルエンドクロック信号をバッファリングし、バッファリングされたシングルエンドクロック信号をそれぞれのシリアライザ回路420-1、420-2、420-3、420-4に出力する。いくつかの実施例では、クロックドライバ回路424-1、424-2、424-3、424-4は、受信されたシングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整してバッファリングされたシングルエンドクロック信号を生成することができる。
【0054】
各シリアライザ回路410-1、410-2、410-3、410-4、420-1、420-2、420-3、420-4は、受信されたシングルエンドクロック信号に基づいて、それぞれの16個のデータレーン上で受信されたパラレルデータをシリアライズし、8個のデータレーン上のシリアライズされたデータを信号ドライバ回路428に出力する。信号ドライバ回路428は、物理チャネル204-12のうちの対応する物理チャネル上の各データ又はクロックレーンから受信されたそれぞれのデータ又はクロック信号を駆動する。信号ドライバ回路428は、各データレーン上のシリアライズされたデータを、対応する物理チャネル204-12上のそれぞれのシングルエンドデータ信号(例えば、シングルエンドNRZデータ信号)として駆動し、物理チャネルの対応する対上のクロックレーンの各対上の差動クロック信号を駆動する。信号ドライバ回路428はまた、物理チャネル204-12上の信号を等化することができる。
【0055】
レシーバ回路202-2Rは、デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4の第1のバンク、差動-シングルエンド(D2S)コンバータ回路452-1、452-2の第1のバンク、クロックドライバ回路454-1、454-2、454-3、454-4の第1のバンク、バッファ回路458、デシリアライザ回路460-1、460-2、460-3、460-4の第2のバンク、D2Sコンバータ回路462-1、462-2の第2のバンク、クロックドライバ回路464-1、464-2、464-3、464-4の第2のバンク、及びバッファ回路470、472を含む。
【0056】
図示の実施例では、各デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4、460-1、460-2、460-3、460-4は、一対の4対8(「4:8」)デシリアライザを含む。各4対8デシリアライザは、4つのデータレーンからデータを受信し、受信されたデータをデシリアライズし、8つのデータレーン上にデシリアライズされたパラレルデータを出力するように構成されている。各4対8デシリアライザは、シングルエンドクロック信号に基づいてデータをデシリアライズするように構成されている。各4対8デシリアライザは、データをデシリアライズするために使用されるシングルエンドクロック信号を出力するように更に構成されている。他の実施例は、異なる比率のシリアライズ及び/又は異なる数のデシリアライザを有し得る異なるデシリアライザ回路を実装することができる。
【0057】
各デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4、460-1、460-2、460-3、460-4は、物理チャネル204-12のそれぞれの物理チャネルに電気的に接続された入力ノードを有する。図示の実施例では、各デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4、460-1、460-2、460-3、460-4は、物理チャネル204-12のうちの8つの物理チャネル(「/8」)に電気的に接続された入力ノードを有する。デシリアライザ回路450-1の入力ノードが電気的に接続される物理チャネルは、シリアライザ回路410-1から生じるデータ信号を搬送する。したがって、デシリアライザ回路450-1は、シリアライザ回路410-1に通信可能に結合されている。同様に、デシリアライザ回路450-2は、シリアライザ回路410-2に通信可能に結合され、デシリアライザ回路450-3は、シリアライザ回路410-3に通信可能に結合され、デシリアライザ回路450-4は、シリアライザ回路410-4に通信可能に結合され、デシリアライザ回路460-1は、シリアライザ回路420-1に通信可能に結合され、デシリアライザ回路460-2は、シリアライザ回路420-2に通信可能に結合され、デシリアライザ回路460-3は、シリアライザ回路420-3に通信可能に結合され、デシリアライザ回路460-4は、シリアライザ回路420-4に通信可能に結合されている。
【0058】
いくつかの実施例では、シリアライザ回路410-1、410-2、410-3、410-4の第1のバンクは、トランスミッタ回路202-1Tにおいて、ICダイ102-1の横方向側壁152-1から物理的に最も遠くに配設され、シリアライザ回路420-1、420-2、420-3、420-4の第2のバンクは、トランスミッタ回路202-1Tにおいて、ICダイ102-1の横方向側壁152-1に物理的に最も近くに配設される。デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4の第1のバンクは、レシーバ回路202-2Rにおいて、ICダイ102-2の横方向側壁152-2に物理的に最も近くに配設され、デシリアライザ回路460-1、460-2、460-3、460-4の第2のバンクは、レシーバ回路202-2Rにおいて、ICダイ102-2の横方向側壁152-2から物理的に最も遠くに配設される。したがって、シリアライザ回路のバンクは、物理チャネル204-12を通してデシリアライザ回路のバンクに通信可能に結合され、それは、物理チャネル204-12の長さが同じか類似しているため、概して整合及び平衡させることができる。この整合及び平衡は、物理チャネルの負荷を集合的に低減することができるので、物理チャネルを通して信号を駆動するための集合的電力消費を低減することができる。
【0059】
各デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4は、バッファ回路458のそれぞれの入力ノードに電気的に接続された出力ノードを有する。したがって、デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4は各々、バッファ回路458へのデータレーンに電気的に接続された出力ノードを有する。図示の実施例では、各デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4は、バッファ回路458への16個のデータレーン(「/16」)に電気的に接続された出力ノードを有する。各デシリアライザ回路460-1、460-2は、バッファ回路470のそれぞれの入力ノードに電気的に接続された出力ノードを有する。したがって、デシリアライザ回路460-1、460-2は各々、バッファ回路470へのデータレーンに電気的に接続された出力ノードを有する。図示の実施例では、各デシリアライザ回路460-1、460-2は、バッファ回路470への16個のデータレーン(「/16」)に電気的に接続された出力ノードを有する。各デシリアライザ回路460-3、460-4は、バッファ回路472のそれぞれの入力ノードに電気的に接続された出力ノードを有する。したがって、デシリアライザ回路460-3、460-4は各々、バッファ回路472へのデータレーンに電気的に接続された出力ノードを有する。図示の実施例では、各デシリアライザ回路460-3、460-4は、バッファ回路472への16個のデータレーン(「/16」)に電気的に接続された出力ノードを有する。
【0060】
各D2Sコンバータ回路452-1、452-2、462-1、462-2は、物理チャネル204-12のそれぞれの物理チャネルから差動クロック信号を受信し、受信した差動クロック信号からシングルエンドクロック信号を生成し、シングルエンドクロック信号を出力するように構成されている。任意の差動-シングルエンドコンバータ回路が、D2Sコンバータ回路452-1、452-2、462-1、462-2として実装され得る。
【0061】
各クロックドライバ回路454-1、454-2、454-3、454-4、464-1、464-2、464-3、464-4は、シングルエンドクロック信号を受信し、シングルエンドクロック信号をバッファリングし、バッファリングされたシングルエンドクロック信号を出力するように構成されている。いくつかの実施例では、各クロックドライバ回路454-1、454-2、454-3、454-4、464-1、464-2、464-3、464-4は、シングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整することができ、更に、シングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整するようにプログラム可能であり得る。いくつかの実施例では、各クロックドライバ回路454-1、454-2、454-3、454-4、464-1、464-2、464-3、464-4は、シングルエンドクロック信号をデスキューすることができ、更に、シングルエンドクロック信号をデスキューするようにプログラム可能であり得る。このプログラム可能性、デューティサイクル調整、及びデスキューの更なる詳細は、後で説明される。クロックドライバ回路454-1、454-2、454-3、454-4、464-1、464-2、464-3、464-4は、
図4BにおいてD2Sコンバータ回路及びデシリアライザ回路から独立して図示されているが、実際には、クロックドライバ回路454-1、454-2、454-3、454-4、464-1、464-2、464-3、464-4は、対応するD2Sコンバータ回路及び/又はデシリアライザ回路に埋め込まれてもよく、及び/又はその一部であってもよい。追加的に、単一のクロックドライバ回路が、対応するD2Sコンバータ回路及びデシリアライザ回路に対して図示されているが、複数のクロックドライバ回路が、対応するD2Sコンバータ回路及びデシリアライザ回路に対して実装されてもよい。
【0062】
D2Sコンバータ回路452-1、452-2、462-1、462-2の各々は、物理チャネル204-12の物理チャネルに電気的に接続された差動入力ノードを有する。図示の実施例では、各D2Sコンバータ回路452-1、452-2、462-1、462-2は、物理チャネル204-12のうちの2つの物理チャネル(「/2」)に電気的に接続された差動入力ノードを有する。D2Sコンバータ回路452-1は、クロックドライバ回路454-1、454-3のそれぞれの入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。D2Sコンバータ回路452-2は、クロックドライバ回路454-2、454-4のそれぞれの入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。D2Sコンバータ回路462-1は、クロックドライバ回路464-1、464-3のそれぞれの入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。D2Sコンバータ回路462-2は、クロックドライバ回路464-2、464-4のそれぞれの入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。
【0063】
クロックドライバ回路454-1は、デシリアライザ回路450-1の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。クロックドライバ回路454-2は、デシリアライザ回路450-2の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。クロックドライバ回路454-3は、デシリアライザ回路450-3の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。クロックドライバ回路454-4は、デシリアライザ回路450-4の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。クロックドライバ回路464-1は、デシリアライザ回路460-1の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。クロックドライバ回路464-2は、デシリアライザ回路460-2の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。クロックドライバ回路464-3は、デシリアライザ回路460-3の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。クロックドライバ回路464-4は、デシリアライザ回路460-4の1つ以上のシングルエンドクロック入力ノードに電気的に接続された1つ以上のシングルエンド出力ノードを含む。
【0064】
図示の実施例では、上述したように、各デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4、460-1、460-2、460-3、460-4は、一対の4対8(「4:8」)デシリアライザを含む。各4対8デシリアライザは、クロックドライバ回路を有する。したがって、各クロックドライバ回路454-1、454-2、454-3、454-4、464-1、464-2、464-3、464-4は、明示的に図示されていないが、2つのクロックドライバ回路を含む。D2Sコンバータ回路452-1、452-2、462-1、462-2は、クロックドライバ回路454-1、454-2、454-3、454-4、464-1、464-2、464-3、464-4の各々のうちのそれぞれの2つのクロックドライバ回路の各々にシングルエンドクロック信号を生成かつ提供するように構成されている。クロックドライバ回路454-1、454-2、454-3、454-4、464-1、464-2、464-3、464-4の各クロックドライバ回路は、シングルエンドクロック信号を駆動し、いくつかの事例では、それぞれの4対8デシリアライザに対して、シングルエンドクロック信号をデスキューし、かつ/又はシングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整するように構成されている。例えば、D2Sコンバータ回路452-1は、クロックドライバ回路454-1の2つのクロックドライバ回路にシングルエンドクロック信号を提供するように構成され、それらのクロックドライバ回路の各々は、デシリアライザ回路450-1の4対8デシリアライザのそれぞれ1つに出力されるそれぞれのシングルエンドクロック信号を駆動することができる。
【0065】
デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4、460-1、460-2、460-3、460-4は、それぞれのシングルエンドクロック入力ノード上で、かつそれぞれのクロックドライバ回路454-1、454-2、454-3、454-4、464-1、464-2、464-3、464-4から受信されたシングルエンドクロック信号を使用してデータをデシリアライズするように構成されている。各デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4は、バッファ回路458のそれぞれの入力ノードに電気的に接続されたクロック出力ノードを有する。したがって、デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4は各々、バッファ回路458へのクロックレーンに電気的に接続されたクロック出力ノードを有する。図示の実施例では、各デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4は、バッファ回路458への2個のデータレーン(「/2」)に電気的に接続されたクロック出力ノードを有する。各デシリアライザ回路460-1、460-2は、バッファ回路470のそれぞれの入力ノードに電気的に接続されたクロック出力ノードを有する。したがって、デシリアライザ回路460-1、460-2は各々、バッファ回路470へのクロックレーンに電気的に接続されたクロック出力ノードを有する。図示の実施例では、各デシリアライザ回路460-1、460-2は、バッファ回路470への2個のデータレーン(「/2」)に電気的に接続されたクロック出力ノードを有する。各デシリアライザ回路460-3、460-4は、バッファ回路472のそれぞれの入力ノードに電気的に接続されたクロック出力ノードを有する。したがって、デシリアライザ回路460-3、460-4は各々、バッファ回路472へのクロックレーンに電気的に接続されたクロック出力ノードを有する。図示の実施例では、各デシリアライザ回路460-3、460-4は、バッファ回路472への2つのデータレーン(「/2」)に電気的に接続されたクロック出力ノードを有する。前述のように、各デシリアライザ回路は、一対の4対8デシリアライザを含み、4対8デシリアライザの各々は、それぞれの4対8デシリアライザがデータをデシリアライズするために使用するクロック信号を出力するように構成されている。したがって、図示の実施例では、各デシリアライザ回路は、2つのクロック信号をそれぞれの2つのクロックレーンに出力するように示されている。
【0066】
バッファ回路458は、デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4のそれぞれの出力ノードに電気的に接続された入力ノードを有する。したがって、バッファ回路458は、デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4からのデータレーン及びクロックレーンに電気的に接続された入力ノードを有する。図示の実施例では、バッファ回路458は、デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4の各々からの16個のデータレーン(「/16」)及び2個のクロックレーン(「/2」)に電気的に接続された入力ノードを有する。バッファ回路458は、例えば、データレーン及びクロックレーンからそれぞれ受信されたデータ信号及びクロック信号を更に駆動するためのバッファ回路又はドライバ回路を含むことができる。
【0067】
バッファ回路458は、それぞれのデータレーン及びクロックレーンに電気的に接続された出力ノードを有する。図示の実施例では、バッファ回路458の出力ノードに電気的に結合された合計64個のデータレーンが示されており(「/32」及び「/32」)、バッファ回路458の出力ノードに電気的に結合された合計8個のクロックレーンが示されている(「/4」及び「/4」)。
【0068】
バッファ回路470は、図示の実施例では、72個のバッファ回路を含むことができ、各バッファ回路は、デシリアライザ回路460-1、460-2又はバッファ回路458からのデータレーン又はクロックレーンに電気的に接続された入力ノードと、ICダイ102-2のインターフェース回路(図示せず)に電気的に接続された出力ノードとを有する。したがって、バッファ回路470の入力ノードに電気的に結合された合計64個のデータレーンが示されており(「/32」、「/16」、及び「/16」)、バッファ回路470の出力ノードに電気的に結合された64個のデータレーンが示されている(「/64」)。更に、バッファ回路470の入力ノードに電気的に結合された合計8個のクロックレーンが示されており(「/4」、「/2」、及び「/2」)、バッファ回路470の出力ノードに電気的に結合された8個のクロックレーンが示されている(「/8」)。同様に、バッファ回路472は、図示の実施例では、72個のバッファ回路を含むことができ、各バッファ回路は、デシリアライザ回路460-3、460-4又はバッファ回路458からのデータレーン又はクロックレーンに電気的に接続された入力ノードと、ICダイ102-2のインターフェース回路に電気的に接続された出力ノードとを有する。したがって、バッファ回路472の入力ノードに電気的に結合された合計64個のデータレーンが示されており(「/32」、「/16」、及び「/16」)、バッファ回路472の出力ノードに電気的に結合された64個のデータレーンが示されている(「/64」)。更に、バッファ回路472の入力ノードに電気的に結合された合計8個のクロックレーンが示されており(「/4」、「/2」、及び「/2」)、バッファ回路472の出力ノードに電気的に結合された8個のクロックレーンが示されている(「/8」)。バッファ回路470、472は、それぞれの64個のデータレーン及び8個のクロックレーンからパラレルデータ及びシングルエンドクロック信号を受信し、ICダイ102-2のインターフェース回路へのそれぞれの64個のデータレーン及び8個のクロックレーンにパラレルデータ及びシングルエンドクロック信号を出力するように構成されている。
【0069】
図示された実施例の動作において、各デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4、460-1、460-2、460-3、460-4は、物理チャネル204-12のうちのそれぞれの8個の物理チャネルからシングルエンドデータ信号を受信し、各D2Sコンバータ回路452-1、452-2、462-1、462-2は、物理チャネル204-12のうちのそれぞれの2つの物理チャネルから差動クロック信号を受信する。各D2Sコンバータ回路452-1、452-2、462-1、462-2は、受信された差動クロック信号をシングルエンドクロック信号に変換し、シングルエンドクロック信号をそれぞれのクロックドライバ回路454-1、454-2、454-3、454-4、464-1、464-2、464-3、464-4に提供する。D2Sコンバータ回路452-1は、シングルエンドクロック信号をクロックドライバ回路454-1、454-3に提供する。D2Sコンバータ回路452-2は、シングルエンドクロック信号をクロックドライバ回路454-2、454-4に提供する。D2Sコンバータ回路462-1は、シングルエンドクロック信号をクロックドライバ回路464-1、464-3に提供する。D2Sコンバータ回路462-2は、シングルエンドクロック信号をクロックドライバ回路464-2、464-4に提供する。クロックドライバ回路454-1、454-2、454-3、454-4、464-1、464-2、464-3、464-4は、受信したシングルエンドクロック信号をバッファリングし、バッファリングされたシングルエンドクロック信号をそれぞれのデシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4、460-1、460-2、460-3、460-4に出力する。いくつかの実施例では、各クロックドライバ回路454-1、454-2、454-3、454-4、464-1、464-2、464-3、464-4は、受信したシングルエンドクロック信号をデスキューし、及び/又は受信したシングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整し、出力されるシングルエンドクロック信号は、デスキューされ、及び/又は調整されたデューティサイクルを有することができる。
【0070】
各デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4、460-1、460-2、460-3、460-4は、受信されたシングルエンドクロック信号に基づいて、物理チャネル204-12のそれぞれの8個の物理チャネルから受信されたデータをキャプチャ及びデシリアライズし、16個のデータレーン上のパラレルデータをバッファ回路458、470、又は472に出力し、それぞれのクロックレーン上のデータをデシリアライズするために使用されるシングルエンドクロック信号をバッファ回路458、470、又は472に出力する。上述したように、図示の実施例では、各デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4、460-1、460-2、460-3、460-4は、2つの4対8デシリアライザを含み、4対8デシリアライザの各々は、シングルエンドクロック信号を出力する。したがって、図示の実施例では、各デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4、460-1、460-2、460-3、460-4は、それぞれのクロックレーン上に2つのシングルエンドクロック信号を出力する。各デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4は、パラレルデータ及びシングルエンドクロック信号をバッファ回路458に出力する。各デシリアライザ回路460-1、460-2は、パラレルデータ及びシングルエンドクロック信号をバッファ回路470に出力する。各デシリアライザ回路460-3、460-4は、パラレルデータ及びシングルエンドクロック信号をバッファ回路472に出力する。
【0071】
バッファ回路458は、デシリアライザ回路450-1、450-2、450-3、450-4の各々から、16個のデータレーンからのパラレルデータ、及び2個のクロックレーンからの2つのシングルエンドクロック信号を受信する。バッファ回路458は、データ及びシングルエンドクロック信号をバッファリング又は駆動し、対応する64個のデータレーン及び8個のクロックレーン上のそれぞれのパラレルデータ及びシングルエンドクロック信号をバッファ回路470、472に出力する。これら64個のデータレーン及び8個のクロックレーンのうち、バッファ回路470への32個のデータレーン上のパラレルデータ出力及び4個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号は、デシリアライザ回路450-1からの16個のデータレーン上で受信されたパラレルデータ及び2個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号、及びデシリアライザ回路450-2からの16個のデータレーン及び2個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号に対応する。更に、これら64個のデータレーン及び8個のクロックレーンのうち、バッファ回路472への32個のデータレーン上のパラレルデータ出力及び4個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号は、デシリアライザ回路450-3からの16個のデータレーン上で受信されたパラレルデータ及び2個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号、及びデシリアライザ回路450-4からの16個のデータレーン及び2個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号に対応する。
【0072】
バッファ回路470、472は、それぞれの64個のデータレーンからパラレルデータ及び8個のクロックレーンからシングルエンドクロック信号を受信し、対応する64個のデータレーン及び8個のクロックレーン上のパラレルデータ及びクロック信号をICダイ102-2のインターフェース回路に出力する。バッファ回路470に入力される64個のデータレーン上のパラレルデータ及び8個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号のうち、16個のデータレーン上のパラレルデータ及び2個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号は、デシリアライザ回路460-1から入力され、16個のデータレーン上のパラレルデータ及び2個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号は、デシリアライザ回路460-2から入力され、32個のデータレーン上のパラレルデータ及び4個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号は、バッファ回路458から入力される。バッファ回路472に入力される64個のデータレーン上のパラレルデータ及び8個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号のうち、16個のデータレーン上のパラレルデータ及び2個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号は、デシリアライザ回路460-3から入力され、16個のデータレーン上のパラレルデータ及び2個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号は、デシリアライザ回路460-4から入力され、32個のデータレーン上のパラレルデータ及び4個のクロックレーン上のシングルエンドクロック信号は、バッファ回路458から入力される。
【0073】
前述の実施例では、レシーバ回路202-2Rは、トランスミッタ回路202-1Tから差動クロック信号を受信し、受信した差動クロック信号を使用して(シングルエンドクロック信号への変換によって)、物理チャネル204-12を介してトランスミッタ回路202-1Tから送信されたデータをキャプチャする。したがって、上述の通信は、ソース同期通信である。ソース同期通信を実装することは、レシーバ回路内のクロックデータ回復(CDR)回路を実装することを不要にすることができ、それは電力効率を増加させることができる。
【0074】
追加的に、前述の実施例では、複数のシングルエンドデータ信号が生成され、その後、単一のクロック信号に対して、それらの複数のシングルエンドデータ信号からデータがキャプチャされる。図示の実施例では、(16個の物理チャネルを通して送信される)16個のシングルエンドデータ信号は、単一のクロック信号を共有する。例えば、パラレルデータは、S2Dコンバータ回路412-1からのシングルエンドクロック信号に基づいて、シリアライザ回路410-1、410-3によってシリアライズされ、16個のシングルエンドデータ信号が、シリアライザ回路410-1、410-3からのそれぞれ8個のデータレーン上のシリアライズされたデータに基づいて、信号ドライバ回路428からの16個の物理チャネル上で送信される。S2Dコンバータ回路412-1からの1つの差動クロック信号は、信号ドライバ回路428を介して、2つの物理チャネル上に送信される。D2Sコンバータ回路452-1は、差動クロック信号を受信し、デシリアライザ回路450-1、450-3によって、16個の物理チャネル上の16個のシングルエンドデータ信号からデータをキャプチャするために使用されるシングルエンドクロック信号を生成する。クロック信号に対するデータ信号の他の比率を実装することができる。クロック信号に対するデータ信号の高い比率を使用することは、WLFOパッケージ100内の物理チャネルについて面積効率をよくすることができ、データ信号ごとに低減された数のクロック信号が実装されるので、電力効率をよくすることができる。
【0075】
より多くの又はより少ないバンクのシリアライザ回路及び対応するS2Dコンバータ回路並びにクロックドライバ回路が、トランスミッタ回路に含まれ得る。リタイマ回路は、トランスミッタ回路にわたって伝搬される信号のタイミングのために必要に応じて含まれるか、又は省略され得る。例えば、1つ以上のリタイマ回路が、トランスミッタ回路に含まれる追加のバンクのために実装され得る。同様に、より多くの又はより少ないバンクのデシリアライザ回路及び対応するD2Sコンバータ回路並びにクロックドライバ回路が、レシーバ回路に含まれ得る。バッファ回路(バッファ回路458のような)は、より多くの又はより少ないバンクのデシリアライザ回路を有するレシーバ回路にわたって伝搬される信号のために必要に応じて含まれるか、又は省略され得る。
【0076】
図5は、いくつかの実施例による、クロックドライバ回路500の回路図である。クロックドライバ回路500は、
図4A及び
図4Bのトランスミッタ回路内の任意のクロックドライバ回路として実装され得る。前述したように、クロックドライバ回路500は、対応するS2Dコンバータ回路とシリアライザ回路とから分離され、それらの間に介在する回路とすることができ、あるいは、対応するS2Dコンバータ回路及び/又は対応するシリアライザ回路に埋め込むか、又は実装することができる。クロックドライバ回路500は、シングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整するようにプログラム可能である。
【0077】
クロックドライバ回路500は、p型トランジスタ502、504(例えば、p型電界効果トランジスタ(field effect transistor、FET))及びn型トランジスタ506、508(例えば、n型FET)を含む。p型トランジスタ502のソースノードは、第1の電源ノード(例えば、VDD電源ノード)に電気的に接続され、p型トランジスタ502のドレインノードは、p型トランジスタ504のソースノードに電気的に接続されている。p型トランジスタ504のドレインノードは、n型トランジスタ506のドレインノードに電気的に接続され、n型トランジスタ506のソースノードは、n型トランジスタ508のドレインノードに電気的に接続されている。n型トランジスタ508のソースノードは、第2の電源ノード(例えば、接地ノード)に電気的に接続されている。p型トランジスタ504及びn型トランジスタ506のゲートノードは、入力ノード510に電気的に接続され、及び/又は入力ノード510の少なくとも一部を形成する。p型トランジスタ504及びn型トランジスタ506のドレインノードは、出力ノード512に電気的に接続され、及び/又は出力ノード512の少なくとも一部を形成する。p型トランジスタ502のゲートノードは、第1の制御ノード514に電気的に接続され、n型トランジスタ508のゲートノードは、第2の制御ノード516に電気的に接続されている。
【0078】
シングルエンド入力クロック信号(Clkin)は、動作において、入力ノード510上でクロックドライバ回路500に入力され、相補シングルエンド出力クロック信号(Clkout_b)は、出力ノード512上でクロックドライバ回路500から出力される。一般に、相補シングルエンド出力クロック信号(Clkout_b)は、シングルエンド入力クロック信号(Clkin)の論理補数である。それぞれの制御信号(Ctl_1及びCtl_2)は、動作において、第1の制御ノード514及び第2の制御ノード516に印加される。制御信号は、クロックドライバ回路500をバイアスして、p型トランジスタ502とn型トランジスタ508との間に電気的に接続されたインバータ(例えば、p型トランジスタ504及びn型トランジスタ506)のスイッチング閾値を調整する。スイッチング閾値を調整することで、出力ノード512上の電圧(例えば、相補シングルエンド出力クロック信号(Clkout_b))が、入力ノード510上の電圧(例えば、シングルエンド入力クロック信号(Clkin))に対して、論理ローから論理ハイに、又は論理ハイから論理ローに遷移するときに変化する。したがって、制御信号を使用してクロックドライバ回路500をバイアスすることは、相補シングルエンド出力クロック信号(Clkout_b)に、シングルエンド入力クロック信号(Clkin)に対して調整されたデューティサイクルを有するようにさせることができる。
【0079】
いくつかの実施例では、第1の制御ノード514及び第2の制御ノード516は、それぞれのデジタルアナログコンバータ(digital-to-analog converter、DAC)の出力ノードに電気的に接続されている。DACは、プログラム可能であるメモリ素子(例えば、レジスタ、電子ヒューズ(eFuse)、又は他のメモリ)に電気的に結合することができる。メモリ素子は、第1の制御ノード514又は第2の制御ノード516に印加されるそれぞれの制御信号(Ctl_1、Ctl_2)の電圧に対応するデジタル値を用いてプログラム又は書き込むことができる。メモリ素子は、デジタル値をそれぞれのDACに提供するように構成され、DACは、デジタル値を、DACがそれぞれの第1の制御ノード514及び第2の制御ノード516に印加するアナログ電圧に変換する。メモリ素子にプログラム又は書き込まれた異なる値は、異なるアナログ電圧をそれぞれの第1の制御ノード514及び第2の制御ノード516に印加させ、それは次に、シングルエンドクロックのデューティサイクルが異なるように調整されることを引き起こすことができる。したがって、そのような実施例では、クロックドライバ回路500は、シングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整するようにプログラム可能であり得る。
【0080】
クロックドライバ回路500は、他の実施例では追加の構成要素を含むことができる。例えば、クロックドライバ回路500は、p型トランジスタ504及びn型トランジスタ506のドレインに電気的に接続された入力ノードと、出力ノード512に電気的に接続された出力ノードとを有することができるインバータを含むことができる(例えば、インバータは、ドレインと出力ノード512との間に電気的に接続することができる)。そのような実施例では、シングルエンド出力クロック信号は、概して、場合によっては調整されたデューティサイクルを用いて、シングルエンド入力クロック信号(Clkin)に論理的に対応することができる(例えば、シングルエンド入力クロック信号(Clkin)の論理補数ではない)。
【0081】
図6は、いくつかの実施例による、クロックドライバ回路600の回路図である。クロックドライバ回路600は、
図4A及び
図4Bのレシーバ回路内の任意のクロックドライバ回路として実装され得る。前述したように、クロックドライバ回路600は、対応するD2Sコンバータ回路とデシリアライザ回路とから分離され、それらの間に介在する回路とすることができ、あるいは、対応するD2Sコンバータ回路及び/又は対応するデシリアライザ回路に埋め込むか、又は実装することができる。クロックドライバ回路600は、シングルエンドクロック信号のデューティサイクルをデスキューし、調整するようにプログラム可能である。
【0082】
クロックドライバ回路600は、デスキュー段及びデューティサイクル調整段を含む。デスキュー段は、バッファ602-1、602-2、602-3、602-4、602-5、602-6、602-7、インバータ610-0、610-2、610-4、610-6、620-1、620-3、620-5、620-7、630、632、マルチプレクサ612、622、及びプログラム可能インバータ614、624を含む。バッファ602-1、602-2、602-3、602-4、602-5、602-6、602-7は、直列に接続されている。バッファ602-1の入力ノードは、クロックドライバ回路600の入力ノードであり、タップ0ノード604-0である。バッファ602-1の出力ノードは、タップ1ノード604-1であり、バッファ602-2の入力ノードに電気的に接続されている。バッファ602-2の出力ノードは、タップ2ノード604-2であり、バッファ602-3の入力ノードに電気的に接続されている。バッファ602-3の出力ノードは、タップ3ノード604-3であり、バッファ602-4の入力ノードに電気的に接続されている。バッファ602-4の出力ノードは、タップ4ノード604-4であり、バッファ602-5の入力ノードに電気的に接続されている。バッファ602-5の出力ノードは、タップ5ノード604-5であり、バッファ602-6の入力ノードに電気的に接続されている。バッファ602-6の出力ノードは、タップ6ノード604-6であり、バッファ602-7の入力ノードに電気的に接続されている。バッファ602-7の出力ノードは、タップ7ノード604-7である。
【0083】
偶数タップノード(例えば、タップ0ノード604-0、タップ2ノード604-2、等)は、インバータ610-0、610-2、610-4、610-6のそれぞれの入力ノードに電気的に接続され、奇数タップノード(例えば、タップ1ノード604-1、タップ3ノード604-3、等)は、インバータ620-1、620-3、620-5、620-7のそれぞれの入力ノードに電気的に接続されている。インバータ610-0、610-2、610-4、610-6の出力ノードは、マルチプレクサ612のそれぞれの入力ノードに電気的に接続され、インバータ620-1、620-3、620-5、620-7の出力ノードは、マルチプレクサ622のそれぞれの入力ノードに電気的に接続されている。
【0084】
より具体的には、タップ0ノード604-0は、インバータ610-0の入力ノードに電気的に接続され、インバータ610-0の出力ノードは、マルチプレクサ612の入力ノードに電気的に接続されている。タップ2ノード604-2は、インバータ610-2の入力ノードに電気的に接続され、インバータ610-2の出力ノードは、マルチプレクサ612の入力ノードに電気的に接続されている。タップ4ノード604-4は、インバータ610-4の入力ノードに電気的に接続され、インバータ610-4の出力ノードは、マルチプレクサ612の入力ノードに電気的に接続されている。タップ6ノード604-6は、インバータ610-6の入力ノードに電気的に接続され、インバータ610-6の出力ノードは、マルチプレクサ612の入力ノードに電気的に接続されている。
【0085】
タップ1ノード604-1は、インバータ620-1の入力ノードに電気的に接続され、インバータ620-1の出力ノードは、マルチプレクサ622の入力ノードに電気的に接続されている。タップ3ノード604-3は、インバータ620-3の入力ノードに電気的に接続され、インバータ620-3の出力ノードは、マルチプレクサ622の入力ノードに電気的に接続されている。タップ5ノード604-5は、インバータ620-5の入力ノードに電気的に接続され、インバータ620-5の出力ノードは、マルチプレクサ622の入力ノードに電気的に接続されている。タップ7ノード604-7は、インバータ620-7の入力ノードに電気的に接続され、インバータ620-7の出力ノードは、マルチプレクサ622の入力ノードに電気的に接続されている。
【0086】
マルチプレクサ612の出力ノードは、プログラム可能インバータ614の入力ノードに電気的に接続され、マルチプレクサ622の出力ノードは、プログラム可能インバータ624の入力ノードに電気的に接続されている。プログラム可能インバータ614の出力ノード及びプログラム可能インバータ624の出力ノードは、互いに電気的に接続され、インバータ630の入力ノードに電気的に接続されている。インバータ630の出力ノードは、インバータ632の入力ノードに電気的に接続され、インバータ632の出力ノードは、デスキュー段の出力ノードであり、デューティサイクル調整段の入力ノード510に電気的に接続されている。
【0087】
マルチプレクサ612、622は、それぞれのメモリ素子に電気的に結合されたそれぞれの選択制御ノードを有することができる。メモリ素子は、マルチプレクサ612、622の選択制御ノードに提供されるデジタル値を用いてプログラム又は書き込みされ得る。したがって、マルチプレクサ612、622は、メモリ素子にプログラム又は書き込まれたデジタル値に基づいて、それぞれのマルチプレクサ612、622の所与の入力ノードに入力される信号を選択的に出力するように構成することができる。
【0088】
図6の図示された実施例の動作を説明する前に、
図7は、いくつかの実施例によるプログラム可能インバータ700の回路図である。
図6のプログラム可能インバータ614、624の各々は、
図7のプログラム可能インバータ700のように実装され得る。プログラム可能インバータ700は、n個のインバータ段702-1、702-2、...702-n(個別に又は集合的に、インバータ段702)を含む。
【0089】
各インバータ段702は、p型トランジスタ704、706及びn型トランジスタ708、710を含む。p型トランジスタ704のソースノードは、第1の電源ノード(例えば、VDD電源ノード)に電気的に接続され、p型トランジスタ704のドレインノードは、p型トランジスタ706のソースノードに電気的に接続されている。p型トランジスタ706のドレインノードは、n型トランジスタ708のドレインノードに電気的に接続され、n型トランジスタ708のソースノードは、n型トランジスタ710のドレインノードに電気的に接続されている。n型トランジスタ710のソースノードは、第2の電源ノード(例えば、接地ノード)に電気的に接続されている。p型トランジスタ706及びn型トランジスタ708のゲートノードは、入力ノード712に電気的に接続され、及び/又は入力ノード712の少なくとも一部を形成する。p型トランジスタ706及びn型トランジスタ708のドレインノードは、出力ノード714に電気的に接続され、及び/又は出力ノード714の少なくとも一部を形成する。p型トランジスタ704のゲートノードは、それぞれの相補イネーブルノード(ENBx)716に電気的に接続され、n型トランジスタ710のゲートノードは、イネーブルノード(ENx)718に電気的に接続され、ここで、xは、対応するインバータ段702を示す(例えば、インバータ段702-1の場合、xは、1である)。
【0090】
いくつかの実施例では、各イネーブルノード(ENx)718は、プログラム可能であるメモリ素子(例えば、レジスタ、eFuse、又は他のメモリ)に電気的に結合されている。メモリ素子は、論理ハイ又は論理ローであるデジタル値を用いてプログラム又は書き込みされ得、その論理ハイ又は論理ロー値は、所与のインバータ段702のそれぞれのイネーブルノード(ENx)718に印加される。メモリ素子と所与のインバータ段702のそれぞれの相補イネーブルノード(ENBx)716との間にインバータを電気的に結合して、メモリ素子にプログラムされた又は書き込まれた値を論理的に補完することができ、この論理的に補完された値は、それぞれの相補イネーブルノード(ENBx)716に印加される。
【0091】
インバータ段702は、インバータ段702のメモリ素子に書き込まれた値に基づいて、プログラム可能インバータ700内で選択的に動作可能に結合され得るインバータを含む。所与のインバータ段702-xについて、イネーブルノード(ENx)718上の信号が論理ハイ(例えば、電源電圧VDD)であり、相補イネーブルノード(ENBx)716上の信号が対応して論理ロー(例えば、接地電位)であるとき、p型トランジスタ704及びn型トランジスタ710は導通状態にあり、これは、p型トランジスタ706及びn型トランジスタ708によって形成されるインバータをプログラム可能インバータ700において動作可能に結合させる。逆に、イネーブルノード(ENx)718上の信号が論理ローであり、相補イネーブルノード(ENBx)716上の信号が対応して論理ハイであるとき、p型トランジスタ704及びn型トランジスタ710は非導通又は開状態にあり、これは、p型トランジスタ706及びn型トランジスタ708によって形成されるインバータをプログラム可能インバータ700において動作可能に分離させる。
【0092】
プログラム可能インバータ700において動作可能に結合されるインバータ段702の所望の数のインバータをプログラムすることによって、プログラム可能インバータ700によって出力される信号のドライバビリティをプログラムすることができる。各インバータ段702のインバータが同じドライバビリティを有する(例えば、対応するトランジスタ706、708が、それぞれのチャネルの同じ幅及び長さを有する)と仮定すると、プログラム可能インバータ700において動作可能に結合されるインバータ段702のインバータの数を増加させることは、プログラム可能インバータ700のドライバビリティを増加させ、逆に、プログラム可能インバータ700において動作可能に結合されるインバータ段702のインバータの数を減少させることは、プログラム可能インバータ700のドライバビリティを減少させる。
【0093】
図6に戻って参照すると、動作において、クロック信号(Clk0)は、クロックドライバ回路600のタップ0ノード604-0に入力される。このクロック信号は、直列に接続されたバッファ602-1~602-7を通って伝搬される。バッファを通って伝搬するクロック信号のレイテンシは、そのバッファによって出力されるクロック信号を遅延させる。したがって、タップ1ノード604-1上のバッファ602-1によって出力されるクロック信号(Clk1)は、1回遅延される。バッファ602-2によってタップ-2ノード604-2に出力されるクロック信号(Clk2)は、2回遅延される。バッファ602-3によってタップ3ノード604-3上に出力されるクロック信号(Clk3)は、3回遅延される。バッファ602-4によってタップ4ノード604-4上に出力されるクロック信号(Clk4)は、4回遅延される。バッファ602-5によってタップ5ノード604-5上に出力されるクロック信号(Clk5)は、5回遅延される。バッファ602-6によってタップ6ノード604-6上に出力されるクロック信号(Clk6)は、6回遅延される。バッファ602-7によってタップ7ノード604-7上に出力されるクロック信号(Clk7)は、7回遅延される。
【0094】
様々なクロック信号は、それぞれのインバータ610-0~610-6及び620-1~620-7に入力され、これらのインバータは、クロック信号を反転し、反転されたクロック信号をそれぞれのマルチプレクサ612、622に出力する。マルチプレクサ612は、マルチプレクサ612の選択制御ノードに提供されるメモリ素子にプログラムされた、又は書き込まれたデジタル値に基づいて、偶数倍の遅延を有するクロック信号(例えば、クロック信号(Clk0、Clk2、Clk4、Clk6))を選択的に出力する。マルチプレクサ622は、マルチプレクサ622の選択制御ノードに提供されるメモリ素子にプログラムされた、又は書き込まれたデジタル値に基づいて、奇数倍の遅延を有するクロック信号(例えば、クロック信号(Clk1、Clk3、Clk5、Clk7))を選択的に出力する。概して、いくつかの事例において異なるが、マルチプレクサ612、622によって出力されるクロック信号は、1つの遅延(例えば、1つのバッファを通って伝搬した結果として生じる遅延)の遅延差を有する。例えば、4回遅延された反転クロック信号(Clk4)がマルチプレクサ612から選択的に出力される場合、3回遅延された反転クロック信号(Clk3)又は5回遅延された反転クロック信号(Clk5)が一般的にマルチプレクサ622から出力される。
【0095】
マルチプレクサ612、622から出力された反転クロック信号は、それぞれのプログラム可能インバータ614、624に入力される。プログラム可能インバータ614、624からインバータ630の入力ノードに出力されるクロック信号は、プログラム可能インバータ614、624の各々のドライバビリティに基づく。本明細書の説明を明確にするために、マルチプレクサ612によって出力されるクロック信号は、クロックドライバ回路600に入力されるクロック信号(Clk0)の位相に対して位相差θEVENを有し、マルチプレクサ622によって出力されるクロック信号は、クロック信号(Clk0)の位相に対して位相差θODDを有する。更に、プログラム可能インバータ612は、駆動強度DEVENを有し、プログラム可能インバータ622は、駆動強度DODDを有する。インバータ630への結果として生じるクロック信号入力は、クロック信号(Clk0)の位相に対して位相差θdeskewを有する。位相差θdeskewは、一般に、(i)(a)駆動強度DEVEN及び駆動強度DODDの和に対する駆動強度DEVENの比と(b)位相差θEVENとの積と、(ii)(a)駆動強度DEVENと駆動強度DODDの和に対する駆動強度DODDの比と(b)位相差θODDとの積との和である。これは数学的に以下のように言い換えられる。
【0096】
【0097】
結果として生じるクロック信号は、バッファ回路として機能するインバータ630、632を通過し、デューティサイクル調整段に入力される。前述の説明から分かるように、どのクロック信号がマルチプレクサ612、622から出力されるかをプログラムに従って選択することによって、位相差θEVEN、θODDをプログラムに従って選択することができ、プログラム可能インバータ614、624内のインバータ段をプログラムに従って動作可能に結合することによって、ドライバビリティ及び駆動強度DEVEN、DODDをプログラムに従って選択することができる。したがって、クロックドライバ回路600のデスキュー段から出力されるクロック信号の結果として生じる位相差θdeskewは、プログラムに従って選択することができる。
【0098】
図示の実施例では、マルチプレクサ612、622、プログラム可能インバータ614、624、及びインバータ630、632は、相補型金属酸化膜半導体ベースの(CMOSベースの)位相補間器を形成し、かつ/又はそれに含まれる。CMOSベースであることは、位相補間器が電力効率がよく、低電力を消費することを可能にする。
【0099】
クロックドライバ回路600のデューティサイクル調整段は、
図5に関して上述したように、p型トランジスタ502、504及びn型トランジスタ506、508を含む。デューティサイクル調整段(例えば、p型トランジスタ502、504及びn型トランジスタ506、508)は、
図5に関して上記で説明したようにクロック信号のデューティサイクルを調整するように構成され、したがって、
図6におけるデューティサイクル調整段の詳細な説明は、簡潔にするために省略される。
【0100】
クロックドライバ回路600は、他の実施例では追加の構成要素を含むことができる。例えば、クロックドライバ回路600は、p型トランジスタ504及びn型トランジスタ506のドレインに電気的に接続された入力ノードと、出力ノード512に電気的に接続された出力ノードとを有することができる追加のインバータを含むことができる(例えば、インバータは、ドレインと出力ノード512との間に電気的に接続することができる)。そのような実施例では、シングルエンド出力クロック信号は、概して、場合によっては調整されたデューティサイクルを用いて、シングルエンド入力クロック信号(Clkin)に論理的に対応することができる(例えば、シングルエンド入力クロック信号(Clkin)の論理補数ではない)。
【0101】
図8は、いくつかの実施例による、信号ドライバ回路800の回路図である。
図4Aの信号ドライバ回路428は、信号ドライバ回路428によって駆動される物理チャネル204-12の各物理チャネルについて、信号ドライバ回路800の事例を含むことができる。信号ドライバ回路800は、オフセットする信号に等化を提供するように構成可能であり、例えば、対応する物理チャネルを通る異なる周波数での信号の減衰を変化させる。
【0102】
信号ドライバ回路800は、インバータ802、804、806、810、814、818、プログラム可能インピーダンス回路808、812、816、p型トランジスタ820、n型トランジスタ822、及び静電放電(electrostatic discharge、ESD)保護回路824を含む。信号ドライバ回路800の入力ノード840であるインバータ802の入力ノードは、レーン842(例えば、データレーン)に電気的に接続されている。信号ドライバ回路800は、インバータ802の出力ノードから物理チャネル846(例えば、物理チャネル204-12のうちの物理チャネル)に電気的に接続された信号ドライバ回路800の出力ノード844への一次経路及びフィードフォワード経路を含む。一次経路は、インバータ804を含む。インバータ804の入力ノードは、インバータ802の出力ノードに電気的に接続され、インバータ804の出力ノードは、信号ドライバ回路800の出力ノード844に電気的に接続されている。
【0103】
フィードフォワード経路は、インバータ806、810、814、818、及びプログラム可能インピーダンス回路808、812、816を含む。インバータ806の入力ノードは、インバータ802の出力ノードに電気的に接続されている。インバータ806の出力ノードは、プログラム可能インピーダンス回路808の第1の端子及びインバータ810の入力ノードに電気的に接続されている。インバータ810の出力ノードは、プログラム可能インピーダンス回路812の第1の端子及びインバータ814の入力ノードに電気的に接続されている。インバータ814の出力ノードは、プログラム可能インピーダンス回路816の第1の端子及びインバータ818の入力ノードに電気的に接続されている。インバータ818の出力ノードは、信号ドライバ回路800の出力ノード844に電気的に接続されている。プログラム可能インピーダンス回路808、812、816のそれぞれの第2の端子(第1の端子の反対側)は、第2の電源ノード(例えば、接地ノード)に電気的に接続されている。
【0104】
p型トランジスタ820は、第1の電源ノード(例えば、VDD電源ノード)とインバータ818の電源入力ノードとの間に電気的に接続され、n型トランジスタ822は、インバータ818の別の電源入力ノードと第2の電源ノード(例えば、接地ノード)との間に電気的に接続されている。p型トランジスタ820のソースノードは、第1の電源ノード(例えば、VDD電源ノード)に電気的に接続され、p型トランジスタ820のドレインノードは、インバータ818の電源入力ノードに電気的に接続されている。インバータ818の他方の電源入力ノードは、n型トランジスタ822のドレインノードに電気的に接続されている。n型トランジスタ822のソースノードは、第2の電源ノード(例えば、接地ノード)に電気的に接続されている。p型トランジスタ820のゲートノードは、相補イネーブルノード(ENB)848に電気的に接続され、n型トランジスタ822のゲートノードは、イネーブルノード(enable node、EN)850に電気的に接続されている。
【0105】
いくつかの実施例では、イネーブルノード(EN)850は、プログラム可能であるメモリ素子(例えば、レジスタ、eFuse、又は他のメモリ)に電気的に結合されている。メモリ素子は、論理ハイ又は論理ローであるデジタル値を用いてプログラム又は書き込みされ得、その論理ハイ又は論理ロー値は、イネーブルノード(EN)850に印加される。メモリ素子と相補イネーブルノード(ENB)848との間にインバータを電気的に結合して、メモリ素子にプログラム又は書き込まれた値を論理的に補完することができ、この論理的に補完された値は、相補イネーブルノード(ENB)848に印加される。
【0106】
インバータ818は、メモリ素子に書き込まれた値に基づいて、電源ノード間に選択的に動作可能に結合され得る。イネーブルノード(EN)850上の信号が論理ハイ(例えば、電源電圧VDD)であり、相補イネーブルノード(ENB)848上の信号が対応して論理ロー(例えば、接地電位)であるとき、p型トランジスタ820及びn型トランジスタ822は導通状態にあり、これは、インバータ818を電源ノード間に動作可能に結合させる。逆に、イネーブルノード(EN)850上の信号が論理ローであり、相補イネーブルノード(ENB)848上の信号が対応して論理ハイであるとき、p型トランジスタ820及びn型トランジスタ822は、非導通又は開状態にあり、これは、インバータ818を電源ノードから動作可能に分離させる。
【0107】
フィードフォワード経路においてインバータ818を動作可能に分離することは、信号ドライバ回路800における等化をオフにする。動作可能に結合されるとき、インバータ818は、インバータ804によって出力された電流と合計される電流を出力ノード844に提供する。図示の実施例では、フィードフォワード経路は、インバータ818から出力される電流が反転され、インバータ804によって出力される電流から効果的に減算されるように、減算的に構成されている。図示の実施例では、フィードフォワード経路内のインバータ806、810、814、818は、一次経路の信号の反対極性を生成するように構成されている。いくつかの実施例では、フィードフォワード経路は、インバータ818から出力される電流が論理的に反転されず、インバータ804によって出力される電流に加算されるように、加法的であるように構成される。インバータ818を電源ノード間から動作可能に分離することによって、一般にインバータ818から電流が出力されず、一般に、フィードフォワード経路によって等化が提供されない結果をもたらす。
【0108】
インバータ818が動作可能に結合されるとき、信号ドライバ回路800は、サブUIタイプの等化を提供することができる。図示の実施例では、フィードフォワード経路は、一次経路に対して反転を生成することができる。フィードフォワード経路は、1 UIに等しくてもよい一次経路に関する遅延差を生成し、1 UIは、信号ドライバ回路800を通るデータのデータレートの逆数である。このようにして、出力ノード844における信号の低周波成分を減衰させることができ、一方、出力ノード844における信号の高周波成分を増幅することができる。プログラム可能インピーダンス回路808、812、816は、等化がより効果的であり得る1 UIに近づくように、フィードフォワード経路によって導入される遅延を調整することを可能にする。信号ドライバ回路800は、インバータ818が電源ノード間に動作可能に結合されるとき、有限インパルス応答(finite impulse response、FIR)フィルタを実装することができる。
【0109】
追加的に、ESD保護回路824が、出力ノード844に電気的に接続されている。ESD保護回路824は、ダイオード826、828を含む。ダイオード826は、第1の電源ノード(例えば、VDD電源ノード)に電気的に接続されたカソードと、出力ノード844に電気的に接続されたアノードとを有する。ダイオード828は、出力ノード844に電気的に接続されたカソードと、第2の電源ノード(例えば、接地ノード)に電気的に接続されたアノードとを有する。
【0110】
図9は、いくつかの実施例による、インピーダンスアレイ900の回路図である。インピーダンスアレイ900は、q個のインピーダンス素子902-1、902-2~902-q(個別に又は集合的に、インピーダンス素子902)と、q個のスイッチ904-1、904-2~904-q(個別に又は集合的に、スイッチ904)とを含む。インピーダンス素子902は、対応するスイッチ904と直列に電気的に接続されている。インピーダンス素子902及びスイッチ904の直列接続された対は、インピーダンスアレイ900の第1の端子906とインピーダンスアレイ900の第2の端子908との間に並列に電気的に接続されている。
【0111】
各スイッチ904は、制御(Cx)ノードを更に有し、ここで、xは、対応するスイッチ904の指示である(例えば、スイッチ904-1について、xは、1である)。各スイッチ904は、制御(Cx)ノードで受信された信号に基づいて選択的に開閉されるように構成されている。各スイッチ904は、トランジスタ(例えば、p型又はn型トランジスタ)、伝送ゲート、又は他のスイッチであり得る。各インピーダンス素子902は、抵抗器、コンデンサ、インダクタ、又はそれらの任意の組み合わせ若しくは順列であることができ、又はそれらを含むことができる。
【0112】
インピーダンスアレイ900は、スイッチ904の状態(例えば、開放又は閉鎖)に基づいて、インピーダンス素子を並列に選択的に電気的に接続又は切断するように構成されている。インピーダンスアレイ900は、プログラム可能である。いくつかの実施例では、制御信号(Cx)は、メモリ素子(例えば、レジスタ、eFuse、又は他のメモリ)に記憶され得る。メモリ素子の出力ノードは、それぞれの制御(Cx)ノードに電気的に結合されて、制御信号(Cx)を制御(Cx)ノードに提供して、対応するスイッチ904の状態を制御することができる。
【0113】
図10は、いくつかの実施例による、インピーダンスアレイ1000の回路図である。インピーダンスアレイ1000は、r個のインピーダンス素子1002-1、1002-2~1002-r(個別に又は集合的に、インピーダンス素子1002)と、r個のスイッチ1004-1、1004-2~1004-r(個別に又は集合的に、スイッチ1004)とを含む。インピーダンス素子1002は、対応するスイッチ1004と並列に電気的に接続されている。インピーダンス素子1002及びスイッチ1004の並列接続された対は、インピーダンスアレイ1000の第1の端子1006とインピーダンスアレイ1000の第2の端子1008との間に直列に電気的に接続されている。
【0114】
各スイッチ1004は、制御(Cx)ノードを更に有し、ここで、xは、対応するスイッチ1004の指示である(例えば、スイッチ1004-1について、xは、1である)。各スイッチ1004は、制御(Cx)ノードで受信された信号に基づいて選択的に開閉されるように構成されている。各スイッチ1004は、トランジスタ(例えば、p型又はn型トランジスタ)、伝送ゲート、又は他のスイッチであり得る。各インピーダンス素子1002は、抵抗器、コンデンサ、インダクタ、又はそれらの任意の組み合わせ若しくは順列であることができ、又はそれらを含むことができる。
【0115】
インピーダンスアレイ1000は、スイッチ1004の状態(例えば、開放又は閉鎖)に基づいて、インピーダンス素子を直列に選択的に電気的に接続又は切断するように構成されている。スイッチ1004が開いているとき、並列接続された対の対応するインピーダンス素子1002は、インピーダンスアレイ1000内の任意の他のインピーダンス素子と直列に電気的に結合される。スイッチ1004が閉じられているとき、並列接続された対の対応するインピーダンス素子1002は、閉じられたスイッチ1004によって電気的に短絡及びバイパスされ、したがって、そのインピーダンス素子1002は、インピーダンスアレイ1000内の任意の他のインピーダンス素子と直列に結合されない。インピーダンスアレイ1000は、プログラム可能である。いくつかの実施例では、制御信号(Cx)は、メモリ、レジスタなどのような記憶素子に記憶することができる。記憶素子の出力ノードは、それぞれの制御(Cx)ノードに電気的に結合されて、制御信号(Cx)を制御(Cx)ノードに提供して、対応するスイッチ1004の状態を制御することができる。
【0116】
図9及び
図10のインピーダンスアレイ900、1000は、任意の構成、配置、又は順列で一緒に又は個々に、
図8のプログラム可能インピーダンス回路808、812、816のいずれか又は各々として実装され得る。したがって、プログラム可能インピーダンス回路808、812、816は、多数のインピーダンスを達成するようにプログラム可能とすることができ、これは、信号ドライバ回路800が、等化のために多数の異なる遅延を達成するようにプログラム可能であることを可能にする。
【0117】
いくつかの実施例によれば、WLFOパッケージ100及びICダイ102(及びその中の回路)の構造は共同設計され、これは、高い帯域幅密度及び高い電力効率を達成することができる。特定の実施例では、WLFOパッケージ100は、InFOパッケージである。13.25Gbpsで動作するシングルエンドソース同期データリンク(例えば、物理チャネル)は、InFOパッケージの再分配構造110を通して接続される。InFOパッケージング技術の微細寸法(例えば、2μmの金属線幅、2μmの隣接する金属線間の間隔、及び4μmピッチの隣接する金属線)を利用すると、総計スループットは、ICダイ102-1、102-2の横方向側壁152-1、152-2に沿って2.5mmにわたって2.53Tbpsとなり得、したがって、1Tbps/mm以上の高い帯域幅密度が達成され得る。いくつかの実施例では、2Tbps/mm以上の高い帯域幅密度を達成することができる。ICダイ及びWLFOパッケージ100を共同設計することは、追加の自由度を提供することができる。例えば、金属線間隔及びシールド(例えば、
図3に図示されるような)は、0.13pJ/ビット又はより良好な電力効率を達成しながら、クロストーク雑音を低減し、受信信号の信号対雑音比(SNR)を改善するように実装することができる。
【0118】
いくつかの実施例では、異なるICダイ102上のトランシーバ回路202間でデータ信号を送信するために、シングルエンドシグナリング方式(例えば、シングルエンドNRZシグナリング方式)が実装される。シングルエンドNRZシグナリング方式は、高いピン効率及び低い電力要件を有することができる。シングルエンドNRZシグナリング方式は、ICダイ102とWLFOパッケージ100とを共同設計することによって少なくとも部分的に可能にすることができ、これにより、チャネル特性(例えば、クロストーク)及び電気的性能を一緒に考慮して対処することが可能になる。いくつかの実施例では、供給電圧(例えば、電源電圧VDD)は、0.65Vであるように選択され、これは、1×10-12のビット誤り率(bit error rate、BER)を達成しながら電力消費を低減することができる。
【0119】
様々な実施例は、ソース同期トランシーバを実装する。トランスミッタ回路(例えば、トランスミッタ回路202-1T)は、対応するレシーバ回路(例えば、受信回路202-1R)が、それぞれのトランスミッタ回路から送信され、レシーバ回路によって受信されたデータをキャプチャするために使用するクロック信号を送信する。上述したように、データは、それぞれのシングルエンド信号として送信することができ、クロック信号は、差動信号として送信することができる。受信されたクロック信号は、任意選択でデスキューした後、データをキャプチャするために使用することができる。レシーバ回路は、単一のクロック信号を使用して複数の物理チャネル上のデータ信号からデータをキャプチャすることができる。
図4A及び
図4Bの図示された実施例では、上述したように、16個の物理チャネルからデータをキャプチャするために1つのクロック信号が使用される。したがって、図示された実施例では、データレーン対クロック信号比は16:1である。このようにしてクロック信号を転送することは、レシーバ回路におけるクロック生成の設計を簡略化することができ、電力効率を改善することができる。高いデータレーン対クロック比は、トランスミッタ回路からレシーバ回路に転送されるべきクロック信号の数を最小化することができ、これは、帯域幅密度及び電力効率を改善することができる。
【0120】
いくつかの事例では、高いクロック共有比率は水平アイマージンを劣化させ得る。したがって、そのような事例では、低いクロック及びデータスキューが望ましい場合がある。そのようなスキューを低減するために、WLFOパッケージの再分配構造を通る物理チャネルの特性を良好に整合させることができる。例えば、クロック信号を共有するデータ信号を送信する物理チャネルの金属線長は、クロック信号を送信する物理チャネルの金属線長に実質的に等しくすることができる。例えば、金属線長が十分に整合していない場合、クロック信号又はデータ信号は、金属線のより大きい抵抗-容量(resistance-capacitance、RC)時定数に起因するなど、送信においてより多くのレイテンシを被る可能性があり、これは、より大きいスキューを生成する可能性がある。そのような整合は、ICダイとWLFOパッケージとの協調設計の別の理由を例示することができる。
【0121】
いくつかの実施例では、データをキャプチャするためにレシーバ回路において使用されるクロック信号は、比較的大きいアイ開口でデータをキャプチャするように調整される必要があり得る。クロック信号を調整するために、クロックドライバ回路600が実装され得る。いくつかの実施例では、クロックドライバ回路600は、0.018pJ/ビットなどの電力効率がよく、周波数で容易にスケーリングし得る、CMOSベースの位相補間器を実装する。CMOSベースの位相補間器は、約3psのステップサイズを有することができる。追加的に、クロック信号のデューティサイクル歪みは、より良好なアイマージンのために補正又は調整することができる。いくつかの実施例では、クロックドライバ回路600は、立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの両方について約3psの補正範囲を有することができる。
【0122】
いくつかの事例では、帯域幅密度を最大化するために、データが可能な限り高いデータレートで送信される各物理チャネルを動作させることが望ましい場合があるが、ただし、そうすることが所与の電力制約内にあるものとする。したがって、いくつかの実施例では、トランスミッタ回路は、等化が選択的に有効化された
図8の信号ドライバ回路800を実装する。等化を実行することは、チャネル損失を等化することができ、いくつかの事例では、0.01pJ/ビットを犠牲にして13.25Gbpsのデータレートを可能にすることができる。等化を実行することは、レシーバ回路でのアイ開口のマージンを増加させることが分かった。
【0123】
上記で説明した実施例の様々な構成要素は、プログラム可能であるものとして説明してきた。いくつかの実施例では、WLFOパッケージ内に実装されたトランシーバ回路はプログラム可能ではない。様々なプログラム可能構成要素を実装する他の実施例では、そのような構成要素は、1回プログラムされ得るか、又は複数回プログラムされ得る。例えば、WLFOパッケージのチャネル特性は、WLFOパッケージが製造されると、大部分が静的である。製造されると、例えば、適切なデューティサイクル及び/又はスキューを有するクロック信号を達成するために、及び/又は適切な等化を実装するために、テストが実行され得、適切なメモリ素子がテストの結果に基づいてプログラムされ得る。メモリ素子は、例えば、メモリ素子をプログラムするために飛ばすことができるeFuseとすることができる。チャネル特性はほとんど静的であるので、eFuseは、WLFOパッケージの適切な機能を達成するために一度飛ばすことができる。他の実施例では、チャネル特性は、プロセス-電圧-温度(process-voltage-temperature、PVT)変動に起因するなど、WLFOパッケージの寿命にわたって変化し得る。そのような事例では、ICダイは、例えば、PVTモニタ、BER、又はメモリ素子を動的にプログラムすることが可能である任意の他の基準に基づいて、適応アルゴリズムを実装することができるプロセッサ又はコントローラを実装することができる。そのような実施例では、メモリ素子は、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(static random access memory、SRAM)又は別のラッチ回路であり得る。
【0124】
図11は、いくつかの実施例による、電子デバイスを動作させるための方法1100のフロー図である。方法1100は、上述の実施例及び図、特に
図4A及び
図4Bの文脈で説明されている。上述の実施例及び図の機能のサブセットは、方法1100に関して説明されており、当業者は、方法1100の各完全な実施例への適用可能性を容易に理解するであろう。
図4A及び
図4Bの文脈での以下の説明は、トランシーバ回路202-2内のレシーバ回路202-2Rにデータ信号を送信するトランシーバ回路202-1内のトランスミッタ回路202-1Tの観点から提供されるが、トランシーバ回路202-1は、レシーバ回路202-1Rを含むことができ、トランシーバ回路202-2は、トランスミッタ回路202-2Tを含むことができ、トランスミッタ回路202-2Tは、レシーバ回路202-1Rにデータ信号を送信することを理解されたい。
【0125】
ブロック1102において、第1のシングルエンドクロック信号及びパラレルデータが、第1のICダイのトランシーバ回路のトランスミッタ回路において受信される。例えば、パラレルデータは、トランスミッタ回路202-1Tのバッファ回路402で受信され、シングルエンドクロック信号は、トランスミッタ回路202-1Tのクロックドライバ回路406で受信される。
【0126】
ブロック1104において、差動クロック信号が、トランスミッタ回路のシングルエンド-差動コンバータ回路によって、第1のシングルエンドクロック信号に基づいて生成される。例えば、S2Dコンバータ回路412-1は、クロックドライバ回路406において受信されたシングルエンドクロック信号に基づいて差動クロック信号を生成する。
【0127】
ブロック1106において、任意選択で、トランスミッタ回路のクロックドライバ回路によって第1のシングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整することによって、第2のシングルエンドクロック信号が生成される。例えば、クロックドライバ回路414-1は、クロックドライバ回路406からのシングルエンドクロック信号のデューティサイクルを調整することができる。他の実施例では、クロックドライバ回路414-1は、デューティサイクルを調整することなく、クロックドライバ回路406において受信されたシングルエンドクロック信号をバッファリングする。
【0128】
ブロック1108において、パラレルデータは、トランスミッタ回路のシリアライザ回路によって第2のシングルエンドクロック信号に基づいてシリアライズされる。例えば、シリアライザ回路410-1は、クロックドライバ回路414-1によって生成されたシングルエンドクロック信号に基づいて、バッファ回路402から受信したパラレルデータをシリアライズする。
【0129】
ブロック1110において、シリアライザ回路からのシリアライズされたデータ及び差動クロック信号が、物理チャネルを通して、第2のICダイのトランシーバ回路に送信される。例えば、シリアライザ回路410-1によって出力されるシリアライズされたデータ及びS2Dコンバータ回路412-1によって出力される差動クロック信号が、信号ドライバ回路428によって物理チャネル204-12を通してトランシーバ回路202-2に送信される。信号ドライバ回路428は、シリアライズされたデータ(例えば、シングルエンドデータ信号として)及び差動クロック信号を物理チャネル上で駆動することができる。信号ドライバ回路428はまた、シングルエンドデータ信号及び差動クロック信号を等化することができる。
【0130】
ブロック1112において、レシーバ回路の差動-シングルエンドコンバータ回路によって、差動クロック信号に基づいて第3のシングルエンドクロック信号が生成される。例えば、D2Sコンバータ回路452-1は、S2Dコンバータ回路412-1によって生成された差動クロック信号を受信し、差動クロック信号に基づいてシングルエンドクロック信号を生成する。
【0131】
ブロック1114において、任意選択で、レシーバ回路のクロックドライバ回路によって、第3のシングルエンドクロック信号をデスキュー及びそのデューティサイクルを調整することによって、第4のシングルエンドクロック信号が生成される。例えば、クロックドライバ回路454-1は、D2Sコンバータ回路452-1によって生成されたシングルエンドクロック信号をデスキュー及びそのデューティサイクル調整することによって、シングルエンドクロック信号を生成することができる。他の実施例では、クロックドライバ回路454-1は、デスキング及び/又はデューティサイクルを調整することなく、D2Sコンバータ回路452-1によって生成されたシングルエンドクロック信号をバッファリングする。
【0132】
ブロック1116において、シリアライズされたデータは、レシーバ回路のデシリアライザ回路によって、第4のシングルエンドクロック信号に基づいてキャプチャされ、デシリアライズされる。例えば、デシリアライザ回路450-1は、物理チャネル204-12上のデータ信号から、シリアライザ回路410-1によってシリアライズされたシリアライズされたデータをキャプチャし、クロックドライバ回路454-1によって生成されたシングルエンドクロック信号に基づいてデータをデシリアライズする。
【0133】
ブロック1118において、デシリアライズされたパラレルデータが、レシーバ回路から出力される。例えば、デシリアライザ回路450-1からのデシリアライズされたパラレルデータは、バッファ回路458、470を介してレシーバ回路202-2Rから出力される。
【0134】
実施例の他の機能、並びに実施例の構造が上で説明されており、当業者は、前述からそのような機能及び構造を容易に理解するであろう。
【0135】
上記は特定の実施例を対象とするが、他の及び更なる実施例が、その基本的な範囲から逸脱することなく考案され得、その範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
【国際調査報告】