(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-18
(54)【発明の名称】検体採取スティック
(51)【国際特許分類】
G01N 1/04 20060101AFI20231011BHJP
A61B 10/02 20060101ALI20231011BHJP
G01N 1/10 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
G01N1/04 V
A61B10/02 130
G01N1/10 V
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023517232
(86)(22)【出願日】2021-09-15
(85)【翻訳文提出日】2023-03-14
(86)【国際出願番号】 KR2021012567
(87)【国際公開番号】W WO2022060075
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0119514
(32)【優先日】2020-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0017056
(32)【優先日】2021-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0017061
(32)【優先日】2021-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0122448
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522136957
【氏名又は名称】ビオンライフサイエンス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100115200
【氏名又は名称】山口 修之
(72)【発明者】
【氏名】高 昌 郁
(72)【発明者】
【氏名】鄭 仲 煥
(72)【発明者】
【氏名】金 奉 胤
【テーマコード(参考)】
2G052
【Fターム(参考)】
2G052AA29
2G052AD06
2G052AD26
2G052BA19
2G052JA07
(57)【要約】
本発明は検体採取スティックに関するものであり、本発明によれば、検体採取部は、ハブによって支持され、ハブの長手方向中心軸を中心とする螺旋の形態に形成されたスクリューブレードを含み、スクリューブレードの外周縁には採取溝に相当する凹部及び凸部が交互に多数形成されているので、被検査者から採取される検体の採取量を増大させることができ、採取された検体が検体採取スティックから試薬または溶液に溶解または分散する量を増大させることができる技術が開示される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の長さを有するロッドまたはバーの形態の支持部と、
前記支持部の前端に位置し、被検査者の体内で接触する検体を採集する検体採取部と、含み、
前記検体採取部は、
前記支持部の前側に結合されるハブと、
前記ハブの外側に配置され、前記ハブによって支持され、前記ハブの長手方向中心軸を中心とする螺旋の形態に形成されたスクリューブレードと、を含み、
前記スクリューブレードの外周縁には、採取溝に相当する凹部及び凸部が交互に多数形成されており、
前記スクリューブレードまたは前記ハブは、柔軟性または弾力性を有する材質からなることを特徴とする、検体採取スティック。
【請求項2】
前記検体採取部を内側に収容する検体容器の蓋に固定結合できるように、前記支持部の外周面には突出した形態の結合段または結合突起が形成されているかまたは蓋締結溝が形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の検体採取スティック。
【請求項3】
任意の長さを有するロッドまたはバーの形態の支持部と、
前記支持部の前端に位置し、被検査者の体内で接触する検体を採集する検体採取部と、を含み、
前記検体採取部は、
前記支持部の前側に結合されるハブと、
前記ハブの外面上に配置され、前記ハブによって支持され、前記ハブの長手方向に配列された多数の採取ディスクと、を含み、
多数の前記採取ディスクのそれぞれの外周縁には、採取溝に相当する凹部及び凸部が交互に多数形成されており、
前記採取ディスクまたは前記ハブは、柔軟性または弾力性を有する材質からなることを特徴とする、検体採取スティック。
【請求項4】
前記検体採取部を内側に収容する検体容器の蓋に固定結合できるように、前記支持部の外周面には突出した形態の結合段または結合突起が形成されているかまたは蓋締結溝が形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の検体採取スティック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は検体採取スティックに関するものであり、より詳しくは被検査者の口腔または鼻腔内の唾液などの検体を採取するために被検査者の口腔及び鼻腔の唾液などを掻き出して検体を採取することができる検体採取用スティックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
微生物学的検査とは、検体が疾病を引き起こすことができる病源菌に汚染されているかを判断する検査である。すなわち、疾病の原因が微生物であると思われるとき、その診断、治療、予防法を確立するために行う検査である。微生物学的検査は、被検査者が大膓菌、腸チフス菌、ブドウ状球菌、シュードモナス菌など、疾病を引き起こすことができる病源菌に汚染されているかを判断するためのものある。
【0003】
一般的に、微生物学的検査のために、被検査者の体内から検体を採取する。採取された検体は検査のための試薬または溶液に混合された後、病源菌の存在有無を検査する。
【0004】
被検査者の唾液や体液または身体組職から検体を採取するとき、検体採取用スティック、ブラシまたはスワブ(swab)と呼ばれる器具が使用される。すなわち、検体採取用スワブを被検査者の体内に進入させ、スワブに検体をつけて引き出す方式で検体を採取することになる。
【0005】
既存の検体採取用スワブの場合、棒状のスワブの末端に円形の採取部が形成されていた。スワブの採取部には小さなサイズの微細繊維が付着されて形成された繊維層が設けられていた。このように、従来のスワブの採取部に形成された繊維層に検体が染みこむようにし、被検査者からスワブの採取部を引き出すことで検体を採取することになる。
【0006】
このように、従来は検体の採取のために使用される検体採取用スワブは、繊維層に唾液などが染みこむようにするために一定の時間以上に被検査者の口腔及び鼻腔内に挿入された状態を維持しなければならないので、被検査者の不便が大きい。なによりも、検体採取用スワブに設けられた繊維層で一部の繊維層がスワブの採取部から分離及び離脱して被検査者の体内に残ることになる問題が発生することもあった。繊維層のような異物が被検査者の体内に残ることは医学的に深刻な問題に違いない。また、従来のスワブを用いて採取される採取量が不十分であって検査の正確性が低下する場合がたびたび発生するという問題点もあった。
【0007】
したがって、このような問題点を解決することができる技術が要望されていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は前述したような従来の問題点を解決するためのことであり、検体採取の際、採取される検体の採取量を増大させることができ、検体採取にかかる時間を減らすことができ、従来のスワブの繊維層を構成する繊維部分がスワブから分離されない問題が発生しない検体採取スティックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記のような目的を達成するための本発明の実施例による検体採取スティックは、任意の長さを有するロッドまたはバーの形態の支持部と、前記支持部の前端に位置し、被検査者の体内で接触する検体を採集する検体採取部と含み、前記検体採取部は、前記支持部の前側に結合されるハブと、前記ハブの外側に配置され、前記ハブによって支持され、前記ハブの長手方向中心軸を中心とする螺旋の形態に形成されたスクリューブレードとを含み、前記スクリューブレードの外周縁には、採取溝に相当する凹部及び凸部が交互に多数形成されており、前記スクリューブレードまたは前記ハブは、柔軟性または弾力性を有する材質からなることを一特徴とすることができる。
【0010】
ここで、前記検体採取部を内側に収容する検体容器の蓋に固定結合できるように、前記支持部の外周面には突出した形態の結合段または結合突起が形成されているかまたは蓋締結溝が形成されていることを他の一特徴とすることができる。
【0011】
前記のような目的を達成するための本発明による検体採取スティックは、任意の長さを有するロッドまたはバーの形態の支持部と、前記支持部の前端に位置し、被検査者の体内で接触する検体を採集する検体採取部とを含み、前記検体採取部は、前記支持部の前側に結合されるハブと、前記ハブの外面上に配置され、前記ハブによって支持され、前記ハブの長手方向に配列された多数の採取ディスクとを含み、多数の前記採取ディスクのそれぞれの外周縁には、採取溝に相当する凹部及び凸部が交互に多数形成されており、前記採取ディスクまたは前記ハブは、柔軟性または弾力性を有する材質からなることを一特徴とすることができる。
【0012】
ここで、前記検体採取部を内側に収容する検体容器の蓋に固定結合できるように、前記支持部の外周面には突出した形態の結合段または結合突起が形成されているかまたは蓋締結溝が形成されていることを他の一特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明による検体採取スティックは、既存の検体採取用スワブの製造過程で要求されるフロッキング(flocking)工程が不要であるので、検体採取スティックの製造コストを節減することができ、検体採取スティックに繊維層がないので、既存の検体採取用スワブのように、繊維層部分が取れて被検査者の体内に残ることになる問題が発生するおそれがなく、検査の安全性を向上させる効果がある。
【0014】
また、本発明による検体採取スティックは、被検査者の体内から採取される検体の採取量を増大させ、さらに従来のスワブのように繊維層に検体が染みこむのにかかる吸収時間が不要であるので、検体採取にかかる時間を減らす。よって、検体採取にかかる時間を短縮することができ、検体採取の際、被検査者の不便さを軽減することができ、検体の採取量の増大によって検査の正確度を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施例による検体採取スティックを概略的に示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施例による検体採取スティックにおいて検体採取部部分を概略的に示す斜視図である。
【
図3】本発明の実施例による検体採取スティックにおいて検体採取部の正面を概略的に示す図である。
【
図4】本発明の実施例による検体採取スティックにおいてハブ及びスクリューブレードの一部分を概略的に示す断面図である。
【
図5】本発明の応用実施例による検体採取スティックを概略的に示す斜視図である。
【
図6】本発明の応用実施例による検体採取スティックにおいて検体採取部部分を概略的に示す斜視図である。
【
図7】本発明の応用実施例による検体採取スティックにおいて検体採取部の正面を概略的に示す図である。
【
図8】本発明の応用実施例による検体採取スティックにおいてハブ及び採取ディスクの一部分を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は多様な変換を加えることができ、さまざまな実施例を有することができるが、特定の実施例を図面に例示しながら詳細に説明しようとする。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変換、均等物や代替物を含むものと理解しなければならない。本実施例は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に本発明をより詳細に説明するために提供するものである。したがって、図面に示す各要素の形状はより明らかな説明を強調するために誇張されていることがあり、本発明の説明において、関連した公知の技術についての具体的な説明が本発明の要旨をあいまいにする可能性があると判断される場合、その詳細な説明を省略することができる。
【0017】
第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するのに使用することができるが、構成要素はその用語によって限定されてはいけない。用語は一構成要素を他の構成要素と区別して説明し、理解する目的で使用する。
【0018】
本発明で使用する用語は単に特定の実施例を説明するために使用したものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に指示しない限り、複数の表現を含む。
【0019】
本発明で、「含む」または「有する」などの用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組合せなどの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解しなければならない。
【0020】
以下、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように本発明の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。しかし、本発明はさまざまな相異なる形態に具現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。明細書全般にわたって類似の部分に対しては同じ図面符号を使うこともできる。
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施例による検体採取スティックについて説明する。
【0022】
図1は本発明の実施例による検体採取スティックを概略的に示す斜視図であり、
図2は本発明の実施例による検体採取スティックにおいて検体採取部部分を概略的に示す斜視図であり、
図3は本発明の実施例による検体採取スティックにおいて検体採取部部分を概略的に示す側面図である。
【0023】
図1~
図3を参照すると、本発明の実施例による検体採取スティックは、支持部200及び検体採取部300を含み、取っ手部をさらに含むことができる。
【0024】
まず、支持部200はロッド(rod)またはバー(bar)の形態を有し、図面で参照できるように、任意の長さを有している。支持部200の前端には検体採取部300が結合されて位置している。支持部200は検体採取部300を支持する。支持部200の後側には取っ手部100が連結されている。支持部200は、検体採取部300が被検査者の体内に進入することができるように支持する。
【0025】
支持部200は検体採取部300が被検査者の体内に進入して検体を採取することができるように支持することができれば十分であり、特定の形態に限定されるものではない。
【0026】
また、支持部200は、伝達される力によって柔軟に変形できるとともに元の形態に戻ることができるように柔軟性及び弾力性を有する高分子素材からなることが好ましい。
【0027】
一方、検体容器(図示せず)に保管された検体採取スティック10の検体採取部300及び支持部200を引き出すとき、ピンセットのような道具を用いて取り出す場合、事前にピンセットを洗浄し、検体採取スティック10の支持部200をピンセットでつまんで検体容器から取り出した後、検査者が意図する位置に検体採取スティック10の検体採取部300及び支持部200が置かれれば、使用したピンセットをまた洗浄しなければならない。
【0028】
このように、検体容器から検体採取スティックを引き出す過程で使用したピンセットを毎度洗浄しなければならないので、検体に対する検査作業の効率を低下させる要因として作用することもある。よって、ピンセットを用いなくても検体容器から検体採取スティック10の検体採取部300及び支持部200を引き出すことができるように、次のような構成を備えることもできる。
【0029】
すなわち、支持部200の外面に検体容器のカバーまたは蓋が固定結合できるように、外面から突出した形態の結合段または結合突起210が形成される形態が可能である。
【0030】
検体容器(図示せず)のカバーまたは蓋(図示せず)の内側には、検体採取スティックの支持部200が検体容器のカバーまたは蓋(図示せず)に固定できるように、固定溝または嵌合段(図示せず)が設けられることができる。検体容器のカバーまたは蓋の内側に設けられた固定溝または嵌合段に、支持部の結合段または結合突起210と噛み合うか結合される方式で結合できる。
【0031】
このように、検体容器のカバーまたは蓋に支持部200が固定できるので、ピンセットのような器具を用いなくても、検体容器のカバーまたは蓋をオープンさせると、検体容器の蓋またはカバーとともに支持部200を検体容器から容易に取り出すことができるので好ましい。
【0032】
図1では、このような結合段または結合突起210の例示的な形態として、支持部200の外側面上に円周方向に沿って形成されたリング状の結合段または結合突起210を示した。
図1で参照できるように、支持部200の後側にリングの形態に形成された一つまたは多数の結合段または結合突起210が支持部200の外側面上に設けられることも好ましい。
【0033】
このように、検体容器のカバーに支持部200が結合できれば、利用上の便宜性が増大することができるので好ましい。
【0034】
前述したように、支持部200の後側には取っ手部100が位置している。すなわち、支持部200の後端が取っ手部100と連結されている。
【0035】
取っ手部100は支持部200の後端に連結され、検査者の手または指によって把持できるように、一定の長さを有している。
【0036】
図面で参照できるように、取っ手部100は一定の長さを有するロッドまたはバーの形態を有している。このような取っ手部100は検査者の手または指によって把持される。検査者は取っ手部100を用いて検体採取部300を被検査者の体内に進入または挿入させるコントロールを行うことができる。
【0037】
したがって、取っ手部100を用いた検査者のコントロールにより、検体採取部300は被検査者の口腔や鼻腔などを通して体内に進入または挿入できる。
【0038】
図面で参照できるように、取っ手部100と支持部200の後端との間には、取っ手部100と支持部200とを区別することができる分節のような分節溝120が設けられていることが好ましい。すなわち、取っ手部100及び支持部200の間には、取っ手部100と支持部200とが分離できるように、分節溝120が設けられていることが好ましい。
【0039】
使用者である検査者の意図に応じて被検査者の体内から検体採取部300が引き出されると、検体容器に検体採取部300及び支持部200を収容させる。
【0040】
ここで、敢えて取っ手部100を検体容器に収容させる必要がないので、支持部200から取っ手部100を分離することが好ましい。よって、支持部200と取っ手部100とが検査者の必要に応じて分離できるように、図面で参照できるように、支持部200と取っ手部100との間に分節または分節溝120が設けられていることが好ましい。
【0041】
支持部200と取っ手部100とが分離された後、前述したように、支持部200が検体容器のカバーまたは蓋に結合できる。検体採取部を内側に収容する検体容器のカバーまたは蓋に固定結合できるように、前記支持部の外周面には突出した形態の結合段または結合突起210が形成されているかまたは蓋締結溝が形成されていることが好ましい。
【0042】
検体採取部300は被検査者の体内に挿入または進入されて検体と接触する部分であって、検体を採取する部分である。検体採取部300は支持部200の前端に位置し、被検査者の体内で接触する検体を採集または採取する。
【0043】
このような検体採取部300は、ハブ310とスクリューブレード320とを含む。
【0044】
ハブ310は支持部200の前側に結合される。ハブの長手方向中心軸と支持部200の長手方向中心軸とが一致するようにハブ310と支持部200とが結合されることが好ましい。ハブ310は支持部200の前方部分がハブ310の内側に挿入される方式で支持部200と結合または形成される。そして、ハブ310の外側に配置されたスクリューブレード320を支持する。
【0045】
そして、スクリューブレード320はハブ310の外側に配置され、ハブ310によって支持され、ハブの長手方向中心軸を中心とする螺旋の形態に形成される。
【0046】
このように、螺旋の形態に形成されたスクリューブレード320は、接触する検体が付くかホールディングされて被検査者の体外に引き出されることができるように、ハブ310の外側に配置される。
【0047】
そして、ハブ310は柔軟性または弾力性を有する材質からなることが好ましい。すなわち、柔軟性及び弾力性を有する高分子素材またはエラストマー材質から形成できる。
【0048】
ハブ310は、図面で参照できるように、断面円形の棒形態を有することができるが、これに限定されるものではない。
【0049】
検体採取部300は、支持部200またはハブ310の長手方向中心軸を中心とする螺旋の形態に形成されたスクリューブレード320を含む。
【0050】
すなわち、検体採取部300は、接触する検体が付くかホールディングされて被検査者の体外に引き出されることができるように、螺旋の形態に形成されたスクリューブレード320を含む。
【0051】
ハブ310を中心としてハブ310の外周面上にスクリューブレード320が形成されていると言える。このように形成されたスクリューブレード320はハブ310によって支持される。
【0052】
スクリューブレード320を支持するハブ310は支持部200の前方部分と結合される。したがって、ハブ310は支持部200によって支持されるとともにスクリューブレード320を支持する。このように、スクリューブレード320が検体採取部300に設けられると、検体採取部300において検体と接触する表面積が増加する。したがって、採取される検体の量が増加する。
【0053】
螺旋の形態を有するスクリューブレード320において、外周縁をピッチと言える。スクリューブレード320の任意のピッチ部分を第1ピッチとし、この第1ピッチでハブ310の長手方向中心軸を中心に360度だけ1回転したときのピッチを第2ピッチとすると、第1ピッチと第2ピッチとの間の部分であって、ハブ310の外周面が外部に露出される部分であるギャップ(gap)部分が設けられている。このようなギャップ部分も被検査者の体内で検体と接触することになり、このギャップ部分に検体がホールディングされて被検査者の体外に引き出されることができる。
【0054】
簡単に言えば、スクリューブレードとハブの外周面との間の部分に検体が付いてホールディングでき、被検査者の体外に引き出されることができる。
【0055】
スクリューブレード320のそれぞれは柔軟性及び弾力性を有する。したがって、多数のスクリューブレード320のそれぞれは被検査者の体内で身体組織に接するようになる。検査者が取っ手部100を介して検体採取部300を被検査者の体内で掻き回すかまたは掻き出す動きを行うことで、スクリューブレード320は検体がある身体組職部分に接して掻き出すようになり、その結果、検体がスクリューブレード320の表面に付くかまたは互いに隣り合うスクリューブレード320の両ピッチの間の間隔にホールディングされる。
【0056】
すなわち、検体採取部300が被検査者の体内に挿入された状態でスクリューブレード320の表面に検体が付くかまたはスクリューブレード320の互いに隣り合う両ピッチの間の間隔に検体がホールディングされることで、検体採取部300が被検査者の体外に引き出されるとき、検体が検体採取部300に残存するようになる。
【0057】
このように、採取ブレード320の互いに隣り合う両ピッチの間の間隔であるギャップ部分を採取空間または採取間隔とも言える。
【0058】
したがって、検体採取部300においてスクリューブレード320またはハブ310に接触する検体がスクリューブレード320によってホールディングされた状態または検体が付いた状態を維持することができる。
【0059】
螺旋の形態に形成されたスクリューブレード320の外周縁には、採取溝に相当する凹部323及び鉄部321が交互に多数形成されていることが好ましい。言い換えれば、スクリューブレード320の外側縁には多数の採取溝323が形成されることも好ましいと言える。ここで、凹部及び凸部321、323の形態または採取溝323の形態は多様な形態が可能であり、特定の形態に限定されるものではない。
【0060】
このように、スクリューブレード320に多数の採取溝323または凹部及び凸部321、323が形成されていると、スクリューブレード320の外周縁部分の表面積が増大するので、検体の採取量を増大させるのに役立つ。
【0061】
スクリューブレード320の凹部及び凸部321、323において、凹んでいるように形成された凹部323である採取溝323に検体がホールディングできる。ここで、検体の粘性と柔軟なスクリューブレード320の弾力性、及び検体とスクリューブレード320とが接触する表面積の増加によって検体がホールディングされると言える。
【0062】
図3では外周縁部分に角がある凹凸の形態を例示的に示したが、このような形態に限定されるものではない。例えば、スクリューブレード320の外周縁部分、すなわち、外側縁部分が曲線形態の凹部及び凸部が交互に現れる正弦波(sine wave)の形態に形成されることも充分に可能であり、これも好ましい。
【0063】
参考までに、図面符号AXは支持部200またはハブ310の長手方向中心軸を指示するものである。
【0064】
スクリューブレード320は、ハブ310の外周面に連結されたスクリューブレード320の一端からスクリューブレード320の外周縁である他端までの厚さが一様であることも好ましく、
図4で参照できるように、一部分で厚さが減少する形態を有することも好ましい。
【0065】
図4は本発明の実施例による検体採取スティックにおいて検体採取部のハブ及びスクリューブレード一部分の側断面を概略的に示す概念図である。すなわち、スクリューブレード320の外周縁上の一地点及びハブ310の長手方向中心軸を含む面を側断面として示す概念図である。
【0066】
図4で、スクリューブレード320の一側がハブ310に連結されている。ここで、スクリューブレード320の外周縁はスクリューブレード320の他端になる。スクリューブレード320において縦方向長L0の区間の少なくとも一部区間LD2で他側に行くほど厚さT0、TEが減少する形態に形成されることも可能である。
【0067】
ここで、図面符号T0はスクリューブレード320において縦方向長L0の区間の少なくとも一部区間LD2で他側に行くほど厚さが減少し始める地点での厚さT0を示し、図面符号TEはスクリューブレード320の他端での厚さTEを示す。
【0068】
よって、縦方向長L0の区間の少なくとも一部区間LD2で厚さがT0からTEに減少する形態に形成されることも好ましい。言い換えれば、厚さがテーパー状に形成されることも好ましい。
【0069】
このように、スクリューブレード320は縦方向長L0の区間の少なくとも一部区間LDで他側に行くほど横方向幅WDが減少するかまたは厚さT0、TEが減少する形態に形成されることが好ましい。
【0070】
スクリューブレード320の厚さは0.1mm~1mmの範囲に属することが好ましく、0.2mm~0.8mmの範囲に属することがより好ましい。
【0071】
そして、このようなスクリューブレード320は柔軟性及び弾力性を有する高分子材質またはエラストマーから形成できる。
【0072】
このように、スクリューブレード320が外周縁、すなわち、他端に行くほど厚さが減少する形態に形成されれば、スクリューブレード320の外周縁部分が柔軟に撓ってから元の形態に戻りながら接触した検体をホールディングすることができるので好ましい。
【0073】
このように、ハブ310を中心とする螺旋形のスクリューブレード320はそれに接触するかまたは付く検体が漏れることを抑制しながらスクリューブレード320の間にホールディングされた状態を維持させることができるので、検体の採取量が従来よりもっと増大することができる。さらに、スクリューブレード320の外側に採取溝323である凹部323及び凸部321が交互に形成されることも、それに接触するかまたは付く検体が漏れることを抑制しながら採取溝323内に検体がホールディングされた状態を維持させることができるので、検体の採取量が増大する。
【0074】
スクリューブレード320のサイズは、鼻腔、口腔、肛門または子宮頸部のように被検査者の体内に挿入される部位によって設定されたサイズに成形製造されることが好ましい。そして、スクリューブレード320及びハブ310を含む検体採取部300は柔軟性及び弾力性を有する高分子材質またはエラストマーから形成できる。
【0075】
一方、次のような実施形態も可能であり、かつ好ましい。
【0076】
図5は本発明の実施例による検体採取スティックを概略的に示す斜視図であり、
図6は本発明の実施例による検体採取スティックにおいて検体採取部部分を概略的に示す斜視図であり、
図7は本発明の応用実施例による検体採取スティックにおいて検体採取部の正面を概略的に示す図である。
【0077】
図5~
図7を参照すると、本発明の実施例による検体採取スティックは、支持部200及び検体採取部300を含み、さらに取っ手部をさらに含むことができる。
【0078】
まず、支持部200はロッド(rod)またはバー(bar)の形態を有し、図面で参照できるように、任意の長さを有している。支持部200の前端には検体採取部300が位置して結合されている。支持部200は検体採取部300を支持する。支持部200の後側には取っ手部100が連結されている。支持部200は検体採取部300が被検査者の体内に進入することができるように支持する。
【0079】
支持部200は検体採取部300が被検査者の体内に進入して検体を採取することができるように支持することができれば十分であり、特定の形態に限定されるものではない。
【0080】
さらに、支持部200は、伝達される力によって柔軟に変形できるとともに元の形態に戻ることができるように、柔軟性及び弾力性を有する高分子素材からなることが好ましい。
【0081】
一方、検体容器(図示せず)に保管された検体採取スティック10の検体採取部300及び支持部200を引き出すとき、ピンセットのような道具を用いて取り出す場合、事前にピンセットを洗浄し、検体採取スティック10の支持部200をピンセットでつまんで検体容器から取り出した後、検査者が意図する位置に検体採取スティック10の検体採取部300及び支持部200が置かれれば、用いたピンセットをまた洗浄しなければならない。
【0082】
このように、検体容器から検体採取スティックを引き出す過程で使用するピンセットを毎度洗浄しなければならないので、検体に対する検査作業の効率を低下させる要因として作用することもある。よって、ピンセットを用いなくても、検体容器から検体採取スティック10の検体採取部300及び支持部200を引き出すことができるように、次のような構成を有することもできる。
【0083】
すなわち、支持部200の外面に検体容器のカバーまたは蓋に固定結合できるように、外面から突出した形態の結合段または結合突起210が形成される形態が可能である。
【0084】
検体容器(図示せず)のカバーまたは蓋(図示せず)の内側には、検体採取スティックの支持部200が検体容器のカバーまたは蓋(図示せず)に固定できるように、固定溝または嵌合段(図示せず)が設けられることができる。検体容器のカバーまたは蓋の内側に設けられた固定溝または嵌合段に支持部の結合段または結合突起210が噛み合うかまたは嵌合されるように結合できる。
【0085】
このように、検体容器のカバーまたは蓋に支持部200が固定できるので、ピンセットのような器具を用いなくても、検体容器のカバーまたは蓋をオープンさせると、検体容器の蓋またはカバーと一緒に支持部200を検体容器から容易に取り出すことができるので好ましい。
【0086】
図5は、このような結合段または結合突起210の例示的な形態として、支持部200の外側面上で円周方向に沿って形成されたリング形態の結合段または結合突起210を示す。
図5で参照できるように、支持部200の後側にリングの形態に形成された一つまたは多数の結合段または結合突起210が支持部200の外側面上に設けられることも好ましい。
【0087】
このように、検体容器のカバーに支持部200が結合されることができれば利用上の便宜が向上することができるので好ましい。
【0088】
前述したように、支持部200の後側には取っ手部100が位置している。すなわち、支持部200の後端が取っ手部100と連結されている。
【0089】
取っ手部100は支持部200の後端に連結され、検査者の手または指によって把持できるように一定の長さを有している。
【0090】
図面で参照できるように、取っ手部100は一定の長さを有するロッドまたはバーの形態を有している。このような取っ手部100は検査者の手または指によって把持される。検査者は取っ手部100を用いて検体採取部300を被検査者の体内に進入または挿入させるコントロールを行うことができる。
【0091】
したがって、取っ手部100を用いた検査者のコントロールによって検体採取部300は被検査者の口腔や鼻腔などを通して体内に進入または挿入できる。
【0092】
図面で参照できるように、取っ手部100と支持部200の後端との間には、取っ手部100と支持部200とを区別することができる分節のような分節溝120が設けられていることが好ましい。すなわち、取っ手部100及び支持部200の間には、取っ手部100と支持部200とが分離できるように、分節溝120が設けられていることが好ましい。
【0093】
使用者である検査者の意図に応じて被検査者の体内から検体採取部300が引き出されると、検体容器に検体採取部300及び支持部200を収容させる。
【0094】
ここで、敢えて取っ手部100を検体容器に収容させる必要がないので、支持部200から取っ手部100を分離することが好ましい。よって、支持部200と取っ手部100とが検査者の必要に応じて分離できるように、図面で参照できるように、支持部200と取っ手部100との間に分節または分節溝120が設けられていることが好ましい。
【0095】
支持部200と取っ手部100とが分離された後、前述したように、支持部200が検体容器のカバーまたは蓋に結合できる。検体採取部を内側に収容する検体容器のカバーまたは蓋に固定結合できるように、前記支持部の外周面には、突出した形態の結合段または結合突起210が形成されているか蓋締結溝が形成されていることが好ましい。
【0096】
検体採取部300は被検査者の体内に挿入または進入して検体と接触する部分であって、検体を採取する部分である。検体採取部300は支持部200の前端に位置し、被検査者の体内で接触する検体を採集または採取する。
【0097】
このような検体採取部300は、ハブ310とスクリューブレード320とを含む。
【0098】
ハブ310は支持部200の前側に結合される。ハブの長手方向中心軸と支持部200の長手方向中心軸とが一致するようにハブ310と支持部200とが結合されることが好ましい。ハブ310は、支持部200の前方部分がハブ310の内側に挿入される方式で支持部200に結合または形成される。そして、ハブ310の外側に配置されたスクリューブレード320を支持する。
【0099】
そして、スクリューブレード320はハブ310の外側に配置され、ハブ310によって支持され、ハブの長手方向中心軸を中心とする螺旋の形態に形成される。
【0100】
このように、螺旋形態に形成されたスクリューブレード320は、接触する検体が付くかホールディングされて被検査者の体外に引き出されることができるように、ハブ310の外側に配置される。
【0101】
そして、ハブ310は柔軟性または弾力性を有する材質からなることが好ましい。すなわち、柔軟性及び弾力性を有する高分子素材またはエラストマー材質から形成できる。
【0102】
ハブ310は、図面で参照できるように、断面円形の棒の形態を有することができるが、これに限定されるものではない。
【0103】
ハブ310の長手方向に配列された多数の採取ディスク320は、接触する検体が付くかホールディングされて被検査者の体外に引き出されることができるように、ハブの長手方向に配列された多数の採取ディスク320を含む。ここで、多数の採取ディスク320は任意の間隔を置いて互いに離隔していることが好ましい。そして、採取ディスク320の中心はハブの長手方向中心軸上にあることが好ましい。
【0104】
採取ディスク320は、少なくとも一側面が曲面または平面になったプレートの形態を有している。そして、採取ディスク320の外周が円形または楕円形の形態を成している。採取ディスク320が円盤または円形ディスクの形態を有しているとも言える。
【0105】
ハブ310を中心として、ハブ310の外周面上に採取ディスク320が形成されている。このように形成された採取ディスク320はハブ310によって支持される。
【0106】
採取ディスク320を支持するハブ310は支持部200の前方部分と結合される。したがって、ハブ310は支持部200によって支持され、採取ディスク320を支持する。このように、採取ディスク320が検体採取部300に設けられると、検体採取部300において検体と接触する表面積が増加する。したがって、採取される検体の量が増加する。
【0107】
互いに隣り合う採取ディスク320の間の部分であって、ハブ310のピラー3130が外部に露出された部分であるギャップ(gap)部分が設けられている。このようなギャップ部分も被検査者の体内で検体と接触することになり、このギャップ部分に検体がホールディングされて被検査者の体外に引き出されることができる。
【0108】
簡単に言えば、互いに隣り合う採取ディスク320の間とハブの外周面部分に検体が付いてホールディングされることができ、被検査者の体外に引き出されることができる。
【0109】
採取ディスク320のそれぞれは柔軟性及び弾力性を有する。したがって、多数の採取ディスク320のそれぞれは被検査者の体内で身体組職と接するようになる。検査者が取っ手部100を介して検体採取部300を被検査者の体内で掻き回すかまたは掻き出す行動を行うことで、採取ディスク320は検体がある身体組職部分に接して掻き出すようになり、その結果、検体が採取ディスク320の表面に付くかまたは互いに隣り合う採取ディスク320の間の間隔にホールディングされる。
【0110】
すなわち、検体採取部300が被検査者の体内に挿入された状態で、採取ディスク320の表面に検体が付くかまたは互いに隣り合う採取ディスク320の間の間隔に検体がホールディングされることで、検体採取部300が被検査者の体外に引き出されるとき、検体が検体採取部300に残存するようになる。
【0111】
このように互いに隣り合う採取ディスク320の間隔であるギャップ部分をを採取空間または採取間隔とも言える。
【0112】
そして、多数の採取ディスク320のうちの少なくとも一部の採取ディスク320において、互いに隣り合う採取ディスク320の直径または長半径が互いに異なることもできる。もちろん、多数の採取ディスク320が共に同じサイズの直径または長半径を有することも充分に可能である。
【0113】
したがって、検体採取部300において採取ディスク320またはハブ310に接触する検体は採取ディスク320によってホールディングされた状態または検体が付いた状態を維持することができる。
【0114】
図6及び
図7で参照できるように、採取ディスク320の外周縁には採取溝に相当する凹部323及び凸部321が交互に多数形成されていることが好ましい。言い換えれば、採取ディスク320の外側縁には多数の採取溝323が形成されることも好ましいと言える。ここで、凹部及び凸部321、323の形態または採取溝323の形態は多様な形態が可能であり、特定の形態に限定されるものではない。
【0115】
このように採取ディスク320に多数の採取溝323または凹部及び凸部321、323が形成されていれば、スクリューブレード320の外周縁部分の表面積が増大するので、検体の採取量を増大させるのに役立つ。
【0116】
採取ディスク320の凹部及び凸部321、323において、凹んでいるように形成された凹部323である採取溝323に検体がホールディングできる。ここで、検体の粘性と柔軟なスクリューブレード320の弾力性、及び検体と採取ディスク320が接触する表面積の増加によって検体がホールディングされると言える。
【0117】
図7では外周縁部分に角がある凹凸の形態を例示的に示したが、このような形態に限定されるものではない。例えば、採取ディスク320の外周縁部分、すなわち、外側縁部分が曲線形態の凹部及び凸部が交互に現れる正弦波(sine wave)の形態に形成されることも充分に可能であり、これも好ましい。
【0118】
参考までに、図面符号AXは支持部200またはハブ310の長手方向中心軸を指示するものである。
【0119】
採取ディスク320の厚さにおいて、ハブ310の外周面に連結された採取ディスク320の一端から採取ディスク320の外周縁である他端までの厚さが一様であることも好ましく、
図6で参照できるように、一部分で厚さが減少する形態を有することも好ましい。
【0120】
図8は本発明の実施例による検体採取スティックにおいて、検体採取部のハブ及び採取ディスクの一部分の側断面を概略的に示す概念図である。すなわち、採取ディスク320の外周縁上の一地点及びハブ310の長手方向中心軸を含む面を側断面として示した概念図である。
【0121】
図8で、採取ディスク320は、一側がハブ310に連結されている。ここで、採取ディスク320の外周縁、すなわち、外側縁は採取ディスク320の他端になる。採取ディスク320は、縦方向長L0の区間の少なくとも一部区間LD2で他側に行くほど厚さT0、TEが減少する形態に形成されることも可能である。
【0122】
ここで、図面符号T0は採取ディスク320において縦方向長L0の区間の少なくとも一部区間LD2で他側に行くほど厚さが減少し始める地点での厚さT0を示すものであり、図面符号TEは採取ディスク320の他端での厚さTEを示すものである。
【0123】
よって、縦方向長L0の区間の少なくとも一部区間LD2で厚さがT0からTEに減少する形態に形成されることも好ましい。言い換えれば、厚さがテーパー状に形成されることも好ましい。
【0124】
このように、スクリューブレード320は縦方向長L0の区間の少なくとも一部区間LDで他側に行くほど横方向幅WDが減少するかまたは厚さT0、TEが減少する形態に形成されることが好ましい。
【0125】
スクリューブレード320の厚さは0.1mm~1mmの範囲に属することが好ましく、0.2mm~0.8mmの範囲に属することがより好ましい。
【0126】
そして、このような採取ディスク320は柔軟性及び弾力性を有する高分子材質またはエラストマーから形成できる。
【0127】
このように、採取ディスク320が外周縁、すなわち、他端に行くほど厚さが減少する形態に形成されると、採取ディスク320の外周縁部分が柔軟に撓ってから元の形態に戻りながら接触した検体をホールディングすることができるので好ましい。
【0128】
このように、ハブ310の長手方向に配列された多数の採取ディスク320は接触するかまたは付く検体が漏れることを抑制しながら採取ディスク320の間にホールディングされた状態を維持することができるので、検体の採取量が従来よりもっと増大することができる。さらに、採取ディスク320の外側に採取溝323である凹部323及び凸部321が交互に形成されることも、これに接触するかまたは付く検体が漏れることを抑制しながら採取溝323内に検体がホールディングされた状態を維持させることができるので、検体の採取量が増大する。
【0129】
採取ディスク320のサイズは、鼻腔、口腔、肛門または子宮頸部のような被検査者の体内に挿入される部位によって設定されたサイズに成形製造されることが好ましい。そして、採取ディスク320及びハブ310を含む検体採取部300は柔軟性及び弾力性を有する高分子材質またはエラストマーから形成できる。
【0130】
以上で説明したように、本発明の実施例による検体採取スティックは、検体採取部300に含まれたスクリューブレードまたは採取ディスクによって採取される検体の量が従来の検体採取用スワブより相対的に多くなる。
【0131】
したがって、被検査者から採取される検体の採取量を増大させることができ、採取された検体が検体採取スティックから試薬または固定溶液に溶解または分散する量を増大させることができる。
【0132】
このように、本発明による検体採取スティックは、既存の検体採取用スワブの製造過程で要求されるフロッキング(flocking)工程が不要であるので、検体採取スティックの製造コストを節減することができ、検体採取スティックに繊維層がないので、既存の検体採取用スワブのように繊維層部分が取れて被検査者の体内に残ることになる問題が発生するおそれがないという利点がある。
【0133】
また、本発明による検体採取スティックは、従来のスワブに比べて被検査者から採取される検体の採取量を増大させることができ、採取された検体が検体採取スティックから試薬または溶液に溶解または分散する量を増大させることができるという利点があり、検体の採取量が増大することによって検査の正確度を向上させることができる利点がある。
【0134】
さらに、本発明による検体採取スティックは、検体採取にかかる時間を減らすことができ、検体採取の際、被検査者の不便さを軽減することができる。そして、被検査者の口腔または鼻腔に挿入される検体採取部が柔軟性及び弾力性を有する高分子材質またはエラストマー素材から形成されるので、使用者の不便さを減少させることができる利点もある。
【0135】
以上で説明したように、本発明についての具体的な説明は添付図面を参照する実施例に基づいて開示したが、上述した実施例は本発明の好適な実施例を例として説明しただけであるので、本発明が前記実施例にのみ限定されるものと理解してはいけなく、本発明の権利範囲は後述する特許請求の範囲及びその等価概念によって理解されなければならない。
【符号の説明】
【0136】
100 取っ手部
200 支持部
300 検体採取部
310 ハブ
320 採取ブレード、スクリューブレード
【国際調査報告】