(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-18
(54)【発明の名称】フィールドデバイスハウジングアセンブリ
(51)【国際特許分類】
G01D 11/26 20060101AFI20231011BHJP
G01D 11/24 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
G01D11/26 D
G01D11/24 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519927
(86)(22)【出願日】2021-05-19
(85)【翻訳文提出日】2023-04-20
(86)【国際出願番号】 US2021033067
(87)【国際公開番号】W WO2022072001
(87)【国際公開日】2022-04-07
(32)【優先日】2020-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515231553
【氏名又は名称】ローズマウント インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホルム、ジェイコブ ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ジャフレイ、ベンジャミン ハマーリンド
(72)【発明者】
【氏名】エドワーズ、グレン ロドニー
(72)【発明者】
【氏名】リンジー、ライアン トーマス
(72)【発明者】
【氏名】サンデット、ポール カーティス
(72)【発明者】
【氏名】メシュケ、ティモシー リチャード
(57)【要約】
本開示の実施形態は、フィールドデバイスハウジングアセンブリ(124)およびハウジングアセンブリ(124)を含むフィールドデバイス(102)を対象とする。フィールドデバイスハウジングアセンブリ(124)の一実施形態は、主ハウジング(126)と、主ハウジング(126)に接続された近位端(190)を有するカバー(128)と、透明パネルと、保持リング(208)とを含む。カバー(128)の内壁は、中心軸(204)と同心であるねじ部(192)と、内壁から中心軸(204)に向かって半径方向内向きに延びるフランジ(206)とを含む。透明パネル(150)は、内壁およびフランジ(206)によって画定されるソケット内に受容されている。保持リング(208)は、内壁のねじ部(192)に固定される。透明パネル(150)は、保持リング(208)とフランジ(206)との間にクランプされている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主ハウジングと、
前記主ハウジングに接続された近位端と、中心軸と同心であるねじ部を有する内壁と、前記内壁から前記中心軸に向かって半径方向内向きに延びるフランジと、を有するカバーと、
前記内壁および前記フランジによって画定されるソケット内に受容される透明パネルと、
前記内壁の前記ねじ部に固定された保持リングと、
を含み、
前記透明パネルが前記保持リングと前記フランジとの間にクランプされている、
フィールドデバイスハウジングアセンブリ。
【請求項2】
前記フィールドデバイスハウジングアセンブリは、前記透明パネルと前記カバーとの間に封止材ジョイントを含まない、請求項1に記載のフィールドデバイスハウジングアセンブリ。
【請求項3】
前記透明パネルと、前記カバーの前記内壁と、前記保持リングとの間に、マルチステップジョイントおよび栓プラスフランジジョイントが形成されている、
請求項2に記載のフィールドデバイスハウジングアセンブリ。
【請求項4】
前記保持リングは、前記内壁の前記ねじ部とねじ係合するねじ部分を含む、請求項1に記載のフィールドデバイスハウジングアセンブリ。
【請求項5】
前記保持リングは前記透明パネルの第一の面にわたって前記中心軸に対して前記ねじ部分から半径方向に延びるフランジ部を含み、
前記透明パネルは前記保持リングの前記のフランジ部と前記カバーの前記フランジとの間にクランプされている、
請求項4に記載のフィールドデバイスハウジングアセンブリ。
【請求項6】
前記保持リングの前記ねじ部分が前記カバーと前記透明パネルとの間に延在し、
前記中心軸に直交する平面が、前記透明パネルおよび前記保持リングを通って延在する、
請求項5に記載のフィールドデバイスハウジングアセンブリ。
【請求項7】
前記透明パネルの内側は、前記カバーの前記フランジに対してクランプされている、
請求項5に記載のフィールドデバイスハウジングアセンブリ。
【請求項8】
前記透明パネルの内側は前記カバーの内部に露出され、前記保持リングのフランジ部に対してクランプされ、
前記透明パネルの外側は前記カバーの前記フランジに対してクランプされている、
請求項4に記載のフィールドデバイスハウジングアセンブリ。
【請求項9】
前記透明パネルの内側は前記カバーの内部に露出され、前記カバーの前記フランジに対してクランプされ、
前記透明パネルの外側は前記保持リングのフランジ部に対してクランプされている、
請求項4に記載のフィールドデバイスハウジングアセンブリ。
【請求項10】
前記保持リングは、スタンピングされた保持リングである、
請求項1に記載のフィールドデバイスハウジングアセンブリ。
【請求項11】
前記透明パネルが外側の反対側にある内側と、前記内側と外側との間に延在する側壁とを含み、前記側壁が、異なる直径を有する第1の円筒形部および第2の円筒形部を含む環状ステップを含む、
請求項1に記載のフィールドデバイスハウジングアセンブリ。
【請求項12】
前記カバーの前記内壁は第1の壁部と、第2の壁部と、前記第1の壁部から前記第2の壁部まで前記中心軸に対して半径方向に延びるフランジ部とを含み、
前記透明パネルの前記第1の円筒形部は前記第1の壁部および前記フランジ部によって形成される前記カバーの第1の内部空洞部内に受容され、
前記透明パネルの前記第2の円筒形部は前記第2の壁部および前記フランジによって形成される前記カバーの第2の内部空洞部内に受容される、
請求項11に記載のフィールドデバイスハウジングアセンブリ。
【請求項13】
主ハウジングと、
前記主ハウジングに接続された近位端と、中心軸と同心であるねじ部を有する内壁と、前記内壁から前記中心軸に向かって半径方向内向きに延びるフランジと、を有するカバーと、
前記内壁および前記フランジによって画定されるソケット内に受容される透明パネルと、
前記内壁の前記ねじ部に固定された保持リングであって、前記保持リングと前記フランジとの間に前記透明パネルがクランプされている保持リングと、
を含むハウジングアセンブリと、
前記ハウジングアセンブリの内部空洞に含まれるディスプレイを含むデバイス回路と、
を含み、
前記ディスプレイは前記透明パネルを通して視認可能である、
フィールドデバイス。
【請求項14】
前記ハウジングアセンブリは前記透明パネルと前記カバーとの間に封止材ジョイントを含まない、
請求項13に記載のフィールドデバイス。
【請求項15】
前記透明パネルと、前記カバーの前記内壁と、前記保持リングとの間に、マルチステップジョイントおよび差込みプラスフランジジョイントが形成されている、
請求項14に記載のフィールドデバイス。
【請求項16】
前記保持リングは、前記内壁の前記ねじ部とねじ係合するねじ部分を含む、
請求項13に記載のフィールドデバイス。
【請求項17】
前記保持リングは前記透明パネルの第一の面にわたって前記中心軸に対して前記ねじ部分から半径方向に延びるフランジ部を含み、
前記透明パネルは前記保持リングの前記フランジ部と前記カバーの前記フランジとの間にクランプされている、
請求項16に記載のフィールドデバイス。
【請求項18】
前記保持リングの前記ねじ部分は前記カバーと前記透明パネルとの間に延在し、
前記中心軸に直交する平面は、前記透明パネルおよび前記保持リングを通って延在する、
請求項17に記載のフィールドデバイス。
【請求項19】
前記透明パネルの内側は、前記カバーの前記フランジに対してクランプされている、請求項17に記載のフィールドデバイス。
【請求項20】
前記透明パネルの内側は前記カバーの内部に露出され、前記保持リングのフランジ部に対してクランプされ、
前記透明パネルの外側は前記カバーの前記フランジに対してクランプされている、
請求項16に記載のフィールドデバイス。
【請求項21】
前記透明パネルの内側は前記カバーの内部に露出され、前記カバーの前記フランジに対してクランプされ、
前記透明パネルの外側は前記保持リングのフランジ部に対してクランプされている、
請求項16に記載のフィールドデバイス。
【請求項22】
前記保持リングは、スタンピングされた保持リングである、
請求項13に記載のフィールドデバイス。
【請求項23】
前記透明パネルは外側と反対側の内側と、前記内側と外側との間に延在する側壁とを含み、
前記側壁は、異なる直径を有する第1の円筒形部および第2の円筒形部を含む環状ステップを含む、
請求項13に記載のフィールドデバイス。
【請求項24】
前記カバーの前記内壁は、第1の壁部と、第2の壁部と、前記第1の壁部から前記第2の壁部まで前記中心軸に対して半径方向に延びるフランジ部と、を含み、
前記透明パネルの前記第1の円筒形部は、前記第1の壁部および前記フランジ部によって形成される前記カバーの第1の内部空洞部内に受容され、
前記透明パネルの前記第2の円筒形部は、前記第2の壁部および前記フランジによって形成される前記カバーの第2の内部空洞部内に受容されている、
請求項23に記載のフィールドデバイス。
【請求項25】
前記フィールドデバイスが、前記フィールドデバイスのハウジングアセンブリに取り付けられたモジュールを含み、
前記モジュールは、感知されたプロセスパラメータに対応するセンサ出力を有するプロセスセンサを含み、
前記デバイス回路は、前記センサ出力に基づいて、パラメータ値を外部位置に通信するように構成され、
前記プロセスセンサは、圧力センサ、温度センサ、レベルセンサ、流量センサ、およびpHセンサを含む群から選択される、
請求項13に記載のフィールドデバイス。
【請求項26】
前記デバイス回路は、アクチュエータ、ソレノイド、およびバルブを含む群から選択されるプロセス制御デバイスを制御するように構成されている、
請求項13に記載のフィールドデバイス。
【請求項27】
中心軸と同心であり、遠位端にねじ部を含む円筒形側壁を有する主ハウジングと、
前記中心軸と同心である環状ソケットを含むカバーであって、
前記円筒形側壁の遠位端が前記環状ソケット内に受容され、
前記環状ソケットが前記円筒形側壁のねじ部とねじ係合するねじ部分を有する側壁を含む、
カバーと、
前記円筒形側壁と前記環状ソケットとの間にシーリングを形成するシール部材と、
を含む、ハウジングアセンブリと、
前記ハウジングアセンブリの内部空洞内に含まれ、受信されたプロセスセンサの出力に基づいて、外部位置にプロセスパラメータ値を通信し、および/またはプロセス制御デバイスを制御するように構成されているデバイス回路と、
を含む、フィールドデバイス。
【請求項28】
前記シール部材は封止材ジョイントを含まない、
請求項27に記載のフィールドデバイス。
【請求項29】
前記シール部材は、Oリングを含む、請求項28に記載のフィールドデバイス。
【請求項30】
前記ハウジングアセンブリに取り付けられ、感知されたプロセスパラメータに基づいて、前記プロセスセンサの出力を生成するように構成されたセンサを含むモジュールをさらに含み、
前記プロセスセンサは、圧力センサ、温度センサ、レベルセンサ、流量センサ、およびpHセンサを含む群から選択される、
請求項27に記載のフィールドデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、産業プロセスフィールドデバイスハウジングアセンブリに関し、より具体的には、防炎防爆要件を満たすためのマルチステップジョイントを有するフィールドデバイスハウジングアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
工業プロセストランスミッタなどの工業プロセスフィールドデバイスは工業プロセスと相互作用するプロセスセンサ(例えば、圧力センサ、温度センサなど)および/または1つ以上の制御デバイス(例えば、アクチュエータ、バルブなど)を使用して工業プロセス変数を監視するために、工業プロセス制御および監視システムにおいて使用される。
【0003】
多くの工業プロセス施設は、腐食性環境に位置しているか、または火災、爆発、もしくは振動の危険を被る可能性がある。その結果、産業用フィールドデバイスは一般に、防爆性であり、そうでなければ動作環境条件に耐えることができるように構築されなければならない。たとえば、フィールドデバイスは一般に、国際電気標準会議(IEC)(たとえば、ATEXおよびIECx難燃/防爆証明書を必要とする)、カナダ規格協会(CSA)、およびFMグローバルによって課されるものなど、適用可能な難燃および防爆規格を満たすように構成される、送信機の回路を含むハウジングアセンブリを含む。
【0004】
いくつかのフィールドデバイスは、技術者がハウジングアセンブリの内部にアクセスする必要なくフィールドデバイスを構成することを可能にするユーザインターフェースを装備する。ユーザインターフェースは、ハウジングアセンブリのカバー内に形成されたプラスチックまたはガラスで形成された窓を通して見ることができるディスプレイと、メニュー項目にアクセスし設定を入力するために使用することができるボタンとを含むことができる。
【0005】
カバーに形成された窓は、ハウジングアセンブリのための防炎性及び防爆性の要件を満たすための課題を提示する。従来の技術は、封止材で満たされた窓の周囲の封止材ジョイントを利用する。このような封止材ジョイントは、最小ジョイント長さ、著しい製造スクラップ、ハウジングアセンブリの複雑さの追加、封止材制御のオーバーヘッドの追加、適格性および試験、調達に関連する制約、ならびに封止材の温度制限を含む多くの理由で問題がある。加えて、封止材ジョイントは再加工を可能にしないので、窓とカバーとの間の位置合わせ不良は、部品を廃棄することを必要とし得る。さらに、封止材材料に空間が発生する可能性があり、この空間は検出されず、製品の故障を引き起こす可能性がある。
【0006】
封止材ジョイントの代替は一般に、適用可能な承認基準における最小ギャップ間隔要件を満たすために、極めて厳しい耐性を必要とする。このような厳格な許容は、部品コストの高さをもたらす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施形態は、フィールドデバイスハウジングアセンブリ、およびハウジングアセンブリを含むフィールドデバイスを対象とする。フィールドデバイスハウジングアセンブリの一実施形態は、主ハウジングと、主ハウジングに接続された近位端を有するカバーと、透明パネルと、保持リングとを含む。カバーの内壁は、中心軸と同心であるねじ部と、内壁から中心軸に向かって半径方向内向きに延びるフランジとを含む。透明パネルは、内壁およびフランジによって画定されるソケット内に受容される。保持リングは、内壁のねじ部に固定される。透明パネルは、保持リングとフランジとの間にクランプされている。
【0008】
フィールドデバイスの一実施形態は、ハウジングアセンブリと、ハウジングアセンブリの内部空洞内に収容されたデバイス回路とを含む。ハウジングアセンブリは、主ハウジングと、主ハウジングに接続された近位端を有するカバーと、透明パネルと、保持リングとを含む。カバーの内壁は、中心軸と同心であるねじ部と、内壁から中心軸に向かって半径方向内向きに延びるフランジとを含む。透明パネルは、内壁およびフランジによって画定されるソケット内に受容されている。保持リングは、内壁のねじ部に固定されている。透明パネルは、保持リングとフランジとの間にクランプされている。デバイス回路は、透明パネルを通して見ることができるディスプレイを含む。
【0009】
フィールドデバイスの別の実施形態は、ハウジングアセンブリと、ハウジングアセンブリの内部空洞内に収容されたデバイス回路とを含む。ハウジングアセンブリは、主ハウジングと、カバーと、シール部材とを含む。主ハウジングは中心軸と同心であり、遠位端にねじ部を有する円筒形側壁を含む。カバーは、中心軸と同心である環状ソケットを含む。円筒形側壁の遠位端は、環状ソケット内に受容される。環状ソケットは、円筒形側壁のねじ部とねじ係合するねじ部を有する側壁を含む。シール部材は、円筒形側壁と環状ソケットとの間にシーリングを形成する。デバイス回路は受信されたプロセスセンサ出力に基づいて、プロセスパラメータ値を外部位置に通信し、および/またはプロセス制御デバイスを制御するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施形態による、例示的な産業プロセス測定システムの簡略図である。
【
図2】本開示の実施形態によるフィールドデバイス102の一例の簡略図である。
【
図3】本開示の実施形態による、フィールドデバイスハウジングアセンブリの例の簡略化された正面図である。
【
図4】従来技術による、フィールドデバイスハウジングアセンブリの一部の簡略化された側面断面図である。
【
図5】本開示の実施形態による、ハウジングアセンブリの例の一部の簡略化された側面断面図である。
【
図6】本開示の実施形態による、ハウジングアセンブリの例の一部の簡略化された側面断面図である。
【
図7】本開示の実施形態による、ハウジングアセンブリの例の一部の簡略化された側面断面図である。
【
図8】本開示の実施形態による、ハウジングアセンブリの例の一部の簡略化された側面断面図である。
【
図9】本開示の実施形態による、ハウジングアセンブリの例の一部の簡略化された側面断面図である。
【
図10】本開示の実施形態による、ハウジングアセンブリの例の一部の簡略化された側面断面図である。
【
図11】本開示の実施形態による、ハウジングアセンブリの例の一部の簡略化された側面断面図である。
【
図12】本開示の実施形態による、ハウジングアセンブリの例の一部の簡略化された側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
上記概要は、以下の詳細な説明においてさらに説明される簡潔な形態で概念の選択を紹介するために提供される。この発明の概要は、特許請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を決定する際の補助として使用されることを意図するものでもない。特許請求される主題は、背景技術において言及される任意のまたはすべての欠点を解決する実施形態に限定されない。
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。同一または類似の参照符号を使用して識別される要素は、同一または類似の要素を指す。本開示の様々な実施形態は多くの異なる形態で実施することができ、本明細書に記載される特定の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は本開示が網羅的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。
【0013】
図1は、本開示の実施形態による、例示的な産業プロセス測定および/または制御システム100の簡略図である。システム100は材料をより価値のない状態から、石油、化学物質、紙、食品などのより価値のある有用な製品に変換するために、材料の処理に使用され得る。例えば、システム100は、原油をガソリン、燃料油、及び他の石油化学製品に加工することができる工業プロセスを実行する石油精製所で使用することができる。
【0014】
システム100はプロセス媒体104などのプロセスを測定および/または制御するために使用される、プロセス送信機(たとえば、圧力送信機)などのフィールドデバイス102を含む。いくつかの実施形態では、プロセス媒体104がパイプ(図示)、タンク、または別のプロセス容器などのプロセス容器106を通して収容または輸送される流体(すなわち、液体または気体)であってもよい。フィールドデバイス102は例えば、アダプタ108、マニホールド110およびプロセスインターフェース112を介して容器106に結合され得る。
【0015】
フィールドデバイス102は
図1に示されるように、制御室116などのフィールドデバイス102から遠隔に配置され得るコンピュータ化された制御ユニット114と通信し得る。制御ユニット114は、2線式制御ループ118などの適切な物理通信リンク、またはワイヤレス通信リンクを介して、フィールドデバイス102に通信可能に結合され得る。制御ユニット114とフィールドデバイス102との間の通信は、従来のアナログおよび/またはデジタル通信プロトコルに従って、制御ループ118を介して実行され得る。いくつかの実施形態では制御ループ118が4~20ミリアンペア制御ループを含み、プロセス変数または他の値は制御ループ118を通って流れるループ電流Iのレベルによって表され得る。例示的なデジタル通信プロトコルは、HART(登録商標)通信規格などに従って、2線式制御ループ118のアナログ電流レベルへのデジタル信号の変調を含む。FieldBusおよびProfibus通信プロトコルを含む他の純粋なデジタル技術も使用され得る。
【0016】
フィールドデバイス102はまた、従来のワイヤレス通信プロトコルを使用して制御ユニット114とワイヤレスに通信するように構成され得る。たとえば、フィールドデバイス102は、WirelessHART(登録商標)(IEC 62591)もしくはISA 100.11a(IEC 62734)などのワイヤレスメッシュネットワークプロトコル、またはWiFi、LoRa、Sigfox、BLE、もしくは任意の他の適切なプロトコルなどの別のワイヤレス通信プロトコルを実装するように構成され得る。
【0017】
電力は、任意の適切な電源からフィールドデバイス102に供給することができる。例えば、フィールドデバイス102は、制御ループ118を通って流れる電流Iによって完全に電力供給されてもよい。1つまたは複数の電源もまた、内部バッテリまたは外部バッテリなど、フィールドデバイス102に電力を供給するために利用され得る。発電機(例えば、ソーラーパネル、風力発電機など)もまた、フィールドデバイス102に電力を供給するために、またはフィールドデバイス102によって使用される電源を充電するために使用され得る。
【0018】
図2は、本開示の実施形態によるフィールドデバイス102の一例の簡略図である。いくつかの実施形態では、フィールドデバイス102がハウジングアセンブリ124の内部空洞122内に含まれるデバイス回路120を含む。ハウジングアセンブリ124は、主ハウジング126と、内部空洞122を封止するように動作する1つ以上のカバー128とを含む。いくつかの実施形態では、ハウジングアセンブリ124が例えば、IEC(例えば、IEC 60079-1:2014§5.2.9)、CSA(例えば、CSA C22.2 No.30 R2016)、およびFM Global(例えば、FM3615:2018)によって課されるものなど、封止材を使用することなく、フィールドデバイスのための適用可能な防炎および防爆規格を満たすように設計される。
【0019】
デバイス回路120の実施形態は測定または制御回路132と通信するように構成されたコントローラ130を含み、これは、ハウジングアセンブリ124が接続される別個のモジュール134内に含まれ得る。コントローラ130はハウジングアセンブリ124の防炎性および耐爆性を維持しながら、従来の技術(例えば、フィードスルーワイヤなど)を使用して回路132と通信することができる。
【0020】
コントローラ130は命令の実行に応答して本明細書で説明される1つまたは複数の機能を実行するようにフィールドデバイス102の構成要素を制御する1つまたは複数のプロセッサ(すなわち、マイクロプロセッサ、中央処理デバイスなど)を表し得、命令は、特許対象として適格なコンピュータ可読媒体またはデバイス102のメモリにローカルに記憶され得る。いくつかの実施形態では、コントローラ130のプロセッサが1つまたは複数のコンピュータベースのシステムの構成要素である。いくつかの実施形態では、コントローラ130が1つまたは複数の制御回路、マイクロプロセッサベースのエンジン制御システム、たとえばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの1つまたは複数のプログラマブルハードウェア構成要素を含む。コントローラ130はまた、他の従来のフィールドデバイス回路を表してもよい。
【0021】
測定または制御回路132は、プロセスセンサおよび/または制御デバイスの形態のアクティブコンポーネント136と相互作用する回路を表す。アクティブコンポーネント136のプロセスセンサ形態は、アクティブコンポーネント136によって表される1つまたは複数のセンサを使用して、プロセス104の温度、レベル、圧力、流量、または別のパラメータなどのプロセス104のパラメータを感知または測定するために使用され得る。例示的なプロセスセンサ136は、圧力センサ、温度センサ、レベルセンサ、流量センサ、pHセンサ、および/またはプロセスパラメータを感知または測定するために使用される他のセンサを含む。例えば、
図1に示されるフィールドデバイス102は、1つ以上の圧力センサを有する圧力送信機である。測定または制御回路132はプロセスセンサ136からの出力(たとえば、プロセスパラメータ値)を変換し、変換された出力をコントローラ130に通信することができる。
【0022】
アクティブコンポーネント136の制御デバイス形態は一般に、プロセス104の態様と対話するように構成されたデバイスを表す。例示的な制御デバイス136は、アクチュエータ、ソレノイド、バルブ、およびプロセス材料104を伴うプロセスを制御するためにフィールドデバイスにおいて使用される他の従来のプロセス制御デバイスを含む。測定または制御回路132は、コントローラ130からの信号に基づいて制御デバイス136を制御することができる。
【0023】
デバイス回路120はまた、概して、上述のもののうちの1つなどの適切な通信プロトコルを使用して、制御ユニット114(
図1)などの外部デバイスと通信するように構成された通信回路140を含み得る。例えば、通信回路140はプロセスパラメータ値などの信号をコントローラ130から受信し、その値を制御ユニット114に通信することができる。同様に、通信回路140は、制御デバイス136を制御するためにコントローラ130によって使用される制御信号を受信することができる。いくつかの実施形態では、通信回路140がフィールドデバイスと制御ユニットとの間の通信を容易にするために、2線プロセス制御ループ118(
図1)に接続され得るターミナルブロック142を利用する。
【0024】
いくつかの実施形態では、デバイス回路120がディスプレイ146を備えるユーザインターフェース144を提供するための回路を含む。ディスプレイ146は、任意のバックライト機能を有する1つまたは複数の液晶ディスプレイ(LCD)を含んでもよく、または視覚出力を生成することができる任意の他のタイプのデジタルまたはアナログディスプレイとして含んでもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ146が本開示の実施形態による、フィールドデバイスハウジングアセンブリ124の一例の簡略化された正面図で
図3に示されるように、ハウジングアセンブリ124のカバー128内の透明パネル(例えば、ガラスまたはプラスチック)によって形成される窓148を通して見ることができる。
【0025】
ユーザインターフェース144はまた、オペレータによるユーザインターフェース144へのタッチ作動入力を可能にするための1つまたは複数の入力デバイス152を含み得る。一実施形態では、入力デバイス152が1つまたは複数のボタン154(たとえば、容量性ボタン)を含むことができ、その例を
図3に示す。ボタン154は、特定の用途に望まれるように構成することができる。いくつかの実施形態では、入力デバイス152およびディスプレイ146が
図3に示されるように、互いに隣接して配置される。例えば、ボタン154は、窓148の隣のカバー128上に形成されてもよい。
【0026】
上述のように、工業プロセスフィールドデバイスのための防炎防爆基準を満たすための従来の技術は、透明パネルの円周の周りに封止材ジョイントを利用してきた。そのような技術の一例が
図4に示されており、これは、従来技術によるフィールドデバイスハウジングアセンブリ160の一部の簡略化された側面断面図である。ハウジングアセンブリ160は主ハウジング162およびカバー164を含み、これは、主ハウジング162の内部空洞166をシーリングして、特定の防炎防爆基準を満たしながらフィールドデバイスの回路を保護するように動作する。
【0027】
カバー164は、主ハウジング162のねじ部166と、中心軸170と同心であるカバー164のねじ部168との間のねじ係合によって形成される適切なねじ付アタッチメントを介して主ハウジング162に接続することができる。カバー164は、カバーの端部の開口部を通してハウジング160内のディスプレイを見るための窓174を形成する透明パネル172を含む。金属スナップリング176は肩部178の下に配置され、パネル172は金属スナップリング176とパネル172との間で圧縮される金属波形バネ182によってフランジ180に押し付けられる。Oリング184はパネル172とフランジ180との間の接合部を封止するために、フランジの環状溝内に配置されてもよい。
【0028】
防炎防爆規格を満たすために、透明パネル172とカバー164との間に封止材ジョイント186が形成される。封止材ジョイント186は一般に、ウレタン封止材(例えば、部品AおよびB)を使用して形成される。そのような封止材ジョイント186は、最小ジョイント長さ、著しい製造スクラップ、ハウジングアセンブリの複雑さの追加、封止材制御のオーバーヘッドの追加、適格性確認および試験、調達に関連する制約、ならびに封止材の温度制限を含む多くの理由で問題がある。さらに、封止材ジョイント186の代替物は一般に、適用可能な承認基準における最小ギャップ間隔要件を満たすために、極めて厳しい耐性を必要とする。そのような厳しい許容は、高い部品コストにつながる。加えて、封止材ジョイントは再加工を可能にしないので、窓とカバーとの間の不整合または他の問題は部品を廃棄することを必要とし得る。さらに、封止材材料に空間が発生する可能性があり、この空間は検出されず、製品の故障を引き起こす可能性がある。
【0029】
本開示の実施形態は概して、封止材の使用に伴う問題を回避しながら、シーリングする封止材の使用に代えて、
図4に示される従来技術のハウジングアセンブリ160の封止材ジョイント186など、防炎性および防爆基準を満たすフィールドデバイスハウジングアセンブリ124を対象とする。追加の実施形態は、フィールドデバイスハウジングアセンブリ124(
図2)を含むフィールドデバイス102を対象とする。
【0030】
図5~
図12は、本開示の実施形態による、ハウジングアセンブリ124の例の一部の簡略化された側面断面図である。ユーザインターフェース144(
図2および
図3)の構成要素および他のフィールドデバイス特徴は、本開示の実施形態を不必要に詳細に不明瞭にすることを避けるために示されていない。ハウジングアセンブリ124の各々は例えば、IEC(例えば、IEC 60079-1:2014§5.2.9)、CSA(例えば、CSA C 22.2 No.30 R2016)、およびFM Global(例えば、FM3615:2018)によって課されるものなどの封止材を使用することなく、フィールドデバイス102のための適用可能な防炎および防爆規格を満たすように構成される。したがって、いくつかの実施形態では、ハウジングアセンブリ124およびハウジングアセンブリ124を利用するフィールドデバイス102が封止材または封止材ジョイントを含まない。代わりに、ハウジングアセンブリ124は、透明パネル150とカバー128との接合部にマルチステップジョイント及び栓プラスフランジジョイントを形成することによって、このような防炎性及び防爆性の要件を満たす。マルチステップジョイント分類はIEC規格によるATEXおよびIECEx防炎/防爆承認に適用され、栓プラスフランジジョイントはFMグローバルおよびCSA規格に適用される。いくつかの実施形態では、栓プラスフランジジョイントが非コンプライアントギャップを有し、これにより、厳しい公差の必要性がなくなる。いくつかの実施形態では、マルチステップジョイント/栓プラスフランジジョイントが最低2回、90度(+/-5度)以上回転する火炎伝搬路をもたらす。
【0031】
図5に示すハウジングアセンブリ124の例は、カバー128の近位端190と主ハウジング126との間の接続部の例を示す。いくつかの実施形態では、カバー128が主ハウジングの対応するねじ部194とねじ係合して配置され得るねじ部192を含む。図示の例はカバーの近位端190が主ハウジング126の内部122内に受容されていることを示しているが、この構成は逆にすることができることが理解される。本明細書に記載されるハウジングアセンブリ124の他の例は、
図5に示されるものと同様の方法で、または別の適切な技術によって、主ハウジング126に接続されてもよい。Oリング(図示)または別の適切なシール部材などの適切なシール部材196を使用して、カバー128と主ハウジング126との間にシーリングを形成することができる。
【0032】
図5~
図11に示すように、例示的なハウジングアセンブリ124のカバー128は、中心軸204と同心のねじ部202を有する内壁200と、内壁200から中心軸204に向かって半径方向内向きに延びるフランジ206とを含むことができる。ねじ部202は、ねじ部192の代わりに使用して、カバー128を主ハウジング126(図示せず)に接続することができる。透明パネル150は、内壁200およびフランジ206によって画定されるカバー128のソケット207内に受容されてもよい。保持リング208は透明パネル150が保持リング208とフランジ206との間にクランプされるように、内壁200のねじ部202に固定される。栓プラスフランジジョイントおよびマルチステップジョイントは、パネル150、内壁200およびフランジ206の間に形成される。
【0033】
いくつかの実施形態では、Oリング(図示)または別の適切な封止部材などの封止部材210を使用して、パネル150の外側212とフランジ206(
図5~8、10および11)との間、またはパネル150の内部214とフランジ206(
図9)との間など、フランジ206と透明パネル150との間の接合部にシーリングを形成することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、保持リング208が中心軸204と同心であり、内壁200のねじ部202にねじ留めされ得るねじ部216を含む。この例では、保持リング208が機械加工部品であってもよい。保持リング208のねじ部216と内壁200のねじ部202との間のねじ係合は保持リング208をカバー128に固定し、
図5~
図9および
図11に示すように、フランジ206に対して透明パネル150をクランプする。
【0035】
図5~
図9および
図11にも示されるように、保持リング208は中心軸204に対してねじ部216から半径方向に延び、カバー128の内部122またはハウジングアセンブリ124(
図5~
図8および
図11)に露出されるパネル150の内側214、またはパネル150の外側217(
図9)のいずれかの上に延びるフランジ部218を含むことができる。いくつかの実施形態では、クランプ力が保持リング208のフランジ部218を通して透明パネル150に加えられ、カバー128のフランジ206によって釣り合わされる。
【0036】
保持リング208のねじ部216は
図6~
図8および
図11に示されるように、透明パネル150の上方の中心軸204に沿って配置されてもよい。この構成は、パネル150およびビューイングウィンドウ148の幅を最大化するために使用され得る。いくつかの実施形態では、保持リング208のねじ部216がカバー128の内壁200と透明パネル150との間に延在し、その結果、中心軸204に垂直な平面220は
図5に示されるように、透明パネル150および保持リング208を通って延在する。この構成は、カバー128の内部空洞122内の空間を節約するために使用され得る。
【0037】
一実施形態では、保持リング208が
図10に示すように、スタンピング(打ち抜き)加工された板金部品の形態をとることができる。ここで、保持リング208はカバー128の内部空洞122内に、パネル150に押し付けられてもよい。保持リング208の肩部222は内壁200のねじ部202と係合して、保持リング208をカバー128に固定し、透明パネル150をフランジ206に対してクランプする。スタンピング加工されたシートメタル保持リング208は、内壁200のねじ部202にねじ込まれることを可能にするらせんねじ山を含むこともできる。
【0038】
透明パネル150、カバー128、および保持リング208の間に形成されたマルチステップジョイントおよびフランジプラス栓ジョイントは、上述のものなどの防炎防爆基準を満たすように構成された火炎伝搬路を形成する。
図5~
図9および
図11に示す例では第1の火炎伝搬路が保持リング208のねじ部216とカバー128の内壁200のねじ部202との間に延在し、第2の火炎伝搬路は保持リング128とパネル150との間、およびパネル150とフランジ206との間に延在する。これらの火炎伝搬路によって遭遇される複数のステップまたは90度のターンは、防炎および防爆要件を満たすように動作する。
【0039】
図5~
図11のハウジングアセンブリは、フィールドデバイスの防炎/防爆要件を満たすためにマルチステップの火炎伝搬路を提供するための異なる技術を示す。例えば、
図5及び
図6において、保持リング208のねじ部216とカバー128の内壁200のねじ部202との間の火炎伝搬路の長さは、例えば、ねじ部216及びねじ部202のために最小で8つのねじ山を有することなどによって、防炎/防爆要件を満たすために必要に応じて延長されてもよい。
【0040】
図7に示される例示的なハウジングアセンブリ124では、カバー128の内壁200がねじ部216から中心軸204に対して半径方向に延びる肩部またはフランジ224を含む。これにより、保持リング208とカバー128との間にマルチステップの火炎伝搬路が形成される。この火炎伝搬路と、保持リング208とパネル150との間、およびパネル150とカバー128との間に延在するマルチステップ火炎伝搬路との組み合わせは、防炎および防爆要件を満たしながら、
図5に示される設計によって、保持リング208のねじ山部216およびカバー128の内壁202のねじ山部202のねじ山の数の低減を可能にする。
【0041】
図8の例示的なハウジングアセンブリ124では、パネルの内部214と外側217との間に延在する側壁232に環状ステップ230を有するようにパネル150を構成することによって、透明パネル150とカバー128との間にマルチステップ経路が形成される。環状ステップ230は、直径236を有する円筒形部234と、直径236よりも小さい直径240を有する円筒形部238とを含む。カバー128の内壁200は、第1の壁部242、第2の壁部244、および第1の壁部242から第2の壁部244まで中心軸204に対して半径方向に延在するフランジ部246を含むことによって、環状ステップ230の輪郭に従うように形成され得る。第1の壁部242とフランジ部246との間に形成された内部空洞部248は円筒形部234を受容し、第2の壁部244とフランジ206との間に形成された内部空洞部250は、円筒形部238を受容する。したがって、この設計はパネル150とカバー128との間に、4つのセグメントにわたって90度の3ターンを有する火炎伝搬路を含み、HLAC防炎/防爆承認試験などの防炎防爆要件を満たす所望のマルチステップ経路を提供する。
【0042】
図12は、本開示の実施形態による、フィールドデバイスハウジングアセンブリ260の一部分の簡略化された側面断面図である。この実施形態では、ハウジングアセンブリ260が主ハウジング126に関して上述した1つまたは複数の実施形態に従って形成された主ハウジング262と、フィールドデバイスの防炎および防爆要件を満たしながら主ハウジング262の内部空洞266をシーリングするように構成されたカバー264とを含む。
【0043】
主ハウジングは、中心軸270と同心の円筒形側壁268を含む。側壁268の遠位端272は、ねじ部274を含む。一実施形態では、カバー264が中心軸270と同心の環状ソケット276を含む。環状ソケット276はねじ部280をねじ部274とねじ係合させ、カバー264を主ハウジング262に固定するために、主ハウジング262の円筒形側壁268のねじ部274にねじ込まれるように構成されたねじ部280を有する側壁278を含む。Oリングなどのシール部材282を使用して、円筒形側壁268とカバー264との間にシーリングを形成することができる。
【0044】
フィールドデバイス102はハウジングアセンブリ124の代わりにハウジングアセンブリ260を使用することができ、その結果、デバイス回路120は、ハウジングアセンブリ260の内部空洞266内に収容される。デバイス回路120は上述のように、受信されたプロセスセンサ出力に基づいて、プロセスパラメータ値を外部ロケーションに通信し、および/またはプロセス制御デバイスを制御するように構成され得る。
【0045】
図5~
図11のハウジングアセンブリ124と同様に、ハウジングアセンブリ260の実施形態は防炎および防爆要件を満たすために、封止材ジョイントまたは封止材を利用しない。むしろ、環状ソケット276は、このような要件を満たすためのマルチステップの火炎伝搬路を形成する。例えば、ハウジングアセンブリ260の火炎伝搬路は内部空洞266から、環状ソケット276のねじ部280と側壁268のねじ部274との接合部に沿って、環状ソケット276のフランジ部284と側壁268の端部286との間に、および側壁268の外部288と環状ソケット276のセグメント290との間に延在する。そのような火炎伝搬路はねじ部274およびねじ部280によって必要とされるねじ山の数を低減し、これは、ねじ山摩耗問題の可能性を低減するのに役立つ。
【0046】
好ましい実施形態を参照して本開示の実施形態を説明してきたが、当業者は本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細に変更を加えることができることを認識するであろう。
【国際調査報告】