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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-18
(54)【発明の名称】フロアプラン視覚化システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04845 20220101AFI20231011BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
G06F3/04845
G06F3/01 510
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023520458
(86)(22)【出願日】2021-10-04
(85)【翻訳文提出日】2023-05-30
(86)【国際出願番号】 AU2021051157
(87)【国際公開番号】W WO2022067399
(87)【国際公開日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】2020903582
(32)【優先日】2020-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(31)【優先権主張番号】2021107119
(32)【優先日】2021-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523120708
【氏名又は名称】ライフサイズ プランズ アイピー プロプライエタリー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LIFESIZE PLANS IP PTY LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ガレブ、クリストファー
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA64
5E555BA38
5E555BB38
5E555BE17
5E555CA12
5E555CA21
5E555CA42
5E555CB07
5E555CB12
5E555CB66
5E555CC01
5E555CC17
5E555CC26
5E555DC09
5E555EA22
5E555FA00
(57)【要約】
一実施形態では、フロアプラン視覚化システムが提供される。このシステムは、視覚化スタジオと、前記視覚化スタジオのフロア表面を形成する、フロアに取り付けられた視覚表示ユニットのマトリックスと、ユーザインタフェースを備えるコントローラコンピュータと、視覚表示ユニットの前記マトリックスに動作可能に結合されている、前記視覚表示ユニットから表示される前記映像を制御するための映像出力とを備える。使用時に、コントローラコンピュータは、フロアプラン代表データを受け取り、前記フロアプラン表現データを複数の表示セグメントへとセグメント化し、前記複数の表示セグメントをそれぞれの視覚表示ユニットに出力するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロアプラン視覚化システムであって
視覚化スタジオと、
フロアに取り付けられた視覚表示ユニットからなる視覚表示ユニットのマトリックスであって、前記視覚化スタジオのフロア表面を形成する、視覚表示ユニットのマトリックスと、
コントローラコンピュータと、を備え、前記コントローラコンピュータは、
ユーザインタフェースと、
映像出力とを備え、前記映像出力は、前記映像出力から表示される映像を制御するために視覚表示ユニットの前記マトリックスに対し動作可能に結合されており、
使用時において、前記コントローラコンピュータは、
フロアプラン代表データを受信することと、
前記フロアプラン表現データを複数の表示セグメントへとセグメント化することと、
前記複数の表示セグメントをそれぞれの視覚表示ユニットに出力することと、を行うように構成されており、
前記コントローラコンピュータは、前記ユーザインタフェースのスケール調整制御を介してスケール調整コマンドを受信することと、
前記フロア表面上にフロアプラン表現を表示するための前記セグメントのスケールを、実世界のスケールに調整することと、を行うように構成されている、フロアプラン視覚化システム。
【請求項2】
前記フロア表面上のユーザの位置を検出するためのユーザ位置監視サブシステムをさらに備える、請求項1に記載のフロアプラン視覚化システム。
【請求項3】
画像キャプチャデバイスをさらに備え、前記ユーザの前記位置は、前記画像キャプチャデバイスによって取り込まれた画像データの画像処理を使用して決定される、請求項2に記載のフロアプラン視覚化システム。
【請求項4】
前記コントローラは、前記ユーザの前記位置にしたがって前記フロアプラン表現を変更するように構成されている、請求項2に記載のフロアプラン視覚化システム。
【請求項5】
前記コントローラコンピュータは、前記フロアプラン表現上の1つ以上のユーザ対話領域と関連する対話アクションとを表すフロアプラン対話データを受信するようにさらに構成されており、前記ユーザの前記位置と前記1つ以上のユーザ対話領域との一致を検出すると、前記コントローラコンピュータは、前記関連する対話アクションを実行するように構成されている、請求項2に記載のフロアプラン視覚化システム。
【請求項6】
前記関連する対話アクションは、前記フロアプラン表現を別のフロアプラン表現に置き換えることを含む、請求項5に記載のフロアプラン視覚化システム。
【請求項7】
前記ユーザインタフェースは、オンスクリーン・ユーザジェスチャを受け取るように構成されている接触感知ユーザインタフェースであり、前記コントローラは、前記フロアプラン表現のそれぞれの場所に、対応するマーキングを表示するように構成されている、請求項1に記載のフロアプラン視覚化システム。
【請求項8】
前記ユーザインタフェースは、オンスクリーンのカットおよびドラッグ・ユーザジェスチャを受け取るように構成されている接触感知ユーザインタフェースであり、前記コントローラは、前記カットおよびドラッグ・ユーザジェスチャにしたがって前記フロアプラン表現の部分領域を操作するように構成されている、請求項1に記載のフロアプラン視覚化システム。
【請求項9】
前記コントローラコンピュータは、テクスチャと色オーバーレイとのうちの1つ以上により前記フロアプラン表現を拡張するように構成されている、請求項1に記載のフロアプラン視覚化システム。
【請求項10】
前記コントローラコンピュータは、複数のオーバーレイに関するデータベースを備え、使用時に、前記コントローラコンピュータは、前記ユーザインタフェースを介して前記複数のオーバーレイのうちの1つのオーバーレイの選択を受け取り、選択された前記オーバーレイを使用して前記フロアプラン表現の1つの領域を拡張するように構成されている、請求項9に記載のフロアプラン視覚化システム。
【請求項11】
前記フロアプラン代表データは領域代表メタデータを含み、
前記コントローラコンピュータは、前記領域代表メタデータによって表現される1つの領域に前記オーバーレイをオーバーレイするように構成されている、請求項9に記載のフロアプラン視覚化システム。
【請求項12】
前記コントローラコンピュータは、前記フロアプラン代表データの画像分析を用いて、前記領域代表メタデータを決定するように構成されている、請求項11に記載のフロアプラン視覚化システム。
【請求項13】
前記コントローラコンピュータは、複数のオブジェクト表現に関するデータベースを備え、使用時に、前記コントローラコンピュータは、前記ユーザインタフェースを介してオブジェクト選択を受け取ることと、前記オブジェクト選択の表現を、前記ユーザインタフェースを用いて指定される位置において、前記フロアプラン表現の上にオーバーレイすることとを行うように構成されている、請求項1に記載のフロアプラン視覚化システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、フロアプラン視覚化システムに関する。幾つかの実施形態では、フロアプラン視覚化システムは、任意の適切な空間に展開されることが可能である、移動可能なフロアプラン視覚化システムである。
【背景技術】
【0002】
住居用および/または商業用建物などは、起案され、検査され、必要であれば建築の前に調整されたフロアプラン(間取り図)を元に建築される。フロアプランは、典型的には、例えばA3のページフォーマット上の表現を可能とするスケール(縮尺)で作成される。
【0003】
建設の前には、フロアプランが検査され、それに応じて調整が行われる。例えば、フロアプランは、提案された家具、電化製品、および/または他の設備を参照して、内装の「フィーリング」にしたがって調整され得る。
【0004】
しかしながら、紙のフォーマット上でそうした調整を行うことは困難であり、また、高度アーキテクチャの3Dレンダリングソフトウェアは、提案された設備を配置するためだけでなく、内装の仮想化を提供するためにも使用され得る。
【0005】
しかしながら、仮想化ソフトウェアの使用は、レイアウトの適切さを決定するために、またはそれに応じて調整を行うために常に適切であるとは限らない。
本発明の開発にあたっては、これらの問題の少なくとも幾つかが念頭に置かれている。
【0006】
本明細書の文脈では、用語「フロアプラン」は、構造物(家、共同住宅、または任意のタイプの建物など)のサイズ、形状、フィーチャ、および他の属性に関してユーザに情報を提供することが可能な任意の画像のセットを包含する。
【発明の概要】
【0007】
一般に、本発明の1つ以上の態様は、フロアプラン視覚化システムを提供する。このフロアプラン視覚化システムは、視覚化スタジオ内において、視覚化スタジオのフロア表面をほぼカバーするように配置されている視覚表示パネルのマトリックスを備える。コントローラコンピュータは、視覚表示パネルのマトリックスの各視覚表示パネルにフロアプランデータを提供するために用いられる。コントローラコンピュータは、ユーザインタフェースと、表示画像出力とを備える。表示画像出力は、視覚表示パネルの各々に表示される画像を制御するべく、視覚表示パネルの各々に動作可能に結合されている。
【0008】
そのようにして、コントローラコンピュータは、フロアプランを、視覚化スタジオのフロア表面上に配置されている視覚表示ユニットの各々による表示用の複数のセグメントへとセグメント化するように構成されている。
【0009】
コントローラコンピュータは、表示されるフロアプランが実世界の(1:1の)スケールになるように、スケールを調整するように構成されている。そのようにして、見込購入者などのユーザは、視覚表示パネルのマトリックス上(すなわち、動作時における、表示されたフロアプラン上)を歩くことができ、これによって、現実世界のスケールで表示されるので、ユーザが、視覚化スタジオ内の提案されたレイアウトのフィーリングを、したがってその適切さをより正確に計測することが可能となる。
【0010】
加えて、実サイズの物理的なオブジェクト(椅子、テーブル、および他の家具、ならびに器具など)が、その視覚的検査のためにフロア表面上に配置されることができる。一実施形態では、物理的なオブジェクトは、視覚化スタジオのある部分から別の部分へのオブジェクトの容易な移動を可能とするように配置されているホイール、ローラ、または均等のデバイス上に配置される。
【0011】
コントローラコンピュータは、精度のために、それに応じてフロアプラン代表データのスケールを調整することができる。例えば、ユーザは、ユーザインタフェースを使用して、スケールを調整することができ、複数の実施形態では、コントローラコンピュータは、そうした調整を行うときに参照され得るスケールオーバーレイを表示することができる。さらなる実施形態では、コントローラは、スケールの適切な初期調整のために、表現データ上のスケールマーキングを解釈するか、またはスケールメタデータを解釈することができる。またさらなる一実施形態では、視覚表示ユニットの各々のサイズがコントローラコンピュータへと入力されて、コントローラコンピュータが視覚表示ユニットの各々に表示される画像のスケールを調整できるようにしてもよい。このようにして、異なるサイズの異なる視覚表示ユニットをマトリックスにおいて使用することができる。
【0012】
さらなる実施形態では、コントローラコンピュータは、フロア上でのユーザ対話用に構成される。
例えば、一実施形態では、コントローラコンピュータは、画像分析を使用することによってなど、フロア表面上のユーザの場所を確認するように構成される。コントローラコンピュータは、例えば、ユーザによって保持されるか、またはユーザが身につけて携行するモバイルコンピューティングデバイスと通信することによって、ユーザの場所を確認してもよい。これに代えて、コントローラコンピュータは、カメラおよび画像認識ソフトウェアを使用して、可視化スタジオ内のユーザの場所を識別してもよい。第3の実施形態では、視覚表示ユニットのマトリックスは圧力感知面を含み、圧力感知面からコントローラコンピュータが受け取るフィードバックによってユーザの場所および動きが決定されてよい。
【0013】
そのようにして、また視覚化スタジオ内において利用可能な表面領域内に収まらないフロアプランについては特に、コントローラコンピュータは、ユーザの位置にしたがって、視覚表示ユニットのマトリックス上に表示されるフロアプラン表現の、パン、変更、または他の操作を行うことができる。
【0014】
さらに、フロアプラン代表データは、フロアプラン表現の関連する対話領域におけるユーザ対話データを用いて強化されてよい。例えば、ユーザ対話領域は、ユーザの位置がユーザ対話階段吹抜領域と一致すると決定されるとき、それにしたがってコントローラコンピュータがフロアプラン表現を上または下のフロア(階)からのフロアプランを置き換えるように、階段吹き抜けを表現することができる。そのようにして、ユーザは、フロア間を仮想的に歩くことができる。
【0015】
コントローラコンピュータは、仮想的な家具、器具など、他の態様のためにも構成されてよい。これに加えて、コントローラコンピュータは、例えば、リビング領域、キッチン領域、または他の領域など、フロアプランの特定の領域内のカーペットの色などの置換を可能とするように、オーバーレイとして働く視覚画像の置換を可能とする。
【0016】
第1の態様では、フロアプラン視覚化システムが提供される。このシステムは、視覚化スタジオと、前記視覚化スタジオのフロアをほぼ覆うように取り付けられており、画像を表示することが可能である、ほぼ平坦な視覚表示ユニットのマトリックスと、コントローラコンピュータと、を備え、前記コントローラコンピュータは、ユーザインタフェースと、映像出力とを備え、前記映像出力は、前記映像出力から表示される映像を制御するために視覚表示ユニットの前記マトリックスに対し動作可能に結合されており、使用時において、前記コントローラコンピュータは、フロアプラン代表データを受信することと、前記フロアプラン表現データを複数の表示セグメントへとセグメント化することと、前記複数の表示セグメントをそれぞれの視覚表示ユニットに出力することと、を行うように構成されており、前記コントローラコンピュータは、前記ユーザインタフェースのスケール調整制御を介してスケール調整コマンドを受信することと、前記フロア表面上にフロアプラン表現を表示するための前記セグメントのスケールを、実世界のスケールに調整することと、を行うように構成されている。
【0017】
前記フロアプラン視覚化システムは、前記フロア表面上のユーザの位置を検出するためのユーザ位置監視サブシステムをさらに備えてよい。ユーザ位置特定サブシステムは、ユーザによって保持されるデバイスとの対話によって提供されてもよく、圧力センサ、カメラ、または任意の他の適切な感知技術など、センサの使用によって提供されてもよい。
【0018】
前記コントローラは、前記ユーザの前記位置にしたがって前記フロアプラン表現を変更するように構成されてもよい。変更には、部分的にまたは全体的にフロアプランの表現をパンおよび/または変更することが含まれてよい。
【0019】
コントローラコンピュータは、前記フロアプラン表現上の1つ以上のユーザ対話領域と関連する対話アクションとを表すフロアプラン対話データを受信するようにさらに構成されてもよく、前記ユーザの前記位置と前記1つ以上のユーザ対話領域との一致を検出するとき、前記関連する対話アクションを実行するように構成されてもよい。
【0020】
前記関連する対話アクションは、前記フロアプラン表現を別のフロアプラン表現に置き換えることを含んでもよい。
前記ユーザインタフェースおよび/またはディスプレイパネルのマトリックスは、オンスクリーン・ユーザジェスチャを受け取るように構成されている接触感知ユーザインタフェースを組み込んでもよい。前記コントローラは、前記フロアプラン表現のそれぞれの場所に、対応するマーキングを表示するように構成されてもよい。
【0021】
前記ユーザインタフェースおよび/またはディスプレイパネルのマトリックスは、オンスクリーンのカットおよびドラッグ・ユーザジェスチャを受け取るように構成されている接触感知ユーザインタフェースであってもよく、前記コントローラは、前記カットおよびドラッグ・ユーザジェスチャにしたがって前記フロアプラン表現の部分領域を操作するように構成されていてもよい。
【0022】
前記コントローラコンピュータは、テクスチャと色オーバーレイとのうちの1つ以上により前記フロアプラン表現を拡張するように構成されていてもよい。
前記コントローラコンピュータは、複数のオーバーレイに関するデータベースを備えてもよく、使用時に、前記コントローラコンピュータは、前記ユーザインタフェースを介して前記複数のオーバーレイのうちの1つのオーバーレイの選択を受け取り、選択された前記オーバーレイを使用して前記フロアプラン表現の1つの領域を拡張するように構成されていてもよい。
【0023】
フロアプラン代表データは、領域代表メタデータを含んでよく、前記コントローラコンピュータは、前記領域代表メタデータによって表現される領域に前記オーバーレイをオーバーレイするように構成されてもよい。
【0024】
前記コントローラコンピュータは、前記フロアプラン代表データの画像分析を用いて、前記領域代表メタデータを決定するように構成されていてもよい。
前記コントローラコンピュータは、複数のオブジェクト表現に関するデータベースを備えてよく、使用時に、前記コントローラコンピュータは、前記ユーザインタフェースを介してオブジェクト選択を受け取ることと、前記オブジェクト選択の表現を、前記ユーザインタフェースを使用して指定される位置において、前記フロアプラン表現の上にオーバーレイすることとを行うように構成されてもよい。
【0025】
第2の態様では、フロアプラン視覚化システムが提供される。このシステムは、1つ以上の壁を含む視覚化スタジオと、前記視覚化スタジオの前記1つ以上の壁の少なくとも一部をほぼ覆うように取り付けられており、画像を表示することが可能である、ほぼ平坦な視覚表示ユニットのマトリックスと、コントローラコンピュータと、を備え、前記コントローラコンピュータは、ユーザインタフェースと、映像出力とを備え、前記映像出力は、前記映像出力から表示される映像を制御するために視覚表示ユニットの前記マトリックスに対し動作可能に結合されており、使用時において、前記コントローラコンピュータは、壁プラン代表データを受信することと、前記壁プラン表現データを複数の表示セグメントへとセグメント化することと、前記複数の表示セグメントをそれぞれの視覚表示ユニットに出力することと、を行うように構成されており、前記コントローラコンピュータは、前記ユーザインタフェースのスケール調整制御を介してスケール調整コマンドを受信することと、前記壁面上にフロアプラン表現を表示するための前記セグメントのスケールを、実世界のスケールに調整することと、を行うように構成されている。
【0026】
本発明の他の態様も開示される。
本発明のさらなる特徴は、その幾つかの非限定的な実施形態に関する以下の説明において、より完全に記載される。係る説明は、本発明を例示することのみを目的として含まれており、上述の本発明の広範な概要、開示、または説明に対する限定として理解されるべきものではない。以下の説明では、添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、本発明の一実施形態によるフロアプラン視覚化システムを示す。
図2図2は、本開示の一実施形態による、一例のイラストレータフロアプラン視覚化スタジオを示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下の図1図2に関する詳細な説明では、図1および図2を通じて同様の数字は、同様の特徴および/または整数を指す。
本明細書に記載の実施形態では、フロアプラン視覚化システム1が提供される。システム1は、フロアプランの視覚化を可能とするように構成されており、フロアプランは、好適な一実施形態では、実世界の寸法にスケーリング(縮尺変更)される。システム1は、提案されたフロアプランの建設前検査を可能とし、それによって、建設後の修正が必要となることを防止したり、その可能性を減少させたりするためのアプリケーションを有する。
【0029】
ここで図1を参照すると、スケーリングされたフロアプランの視覚化のためのシステム1の機能的および論理的概略図が示されている。システム1は、コンピュータコントローラ19を備える。以下でより詳細に説明するように、コンピュータコントローラ19は、フロアプランデータを受信し、1つ以上の視覚表示パネル(電子ペーパーパネルなど)を使用してフロアプランデータを表示するなど、本明細書に記載の様々なコンピューティング・タスクを実行するように構成される(例えば、https://en.wikipedia.org/wiki/Electronic_paperを参照)が、しかしながら、発光ダイオードパネル液晶ディスプレイパネル、または任意の他の適切な技術を含む、任意の適切な「フラットスクリーン」ディスプレイパネルが使用されてよいことが理解される。
【0030】
本実施形態では、わずかな電力消費しか必要とせず、電力がパネルに印加されていない場合であっても、ある期間は画像が「保持」されるので、電子ペーパーディスプレイパネルを使用する。
【0031】
具体的には、ここで図2を参照すると、一例のフロアプラン視覚化スタジオ21が示されている。理解されるように、スタジオ21は、フロア表面25上に配置された複数の視覚表示パネル23を備え、フロア表面25は、視覚表示パネルにオーバーレイされるまたは視覚表示パネルへ組み込まれる感圧層(図示せず)を含んでもよい。幾つかの実施形態では、パネルは、パースペックス(Perspex)層、または他の透明プラスチック、ガラス(または同様の表面)などのシースルー保護層により覆われて、傷を防止し、ユーザおよび/またはパネル上に置かれている家具によって加えられる圧縮力に対するさらなる保護を提供することができる。理解されるように、ユーザ28は、建設前検査のために、表示されたフロアプラン26を視覚化することができるように、表面25の上にまたは表面25に隣接して立つ。
【0032】
再び図1を参照すると、理解されるように、コントローラ19は、デジタルデータを処理するためのプロセッサ11を備える。データバス37を介してプロセッサ11と動作可能な通信状態にあるのは、メモリ/ストレージデバイス9である。
【0033】
メモリデバイス9は、プロセッサ11による実行のためのコンピュータプログラムコードを含むデジタルデータを記憶するように構成される。詳細には、メモリデバイス9は、本明細書に記載の様々な機能を実装するように構成された複数のコンピュータモジュール8を備えてもよい。さらにまた、メモリデバイス9は、本明細書に記載のものを含む様々なデータを記憶するための、データベース/データストア10を備えてもよい。
【0034】
複数の実施形態では、メモリデバイス9は、揮発性RAMまたは不揮発性ROMメモリストレージ、およびハードドライブストレージ(物理およびソリッドステートハードドライブストレージを含む)の形態(またはそれらの組合せ)を取ってもよい。
【0035】
コントローラ19は、データインタフェース7をさらに備える。データインタフェース7は、本明細書に記載のものを含む様々な周辺構成要素からデータを受け取るように構成される。幾つかの実施形態では、データインタフェース7は、ユーザによって携行されるスマートフォンまたはタブレットコンピューティングデバイスなどのモバイルコンピューティングデバイス上に表示されてもよい。
【0036】
一実施形態では、データインタフェース7はUSBホストコントローラを備えるが、必ずしもそのように限定されない。図1に示されているように、データインタフェース7は、USBドライブなどのコンピュータ可読媒体2からデータを読み取るように構成されている。
【0037】
これに関して、本明細書に記載の実施形態を参照すると、データインタフェース7は、本明細書に記載の手法によりフロアプランを視覚化する目的でコンピュータ可読媒体2からフロアプランデータ3を受け取るように構成されてよい。
【0038】
そのようにして、使用時には、ユーザ28は、表示目的のためにコンピュータコントローラ19のプラグに接続可能なUSBメモリスティックデバイスなどにフロアプランデータ3を提供する。しかしながら、フロアプランデータ3が他の手法によっても提供されてよい。
【0039】
データインタフェース7は、これに加えて、ユーザインタフェース34と対話するように構成されてもよい。例えば、複数の実施形態では、ユーザインタフェース34は、タッチスクリーンLCDディスプレイデバイス35などのディスプレイデバイス35を備えてもよい。これに関して、ディスプレイデバイス35は、本明細書に記載の手法によりコンピュータコントローラ19と対話するためにユーザ28によって使用され得るグラフィカル・ユーザ・インタフェース36を表示してもよい。
【0040】
さらにまた、コンピュータコントローラ19は、スタジオ21のフロア内に位置する1つ以上の視覚表示ユニット23に映像データを出力するための映像インタフェース12を備える。本明細書に記載の好適な一実施形態では、システム1は、フロアプランデータのセグメント化された表示のために構成された視覚表示ユニット23のマトリックス22を備える。そのようにして、ビューワーインタフェース12は、視覚表示ユニット23の各々のためのそれぞれの出力を有する多出力映像インタフェース12であってもよい。代替の一実施形態では、視覚表示ユニット23は、一緒に「チェーン」を形成する(すなわち、互いに直接接続する)ように構成されてもよく、視覚表示ユニットのサブセットは「マスター」表示ユニット(すなわち、コントローラ19に接続し、コントローラ19から映像データを受信する)として指定され、映像データを「スレーブ」視覚表示ユニット23に中継するように構成される。そうした変形は、当業者の想到の範囲内である。
【0041】
複数の実施形態では、システム1は、ユーザ対話用のユーザ位置決定のために構成されてよい。これに関して、一実施形態では、システム1は、フロア表面上のユーザ28の位置を識別するための画像処理用の画像データを取り込むための画像キャプチャデバイス24を備えてよい。これに代えて、ユーザの位置は、スマートフォンまたはタブレットコンピューティングデバイスなど、ユーザによって保持されるポータブルデバイスの場所を使用することによって決定されてもよい。第3の実施形態では、視覚表示ユニット23をオーバーレイする圧力センサは、ユーザの場所を決定するためにフィードバックデータをコントローラ19に提供してもよい。
【0042】
ここで、主として例示の目的で、1つ以上の例示的な実施形態を参照してシステム1について説明する。なお、以下に示す実施形態は単なる例であり、それらの実施形態の全てに何らかの技術的な限定が付されるものではない。
【0043】
図2を参照すると、上述のように、スタジオ21は、フロアプランの視覚化の目的で提供されてよい。これに関して、1つ以上の視覚表示ユニット23は、スタジオ21内の表面25上に表示するようにフロアに取り付けられる。表面25は、記載の実施形態では、フロア(床)である。しかしながら、視覚表示ユニットは、視覚化スタジオの1つ以上の壁の少なくとも一部に取り付けられてもよいことが理解される。
【0044】
様々な実施形態では、表面25は、ほぼ40×17m2の寸法を有してもよいが、ユーザ28が表示されたフロアプランを視覚化することを可能とすることに関する本明細書に記載の実施形態の目的の範囲内において、他の寸法も適切で有り得る。
【0045】
図2に示す好適な一実施形態では、視覚表示ユニット23は、マトリックス22に配置される。これに関して、各視覚表示ユニット22は、表示されたフロアプラン26のそれぞれのセグメントを表示するように構成されてもよい。
【0046】
さらにまた、上述のように、複数の実施形態では、システム1は、以下でより詳細に説明するように、ユーザ対話の目的のために表面25からユーザ28の画像データを取り込むための1つ以上の画像キャプチャデバイス24を備えてもよい。
【0047】
図2から理解されるように、表面25上に表示されたフロアプラン26は、浴室30、キッチン29、寝室21、収納室32など、フロアプラン26の様々な要素を表示してよい。さらにまた、示した実施形態では、階段吹抜33が設けられている。これに関して、上述のように複数の実施形態では、システム1は、使用時にユーザフロアプラン対話のために構成されてよい。それらの実施形態では、システム1は、フロアプランを次の上または下の階に遷移させることができるように、ユーザが階段吹抜33を通じて歩くときを決定することができる。
【0048】
さらにまた、図2からも理解されるように、フロアプラン26は、フロアプラン26のスケールを調整するために参照され得るスケールオーバーレイ27を備えてもよい。
ここで、上述の手法によりスタジオ21を構成すると、ユーザ28は、提案された建物のフロアプラン26を視覚化することを望む場合がある。本明細書に記載の実施形態では、フロアプラン26は、多層階の建物のための複数の階を含む。
【0049】
そのようにして、ユーザ28は、フロアプランデータ3をUSBメモリスティックなどのコンピュータ可読媒体2にロードする。図1から理解されるように、フロアプランデータ3は、複数のフロアを表す複数のフロア4を含むことができる。フロア4は異なる形式であってもよい。一実施形態では、フロア4はPDFフォーマットにより提供される。しかしながら、他の実施形態では、フロア4は、コンピュータコントローラ19による解釈のために、プロプライエタリなアーキテクチャのソフトウェアフォーマットにより提供されてもよい。
【0050】
複数の実施形態では、フロアプラン26の視覚化におけるユーザ体験を強化する目的のため、追加のデータがコンピュータ可読媒体2へロードされてもよい。詳細には、理解されるように、フロアプランデータ3は、対話データ5をさらに含んでもよい。そうした対話データ5は、以下でより詳細に説明するように、複数の実施形態においてユーザ対話の目的のために使用され得る。
【0051】
さらにまた、フロアデータ4に関連して様々な構成データ6も提供されてよい。そうした構成データ6によって、着色、スケールなど、フロア4が表示される手法を含む様々な態様が構成されてよい。さらにまた、構成データ6は、高さの高い順にフロア4の順序を構成してもよい。スタジオ21に到着すると、コンピュータ可読媒体2が読出のためにデータインタフェース7へ挿入される。
【0052】
コントローラ19は、コンピュータ可読媒体2からフロアプランデータ3を読み取ってよく、次いで、フロアプランデータ3は、データベース10内に記憶されてよい。理解されるように、データベース10は、フロア4、対話データ5、および構成データ6を記憶することを含め、様々なデータを複製することができる。
【0053】
なお、複数の実施形態では、そうしたデータは、コントローラ19がコンピュータ可読媒体2上のデータを直接使用する代わりに、必ずしもデータベース10内に記憶されなくてよい。
【0054】
ここで、理解されるように、コンピュータモジュール8は、フロアプラン26を表示する目的で表示モジュール13を備えてもよい。詳細には、表示モジュール13は、フロアプランデータ3を、視覚表示マトリックス22による表示のために映像インタフェース12を介する出力用に適切なフォーマットに変換する。上述のように、表示モジュール13は、フロアプラン26が表示される方法、フロアプランのスケーリングなど、態様を指定する構成データ6にしたがって働くことができる。
【0055】
理解されるように、コンピュータモジュール8は、様々な視覚表示23を通じてフロアプラン26をセグメント化するためのセグメント化モジュール14をさらに備えてよい。詳細には、図2に示した実施形態では、6つの視覚表示23のマトリックス22が提供されてよい。これに関して、セグメント化モジュール14は、6つの視覚表示23によるそれぞれの表示のために、フロアプラン26を6つの対応するセグメントへとセグメント化してよい。
【0056】
複数の実施形態では、視覚表示23は、画像を表示可能でない「境界」または「縁」を有してもよい。この実施形態では、コントローラ19は、各視覚表示ユニットの縁において画像の小さな部分は表示されない場合であっても、表示される画像全体がスケーリングされたままであるように、様々なセグメントの場所を調整するように構成されてよい。
【0057】
コンピュータモジュール8は、フロアプラン26を適切にスケーリングするように構成されたスケーリングモジュール15をさらに備えてよい。上述のように複数の実施形態では、スケーリングモジュール15は、構成データ6内のスケーリングデータを解釈するように構成されてもよい。
【0058】
例えば、フロアプランデータ3によってスケールが指定されてよく、フロアプランデータ3は、全表面25の寸法にしたがって構成されてよく、スケーリングモジュール15は、フロアプラン26が実世界の寸法にスケーリングするように、フロアプランを適切にスケーリングするように構成される。
【0059】
そのようにして、フロアプランアイテムは、全表面25上に立っているユーザ20には、現実世界のサイズのものとして見える。そのようにして、ユーザは、建物の予想において必要な場合には是正措置を取ることが可能であるように、フロアプランのサイズを視覚的に確認することができる。
【0060】
複数の実施形態では、スケーリングモジュール15は、光学文字認識(OCR)およびその上に表示されたスケールの幅測定を実行することによってなど、フロアプラン表現のスケールデータを解釈してもよい。これに代えて、スケーリングモジュール15は、表現データに付随するスケーリングメタデータを解釈してもよい。
【0061】
複数の実施形態では、コンピュータモジュール8は、表示されたフロアプラン26の構成を可能とするための構成モジュール16を備えてもよい。一実施形態では、構成モジュール16は、表示されたフロアプラン26のスケーリングのユーザ調整を可能とするように構成される。
【0062】
例えば、上述した実施形態では、表示モジュール13は、フロアプラン26上にスケールオーバーレイ27をオーバーレイするように構成されてもよい。そうしたスケールオーバーレイ27は、1mなどの長さなど、設定された長さを有してよい。そのようにして、ユーザは、それにしたがってフロアプラン26のスケーリングを調整することができるように、スケールオーバーレイ27に隣接してメートル尺など同じ寸法の物理オブジェクトを配置してもよい。詳細には、メートル尺の長さとスケールオーバーレイ27とが一致しない場合、ユーザは、ユーザインタフェース34を使用して、表示フロアプラン26のスケールを増減させることができる。
【0063】
例えば、ユーザインタフェース34は、スライダコントロールなどのスケール調整コントロールを表示してもよく、ユーザは、これを使用して、スケーリングモジュール15が必要な調整を行うスケールアップおよびスケールダウン調整を発行させることができる。そのようにして、ユーザは、仮想スケールオーバーレイ27が参照オブジェクトと長さにおいて一致するときまで、スケール調整コントローラを調整する。
【0064】
さらなる実施形態では、システム1は、画像調整を行うために、画像キャプチャデバイス24によって取り込まれた画像データを、分析してもよい。例えば、フロアプランスケールの凡例について、コントローラ19は、必要な調整を行うために、画像キャプチャデバイス24によって取り込まれた画像データを使用して、スタジオのフロア表面上に実際に表示された長さを決定することができる。フロアプランスケールの凡例の適切なスケールを確認することができるように、コントローラは、さらにフロアプラン表現のOCRを実装して、適切なスケールを読み取り、解釈することができる。
【0065】
他の実施形態では、構成モジュール16は、ユーザが、着色など、表示されたフロアプラン26の他の態様を構成することを可能としてもよい。例えば、フロアプラン26は、白色又は黒色の背景で表示されてもよい。そうした構成は、ユーザインタフェース34を使用するユーザ28によって同様に実装されてもよい。
【0066】
複数の実施形態では、コンピュータコントローラ19は、使用時にユーザフロアプラン対話のために構成されてよい。これに関して、コントローラ19は、本明細書に記載の様々なユーザ対話を実装するように構成された対話モジュール17を備えてよい。
【0067】
一実施形態では、コントローラ19は、ユーザがフロアプランデータ3の様々なフロア4間で切り替えを行うことを可能としてもよい。例えば、34におけるユーザインタフェースを使用して、ユーザ28は、複数の候補フロアプラン26の間で切り替えを行ってもよい。代替の実施形態では、ユーザ28は、ユーザインタフェース34を使用して、上階と下階との間で切り替えを行ってもよい。例えば、ユーザは、最初に1階(ground floor)を見てから、建築プランの2階(first floor)を見ることができる。
【0068】
複数の実施形態では、コントローラ19は、ユーザ対話の目的で、ユーザ28の位置を決定するように構成されてもよい。これに関して、上述のように、スタジオ21は、コントローラ19がユーザ28の相対位置を決定することを可能にするように、ユーザ28の画像を取り込むように構成された1つ以上のカメラ24を備えてもよい。これに関して、コンピュータモジュール8は、ユーザの位置を決定するために画像キャプチャインタフェース20によって受信された画像データを解釈するための画像処理モジュール18を備えてもよい。他の実施形態では、ユーザの場所を決定するために他のセンサタイプが使用されてもよい。
【0069】
ここで、ユーザの相対位置を決定すると、複数の実施形態では、表示モジュール13は、ユーザ28の場所にしたがってフロアプラン26をパンするように構成されてもよい。例えば、フロアプラン26の実世界のスケールが表面25の利用可能な表面積を超える場合、表示モジュール30は、ユーザが表面25を動き回るにつれ、フロアプラン26をパンするように構成されてもよい。例えば、ユーザ28が表面25の縁に近付くにつれて、表示モジュール13は、ユーザがフロアプランの以前にクリッピングされた縁を見ること28を可能とするように、近付いた縁から離れる反対方向にフロアプラン26をパンしてもよい。
【0070】
代替の実施形態では、ユーザ28の検出された位置は、ユーザ対話目的のために使用されてもよい。例えば、複数の実施形態では、コントローラ19は、ユーザ位置と対話領域(エリア)との一致を決定するように構成されてもよい。
【0071】
詳細には、上述のように、表示された階段吹抜33は、フロアプランデータ3の対話データ5によって対話領域として指定されてもよい。
そのようにして、コントローラ19が、ユーザ28の位置が階段吹抜対話領域33と一致すると判定すると、コントローラ19は、次の階への遷移など適切なアクションを取ることができる。そのようにして、ユーザは、階段のフライトを視覚的に上り下りするように、階段吹抜に近付くことができる。
【0072】
複数の実施形態では、構成データ6は、フロアプラン26がどのように表示されるかを制御する表面レンダリングデータを含んでもよい。詳細には、構成データ6は、表示されたフロアプラン26などコンピュータコントローラ19を使用してトグルまたは選択されたり、それにしたがって更新されたりする、様々な表面レンダリング見本などを含んでよい。詳細には、この実施形態では、異なるフロアタイプ、カーペットタイプ、色などが、フロアプラン26上にほぼ動的に表示されることができる。データベース10は、提供されるすべてのフロアプランに適用可能であり得る、そうしたレンダリングデータを含み得る。
【0073】
フロアプラン表現データ4は、様々なタイプの領域の境界を決定する、したがってフロアプラン表現のフロア設定を行う、境界決定メタデータを含んでよい。例えば、境界メタデータは、ユーザが異なるフロアタイプ(例えば、廊下領域用の様々なタイプのカーペットタイプおよびキッチン領域用の様々なタイプの非カーペットタイプ)間で迅速に切り替えを行うことを可能とするように、キッチン領域ではなく廊下領域に決定してもよい。複数の実施形態では、コントローラ19は、フロアプランの接続された領域を選択されたフロアプランタイプでインテリジェントに「埋める」ことができるように、フロアプランの連続性分析を実装してもよい。
【0074】
壁の少なくとも一部が視覚表示ユニットを含む場合、ユーザ28は、スタジオ壁21に対する家の立面図34を見ることができる。このようにして、ユーザは、必要な場合、外装ドア、窓、下塗り、ファサードなどの場所を変更することによってなど、家に変更を加えることができる。
【0075】
この実施形態では、家の立面図34のレンダリングは、ユーザが異なる外装下塗り、塗装仕上げなどの切り替えを行うることを可能とするように、構成データ6にしたがってさらに構成され得る。
【0076】
複数の実施形態では、立面図34は、提案された建物の内部表示を表すことができ、複数の実施形態では、立面図39の表示は、表示された立面図34が、対応するフロアプランとそのベースにおいて対応するように、表示されたフロアプラン26との連係動作関係を有する。そのようにして、例えば、フロアプラン26内に表示されるキッチン29について、ユーザは、これに加えて、立面図34によって表示されるようなキッチン29の内部の立面図を見ることが可能である。
【0077】
複数の実施形態では、立面図34は、フロアプランデータ4および構成データ6にしたがってコンピュータコントローラ19によって動的に生成され得る。例えば、コンピュータコントローラ19は、例えば、内装塗装色を動的に生成し、ドア、窓、およびキッチン設備などの他の内装家庭フィーチャを動的に割り当てることによってなど、構成データ6にしたがって立面図34を動的にレンダリングすることができる。複数の実施形態では、内装立面図34の動的生成は、ユーザによって提供されるパラメータ(例えば、ユーザがキッチンコンポーネントタイプを指定した場合など)にしたがって生成されてもよく、コンピュータコントローラ19が様々な家具、鉢植、絵画などをランダムに配置する場合など、擬似ランダムに生成されたフィーチャであってもよい。
【0078】
複数の実施形態では、パーティション、バリア、および疑似壁を用いて、囲まれた空間の深さをユーザが視覚化するのを助けることができる。そうしたパーティションは、表示されたフロアプラン26の境界と位置合わせされてもよく、視覚表示23を含んでもよい。複数の視覚表示23の使用は、フロアプラン視覚表示26が垂直パーティション上に表示されるのを補助することができる。
【0079】
これに加えて、レイアウト、家具のための失われた空間などに関する情報に基づいた決定を行うことが可能であるようにユーザ視覚化処理をさらに補助するために、物理的な可動家具のベッド、食器棚、テーブル、椅子、ラウンジ、TVユニットなどが、表示されたフロアプラン26の表示された境界内の適切な場所に配置されてよい。代替の実施形態では、仮想的な家具オブジェクトは、カメラ24によって検出されるまたは接触感知ディスプレイ24を用いて制御されるジェスチャを使用することによって、再配置のためにユーザによって「物理的に」把持され得るコントローラ19によって表示されてもよい。
【0080】
さらにまた、複数の実施形態では、コンピュータコントローラ19は、視覚化処理中にほぼリアルタイムで、表示されたフロアプラン26について表示された線の追加または削除を行うように構成されてもよい。
【0081】
さらにまた、コンピュータコントローラ19は、測定値の取得を可能とするように構成されてもよい。一実施形態では、ディスプレイ35は、測定値を得る目的で、ポインタ、定規などを配置するために使用されてよい。代替の実施形態では、視認される定規、巻尺などが、測定値を得ることが可能であるようにカメラ24によって検出される表示面26を通じて配置されてもよい。例えば、一実施形態では、ユーザは、カメラ24によって検出される表示面26を通じてピンク色の巻尺を延ばしてよい。コントローラ19は、次いで、検出された巻尺の長さにしたがって測定の読取値を得てから、巻尺に隣接する測定読取値を保護する。複数の実施形態では、面積も同様にして相関させることができる。
【0082】
さらなる実施形態では、システム1は、フロア表面上に対応する書込を表示することが可能であるように、ユーザインタフェース34によって書込ジェスチャを受け取る。例えば、ユーザインタフェース34は、フロア表面の歩行中にユーザによって保持されるモバイルコンピュータデバイスの形態を取ってもよい。そのようにして、適切な場所において、ユーザは、フロア表面上に仮想的に書き込み、マークを付けて、ユーザインタフェース34上に適切なマークを作成する。例えば、ユーザは、壁が移動されるべき場所にマーキングを行うことができる。
【0083】
さらなる実施形態では、同様のジェスチャを使用して、ユーザは、表示されたフロアプラン表現データを修正して、切断(カット)、移動、および配置ジェスチャを使用する。例えば、ユーザは、移動されるべき壁の周りに境界矩形を描き、次いで、ドラッグジェスチャを使用して、選択された領域を次に配置される新しい領域までドラッグすることができる。そうした編集処理の結果として、コントローラ19は、修正のための基礎として使用され得る修正されたフロアプラン表現データを出力してもよい。さらにまた、複数の実施形態では、コントローラ19は、視覚化処理中に決定された設計変更を自動生成するように構成されてもよく、この設計変更は、次いで、実施のために建築家、技術者、認証者などに対し提供されてもよい。
【0084】
利点
本明細書に記載の実施形態およびより広範な発明の利点の1つは、デバイスが、「実物大」スケールでフロアプランを視覚化するための、費用効果が高く、信頼性が高く、移動可能なデバイスを提供することである。
【0085】
用語の定義および明確化
本明細書全体を通じて、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、用語「含む(comprise)」または「含む(comprises)」もしくは「含んでいる(comprising)」などの変形は、記載された整数または一群の整数を包含することを非明示的に示すものと理解されるが、任意の他の整数または一群の整数を明示的に排除するものではないと理解される。
【0086】
当業者には、本明細書に記載の実施形態は、詳細に記載されたもの以外にも明白な変形および修正が可能であること、最も広い請求の範囲は、そうした変形および修正すべてを包含することが意図されることが理解される。また、当業者には、最も広い請求の範囲を支持する本発明の概念は、本明細書において参照または指示される任意の数の工程、フィーチャ、および概念を、個別にまたは集合的に含むことができること、また、それらの工程またはフィーチャのうちの任意の2つ以上からなる任意の組み合わせ全てが発明を構成し得ることも理解される。
【0087】
本明細書において用いられる選択された用語についての定義が本発明の詳細な説明内に見出される場合、そうした定義が請求項に記載の発明に適用されることが意図される。しかしながら、明示的に定義されていない場合、本明細書において用いられる科学用語および技術用語はすべて、本発明が属する技術分野の当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
図1
図2
【国際調査報告】