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特表2023-543947マイクロニードルパッチ適用システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-18
(54)【発明の名称】マイクロニードルパッチ適用システム
(51)【国際特許分類】
   A61M 37/00 20060101AFI20231011BHJP
【FI】
A61M37/00 510
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543270
(86)(22)【出願日】2021-09-28
(85)【翻訳文提出日】2023-04-24
(86)【国際出願番号】 EP2021076594
(87)【国際公開番号】W WO2022064055
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】20198798.9
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523111407
【氏名又は名称】ラッチ メディカル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ベルトロ,ニッキー
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA72
4C267CC01
(57)【要約】
本発明は、薬物送達または他の適用のために、皮膚などの組織基質上へのマイクロニードルパッチの単純かつ迅速な展開を容易にするように設計されたマイクロニードルパッチ適用システムを提供し、システムは、対向するマイクロニードルのアレイを含むマイクロニードルパッチ、及びパッチを展開されていない状態から展開された状態に変位させることにより、組織基質上にパッチを展開するように動作可能であるアプリケータを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロニードルパッチ適用システムであって、
組織基質に展開するためのマイクロニードルパッチと、前記マイクロニードルパッチを前記基質の上に展開するように動作可能なアプリケータとを備え、
前記マイクロニードルパッチは、一方のアレイの前記マイクロニードルが他方のアレイの前記マイクロニードルとは概ね反対の方向に向けられたマイクロニードルアレイの2つのセットを含み、
前記アレイは、展開されていない状態と展開された状態との間で互いに対して変位可能であり、
前記マイクロニードルパッチを前記アプリケータに解放可能に保持するように動作可能なカップリングと、
前記パッチが前記アプリケータに保持されているときに、前記展開されていない状態から前記展開された状態への前記マイクロニードルアレイの変位に影響を与えるように動作可能であるアクチュエータと、
を備える、前記マイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項2】
前記アプリケータが変形可能であり、前記変形が前記アクチュエータ及び/または前記カップリングの動作に影響を及ぼす、請求項1に記載のマイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項3】
前記アプリケータが第1の部分と第2の部分とを含み、前記アプリケータの変形が前記第1及び第2の部分の間の相対的な変位の影響を受ける、請求項2に記載のマイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項4】
閾値圧力が前記パッチから前記アプリケータに加えられるまで、前記第1及び第2の部分の相対的な変位を防止するように動作可能なロックを備える、請求項3に記載のマイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項5】
前記アレイが前記展開された状態に変位した後、前記第1及び第2の部分が相対的に変位するのを防止するように動作可能なノンリターンロックを備える、請求項3または4に記載のマイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項6】
前記アプリケータが手動で変形可能である、請求項2から5のいずれかに記載のマイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項7】
前記アクチュエータの作動が前記カップリングの作動に影響を与えるように、前記アプリケータが動作可能である、先行請求項のいずれかに記載のマイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項8】
前記カップリングと前記アクチュエータとが、その単一動作を容易にするように互いに一体化されている、先行請求項のいずれかに記載のマイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項9】
前記アクチュエータが、
互いに対して変位可能な前記アプリケータにある対の第1の表面と、
それぞれが前記アレイの1つに固定された対の第2の表面であって、前記第1の表面と係合可能であり、変位可能である前記対の第2の表面と、
を含む、先行請求項のいずれかに記載のマイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項10】
前記対の第1の表面が、前記対の第1の表面の直線での並進及び/または回転式の並進によって互いに対して変位可能である、請求項9に記載のマイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項11】
前記対の第1の表面は実質的に平行であり、前記第1の表面に対して斜めの方向に互いに対して変位可能であり、
前記対の第2の表面は実質的に平行であり、それぞれ前記アレイの1つに固定され、前記第2の表面は前記第2の表面に対して斜めの方向に互いに対して変位可能であり、
前記第1及び第2の表面は、前記パッチが前記アプリケータに保持されるとき、向かい合って係合する、請求項9または10に記載のマイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項12】
前記カップリングが、前記アプリケータまたは前記パッチの少なくとも1つのキーと、前記アプリケータまたは前記パッチの他方の対応するキー溝とを含み、その内部にまたそれに沿って前記少なくとも1つのキーが摺動可能かつ解放可能に捕捉される、先行請求項のいずれかに記載のマイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項13】
前記キー溝が、前記第2の表面の1つによって少なくとも部分的に定められる、請求項11に従属する場合の請求項12に記載のマイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項14】
前記第2の表面に対する前記第1の表面の所定の相対的な変位に続いて、前記キーが前記キー溝から解放可能である、請求項11に従属する場合の請求項12または13に記載のマイクロニードルパッチ適用システム。
【請求項15】
マイクロニードルパッチを組織基質に適用する方法であって、
マイクロニードルパッチをアプリケータに解放可能に固定するステップであって、前記パッチは、一方のアレイの前記マイクロニードルが他方のアレイの前記マイクロニードルとは概ね反対の方向を向いているマイクロニードルアレイの2つのセットを含む、前記固定するステップと、
前記マイクロニードルのアレイを前記組織基質に押し付けるステップと、
前記アプリケータを利用して、展開されていない状態と展開された状態との間で前記対のアレイを互いに対して変位させて、前記マイクロニードルを前記組織基質に少なくとも部分的に埋め込むステップと、
前記パッチから前記アクチュエータを解放するステップと、
を含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚などの組織基質へのマイクロニードルパッチの単純かつ迅速な展開を容易にするように設計されたマイクロニードルパッチ適用システムに関し、そのマイクロニードルパッチには、多様な治療、外科、美容、またはその他の用途があり得、主な用途は薬物送達であるが、バイオセンシングや経皮的電気神経刺激(TENS)の適用、並びにEMGやECGなどの筋肉組織における他の生体電気活動の測定を含む他の用途を含む。
【0002】
さらに、パッチは、治療用及び診断用の外科用及び介入デバイスを皮膚などの組織に固定するために使用することができる。これらには、外科用カテーテル、ドレーン、カニューレ、及びストーマ包帯が含まれる。
【背景技術】
【0003】
幅広い外科的及び医療的処置に亘って、組織の外傷を最小限に抑えることが一般に望ましく、これは、手術時間の減少と患者の回復の両方に有益で、感染のリスクを減らすことに加えて、必要な手術器具を、したがって潜在的に特定の外科的または医療的処置を実行するために必要な外科医及び/またはサポート担当者の数を最小限に抑える。
【0004】
国際出願WO2018/069543及びWO2019/201903は、様々な外科的及び治療的用途のための組織基質への適用のためのパッチの形態をとることができるマイクロニードル及び対向するマイクロニードルアレイの構成及び操作の詳細な開示を提示し、1つの特定の用途は、提示されたマイクロニードルからの、またはマイクロニードルを介した薬物送達である。WO2018/069543及びWO2019/201903の開示は、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0005】
そのような薬物送達用途、特にワクチンなどの投与といった大規模なプログラムでは、そのようなマイクロニードルパッチの展開を単純化して、複雑さ、時間、展開に必要な労力を減らすことによって、エンドユーザによる展開を可能にすることは非常に有益である。このようにして、そのようなパッチは、適切なチャネルを通じてエンドユーザが直接利用できるようになり得、パッチは次いで、医療専門家の介入を必要とせずに、ワクチンまたは他の薬物を送達するために皮膚に展開することができる。
【0006】
したがって、本発明の目的は、マイクロニードルパッチを皮膚などの組織基質上に迅速かつ容易に展開するように動作可能であり、特にエンドユーザが医療専門家の介入または監視なしに展開できるように動作可能なマイクロニードルパッチ適用システムを提供することである。
【発明の概要】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、マイクロニードルパッチ適用システムであって、組織基質に展開するためのマイクロニードルパッチ、及びマイクロニードルパッチを該基質の上に展開するように動作可能なアプリケータ(ただしマイクロニードルパッチは、一方のアレイのマイクロニードルが他方のアレイのマイクロニードルとは概ね反対の方向に向けられたマイクロニードルアレイの2つのセットを含み、アレイは、展開されていない状態と展開された状態との間で互いに対して変位可能である)と、マイクロニードルパッチをアプリケータに解放可能に保持するように動作可能なカップリングと、パッチがアプリケータに保持されているときに、展開されていない状態から展開された状態へのマイクロニードルアレイの変位に影響を与えるように動作可能であるアクチュエータとを備える、マイクロニードルパッチ適用システムが提供される。
【0008】
好ましくは、アプリケータは変形可能であり、該変形は、アクチュエータ及び/またはカップリングの動作に影響を与える。
【0009】
好ましくは、アプリケータは、第1の部分と第2の部分とを含み、アプリケータの変形は、第1及び第2の部分の間の相対的な変位の影響を受ける。
【0010】
好ましくは、システムは、閾値圧力がパッチからアプリケータに加えられるまで、第1及び第2の部分の相対的な変位を防止するように動作可能なロックを備える。
【0011】
好ましくは、システムは、アレイが展開された状態に変位した後、第1及び第2の部分が相対的に変位するのを防止するように動作可能なノンリターンロックを備える。
【0012】
好ましくは、アプリケータは手動で変形可能である。
【0013】
好ましくは、アプリケータは、アクチュエータの作動がカップリングの作動に影響を与えるように、動作可能である。
【0014】
好ましくは、カップリング及びアクチュエータは、その単一動作を容易にするように互いに一体化される。
【0015】
好ましくは、アクチュエータは、互いに対して変位可能なアプリケータにある対の第1の表面と、それぞれがアレイの1つに固定された対の第2の表面であって、第1の表面と係合可能であり、変位可能である対の第2の表面とを含む。
【0016】
好ましくは、対の第1の表面は、対の第1の表面の直線での並進及び/または回転式の並進によって互いに対して変位可能である。
【0017】
好ましくは、対の第1の表面は実質的に平行であり、第1の表面に対して斜めの方向に互いに対して変位可能であり、対の第2の表面は実質的に平行であり、それぞれアレイの1つに固定され、第2の表面は第2の表面に対して斜めの方向に互いに対して変位可能であり、第1及び第2の表面は、パッチがアプリケータに保持されるとき、向かい合って係合する。
【0018】
好ましくは、カップリングは、アプリケータまたはパッチの少なくとも1つのキーと、アプリケータまたはパッチの他方の対応するキー溝とを含み、その内部にまたそれに沿って少なくとも1つのキーが摺動可能かつ解放可能に捕捉される。
【0019】
好ましくは、キー溝は、第2の表面の1つによって少なくとも部分的に画定される。
【0020】
好ましくは、キーは、第2の表面に対する第1の表面の所定の相対的な変位に続いて、キー溝から解放可能である。
【0021】
本発明の第2の態様によれば、マイクロニードルパッチを組織基質に適用する方法であって、マイクロニードルパッチをアプリケータに解放可能に固定するステップであって、パッチは、一方のアレイのマイクロニードルが他方のアレイのマイクロニードルとは概ね反対の方向を向いているマイクロニードルアレイの2つのセットを含む、固定するステップと、マイクロニードルのアレイを組織基質に押し付けるステップと、アプリケータを利用して、展開されていない状態と展開された状態との間で対のアレイを互いに対して移動させて、マイクロニードルを組織基質に少なくとも部分的に埋め込むステップと、パッチからアクチュエータを解放するステップとを含む、方法が提供される。
【0022】
本明細書で使用する場合、「マイクロニードル」という用語は、長さまたは高さが概して100~3,000マイクロメートル(μm)の範囲の特定の寸法であり、バーブ及び/または薬物送達またはバイオセンシングシステムとして使用でき、一般に、組織へのマイクロニードルの少なくとも部分的な挿入を容易にするために組織を貫通するための自由端または先端を有する針を意味することを意図し、したがって、マイクロニードルは、先端が向いている方向を指していると見なすことができる。
【0023】
本明細書で使用される場合、「対向する/反対の(oppose)」という用語は、一方のセットまたはアレイのコンポーネントが概ね1つの方向に向けられ、他方のセットまたはアレイのコンポーネントが実質的に反対方向に向けられることを意味することを意図しており、コンポーネントが反対方向から斜めの向きになり、これにより、対向するアレイが、組織などの基質に沿って互いに対して変位することができ、対向するアレイが変位されている基質に係合し、それを把持し、突き刺し、少なくとも部分的に挿入されるまたは埋め込まれるようにする構成を含む。
【0024】
本発明は、これより以下の添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】組織基質に配置され、展開されていない状態のシステムのマイクロニードルパッチを有する、本発明の実施形態によるマイクロニードルパッチ適用システムの斜視図を示す。
図2図1のマイクロニードルパッチ適用システムの下からの斜視図を示す。
図3】システムのアプリケータを作動させてパッチを展開された状態に変位させた後のマイクロニードルパッチ適用システムを示す。
図4】パッチが組織基質に固定され、アプリケータが引き出されたマイクロニードルパッチ適用システムを示す。
図5】展開されていない状態にあるときのマイクロニードルパッチの上面を示す。
図6】展開された状態にあるときのマイクロニードルパッチの上面を示す。
図7】パッチの展開されていない状態に対応する第1の構成にあるときのアプリケータの下側を示す。
図8】パッチの展開された状態に対応する第2の構成にあるときのアプリケータの下側を示す。
図9】マイクロニードルパッチ適用システムを操作してマイクロニードルパッチを組織基質上に展開する一連のステップを示す。
図10】組織基質を含む、展開されたマイクロニードルパッチの上からの斜視図を示す。
図11】組織基質のマイクロニードルパッチを示しているが、展開された状態から展開されていない状態に手動で移動されている。
図12】マイクロニードルパッチが組織基質から取り外されていることを示している。
図13】組織基質から完全に取り外され、展開されていない状態のままであるマイクロニードルパッチを示す。
図14】本発明の一部を形成するマイクロニードルパッチの代替的実施形態の上からの平面図であり、展開されていない状態を示している。
図15】展開された状態の図14のマイクロニードルパッチを示す。
図16】本発明の一部を形成するマイクロニードルパッチのさらなる代替的実施形態の上からの平面図であり、展開されていない状態を示している。
図17】展開された状態の図16のマイクロニードルパッチを示す。
図18】取り外し構成における図16及び17のマイクロニードルパッチを示す。
図19図16~18に示したパッチの展開に影響を与えるためのアクチュエータを示している。
図20】展開されていない状態の、本発明の一部を形成するマイクロニードルパッチの実施形態の上からの平面図を示している。
図21】展開された状態の図20のマイクロニードルパッチを上から見た平面図を示す。
図22図20及び21に示されるパッチの斜視図を示す。
図23】本発明の一部を形成するマイクロニードルパッチのさらなる実施形態の上からの斜視図を示し、展開されていない状態であり、それに係合したアプリケータを部分的に示している。
図24】パッチが展開された状態に変位された、図23の構成の平面図を示す。
図25図23に示したパッチがアプリケータから分離された展開された状態のパッチの平面図を示し、突出部が取り外しの準備のために押し下げられている。
図26】皮膚または他の組織基質から取り外された後の、図25に示されるパッチの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
ここで図1~13を参照すると、本発明の実施形態によるマイクロニードルパッチ適用システムが示されており、概して10として示されている。システム10は、主要な構成要素として、以下に詳細に説明するマイクロニードルパッチ12と、皮膚Sなどの組織基質上へのパッチ12の迅速かつ効果的な展開を容易にするように適合されたアプリケータ14を含む。マイクロニードルパッチ12は、様々な治療及び/または外科的機能をもたらすことができ、例えば、経皮薬物送達に使用することができる。パッチ12には、刺青の除去のため、または機械的な取り付けまたは固定などの非医療的な用途もあり得る。
【0027】
パッチ12は、マイクロニードル16の2つのアレイを含み、一方のアレイのマイクロニードル16は、他方のアレイのマイクロニードル16と概ね反対の方向に向けられ、2つのアレイは、マイクロニードル16を展開されていない状態と展開された状態の間で変位させるよう互いに対して変位可能である。パッチ12は、互いに摺動可能に係合する第1及び第2のパッチ半体18、20を含み、各パッチ半体18、20は、その皮膚に面する表面に、マイクロニードル16のアレイの1つを担持する。パッチ半体18、20は、任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよく、成形プラスチックから形成されることが好ましい。マイクロニードル16は、異なる材料、例えば金属から形成されてもよく、任意の適切な手段によってパッチ半体18、20に固定させてもよい。パッチ半体18、20はまた、以下に説明するように、例えばパッチ12を取り外すために使用者を補助するように、説明的な図像及び/またはカラーコーディングなどを含んでもよい。
【0028】
パッチ半体18、20は、互いに相対的に変位可能であり、使用中、システム10の縦軸LLを横断する方向に、マイクロニードル16のアレイを展開されていない状態と展開された状態との間で変位させるために、例えば図5及び6に示すように、固定の距離を変位可能である。マイクロニードル16のアレイは、多数の構成で設けることができ、例えば、各アレイのマイクロニードル16が平行に離間された行で構成され、2つのアレイの行で互いに織り交ぜられて配置されてもよい。この構成は、様々な他の構成、マイクロニードル16の物理的及び操作上の属性と共に、以前の国際出願WO2018/069543及びWO2019/201903で詳細に開示されているため、マイクロニードルに関するさらなる詳細は、本願では必要ない。
【0029】
アプリケータ14は、パッチ12が展開されていない状態でパッチ12をアプリケータ14の下側に保持するように適合され、マイクロニードル16が皮膚Sまたは他の組織基質に対して押し付けられている間、パッチ12を順次変位させて、展開された状態を維持し、アプリケータ14からパッチ12を外れさせ、皮膚Sにパッチ12が展開されたままにして、意図した機能、例えばマイクロニードル16を介した経皮的な薬物の送達を実行する。したがって、アプリケータ14は、アプリケータ14を介して適用される手動での使用者の入力を、展開されていない状態から展開された状態へのパッチ12の変位に変換するように適合される。図示の実施形態では、展開されていない状態は、図5に示すように、パッチ半体18、20が互いに対して完全に退縮することによって定められ、パッチ12が「閉じている」と呼ぶことができる。逆に、パッチの展開された状態は、図6に示すようにパッチ半体18、20が互いに対して伸張することによって定められるため、パッチ12が「開いている」と呼ぶことができる。縦方向に伸張するチャネルまたはギャップを、図6で、パッチが開いている状態で、パッチ半体18、20間に見ることができ、これは、パッチ半体18、20が展開されていない状態と展開された状態との間で互いに対して変位する距離を示している。もちろん、パッチ12の寸法及び形状は、本明細書に記載の機能を依然保持しながら大幅に変更できることが理解されるであろう。
【0030】
アプリケータは、システム10の縦軸LLに沿った方向に固定した距離を互いに対して摺動可能に変位可能な第1の本体部分22及び第2の本体部分24を備える。図示の実施形態では、第2の本体部分24は、第1の本体部分22の内部に入れ子式に受け入れられるが、他のいずれかの適切な機械的構成を使用することができる。このように、アプリケータ14は、本体部分22、24の相対的な変位によって変形することができ、この変形は、閉じている段階と開いている段階、または展開されていない段階と展開された段階との間のパッチ12の変位に影響を与えるように、及びまたは、後で詳細に説明するように、一旦展開された状態になってから、パッチ12の解放に影響を与えるように、配置することができる。各本体部分22、24の自由端または外側端部には、好ましくは、作動させている指の先端、最も好ましくは使用者の人差し指及び親指の先端を受け入れるような形状及び寸法の凹部26が設けられ、アプリケータ14の変形中、したがってパッチ12の展開中、使用者がアプリケータ14をしっかりと握ることができるようにする。凹部26はまた、使用者の指や親指が、展開中に皮膚Sに接触するなどのために、アプリケータ14の下側の下方に伸張しないことを確実にするのに役立つ。この接触は、皮膚Sへの挿入を確実にするためにマイクロニードル16の先端に適用される下向きの圧力の大きさに悪影響を与え得る。図4を参照すると、それぞれの凹部26の真下にある本体部分22、24の下面が輪郭付けられ、本体部分22、24の自由端から離れてパッチ12に向かって下向きに湾曲し、再度展開中にマイクロニードル16の先端に下向きの圧力が確実に集中するのを促すこともまた見てとれる。皮膚Sは、この動作の間に(例えば、解剖学的位置、皮膚のタイプ、使用者の圧力、皮下脂肪のレベルなどに応じて)かなり異なる程度に変形する可能性があり、したがって、パッチ12が展開されていない状態から展開された状態に変位するときに十分な圧力がマイクロニードル16に伝達されて挿入を果たすことが重要である。やはり、アプリケータ14の寸法及び形状は、本明細書に記載の機能を依然保持しながら大幅に変更できることが理解されるであろう。例えば、アプリケータ14は、手のひらで握られるいわゆる「ピストルグリップ」の形状で設計され得、上述の変位を行うために使用者が一緒に圧搾することができる2つの部分を有する。このような構成は、例えば手先の器用さが低下した使用者に適している。パッチ12と同様に、本体部分22、24は、任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよく、好ましくは成形プラスチックから形成される。本体部分22、24はまた、以下に説明するように、例えばパッチ12の展開を行うために使用者を補助するように、説明的な図像及び/またはカラーコーディングなどを含んでもよい。
【0031】
特に図2、7及び8を参照すると、アプリケータ14の下側または皮膚に面する側が示されており、使用中、パッチ12はそれに保持される。アプリケータ14は、対のタブ28、30によって部分的に画定されるアクチュエータを含み、それらの一方は、第1の本体部分22に固定されるか、または一体的に形成され、他方のタブ30は、第2の本体部分24に固定されるか、または一体的に形成される。第1及び第2の本体部分22、24が相対的に縦方向に変位するときの第2のタブ30の変位に対応するために、チャネル32が第1の本体部分22の下側に設けられる。このようにして、第1及び第2の本体部分22、24の相対的な変位は、第1及び第2のタブ28、30の相対的な変位をもたらす。各タブ28、30は、第1の表面34を画定し、対の第1の表面34は、互いに実質的に平行であり、第1の表面34は、互いに反対側を向いているか、または外側に向いている。第1の表面34はまた、システム10の縦軸LLに対して斜めに向けられ、したがって、第1及び第2の本体部分22、24の間、したがって第1及び第2のタブ28、30の間の相対的な変位の方向に対して斜めに向けられる。図示の実施形態では、タブ28、30自体が縦軸LLに対して斜めに向いて設けられているが、これは、第1の表面34が斜めに向けられると必須ではなくなる。換言すれば、タブ28、30自体は縦軸LLに平行に向けられ、一方、第1の表面34は斜めに伸張し、タブ28、30の各々は一端から他端に向かって縦方向に厚さが増加するくさび形を有することになる。
【0032】
アクチュエータは、図10、11、12、及び13に最も明確に示されているように、対応する対の実質的に平行な第2の表面36によってさらに画定され、その1つは、各パッチ半体18、20の上面に画定される。パッチ12の各半体18、20は直立した突出部38を含み、その外縁はそれぞれの第2の表面36を画定し、縦軸LLに対して斜めに伸張するように向けられ、第1の表面と実質的に同じ角度である。このように、パッチ12が以下に説明するようにアプリケータ14の下側に固定されると、図5にて見られるように、第1の表面34が第2の表面36の間に捕捉され、第2の表面36と向かい合って係合する。したがって、本体部分22、24を変位または圧縮することによって第1の表面を縦方向に変位させる際に、第1の表面34が摺動して第2の表面36を過ぎて重みをかけ、カム作用に影響を及ぼし、第2の表面を縦軸LLを横切る方向に互いに押しのけ、そのためパッチ半体18、20が閉位置から開位置に変位し、そのためマイクロニードルが展開されていない状態から展開された状態に変位することが理解されよう。この動作が皮膚Sに十分な下向きの圧力を加えて行われる場合、マイクロニードル16は皮膚Sを貫通し、皮膚Sに少なくとも部分的に埋め込まれる。
【0033】
したがって、適用システム10は、パッチ12の上面に接触するために、好ましくはタブ28、30の間で、アプリケータ14から伸張するスプリング付勢ピン40の形態の解放可能なロックを備えることが好ましい。ピン40は、閾値圧力がピン40に加えられてスプリングの付勢に打ち勝ち、ピン40が押し下げられてロックが解除され、したがって、本体部分22、24の相対的な変位が可能になるまで、伸長位置から退縮位置への本体部分22、24の相対的な変位を防止するように配置される。したがって、閾値圧力は、組織挿入を確実にするためにマイクロニードル16の先端に加えるのに必要な圧力と同じか、またはそれよりわずかに高くなるように選択される。ピン40の先端は、パッチ12の上面に設けられたウェル41に着座し、展開中のパッチ12に対するピンのスプリングの付勢は、したがってアプリケータ14とパッチ12の相対的な並進を防止するように作用する。上記の機能を設けるために、任意の他の適切なロック構成を利用できることが理解されよう。
【0034】
パッチの展開前にパッチ12をアプリケータに保持するために、システム10は、各タブ28、30に設けられた対のキー42と、各パッチ半体18、20に1つずつ、パッチ12に設けられて、その内部及びそれに沿ってそれぞれの対のキー42が摺動可能かつ解放可能に捕捉される、対応する対のキー溝44という形態のカップリングを備える。図示の実施形態では、カップリングとアクチュエータは互いに一体化されており、それによってキー溝44は、それぞれの第2の表面36を画定する突出部38におけるオーバーハングの下に形成され、キーはタブ28、30に設けられ、効果的にそれぞれの第1の表面34の段差付き伸長部を形成する。そのためのキー溝44もまた、縦軸LLに対して同じ斜めの方向に伸張し、キー42がキー溝44に沿って移動し、それに重みを加えると、同じカム作用が生じる。斜めの角度は、アプリケータ14の第1及び第2の本体部分22、24の比較的大きな変位をパッチ半体18、20の相対的な変位に変換する際に機械的利点をもたらすように選択することができる。マイクロニードルは、皮膚Sを突き刺すのに十分な力で、比較的短い距離、例えば本体部分22、24のストロークまたは変位の5分の1だけ変位する必要があるだけであり、第1及び第2の表面34、26のこの斜めの角度は、変位の距離を減少させるが、マイクロニードル16に加えられる力を増加させる。
【0035】
対の開口部46が、キー42が通過できるように形成された各キー溝44の上壁に配置され、キー溝44に沿って配置され、タブ28、30が、図8に示されている位置に変位する、すなわち、本体部分22、24が使用者によって一緒に圧縮されたときのみキー42と整列する。これに先立って、本体部分22、24が図7のように互いに対して伸張した状態で、開口部46がキー42に対してオフセットされ、したがってキー42がキー溝44に捕捉され、それによってパッチ12をアプリケータ14の下側で保持するように作用する。使用者がロックピン40に打ち勝つのに十分な圧力でパッチ12を皮膚Sに押し付けると、次いで使用者は親指と人差し指の間での挟む動作によって本体部分22、24を一緒に変位させることができ、この動作はタブ28、30の相対的な変位をもたらす。これは、マイクロニードル16を皮膚の中に駆動させるために、パッチ半体18、20を強制的に引き離す上述のカム作用に影響を与える。この作用の間のキー溝44に沿ったキー42の対応する動きは、同時にキー42を開口部46と一致させ、アプリケータ14を展開されたパッチ12から分離できるようにする。
【0036】
特にパッチ12とまだ係合している間に、使用者が本体部分22、24を伸張位置に向かって意図的にまたは不注意で戻すよう変位することを防止するために、アプリケータ14は、好ましくは、少なくとも1つ、好ましくは対のノンリターンロック48を備え、これは、第1の本体部分22の下面に形成された段付きトラック50と、第2の本体部分24の下面からトラック50の中に突出する弾性的に変形可能な従動子52とを備える。第1及び第2の本体部分22、24が図8に示される退縮位置に圧縮されると、従動子52は、トラック50に沿って移動し、非可逆的にトラック50の端のノッチ54に移動し、従動子52がトラック50に沿って反対方向に戻る移動を防止し、これにより、本体部分22、24が図7に示される伸長状態に向かって戻るよう変位することが防止される。しかし、システムは別のパッチを再装填して再利用するように設計され得るため、ノンリターンロック48が任意選択の特徴であり、様々な実施形態では省かれてもよいことも理解されたい。
【0037】
図9を参照すると、パッチ12を適用するための一連のステップが側面図及び端面図で示されている。最初のステップの前に、使用者はシステム10を開梱する。これは、マイクロニードル16を覆っている何らかの形の保護カバーの取り外しを含み得、次に、図9aに示すように、皮膚Sの適切なターゲットセクションにパッチ12を配置する。パッチ12によって皮膚Sに十分な圧力が加えられると、ピン40のロックが解除され、使用者は、図9bに示すように、本体部分22、24を一緒につまむことができる。これにより、マイクロニードル16が皮膚Sに埋め込まれ、キー42が開口部46と整列し、図9cに示すようにアプリケータ14を取り外すことが可能になる。したがって、パッチ12は、薬物送達であろうとなかろうと、必要な機能を実行するために皮膚Sの適所に留まる。
【0038】
パッチ12を取り外す時が到来すると、また図10から13を参照すると、使用者は、パッチ12の上面の矢印図像によって示されるように、パッチ半体18、20を一緒につまむだけでよい。パッチ12は、好ましくは、各半体18、20の上面にくぼみ56を備えており、取り外し手順の間に使用者の指先を受け入れて、それ以外の場合は比較的低い外形でのパッチ12の獲得を増加させる。取り外す力は、好ましくは、パッチ12に設けられ、閾値圧力が加えられるまでパッチ半体18、20が閉じるのを防止するように作用するラッチ機構(図示せず)によって主に統轄される。すなわち、マイクロニードル16は、挿入力に対して最小限の取り外す力で皮膚Sから取り外すことができる。くぼみ56の輪郭は、使用者が不注意で皮膚Sを押し下げ、得られるグリップを増大させるようなものである。この垂直力は、ラッチ機構(図示せず)を克服するのを助けるために使用され得る。その後、パッチ12を取り外して廃棄することができる。
【0039】
ここで図14及び15を参照すると、概して112として示される、本発明の代替的実施形態によるマイクロニードルパッチが示されている。この代替的実施形態では、同様の構成要素には同様の参照番号が与えられており、特に明記しない限り、同様の機能を実行する。図14及び15は、パッチ112の上面のみを示し、下面及びパッチによって担持されるマイクロニードル(図示せず)は、パッチ12を参照して説明したものと同じである。
【0040】
パッチ112は、摺動可能に係合されたパッチ半体118、120を含み、使用時にアプリケータの縦軸(図示せず)とも平行である平行な第2の表面136を含む。したがって、アプリケータは、パッチ半体118、120を図14に示される展開されていない状態から図15に示されるように展開された段階に変位させるように、アプリケータの対の第1の表面(図示せず)を第2の表面136に対して変位させ、その後、パッチ112を外して、アプリケータを取り外すのを可能にするように、適合されなければならない。アプリケータ(図示せず)の第1及び第2のタブ128、130であって、第1の表面を画定するものは、ハッチングされた詳細で示されている。この機能を達成するために、様々な機械的構成を採用することができ、例えば、キー(図示せず)をパッチ112のキー溝(図示せず)から係合解除するために、アクチュエータの第1の表面(図示せず)が引き寄せられるか、他の方法で互いに向かって戻るよう変位する第3の作動状態を含むことができる。
【0041】
パッチ112は、パッチ12について上述したのと同じ方法で、使用後に皮膚から取り外すことができる。
【0042】
ここで図16~19を参照すると、概して212として示される、本発明のさらなる代替的実施形態によるマイクロニードルパッチが示されている。この代替的実施形態では、同様の構成要素には同様の参照番号が与えられており、特に明記しない限り、同様の機能を実行する。図16~18は、パッチ212の上面のみを示し、下面及びパッチによって担持されるマイクロニードル(図示せず)は、パッチ12を参照して説明したものと同じである。
【0043】
パッチ212は、摺動可能に係合されたパッチ半体218、220を含み、使用時にアプリケータの縦軸(図示せず)とも平行である平行な第2の表面236を含む。したがって、システムは、パッチ12の一部として設けられるカム70の形態のアクチュエータを含むが、展開している間にアプリケータに回転式の並進を適用するためにアプリケータと結合することができる。カム70は、パッチ212を開くために、第2の表面236に対して係合可能な対の第1の表面234を画定する。カム70は、パッチ212に解放可能に係合するためにアプリケータ(図示せず)から使用時に伸張する対のピン72と共に、図19に分離して示されている。ピン72は、回転の制限をもたらし、配置している間にアプリケータがパッチ212に対して回転しないことを保証し、そうでなければ、マイクロニードルの展開を成功させるために必要な、連結される横方向の運動に悪影響を与える。
【0044】
カム70は、上記のようなアプリケータ(図示せず)の直線の変位を、任意の適切な従来式の機械的手段(図示せず)によって回転式の変位に変換することによって、回転することができる。したがって、カム70の回転は、パッチ212を図16に示す展開されていない状態から図17に示す展開された状態に変位させ、次いでパッチ112を外してアプリケータを取り外すのを可能にする。
【0045】
使用後のパッチ212の除去を達成するために、第1の表面234が第2の表面236から係合解除されるようにカム70が配置され、パッチ212が皮膚から取り外すために閉じられることを可能にする第3の構成が必要とされる。次に、パッチ212は、パッチ12について上述したのと同じ方法で取り外され得る。
【0046】
図20から23に示されるさらなる実施形態では、パッチ312を皮膚から取り外すために面外の圧搾を容易にする特徴を示すパッチ312が提供される。パッチ312は、パッチ312が使用者の指と親指との間で把持され、皮膚から取り外すために圧搾されることを可能にする輪郭タブ356をそれぞれ画定するパッチ半体318、320を備える。この実施形態では、この動作は、スプリングによって補助され得る。すなわち、パッチ312が展開されるとき、スプリングは張力下にあり、タブ356が圧搾されるとき取り外している間にこの位置エネルギーが放出される。
【0047】
ここで図23から26を参照すると、マイクロニードルパッチの追加の実施形態が示されており、概して412として示されている。この代替的実施形態では、同様の構成要素には同様の参照番号が与えられており、特に明記しない限り、同様の機能を実行する。やはり、図23~26は、パッチ412の上面のみを示し、下面及びパッチ412によって担持されるマイクロニードル(図示せず)は、パッチ12を参照して説明したものと同じである。
【0048】
パッチ412は、パッチ半体418、420が部分的に分離されているか、または互いの外側に移動している図23及び図26に示されているように、展開されていない状態の間で互いに対して変位可能である対のパッチ半体418、420を備えている。図24及び25に示されるように展開された状態であり、半体418、420が一緒に押し付けられるかまたは閉じられる。しかし、この実施形態では、パッチ412は、対のタブ428、430の形態で図23及び24に部分的に示されているアプリケータが、パッチ412の対向する外縁または表面に係合するように配置されるように適合される。したがって、タブ428、430は、対の第1の表面434を画定し、一方、パッチ412の外縁は、パッチ412を展開されていない状態から展開された状態に変位させるために、第1の表面434によって係合及び変位され得る、協働する対の第2の表面436を画定する。したがって、この実施形態では、パッチ412は、タブ428、430の間で把持されて、パッチ412を展開されていない状態でアプリケータに保持し、その後、タブ428、430がアプリケータのいずれかの適切な機械的動作によって互いに向かって変位するときに、タブ428、430の間で効果的に圧搾される。パッチ412が組織基質に押し付けられている間のこの圧搾動作により、パッチ412が閉じ、したがって、前述のように組織基質上に展開される。
【0049】
パッチ412を皮膚などの組織基質から取り外すのを支援するために、パッチ412は、好ましくは、パッチ半体418、420を図26に示すように分離または強制的に開く機械的動作に影響を与えるために互いに向かって変位することができる、対向する対の突出部456を含む。
【0050】
したがって、パッチ412は、「閉じる」動作を使用して展開され、「開く」動作を使用して取り外されるように構成されることが理解されるであろう。このシナリオでは、第1の表面434は、パッチ412の第2の表面436の横方向外側に最も好ましくかつ実際に配置される。この取り外す開口動作は、さらなる実施形態ではスプリングで補助することができる。
【0051】
さらに、本発明のシステムは、パッチの展開の瞬間に、皮膚Sに対して垂直に物質が同時に放出されるように修正され得ることが想定される。このエネルギー放出は、下向きの圧力を瞬間的に増加させ、マイクロニードルの初期貫通を増加させ得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9a
図9b
図9c
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
【国際調査報告】