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特表2023-544006ユーザステーション、具体的には機械加工ステーションに極低温流体を供給するための方法
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  • 特表-ユーザステーション、具体的には機械加工ステーションに極低温流体を供給するための方法 図1
  • 特表-ユーザステーション、具体的には機械加工ステーションに極低温流体を供給するための方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-19
(54)【発明の名称】ユーザステーション、具体的には機械加工ステーションに極低温流体を供給するための方法
(51)【国際特許分類】
   B01J 4/00 20060101AFI20231012BHJP
【FI】
B01J4/00 103
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519060
(86)(22)【出願日】2021-09-10
(85)【翻訳文提出日】2023-03-24
(86)【国際出願番号】 EP2021074971
(87)【国際公開番号】W WO2022073716
(87)【国際公開日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】2010131
(32)【優先日】2020-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591036572
【氏名又は名称】レール・リキード-ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(72)【発明者】
【氏名】ポイエー、アルバン
(72)【発明者】
【氏名】シャルベ、エティエンヌ
(72)【発明者】
【氏名】ボキン、ファブリス
【テーマコード(参考)】
4G068
【Fターム(参考)】
4G068AA01
4G068AB12
4G068AC20
4G068AD40
4G068AD49
4G068AE01
4G068AF31
4G068AF40
(57)【要約】
液体窒素などの極冷温流体をユーザステーションに供給するための方法であって、極冷温流体貯蔵タンクが、大気圧より高い貯蔵圧力下で、タンクの底部における液相及びタンクの上部における気相内に極冷温流体を含有する、タンクからユーザステーションに到着する液体/気体の2相の含有量は、前記ステーションによって実行された作動の品質に影響を及ぼす要因であり、タンクは、タンクの底部から取り出された液体をステーションに供給することと同時に、外側から流体を供給されることにも適しており、i)気体/液体の相を分離するための手段(6)、例えば脱気筒又は相分離器が提供され、タンクから極冷温流体を供給され(20)、極冷温流体の基本的な液相及び基本的な気相(40)を分離し、基本的な液相(30)はユーザステーションに方向付けられ、j)ユーザステーションに到着する液体/気体の2相の含有量の経時的、例えばユーザステーションの各作動段階の過程における変動は、相分離手段の気体出口からの気体流れの測定を提供することにより、及び経時的に前記気体流れのあらゆる偏差を測定することにより、又は相分離手段の気体出口に置かれた流れセンサによって提供された情報を有することであって、分離手段から出る流れを検出することができ、所与の時間範囲にわたるセンサの開口時間を決定する、0/1の二進法の情報である、情報を有することにより測定され(8)、k)1つ又は複数の行為(2、10、…)は、j)で行った決定の結果に依存して、ユーザステーションに通知し、及び/又は前記ユーザステーションの作動条件を修正するために着手されることを特徴とする。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体窒素などの極冷温流体をユーザステーション、具体的には機械加工作動を行うステーションであるユーザステーションに供給するための方法であって、極冷温流体貯蔵タンクが、大気圧より高い貯蔵圧力下で、前記タンクの底部における液相及び前記タンクの上部における気相内に前記極冷温流体を含有する、前記タンクから前記ユーザステーションに到着する前記液体/気体の2相の含有量は、前記ステーションによって実行された前記作動の品質に影響を及ぼす要因であり、前記タンクは、前記タンクの前記底部から取り出された液体を前記ステーションに供給し、外側から流体を供給されるように設計され、
i)前記タンクから極冷温流体を供給され(20)、前記極冷温流体の実質的な液相及び実質的な気相(40)の分離を実行する、気体/液体の相分離手段(6)、例えば脱気筒又は相分離器が提供され、前記実質的な液相(30)は前記ユーザステーションに向かって方向付けられ、
j)前記ユーザステーションに到着する前記液体/気体の2相の含有量における変動は、経時的に、例えば前記ユーザステーションの各作動段階の間に、
-流量計によって提供されたような、前記相分離手段の気体出口からの気体出力の流量の測定を有することにより、及び経時的に気体の前記流量のあらゆる偏差を測定することにより、又は
-前記相分離手段の前記気体出口に据えられた流量センサによって供給された情報を有することであって、前記情報は、前記分離手段の前記出口における流量の存在を検出し、所与の時間間隔にわたる前記センサの作動時間を決定することを可能にする、0/1の二進法である、情報を有することにより測定され(8)、
k)1つ又は複数の行為(2、10、その他)は、j)で行った前記決定の結果に依存して、前記ユーザステーションに通知し、及び/又は前記ユーザステーションの作動条件を修正するために着手されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記流量計又は前記流量センサによって供給された信号は、制御装置によって後処理されることを特徴とし、前記後処理は、例えば以下の基準、
・前記ユーザステーションの生産サイクルにわたる、例えば2つの工具の交換の間の機械加工サイクルにわたる、全く同じ所与の期間に対する、前記相分離手段の開口期間/サイクルの数、
・具体的に前記開口期間の値、及び/又は一定である若しくは変化する前記開口期間の経時的変化を考慮するための、前記相分離手段が開く毎の前記相分離手段の前記開口期間、
・前記ユーザステーションの各生産サイクルの間に測定された前記気体流量の積分、
の1つ又は複数を考慮する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザステーションは、機械加工作動を実行する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザステーションは、食品用の極低温ミキサの底部を通して前記極冷温流体を注入するためのノズルを具備した前記ミキサである、請求項1又は2に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に液体窒素などの極低温液体を使用する方法に関し、ユーザステーションに到着する液体/気体の2相の含有量は重要な要因であり、すなわちこの製品の品質に影響を与え、又はこのステーションが実行し、これは具体的には機械部品の極低温の機械加工の技術分野の場合であり、これは、例えば食品用の極低温のミキサの底部を通して注入するためのノズルを具備したミキサの場合でもある。
【背景技術】
【0002】
機械加工の場合について以下に論じる。
【0003】
機械加工は、材料を取り除くことにより加工物を形状するための方法である。機械加工に必要な機械的エネルギー、従って削りくずの形成は、ほぼ完全に熱に変換される。一部が機械加工された材料及び機械加工する材料の良好な熱伝導率特性にも関わらず、切削流体の使用は、
-切削帯域の冷却及び潤滑だけでなく、
-作業領域から削りくずの除去も確保するために、依然として必須である。
【0004】
これらの切削流体は、大部分がニート若しくは水溶性鉱物又は合成ベース油である。切削帯域の中心に当たる温度(現在は+800℃~+1000℃)により、外部環境に有害な蒸気又は気体の生成、及びそれらの特性を損なう可能性もある削りくず及び機械加工された表面の化学汚染の両方をもたらす。
【0005】
油は、それらの購買及び再生費用だけでなく管理にも起因して、多額の出費である。この文脈で、「マイクロ潤滑」又は「乾式潤滑」と呼ばれる潤滑方法は、切削流体の消費を低減し、又は除去もする。機械加工性能は、それによって等級が下がり、この理由でこれらの方法は、切削帯域のわずかな冷却しか必要としない機械加工のシナリオ(アルミニウム系材料の機械加工、高速の機械加工、その他など)のみに適用される。
【0006】
その他の機械加工のシナリオ、つまり切削帯域のかなりの冷却を必要とするシナリオでは、極低温流体を追加することによる機械加工は、以下で「極低温機械加工」と呼ばれ、切削帯域を冷却して潤滑するための非常に魅力的な解決策であり、油の利点(削りくずの除去、熱伝導流体、その他)と、乾式機械加工の利点(環境への配慮、生成された表面の無公害、削りくずの再生、工具寿命の増加、その他)を組み合わせる。
【0007】
この極低温流体は、窒素及び二酸化炭素であってもよい。
【0008】
(切削工具、切削帯域、その他に対して)冷却流体の支援で、具体的には液体窒素などの液体極低温の支援で、そのような機械工具の供給に関する広範の先行技術がある。
【0009】
極低温流体は、大気圧で0℃よりはるかに低い温度で液体である、流体であると一般に理解される。
【0010】
このような極低温液体(例えば液体窒素)は、その型に関わらず、この流体のために民生用設備機器に連結された極低温流体タンクから、民生用設備機器に従来供給され、タンクは、大気圧より高い貯蔵圧力下で、タンクの底部における液相及びタンクの上部における気相内に極低温流体を含有し、このタンクは、タンクの底部から取り出された液体を民生用設備機器に供給し、且つ外側から流体を供給されるように設計される。
【0011】
いわゆる「低圧貯蔵」タンク、すなわちタンクの上部に達した最高圧力が約4バール絶対圧より概して低いタンクが、業界では最も一般的に使用されるが、意図した用途に依存して、最高15バールに達する、いわゆる中圧貯蔵タンク、又は最高30バールに達する高圧貯蔵タンクさえも見受けられる。
【0012】
タンクの貯蔵圧力は大気圧より高いので、タンクを民生用設備機器(例えば機械工具)に連結するパイプ上に置かれた弁の開口により、強制駆動手段なしに、ライン上の圧力損失(弁、屈曲部、その他)にも関わらず、液体がその取出点からその使用点に動く。
【0013】
極低温液体の駆動がタンク内の液位に関わらず常に効果的であることを確保するために、タンクの上部における気体の圧力は、この圧力が所定の固定値、例えば約2~4バール(より広くは2~15バール)に実質的に等しいままであるように、従来規制される。
【0014】
しかしタンクの底部における液体の圧力は、タンクの内側の液高さに依存して変わるので、液位が降下すると、取り出された液体の圧力が降下し、上部における気体の圧力に近づく傾向がある。例えば窒素の場合、約10メートルの液高さは、取出点においてタンクの上部における気体圧力と底部における液体圧力との間の圧力差が約0.7バールを示唆する。
【0015】
取出点における液体の圧力のこの変化は、取り出された液体の流量に必ず変化をもたらし、下流に据えられた民生用設備機器の作動を攪乱させる。対称効果は、タンクに流体を再供給中に起きる。
【0016】
利用可能な冷熱エネルギーの点でより良好な「極低温の品質」という周知の理由のために、極低温を使用する文献及びこれらの業界、具体的には機械加工の業界は、これらのユーザステーションに、純粋若しくは実質的に純粋な液体又は過冷却された液体、すなわち低減した圧力で、高い圧力であった時より低い温度で液体を供給するための手段に関心を持つようになってきた。
【0017】
詳細には、機械加工の例を考えると、機械加工帯域の噴霧圧力が高いほど、熱交換の係数が良好である。しかし極低温、例えば液体窒素が噴霧される時に、気体は、それが拡大するために、噴霧ノズルにおいて生成される。発生された気体の量は、液体窒素の温度及びノズルの上流のその圧力に正比例する。従って過冷却された液体を有するために努力する利点が理解されよう。
【0018】
利用可能な大量の文献の中で、特定の研究が、タンクを民生用設備機器に連結するライン上に相分離(脱気)手段を使用することを推奨してきたことに留意されたい。例えば文献、欧州特許第2347855号明細書を参照できる。
【0019】
他の解決策は、2つのタンクを結合すること、及び別法として充填して減圧した後にそれらを使用することを提案してきた。この解決策の欠点は、非常に大変な取り扱いがもたらされること、及び2つのタンクを結集することが非常に明白である。
【0020】
別の解決策は、使用点のすぐ上流に熱交換器(例えばプレート熱交換器)を挿入することであり、冷却される液体窒素(具体的には元は3バールで約-185℃の温度)は、交換器の経路の1つ(主回路)を循環する一方で、減圧された窒素は、典型的には約1バールの圧力及び約-196℃の低温で交換器の別の経路を循環する。これらの2つ経路の間の交換により、並流又は向流で主回路内の窒素を過冷却することが可能になる。しかし温度を制御することは、ここでは管理及び安定化が困難であり、具体的には下流の民生用設備機器が不連続的に作動する時に、交換器が加熱及び再冷却、その他の段階を経る必要がある。
【0021】
本出願人の名における文献、国際公開第2004/005791号パンフレットを参照することもでき、これはこのタンクの作動状態(下流のユーザ設備の消費段階、待機段階、又はタンクに極低温液体を供給する段階)に依存して、タンクの上部における気体の圧力を変えることを推奨し、その実施形態の1つによれば、待機期間中にタンクを通気することを正当に推奨している。換言すると、タンクが取出作動を受けず、長時間、例えば数時間(例えば一晩)アプリオリにならない時に、制御ユニットは、タンクの上部を通気するために弁を開けることを指示する。次いでタンクの上部における気体の圧力は、貯蔵値から大気圧に実質的に等しい値(数百グラムの残留圧力)に変化する。こうして窒素の貯蔵圧力をこの方法で下げることにより、窒素の貯蔵圧力のエンタルピの変化は増加する傾向があり、これは、圧力を受けていた時よりはるかに低い温度の流体を有することになる。こうしてタンクを使用していないこれらの期間中に保存された流体は、従って通常より低い温度を有し、利用可能な冷熱エネルギーに関してより良好な極低温の品質を確保する。実際に、急速な再加圧により、例えば独自の大気加熱器又は同種のものを使用して、不安定化された(過冷却された)液体を使用することが可能になる。
【0022】
それにも関わらず、この解決策は、欠点がないわけではなく、この通気は必ず損失を伴い、更にこの手順には、窒素の使用を可能にするために再加圧を必要とし、従って加熱させるというパラドックスがある。この解決策の実験は、具体的には保存された容量の4~9%の蒸発を実証している。この蒸発は活用されないので、費用は直接ユーザサイトに影響を与える。
【0023】
要するにこの通気する解決策の2つの主な欠点が、以下から推測される:
1)再加圧のために活用できない窒素を使用すること、
2)減圧のために高温気体を貯蔵タンクの中に入れること及び熱橋が生成すること。
【0024】
ユーザステーション、例えば機械加工ステーションに中圧又は高圧で極低温貯蔵タンクから直接供給する検討もされてきたが、次いで大量の気体が噴霧ノズルの出口で生成することが見られ、この気体は熱交換を低減する。
【0025】
最後に、低圧貯蔵タンクからポンプを通って機械に供給することが検討され得るが、このようなポンプの扱いに関連する難しさが公知であり、これらに加えて、単一サイトの複数の機械加工ステーションに異なる圧力及び低い流量を供給することは不可能である。
【0026】
本発明は、極低温液体を使用する作動、例えば機械加工作動において、所望のレベルで作動する条件を制御して維持するための技術的解決策を提案することに努め、これらの条件は、利用された極低温の温度、圧力、及び2相の含有量の特性に関連する。
【0027】
機械加工の場合について、容易性のために以下に非常に具体的に検討するが、上及び下に検討した考えは、極低温液体を使用する多くの他の用途に関し、より広く適用されることが認識されよう。
【0028】
これについて、以下により詳細に示されるように、本発明は、極低温機械加工(又は類似の)方法が、必ずしも液体極低温、例えば液体窒素内の2相の含有量を認知する必要はなく、むしろ例えばそれぞれの機械加工作動中に、それの監視、及び経時的なそのあらゆる変化の分析を必要とすると考えられる。更にこの新しい手法の採用を提案することが、本発明の利点及び特性である。
【0029】
液体極低温の流量を測定し、その2相の含有量を測定することができる速度計を開発するために、多くの研究が試みられており、依然として試みていることが公知である。現在まで、開発されたシステムは満足されておらず、又は特定の弱点(費用、大きさ、精度、その他)を有し、これらの弱点は、極低温の機械加工の分野には許されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0030】
従って本発明は、極低温液体内の気体含有量を測定するのではなく、むしろ2相の含有量における変動を単純で安価なシステムで測定することを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0031】
これについて、脱気筒(又は他の相分離器)の気体出口における気体の流量が測定され、経時的なこの気体流量の偏差が測定され、これらの測定は、認識されるように、2相の含有量における変動に直接繋がる。
【0032】
脱気筒は、液体に関して抽出された気体の圧力に依存する最高流量を特徴とし、脱気筒の出口において100%2相になることを保証するものではないことが公知である。
【0033】
例示として、極低温の機械加工の一実装形態の例の場合、液体窒素の流量は、従来約2l/分であり、従って脱気筒の気体の最高流量は、10バールで約250l/分の窒素ガスを「一掃する」ことができ、従ってあらゆる構成で気体部を十分に一掃する。
【0034】
脱気筒は、従って注入モードで常に開くわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明を実装するための設備の例を表す。
図2】工具の交換、及び同じネットワークによって供給された機械の数に対応する型の変化を受ける流量を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
添付された[図1]は、本発明を実装するための設備の例を表し、本技術的提案をより良く理解することを可能にする。
【0037】
図内の要素の名称は以下の通りである。
-1:「FCV11」=(圧力下の)流量を規制するための弁
-2:「PV13」=バイパスPV14を開くことを可能にする液体遮断弁(従って脱気はここで行い、下流のユーザ工程では行わない)、これはいわゆる「常閉」弁である。
-3:「TT13」=温度伝送器
-4:「PT12」=圧力伝送器
-5:「PSV12」=過圧逃し弁
-6:「TG12」=相分離器、例えば脱気筒
-7:「FE」=流量計又は流量センサ(設備の他の要素を制御するために使用できる信号を供給することができる)
-8:「FT12」=気体流量の(ひいては2相流の)測定を供給できる、流量計又は流量センサ(設備の他の要素を制御するために使用できる信号を供給することができる)
-9:「PCV12」=脱気筒内の背圧を確保するため、及び気体流量のより信頼できる測定を促進するための背圧レギュレータ、この背圧レギュレータは、本発明による好都合な選択肢を表す。
-10:「PV14」=バイパス上の遮断弁、この弁はいわゆる「常開」弁であり、この弁は冷却弁であり、2相の含有量内の変化を監視するために、この弁を駆使することが可能である(及び任意選択する)。
-20:極低温が入る
-30:極低温液体が出てユーザステーションに向かって方向付けられる
-40:相分離器の気体出口。
【0038】
この設備のお陰で2相の含有量の測定は、気体流量又はセンサ「FT12」を介して、例えば以下の行為から1つ又は複数の行為を受けることができる、すなわち
-機械加工ステーションに到着する流体の2相の含有量における変化をユーザステーションに通知すること、
-ユーザが決定した場合に、液体遮断弁PV13への行為を介して方法を停止すること、
-冷熱エネルギー量を一定に保つために、調整弁FCV11を介して流量を調節し、必要な場合に増加すること(従ってこの型の弁で圧力が増加する)、
-バイパス上の弁PV14を介して2相の過剰を除去するために、脱気段階(ひいては再冷却)を反復すること。
【0039】
当業者には明らかになるように、流量計又は流量センサ8からの未加工信号は、分離器/脱気筒の作動がその浮遊を介して流量を不定にさせ、振動を特徴とするので、使用できない。
【0040】
従って制御装置によるこの信号の後処理は、好都合に実行される、
・ラインの冷却中、質量流量は一定ではない(高温液体、不安定な気体/液体の百分率、その他)。
・ユーザステーション、例えば下流の機械加工ステーションの生産モードで、流量は、添付の[図2]に(概略的に)見られるように、工具の交換及び同じネットワークによって供給された機械の数に対応する型の変化を受ける(可変流量)。
【0041】
制御装置によって実行された後処理は、こうして例えば以下の基準の1つ又は複数を考慮することができる、
・生産サイクルにわたる、例えば2つの工具の交換(制御装置によって収集されたサイクルの開始及び終了の情報)の間の機械加工サイクルにわたる、単一の所与の期間に対する、脱気筒の開口サイクル/期間の数。
・開口期間の値、一定である若しくは変化するこの開口期間の経時的変化に対する、脱気筒が開く毎の脱気筒の開口期間。
・各機械加工サイクルの間に測定された気体流量の積分。極冷温流体の使用全体を通して2相の含有量の平均が計算できる。
【0042】
液体極冷温、例えば液体窒素の流量は、容易に理解されるように、機械加工作動のために選択されたプログラムに(従って例えば機械加工帯域に入る入口弁の下流の圧力に)依存し、様々な機械加工段階(荒削り、仕上げ、材料、パスの深さ、その他)に対応する注入オリフィスの直径に依存する一方で、認識されるように、本発明による方法は、液体窒素の流量の測定を実行せず、供給しない。
・2つの生産サイクル間の上記の基準の比較、及び(機械加工帯域に入る入口における液体窒素及び注入オリフィスの圧力条件が、これらの2つのサイクルで同一である条件下で)変化が見られる場合の警報の出力、
・待機モードは、機械から制御装置、その他に向かう出力機械加工信号を収集することにより、計算から切り離される。
【0043】
機械加工作動中に2相の含有量の修正の元の形は、以下であることが考えられる、
-脱気筒の浮遊の遮断(この影響は非常に高い)、
-複数の設備機器が同じ貯蔵タンクから取り出す時、すなわち、1つ又は複数のこれらの設備機器の停止は、一部で作動したままである他の設備機器に影響を及ぼすことがある、
-機械加工作動が行われている間に起きる液体窒素貯蔵タンクの充填、
-液体窒素の流体網の部材からの漏れ。
【0044】
本発明は、こうして液体窒素などの極冷温流体をユーザステーションに供給するための方法に関し、極冷温流体貯蔵タンクが、大気圧より高い貯蔵圧力下で、タンクの底部における液相及びタンクの上部における気相内に極冷温流体を含有する、タンクからユーザステーションに到着する液体/気体の2相の含有量は、このステーションによって実行された作動の品質に影響を及ぼす要因であり、前記タンクは、タンクの底部から取り出された液体を前記ステーションに供給し、外側から流体を供給されるように設計され、
i)前記タンクから極冷温流体を供給され、前記極冷温流体の実質的な液相及び実質的な気相の分離を実行する、気体/液体の相分離手段、例えば脱気筒又は相分離器が提供され、前記実質的な液相はユーザステーションに向かって方向付けられ、
j)ユーザステーションに到着する液体/気体の2相の含有量における変動は、経時的に、例えばユーザステーションの各作動段階の間に、
-相分離手段の気体出口からの気体出力の流量の測定を有することにより、及び経時的に気体のこの流量のあらゆる偏差を測定することにより、又は
-相分離手段の気体出口に据えられた流量センサによって供給された情報を有することであって、この情報は、分離手段の出口における流量の存在を検出し、所与の時間間隔にわたるセンサの開口時間を決定することを可能にする、0/1の二進法である、情報を有することにより測定され、
k)1つ又は複数の行為は、j)で行った決定の結果に依存して、ユーザステーションに通知し、及び/又はこのユーザステーションの作動条件を修正するために着手されることを特徴とする。

図1
図2
【国際調査報告】