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特表2023-544103コンピュータトモグラフィ装置およびコンピュータトモグラフィ装置の動作方法
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  • 特表-コンピュータトモグラフィ装置およびコンピュータトモグラフィ装置の動作方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-20
(54)【発明の名称】コンピュータトモグラフィ装置およびコンピュータトモグラフィ装置の動作方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/03 20060101AFI20231013BHJP
【FI】
A61B6/03 349
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023517976
(86)(22)【出願日】2020-09-23
(85)【翻訳文提出日】2023-04-14
(86)【国際出願番号】 EP2020076474
(87)【国際公開番号】W WO2022058036
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】102020124474.6
(32)【優先日】2020-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519170427
【氏名又は名称】エスペン ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】ESSPEN GmbH
【住所又は居所原語表記】Zeppelinstrasse 15, 91052 Erlangen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ザーラ モハマディ
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA21
4C093CA01
4C093CA16
4C093DA03
4C093EA03
4C093EC16
4C093EC21
4C093FA15
4C093FA17
(57)【要約】
コンピュータトモグラフィ装置が、奇数(n)個のビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)から構成されている静的ビーマー-検出器リング(10)を備え、当該ビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)のうちの単一のビーマー-検出器エレメント(26)が、ビーマー-検出器リング(10)を開放させながら共にC字形を描く残りのビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14)に対して変位可能であり、各ビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)は、X線放射を放出するために設けられた、ビーマー-検出器リング(10)の周に少なくとも0.9×360°/nの角度αにわたって延在するアノードアセンブリ(9)と、X線放射を検出するために設けられた、同じビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)内で少なくとも0.95×360°/nの角度βにわたって延在する検出器(4)とを有し、各アノードアセンブリ(9)は、複数の電子放出器(5,25)を含むビーマーアセンブリ(18)の一部であり、ビーマーアセンブリ(18)内では、各電子放出器(5,25)が、焦点(BF,BF,BF)を形成する電極アセンブリ(21)と協働して、アノードアセンブリ(9)上の選択可能な少なくとも3つの位置に形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータトモグラフィ装置であって、
奇数(n)個のビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)から構成されている静的ビーマー-検出器リング(10)を備え、前記ビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)のうちの単一のビーマー-検出器エレメント(26)が、前記ビーマー-検出器リング(10)を開放させながら共にC字形を描く残りのビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14)に対して変位可能であり、
各ビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)は、X線放射を放出するために設けられた、前記ビーマー-検出器リング(10)の周に少なくとも0.9×360°/nの角度αにわたって延在するアノードアセンブリ(9)と、X線放射を検出するために設けられた、同じビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)内で少なくとも0.95×360°/nの角度βにわたって延在する検出器(4)とを有し、
各アノードアセンブリ(9)は、複数の電子放出器(5,25)を含むビーマーアセンブリ(18)の一部であり、前記ビーマーアセンブリ(18)内では、各電子放出器(5,25)が、焦点(BF,BF,BF)を形成する電極アセンブリ(21)と協働して、前記アノードアセンブリ(9)上の選択可能な少なくとも3つの位置に形成されている、
コンピュータトモグラフィ装置。
【請求項2】
前記残りのビーマー-検出器リング(10)に対して相対的に変位可能なビーマー-検出器エレメント(26)は、前記ビーマー-検出器リング(10)の軸線方向においてシフト可能であり、軸線方向においてシフトされた状態で、接線方向において、全体としてC字形に配置されたビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14)に沿ってシフト可能である、請求項1記載のコンピュータトモグラフィ装置。
【請求項3】
前記ビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)は、電子の電界放出のために構成された放出器(5,25)、特にカーボンナノチューブを含む放出器を備える、請求項1または2記載のコンピュータトモグラフィ装置。
【請求項4】
各ビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)は、第1のタイプの少なくとも1つの放出器(5)と第2のタイプの少なくとも1つの放出器(25)とを有する、請求項3記載のコンピュータトモグラフィ装置。
【請求項5】
1つのビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)内のそれぞれ異なるタイプの放出器(5,25)は、その材料および/または幾何学形状に関して相互に異なっている、請求項4記載のコンピュータトモグラフィ装置。
【請求項6】
前記ビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)は、それぞれ異なるX線周波数間かつ/またはそれぞれ異なるX線量間の切り替えのために構成されており、
各焦点(BF,BF,BF)は、同様に、設定可能な全てのX線周波数およびX線量の供給源として選択可能である、
請求項3から5までのいずれか1項記載のコンピュータトモグラフィ装置。
【請求項7】
前記ビーマー-検出器リング(10)は、運動可能な機器フレーム(7)に位置調整可能に取り付けられている、請求項1から6までのいずれか1項記載のコンピュータトモグラフィ装置。
【請求項8】
前記ビーマー-検出器リング(10)は、少なくとも5つかつ最大9つのビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)を含んでおり、
前記変位可能なビーマー-検出器エレメント(26)を含めた全てのビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)が同じ大きさの角度範囲をカバーしている、
請求項1から7までのいずれか1項記載のコンピュータトモグラフィ装置。
【請求項9】
同じアノードアセンブリ(9)の相互に最も遠く離れた焦点(BF,BF)間で、前記ビーマー-検出器リングの周に少なくとも0.85×αの角度γが形成されており、可能な焦点位置(BF,BF,BF)のそれぞれから、ファン状のX線ビーム束が、前記ビーマー-検出器リング(10)において直径方向で焦点に対向する少なくとも2つのビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)に対してアライメント可能である、請求項1から8までのいずれか1項記載のコンピュータトモグラフィ装置。
【請求項10】
前記ビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)は、前記ビーマー-検出器リング(10)の周において相互にずれた少なくとも2つの焦点(BF,BF,BF)を同時に形成するように構成されている、請求項1から9までのいずれか1項記載のコンピュータトモグラフィ装置。
【請求項11】
コンピュータトモグラフィ装置(1)の動作方法であって、
前記コンピュータトモグラフィ装置(1)が、回転しないビーマー-検出器リング(10)を含み、前記ビーマー-検出器リング(10)が、奇数個のビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)から構成されており、前記ビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)のうちの単一のエレメント(26)が、前記ビーマー-検出器リング(10)を開放するように構成されており、
固定のビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14)にも開放されるビーマー-検出器エレメント(26)にも複数の電子放出器(5,25)が配置されており、前記電子放出器(5,25)は、それぞれ、電子ビームを制御する電極(21,22,23)を用いて、焦点(BF,BF,BF)を、各ビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)に対応するアノード(6)上の可変の位置に形成し、これにより、可能な焦点位置の総数が電子放出器(5,25)数の複数倍に相当し、
前記ビーマー-検出器リング(10)の周方向で同一のビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)内に並置された2つの焦点位置間の最大角度間隔が、隣り合う2つのビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)の焦点位置間の最小角度間隔よりも小さく、
前記方法が、
-検査対象物の周方向において前記ビーマー-検出器リング(10)を位置決めするステップであって、ここで、前記ビーマー-検出器リング(10)を遅くともX線技術検査を実行するために設けられた位置において閉じるステップと、
-第1の焦点(BF,BF,BF)から出るファン状のX線ビーム束を前記検査対象物へ配向し、少なくとも2つのビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)の検出器(4)によりX線放射を検出するステップと、
-前記ビーマー-検出器リング(10)の周において前記第1の焦点(BF,BF,BF)に対して第1の差分角度だけずれた第2の焦点(BF,BF,BF)を形成するステップと、
-前記ビーマー-検出器リング(10)の周においてそれぞれ先行の焦点(BF,BF,BF)に対して所定の差分角度だけずれた別の焦点(BF,BF,BF)を形成するステップであって、ここで、2つの連続する差分角度間の差分値は、隣り合うビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)の焦点位置間の最小角度間隔と同一のビーマー-検出器エレメント(11,12,13,14,26)内の隣り合う2つの焦点位置間の最大角度間隔との間の差よりも小さい、ステップと、
を含む、方法。
【請求項12】
それぞれ異なる焦点位置間での連続的な切り替えにより、複数回の回転が、前記ビーマー-検出器リング(10)の中心軸線(MA)を中心として記述され、複数回の回転後にはじめて、可能な全ての焦点位置が占取されたものとする、請求項11記載の方法。
【請求項13】
個々の回転のたびに、焦点(BF,BF,BF)が、それぞれ異なる電子ビームを制御する電極(21,22,23)の相互に異なる設定において形成される、請求項12記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静的ビーマー-検出器リング、すなわち、コンピュータトモグラフィ装置の動作中に回転しないビーマー-検出器リングを備えた、コンピュータトモグラフィ装置に関する。さらに、本発明は、こうしたコンピュータトモグラフィ装置の動作方法に関する。
【0002】
コンピュータトモグラフィ装置は、基本的には、回転するビーマー-検出器ユニットによって、または位置固定された状態で配置されたX線放出器と対応する検出器とによって動作可能である。回転しないビーマー-検出器ユニットを備えたコンピュータトモグラフィ装置の可能な構造形態は、国際公開第2018/086744号に記載されている。
【0003】
欧州特許第1474040号明細書には、X線放射源と対応する検出器とが回転可能に支持されたガントリフレームを備えたX線技術による画像形成装置が開示されている。全体として環状のガントリのうち、画像形成すべき対象物をガントリリングの中央の画像形成領域内に位置決めできるようにするために、1つのセグメントが取り外し可能となっている。放射源および検出器のためのガイド装置は、取り外し可能なセグメントにおいても見出される。
【0004】
環の開放を目的とした運動可能なセグメントを含む全体として環状のビーマー-検出器装置を備えた別のX線技術装置が、米国特許第6113264号明細書に記載されている。運動可能なセグメントは、この場合、環状のビーマー-検出器装置の周方向においてシフト可能である。
【0005】
文献すなわち米国特許第7001045号明細書および欧州特許出願公開第3646793号明細書には、多様な形式で調整可能な環状ビーマー-検出器モジュール群を備えたコンピュータトモグラフィ装置の様々な構造形態が記載されている。
【0006】
全体として運動可能なコンピュータトモグラフィ装置は、例えば文献すなわち国際公開第2010/078481号および独国特許発明第102016208123号明細書に記載されている。
【0007】
独国特許出願公開第102010028438号明細書には、電子放出器としてのカーボンナノチューブを有する、Cアーム装置として構成されたX線技術装置が記載されている。空間的にそれぞれ異なる位置に配置された複数のX線放射源を用いて走査軌道を実現することができ、この走査軌道が独国特許出願公開第102010028438号明細書に詳細に記載されている。
【0008】
本発明が基礎とする課題は、従来技術に比べて改善された、静的ビーマー-検出器リングを備えたX線技術画像形成手段を提供し、過度に複雑でない装置構造において良好な取扱性およびきわめて良好な画像品質が得られるようにすることである。
【0009】
上述した課題は、本発明の請求項1の特徴を有するコンピュータトモグラフィ装置によって解決される。同様に、課題は、請求項11に記載のコンピュータトモグラフィ装置の動作方法によって解決される。以下で動作方法に関連して説明する本発明の構成および利点は、装置すなわちコンピュータトモグラフィ装置に対しても当てはまり、逆に、以下でコンピュータトモグラフィ装置に関連して説明する本発明の構成および利点は、動作方法に対しても当てはまる。
【0010】
コンピュータトモグラフィ装置は、奇数n個のビーマー-検出器エレメントから構成されている静的ビーマー-検出器リングを備え、当該ビーマー-検出器エレメントのうちの単一のビーマー-検出器エレメントが、ビーマー-検出器リングを開放させながら共にC字形を描く残りのビーマー-検出器エレメントに対してシフト可能であり、各ビーマー-検出器エレメントは、X線放射を放出するために設けられた、ビーマー-検出器リングの周に少なくとも0.9×360°/nの角度αにわたって延在するアノードアセンブリと、X線放射を検出するために設けられた、同じビーマー-検出器エレメント内で少なくとも0.95×360°/nの角度βにわたって延在する検出器とを有し、各アノードアセンブリは、複数の電子放出器を含むビーマーアセンブリの一部であり、ビーマーアセンブリ内では、各電子放出器が、焦点を形成する電極アセンブリと協働して、アノードアセンブリ上の選択可能な少なくとも3つの位置に形成されている。この場合、同一の電子放出器によって形成可能な焦点の選択的に調整可能な各位置が、特にビーマー-検出器リングの周方向で並ぶように配置され、すなわち、コンピュータトモグラフィ装置の中心軸線を中心としたそれぞれ異なる角度位置に、特に等間隔に配置されている。電極アセンブリの設定が段階的に変更されることによるそれぞれ異なる焦点位置間の切り替えは、ビームトグリングと称される。
【0011】
本願による、コンピュータトモグラフィ装置の利用に関する動作方法は、コンピュータトモグラフィ装置が、回転しないビーマー-検出器リングを含み、ビーマー-検出器リングが、奇数個のビーマー-検出器エレメントすなわちセグメントから構成されており、これらのセグメントのうちの単一のセグメントが、ビーマー-検出器リングを開放するように構成されており、固定のビーマー-検出器エレメントにも開放されるビーマー-検出器エレメントにも複数の電子放出器が配置されており、電子放出器は、それぞれ、電子ビームを制御する電極を用いて、焦点を、ビーマー-検出器エレメントに対応するアノード上の可変の位置に形成し、これにより、可能な焦点位置の総数が電子放出器数の複数倍に相当し、ビーマー-検出器リングの周方向で同一のビーマー-検出器エレメント内に並置された2つの焦点位置間の最大角度間隔が、隣り合う2つのビーマー-検出器エレメントの焦点位置間の最小角度間隔よりも小さく、方法が、
-検査対象物の周方向においてビーマー-検出器リングを位置決めするステップであって、ここで、ビーマー-検出器リングをまず開放し、遅くともX線技術検査を実行するために設けられた位置において閉じるステップと、
-第1の焦点から出るファン状のX線ビーム束を検査対象物へ配向し、少なくとも2つのビーマー-検出器エレメントの検出器によりX線放射を検出するステップと、
-ビーマー-検出器リングの周において第1の焦点に対して第1の差分角度だけずれた、必ずしも第1の焦点の直接の隣に配置されていない、第2の焦点を形成するステップと、
-ビーマー-検出器リングの周においてそれぞれ先行の焦点に対して所定の差分角度だけずれた別の焦点を形成するステップであって、ここで、2つの連続する差分角度間の差分値は、隣り合うビーマー-検出器エレメントの焦点位置間の最小角度間隔と同一のビーマー-検出器エレメント内の隣り合う2つの焦点位置間の最大角度間隔との間の差よりも小さい、ステップと、
を含む、方法に関する。
【0012】
本発明は、開放可能なビーマー-検出器リングを備えたコンピュータトモグラフィ装置が、X線技術撮影の準備の際に持続的に閉じたビーマー-検出器リングを備えた従来のコンピュータトモグラフィ装置に比べて利点を提供するという考察を基礎としている。例えば、開放されるビーマー-検出器リングは、開放状態で、側方から、患者が横たわる寝台の上方へ押し動かすことができる。ビーマー-検出器-リングを開放することのできる手段が得られるにもかかわらず、多数の焦点位置が得られるのと同時に質量を軽減できる構造は、電子放出器ごとに異なる焦点位置を選択的に調整可能であることによって支援される。ビーマーアセンブリの周に配置されているアノードは、全体として、この周の少なくとも90%、すなわち324°を占めている。ビーマー-検出器エレメントは奇数個であるため、2つのビーマー-検出器エレメント間の当接箇所が同様の当接箇所に厳密に対角線状に対向して位置することは決してない。ビーマー-検出器エレメントの縁部領域すなわち当接箇所の近傍に焦点が存在している場合、この焦点から出たX線放射は、周方向で並置された、例えば光子計数検出器である2つのX線検出器へ入射する。特に、線状検出器の使用が考慮される。このことに関しては、国際公開第2019/057339号が参照される。一般的に、任意の形状であってよいシンチレーション検出器をX線検出器として使用可能である。ビーマー-検出器リングのアノードと比較して、検出器は、いずれの場合にもさらに大きな角度にわたって、すなわち全周の少なくとも95%にわたって延在しており、つまり、ビーマー-検出器リングの個々のセグメントに対して分割された、全体として少なくとも342°の角度にわたって延在している。
【0013】
隣り合うビーマー-検出器エレメントにおける焦点位置間に定められうる最小角度間隔と比較して、同一のビーマー-検出器エレメント内の可能な各焦点位置は格段に密にスケーリングされている。ビーマー-検出器リングの周方向において可能な全ての焦点位置を順次に選択したとすると、小さな角度間隔の数へ向かって規則的に、すなわち1つのビーマー-検出器エレメントから次のビーマー-検出器エレメントへの交替の際に、角度設定において著しく大きな跳躍的変化が生じる。本願の動作方法によれば、1つの焦点位置と時間経過における次の焦点位置との間の角度間隔の均等化が得られる。ここでは、それぞれ異なる焦点位置間の連続的な切り替えにより、ビーマー-検出器リングの中心軸線を中心とした複数回の回転を記述することができ、その際、複数回の回転後にはじめて、可能な全ての焦点位置が占取されたものとする。特に、焦点は、個々の回転のたびに、電子ビームを制御する各電極の相互に異なる設定において形成される。これは、例えば、仮想X線源の回転中、第1の電極アセンブリは電子ビームがニュートラルな平均アライメント状態に留まるように設定され、これに対して、別の電子放出器に対応する第2の電極アセンブリは、相応の電子ビームがニュートラルなアライメント状態と比較して特定の方向へ偏向されるように制御されることを意味しており、これにはビーマー-検出器リングの周における焦点のオフセットが伴う。
【0014】
コンピュータトモグラフィ装置の動作中のX線放射の角度設定の連続的な調整手段、すなわちそれぞれ異なる可能な焦点位置間の切り替えの連続的な調整手段を、簡単化された数値例に基づいて以下に説明する。
【0015】
ビーマー-検出器リングは3つのビーマー-検出器エレメントのみから構成されており、これらのビーマー-検出器エレメントはそれぞれ約120°の角度にわたって延在している。第1のビーマー-検出器エレメントと第3のビーマー-検出器エレメントとの間の当接箇所は、0°位置にある。したがって、3つのセグメントの中心は(ビーマー-検出器リングの周方向で見て)60°、180°および300°の箇所に位置している。
【0016】
簡明性のために、各ビーマー-検出器エレメントが2つずつの電子放出器しか有しておらず、ここで、1つの放出器から放出される電子ビームが3つの異なる方式で対応するアノードアセンブリへ配向可能であるものとする。
【0017】
電子ビームは、偏向状態の方向指示をビーマー-検出器リングの周方向に関するものとしたとき、アノードに対して、平均アライメント状態で、または時計回りの偏向状態で、または反時計回りの偏向状態で配向されている。
【0018】
第1のビーマー-検出器エレメント内の可能な焦点位置間の均等な間隔は、例えば20°、36°、52°、68°、84°、100°の各焦点位置で与えられている。ここでは、最初の3つの値が第1の電子放出器に割り当てられており、値68°、84°、100°が第2の電子放出器に割り当てられている。電子ビームの平均アライメント状態は、36°の焦点位置(第1の電子放出器)または84°の焦点位置(第2の電子放出器)に相当する。きわめて少数の電子放出器を基礎としたここで論じている数値例では、電子ビームは、それぞれの平均アライメント状態と比較して、各焦点位置が電子ビームの平均アライメント状態において生じる焦点位置に対して±16°ずれて生じるように偏向可能である。これにより、第1のビーマー-検出器エレメント内に位置する焦点位置と同じビーマー-検出器エレメント内の可能な次の焦点位置との間にはつねに16°の角度間隔が生じる。
【0019】
同様に、第2のビーマー-検出器エレメント内の焦点位置は、140°、156°、172°、188°、204°、220°で、また第3のビーマー-検出器エレメント内の焦点位置は、260°、276°、292°、308°、324°、340°で選択可能である。第1のビーマー-検出器エレメントは、ビーマー-検出器リングの開放されるセグメントで表している。第2のビーマー-検出器エレメントは、第3のビーマー-検出器エレメントと固定に結合されている。各ビーマー-検出器エレメントがその機械的な機能に関して相互に異なっているという事実にもかかわらず、全てのビーマー-検出器エレメントは、そのX線技術機能、特にX線源すなわちアノード上の焦点の配置ならびにX線検出器の配置に関して等しくなるように構成されている。したがって、コンピュータトモグラフィの実行および評価すなわちX線技術検査に際して、1つのビーマー-検出器エレメントが残りのビーマー-検出器エレメントに対してどの程度位置調整可能であるかについて配慮する必要はない。
【0020】
ビーマー-検出器エレメントのうちの1つの所望の位置調整を保証すると同時に、そのX線技術機能に関して全てのビーマー-検出器エレメントを同様に設計するために、各ビーマー-検出器エレメント内で利用可能な120°の構造空間を、各アノードアセンブリが部分的にのみ利用できるようにする。したがって、1つのビーマー-検出器エレメントの可能な最も外側の焦点位置とそこから最も距離の小さい次のビーマー-検出器エレメントの焦点位置との間に、同一のビーマー-検出器エレメント内の焦点位置間の角度間隔よりも格段に大きい角度間隔が生じる。本例では、それぞれ異なるビーマー-検出器エレメントの焦点位置間での、次のエレメントとのオーバーラップをもたらす最小角度間隔が、次のように生じる。すなわち、第1のエレメント(20°)と第3のエレメント(340°)との間で40°の角度間隔、第1のエレメント(100°)と第2のエレメント(140°)との間、また第2のエレメント(220°)と第3のエレメント(260°)との間でそれぞれ同様に40°の角度間隔が生じている。
【0021】
ここで、時計回りに(または反時計回りに)可能な全ての焦点位置が順次に設定され、これによりコンピュータトモグラフィ装置の長手軸線を中心としたX線源の機械的な回転がシミュレートされる場合、それぞれ16°の5つの角度変化につねに40°の角度変化が続き、これにやはり16°の5つの跳躍的変化が続く。
【0022】
角度の跳躍的変化のこのような不均一性は、それぞれ異なる焦点位置が順次に設定される新たなパターンを適用することで回避することができる。
【0023】
時計回り方向での第1の可能な焦点位置、すなわち20°の位置から出発して、6回の仮想回転が開始され、ここで、簡単化された例では、各回転において平均して120°ずつ相互にずれた3つの焦点位置のみが順次に選択される。具体的には、焦点位置の可能な順序は、20°、140°、276°、52°、172°、308°、84°、204°、340°、100°、220°、324°、68°、188°、292°、36°、156°、260°であり、これにより、全部で18個の可能な焦点位置のそれぞれが6回の仮想回転後に正確に1回ずつ選択された。この場合、120°の平均角度間隔からの差は上方または下方とも16°未満であり、ここで、8回は120°の角度間隔が生じ、かつ5回ずつ136°もしくは104°の角度間隔が生じて、決して値104°から値136°へは(または逆に値136°から値104°へは)続かない。このことは、6回の仮想回転の再スタート、すなわち260°の位置から20°の位置への交替に対しても当てはまり、こちらは正確に120°の差分角度に相当する。
【0024】
このように、考察している簡単化された例では、差分角度として、3つの異なる値すなわち104°、120°、136°の値のみが現れ、ここで、連続する2つの差分角度間の差分値、すなわち0°または16°の値は、2つのビーマー-検出器エレメントの相互に隣接する焦点間の角度間隔よりも小さい。それどころか、この場合の差分値は、セグメント境界にまたがって延在している上述した40°の角度間隔の1/2よりも小さい。なお、セグメントにまたがる当該角度間隔から、説明している例でのセグメント内の一様な16°の高さの角度間隔を減算しても、時間的に連続する差分角度間に生じる最大差分値よりもさらに大きい24°の差が生じる。これにより、ビーマー-検出器リングおよびその開放機構のセグメント化に基づいて生じる、ビーマー-検出器リングの周における焦点の不均等な分布にもかかわらず、X線源の回転をシミュレートした比較的均等な角度変化で、それぞれ焦点から発せられるファン状のビーム束の形態のX線放射による検査対象物の透過照明が可能となる。
【0025】
各焦点はアノードアセンブリ上に配置されており、アノードアセンブリは、X線管ごとに1つもしくは複数の液冷式もしくは冷却なしのアノードを含むことができる。例えば、アノードは、独国特許出願公開第102017008810号明細書に記載されているのと同様の方式で使用される。アノードの形状構成に依存せず、コンピュータトモグラフィ装置は、各ビーマー-検出器エレメントにより、ビーマー-検出器リングの周において相互にずれた焦点が同時に2つ以上形成されるように構成可能である。正確に2つの焦点およびこれに対応する2つのX線ビーム束により関心ボリュームが検査される場合、X線技術画像形成の定位法も利用可能となる。
【0026】
コンピュータトモグラフィ装置の電子放出器として使用されるカソードの形状構成に関しては、例えば、上述した特許出願である独国特許出願公開第102017008810号明細書の優先権を主張する国際公開第2019/057338号において選択されている手段を選択可能である。
【0027】
本例においても使用可能な駆動制御手段は、例えば国際公開第2019/042587号に記載されている。電子を放出するように構成されたカソードの製造に際しては、例えば文献である国際公開第2018/086737号および国際公開第2018/141485号に挙げられているいずれかの解決手段を利用することができる。
【0028】
全体として、コンピュータトモグラフィ装置のX線管は、それぞれ多様なパラメータ、とりわけ個々のパルスの持続時間、強度およびX線量ならびにX線放射の周波数に関して相互に異なるX線パルス列を形成するように構成可能である。このために、とりわけ、アノードに印加される電圧の変動形成と、カソードから放出される電子流の変動形成とを想定することができる。X線源に関連するこれらの変動形成手段は、特に、それぞれ異なるX線周波数の区別に適した、すなわちマルチエネルギ動作モードおよびマルチ線量動作モードのために設けられた光子計数検出器との組み合わせにおいてその利点を発揮する。
【0029】
コンピュータトモグラフィ装置は、モバイル機器であっても、または定置型のX線技術機器であってもよい。当該コンピュータトモグラフィ装置は、とりわけ胸部領域の検査に適している。
【0030】
以下に、本発明の実施例を図面に則して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】コンピュータトモグラフィ装置を示す概略図である。
図2】ビーマー-検出器リングが開放状態にあるコンピュータトモグラフィ装置を示す、図1に類似した図である。
図3】コンピュータトモグラフィ装置の詳細を示す拡大図である。
図4】コンピュータトモグラフィ装置の詳細を示す拡大図である。
図5】コンピュータトモグラフィ装置のX線管を示す図である。
図6】コンピュータトモグラフィ装置のX線管を示す図である。
図7】コンピュータトモグラフィ装置のX線管を示す図である。
図8】コンピュータトモグラフィ装置の、X線管および対応する検出器から構成されたビーマー-検出器エレメントを示す図である。
図9】コンピュータトモグラフィ装置の詳細を示す概略図である。
図10】コンピュータトモグラフィ装置の詳細を示す概略図である。
【0032】
全体として参照符号1が付されたコンピュータトモグラフィ装置は固定のガントリ2を備えており、ここで、「固定の」なる用語は、X線技術撮影の取得時に、ガントリ2の中心軸線MAを中心としたビーマー-検出器ユニットの回転が行われないことであると理解されたい。むしろ、ガントリ2の全周に分配されているX線管3およびこれに対応するX線検出器4により、それぞれX線管3のアノード6上の焦点BFから出るX線放射RSのファン状束を形成することができる。個々のX線管3には、それぞれ複数のカソード5,25が電子放出器として帰属している。図示の例では、全てのX線管3に対して唯一の細長いアノード6が設けられており、このアノード6はこの場合には同時にアノードアセンブリ9とみなされる。代替的に、X線管3のアノードアセンブリ9が複数のアノード6から構成されていてもよい。
【0033】
ガントリ2は、運動可能なフレーム7に、様々に調整可能な形式で取り付けられている。とりわけ、中心軸線MAに直交する水平方向の傾斜軸線を中心としてガントリ2を傾斜させることができる。同様に、ガントリ2は、水平方向に配置された中心軸線MAの長手方向においてシフトさせることもできる。さらに、ガントリ2の周方向における位置調整を制限することもできる。ガントリ2全体を昇降させる手段も与えられている。本実施例では、運動可能なフレーム7に加えて、個別の操作評価ユニット8も存在している。運動可能なフレーム7と操作評価ユニット8とを構造的に統合する構成も考えられる。
【0034】
ガントリ2を包囲するハウジングは設けられていない。むしろ、ガントリ2全体が、全部で5つのビーマー-検出器エレメント11,12,13,14,26から形成されたビーマー-検出器リング10として構成されている。ここで、ビーム検出器エレメント11,12,13,14は相互に不動であるように結合された固定のエレメントであり、これに対して、ビーマーエレメント26はビーマー-検出器リング10を開放させるためにシフト可能である。開放は、ビーマー-検出器リング10によって患者寝台15を包囲するために行われる。開放機構はシフト機構16として構成されている。図1に示されているように、閉じたビーマー-検出器リング10から出発して、ビーマー-検出器エレメント26が、まず中心軸線MAの長手方向で幾らかシフトされ、すなわちビーマー-検出器リング10から持ち上げられる。ビーマー-検出器エレメント26が残りのビーマー-検出器エレメント11,12,13,14のC字状の配置構成に並んで位置決めされている当該状態で、ビーマー-検出器エレメント26をC字状の配置構成11,12,13,14の周方向においてシフトさせることができ、これにより、図2に示されているように、ビーマー-検出器リング10の周に開放部が開かれる。ビーマー-検出器エレメント26の、残りのビーマー-検出器エレメント11,12,13,14に対する傾斜は、いかなる時点においても発生しない。ビーマー-検出器エレメント26に関連する傾斜機構が存在しないことにより、ビーマー-検出器リング10の周に72°の角度にわたって延在する利用可能な構造空間が、X線技術コンポーネントの組み込みに一貫して使用可能となる。このことについては以下でさらに詳しく言及する。
【0035】
X線技術コンポーネントの配置構成に関しては、シフト可能なビーマー-検出器エレメント26は、固定のビーマー-検出器エレメント11,12,13,14と相違しない。各ビーマー-検出器エレメント11,12,13,14,26は、図5図8に示されている一様な構造を有している。X線管3の接続部材には符号17が付されている。X線管3のビーマーアセンブリ18は、X線放射RSを、図4に示されているごとく、つねに5つのビーマー-検出器エレメント11,12,13,14,26のうちの2つ(より正確にはその検出器4)に当たるように放出する。奇数個のビーマー-検出器エレメント11,12,13,14,26により、2つのビーマー-検出器エレメント11,12,13,14,26間の当接箇所は、こうした第2の当接箇所に対して、決して正確に対角線状には対向しない。
【0036】
各X線管3内に、電子ビームESを形成する放出器モジュール群19が存在しており、電子ビームESはアノードアセンブリ9へ入射することで焦点BFを形成する。焦点BFは、必ずしも近似に点状の形状を有さなくてよい。むしろ、基本的に公知の手法で例えば細長い焦点BFを形成することもでき、ここで、焦点BFの位置はいずれの場合にもその中心点の位置として理解されたい。
【0037】
当該実施例では、放出器モジュール群19は、それぞれ異なる線量および/またはそれぞれ異なる波長のX線放射を形成するために、それぞれ異なるカソード5,25を含んでいる。いずれの場合にも、電子は抽出格子20によってカソード5,25から抽出され、このとき、電子ビームESは、複数の電極22,23を含む電極アセンブリ21によって、定義された形式で偏向可能である。複数のカソード5,25が共通に1つのボード24上に配置されている。
【0038】
X線管3の放出器モジュール群19と協働するアノードアセンブリ9全体は、ビーマー-検出器リング10の周において、72°よりもかなり小さい角度αにわたって延在する。ビーマー-検出器リングの周におけるX線検出器4の延在を示す角度βのほうが、格段に72°に近い。換言すれば、ビーマー-検出器リング10の周において個々のX線検出器4間に形成されるギャップは、ビーマーアセンブリ18間に形成されるギャップよりも大幅に狭い。可能な多数の焦点位置が、X線管3内で、角度αよりも小さい角度γにわたって延在する。
【0039】
電極アセンブリ21は、電子ビームESを選択的に焦点BFへまたはビーマー-検出器リング10の周方向で焦点BFに対してずれた焦点BF,BFへ配向するように構成されている。図9および図10に示されている配置構成に関して、焦点BFは焦点BFに対して時計回り方向に、焦点BFは反時計回り方向に偏向されている。焦点BFのオフセットを意味する電子ビームESの偏向はビームトグリングとも称され、ビーマー-検出器リング10の周における焦点BF,BF,BFの特に密なスケーリングでの配置を可能にする。この場合、電子放出器5,25の個数の複数倍に相当する数百個の焦点位置の全数を達成することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 コンピュータトモグラフィ装置
2 ガントリ
3 X線管
4 X線検出器
5 第1のタイプのカソード、電子放出器
6 アノード
7 運動可能なフレーム
8 操作評価ユニット
9 アノードアセンブリ
10 ビーマー-検出器リング
11 固定の第1のビーマー-検出器エレメント
12 固定の第2のビーマー-検出器エレメント
13 固定の第3のビーマー-検出器エレメント
14 固定の第4のビーマー-検出器エレメント
15 患者寝台
16 シフト機構
17 接続部材
18 ビーマーアセンブリ
19 放出器モジュール群
20 抽出格子
21 電極アセンブリ
22,23 電極
24 ボード
25 第2のタイプのカソード、電子放出器
26 シフト可能なビーマー-検出器エレメント
α ビーマー-検出器エレメントのアノードアセンブリが延在する角度
β ビーマー-検出器の検出器が延在する角度
γ アノードアセンブリの可能な焦点が位置する角度範囲
BF 焦点(全般)
BF,BF 電子放出器により形成される焦点(平均位置およびビーマー-検出器リングの周方向でずれた2つの位置)
ES 電子ビーム
MA 中心軸線
RS X線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】