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特表2023-544104注文ピッキングシステムまたは一時的保管システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-20
(54)【発明の名称】注文ピッキングシステムまたは一時的保管システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20231013BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
B65G1/04 561
B65G1/00 501C
B65G1/04 555A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023517977
(86)(22)【出願日】2021-09-17
(85)【翻訳文提出日】2023-05-16
(86)【国際出願番号】 EP2021075727
(87)【国際公開番号】W WO2022058569
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】2009462
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518127451
【氏名又は名称】エグゾテック
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100159385
【弁理士】
【氏名又は名称】甲斐 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100163407
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 裕輔
(74)【代理人】
【識別番号】100166936
【弁理士】
【氏名又は名称】稲本 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100174883
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 雅己
(74)【代理人】
【識別番号】100189429
【弁理士】
【氏名又は名称】保田 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100213849
【弁理士】
【氏名又は名称】澄川 広司
(72)【発明者】
【氏名】ムラン,ロマン
(72)【発明者】
【氏名】エイツ,ルノー
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022AA15
3F022JJ11
3F022LL12
(57)【要約】
注文ピッキングシステムに関する本発明は、通路を確定する複数の棚ユニットと、自動誘導キャリッジとを備え、前記自動誘導キャリッジは昇降手段を有し、前記昇降手段は前記柱に取り付けられたラック又はチェーンと協働するようにそれぞれ設けられた4つの歯車を備え、歯車の各々は、展開形態と引っ込めた形態との間で前記キャリッジのフレームに対して動くことができる支持体に取り付けられている。本発明は、前記キャリッジの幅または長さが、柱の前記第1ペア又は柱の前記第2ペアの複数の柱の間の間隔よりも小さく、前記動くことができる支持体は、前記展開形態において、前記歯車のそれぞれの少なくとも一部が、前記通路に面する前記フレームの縁から突出するように設けられていることを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注文ピッキングシステムまたは一時的保管システムなどのシステムであって、
-第1の棚(22)および第2の棚(23)と、
-前記第1の棚(22)に取り付けられた柱(105)の第1ペアおよび前記第2の棚(23)に取り付けられた柱(105)の第2ペアと、
-前記棚(22、23)の少なくとも1つから対象物をピックアップするための自動誘導キャリッジ(103)とを備え、
前記第1の棚および前記第2の棚は通路(104)を画定し、
前記柱の第1ペアの柱はそれぞれ、前記柱の第2ペアの柱に向かい合うように取り付けられており、
前記自動誘導キャリッジは、少なくとも2つの走行車輪(24)と、前記柱(105)と協働して前記キャリッジ(103)が前記柱(105)に沿って上昇することができるように設けられた電動昇降手段とを有し、
前記電動昇降手段は、柱(105)の前記第1ペアおよび前記第2ペアの複数の柱と一体となったラック(31)又はチェーンと協働するようにそれぞれ設けられた4つの歯車(25)を備え、歯車(25)の各々は、2つの形態の間で前記キャリッジのフレーム(26)に対して動くことができる支持体(32)に取り付けられており、
前記2つの形態は、前記支持体(32)に取り付けられた前記歯車(25)の少なくとも一部が前記フレーム(26)から横方向に突出している展開形態と、
前記支持体(32)に取り付けられた歯車(25)が前記フレーム(26)内部またはその上に収容されている引っ込めた形態とであり、
前記キャリッジ(103)の幅または長さが、柱の前記第1ペア又は柱の前記第2ペアの複数の柱(105)の間の間隔よりも小さく、
前記動くことができる支持体(32)は、前記展開形態において、前記歯車(25)のそれぞれの少なくとも一部が、前記通路(104)に面する前記フレーム(26)の縁から突出するように設けられていることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記展開形態において、前記歯車(25)の軸が、前記通路(104)の軸に垂直な方向に対して0°から70°の間の角度を形成し、
前記ラック(31)または前記チェーンは、前記通路(104)の軸に垂直な方向に対して同じ角度だけ回転することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記展開形態において、前記歯車(25)の軸が前記通路(104)の軸に対して実質的に垂直であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記動くことができる支持体(32)は、前記フレーム(26)に対して軸回転可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載のシステム。
【請求項5】
前記動くことができる支持体(32)は、前記フレーム(26)に対して摺動可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載のシステム。
【請求項6】
前記動くことができる支持体(32)は、実質的に前記キャリッジのフレーム(26)の4つの角に取り付けられていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載のシステム。
【請求項7】
前記キャリッジ(103)は、前記走行車輪(24)を垂直軸の周りで少なくとも90°軸回転させる手段を備えることを特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載のシステム。
【請求項8】
前記ラック(31)が前記柱(105)と一体的に形成されることを特徴とする請求項1~7のいずれか1つに記載のシステム。
【請求項9】
前記キャリッジ(103)が、対象物を収納している容器(28)を把持するための手段を有することを特徴とする請求項1~9のいずれか1つに記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の棚(22)及び/又は前記第2の棚(23)の下側の棚(41)が、前記キャリッジ(103)とその上で運ばれる容器(28)とを合わせた高さよりも高い高さに取り付けられていることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項11】
前記システムは、前記通路(104)の反対側で、前記第1の棚(22)に隣接する第3の棚(42)を備え、
前記第1の棚(22)および前記第3の棚(42)は、対象物を前後に保管するための2つの容器をそれらの棚に置くのに十分な深さを有することを特徴とする請求項9又は10のいずれか1つに記載のシステム。
【請求項12】
前記キャリッジ(103)は、4つの独立したモータを有し、それぞれのモータが前記歯車(25)の1つを駆動するように設けられたことを特徴とする請求項1~11のいずれか1つに記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1.本発明の分野
本発明の分野は、倉庫ロジスティクスの分野であり、特に、部品または商品の取り扱い、保管および輸送である。より具体的には、本発明は、注文ピッキングシステムまたは一時的保管システムに関する。本発明は、保管倉庫におけるフロー管理の自動化に特に適用可能であり、例えば、物流チェーンの注文ピッキング倉庫又は一般に「ドライブスルー」として知られているピックアップポイントでの注文配送サービスの自動化に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
2. 最新技術
グローバルサプライチェーンでは、倉庫内での商品のフロー管理と取り扱いが決定的に重要な役割を果たす。従来、オーダーピッカーは倉庫内を動き回り棚に位置する注文された各商品を集める。このような機構は、ピッカーが就業日に長い距離を歩くことを意味し、経路が最適化されていないと疲労と時間の損失を引き起こすことがわかる。もう1つの欠点は、時間を無駄にしないために、ピッカーが倉庫のレイアウトを完全に把握している必要があることである。
【0003】
移動の疲労を軽減し、ピッキング管理を改善し、注文準備の時間とコストを削減するために、倉庫は、商品がロボットによって棚からピッキングされ、同じロボットによって注文準備ステーションに運ばれるように組織化されている。1つの提案は、自動誘導荷車を実装することであり、この荷車はフロアの上を走行することができ、かつ、棚に沿って上昇し容器に保管されている商品をピックアップすることができる。
【0004】
例えば、特許文献1(WO 2010/100513 A2)は、シャーシの両側面に格納式歯車を備えたロボットを記載しており、この歯車は横方向に展開できる。これらの歯車は、棚に固定された垂直ラックに係合するように設けられており、ピックアップする容器の高さに到達するために、ロボットが2つの棚の間を上昇できるようにする。この既知のロボット技術の欠点としては、棚エリアにおいてロボットが棚の間のフロアを移動できるだけであり、このことがボトルネックにつながり、ピッキングの流れが遅くなる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO 2010/100513 A2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
3.本発明の目的
したがって、本発明は、最新技術の上述の欠点を克服することを目的とする。より具体的には、本発明の目的は、倉庫内の商品の流れを最適化する注文ピッキング技術を提供することである。本発明のさらなる目的は、実施が簡単で安価なピッキング技術を提供することである。また、本発明の目的は、既存の棚に適合できるピッキング技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
4.本発明の説明
これらの目的、および後で表示されるその他の目的は、ピッキングシステムや一時的保管システムなどのシステムによって達成される。このシステムは、第1の棚および第2の棚と、前記第1の棚に取り付けられた柱の第1ペアおよび前記第2の棚に取り付けられた柱の第2ペアと、前記棚の少なくとも1つから対象物をピックアップするための自動誘導キャリッジとを備え、前記第1の棚および前記第2の棚は通路を画定し、前記柱の第1ペアの柱はそれぞれ、前記柱の第2ペアの柱に向かい合うように取り付けられており、前記自動誘導キャリッジは、少なくとも2つの走行車輪と、前記柱と協働して前記キャリッジが前記柱に沿って上昇することができるように設けられた電動昇降手段とを有し、前記電動昇降手段は、柱の前記第1ペアおよび前記第2ペアの複数の柱に取り付けられたラック又はチェーンと協働するようにそれぞれ設けられた4つの歯車を備え、歯車の各々は、2つの形態の間で前記キャリッジのフレームに対して動くことができる支持体に取り付けられており、前記2つの形態は、前記支持体に取り付けられた前記歯車の少なくとも一部が前記フレームから横方向に突出している展開形態と、前記支持体に取り付けられた歯車が前記フレーム内部またはその上に収容されている引っ込めた形態とである。
【0008】
本発明によれば、前記キャリッジの幅または長さが、柱の前記第1ペア又は柱の前記第2ペアの複数の柱の間の間隔よりも小さく、前記動くことができる支持体は、前記展開形態において、前記歯車のそれぞれの少なくとも一部が、前記通路に面する前記フレームの縁から突出するように設けられている。
【発明の効果】
【0009】
このように斬新で特に巧妙な方法で、本発明は、ロボットの両側面の前部又は後部において展開できる歯車を使用してキャリッジが棚に登ることができるようにすることを提案し、ロボットが棚の下を動くことができるようにすることも提案する。このことにより、ロボットの経路を最適化することができる。特に、ロボットが地面で移動する距離を短縮することができ、かつ、代替ルートの可能性を大幅に増やすことで、2台のロボットの交通衝突のリスクを回避することができる。そして、倉庫での注文準備のフローを大幅に増加させることができる、または一時的保管設備で1時間あたりに保管できるまたは取り出すことができる商品の数を大幅に増加させることができる。
さらに、本発明によれば、2台のキャリッジが第1の棚と第2の棚の間の垂直な狭間を登ることができ、各狭間は、第1の棚に取り付けられた柱の第1ペアと第2の棚に取り付けられた柱の第2ペアにより画定されている。柱の第1ペアと柱の第2ペアは互いに向かい合っており、各棚に共通の支柱を共有しているため、ロボットの循環フローを最適化できる。
【0010】
本発明の特定の実施形態では、前記展開形態において、前記歯車の軸が、前記通路の軸に垂直な方向に対して0°から70°の間の角度を形成し、前記ラックまたは前記チェーンは、前記通路の軸に垂直な方向に対して同じ角度だけ回転する。
本発明のこの特定の実施形態の変形では、前記展開形態において、前記歯車の軸が、前記通路の軸に垂直な方向に対して70°~90°の角度を形成することも想定され得る。
【0011】
本発明の特定の実施形態によれば、前記展開形態において、前記歯車の軸が前記通路の軸に対して実質的に垂直である。
本発明の特定の実施形態では、前記動くことができる支持体は、前記フレームに対して軸回転可能に取り付けられている。
本発明の別の特定の実施形態では、前記動くことができる支持体は、前記フレームに対して摺動可能に取り付けられている。
【0012】
本発明の特定の態様によれば、前記動くことができる支持体は、実質的に前記キャリッジのフレームの4つの角に取り付けられている。
本発明の特定の実施形態では、前記キャリッジは、前記走行車輪を垂直軸の周りで少なくとも90°軸回転させる手段を備える。
本発明の特定の態様によれば、前記ラックが前記柱と一体的に形成される。
【0013】
前記キャリッジは、対象物を収納している容器を把持するための手段を有することが好ましい。
好ましくは、前記第1の棚及び/又は前記第2の棚の下側の棚が、前記キャリッジとその上で運ばれる容器とを合わせた高さよりも高い高さに取り付けられている。このことにより、ロボットは容器と共に棚の下を通過できる。
本発明のこの特定の動作モードの一実施形態では、前記第1の棚及び/又は前記第2の棚の下側の棚が、前記キャリッジとその上で運ばれる2つの容器とを合わせた高さよりも高い高さに取り付けられている。
【0014】
有利な態様によれば、上述のシステムは、前記通路の反対側で、前記第1の棚に隣接する第3の棚を備え、前記第1の棚および前記第3の棚は、対象物を前後に保管するための2つの容器をそれらの棚に置くのに十分な深さを有する。このことにより、棚の下にクリアランス領域を作ることができ、棚の長さに沿って2台のキャリッジを簡単に通過させることができる。
本発明の特定の態様によれば、前記キャリッジは、4つの独立したモータを有し、それぞれのモータが前記歯車の1つを駆動するように設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
5.図面のリスト
本発明の他の特徴および利点は、単に例示的かつ非限定的な例として与えられた本発明の一実施形態の以下の説明、および添付の図面を読むことでより明らかになるであろう。
【0016】
図1図1は、本発明による注文ピッキングシステムの実施形態の一例を備えた倉庫の概略斜視図である。
図2図2は、図1を参照して示した倉庫に実装された本発明によるシステムの概略斜視詳細図であり、自動誘導キャリッジが2つの対向する棚の足元の通路に配置されている。
図3図3は、2つの棚の間をよじ登る、図2に示されるキャリッジの概略斜視図である。
図4図4は、容器を積んで棚の下に到達する、図2を参照して示されるキャリッジの図である。
図5図5は、図2を参照して示されたシステムの詳細な斜視図であり、3つのキャリッジが2つの隣接する棚の下に示され、そのうちの1つがクリアランス領域に駐車されている。
【発明を実施するための形態】
【0017】
6.本発明の詳細な説明
図1は、出荷用の商品を保管するための倉庫1を示している。この倉庫は、保管エリア10と注文ピッキングエリア11に分かれている。準備エリア11には、オペレータ13が注文品を含むパッケージ14を準備する注文ピッキングステーション12がある。保管エリア10は複数の棚100で組織されており、棚100は支柱105によって支持されたいくつかのレベルの棚101を有する、そして棚101の上には、保管する商品又は物品を収容している複数の容器102が保管されている。自己誘導キャリッジとも呼ばれる無人搬送車(AGV)の車両103が、保管エリア10と注文ピッキングステーション12の間で容器102を輸送する。
【0018】
ロボット103が、オペレータ13の1人によって処理された注文を完了するためにピッキングされる1つ以上の商品を含む容器102の位置に関する情報を受信すると、ロボット103は、フロアに沿って前記容器102が収容されている棚100の下まで転がって進み、この棚100とその反対側の棚との間の通路104に位置する。次に、ロボットは容器102が保管されている棚101まで、これらの2つの棚に支えられて上昇し、棚から容器を取り出す。次いで、ロボット103は、2つの棚の間を下降し、地上に着くと、通路を使用し、および/または棚の下を通過することによって、容器102を注文ピッキングステーション12に運ぶ。オペレータ13は、注文された商品の数量を選んで梱包するだけでよい。
【0019】
図2に見られるように、2つの棚22および23の下の通路104に配置されたロボット103の詳細図において、ロボット103は、地面上において平行なレール211又は213とレール212とによって形成されたレールのネットワーク21上を走行する。レール211又は213は、棚22,23と並ぶように方向づけられており、レール212は棚22,23に直角になるように方向づけられている。2本のレール211が通路104の端に配置されており、ロボットが通路に沿って移動することができる。
【0020】
レール212は、棚22および23の下において、棚の柱105の足の間に延びており、このことによりロボットが棚の下を通路104に垂直な方向に移動できるようなる。さらに、通路104に平行に伸びる追加のレール213は、柱105の足の間の棚の下にも設けられており、ロボット103が棚の下をその長さに沿って移動できるようになっている。
【0021】
これらのレール211、212上を移動するために、ロボット103は、その4つの側面のそれぞれに、1対の車輪24を備えている。これらの車輪24のペアは、それぞれ支持体(図2には示されていない)に取り付けられており、車輪のペアは、モーターによって駆動され垂直にスライドするため、4つの車輪をレールに載せたまま、他の車輪を持ち上げることができる。レールに載せる車輪の選択を変更するだけで、ロボット103の方向を変えることができる。ロボット103は、ロボットフレーム26よりも短くて幅の広い容器28を運ぶ。
【0022】
本発明のこの特定の実施形態では、ロボットの幅(図2では両方向矢印27によって示される)が棚22又は23の2つの柱105の間の間隔より小さくこれらの柱の間をロボットが通過できることが好ましいことに留意されたい。
本発明の別の実施形態では、ロボットの長さが同じ棚の2つの柱の間の間隔よりも短くなるように設けられてもよい。このことにより、その棚の長い方の側面の通路でロボットが4分の1回転したときにロボットが2つの柱の間を通過できる。
【0023】
図2に示されているように、ロボット103は、そのフレーム26の4つの角に、図2に示される形態においてフレーム26に収容されている電動引き込み式歯車25を備えている。これらの歯車25は、電動可動アーム32によって支持されており、電動可動アーム32は、フレームに対して垂直面内で軸回転することができ、歯車25を上方向に伸ばす又は歯車25を下方向にフレーム26内に引っ込めることができる。
図3に示したように、2つの棚22と23の間をよじ登るために、ロボット103は、支持体32を軸回転させることによって、歯車が柱105に固定されたラック31に接触してかみ合うまで、フレーム26の外へフレームの対角線の延長で歯車25を展開する。
【0024】
本発明のこの特定の実施形態では、ラック31は、通路104の軸に垂直な方向に関して歯車25の軸の傾きと同じ値の角度だけ、通路104の軸に垂直な方向に対して回転されることに留意されたい。
【0025】
図4は、棚23から容器を持ち上げた後、その下を移動するロボット103を示している。この図に見られるように、棚22の下部の棚41は、キャリッジ103と容器28とを合わせた高さよりも高い高さに固定されていることが好ましい、このことによりロボットが容器28と共に棚の下を移動できる。
【0026】
本発明のこの特定の実施形態では、第3の棚42が通路104の反対側で第2の棚23に隣接していることにも留意されたい。さらに、棚23と棚42の奥行きは、2列の容器28をそれらの棚のそれぞれに前後に配置できるように寸法が決められていることが観察されるであろう。これにより、図5に示すように、ロボット103が一時的に駐車できる2つの棚にまたがるクリアランス領域51を形成することが可能になり、このことにより、これらの棚の長さに沿って、棚23または棚42の下を循環するロボットのすれ違いが容易になる。
【0027】
本発明のこの特定の実施形態の変形例では、本発明の範囲から逸脱しない限り、ドライブスルーのピックアップポイントに配達される商品または品物を含む容器または容器の一時的な保管のために、上述のようなシステムを実装することも想定され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】