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特表2023-544151部分的に球状の構成要素のための軸受並びにその製造方法及び使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-20
(54)【発明の名称】部分的に球状の構成要素のための軸受並びにその製造方法及び使用方法
(51)【国際特許分類】
   F16C 17/10 20060101AFI20231013BHJP
   F16C 33/20 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
F16C17/10 B
F16C33/20 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519888
(86)(22)【出願日】2021-10-21
(85)【翻訳文提出日】2023-03-30
(86)【国際出願番号】 US2021071960
(87)【国際公開番号】W WO2022087612
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】63/104,994
(32)【優先日】2020-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500149223
【氏名又は名称】サン-ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジュンヨン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ウンヒ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、スンチョル
【テーマコード(参考)】
3J011
【Fターム(参考)】
3J011AA06
3J011AA20
3J011BA10
3J011DA01
3J011KA08
3J011MA02
3J011PA02
3J011QA05
3J011SA05
3J011SC01
3J011SC03
3J011SC05
3J011SC12
3J011SC13
3J011SC14
3J011SC20
3J011SE05
3J011SE06
3J011SE07
(57)【要約】
少なくとも部分的に球状の構成要素のための軸受であって、軸受は、第1の部分と、第1の部分と一体であり、折り返されたブリッジ部分によって接合された相補的な第2の部分と、を含み、第1の部分及び第2の部分はそれぞれ、弓形の内側表面を含み、第1の部分及び第2の部分は、構成要素を少なくとも部分的に取り囲み、構成要素に対して圧縮ばね力を提供して、構成要素の回転を可能にする継手アセンブリを形成するように適合され、第1の部分及び第2の部分は、構成要素の周りに半球状の空隙を形成し、軸受は、金属基板と、基板の少なくとも1つの表面を覆う低摩擦層と、を含む、軸受。
【選択図】図4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に球状の構成要素のための軸受であって、前記軸受は、
第1の部分と、前記第1の部分と一体であり、折り返されたブリッジ部分によって接合された相補的な第2の部分と、を備え、前記第1の部分及び前記第2の部分はそれぞれ、弓形の内側表面を含み、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記構成要素を少なくとも部分的に取り囲み、前記構成要素に対して圧縮ばね力を提供して、前記構成要素の回転を可能にする継手アセンブリを形成するように適合され、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記構成要素の周りに半球状の空隙を形成し、前記軸受は、金属基板と、前記基板の少なくとも1つの表面を覆う低摩擦層と、を備える、軸受。
【請求項2】
少なくとも部分的に球状の構成要素と、
軸受と、を備える継手アセンブリであって、前記軸受は、
第1の部分と、前記第1の部分と一体であり、前記構成要素を少なくとも部分的に取り囲む相補的な第2の部分と、を備え、前記第1の部分及び前記第2の部分はそれぞれ、弓形の内側表面を含み、前記第1の部分及び前記第2の部分は、折り返されたブリッジ部分によって接合され、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記構成要素を少なくとも部分的に取り囲み、前記構成要素に対して圧縮ばね力を提供して、前記構成要素の回転を可能にする継手アセンブリを形成するように適合され、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記構成要素の周りに半球状の空隙を形成し、前記軸受は、金属基板と、前記基板の少なくとも1つの表面を覆う低摩擦層と、を備える、継手アセンブリ。
【請求項3】
基部と、
軸受と、を備える、少なくとも部分的に球状の構成要素のための取り付けシステムであって、前記軸受は、
第1の部分と、前記第1の部分と一体であり、前記構成要素を少なくとも部分的に取り囲む相補的な第2の部分と、を備え、前記第1の部分及び前記第2の部分はそれぞれ、弓形の内側表面を含み、前記第1の部分及び前記第2の部分は、折り返されたブリッジ部分によって接合され、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記構成要素を少なくとも部分的に取り囲み、前記構成要素に対して圧縮ばね力を提供して、前記構成要素の回転を可能にする継手アセンブリを形成するように適合され、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記構成要素の周りに半球状の空隙を形成し、前記軸受は、金属基板と、前記基板の少なくとも1つの表面を覆う低摩擦層と、を備え、前記軸受は、遠位端及び近位端を含み、前記遠位端は、前記基部に動作可能に接続されてカンチレバーを形成する、取り付けシステム。
【請求項4】
前記第1の部分及び前記第2の部分の前記内側表面は、少なくとも部分的に半球状である、請求項1に記載の軸受。
【請求項5】
前記折り返されたブリッジ部分は、前記折り返されたブリッジ部分の長さを減少させる外部ノッチを含む、請求項1に記載の軸受。
【請求項6】
前記折り返されたブリッジ部分は弓形形状を有する、請求項1に記載の軸受。
【請求項7】
前記低摩擦層は、前記構成要素に接触するように適合されている、請求項1~2のいずれか一項に記載の軸受又はアセンブリ。
【請求項8】
前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記構成要素の円周の少なくとも90°、例えば少なくとも120°に接触する、請求項1~3のいずれか一項に記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【請求項9】
前記少なくとも部分的に球状の構成要素は、球状のボールを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【請求項10】
前記少なくとも部分的に球状の構成要素は、シャフトを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【請求項11】
前記第1の部分及び前記第2の部分はそれぞれ、前記軸受の前記第1の部分及び前記第2の部分を前記構成要素の周りに一緒に固定するように適合された係合機構を含む細長いビームを更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【請求項12】
前記第1の部分及び前記第2の部分上の前記係合機構はそれぞれ、締結具を収容するように適合された少なくとも1つのボアを含む、請求項11に記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【請求項13】
前記第1の部分及び前記第2の部分の前記ビームは、前記構成要素の周りの設置位置において、前記軸受と前記構成要素との間の前記半球状の空隙に隣接する間隙を形成する、請求項11に記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【請求項14】
前記間隙は、前記遠位端から前記近位端に向かってサイズが増加する、請求項13に記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【請求項15】
前記アセンブリは、前記第1の部分及び前記第2の部分の係合機構を通して前記軸受に動作可能に結合される基部を更に備える、請求項2~3のいずれか一項に記載のアセンブリ又は取り付けシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、軸受及び軸受アセンブリを対象とし、特に、本開示は、継手アセンブリを形成するための部分的に球状の構成要素のための軸受を対象とする。
【背景技術】
【0002】
関節構成要素(例えば、ボール軸受)は、限定するものではないが、車両構成要素などのいくつかの用途において、構成要素間のアタッチメントとして使用される。このような構成要素は、一般に、ハウジングに結合されて継手アセンブリを形成する。開発の1つの特定の領域は、これらの継手アセンブリを、限定するものではないが、車両、航空宇宙、及び他の機械的用途を含む複数の用途を有するボール継手支持構造として使用している。産業界では、継手アセンブリ及びそのような継手アセンブリに使用される軸受部材の改善が必要とされ続けている。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本開示は、添付の図面を参照することによって、より良く理解され、その多数の特徴及び利点が当業者に明らかにされ得る。
図1】段階的な製造プロセスを含む。
図2A】いくつかの実施形態による、軸受に形成され得る材料の図を含む。
図2B】いくつかの実施形態による、軸受に形成され得る複合材料の図を含む。
図2C】いくつかの実施形態による、軸受に形成され得る複合材料の図を含む。
図2D】いくつかの実施形態による、軸受に形成され得る複合材料の図を含む。
図2E】いくつかの実施形態による、軸受に形成され得る複合材料の図を含む。
図3A】いくつかの実施形態による、設置位置にある軸受の上面斜視図を含む。
図3B】いくつかの実施形態による、非設置位置にある軸受の側面図を含む。
図3C】いくつかの実施形態による、図3Aの軸A-Aに沿った、設置位置にある軸受の断面図を含む。
図4】いくつかの実施形態による例示的な継手アセンブリで使用される、本明細書の実施形態による軸受の図を含む。
【0004】
異なる図面における同じ参照符号の使用は、同様の又は同一の項目を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図面と組み合わせた以下の説明は、本明細書に開示される教示の理解を補助するために提供される。以下の説明は、教示の特定の実施態様及び実施形態に焦点を当てている。詳細な説明は、特定の実施形態を説明するのを助けるために提供されており、本開示又は教示の範囲又は適用性に関する限定として解釈されるべきではない。しかしながら、開示される教示に基づいて他の実施形態を使用することができる。
【0006】
用語「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」、又はそれらの任意の他の変形は、非排他的包含を網羅することを意図している。例えば、特徴のリストを含む方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴に限定されるものではないが、明示的に列挙されていない他の特徴、あるいはそのような方法、物品、又は装置に固有の他の特徴を含み得る。更に、矛盾する記載がない限り、「又は」は、包含的なorを指し、排他的なorを指すのではない。例えば、条件A又はBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(又は存在し)、Bが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在せず)、Bが真である(又は存在する)、及び、AとBとの両方が真である(又は存在する)。
【0007】
また、「1つの(a)」又は「1つの(an)」の使用は、本明細書に記載の要素及び部品を説明するために用いられる。これは、単に便宜上、及び本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この説明は、そうでないことを意味することが明らかでない限り、1つ、少なくとも1つ、又は単数形が複数形も含むものとして、又はその逆として理解されるべきである。例えば、単一の物品が本明細書に記載されている場合、単一の物品の代わりに2つ以上の物品を使用することができる。同様に、2つ以上の物品が本明細書に記載されている場合、その2つ以上の物品を単一の物品に置き換えることができる。
【0008】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。材料、方法、及び実施例は、例示に過ぎず、限定することを意図しない。本明細書に記載されていない範囲で、特定の材料及び処理行為に関する多くの詳細は従来通りであり、軸受アセンブリの技術分野における教科書及び他の情報源に見出すことができる。
【0009】
説明のために、図1は、軸受を形成するための段階的な製造プロセス10を示す図を含む。形成プロセス10は、基板を含む材料又は複合材料を提供する第1のステップ12を含み得る。形成プロセス10は、軸受を形成するために材料又は複合材料の端部を操作する第2のステップ14を更に含み得る。
【0010】
図2Aは、形成プロセス10の第1のステップ12の軸受に形成され得る材料1000の図を含む。軸受は、基板119を含み得る。一実施形態では、基板119は、少なくとも部分的に金属を含み得る。特定の実施形態によれば、金属は、鉄、銅、チタン、スズ、アルミニウム、それらの合金を含んでもよく、又は別の種類の金属であってもよい。より具体的には、基板119は、ステンレス鋼、炭素鋼、又はばね鋼などの鋼を少なくとも部分的に含み得る。例えば、基板119は、ステンレス鋼を少なくとも部分的に含み得る。ステンレス鋼は、焼きなまし、1/4硬、1/2硬、3/4硬、又は完全硬であってもよい。更に、鋼は、クロム、ニッケル、又はそれらの組み合わせを含むステンレス鋼を含み得る。一実施形態では、基板119は、織物メッシュ又はエキスパンドメタルグリッドを含んでもよい。織物メッシュ又はエキスパンドメタルグリッドは、アルミニウム、鋼、ステンレス鋼、青銅などの金属又は金属合金を含み得る。あるいは、織物メッシュは、織物ポリマーメッシュであり得る。別の実施形態では、基板119はメッシュ又はグリッドを含まなくてもよい。更に、基板119は、≧350、例えば≧375、≧400、≧425、又は≧450であり得るビッカースピラミッドナンバー硬度VPNを含み得る。VPNはまた、≦500、≦475、又は≦450であり得る。VPNはまた、本明細書に記載されるVPN値のいずれかを含む、それらの値間の範囲内であり得る。別の態様では、基板119は、その耐食性を高めるように処理され得る。特に、基板119は不動態化され得る。例えば、基板119は、ASTM規格A967に従って不動態化され得る。基板119は、面取り、旋削、リーマ加工、鍛造、押出、成形、焼結、圧延、又は鋳造のうちの少なくとも1つによって形成されてもよい。
【0011】
基板119は、約10ミクロン~約1500ミクロン、例えば約50ミクロン~約1000ミクロン、例えば約100ミクロン~約750ミクロン、例えば約350ミクロン~約650ミクロンの厚さTsを有し得る。いくつかの実施形態では、基板119は、約700~800ミクロンの厚さTsを有してもよい。いくつかの実施形態では、基板119は、約950~1050ミクロンの厚さTsを有してもよい。基板119の厚さTsは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。基板119の厚さは均一であってもよく、すなわち、基板119の第1の場所における厚さは、それに沿った第2の場所における厚さに等しくなり得る。基板119の厚さは不均一であってもよく、すなわち、基板119の第1の場所における厚さは、それに沿った第2の場所における厚さと異なり得る。
【0012】
図2Bは、形成プロセス10の第1のステップ12の軸受に形成され得る、材料1000の代替である複合材料1001の図を含む。説明のために、図2Bは、軸受の複合材料1001の層ごとの構成を示す。いくつかの実施形態では、複合材料1001は、(上述したような)基板119と、基板119に結合された、又は基板119を覆う低摩擦層104と、を含んでもよい。より特定の実施形態では、複合材料1001は、基板119と、基板119を覆う複数の1つの低摩擦層(a plurality of one low friction layers)104と、を含んでもよい。図2Bに示すように、低摩擦層104は、基板119の少なくとも一部分に結合され得る。特定の実施形態では、低摩擦層104は、別の構成要素の別の表面との界面を形成するように、基板119の表面に結合され得る。低摩擦層104は、基板119の半径方向内側表面に結合され得る。あるいは、低摩擦層104は、基板119の半径方向外側表面に結合され得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、低摩擦層104は、低摩擦材料を含み得る。低摩擦材料は、例えば、ポリケトン、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアミドイミド、超高分子量ポリエチレン、フルオロポリマー、ポリベンズイミダゾール、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレン(PE)、ポリスルホン、ポリアミド(PA)、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリウレタン、ポリエステル、液晶ポリマー(LCP)、又はそれらの任意の組み合わせなどのポリマーを含んでもよい。一実施例では、低摩擦層104は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルケトンエーテルケトン、それらの誘導体、又はそれらの組み合わせなどのポリケトンを含む。更なる実施例では、低摩擦層104は、超高分子量ポリエチレンを含んでもよい。別の実施例では、低摩擦層104は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ペルフルオロアルコキシ(PFA)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデンのターポリマー(THV)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、又はエチレンクロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)を含むフルオロポリマーを含んでもよい。低摩擦層104は、リチウム石鹸、黒鉛、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ポリテトラフルオロエチレン、窒化炭素、炭化タングステン、若しくはダイヤモンド状炭素、金属(アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、チタン、タングステン、鉄、青銅、鋼、ばね鋼、ステンレス鋼など)、金属合金(列挙された金属を含む)、陽極酸化金属(列挙された金属を含む)、又はそれらの任意の組み合わせを含む固体ベースの材料を含んでもよい。特定の実施形態によれば、フルオロポリマーが使用されてもよい。一実施形態では、低摩擦層104は、織物メッシュ又はエキスパンドメタルグリッドを含んでもよい。織物メッシュ又はエキスパンドメタルグリッドは、アルミニウム、鋼、ステンレス鋼、青銅などの金属又は金属合金を含み得る。あるいは、織物メッシュは、織物ポリマーメッシュであり得る。別の実施形態では、低摩擦層104はメッシュ又はグリッドを含まなくてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、低摩擦層104は、ガラス、炭素繊維、シリコン、PEEK、芳香族ポリエステル、炭素粒子、青銅、フルオロポリマー、熱可塑性充填剤、酸化アルミニウム、ポリアミドイミド(PAI)、PPS、ポリフェニレンスルホン(PPSO2)、LCP、芳香族ポリエステル、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、黒鉛、グラフェン、膨張黒鉛、窒化ホウ素、タルク、フッ化カルシウム、又はそれらの任意の組み合わせを含む充填剤を更に含んでもよい。更に、充填剤は、アルミナ、シリカ、二酸化チタン、フッ化カルシウム、窒化ホウ素、マイカ、ウォラストナイト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、カーボンブラック、顔料、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。充填剤は、ビーズ、繊維、粉末、メッシュ、又はそれらの任意の組み合わせの形態であり得る。充填剤は、低摩擦層の総重量に基づいて少なくとも10重量%、例えば少なくとも15重量%、20重量%、25重量%、又は更には30重量%であってもよい。
【0015】
一部の実施形態では、低摩擦層104は減衰材料を含んでもよい。減衰材料は、天然ポリイソプレン、合成ポリイソプレン、ポリブタジエン、クロロプレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレン、ゴム、エピクロロヒドリンゴム、ポリアクリルゴム、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フルオロエラストマー、ペルフルオロエラストマー、ポリエーテルブロックアミド、ビチューメン、ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、エチル酢酸ビニル(EVA)、EVA発泡体、低密度ポリエチレン発泡体、ニトリルゴム発泡体、ポリクロロプレン発泡体、ポリイミド発泡体、ポリプロピレン発泡体、ポリウレタン発泡体、ポリスチレン発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体、シリコーン発泡体、発泡ゴム、ポリウレタン発泡体、XPS発泡体、エポキシ発泡体、フェノール発泡体、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。減衰層104は、リチウム石鹸、ラテックス、黒鉛、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ポリテトラフルオロエチレン、窒化炭素、炭化タングステン、若しくはダイヤモンド状炭素、金属(アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、白金、チタン、タングステン、鉄、青銅、鋼、ばね鋼、ステンレス鋼など)、金属合金(列挙された金属を含む)、陽極酸化金属(列挙された金属を含む)、又はそれらの任意の組み合わせを含む固体ベースの材料を含んでもよい。
【0016】
一実施形態では、低摩擦層104は、約1ミクロン~約500ミクロン、例えば約10ミクロン~約350ミクロン、例えば約30ミクロン~約300ミクロン、例えば約40ミクロン~約250ミクロンの厚さTSLを有し得る。いくつかの実施形態では、低摩擦層104は、約50~300ミクロンの厚さTSLを有してもよい。低摩擦層104の厚さTSLは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。低摩擦層104の厚さは均一であってもよく、すなわち、低摩擦層104の第1の場所における厚さは、それに沿った第2の場所における厚さに等しくなり得る。低摩擦層104の厚さは不均一であってもよく、すなわち、低摩擦層104の第1の場所における厚さは、それに沿った第2の場所における厚さと異なり得る。異なる低摩擦層104は異なる厚さを有してもよいことを理解されたい。低摩擦層104は、図示される基板119の一方の主表面の上にあってもよく、又は両方の主表面の上にあってもよい。基板119は、低摩擦層104によって少なくとも部分的に封入されてもよい。すなわち、低摩擦層104は、基板119の少なくとも一部分を覆ってもよい。
【0017】
図2Cは、形成プロセス10の第1のステップ12の軸受に形成され得る、材料1000、1001の代替である複合材料1002の代替実施形態の図を含む。説明のために、図2Cは、軸受の複合材料1002の層ごとの構成を示す。この特定の実施形態によれば、複合材料1002は、この複合材料1002が、低摩擦層104を基板119及び低摩擦層104に結合し得る少なくとも1つの接着層121も含み得ることを除いて、図2Bの複合材料1001と同様であってもよい。別の代替実施形態では、基板119は、固体構成要素、織物メッシュ又はエキスパンドメタルグリッドとして、低摩擦層104と基板119との間に含まれる少なくとも1つの接着層121の間に埋め込まれてもよい。
【0018】
接着層121は、限定するものではないが、フルオロポリマー、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル/ポリアミドコポリマー、エチレン酢酸ビニル、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ETFEコポリマー、ペルフルオロアルコキシ(PFA)、又はそれらの任意の組み合わせを含む、軸受技術に一般的な任意の既知の接着材料を含んでもよい。加えて、接着剤は、-C=O、-C-O-R、-COH、-COOH、-COOR、-CF=CF-OR、又はそれらの任意の組み合わせから選択される少なくとも1つの官能基を含み得、式中、Rは、1~20個の炭素原子を含有する環状又は直鎖状有機基である。加えて、接着剤はコポリマーを含み得る。
【0019】
炭素充填剤、炭素繊維、炭素粒子、黒鉛、青銅、アルミニウム、並びに他の金属及びそれらの合金などの金属充填剤、金属酸化物充填剤、金属コーティング炭素充填剤、金属コーティングポリマー充填剤、又はそれらの任意の組み合わせなどの充填剤粒子(官能性及び/又は非官能性)が接着層121に添加されてもよい。
【0020】
一実施形態では、ホットメルト接着剤は、250℃以下、例えば220℃以下の溶融温度を有し得る。別の実施形態では、接着剤は、200℃超、例えば220℃超で分解し得る。更なる実施形態では、ホットメルト接着剤の溶融温度は、250℃超、又は更には300℃超であり得る。接着層121は、約1ミクロン~約80ミクロン、例えば約10ミクロン~約50ミクロン、例えば約20ミクロン~約40ミクロンの厚さTALを有し得る。いくつかの実施形態では、接着層121は、約3~20ミクロンの厚さTALを有してもよい。いくつかの実施形態では、接着層121は、約10~60ミクロンの厚さTALを有してもよい。接着層121の厚さTALは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。接着層121の厚さは均一であってもよく、すなわち、接着層121の第1の場所における厚さは、それに沿った第2の場所における厚さに等しくなり得る。接着層121の厚さは不均一であってもよく、すなわち、接着層121の第1の場所における厚さは、それに沿った第2の場所における厚さと異なり得る。
【0021】
図2Dは、形成プロセス10の第1のステップ12の軸受に形成され得る、材料1000、1001、1002の代替である複合材料1003の代替実施形態の図を含む。説明のために、図2Dは、軸受の複合材料1003の層ごとの構成を示す。この特定の実施形態によれば、複合材料1003は、この複合材料1003が、少なくとも1つの腐食防止層103及び105と、基板119及び低摩擦層104に結合し得る接着促進剤層127及びエポキシ層129を含み得る耐食性コーティング層125と、を含み得ることを除いて、図2Cの複合材料1002と同様であってもよい。
【0022】
基板119は、処理前に複合材料1003の腐食を防止するために、腐食防止材料を含む腐食防止層103及び105でコーティングされてもよい。加えて、層103の上に機能層107が適用され得る。層103、105、及び107のそれぞれは、約1~50ミクロン、例えば約7~15ミクロンの厚さを有し得る。層103及び105は、亜鉛、鉄、マンガン、若しくはそれらの任意の組み合わせのリン酸塩を含む腐食防止材料、又はナノセラミック層を含み得る。更に、層103及び105は、不動態化表面、市販の亜鉛(機械的/ガルバニック)若しくは亜鉛ニッケルコーティング、又はそれらの任意の組み合わせを含む腐食防止材料を含み得る。層107は、官能性シラン、ナノスケールシラン系プライマー、加水分解シラン、オルガノシラン接着促進剤、溶媒/水系シランプライマーを含み得る。腐食防止層103及び105は、処理中に除去又は保持され得る。
【0023】
上述したように、複合材料1003は、耐食性コーティング125を更に含んでもよい。耐食性コーティング125は、約1~50ミクロン、例えば約5~20ミクロン、及び例えば約7~15ミクロンの厚さを有し得る。耐食性コーティング125は、接着促進剤層127及びエポキシ層129を含み得る。接着促進剤層127は、亜鉛、鉄、マンガン、スズ、若しくはそれらの任意の組み合わせのリン酸塩を含む腐食防止材料、又はナノセラミック層を含み得る。接着促進剤層127は、機能性シラン、ナノスケールシラン系層、加水分解シラン、オルガノシラン接着促進剤、溶媒/水系シランプライマー、塩素化ポリオレフィン、不動態化表面、市販の亜鉛(機械的/ガルバニック)若しくは亜鉛ニッケルコーティング、又はそれらの任意の組み合わせを含む腐食防止材料を含み得る。接着促進剤層127は、スプレーコーティング、e-コーティング、ディップスピンコーティング、静電コーティング、フローコーティング、ロールコーティング、ナイフコーティング、コイルコーティングなどによって塗布され得る。
【0024】
エポキシ層129は、熱硬化エポキシ、UV硬化エポキシ、IR硬化エポキシ、電子ビーム硬化エポキシ、放射線硬化エポキシ、又は空気硬化エポキシを含む腐食防止材料であり得る。更に、エポキシ層129は、ポリグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、オキシラン、オキサシクロプロパン、エチレンオキシド、1,2-エポキシプロパン、2-メチルオキシラン、9,10-エポキシ-9,10-ジヒドロアントラセン、又はそれらの任意の組み合わせを含む腐食防止材料を含み得る。エポキシ層129は硬化剤を更に含み得る。硬化剤としては、アミン、酸無水物、フェノールノボラック硬化剤、例えばフェノールノボラックポリ[N-(4-ヒドロキシフェニル)マレイミド](PHPMI)、レゾールフェノールホルムアルデヒド、脂肪族アミン化合物、ポリカルボン酸無水物、ポリアクリレート、イソシアネート、カプセル化ポリイソシアネート、三フッ化ホウ素アミン錯体、クロムなどのクロム系硬化剤、ポリアミド、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられ得る。一般に、酸無水物は、式R-C=0-0-C=0-R’(式中、Rは、上記のようなCXHYXZAUであり得る)に従うことができる。アミンとしては、モノエチルアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの脂肪族アミン、脂環式アミン、環状脂肪族アミン、シクロ脂肪族アミンなどの芳香族アミン、アミドアミン、ポリアミド、ジシアンジアミド、イミダゾール誘導体など、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられ得る。一般に、アミンは、式R1R2R3N(式中、Rは上記のようなCXHYXZAUであり得る)に従う第一級アミン、第二級アミン、又は第三級アミンであり得る。一実施形態では、エポキシ層129は、炭素充填剤、炭素繊維、炭素粒子、黒鉛、青銅、アルミニウム、並びに他の金属及びそれらの合金などの金属充填剤、金属酸化物充填剤、金属コーティング炭素充填剤、金属コーティングポリマー充填剤、又はそれらの任意の組み合わせなどの、導電性を改善するための充填剤を含み得る。導電性充填剤は、電流がエポキシコーティングを通過することを可能にすることができ、導電性充填剤を含まない複合材料と比較して、複合材料の導電率を増加させることができる。一実施形態では、エポキシ層129は、スプレーコーティング、e-コーティング、ディップスピンコーティング、静電コーティング、フローコーティング、ロールコーティング、ナイフコーティング、コイルコーティングなどによって塗布され得る。更に、エポキシ層129は、熱硬化、UV硬化、IR硬化、電子ビーム硬化、照射硬化、又はそれらの任意の組み合わせなどによって硬化され得る。好ましくは、硬化は、低摩擦層104、接着層121、基板119、又は接着促進剤層127のいずれかの破壊温度を超えて構成要素の温度を上昇させることなく達成され得る。したがって、エポキシは、約250℃未満、更には約200℃未満で硬化され得る。
【0025】
図2Eは、形成プロセス10の第1のステップ12の軸受に形成され得る、材料1000、1001、1002、及び1003の代替である複合材料1004の代替実施形態の図を含む。この特定の実施形態によれば、複合材料1004は、この複合材料1002が、基板119と、複数の接着層1121、1121’によって基板119に結合された複数の低摩擦層1104、1104’と、を含み得ることを除いて、図2Cの複合材料1000と同様であってもよい。図2Dに示される複合材料1001の介在層(すなわち、接着促進剤層1127及び/又はエポキシ層1129を含み得る腐食防止層1704、1705、及び1708、又は耐腐食層1125)のいずれかが、図2Eに示される層のいずれかの間に、任意の配向又は積層で含まれてもよいことが理解され得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004は、特定の厚さTを有してもよい。特定の実施形態によれば、材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004の厚さTは、少なくとも約0.1mm、又は少なくとも約0.2mm、又は少なくとも約0.5mm、又は少なくとも約0.8mm、又は更には少なくとも約1.5mmであってもよい。更に他の実施形態によれば、材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004のTは、約2mm以下、例えば、約1.5mm以下、又は更には約1.0mm以下であってもよい。材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004の厚さTは、上記の最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であってもよいことが理解されよう。材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004の厚さTは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004の厚さTは、その円周に沿って変化し得ることも理解されたい。材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004の厚さTは、その円周に沿って変化してもよく、複数の材料又は複合材料にわたって変化してもよいことも理解されたい。
【0027】
一実施形態では、図1のステップ12の下で、上述のような材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004上の層のいずれも、それぞれロール内に配設され、そこから剥離されて、圧力下で、高温で(熱間又は冷間プレス又は圧延)、接着剤によって、又はそれらの任意の組み合わせによって一緒に接合され得る。上述のような材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004の層のいずれかは、少なくとも部分的に互いに重なり合うように一緒に積層されてもよい。上述のように、材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004上の層のいずれも、例えば、物理的若しくは蒸着、噴霧、めっき、粉末コーティングなどのコーティング技術を使用して、又は他の化学的若しくは電気化学的技術を通して、一緒に塗布されてもよい。特定の実施形態では、低摩擦層104は、例えば押出コーティングを含むロールツーロールコーティングプロセスによって塗布されてもよい。低摩擦層104は、溶融状態又は半溶融状態に加熱され、スロットダイを通して基板119の主表面上に押し出されてもよい。一実施形態では、材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004は、単一の材料の一体型ストリップであってもよい。
【0028】
他の実施形態では、図1のステップ12の下で、上述のように、材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004上の層のいずれも、例えば、物理的若しくは蒸着、噴霧、めっき、粉末コーティングなどのコーティング技術によって、又は他の化学的若しくは電気化学的技術を通して塗布されてもよい。特定の実施形態では、低摩擦層104は、例えば押出コーティングを含むロールツーロールコーティングプロセスによって塗布されてもよい。低摩擦層104は、溶融状態又は半溶融状態に加熱され、スロットダイを通して基板119の主表面上に押し出されてもよい。別の実施形態では、低摩擦層104は、鋳造又は成形されてもよい。
【0029】
一実施形態では、低摩擦層104又は任意の層が、溶融接着層121を使用して基板119に接着されて、積層体を形成し得る。一実施形態では、材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004上の介在層又は突出層のいずれかが、中間材料、例えば積層体を形成してもよい。中間材料は、軸受に形成され得るストリップ又はブランクに切断され得る。中間材料の切断は、スタンプ、プレス、パンチ、鋸の使用を含んでもよく、又は異なる方法で機械加工されてもよい。中間材料を切断することにより、基板119の露出部分を含む切断縁部が作製され得る。
【0030】
一実施形態では、図1の第2のステップ14の下で、ブランク(材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004から形成される)は、積層ストリップ又はブランクの端部を操作することによって軸受に形成され得る。軸受は、スタンプ、プレス、パンチ、鋸、圧延、フランジ加工、深絞りによって形成されてもよく、又は異なる方法で機械加工されてもよい。半完成軸受を成形した後、半完成軸受は、形成及び成形プロセスで使用された任意の潤滑剤及び油を除去するために洗浄されてもよい。加えて、洗浄することで、耐荷重基板の露出面にコーティングの塗布の準備をし得る。洗浄は、溶媒を用いた化学的洗浄及び/又は超音波洗浄などの機械的洗浄を含んでもよい。
【0031】
図3Aは、上述のように材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004のブランクから形成された、いくつかの実施形態による、設置位置にある軸受300の上面斜視図を含む。図3Aに示すように、軸受300は、半環状ストリップ302を含み得る。半環状ストリップ302は、中心軸390を中心として弧状に部分的に湾曲され得る上述のブランクから形成され得る。軸受300及び/又は半環状ストリップ302は、第1の軸方向端部304及び第2の軸方向端部306を有し得る。軸受300及び/又は半環状ストリップ302は、第1の円周方向端部(又は近位端)308と、第2の円周方向端部(又は遠位端)310と、を有し得る。軸受300及び/又は半環状ストリップ302は、内側表面312及び外側表面314を有し得る。軸受300及び/又は半環状ストリップ302は、第1の部分320と、第1の部分320と軸方向反対側の第2の部分340と、を有し得る。軸受300及び/又は半環状ストリップ302は、第1の部分320と第2の部分340とを接合するために、第1の部分320と第2の部分340との間に配設された折り返されたブリッジ部分360を有し得る。最初に、軸受300は、以下で更に詳細に説明するように、非設置位置において未修正であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の部分320及び第2の部分340は、以下で更に詳細に説明するように、軸受300を設置位置にするために別の構成要素の周りに配置され得る。軸受300及び/又は半環状ストリップ302の内側表面312は、上述したように材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004から形成されるような、外側表面314を形成する基板を有する半環状ストリップ302の形状に適合する低摩擦層を有してもよい。代替的に又は追加的に、軸受300の外側表面314は、上述したように材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004から形成されるような、内側表面312を形成する基板を有する半環状ストリップ302の形状に適合する低摩擦層を有してもよい。他の実施形態では、低摩擦層は、軸受300及び/又は半環状ストリップ302の内側表面312及び外側表面314の両方の上に積層されてもよい。更に図3Aを参照すると、いくつかの実施形態では、第1の部分320及び第2の部分340は、構成要素(図示せず)の周りで閉じて、設置位置において弓形又は少なくとも部分的に球状のクロージャ355を形成してもよい。
【0032】
図3Bは、上述のように材料又は複合材料1000、1001、1002、1003、1004のブランクから形成された、いくつかの実施形態による、非設置位置にある軸受300の側面図を含む。上述のように、かつ図3Bに示すように、軸受300及び/又は半環状ストリップ302は、第1の部分320と、第1の部分320に対向する第2の部分340と、を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の部分320及び第2の部分340は、互いに接触しなくてもよく、又は互いに近接して非設置位置を形成してもよい。第1の部分320は、内側表面322及び外側表面324を有し得る。第1の部分320は、その内側表面322の一部分に沿って弓形の内側表面326を有し得る。弓形の内側表面326は、少なくとも部分的に半球状であってもよい。第2の部分340は、内側表面342及び外側表面344を有し得る。第2の部分340は、その内側表面342の一部分に沿って弓形の内側表面346を有し得る。弓形の内側表面346は、少なくとも部分的に半球状であってもよい。
【0033】
図3Cは、図3Aの軸A-Aに沿った、設置位置にある軸受300の断面図を含む。図3Cに示すように、第1の部分320は、第1の軸方向端部304から第2の軸方向端部306までの第1の部分320の角度を測定する弧角αを有し得る。非限定的な実施形態として、角度αは、少なくとも0.1°、例えば、少なくとも2°、少なくとも4°、少なくとも5°、又は更には少なくとも10°であり得る。別の実施形態では、角度αは、60°以下、例えば、45°以下、35°以下、30°以下、25°以下、又は更には20°以下であり得る。角度αは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であってもよいことが理解されよう。角度αは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。
【0034】
更に図3Cを参照すると、第2の部分340は、第1の軸方向端部304から第2の軸方向端部306までの第1の部分340の角度を測定する弧角βを有し得る。非限定的な実施形態として、角度βは、少なくとも0.1°、例えば、少なくとも2°、少なくとも4°、少なくとも5°、又は更には少なくとも10°であり得る。別の実施形態では、角度βは、60°以下、例えば、45°以下、35°以下、30°以下、25°以下、又は更には20°以下であり得る。角度βは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であってもよいことが理解されよう。角度βは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。
【0035】
図3Bを再び参照すると、上述のように、軸受300及び/又は半環状ストリップ302は、第1の部分320と第2の部分340とを接合するために、第1の部分320と第2の部分340との間に配設された折り返されたブリッジ部分360を有し得る。折り返されたブリッジ部分360は、弓形形状であってもよい。示されるように、折り返されたブリッジ部分360は、第1の部分320と第2の部分340との間の間隙を可能にする高さを有してもよい。折り返されたブリッジ部分360は、弾性であってもよく、第1の位置320及び第2の位置340が非設置位置と設置位置との間で移動することを可能にし得る。折り返されたブリッジ部分360は、弾性であってもよく、第1の位置320及び第2の位置340が非設置位置と設置位置との間で移動することを可能にするためにばね効果を提供し、それにより、設置位置において構成要素にばね力を加え得る。いくつかの実施形態では、折り返されたブリッジ部分360は、軸受Lの長さ以下の長さを有してもよい。このようにして、折り返されたブリッジ部分360は、折り返されたブリッジ部分360における軸受の長さLを減少させる外部ノッチを有してもよい。
【0036】
図3Bに示されるように、いくつかの実施形態では、軸受の第1の部分320は、中心軸390から半径方向に延在する細長いビーム360を含んでもよい。ビーム360は、近位端362及び遠位端364を有し得る。図3Bに示されるように、ビーム360は、近位端362及び遠位端364からの距離として定義される円周幅WFPFを有し得る。
【0037】
更に、図3Bに示されるように、いくつかの実施形態では、軸受の第2の部分340は、中心軸390から半径方向に延在する細長いビーム370を含んでもよい。ビーム370は、近位端372及び遠位端374を有し得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、軸受400の第1の部分320のビーム360又は第2の部分340のビーム370のうちの少なくとも1つは、テーパ領域を含んでもよい。図3Bに示すように、例えば、軸受400の第2の部分340のビーム370は、テーパ領域371を含んでもよい。テーパ領域371は、第1の部分320のビーム360と第2の部分340のビーム370との間に間隙373を形成するように適合されてもよく、この間隙は、以下でより詳細に説明するように、設置位置において軸受400と少なくとも部分的に球状の構成要素375との間の半球状の空隙に隣接していてもよい。テーパ領域371は、図示のように「S」字形状を形成し得る。いくつかの実施形態では、テーパ領域371は、ビーム370の近位端372に位置し得る。テーパ領域371は、傾斜領域371a及び平坦領域371bを含み得る。傾斜領域371aは、傾斜領域371aと平坦領域371bとの間に角度αを形成し得る。非限定的な実施形態として、角度Θは、少なくとも0.1°、例えば、少なくとも2°、少なくとも4°、少なくとも5°、又は更には少なくとも10°であり得る。別の実施形態では、角度Θは、60°以下、例えば、45°以下、35°以下、30°以下、25°以下、又は更には20°以下であり得る。角度Θは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であってもよいことが理解されよう。角度Θは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。テーパ領域371の幅は、ビーム360、370の円周幅よりも小さい任意の値であってもよい。
【0039】
更に、図3Aを再び参照すると、テーパ領域371によって形成される間隙373は、テーパ領域371内の第1の部分320と第2の部分340との間の距離として定義される高さHTRを有し得る。特定の実施形態によれば、テーパ領域371によって形成される間隙373の高さHTRは、少なくとも約0.001mm、又は少なくとも約0.05mm、又は少なくとも約0.1mm、又は少なくとも約0.25mm、又は更には少なくとも約0.5mmであってもよい。更に他の実施形態によれば、テーパ領域371によって形成される間隙373の高さHTRは、約20mm以下、例えば、約10mm以下、5mm以下、2.5mm以下、1mm以下、0.5mm以下、又は更には約0.25mm以下であってもよい。いくつかの実施形態では、テーパ領域371によって形成される間隙373の高さHTRは、少なくとも約1mm~約10mm以下の範囲内であってもよい。テーパ領域371によって形成される間隙373の高さHTRは、上述の最小値及び最大値のいずれかの間の範囲内であってもよいことが理解されよう。テーパ領域371によって形成された間隙373の高さHTRは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。テーパ領域371によって形成される間隙373の高さHTRは、その円周に沿って変化してもよく、複数の軸受にわたって変化してもよいことも理解されたい。場合によっては、間隙373は、軸受300の遠位端310から近位端308までサイズが増加する高さHTRを有してもよい。これにより、軸受300の遠位端310から近位端308までの間隙373のサイズが増加し得る。
【0040】
図4は、いくつかの実施形態による例示的な継手アセンブリ4000で使用される、本明細書の実施形態による軸受400の図を含む。いくつかの実施形態では、軸受400は、少なくとも部分的に球状の構成要素475の上にあってもよい。少なくとも部分的に球状の構成要素475は、球状のボール477を含んでもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも部分的に球状の構成要素475は、球状のボール477に接続されたシャフト479を含んでもよい。軸受400は、少なくとも部分的に球状の構成要素475を少なくとも部分的に取り囲み、少なくとも部分的に球状の構成要素475に対して圧縮ばね力を提供して、継手アセンブリ4000を形成するように、設置位置において少なくとも部分的に球状の構成要素475を覆ってもよい。いくつかの実施形態では、軸受400は、少なくとも部分的に球状の構成要素475を少なくとも部分的に取り囲み、少なくとも部分的に球状の構成要素475に対して圧縮ばね力を提供して、継手アセンブリ4000を形成するように、設置位置において少なくとも部分的に球状の構成要素475の球状のボール477を覆ってもよい。
【0041】
軸受400は、少なくとも部分的に球状の構成要素475の運動を可能にする継手アセンブリ4000を形成してもよい。いくつかの実施形態では、軸受400は、中心軸490を中心とした少なくとも部分的に球状の構成要素475の回転運動を可能にする継手アセンブリ4000を形成してもよい。いくつかの実施形態では、軸受400は、中心軸490を中心とした少なくとも部分的に球状の構成要素475の関節運動(例えば、少なくとも部分的に球状の構成要素475を軸受内に依然として維持したまま回転しない、少なくとも部分的に球状の構成要素475の任意の運動)を可能にする継手アセンブリ4000を形成してもよい。いくつかの実施形態では、軸受400は、中心軸490を中心とした少なくとも部分的に球状の構成要素475の関節運動と回転運動との組み合わせを可能にする継手アセンブリ4000を形成してもよい。
【0042】
図4は、基部465を更に示す。基部465は、軸受400に動作可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、軸受400は、基部465に動作可能に接続されて、取り付けシステム4500を形成してもよい。いくつかの実施形態では、軸受400の遠位端410は、基部465に動作可能に接続されて、カンチレバーを形成してもよい。
【0043】
更に、図4に示すように、第1の部分420のビーム460は、軸受400の第1の部分420を基部465に固定することによって、軸受400の第1の部分420を少なくとも部分的に球状の構成要素475の周りに固定するように適合された少なくとも1つの係合機構466を含んでもよい。更に、図4に示すように、第2の部分440のビーム470は、軸受400の第2の部分440を基部465に固定することによって、軸受400の第2の部分440を少なくとも部分的に球状の構成要素475の周りに固定するように適合された少なくとも1つの係合機構476を含んでもよい。軸受400の第1の部分420及び第2の部分440は、それらのそれぞれの係合機構466、476によって、少なくとも部分的に球状の構成要素475の周りに一緒に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の部分420は、複数の係合機構466を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第2の部分440は、複数の係合機構466を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の部分420又は第2の部分440のうちの少なくとも1つの係合機構466、476は、締結具(図示せず)を収容するように適合されたボアを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の部分420及び第2の部分440の係合機構466、476は両方とも、共有の締結具を収容するように適合されたボアを含んでもよい。締結具は、軸受400を基部465に留め、固定し得る。締結具は、ねじ山若しくはねじ切り、ねじ、ボルト、クランプ、クラスプ、クリップ、ラッチ、ピン、リベット、タイ、釘、バテン、バックル、ビーム、フロッグ、グロメット、フックアンドアイ、ペグ、ねじアンカー、スナップ締結具、ステッチ、ねじ付き締結具、タイ、トグルボルト、ウェッジアンカー、ピン、溝及び止め具、ナット及びボルト、ナット及びねじ、ラッチ、ハンドル、ロックナット、タイリベットを含んでもよく、又は異なる構成要素であってもよい。係合機構466、476及び締結具の組み合わせは、少なくとも部分的に球状の構成要素475の周りで軸受400の第1の部分420及び第2の部分440を一緒に圧縮して継手アセンブリ4000を形成するように協働してもよく、一方で軸受400を基部465に動作可能に接続するか又は固定してカンチレバーを形成してもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、軸受400は、中心軸490を中心とするその円周の一部分の周りで少なくとも部分的に球状の構成要素475を覆ってもよい。いくつかの実施形態では、軸受300は、中心軸490に垂直な断面において第1の部分420又は第2の部分440の間に空隙457が存在するため、回転部材370の円周の360度未満の周りで少なくとも部分的に球状の構成要素475を覆ってもよい。いくつかの実施形態では、軸受300は、少なくとも部分的に球状の構成要素475の円周の少なくとも90度、例えば少なくとも120度、例えば少なくとも150度、例えば少なくとも180度、例えば少なくとも210度、例えば少なくとも240度、例えば少なくとも270度、例えば少なくとも300度、例えば少なくとも330度で、少なくとも部分的に球状の構成要素475を覆ってもよい。いくつかの実施形態では、軸受300は、内側ステアリング部材104の円周の345度以下、例えば300度以下、例えば270度以下、例えば240度以下、例えば210度以下、例えば180度以下、例えば150度以下、例えば119度以下で少なくとも部分的に球状の構成要素475を覆ってもよい。いくつかの実施形態では、軸受300は、少なくとも部分的に球状の構成要素475の円周の約180度~300度の間で少なくとも部分的に球状の構成要素475を覆ってもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、軸受400が設置位置にあるとき、少なくとも部分的に球状の構成要素475の円周の周りに空隙457が形成されてもよい。示されるように、空隙457は、少なくとも部分的に球状の構成要素475の周りで半球状であってもよい。空隙457のサイズは、軸受300が少なくとも部分的に球状の構成要素475をどの程度覆っているかに応じて調整されてもよい。上述したように、空隙457は、図示の設置位置において、第1の部分420と第2の部分440との間の間隙473に隣接していてもよい。
【0046】
圧縮ばね力は、軸受と少なくとも部分的に球状の構成要素との間で観察され得る。圧縮ばね力は、設置位置において軸受によって少なくとも部分的に球状の構成要素に及ぼされる力として定義され得る。いくつかの実施形態では、圧縮ばね力は、部分的に球状の構成要素の周りの閉鎖位置において、少なくとも1kg.f及び3kg.f以下であってもよい。
【0047】
上述したように、本明細書の実施形態による軸受は、アセンブリにおいて使用されてもよい。例えば、いくつかの実施形態によれば、アセンブリは、様々な用途のための継手アセンブリであってもよい。いくつかの実施形態では、継手アセンブリは車両で使用されてもよい。
【0048】
本明細書では、様々な実施形態による方法が説明される。本方法は、少なくとも部分的に球状の構成要素を提供することを含み得る。本方法は、第1の部分と、第1の部分と一体であり、折り返されたブリッジ部分によって接合された相補的な第2の部分と、を含む軸受を提供することを更に含み得、第1の部分及び第2の部分はそれぞれ、弓形の内側表面を含み、軸受は、金属基板と、基板の少なくとも1つの表面を覆う低摩擦層と、を含む。本方法は更に、第1の部分及び第2の部分を一緒に締め付けて、構成要素を少なくとも部分的に取り囲み、構成要素に対して圧縮ばね力を提供して継手アセンブリを形成することを更に含み得、第1の部分及び第2の部分は、構成要素の周りに半球状の空洞を形成する。本方法は、軸受を基部に動作可能に接続して、取り付けシステムを形成することを更に含み得る。少なくとも部分的に球状の構成要素は、組立の容易さを改善するために、ユーザによって軸受内に圧入されてもよい。
【0049】
本明細書の実施形態によれば、重量、パッケージングサイズ、及び継手アセンブリに必要な部品数を減少させながら、改善されたトルク及び振動性能を提供し得る軸受及び継手アセンブリが提供される。これにより、組立の容易さが改善され、継手アセンブリの寿命が長くなり得る。
【0050】
上に開示された主題は、限定ではなく例示であると考えられるべきであり、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の範囲内に入る全てのそのような修正、強化、及び他の実施形態を包含することが意図される。したがって、法律によって許容される最大限まで、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物の最も広い許容可能な解釈によって決定されるべきであり、前述の詳細な説明によって制限又は限定されるべきではない。
【0051】
加えて、前述の「発明を実施するための形態」では、本開示を簡素化する目的で、様々な特徴を1つにまとめるか又は単一の実施形態で説明することができる。本開示は、特許請求される実施形態が、それぞれの請求項に明示的に記載されるよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、開示された実施形態のいずれかの全ての特徴よりも少ない特徴を対象とすることができる。したがって、以下の特許請求の範囲は、「発明を実施するための形態」に組み込まれ、それぞれの請求項は、別個に特許請求される主題を定義するものとして独立している。
【0052】
多くの異なる態様及び実施形態が可能である。これらの態様及び実施形態のいくつかを本明細書に記載する。本明細書を読んだ後、当業者は、それらの態様及び実施形態が単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではないことを理解するであろう。実施形態は、以下に列挙される実施形態のうちのいずれか1つ以上に従うことができる。
【0053】
実施形態1:少なくとも部分的に球状の構成要素のための軸受であって、軸受は、第1の部分と、第1の部分と一体であり、折り返されたブリッジ部分によって接合された相補的な第2の部分と、を備え、第1の部分及び第2の部分はそれぞれ、弓形の内側表面を含み、第1の部分及び第2の部分は、構成要素を少なくとも部分的に取り囲み、構成要素に対して圧縮ばね力を提供して、構成要素の回転を可能にする継手アセンブリを形成するように適合され、第1の部分及び第2の部分は、構成要素の周りに半球状の空隙を形成し、軸受は、金属基板と、基板の少なくとも1つの表面を覆う低摩擦層と、を備える、軸受。
【0054】
実施形態2:少なくとも部分的に球状の構成要素と、軸受と、を備える継手アセンブリであって、軸受は、第1の部分と、第1の部分と一体であり、構成要素を少なくとも部分的に取り囲む相補的な第2の部分と、を備え、第1の部分及び第2の部分はそれぞれ、弓形の内側表面を含み、第1の部分及び第2の部分は、折り返されたブリッジ部分によって接合され、第1の部分及び第2の部分は、構成要素を少なくとも部分的に取り囲み、構成要素に対して圧縮ばね力を提供して、構成要素の回転を可能にする継手アセンブリを形成するように適合され、第1の部分及び第2の部分は、構成要素の周りに半球状の空隙を形成し、軸受は、金属基板と、基板の少なくとも1つの表面を覆う低摩擦層と、を備える、継手アセンブリ。
【0055】
実施形態3:基部と、軸受と、を備える、少なくとも部分的に球状の構成要素のための取り付けシステムであって、軸受は、第1の部分と、第1の部分と一体であり、構成要素を少なくとも部分的に取り囲む相補的な第2の部分と、を備え、第1の部分及び第2の部分はそれぞれ、弓形の内側表面を含み、第1の部分及び第2の部分は、折り返されたブリッジ部分によって接合され、第1の部分及び第2の部分は、構成要素を少なくとも部分的に取り囲み、構成要素に対して圧縮ばね力を提供して、構成要素の回転を可能にする継手アセンブリを形成するように適合され、第1の部分及び第2の部分は、構成要素の周りに半球状の空隙を形成し、軸受は、金属基板と、基板の少なくとも1つの表面を覆う低摩擦層と、を備え、軸受は、遠位端及び近位端を含み、遠位端は、基部に動作可能に接続されてカンチレバーを形成する、取り付けシステム。
【0056】
実施形態4:第1の部分及び第2の部分の内側表面は、少なくとも部分的に半球状である、実施形態1に記載の軸受。
【0057】
実施形態5:折り返されたブリッジ部分は、折り返されたブリッジ部分の長さを減少させる外部ノッチを含む、実施形態1に記載の軸受。
【0058】
実施形態6:折り返されたブリッジ部分は、弓形形状を有する、実施形態1に記載の軸受。
【0059】
実施形態7:低摩擦層は、構成要素に接触するように適合されている、実施形態1~2及び4~6のいずれかに記載の軸受又はアセンブリ。
【0060】
実施形態8:第1の部分及び第2の部分は、構成要素の円周の少なくとも90°、例えば少なくとも120°、例えば少なくとも150°、例えば少なくとも180°、例えば少なくとも210°、例えば少なくとも240°、例えば少なくとも270°、例えば少なくとも300°、又は例えば少なくとも330°に接触する、実施形態1~7のいずれかに記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【0061】
実施形態9:少なくとも部分的に球状の構成要素は、球状のボールを含む、実施形態1~8のいずれかに記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【0062】
実施形態10:少なくとも部分的に球状の構成要素は、シャフトを含む、実施形態1~9のいずれかに記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【0063】
実施形態11:第1の部分及び第2の部分はそれぞれ、軸受の第1の部分及び第2の部分を構成要素の周りに一緒に固定するように適合された係合機構を含む細長いビームを更に含む、実施形態1~10のいずれかに記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【0064】
実施形態12:第1の部分及び第2の部分上の係合機構はそれぞれ、締結具を収容するように適合された少なくとも1つのボアを含む、実施形態11に記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【0065】
実施形態13:第1の部分及び第2の部分のビームは、構成要素の周りの設置位置において、軸受と構成要素との間の半球状の空隙に隣接する間隙を形成する、実施形態11に記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【0066】
実施形態14:間隙は、遠位端から近位端に向かってサイズが増加する、実施形態13に記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【0067】
実施形態15:アセンブリは、第1の部分及び第2の部分の係合機構を通して軸受に動作可能に結合される基部を更に備える、実施形態1~2及び4~14のいずれかに記載のアセンブリ。
【0068】
実施形態16:軸受は、構成要素の周りの設置位置において、1kg.f~3kg.fの範囲の圧縮ばね力を有する、実施形態1~15のいずれかに記載の軸受、アセンブリ、及び取り付けシステム。
【0069】
実施形態17:低摩擦層はポリマーを含む、実施形態1~2及び4~16のいずれかに記載の軸受又はアセンブリ。
【0070】
実施形態18:低摩擦層は、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルホン、フルオロポリマー、ポリベンズイミダゾール、それらの誘導体、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態17の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【0071】
実施形態19:基板は、金属又はその合金を含む、実施形態1~2及び4~18のいずれかに記載の軸受又はアセンブリ。
【0072】
実施形態20:基板は、ステンレス鋼又はばね鋼を含む、実施形態19に記載の軸受、アセンブリ、又は取り付けシステム。
【0073】
上述した特徴の全てが必要とされるわけではなく、特定の特徴の一部分が必要とされなくてもよく、記載した特徴に加えて1つ以上の特徴が提供されてもよいことに留意されたい。更に、特徴が記載される順序は、必ずしも特徴が開示される順序ではない。
【0074】
特定の特徴は、明確にするために、別個の実施形態の文脈において本明細書に記載されており、単一の実施形態において組み合わせて提供され得る。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で記載されている様々な特徴は、別個に又は任意の部分的な組み合わせで提供され得る。
【0075】
利点、他の利点、及び問題の解決策は、特定の実施形態に関して上述されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、及び任意の利益、利点、又は解決策をもたらすかより顕著にする可能性がある任意の特徴は、請求項のいずれか又は全ての重要な、必要な、又は本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0076】
本明細書に記載の実施形態の明細書及び図面は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図している。明細書及び図面は、本明細書に記載の構造又は方法を使用する装置及びシステムの全ての要素及び特徴の網羅的かつ包括的な説明として役立つことを意図するものではない。別個の実施形態が単一の実施形態中に組み合わせて提供されてもよく、逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において説明されている様々な特徴が、別々に又は任意の部分的組み合わせで提供されてもよい。更に、範囲に記載された値への言及は、言及される最終範囲値を含む、その範囲内のそれぞれの値全てを含む。多くの他の実施形態が、本明細書を読んだ後にのみ当業者に明らかとなってもよい。本開示の範囲から逸脱することなく、構造的置換、論理的置換、又は任意の変更を行うことができるように、他の実施形態を使用し、本開示から導出することができる。したがって、本開示は、限定的ではなく例示的なものと見なされるべきである。

図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図4
【国際調査報告】