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特表2023-544317ロボット手術において術中の患者を位置決めするためのガイド付きの協調されたベッド運動
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-23
(54)【発明の名称】ロボット手術において術中の患者を位置決めするためのガイド付きの協調されたベッド運動
(51)【国際特許分類】
   A61G 13/02 20060101AFI20231016BHJP
   A61B 34/35 20160101ALI20231016BHJP
【FI】
A61G13/02
A61B34/35
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519671
(86)(22)【出願日】2021-09-21
(85)【翻訳文提出日】2023-05-02
(86)【国際出願番号】 IB2021058610
(87)【国際公開番号】W WO2022070001
(87)【国際公開日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】63/086,038
(32)【優先日】2020-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】518083032
【氏名又は名称】オーリス ヘルス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】フアン・ヤナン
(72)【発明者】
【氏名】ワン・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】カリー・ジェイソン・ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】ケリー・ショーン・パトリック
(72)【発明者】
【氏名】マーフィー・ライアン・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ハッサン・アレクサンダー・タレク
(72)【発明者】
【氏名】チエン・カイ
(72)【発明者】
【氏名】マオ・イン
【テーマコード(参考)】
4C130
4C341
【Fターム(参考)】
4C130AA02
4C130AA04
4C130AA07
4C130AA13
4C130AA17
4C130AA19
4C130AA22
4C130AA24
4C130AA32
4C130AA37
4C130AA38
4C130AA44
4C130AA48
4C130AA50
4C130AA52
4C130AA55
4C130AB01
4C130AC03
4C130AC07
4C130AC11
4C130AD02
4C130AD05
4C130AD21
4C130AD23
4C130AD25
4C130BA02
4C130BA06
4C130CA02
4C130CA03
4C130CA07
4C130CA12
4C341MM04
4C341MP02
4C341MP03
4C341MR03
(57)【要約】
ある特定の態様は、テーブルと、テーブルに結合された1つ又は2つ以上の運動学的チェーンとを含む、患者用プラットフォームシステムのためのシステム及び技法に関する。テーブルは、剛性の基部と剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを含む。1つ又は2つ以上のプロセッサは、ユーザの要求に従って、剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始し、テーブルトップの第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップの第1の移動と協調して剛性の基部に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者用プラットフォームシステムであって、
剛性の基部と前記剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、
前記テーブルに結合された1つ又は2つ以上の運動学的チェーンと、
1つ又は2つ以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を備え、前記命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されたとき、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
ユーザの要求に従って、前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動を開始させ、かつ
前記テーブルトップの前記第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記剛性の基部に対して前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動させる、患者用プラットフォームシステム。
【請求項2】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、少なくとも第1のロボットアームを含む、請求項1に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項3】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する事前設定条件を含む、請求項1に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項4】
前記第1の運動学的チェーンの前記第1の遠位部分の前記移動を前記テーブルトップに対する前記閾値移動量未満に制限する前記事前設定条件が、前記テーブルトップに対する前記第1の運動学的チェーンに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、請求項3に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項5】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーン及び前記テーブルトップが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、あるいは
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンのうちの運動学的チェーンが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、のうちの1つ又は2つ以上を禁止する事前設定条件を含む、請求項1に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項6】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが前記患者用プラットフォームシステムに隣接する1つ又は2つ以上の物体の閾値距離内に到達することを防止する事前設定条件を含む、請求項1に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項7】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1の関節を含む第1の運動学的チェーンを含み、前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記第1の関節が関節の限界を超えて到達することを防止する事前設定条件を含む、請求項1に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項8】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含み、前記第1のロボットアームが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの遠位端に、取り付けられた医療用ツールを有する、請求項1に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項9】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記取り付けられた医療用ツールと前記テーブルトップとの間の一定の空間的関係を維持する事前設定条件を含む、請求項8に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項10】
前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、前記テーブルトップに対する、前記取り付けられた医療用ツールの遠隔操作入力デバイスとの位置合わせされた空間的関係を維持する、請求項8に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項11】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1のロボットアームと、上に前記第1のロボットアームが位置決めされた調整可能なアーム支持体とを含む、請求項1に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項12】
前記命令が、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持されるように、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記調整可能なアーム支持体及び前記第1のロボットアームを移動させる、請求項11に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項13】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、
前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記テーブルトップと前記1つ又は2つ以上のロボットアームのそれぞれの遠位部分との間の空間的関係が、前記テーブルトップの前記第1の移動中に閾値量を超えて変化することを許可する、請求項1に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項14】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、前記1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアームは、前記テーブルトップの前記第1の移動中に非干渉構成に留まる、請求項1に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項15】
剛性の基部とテーブルトップとを有するテーブルを含む患者用プラットフォームシステムを動作させる方法であって、
前記剛性の基部に対して前記テーブルトップを移動するためのユーザの要求を受信することと、
前記ユーザの要求に従って、前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動を開始することと、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記剛性の基部に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動することと、を含み、前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルに結合されている、方法。
【請求項16】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する事前設定条件を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の運動学的チェーンの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する前記閾値移動量未満に制限する前記事前設定条件が、前記テーブルトップに対する前記第1の運動学的チェーンに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーン及び前記テーブルトップが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、あるいは
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンのうちの運動学的チェーンが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、のうちの1つ又は2つ以上を禁止する事前設定条件を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが前記患者用プラットフォームシステムに隣接する1つ又は2つ以上の物体の閾値距離内に到達することを防止する事前設定条件を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1の関節を含む第1の運動学的チェーンを含み、前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記第1の関節が関節の限界を超えて到達することを防止する事前設定条件を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含み、前記第1のロボットアームが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの遠位端に、取り付けられた医療用ツールを有する、請求項15に記載の方法。
【請求項23】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記取り付けられた医療用ツールと前記テーブルトップとの間の一定の空間的関係を維持する事前設定条件を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、前記テーブルトップに対する、前記取り付けられた医療用ツールの遠隔操作入力デバイスとの位置合わせされた空間的関係を維持する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1のロボットアームと、上に前記第1のロボットアームが位置決めされた調整可能なアーム支持体とを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項26】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記剛性の基部に対して前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動することが、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記調整可能なアーム支持体及び前記第1のロボットアームを移動することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、
前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記テーブルトップと前記1つ又は2つ以上のロボットアームのそれぞれの遠位部分との間の空間的関係が、前記テーブルトップの前記第1の移動中に閾値量を超えて変化することを許可する、請求項15に記載の方法。
【請求項28】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、
前記1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアームは、前記テーブルトップの前記第1の移動中、非干渉構成に留まる、請求項15に記載の方法。
【請求項29】
1つ又は2つ以上のプロセッサによる実行のために構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つ又は2つ以上のプログラムが、
患者用プラットフォームシステムのテーブルトップを移動するためのユーザの要求を受信することであって、
前記患者用プラットフォームシステムは、前記テーブルトップと剛性の基部とを有するテーブルを含み、
前記テーブルトップは、剛性の基部に対して移動可能である、受信することと、
前記ユーザの要求に従って、剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動を開始することと、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記剛性の基部に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動することと、
のための命令を含み、
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルに結合されている、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項30】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、少なくとも第1のロボットアームを含む、請求項29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項31】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する第1の事前設定条件を含む、請求項29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項32】
前記第1の運動学的チェーンの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する前記閾値移動量未満に制限する前記事前設定条件が、前記テーブルトップに対する前記第1の運動学的チェーンに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、請求項31に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項33】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーン及び前記テーブルトップが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、あるいは
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンのうちの運動学的チェーンが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、のうちの1つ又は2つ以上を禁止する事前設定条件を含む、請求項29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項34】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが前記患者用プラットフォームシステムに隣接する1つ又は2つ以上の物体の閾値距離内に到達することを防止する事前設定条件を含む、請求項29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項35】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、第1の関節を含む第1の運動学的チェーンを含み、前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記第1の関節が関節の限界を超えて到達することを防止する事前設定条件を含む、請求項29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項36】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含み、前記第1のロボットアームが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの遠位端に、取り付けられた医療用ツールを有する、請求項29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項37】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記取り付けられた医療用ツールと前記テーブルトップとの間の一定の空間的関係を維持する事前設定条件を含む、請求項36に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項38】
前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記テーブルトップに対する前記取り付けられた医療用ツールの遠隔操作入力デバイスとの位置合わせされた空間的関係を維持する、請求項37に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項39】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、第1のロボットアームと、上に前記第1のロボットアームが位置決めされた調整可能なアーム支持体とを含む、請求項29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項40】
前記1つ又は2つ以上のプログラムは、前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持されるように、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記調整可能なアーム支持体及び前記第1のロボットアームを移動するための命令を更に含む、請求項39に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項41】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、
前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記テーブルトップと前記1つ又は2つ以上のロボットアームのそれぞれの遠位部分との間の空間的関係が、前記テーブルトップの前記第1の移動中に閾値量を超えて変化することを許可する、請求項29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項42】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、前記1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアームは、前記テーブルトップの前記第1の移動中に非干渉構成に留まる、請求項29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項43】
患者用プラットフォームシステムであって、
剛性の基部と前記剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、
前記テーブルに結合された第1のロボットアームと、
1つ又は2つ以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を備え、前記命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されたとき、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動を開始させ、かつ
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制させる、患者用プラットフォームシステム。
【請求項44】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記テーブルトップに対して前記第1のロボットアームの少なくとも一部を移動することを含む、請求項43に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項45】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、請求項44に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項46】
調整可能なアーム支持体を更に備え、
前記第1のロボットアームが、前記調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位端と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記テーブルトップに対して前記調整可能なアーム支持体を移動することを含む、請求項43に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項47】
調整可能なアーム支持体を更に備え、
前記第1のロボットアームが、前記調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位端と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記調整可能なアーム支持体に対する前記第1のロボットアームの移動と、前記テーブルトップに対する前記調整可能なアーム支持体の移動とを協調させることを含む、請求項43に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項48】
前記第1のロボットアームが、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節を含み、前記少なくとも1つの運動学的に冗長な関節は、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化が抑制されている間に移動するように構成されている、請求項43に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項49】
前記第1のロボットアームに加えて第2のロボットアームを更に備え、前記記憶された命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
(a)前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームと前記第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(b)自己衝突を回避するように前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(c)関節の限界回避のために前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、並びに
(d)前記テーブル及び前記テーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、のいずれかを実行させる、請求項43に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項50】
前記第1のロボットアーム又は前記第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を支持するように構成された調整可能なアーム支持体を更に備え、前記記憶された命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
(e)前記テーブル及び前記テーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように、前記調整可能なアーム支持体、及び前記第1のロボットアーム又は前記第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、並びに
(f)前記テーブルを支持する地面との衝突を回避するように、前記調整可能なアーム支持体、及び前記第1のロボットアーム又は前記第2ロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、のいずれかを実行させる、請求項49に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項51】
剛性の基部とテーブルトップとを有するテーブルを含む患者用プラットフォームシステムを動作させる方法であって、
剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始することと、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することと、を含み、前記第1のロボットアームが、前記テーブルに結合されている、方法。
【請求項52】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記テーブルトップに対して前記第1のロボットアームの少なくとも一部を移動することを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、
前記第1のロボットアームが、前記調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位端と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記テーブルトップに対して前記調整可能なアーム支持体を移動することを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、
前記第1のロボットアームが、前記調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位端と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記調整可能なアーム支持体に対する前記第1のロボットアームの移動と、前記テーブルトップに対する前記調整可能なアーム支持体の移動とを協調させることを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項56】
前記第1のロボットアームが、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節を含み、前記少なくとも1つの運動学的に冗長な関節は、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化が抑制されている間に移動するように構成されている、請求項51に記載の方法。
【請求項57】
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、前記第1のロボットアームに加えて第2のロボットアームを更に含み、前記方法は、
(a)前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームと前記第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(b)自己衝突を回避するように前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(c)関節の限界回避のために前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、並びに
(d)前記テーブル及び前記テーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、のいずれかを更に含む、請求項51に記載の方法。
【請求項58】
前記第1のロボットアーム又は前記第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を支持するように構成された調整可能なアームを更に備え、前記方法が、
(e)前記テーブル及び前記テーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように、前記調整可能なアーム支持体、及び前記第1のロボットアーム又は前記第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、並びに
(f)前記テーブルを支持する地面との衝突を回避するように、前記調整可能なアーム支持体、及び前記第1のロボットアーム又は前記第2ロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、のいずれかを更に含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
1つ又は2つ以上のプロセッサ、メモリ、及びディスプレイを有するコンピュータシステムによる実行のために構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つ又は2つ以上のプログラムが、
患者用プラットフォームシステムのテーブルトップの第1の移動を開始することであって、
前記患者用プラットフォームシステムは、剛性の基部及び前記テーブルトップを有するテーブルを含み、
前記テーブルトップは、前記剛性の基部に対して移動可能である、開始することと、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することと、のための命令を含み、前記第1のロボットアームが、前記テーブルに結合されている、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項60】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記テーブルトップに対して前記第1のロボットアームの少なくとも一部を移動することを含む、請求項59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項61】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、請求項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項62】
前記患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、
前記第1のロボットアームが、前記調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位端と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記テーブルトップに対して前記調整可能なアーム支持体を移動することを含む、請求項59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項63】
前記患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、
前記第1のロボットアームが、前記調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位端と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記調整可能なアーム支持体に対する前記第1のロボットアームの移動と、前記テーブルトップに対する前記調整可能なアーム支持体の移動とを協調させることを含む、請求項59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項64】
前記第1のロボットアームが、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節を含み、前記少なくとも1つの運動学的に冗長な関節は、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化が抑制されている間に移動するように構成されている、請求項59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項65】
前記患者用プラットフォームシステムは、前記第1のロボットアームに加えて第2のロボットアームを更に含み、前記1つ又は2つ以上のプログラムは、
(a)前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームと前記第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(b)自己衝突を回避するように前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(c)関節の限界回避のために前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、並びに
(d)前記テーブル及び前記テーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、のいずれかのための命令を更に含む、請求項59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項66】
前記患者用プラットフォームシステムが、前記第1のロボットアーム又は前記第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を支持するように構成された調整可能なアーム支持体を更に含み、前記1つ又は2つ以上のプログラムが、
(e)前記テーブル及び前記テーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように、前記調整可能なアーム支持体、及び前記第1のロボットアーム又は前記第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、並びに
(f)前記テーブルを支持する地面との衝突を回避するように、前記調整可能なアーム支持体、及び前記第1のロボットアーム又は前記第2ロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、のいずれかのための命令を更に含む、請求項65に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項67】
前記1つ又は2つ以上のロボットアームが、前記第1のロボットアームに加えて、第2ロボットアームを更に含み、
前記1つ又は2つ以上のプログラムは、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームと前記第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で前記第2のロボットアーム及び前記第1のロボットアームを移動するための命令を更に含む、請求項59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項68】
剛性の基部と前記剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、
第1のロボットアームと、
前記第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサと、
1つ又は2つ以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を備え、前記命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されたとき、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動を開始させ、
前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記第1のロボットアームを移動させ、かつ
前記1つ又は2つ以上のセンサから、前記テーブルトップの前記第1の移動及び前記テーブルトップの前記第1の移動と協調した前記第1のロボットアームの移動中に前記第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力に関するセンサ情報を取得させる、患者用プラットフォームシステム。
【請求項69】
前記第1のロボットアームにかかる前記1つ又は2つ以上の力は、前記テーブルトップ上に位置決めされた患者の重力に伴う力成分を含む、請求項68に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項70】
前記記憶された命令が、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、前記センサ情報に従って、前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制させる、請求項68に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項71】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記センサ情報が第1の基準を満たしているという判定に従って、第1の制約に基づいて前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を抑制することと、
前記センサ情報が前記第1の基準を満たしていないという判定に従って、前記第1の制約とは異なる第2の制約に基づいて、前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を抑制することとを含む、請求項70に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項72】
前記第1のロボットアームが、前記テーブルトップから離れて前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分から後退させられる、取り付けられた外科用ツールを含む、請求項70に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項73】
前記第1のロボットアームにかかる前記1つ又は2つ以上の力が、前記患者用プラットフォームシステムの外部の物体からの衝撃に伴う力成分を含む、請求項68に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項74】
前記記憶された命令が、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、前記センサ情報に従って、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの動力補助移動を起動させる命令を更に含む、請求項73に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項75】
第1のロボットアームと、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルと、前記第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサとを含む患者用プラットフォームシステムを動作させる方法であって、
前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動を開始することと、
前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記第1のロボットアームを移動することと、
前記1つ又は2つ以上のセンサから、前記テーブルトップの前記第1の移動及び前記テーブルトップの前記第1の移動と協調した前記第1のロボットアームの移動中に前記第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力に関するセンサ情報を取得することと、を含む、方法。
【請求項76】
前記第1のロボットアームにかかる前記1つ又は2つ以上の力が、前記テーブルトップ上に位置決めされた患者の重力に伴う力成分を含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記センサ情報に従って、前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することを更に含む、請求項75に記載の方法。
【請求項78】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記センサ情報が第1の基準を満たしているという判定に従って、第1の制約に基づいて前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を抑制することと、
前記センサ情報が前記第1の基準を満たしていないという判定に従って、前記第1の制約とは異なる第2の制約に基づいて、前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を抑制することとを含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記第1のロボットアームが、前記テーブルトップから離れて前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分から後退させられる、取り付けられた外科用ツールを含む、請求項77に記載の方法。
【請求項80】
前記第1のロボットアームにかかる前記1つ又は2つ以上の力が、前記患者用プラットフォームシステムの外部の物体からの衝撃に伴う力成分を含む、請求項75に記載の方法。
【請求項81】
前記センサ情報に従って、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの動力補助移動を起動させることを更に含む、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
1つ又は2つ以上のプロセッサによる実行のために構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つ又は2つ以上のプログラムが、
患者用プラットフォームシステムのテーブルトップの第1の移動を開始することであって、
前記患者用プラットフォームシステムが、第1のロボットアームと、剛性の基部及び前記テーブルトップを有するテーブルと、前記第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサとを含み、
前記テーブルトップが、前記剛性の基部に対して移動可能である、開始することと、
前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記第1のロボットアームを移動することと、
前記1つ又は2つ以上のセンサから、前記テーブルトップの前記第1の移動及び前記テーブルトップの前記第1の移動と協調した前記第1のロボットアームの移動中に前記第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力に関するセンサ情報を取得することと、のための命令を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項83】
前記第1のロボットアームにかかる前記1つ又は2つ以上の力が、前記テーブルトップ上に位置決めされた患者の重力に伴う力成分を含む、請求項82に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項84】
前記1つ又は2つ以上のプログラムが、前記センサ情報に従って、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制するための命令を更に含む、請求項82に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項85】
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記センサ情報が第1の基準を満たしているという判定に従って、第1の制約に基づいて前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を抑制することと、
前記センサ情報が前記第1の基準を満たしていないという判定に従って、前記第1の制約とは異なる第2の制約に基づいて、前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を抑制することとを含む、請求項84に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項86】
前記第1のロボットアームが、前記テーブルトップから離れて前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分から後退させられる、取り付けられた外科用ツールを含む、請求項84に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項87】
前記第1のロボットアームにかかる前記1つ又は2つ以上の力が、前記患者用プラットフォームシステムの外部の物体からの衝撃に伴う力成分を含む、請求項82に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項88】
前記1つ又は2つ以上のプログラムが、前記センサ情報に従って、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの動力補助移動を起動するための命令を更に含む、請求項87に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項89】
剛性の基部と前記剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、
第1のロボットアームと、
1つ又は2つ以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を備え、前記命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されたとき、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動と協調して前記第1のロボットアームを移動させ、かつ
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させる、患者用プラットフォームシステム。
【請求項90】
前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止させるための要求に対応するユーザ入力の受信に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、請求項89に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項91】
前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップの許可された移動によって解決できない、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップとの衝突の検出あるいは前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップとの衝突の予測に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、請求項89に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項92】
前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップのうちの少なくとも一方が関連付けられた関節の限界に達したという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、請求項89に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項93】
前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアームにかかる力が事前設定力閾値を超えたことを検出することに従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、請求項89に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項94】
ディスプレイを更に備え、前記記憶された命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止させた後に、
前記ディスプレイにおいて、前記1つ又は2つ以上の満たされた基準に関する情報を提示すること、又は
前記ディスプレイにおいて、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの移動のうちの少なくとも一方のユーザ介入のためのグラフィカルユーザインターフェースを提示すること、のうちの1つ又は2つ以上を実行させる命令を更に含む、請求項89に記載の患者用プラットフォームシステム。
【請求項95】
第1のロボットアームと、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルとを含む患者用プラットフォームシステムを動作させる方法であって、
前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動と協調して前記第1のロボットアームを移動させることと、
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することと、を含む方法。
【請求項96】
前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止させるための要求に対応するユーザ入力の受信に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップの許可された移動によって解決できない、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップとの衝突の検出あるいは前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップとの衝突の予測に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項98】
前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップのうちの少なくとも一方が関連付けられた関節の限界に達したという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項99】
前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアームにかかる力が事前設定力閾値を超えたことを検出することに従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項100】
前記患者用プラットフォームシステムがディスプレイを更に備え、前記方法は、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止させた後に、
前記ディスプレイにおいて、前記1つ又は2つ以上の満たされた基準に関する情報を提示すること、又は
前記ディスプレイにおいて、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの移動のうちの少なくとも一方のユーザ介入のためのグラフィカルユーザインターフェースを提示すること、のうちの1つ又は2つ以上を実行することを更に含む、請求項95に記載の方法。
【請求項101】
1つ又は2つ以上のプロセッサによる実行のために構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つ又は2つ以上のプログラムが、
剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動させることと、
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することと、のための命令を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項102】
前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止させるための要求に対応するユーザ入力の受信に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、請求項101に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項103】
前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップの許可された移動によって解決できない、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップとの衝突の検出あるいは前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップとの衝突の予測に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、請求項101に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項104】
前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップのうちの少なくとも一方が関連付けられた関節の限界に達したという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、請求項101に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項105】
前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアームにかかる力が事前設定力閾値を超えたことを検出することに従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、請求項101に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項106】
前記1つ又は2つ以上のプログラムが、
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止させた後に、
ディスプレイにおいて、前記1つ又は2つ以上の満たされた基準に関する情報を提示すること、又は
前記ディスプレイにおいて、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの移動のうちの少なくとも一方のユーザ介入のためのグラフィカルユーザインターフェースを提示すること、のうちの1つ又は2つ以上を実行するための命令を更に含む、請求項101に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示されるシステム及び方法は、ロボット医療システムを対象とし、より具体的には、患者用プラットフォームシステム(例えば、手術台又はベッド)を含むロボット医療システムを対象とする。
【背景技術】
【0002】
患者用プラットフォームシステムは、患者を支持するために、撮像処置又は外科処置等のロボット医療処置において使用することができる。患者用プラットフォームシステムのテーブルトップの位置は、患者の特定の解剖学的部分の視認性又はアクセス性を改善するために、医療処置中に調整することができる。
【0003】
ある特定の処置では、ロボット医療システムのロボットアームを使用して、1つ又は2つ以上の医療用ツールの載置、挿入及び/又は操作を制御するのに使用することができる。しかしながら、そのようなロボットアームを患者用プラットフォームシステム上に位置決めされた患者に使用すると、ロボットアームは、患者の再位置決め中に回収され、撮像又は外科処置を中断させてしまう場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書で開示されるのは、患者用プラットフォームシステムと、患者用プラットフォームシステムに結合されるか又は患者用プラットフォームシステムとともに使用されるロボット医療システムのロボットアームとの移動の間の協調された運動を提供する患者用プラットフォームシステムであり、それにより、患者の再位置決め中のロボットアームの回収が低減又は排除される。
【0005】
テーブル及び1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを有する患者用プラットフォームシステムは、患者に対して様々な外科処置又は医療処置を実行するように構成可能である。テーブルは、剛性の基部と、ユーザの要求に従って(例えば、水平及び/又は垂直に)剛性の基部に対して移動可能であるテーブルトップとを含む。テーブルは、テーブルを剛性の基部に対して並進させ、テーブルトップの横軸(ピッチ)及び縦軸(ロール)に対して回転されることを可能にする機構を含む。ユーザの要求に従って剛性の基部に対してテーブルトップの移動を開始することに応答して、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、テーブルトップの第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップの第1の移動と協調して剛性の基部に対して移動する。
【0006】
いくつかの実施形態によれば、患者用プラットフォームシステムは、剛性の基部と剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、テーブルに結合された1つ又は2つ以上の運動学的チェーンと、1つ又は2つ以上のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを含む。命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、ユーザの要求に従って、剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始させ、テーブルトップの第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップの第1の移動と協調して剛性の基部に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動させる。
【0007】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件が、第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する事前設定条件を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する事前設定条件が、テーブルトップに対する第1の運動学的チェーンに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件が、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン及びテーブルトップがテーブルトップの第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、又は1つ又は2つ以上の運動学的チェーンのうちの運動学的チェーンがテーブルトップの第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、のうちの1つ又は2つ以上を禁止する事前設定条件を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが患者用プラットフォームシステムに隣接する1つ又は2つ以上の物体の閾値距離内に到達することを防止する事前設定条件を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1の関節を含む第1の運動学的チェーンを含む。テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件が、第1の関節が関節の限界を超えて到達することを防止する事前設定条件を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含み、第1のロボットアームが、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの遠位端に、取り付けられた医療用ツールを有する。
【0014】
いくつかの実施形態では、テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件が、テーブルトップの第1の移動中に取り付けられた医療用ツールとテーブルトップとの間の一定の空間的関係を維持する事前設定条件を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の事前設定条件が、テーブルトップに対して、取り付けられた医療用ツールの遠隔操作入力デバイスと位置合わせされた空間的関係を維持することを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1のロボットアームと、上に第1のロボットアームが位置決めされた調整可能なアーム支持体とを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、命令が、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、1つ又は2つ以上の事前設定条件がテーブルトップの第1の移動中に維持されるように、テーブルトップの第1の移動と協調して調整可能なアーム支持体及び第1のロボットアームを移動させる。
【0018】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含む。1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップと1つ又は2つ以上のロボットアームのそれぞれの遠位部分との間の空間的関係が、テーブルトップの第1の移動中に閾値量を超えて変化することを許可する。
【0019】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含む。1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアームは、テーブルトップの第1の移動中、非干渉構成に留まる。
【0020】
いくつかの実施形態によれば、患者用プラットフォームを動作させる方法が開示される。患者用プラットフォームシステムは、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルを含む。本方法は、剛性の基部に対してテーブルトップを移動するためのユーザの要求を受信することを含む。本方法はまた、ユーザの要求に従って剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始することと、テーブルトップの第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップの第1の移動と協調して剛性の基部に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動することと、を含み、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、テーブルに結合されている。
【0021】
いくつかの実施形態によれば、コンピュータ可読記憶媒体が、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する。1つ又は2つ以上のプログラムは、患者用プラットフォームシステムのテーブルトップを移動させるためのユーザの要求を受信するための命令を含む。患者用プラットフォームシステムは、テーブルトップ及び剛性の基部を有するテーブルを含み、テーブルトップは、剛性の基部に対して移動可能である。1つ又は2つ以上のプログラムは、また、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、ユーザの要求に従って剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始することと、テーブルトップの第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップの第1の移動と協調して剛性の基部に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動させるための命令を含む。1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、テーブルに結合される。
【0022】
いくつかの実施形態によれば、患者用プラットフォームシステムは、剛性の基部と剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、テーブルに結合された第1のロボットアームと、1つ又は2つ以上のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを含む。命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始させ、テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制させる。
【0023】
いくつかの実施形態では、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、テーブルトップの第1の移動に従って、第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する移動の閾値量未満に制限する方法で、テーブルトップに対して第1のロボットアームの少なくとも一部を移動することを含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、テーブルトップに対する第1のロボットアームに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、第1のロボットアームが、調整可能なアーム支持体に移動可能に結合される。テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの第1の遠位端とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、テーブルトップの第1の移動に従って、第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、テーブルトップに対して調整可能なアーム支持体を移動することを含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、第1のロボットアームが、調整可能なアーム支持体に移動可能に結合される。テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの第1の遠位端とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、テーブルトップの第1の移動に従って、第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する移動の閾値量未満に制限する方法で、調整可能なアーム支持体に対する第1のロボットアームの移動とテーブルトップに対する調整可能なアーム支持体の移動とを協調させることを含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、第1のロボットアームは、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節を含み、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節は、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化が抑制されている間に移動するように構成されている。
【0028】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステムは、第1のロボットアームに加えて第2のロボットアームを更に含む。記憶された命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、(a)テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームと第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、(b)自己衝突を回避するように第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、(c)関節の限界回避のために第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、並びに(d)テーブル及びテーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、のいずれかを実行させる。
【0029】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステムが更に、第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を支持するように構成される、調整可能なアーム支持体を含む。記憶された命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、(e)テーブル及びテーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように、調整可能なアーム支持体及び第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動させること、並びに(f)テーブルを支持する地面との衝突を回避するように、調整可能なアーム支持体、及び第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、のいずれかを実行させる。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、患者用プラットフォームシステムを動作させる方法が開示される。患者用プラットフォームシステムは、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルを含む。この方法は、剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始することと、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することとを含む。第1のロボットアームは、テーブルに結合される。
【0031】
いくつかの実施形態によれば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する。1つ又は2つ以上のプログラムは、患者用プラットフォームシステムのテーブルトップの第1の移動を開始するための命令を含む。患者用プラットフォームシステムは、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルを含み、テーブルトップは、剛性の基部に対して移動可能である。1つ又は2つ以上のプログラムはまた、テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制するための命令を含む。第1の端部は、テーブルに結合されてもよい。
【0032】
いくつかの実施形態によれば、患者用プラットフォームシステムが、剛性の基部と剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、第1のロボットアームと、第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサと、1つ又は2つ以上のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを含む。命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始させ、テーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動させ、1つ又は2つ以上のセンサからセンサ情報を取得させる。センサ情報は、テーブルトップの第1の移動及びテーブルトップの第1の移動と協調した第1のロボットアームの移動中に第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力に関する情報を含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力は、テーブルトップ上に位置決めされた患者の重力に伴う力成分を含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、記憶された命令が、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、センサ情報に従って、テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制させる。
【0035】
いくつかの実施形態では、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、センサ情報が第1の基準を満たしているという判定に従って、第1の制約に基づいてテーブルトップに対する第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動を抑制することと、センサ情報が第1の基準を満たしていないという判定に従って、第1の制約とは異なる第2の制約に基づいてテーブルトップに対する第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動を抑制することとを含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、第1のロボットアームが、テーブルトップから離れて第1のロボットアームの第1の遠位部分から後退する、取り付けられた外科用ツールを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力が、患者用プラットフォームシステムの外部の物体からの衝撃に伴う力成分を含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、記憶された命令が、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、センサ情報に従って、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの動力補助移動を起動させる命令を更に含む。
【0039】
いくつかの実施形態によれば、患者用プラットフォームシステムを動作させる方法が開示される。患者用プラットフォームシステムは、第1のロボットアームと、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルと、第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサとを含む。本方法は、剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始することと、テーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動させることと、を含む。本方法はまた、1つ又は2つ以上のセンサから、テーブルトップの第1の移動及びテーブルトップの第1の移動と協調した第1のロボットアームの移動中に第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力に関するセンサ情報センサを取得することを含む。
【0040】
いくつかの実施形態によれば、コンピュータ可読記憶媒体が、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する。1つ又は2つ以上のプログラムは、患者用プラットフォームシステムのテーブルトップの第1の移動を開始するための命令を含む。患者用プラットフォームシステムは、第1のロボットアームと、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルと、第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサとを含む。テーブルトップは、剛性の基部に対して移動可能である。1つ又は2つ以上のプログラムはまた、テーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動させ、第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサからセンサ情報を取得するための命令を含む。センサ情報は、テーブルトップの第1の移動及びテーブルトップの第1の移動と協調した第1のロボットアームの移動中に第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力に関する情報を含む。
【0041】
いくつかの実施形態によれば、患者用プラットフォームシステムが、剛性の基部と剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、第1のロボットアームと、1つ又は2つ以上のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを含む。命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動させ、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させる。
【0042】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させるための要求に対応するユーザ入力の受信に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の基準が満たされるという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアーム又はテーブルトップの許可された移動によって解決できない、第1のロボットアーム又はテーブルトップとの衝突の検出あるいは第1のロボットアーム又はテーブルトップとの衝突の予測に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む。
【0044】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアーム又はテーブルトップのうちの少なくとも一方が関連付けられた関節の限界に達したという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することは、第1のロボットアームにかかる力が事前設定力閾値を超えたことを検出することに従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステムはディスプレイを更に含む。記憶された命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させた後、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、満たされている1つ又は2つ以上の基準に関する情報をディスプレイに提示させ、かつ/又は第1のロボットアームの移動及び/又はテーブルトップの移動のユーザ介入のためのグラフィカルユーザインターフェースを提示させる命令を更に含む。
【0047】
いくつかの実施形態によれば、患者用プラットフォームシステムを動作させる方法が開示される。患者用プラットフォームシステムは、第1のロボットアームと、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルとを含む。本方法は、剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動させることと、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させることとを含む。
【0048】
いくつかの実施形態によれば、コンピュータ可読記憶媒体が、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する。1つ又は2つ以上のプログラムは、剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動させることと、1つ又は2つ以上の基準が満たされるという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させるための命令を含む。
【図面の簡単な説明】
【0049】
開示される態様は、以下、添付の図面と併せて説明され、開示された態様を示すが、限定するものではなく、同様の称号は同様の要素を示す。
図1】診断及び/又は治療用気管支鏡検査処置のために配置されたカートベースのロボットシステムの実施形態を示す。
図2図1のロボットシステムの更なる態様を図示する。
図3】尿管鏡検査のために配置された図1のロボットシステムの実施形態を示す。
図4】血管処置のために配置された図1のロボットシステムの実施形態を示す。
図5】気管支鏡検査処置のために配置されたテーブルベースのロボットシステムの実施形態を示す。
図6図5のロボットシステムの代替的な図を提供する。
図7】ロボットアームを収容するように構成された例示的なシステムを示す。
図8】尿管鏡検査処置のために構成されたテーブルベースのロボットシステムの実施形態を示す。
図9】腹腔鏡処置のために構成されたテーブルベースのロボットシステムの実施形態を示す。
図10】ピッチ又は傾動調整を有する図5図9のテーブルベースのロボットシステムの実施形態を示す。
図11図5図10のテーブルベースのロボットシステムのテーブルとカラムとの間のインターフェースの詳細な図示を提供する。
図12】テーブルベースのロボットシステムの代替的実施形態を示す。
図13図12のテーブルベースのロボットシステムの端面図を示す。
図14】ロボットアームが取り付けられた、テーブルベースのロボットシステムの端面図を示す。
図15】例示的な器具ドライバを示す。
図16】ペアの器具ドライバを有する例示的な医療用器具を示す。
図17】駆動ユニットの軸が器具の細長いシャフトの軸に平行である、器具ドライバ及び器具の代替的な設計を示す。
図18】器具ベースの挿入アーキテクチャを有する器具を示す。
図19】例示的なコントローラを示す。
図20】例示的な実施形態による、図16図18の器具の場所など、図1図10のロボットシステムの1つ又は2つ以上の要素の場所を推定する位置特定システムを示すブロック図を示す。
図21】いくつかの実施形態による患者用プラットフォームシステムを示す。
図22A】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムのテーブルトップの並進を示す。
図22B】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムのテーブルトップの並進を示す。
図22C】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムのテーブルトップの回転を示す。
図22D】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムのテーブルトップの回転を示す。
図23】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムのロボットアームを示す。
図24A】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムのテーブルトップとロボットアームとの間の協調された運動の実施例を示す。
図24B】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムのテーブルトップとロボットアームとの間の協調された運動の実施例を示す。
図24C】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムのテーブルトップとロボットアームとの間の協調された運動の実施例を示す。
図25A】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムのテーブルトップとロボットアームとの間の協調された運動の別の例を示す。
図25B】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムのテーブルトップとロボットアームとの間の協調された運動の別の例を示す。
図25C】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムのテーブルトップとロボットアームとの間の協調された運動の別の例を示す。
図26】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームの移動を制御するための入力デバイスを図示する。
図27A】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムを動作させるためのフローチャートを示す。
図27B】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムを動作させるためのフローチャートを示す。
図27C】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムを動作させるためのフローチャートを示す。
図27D】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムを動作させるためのフローチャートを示す。
図27E】いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステムを動作させるためのフローチャートを示す。
図28A】いくつかの実施形態による、患者用プラットフォームシステムによって、協調された運動を行う方法を示すフローチャートを示す。
図28B】いくつかの実施形態による、患者用プラットフォームシステムによって、協調された運動を行う方法を示すフローチャートを示す。
図28C】いくつかの実施形態による、患者用プラットフォームシステムによって、協調された運動を行う方法を示すフローチャートを示す。
図28D】いくつかの実施形態による、患者用プラットフォームシステムによって、協調された運動を行う方法を示すフローチャートを示す。
図29A】いくつかの実施形態による、患者用プラットフォームシステムを動作させる方法を示すフローチャートを示す。
図29B】いくつかの実施形態による、患者用プラットフォームシステムを動作させる方法を示すフローチャートを示す。
図29C】いくつかの実施形態による、患者用プラットフォームシステムを動作させる方法を示すフローチャートを示す。
図30】いくつかの実施形態による、患者用プラットフォームシステムを動作させる方法を示すフローチャートを示す。
図31A】いくつかの実施形態による、患者用プラットフォームシステムを動作させる方法を示すフローチャートを示す。
図31B】いくつかの実施形態による、患者用プラットフォームシステムを動作させる方法を示すフローチャートを示す。
図32】いくつかの実施形態による、患者用プラットフォームシステムの電子的構成要素を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
1.概論。
本開示の態様は、腹腔鏡などの低侵襲性、及び内視鏡などの非侵襲性の両方の処置を含む、様々な医療処置を行うことができるロボット対応の医療用システムに統合され得る。内視鏡処置のうち、システムは、気管支鏡検査、尿管鏡検査、胃鏡検査などを行うことができる。
【0051】
幅広い処置を行うことに加えて、システムは、医師を支援するための強調された撮像及び誘導などの追加の利益を提供することができる。追加的に、システムは、厄介な腕の運動及び姿勢を必要とせずに、人間工学的位置から処置を行う能力を医師に提供することができる。また更に、システムは、システムの器具のうちの1つ又は2つ以上が単一のユーザによって制御され得るように、改善された使いやすさで処置を行う能力を医師に提供することができる。
【0052】
以下、説明を目的として、図面と併せて、様々な実施形態が説明される。開示される概念の多くの他の実装態様が可能であり、開示される実装態様で様々な利点が達成され得ることを理解されたい。見出しが、参照のために本明細書に含まれ、様々なセクションの位置を特定する支援となる。これらの見出しは、それに関して説明される概念の範囲を限定することを意図するものではない。そのような概念は、本明細書全体にわたって適用可能性を有し得る。
【0053】
A.ロボットシステム-カート。
ロボット対応の医療用システムは、特定の処置に応じて様々な方法で構成され得る。図1は、診断及び/又は治療用気管支鏡検査処置のために配置されたカートベースのロボット制御可能なシステム10の実施形態を示す。気管支鏡検査の間、システム10は、気管支鏡検査のための処置専用気管支鏡であり得る操縦可能な内視鏡13などの医療用器具を、診断及び/又は治療用具を送達するための自然開口部アクセスポイント(すなわち、本実施例ではテーブル上に位置決めされた患者の口)に送達するための1つ又は2つ以上のロボットアーム12を有するカート11を含むことができる。示されるように、カート11は、アクセスポイントへのアクセスを提供するために、患者の上部胴体に近接して位置決めすることができる。同様に、ロボットアーム12は、アクセスポイントに対して気管支鏡を位置決めするために作動されることができる。図1の配置はまた、胃腸管(gastro-intestinal、GI)処置を、GI処置のための特殊な内視鏡である胃鏡を用いて行うときに利用することができる。図2は、カートの例示的な実施形態をより詳細に図示する。
【0054】
図1を引き続き参照すると、カート11が適切に位置決めされると、ロボットアーム12は、操縦可能な内視鏡13をロボットで、手動で、又はそれらの組み合わせで患者内に挿入することができる。示されるように、操縦可能な内視鏡13は、内側リーダー部分及び外側シース部分などの少なくとも2つの入れ子式部品を含んでもよく、各部分は、器具ドライバ28の組から別個の器具ドライバに結合され、各器具ドライバは、個々のロボットアームの遠位端に結合されている。リーダー部分をシース部分と同軸上に位置合わせするのを容易にする、器具ドライバ28のこの直線配置は、1つ又は2つ以上のロボットアーム12を異なる角度及び/又は位置に操作することによって空間内に再位置決めされ得る「仮想レール」29を形成する。本明細書に記載される仮想レールは、破線を使用して図に図示されており、したがって破線は、いずれのシステムの物理的構造も図示しない。仮想レール29に沿った器具ドライバ28の並進は、外側シース部分に対して内側リーダー部分を入れ子にするか、又は内視鏡13を患者から前進若しくは後退させる。仮想レール29の角度は、臨床用途又は医師の好みに基づいて調整、並進、及び枢動されてもよい。例えば、気管支鏡検査では、示されるような仮想レール29の角度及び位置は、内視鏡13を患者の口内に曲げ入れることによる摩擦を最小限に抑えながら内視鏡13への医師のアクセスを提供する妥協を表す。
【0055】
内視鏡13は、標的の目的地又は手術部位に到達するまで、ロボットシステムからの正確なコマンドを使用して挿入後に患者の気管及び肺の下流に向けられてもよい。患者の肺網を通したナビゲーションを促進し、及び/又は所望の標的に到達するために、内視鏡13を操縦して、内側リーダー部分を外側シース部分から入れ子状に延ばして、高められた関節運動及びより大きい曲げ半径を得てもよい。別個の器具ドライバ28の使用により、リーダー部分及びシース部分が互いに独立して駆動することも可能になる。
【0056】
例えば、内視鏡13は、例えば、患者の肺内の病変又は小結節などの標的に生検針を送達するように方向付けられてもよい。針は、内視鏡の長さにわたる作業チャネルの下方に展開されて、病理医によって分析される組織サンプルを得てもよい。病理の結果に応じて、追加の生検のために追加のツールが内視鏡の作業チャネルの下流に展開されてもよい。小結節を悪性と識別した後、内視鏡13は、潜在的ながん組織を切除するためにツールを内視鏡的に送達してもよい。場合によっては、診断及び治療的処置は、別の処置で提供することができる。これらの状況において、内視鏡13はまた、標的小結節の場所を「マーク」するために基準を送達するために使用されてもよい。他の例では、診断及び治療的処置は、同じ処置中に送達されてもよい。
【0057】
システム10はまた、カート11に支持ケーブルを介して接続されて、カート11への制御、電子機器、流体工学、光学系、センサ、及び/又は電力のためのサポートを提供し得る移動可能なタワー30を含んでもよい。タワー30内にこのような機能をおくことにより、動作を行う医師及びそのスタッフがより容易に調整及び/又は再位置決めすることができるより小さいフォームファクタのカート11が可能となる。追加的に、カート/テーブルと支持タワー30との間の機能の分割は、手術室の乱雑さを低減し、臨床ワークフローの改善を促進する。カート11は患者に近接して位置決めされてもよいが、タワー30は、処置中に邪魔にならないように離れた場所に収容されてもよい。
【0058】
上述のロボットシステムをサポートするために、タワー30は、例えば、永続的な磁気記憶ドライブ、ソリッドステートドライブなどの非一時的コンピュータ可読記憶媒体内にコンピュータプログラム命令を記憶するコンピュータベースの制御システムの構成要素を含んでもよい。これらの命令の実行は、実行がタワー30内で行われるのか又はカート11内で行われるのかにかかわらず、システム全体又はそのサブシステムを制御してもよい。例えば、コンピュータシステムのプロセッサによって実行されるとき、命令は、ロボットシステムの構成要素に、関連するキャリッジ及びアームマウントを作動させ、ロボットアームを作動させ、医療用器具を制御させてもよい。例えば、制御信号を受信したことに応答して、ロボットアームの関節内のモータは、アームをある特定の姿勢に位置決めしてもよい。
【0059】
タワー30は、内視鏡13を通して展開することができるシステムに、制御された灌注及び吸引機能を提供するために、ポンプ、流量計、弁制御、及び/又は流体アクセスも含むことができる。これらの構成要素は、タワー30のコンピュータシステムも使用して制御されてもよい。いくつかの実施形態では、灌注及び吸引能力は、別個のケーブルを介して内視鏡13に直接送達されてもよい。
【0060】
タワー30は、フィルタリングされ、保護された電力をカート11に提供するように設計された電圧及びサージ保護具を含んでもよく、それによって、カート11内に電力変圧器及び他の補助電力構成要素を配置することが回避され、カート11はより小さく、より移動可能になる。
【0061】
タワー30は、ロボットシステム10全体に展開されたセンサのための支持機器も含んでもよい。例えば、タワー30は、ロボットシステム10を通して光センサ又はカメラから受信したデータを検出、受信、及び処理するためのオプトエレクトロニクス機器を含んでもよい。制御システムと組み合わせて、そのようなオプトエレクトロニクス機器は、タワー30内を含むシステム全体に配置された任意の数のコンソール内に表示するためのリアルタイム画像を生成するように使用されてもよい。同様に、タワー30はまた、展開された電磁(electromagnetic、EM)センサから信号を受信し、受信した信号を処理するための電子サブシステムも含んでもよい。タワー30はまた、医療用器具内又は医療用器具上のEMセンサによる検出のためにEM場生成器を収容し、位置決めするためにも使用されてもよい。
【0062】
タワー30はまた、システムの残りの部分で利用可能な他のコンソール、例えば、カートの上部に装着されたコンソールに追加して、コンソール31も含んでもよい。コンソール31は、オペレータである医師のためのユーザインターフェース及びタッチスクリーンなどの表示画面を含んでもよい。システム10内のコンソールは、一般に、ロボット制御、並びに内視鏡13のナビゲーション情報及び位置特定情報などの処置の術前及びリアルタイム情報の両方を提供するように設計される。コンソール31が医師に利用可能な唯一のコンソールではない場合、コンソール31は、看護師などの第2のオペレータによって使用されて、患者の健康又は生命及びシステムの動作を監視し、並びにナビゲーション及び位置特定情報などの処置固有のデータを提供することができる。その他の実施形態では、コンソール31は、タワー30とは別個の本体内に収容される。
【0063】
タワー30は、1つ又は2つ以上のケーブル又は接続部(図示せず)を介してカート11及び内視鏡13に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、タワー30からのサポート機能は、単一ケーブルを通してカート11に提供されることにより、手術室を簡略化し、整理整頓することができる。他の実施形態では、特定の機能は、別個の配線及び接続部で結合されてもよい。例えば、単一の電力ケーブルを通してカートに電力が供給されてもよい一方、制御、光学、流体工学、及び/又はナビゲーションのためのサポートは、別個のケーブルを通して提供されてもよい。
【0064】
図2は、図1に示されるカートベースのロボット制御されたシステムからのカートの実施形態の詳細な図を提供する。カート11は、概して、細長い支持構造14(「カラム」と称されることが多い)、カート基部15、及びカラム14の頂部にあるコンソール16を含む。カラム14は、1つ又は2つ以上のロボットアーム12(図2には3つ示されている)の展開を支持するためのキャリッジ17(代替的に「アーム支持体」)などの1つ又は2つ以上のキャリッジを含んでもよい。キャリッジ17は、患者に対してより良好に位置決めするために垂直軸に沿って回転してロボットアーム12の基部を調整する、個別に構成可能なアームマウントを含んでもよい。キャリッジ17はまた、キャリッジ17がカラム14に沿って垂直方向に並進することを可能にするキャリッジインターフェース19を含む。
【0065】
キャリッジインターフェース19は、キャリッジ17の垂直方向の並進をガイドするためにカラム14の両側に位置決めされているスロット20などのスロットを通してカラム14に接続されている。スロット20は、カート基部15に対して様々な垂直方向の高さでキャリッジを位置決め及び保持するための垂直方向の並進インターフェースを含む。キャリッジ17の垂直方向の並進により、カート11は、様々なテーブルの高さ、患者のサイズ、及び医師の好みを満たすようにロボットアーム12のリーチを調整することが可能となる。同様に、キャリッジ17上の個別に構成可能なアームマウントにより、ロボットアーム12のロボットアーム基部21を様々な構成で角度付けすることが可能となる。
【0066】
いくつかの実施形態では、キャリッジ17が垂直方向に並進するときにカラム14の内部チャンバ及び垂直方向の並進インターフェース内に汚れ及び流体が侵入するのを防止するために、スロット20には、スロット表面と同一平面及び平行であるスロットカバーが追加されてもよい。スロットカバーは、スロット20の垂直方向の頂部及び底部付近に位置決めされているばねスプールのペアを通じて展開されてもよい。カバーは、キャリッジ17が上下に垂直方向に並進するにつれてコイル状態から伸縮するように展開されるまで、スプール内でコイル巻きにされている。スプールのばね荷重は、キャリッジ17がスプールに向かって並進するときにカバーをスプール内に後退させるための力を提供する一方で、キャリッジ17がスプールから離れるように並進するときに密封も維持する。カバーは、キャリッジ17が並進するときにカバーが適切に延伸及び後退するのを確実にするために、例えば、キャリッジインターフェース19内のブラケットを使用してキャリッジ17に接続されてもよい。
【0067】
カラム14は、例えば、コンソール16からの入力などのユーザ入力に応答して生成された制御信号に応答してキャリッジ17を機械的に並進させるために垂直方向に位置合わせされた主ねじを使用するように設計された、ギア及びモータなどの機構を内部に含んでもよい。
【0068】
ロボットアーム12は、一般に、一連の関節24によって接続されている一連のリンク23によって分離されたロボットアーム基部21及びエンドエフェクタ22を含んでもよく、各関節は独立したアクチュエータを含み、各アクチュエータは、独立して制御可能なモータを含む。それぞれ独立して制御可能な関節は、ロボットアームが利用可能な独立した自由度を表す。アーム12の各々は、7つの関節を有し、したがって、7つの自由度を提供する。多数の関節は、多数の自由度をもたらし、「冗長」自由度を可能にする。冗長自由度は、ロボットアーム12が、異なる結合位置及び関節角度を使用して空間内の特定の位置、配向、及び軌道で、それらのそれぞれのエンドエフェクタ22を位置決めすることを可能にする。これにより、システムが空間内の所望のポイントから医療用器具を位置決めし、方向付けることが可能になると同時に、医師がアーム関節を患者から離れる臨床的に有利な位置へと移動させて、アームの衝突を回避しながらよりよいアクセスを生み出すことを可能にする。
【0069】
カート基部15は、床の上のカラム14、キャリッジ17、及びアーム12の重量の釣り合いをとる。したがって、カート基部15は、電子機器、モータ、電源、並びにカートの移動及び/又は固定化のいずれかを可能にする構成要素などの、より重い部品を収容する。例えば、カート基部15は、処置前にカートが部屋中をあちこちに容易に移動することを可能にする、転動可能なホイール形状のキャスタ25を含む。適切な位置に到達した後、キャスタ25は、処置中にカート11を所定の場所に保持するためのホイールロックを使用して動かないようにされてもよい。
【0070】
カラム14の垂直方向の端部に位置決めされたコンソール16は、ユーザ入力を受信するためのユーザインターフェース及び表示画面(又は、例えば、タッチスクリーン26などの二重目的デバイス)の両方を可能にして、術前データ及び術中データの両方を医師であるユーザに提供する。タッチスクリーン26上の潜在的な術前データは、術前計画、術前コンピュータ断層撮影(computerized tomography、CT)スキャンから導出されたナビゲーション及びマッピングデータ、並びに/又は術前の患者への問診からのメモを含んでもよい。ディスプレイ上の術中データは、ツールから提供される光学情報、センサからのセンサ及び座標情報、並びに呼吸、心拍数、及び/又はパルスなどの不可欠な患者統計を含み得る。コンソール16は、医師が、キャリッジ17の反対側のカラム14側からコンソールにアクセスすることを可能にするように位置決めされ、傾斜が付けられてもよい。この位置から、医師は、コンソール16をカート11の背後から操作しながら、コンソール16、ロボットアーム12、及び患者を見ることができる。示されるように、コンソール16はまた、カート11の操作及び安定化を支援するハンドル27を含む。
【0071】
図3は、尿管鏡検査のために配置された、ロボット対応のシステム10の実施形態を示す。尿管鏡検査処置では、カート11は、患者の尿道及び尿管を横断するように設計された処置専用内視鏡である尿管鏡32を患者の下腹部領域に送達するように位置決めされてもよい。尿管鏡検査では、尿管鏡32が患者の尿道と直接位置合わせされて、領域内の敏感な解剖学的構造に対する摩擦及び力を低減することが望ましいことがある。示されるように、カート11は、ロボットアーム12が尿管鏡32を、患者の尿道に直線状に直接アクセスするように位置決めすることを可能にするように、テーブルの脚部に位置合わせされてもよい。テーブルの脚部から、ロボットアーム12は、尿道を通して患者の下腹部に直接、仮想レール33に沿って尿管鏡32を挿入してもよい。
【0072】
気管支鏡検査におけるのと同様の制御技法を使用して尿道に挿入した後、尿管鏡32は、診断及び/又は治療用途のために、膀胱、尿管、及び/又は腎臓にナビゲートされてもよい。例えば、尿管鏡32は、尿管及び腎臓に向けられ、尿管鏡32の作業チャネルの下方に展開されたレーザー又は超音波結砕石術デバイスを使用して、形成された腎臓結石を破砕することができる。砕石術が完了した後、結果として得られた結石片は、尿管鏡32の下方に展開されたバスケットを使用して除去されてもよい。
【0073】
図4は、血管処置のために同様に配されたロボット制御されたシステムの実施形態を示す。血管処置において、システム10は、カート11が、操縦可能なカテーテルなどの医療用器具34を、患者の脚内の大腿動脈内のアクセスポイントに送達することができるように構成され得る。大腿動脈は、ナビゲーションのためのより大きな直径と、患者の心臓への、遠回りが比較的少ない曲がりくねった経路との両方を呈し、これによりナビゲーションが簡略化される。尿管鏡検査処置におけるように、カート11は、患者の脚及び下腹部に向けて位置決めされて、ロボットアーム12が患者の大腿/腰領域内の大腿動脈アクセスポイントへの直接的な線形アクセスで仮想レール35を提供することを可能にしてもよい。動脈内への挿入後、器具ドライバ28を並進させることによって医療用器具34が方向付けられ、挿入されてもよい。代替的に、カートは、例えば、肩及び手首付近の頸動脈及び腕動脈などの代替的な血管アクセスポイントに到達するために、患者の上腹部の周囲に位置決めされてもよい。
【0074】
B.ロボットシステム-テーブル。
ロボット対応の医療用システムの実施形態はまた、患者テーブルを組み込んでもよい。テーブルの組み込みは、カートを除去することによって手術室内の資本設備の量を低減し、患者へのより大きいアクセスを可能にする。図5は、気管支鏡検査処置のために配置されたこうしたロボット制御可能なシステムの一実施形態を示す。システム36は、プラットフォーム38(「テーブル」又は「ベッド」として図示)を床より上に支持するための支持構造体又はカラム37を含む。カートベースのシステムと同様に、システム36のロボットアーム39のエンドエフェクタは、器具ドライバ42の線形アライメントから形成された仮想レール41を通して、又はそれに沿って、図5の気管支鏡40などの細長い医療用器具を操作するように設計された器具ドライバ42を含む。実際には、蛍光透視撮像を提供するためのCアームは、放射器及び検出器をテーブル38の周囲に置くことによって、患者の上腹部領域の上方に位置決めされてもよい。
【0075】
図6は、説明を目的として、患者及び医療用器具なしのシステム36の代替的な図を提供する。示されるように、カラム37は、1つ又は2つ以上のロボットアーム39の基部となり得る、システム36内でリング形状として図示される1つ又は2つ以上のキャリッジ43を含んでもよい。キャリッジ43は、カラム37の長さにわたる垂直方向のカラムインターフェース44に沿って並進して、ロボットアーム39が患者に到達するように位置決めされ得る異なるバンテージポイントを提供してもよい。キャリッジ43は、カラム37内に位置決めされている機械的モータを使用してカラム37の周りを回転して、ロボットアーム39が、例えば、患者の両側などのテーブル38の多数の側部へのアクセスを有することを可能にしてもよい。複数のキャリッジを有する実施形態では、キャリッジはカラム上に個別に位置決めされてもよく、他のキャリッジとは独立して並進及び/又は回転してもよい。キャリッジ43はカラム37を取り囲む必要はなく、又は更には円形である必要はないが、図示されるようなリング形状は、構造的バランスを維持しながらカラム37の周りでキャリッジ43が回転するのを容易にする。キャリッジ43の回転及び並進により、システムは、内視鏡及び腹腔鏡などの医療用器具を患者の異なるアクセスポイントに位置合わせさせることができる。他の実施形態(図示せず)では、システム36は、並行して延在するバー又はレールの形態の調整可能なアーム支持体を有する患者テーブル又はベッドを含むことができる。1つ又は2つ以上のロボットアーム39を、(例えば、肘関節を有する肩部を介して)垂直方向に調整することができる調整可能なアーム支持体に取り付けることができる。垂直方向の調整を提供することによって、ロボットアーム39は、有利には、患者テーブル又はベッドの下にコンパクトに収容されることが可能であり、その後、処置中に引き上げられることが可能である。
【0076】
アーム39は、ロボットアーム39に追加の構成可能性を提供するために個別に回転及び/又は入れ子式に延在し得る一連の関節を備えるアームマウント45のセットを介してキャリッジに装着されてもよい。更に、アームマウント45は、キャリッジ43が適切に回転されると、アームマウント45がテーブル38の同じ側(図6に示すように)、テーブル38の両側(図9に示すように)、又はテーブル38の隣接する側部(図示せず)のいずれかに位置決めすることができるように、キャリッジ43上に位置決めしてもよい。
【0077】
カラム37は、テーブル38の支持及びキャリッジの垂直方向の並進のための経路を構造的に提供する。内部に、カラム37は、キャリッジの垂直方向の並進を案内するための主ねじ、及び主ねじに基づく当該キャリッジの並進を機械化するためのモータが備えられていてもよい。カラム37は、キャリッジ43及びその上に装着されたロボットアーム39に電力及び制御信号も伝達してもよい。
【0078】
テーブル基部46は、図2に示すカート11のカート基部15と同様の機能を果たし、テーブル/ベッド38、カラム37、キャリッジ43し及びロボットアーム39の釣り合いをとるためにより重い構成要素を収容する。テーブル基部46はまた、処置中に安定性を提供するために剛性キャスタを組み込んでもよい。テーブル基部46の底部から展開されるキャスタは、基部46の両側で反対方向に延在し、システム36を移動させる必要があるときに後退してもよい。
【0079】
引き続き図6によれば、システム36は、テーブルとタワーとの間でシステム36の機能を分割して、テーブルのフォームファクタ及びバルクを低減するタワー(図示せず)も含んでもよい。先に開示された実施形態におけるように、タワーは、処理、計算、及び制御能力、電力、流体工学、並びに/又は光学及びセンサ処理などの様々な支持機能をテーブルに提供してもよい。タワーはまた、医師のアクセスを改善し、手術室を整理整頓するために、患者から離れて位置決めされるように移動可能であってもよい。更に、タワー内に構成要素を位置決めすることにより、ロボットアームの潜在的な収容のために、テーブル基部内により多くの格納空間を可能にする。タワーは、キーボード及び/又はペンダントなどのユーザ入力のためのユーザインターフェース、並びにリアルタイム撮像、ナビゲーション、及び追跡情報などの術前及び術中情報のための表示画面(又はタッチスクリーン)の両方を提供するマスタコントローラ又はコンソールも含んでもよい。いくつかの実施形態では、タワーはまた、送気のために使用されるガスタンク用のホルダを含んでもよい。
【0080】
いくつかの実施形態では、テーブル基部は、使用されていないときにロボットアームを収容して格納してもよい。図7は、テーブルベースのシステムの実施形態におけるロボットアームを収容するシステム47を示す。システム47では、キャリッジ48は、ロボットアーム50、アームマウント51、及びキャリッジ48を基部49内に収容するために、基部49内へと垂直方向に並進されてもよい。基部カバー52は、並進及び後退して、キャリッジ48、アームマウント51、及びアーム50をカラム53の周りに配置させるように開き、使用されていないときにそれらを収容して保護するように閉じられてもよい。基部カバー52は、閉じたときに汚れ及び流体の侵入を防止するために、その開口部の縁部に沿って膜54で封止されてもよい。
【0081】
図8は、尿管鏡検査処置のために構成されたロボット制御可能なテーブルベースのシステムの一実施形態を示す。尿管鏡検査では、テーブル38は、患者をカラム37及びテーブル基部46からオフアングルに位置決めするためのスイベル部分55を含んでもよい。スイベル部分55は、スイベル部分55の底部をカラム37から離すように位置決めするために、(例えば、患者の頭部の下方に位置する)枢動点を中心に回転又は枢動してもよい。例えば、スイベル部分55の枢動により、Cアーム(図示せず)が、テーブル38の下のカラム(図示せず)と空間を奪い合うことなく、患者の下部腹部の上方に位置決めされることを可能にする。カラム37の周りにキャリッジ35(図示せず)を回転させることにより、ロボットアーム39は、尿道に到達するように、仮想レール57に沿って、患者の鼠径部領域に尿管鏡56を直接挿入してもよい。尿管鏡検査では、処置中に患者の脚の位置を支持し、患者の鼠径部領域への明確なアクセスを可能にするために、テーブル38のスイベル部分55にあぶみ58もまた固定されてもよい。
【0082】
腹腔鏡処置では、患者の腹壁内の小さな切開部を通して、低侵襲性器具を患者の解剖学的構造に挿入してもよい。いくつかの実施形態では、低侵襲性器具は、患者内の解剖学的構造にアクセスするために使用されるシャフトなどの細長い剛性部材を含む。患者の腹腔の膨張後、器具は、把持、切断、アブレーション、縫合などの外科的又は医療的タスクを行うように指示されてもよい。いくつかの実施形態では、器具は、腹腔鏡などのスコープを含むことができる。図9は、腹腔鏡検査処置のために構成されたロボット対応のテーブルベースのシステムの実施形態を示す。図9に示されるように、システム36のキャリッジ43は回転し、垂直方向に調整されて、器具59が患者の両側の最小切開部を通過して患者の腹腔に到達するようにアームマウント45を使用して位置決めされ得るように、ロボットアーム39の対をテーブル38の両側に位置決めしてもよい。
【0083】
腹腔鏡処置に対応するために、ロボット対応のテーブルシステムはまた、プラットフォームを所望の角度に傾斜させてもよい。図10は、ピッチ又は傾斜調整を有するロボット対応の医療用システムの実施形態を示す。図10に示されるように、システム36は、テーブル38の傾斜に適応して、テーブルの一方の部分を他方の部分より床から離れた距離に位置決めすることができる。加えて、アームマウント45は、アーム39がテーブル38と同じ平面関係を維持するように、傾斜に一致するように回転させてもよい。急角度に適応するために、カラム37は、テーブル38が床に接触するか又は基部46と衝突するのを防ぐためにカラム37が垂直方向に延在するのを可能にする入れ子部分60も含んでもよい。
【0084】
図11は、テーブル38とカラム37との間のインターフェースの詳細な図を提供する。ピッチ回転機構61は、カラム37に対するテーブル38のピッチ角を多数の自由度で変更するように構成されてもよい。ピッチ回転機構61は、カラム-テーブルインターフェースでの直交軸1、2の位置決めによって可能にされてもよく、各軸は、電気ピッチ角コマンドに応答して別個のモータ3、4によって作動される。一方のねじ5に沿った回転は、一方の軸1における傾斜調整を可能にし、他方のねじ6に沿った回転は、他方の軸2に沿った傾斜調整を可能にする。いくつかの実施形態では、カラム37に対するテーブル38のピッチ角を複数の自由度で変更するために、玉継ぎ手が使用されてもよい。
【0085】
例えば、ピッチ調整は、テーブルをトレンデレンブルグ体位に位置決めしようとするときに、すなわち下腹部手術のために患者の下腹部よりも床からより高い位置に患者の下腹部を位置決めしようとするときに、特に有用である。トレンデレンブルグ位置は、重力によって患者の内臓を患者の上腹部に向かってスライドさせ、低侵襲性ツールが入って腹腔鏡前立腺切除術などの下腹部の外科又は医療処置を行うために、腹腔を空にする。
【0086】
図12及び図13は、テーブルベースの外科用ロボットシステム100の別の実施形態の等角図及び端面図を示す。外科用ロボットシステム100は、テーブル101に対して1つ又は2つ以上のロボットアームを支持するように構成され得る1つ又は2つ以上の調整可能なアーム支持体105(例えば、図14参照)を含む。示された実施形態では、単一の調整可能なアーム支持体105が示されているが、テーブル101の反対側に追加のアーム支持体を設けることができる。調整可能なアームサポート105は、テーブル101に対して移動して、調整可能なアーム支持体105及び/又はそれに装着された任意のロボットアームの位置をテーブル101に対して調整及び/又は変更できるように構成され得る。例えば、調整可能なアーム支持体105は、テーブル101に対して1つ又は2つ以上の自由度で調整することができる。調整可能なアーム支持体105は、1つ又は2つ以上の調整可能なアーム支持体105及びそれに取り付けられた任意のロボットアームをテーブル101の下に容易に収容する能力を含む高い汎用性をシステム100に提供する。調整可能なアーム支持体105は、収容位置から、テーブル101の上面の下の位置まで上昇されることができる。他の実施形態では、調整可能なアーム支持体105は、収容位置から、テーブル101の上面の上方の位置まで上昇されることができる。
【0087】
調整可能なアーム支持体105は、リフト、横方向並進、傾斜などを含む、いくつかの自由度を提供することができる。図12及び図13の示された実施形態では、アーム支持体105は、4つの自由度で構成され、それらは図12に矢印で示されている。第1の自由度は、z方向における調整可能なアーム支持体105の調整(「Zリフト」)を可能にする。例えば、調整可能なアーム支持体105は、テーブル101を支持するカラム102に沿って、又はそれに対して上下に動くように構成されたキャリッジ109を含むことができる。第2の自由度は、調整可能なアーム支持体105が傾斜することを可能にする。例えば、調整可能なアーム支持体105は、回転接合部を含むことができ、これにより、調整可能なアーム支持体105を、トレンデレンブルグ位置のベッドと位置合わせすることが可能となり得る。第3の自由度は、調整可能なアーム支持体105が「上方枢動する」ことを可能にでき、それを使用して、テーブル101の側部と調整可能なアーム支持体105との間の距離を調整することができる。第4の自由度は、調整可能なアーム支持体105がテーブルの長手方向の長さに沿って並進するのを可能にする。
【0088】
図12及び図13の外科用ロボットシステム100は、基部103に装着されたカラム102によって支持されるテーブルを含むことができる。基部103及びカラム102は、支持面に対してテーブル101を支持する。床軸131及び支持軸133は、図13に示される。
【0089】
調整可能なアーム支持体105は、カラム102に装着することができる。他の実施形態では、アーム支持体105は、テーブル101又は基部103に装着することができる。調整可能なアーム支持体105は、キャリッジ109、バー又はレールコネクタ111、及びバー又はレール107を含むことができる。いくつかの実施形態では、レール107に装着された1つ又は2つ以上のロボットアームは、互いに対して並進及び移動することができる。
【0090】
キャリッジ109は、第1の接合部113によってカラム102に取り付けられてもよく、それにより、キャリッジ109がカラム102に対して移動することが可能になる(例えば、第1又は垂直軸123を上下するなど)。第1の接合部113は、調整可能なアーム支持体105に第1の自由度(「Zリフト」)を提供することができる。調整可能なアーム支持体105は、第2の自由度(傾斜)を調整可能なアーム支持体105に提供する第2の接合部115を含むことができる。調整可能なアーム支持体105は、第3の自由度(「上方枢動」)を調整可能なアーム支持体105に提供することができる第3の接合部117を含むことができる。第3の軸127を中心にしてレールコネクタ111を回転させるときにレール107の向きを維持するように第3の接合部117を機械的に拘束する、追加の接合部119(図13に示す)を設けることができる。調整可能なアーム支持体105は、第4の自由度(並進)を第4の軸129に沿って調整可能なアーム支持体105に提供することができる第4の接合部121を含むことができる。
【0091】
図14は、テーブル101の両側に装着された2つの調整可能なアーム支持体105A、105Bを有する、外科用ロボットシステム140Aの端面図を示す。第1のロボットアーム142Aは、第1の調整可能なアーム支持体105Bのバー又はレール107Aに取り付けられる。第1のロボットアーム142Aは、レール107Aに取り付けられた基部144Aを含む。第1のロボットアーム142Aの遠位端は、1つ又は2つ以上のロボット医療用器具又はツールに取り付けることができる器具駆動機構146Aを含む。同様に、第2のロボットアーム142Bは、レール107Bに取り付けられた基部144Bを含む。第2のロボットアーム142Bの遠位端は、器具駆動機構146Bを含む。器具駆動機構146Bは、1つ又は2つ以上のロボット医療用器具又はツールに取り付けるように構成され得る。
【0092】
いくつかの実施形態では、ロボットアーム142A、142Bのうちの1つ又は2つ以上は、7以上の自由度を有するアームを含む。いくつかの実施形態では、ロボットアーム142A、142Bのうちの1つ又は2つ以上は、挿入軸(挿入を含む1つの自由度)、リスト(リストピッチ、ヨー及びロールを含む3つの自由度)、エルボ(エルボピッチを含む1つの自由度)、ショルダ(ショルダピッチ及びヨーを含む2つの自由度)、及び基部144A、144B(並進を含む1つの自由度)、を含む8自由度を含むことができる。いくつかの実施形態では、挿入自由度は、ロボットアーム142A、142Bによって提供することができるが、他の実施形態では、器具自体は、器具ベースの挿入アーキテクチャを介して挿入を提供する。
【0093】
C.器具ドライバ及びインターフェース。
システムのロボットアームのエンドエフェクタは、(i)医療用器具を作動させるための電気機械的手段を組み込む器具ドライバ(代替的には、「器具駆動機構」又は「器具デバイスマニピュレータ」と呼ばれる)と、(ii)モータなどの任意の電気機械的構成要素を欠いていてもよい除去可能な又は取り外し可能な医療用器具と、を含む。この二分は、医療処置において使用される医療用器具を滅菌する必要性と、医療用器具の機械組立が複雑でありかつ電子機器の感受性が高いことから高価な資本設備を適切に滅菌することができないこととによって引き起こされ得る。したがって、医療用器具は、医師又は医師のスタッフによる個々の滅菌又は廃棄のために、器具ドライバ(したがってそのシステム)から取り外される、除去される、及び交換されるように設計することができる。対照的に、器具ドライバは交換又は滅菌される必要がなく、保護のために掛け布をすることができる。
【0094】
図15は、例示的な器具ドライバを示す。ロボットアームの遠位端に位置決めされた器具ドライバ62は、駆動シャフト64を介して医療用器具に制御トルクを提供するために平行軸を伴って配置された1つ又は2つ以上の駆動ユニット63を備える。各駆動ユニット63は、器具と相互作用するための個々の駆動シャフト64と、モータシャフトの回転を所望のトルクに変換するためのギアヘッド65と、駆動トルクを生成するためのモータ66と、モータシャフトの速度を測定して制御回路にフィードバックを提供するエンコーダ67と、制御信号を受信して駆動ユニットを作動させるための制御回路68と、を含む。各駆動ユニット63は独立して制御され電動化され、器具ドライバ62は、複数(図15に示すように4つ)の独立した駆動出力を医療用器具に提供することができる。動作中、制御回路68は、制御信号を受信し、モータ66にモータ信号を送信し、エンコーダ67によって測定された結果として得られたモータ速度を所望の速度と比較し、モータ信号を変調して所望のトルクを生成する。
【0095】
滅菌環境を必要とする処置のために、ロボットシステムは、器具ドライバと医療用器具との間に位置する、滅菌ドレープに接続された滅菌アダプタなどの駆動インターフェースを組み込んでもよい。滅菌アダプタの主な目的は、器具ドライバの駆動シャフトから器具の駆動入力部に角度運動を伝達する一方で、駆動シャフトと駆動入力部との間の物理的分離、したがって無菌性を維持することである。したがって、例示的な滅菌アダプタは、器具ドライバの駆動シャフトと嵌合されることが意図された一連の回転入力部及び出力部と、器具に対する駆動入力部とで構成することができる。滅菌アダプタに接続される滅菌ドレープは、透明又は半透明プラスチックなどの薄い可撓性材料で構成され、器具ドライバ、ロボットアーム、及び(カートベースのシステムにおける)カート又は(テーブルベースのシステムにおける)テーブルなどの資本設備を覆うように設計される。ドレープの使用により、滅菌を必要としない領域(すなわち、非滅菌野)に依然として配置されている間に、資本設備を患者に近接して位置決めすることが可能となる。滅菌ドレープの反対側では、医療用器具は、滅菌を必要とする領域(すなわち、滅菌野)において患者とインターフェースしてもよい。
【0096】
D.医療用器具。
図16は、ペアの器具ドライバを備えた例示的な医療用器具を示す。ロボットシステムとともに使用するために設計された他の器具と同様に、医療用器具70は、細長いシャフト71(又は細長い本体)及び器具基部72を含む。医師による手動相互作用が意図されているその設計により「器具ハンドル」とも称される器具基部72は、一般に、ロボットアーム76の遠位端において器具ドライバ75上の駆動インターフェースを通って延びる駆動出力部74と嵌合するように設計された、回転可能な駆動入力部73、例えば、レセプタクル、プーリー、又はスプールを含んでもよい。物理的に接続、ラッチ、及び/又は結合されるときに、器具基部72の嵌合された駆動入力部73は、器具ドライバ75における駆動出力部74と回転軸線を共有して、駆動出力部74から駆動入力部73へのトルクの伝達を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、駆動出力部74は、駆動入力部73上のレセプタクルと嵌合するように設計されたスプラインを含んでもよい。
【0097】
細長いシャフト71は、例えば、内視鏡におけるような解剖学的開口部若しくは管腔、又は腹腔鏡検査におけるような低侵襲性切開部のいずれかを通して送達されるように設計される。細長いシャフト71は、可撓性(例えば、内視鏡と同様の特性を有する)若しくは剛性(例えば、腹腔鏡と同様の特性を有する)のいずれかであってもよく、又は可撓性部分及び剛性部分の両方のカスタマイズされた組み合わせを含んでもよい。腹腔鏡検査のために設計される場合、剛性の細長いシャフトの遠位端は、少なくとも1つの自由度を有するクレビスから形成された接合されたリストから延在するエンドエフェクタ、及び駆動入力部が器具ドライバ75の駆動出力部74から受信したトルクに応答して回転する際に、腱からの力に基づいて作動され得る、例えば、把持具又ははさみなどの外科用ツール又は医療用器具に接続することができる。内視鏡検査のために設計される場合、可撓性の細長いシャフトの遠位端は、器具ドライバ75の駆動出力部74から受信したトルクに基づいて関節運動及び屈曲され得る操縦可能又は制御可能な屈曲部を含んでもよい。
【0098】
器具ドライバ75からのトルクは、シャフト71に沿った腱を使用して細長いシャフト71の下流に伝達される。プルワイヤなどのこれらの個々の腱は、器具ハンドル72内の個々の駆動入力部73に個別に固定されてもよい。ハンドル72から、腱は、細長いシャフト71に沿って1つ又は2つ以上のプルルーメン(pull lumen)を下って導かれ、細長いシャフト71の遠位部分、又は細長いシャフトの遠位部分のリストに固定される。腹腔鏡、内視鏡、又はハイブリッド処置などの外科処置中、これらの腱は、リスト、把持具、又ははさみなどの遠位に装着されたエンドエフェクタに結合されてもよい。このような構成の下で、駆動入力部73に及ぼされるトルクは、腱に張力を伝達し、それによってエンドエフェクタを何らかの方法で作動させる。いくつかの実施形態では、外科処置中に、腱は、関節を軸の周りで回転させることができ、それによってエンドエフェクタを一方向又は別の方向に移動させる。代替的に、腱は、細長いシャフト71の遠位端で把持具の1つ又は2つ以上のジョーに接続されてもよく、腱からの張力によって把持具が閉鎖される。
【0099】
内視鏡検査では、腱は、接着剤、制御リング、又は他の機械的固定を介して、細長いシャフト71に沿って(例えば、遠位端に)位置決めされている屈曲部又は関節運動部に結合されてもよい。屈曲部の遠位端に固定的に取り付けられる場合、駆動入力部73に及ぼされるトルクは、腱の下流に伝達され、より軟質の屈曲部(関節運動可能部又は領域と称されることがある)を屈曲又は関節運動させる。非屈曲部分に沿って、個々の腱を内視鏡シャフトの壁に沿って(又は内側に)向ける個々のプルルーメンを螺旋状又は渦巻状にして、プルワイヤにおける張力からもたらされる半径方向の力の釣り合いをとることが有利であり得る。これらの間の螺旋及び/又は間隔の角度は、特定の目的のために変更又は設計されてもよく、より狭い螺旋は負荷力下でより小さいシャフト圧縮を呈する一方で、より少ない量の螺旋は負荷力下でより大きいシャフト圧縮をもたらすが、屈曲制限も示す。スペクトルのもう一方の端部では、プルルーメンは、細長いシャフト71の長手方向軸に平行に方向付けられて、所望の屈曲部又は関節運動可能部における制御された関節運動を可能にしてもよい。
【0100】
内視鏡検査では、細長いシャフト71は、ロボット処置を支援するいくつかの構成要素を収容する。シャフトは、シャフト71の遠位端における手術領域に対して手術ツール(又は医療用器具)を配置、灌注、及び/又は吸引するための作業チャネルを構成しもよい。シャフト71は、光学カメラを含んでもよい遠位先端部の光学アセンブリとの間で信号の授受を行うために、ワイヤ及び/又は光ファイバも収容してもよい。シャフト71は、発光ダイオードなどの近位に位置する光源からシャフトの遠位端に光を搬送するための光ファイバも収容してもよい。
【0101】
器具70の遠位端では、遠位先端部は、診断及び/又は治療、灌注、及び吸引のためにツールを手術部位に送達するための作業チャネルの開口部を含んでもよい。遠位先端部はまた、内部解剖学的空間の画像をキャプチャするために、ファイバスコープ又はデジタルカメラなどのカメラのためのポートを含んでもよい。関連して、遠位先端部はまた、カメラを使用する場合に解剖学的空間を照明するための光源用のポートを含んでもよい。
【0102】
図16の実施例では、駆動シャフト軸、したがって駆動入力軸は、細長いシャフトの軸に直交する。しかしながら、この配置は、細長いシャフト71のロール能力を複雑にする。駆動入力部73を静止させながら、細長いシャフト71をその軸に沿ってローリングさせることの結果として、腱が駆動入力部73から延在出して細長いシャフト71内のプルルーメンに入るときに、腱の望ましくない絡まりをもたらす。結果として生じるそのような腱のもつれは、内視鏡処置中に可撓性の細長いシャフトの動きを予測することが意図される任意の制御アルゴリズムを妨害することがある。
【0103】
図17は、駆動ユニットの軸が器具の細長いシャフトの軸に平行である、器具ドライバ及び器具の代替的な設計を示す。示されるように、円形の器具ドライバ80は、ロボットアーム82の端部において平行に位置合わせされた駆動出力部81を有する4つの駆動ユニットを含む。駆動ユニット及びそれらのそれぞれの駆動出力部81は、アセンブリ83内の駆動ユニットのうちの1つによって駆動される器具ドライバ80の回転アセンブリ83内に収容される。回転駆動ユニットによって提供されるトルクに応答して、回転アセンブリ83は、回転アセンブリ83を器具ドライバの非回転部分84に接続する円形ベアリングに沿って回転する。電力及び制御信号は、電気接点を通して器具ドライバ80の非回転部分84から回転アセンブリ83に伝達されてもよく、ブラシ付きスリップリング接続(図示せず)による回転を通して維持されてもよい。他の実施形態では、回転アセンブリ83は、非回転可能部分84に一体化され、したがって他の駆動ユニットと平行ではない別個の駆動ユニットに応答してもよい。回転機構83は、器具ドライバ80が、器具ドライバ軸85周りの単一ユニットとして、駆動ユニット及びそれらのそれぞれの駆動出力部81を回転させることを可能にする。
【0104】
先に開示した実施形態と同様に、器具86は、細長いシャフト部分88と、器具ドライバ80内の駆動出力部81を受け入れるように構成された複数の駆動入力部89(レセプタクル、プーリー、及びスプールなど)を含む器具基部87(説明目的のために透明な外部スキンで示される)と、を含んでもよい。前に開示した実施形態とは異なり、器具シャフト88は、器具基部87の中心から延び、軸は、図16の設計におけるように直交するのではなく、駆動入力部89の軸に実質的に平行である。
【0105】
器具ドライバ80の回転アセンブリ83に結合されると、器具基部87及び器具シャフト88を含む医療用器具86は、器具ドライバ軸85を中心にして回転アセンブリ83と一緒に回転する。器具シャフト88は器具基部87の中心に位置決めされているため、器具シャフト88は、取り付けられたときに器具ドライバ軸85と同軸である。したがって、回転アセンブリ83の回転により、器具シャフト88は、それ自体の長手方向軸を中心に回転する。更に、器具基部87が器具シャフト88とともに回転すると、器具基部87内の駆動入力部89に接続されたいずれの腱も、回転中に絡まらない。したがって、駆動出力部81、駆動入力部89、及び器具シャフト88の軸の平行性は、どの制御腱も絡めることなくシャフト回転を可能にする。
【0106】
図18は、いくつかの実施形態による、器具ベースの挿入アーキテクチャを有する器具を示す。器具150は、上述の器具ドライバのうちのいずれかに連結することができる。器具150は、細長いシャフト152と、シャフト152に接続されたエンドエフェクタ162と、シャフト152に連結されたハンドル170と、を含む。細長いシャフト152は、近位部分154及び遠位部分156を有する管状部材を含む。細長いシャフト152は、その外側表面に沿った1つ又は2つ以上のチャネル又は溝158を含む。溝158は、1つ又は2つ以上のワイヤ又はケーブル180を内部を通して受け入れるように構成されている。したがって、1つ又は2つ以上のケーブル180は、細長いシャフト152の外側表面に沿って延びる。他の実施形態では、ケーブル180は、細長いシャフト152を通って延びることもできる。ケーブル180のうちの1つ又は2つ以上の操作(例えば、器具ドライバを介して)により、エンドエフェクタ162の作動がもたらされる。
【0107】
器具基部とも称され得る器具ハンドル170は、一般に、器具ドライバの取り付け面上で1つ又は2つ以上のトルクカプラと往復嵌合するように設計された1つ又は2つ以上の機械的入力部174、例えば、レセプタクル、プーリー又はスプールを有する取り付けインターフェース172を含むことができる。
【0108】
いくつかの実施形態では、器具150は、細長いシャフト152がハンドル170に対して並進することを可能にする一連のプーリー又はケーブルを含む。換言すれば、器具150自体は器具の挿入に適応する器具ベースの挿入アーキテクチャを含み、それによって器具150の挿入を提供するためのロボットアームへの依存を最小化する。他の実施形態では、ロボットアームは、器具の挿入に大きく関与することができる。
【0109】
E.コントローラ。
本明細書に記載のロボットシステムのうちのいずれかは、ロボットアームに取り付けられた器具を操作するための入力デバイス又はコントローラを含むことができる。いくつかの実施形態では、コントローラは、器具と結合(例えば、通信的に、電子的に、電気的に、無線的に、及び/又は機械的に)することができ、それによりコントローラの操作は、例えば、プライマリ-セコンダリ制御(プライマリ-フォロワ制御)を介して、器具の対応する操作を引き起こす。
【0110】
図19は、コントローラ182の実施形態の斜視図である。本実施形態では、コントローラ182は、インピーダンス制御及びアドミタンス制御の両方を有することができるハイブリッドコントローラを含む。他の実施形態では、コントローラ182は、インピーダンス又は受動的制御だけを利用することができる。他の実施形態では、コントローラ182は、アドミタンス制御だけを利用することができる。ハイブリッドコントローラであることにより、コントローラ182は、有利には、使用中、より低い知覚慣性を有することができる。
【0111】
図示される実施形態では、コントローラ182は、2つの医療用器具の操作を可能にするように構成され、2つのハンドル184を含む。ハンドル184の各々は、ジンバル186に接続されている。各ジンバル186は、位置決めプラットフォーム188に接続されている。
【0112】
図19に示されるように、各位置決めプラットフォーム188は、プリズム接合部196によってカラム194に連結されたSCARAアーム(選択的コンプライアンスアセンブリロボットアーム)198を含む。プリズム接合部196は、(例えば、レール197に沿って)カラム194に沿って並進して、ハンドル184の各々がz方向に並進され、第1の自由度を提供するように構成されている。SCARAアーム198は、x-y平面におけるハンドル184の運動を可能にし、2つの更なる自由度を提供するように構成されている。
【0113】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上のロードセルがコントローラ内に位置決めされる。例えば、いくつかの実施形態では、ロードセル(図示せず)は、ジンバル186の各々の本体内に位置決めされる。ロードセルを設けることによって、コントローラ182の一部分は、アドミタンス制御下で動作することができ、それによって、使用中にコントローラの知覚慣性を有利に低減する。いくつかの実施形態では、位置決めプラットフォーム188はアドミタンス制御用に構成され、一方、ジンバル186はインピーダンス制御用に構成されている。他の実施形態では、ジンバル186はアドミタンス制御用に構成され、位置決めプラットフォーム188はインピーダンス制御用に構成されている。したがって、いくつかの実施形態では、位置決めプラットフォーム188の並進又は位置自由度は、アドミタンス制御に依存することができ、一方、ジンバル186の回転自由度はインピーダンス制御に依存する。
【0114】
F.ナビゲーション及び制御。
従来の内視鏡検査は、オペレータである医師に腔内誘導を提供するために、蛍光透視法(例えば、Cアームを通して送達され得るような)、及び他の形態の放射線ベースの撮像モダリティの使用を伴うことがある。対照的に、本開示によって企図されるロボットシステムは、放射線への医師の曝露を低減し、手術室内の機器の量を低減するために、非放射線ベースのナビゲーション及び位置特定手段を提供することができる。本明細書で使用するとき、「位置特定」という用語は、基準座標系内の対象物の位置を判定及び/又は監視することを指すことがある。術前マッピング、コンピュータビジョン、リアルタイムEM追跡、及びロボットコマンドデータなどの技術は、放射線を含まない手術環境を達成するために個別に又は組み合わせて使用されてもよい。放射線ベースの撮像モダリティが依然として使用されるその他の場合、術前マッピング、コンピュータビジョン、リアルタイムEM追跡、及びロボットコマンドデータは、放射線ベースの撮像モダリティによってのみ取得される情報を改善するために、個別に又は組み合わせて使用されてもよい。
【0115】
図20は、例示的な実施形態による、器具の場所など、ロボットシステムの1つ又は2つ以上の要素の位置を推定する位置特定システム90を示すブロック図である。位置特定システム90は、1つ又は2つ以上の命令を実行するように構成されている1つ又は2つ以上のコンピュータデバイスのセットであってもよい。コンピュータデバイスは、上で考察された1つ又は2つ以上の構成要素内のプロセッサ(又は複数のプロセッサ)及びコンピュータ可読メモリによって具現化されてもよい。例として、限定するものではないが、コンピュータデバイスは、図1に示すタワー30内、図1図4に示すカート内、図5図14に示すベッド内などにあってもよい。
【0116】
図20に示されるように、位置特定システム90は、入力データ91~94を処理して医療用器具の遠位先端部の位置データ96を生成する位置特定モジュール95を含んでもよい。位置データ96は、基準系に対する器具の遠位端の位置及び/又は向きを表すデータ又は論理であってもよい。基準系は、患者の解剖学的構造、又はEM場生成器(EM場生成器についての以下の説明を参照)などの既知の対象物に対する基準系とすることができる。
【0117】
ここで、様々な入力データ91~94についてより詳細に説明する。術前マッピングは、低用量CTスキャンの収集を利用して達成することができる。術前CTスキャンは、例えば、患者の内部解剖学的構造の切欠図の「スライス」として可視化される三次元画像に再構成される。全体として分析される場合、患者の肺網などの患者の解剖学的構造の解剖学的空腔、空間、及び構造のための画像ベースのモデルが生成され得る。中心線形状(center-line geometry)などの手法をCT画像から判定及び近似して、モデルデータ91(術前CTスキャンのみを使用して生成された場合は「術前モデルデータ」とも称される)と称される患者の解剖学的構造の三次元ボリュームを作成することができる。中心線形状の使用は、米国特許出願第14/523,760号で考察されており、その内容はその全体が本明細書に組み込まれる。ネットワーク位相モデルもまた、CT画像から導出されてもよく、気管支鏡検査に特に適している。
【0118】
いくつかの実施形態では、器具はカメラを装備して、視覚データ92を提供してもよい。位置特定モジュール95は、視覚データを処理して、1つ又は2つ以上の視覚ベースの場所追跡を可能にしてもよい。例えば、術前モデルデータは、医療用器具(例えば、内視鏡、又は内視鏡の作業チャネルを通って前進する器具)のコンピュータビジョンベースの追跡を可能にするために、視覚データ92とともに使用されてもよい。例えば、術前モデルデータ91を使用して、ロボットシステムは、内視鏡の予想される移動経路に基づいて、モデルから、予測される内視鏡画像のライブラリを生成することができ、各画像はモデル内の位置にリンクされる。手術中に、このライブラリは、カメラ(例えば、内視鏡の遠位端でのカメラ)でキャプチャされたリアルタイム画像を画像ライブラリ内のものと比較して、位置特定を支援するために、ロボットシステムによって参照することができる。
【0119】
他のコンピュータビジョンベースの追跡技術は、特徴追跡を使用して、カメラ、ひいては、内視鏡の運動を判定する。位置特定モジュール95のいくつかの特徴は、解剖学的管腔に対応する術前モデルデータ91内の円形幾何学形状を特定し、どの解剖学的管腔が選択されたか、並びにカメラの相対的な回転及び/又は並進運動を判定するために、それらの幾何学的形状の変化を追跡してもよい。位相マップの使用は、視覚ベースのアルゴリズム又は技術を更に向上させることがある。
【0120】
光学フロー、別のコンピュータビジョンベースの技術は、カメラの移動を推測するために、視覚データ92内のビデオシーケンス内の画像ピクセルの変位及び並進を分析してもよい。光学フロー技術の例としては、運動検出、物体セグメンテーション計算、輝度、運動補償符号化、立体視差測定などを挙げることができる。複数の反復にわたり複数のフレームを比較することにより、カメラ(及びしたがって内視鏡)の移動及び場所を判定することができる。
【0121】
位置特定モジュール95は、リアルタイムEM追跡を使用して、術前モデルによって表される患者の解剖学的構造に登録され得るグローバル座標系内に、内視鏡のリアルタイムの位置を生成することができる。EM追跡では、医療用器具(例えば、内視鏡器具)内に1つ又は2つ以上の場所及び配向で埋め込まれた1つ又は2つ以上のセンサコイルを構成するEMセンサ(又はトラッカ)は、既知の場所に位置決めされた1つ又は2つ以上の静的EM場生成器によって生成されるEM場の変動を測定する。EMセンサによって検出された位置情報は、EMデータ93として記憶される。EM場発生器(又は送信機)は、埋め込まれたセンサが検出し得る低強度磁場を生成するために、患者に近接して配置することができる。磁場はEMセンサのセンサコイル内に小さい電流を誘導し、EMセンサとEM場発生器との間の距離及び角度を判定するためにこの電流が分析され得る。これらの距離及び配向は、患者の解剖学的構造の術前モデル内の位置と座標系内の単一の場所を位置合わせする幾何学的変換を判定するために、患者の解剖学的構造(例えば、術前モデル)に術中「位置合わせ」することができる。一旦登録されると、医療用器具の1つ又は2つ以上の位置(例えば、内視鏡の遠位先端部)に埋め込まれたEMトラッカは、患者の解剖学的構造を通る医療用器具の進行のリアルタイム表示を提供することができる。
【0122】
ロボットコマンド及び運動学データ94はまた、ロボットシステムのための位置特定データ96を提供するために、位置特定モジュール95によって使用されてもよい。関節運動コマンドから生じるデバイスピッチ及びヨーは、術前較正中に判定することができる。術中に、これらの較正測定は、既知の挿入深度情報と組み合わせて使用されて、器具の位置を推定することができる。代替的に、これらの計算は、EM、視覚、及び/又は位相モデリングと組み合わせて分析して、ネットワーク内の医療用器具の位置を推定し得る。
【0123】
図20が示すように、いくつかの他の入力データは、位置特定モジュール95によって使用することができる。例えば、図20には示していないが、形状感知ファイバを利用する器具は、位置特定モジュール95が器具の位置及び形状を判定するために使用し得る形状データを提供することができる。
【0124】
位置特定モジュール95は、入力データ91~94を組み合わせて使用することができる。場合によっては、このような組み合わせは、位置特定モジュール95が入力データ91~94の各々から判定された場所に信頼重み(confidence weight)を割り当てる確率的アプローチを使用し得る。したがって、EMデータが信頼でき得ない場合(EM干渉が存在する場合など)、EMデータ93によって判定された位置の信頼性を低下させることができ、位置特定モジュール95は、視覚データ92並びに/又はロボットコマンド及び運動学データ94により重く依存し得る。
【0125】
上で考察されるように、本明細書で考察されるロボットシステムは、上述の技術のうちの1つ又は2つ以上の組み合わせを組み込むように設計することができる。タワー、ベッド、及び/又はカートに基づいているロボットシステムのコンピュータベースの制御システムは、例えば、永続的な磁気記憶ドライブ、ソリッドステートドライブなどの非一時的コンピュータ可読記憶媒体内に、コンピュータプログラム命令を記憶してもよく、コンピュータプログラム命令は、実行されると、システムに、センサデータ及びユーザコマンドを受信及び分析させ、システム全体の制御信号を生成させ、グローバル座標系内の器具の位置、解剖学的マップなどのナビゲーション及び位置特定データを表示させる。
【0126】
2.患者用プラットフォームシステムの協調された運動。
上記のいくつかの例に示されるように、ロボット医療用システムは、ベッド又はテーブルトップを含むテーブルを含むことができる。テーブルは、ロボット内視鏡検査、ロボット腹腔鏡検査、開腹術などの医療処置中に患者を支持するように構成することができる(例えば、上記の図1図3図4図5図8、及び図9を参照)。場合によっては、患者の解剖学的部分に対する視認性又はアクセス性を改善するために、医療処置中にテーブルトップを移動(並進又は回転)させる必要がある場合があり、したがって、ロボット医療システムのテーブルトップ及びロボットアームの協調された運動を使用して、テーブルトップの移動中に患者に対する医療用ツールの位置を維持することができる。
【0127】
テーブルトップと患者用プラットフォームシステムの1つ又は2つ以上の運動学的チェーンとの間の協調された運動を有利に提供する患者用プラットフォームシステムが、本明細書で開示される。患者用プラットフォームシステムが使用されている(例えば、医療処置又は搬送の間に患者を支持している)とき、テーブルトップの位置及び/又は向きが変化すると、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンに取り付けられた任意の医療用ツールがテーブルトップに対するそれらの位置を維持するように、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンの協調移動を伴うことがある。
【0128】
図21は、いくつかの実施形態による患者用プラットフォームシステム200を示す。患者用プラットフォームシステム200(例えば、医療プラットフォームシステム、ロボット手術システム)は、テーブル202と、テーブル202に結合された1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204とを含む。テーブル202は、剛性の基部224と、剛性の基部224に対して移動可能なテーブルトップ225(例えば、手術ベッド、手術台、ロボット手術台)とを含む。剛性の基部224(例えば、手術ベッド用のテーブルベース、剛性耐荷重ハウジング、シャーシ)は、テーブルトップ225を(例えば、患者用プラットフォームシステム200に含まれるベッドカラム220を用いて)支持するように構成される。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225は、剛性の基部224に対して並進、回転(例えば、ヨーイング)、及び/又は傾動(例えば、ピッチング及び/又はローリング)することができる。テーブルトップ225は、病院用ベッド又は手術ベッドとして機能し、医療処置又は患者搬送中に患者を支持するための表面を提供する。
【0129】
また、図21は、患者用プラットフォームシステム200のある特定の特徴を説明するために使用される例示的なx、y、及びz座標系を示す。この座標系は例示及び説明のみを目的として提供されており、他の座標系が使用されてもよいことが理解される。図示された例では、x方向又はx軸は、患者用プラットフォームシステム200を横切って横方向に延在する。例えば、x方向は、テーブルトップ225が剛性の基部224に対して平行である場合、横方向の一方側(例えば、右側)から横方向の他方側(例えば、左側)までテーブルトップ225を横切って延在する。y方向又はy軸は、テーブルトップ225に沿って長手方向に延在する。例えば、y方向は、テーブルトップ225が剛性の基部224に対して平行である場合、一方の長手方向端部(例えば、頭側端部)から他方の長手方向端部(例えば、足側端部)までテーブルトップ225に沿って延在する。図示の例では、z方向又はz軸は、ベッドカラム220に沿って垂直方向(例えば、x軸及びy軸に垂直な方向)に延在する。
【0130】
ある特定の医療処置中に、患者がテーブルトップ225によって支持されている間にテーブルトップ225の位置又は向きを変更することが有益となる場合がある。例えば、胆嚢切除術中に、医師は、患者の胆嚢にアクセスするためにテーブルトップ225を回転させたい場合がある。別の例では、子宮摘出処置中に、医師は、患者の子宮にアクセスするために、テーブルトップ225を逆トレンデレンブルグ体位(患者の足が患者の頭より上に持ち上げられた状態)に位置決めするために、テーブル202の横軸(例えば、x軸)に対してテーブルトップ225を傾動(例えば、ピッチ)させたい場合がある。図22A図22Dを参照して説明したように、テーブルトップ225は、上下に(例えば、z軸に沿って)並進させられ、テーブルトップ225のヘッド又はフットに向かってy方向に長手方向に(例えば、y軸に沿って)並進させられ、y軸に平行な長手方向軸の周りにテーブルトップ225を回転させることによってローリングさせる、又はx軸に平行な横軸の周りにテーブルトップ225を回転させることによってピッチさせることができる。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225は、z軸に平行な垂直軸を中心にテーブルトップ225を回転させることによって向きを変えることができる。
【0131】
1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、1つ又は2つ以上のロボットアーム205と、1つ又は2つ以上のロボットアーム205を支持するように構成された1つ又は2つ以上の調整可能なアーム支持体210とを含む。例えば、図21に示される患者用プラットフォームシステム200は、2つの運動学的チェーンを含み、各運動学的チェーン204は、調整可能なアーム支持体210及び3本のロボットアーム205を含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステム200はまた、1つ又は2つ以上のセットアップ関節215を含む。ロボットアーム205の各々は、調整可能なアーム支持体210のうちの1つによって支持されてもよく、調整可能なアーム支持体210は、セットアップ関節215によって支持されてもよい。セットアップ関節215は、剛性の基部224に対する調整可能なアーム支持体210の移動(例えば、並進及び/又は回転)を可能にする。
【0133】
患者用プラットフォームシステム200はまた、1つ又は2つ以上のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを含むか、又はそれらに結合され、命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、ユーザの要求に従ってテーブルトップ225を動作又は移動させ、テーブルトップ225の移動に従って1つ又は2つ以上のロボットアーム205を動作又は移動させる。1つ又は2つ以上のプロセッサ及びメモリは、患者用プラットフォームシステム200又は患者用プラットフォームシステムとは別個の別のシステム(例えば、コントローラ又はタワー)に含まれてもよい。1つ又は2つ以上のプロセッサ及びメモリの電気的接続は、図32に関連して説明する。1つ又は2つ以上のプロセッサは、ユーザが要求した移動に従ってテーブルトップ225及び運動学的チェーンの協調移動を達成するために、必要に応じて、テーブルトップ225、ベッドカラム220、調整可能なアーム支持体210、及び/又はロボットアーム205などの患者用プラットフォームシステム200の任意の構成要素の協調移動を制御する。
【0134】
図22Aは、患者用プラットフォームシステム200の側面図であり、x軸がページ内に延在しており、剛性の基部224に対するテーブルトップ225のz方向に沿った軸方向並進を示す。テーブルトップ225が、両端矢印によって表される軸方向に移動することにより、テーブルトップ225が剛性の基部224の位置に対して上昇又は下降できるようになる。テーブルトップ225は3つの位置で示されており、実線は非並進位置にあるテーブルトップ225を表し、破線は上昇位置にあるテーブルトップ225を表し、点線は下降位置にあるテーブルトップ225を表している。
【0135】
図22Bは、x軸がページ内に延びる患者用プラットフォームシステム200の側面図であり、剛性の基部224に対するテーブルトップ225の(y方向に沿った)長手方向の並進を示す。両端矢印によって表されるようなy方向に沿ってテーブルトップ225が移動すると、テーブルトップ225が、剛性の基部224に対して患者用プラットフォームシステム200の頭側端部225-1又は足側端部225-2に向かって摺動できるようになる。テーブルトップ225は、3つの位置で示されており、実線は、非並進位置にあるテーブルトップ225を表し(例えば、テーブルトップ225の中心は、剛性の基部224の中心と位置合わせされる)、破線は、テーブルトップ225が患者用プラットフォームシステム200の頭側端部225-1に向かって並進される位置を表し、点線は、テーブルトップ225が患者用プラットフォームシステム200の足側端部225-2に向かって並進される位置を表す。
【0136】
図22Cは、患者用プラットフォームシステム200の端面図であり、y軸がページ内に延在し、患者用プラットフォームシステム200のy軸に平行な(例えば、y方向に延在する)長手方向軸Y’の周りでテーブルトップ225をローリングさせることを示す。これにより、テーブルトップ225を左右にローリングさせる、又は回転させることができる。テーブルトップ225は、3つの位置で示されており、実線はテーブルトップ225が剛性の基部224に実質的に平行である非回転位置を表し、破線は第1の回転位置を表し、点線は第2の回転位置を表す。第1の回転位置では、テーブルトップ225はx軸に対して角度αを形成し、第2の回転位置では、テーブルトップ225はx軸に対して負の角度αを形成する。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225は、非回転位置に対して少なくとも約5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度以上の回転角αが可能となるように構成することができる。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225は、非回転位置から両方の横方向に回転させることができる(例えば、回転角αは、正又は負とすることができる)。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225は、破線及び点線で示された位置の間の任意の角度に長手方向に回転することができる。
【0137】
図22Dは、患者用プラットフォームシステム200の側面図であり、x軸がページ内に延在し、患者用プラットフォームシステム200のx軸に平行な(例えば、x方向に延在する)横軸X’周りにテーブルトップ225をピッチングしている様子を示す。これにより、テーブルトップ225は、テーブルトップ225のヘッドがテーブルトップ225のフットに対して上昇するように、又はその逆に上昇するように、ピッチ又は傾動することができる。テーブルトップ225は3つの位置で示されており、実線はテーブルトップ225が剛性の基部224に対して実質的に平行である非傾動位置を表し、破線は第1の傾動位置を表し、点線は第2の傾動位置を表す。第1の傾動位置において、テーブルトップ225は、y軸に対して角度βを形成し、第2の傾動位置において、テーブルトップ225は、y軸に対して負の角度βを形成する。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225は、非回転位置に対して少なくとも約15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度以上の傾動角βが可能となるように構成することができる。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225は、非傾動位置から両方の長手方向に傾動させることができる(例えば、横方向傾動角βは、正又は負であり得る)。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225は、破線及び点線で示された位置の間の任意の角度に長手方向に傾動することができる。
【0138】
テーブルトップ225の移動に関連する機構に関する追加の詳細は、2020年3月5日に出願された米国特許出願第16/810,469号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0139】
患者用プラットフォームシステム200は、図22A図22Dに関して説明した並進運動及び回転運動のいずれかでテーブルトップ225を移動させるように構成されている。上述の運動のうちの2つ又はそれ以上が、連続的に又は同時に実行できる。加えて、テーブルトップ225によって実行され得る様々な並進移動及び回転移動と組み合わせて、患者用プラットフォームシステム200の1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、テーブルトップ225の移動に対して独立移動(例えば、医療処置中に基準点の周りで医療用ツールを操作すること)及び協調移動(例えば、医療処置中にテーブルトップ225の移動とともに基準点を移動させること)の両方が可能である。ロボットアーム205の動作に関する詳細を、図23に関して説明する。
【0140】
図23は、いくつかの実施形態による図21の患者用プラットフォームシステム200のロボットアーム205を示す。ロボットアーム205は、任意選択的に調整可能なアーム支持体210及び/又はセットアップ関節215を介してテーブル202に結合された第1の端部230と、医療用ツール234(例えば、診断又は撮像デバイス、スコープ、手術器具)をロボットアーム205に取り付け可能とするように構成可能な1つ又は2つ以上の駆動機構を含む能動デバイスマニピュレータ(active device manipulator、ADM)232とを含む。ロボットアーム205は、ロボットアーム205に複数の自由度を与え、ロボットアーム205が様々な移動を実行することを可能にする1つ又は2つ以上の関節を含む。例えば、図23に示されるロボットアーム205は、遠位関節235-1、中間関節235-2、及びベース関節235-3を含む。いくつかの実施形態では、ロボットアーム205は、1つ又は2つ以上の運動学的に冗長な自由度を含むことができる。
【0141】
特に、1つ又は2つ以上の関節235-1、235-2、235-3は、ロボットアーム205のADM 232(例えば、遠位部分)の向きを制御することができる。ロボットアーム205は、患者用プラットフォームシステム200の他の構成要素から独立して移動するように構成可能であり、それによって、ロボットアーム205が、ロボットアーム205のADM 232に取り付けられた医療用ツール234を独立して制御及び操作することを可能にする。ロボットアーム205の移動は、患者用プラットフォームシステム200の他の構成要素の移動から独立して制御することができるが、ロボットアーム205の移動は、テーブルトップ225の移動など、患者用プラットフォームシステム200の他の構成要素の移動と協調させることもできる。運動学的チェーンの遠位端又は遠位部分は、ADM 232、医療用ツール234のツール先端236(ロボットアーム205のADM 232を介して運動学的チェーンに取り付けられている間)、又はロボットアーム205の遠隔運動中心(remote center of motion、RCM)238のうちのいずれかに対応し得る。
【0142】
いくつかの実施形態では、ロボットアーム205を含む運動学的チェーンの移動は、運動学的チェーン204及び/又はテーブルトップ225の移動を開始する前に、運動学的チェーン204及びテーブルトップ225のいずれかが動いている間に、及び/又は運動学的チェーン204及びテーブルトップ225のいずれかが動いた後に、1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップ225の横方向及び/又は回転方向の移動と協調させることができる。いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、運動学的チェーンに取り付けられた(例えば、運動学的チェーンのロボットアーム205に取り付けられた)医療用ツール234のツール先端236の位置及び/又は向きがテーブルトップ225の位置及び向きに対して維持されるという抑制又は要件を含む。いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、ロボットアーム205の遠隔運動中心238の位置がテーブルトップ225に対して維持されるという要件を含む。いくつかの実施形態では、ロボットアーム205の遠隔運動中心238と、ロボットアーム205に取り付けられた医療用ツール234のツール先端位置とは、互いに一致する(例えば、遠隔運動中心238は、医療用ツール234のツール先端位置に対応する)。いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、運動学的チェーン204の遠位端(例えば、ADM 232、ロボットアーム205に取り付けられた医療用ツール234のツール先端236)の移動を、テーブルトップ225の位置に対する閾値移動量未満に制限する。
【0143】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、運動学的チェーン204及びテーブルトップ225のいずれかの移動(例えば、移動)中に、ロボットアーム205の一部等の運動学的チェーンの任意の部分及びテーブルトップ225が互いの閾値距離内に到達することを禁止する。例えば、ユーザが、テーブルトップ225がロボットアーム205の任意の部分と衝突する位置へのテーブルトップ225の回転を要求する場合、患者用プラットフォームシステム200は、テーブルトップ225とロボットアーム205との間の衝突又は接触を防止するために、テーブルトップ225の経路の邪魔にならないように、移動を禁止するか、又は(可能であれば、任意の他の事前設定条件に違反することなく)ロボットアーム205を移動させる。いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、同じテーブル202に結合された1つ又は2つ以上のロボットアームのうちの第1のロボットアーム及び第2のロボットアームが、第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかの移動(例えば、動作)中に互いの閾値距離内に到達することを禁止する。例えば、他の事前設定条件のいずれかを維持する(例えば、テーブルトップ225に対する医療用ツール234のツール先端236の位置を維持する)ために、運動学的チェーンの協調移動が第1及び第2のロボットアーム(それぞれ同じテーブル202に結合される)を互いに衝突又は接触させる位置へのテーブルトップ225の移動をユーザが要求する場合、患者用プラットフォームシステム200は、第1及び第2のロボットアーム間の衝突又は接触を防止するために、テーブルトップ225の移動を禁止するか、又は(可能であれば、他の事前設定条件に違反することなく)第1又は第2のロボットアームの少なくとも一方を移動させる。
【0144】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、ロボットアーム205が患者用プラットフォームシステム200に隣接する1つ又は2つ以上の物体の閾値距離(例えば、固定距離、ポテンシャル井戸に基づく動的可変閾値距離)内に到達することを防止する(例えば、患者用プラットフォームシステム200と近くの患者又は医療従事者との間の衝突又は衝撃を回避するために)。いくつかの実施形態では、事前設定条件を維持するために、ロボットアーム205のうちの1つ又は2つ以上は、ロボットアーム205が、患者、医療従事者、又は生命徴候監視デバイス、ポンプなどの追加の医療用設備などの物理的物体の位置に近づきすぎる(例えば、閾値距離内に到達する)ことを回避するために、邪魔にならないように移動される。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225上の患者の位置は、テーブルトップ225の移動に対する限定ゾーンによって指定され、ロボットアーム205は、テーブルトップ225の第1の移動中に1つ又は2つ以上のプロセッサによって限定ゾーンから自動的に移動され、及び/又はテーブルトップ225の第1の移動に従ってロボットアーム205によって実行される協調移動中に限定ゾーンに入ることが防止される。いくつかの実施形態では、切り離されているロボットアームは、医療従事者が存在する可能性が高い物理的環境、及び/又は以前の移動において患者用プラットフォームシステム200との予期せぬ衝突が以前に発生した物理的環境の領域を回避するように(例えば、基部又はアーム支持体に対するロボットアームに沿った種々の関節の並進及び/又は回転、並びに/あるいは基部に結合される調整可能なアーム支持体の並進及び/又は回転を通して)移動させられる。いくつかの実施形態では、事前設定条件を維持するために、ロボットアーム205のうちの1つ又は2つ以上の構成が、(例えば、ロボットアーム205のベース関節が調整可能なアーム支持体に対して静止したままである間、及び/又は調整可能なアーム支持体に沿った並進中に)ロボットアーム205が衝突の可能性が高い限定ゾーン及び/又は領域に近づきすぎる(例えば、閾値距離内に達する)ことを防止するように変更される。
【0145】
いくつかの実施形態において、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、医療用ツール234(例えば、後退状態又は非後退状態のスコープ、手術器具)とテーブルトップ225との間の一定の空間的関係(例えば、固定位置及び/又は向き)がテーブルトップ225の移動中に維持されることを必要とする。いくつかの実施形態では、第1のロボットアーム205の部分は、取り付けられた医療用ツール234とテーブルトップ225との間の相対的な位置及び/又は相対的な向きを維持するために、ゼロ空間操作でテーブルトップ225に対して移動される。ゼロ空間操作では、ロボットアーム205は、ロボットアームの状態に対して様々な位置及び向きをとることを可能にする少なくとも1つの冗長な関節を含む。例えば、いくつかの実施形態では、テーブルトップを移動させながら、ロボットアームに関連付けられた遠隔運動中心を維持することが望ましい場合がある。ロボットアームは、ある特定の状態(例えば、その遠隔運動中心)を維持することができる一方、そのリンク及び関節は、ゼロ空間内で種々の構成で移動する。
【0146】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップ225とロボットアーム205に取り付けられた医療用ツール234の遠隔操作入力デバイスとの間の位置合わせされた空間的関係が、テーブルトップ225の移動中に維持されることを必要とする。
【0147】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップ225と1つ又は2つ以上の運動学的チェーンの遠位部分との間の空間的関係が、テーブルトップ225の移動中に閾値量を超えて変化することを許可する。例えば、運動学的チェーンのロボットアーム205が展開されていない(例えば、使用されていない、ドッキング状態にない、医療用ツール234に取り付けられていない、後退状態にある、後退納状態にある医療用ツール234に取り付けられている)場合、テーブルトップ225に対する運動学的チェーンの遠位端(例えば、ロボットアーム205のADM 232又はロボットアーム205に取り付けられた医療用ツール234)の相対的な位置は、テーブルトップ225の移動中に変化することが許容される場合がある。この場合、ロボットアーム205及びロボットアーム205に取り付けられた任意の医療用ツール234は、医療処置に関与せず、したがって、使用されていないか、又は患者と接触していないので、テーブルトップ225に対する運動学的チェーンの遠位端の相対的な位置の変化(例えば、ロボットアーム205のADM 232の相対的な位置の変化、ロボットアーム205に取り付けられた任意の医療用ツール234の相対的な位置の変化)は、医療処置又は患者に悪影響を及ぼさない。加えて、場合によっては、切り離されている状態にあるロボットアーム205は、テーブルトップ225の移動中の患者の重心のシフトを補償し、ロボットアーム205の一部との患者の接触による圧力を軽減し、又はテーブルトップ225の移動中の患者とのロボットアーム205の接触を防止するように移動されてもよい。
【0148】
テーブルトップ225と患者用プラットフォームシステム200のロボットアーム205との間の協調された運動の2つの例を、図24A図24C及び図25A図25Cに関連付けて説明する。
【0149】
図24A図24Cは、患者用プラットフォームシステム200の端面図を示し、いくつかの実施形態による患者用プラットフォームシステム200のテーブルトップ225との2つのロボットアーム205-1及び205-2の協調された運動を示す。図24Aは、テーブルトップ225が剛性の基部224に実質的に平行である開始位置にあるテーブルトップ225と、切り離されている状態(例えば、非使用状態)にあるロボットアーム205-1と、ロボットアーム205-2のADM 232に取り付けられた医療用ツール234を有するドッキング状態(例えば、使用状態、展開状態)にあるロボットアーム205-2とを示す。医療用ツール234のツール先端236は、テーブルトップ225に対して相対的な位置及び向きを有する。特に、医療用ツール234のツール先端236は、テーブルトップ225の表面から距離d1に位置し、テーブルトップ225の平面と平行な破線によって表される平面に対して角度θ1で向きされる。テーブルトップ225並びにロボットアーム205-1及び205-2の両方の移動は、1つ又は2つ以上の事前設定条件を満たさなければならないが、ロボットアーム205-1は、切り離されている状態にあるロボットアームに適用される第1のセットの事前設定条件が課される。対照的に、ロボットアーム205-2は、ドッキング状態にあるロボットアームに適用される第2のセットの事前設定条件が課される。第1セットの事前設定条件は、第2セットの事前設定条件とは異なる。2つのロボットアーム間の衝突(例えば、接触)及び/又はロボットアーム205とテーブルトップ225との間の衝突をもたらす移動を禁止する条件などの事前設定条件のうちのいくつかは、それらの状態にかかわらず全てのロボットアームに適用可能であり(例えば、ドッキングされたロボットアーム及び切り離されているロボットアームの両方に適用可能であり)、そのような事前設定条件は、第1のセット及び第2のセットの両方の事前設定条件の一部である。
【0150】
図24Bは、テーブルトップ225がx-z平面上で回転(例えば、ローリング)される(例えば、y軸に平行な長手方向軸の周りで回転される)傾動位置にあるテーブルトップ225を示す。図24Bは、テーブルトップ225の移動中の患者用プラットフォームシステム200を表してもよく、又はテーブルトップ225の要求された若しくは所望の位置が達成された最終状態を表してもよい。ロボットアーム205-2がドッキング状態にあるので、ロボットアーム205-2は、1つ又は2つ以上の事前設定条件が満たされるように、テーブルトップ225の移動と協調して移動する。この例では、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップ225に対するロボットアーム205-2に取り付けられた医療用ツール234のツール先端236の相対的な位置及び向きを維持することを含む。したがって、ロボットアーム205-2は、ロボットアーム205-2に取り付けられた医療用ツール234のツール先端236の位置及び向きがテーブルトップ225の移動中に維持されるように、テーブルトップ225の移動と協調して移動する。ロボットアーム205-2とは対照的に、ロボットアーム205-1は、切り離されている状態にある位置又は非使用位置にあり、したがって、ロボットアーム205-1は、ロボットアーム205-1の遠位端位置に関する限定又は制限なしに移動することができる。いくつかの実施形態では、ロボットアーム205-1は、テーブルトップ225の移動及びロボットアーム205-2の移動に応答して移動されない。この例では、テーブルトップ225及びロボットアーム205-2が移動されている間、ロボットアーム205-1の初期位置は、1つ又は2つ以上の事前設定条件(例えば、衝突回避)に従う。したがって、いくつかの実施形態では、ロボットアーム205-1は、テーブルトップ225及びロボットアーム205-2の移動中に静止したままであってもよい。他の実施形態では、図24Bに示されるように、ロボットアーム205-1は、テーブルトップ225及びロボットアーム205-2が移動される間の衝突を回避するために、テーブルトップ225の移動及びロボットアーム205-2の移動に応答して移動される。
【0151】
いくつかの実施形態では、図24Cに示されるように、テーブルトップ225及びロボットアーム205-2の移動中にロボットアーム205-1が静止したままであっても、ロボットアーム205-1を移動させることが望ましい場合がある。この例では、ロボットアーム205-1は後退位置に移動される。ロボットアーム205-1を移動させて、例えば、実施されている医療処置との任意の潜在的な干渉を低減すること、又は患者用プラットフォームシステム200にわたって重量を再分配し、それによって患者用プラットフォームシステム200の構成要素の応力及び歪み(並びに摩耗及び断裂)を低減することが望ましい場合がある。加えて、テーブルトップ225の移動及びロボットアーム205-2の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が満たされ得るが、医療従事者は、患者の解剖学的部分にアクセスするためにロボットアーム205-1が移動されることを要求することができる。ロボットアーム205-1は、患者用プラットフォームシステム200のユーザによって手動で移動されてもよく(例えば、ロボットアーム205-1が低インピーダンスモードにあるとき)、又はユーザコマンド(例えば、ユーザが要求した移動及び/又はユーザが要求した位置に対応するコマンド又は命令)を患者用プラットフォームシステム200に提供するように構成された入力装置におけるユーザ入力に従って自動的に移動されてもよい。
【0152】
2つのロボットアーム205-1及び205-2が図24A図24Cに示されているが、患者用プラットフォームシステム200は、図24A図24Cに含まれない追加のロボットアーム205(例えば、合計で3つ、4つ、5つ、6つ、又はそれ以上のロボットアーム)及び医療用ツール234を含むことができる。いくつかの構成では、患者用プラットフォームシステム200は、1つのロボットアーム205のみを含む。ロボットアーム205の協調移動は、患者用プラットフォームシステム200のロボットアーム205のサブセット(例えば、全てより少ない)における移動に関与してもよいが、いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステム200のロボットアーム205の全てが、テーブルトップ225の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件に適合する。いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステム200の全てのロボットアーム205が、テーブルトップ225の移動とロボットアーム205の協調された運動中に移動されることも可能である。
【0153】
図25A図25Cは、患者用プラットフォームシステム200の側面図を示し、いくつかの実施形態による、運動学的チェーン204と患者用プラットフォームシステム200のテーブルトップ225との間の協調された運動を示す。図25Aでは、運動学的チェーン204は、調整可能なアーム支持体210と、3つのロボットアーム205-3、205-4、及び205-5とを含む。図25Aはまた、テーブルトップ225が剛性の基部224に実質的に平行である初期位置にテーブルトップ225があることを示す。ロボットアーム205-3は、ロボットアーム205-3のADMに取り付けられた医療用ツール234-1とドッキング状態(例えば、使用状態、展開状態)にあり、ロボットアーム205-4は、ロボットアーム205-4のADMに取り付けられた医療用ツール234-2とドッキング状態(例えば、使用状態、展開状態)にあり、ロボットアーム205-5は、切り離されている状態(例えば、非使用状態)にある。ロボットアーム205-3及び205-4のそれぞれの遠隔運動中心238-1及び238-2は、テーブルトップ225に対するそれぞれの相対的な位置を有する。特に、ロボットアーム205-3の遠隔運動中心238-1は、テーブルトップ225の表面から距離d2に位置し、ロボットアーム205-4の遠隔運動中心238-2は、テーブルトップ225の表面から距離d3に位置する。テーブルトップ225の移動及び3つのロボットアーム205-3、205-4、及び205-5のいずれかの移動は、1つ又は2つ以上の事前設定条件を満たさなければならないが、ロボットアーム205-3及び205-4には、ドッキング状態にあるロボットアームに適用される第1のセットの事前設定条件が課される。対照的に、ロボットアーム205-5は、切り離されている状態にあるロボットアームに適用される事前設定条件の第2のセットを受け、事前設定条件の第2のセットは、事前設定条件の第1のセットとは異なる。ロボットアーム間、ロボットアームとテーブルトップ225との間、及び/又はロボットアームと患者との間の衝突(例えば、接触)をもたらす移動を禁止する条件などの事前設定条件のうちのいくつかは、それらの状態にかかわらず全てのロボットアームに適用可能である(例えば、ドッキングされたロボットアーム及び切り離されているロボットアームの両方に適用可能である)。
【0154】
図25Bは、テーブルトップ225がy軸に対して回転(例えば、ピッチング)している(例えば、x軸に平行な横軸の周りを回転している)傾動位置にあるテーブルトップ225を示す。運動学的チェーン204は、1つ又は2つ以上の事前設定条件が満たされるように、テーブルトップ225の移動と協調して移動される。この例では、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップ225に対するドッキングされたロボットアーム205の遠隔運動中心238の相対的な位置を維持することを含む。運動学的チェーン204の移動は、調整可能なアーム支持体210の移動並びにロボットアーム205-3及び205-4の移動を含む。調整可能なアーム支持体210は、テーブルトップ225の傾動と協調して傾動しており、ロボットアーム205-3及び205-4は、テーブルトップ225の移動と協調して移動して、ロボットアーム205-3及び205-4の遠隔運動中心238-1及び238-2の相対的な位置がそれぞれ、テーブルトップ225の移動中に維持されるようにする。対照的に、ロボットアーム205-5は、切り離されている状態にある位置又は非使用位置にあり、したがって、ロボットアーム205-5は、ロボットアーム205-5の遠隔運動中心238又はADM 232の位置に関する限定又は制限なしに移動させることができる。いくつかの実施形態では、図25Bに示されるように、ロボットアーム205-5は、テーブルトップ225並びにロボットアーム205-3及び205-4の移動に応答して(調整可能なアーム支持体210に対して)移動されない。
【0155】
いくつかの実施形態では、図25Cに示されるように、ロボットアーム205-5は、1つ又は2つ以上の事前設定条件を満たすために移動される必要がある場合がある。例えば、テーブルトップ225の移動中に、テーブルトップ225によって支持された患者は、位置がずれている可能性があり、それにより患者がロボットアーム205-5と接触して、患者(又は患者の腕若しくは脚などの患者の一部)の重量及び位置によってロボットアーム205-5に力がかかることになる。そのような場合、ロボットアーム205-5を移動して、患者によってロボットアーム205-5にかかる力の量を軽減又は低減してもよい。この例では、ロボットアーム205-5は、患者との接触を回避又は軽減するために後退状態に移動される。いくつかの実施形態では、ロボットアーム205-5は、ロボットアーム205-5上に位置する1つ又は2つ以上のセンサによって、ロボットアーム205-5にかかる1つ又は2つ以上の力を検出することに応答して移動される。同様に、患者位置のずれにより、医療用ツール234-1及び/又は医療用ツール234-2に力がかかる場合があるが、その力はロボットアーム205-3及び205-4に関連付けられた1つ又は2つ以上のセンサによって検出でき、ロボットアーム205-3及び/又は205-4を移動させて、患者によって医療用ツール234-1及び/又は234-2にかかる力の量を軽減又は低減してもよい。ロボットアーム205-3及び/又は205-4のそのような移動の間、ロボットアーム205-3及び205-4は、それぞれの遠隔運動中心を実質的に維持する(例えば、医療用ツール234-1及び234-2は、閾値距離未満の距離だけそれぞれの遠隔運動中心から逸脱し得る)。
【0156】
図25A~25Cには運動学的チェーン204(調整可能なアーム支持体210並びにロボットアーム205-3、205-4、及び205-5を含む)が示されているが、患者用プラットフォームシステム200は、図25A~25Cに示されていない追加の調整可能なアーム支持体210、追加のロボットアーム205、及び追加の医療用ツール234を含む追加の運動学的チェーンを含むことができる。患者用プラットフォームシステム200の各ロボットアーム205は、テーブルトップ225の移動に応答して、協調された運動に関与することにより、患者用プラットフォームシステム200のロボットアーム205の全てがテーブルトップ225の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件に適合するようにしてもよい。
【0157】
テーブルトップ225の移動を含む患者用プラットフォームシステム200の移動は、1つ又は2つ以上の入力装置を介して患者用プラットフォームシステム200のユーザ又はオペレータによって制御することができる。運動学的チェーン204の追加的な移動もまた、入力デバイスを介して制御され得る。図26は、いくつかの実施形態による、図21の患者用プラットフォームシステム200の移動に対するためのユーザの要求を受信するための入力デバイス260を示す。
【0158】
入力デバイス260は、Bluetooth又は無線接続を介して、又は無線ネットワークを介して、あるいは1つ又は2つ以上の有線電気接続を介して患者用プラットフォームシステム200と通信することができる。したがって、入力デバイス260は、異なる方法で実装されてもよく、入力デバイス260は、ハンドヘルドペンダント、コントローラ、ジョイスティックコントローラ、コンピュータ、又はタブレット若しくはスマートフォンなどのタッチスクリーン表面を有するデバイスであってもよい。例えば、入力デバイス260は、患者用プラットフォームシステム200上に位置しても又は搭載されてもよく、入力デバイス260は、テーブルトップ225を移動させるように構成された機構及び1つ又は2つ以上のロボットアーム205を移動させる機構に電気的に接続されてもよい。別の例では、入力デバイスは、無線ネットワーク又はBluetooth接続を介して患者用プラットフォームシステム200と通信するスマートフォン又はタブレットであってもよい。スマートフォン又はタブレットは、ユーザがスマートフォン又はタブレットのタッチスクリーン又はアフォーダンスでのユーザ入力を介して患者用プラットフォームシステム200の移動を制御することを可能にするように構成されたアプリケーションを含んでもよい。いくつかの実施形態では、入力装置260は、所定の動作範囲内で患者用プラットフォームシステム200と通信することができる(例えば、患者用プラットフォームシステム200及び入力デバイスは、互いに5フィート、10フィート、20フィート、50フィート以内である)。更に別の例では、入力デバイス260は、ユーザがテーブルトップ225の移動、及び任意選択で1つ又は2つ以上のロボットアーム205の移動を制御することを可能にするコンピュータアプリケーションを実行するように構成されたコンピュータであってもよい。
【0159】
いくつかの実施形態では、図26に示すように、入力デバイス260は、テーブルトップの並進(例えば、z及びy方向に沿った)及び回転(例えば、ロール、ピッチ、又はヨー)を制御するように構成された1つ又は2つ以上のジョイスティック262及び/又は1つ又は2つ以上の方向アフォーダンス263を含む。例えば、テーブルトップ225のz位置、y位置、ピッチ(例えば、x軸に平行な横軸の周りの回転)、ロール(例えば、y軸に平行な縦軸の周りの回転)、及びヨー(例えば、z軸に平行な垂直軸の周りの回転)は、ジョイスティック262及び/又は方向アフォーダンス263の任意の組み合わせを使用して提供される1つ又は2つ以上のユーザ入力を介して制御することができる。ユーザ入力は、テーブルトップ225の所望の運動又は目標位置を達成するために、複数の方向アフォーダンス263及び/又はジョイスティック262で同時に受信することができる。いくつかの実施形態では、ジョイスティック262-1及び262-2は、タッチスクリーン若しくはタッチパッドを介して実装されてもよく、又は追加の方向アフォーダンス(例えば、左、右、前方、及び後方の方向に対応するアフォーダンス)によって置き換えられてもよい。
【0160】
いくつかの実施形態では、入力デバイス260は、ディスプレイ264を含む。ディスプレイ264は、テーブルトップ225、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204(例えば、ロボットアーム205及び/又は調整可能なアーム支持体210)、及び/又は任意の警告又はエラーメッセージ、例えば、衝突警告又は禁止運動警告などのテーブルトップ225に関する追加情報の表現を提示してもよい。加えて、保存装置260は、1つ又は2つ以上のセンサ266を含んでもよい。1つ又は2つ以上の追加のアフォーダンス266のアフォーダンスは、テーブルトップ225が移動される事前設定テーブルトップ位置(例えば、トレンデレンブルグ体位又は逆トレンデレンブルグ体位)などの患者用プラットフォームシステム200の所定の設定に対応してもよい。
【0161】
いくつかの実施形態では、入力デバイス260は、モーションアフォーダンス268を含み、患者用プラットフォームシステム200は、テーブルトップ225の移動を開始するためにモーションアフォーダンス268がアクティブ化される(例えば、押される)こと、及び/又はテーブルトップ225の移動中及びロボットアーム205の協調移動にモーションアフォーダンス268が連続的に維持される(例えば、連続的に押される)ことを必要とし得る。モーションアフォーダンス268は、テーブルトップ225の意図しない移動を防止するための安全対策として機能する。
【0162】
図27A図27Eは、いくつかの実施形態による患者用プラットフォームシステム200を動作させるためのフローチャート270を示す。図27Aでは、患者用プラットフォームシステム200のテーブルトップ225の移動は、テーブルトップ225の移動を開始させるためのユーザの要求が患者用プラットフォームシステム200によって受信される(272)ときに開始する(271)。ユーザの要求の受信に応答して、テーブルトップ225の移動及び/又は1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204の移動を開始する前に、テーブルトップ225の移動のための適用可能な事前設定条件の全てが満たされている及び/又は満たされることを確認するために、システムチェックが実行される。全ての事前設定条件が満たされている及び/又は満たされるであろう(例えば、事前設定条件の任意の安全障害又は違反が、患者用プラットフォームシステム200又はユーザのいずれかによってクリア又は解決されている)という判定に従って、患者用プラットフォームシステム200は、ユーザ入力に従ってテーブルトップ225を移動させ(273)、テーブルトップ225の移動に従って1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204の移動を調整するように進む。テーブルトップ225の協調された運動のための1つ又は2つ以上の事前設定条件が満たされない場合、テーブルトップ移動を開始する前、又はテーブルトップ移動及び/又は1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204の協調移動中のいずれかにおいて、テーブルトップ移動及び1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204の協調移動は、違反が解消でき、1つ又は2つ以上のユーザの調整を介して事前設定条件が満たされるまで1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204を停止する(274)。患者用プラットフォームシステム200が事前設定条件に従うと、テーブルトップ225の移動及び1つ又は2つ以上のロボットアーム205の協調移動を再開することができる。このプロセスは、テーブルトップ225の目標最終位置に到達するまで繰り返される(275)。
【0163】
図27Bは、協調移動の開始に関連して実行されるシステムチェックの詳細を示す。ユーザは、安全確認を実行し(272-1)、テーブルトップ225の移動に対する全ての安全要件が満たされていることを確認する(272-2)。例えば、ユーザは、患者の四肢の位置を含む患者の位置をチェックして、四肢が固定されて安全な位置にあること、及び患者がテーブルトップ225に安全に固定されている(例えば、締結されている)ことを確認することができる。ユーザはまた、ロボットアーム205のADM 232上のポート張力をチェックし、ケーブルが損傷を受けておらず安全な位置にあることをチェックし、テーブルトップ225の経路及び1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204の任意の潜在的な経路に潜在的な障害物がないことをチェックし、要求された移動に従って判定された限定ゾーンに潜在的な障害物がないことをチェックし、1つ又は2つ以上のロボットアーム205に取り付けられた任意の医療用ツール234がユーザの視野内にあり、患者と接触していない(例えば、患者組織と接触していない)ことをチェックし、使用されていない任意の器具が患者用プラットフォームシステム200の近傍から取り外されていることをチェックすることができる。安全要件又は事前設定条件のうちの少なくとも1つが満たされない場合、ユーザは、テーブルトップ225及び/又は運動学的チェーン204の移動が開始され得る前に、安全要件及び事前設定条件の全てを満たすための措置(272-3)を講じる。例えば、ユーザは、患者と接触している1つ又は2つ以上のロボットアーム205を(ゼロ空間モード又は二次/従動クラッチモードで)患者から離して移動させ、手動でケーブルのもつれを解き、患者用プラットフォームシステム200の周囲の領域から障害物を取り除き、及び/又は既存のシステム障害を取り除くことができる。ゼロ空間モードにおける1つ又は2つ以上のロボットアーム205の移動など、ユーザによって実行される調整のうちのいくつかは、患者用プラットフォームシステム200の機能によって支援される。ロボットアーム205のゼロ空間運動に関する更なる詳細は、2020年9月2日に出願された米国特許出願第17/010,586号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0164】
全ての安全要件が満たされていることをチェックした後、ユーザは、1つ又は2つ以上のユーザデバイス(ユーザデバイス260等)を介して、テーブルトップ225の移動を求める1つ又は2つ以上のユーザの要求を提供する(272-4)。患者用プラットフォームシステム200は、1つ又は2つ以上のチェックを実行して(272-5)、ユーザが要求した移動が事前設定条件を満たし、許可されていることを確認する。例えば、患者用プラットフォームシステム200は、システムが故障モードにないこと、ロボットアーム205に取り付けられた全ての医療用ツール234が視野内にあり、アクティブマスター制御下にあることをチェックし、医療用ツール234が患者と接触している場合には医療用ツール234のツール先端位置をチェックし、調整可能なアーム支持体210、ロボットアーム205、及びテーブルトップ225が互いに接触していないことをチェックし、要求された運動がロボットアーム205の関節235の関節限界(及び調整可能なアーム支持体210、セットアップ関節215、ベッドカラム220、テーブルトップ225などの他の可動構成要素の関節/移動限界)を超えないことをチェックし、ロボットアーム205に結合されたカニューレのカニューレポート張力が所定の閾値張力を超えないことをチェックすることができる。ユーザが要求した移動が事前設定条件を満たしており、許可されるという確認に応答して、患者用プラットフォームシステム200は、テーブルトップ225及び1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204の協調移動の実行に進む。
【0165】
図27Cは、患者用プラットフォームシステム200の協調移動の実行(273)に関する詳細を示す。患者用プラットフォームシステム200は、ユーザが要求したテーブルトップ225の移動に従って、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204の協調された運動を計算する(273-1)。協調移動は、ユーザの要求に従ったテーブルトップ225の移動と、1つ又は2つ以上のロボットアーム205及び/又は1つ又は2つ以上の調整可能なアーム支持体210の移動などの、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204の移動とを含む。患者用プラットフォームシステム200は、テーブルトップ225、ロボットアーム205、及び調整可能なアーム支持体210のいずれかの位置を判定するために逆運動学を使用することを含む、患者用プラットフォームシステム200の協調移動を計算する。
【0166】
患者用プラットフォームシステム200の協調された運動が計算されると、患者用プラットフォームシステム200は、計算された運動が事前設定条件のいずれかに違反するか否かを判定する(273-2)。例えば、患者用プラットフォームシステム200は、計算された運動が、テーブルトップ225とロボットアーム205との間の接触、又は2つ以上のロボットアーム205間の衝突など、患者用プラットフォームシステム200の任意の構成要素間の衝突又は接触をもたらすかどうかを確認することができる。患者用プラットフォームシステム200はまた、計算された移動のいずれかが、1つ又は2つ以上のロボットアーム205の関節235の関節の限界(及び調整可能なアーム支持体210、セットアップ関節215、ベッドカラム220、テーブルトップ225等の他の可動構成要素の関節/移動限界)を超えるかどうか、及び/又は計算された移動のいずれかが、ドッキングされたロボットアーム205の遠隔運動中心238の所定の移動量を超える(例えば、5mm、10mm、15mm、20mm、25mmを超える)変化をもたらすかどうかを確認してもよい。患者用プラットフォームシステム200はまた、任意の物体がロボットアーム205のいずれかと接触している場合、計算された移動のいずれかにより、ロボットアーム205のADM 232にかかるカニューレポート張力を所定の閾値張力を超える可能性があるかどうかを確認し、計算された移動が、任意のプライマリ-セコンダリ(プライマリ-フォロワ制御)移動条件又は閾値に違反しないことを確認してもよい。患者用プラットフォームシステム200による、計算された移動が事前設定条件のうちの少なくとも1つに違反するという判定に従って、患者用プラットフォームシステム200は、テーブルトップ225の移動を限定し(273-3)、要求された移動は実行されないか、又は(移動が既に開始されている場合は)停止される。そのような場合、ユーザは、1つ又は2つ以上の手動調整(274)を行い、計算された移動が事前設定条件にそれ以上違反しないように、計算された移動の経路をクリアすることができる場合もある。ユーザ調整(274)の詳細及び例を、図27Eに関して提供する。
【0167】
患者用プラットフォームシステム200による、計算された移動が事前設定条件に適合する(例えば、違反しない)という判定に従って、患者用プラットフォームシステム200は、テーブルトップ225の移動及び/又は調整可能なアーム支持体210及びロボットアーム205(適用可能な場合)の移動を担う患者用プラットフォームシステム200の機構(例えば、ドライバ)による実行のための運動コマンドを送出する。患者用プラットフォームシステム200は、コマンドに従って、協調された運動を実行する(273-4)。協調された運動の実行中、患者用プラットフォームシステム200は、テーブルトップ225の移動による運動学的チェーン204の協調移動全期間にわたり事前設定条件が確実に満たされるように、患者用プラットフォームシステム200の異なる構成要素(例えば、テーブルトップ225、ロボットアーム205、調整可能なアーム支持体210)の状態を連続的に監視する。いくつかの実施形態では、ユーザは、ユーザ入力デバイス(ユーザ入力デバイス260等)を介して「運動一時停止」入力(停止フットペダル又は停止ボタンのような一時停止アフォーダンスをアクティブ化又は押下する等)を提供することによって、又はユーザ入力デバイス上のモーションアフォーダンス(例えば、図26に示すモーションアフォーダンス268)をリリースすることによって、協調された運動を一時停止するための手動無効化を提供できる。例えば、ユーザは、1つ又は2つ以上の医療用ツール234がカメラの視野外に移動することにより、又はユーザが、患者用プラットフォームシステム200によって検出されなかった計算された移動の経路内の障害物、例えば近くの医療従事者の腕に気付いた場合に、患者用プラットフォームシステム200の協調された運動を一時停止してもよい。患者用プラットフォームシステム200は、ユーザによって要求された目標位置が達成されたと患者用プラットフォームシステム200が判定するまで、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204及びテーブルトップ225の計算された協調された運動を実行し続ける(273-5)。テーブルトップ225の目標位置まで到達すると(275)、患者用プラットフォームシステム200は、患者用プラットフォームシステム200の協調された運動の操作を終了する前に、図27Dに示す最終チェックプロセスを実行する。
【0168】
図27Dを参照すると、患者用プラットフォームシステム200が、テーブルトップ225の目標位置に到達するように計算された運動を達成することに従って、ユーザは、使用中の(例えば、医療処置に必要な)全てのロボットアーム205がドッキング位置又は展開位置にあることを確認する(275-2)。医療処置に必要な1つ又は2つ以上のロボットアーム205がドッキング位置にない場合、ユーザは、ロボットアームを(手動で、又はロボットアーム205のロボット制御を介して)展開してもよい(275-4)。協調された運動のために後退させられた任意のアームを再ドッキングするために、1つ又はそれを上回るロボットアームは、ユーザが手動又はロボット制御を通してのいずれかでロボットアーム205を容易に位置決めできる、低インピーダンスモードに入ってもよい。医療処置に必要な任意のロボットアーム205がドッキング状態又は展開状態にあるという判定に従って、患者用プラットフォームシステム200は協調された運動処置を終了し、患者用プラットフォームシステム200の協調された運動は完了したと見なされる。
【0169】
図27Cに関して上述したように、いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステム200の協調された運動中に1つ又は2つ以上のユーザ調整(274)が必要となる場合がある。図27Eを参照すると、患者用プラットフォームシステム200の協調された運動が限定される場合(273-3)、ユーザは、関節の限界に近いロボットアーム関節235をチェックすること、患者用プラットフォームシステム200の一部と衝突している(自己衝突を含む)又は患者用プラットフォームシステム200から所定の閾値距離内にあるロボットアーム205をチェックすること、張力閾値又はその近くにあるADM 232及び/又はそれに結合されたカニューレに対する制約を緩和すること、並びに患者用プラットフォームシステム200の可動部分と接触し得る障害物(ロボットアーム205と接触している機器など)を除去すること、のうちのいずれかなど、患者用プラットフォームシステム200の1つ又は2つ以上の制約変数を調整してもよい(274-1)。次いで、患者用プラットフォームシステム200は、事前設定条件の違反に関与するロボットアーム205の切り離し(例えば、後退)が選択されるべきか否か(例えば、切り離しが唯一の可能な解決策であるか否か)に関する判定を行う(274-2)。1つ又は2つ以上のロボットアーム205を切り離すことが選択される場合、識別されたロボットアーム205は、必要に応じて切り離される(274-3)。そうでなければ、違反が解決され、事前設定条件が満たされるまで、ユーザ調整が行われる。
【0170】
患者用プラットフォームシステム200はまた、患者用プラットフォームシステム200のロボットアーム205の全てが切り離されているかどうかを判定する(274-4)。そうでない場合、ユーザは、違反を解消するために、必要に応じて、ドッキングされたロボットアーム205に追加の調整を行うことができる。患者用プラットフォームシステム200のロボットアーム205の全てが切り離されているという判定に従って、患者用プラットフォームシステム200は、ロボットアーム205が切り離された位置に留まっている間に、ユーザがユーザ入力デバイスを介してテーブルトップ225の移動を制御できるようにする(274-5)。この場合、患者用プラットフォームシステム200は、ユーザが要求した移動に従ってテーブルトップ225を目標位置に移動させる。テーブルトップ225が目標位置に到達すると(275)、患者用プラットフォームシステム200は、テーブルトップ運動手順を終了する前に、図27Dに関して説明したように、最終チェックを実行する。
【0171】
図28A図28Dは、いくつかの実施形態による、患者用プラットフォームシステム200によって、協調された運動を実行する方法280を示すフローチャートを示す。方法280は、患者用プラットフォームシステム200と通信するコンピュータシステムにおいて実行される。コンピュータシステムは、1つ又は2つ以上のプロセッサと、1つ又は2つ以上のプロセッサによる実行のために構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶するメモリとを含む。
【0172】
患者用プラットフォームシステム200は、テーブル202(例えば、手術台、手術ベッド)と、テーブル202に結合された(例えば、機械的に結合された、移動可能に結合された)1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204とを含む。1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、テーブル202の剛性の基部224に直接結合されてもよく、又は調整可能なアーム支持体210などの別の可動運動学的チェーンを介して剛性の基部224に結合されてもよい。テーブル202は、剛性の基部224と、剛性の基部224に対して可動である(例えば、手動で、遠隔操作で、及び/又は自動的に可動であり、傾動、パン、回転、及び並進が可能である)テーブルトップ225とを有する。いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、少なくとも第1のロボットアーム205を含む。いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、第1のロボットアーム205と、第1のロボットアーム205が位置決めされた調整可能なアーム支持体210とを含む。いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、1つ又は2つ以上のロボットアーム205と、随意に、ロボットアーム205にそれぞれ結合される調整可能なアーム支持体210とを含む。1つ又は2つ以上のロボットアーム205のうちのいずれかは、取り付けられた医療用ツール234を伴うか又は伴わないドッキング状態(例えば、展開状態、使用中状態)、及び取り付けられた医療用ツール234を伴うか又は伴わない切り離されている状態(例えば、非使用状態、後退状態)のうちのいずれかであり得る。いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上のロボットアーム205のうちの第1のロボットアームは、第1のロボットアームが、1つ又は2つ以上の自由度で調整可能なアーム支持体210に対して移動するように構成されたベース関節235-3によって調整可能なアーム支持体210に移動可能に結合されるように、調整可能なアーム支持体210(例えば、可動アーム支持体、1つ又は2つ以上の自由度で剛性の基部224に対して移動するように構成されたアーム支持体)に移動可能に結合される。いくつかの実施形態では、第1のロボットアームは、(例えば、調整可能なアーム支持体210を介して)テーブル202に移動可能に結合された複数のロボットアームのうちの1つである。運動学的チェーン204は、事前にプログラムされた規則及びリアルタイム条件及びセンサ情報に基づいて、手動で(例えば、純粋な手動操作、動力補助手動操作を通して)、遠隔操作的に、及び/又は自動的に、移動及び構成することができる。
【0173】
方法280は、ユーザの要求に従って、剛性の基部224に対するテーブルトップ225の第1の移動を開始すること(282)と、テーブルトップ225の第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップ225の第1の移動と協調して(例えば、協調タイミング、移動距離、移動方向、移動タイプ、移動シーケンスで)、剛性の基部224に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動させること(283)(例えば、自動的に移動させること)とを含む。例えば、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップ225及び1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204の移動が、運動学的チェーン204間の衝突、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204のロボットアーム205間の衝突、閾値レベルを超えるロボットアーム205のADM 232及び/又はそれに結合されたカニューレポートへの負荷、閾値量を超えるツールが取り付けられたドッキングされたアームの遠隔運動中心の移動、及び閾値力を上回る、運動学的チェーン204にかかる力のいずれももたらさないことを含んでもよい。
【0174】
いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の第1の移動は、事前にプログラムされた一定の移動、剛性の基部224に対する事前設定される構成への動的に最適化された移動、又は直接手動操作による移動など、任意の移動を含む。例えば、事前設定される構成は、トレンデレンブルグ体位、又は制御ユーザインターフェース若しくはユーザ入力デバイス(入力デバイス260など)を介して受信されるユーザ入力によって選択若しくは指定される別の構成であってもよい。
【0175】
いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の第1の移動と協調して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを自動的に移動させることは、テーブルトップ225の第1の移動中にテーブルトップ225の現在位置、現在移動方向、現在移動タイプ(例えば、回転、チルト、パン、並進)、及び/又は現在構成(例えば、全体姿勢、その様々な部分のそれぞれの位置及び向き)のうちの1つ又は2つ以上を判定することと、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンのうちの少なくとも1つについて更新された位置及び/又は構成(例えば、全体姿勢、その様々な部分のそれぞれの位置及び向き)を選択して、1つ又は2つ以上の事前設定条件を維持することとを含む。
【0176】
いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の第1の移動と協調して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを自動的に移動させることは、テーブルトップ225の要求された位置及び構成のうちの1つ又は2つ以上を判定することと、テーブルトップ225によって実行される第1の運動シーケンス及び1つ又は2つ以上の運動学的チェーンによって実行される第2の運動シーケンスを生成することとを含む。第1の運動シーケンス及び第2の運動シーケンスは、位置、タイミング、移動方向、移動タイプ、瞬間構成のうちの1つ又は2つ以上において調整されて、1つ又は2つ以上の事前設定条件を維持する。次に、1つ又は2つ以上のプロセッサは、第1の移動シーケンス及び第2の移動シーケンスをそれぞれテーブルトップ225及び1つ又は2つ以上の運動学的チェーンによって実行させる。
【0177】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンのうちのそれぞれの運動学的チェーンは、それぞれの運動学的チェーンの位置及び/又は構成を判定するための1つ又は2つ以上のセンサを含む。それぞれの運動学的チェーンのそれぞれの1つ又は2つ以上のセンサは、1つ又は2つ以上のプロセッサがそれぞれの1つ又は2つ以上のセンサから受信した情報に基づいて1つ又は2つ以上の運動学的チェーンの協調移動を制御するように、それぞれの運動学的チェーン上の位置、向き、及び負荷のいずれかに関する情報を提供するように構成される。
【0178】
いくつかの実施形態では、方法280は、テーブルトップ225の第1の移動に従って、及びテーブルトップ225の第1の移動中に維持されるべき1つ又は2つ以上の事前設定条件に従って、第1のロボットアーム205の構成を更新することを含む。
【0179】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンの位置及び/又は構成は、それぞれの運動学的チェーン及び/又はそれぞれの運動学的チェーンのアクチュエータに以前に提供されたコマンド、命令、及び/又は制御信号から判定される。
【0180】
いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、運動学的チェーン(例えば、ロボットアーム205のADM 232又はロボットアーム205に取り付けられた医療用ツール234)の第1の遠位部分の移動を、テーブルトップ225に対する閾値移動量(例えば、位置及び/又は向きの変化の閾値量)未満に制限する(283-1)事前設定条件を含む。
【0181】
いくつかの実施形態では、方法280は、事前設定条件に従って、第1のロボットアーム205の遠隔運動中心238を、テーブルトップ225に対するその初期位置(例えば、テーブルトップ225の第1の移動が開始される前の元の位置)の閾値距離内に維持する一方で、第1のロボットアーム205が、取り付けられた外科用ツール234を伴わないドッキング状態にあるか、又は後退した外科用ツール234を伴うドッキング状態にあり、第1のロボットアーム205の遠位端(例えば、それに取り付けられたカニューレポート)上の負荷が第1の閾値負荷を超える(任意選択で、第1の閾値負荷よりも大きい第2の閾値を超えない)場合、閾値距離内のいくらかの移動を可能にすることを含む。いくつかの実施形態では、事前設定条件は、テーブルトップ225に対してドッキング状態にあり、現在、取り付けられた外科用ツール234を有していないロボットアーム205に適用される。いくつかの実施形態では、事前設定条件は、テーブルトップ225に対してドッキング状態にあり、後退しているか又は患者と接触していない取り付けられた外科用ツール234を有するロボットアーム205に適用される。いくつかの実施形態では、事前設定条件は、テーブルトップ225に対してドッキングされ、患者と接触している、例えば、患者の中に延在する、又は患者の組織と接触している外科用ツール234を含む、ロボットアーム205に適用される。いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステム200は、複数のロボットアームを有し、事前設定条件は、複数のロボットアームの第1のサブセット(例えば、ドッキング状態にあり、遠位端に外科用ツールが取り付けられていない、又は遠位端にツールが後退しているロボットアーム)に適用され、複数のロボットアームの第2のサブセット(例えば、テーブルトップ225に対して切り離されている状態にあるロボットアーム)には適用されない。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225に対して切り離されているロボットアーム205は、テーブルトップ225に対するそれらの元の位置及び向きによって抑制されることなく移動することが許可される。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225に対して切り離されているロボットアーム205は、テーブルトップ225の第1の移動中にインピーダンスモード又はアドミタンスモード下で(例えば、高衝撃力によって)手動で移動されるように構成される。
【0182】
いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、(例えば、移動するテーブルトップ225と、静止しているか又はテーブルトップ225との協調された運動にあるロボットアーム205を含む1つ又は2つ以上のロボットアーム205との間の衝突又は衝撃を回避するため)1つ又は2つ以上の運動学的チェーン及びテーブルトップ225がテーブルトップ225の第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、並びに1つ又は2つ以上の運動学的チェーンのうちの運動学的チェーンがテーブルトップ225の第1の移動中に互いの閾値距離(例えば、固定距離、ポテンシャル井戸に基づく動的可変閾値距離)内に到達すること、のうちの1つ又は2つ以上を禁止する(283-2)事前設定条件を含む。いくつかの実施形態では、事前設定条件を維持するために、方法280は、ロボットアーム205が別の移動ロボットアーム又は移動テーブルトップ225に近づきすぎることを回避するために、ロボットアーム205のうちの1つ又は2つ以上を邪魔にならないように移動させることを含む。いくつかの実施形態では、事前設定条件を維持するために、命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサに、ロボットアーム205のうちの1つ又は2つ以上の構成を変更させ(例えば、調整可能なアーム支持体210に沿った並進の間)、ロボットアーム205が別のロボットアーム205(例えば、移動又は静止)又は移動テーブルトップ225に近づきすぎることを回避する。
【0183】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、第1の関節235(例えば、ロボットアーム205の関節235)を含む第1の運動学的チェーンを含み、テーブルトップ225の第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、関節235が関節の限界を超えて到達することを防止する(283-3)事前設定条件を含む。
【0184】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、テーブルトップ225の第1の移動中にそのADM 232に取り付けられた医療用ツール234を有する少なくとも第1のロボットアーム205(例えば、ロボットアーム205-1)を含み、テーブルトップ225の第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップ225の第1の移動中に取り付けられた医療用ツール234とテーブルトップ225との間の一定の空間的関係を維持する(283-4)事前設定条件を含む。例えば、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、医療用ツール234のツール先端236の相対的な位置及び/又は相対的な向きがテーブルトップ225の移動中に維持されることを要求してもよい。
【0185】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップ225に対して、取り付けられた医療用ツール234の遠隔操作入力デバイスに対する、位置合わせされた空間的関係を維持すること(283-5)を含む。
【0186】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、テーブルトップ225に対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアーム205を含み、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップ225と1つ又は2つ以上のロボットアーム205のそれぞれの遠位部分(例えば、1つ又は2つ以上のロボットアーム205のADM 232又は1つ又は2つ以上のロボットアーム205のいずれかに取り付けられた医療用ツール234などの調整可能なアーム支持体に結合されていないロボットアーム205の遠位部分)との間の空間的関係(例えば、相対的な位置及び向き)が、テーブルトップ225の第1の移動中に閾値量を超えて変化することを可能にする(283-6)。例えば、1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアーム205の遠位部分とテーブルトップ225との間の空間的関係は、自由に変化してもよく、又は取り付けられたツールがない状態若しくは後退したツールがある状態でドッキングされたアームに課される閾値移動量を超えて変化してもよい。
【0187】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、テーブルトップ225に対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアーム205(及び、任意選択で、テーブルトップ225に対してドッキング状態にある1つ又は2つ以上のロボットアーム205、及び/又はロボットアーム205が移動可能に結合される1つ又は2つ以上の調整可能なアーム支持体210)を含み、1つ又は2つ以上の切り離されているロボット205アームは、テーブルトップ225の第1の移動中に非干渉構成(例えば、後退した、折り畳まれた、他のロボットアーム205の邪魔にならない方向に完全に延長された)のままである(284)。例えば、いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアームは、1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアームがテーブルトップ225の第1の移動との協調された運動に関与する運動学的チェーンの移動に干渉しない位置に維持される(例えば、位置決めされて留まる)。
【0188】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、少なくとも第1のロボットアーム205、又は第1のロボットアーム205が位置決めされた調整可能なアーム支持体210を含む。方法280は、テーブルトップ225の第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップ225の第1の移動と協調して、調整可能なアーム支持体210を移動させること(例えば、剛性の基部224に対して1つ又は2つ以上の方向に調整可能なアーム支持体210を並進及び/又は回転させること)、及び第1のロボットアーム205を移動させること(例えば、ベース又は調整可能なアーム支持体210に対して1つ又は2つ以上の方向に第1のロボットアーム205を並進及び/又は回転させること、及び/又は第1のロボットアームの構成を変更すること)を含む。
【0189】
図29A図29Cは、いくつかの実施形態による患者用プラットフォームシステム200を動作させる方法290を示すフローチャートを示す。
【0190】
患者用プラットフォームシステム200は、剛性の基部224と、剛性の基部224に対して移動可能である(例えば、手動で、遠隔操作で、及び/又は自動的に移動可能であり、傾動、パン、回転、及び並進が可能である)テーブルトップ225とを有するテーブル202(例えば、手術台、手術ベッド)を含む。患者用プラットフォームシステム200はまた、テーブル202に結合される(例えば、機械的に結合される、移動可能に結合される)(例えば、テーブル202の剛性の基部224に直接結合される、調整可能なアーム支持体210を介して剛性の基部224に結合される、テーブルトップ225に結合される)第1のロボットアーム205を含む。第1のロボットアーム205は、調整可能なアーム支持体210に結合してもよい。ロボットアーム205は、事前にプログラムされた規則及びリアルタイム条件及びセンサ情報に基づいて、手動で(例えば、純粋な手動操作、動力補助手動操作を通して)、遠隔操作的に、及び/又は自動的に、移動及び構成することができる。
【0191】
方法290は、剛性の基部224に対するテーブルトップ225の第1の移動を開始すること(292)を含む。テーブルトップ225の第1の移動は、例えば、剛性の基部224に対する事前設定される構成へのテーブルトップ225の事前にプログラムされた一定の移動又は動的に最適化された移動を含むことができる。例えば、テーブルトップ225は、トレンデレンブルグ体位、又は制御ユーザインターフェースを介して受信されるユーザ入力によって選択又は指定される別の構成に移動してもよい。第1の移動はまた、患者用プラットフォームシステム200のオペレータによる直接的な手動操作に応答するテーブルトップ225の移動を含んでもよい。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の第1の移動は、ユーザの要求に従って開始される。ユーザの要求は、制御デバイス又は制御ユーザインターフェース(例えば、入力デバイス260)におけるユーザ入力を介して受信してもよく、又は(例えば、テーブルトップ225が低インピーダンスモード又はアドミタンスモードにある間に)テーブルトップ225の手動操作として受信してもよい。第1の移動は、入力デバイスを介したテーブルトップ225の動的ユーザ制御に対応するユーザ入力に応答して、又は事前にプログラムされたシステムコマンドに応答して開始してもよい。
【0192】
方法290はまた、テーブルトップ225の第1の移動中に、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分(例えば、第1のロボットアーム205のADM 232など、外科用ツールを取り付けるように構成された、又は外科用ツールを取り付けられた第1のロボットアーム205の遠位端)とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化を(例えば、第1のロボットアーム205及び/又は1つ又は2つ以上の事前設定条件を観察する第1のロボットアーム205に結合された調整可能なアーム支持体210の協調された運動を通じて)抑制すること(293)を含む。例えば、テーブルトップ225の第1の移動中に第1のロボットアーム205の第1の遠位部分とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化を抑制することは、テーブルトップ225に対する第1のロボットアーム205の遠位部分の相対的な位置及び/又は相対的な向きの変化量を事前設定閾値又は動的に判定された閾値内に制限することを含んでもよい。別の例では、テーブルトップ225の第1の移動中に第1のロボットアーム205の第1の遠位部分とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化を抑制することは、テーブルトップ225に対する第1のロボットアーム205の遠位部分の相対的な位置及び/又は相対的な向きの変化を変化させないことを含んでもよい。
【0193】
いくつかの実施形態では、方法290はまた、テーブルトップ225の第1の移動に従って、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分(例えば、ADM 232、取り付けられたツール234)の移動をテーブルトップ225に対する移動の閾値量未満に制限する様式(例えば、患者用プラットフォームシステム200の1つ又は2つ以上の運動学的チェーンの協調された運動のためのこの及び他の事前設定条件を観察する様式)で、第1のロボットアーム205の少なくとも一部分(例えば、1つ又は2つ以上のリンク及び関節235)をテーブルトップ225に対して移動させること(293-1)を含む。
【0194】
いくつかの実施形態では、方法290は、第1のロボットアーム205に関連付けられた遠隔運動中心238をテーブルトップ225に対して維持すること(293-2)を含む。
【0195】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステム200は、調整可能なアーム支持体210を更に含む。いくつかの実施形態では、調整可能なアーム支持体210は、剛性の基部224に移動可能に結合され、テーブルトップ225に対して移動可能である。方法290は、テーブルトップ225の第1の移動に従って、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分の移動をテーブルトップ225に対する移動の閾値量未満に制限する様式(例えば、患者用プラットフォームシステム200の1つ又は2つ以上の運動学的チェーンの協調された運動のためのこの及び他の事前設定条件を観察する様式)で、テーブルトップ225に対して調整可能なアーム支持体210を移動させること(293-3)を更に含む。例えば、第1のロボットアーム205は、第1のロボットアームに取り付けられたADM 232及び/又は医療用ツール234を所定量(例えば、所定距離)以下だけ、例えば20mm以下だけ移動させるように制限されてもよい。ロボットアーム205の遠位部分とテーブルトップ225との間の相対的な位置を維持するために、調整可能なアーム支持体210は、テーブルトップ225が移動されるときに、テーブルトップ225に対して第1のロボットアーム205を静止状態に保つように上昇されてもよい。別の例では、調整可能なアーム支持体210は、テーブルトップ225が傾けられるときに第1のロボットアーム205をテーブルトップ225に対して静止した状態に保つように傾けられてもよい。
【0196】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステム200は、調整可能なアーム支持体210を更に含む。いくつかの実施形態では、調整可能なアーム支持体210は、剛性の基部224に移動可能に結合され、テーブルトップ225に対して移動可能である。方法290は、テーブルトップ225の第1の移動に従って、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分の移動をテーブルトップ225に対する閾値移動量未満に制限する方法(例えば、患者用プラットフォームシステム200の1つ又は2つ以上の運動学的チェーンの協調された運動に対するこの及び他の事前設定条件を観察する方法)で、調整可能なアーム支持体210に対する第1のロボットアーム205の移動とテーブルトップ225に対する調整可能なアーム支持体210の移動とを強調させること(293-4)を更に含む。例えば、調整可能なアーム支持体210は、剛性の基部224に対して移動することができ、第1のロボットアーム205は、調整可能なアーム支持体210に沿って移動し、かつ/又は構成を変更して、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分をテーブルトップ225に対して静止又は事前設定範囲内に保つことができる。
【0197】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、第1のロボットアームに加えて、第2のロボットアーム(例えば、図25A~25Cに示されるロボットアーム205-3及び205-4等の同じ調整可能なアーム支持体210に結合される別個に制御可能なロボットアーム、又は図24A~24Cに示されるロボットアーム205-1及び205-2等の異なる調整可能なアーム支持体)を更に含む(294)。
【0198】
いくつかの実施形態では、方法290は、(a)第1のロボットアームと第2のロボットアームとの間の衝突がテーブルトップ225の第1の移動中に回避されるように、協調した方法で第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを(例えば、剛性の基部224に対して、テーブルトップ225に対して、調整可能なアーム支持体210に対して、互いに対して)移動すること(294-1)を含む。例えば、第1のロボットアーム及び/又は第2のロボットアームは、第1のロボットアームの一部と第2のロボットアームの一部との間の衝突又は接触が回避され、第1のロボットアームのそれぞれの部分と第2のロボットアームのそれぞれの部分との間の距離が閾値距離よりも大きいままであり、かつ/又は第1のロボットアームのそれぞれの部分と第2のロボットアームのそれぞれの部分との間の力が閾値力よりも小さいままであるように、協調した方法で移動させることができる。例えば、図24A~24Cに示すロボットアーム205-1及び205-2を参照すると、協調された運動を実行することは、2つのロボットアーム205-1及び205-2が互いに衝突又は接触しないように、ロボットアーム205-1及び205-2のいずれかを移動させることを含む。別の例では、図25A~25Cを参照すると、協調された運動を実行することは、ロボットアーム205-3、205-4、及び205-5のいずれもが互いに衝突又は接触しないように、ロボットアーム205-3、205-4、及び205-5のいずれかを移動させることを含む。
【0199】
いくつかの実施形態では、方法290は、自己衝突を回避する(例えば、ロボットアーム205の一部が同じロボットアーム205の別の部分と接触するのを回避する)ために、第1のロボットアーム及び第2のロボットアーム(例えば、ロボットアーム205)のいずれかを移動させること(294-2)を含む。
【0200】
いくつかの実施形態では、方法290は、関節の限界回避のために(例えば、ロボットアーム205の関節235が関節の限界閾値を超えないように)第1のロボットアーム及び第2のロボットアーム(例えば、ロボットアーム205)のいずれかを移動させること(294-3)を含む。
【0201】
いくつかの実施形態では、方法290は、第1のロボットアーム及び第2のロボットアーム(例えば、ロボットアーム205)のいずれかを移動させて(294-4)、テーブル225及びテーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避することを含む。例えば、2つのロボットアーム205-1及び205-2を示す図24A図24Cを参照すると、協調された運動を実行することは、2つのロボットアーム205-1及び205-2がテーブルトップ225と衝突又は接触しないように、ロボットアーム205-1及び205-2のいずれかを移動させることを含む。別の例では、図25A図25Cを参照すると、協調された運動を実行することは、ロボットアーム205-3、205-4、及び205-5のいずれも、互いに、又はテーブルトップ225若しくはテーブルトップ225に結合された他の構造、例えば調整可能なアーム支持体210、剛性の基部224、及び/又はベッドカラム203と衝突又は接触しないように、ロボットアーム205-3、205-4、及び205-5のいずれかを移動させることを含む。
【0202】
いくつかの実施形態では、方法290は、動作294-1~294-4の任意の組み合わせを含む。
【0203】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステム200は、第1のロボットアーム又は第2のロボットアーム(例えば、ロボットアーム205)のうちの少なくとも一方を支持するように構成された調整可能なアーム支持体210を更に含み(295)、方法290は、(e)テーブル202及びテーブル202に動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように、調整可能なアーム支持体210、及び第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動するステップ(295-1)、並びに(f)テーブル202を支持する地面との衝突を回避するように、調整可能なアーム支持体210、及び第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動するステップのいずれかを含む。
【0204】
いくつかの実施形態では、第1のロボットアームは、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分(例えば、ADM 232、取り付けられたツール234)とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化が抑制されている間(例えば、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分が静止位置に、又はテーブルトップ225に対するその元の位置/向きの閾値範囲内に維持されている間)、移動(例えば、並進、回転)するように構成された少なくとも1つの運動学的に冗長な関節を含む。例えば、第1のロボットアーム205は、医療タスクを実行するために必要とされるよりも自由度数が高く(例えば、第1のロボットアーム205は、関連付けられた調整可能なアーム支持体210の有無にかかわらず、7、8、又は9以上の自由度を有してもよい)、したがって、第1のロボットアーム205の部分が、ロボットアーム205の遠位部分を移動させることなく(又はごくわずかな移動で)移動させられ得る、ゼロ空間運動を実行するように構成可能である。
【0205】
図30は、いくつかの実施形態による患者用プラットフォームシステム200を動作させる方法300を示すフローチャートを示す。
【0206】
患者用プラットフォームシステム200は、第1のロボットアーム205と、テーブル202と、1つ又は2つ以上のセンサ(例えば、力センサ、トルクセンサ、接触センサ、ロードセル)とを含む。テーブル202は、剛性の基部224と、剛性の基部224に対して移動可能なテーブルトップ225とを含む。1つ又は2つ以上のセンサは、第1のロボットアーム205に(例えば、第1のロボットアームの表面上、関節235上、及び/又はリンク上に)かかる1つ又は2つ以上の力(例えば、及ぼされる力、せん断、摩擦、トルク、変形、接触、圧力、負荷)を検出するように位置決めされた。1つ又は2つ以上のセンサは、第1のロボットアーム205の1つ又は2つ以上のリンクの表面の上又は下、第1のロボットアーム205の1つ又は2つ以上の関節235の上又は内側、及び/又は第1のロボットアーム205の遠位端の上又は内側に位置してもよい。いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上のセンサは、第1のロボットアーム205に結合される1つ又は2つ以上の構成要素上(例えば、調整可能なアーム支持体210上、剛性の基部224上)に位置するセンサを含む。
【0207】
方法300は、剛性の基部224に対するテーブルトップ225の第1の移動を開始すること(302)と、テーブルトップ225の第1の移動と協調して第1のロボットアーム205を移動させること(303)とを含む。方法300はまた、1つ又は2つ以上のセンサから、テーブルトップ225の第1の移動及びテーブルトップ225の第1の移動と協調した第1のロボットアーム205の移動中に第1のロボットアーム205にかかる1つ又は2つ以上の力に関するセンサ情報を取得すること(304)を含む。
【0208】
いくつかの実施形態では、第1のロボットアーム205にかかる1つ又は2つ以上の力は、テーブルトップ225上に位置決めされた患者の重力に伴う力成分を含む。例えば、第1のロボットアーム205の遠位端にかかる力は、第1のロボットアーム205の遠位端と接触している患者の一部に起因する(例えば、患者又はその一部の重量に起因する)。
【0209】
いくつかの実施形態では、方法300はまた、センサ情報に従って、テーブルトップ225の第1の移動中に、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分(例えば、外科用ツール234を取り付けるように構成された、又は取り付けられた外科用ツール234を有する第1のロボットアーム205のADM 232)とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化を(例えば、第1のロボットアーム205及び/又は第1のロボットアーム205に結合された調整可能なアーム支持体210の協調された運動を通じて)抑制すること(305)を含む。例えば、テーブルトップ225の第1の移動中に、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化を抑制することは、相対的な位置及び/又は向きの変化を、全く変化しないように、事前設定閾値変化量に、又は動的に判定された閾値変化量に制限することを含んでもよい。
【0210】
いくつかの実施形態では、方法300は、センサ情報が第1の基準を満たす(例えば、力が事前設定閾値力を超える、事前設定方向の力が第1の事前設定閾値力を超える、及び/又は第1のロボットアームの第1の遠位端にかかる力が事前設定閾値力を超える)という判定に従って、第1の制約(例えば、緩和された制約、一定の空間的関係を維持しない、変化の第1の閾値範囲内の変化を許容する)に基づいて、テーブルトップ225に対する第1のロボットアーム205の第1の遠位部分(例えば、ADM 232、取り付けられたツール234)の移動を抑制すること(305-1)を含む。
【0211】
いくつかの実施形態では、方法300は、センサ情報が第1の基準を満たさない(例えば、力が事前設定閾値力を超えない、事前設定方向の力が第1の事前設定閾値力を超えない、及び/又は第1のロボットアームの第1の遠位端にかかる力が事前設定閾値力を超えない)という判定に従って、第1の制約とは異なる(例えば、第1の制約よりも制限的な)第2の制約(例えば、厳しい制約)に基づいて、テーブルトップ225に対する第1のロボットアーム205の第1の遠位部分(例えば、ADM 232、取り付けられたツール234)の移動を抑制する(305-2)(例えば、厳密な方法で、厳密な制約、一定の空間的関係の維持、第1の変化閾値範囲よりも小さい第2の変化閾値範囲内での変化の許可)ことを含む。
【0212】
いくつかの実施形態では、第1のロボットアーム205は、テーブルトップ225から離れて第1のロボットアーム205の第1の遠位部分から後退させられる、取り付けられた外科用ツール234を含む。
【0213】
いくつかの実施形態では、第1の制約(例えば、緩和された制約)は、外科用ツールがドッキングされたロボットアームから後退させられる場合にのみ適用される。外科用ツールが後退させられない場合、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分は、第1の遠位端上の力が第1の基準によって設定される事前設定力閾値を超える場合であっても、第2のより厳しい抑制によって抑制される。
【0214】
いくつかの実施形態では、第1のロボットアーム205に及ぼされる1つ又は2つ以上の力は、患者用プラットフォームシステム200の外部の物体(患者用プラットフォームシステム200によって支持される患者等)からの衝撃(例えば、意図的な押し、引き、不慮の衝突)に伴う力成分を含む(306)。例えば、かかる力は、患者の腕によって、又は第1のロボットアーム205の表面若しくは関節235上の医療従事者によって、第1のロボットアーム205に加えられてもよい。方法300は、センサ情報に従ってテーブルトップ225の第1の移動中に第1のロボットアーム205の動力補助移動を起動させることを含む。
【0215】
いくつかの実施形態では、方法300は、センサ情報に従って、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの動力補助移動(例えば、インピーダンスモード、アドミタンスモード下での手動移動)を起動することを更に含む。例えば、患者用プラットフォームシステム200の外部の物体からの衝撃に伴う力成分が事前設定力閾値を超えるという判定、及び第1のロボットアーム205がテーブルトップ225に対して切り離されているという判定に従って。別の例では、いくつかの実施形態において、第1のロボットアーム205の少なくとも一部は、外部の物体から(及び任意選択的に他のロボットアーム205から)第1のロボットアーム205への衝撃又は圧力を解決するために、邪魔にならないところに移動する。いくつかの実施形態では、移動は、(例えば、第1のロボットアーム205がテーブルトップに対してドッキングされているとき)テーブルトップ225に対するトップ第1のロボットアーム205の遠隔運動中心238の位置を閾値範囲内に維持するゼロ空間移動である。いくつかの実施形態では、移動は、第1のロボットアーム205がドッキングされていない場合、第1のロボットアーム205の遠隔運動中心238の位置及び向きによって抑制されない。
【0216】
図31A図31Bは、いくつかの実施形態による患者用プラットフォームシステム200を動作させる方法310を示すフローチャートを示す。患者用プラットフォームシステム200は、第1のロボットアーム205及びテーブル202を含む。テーブル202は、剛性の基部224及びテーブルトップ225を含む。
【0217】
方法310は、剛性の基部224に対するテーブルトップ225の第1の移動と協調して第1のロボットアーム205を移動させること(312)を含む。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の移動は、患者用プラットフォームシステム200がインピーダンスモード又はアドミタンスモードにある間に、ユーザの要求に従って(例えば、制御デバイス又は制御ユーザインターフェースを介して受信されたユーザ入力に応答して、及び/又はテーブルトップ225の手動操作に応答して)実行される。いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の移動は、事前にプログラムされたシステムコマンドに応答して実行される。
【0218】
方法310はまた、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止すること(313)を含む。
【0219】
いくつかの実施形態では、方法310は、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させるための要求に対応するユーザ入力の受信(例えば、受信、検出)に従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させること(313-1)を含む。例えば、テーブルトップ225及び/又は第1のロボットアーム205の移動は、アクティブなユーザ入力(例えば、制御部の起動、音声コマンド)の受信、又は継続的に維持されるユーザ入力の停止(例えば、ユーザがボタンを解放する、タッチ感知表面から離昇する)に応答して停止されてもよい。
【0220】
いくつかの実施形態では、方法310は、第1のロボットアーム205又はテーブルトップ225との衝突(例えば、ロボットアーム間の衝突、患者又は医療従事者との衝突、テーブルトップ225との衝突)の検出、又は第1のロボットアーム205又はテーブルトップ225の許可された移動(例えば、ゼロ空間動作、及び/又は1つ又は2つ以上の事前設定条件を観察する協調移動)では解決できない第1のロボットアーム205又はテーブルトップ225との衝突の予測に従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止すること(313-2)を含む。
【0221】
いくつかの実施形態では、方法310は、第1のロボットアーム205又はテーブルトップ225のうちの少なくとも1つが関連する関節の限界(例えば、位置限界、角度限界)に達したと判定することに従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させること(313-3)を含む。
【0222】
いくつかの実施形態では、方法310は、第1のロボットアーム205にかかる力が事前設定力閾値を超えたことの検出に従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止すること(313-4)を含む(例えば、第1のロボットアーム205がドッキングされており、テーブルトップ225から離れて後退していない取り付けられたツール234を有する場合)。
【0223】
いくつかの実施形態では、方法310は、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止した後に、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、(a)満たされている1つ又は2つ以上の基準に関する情報をディスプレイ(入力デバイス260上のディスプレイ264など)に提示すること、又は(b)第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の移動のうちの少なくとも1つのユーザ介入のためのグラフィカルユーザインターフェースをディスプレイに提示すること、のうちの1つ又は2つ以上を実行すること(314)を更に含む。
【0224】
いくつかの実施形態では、方法310は、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止した後に、第1のロボットアーム205の移動及び/又はテーブルトップ225の第1の移動を停止した理由に対応する表示を(例えば、ディスプレイ264又はインジケータを介して)ユーザに提供することを含む。いくつかの実施形態では、方法310は、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止した後に、検出された任意の安全問題又は事前設定条件の違反を解決するためのユーザ介入を容易にするユーザインターフェースを(例えば、ディスプレイ264などのディスプレイを介して)表示することを含む。例えば、患者用プラットフォームシステム200は、テーブルトップ225の移動及び/又はロボットアーム205の移動を停止した後、協調された運動が実行され続けた場合に互いに衝突することが予想される患者用プラットフォームシステム200の2つのロボットアーム205を視覚的に示す(例えば、ハイライト又は強調する)ことができる。患者用プラットフォームシステム200はまた、ユーザがロボットアーム205のうちの少なくとも1本を移動させ、それによって、予期される衝突を解決し得るように、ロボットアーム205の移動を制御するために、ロボットアーム205及び/又はユーザインターフェースの提案される移動を提示してもよい。
【0225】
いくつかの実施形態によれば、患者用プラットフォームシステム200は、剛性の基部224及び剛性の基部224に対して移動可能なテーブルトップ225を有するテーブル202と、テーブル202に結合された1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204と、1つ又は2つ以上のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを含む。命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、ユーザの要求に従って剛性の基部224に対するテーブルトップ225の第1の移動を開始させ、テーブルトップ225の第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップ225の第1の移動と協調して剛性の基部224に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204を移動させる。
【0226】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、少なくとも第1のロボットアーム205を含む。
【0227】
いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、第1の運動学的チェーン204の第1の遠位部分(例えば、ADM 232、遠隔運動中心238、医療用ツール234のツール先端位置)の移動をテーブルトップ225に対する閾値移動量未満に制限する事前設定条件を含む。
【0228】
いくつかの実施形態では、第1の運動学的チェーン204の第1の遠位部分の移動をテーブルトップ225に対する閾値移動量未満に制限する事前設定条件は、第1の運動学的チェーン204に関連付けられた遠隔運動中心238をテーブルトップ225に対して維持することを含む。
【0229】
いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204及びテーブルトップ225がテーブルトップ225の第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、又は1つ又は2つ以上の運動学的チェーンの運動学的チェーン204がテーブルトップ225の第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、のうちの1つ又は2つ以上を禁止する事前設定条件を含む。
【0230】
いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204が患者用プラットフォームシステム200に隣接する1つ又は2つ以上の物体の閾値距離内に到達することを防止する事前設定条件を含む。
【0231】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、第1の関節(例えば、関節235、調整可能なアーム支持体210を含むロボットアーム205)を含む第1の運動学的チェーンを含む。テーブルトップ225の第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、第1の関節が関節の限界(例えば、ロボットアーム205の関節235の関節の限界、調整可能なアーム支持体210の関節の限界)を超えて到達することを防止する事前設定条件を含む。
【0232】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、テーブルトップ225の第1の移動中にその遠位端(例えば、ADM 232)に取り付けられた医療用ツール234を有する少なくとも第1のロボットアーム205を含む。
【0233】
いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件が、テーブルトップ225の第1の移動中に取り付けられた医療用ツール234とテーブルトップ225との間の一定の空間的関係を維持する事前設定条件を含む。
【0234】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップ225に対して、取り付けられた医療用ツール234の遠隔操作入力デバイスに対する、位置合わせされた空間的関係を維持することを含む。
【0235】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、第1のロボットアーム205と、第1のロボットアーム205が位置決めされた調整可能なアーム支持体210とを含む。
【0236】
いくつかの実施形態では、命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、テーブルトップ225の第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップ225の第1の移動と協調して調整可能なアーム支持体210及び第1のロボットアーム205を移動させる。
【0237】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、テーブルトップ225に対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアーム205を含む。1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップ225と1つ又は2つ以上のロボットアーム205のそれぞれの遠位部分との間の空間的関係が、テーブルトップ225の第1の移動中に閾値量を超えて変化することを可能にする。
【0238】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、テーブルトップ225に対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアーム205を含む。1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアームは、テーブルトップ225の第1の移動中、非干渉構成に留まる。
【0239】
いくつかの実施形態によれば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、1つ又は2つ以上のプロセッサ、メモリ、及びディスプレイを有するコンピュータシステムによって実行されるように構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する。1つ又は2つ以上のプログラムは、患者用プラットフォームシステム200のテーブルトップ225を移動させるためのユーザの要求を受信するための命令を含む。患者用プラットフォームシステム200は、テーブルトップ225及び剛性の基部224を有するテーブル202を含み、テーブルトップ225は、剛性の基部224に対して移動可能である。1つ又は2つ以上のプログラムはまた、ユーザの要求に従って剛性の基部224に対するテーブルトップ225の第1の移動を開始し、テーブルトップ225の第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップ225の第1の移動と協調して剛性の基部224に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204を移動させるための命令を含む。1つ又は2つ以上の運動学的チェーン204は、テーブル202に結合される。
【0240】
いくつかの実施形態によれば、患者用プラットフォームシステム200は、剛性の基部224及び剛性の基部224に対して移動可能なテーブルトップ225を有するテーブル202と、テーブル202に結合された第1のロボットアーム205と、1つ又は2つ以上のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを含む。命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、剛性の基部224に対するテーブルトップ225の第1の移動を開始させ、テーブルトップ225の第1の移動中に第1のロボットアーム205の第1の遠位部分とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化を抑制する。
【0241】
いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の第1の移動中に第1のロボットアーム205の第1の遠位部分とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化を抑制することは、テーブルトップ225の第1の移動に従って、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分の移動をテーブルトップ225に対する閾値移動量未満に制限する方法で、テーブルトップ225に対して第1のロボットアーム205の少なくとも一部を移動することを含む。
【0242】
いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の第1の移動中に第1のロボットアーム205の第1の遠位部分とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化を抑制することは、テーブルトップ225に対する第1のロボットアーム205に関連付けられた遠隔運動中心238を維持することを含む。
【0243】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステム200は、調整可能なアーム支持体210を更に含み、第1のロボットアーム205は、調整可能なアーム支持体210に移動可能に結合される。テーブルトップ225の第1の移動中に第1のロボットアーム205の第1の遠位端とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化を抑制することは、テーブルトップ225の第1の移動に従って、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分の移動をテーブルトップ225に対する移動の閾値量未満に制限する方法で、テーブルトップ225に対して調整可能なアーム支持体210を移動することを含む。
【0244】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステム200は、調整可能なアーム支持体210を更に含み、第1のロボットアーム205は、調整可能なアーム支持体210に移動可能に結合される。テーブルトップ225の第1の移動中に第1のロボットアーム205の第1の遠位端とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化を抑制することは、テーブルトップ225の第1の移動に従って、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分の移動をテーブルトップ225に対する移動の閾値量未満に制限する方法で、調整可能なアーム支持体210に対する第1のロボットアーム205の移動とテーブルトップ225に対する調整可能なアーム支持体210の移動とを協調させることを含む。
【0245】
いくつかの実施形態では、第1のロボットアーム205は、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化が抑制されている間に移動するように構成された少なくとも1つの運動学的に冗長な関節を含む。
【0246】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステム200は、第1のロボットアームに加えて第2のロボットアームを更に含む。記憶された命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、(a)テーブルトップ225の第1の移動中に第1のロボットアームと第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、(b)自己衝突を回避するように第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、(c)関節の限界回避のために第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、並びに(d)テーブル202及びテーブル202に動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造(例えば、ベッドカラム203,セットアップ関節215、調整可能なアーム支持体210)のいずれかとの衝突を回避するように第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、のいずれかを実行させる。
【0247】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステム200は更に、第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を支持するように構成される、調整可能なアーム支持体210を含む。記憶された命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、(e)テーブル202及びテーブル202に動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように、調整可能なアーム支持体210、及び第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、並びに(f)テーブル202を支持する地面との衝突を回避するように、調整可能なアーム支持体210、及び第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、のいずれかを実行させる。
【0248】
いくつかの実施形態によれば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、1つ又は2つ以上のプロセッサ、メモリ、及びディスプレイを有するコンピュータシステムによって実行されるように構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する。1つ又は2つ以上のプログラムは、患者用プラットフォームシステム200のテーブルトップ225の第1の移動を開始するための命令を含む。患者用プラットフォームシステム200は、剛性の基部224及びテーブルトップ225を有するテーブル202を含み、テーブルトップ225は、剛性の基部224に対して移動可能である。1つ又は2つ以上のプログラムはまた、テーブルトップ225の第1の移動中に、第1のロボットアーム205の第1の遠位部分とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化を抑制するための命令を含む。第1のロボットアーム205は、テーブル202に結合される。
【0249】
いくつかの実施形態によれば、患者用プラットフォームシステム200は、剛性の基部224及び剛性の基部224に対して移動可能なテーブルトップ225とを有するテーブル202と、第1のロボットアーム205と、第1のロボットアーム205にかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサと、1つ又は2つ以上のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを含む。命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、剛性の基部224に対するテーブルトップ225の第1の移動を開始させ、テーブルトップ225の第1の移動と協調して第1のロボットアーム205を移動させ、1つ又は2つ以上のセンサからセンサ情報を取得させる。センサ情報は、テーブルトップ225の第1の移動及びテーブルトップ225の第1の移動と協調した第1のロボットアーム205の移動中に第1のロボットアーム205に及ぼされる1つ又は2つ以上の力に関する情報を含む。
【0250】
いくつかの実施形態では、第1のロボットアーム205に及ぼされる1つ又は2つ以上の力は、テーブルトップ225上に位置決めされた患者の重力に関連付けられた力成分を含む。
【0251】
いくつかの実施形態では、記憶された命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、センサ情報に従って、テーブルトップ225の第1の移動中に、第1のロボットアーム206の第1の遠位部分とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化を抑制する。
【0252】
いくつかの実施形態では、テーブルトップ225の第1の移動中に第1のロボットアーム205の第1の遠位部分とテーブルトップ225との間の空間的関係の変化を抑制することは、センサ情報が第1の基準を満たしているという判定に従って、第1の制約に基づいてテーブルトップ225に対する第1のロボットアーム205の第1の遠位部分の移動を抑制することと、センサ情報が第1の基準を満たしていないという判定に従って、第1の制約とは異なる第2の制約に基づいてテーブルトップ225に対する第1のロボットアーム205の第1の遠位部分の移動を抑制することとを含む。
【0253】
いくつかの実施形態では、第1のロボットアーム205は、テーブルトップ225から離れて第1のロボットアーム205の第1の遠位部分から後退させられる、取り付けられた外科用ツール234を含む。
【0254】
いくつかの実施形態では、第1のロボットアーム205にかかる1つ又は2つ以上の力は、患者用プラットフォームシステム200の外部の物体からの衝撃に伴う力成分を含む。
【0255】
いくつかの実施形態では、記憶された命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、センサ情報に従って、テーブルトップ225の第1の移動中に第1のロボットアーム205の動力補助移動を起動させる命令を更に含む。
【0256】
いくつかの実施形態によれば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、1つ又は2つ以上のプロセッサ、メモリ、及びディスプレイを有するコンピュータシステムによって実行されるように構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する。1つ又は2つ以上のプログラムは、患者用プラットフォームシステム200のテーブルトップ225の第1の移動を開始するための命令を含む。患者用プラットフォームシステムは、第1のロボットアーム205と、剛性の基部224及びテーブルトップ225を有するテーブル202と、第1のロボットアーム205にかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサとを含む。テーブルトップ225は、剛性の基部224に対して移動可能である。1つ又は2つ以上のプログラムはまた、テーブルトップ225の第1の移動と協調して第1のロボットアーム205を移動させ、第1のロボットアーム205にかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサからセンサ情報を取得するための命令を含む。センサ情報は、テーブルトップ225の第1の移動及びテーブルトップ225の第1の移動と協調した第1のロボットアーム205の移動中に第1のロボットアーム205に及ぼされる1つ又は2つ以上の力に関する情報を含む。
【0257】
いくつかの実施形態によれば、患者用プラットフォームシステム200は、剛性の基部224及び剛性の基部224に対して移動可能なテーブルトップ225を有するテーブル202と、第1のロボットアーム205と、1つ又は2つ以上のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを含む。命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、剛性の基部224に対するテーブルトップ225の第1の移動と協調して第1のロボットアーム205を移動させ、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させる。
【0258】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアーム205の又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することは、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させるための要求に対応するユーザ入力の受信に従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む。
【0259】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の基準が満たされるという判定に従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することは、第1のロボットアーム205又はテーブルトップ225との衝突の検出、又は第1のロボットアーム205又はテーブルトップ225の許可された移動では解決できない第1のロボットアーム205又はテーブルトップ225との衝突の予測に従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む。
【0260】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することは、第1のロボットアーム205又はテーブルトップ225のうちの少なくとも一方が関連する関節の限界に達したという判定に従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む。
【0261】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することは、第1のロボットアーム205にかかる力が事前設定力閾値を超えたことを検出することに従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む。
【0262】
いくつかの実施形態では、患者用プラットフォームシステム200は、ディスプレイ(例えば、ディスプレイ264)を更に含む。記憶された命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止した後、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、満たされている1つ又は2つ以上の基準に関する情報をディスプレイ264に提示させ、かつ/又は第1のロボットアーム205の移動及び/又はテーブルトップ225の移動のユーザ介入のためのグラフィカルユーザインターフェースを提示させる命令を更に含む。
【0263】
いくつかの実施形態によれば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、1つ又は2つ以上のプロセッサ、メモリ、及びディスプレイを有するコンピュータシステムによって実行されるように構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する。1つ又は2つ以上のプログラムは、剛性の基部224に対するテーブルトップ225の第1の移動と協調して第1のロボットアーム205を移動させることと、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアーム205の移動又はテーブルトップ225の第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させるための命令を含む。
【0264】
3.実装システム及び用語。
【0265】
図32は、いくつかの実施形態による患者用プラットフォームシステム200の電子的構成要素を示す概略図である。
【0266】
患者用プラットフォームシステム200は、本明細書で説明される任意の方法(例えば、図28A図28D図29A図29C図30、及び図31A図31Bに関して説明する操作)を実行するための命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体322(例えば、ランダムアクセスメモリ、読み出し専用メモリ、スタティックランダムアクセスメモリ、及び不揮発性メモリなどのコンピュータメモリデバイス、並びにハードドライブ、光ディスク、磁気テープ記録、又はそれらの任意の組み合わせなどの他の記憶デバイス)と通信する1つ又は2つ以上のプロセッサ320を含む。1つ又は2つ以上のプロセッサ320はまた、(システムバス又は任意の電気回路を介して)入力/出力コントローラ324と通信する。入力/出力コントローラ324は、入力デバイス(例えば、入力デバイス260に対応するユーザ入力デバイス326)から命令及び/又はデータを受信し、受信された命令及び/又はデータを1つ又は2つ以上のプロセッサ320に(例えば、任意の翻訳、変換、及び/又はデータ処理を伴って、又は伴わずに)中継する。入力/出力コントローラ324はまた、1つ又は2つ以上のプロセッサ320から命令及び/又はデータを受信し、患者用プラットフォームシステム200の構成要素の運動に関与する機構330(例えば、テーブルトップ225、ロボットアーム205、調整可能なアーム支持体210などの移動のための機構)などの1つ又は2つ以上のアクチュエータに命令及び/又はデータを中継する。いくつかの実施形態では、入力/出力コントローラ324は、1つ又は2つ以上のアクチュエータコントローラ332に結合され、1つ又は2つ以上のアクチュエータコントローラ332の少なくともサブセットに命令及び/又はデータを提供し、次に、選択されたアクチュエータに制御信号を提供する。いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上のアクチュエータコントローラ332は、入力/出力コントローラ324と統合され、入力/出力コントローラ324は、(別個のアクチュエータコントローラを伴わずに)制御信号を1つ又は2つ以上のアクチュエータに直接提供する。図32は、1つのアクチュエータコントローラ332を示すが、いくつかの実施形態では、任意の数のアクチュエータコントローラが使用されてもよい(例えば、患者用プラットフォームシステム200全体に対して1つのアクチュエータコントローラ、又は各ロボットアーム205に対して1つのアクチュエータコントローラ)。
【0267】
本明細書に開示される実装態様は、テーブルトップと患者用プラットフォームシステムの1つ又は2つ以上のロボットアームとの間の協調移動のためのシステム、方法、及び装置を提供する。
【0268】
本明細書で使用するとき、「結合する」、「結合している」、「結合された」という用語、又は結合という単語の他の変形は、間接的接続又は直接的接続のいずれかを示し得ることに留意されたい。例えば、第1の構成要素が第2の構成要素に「結合される」場合、第1の構成要素は、別の構成要素を介して第2の構成要素に間接的に接続される、又は第2の構成要素に直接的に接続される、のいずれかであってもよい。
【0269】
本明細書に記載される患者用プラットフォームシステムのテーブルトップ及び1つ又は2つ以上のロボットアームの協調された運動は、プロセッサ可読媒体又はコンピュータ可読媒体上に1つ又は2つ以上の命令として記憶されてもよい。「コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータ又はプロセッサによってアクセスすることができる任意の利用可能な媒体を指す。一例として、限定するものではないが、このような媒体は、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)、又は他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、若しくは他の磁気記憶デバイス、又は命令若しくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスされることができる任意の他の媒体を含んでもよい。コンピュータ可読媒体は、有形であり、非一時的であってもよいことに留意されたい。本明細書で使用するとき、「コード」という用語は、コンピューティングデバイス又はプロセッサによって実行可能であるソフトウェア、命令、コード、又はデータを指してもよい。
【0270】
本明細書に開示される方法は、記載される方法を達成するための1つ又は2つ以上のステップ又は行為を含む。方法ステップ及び/又は行為は、特許請求の範囲から逸脱することなく交換されてもよい。換言すれば、記載されている方法の適切な動作のために特定の順序のステップ又は行為が必要とされない限り、特許請求の範囲から逸脱することなく、特定のステップ及び/又は行為の順序及び/又は使用を修正してもよい。
【0271】
本明細書で使用するとき、「複数」という用語は、2つ又は3つ以上を示す。例えば、複数の構成要素は、2つ又は3つ以上の構成要素を示す。「判定する」という用語は、多種多様な行為を包含し、したがって、「判定する」は、計算する、演算する、処理する、算出する、調査する、ルックアップする(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造を見ること)、確認することなどを含むことができる。また、「判定する」は、受け取る(例えば、情報を受信すること)、アクセスする(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含むことができる。また、「判定する」は、解決する、選択する、選出する、確立するなどを含むことができる。
【0272】
語句「に基づく」は、別段に明示的に指定されない限り、「のみに基づく」を意味しない。換言すれば、語句「基づく」は、「のみに基づく」及び「少なくとも基づく」の両方を記載する。
【0273】
開示される実装態様の前述の説明は、任意の当業者が本発明を製造すること、又は使用することを可能にするために提供される。これらの実装態様に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかになり、かつ、本明細書で規定される一般的な原理は、本発明の範囲から逸脱することなく、他の実装態様に適用され得る。例えば、当業者であれば、締結、装着、結合、又は係合ツール構成要素の均等の方法、特定の作動運動を生み出すための均等の機構、及び電気エネルギーを送達するための均等の機構など、多くの対応する代替的かつ均等の構造的詳細を採用することができると理解されるであろう。したがって、本発明は、本明細書に示される実装態様に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示される原則及び新規な特徴と一致する最も広い範囲が与えられるものである。
【0274】
いくつかの実施形態又は実装態様について、以下の条項に関して説明する。
【0275】
条項1.患者用プラットフォームシステムであって、
剛性の基部と剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、
テーブルに結合された1つ又は2つ以上の運動学的チェーンと、
1つ又は2つ以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を備え、命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されたとき、1つ又は2つ以上のプロセッサに、
ユーザの要求に従って、剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始させ、かつ
テーブルトップの第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップの第1の移動と協調して剛性の基部に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動させる、患者用プラットフォームシステム。
【0276】
条項2.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、少なくとも第1のロボットアームを含む、条項1に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0277】
条項3.テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する事前設定条件を含む、条項1又は2に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0278】
条項4.第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する事前設定条件が、第1の運動学的チェーンに関連付けられた遠隔運動中心をテーブルトップに対して維持することを含む、条項3に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0279】
条項5.テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、
1つ又は2つ以上の運動学的チェーン及びテーブルトップが、テーブルトップの第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、あるいは
1つ又は2つ以上の運動学的チェーンのうちの運動学的チェーンが、テーブルトップの第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、のうちの1つ又は2つ以上を禁止する事前設定条件を含む、条項1~4のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0280】
条項6.テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが患者用プラットフォームシステムに隣接する1つ又は2つ以上の物体の閾値距離内に到達することを防止する事前設定条件を含む、条項1~5のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0281】
条項7.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1の関節を含む第1の運動学的チェーンを含み、テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、第1の関節が関節の限界を超えて到達することを防止する事前設定条件を含む、条項1~6のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0282】
条項8.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含み、第1のロボットアームが、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの遠位端に、取り付けられた医療用ツールを有する、条項1~7のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0283】
条項9.テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件が、テーブルトップの第1の移動中に取り付けられた医療用ツールとテーブルトップとの間の一定の空間的関係を維持する事前設定条件を含む、条項8に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0284】
条項10.1つ又は2つ以上の事前設定条件が、テーブルトップに対する、取り付けられた医療用ツールの遠隔操作入力デバイスとの位置合わせされた空間的関係を維持する、条項8又は9に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0285】
条項11.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1のロボットアームと、上に第1のロボットアームが位置決めされた調整可能なアーム支持体とを含む、条項1~10のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0286】
条項12.命令が、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、1つ又は2つ以上の事前設定条件がテーブルトップの第1の移動中に維持されるように、テーブルトップの第1の移動と協調して調整可能なアーム支持体及び第1のロボットアームを移動させる、条項11に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0287】
条項13.
1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、
1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップと1つ又は2つ以上のロボットアームのそれぞれの遠位部分との間の空間的関係が、テーブルトップの第1の移動中に閾値量を超えて変化することを許可する、条項1~12のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0288】
条項14.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアームは、テーブルトップの第1の移動中に非干渉構成に留まる、条項1~13のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0289】
条項15.剛性の基部とテーブルトップとを有するテーブルを含む患者用プラットフォームシステムを動作させる方法であって、
剛性の基部に対してテーブルトップを移動するためのユーザの要求を受信することと、
ユーザの要求に従って、剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始することと、
テーブルトップの第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップの第1の移動と協調して剛性の基部に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動することと、を含み、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、テーブルに結合されている、方法。
【0290】
条項16.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含む、条項15に記載の方法。
【0291】
条項17.テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件が、第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する事前設定条件を含む、条項15又は16に記載の方法。
【0292】
条項18.第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する事前設定条件が、テーブルトップに対する第1の運動学的チェーンに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、条項17に記載の方法。
【0293】
条項19.テーブルトップの第15の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、
1つ又は2つ以上の運動学的チェーン及びテーブルトップが、テーブルトップの第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、あるいは
1つ又は2つ以上の運動学的チェーンのうちの運動学的チェーンが、テーブルトップの第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、のうちの1つ又は2つ以上を禁止する事前設定条件を含む、条項15~18のいずれかに記載の方法。
【0294】
条項20.テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが患者用プラットフォームシステムに隣接する1つ又は2つ以上の物体の閾値距離内に到達することを防止する事前設定条件を含む、条項15~19のいずれかに記載の方法。
【0295】
条項21.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1の関節を含む第1の運動学的チェーンを含み、テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、第1の関節が関節の限界を超えて到達することを防止する事前設定条件を含む、条項15~20のいずれかに記載の方法。
【0296】
条項22.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含み、第1のロボットアームが、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの遠位端に、取り付けられた医療用ツールを有する、条項15~21のいずれかに記載の方法。
【0297】
条項23.テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件が、テーブルトップの第1の移動中に取り付けられた医療用ツールとテーブルトップとの間の一定の空間的関係を維持する事前設定条件を含む、条項22に記載の方法。
【0298】
条項24.1つ又は2つ以上の事前設定条件が、テーブルトップに対する、取り付けられた医療用ツールの遠隔操作入力デバイスとの位置合わせされた空間的関係を維持する、条項23に記載の方法。
【0299】
条項25.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1のロボットアームと、上に第1のロボットアームが位置決めされた調整可能なアーム支持体とを含む、条項15~24のいずれかに記載の方法。
【0300】
条項26.テーブルトップの第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップの第1の移動と協調して剛性の基部に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動することが、テーブルトップの第1の移動と協調して調整可能なアーム支持体及び第1のロボットアームを移動することを含む、条項25に記載の方法。
【0301】
条項27.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、
1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップと1つ又は2つ以上のロボットアームのそれぞれの遠位部分との間の空間的関係が、テーブルトップの第1の移動中に閾値量を超えて変化することを許可する、条項15~26のいずれかに記載の方法。
【0302】
条項28.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、
1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアームは、テーブルトップの第1の移動中、非干渉構成に留まる、条項15~27のいずれかに記載の方法。
【0303】
条項29.1つ又は2つ以上のプロセッサによる実行のために構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、1つ又は2つ以上のプログラムが、
患者用プラットフォームシステムのテーブルトップを移動するためのユーザの要求を受信することであって、
患者用プラットフォームシステムは、テーブルトップと剛性の基部とを有するテーブルを含み、
テーブルトップは、剛性の基部に対して移動可能である、受信することと、
ユーザの要求に従って、剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始することと、
テーブルトップの第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、テーブルトップの第1の移動と協調して剛性の基部に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動することと、のための命令を含み、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、テーブルに結合されている、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0304】
条項30.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、少なくとも第1のロボットアームを含む、条項29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0305】
条項31.テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件が、第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する第1の事前設定条件を含む、条項29又は30に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0306】
条項32.第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する事前設定条件が、テーブルトップに対する第1の運動学的チェーンに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、条項31に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0307】
条項33.テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、
1つ又は2つ以上の運動学的チェーン及びテーブルトップが、テーブルトップの第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、あるいは
1つ又は2つ以上の運動学的チェーンのうちの運動学的チェーンが、テーブルトップの第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、のうちの1つ又は2つ以上を禁止する事前設定条件を含む、条項29~32のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0308】
条項34.テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが患者用プラットフォームシステムに隣接する1つ又は2つ以上の物体の閾値距離内に到達することを防止する事前設定条件を含む、条項29~33のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0309】
条項35.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、第1の関節を含む第1の運動学的チェーンを含み、テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、第1の関節が関節の限界を超えて到達することを防止する事前設定条件を含む、条項29~34のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0310】
条項36.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含み、第1のロボットアームが、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの遠位端に、取り付けられた医療用ツールを有する、条項29~35のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0311】
条項37.テーブルトップの第1の移動中に維持される1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップの第1の移動中に取り付けられた医療用ツールとテーブルトップとの間の一定の空間的関係を維持する事前設定条件を含む、条項36に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0312】
条項38.1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップに対する取り付けられた医療用ツールの遠隔操作入力デバイスとの位置合わせされた空間的関係を維持する、条項37に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0313】
条項39.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、第1のロボットアームと、上に第1のロボットアームが位置決めされた調整可能なアーム支持体とを含む、条項29~38のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0314】
条項40.1つ又は2つ以上のプログラムは、1つ又は2つ以上の事前設定条件がテーブルトップの第1の移動中に維持されるように、テーブルトップの第1の移動と協調して調整可能なアーム支持体及び第1のロボットアームを移動するための命令を更に含む、条項39に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0315】
条項41.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、
1つ又は2つ以上の事前設定条件は、テーブルトップと1つ又は2つ以上のロボットアームのそれぞれの遠位部分との間の空間的関係が、テーブルトップの第1の移動中に閾値量を超えて変化することを許可する、条項29~40のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0316】
条項42.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアームは、テーブルトップの第1の移動中に非干渉構成に留まる、条項29~41のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0317】
条項43.患者用プラットフォームシステムであって、
剛性の基部と剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、
テーブルに結合された第1のロボットアームと、
1つ又は2つ以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を備え、命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されたとき、1つ又は2つ以上のプロセッサに、
剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始させ、かつ
テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制させる、患者用プラットフォームシステム。
【0318】
条項44.テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間関係の変化を抑制することが、テーブルトップの第1の移動に従って、第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、テーブルトップに対して第1のロボットアームの少なくとも一部を移動することを含む、条項43に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0319】
条項45.テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、テーブルトップに対する第1のロボットアームに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、条項44に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0320】
条項46.調整可能なアーム支持体を更に備え
第1のロボットアームが、調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位端とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、
テーブルトップの第1の移動に従って、第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、テーブルトップに対して調整可能なアーム支持体を移動することを含む、条項43~45のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0321】
条項47.調整可能なアーム支持体を更に備え、
第1のロボットアームが、調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位端とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、
テーブルトップの第1の移動に従って、第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、調整可能なアーム支持体に対する第1のロボットアームの移動と、テーブルトップに対する調整可能なアーム支持体の移動とを協調させることを含む、条項43~46のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0322】
条項48.第1のロボットアームが、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節を含み、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節は、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化が抑制されている間に移動するように構成されている、条項43~47のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0323】
条項49.第1のロボットアームに加えて第2のロボットアームを更に備え、記憶された命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、
(a)テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームと第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(b)自己衝突を回避するように第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(c)関節の限界回避のために第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、並びに
(d)テーブル及びテーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、のいずれかを実行させる、条項43~48のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0324】
条項50.第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を支持するように構成された調整可能なアーム支持体を更に備え、記憶された命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、
(e)テーブル及びテーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するために、調整可能なアーム支持体、及び第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、並びに
(f)テーブルを支持する地面との衝突を回避するように、調整可能なアーム支持体、及び第1のロボットアーム又は第2ロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、のいずれかを実行させる、条項49に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0325】
条項51.剛性の基部とテーブルトップとを有するテーブルを含む患者用プラットフォームシステムを動作させる方法であって、
剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始することと、
テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することと、を含み、第1のロボットアームが、テーブルに結合されている、方法。
【0326】
条項52.テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間関係の変化を抑制することが、テーブルトップの第1の移動に従って、第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、テーブルトップに対して第1のロボットアームの少なくとも一部を移動することを含む、条項51に記載の方法。
【0327】
条項53.テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、テーブルトップに対する第1のロボットアームに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、条項52に記載の方法。
【0328】
条項54.患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、
第1のロボットアームが、調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位端とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、
テーブルトップの第1の移動に従って、第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、テーブルトップに対して調整可能なアーム支持体を移動することを含む、条項51~53のいずれかに記載の方法。
【0329】
条項55.患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、
第1のロボットアームが、調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位端とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、
テーブルトップの第1の移動に従って、第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、調整可能なアーム支持体に対する第1のロボットアームの移動と、テーブルトップに対する調整可能なアーム支持体の移動とを協調させることを含む、条項51~54のいずれかに記載の方法。
【0330】
条項56.第1のロボットアームが、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節を含み、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節は、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化が抑制されている間に移動するように構成されている、条項51~55のいずれかに記載の方法。
【0331】
条項57.1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、第1のロボットアームに加えて第2のロボットアームを更に含み、方法は、
(a)テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームと第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(b)自己衝突を回避するように第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(c)関節の限界回避のために第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、並びに
(d)テーブル及びテーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、のいずれかを更に含む、条項51~56のいずれかに記載の方法。
【0332】
条項58.第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも1つを支持するように構成された調整可能なアームを更に備え、方法が、
(e)テーブル及びテーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように、調整可能なアーム支持体、及び第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、並びに
(f)テーブルを支持する地面との衝突を回避するように、調整可能なアーム支持体、及び第1のロボットアーム又は第2ロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、のいずれかを更に含む、条項57に記載の方法。
【0333】
条項59.1つ又は2つ以上のプロセッサ、メモリ、及びディスプレイを有するコンピュータシステムによる実行のために構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、1つ又は2つ以上のプログラムが、
患者用プラットフォームシステムのテーブルトップの第1の移動を開始することであって、
患者用プラットフォームシステムは、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルを含み、
テーブルトップは、剛性の基部に対して移動可能である、開始することと、
テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することと、のための命令を含み、第1のロボットアームが、テーブルに結合されている、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0334】
条項60.テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間関係の変化を抑制することが、テーブルトップの第1の移動に従って、第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、テーブルトップに対して第1のロボットアームの少なくとも一部を移動させることを含む、条項59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0335】
条項61.テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、テーブルトップに対する第1のロボットアームに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、条項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0336】
条項62.患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、
第1のロボットアームが、調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位端とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、
テーブルトップの第1の移動に従って、第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、テーブルトップに対して調整可能なアーム支持体を移動することを含む、条項59~61のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0337】
条項63.患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、
第1のロボットアームが、調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位端とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することが、
テーブルトップの第1の移動に従って、第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動をテーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、調整可能なアーム支持体に対する第1のロボットアームの移動と、テーブルトップに対する調整可能なアーム支持体の移動とを協調させることを含む、条項59~62のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0338】
条項64.第1のロボットアームが、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節を含み、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節は、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化が抑制されている間に移動するように構成されている、条項59~63のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0339】
条項65.患者用プラットフォームシステムは、第1のロボットアームに加えて第2のロボットアームを更に含み、1つ又は2つ以上のプログラムは、
(a)テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームと第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(b)自己衝突を回避するように第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(c)関節の限界回避のために第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、並びに
(d)テーブル及びテーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように第1のロボットアーム及び第2のロボットアームのいずれかを移動すること、のいずれかのための命令を更に含む、条項59~64のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0340】
条項66.患者用プラットフォームシステムが、第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を支持するように構成された調整可能なアーム支持体を更に含み、1つ又は2つ以上のプログラムが、
(e)テーブル及びテーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように、調整可能なアーム支持体、及び第1のロボットアーム又は第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、並びに
(f)テーブルを支持する地面との衝突を回避するように、調整可能なアーム支持体、及び第1のロボットアーム又は第2ロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、のいずれかのための命令を更に含む、条項65に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0341】
条項67.1つ又は2つ以上のロボットアームが、第1のロボットアームに加えて、第2ロボットアームを更に含み、
1つ又は2つ以上のプログラムは、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームと第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で第2のロボットアーム及び第1のロボットアームを移動するための命令を更に含む、条項59~66のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0342】
条項68.剛性の基部と剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、
第1のロボットアームと、
第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサと、
1つ又は2つ以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を備え、命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されたとき、1つ又は2つ以上のプロセッサに、
剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始させ、
テーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動させ、かつ
1つ又は2つ以上のセンサから、テーブルトップの第1の移動及びテーブルトップの第1の移動と協調した第1のロボットアームの移動中に第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力に関するセンサ情報を取得させる、患者用プラットフォームシステム。
【0343】
条項69.第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力は、テーブルトップ上に位置決めされた患者の重力に伴う力成分を含む、条項68に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0344】
条項70.記憶された命令が、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、センサ情報に従って、テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間関係の変化を抑制させる、条項68又は69に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0345】
条項71.テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制させることが、
センサ情報が第1の基準を満たしているという判定に従って、第1の制約に基づいてテーブルトップに対する第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動を抑制することと、
センサ情報が第1の基準を満たしていないという判定に従って、第1の制約とは異なる第2の制約に基づいて、テーブルトップに対する第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動を抑制することとを含む、条項70に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0346】
条項72.第1のロボットアームが、テーブルトップから離れて第1のロボットアームの第1の遠位部分から後退させられる、取り付けられた外科用ツールを含む、条項70又は71に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0347】
条項73.第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力が、患者用プラットフォームシステムの外部の物体からの衝撃に伴う力成分を含む、条項68~72のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0348】
条項74.記憶された命令が、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、センサ情報に従って、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの動力補助移動を起動させる命令を更に含む、条項73に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0349】
条項75.第1のロボットアームと、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルと、第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサとを含む患者用プラットフォームシステムを動作させる方法であって、
剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始することと、
テーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動させることと、
1つ又は2つ以上のセンサから、テーブルトップの第1の移動及びテーブルトップの第1の移動と協調した第1のロボットアームの移動中に第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力に関するセンサ情報を取得することと、を含む、方法。
【0350】
条項76.第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力が、テーブルトップ上に位置決めされた患者の重力に伴う力成分を含む、条項75に記載の方法。
【0351】
条項77.センサ情報に従って、テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することを更に含む、条項75又は76に記載の方法。
【0352】
条項78.テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制させることが、
センサ情報が第1の基準を満たしているという判定に従って、第1の制約に基づいてテーブルトップに対する第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動を抑制することと、
センサ情報が第1の基準を満たしていないという判定に従って、第1の制約とは異なる第2の制約に基づいて、テーブルトップに対する第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動を抑制することとを含む、条項77に記載の方法。
【0353】
条項79.第1のロボットアームが、テーブルトップから離れて第1のロボットアームの第1の遠位部分から後退させられる、取り付けられた外科用ツールを含む、条項77又は78に記載の方法。
【0354】
条項80.第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力が、患者用プラットフォームシステムの外部の物体からの衝撃に伴う力成分を含む、条項75~79のいずれかに記載の方法。
【0355】
条項81.センサ情報に従って、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの動力補助移動を起動させることを更に含む、条項80に記載の方法。
【0356】
条項82.1つ又は2つ以上のプロセッサによる実行のために構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、1つ又は2つ以上のプログラムが、
患者用プラットフォームシステムのテーブルトップの第1の移動を開始することであって、
患者用プラットフォームシステムが、第1のロボットアームと、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルと、第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサとを含み、
テーブルトップが、剛性の基部に対して移動可能である、開始することと、
テーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動することと、
1つ又は2つ以上のセンサから、テーブルトップの第1の移動及びテーブルトップの第1の移動と協調した第1のロボットアームの移動中に第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力に関するセンサ情報を取得することと、のための命令を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0357】
条項83.第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力が、テーブルトップ上に位置決めされた患者の重力に伴う力成分を含む、条項82に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0358】
条項84.1つ又は2つ以上のプログラムが、センサ情報に従って、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制するための命令を更に含む、条項82又は83に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0359】
条項85.テーブルトップの第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分とテーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制させることが、
センサ情報が第1の基準を満たしているという判定に従って、第1の制約に基づいてテーブルトップに対する第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動を抑制することと、
センサ情報が第1の基準を満たしていないという判定に従って、第1の制約とは異なる第2の制約に基づいて、テーブルトップに対する第1のロボットアームの第1の遠位部分の移動を抑制することとを含む、条項84に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0360】
条項86.第1のロボットアームが、テーブルトップから離れて第1のロボットアームの第1の遠位部分から後退させられる、取り付けられた外科用ツールを含む、条項84又は85に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0361】
条項87.第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力が、患者用プラットフォームシステムの外部の物体からの衝撃に伴う力成分を含む、条項82~86のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0362】
条項88.1つ又は2つ以上のプログラムが、センサ情報に従って、テーブルトップの第1の移動中に第1のロボットアームの動力補助移動を起動するための命令を更に含む、条項87に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0363】
条項89.剛性の基部と剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、
第1のロボットアームと、
1つ又は2つ以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を備え、命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されたとき、1つ又は2つ以上のプロセッサに、
剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動させ、かつ
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させる、患者用プラットフォームシステム。
【0364】
条項90.1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させるための要求に対応するユーザ入力の受信に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む、条項89に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0365】
条項91.1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアーム又はテーブルトップの許可された移動によって解決できない、第1のロボットアーム又はテーブルトップとの衝突の検出あるいは第1のロボットアーム又はテーブルトップとの衝突の予測に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む、条項89又は90に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0366】
条項92.1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアーム又はテーブルトップのうちの少なくとも一方が関連付けられた関節の限界に達したという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む、条項89~91のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0367】
条項93.1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアームにかかる力が事前設定力閾値を超えたことを検出することに従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む、条項89~92のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0368】
条項94.ディスプレイを更に備え、記憶された命令は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ又は2つ以上のプロセッサに、
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させた後に、
ディスプレイにおいて、1つ又は2つ以上の満たされた基準に関する情報を提示すること、又は
ディスプレイにおいて、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの移動のうちの少なくとも一方のユーザ介入のためのグラフィカルユーザインターフェースを提示すること、のうちの1つ又は2つ以上を実行させる命令を更に含む、条項89~93のいずれかに記載の患者用プラットフォームシステム。
【0369】
条項95.第1のロボットアームと、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルとを含む患者用プラットフォームシステムを動作させる方法であって、
剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動させることと、
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させることと、を含む、方法。
【0370】
条項96.1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させるための要求に対応するユーザ入力の受信に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む、条項95に記載の方法。
【0371】
条項97.1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアーム又はテーブルトップの許可された移動によって解決できない、第1のロボットアーム又はテーブルトップとの衝突の検出あるいは第1のロボットアーム又はテーブルトップとの衝突の予測に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む、条項95又は96に記載の方法。
【0372】
条項98.1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアーム又はテーブルトップのうちの少なくとも一方が関連付けられた関節の限界に達したという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む、条項95~97のいずれかに記載の方法。
【0373】
条項99.1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアームにかかる力が事前設定力閾値を超えたことを検出することに従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む、条項95~98のいずれかに記載の方法。
【0374】
条項100.患者用プラットフォームシステムがディスプレイを更に備え、方法は、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させた後に、
ディスプレイにおいて、1つ又は2つ以上の満たされた基準に関する情報を提示すること、又は
ディスプレイにおいて、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの移動のうちの少なくとも一方のユーザ介入のためのグラフィカルユーザインターフェースを提示すること、のうちの1つ又は2つ以上を実行することを含む、条項95~99のいずれかに記載の方法。
【0375】
条項101.1つ又は2つ以上のプロセッサによる実行のために構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、1つ又は2つ以上のプログラムが、
剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動させることと、
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させることと、のための命令を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0376】
条項102.1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させるための要求に対応するユーザ入力の受信に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む、条項101に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0377】
条項103.1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアーム又はテーブルトップの許可された移動によって解決できない、第1のロボットアーム又はテーブルトップとの衝突の検出あるいは第1のロボットアーム又はテーブルトップとの衝突の予測に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む、条項101又は102に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0378】
条項104.1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアーム又はテーブルトップのうちの少なくとも一方が関連付けられた関節の限界に達したという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む、条項101~103のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0379】
条項105.1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することが、第1のロボットアームにかかる力が事前設定力閾値を超えたことを検出することに従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することを含む、項目101~104のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0380】
条項106.1つ又は2つ以上のプログラムプログラムが、
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させた後に、
ディスプレイにおいて、1つ又は2つ以上の満たされた基準に関する情報を提示すること、又は
ディスプレイにおいて、第1のロボットアームの移動又はテーブルトップの移動のうちの少なくとも一方のユーザ介入のためのグラフィカルユーザインターフェースを提示すること、のうちの1つ又は2つ以上を実行するための命令を更に含む、条項101~105のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0381】
〔実施の態様〕
(1) 患者用プラットフォームシステムであって、
剛性の基部と前記剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、
前記テーブルに結合された1つ又は2つ以上の運動学的チェーンと、
1つ又は2つ以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を備え、前記命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されたとき、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
ユーザの要求に従って、前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動を開始させ、かつ
前記テーブルトップの前記第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記剛性の基部に対して前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動させる、患者用プラットフォームシステム。
(2) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、少なくとも第1のロボットアームを含む、実施態様1に記載の患者用プラットフォームシステム。
(3) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する事前設定条件を含む、実施態様1に記載の患者用プラットフォームシステム。
(4) 前記第1の運動学的チェーンの前記第1の遠位部分の前記移動を前記テーブルトップに対する前記閾値移動量未満に制限する前記事前設定条件が、前記テーブルトップに対する前記第1の運動学的チェーンに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、実施態様3に記載の患者用プラットフォームシステム。
(5) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーン及び前記テーブルトップが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、あるいは
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンのうちの運動学的チェーンが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、のうちの1つ又は2つ以上を禁止する事前設定条件を含む、実施態様1に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0382】
(6) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが前記患者用プラットフォームシステムに隣接する1つ又は2つ以上の物体の閾値距離内に到達することを防止する事前設定条件を含む、実施態様1に記載の患者用プラットフォームシステム。
(7) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1の関節を含む第1の運動学的チェーンを含み、前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記第1の関節が関節の限界を超えて到達することを防止する事前設定条件を含む、実施態様1に記載の患者用プラットフォームシステム。
(8) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含み、前記第1のロボットアームが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの遠位端に、取り付けられた医療用ツールを有する、実施態様1に記載の患者用プラットフォームシステム。
(9) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記取り付けられた医療用ツールと前記テーブルトップとの間の一定の空間的関係を維持する事前設定条件を含む、実施態様8に記載の患者用プラットフォームシステム。
(10) 前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、前記テーブルトップに対する、前記取り付けられた医療用ツールの遠隔操作入力デバイスとの位置合わせされた空間的関係を維持する、実施態様8に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0383】
(11) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1のロボットアームと、上に前記第1のロボットアームが位置決めされた調整可能なアーム支持体とを含む、実施態様1に記載の患者用プラットフォームシステム。
(12) 前記命令が、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持されるように、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記調整可能なアーム支持体及び前記第1のロボットアームを移動させる、実施態様11に記載の患者用プラットフォームシステム。
(13) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、
前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記テーブルトップと前記1つ又は2つ以上のロボットアームのそれぞれの遠位部分との間の空間的関係が、前記テーブルトップの前記第1の移動中に閾値量を超えて変化することを許可する、実施態様1に記載の患者用プラットフォームシステム。
(14) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、前記1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアームは、前記テーブルトップの前記第1の移動中に非干渉構成に留まる、実施態様1に記載の患者用プラットフォームシステム。
(15) 剛性の基部とテーブルトップとを有するテーブルを含む患者用プラットフォームシステムを動作させる方法であって、
前記剛性の基部に対して前記テーブルトップを移動するためのユーザの要求を受信することと、
前記ユーザの要求に従って、前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動を開始することと、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記剛性の基部に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動することと、を含み、前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルに結合されている、方法。
【0384】
(16) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含む、実施態様15に記載の方法。
(17) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する事前設定条件を含む、実施態様15に記載の方法。
(18) 前記第1の運動学的チェーンの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する前記閾値移動量未満に制限する前記事前設定条件が、前記テーブルトップに対する前記第1の運動学的チェーンに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーン及び前記テーブルトップが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、あるいは
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンのうちの運動学的チェーンが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、のうちの1つ又は2つ以上を禁止する事前設定条件を含む、実施態様15に記載の方法。
(20) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが前記患者用プラットフォームシステムに隣接する1つ又は2つ以上の物体の閾値距離内に到達することを防止する事前設定条件を含む、実施態様15に記載の方法。
【0385】
(21) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1の関節を含む第1の運動学的チェーンを含み、前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記第1の関節が関節の限界を超えて到達することを防止する事前設定条件を含む、実施態様15に記載の方法。
(22) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含み、前記第1のロボットアームが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの遠位端に、取り付けられた医療用ツールを有する、実施態様15に記載の方法。
(23) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記取り付けられた医療用ツールと前記テーブルトップとの間の一定の空間的関係を維持する事前設定条件を含む、実施態様22に記載の方法。
(24) 前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、前記テーブルトップに対する、前記取り付けられた医療用ツールの遠隔操作入力デバイスとの位置合わせされた空間的関係を維持する、実施態様23に記載の方法。
(25) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、第1のロボットアームと、上に前記第1のロボットアームが位置決めされた調整可能なアーム支持体とを含む、実施態様15に記載の方法。
【0386】
(26) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記剛性の基部に対して前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動することが、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記調整可能なアーム支持体及び前記第1のロボットアームを移動することを含む、実施態様25に記載の方法。
(27) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、
前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記テーブルトップと前記1つ又は2つ以上のロボットアームのそれぞれの遠位部分との間の空間的関係が、前記テーブルトップの前記第1の移動中に閾値量を超えて変化することを許可する、実施態様15に記載の方法。
(28) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、
前記1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアームは、前記テーブルトップの前記第1の移動中、非干渉構成に留まる、実施態様15に記載の方法。
(29) 1つ又は2つ以上のプロセッサによる実行のために構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つ又は2つ以上のプログラムが、
患者用プラットフォームシステムのテーブルトップを移動するためのユーザの要求を受信することであって、
前記患者用プラットフォームシステムは、前記テーブルトップと剛性の基部とを有するテーブルを含み、
前記テーブルトップは、剛性の基部に対して移動可能である、受信することと、
前記ユーザの要求に従って、剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動を開始することと、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に1つ又は2つ以上の事前設定条件が維持されるように、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記剛性の基部に対して1つ又は2つ以上の運動学的チェーンを移動することと、
のための命令を含み、
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルに結合されている、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
(30) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、少なくとも第1のロボットアームを含む、実施態様29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0387】
(31) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が、第1の運動学的チェーンの第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する第1の事前設定条件を含む、実施態様29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(32) 前記第1の運動学的チェーンの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する前記閾値移動量未満に制限する前記事前設定条件が、前記テーブルトップに対する前記第1の運動学的チェーンに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、実施態様31に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(33) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーン及び前記テーブルトップが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、あるいは
前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンのうちの運動学的チェーンが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に互いの閾値距離内に到達すること、のうちの1つ又は2つ以上を禁止する事前設定条件を含む、実施態様29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(34) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが前記患者用プラットフォームシステムに隣接する1つ又は2つ以上の物体の閾値距離内に到達することを防止する事前設定条件を含む、実施態様29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(35) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、第1の関節を含む第1の運動学的チェーンを含み、前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記第1の関節が関節の限界を超えて到達することを防止する事前設定条件を含む、実施態様29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0388】
(36) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、少なくとも第1のロボットアームを含み、前記第1のロボットアームが、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの遠位端に、取り付けられた医療用ツールを有する、実施態様29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(37) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持される前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記取り付けられた医療用ツールと前記テーブルトップとの間の一定の空間的関係を維持する事前設定条件を含む、実施態様36に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(38) 前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記テーブルトップに対する前記取り付けられた医療用ツールの遠隔操作入力デバイスとの位置合わせされた空間的関係を維持する、実施態様37に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(39) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、第1のロボットアームと、上に前記第1のロボットアームが位置決めされた調整可能なアーム支持体とを含む、実施態様29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(40) 前記1つ又は2つ以上のプログラムは、前記1つ又は2つ以上の事前設定条件が前記テーブルトップの前記第1の移動中に維持されるように、前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記調整可能なアーム支持体及び前記第1のロボットアームを移動するための命令を更に含む、実施態様39に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0389】
(41) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、
前記1つ又は2つ以上の事前設定条件は、前記テーブルトップと前記1つ又は2つ以上のロボットアームのそれぞれの遠位部分との間の空間的関係が、前記テーブルトップの前記第1の移動中に閾値量を超えて変化することを許可する、実施態様29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(42) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンが、前記テーブルトップに対して切り離されている状態にある1つ又は2つ以上のロボットアームを含み、前記1つ又は2つ以上の切り離されているロボットアームは、前記テーブルトップの前記第1の移動中に非干渉構成に留まる、実施態様29に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(43) 患者用プラットフォームシステムであって、
剛性の基部と前記剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、
前記テーブルに結合された第1のロボットアームと、
1つ又は2つ以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を備え、前記命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されたとき、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動を開始させ、かつ
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制させる、患者用プラットフォームシステム。
(44) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記テーブルトップに対して前記第1のロボットアームの少なくとも一部を移動することを含む、実施態様43に記載の患者用プラットフォームシステム。
(45) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、実施態様44に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0390】
(46) 調整可能なアーム支持体を更に備え、
前記第1のロボットアームが、前記調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位端と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記テーブルトップに対して前記調整可能なアーム支持体を移動することを含む、実施態様43に記載の患者用プラットフォームシステム。
(47) 調整可能なアーム支持体を更に備え、
前記第1のロボットアームが、前記調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位端と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記調整可能なアーム支持体に対する前記第1のロボットアームの移動と、前記テーブルトップに対する前記調整可能なアーム支持体の移動とを協調させることを含む、実施態様43に記載の患者用プラットフォームシステム。
(48) 前記第1のロボットアームが、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節を含み、前記少なくとも1つの運動学的に冗長な関節は、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化が抑制されている間に移動するように構成されている、実施態様43に記載の患者用プラットフォームシステム。
(49) 前記第1のロボットアームに加えて第2のロボットアームを更に備え、前記記憶された命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
(a)前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームと前記第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(b)自己衝突を回避するように前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(c)関節の限界回避のために前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、並びに
(d)前記テーブル及び前記テーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、のいずれかを実行させる、実施態様43に記載の患者用プラットフォームシステム。
(50) 前記第1のロボットアーム又は前記第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を支持するように構成された調整可能なアーム支持体を更に備え、前記記憶された命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
(e)前記テーブル及び前記テーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように、前記調整可能なアーム支持体、及び前記第1のロボットアーム又は前記第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、並びに
(f)前記テーブルを支持する地面との衝突を回避するように、前記調整可能なアーム支持体、及び前記第1のロボットアーム又は前記第2ロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、のいずれかを実行させる、実施態様49に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0391】
(51) 剛性の基部とテーブルトップとを有するテーブルを含む患者用プラットフォームシステムを動作させる方法であって、
剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動を開始することと、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することと、を含み、前記第1のロボットアームが、前記テーブルに結合されている、方法。
(52) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記テーブルトップに対して前記第1のロボットアームの少なくとも一部を移動することを含む、実施態様51に記載の方法。
(53) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、実施態様52に記載の方法。
(54) 前記患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、
前記第1のロボットアームが、前記調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位端と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記テーブルトップに対して前記調整可能なアーム支持体を移動することを含む、実施態様51に記載の方法。
(55) 前記患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、
前記第1のロボットアームが、前記調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位端と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記調整可能なアーム支持体に対する前記第1のロボットアームの移動と、前記テーブルトップに対する前記調整可能なアーム支持体の移動とを協調させることを含む、実施態様51に記載の方法。
【0392】
(56) 前記第1のロボットアームが、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節を含み、前記少なくとも1つの運動学的に冗長な関節は、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化が抑制されている間に移動するように構成されている、実施態様51に記載の方法。
(57) 前記1つ又は2つ以上の運動学的チェーンは、前記第1のロボットアームに加えて第2のロボットアームを更に含み、前記方法は、
(a)前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームと前記第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(b)自己衝突を回避するように前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(c)関節の限界回避のために前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、並びに
(d)前記テーブル及び前記テーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、のいずれかを更に含む、実施態様51に記載の方法。
(58) 前記第1のロボットアーム又は前記第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を支持するように構成された調整可能なアームを更に備え、前記方法が、
(e)前記テーブル及び前記テーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように、前記調整可能なアーム支持体、及び前記第1のロボットアーム又は前記第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、並びに
(f)前記テーブルを支持する地面との衝突を回避するように、前記調整可能なアーム支持体、及び前記第1のロボットアーム又は前記第2ロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、のいずれかを更に含む、実施態様57に記載の方法。
(59) 1つ又は2つ以上のプロセッサ、メモリ、及びディスプレイを有するコンピュータシステムによる実行のために構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つ又は2つ以上のプログラムが、
患者用プラットフォームシステムのテーブルトップの第1の移動を開始することであって、
前記患者用プラットフォームシステムは、剛性の基部及び前記テーブルトップを有するテーブルを含み、
前記テーブルトップは、前記剛性の基部に対して移動可能である、開始することと、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、第1のロボットアームの第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することと、のための命令を含み、前記第1のロボットアームが、前記テーブルに結合されている、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
(60) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記テーブルトップに対して前記第1のロボットアームの少なくとも一部を移動することを含む、実施態様59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0393】
(61) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームに関連付けられた遠隔運動中心を維持することを含む、実施態様60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(62) 前記患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、
前記第1のロボットアームが、前記調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位端と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記テーブルトップに対して前記調整可能なアーム支持体を移動することを含む、実施態様59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(63) 前記患者用プラットフォームシステムが、調整可能なアーム支持体を更に含み、
前記第1のロボットアームが、前記調整可能なアーム支持体に移動可能に結合され、
前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位端と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記テーブルトップの前記第1の移動に従って、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を前記テーブルトップに対する閾値移動量未満に制限する方法で、前記調整可能なアーム支持体に対する前記第1のロボットアームの移動と、前記テーブルトップに対する前記調整可能なアーム支持体の移動とを協調させることを含む、実施態様59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(64) 前記第1のロボットアームが、少なくとも1つの運動学的に冗長な関節を含み、前記少なくとも1つの運動学的に冗長な関節は、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化が抑制されている間に移動するように構成されている、実施態様59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(65) 前記患者用プラットフォームシステムは、前記第1のロボットアームに加えて第2のロボットアームを更に含み、前記1つ又は2つ以上のプログラムは、
(a)前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームと前記第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(b)自己衝突を回避するように前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、
(c)関節の限界回避のために前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、並びに
(d)前記テーブル及び前記テーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように前記第1のロボットアーム及び前記第2のロボットアームのいずれかを移動すること、のいずれかのための命令を更に含む、実施態様59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0394】
(66) 前記患者用プラットフォームシステムが、前記第1のロボットアーム又は前記第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を支持するように構成された調整可能なアーム支持体を更に含み、前記1つ又は2つ以上のプログラムが、
(e)前記テーブル及び前記テーブルに動作可能に結合された1つ又は2つ以上の構造のいずれかとの衝突を回避するように、前記調整可能なアーム支持体、及び前記第1のロボットアーム又は前記第2のロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、並びに
(f)前記テーブルを支持する地面との衝突を回避するように、前記調整可能なアーム支持体、及び前記第1のロボットアーム又は前記第2ロボットアームのうちの少なくとも一方を移動すること、のいずれかのための命令を更に含む、実施態様65に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(67) 前記1つ又は2つ以上のロボットアームが、前記第1のロボットアームに加えて、第2ロボットアームを更に含み、
前記1つ又は2つ以上のプログラムは、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームと前記第2のロボットアームとの間の衝突が回避されるように、協調した方法で前記第2のロボットアーム及び前記第1のロボットアームを移動するための命令を更に含む、実施態様59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(68) 剛性の基部と前記剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、
第1のロボットアームと、
前記第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサと、
1つ又は2つ以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を備え、前記命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されたとき、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動を開始させ、
前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記第1のロボットアームを移動させ、かつ
前記1つ又は2つ以上のセンサから、前記テーブルトップの前記第1の移動及び前記テーブルトップの前記第1の移動と協調した前記第1のロボットアームの移動中に前記第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力に関するセンサ情報を取得させる、患者用プラットフォームシステム。
(69) 前記第1のロボットアームにかかる前記1つ又は2つ以上の力は、前記テーブルトップ上に位置決めされた患者の重力に伴う力成分を含む、実施態様68に記載の患者用プラットフォームシステム。
(70) 前記記憶された命令が、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、前記センサ情報に従って、前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制させる、実施態様68に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0395】
(71) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記センサ情報が第1の基準を満たしているという判定に従って、第1の制約に基づいて前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を抑制することと、
前記センサ情報が前記第1の基準を満たしていないという判定に従って、前記第1の制約とは異なる第2の制約に基づいて、前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を抑制することとを含む、実施態様70に記載の患者用プラットフォームシステム。
(72) 前記第1のロボットアームが、前記テーブルトップから離れて前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分から後退させられる、取り付けられた外科用ツールを含む、実施態様70に記載の患者用プラットフォームシステム。
(73) 前記第1のロボットアームにかかる前記1つ又は2つ以上の力が、前記患者用プラットフォームシステムの外部の物体からの衝撃に伴う力成分を含む、実施態様68に記載の患者用プラットフォームシステム。
(74) 前記記憶された命令が、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、前記センサ情報に従って、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの動力補助移動を起動させる命令を更に含む、実施態様73に記載の患者用プラットフォームシステム。
(75) 第1のロボットアームと、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルと、前記第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサとを含む患者用プラットフォームシステムを動作させる方法であって、
前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動を開始することと、
前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記第1のロボットアームを移動することと、
前記1つ又は2つ以上のセンサから、前記テーブルトップの前記第1の移動及び前記テーブルトップの前記第1の移動と協調した前記第1のロボットアームの移動中に前記第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力に関するセンサ情報を取得することと、を含む、方法。
【0396】
(76) 前記第1のロボットアームにかかる前記1つ又は2つ以上の力が、前記テーブルトップ上に位置決めされた患者の重力に伴う力成分を含む、実施態様75に記載の方法。
(77) 前記センサ情報に従って、前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制することを更に含む、実施態様75に記載の方法。
(78) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記センサ情報が第1の基準を満たしているという判定に従って、第1の制約に基づいて前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を抑制することと、
前記センサ情報が前記第1の基準を満たしていないという判定に従って、前記第1の制約とは異なる第2の制約に基づいて、前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を抑制することとを含む、実施態様77に記載の方法。
(79) 前記第1のロボットアームが、前記テーブルトップから離れて前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分から後退させられる、取り付けられた外科用ツールを含む、実施態様77に記載の方法。
(80) 前記第1のロボットアームにかかる前記1つ又は2つ以上の力が、前記患者用プラットフォームシステムの外部の物体からの衝撃に伴う力成分を含む、実施態様75に記載の方法。
【0397】
(81) 前記センサ情報に従って、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの動力補助移動を起動させることを更に含む、実施態様80に記載の方法。
(82) 1つ又は2つ以上のプロセッサによる実行のために構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つ又は2つ以上のプログラムが、
患者用プラットフォームシステムのテーブルトップの第1の移動を開始することであって、
前記患者用プラットフォームシステムが、第1のロボットアームと、剛性の基部及び前記テーブルトップを有するテーブルと、前記第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力を検出するように位置決めされた1つ又は2つ以上のセンサとを含み、
前記テーブルトップが、前記剛性の基部に対して移動可能である、開始することと、
前記テーブルトップの前記第1の移動と協調して前記第1のロボットアームを移動することと、
前記1つ又は2つ以上のセンサから、前記テーブルトップの前記第1の移動及び前記テーブルトップの前記第1の移動と協調した前記第1のロボットアームの移動中に前記第1のロボットアームにかかる1つ又は2つ以上の力に関するセンサ情報を取得することと、のための命令を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
(83) 前記第1のロボットアームにかかる前記1つ又は2つ以上の力が、前記テーブルトップ上に位置決めされた患者の重力に伴う力成分を含む、実施態様82に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(84) 前記1つ又は2つ以上のプログラムが、前記センサ情報に従って、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の変化を抑制するための命令を更に含む、実施態様82に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(85) 前記テーブルトップの前記第1の移動中に、前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分と前記テーブルトップとの間の空間的関係の前記変化を抑制することが、
前記センサ情報が第1の基準を満たしているという判定に従って、第1の制約に基づいて前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を抑制することと、
前記センサ情報が前記第1の基準を満たしていないという判定に従って、前記第1の制約とは異なる第2の制約に基づいて、前記テーブルトップに対する前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分の移動を抑制することとを含む、実施態様84に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0398】
(86) 前記第1のロボットアームが、前記テーブルトップから離れて前記第1のロボットアームの前記第1の遠位部分から後退させられる、取り付けられた外科用ツールを含む、実施態様84に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(87) 前記第1のロボットアームにかかる前記1つ又は2つ以上の力が、前記患者用プラットフォームシステムの外部の物体からの衝撃に伴う力成分を含む、実施態様82に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(88) 前記1つ又は2つ以上のプログラムが、前記センサ情報に従って、前記テーブルトップの前記第1の移動中に前記第1のロボットアームの動力補助移動を起動するための命令を更に含む、実施態様87に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(89) 剛性の基部と前記剛性の基部に対して移動可能なテーブルトップとを有するテーブルと、
第1のロボットアームと、
1つ又は2つ以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を備え、前記命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されたとき、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動と協調して前記第1のロボットアームを移動させ、かつ
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの少なくとも一方を停止させる、患者用プラットフォームシステム。
(90) 前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止させるための要求に対応するユーザ入力の受信に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、実施態様89に記載の患者用プラットフォームシステム。
【0399】
(91) 前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップの許可された移動によって解決できない、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップとの衝突の検出あるいは前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップとの衝突の予測に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、実施態様89に記載の患者用プラットフォームシステム。
(92) 前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップのうちの少なくとも一方が関連付けられた関節の限界に達したという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、実施態様89に記載の患者用プラットフォームシステム。
(93) 前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアームにかかる力が事前設定力閾値を超えたことを検出することに従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、実施態様89に記載の患者用プラットフォームシステム。
(94) ディスプレイを更に備え、前記記憶された命令は、前記1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は2つ以上のプロセッサに、
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止させた後に、
前記ディスプレイにおいて、前記1つ又は2つ以上の満たされた基準に関する情報を提示すること、又は
前記ディスプレイにおいて、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの移動のうちの少なくとも一方のユーザ介入のためのグラフィカルユーザインターフェースを提示すること、のうちの1つ又は2つ以上を実行させる命令を更に含む、実施態様89に記載の患者用プラットフォームシステム。
(95) 第1のロボットアームと、剛性の基部及びテーブルトップを有するテーブルとを含む患者用プラットフォームシステムを動作させる方法であって、
前記剛性の基部に対する前記テーブルトップの第1の移動と協調して前記第1のロボットアームを移動させることと、
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することと、を含む方法。
【0400】
(96) 前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止させるための要求に対応するユーザ入力の受信に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、実施態様95に記載の方法。
(97) 前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップの許可された移動によって解決できない、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップとの衝突の検出あるいは前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップとの衝突の予測に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、実施態様95に記載の方法。
(98) 前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップのうちの少なくとも一方が関連付けられた関節の限界に達したという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、実施態様95に記載の方法。
(99) 前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアームにかかる力が事前設定力閾値を超えたことを検出することに従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、実施態様95に記載の方法。
(100) 前記患者用プラットフォームシステムがディスプレイを更に備え、前記方法は、1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止させた後に、
前記ディスプレイにおいて、前記1つ又は2つ以上の満たされた基準に関する情報を提示すること、又は
前記ディスプレイにおいて、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの移動のうちの少なくとも一方のユーザ介入のためのグラフィカルユーザインターフェースを提示すること、のうちの1つ又は2つ以上を実行することを更に含む、実施態様95に記載の方法。
【0401】
(101) 1つ又は2つ以上のプロセッサによる実行のために構成された1つ又は2つ以上のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つ又は2つ以上のプログラムが、
剛性の基部に対するテーブルトップの第1の移動と協調して第1のロボットアームを移動させることと、
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの少なくとも一方を停止することと、のための命令を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
(102) 前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止させるための要求に対応するユーザ入力の受信に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、実施態様101に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(103) 前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップの許可された移動によって解決できない、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップとの衝突の検出あるいは前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップとの衝突の予測に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、実施態様101に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(104) 前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアーム又は前記テーブルトップのうちの少なくとも一方が関連付けられた関節の限界に達したという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、実施態様101に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
(105) 前記1つ又は2つ以上の基準が満たされているという判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することが、前記第1のロボットアームにかかる力が事前設定力閾値を超えたことを検出することに従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止することを含む、実施態様101に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0402】
(106) 前記1つ又は2つ以上のプログラムが、
1つ又は2つ以上の基準が満たされているという前記判定に従って、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの前記第1の移動のうちの前記少なくとも一方を停止させた後に、
ディスプレイにおいて、前記1つ又は2つ以上の満たされた基準に関する情報を提示すること、又は
前記ディスプレイにおいて、前記第1のロボットアームの移動又は前記テーブルトップの移動のうちの少なくとも一方のユーザ介入のためのグラフィカルユーザインターフェースを提示すること、のうちの1つ又は2つ以上を実行するための命令を更に含む、実施態様101に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22A
図22B
図22C
図22D
図23
図24A
図24B
図24C
図25A
図25B
図25C
図26
図27A
図27B
図27C
図27D
図27E
図28A
図28B
図28C
図28D
図29A
図29B
図29C
図30
図31A
図31B
図32
【国際調査報告】