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特表2023-544483持続的共存グループビデオ会議システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-24
(54)【発明の名称】持続的共存グループビデオ会議システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/15 20060101AFI20231017BHJP
   H04L 67/2869 20220101ALI20231017BHJP
【FI】
H04N7/15
H04L67/2869
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023512118
(86)(22)【出願日】2021-08-26
(85)【翻訳文提出日】2023-04-13
(86)【国際出願番号】 US2021047702
(87)【国際公開番号】W WO2022055715
(87)【国際公開日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】63/076,307
(32)【優先日】2020-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/354,544
(32)【優先日】2021-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
2.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】508178054
【氏名又は名称】メタ プラットフォームズ, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110002974
【氏名又は名称】弁理士法人World IP
(72)【発明者】
【氏名】パパヴァ, イローナ
(72)【発明者】
【氏名】セレクマン, アリエ
(72)【発明者】
【氏名】シアラー, ニコラス ジョン
(72)【発明者】
【氏名】セラギア, アンドレア
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164UB94S
5C164VA07P
5C164VA09S
5C164VA19P
5C164VA35S
(57)【要約】
複数の人とともにオンライン会議室に接続するためのシステムが開示される。第1のユーザの第1のクライアントデバイスが、オンライン会議室への接続を開始する。接続が開始された後に、第1のクライアントデバイスは、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからビデオデータおよびオーディオデータを受信し始める。オンライン会議室に接続されている間に、第1のクライアントデバイスは、オンライン会議に接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからの受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示する。第1のユーザとの会話を始める要求を第2のユーザから受信すると、第1のクライアントデバイスは、第2のユーザのクライアントデバイスから受信されたオーディオデータに基づいて、オーディオストリームを再生する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザに関連付けられた第1のクライアントデバイスにおいて、
オンライン会議室への接続を開始することと、
前記オンライン会議室に同じく接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからビデオデータおよびオーディオデータを受信することであって、前記1人または複数の他のユーザの前記1つまたは複数のクライアントデバイスが、第2のユーザに関連付けられた第2のクライアントデバイスを含む、ビデオデータおよびオーディオデータを受信することと、
前記オンライン会議室に接続されたことに応答して、前記オンライン会議に接続された前記1人または複数の他のユーザの前記1つまたは複数のクライアントデバイスからの前記受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示することと、
前記オンライン会議室に接続された前記1人または複数の他のユーザの前記1つまたは複数のクライアントデバイスから前記ビデオデータおよびオーディオデータを受信している間に、前記1つまたは複数のクライアントデバイスのうちの前記第2のクライアントデバイスから、前記第1のユーザとの会話を始める要求を受信することと、
前記要求を受信したことに応答して、前記第2のクライアントデバイスから受信された前記オーディオデータに基づいて、オーディオストリームを再生することと、を含む、
方法。
【請求項2】
前記オンライン会議に接続された前記1人または複数の他のユーザの前記1つまたは複数のクライアントデバイスからの前記受信されたビデオデータに基づいて、前記ビデオストリームを表示することは、
前記オンライン会議室に接続された前記1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、
前記他のユーザのそれぞれのクライアントデバイスから受信された前記ビデオデータ中の人物のプレゼンスを検出することと、
前記他のユーザの前記それぞれのクライアントデバイスから受信された前記ビデオデータ中の前記人物の前記プレゼンスを検出したことに応答して、前記他のユーザの前記それぞれのクライアントデバイスから受信された前記ビデオデータに基づいて、前記他のユーザに対応するビデオフィードを表示することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記オンライン会議に接続された前記1人または複数の他のユーザの前記1つまたは複数のクライアントデバイスからの前記受信されたビデオデータに基づいて、前記ビデオストリームを表示することは、
前記オンライン会議室に接続された前記1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、
前記他のユーザの前記それぞれのクライアントデバイスから受信された前記ビデオデータ中の前記人物の前記プレゼンスを検出しなかったことに応答して、前記他のユーザが離れているという指示を表示することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記オンライン会議室に接続された前記1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、
前記他のユーザと前記第1のユーザとの間の会話ステータスに基づいて、前記他のユーザに対応するオーディオフィードを再生すべきかどうかを決定することをさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記オンライン会議室に接続された前記1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、
前記他のユーザと前記第1のユーザとの間の会話ステータスに基づいて、前記他のユーザに対応する減衰係数を割り当てることと、
前記割り当てられた減衰係数に基づいて、前記他のユーザに対応するオーディオフィードを減衰させることと、
前記オンライン会議室に接続された前記1人または複数の他のユーザの各他のユーザに対応する前記減衰されたオーディオフィードを組み合わせることと、
前記組み合わされた減衰されたオーディオフィードを再生することと、をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記他のユーザと前記第1のユーザとの間の会話ステータスに基づいて、前記他のユーザに対応する減衰係数を決定することは、
前記他のユーザが前記第1のユーザとのアクティブ会話中でないとき、前記減衰係数に0の値を割り当てることと、
前記他のユーザが前記第1のユーザとのアクティブ会話中であるとき、前記減衰係数に1の値を割り当てることと、を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記オンライン会議室への前記接続を開始することは、
予め設定された時間に前記オンライン会議室に自動的に接続することを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記オンライン会議室に接続された前記1人または複数の他のユーザが、第3のユーザおよび第4のユーザを含むかどうかにかかわらず、前記方法は、
前記第3のユーザが前記第4のユーザとのアクティブ会話中であるという指示を受信したことに応答して、
前記第3のユーザが前記第4のユーザとの前記アクティブ会話中であるという前記指示を表示することと、
前記第4のユーザが前記第3のユーザとの前記アクティブ会話中であるという指示を表示することと、をさらに含み、好ましくは、
前記第1のユーザが前記第3のユーザまたは前記第4のユーザとのアクティブ会話中でないと決定したことに応答して、
前記第3のユーザおよび前記第4のユーザに対応するオーディオフィードをミュートすることをさらに含み、好ましくは、
前記第3のユーザと前記第4のユーザとの間の前記会話に参加するための指示を受信することと、
前記第3のユーザと前記第4のユーザとの間の前記会話に参加するための前記指示を受信したことに応答して、
前記第3のユーザの前記クライアントデバイスおよび前記第4のユーザの前記クライアントデバイスに、前記会話に参加する要求を送ることと、
前記第3のユーザの前記クライアントデバイスおよび前記第4のユーザの前記クライアントデバイスから受信された前記オーディオデータに基づいて、オーディオストリームを再生することと、をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
オンライン会議室に接続された複数のクライアントデバイスからデータストリームを受信することであって、(i)前記複数のクライアントデバイスが複数のユーザに関連付けられ、(ii)前記データストリームがオーディオデータおよびステータスデータを含み、(iii)前記ステータスデータが、対応するユーザが前記オンライン会議室に接続された別のユーザとのアクティブ会話中であるかどうかを示す、データストリームを受信することと、
前記複数のクライアントデバイスの各クライアントデバイスについて、前記ユーザの前記データストリームに含まれる前記ステータスデータに基づいて、対応するユーザが前記オンライン会議室に接続された別のユーザとのアクティブ会話中であるかどうかを決定することと、
前記複数のユーザのうちの第1のユーザが、前記複数のユーザのうちの第2のユーザとのアクティブ会話中であると決定したことに応答して、
前記第1のユーザが前記第2のユーザとのアクティブ会話中であるという指示を表示することと、
前記第2のユーザが前記第1のユーザとのアクティブ会話中であるという指示を表示することと、
前記第1のユーザと前記第2のユーザとの間の前記会話に参加するための指示を受信することと、
前記第1のユーザと前記第2のユーザとの間の前記会話に参加するための前記指示を受信したことに応答して、
前記第1のユーザのクライアントデバイスおよび前記第2のユーザのクライアントデバイスに、前記会話に参加する要求を送ることと、
前記第1のユーザおよび前記第2のユーザに対応するオーディオストリームを再生することと、を含む、
方法。
【請求項10】
前記第1のユーザおよび前記第2のユーザに対応する前記オーディオストリームを再生することは、
前記オンライン会議室に接続された前記複数のユーザの各ユーザに減衰係数を割り当てることであって、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザに割り当てられた前記減衰係数が非0値を有し、前記オンライン会議室に接続された前記複数のユーザのすべての他のユーザに割り当てられた前記減衰係数が0の値を有する、減衰係数を割り当てることと、
前記割り当てられた減衰係数に基づいて、前記オンライン会議室に接続された前記複数のユーザの各ユーザに対応するオーディオフィードを減衰させることと、
前記オンライン会議室に接続された前記複数のユーザの各ユーザに対応する前記減衰されたオーディオフィードを組み合わせることによってオーディオストリームを生成することと、
前記生成されたオーディオストリームを再生することと、を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記オンライン会議室に接続された前記複数のユーザの各ユーザの前記クライアントデバイスからビデオデータを受信することと、
前記オンライン会議室に接続されたことに応答して、前記オンライン会議に接続された前記複数のユーザの各ユーザの前記クライアントデバイスからの前記受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示することと、をさらに含み、好ましくは、
前記オンライン会議に接続された前記複数のユーザの各ユーザのクライアントデバイスからの前記受信されたビデオデータに基づいて、前記ビデオストリームを表示することは、
前記オンライン会議室に接続された前記複数のユーザの各ユーザについて、
前記ユーザの前記クライアントデバイスから受信された前記ビデオデータ中の人物のプレゼンスを検出することと、
前記ユーザの前記クライアントデバイスから受信された前記ビデオデータ中の人物の前記プレゼンスを検出したことに応答して、前記ユーザの前記クライアントデバイスから受信された前記ビデオデータに基づいて、前記ユーザに対応するビデオフィードを表示することと、を含み、好ましくは、
前記オンライン会議に接続された前記複数のユーザの各ユーザのクライアントデバイスからの前記受信されたビデオデータに基づいて、前記ビデオストリームを表示することは、
前記オンライン会議室に接続された前記複数のユーザの各ユーザについて、
前記ユーザの前記クライアントデバイスから受信された前記ビデオデータ中の人物の前記プレゼンスを検出しなかったことに応答して、前記ユーザが離れているという指示を表示することをさらに含む、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
第1のユーザに関連付けられた第1のクライアントデバイスの1つまたは複数のプロセッサによる実行のために構成された1つまたは複数のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つまたは複数のプログラムは、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記第1のクライアントデバイスに、
オンライン会議室への接続を開始することと、
前記オンライン会議室に同じく接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからビデオデータおよびオーディオデータを受信することであって、前記1人または複数の他のユーザの前記1つまたは複数のクライアントデバイスが、第2のユーザに関連付けられた第2のクライアントデバイスを含む、ビデオデータおよびオーディオデータを受信することと、
前記オンライン会議室に接続されたことに応答して、前記オンライン会議に接続された前記1人または複数の他のユーザの前記1つまたは複数のクライアントデバイスからの前記受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示することと、
前記オンライン会議室に接続された前記1人または複数の他のユーザの前記1つまたは複数のクライアントデバイスから前記ビデオデータおよびオーディオデータを受信している間に、前記1つまたは複数のクライアントデバイスのうちの前記第2のクライアントデバイスから、前記第1のユーザとの会話を始める要求を受信することと、
前記要求を受信したことに応答して、前記第2のクライアントデバイスから受信された前記オーディオデータに基づいて、オーディオストリームを再生することと、を行わせる、
非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記オンライン会議に接続された前記1人または複数の他のユーザの前記1つまたは複数のクライアントデバイスからの前記受信されたビデオデータに基づいて、前記ビデオストリームを表示するようにとの命令は、前記第1のクライアントデバイスに、
前記オンライン会議室に接続された前記1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、
前記他のユーザのそれぞれのクライアントデバイスから受信された前記ビデオデータ中の人物のプレゼンスを検出することと、
前記他のユーザの前記それぞれのクライアントデバイスから受信された前記ビデオデータ中の前記人物の前記プレゼンスを検出したことに応答して、前記他のユーザの前記それぞれのクライアントデバイスから受信された前記ビデオデータに基づいて、前記他のユーザに対応するビデオフィードを表示することと、を行わせ、好ましくは、
前記オンライン会議に接続された前記1人または複数の他のユーザの前記1つまたは複数のクライアントデバイスからの前記受信されたビデオデータに基づいて、前記ビデオストリームを表示するようにとの前記命令は、前記第1のクライアントデバイスに、
前記オンライン会議室に接続された前記1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、
前記他のユーザの前記それぞれのクライアントデバイスから受信された前記ビデオデータ中の前記人物の前記プレゼンスを検出しなかったことに応答して、前記他のユーザが離れているという指示を表示することをさらに行わせる、請求項12に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
命令は、前記第1のクライアントデバイスに、
前記オンライン会議室に接続された前記1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、
前記他のユーザと前記第1のユーザとの間の会話ステータスに基づいて、前記他のユーザに対応するオーディオフィードを再生すべきかどうかを決定することをさらに行わせる、請求項12または13に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
命令は、前記第1のクライアントデバイスに、
前記オンライン会議室に接続された前記1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、
前記他のユーザと前記第1のユーザとの間の会話ステータスに基づいて、前記他のユーザに対応する減衰係数を割り当てることと、
前記割り当てられた減衰係数に基づいて、前記他のユーザに対応するオーディオフィードを減衰させることと、
前記オンライン会議室に接続された前記1人または複数の他のユーザの各他のユーザに対応する前記減衰されたオーディオフィードを組み合わせることと、
前記組み合わされた減衰されたオーディオフィードを再生することと、をさらに行わせる、請求項12または13に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示は、一般に、オンラインビデオ会議に関し、より具体的には、オンライン会議室に接続されたユーザの仮想プレゼンスをエミュレートすることに関する。
【0002】
オンラインビデオ会議システムは、ユーザが、他の人々と遠隔で接続し、オーディオおよびビジュアル手段を使用して互いに通信することを可能にする。しかしながら、ビデオ会議システムは、現実世界の環境を効果的にエミュレートしない。例えば、ビデオ会議において、各ユーザは、キャプチャされたオーディオフィードを集中型サーバに送る。集中型サーバは、次いで、オーディオフィードを全部組み合わせて単一のオーディオストリームにし、そのオーディオストリームを、ビデオ会議に接続された各ユーザに送る。したがって、すべてのユーザが、話しているユーザ全員を聞くことができる。しかし、各ユーザは単一のオーディオストリームを受信するため、複数の人が同時に話す場合、ビデオ会議に接続されたユーザに送られるオーディオストリームは、話している両方のユーザのオーディオフィードの重ね合わせを含む。
【0003】
さらに、各ユーザに送られるオーディオストリームは、ビデオ会議に接続されたすべての他のユーザのオーディオフィードの重ね合わせを含むため、一度に1つの会話しか行うことができない。ビデオ会議に接続された2人のユーザが、それらのユーザの間で別の会話を行いたい場合、それらのユーザは、ビデオ会議から切断し、新しいセッションを始めなければならない。したがって、プロセスを非効率的にする。
【0004】
最後に、ユーザのうちの2人以上の間の会話をビデオ会議システムを介して始めることが可能になる前に、2人以上のユーザは、各々ビデオ会議システムに接続しなければならない。例えば、ユーザの各々は、合意された時間にビデオ会議システムの特定のアドレスに接続し得る。これは、会議の日時として事前計画することを必要とし、ならびに、接続を確立することが可能になる前に、ビデオ会議システムを接続するためのアドレスを各ユーザに提供しなければならない。別の例では、第1のユーザが第2のユーザを呼び出し得る。第2のユーザの通信システムは、第1のユーザが呼出しを開始したという指示を表示し、呼出しを受け付けるかどうかを第2のユーザに質問し得る。これは、第2のユーザが呼出しに応答することができるかどうかを第1のユーザが推測することを必要とする。さらに、これは、第2のユーザが、第1のユーザが呼び出しているという指示を確認し、呼出しを明示的に受け付けることを必要とする。
【0005】
これらの欠点は、人々が物理的に異なる場所に位置するときに互いに共同する場合の摩擦レベルを増加させる。したがって、物理的に異なる場所に位置するユーザが互いにより容易に共同することを可能にするために、遠隔ユーザのプレゼンスを仮想的にエミュレートするシステムを有することが有益である。
【発明の概要】
【0006】
実施形態は、複数の人とともにオンライン会議室に接続するためのシステムを含む。第1のユーザに関連付けられた第1のクライアントデバイスが、オンライン会議室への接続を開始する。接続が開始された後に、第1のクライアントデバイスは、オンライン会議室に同じく接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからビデオデータおよびオーディオデータを受信し始める。1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスは、第2のユーザに関連付けられた第2のクライアントデバイスを含む。オンライン会議室に接続されている間に、第1のクライアントデバイスは、オンライン会議に接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからの受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示する。オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからビデオデータおよびオーディオデータを受信する間に、第2のクライアントデバイスから、第1のユーザとの会話を始める要求を受信すると、第1のクライアントデバイスは、第2のクライアントデバイスから受信されたオーディオデータに基づいて、オーディオストリームを再生する。
【0007】
いくつかの実施形態では、オンライン会議室に接続された特定のユーザに対応するビデオを表示する前に、第1のクライアントデバイスは、ユーザのそれぞれのクライアントデバイスから受信されたビデオデータ中の人物のプレゼンスを検出する。人が検出された場合、第1のクライアントデバイスは、表示されたビデオストリームに、ユーザのそれぞれのクライアントデバイスから受信されたビデオデータを含める。逆に、人が検出されなかった場合、第1のクライアントデバイスは、ユーザが離れている状態にあるという指示を表示する。
【0008】
いくつかの実施形態では、オンライン会議室に接続された各ユーザについて、第1のクライアントデバイスは、ユーザの会話ステータスに少なくとも部分的に基づいて、ユーザに対応するオーディオフィードを再生すべきかどうかを決定する。例えば、会話ステータスが、第1のユーザが第2のユーザとのアクティブ会話中であることを示す場合、第1のクライアントデバイスは第2のユーザに対応するオーディオフィードを再生し、第2のクライアントデバイスは第1のユーザのオーディオフィードを再生する。逆に、会話ステータスが、第1のユーザが第2のユーザとのアクティブ会話中でないことを示す場合、第1のクライアントデバイスは第2のユーザに対応するオーディオフィードを再生せず、第2のクライアントデバイスは第1のユーザのオーディオフィードを再生しない。
【0009】
いくつかの実施形態では、オンライン会議室に接続された各ユーザについて、第1のクライアントデバイスは減衰係数を割り当てる。第1のクライアントデバイスは、対応するユーザの会話ステータスに基づいて減衰係数を決定する。例えば、会話ステータスが、第1のユーザが第2のユーザとのアクティブ会話中であることを示す場合、第1のクライアントデバイスは、第2のユーザの減衰係数に1(または100%)の値を割り当てる。逆に、会話ステータスが、第1のユーザが第2のユーザとのアクティブ会話中でないことを示す場合、第1のクライアントデバイスは、第2のユーザの減衰係数に0(または0%)の値を割り当てる。第1のクライアントデバイスは、次いで、各ユーザのオーディオデータを対応する減衰係数でマルチプルし、減衰されたオーディオデータを組み合わせて出力オーディオストリームを生成する。
【0010】
本開示の第1の態様によれば、第1のユーザに関連付けられた第1のクライアントデバイスにおいて、オンライン会議室への接続を開始することと、オンライン会議室に同じく接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからビデオデータおよびオーディオデータを受信することであって、1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスが、第2のユーザに関連付けられた第2のクライアントデバイスを含む、受信することと、オンライン会議室に接続されたことに応答して、オンライン会議に接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからの受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示することと、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからビデオデータおよびオーディオデータを受信する間に、1つまたは複数のクライアントデバイスのうちの第2のクライアントデバイスから、第1のユーザとの会話を始める要求を受信することと、要求を受信したことに応答して、第2のクライアントデバイスから受信されたオーディオデータに基づいて、オーディオストリームを再生することとを含む、方法が提供される。
【0011】
いくつかの実施形態では、オンライン会議に接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからの受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示することは、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、他のユーザのそれぞれのクライアントデバイスから受信されたビデオデータ中の人物のプレゼンスを検出することと、他のユーザのそれぞれのクライアントデバイスから受信されたビデオデータ中の人物のプレゼンスを検出したことに応答して、他のユーザのそれぞれのクライアントデバイスから受信されたビデオデータに基づいて、他のユーザに対応するビデオフィードを表示することとを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、オンライン会議に接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからの受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示することは、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、他のユーザのそれぞれのクライアントデバイスから受信されたビデオデータ中の人物のプレゼンスを検出しなかったことに応答して、他のユーザが離れているという指示を表示することをさらに含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、本方法は、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、他のユーザと第1のユーザとの間の会話ステータスに基づいて、他のユーザに対応するオーディオフィードを再生すべきかどうかを決定することをさらに含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、本方法は、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、他のユーザと第1のユーザとの間の会話ステータスに基づいて、他のユーザに対応する減衰係数を割り当てることと、割り当てられた減衰係数に基づいて、他のユーザに対応するオーディオフィードを減衰させることと、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの各他のユーザに対応する減衰されたオーディオフィードを組み合わせることと、組み合わされた減衰されたオーディオフィードを再生することとをさらに含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、他のユーザと第1のユーザとの間の会話ステータスに基づいて、他のユーザに対応する減衰係数を決定することは、他のユーザが第1のユーザとのアクティブ会話中でないとき、減衰係数に0の値を割り当てることと、他のユーザが第1のユーザとのアクティブ会話中であるとき、減衰係数に1の値を割り当てることとを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、オンライン会議室への接続を開始することは、予め設定された時間にオンライン会議室に自動的に接続することを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザが、第3のユーザおよび第4のユーザを含むかどうかにかかわらず、本方法は、第3のユーザが第4のユーザとのアクティブ会話中であるという指示を受信したことに応答して、第3のユーザが第4のユーザとのアクティブ会話中であるという指示を表示することと、第4のユーザが第3のユーザとのアクティブ会話中であるという指示を表示することとをさらに含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、本方法は、第1のユーザが第3のユーザまたは第4のユーザとのアクティブ会話中でないと決定したことに応答して、第3のユーザおよび第4のユーザに対応するオーディオフィードをミュートすることをさらに含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、本方法は、第3のユーザと第4のユーザとの間の会話に参加するための指示を受信することと、第3のユーザと第4のユーザとの間の会話に参加するための指示を受信したことに応答して、第3のユーザのクライアントデバイスおよび第4のユーザのクライアントデバイスに、会話に参加する要求を送ることと、第3のユーザのクライアントデバイスおよび第4のユーザのクライアントデバイスから受信されたオーディオデータに基づいて、オーディオストリームを再生することとをさらに含む。
【0020】
本開示の第2の態様によれば、オンライン会議室に接続された複数のクライアントデバイスからデータストリームを受信することであって、(i)複数のクライアントデバイスが複数のユーザに関連付けられ、(ii)データストリームがオーディオデータおよびステータスデータを含み、(iii)ステータスデータが、対応するユーザがオンライン会議室に接続された別のユーザとのアクティブ会話中であるかどうかを示す、受信することと、複数のクライアントデバイスの各クライアントデバイスについて、ユーザのデータストリームに含まれるステータスデータに基づいて、対応するユーザがオンライン会議室に接続された別のユーザとのアクティブ会話中であるかどうかを決定することと、複数のユーザのうちの第1のユーザが、複数のユーザのうちの第2のユーザとのアクティブ会話中であると決定したことに応答して、第1のユーザが第2のユーザとのアクティブ会話中であるという指示を表示することと、第2のユーザが第1のユーザとのアクティブ会話中であるという指示を表示することと、第1のユーザと第2のユーザとの間の会話に参加するための指示を受信することと、第1のユーザと第2のユーザとの間の会話に参加するための指示を受信したことに応答して、第1のユーザのクライアントデバイスおよび第2のユーザのクライアントデバイスに、会話に参加する要求を送ることと、第1のユーザおよび第2のユーザに対応するオーディオストリームを再生することとを含む、方法が提供される。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1のユーザおよび第2のユーザに対応するオーディオストリームを再生することは、オンライン会議室に接続された複数のユーザの各ユーザに減衰係数を割り当てることであって、第1のユーザおよび第2のユーザに割り当てられた減衰係数が非0値を有し、オンライン会議室に接続された複数のユーザのすべての他のユーザに割り当てられた減衰係数が0の値を有する、割り当てることと、割り当てられた減衰係数に基づいて、オンライン会議室に接続された複数のユーザの各ユーザに対応するオーディオフィードを減衰させることと、オンライン会議室に接続された複数のユーザの各ユーザに対応する減衰されたオーディオフィードを組み合わせることによってオーディオストリームを生成することと、生成されたオーディオストリームを再生することとを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、本方法は、オンライン会議室に接続された複数のユーザの各ユーザのクライアントデバイスからビデオデータを受信することと、オンライン会議室に接続されたことに応答して、オンライン会議に接続された複数のユーザの各ユーザのクライアントデバイスからの受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示することとをさらに含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、オンライン会議に接続された複数のユーザの各ユーザのクライアントデバイスからの受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示することは、オンライン会議室に接続された複数のユーザの各ユーザについて、ユーザのクライアントデバイスから受信されたビデオデータ中の人物のプレゼンスを検出することと、ユーザのクライアントデバイスから受信されたビデオデータ中の人物のプレゼンスを検出したことに応答して、ユーザのクライアントデバイスから受信されたビデオデータに基づいて、ユーザに対応するビデオフィードを表示することとを含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、オンライン会議に接続された複数のユーザの各ユーザのクライアントデバイスからの受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示することは、オンライン会議室に接続された複数のユーザの各ユーザについて、ユーザのクライアントデバイスから受信されたビデオデータ中の人物のプレゼンスを検出しなかったことに応答して、ユーザが離れているという指示を表示することをさらに含む。
【0025】
本開示の第3の態様によれば、第1のユーザに関連付けられた第1のクライアントデバイスの1つまたは複数のプロセッサによる実行のために構成された1つまたは複数のプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、1つまたは複数のプログラムは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、第1のクライアントデバイスに、オンライン会議室への接続を開始することと、オンライン会議室に同じく接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからビデオデータおよびオーディオデータを受信することであって、1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスが、第2のユーザに関連付けられた第2のクライアントデバイスを含む、受信することと、オンライン会議室に接続されたことに応答して、オンライン会議に接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからの受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示することと、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからビデオデータおよびオーディオデータを受信する間に、1つまたは複数のクライアントデバイスのうちの第2のクライアントデバイスから、第1のユーザとの会話を始める要求を受信することと、要求を受信したことに応答して、第2のクライアントデバイスから受信されたオーディオデータに基づいて、オーディオストリームを再生することとを行わせる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【0026】
いくつかの実施形態では、オンライン会議に接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからの受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示するようにとの命令は、第1のクライアントデバイスに、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、他のユーザのそれぞれのクライアントデバイスから受信されたビデオデータ中の人物のプレゼンスを検出することと、他のユーザのそれぞれのクライアントデバイスから受信されたビデオデータ中の人物のプレゼンスを検出したことに応答して、他のユーザのそれぞれのクライアントデバイスから受信されたビデオデータに基づいて、他のユーザに対応するビデオフィードを表示することとを行わせる。
【0027】
いくつかの実施形態では、オンライン会議に接続された1人または複数の他のユーザの1つまたは複数のクライアントデバイスからの受信されたビデオデータに基づいて、ビデオストリームを表示するようにとの命令は、第1のクライアントデバイスに、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、他のユーザのそれぞれのクライアントデバイスから受信されたビデオデータ中の人物のプレゼンスを検出しなかったことに応答して、他のユーザが離れているという指示を表示することをさらに行わせる。
【0028】
いくつかの実施形態では、命令は、第1のクライアントデバイスに、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、他のユーザと第1のユーザとの間の会話ステータスに基づいて、他のユーザに対応するオーディオフィードを再生すべきかどうかを決定することをさらに行わせる。
【0029】
いくつかの実施形態では、命令は、第1のクライアントデバイスに、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの各他のユーザについて、他のユーザと第1のユーザとの間の会話ステータスに基づいて、他のユーザに対応する減衰係数を割り当てることと、割り当てられた減衰係数に基づいて、他のユーザに対応するオーディオフィードを減衰させることと、オンライン会議室に接続された1人または複数の他のユーザの各他のユーザに対応する減衰されたオーディオフィードを組み合わせることと、組み合わされた減衰されたオーディオフィードを再生することとをさらに行わせる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1A】一実施形態による、通信システム120のためのシステム環境100のブロック図である。
図1B】一実施形態による、通信システム120のブロック図である。
図2A】一実施形態による、通信システムを使用する仮想プレゼンスビデオ会議の図である。
図2B】一実施形態による、会議室に接続されたユーザのビデオフィードを表示するグラフィカル・ユーザ・インターフェースを示す図である。
図3A】一実施形態による、会議室に接続された複数のユーザ間の会話を可能にするためのオーディオ出力の生成を示す図である。
図3B】一実施形態による、会議室に接続されたユーザのオーディオ出力のタイミング図である。
図4】一実施形態による、会議室に接続されたユーザのためのチャネルをオンまたはオフにする方法のフロー図である。
図5A】一実施形態による、会議室に接続されたユーザとの会話を始める方法のフロー図である。
図5B】一実施形態による、会議室に接続されたユーザとの会話を可能にする方法のフロー図である。
図6】一実施形態による、会議室に接続されたユーザとのアクティブ会話に参加する方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図面は、単に例示の目的で様々な実施形態を示す。当業者は、本明細書で説明される原理から逸脱することなく、本明細書で示される構造および方法の代替実施形態が使用され得ることを、以下の説明から容易に認識するであろう。
【0032】
システムアーキテクチャ
図1Aは、一実施形態による、通信システム120のためのシステム環境100のブロック図を示す。システム環境は、一実施形態によれば、オンライン会議室に接続された8人のユーザ190A~190Hを含む。システム環境100は、通信サーバ105と、1つまたは複数のクライアントデバイス115(例えば、クライアントデバイス115A、115B)と、ネットワーク110とをさらに含む。代替構成では、異なるおよび/または追加の構成要素がシステム環境100に含まれ得る。例えば、システム環境100は、追加のクライアントデバイス115、追加の通信サーバ105、または追加の通信システム120を含み得る。
【0033】
一実施形態では、通信システム120は、スタンドアロンネットワーク対応デバイスとして動作する一体型コンピューティングデバイスを備える。別の実施形態では、通信システム120は、テレビもしくは他の外部ディスプレイなどの外部メディアデバイスおよび/またはオーディオ出力システムに結合するためのコンピューティングデバイスを備える。この実施形態では、通信システムは、無線インターフェースまたは有線インターフェース(例えば、HDMIケーブル)を介して外部メディアデバイスに結合し得、そのディスプレイ、スピーカ、および入力デバイスなどの外部メディアデバイスの様々な機能を利用し得る。ここで、通信システム120は、特に通信システム120と対話するための専用ソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアを有さない汎用外部メディアデバイスと互換性があるように構成され得る。通信システム120は、図1Bに関連して以下でより詳細に説明される。
【0034】
各ユーザ190は、通信システム120を使用して会議室に接続する。いくつかの実施形態では、会議室に接続するために、通信デバイスは通信サーバ105に要求を送り、通信サーバ105は、会議室に接続されたユーザの各々の間の通信を容易にする。例えば、各ユーザの通信システム120は、一体型のカメラおよびマイクロフォンを使用してビデオデータおよびオーディオデータをキャプチャし、キャプチャされたビデオデータおよびオーディオデータを通信サーバ105に送る。通信サーバ105は、次いで、ビデオデータおよびオーディオデータを、会議室に接続された他のユーザに転送する。
【0035】
いくつかの実施形態では、通信システム120の各々は、予め設定された時間に特定の会議室に接続するように構成される。例えば、各通信システム120A~120Hは、平日の午前10時に会議室に接続するように構成される。さらに、通信システム120の各々は、予め設定された時間に会議室から切断するように構成される。
【0036】
クライアントデバイス115は、ユーザ入力を受信し、ならびにネットワーク110を介してデータを送信および/または受信することができる1つまたは複数のコンピューティングデバイスである。一実施形態では、クライアントデバイス115は、デスクトップまたはラップトップコンピュータなどの従来のコンピュータシステムである。代替的に、クライアントデバイス115は、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、スマートフォン、タブレット、モノのインターネット(IoT)デバイス、ビデオ会議デバイス、通信システム120の別のインスタンス、または別の適切なデバイスなど、コンピュータ機能を有するデバイスであり得る。クライアントデバイス115は、ネットワーク110を介して通信するように構成される。一実施形態では、クライアントデバイス115は、音声通話、ビデオ通話、データ共有、または他の対話を可能にすることによって、クライアントデバイス115のユーザが通信システム120と対話することを可能にするアプリケーションを実行する。例えば、クライアントデバイス115は、ネットワーク110を介したクライアントデバイス115と通信システム105との間の対話を可能にするためにブラウザアプリケーションを実行する。別の実施形態では、クライアントデバイス115は、IOS(登録商標)またはANDROID(商標)などのクライアントデバイス115のネイティブ・オペレーティング・システム上で実行しているアプリケーションを介して通信システム105と対話する。
【0037】
通信サーバ105は、ネットワーク110を介したクライアントデバイス115および通信システム120の通信を容易にする。例えば、通信サーバ105は、音声通話またはビデオ通話が要求されたとき、通信システム120とクライアントデバイス115との間の接続を容易にし得る。さらに、通信サーバ105は、ネットワーク110を介して利用可能な様々な外部アプリケーションまたはサービスへの通信システム120のアクセスを制御し得る。一実施形態では、通信サーバ105は、ソフトウェアまたはファームウェアの新しいバージョンが利用可能になったとき、通信システム120に更新を提供し得る。他の実施形態では、通信システム120に起因するものとして以下で説明される様々な機能は、代わりに、全体的または部分的に通信サーバ105上で実行され得る。例えば、いくつかの実施形態では、様々な処理または記憶タスクが、通信システム120からオフロードされ、代わりに、通信サーバ120上で実行され得る。
【0038】
ネットワーク110は、有線および/または無線通信システムを使用して、ローカル・エリア・ネットワークおよび/またはワイド・エリア・ネットワークの任意の組合せを含み得る。一実施形態では、ネットワーク110は、標準通信技術および/またはプロトコルを使用する。例えば、ネットワーク110は、イーサネット、802.11(WiFi)、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(WiMAX)、3G、4G、5G、符号分割多元接続(CDMA)、デジタル加入者回線(DSL)、Bluetooth、近距離無線通信(NFC)、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)、またはプロトコルの任意の組合せなどの技術を使用する通信リンクを含む。いくつかの実施形態では、ネットワーク110の通信リンクの全部または一部は、1つまたは複数の任意の適切な技法を使用して暗号化され得る。
【0039】
図1Bは、一実施形態による、通信システム120のブロック図である。通信システム120は、1つまたは複数のユーザ入力デバイス122と、マイクロフォンサブシステム124と、カメラサブシステム126と、ネットワークインターフェース128と、プロセッサ130と、記憶媒体150と、ディスプレイサブシステム160と、オーディオサブシステム170とを含む。他の実施形態では、通信システム120は、追加の、より少ない、または異なる構成要素を含み得る。
【0040】
ユーザ入力デバイス122は、ユーザが通信システム120と対話することを可能にするハードウェアを備える。ユーザ入力デバイス122は、例えば、タッチスクリーンインターフェース、ゲームコントローラ、キーボード、マウス、ジョイスティック、音声コマンドコントローラ、ジェスチャ認識コントローラ、遠隔制御受信機、または他の入力デバイスを含むことができる。一実施形態では、ユーザ入力デバイス122は、ユーザ入力デバイス122と物理的に別個の遠隔制御デバイスを含み得、通信システム120と一体化されているか、またはさもなければそれに接続され得る遠隔コントローラ受信機(例えば、赤外線(IR)または他の無線受信機)と対話する。いくつかの実施形態では、ディスプレイサブシステム160およびユーザ入力デバイス122は、タッチスクリーンインターフェースなどにおいて一体化されている。他の実施形態では、ユーザ入力は、クライアントデバイス115からネットワーク110を介して受信され得る。例えば、クライアントデバイス115上で実行しているアプリケーションは、クライアントデバイス115とのユーザ対話に基づいて通信システム120を制御するためにネットワーク110を介してコマンドを送り得る。他の実施形態では、ユーザ入力デバイス122は、テレビの入力デバイスとのユーザ対話に応答してユーザ入力がテレビから受信されることを可能にする外部テレビに接続されたポート(例えば、HDMIポート)を含み得る。例えば、テレビは、テレビによって受信されたユーザ入力に基づいて、コンシューマ・エレクトロニクス・コントロール(CEC)プロトコルを介して通信システム120にユーザ入力コマンドを送り得る。
【0041】
マイクロフォンサブシステム124は、通信システム120の他の構成要素によって記憶または処理され得る電気信号に音を変換することによって周囲オーディオ信号をキャプチャする1つまたは複数のマイクロフォン(または外部マイクロフォンへの接続)を含む。キャプチャされたオーディオ信号は、オーディオ/ビデオ通話中にまたはオーディオ/ビデオメッセージにおいて、クライアントデバイス115に送信され得る。さらに、キャプチャされたオーディオ信号は、通信システム120の機能を制御するための音声コマンドを識別するために処理され得る。一実施形態では、マイクロフォンサブシステム124は、1つまたは複数の一体型マイクロフォンを含む。代替的に、マイクロフォンサブシステム124は、通信リンク(例えば、ネットワーク110または他の直接通信リンク)を介して通信システム120に結合された外部マイクロフォンを含み得る。マイクロフォンサブシステム124は、単一のマイクロフォンまたはマイクロフォンのアレイを含み得る。マイクロフォンアレイの場合、マイクロフォンサブシステム124は、各々が特定の方向(または方向の範囲)に関連付けられた1つまたは複数のビームフォーミングされたオーディオチャネルを生成するために、複数のマイクロフォンからのオーディオ信号を処理し得る。
【0042】
カメラサブシステム126は、画像信号および/またはビデオ信号をキャプチャする1つまたは複数のカメラ(または1つまたは複数の外部カメラへの接続)を含む。キャプチャされた画像またはビデオは、ビデオ通話中にまたはマルチメディアメッセージにおいて、クライアントデバイス115に送られ得るか、あるいは、通信システム120の他の構成要素によって記憶または処理され得る。さらに、一実施形態では、カメラサブシステム126からの画像またはビデオは、顔検出、顔認識、ジェスチャ認識、または通信システム120の機能を制御するために利用され得る他の情報のために処理され得る。一実施形態では、カメラサブシステム126は、周囲環境の広視野、パノラマ視野、または球状視野をキャプチャするための1つまたは複数の広角カメラを含む。カメラサブシステム126は、複数のカメラからの画像をつなぎ合わせるための、あるいは、ズーム、パン、デワーピング、または他の機能などの画像処理機能を実行するための一体型処理を含み得る。一実施形態では、カメラサブシステム126は、立体視(例えば、三次元画像)をキャプチャするように配置された複数のカメラを含み得るか、あるいは、キャプチャされた画像またはビデオ中の画素について深度値をキャプチャするための深度カメラを含み得る。
【0043】
ネットワークインターフェース128は、ネットワーク110への通信システム120の接続を容易にする。例えば、ネットワークインターフェース130は、音声通話およびビデオ通話、または通信システム120上で実行している様々なアプリケーションの他の動作を可能にするために、音声、ビデオ、および/または他のデータ信号の、1つまたは複数のクライアントデバイス115との通信を容易にするソフトウェアおよび/またはハードウェアを含み得る。ネットワークインターフェース128は、それがネットワーク110を介して通信することを可能にする任意の従来の有線または無線通信プロトコルに従って動作し得る。
【0044】
ディスプレイサブシステム160は、画像またはビデオコンテンツを提示するための電子デバイスまたは電子デバイスへのインターフェースを備える。例えば、ディスプレイサブシステム160は、LEDディスプレイパネル、LCDディスプレイパネル、プロジェクタ、仮想現実ヘッドセット、拡張現実ヘッドセット、別のタイプのディスプレイデバイス、または上記で説明されたディスプレイデバイスのいずれかに接続するためのインターフェースを含み得る。一実施形態では、ディスプレイサブシステム160は、通信システム120の他の構成要素と一体化されているディスプレイを含む。代替的に、ディスプレイサブシステム120は、通信システムを外部ディスプレイデバイス(例えば、テレビ)に結合する1つまたは複数のポート(例えば、HDMIポート)を備える。
【0045】
オーディオ出力サブシステム170は、1つまたは複数のスピーカ、または受信されたオーディオ信号に基づいて周囲オーディオを生成する1つまたは複数の外部スピーカに結合するためのインターフェースを備える。一実施形態では、オーディオ出力サブシステム170は、通信システム120の他の構成要素と一体化されている1つまたは複数のスピーカを含む。代替的に、オーディオ出力サブシステム170は、通信システム120を1つまたは複数の外部スピーカ(例えば、専用スピーカシステムまたはテレビ)に結合するためのインターフェース(例えば、HDMIインターフェースまたは光インターフェース)を備える。オーディオ出力サブシステム120は、オーディオに関連する指向性の感覚を聞き手に与えるビームフォーミングされたオーディオ信号を生成するために、複数のチャネルにおいてオーディオを出力し得る。例えば、オーディオ出力サブシステムは、ステレオオーディオ出力、または2.1、3.1、5.1、7.1もしくは他の標準構成などのマルチチャネルオーディオ出力として、オーディオ出力を生成し得る。
【0046】
通信システム120がテレビなどの外部メディアデバイスに結合された実施形態では、通信システム120は、一体型ディスプレイおよび/または一体型スピーカがないことがあり、代わりに、外部メディアデバイスのディスプレイおよびスピーカシステムを介して出力するためのオーディオ/ビジュアルデータのみを通信し得る。
【0047】
プロセッサ130は、本明細書で説明される通信システム120に起因する様々な機能を実行するために、記憶媒体150(例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体)と連携して動作する。例えば、記憶媒体150は、プロセッサ130によって実行可能な命令として具現化された1つまたは複数のモジュールまたはアプリケーション(例えば、ユーザインターフェース152、通信モジュール154、ユーザアプリケーション156)を記憶し得る。命令は、プロセッサによって実行されたとき、プロセッサ130に、本明細書で説明される様々なモジュールまたはアプリケーションに起因する機能を実行させる。一実施形態では、プロセッサ130は、単一プロセッサシステムまたはマルチプロセッサシステムを含み得る。
【0048】
一実施形態では、記憶媒体150は、ユーザ・インターフェース・モジュール152と、通信モジュール154と、ユーザアプリケーション156とを備える。代替実施形態では、記憶媒体150は、異なるまたは追加の構成要素を含み得る。
【0049】
ユーザ・インターフェース・モジュール152は、通信システム120とのユーザ対話を可能にするためのビジュアルおよび/またはオーディオ要素ならびに制御を備える。例えば、ユーザ・インターフェース・モジュール152は、ユーザが通信システム120の様々な機能を選択することを可能にするために、ユーザ入力デバイス122から入力を受信し得る。例示的な実施形態では、ユーザ・インターフェース・モジュール152は、通信システム120がネットワーク110を介して音声通話および/またはビデオ通話を行うかまたは受信することを可能にするための呼出しインターフェースを含む。呼出しを行うために、ユーザ・インターフェース・モジュール152は、ユーザが呼出しのために1つまたは複数の連絡先を選択し、呼出しを開始し、呼出し中に様々な機能を制御し、呼出しを終了することを可能にするための制御を提供し得る。呼出しを受信するために、ユーザ・インターフェース・モジュール152は、ユーザが着信呼を受け付け、呼出し中に様々な機能を制御し、呼出しを終了することを可能にするための制御を提供し得る。ビデオ通話の場合、ユーザ・インターフェース・モジュール152は、クライアント115からの遠隔ビデオを、ボリューム制御、呼出し終了制御、または受信されたビデオの表示方法もしくは受信されたオーディオの出力方法に関する様々な制御など、様々な制御要素とともに表示するビデオ通話インターフェースを含み得る。
【0050】
ユーザ・インターフェース・モジュール152は、さらに、ユーザが、ユーザアプリケーション156にアクセスするかまたは通信システム120の様々な設定を制御することを可能にし得る。一実施形態では、ユーザ・インターフェース・モジュール152は、ユーザの好みに従ってユーザインターフェースのカスタマイゼーションを可能にし得る。ここで、ユーザ・インターフェース・モジュール152は、通信システム120の異なるユーザの異なる好みを記憶し得、現在のユーザに応じて設定を調整し得る。
【0051】
通信モジュール154は、音声通話および/またはビデオ通話のための通信システム120とクライアント115との通信を容易にする。例えば、通信モジュール154は、連絡先のディレクトリを保守し、呼出しを開始するようにとのユーザ・インターフェース・モジュール152からのコマンドに応答するそれらの連絡先への接続を容易にし得る。さらに、通信モジュール154は、着信呼の指示を受信し、着信呼の受信を容易にするためにユーザ・インターフェース・モジュール152と対話し得る。通信モジュール154は、さらに、ロバストな接続を維持し、様々な呼出し中機能を容易にするために、呼出し中に着信および発信音声および/またはビデオ信号を処理し得る。
【0052】
通信モジュール154は、オーディオ混合モジュール182とビデオモジュール184とを含む。オーディオ混合モジュール182は、各々が通信システム120と接続された異なるユーザに対応する複数のオーディオフィードを受信し、それらのオーディオフィードを組み合わせて出力オーディオストリームを生成する。出力オーディオストリームは、次いで、再生のためにオーディオ出力サブシステム170に送られる。ビデオモジュール184は、各々が通信システム120と接続された異なるユーザに対応する複数のビデオフィードを受信し、それらのビデオフィードを組み合わせて出力ビデオストリームを生成する。出力ビデオストリームは、次いで、表示のためにディスプレイサブシステム160に送られる。
【0053】
ユーザアプリケーション156は、通信システム120の様々な機能を容易にするために、ユーザ・インターフェース・モジュール152を介してユーザによってアクセス可能であり得る1つまたは複数のアプリケーションを含む。例えば、ユーザアプリケーション156は、インターネット上のウェブページをブラウズするためのウェブブラウザ、画像を閲覧するためのピクチャビューア、ビデオファイルまたはオーディオファイルを再生するためのメディア再生システム、ユーザ要求に応答して様々なタスクまたはサービスを実行するためのインテリジェント仮想アシスタント、あるいは様々な機能を実行するための他のアプリケーションを含み得る。一実施形態では、ユーザアプリケーション156は、通信システム120とユーザのソーシャル・ネットワーキング・アカウントとの統合を可能にするソーシャル・ネットワーキング・アプリケーションを含む。ここで、例えば、通信システム120は、より個人化されたユーザ体験を容易にするために、ユーザのソーシャル・ネットワーキング・アカウントから様々な情報を取得し得る。さらに、通信システム120は、ユーザが、投稿を閲覧または作成すること、フィードにアクセスすること、友人と対話することなどによって、ソーシャルネットワークと直接対話することを可能にすることができる。さらに、ユーザの好みに基づいて、ソーシャル・ネットワーキング・アプリケーションは、ソーシャルネットワーク上のアクティビティに関するユーザにとって関心があり得る様々なアラートまたは通知の検索を容易にし得る。一実施形態では、ユーザは、通信システム120の動作をカスタマイズするためにアプリケーション156を追加または削除し得る。
【0054】
仮想プレゼンスビデオ会議
図2Aは、一実施形態による、通信システムを使用する仮想プレゼンスビデオ会議の図を示す。通信システム120は、会議室に接続された他のユーザによってキャプチャされたオーディオビジュアルデータを受信し、会議室に接続されたユーザのビデオフィードを表示する。図2Aの例では、8人のユーザが表示されている。しかしながら、任意の数のユーザが会議室に接続され、通信システム120を介して表示され得る。いくつかの実施形態では、通信システム120は、通信システム120の周囲におけるユーザのプレゼンスの時間/日付または識別情報に基づいて、会議室に自動的に接続する。例えば、通信システム120は、平日の午前10時に特定の会議室に接続するように構成され得る。
【0055】
通信システム120が会議室に接続されると、通信システム120は、(例えば、一体型カメラを使用して)ビデオをキャプチャし、(例えば、一体型マイクロフォンを使用して)オーディオをキャプチャし始め、キャプチャされたビデオおよびオーディオを、会議室に接続された他のユーザの通信システム120に送信する。
【0056】
さらに、通信システム120が会議室に接続されると、通信システム120は、会議室に接続された他のユーザの通信システム120によってキャプチャされたビデオデータおよびオーディオデータを受信し始める。各ユーザからのオーディオデータおよびビデオデータは別個のフィードとして受信されるため、各オーディオフィードおよびビデオフィードは独立して操作され得る。例えば、会議室内の各ユーザに対応するオーディオフィードの各々は、独立して操作され得る。ユーザの各々からの各オーディオフィードは、異なる値で減衰させるかまたは増幅することができる。通信システムは、1人または複数のユーザに対応するオーディオフィードに減衰関数を適用して、それらのオーディオフィードを、減衰されたユーザから受信されたオーディオフィードが再生されないようにミュートすることができる。異なる例では、オーディオフィードの各々は、会議中のユーザの各々について再生される音量を等しくするために、異なる強度で増幅され得る。
【0057】
いくつかの実施形態では、通信システム120は、会議室に接続されたすべてのユーザの受信されたビデオデータに対応するビデオフィードを表示するが、会議室に接続されたすべてのユーザの受信されたオーディオデータに対応するオーディオフィードをミュートするように構成される。すなわち、ビデオ会議が始まると、すべてのユーザからのオーディオフィードが自動的にミュート状態に設定される。通信システム120は、次いで、通信システム120のユーザからの入力を受信したことに応答して、または会議室に接続された別のユーザの通信システム120からの通信システム120から信号を受信したことに応答して、オーディオフィードのうちの1つまたは複数を、ミュート解除状態に設定する。
【0058】
図2Bは、一実施形態による、会議室に接続されたユーザのビデオフィードを表示するグラフィカル・ユーザ・インターフェースを示す。ユーザインターフェース210は、少なくともビデオフィード220および会話ステータスインジケータ230を含む。
【0059】
ビデオフィード220は、会議室に接続されている対応するユーザから受信されたビデオフィードの少なくとも一部分を表示する。図2Bの例では、ユーザ1のビデオフィードが表示されている。いくつかの実施形態では、通信システム120は、ユーザインターフェース210においてビデオフィードを表示する前にビデオフィードを修正する。例えば、通信システム120は、ユーザインターフェース210のアスペクト比に基づいてビデオフィードをクロップし得る。いくつかの実施形態では、通信システム120は、顔検出を実行し、ビデオフィード内の検出された顔がユーザインターフェース120の中心付近にあるようにビデオフィードをクロップする。
【0060】
いくつかの実施形態では、通信システム120は、ビデオフィード内の人物のプレゼンスを検出し、人物のプレゼンスがビデオフィード内で検出された場合、ビデオフィードをユーザインターフェース210において表示する。逆に、ビデオフィード内で人物のプレゼンスが検出されなかった場合、通信システム120は、ユーザインターフェース210に対応するユーザが離れているというメッセージを表示する。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース210は、対応するユーザのビデオフィードを表示する代わりに、対応するユーザのプロフィール写真またはアバターを表示し得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、ユーザは、「着信拒否」または「使用中」ステータスを手動で設定することができる。ユーザが着信拒否ステータスを設定したとき、他のユーザは、そのユーザとの会話を始めることを阻止される。いくつかの実施形態では、通信システム120は、ステータスを使用中または着信拒否に設定したユーザについて、使用中あるいは着信拒否アイコンまたはメッセージを併せて表示する。
【0062】
会話ステータスインジケータ230は、ユーザが、現在、会議室中の別のユーザとのアクティブ会話中であるかどうかの指示を提供する。いくつかの実施形態では、指示は、会話ステータスインジケータ230の色の変化として提供される。例えば、会話ステータスインジケータは、ユーザインターフェースに対応するユーザが会議室中の任意の他のユーザとアクティブ会話をしていないとき、赤色ドットであり得る。さらに、会話ステータスインジケータ230は異なる色に変わる。例えば、ユーザについての会話ステータスインジケータ230は、そのユーザが会議室中の別のユーザとの会話を始めたとき、青色に変わる。いくつかの実施形態では、ステータスインジケータの色は、ユーザが誰と会話しているかを示す。例えば、2人のユーザのステータスインジケータが青色である場合、これは、それらの2人のユーザが互いに会話していることを示し得る。第3のユーザがその会話に参加した場合、第3のユーザのステータスインジケータも、3人のユーザ全員が会話していることを示すように青色に変わる。会話が終了すると、ステータスインジケータ230は、ユーザがもはやアクティブ会話をしていないことを示すように非アクティブステータス(例えば、赤色ドット)に戻る。
【0063】
いくつかの実施形態では、複数の別個の会話が同時にアクティブである。例えば、第1のユーザ190Aおよび第2のユーザ190Bは、第1のアクティブ会話を行うことができ、第3のユーザ190Cおよび第4のユーザ190Dは、第1のアクティブ会話とは別個の第2のアクティブ会話を行うことができる。この場合、第1のユーザ190Aの通信システム120は、第2のユーザ190Bのオーディオストリームを再生するが、第3または第4のユーザのオーディオストリームを再生しない。同様に、第2のユーザ190Bの通信システム120は、第1のユーザ190Aのオーディオストリームを再生するが、第3または第4のユーザのオーディオストリームを再生しない。さらに、第3のユーザ190Cの通信システム120は、第4のユーザ190Dのオーディオストリームを再生するが、第1または第2のユーザのオーディオストリームを再生しない。第4のユーザ190Dの通信システム120は、第3のユーザ190Cのオーディオストリームを再生するが、第1または第2のユーザのオーディオストリームを再生しない。他のユーザ190E~190Hが会議室に接続された場合、それらのユーザの通信システムは、いずれのユーザのオーディオストリームも再生しない。
【0064】
この実施形態では、第1および第2のユーザのステータスインジケータ230は、第1のユーザと第2のユーザとが互いに会話していることを(例えば、第1の色に変更することによって)示す。同様に、第3および第4のユーザのステータスインジケータ230は、第3のユーザと第4のユーザとが互いに会話していることを(例えば、第2の色に変更することによって)示す。さらに、ステータスインジケータ230は、2つの別個のアクティブ会話が行われていることを示し得る。ステータスインジケータの色(または任意の他の特性)は2つの会話間で異なるため、第1、第2、第3、および第4のユーザについてのステータスインジケータを見ているユーザは、どのユーザが互いに話しているかを決定することができる。
【0065】
ユーザインターフェース210は、通信システム120のユーザから受信された入力に反応する。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース210は、通信システム120のユーザが、会議室に接続された別のユーザとの会話を始めるか、その会話に参加するか、またはその会話を終了することを可能にする。ユーザが会話中でなく、ユーザが特定のユーザに対応するユーザインターフェースの任意の部分を押した場合、通信システム120は、特定のユーザとの新しい会話を始める。逆に、ユーザがすでに会話中である場合、ユーザインターフェース210と対話することは、アクティブ会話を終了する。ユーザが、すでにアクティブ会話中であるユーザに対応するユーザインターフェース210と対話する場合、通信システム120は、そのアクティブ会話に参加する。
【0066】
例えば、選択されたユーザ190に対応するユーザインターフェース210と対話するユーザ入力を受信すると、通信システム120は、選択されたユーザ190とのアクティブ会話を始めるように構成される。選択されたユーザ190との会話を始めるとき、通信システム120は、選択されたユーザ190に対応するオーディオフィードの減衰をミュート解除するかまたは減少させる。さらに、通信システム120は、会話の始まりを示す要求を、選択されたユーザ190の通信システム120に送る。要求を受信すると、選択されたユーザ190の通信システム120は、会話を開始するユーザに対応するオーディオフィードの減衰をミュート解除または低減する。
【0067】
すなわち、例えば、第1のユーザ190Aが、第2のユーザ190Bに対応するユーザインターフェース210Bと対話する場合、第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、第2のユーザ190Bの通信システム120Bから受信されたオーディオフィードをミュート解除し、第2のユーザ190Bの通信システム120Bに要求を送る。要求を受信すると、第2のユーザ190Bの通信システム120Bは、第1のユーザ190Aの通信システム120Aから受信されたオーディオフィードをミュート解除する。さらに、第1のユーザの通信システム120Aは、第2のユーザ190Bに対応する会話ステータスインジケータ230Bを修正し、第2のユーザの通信システム120Bは、第1のユーザ190Aに対応する会話ステータスインジケータ230Aを修正する。
【0068】
いくつかの実施形態では、選択されたユーザ190に対応するユーザインターフェース210と対話する入力を受信すると、通信システムは、会議室に接続された他のユーザに、選択されたユーザ190との会話の始まりの指示を送る。すなわち、例えば、第1のユーザ190Aが第2のユーザ190Bとの会話を始めた場合、第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、他のユーザ190C~190Hの通信システム120に、第1のユーザ190Aと第2のユーザ190Bとの間の会話の開始を識別する指示を送る。指示を受信すると、他のユーザ190C~190Hの通信システム120は、第1のユーザ190Aおよび第2のユーザ190Bに対応する会話ステータスインジケータを、第1のユーザと第2のユーザとの間でアクティブ会話が始まったことを反映するように変更する。
【0069】
いくつかの実施形態では、会話を始めるかまたは会話に参加すると、通信システム120は、会話を制御するためのボタンを追加するようにユーザインターフェースを修正する。例えば、ボタンは、会話を終了するかまたは離れるためのボタン、会話を一時的にミュートするためのボタン、会話を記録するためのボタンなどを含み得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、会話を始めるかまたは会話に参加すると、通信システム120は、会話に参加しているユーザに対応するビデオフィードを拡大するようにユーザインターフェースを修正する。一実施形態では、通信システム120は、アクティブ会話に現在参加しているユーザのみを表示する。会話が終了するかまたはユーザが会話を離れたとき、通信システムは、会議室にいる他のユーザのビデオフィードを復元する。
【0071】
図3Aは、一実施形態による、会議室に接続された複数のユーザ間の会話を可能にするためのオーディオ出力の生成を示す図を示す。第1のユーザ190Aの通信システム120は、会議室に接続された各ユーザの通信システム120からデータストリーム310を受信する。図3Aの例では、第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、ユーザ190B~190Eの通信システム120B~120Eからデータストリーム310を受信する。各データストリームは、通信システム120が会議室に接続されたユーザの各々のビデオデータまたはオーディオデータを独立して修正することができるように別個のチャネルとして受信される。
【0072】
通信システム120の各々から受信されたデータストリーム310は、ビデオデータと、オーディオデータと、ステータスデータとを含む。一実施形態では、オーディオ混合モジュール182は、受信されたデータストリームの各々からオーディオデータを受信し、データストリーム310のステータスデータに従ってオーディオデータを修正する。特定のユーザのステータスデータが、特定のユーザが通信システム120のユーザとのアクティブ会話中でないことを示す場合、通信システム120は、オーディオデータが通信システム120によって再生されないように特定のユーザのオーディオデータを減衰させる。
【0073】
すなわち、第1のユーザ190Aの通信システム120Aのオーディオ混合モジュール182は、第2のユーザ190Bの通信システム120Bから受信されたステータスデータが、第2のユーザ190Bが第1のユーザ190Aとのアクティブ会話中であることを示すかどうかを決定する。第2のユーザ190Bが第1のユーザ190Aとのアクティブ会話中でない場合、第1のユーザ190Aの通信システム120のオーディオ混合モジュール182は、第2のユーザ190Bに対応するオーディオデータを減衰させるかまたはミュートする。同様に、第1のユーザ190Aの通信システム120のオーディオ混合モジュール182は、他のユーザ190C、190D、および190Eのステータスデータを分析し、それに応じてそれらのユーザのオーディオストリームを修正する。
【0074】
オーディオ混合モジュール182は、修正されたオーディオストリームを組み合わせて、オーディオ出力サブシステム170による再生のための出力オーディオフィードを生成する。したがって、減衰されなかったオーディオデータのみがオーディオ出力サブシステム170によって再生される。すなわち、オーディオ出力サブシステム170は、第1のユーザ190Aとのアクティブ会話に参加しているユーザのオーディオデータのみを再生する。
【0075】
他の実施形態では、オーディオデータを減衰させる代わりに、オーディオ混合は、第1のユーザ190Aとアクティブ会話しているユーザを識別し、第1のユーザ190Aとアクティブ会話していると識別されたユーザのオーディオデータを組み合わせる。
【0076】
図3Bは、一実施形態による、会議室に接続されたユーザのオーディオ出力のタイミング図を示す。図3Bの例では、5人のユーザ190A~190Eが会議室に接続されている。タイミング図は、5つの時間期間T1~T5に分割される。
【0077】
第1の時間期間T1および第5の時間期間T5の間、いずれのユーザもアクティブ会話をしていない。第1の時間期間T1および第5の時間期間T5の間、すべてのユーザのチャネルはすべてオフにされる。いくつかの実施形態では、これは、会議が始まるときのデフォルト状態である。
【0078】
第2の時間期間T2の間、第1のユーザ190Aと第2のユーザ190Bとがアクティブ会話を始める。第1のユーザ190Aと第2のユーザ190Bとの間の会話は、第4の時間期間T4の終了時に終了する。第2の時間期間T2の間、第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、第2のユーザ190Bに対応するチャネルをオンにし(例えば、減衰を停止し)、第2のユーザ190Bの通信システム120Bは、第1のユーザ190Aに対応するチャネルをオンにする。したがって、第1のユーザ190Aは第2のユーザ190Bからのオーディオを聞くことができ、第2のユーザ190Bは第1のユーザ190Aからのオーディオを聞くことができる。さらに、第1のユーザ190Aおよび第2のユーザ190Bは、第3のユーザ190C、第4のユーザ190D、および第5のユーザ190Eに対応するチャネルを保持する。
【0079】
第3の時間期間T3の間、第3のユーザ190Cは、第5のユーザ190Fとの新しい会話を始める。第3のユーザ190Cと第5のユーザ190Eとの間の会話は、第3の時間期間T3の終了時に停止する。したがって、第3の時間期間T3の間、第1のユーザ190Aと第2のユーザ190Bとは第1の会話をしており、第3のユーザ190Cと第5のユーザ190Fとは、第1の会話とは別個の第2の会話をしている。第3の時間期間T3の間、第3のユーザ190Cの通信システム120Cは、第5のユーザ190Eに対応するチャネルをオンにし、第5のユーザ190Eの通信システム120Eは、第3のユーザ190Cに対応するチャネルをオンにする。したがって、第3のユーザ190Cは第5のユーザ190Eからのオーディオを聞くことができ、第5のユーザ190Eは第3のユーザ190Cからのオーディオを聞くことができる。
【0080】
さらに、第2のユーザに対応するチャネルは第1のユーザ190Aの通信システム120Aにおいてオンであり、第1のユーザに対応するチャネルは第2のユーザ190Bの通信システム120Bにおいてオンであるため、第1のユーザ190Aと第2のユーザ190Bとは、互いに聞き取り可能である。第1のユーザ190Aの通信システム120Aと第2のユーザ190Bの通信システム120Bとは、第3のユーザ190Cおよび第5のユーザ190Eに対応するチャネルを保持するため、第1のユーザ190Aと第2のユーザ190Bとは、第3のユーザ190Cと第5のユーザ190Eとの間の会話を聞くことができない。
【0081】
第4の期間T4の間、第4のユーザ190Dは、第1のユーザ190Aおよび第2のユーザ190Bとの第1の会話に参加する。第4のユーザ190Dが、第1のユーザ190Aと第2のユーザ190Bとの間の会話に参加する要求を送ったとき、第4のユーザ190Dの通信システム120Dは、第1のユーザ190Aおよび第2のユーザ190Bに対応するチャネルをオンにし、第4のユーザ190Dが、第1のユーザ190Aおよび第2のユーザ190Bの通信システム120によって送信されたオーディオを聞くことを可能にする。第4のユーザの通信システム120Dから要求を受信すると、第1のユーザ190Aおよび第2のユーザ190Bの通信システム120は、第4のユーザ190Dに対応するチャネルをオンにする。したがって、3人のユーザが互いに聞き取り可能である。
【0082】
図4は、一実施形態による、会議室に接続されたユーザのためのチャネルをオンまたはオフにする方法のフロー図を示す。第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、会議室への接続を開始する(410)。いくつかの実施形態では、会議室に登録された各ユーザの通信システム120は、所定の日時に接続を自動的に開始する。例えば、特定の会議室に登録されたすべての通信システム120は、平日の午前10時に会議室との接続を開始する。
【0083】
会議室に接続されると、通信システム120Aは、ビデオおよびオーディオをキャプチャし、会議室に接続された他のユーザ190の通信システム120に送信する(420)。さらに、通信システム120Aは、会議室に接続された他のユーザ190の通信システム120から、ビデオデータ、オーディオデータ、およびステータスデータを含むデータストリーム310を受信する(430)。
【0084】
会議室に接続された各ユーザについて、通信システム120Aがデータストリーム310を受信すると、通信システム120Aは、受信されたビデオデータに対応するビデオフィードを表示する(440)。いくつかの実施形態では、表示されたビデオフィードは、受信されたビデオデータのクロップされたバージョンである。いくつかの実施形態では、通信システム120Aは、ビデオフィードを表示すべきかどうかを決定するために、プレゼンス検出アルゴリズムを実行する。
【0085】
さらに、会議室に接続された各ユーザについて、通信システム120Aがデータストリーム310を受信すると、通信システム120Aは、第1のユーザ190Aが、受信されたデータストリーム310に対応するユーザ190とのアクティブ会話中であるかどうかを決定し、その決定を考慮してオーディオデータを修正する。いくつかの実施形態では、決定は、データストリーム310に含まれるステータスデータに基づいて実行される。通信システム120Aが、第1のユーザ190Aが受信されたデータストリーム310に対応するユーザ190とのアクティブ会話中でないと決定した場合、通信システム120Aは、ユーザ190に対応するオーディオデータに関連するオーディオフィードをミュートする(455)。例えば、通信システム120Aは、ユーザ190に対応するオーディオデータに関連するオーディオフィードを減衰させる。代替的に、通信システム120Aが、第1のユーザ190Aが受信されたデータストリーム310に対応するユーザ190とのアクティブ会話中であると決定した場合、通信システム120Aは、ユーザ190に対応するオーディオデータに関連するオーディオフィードを再生する(450)。
【0086】
図5Aは、一実施形態による、会議室に接続されたユーザとの会話を始める方法のフロー図を示す。第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、会議室への接続を開始する(510A)。同様に、第2のユーザ190Bの通信システム120Bは、会議室への接続を開始する(510B)。いくつかの実施形態では、第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、予め設定された時間に会議室に自動的に接続する。例えば、通信システム120Aは、就業日午前10時に会議室に自動的に接続する。さらに、いくつかの実施形態では、通信システム120Aは、予め設定された時間に会議室から自動的に切断する。例えば、通信システム120Aは、8時間接続された後に会議室から自動的に切断する。
【0087】
会議室に接続されると、通信システム120Aは、ビデオおよびオーディオをキャプチャし、会議室に接続された他のユーザ190の通信システム120に送信する(520A)。さらに、通信システム120Aは、会議室に接続された他のユーザ190の通信システム120から、ビデオデータ、オーディオデータ、およびステータスデータを含むデータストリーム310を受信する(525A)。
【0088】
第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、ユーザインターフェース210を介して、第2のユーザ190Bとの会話を始めるための指示を受信する(530)。例えば、通信システム120Aは、第2のユーザ190Bに対応するビデオフィード上でタッチ入力を受信する。
【0089】
第1のユーザ190Aから指示を受信すると、第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、第2のユーザ190Bの通信システム120Bに、会話を始める要求を送る(540)。ある実施形態では、要求は、第1のユーザ190Aの通信システム120Aによって送信されたデータストリーム310Aに含まれるステータスデータの変更として送られる。さらに、通信システム120Aは、第2のユーザ190Bに対応するオーディオチャネルを自動的にミュート解除する(550A)。いくつかの実施形態では、第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、第2のユーザに対応するオーディオチャネルをミュート解除する前に、第2のユーザ190Bの通信システム120Bから肯定応答を受信するまで待機する。
【0090】
第2のユーザ190Bの通信システム120Bは、第1のユーザ190Aの通信システム120Aから、会話を始める要求を受信する(545)。第2のユーザ190Bの通信システム120Bは、第1のユーザに対応するオーディオチャネルを自動的にミュート解除する(550B)。
【0091】
図5Bは、一実施形態による、会議室に接続されたユーザとの会話を可能にする方法のフロー図を示す。第1のユーザ190Aと第2のユーザ190Bとの間の会話が確立された後に、第1のユーザの通信システム120Aは、第2のユーザとの会話を終了するための指示を受信する(560)。例えば、通信システム120Aは、第2のユーザ190Bに対応するビデオフィード上でタッチ入力を受信する。
【0092】
第1のユーザ190Aから指示を受信すると、第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、第2のユーザ190Bの通信システム120Bに、会話を終了する要求を送る(570)。ある実施形態では、要求は、第1のユーザ190Aの通信システム120Aによって送信されたデータストリーム310Aに含まれるステータスデータの変更として送られる。さらに、通信システム120Aは、第2のユーザ190Bに対応するオーディオチャネルを自動的にミュートする(580A)。いくつかの実施形態では、第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、第2のユーザに対応するオーディオチャネルをミュートする前に、第2のユーザ190Bの通信システム120Bから肯定応答を受信するまで待機する。
【0093】
第2のユーザ190Bの通信システム120Bは、第1のユーザ190Aの通信システム120Aから、会話を終了する要求を受信する(575)。第2のユーザ190Bの通信システム120Bは、第1のユーザに対応するオーディオチャネルを自動的にミュートする(580B)。
【0094】
図5Bの例は、第1のユーザ190Aが会話を終了するための指示を提供することを示しているが、いくつかの実施形態では、会話を終了するための指示は、会話に参加している任意のユーザによって送られ得る。一実施形態では、複数のユーザが会話に参加している場合、ユーザは、その会話から離脱する要求を送る。この実施形態では、会話中の他のユーザは、会話に留まるが、会話から離脱する要求を送ったユーザに対応するオーディオチャネルをミュートする。さらに、会話から離脱する要求を送ったユーザは、会話中のすべてのユーザに対応するオーディオチャネルをミュートする。
【0095】
図6は、一実施形態による、会議室に接続されたユーザとのアクティブ会話に参加する方法のフロー図を示す。
【0096】
第1のユーザ190Aから、第2のユーザ190Bとの会話を始めるための指示を受信すると、第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、第2のユーザ190Bの通信システム120Bに、会話を始めるための指示を送る(610)。ある実施形態では、指示は、第1のユーザ190Aの通信システム120Aによって送信されたデータストリーム310Aに含まれるステータスデータの変更として送られる。
【0097】
第3のユーザ190Cの通信システム120Cは、第1のユーザ190Aと第2のユーザ190Bとの間の会話の始まりの指示を受信する(615)。第3のユーザ190Cの通信システム120Cは、第1のユーザ190Aと第2のユーザ190Bとの間の会話の指示を表示する。指示は、第1のユーザ190Aおよび第2のユーザ190Bに対応する会話ステータスインジケータ230の変更として表示され得る。例えば、第1のユーザ190Aおよび第2のユーザ190Bに対応するステータスインジケータは、特定の色を有するように修正される。
【0098】
第3のユーザ190Cの通信システム120Cは、第1のユーザ190Aと第2のユーザ190Cとの間の会話に参加するための指示を受信する(630)。例えば、通信システム120Cは、第1のユーザ190Aまたは第2のユーザ190Bに対応するビデオフィード上でタッチ入力を受信する。
【0099】
第3のユーザ190Cから指示を受信すると、第3のユーザ190Cの通信システム120Cは、第1のユーザ190Aの通信システム120Aおよび第2のユーザ190Bの通信システム120Bに、会話に参加する要求を送る(640)。ある実施形態では、要求は、第3のユーザ190Cの通信システム120Cによって送信されたデータストリーム310Cに含まれるステータスデータの変更として送られる。さらに、通信システム120Cは、第1のユーザ190Aおよび第2のユーザ190Bに対応するオーディオチャネルを自動的にミュート解除する(550C)。いくつかの実施形態では、第3のユーザ190Cの通信システム120Cは、第1のユーザおよび第2のユーザに対応するオーディオチャネルをミュート解除する前に、第1のユーザ190Aの通信システム120Aおよび第2のユーザ190Bの通信システム120Bから肯定応答を受信するまで待機する。
【0100】
第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、第3のユーザ190Cの通信システム120Cから、会話に参加する要求を受信する(545A)。第1のユーザ190Aの通信システム120Aは、第3のユーザに対応するオーディオチャネルを自動的にミュート解除する(550A)。同様に、第2のユーザ190Bの通信システム120Bは、第3のユーザ190Cの通信システム120Cから、会話に参加する要求を受信する(545B)。第2のユーザ190Bの通信システム120Bは、第3のユーザに対応するオーディオチャネルを自動的にミュート解除する(550B)。
【0101】
さらなる考慮事項
実施形態の前述の説明は、例示の目的で提示されており、網羅的であること、または特許権を開示された正確な形態に限定することは意図されていない。当業者は、上記の開示に照らして多くの修正および変形が可能であることを諒解することができる。
【0102】
説明のいくつかの部分は、情報に対する操作のアルゴリズムおよび記号表現に関して実施形態を説明する。これらのアルゴリズム説明および表現は、一般的に、データ処理分野の当業者によって彼らの作業の要旨を他の当業者に効果的に伝えるために使用される。これらの動作は、機能的、計算的、または論理的に説明されたが、コンピュータプログラムまたは同等の電気回路、マイクロコードなどによって実装されると理解される。さらに、一般性を失うことなく、これらの動作の構成をモジュールと呼ぶことが、時には便利であることも証明されている。説明された動作およびそれらの関連するモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組合せで具現化され得る。
【0103】
本明細書で説明されたステップ、動作、またはプロセスのいずれも、単独で、または他のデバイスと組み合わせて、1つまたは複数のハードウェアまたはソフトウェアモジュールで実行または実施され得る。一実施形態では、ソフトウェアモジュールは、説明されたステップ、動作、またはプロセスのいずれかまたはすべてを実行するためにコンピュータプロセッサによって実行され得る、コンピュータ・プログラム・コードを含むコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品で実装される。
【0104】
実施形態はまた、本明細書の動作を実行するための装置に関係し得る。この装置は、必要な目的のために特別に構築され得、および/または、コンピュータに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に起動または再構成される汎用コンピューティングデバイスを備え得る。そのようなコンピュータプログラムは、非一時的有形コンピュータ可読記憶媒体、または、コンピュータ・システム・バスに結合され得る、電子命令を記憶するのに適した任意のタイプの媒体に記憶され得る。さらに、本明細書で言及される任意のコンピューティングシステムは、単一のプロセッサを含み得るか、または、計算能力を高めるためにマルチプルプロセッサ設計を採用するアーキテクチャであり得る。
【0105】
実施形態はまた、本明細書で説明される計算プロセスによって生産される製品に関係し得る。そのような製品は、計算プロセスから生じる情報を含み得、その情報は、非一時的有形コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、本明細書で説明されるコンピュータプログラム製品または他のデータ組合せの任意の実施形態を含み得る。
【0106】
最後に、本明細書で使用される言語は、主に読みやすさと教育上の目的で選択されており、特許権を描写または制限するために選択されていない場合がある。したがって、特許権の範囲は、この詳細な説明によってではなく、むしろ、本明細書に基づく出願によって発行される任意の請求項によって限定されることが意図されている。したがって、実施形態の開示は、以下の特許請求の範囲に記載されている特許権の範囲の例示であるが、限定するものではないことが意図されている。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
【国際調査報告】