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特表2023-544554医療装置用の単回使用弁のための再使用防止機構
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-24
(54)【発明の名称】医療装置用の単回使用弁のための再使用防止機構
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/015 20060101AFI20231017BHJP
【FI】
A61B1/015 511
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519364
(86)(22)【出願日】2021-09-21
(85)【翻訳文提出日】2023-05-26
(86)【国際出願番号】 US2021051306
(87)【国際公開番号】W WO2022072179
(87)【国際公開日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】63/084,863
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/084,869
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ルイス、ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】リンバーグ、ポーリン アール.
(72)【発明者】
【氏名】ポロック、ライアン ビンセント ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】カミングス、ネイサン ティ.
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161FF42
4C161HH02
4C161HH04
4C161JJ06
4C161JJ11
(57)【要約】
本開示の洗浄弁(すなわち弁)は、一般に、単回使用装置(SUDs)であり、従って、使い捨てである。単回使用装置は再使用可能であるように設計されていないので、SUDsの再使用は不都合であり得る。従って、開示される内視鏡等の医療装置のための弁(すなわち弁アセンブリ)は、例えば、弁ウェルを通る流体流れを制御するための、弁の使用に応答して、第1の状態から第2の状態に移行するように構成され得る。第1の状態から第2の状態への移行は、本開示の弁の再使用を防止し得る。例えば、弁ステム内の第1のオリフィスと第2のオリフィスとの間のルーメンは、遮断又は分断され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁アセンブリであって、
インターフェース部材と、
前記インターフェース部材が取り外し可能に連結可能である弁ステムとを備え、
前記弁ステムは、近位部分と、遠位部分と、2つ以上のオリフィスと、前記2つ以上のオリフィスのうちの第1及び第2のオリフィスと連通するルーメンとを含み、
前記弁アセンブリは、弁ウェルを通る流体流れを制御するための前記弁アセンブリの使用に応答して、第1の状態から第2の状態に移行するように構成され、前記弁アセンブリの前記第2の状態は、弁ウェルを通る流体流れを制御するための前記弁アセンブリの使用を防止する、弁アセンブリ。
【請求項2】
前記ルーメンを介した前記第1及び第2のオリフィス間の連通は、前記第2の状態において遮断される、請求項1に記載の弁アセンブリ。
【請求項3】
前記ルーメンは、材料を備える移行デポジットであって、前記材料は液体にさらされたときに膨張して前記ルーメンの一部を充填するように構成される、前記移行デポジットを含む、請求項2に記載の弁アセンブリ。
【請求項4】
前記弁ステムの前記近位部分と前記遠位部分とは、前記第1の状態から前記第2の状態に移行するために分離する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項5】
前記第1の状態では、前記弁ステムの前記近位部分と前記遠位部分とは、保持リンケージ及び分離リンケージによって結合され、前記第2の状態では、前記弁ステムの前記近位部分と前記遠位部分とは、前記分離リンケージではなく前記保持リンケージによって結合される、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項6】
前記分離リンケージ又は前記保持リンケージは、前記ルーメン内に配置される、請求項5に記載の弁アセンブリ。
【請求項7】
前記分離リンケージ又は前記保持リンケージは、前記ルーメンの外部に配置される、請求項5又は請求項6に記載の弁アセンブリ。
【請求項8】
前記分離リンケージが、前記弁ステムの前記近位部分の遠位端に、又は前記弁ステムの前記遠位部分の近位端に配置されたループを備える、請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項9】
弁ウェルを通る流体流れを制御するための前記弁アセンブリの使用が、前記弁ステムの前記弁ウェルへの挿入、前記弁ウェルを通る流体流れの制御、及び前記弁ステムの前記弁ウェルからの取り外しのうちの1つ以上を含む、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項10】
前記第1の状態において、前記弁ステムの前記近位部分は、成形脆弱部分によって前記弁ステムの前記遠位部分に対して係止され、前記第2の状態において、前記弁ステムの前記近位部分は、前記弁ステムの前記遠位部分に摺動可能に連結される、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項11】
前記弁ウェルを通る流体流れを制御するための前記弁アセンブリの使用が、前記成形脆弱部分を破壊することで前記弁アセンブリを前記第1の状態から前記第2の状態に移行させる、請求項10に記載の弁アセンブリ。
【請求項12】
前記第1の状態において、前記弁ステムの前記近位部分は、移行デポジットによって前記弁ステムの前記遠位部分に対して係止され、前記第2の状態において、前記弁ステムの前記近位部分は、前記弁ステムの前記遠位部分に摺動可能に連結される、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項13】
前記弁ウェルを通る流体流れを制御するための前記弁アセンブリの使用からの液体へ前記移行デポジットをさらすことは、前記移行デポジットを溶解させ、前記弁アセンブリを前記第1の状態から前記第2の状態に移行させる、請求項12に記載の弁アセンブリ。
【請求項14】
複数の第1端部及び複数の第2端部を有する複数の放射状脚部を備え、前記複数の第1端部が前記弁ステムに枢動可能に結合される、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項15】
前記第1の状態では、前記複数の第2端部は、前記弁ステムに摺動可能に連結されたハットによって前記弁ステムに接近して保持され、前記第2の状態では、前記複数の第2端部は前記ハットによって解放される、請求項14に記載の弁アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、医療装置用の弁に関する。特に、本開示は、医療装置用の洗浄弁に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡は、処置の部位で流体を送達し吸引する機能を含む。流体及び/又は吸引物を送達するための管は、内視鏡のハンドルから、内視鏡のシャフトを通って、内視鏡の遠位端まで延在する。処置中に、体液、組織、又は他の物質が管内に蓄積することがある。処置と処置との間での再使用可能な内視鏡のリプロセスを支援するために、内視鏡一式の前処理が行われる。例えば、内視鏡が患者から取り外された後、空気管/水管及び/又は吸引管からデブリを取り除くために、水又は他の流体が管を通って流される。洗浄弁は、内視鏡が患者から取り外され、処置弁(procedure valve)が弁シリンダから取り外された後、内視鏡の空気/水弁シリンダ(すなわち、弁ウェル)の中に挿入されることがある。次に、作業者は、内視鏡のさらなるリプロセスの前に、内視鏡の空気チャネル及び/又は水チャネルを洗浄するために、所定の時間の間、洗浄弁のボタンを押下げることがある。単回使用弁の重要な面は、不注意に再使用されないことである。洗浄弁の別の重要な面は、内視鏡が患者の体内に挿入される処置中に、洗浄弁が処置弁と混同されず、処置弁に代えて洗浄弁が不注意に使用されないことである。本開示の改良が有用であり得ることは、上記の考慮事項の全てを念頭に置いてのことである。
【発明の概要】
【0003】
一態様において、本開示は、弁ウェル(a valve well)を通る流体流れを制御するための弁アセンブリに関する。弁アセンブリは、インターフェース部材と、インターフェース部材が取り外し可能に連結可能である弁ステムとを備えることを含み得る。弁ステムは、近位部分と、遠位部分と、2つ以上のオリフィスと、2つ以上のオリフィスのうちの第1のオリフィス及び第2のオリフィスと連通するルーメン(lumen)とを含んでよい。弁アセンブリは、弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁アセンブリの使用に応答して、第1の状態から第2の状態に移行するように構成されてよい。弁アセンブリの第2の状態は、弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁アセンブリの使用を防止してよい。
【0004】
いくつかの実施形態では、ルーメンを介した第1のオリフィスと第2のオリフィスとの間の連通は、第2の状態において遮断される。様々な実施形態では、ルーメンは、或る材料を備える移行デポジット(transition deposit)であって、前記材料は液体にさらされると拡張し前記ルーメンの一部を充填するように構成される、前記移行デポジットを含む。多くの実施形態では、弁ステムの近位部分と遠位部分とは、第1の状態から第2の状態に移行するために分離する。いくつかの実施形態では、第1の状態では、弁ステムの近位部分と遠位部分とは保持リンケージ及び分離リンケージによって結合され、第2の状態では、弁ステムの近位部分と遠位部分とは分離リンケージではなく保持リンケージによって結合される。いくつかのそのような実施形態では、分離リンケージ又は保持リンケージは、ルーメン内に配置される。いくつかのそのような実施形態では、分離リンケージ又は保持リンケージは、ルーメンの外部に配置される。様々なそのような実施形態では、分離リンケージは、弁ステムの近位部分の遠位端に、又は弁ステムの遠位部分の近位端に配置されるループを備える。複数の実施形態において、弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁アセンブリの使用は、弁ステムの弁ウェルへの挿入、弁ウェルを通る流体流れの制御、及び弁ステムの弁ウェルからの取り外しのうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、第1の状態において、弁ステムの近位部分は、成形脆弱部分によって弁ステムの遠位部分に対して固定され、第2の状態において、弁ステムの近位部分は、弁ステムの遠位部分に摺動可能に連結される。いくつかのそのような実施形態では、弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁アセンブリの使用が、成形脆弱部分を破壊することで弁アセンブリを第1の状態から第2の状態に移行させる。様々な実施形態では、弁ステムの近位部分は、第1の状態において移行デポジットによって弁ステムの遠位部分に対して固定され、弁ステムの近位部分は、第2の状態において弁ステムの遠位部分に摺動可能に連結される。様々なそのような実施形態では、弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁アセンブリの使用からの液体へ移行デポジットをさらすことは、移行デポジットを溶解させ、弁アセンブリを第1の状態から第2の状態に移行させる。多くの実施形態は、複数の第1端部及び複数の第2端部を有する複数の放射状脚部を含み、複数の第1端部は、弁ステムに枢動可能に結合される。多くのそのような実施形態では、第1の状態では、複数の第2端部は、弁ステムに摺動可能に連結されたハットによって弁ステムに接近して保持され、第2の状態では、複数の第2端部は、ハットによって解放される。
【0005】
別の態様では、本開示は、弁ウェル及び弁アセンブリを備えるシステムに関する。弁ウェルは、2つ以上のポートを有する空洞を含み得る。弁アセンブリは、弁ウェルを通る流体流れを制御するためのものであり得る。弁アセンブリは、弁ステム及びインターフェース部材を含み得る。弁ステムは、近位部分と、遠位部分と、2つ以上のオリフィスと、2つ以上のオリフィスのうちの第1のオリフィス及び第2のオリフィスと連通するルーメンとを含み得る。インターフェース部材は、弁ウェル及び弁ステムに連結され得る。弁アセンブリは、弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁アセンブリの使用に応答して、第1の状態から第2の状態に移行するように構成され得る。弁アセンブリの第2の状態は、弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁アセンブリの使用を防止し得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁アセンブリの使用は、弁ステムの弁ウェルへの挿入、弁ウェルを通る流体流れの制御、及び弁ステムの弁ウェルからの取り外しのうちの1つ以上を含む。様々な実施形態において、ルーメンを介した第1のオリフィスと第2のオリフィスとの間の連通は、第2の状態において遮断される。多くの実施形態では、弁ステムの近位部分と遠位部分とは、第1の状態から第2の状態に移行するために分離する。
【0007】
さらに別の態様では、本開示は方法に関する。本方法は、弁アセンブリを弁ウェルにさらすこと、弁アセンブリを弁ウェルにさらすことによって、弁アセンブリを第1の状態から第2の状態に移行させることのうちの1つ以上を含んでもよく、弁アセンブリの第2の状態が、弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁アセンブリの使用を防止する。いくつかの実施形態では、弁ステムを弁ウェルにさらすことは、弁ステムを弁ウェルに挿入すること、弁ステムを用いて弁ウェルを通る流体流れを制御すること、及び弁ステムを弁ウェルから取り外すことのうちの1つ以上を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の非限定的な実施形態は、添付の図面を参照して例として記載されるものであるが、添付の図面は概略的であり、縮尺通りに示されることを意図していない。図面において、示された同一又はほぼ同一の各構成要素は、一般に、共通の参照符号によって示される。明確にする目的で、当業者に本開示を理解させるために表示が必要ない場合には、全ての構成要素が全ての図面においてラベル付けされるわけではなく、各実施形態の全ての構成要素が示されるわけでもない。
【0009】
図1】本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、弁ウェルと連結している例示的な弁アセンブリを示す。
図2A】本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、弁ウェルと連結している例示的な弁アセンブリの様々な態様を示す。
図2B】本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、弁ウェルと連結している例示的な弁アセンブリの様々な態様を示す。
図3A】本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、弁ウェルと連結している例示的な弁アセンブリの様々な態様を示す。
図3B】本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、弁ウェルと連結している例示的な弁アセンブリの様々な態様を示す。
図4A】本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、例示的な弁ステム部分の様々な態様を示す。
図4B】本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、例示的な弁ステム部分の様々な態様を示す。
図4C】本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、例示的な弁ステム部分の様々な態様を示す。
図5A】本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、例示的な弁ステム部分の様々な態様を示す。
図5B】本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、例示的な弁ステム部分の様々な態様を示す。
図5C】本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、例示的な弁ステム部分の様々な態様を示す。
図6A】本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、放射状脚部を伴う例示的な弁ステムを示す。
図6B】本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、放射状脚部を伴う例示的な弁ステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
医療用洗浄弁(すなわち洗浄弁)は、内視鏡の空気チャネル及び水チャネルに洗浄機能を提供するように構成され得る。第1の配置では、内視鏡のハンドル及びシャフト内の空気チャネル及び水チャネルの両方に、内視鏡の遠位端にある空気/水ノズルを通して、空気の連続供給を提供し得る。第2の配置では、洗浄弁は、内視鏡のハンドル及びシャフト内の空気チャネル内に、内視鏡の遠位端にある空気ノズルを通して、水を供給し得る。本開示の洗浄弁(すなわち弁)は、一般に、単回使用装置(SUDs)であり、従って、使い捨てである。リプロセス及び再使用のために設計されていないSUDsを再使用することは、細菌への不必要な曝露をもたらし得る。従って、本明細書で開示される多くの弁(すなわち弁アセンブリ)は、弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁の使用に応答して、第1の状態から第2の状態に移行するように構成され得る。第1の状態から第2の状態への移行は、本明細書に開示される1つ以上の弁の再使用を防止し得る。例えば、弁ステム内の第1のオリフィスと第2のオリフィスとの間のルーメンは、遮断又は分断され得る。
【0011】
さらに、弁は、例えば、そのコストを限定するために、限定された数の部品及び材料から作製されてもよく、それにより、弁は、経済的に使い捨てされ得る。例えば、インターフェース部材は、弁のルーメンへのオリフィスを密閉し得る。さらに別の例では、弁は、単一のエラストマー構成要素又はばねキャップを有し得る。加えて、洗浄弁は、処置弁と同様の外見を有し得る。しかし、処置弁の代わりに洗浄弁を使用することは、誤った内視鏡チャネルを通る流体流れ、例えば、空気チャネルを通って送達される液体をもたらし得る。また、処置弁の代わりに洗浄弁を使用することは、例えば、空気及び水チャネルの両方を介して、患者の中への空気の連続送気をもたらし得る。従って、本明細書で開示される1つ以上の実施形態は、処置弁と区別することを容易にする特徴及び/又は構成要素を有する洗浄弁を含み得る。
【0012】
本明細書に含まれる本開示は、例示的かつ説明的なものにすぎず、限定的なものではないことが理解され得る。本明細書で使用される場合、用語「備える」、「備えている」、又はこれらの任意の他の変形は、非排他的な包含を対象とすることが意図されており、それによって、要素のリストを備えるプロセス、方法、物品、又は器具は、それらの要素のみを含むのではなく、明示的に記載されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品、又は器具に固有の他の要素を含み得る。用語「例示的」は、「理想的」ではなく「例」の意味で使用される。本明細書で使用される場合、用語「近位」は、弁を操作するために作業者によって使用される表面(例えば、インターフェース部材、ユーザインターフェース、ボタン)により近い方向を意味し、用語「遠位」は、弁を操作するために作業者によって使用される表面(例えば、ボタン)から遠い方向を意味する。図1図6Bに関して、「近位」は、図面シートの上部に向かうことを示してもよく、「遠位」は、図面シートの下部に向かうことを示してもよい。本明細書では内視鏡が参照されるが、内視鏡又は内視鏡検査への言及は、開示される態様の可能な用途を限定するものとして解釈されるべきではない。例えば、開示された態様は、十二指腸内視鏡、気管支鏡、尿管鏡、結腸鏡、カテーテル、診断又は治療ツール又は装置、又は他の種類の医療装置と共に使用され得る。加えて、洗浄弁が本明細書で参照されるが、洗浄弁への言及は、開示される態様の可能な用途を限定するものとして解釈されるべきではない。例えば、開示された態様は、流体流れを制御するための様々な医療用弁と共に使用され得る。
【0013】
次に、図面を参照するが、同様の参照番号が、全体を通して同様の要素を示すために使用される。以下の説明において、説明を目的として、本発明を十分に理解するために数々の具体的な詳細が記載されている。しかし、新たな実施形態は、これらの具体的な詳細なしに実施可能であることが明らかであり得る。他の例では、よく知られた構造及び装置は、その説明を容易にするためにブロック図の形態で示される。その意図は、特許請求の範囲内の全ての変更、均等物、及び代替物を対象とすることである。
【0014】
図1は、本開示の1つ以上の実施形態による、弁ウェル106と連結している弁アセンブリ100の様々な態様を示す。弁アセンブリ100は、インターフェース部材102と、オリフィス112-1を有する弁ステム104とを含み得る。より一般的には、弁アセンブリは、弁ステムと連結しているインターフェース部材を示し得る。様々な実施形態では、弁アセンブリ100は、弁ウェル106内に挿入されてもよく、及び/又は弁ウェル106と連結されてもよい。弁アセンブリ100及び弁ウェル106は、近位端105及び遠位端115に対して配向され得る。多くの実施形態では、インターフェース部材102は、弁ウェル106を通る流体流れを制御するために、弁ステム104を弁ウェル106内で近位又は遠位に移動させるように相互作用され得る。例えば、弁アセンブリ100は、内視鏡システム内の1つ以上の管及び/又はルーメンを洗い流すように水を送るために使用され得る。いくつかの実施形態では、図1は、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。さらに、図1の1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に援用され得る。実施形態は、本文脈において限定されない。
【0015】
図2A及び図2Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、弁ウェル206と連結している弁アセンブリ200の様々な態様を示す。より具体的には、図2Aは、第1の配置216-1における弁アセンブリ200の断面図を含み、図2Bは、第2の配置216-2における弁アセンブリ200の断面図を含む。弁アセンブリ200は、インターフェース部材200及び弁ステム204を含み得る。インターフェース部材200は、弾性部214を含み得る。弁ステム204は、ルーメン220によって結合された第1のオリフィス212-1及び第2のオリフィス212-2を含み得る。弁ウェル206は、ポート226-1、226-2、226-3、226-4を有する空洞224を含み得る。いくつかの実施形態では、図2A及び/又は図2Bは、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。例えば、弁ステム204は弁ステム104と同一又は類似であり得る。さらに、図2A及び/又は図2Bの1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に援用され得る。例えば、移行デポジット222は、本開示の範囲から逸脱することなく、弁アセンブリ100に援用され得る。実施形態は、本文脈において限定されない。
【0016】
第1の配置216-1では、弁アセンブリ200は、ユーザ入力無しで弁ウェル206に連結され得る。第2の配置216-2では、弁アセンブリ200は、インターフェース部材202の弾性部214を圧縮し、弁ステム204を弁ウェル206内で遠位に移動させるユーザ入力を用いて、弁ウェル206に連結され得る。多くの実施形態では、第2の配置は、ポート226-3を介した水入力を引き起こし、ポート226-1を通って、内視鏡(図示無し)のハンドル及びシャフト内の空気チャネルの中へ、内視鏡の遠位端にある空気ノズルを通って、水を供給させ得る。
【0017】
加えて、図2A及び図2Bは、異なる状態における弁アセンブリ200を示す。図2Aは、第1の状態210-1における弁アセンブリ200を示し、図2Bは、第2の状態210-2における弁アセンブリ200を示す。第1の状態210-1では、移行デポジット222は、非露出状態でルーメン220内に配置されてもよく、第2の状態210-2では、ルーメン220を通る水流を遮断するために露出状態に移行してもよい。例えば、移行デポジット222は、流体にさらされることによって膨張し得る。従って、移行材料は、或る体積流量の流体にさらされた後に膨張及び硬化する、Porex(登録商標)等の材料を含み得る。他の実施形態では、移行デポジットは、流体へさらされることにより収縮及び/又は溶解し得る(例えば、図5A-5Cを参照されたい)。様々な実施形態では、移行デポジット222は、ルーメン220内に円筒形挿入物を備え得る。いくつかの実施形態では、移行デポジット222は、表面上に粉末コーティングされることなどによるコーティングであり得る。
【0018】
より一般的には、本明細書に開示される弁アセンブリの1つ以上の構成要素は、弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁アセンブリの使用に応答して、第1の状態から第2の状態に移行するように構成され得る。第1の状態から第2の状態への移行は、本明細書に開示される1つ以上の弁アセンブリの再使用を防止し得る。例えば、弁アセンブリの1つ以上の構成要素は、伸長すること、第1の状態から第2の状態に(例えば、化学的に)移行すること、短縮すること、広げること、及び取り外すこと等によって、変更され得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、移行デポジット222がルーメン220を遮断するために必要とされる体積流量は、特定の使用及び/又は弁アセンブリ220が使用される時間に相関され得る。例えば、内視鏡を適切に洗浄する(すなわち、リプロセスする)ことは、少なくとも30秒間、内視鏡の空気チャネルを通って水を流すことを必要としてもよく、弁アセンブリ200が少なくとも30秒間、第2の配置216-2を維持することを必要とする。従って、移行デポジット222は、第2の状態210-2に移行するために、空気チャネルを通る30秒間の流量に等しい体積流量を必要とするように構成され得る。多くの実施形態では、この技術は、30秒の計時を必要とする代わりに、弁アセンブリ200が第2の状態210-2に十分に移行されるまで、弁アセンブリ200がただ押下されることを必要とすることによって、洗浄を簡略化又は改善し得る。
【0020】
別の例では、内視鏡を適切に洗浄することは、内視鏡の空気チャネルを通って特定の容量の水を流す必要があり得る。そのような他の例では、移行デポジット222は、空気チャネルを通って特定の容量の水が流された後にルーメン220を遮断するように構成され得る。この例では、洗浄効率/信頼性は、時間とは対照的に、体積流量に直接起因して状態移行が発生することにより改善され得る。これは、異なる内視鏡間の流量の変動、又は異なるプロセッサ及び/又は注入器設定によって提供される圧力又は流量の変動等の1つ以上の要因に起因し得る。プロセッサ及び/又は注入器設定は、内視鏡の弁ウェルに供給される流動源を備え得る。図2Bは、弁アセンブリ200が第2の配置216-2である間の状態210-2を示すが、第2の状態210-2への移行は、少なくとも部分的に、弁アセンブリ200が、(例えば、外部入力がない場合に、弁アセンブリ200を第1の配置216-1に戻すための付勢部材を備える弾性部214に起因して)第1の配置216-1に戻った後に起こり得ることが理解される。
【0021】
弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁アセンブリ(例えば、弁アセンブリ200)の使用は、インターフェース部材を弁ウェルに連結すること、インターフェース部材を第1の配置から第2の配置に移行させること、弁アセンブリの遠位端を弁ウェルの近位端の中に挿入すること、弁アセンブリ100を用いて弁ウェルを通る流体流れを制御すること、弁アセンブリを弁ウェルから取り外すことのうちの1つ以上を含み得る。多くの実施形態では、弁ウェルを通る流体流れを制御するための弁アセンブリの使用は、第1の状態から第2の状態への移行を引き起こし得る。例えば、弁アセンブリ200を使用して(例えば、空気チャネルを洗い流すために)弁ウェル206を通る流体流れを制御しながら、移行デポジット222を水にさらすことは、移行デポジット222を第1の状態210-1から第2の状態210-2へ移行させ得る。
【0022】
様々な実施形態において、弾性部214は、付勢部材として機能し得る。例えば、弾性部214は、インターフェース部材202(及び対応する弁アセンブリ)を第1の配置216-1に付勢し得る。他の実施形態では、弾性部214は付勢部材を含まなくてもよい。そのような他の実施形態では、ばねが付勢部材として使用され得る。いくつかの実施形態では、弾性部214の壁は、インターフェース部材202を第1の配置216-1に付勢するために、様々な厚さ及び/又は他の構造を有し得る。いくつかの実施形態では、第1の配置216-1は待機配置を備えてもよく、第2の配置216-2は作動配置を備えてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、インターフェース部材202は、弁ウェルと連結し得る。いくつかのそのような実施形態では、インターフェース部材202は、第1の配置216-1においてインターフェース部材を付勢するように、弁ウェル206に対して力を加え得る。多くの実施形態では、第2の配置216-2は、弁ウェル206を通って流体を流動させ得る。一方、インターフェース部材202(及び弁アセンブリの残部)は、流体が弁ウェル206を通って流動することなく、第1の配置216-1で弁ウェル206に連結され得る。多くの実施形態では、インターフェース部材202は、遠位に動かされ、第1の配置216-1から第2の配置216-2に移行し得る。さらに、インターフェース部材202の遠位への移動は、弁ステム204を弁ウェル206内で遠位に移動させる。いくつかの実施形態では、インターフェース部材は、1つ以上の部分を含み得る。例えば、作業者の指は、インターフェース部材の第1の部分と相互作用してもよく、インターフェース部材の第2の部分は、弁ウェルと連結してもよい。
【0024】
図3A及び図3Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、弁ウェル306と連結している弁アセンブリ300A、300Bの様々な態様を示す。図3Aは、弁アセンブリ300A及び弁ウェル306を含む。弁アセンブリ300Aは、インターフェース部材302及び弁ステム304を含み得る。弁ステム304は、保持リンケージ330-1、330-2によって結合された第1のステム部分328-1及び第2のステム部分328-2を含み得る。弁アセンブリ300Bは、弁アセンブリ300Aと同一又は類似であり得る。図3Bでは、弁アセンブリ300Bは、弁アセンブリ300Aの構成要素に加えて、接触面334及び分離リンケージ332-1、332-2を含み得る。標識されていないが、いくつかの実施形態では、弁アセンブリ300Aは、接触面334を含み得る。様々な実施形態において、第1及び第2のステム部分328-1、328-2は、第1の状態から第2の状態に移行するために、伸縮することなどによって、互いに対して移動することが可能であり得る。いくつかの実施形態では、図3A及び/又は図3Bは、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。例えば、弁ステム304は弁ステム204と同一又は類似であり得る。さらに、図3A及び/又は図3Bの1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に援用され得る。例えば、保持リンケージ330-1、330-2は、本開示の範囲から逸脱することなく、弁アセンブリ100に援用され得る。実施形態は、本文脈において限定されない。
【0025】
多くの実施形態において、第1及び第2のステム部分328-1、328-2は、第1の状態から第2の状態に移行するために、伸縮することなどによって、互いに対して移動することが可能であり得る。例えば、第1及び第2のステム部分328の間の接合部に、成形、付加製造、減算製造、及び/又は粉末コーティング等を介して、1つ以上の脆弱部分(例えば、薄壁部分、穿孔、移行デポジット、不十分な充填、又は成形後の弱化)が含まれ得る。いくつかのそのような事例では、脆弱部分は、弁ウェルからの取り外し中、又は作動配置(例えば、第2の配置)から待機配置(例えば、第1の配置)に戻る間等に、ステム部分328が互いに対して移動することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、保持リンケージ330-1、330-2は、第1及び第2のステム部分328を第2の状態で結合された状態に保ち得る。いくつかのそのような実施形態では、保持リンケージ330は、弁アセンブリが取り外されるときに、ステム部分328-2が弁ウェル306内に残ることを防止し得る。弁ウェルの空洞に接触する弁ステム304上の径方向シール350-1、350-2、350-3に対応する摩擦力は、弁ウェルからの取り外し中に、第1及び第2のステム部分328を分離させ得る。
【0026】
本明細書に開示される1つ以上の実施形態では、第1及び第2のステム部分328は、互いに係合するように組み合うループ(例えば、分離リンケージ)を有し得る。(例えば、作動配置において)共に押されるとき、ループは、対向する構成要素の固体表面(例えば、接触面334、接触面434)に押され得る。取り外し中に近位部分が遠位部分から離れるように引かれるとき、それらが離れることを、ループの1つ以上に含まれる目打ち破壊点が可能にし得る。取り外し中に遠位ステム部分を保持し、かつ弁ウェル内に遠位ステム部分が残されることを防止するために、近位及び遠位ステム部分は、保持リンケージによって結合されてよい。
【0027】
図3Bの分離リンケージ332-1、332-2は、第2の状態において破断する及び/又は切断されるループを備え得る。例えば、分離リンケージ332のうちの1つ以上は、弁アセンブリ300Bが弁ウェル306から取り外されるときに分裂し得る。様々な実施形態では、ステム部分328-1の分離リンケージ332-1は、インターフェース部材が押し下げられて弁アセンブリ300Bを待機配置から作動配置に移行させるときに、ステム部分328-2の接触面334を押し得る。示される実施形態では、分離リンケージ332は、弁ステムのルーメン内に配置されてもよく、保持リンケージ330は、弁ステムの外部に配置されてもよい。しかし、弁アセンブリは、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な位置を介してステム部分328を結合する1つ以上の保持リンケージ及び/又は1つ以上の分離リンケージを含み得る。様々な実施形態において、リンケージは、リーシュを含み得るか、又はリーシュと呼ばれ得る。いくつかの実施形態では、リンケージは、ポリマー及び/又は金属(例えば、ニチノール)を備え得る。いくつかの実施形態では、リンケージは、弁ステムと一体的に成形され得る。
【0028】
多くの実施形態では、本明細書に開示される1つ以上の構成要素及び/又は特徴は、洗浄弁を処置弁から区別するために使用され得る。例えば、保持リンケージ330-1、330-2は、弁アセンブリ300を処置弁アセンブリから区別し得る。別の例では、インターフェース部材302は、隆起表面、色、及び警告ラベル等の区別のための1つ以上の特徴を含み得る。
【0029】
図4A図4Cは、本開示の1つ以上の実施形態による弁ステム404の弁ステム部分428-1、428-2の様々な態様を示す。図4A図4Cは、第1及び第2のステム部分428-1、428-2と、保持リンケージ430と、分離リンケージ432-1、432-2とを有する弁ステムの代替的な実施形態を示す。示された実施形態では、分離リンケージ432-2は、ステム部分428-2の近位端に取り付けられ、アーム436を含む。いくつかの実施形態では、アーム436は、付勢部材(例えば、ばね)によって特定の位置に枢動及び/又は付勢され得る。分離リンケージ432-1は、接触面434を含むステム部分428-1の遠位端に取り付けられている。いくつかの実施形態では、図4A図4Cは、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。例えば、ステム部分428-1、428-2は、ステム部分328-1、328-2と同一又は類似であり得る。さらに、図4A図4Cの1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に援用され得る。例えば、分離リンケージ432-1、432-2は、本開示の範囲から逸脱することなく、弁ステム304に援用され得る。実施形態は、本文脈において限定されない。
【0030】
様々な実施形態では、図4A図4Cは、アーム436が閉位置にではなく開状態に付勢され得ることを除いてカラビナに似ている、強い、目打ちされていないループを有する第1のステム部分428-1と、ばね仕掛けのゲート(すなわち、アーム436)ループ(例えば、分離リンケージ432-2)を有する第2のステム部分428-2とを示す。より具体的には、図4Aは、待機配置に対応し得る第1の状態410-1における弁ステム404を示し、図4Bは、作動配置に対応し得る移行状態にある弁ステム404を示し、図4Cは、移行状態の後に弁ステム404が弁ウェルから取り外されたときに起こり得る第2の状態410-2における弁ステム404を示す。移行状態では、接触面434は、分離リンケージ432-2の近位端を押して、第2のステム部分428-2を弁ウェル内で遠位に押し得る。さらに、分離リンケージ432-1の遠位端は、アーム436を(例えば、押し開くことによって)通過し、アーム436が再閉鎖することを可能にし得る。弁ステムが取り外されると、再閉鎖されたアーム436は、分離リンケージ432を分離させる。
【0031】
図5A図5Cは、本開示の1つ以上の実施形態による弁ステム部分528-1、528-2の様々な態様を示す。弁ステム504は、ステム部分528-1、528-2及び保持リンケージ530-1、530-2を含み得る。図5Aは、第1の状態510-1において、移行デポジット522を含む弁ステム504を示す。図5B及び図5Cは、第2の状態510-2における弁ステム504を示す。いくつかの実施形態では、図5A図5Cは、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。例えば、ステム部分528-1、528-2は、ステム部分328-1、328-2と同一又は類似であり得る。さらに、図5A図5Cの1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に援用され得る。例えば、ステム部分328-1、328-2は、本開示の範囲から逸脱することなく、弁ステム104に援用され得る。実施形態は、本文脈において限定されない。
【0032】
第1の状態510-1において、移行デポジット522は、ステム部分528-1、528-2を互いに対して圧縮された位置に係止し得る。しかし、第2の状態510-2では、移行デポジット522は存在しなくてもよく、ステム部分528は、互いに対して伸長された位置にあり得る。従って、移行デポジット522が存在しない場合、ステム部分528は、伸縮することなどによって、互いに対して移動し得る。多くの実施形態では、移行デポジット522は、流体にさらされたときに溶解することなどによって、移行デポジット222と反対の方法で動作し得る。
【0033】
多くの実施形態では、伸長された位置は、1つ以上の径方向開口533を露出させ、弁ステム504の再使用を防止し得る。いくつかの実施形態では、弁ステム504は、ステム部分528を伸長された状態に係止するための1つ以上の特徴を含み得る。例えば、移行デポジット222と同様の移行デポジットを使用して、ステム部分528を伸長された状態に係止し得る。他の実施形態では、ステム部分528は、第2の状態510-2において互いに対して自由に移動し得る。様々な実施形態では、弁ウェルを通る流体流れを制御することは、移行デポジット522を溶解させ(又は少なくとも弱め)、弁ステムが弁ウェルから取り外されたときに弁ステムを状態510-2に移行させることを可能にする。いくつかの実施形態では、移行デポジット522は、ポリ酢酸ビニル等の接着剤を備え得る。
【0034】
保持リンケージ530-1、530-2は、ステム部分528が弁ウェルから取り外されるときに分離することを防止する相応特徴を含み得る。例えば、保持リンケージ530は、カラー及び/又は出っ張り(ledge)を含み得る。別の例では、保持リンケージ530-1はチャネルを含むことができ、保持リンケージ530-2はそのチャネル内で移動する突起を含むことができる。
【0035】
図6A及び図6Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、放射状脚部640を伴う弁ステム604を示す。弁ステム604は、ハット642をさらに含み得る。図6Aは、ハット642が弁ステム604に近接する1つ以上の放射状脚部640を保持している、第1の状態610-1における弁ステム604を示し得る。図6Bは、放射状脚部640がハット642によって解放された、第2の状態610-2における弁ステム604を示し得る。いくつかの実施形態では、図6A及び/又は図6Bは、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。例えば、弁ステム604は弁ステム104と同一又は類似であり得る。さらに、図6A及び/又は図6Bの1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に援用され得る。例えば、放射状脚部640は、本開示の範囲から逸脱することなく、弁アセンブリ200に援用され得る。実施形態は、本文脈において限定されない。
【0036】
様々な実施形態において、弁ステム604は、第1端部が弁ステム604に結合された1つ以上の放射状脚部640を含み得る。ハット642は、弁ステムが押し下げられるまで、弁ステム604のシャフトに近接する放射状脚部640の第2端部を保持し得る。様々な実施形態では、ハット642は、円筒形カフ、収容トレイ/ボックス/ガード等のうちの1つ以上を含み得る。多くの実施形態では、放射状脚部640は、ハット642によって保持されるとき、短縮配置にある。例えば、放射状脚部は、状態610-1において屈曲部又は弓状部を含み得る。いくつかのそのような実施例では、屈曲部又は弓状部は、ハットによって解放されるとき、放射状脚部640を径方向に拡張させ、近位に延在させ得る。いくつかの実施形態では、ばね等の付勢部材が、放射状脚部640を径方向に拡張させ、近位に延在させるために使用され得る。
【0037】
第2の状態610-2では、脚部は、延在し、ハット642などに対して係止することにより、弁ステム604を伸長させ、動作不能にして、弁ウェルを通る流体流れを制御し得る。例えば、放射状脚部640は、弁ステム604に係止されてもよく、ハット642は、弁ステム604に摺動可能に連結されてもよい。従って、(例えば、作動配置に移行するために)弁ステム604が遠位に押し下げられると、放射状脚部640の複数の第2端部は、もはやハット640によって保持されないように十分に遠位に移動し得る。放射状脚部640がハット642によって保持されていないとき、放射状脚部640は長くなり得る。(例えば、待機配置に戻るように移行するために)弁ステム604が近位に戻るとき、放射状脚部640は、長くなった位置において、ハット642に対して係止し、弁ステム604の全長を増加させ得る。
【0038】
本出願は、2020年5月6日に出願された「Devices,Systems,Methods,and Designs for Medical Cleaning Valves」と題する米国特許出願第16/868,325号に関連し、あらゆる目的のためにその全体が参照により援用される。
【0039】
本出願は、2020年5月6日に出願された「Devices,Systems,and Methods for Medical Cleaning Valves」と題する米国特許出願第16/868,329号に関連し、あらゆる目的のためにその全体が参照により援用される。
【0040】
本明細書で開示及び主張されている全ての装置及び/又は方法は、本開示を踏まえて過度の実験を行うことなく作製及び実行され得る。本開示の装置及び方法は、好ましい実施形態に関して記載されているが、本開示の概念、技術的思想、及び範囲から逸脱することなく、本明細書によって開示される装置及び/又は方法に、及び方法のステップ又は一連のステップに、変形が適用され得ることが、当業者に明白であり得る。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
【国際調査報告】