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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-24
(54)【発明の名称】車両サスペンションシステム
(51)【国際特許分類】
   B60G 17/016 20060101AFI20231017BHJP
   B60G 1/02 20060101ALI20231017BHJP
   B60G 17/015 20060101ALI20231017BHJP
【FI】
B60G17/016
B60G1/02
B60G17/015 B
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023527365
(86)(22)【出願日】2021-11-04
(85)【翻訳文提出日】2023-05-31
(86)【国際出願番号】 US2021058044
(87)【国際公開番号】W WO2022098863
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】17/089,016
(32)【優先日】2020-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/477,026
(32)【優先日】2021-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512301190
【氏名又は名称】テレックス サウスダコタ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】クラーク・ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】アルトン・マイルズ
(72)【発明者】
【氏名】ファシ・アレッサンドロ
【テーマコード(参考)】
3D301
【Fターム(参考)】
3D301AB13
3D301AB14
3D301BA04
3D301CA33
3D301DB35
3D301DB38
3D301DB39
3D301DB42
3D301DB43
3D301DB44
3D301DB45
3D301DB48
(57)【要約】
【解決手段】
陸上車両用の流体サスペンションシステムは、シャーシと陸上車両の車軸とに連結され、車軸の枢動連結部から離間して配置されたアクチュエータを備える。流体圧力回路は、少なくとも1つのアクチュエータと協働している。制御装置は、流体圧力回路と操作可能に通信しており、陸上車両の走行速度を示す入力を受信するようにプログラムされている。流体圧力回路を低速走行範囲で調整して、流体流量を制限するか、または流体圧力を低減することにより、基礎となる支持面の変動に応じて車軸が旋回可能となる。基礎となる表面の変動に応じて、少なくとも1つのアクチュエータを選択的に作動させるために、または少なくとも1つのアクチュエータをより高い流体圧力で作動させるために、流体圧力回路をより高速な走行範囲で調整する。
【選択図】 図8

【特許請求の範囲】
【請求項1】
陸上車両用の流体サスペンションシステムであって、
シャーシと陸上車両の車軸とに連結され、前記車軸の枢動連結部から離間して配置されるように適合された少なくとも1つのアクチュエータと、
前記少なくとも1つのアクチュエータと協働している流体圧力回路と、
前記流体圧力回路と操作可能に通信しており、
前記陸上車両の走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる支持面の変動に応じて前記車軸が旋回可能となるように、前記流体圧力回路を低速走行範囲で調整して、流体流量を制限するか、または流体圧力を低減し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて、前記少なくとも1つのアクチュエータを選択的に作動させるために、または前記少なくとも1つのアクチュエータをより高い流体圧力で作動させるために、前記流体圧力回路をより高速な走行範囲で調整するようにプログラムされた制御装置と
を備える、流体サスペンションシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記車軸は、第1の車軸としてさらに定義され、
前記流体サスペンションシステムは、前記流体圧力回路と、前記シャーシに枢動可能に連結される第2の車軸と流体的に協働している流量制御弁をさらに備える、流体サスペンションシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の流体サスペンションシステムであって、
加圧流体源および前記流量制御弁と流体的に協働している電磁弁をさらに備える、流体サスペンションシステム。
【請求項4】
請求項3に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記電磁弁と流体的に協働しており、前記制御装置と通信している減圧弁をさらに備える、流体サスペンションシステム。
【請求項5】
請求項4に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記減圧弁は、加圧流体の供給源と前記電磁弁との間で流体連通している、流体サスペンションシステム。
【請求項6】
請求項4に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記制御装置は、前記減圧弁を作動させて、毎秒0.4メートル以下の速度走行範囲で流体圧力を低減するようにプログラムされている、流体サスペンションシステム。
【請求項7】
請求項4に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記制御装置は、前記減圧弁を作動させて、毎秒0.13メートル以上の速度走行範囲で流体圧力を増加させるようにプログラムされている、流体サスペンションシステム。
【請求項8】
請求項3に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記電磁弁と流体的に協働して、所定の圧力で流体流を遮断するシーケンス弁をさらに備える、流体サスペンションシステム。
【請求項9】
陸上車両であって、
シャーシと、
前記シャーシに、車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結された車軸と、
前記車軸に取り付けられ、前記車軸および前記シャーシを支持するように前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する一対の車輪と、
前記シャーシと前記車軸とに連結され、前記枢動連結部から離間して配置された少なくとも1つのアクチュエータと、
前記少なくとも1つのアクチュエータと協働している流体圧力回路と、
前記流体圧力回路と操作可能に通信しており、
前記陸上車両の走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて前記車軸が旋回可能となるように、前記流体圧力回路を低速走行範囲で調整して、流体流量を制限するか、または流体圧力を低減し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて、前記少なくとも1つのアクチュエータを選択的に作動させるために、または前記少なくとも1つのアクチュエータをより高い流体圧力で作動させるために、前記流体圧力回路をより高速な走行範囲で調整するようにプログラムされた制御装置と
を備える、陸上車両。
【請求項10】
請求項9に記載の陸上車両であって、
前記陸上車両の前記走行速度を決定するために前記陸上車両と協働しており、前記走行速度を示す前記入力を提供するために前記制御装置と通信している速度センサをさらに備える、陸上車両。
【請求項11】
請求項9に記載の陸上車両であって、
前記車軸は、第1の車軸としてさらに定義され、
前記陸上車両は、
前記シャーシに、第2の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結され、前記第1の車軸から離間して配置された第2の車軸と、
前記第2の車軸に取り付けられ、前記第2の車軸および前記シャーシを支持するように前記第2の車軸と前記シャーシとの前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる前記支持面上を走行する一対の第2の車輪と、
前記流体圧力回路および前記第2の車軸と流体的に協働している減圧弁と
をさらに備える、陸上車両。
【請求項12】
請求項11に記載の陸上車両であって、
加圧流体源および前記減圧弁と流体的に協働している電磁弁をさらに備える、陸上車両。
【請求項13】
請求項12に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記電磁弁と流体的に協働して、所定の圧力で流体流を遮断するシーケンス弁をさらに備える、流体サスペンションシステム。
【請求項14】
請求項9に記載の陸上車両であって、
前記車軸は、第1の車軸としてさらに定義され、
前記流体圧力回路は、前記流体圧力回路と、前記シャーシに枢動可能に連結される第2の車軸と流体的に協働している流量制御弁をさらに備える、陸上車両。
【請求項15】
請求項14に記載の陸上車両であって、
加圧流体源および前記流量制御弁と流体的に協働している電磁弁をさらに備える、陸上車両。
【請求項16】
請求項15に記載の陸上車両であって、
前記電磁弁と流体的に協働しており、前記制御装置と通信している減圧弁をさらに備える、陸上車両。
【請求項17】
請求項16に記載の陸上車両であって、
前記減圧弁は、加圧流体の供給源と前記電磁弁との間で流体連通している、陸上車両。
【請求項18】
請求項16に記載の陸上車両であって、
前記制御装置は、前記減圧弁を作動させて、毎秒0.4メートル以下の速度走行範囲で流体圧力を低減するようにプログラムされている、陸上車両。
【請求項19】
請求項16に記載の陸上車両であって、
前記制御装置は、前記減圧弁を作動させて、毎秒0.13メートル以上の速度走行範囲で流体圧力を増加させるようにプログラムされている、陸上車両。
【請求項20】
陸上車両であって、
シャーシと、
前記シャーシに、第1の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結された第1の車軸と、
前記シャーシに、第2の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結され、前記第1の車軸から離間して配置された第2の車軸と、
前記第1の車軸に取り付けられ、前記第1の車軸および前記シャーシを支持するように前記第1の車軸と前記シャーシとの前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する一対の第1の車輪と、
前記第2の車軸に取り付けられ、前記第2の車軸および前記シャーシを支持するように前記第2の車軸と前記シャーシとの前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる前記支持面上を走行する一対の第2の車輪と、
前記陸上車両の走行速度を決定するための速度センサと、
加圧流体源と、
前記シャーシと前記第1の車軸とに連結され、前記枢動連結部から離間して配置された第1のアクチュエータと、
前記シャーシと前記第1の車軸とに連結され、前記枢動連結部および前記第1のアクチュエータから離間して配置された第2のアクチュエータと、
前記加圧流体源と流体連通している減圧弁と、
前記減圧弁と流体的に協働している電磁弁と、
前記減圧弁と操作可能に通信しており、
前記速度センサから前記陸上車両の前記走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて前記車軸が旋回可能となるように、前記減圧弁を低速走行範囲で作動させて、流体圧力を低減し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて、前記第1および第2のアクチュエータをより高い流体圧力で作動させるために、前記減圧弁をより高速な走行範囲で作動させるようにプログラムされた制御装置と
を備える、陸上車両。
【請求項21】
請求項20に記載の陸上車両であって、
前記制御装置は、前記減圧弁を作動させて、毎秒0.4メートル以下の速度走行範囲で流体圧力を低減するようにプログラムされている、陸上車両。
【請求項22】
請求項20に記載の陸上車両であって、
前記制御装置は、前記減圧弁を作動させて、毎秒0.13メートル以上の速度走行範囲で流体圧力を増加させるようにプログラムされている、陸上車両。
【請求項23】
陸上車両用の流体サスペンションシステムであって、
シャーシと陸上車両の車軸とに連結され、前記車軸の枢動連結部から離間して配置されるように適合された少なくとも1つのアクチュエータと、
前記少なくとも1つのアクチュエータと協働している流体圧力回路と、
前記流体圧力回路と操作可能に通信しており、
前記陸上車両の走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる支持面の変動に応じて前記車軸が旋回可能となるように、前記流体圧力回路を低速走行範囲で閉じて、流体流量を制限し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて、前記少なくとも1つのアクチュエータを選択的に作動させるために、前記流体圧力回路をより高速な走行範囲で開けるようにプログラムされた制御装置と
を備える、流体サスペンションシステム。
【請求項24】
請求項23に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記車軸は、第1の車軸としてさらに定義され、
前記流体サスペンションシステムは、前記流体圧力回路と、前記シャーシに枢動可能に連結される第2の車軸と流体的に協働している流量制御弁をさらに備える、流体サスペンションシステム。
【請求項25】
請求項24に記載の流体サスペンションシステムであって、
加圧流体源および前記流量制御弁と流体的に協働している電磁弁をさらに備える、流体サスペンションシステム。
【請求項26】
請求項25に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記電磁弁は、前記低速走行範囲に応じて閉じる、流体サスペンションシステム。
【請求項27】
請求項26に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記電磁弁は、前記より高速な走行範囲に応じて開く、流体サスペンションシステム。
【請求項28】
請求項25に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記加圧流体源および前記流量制御弁と流体的に協働している流量制限をさらに備える、流体サスペンションシステム。
【請求項29】
請求項28に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記流量制限は、前記電磁弁と並列して流体連通している、流体サスペンションシステム。
【請求項30】
請求項25に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記電磁弁は、常開弁である、流体サスペンションシステム。
【請求項31】
請求項25に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記電磁弁は、常閉弁である、流体サスペンションシステム。
【請求項32】
陸上車両であって、
シャーシと、
前記シャーシに、車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結された車軸と、
前記車軸に取り付けられ、前記車軸および前記シャーシを支持するように前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する一対の車輪と、
前記シャーシと前記車軸とに連結され、前記枢動連結部から離間して配置された少なくとも1つのアクチュエータと、
前記少なくとも1つのアクチュエータと協働している流体圧力回路と、
前記流体圧力回路と操作可能に通信しており、
前記陸上車両の走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて前記車軸が旋回可能となるように、前記流体圧力回路を低速走行範囲で閉じて、流体流量を制限し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて前記少なくとも1つのアクチュエータを選択的に作動させるために、前記流体圧力回路をより高速な走行範囲で開けるようにプログラムされた制御装置と
を備える、陸上車両。
【請求項33】
請求項32に記載の陸上車両であって、
前記陸上車両の前記走行速度を決定するために前記陸上車両と協働しており、前記走行速度を示す前記入力を提供するために前記制御装置と通信している速度センサをさらに備える、陸上車両。
【請求項34】
請求項33に記載の陸上車両であって、
前記車軸は、第1の車軸としてさらに定義され、
前記陸上車両は、
前記シャーシに、第2の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結され、前記第1の車軸から離間して配置された第2の車軸と、
前記第2の車軸に取り付けられ、前記第2の車軸および前記シャーシを支持するように前記第2の車軸と前記シャーシとの前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる前記支持面上を走行する一対の第2の車輪と、
前記流体圧力回路および前記第2の車軸と流体的に協働している流量制御弁と
をさらに備える、陸上車両。
【請求項35】
請求項34に記載の陸上車両であって、
加圧流体源および前記流量制御弁と流体的に協働している電磁弁をさらに備える、陸上車両。
【請求項36】
請求項35に記載の陸上車両であって、
前記加圧流体源および前記流量制御弁と流体的に協働している流量制限をさらに備える、陸上車両。
【請求項37】
請求項36に記載の陸上車両であって、
前記流量制限は、前記電磁弁と並列して流体連通している、陸上車両。
【請求項38】
陸上車両であって、
シャーシと、
前記シャーシに、第1の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結された第1の車軸と、
前記シャーシに、第2の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結され、前記第1の車軸から離間して配置された第2の車軸と、
前記第1の車軸に取り付けられ、前記第1の車軸および前記シャーシを支持するように前記第1の車軸と前記シャーシとの前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する一対の第1の車輪と、
前記第2の車軸に取り付けられ、前記第2の車軸および前記シャーシを支持するように前記第2の車軸と前記シャーシとの前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる前記支持面上を走行する一対の第2の車輪と、
前記陸上車両の走行速度を決定するための速度センサと、
加圧流体源と、
前記シャーシと前記第1の車軸とに連結され、前記枢動連結部から離間して配置された第1のアクチュエータと、
前記シャーシと前記第1の車軸とに連結され、前記枢動連結部および前記第1のアクチュエータから離間して配置された第2のアクチュエータと、
前記第2の車軸と流体的に協働している流量制御弁と、
前記加圧流体源、および前記流量制御弁と流体的に協働している電磁弁と、
前記加圧流体源および前記流量制御弁と流体的に協働している流量制限であって、前記流量制限の前記流体的な協働が、前記電磁弁に並列している流量制限と、
前記電磁弁と操作可能に通信しており、
前記速度センサから前記陸上車両の前記走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて前記第1の車軸が旋回可能となるように、前記電磁弁を低速走行範囲で閉じて、流体流量を制限し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて、前記電磁弁をより高速な走行範囲で開け、前記第1のアクチュエータおよび前記第2のアクチュエータを選択的に作動させるようにプログラムされた制御装置と
を備える、陸上車両。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2020年11月4日付で出願した米国特許出願第17/089,016の一部継続出願である、2021年9月16日付で出願した米国特許出願第17/477,026号の優先権の利益を主張する。上記関連出願の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
様々な実施形態は、陸上車両用のサスペンションシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
1995年9月5日付でGenie Industries, Inc.に発行された米国特許第5,447,331号(A Vehicle Axle Oscillation System with Positive Ground Contact)は、陸上車両用の流体サスペンションシステムを開示している。
【発明の概要】
【0004】
少なくとも1つの実施形態によれば、陸上車両用の流体サスペンションシステムは、シャーシと陸上車両の車軸とに連結され、車軸の枢動連結部から離間して配置されるように適合された少なくとも1つのアクチュエータを備える。流体圧力回路は、少なくとも1つのアクチュエータと協働している。制御装置は、流体圧力回路と操作可能に通信しており、陸上車両の走行速度を示す入力を受信するようにプログラムされている。流体圧力回路を低速走行範囲で閉じて、流体流量を制限することにより、基礎となる支持面の変動に応じて車軸が旋回可能となる。流体圧力回路を開き、基礎となる支持面の変動に応じて少なくとも1つのアクチュエータをより高速な走行範囲で選択的に作動させる。
【0005】
さらなる実施形態によれば、車軸は、第1の車軸としてさらに定義される。流体サスペンションシステムは、流体圧力回路と流体的に協働する流量制御弁と、シャーシに枢動可能に連結される第2の車軸とをさらに備える。
【0006】
なおさらなる実施形態によれば、電磁弁は、加圧流体源および流量制御弁と流体的に協働している。
【0007】
なおさらなる実施形態によれば、電磁弁は、低速走行範囲に応じて閉じる。
【0008】
なおさらなる実施形態によれば、電磁弁は、より高速な走行範囲に応じて開く。
【0009】
別のなおさらなる実施形態によれば、流量制限は、加圧流体源および流量制御弁と流体的に協働している。
【0010】
さらなる実施形態によれば、流量制限は、電磁弁と並列して流体連通している。
【0011】
別のさらなる実施形態によれば、電磁弁は、常開弁である。
【0012】
別のさらなる実施形態によれば、電磁弁は、常閉弁である。
【0013】
別の実施形態によれば、陸上車両は、シャーシを備える。車軸は、シャーシに、車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結される。一対の車輪は、車軸に取り付けられ、車軸およびシャーシを支持するように枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する。少なくとも1つのアクチュエータは、シャーシと車軸とに連結され、枢動連結部から離間して配置される。流体圧力回路は、少なくとも1つのアクチュエータと協働している。制御装置は、流体圧力回路と操作可能に通信しており、陸上車両の走行速度を示す入力を受信するようにプログラムされている。流体圧力回路を低速走行範囲で閉じて、流体流量を制限することにより、基礎となる支持面の変動に応じて車軸が旋回可能となる。流体圧力回路を開き、基礎となる支持面の変動に応じて少なくとも1つのアクチュエータをより高速な走行範囲で選択的に作動させる。
【0014】
さらなる実施形態によれば、速度センサは、陸上車両の走行速度を決定するために陸上車両と協働しており、走行速度を示す入力を提供するために制御装置と通信している。
【0015】
別のさらなる実施形態によれば、車軸は、第1の車軸としてさらに定義される。第2の車軸は、シャーシに、第2の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結され、第1の車軸から離間して配置される。一対の第2の車輪は、第2の車軸に取り付けられ、第2の車軸およびシャーシを支持するように第2の車軸とシャーシとの枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する。流量制御弁は、流体圧力回路および第2の車軸と流体的に協働している。
【0016】
さらなる実施形態によれば、電磁弁は、加圧流体源および流量制御弁と流体的に協働している。
【0017】
さらなる実施形態によれば、流量制限は、加圧流体源および流量制御弁と流体的に協働している。
【0018】
さらなる実施形態によれば、流量制限は、電磁弁と並列して流体連通している。
【0019】
実施形態によれば、陸上車両は、シャーシを備える。第1の車軸は、シャーシに、第1の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結される。第2の車軸は、シャーシに、第2の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結され、第1の車軸から離間して配置される。一対の第1の車輪は、第1の車軸に取り付けられ、第1の車軸およびシャーシを支持するように第1の車軸とシャーシとの枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する。一対の第2の車輪は、第2の車軸に取り付けられ、第2の車軸およびシャーシを支持するように第2の車軸とシャーシとの枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する。速度センサは、陸上車両の走行速度を決定する。加圧流体源を備える。第1のアクチュエータは、シャーシと第1の車軸とに連結され、枢動連結部から離間して配置される。第2のアクチュエータは、シャーシと第1の車軸とに連結され、枢動連結部および第1のアクチュエータから離間して配置される。流量制御弁は、第2の車軸と流体的に協働している。電磁弁は、加圧流体源、および流量制御弁と流体的に協働している。流量制限は、加圧流体源および流量制御弁と流体的に協働している。流量制限の流体的な協働は、電磁弁と並列している。制御装置は、電磁弁と操作可能に通信しており、速度センサから陸上車両の走行速度を示す入力を受信するようにプログラムされている。電磁弁を低速走行範囲で閉じて、流体流量を制限することにより、基礎となる支持面の変動に応じて第1の車軸が旋回可能となる。電磁弁を開き、基礎となる支持面の変動に応じて第1のアクチュエータおよび第2のアクチュエータをより高速な走行範囲で選択的に作動させる。
【0020】
別の実施形態によれば、陸上車両用のサスペンションシステムは、シャーシと陸上車両の車軸とに連結され、車軸の枢動連結部から離間して配置されるように適合された少なくとも1つのアクチュエータを備える。サスペンション回路は、少なくとも1つのアクチュエータと協働している。制御装置は、サスペンション回路と操作可能に通信しており、陸上車両の走行速度を示す入力を受信するようにプログラムされている。基礎となる支持面の変動に応じてより高速な走行範囲で、少なくとも1つのアクチュエータを陸上車両の走行速度に比例して選択的に作動させる。
【0021】
さらなる実施形態によれば、少なくとも1つのアクチュエータは、電気機械式アクチュエータをさらに含む。
【0022】
別の実施形態によれば、陸上車両用の流体サスペンションシステムは、シャーシと陸上車両の車軸とに連結され、車軸の枢動連結部から離間して配置されるように適合された少なくとも1つのアクチュエータを備える。流体圧力回路は、少なくとも1つのアクチュエータと協働している。制御装置は、流体圧力回路と操作可能に通信しており、陸上車両の走行速度を示す入力を受信するようにプログラムされている。流体圧力回路を低速走行範囲で調整して、流体流量を制限するか、または流体圧力を低減することにより、基礎となる支持面の変動に応じて車軸が旋回可能となる。基礎となる支持面の変動に応じて、少なくとも1つのアクチュエータを選択的に作動させるために、または少なくとも1つのアクチュエータを高い流体圧力で作動させるために、流体圧力回路をより高速な走行範囲で調整する。
【0023】
さらなる実施形態によれば、車軸は、第1の車軸としてさらに定義される。流体サスペンションシステムは、流体圧力回路と流体的に協働している流量制御弁と、シャーシに枢動可能に連結される第2の車軸とをさらに備える。
【0024】
なおさらなる実施形態によれば、電磁弁は、加圧流体源および流量制御弁と流体的に協働している。
【0025】
別のなおさらなる実施形態によれば、減圧弁は、電磁弁と流体的に協働しており、制御装置と通信している。
【0026】
別のなおさらなる実施形態によれば、減圧弁は、加圧流体源と電磁弁との間で流体連通している。
【0027】
別のさらなる実施形態によれば、制御装置は、減圧弁を作動させて、毎秒0.4メートル以下の速度走行範囲で流体圧力を低減するようにプログラムされている。
【0028】
別のさらなる実施形態によれば、制御装置は、減圧弁を作動させて、毎秒0.13メートル以上の速度走行範囲で流体圧力を増加させるようにプログラムされている。
【0029】
別のさらなる実施形態によれば、シーケンス弁は、電磁弁と流体連通して、所定の圧力で流体流を遮断する。
【0030】
別の実施形態によれば、陸上車両は、シャーシを備える。車軸は、シャーシに、車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結される。一対の車輪は、車軸に取り付けられ、車軸およびシャーシを支持するように枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する。少なくとも1つのアクチュエータは、シャーシと車軸とに連結され、枢動連結部から離間して配置される。流体圧力回路は、少なくとも1つのアクチュエータと協働している。制御装置は、流体圧力回路と操作可能に通信しており、陸上車両の走行速度を示す入力を受信するようにプログラムされている。流体圧力回路を低速走行範囲で調整して、流体流量を制限するか、または流体圧力を低減することにより、基礎となる支持面の変動に応じて車軸が旋回可能となる。基礎となる支持面の変動に応じて、少なくとも1つのアクチュエータを選択的に作動させるために、または少なくとも1つのアクチュエータをより高い流体圧力で作動させるために、流体圧力回路をより高速な走行範囲で調整する。
【0031】
さらなる実施形態によれば、速度センサは、陸上車両の走行速度を決定するために陸上車両と協働しており、走行速度を示す入力を提供するために制御装置と通信している。
【0032】
別のさらなる実施形態によれば、車軸は、第1の車軸としてさらに定義される。陸上車両は、シャーシに、第2の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結され、第1の車軸から離間して配置された第2の車軸をさらに備える。一対の第2の車輪は、第2の車軸に取り付けられ、第2の車軸およびシャーシを支持するように第2の車軸とシャーシとの枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する。減圧弁は、流体圧力回路および第2の車軸と流体的に協働している。
【0033】
なおさらなる実施形態によれば、電磁弁は、加圧流体源および減圧弁と流体的に協働している。
【0034】
別のなおさらなる実施形態によれば、シーケンス弁は、電磁弁と流体連通して、所定の圧力で流体流を遮断する。
【0035】
別のさらなる実施形態によれば、車軸は、第1の車軸としてさらに定義される。流体圧力回路は、流体圧力回路と流体的に協働する流量制御弁と、シャーシに枢動可能に連結される第2の車軸とをさらに備える。
【0036】
なおさらなる実施形態によれば、電磁弁は、加圧流体源および流量制御弁と流体的に協働している。
【0037】
なおさらなる実施形態によれば、減圧弁は、電磁弁と流体的に協働しており、制御装置と通信している。
【0038】
なおさらなる実施形態によれば、減圧弁は、加圧流体源と電磁弁との間で流体連通している。
【0039】
別のなおさらなる実施形態によれば、制御装置は、減圧弁を作動させて、毎秒0.4メートル以下の速度走行範囲で流体圧力を低減するようにプログラムされている。
【0040】
別のなおさらなる実施形態によれば、制御装置は、減圧弁を作動させて、毎秒0.13メートル以上の速度走行範囲で流体圧力を増加させるようにプログラムされている。
【0041】
別の実施形態によれば、陸上車両は、シャーシを備える。第1の車軸は、シャーシに、第1の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結される。第2の車軸は、シャーシに、第2の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結され、第1の車軸から離間して配置される。一対の第1の車輪は、第1の車軸に取り付けられ、第1の車軸およびシャーシを支持するように第1の車軸とシャーシとの枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する。一対の第2の車輪は、第2の車軸に取り付けられ、第2の車軸およびシャーシを支持するように第2の車軸とシャーシとの枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する。速度センサは、陸上車両の走行速度を決定する。加圧流体源を備える。第1のアクチュエータは、シャーシと第1の車軸とに連結され、枢動連結部から離間して配置される。第2のアクチュエータは、シャーシと第1の車軸とに連結され、枢動連結部および第1のアクチュエータから離間して配置される。減圧弁は、加圧流体源と流体連通している。電磁弁は、減圧弁と流体的に協働している。制御装置は、減圧弁と操作可能に通信しており、速度センサから陸上車両の走行速度を示す入力を受信するようにプログラムされている。減圧弁を低速走行範囲で作動させて、流体圧力を低減することにより、基礎となる支持面の変動に応じて車軸が旋回可能となる。基礎となる支持面の変動に応じて、第1および第2のアクチュエータをより高い流体圧力で作動させるために、減圧弁をより高速な走行範囲で作動させる。
【0042】
さらなる実施形態によれば、制御装置は、減圧弁を作動させて、毎秒0.4メートル以下の速度走行範囲で流体圧力を低減するようにプログラムされている。
【0043】
別のさらなる実施形態によれば、制御装置は、減圧弁を作動させて、毎秒0.13メートル以上の速度走行範囲で流体圧力を増加させるようにプログラムされている。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1図1は、部分的に伸長した位置で示した、実施形態による空中リフト車の透視図である。
【0045】
図2図2は、部分的に伸長して示した、別の実施形態による空中リフト車両の透視図である。
【0046】
図3図3は、別の実施形態による陸上車両の車軸アセンブリの概略端面図である。
【0047】
図4図4は、図3の陸上車両の別の車軸アセンブリの概略端面図である。
【0048】
図5図5は、実施形態による図3の陸上車両の流体回路図である。
【0049】
図6図6は、図5の流体回路図の拡大部分である。
【0050】
図7図7は、別の実施形態による図3の陸上車両の流体回路図である。
【0051】
図8図8は、別の実施形態による図3の陸上車両の流体回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
必要に応じて、本発明の詳細な実施形態を本明細書に開示している。ただし、開示した実施形態は、様々な代替形態で具現化され得る本発明の単なる例示であることを理解されたい。図は必ずしも縮尺通りではなく、いくつかの特徴は、特定の構成要素の詳細を示すために、拡大または最小化される場合がある。したがって、本明細書に開示の特定の構造的および機能的な詳細は、限定的に解釈されるべきではなく、単に、当業者に本発明を様々に採用することを教示するための代表的な基準として解釈されるべきである。
【0053】
空中リフトアセンブリは、旋回および/または並進するリンクアセンブリ上にオペレータ用の台を設けて、オペレータ用の台を高所作業現場に持ち上げる。従来の空中リフトアセンブリは、作業を行う高さにオペレータ用の台を持ち上げる様々な調整可能な構造を含む。空中リフトアセンブリは、スタックリンクアセンブリを含むことが多い。空中リフトアセンブリは、多関節ブームアセンブリを含むことが多く、これは、4節リンク機構または伸長ライザー型リンク機構によって提供される場合がある。空中リフトアセンブリは、作業現場へオペレータ用の台を搬送するために、陸上車両上に設けられることが多い。
【0054】
図1は、実施形態による空中リフトアセンブリ20を示す。空中リフトアセンブリ20は、陸上車両のような移動式空中リフトアセンブリ20であり、地面または床など、基礎となる支持面22上で搬送するために折畳み式である(図1)。空中リフトアセンブリ20は、トラックの後ろにあるトレーラー上で牽引し搬送するために可搬式でもある。空中リフトアセンブリ20は、オペレータを高所作業場に持ち上げるために、オペレータの制御によって伸長可能である。空中リフトアセンブリ20は、地面22との関係で説明されている。したがって、上部、下部、および他の高さなどに関する用語は、地面22からの高さに相対するものであり、空中リフトアセンブリ20を地面22の特定の用途に限定するものではない。
【0055】
空中リフトアセンブリ20は、安定性を提供しながら作業者が好都合な位置に到達するように昇降させることによって、著しい安定性と性能特性とを提供するリフト構造を含む。空中リフトアセンブリ20は、地面22または任意の支持面上に空中リフトアセンブリ20を支持するシャーシ24を含む。シャーシ24は、地面22に接触する複数の車輪26上に支持される。リンクアセンブリ28は、シャーシ24に連結され、シャーシ24から伸縮する。台30は、シャーシ24から伸縮するようにリンクアセンブリ28上に設けられる。台30は、台30上にオペレータ用の作業空間を囲むために、台30から上方に延びる周囲の手すり32を含む。
【0056】
空中リフトアセンブリ20は、台30および作業者を高所作業場所に持ち上げて、作業を行うために利用される。リンクアセンブリ28は、スタックリンクアセンブリ28であり、収納および搬送のために小型化されてシャーシ24上に折り畳まれ、積み重なるように格納する一連の枢動可能に連結されたスタックリンク34を備える。空中リフトアセンブリ20は、リンクアセンブリ28を伸縮し、したがって、台30を伸縮するアクチュエータアセンブリ36も含む。
【0057】
図2は、別の実施形態による空中リフトアセンブリ38を示す。空中リフトアセンブリ38は、空中リフトアセンブリ38を地面22上に支持するためのシャーシ40を含む。シャーシ40は、空中リフトアセンブリ38を支持し走行させるために地面22に接触する複数の車輪42上に支持される。リンクアセンブリ44は、シャーシ40に連結されて、シャーシ40から伸縮する。リンクアセンブリ44上には、周囲の手すり48を備えた台46が設けられる。リンクアセンブリ44は、伸長可能なブーム52を備えた複数の4節リンク50を含む。アクチュエータアセンブリ54は、4節リンク50と伸長可能なブーム52とを旋回させるために設けられる。アクチュエータアセンブリ56は、ブーム52を伸長するために設けられる。
【0058】
図3は、陸上車両20の車軸アセンブリ58の端面図を示し、これは、実施形態による後車軸アセンブリ58であってもよい。図4は、陸上車両20の車軸アセンブリ60の端面図を示し、これは、前車軸アセンブリ60であってもよい。シャーシ24は、一対の車軸アセンブリ58、60上に支持される。シャーシ24は、後車軸アセンブリ58の後車軸62に、後枢支ピン64で枢動可能に連結される。後枢支ピン64は、後車軸62上の中央に位置し、後車軸62に直交する、陸上車両20の前後走行方向に水平に配向される。シャーシ24は、前車軸アセンブリ60の前車軸66に、前枢支ピン68で枢動可能に連結される。前枢支ピン68は、前車軸66上の中央に位置し、前車軸66に直交する、陸上車両20の前後走行方向に水平に配向される。前車軸アセンブリ60は、当技術分野で周知のように、操縦可能であってもよい。車輪26は、車軸アセンブリ58、60を地面22上に支持するために、車軸アセンブリ58、60上で回転するように取り付けられる。車輪26の一部、または全部は、当技術分野で周知のように、モータまたは複数のモータによって駆動されてもよい。
【0059】
車軸アセンブリ58、60の旋回により、車輪26が地面22上の不整合を横断する際に、陸上車両20のサスペンションが車輪26の地面22への接触を維持できるようになる。旋回する車軸アセンブリ58、60は、揺動サスペンションシステムと呼ばれることが多い。揺動サスペンションシステムの1つの機能は、牽引力の喪失を防ぐために接地法線力を維持することである。揺動サスペンションシステムの別の機能は、動作によって車両の安定性が低減する恐れがある場合、車軸を所定の位置にロックすることである。揺動サスペンションシステムの別の機能は、車輪26のいずれかが地面22から大きく持ち上がらないようにすることである。これは、地形の変化により、投影重心が陸上車両20の対角上の車輪26間の対角線を横切るときに、持ち上げられた車輪26にロックオーバーが発生する恐れがあるので望ましくない。
【0060】
後車軸アセンブリ58の旋回は、角度枢軸範囲に制限される。例えば、後車軸アセンブリ58は、いずれかの角度方向において約1度枢動可能であってもよい。ハードストップ70、72は、シャーシ24上に設けられ、後車軸62に向かって延びる。後車軸アセンブリ58が地面22上の不整合に近づくと、後車軸62は、ハードストップ70、72の1つに接触するまでいずれかの方向に旋回可能であり、それによって枢軸範囲の旋回が制限される。サスペンションシステムは、前および後車軸アセンブリ58、60と協働して、後車軸アセンブリ58の旋回に応じて前車軸アセンブリ60を調整する。調整は、ストップ70、72の1つが後車軸62によって係合される場合、前車軸66を逆の角度方向に旋回させて、タイヤ26を地面に接触させ続けるように協働し得る。
【0061】
後車軸62の右または左の枢軸方向の旋回は、サスペンションシステムによって感知される。入力リンク74は、後車軸62に旋回可能に連結されて、後車軸62の旋回に伴って並進する。入力リンク74は、サスペンションシステムと協働して、入力リンク74の並進がサスペンションシステムによって検出されるようにする。
【0062】
図5は、サスペンションシステム76の一部を回路図として示す。一実施形態によれば、サスペンションシステム76は、流体サスペンションシステム76である。別の実施形態によれば、サスペンションシステム76は、油圧サスペンションシステム76である。油圧サスペンションシステム76は、機能マニホールド78から加圧された油圧作動油を受け取る。送込みライン80は、機能マニホールド78から油圧サスペンションシステム76への油圧作動油の流体連通を提供する。
【0063】
図5を参照すると、油圧サスペンションシステム76は、揺動式弁82と呼ばれる、流量制御弁を含む。図3の後車軸アセンブリ58の入力リンク74は、揺動式弁82に接続される。揺動式弁82は、入力リンク74の並進に基づいて、後車軸62の枢軸方向を検出する。揺動式弁82は、後車軸62がバランスの取れた位置にあるときに、部分的に伸長した中立位置を有する方向制御弁ユニットである。中立位置では、揺動式弁82は、流れを方向付けない。入力リンク74のさらなる伸長が一方の枢軸方向を示すことにより、一方の方向に流体が流れ得る。入力リンク74の中立位置からの引込みは、反対方向への旋回を示し、それによって他方の方向に流体が流れ得る。1つの入力リンク74を図示し、説明しているが、任意の数の入力リンク74が採用されてもよい。
【0064】
再び図4を参照すると、一対のアクチュエータ84、86は、前車軸66上に設けられる。実施形態によれば、アクチュエータ84、86は、油圧シリンダアクチュエータ84、86である。油圧シリンダアクチュエータ84、86の各々は、前車軸66とシャーシ24とに枢動可能に連結され、アクチュエータ84、86は、シャーシ24を間に挟んで離間して配置される。別の実施形態によれば、アクチュエータ84、86の各々は、ボールねじアセンブリなど、電気機械式アクチュエータである。別の実施形態によれば、1つのアクチュエータなど、任意の数のアクチュエータ84、86が採用されてもよい。
【0065】
再び図5を参照すると、揺動式弁82は、機能マニホールド回路78と揺動シリンダ回路88、90との間の流れを制御し、これらの回路は各々、油圧シリンダアクチュエータ84、86の1つと協働している。揺動シリンダ回路88、90は、図6により詳細に示されている。各揺動シリンダ回路88、90は、一対のロック弁92、94、96、98を含む。各ロック弁92、94、96、98は、バイパスライン108、110、112、114に位置するそれぞれの逆止弁100、102、104、106と並列している。ロック弁92、94、96、98は、パイロット操作され、それぞれのクロスオーバーパイロットライン116、118、120、122の加圧によって含まれる戻しばねに抵抗して、フロースルー位置に変更される。ブリードライン124、126、128、130は、ロック弁92、94、96、98のばね端に設けられ、ロック弁92、94、96、98内の油漏れを抜き取る。
【0066】
図5および図6に示すように、フローライン132、134は、ロック弁92、94、96、98と揺動式弁82とを接続する。ここで図6を参照すると、入力フローライン132はロック弁94、98に接続され、出力フローライン134はロック弁92、96に接続される。フローライン136、138は、ロック弁92、98を油圧シリンダアクチュエータ84、86のシリンダ端に接続する。フローライン140、142は、油圧シリンダアクチュエータ84、86のロッド端をロック弁94、96に接続する。異常な温度条件下により、システム内に過度の圧力が蓄積された場合、熱剥離ライン144、146、148、150は、ライン136、140、142、138をそれぞれロック弁92、94、96、98に接続して、ロック弁92、94、96、98を十分に開放して、油圧シリンダアクチュエータ84、86の過剰な圧力を解放させる。
【0067】
再び図5を参照すると、機能マニホールド78は、ポンプおよびリザーバに接続される(図示せず)。機能マニホールド78は、送込みライン80と並列した圧力安全弁152を含む。示した実施形態では、圧力安全弁152は、900ポンド/平方インチ(psi)を超える油圧を機能マニホールド78内のリザーバに戻して除去する。
【0068】
揺動式弁82は、その中央の遮断位置にないとき、機能マニホールド78の加圧供給ライン80をサスペンションシステム76内のライン132または134と接続し、同時に送出ライン154をライン132または134のうち供給ライン80に接続されていない方と接続するように機能する。再び図6を参照すると、ライン132が加圧されると、逆止弁102、106が解除され、加圧流体がバイパスライン110、114、およびライン140、138を通って流れて、油圧シリンダアクチュエータ84が格納され、油圧シリンダアクチュエータ86が伸長する。同時に、ライン132からの流れがクロスオーバーパイロットライン116、120を通って移動することにより、ロック弁92、96が開くことになる。これが起こると、油圧シリンダアクチュエータ84のシリンダ端内の流体および油圧シリンダアクチュエータ86のロッド端内の流体は、ライン136、142、およびライン134に沿って揺動式弁82(図5)および送出ライン154(同じく図5)へ戻される。同時に、図6を再び参照すると、油圧シリンダアクチュエータ84のロッド端はライン140から充填され、それによって油圧シリンダアクチュエータ86が伸長するにつれて油圧シリンダアクチュエータ84が格納される。
【0069】
ライン134が揺動式弁82によって送出ライン154ではなく送込みライン80と接続されるように、ライン134が揺動式弁82によって送込みライン80ではなく送出ライン154と接続されるように、揺動式弁82が反対方向に変更されると、その結果、逆止弁100、104が解除され、加圧流体がバイパスライン108、112、およびライン136、142を通って流れて、油圧シリンダアクチュエータ84が伸長し、油圧シリンダアクチュエータ86が格納される。同時に、ライン134からの流れがクロスオーバーパイロットライン118、122を通って移動することにより、ロック弁94、98が開くことになる。これが起こると、油圧シリンダアクチュエータ84のロッド端内の流体および油圧シリンダアクチュエータ86のシリンダ端内の流体は、ライン140、138、およびライン132に沿って揺動式弁82(図5)および送出ライン154(同じく図5)へ戻される。同時に、再び図6を参照すると、油圧シリンダアクチュエータ84のシリンダ端はライン136から充填され、それによって油圧シリンダアクチュエータ86が格納されるにつれて油圧シリンダアクチュエータ84が伸長する。
【0070】
油圧サスペンションシステム76は、ある走行速度で車軸アクチュエータ84、86を制御するのに適している。揺動機能により、4輪26すべてが地面22との接触を維持し、安定性を維持できるようになる。低速では、車軸62、66の動きが地形によって要求されるよりも速くなる場合がある。これにより車軸62、66が段階的な動作で移動する可能性があり、これは、オペレータに不快感を与える恐れがある。段階的な動作により、揺動式弁82を介してフィードバックする車両ダイナミクスが開始され、増幅する可能性があり、これはオペレータにとって不快な動的運動を引き起こす。低速は、1.0マイル/時(mph)以下、あるいは0.5mph以下、0.4mph以下、または0.3mph以下など、さらに遅い速度であってもよい。対照的に、最高速度は、特定のサスペンションシステム76に応じて、4~5mphであることが多い。
【0071】
低速制御ダイナミクスは、陸上車両20が障害物の上を非常にゆっくり(0.3mph以下、または0.5mph以下)走行する間に、引込む油圧シリンダアクチュエータ84または86が高負荷に置かれるときに生じる。揺動式弁82が開くと、油圧シリンダアクチュエータ84、86は、素早く伸縮する。ただし、揺動式弁82が再び閉じるまでにヒステリシス遅延があり、その結果、位置が飛び、陸上車両20のリフト構造体に慣性が付与される。陸上車両20がより高速で走行している場合(0.3mph超、または0.5mph超)、揺動システムがオーバーシュートし、ダイナミクスが生じ得ることがないように、揺動運動は地形によって要求されるよりも著しく速くならず、その間、揺動式弁82は開いたままである。低駆動速度では、揺動は地形に追いつくために必要な速度を超え、オーバーシュートし、揺動式弁82を閉じ、次に前進運動で再び開くことにより、不快な周期的運動が生じることになる。
【0072】
再び図5を参照すると、サスペンション制御装置156が提供される。サスペンション制御装置156は、陸上車両20の車両制御装置158と電気通信している。サスペンション制御装置156は、代替実施形態によれば、車両制御装置158内に具現化され得る。車両制御装置158は、サスペンション制御装置156に車両走行速度を提供する。車両制御装置158は、陸上車両20上の速度センサから車両走行速度を提供してもよい。陸上車両20は、車両走行速度を監視するために、静油圧駆動装置を備えた開ループ制御システムを採用してもよい。陸上車両20は、電動モータ駆動装置など、モータ速度センサを備えた閉ループ制御システムを採用してもよい。サスペンション制御装置156は、機能マニホールド78とも電気通信している。
【0073】
機能マニホールド78は、圧力源と送込みライン80との間に固定された制御弁160を含む。流量制御弁160は、実施形態によれば、例えば0.5ガロン/分(GPM)の限度まで、流量を制限する。機能マニホールド78は、流量制御弁160と並列する、圧力流体源と送込みライン80とに流体連通する常開型電磁弁162を含む。弁162は、制御装置156と電気通信している。圧力制御安全弁164も、実施形態によれば、圧力を750psiに制限するために、流量制御弁160、切換弁162、および揺動式弁82の間の送込みライン80上に設けられてもよい。
【0074】
陸上車両20がより高速な走行範囲で走行しているとき、切替弁162は、開位置のままであり、それによって流量制御弁160をバイパスし、上述のように揺動式弁82による車軸アセンブリ58、60のバランス修正が可能となる。油圧作動油の圧力源は、約8~9GPMであり、それによって迅速な揺動応答が可能となる。しかしながら、陸上車両20が低速走行範囲で走行しているとき、サスペンション制御装置156は、切換弁162を閉じる。切替弁162が閉じると、送込みライン80への流体は、流量制御弁160を経由し、それによって油圧作動油の流量が0.5GPMに制限される。制限された流量の下では、揺動式弁82によるバランス修正は、走行速度に見合った快適な速度に減速される。車両20がより高速な走行速度に戻ると、サスペンション制御装置156は、切替弁162の閉鎖を中止し、それによって弁162が、抑制されない揺動バランス修正のために再び開くようになる。
【0075】
別の実施形態によれば、切換弁162は、より高速な走行範囲で制御装置156によって開く常閉弁162であってもよい。
【0076】
別の実施形態によれば、流量回路は、2つの流量の間で切り替えるのではなく、車両走行速度に比例していてもよい。
【0077】
図7は、別の実施形態による回路図として、サスペンションシステム170の一部を示す。一実施形態によれば、サスペンションシステム170は、流体サスペンションシステム170である。別の実施形態によれば、サスペンションシステム170は、油圧サスペンションシステム170である。油圧サスペンションシステム170は、先の実施形態で示したように、機能マニホールド78から加圧された油圧作動油を受け取る。送込みライン172は、機能マニホールド78から油圧サスペンションシステム170への油圧作動油の流体連通を提供する。
【0078】
油圧サスペンションシステム170は、揺動式弁174と呼ばれる、流量制御弁を含む。図3の後車軸アセンブリ58の入力リンク74は、揺動式弁174に接続される。揺動式弁174は、入力リンク74の並進に基づいて、後車軸62の枢軸方向を検出する。揺動式弁174は、後車軸62がバランスの取れた位置にあるときに、部分的に伸長した中立位置を有する方向制御弁ユニットである。中立位置では、揺動式弁174は、流れを方向付けない。入力リンク74のさらなる伸長が1つの枢軸方向を示すことにより、1つの方向へ流れ得る。入力リンク74の中立位置からの引込みは、反対方向への旋回を示し、それによって別の方向への流体の流れが可能となる。1つの入力リンク74が示され説明されているが、任意の数の入力リンク74が採用されてもよい。
【0079】
揺動式弁174は、機能マニホールド回路78と揺動シリンダ回路88、90との間の流れを制御し、これらの回路は各々、油圧シリンダアクチュエータ84、86の1つと協働している。揺動シリンダ回路88、90は、図6にさらに詳細に示されている。フローライン132、134は、揺動シリンダ88、90のロック弁92、94、96、98と揺動式弁174とを接続する。油圧サスペンションシステム170は、送込みライン172と並列した圧力安全弁176を含む。示した実施形態では、圧力安全弁176は、670psiを超える油圧を機能マニホールド78内のリザーバに戻すように除去する。
【0080】
揺動式弁174は、その中央の遮断位置にないとき、機能マニホールド78の加圧供給ライン172をサスペンションシステム170のライン132または134と接続し、同時に送出ライン178をライン132または134のうち供給ライン172に接続されていない方と接続するように機能する。再び図6を参照すると、ライン132が加圧されると、逆止弁102、106が解除され、加圧流体がバイパスライン110、114、およびライン140、138を通って流れ、油圧シリンダアクチュエータ84が格納され、油圧シリンダアクチュエータ86が伸長する。同時に、ライン132からの流れがクロスオーバーパイロットライン116、120を通って移動することにより、ロック弁92、96が開くことになる。これが起こると、油圧シリンダアクチュエータ84のシリンダ端内の流体および油圧シリンダアクチュエータ86のロッド端内の流体は、ライン136、142、およびライン134に沿って、揺動式弁174(図7)および送出ライン178(同じく図7)へ戻される。同時に、再び図6を参照すると、油圧シリンダアクチュエータ84のロッド端は、ライン140から充填され、それによって油圧シリンダアクチュエータ86が伸長するにつれて油圧シリンダアクチュエータ84が格納される。
【0081】
ライン134が揺動式弁174によって送出ライン178ではなく送込みライン172と接続されるように、ライン134が揺動式弁174によって送込みライン172ではなく送出ライン178と接続されるように、揺動式弁174が反対方向に変更されると、その結果、逆止弁100、104は解除され、加圧流体がバイパスライン108、112、およびライン136、142を通って流れて、油圧シリンダアクチュエータ84が伸長し、油圧シリンダアクチュエータ86が格納される。同時に、ライン134からの流れがクロスオーバーパイロットライン118、122を通って移動することにより、ロック弁94、98が開くことになる。これが起こると、油圧シリンダアクチュエータ84のロッド端内の流体および油圧シリンダアクチュエータ86のシリンダ端内の流体は、ライン140、138、およびライン132に沿って、揺動式弁174(図7)および送出ライン178(同じく図7)へ戻される。同時に、再び図6を参照すると、油圧シリンダアクチュエータ84のシリンダ端は、ライン136から充填され、それによって油圧シリンダアクチュエータ86が格納されるにつれて油圧シリンダアクチュエータ84が伸長する。
【0082】
油圧サスペンションシステム170は、ある速度で陸上車両20をバランス修正するのに適している。揺動機能により、4輪26すべてが地面22との接触を維持し、安定性を維持できるようになる。低速では、サスペンションシステム170の沈下が車両ダイナミクスに追いつかない場合があり、これはオペレータに不快感を与える恐れがある。低速は、0.4m/秒(m/s)以下、またはさらに低速であってもよい。このような低速制御ダイナミクスは、陸上車両20が障害物の上を非常にゆっくり(0.4m/s以下)走行する間に、引込む油圧シリンダアクチュエータ84または86に高負荷がかかると生じる。揺動式弁174が開くと、油圧シリンダアクチュエータ84、86は、素早く伸縮する。ただし、揺動式弁174が再び閉じるまでにヒステリシス遅延があり、その結果、位置が飛び、陸上車両20のリフト構造体に慣性が付与される。陸上車両20がより高速(0.4m/s超)で走行する場合、揺動システムがオーバーシュートし、ダイナミクスが生じ得ないように、揺動運動は、地形によって要求されるよりも著しく速くならず、その間、揺動式弁174は開いたままである。低駆動速度では、揺動は、地形に追いつくために必要な速度を超え、オーバーシュートし、揺動式弁174を閉じ、次に、前進運動で再び開くことにより、不快な周期的運動が生じることになる。
【0083】
再び図7を参照すると、油圧サスペンションシステム170は、サスペンション制御装置180を備える。サスペンション制御装置180は、陸上車両20の車両制御装置158と電気通信している。サスペンション制御装置180は、代替実施形態によれば、車両制御装置158内に具現化されてもよい。車両制御装置158は、サスペンション制御装置180に車両走行速度を提供する。車両制御装置158は、陸上車両20上の速度センサから車両走行速度を提供してもよい。
【0084】
油圧サスペンションシステム170は、送込みライン172と揺動式弁174との間に減圧弁182を含む。減圧弁182は、駆動速度が0.15m/s超など、ダイナミクスを防止するのに十分に高いとき、例えば600psiに相当する、高圧を揺動式弁174に供給する。減圧弁182は、ダイナミクスを制限するために、0.4m/s以下など、より低い走行速度で、例えば520psiに相当する、減圧を揺動式弁174に供給する。
【0085】
図8は、別の実施形態による回路図として、サスペンションシステム190の一部を示す。一実施形態によれば、サスペンションシステム190は、流体サスペンションシステム190である。別の実施形態によれば、サスペンションシステム190は、油圧サスペンションシステム190である。油圧サスペンションシステム190は、先の実施形態で示したように、機能マニホールド78から加圧された油圧作動油を受け取る。送込みライン192は、機能マニホールド78から油圧サスペンションシステム190への油圧作動油の流体連通を提供する。
【0086】
油圧サスペンションシステム190は、揺動式弁194と呼ばれる、流量制御弁を含む。図3の後車軸アセンブリ58の入力リンク74は、揺動式弁194に接続される。揺動式弁194は、入力リンク74の並進に基づいて、後車軸62の枢軸方向を検出する。揺動式弁194は、後車軸62がバランスの取れた位置にあるときに、部分的に伸長した中立位置を有する方向制御弁ユニットである。中立位置では、揺動式弁194は、流れを方向付けない。入力リンク74のさらなる伸長が1つの枢軸方向を示すことにより、1つの方向へ流れ得る。入力リンク74の中立位置からの引込みは、反対方向への旋回を示し、それによって別の方向へ流体が流れ得る。1つの入力リンク74が示され、説明されているが、任意の数の入力リンク74が採用されてもよい。
【0087】
揺動式弁194は、機能マニホールド回路78と揺動シリンダ回路88、90との間の流れを制御し、これらの回路は各々、油圧シリンダアクチュエータ84、86の1つと協働している。揺動シリンダ回路88、90は、図6にさらに詳細に示されている。フローライン132、134は、揺動シリンダ88、90のロック弁92、94、96、98と揺動式弁194とを接続する。油圧サスペンションシステムは、送込みライン192に連続したシーケンス弁196を含む。下流の圧力が650psiの設定値に達するまで、ポート198からポート200への流れが可能となる。下流の圧力が650psiに達すると、シーケンス弁196は下流の流れを遮断し、流れを送出ライン202に向け、機能マニホールド78内のリザーバに戻す。
【0088】
揺動式弁194は、その中央の遮断位置にないとき、機能マニホールド78の加圧供給ライン192をサスペンションシステム190内のライン132または134と接続し、同時に送出ライン202をライン132または134のうち供給ライン192に接続されていない方と接続するように機能する。再び図6を参照すると、ライン132が加圧されると、逆止弁102、106が解除され、加圧流体がバイパスライン110、114、およびライン140、138を通って流れ、油圧シリンダアクチュエータ84が格納され、油圧シリンダアクチュエータ86が伸長する。同時に、ライン132からの流れがクロスオーバーパイロットライン116、120を通って移動することにより、ロック弁92、96が開くことになる。これが起こると、油圧シリンダアクチュエータ84のシリンダ端内の流体および油圧シリンダアクチュエータ86のロッド端内の流体は、ライン136、142、およびライン134に沿って、揺動式弁194(図8)および送出ライン202(同じく図8)へ戻される。同時に、再び図6を参照すると、油圧シリンダアクチュエータ84のロッド端は、ライン140から充填され、それによって油圧シリンダアクチュエータ86が伸長するにつれて油圧シリンダアクチュエータ84が格納される。
【0089】
ライン134が揺動式弁194によって送出ライン202ではなく送込みライン192と接続されるように、ライン134が揺動式弁194によって送込みライン192ではなく送出ライン202と接続されるように、揺動式弁194が反対方向に変更されると、その結果、逆止弁100、104が解除され、加圧流体がバイパスライン108、112、およびライン136、142を通って流れ、油圧シリンダアクチュエータ84が伸長し、油圧シリンダアクチュエータ86が格納される。同時に、ライン134からの流れがクロスオーバーパイロットライン118、122を通って移動することにより、ロック弁94、98が開くことになる。これが起こると、油圧シリンダアクチュエータ84のロッド端内の流体および油圧シリンダアクチュエータ86のシリンダ端内の流体は、ライン140、138、およびライン132に沿って、揺動式弁194(図8)および送出ライン202(同じく図8)へ戻される。同時に、再び図6を参照すると、油圧シリンダアクチュエータ84のシリンダ端は、ライン136から充填され、それによって油圧シリンダアクチュエータ86が格納されるにつれて油圧シリンダアクチュエータ84が伸長する。
【0090】
油圧サスペンションシステム190は、ある速度で陸上車両20をバランス修正するのに適している。揺動機能により、4輪26がすべて地面22との接触を維持し、安定性を維持できるようになる。低速では、サスペンションシステム190の沈下が車両ダイナミクスに追いつかない場合があり、オペレータに不快感を与える恐れがある。低速は、0.4メートル/秒(m/s)以下、またはさらに低速であってもよい。このような低速制御ダイナミクスは、陸上車両20が障害物の上を非常にゆっくり(0.4m/s以下)走行する間に、引込む油圧シリンダアクチュエータ84または86に高負荷がかかると生じる。揺動式弁194が開くと、油圧シリンダアクチュエータ84、86は、素早く伸縮する。ただし、揺動式弁194が再び閉じるまでにヒステリシス遅延があり、その結果、位置が飛び、陸上車両20のリフト構造体に慣性が付与される。陸上車両20がより高速(0.4m/s超)で走行している場合、揺動システムがオーバーシュートし、ダイナミクスが生じ得ないように、揺動運動は、地形によって要求されるよりも著しく速くなく、その間、揺動式弁194は開いたままである。低駆動速度では、揺動は、地形に追いつくために必要な速度を超え、オーバーシュートし、揺動式弁194を閉じ、次に前進運動で再び開くことにより、不快な周期的運動が生じる。
【0091】
再び図8を参照すると、油圧サスペンションシステム190は、サスペンション制御装置204を備える。サスペンション制御装置204は、陸上車両20の車両制御装置158と電気通信している。サスペンション制御装置204は、代替実施形態によれば、車両制御装置158内に具現化されてもよい。車両制御装置158は、サスペンション制御装置204に車両走行速度を提供する。車両制御装置158は、陸上車両20上の速度センサから車両走行速度を提供してもよい。
【0092】
油圧サスペンションシステム190は、送込みライン192と揺動式弁194との間に減圧弁206を含む。減圧弁206は、駆動速度が0.15m/s超など、ダイナミクスを防止するのに十分に高いときに、例えば、600psiに相当する、高圧を揺動式弁194に提供する。減圧弁206は、ダイナミクスを制限するために0.4m/s以下など、より低い走行速度で、例えば520psiに相当する、減圧を揺動式弁194に提供する。
【0093】
様々な実施形態が上述されているが、これらの実施形態が本発明のすべての可能な形態を説明することを意図していない。むしろ、本明細書で使用される語句は、制限するものではなく説明の語句であり、本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更がなされてもよいことが理解される。さらに、様々な実施形態の特徴を組み合わせて、本発明のさらなる実施形態を形成してもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-06-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
陸上車両用の流体サスペンションシステムであって、
シャーシと陸上車両の車軸とに連結され、前記車軸の枢動連結部から離間して配置されるように適合された少なくとも1つのアクチュエータと、
前記少なくとも1つのアクチュエータと協働している流体圧力回路と、
前記流体圧力回路と操作可能に通信しており、
前記陸上車両の走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる支持面の変動に応じて前記車軸が旋回可能となるように、前記流体圧力回路を低速走行範囲で調整して、流体流量を制限するか、または流体圧力を低減し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて、前記少なくとも1つのアクチュエータを選択的に作動させるために、または前記少なくとも1つのアクチュエータをより高い流体圧力で作動させるために、前記流体圧力回路をより高速な走行範囲で調整するようにプログラムされた制御装置と
を備え
前記車軸は、第1の車軸としてさらに定義され、
前記流体圧力回路と、前記シャーシに枢動可能に連結される第2の車軸と流体的に協働している流量制御弁と、
加圧流体源および前記流量制御弁と流体的に協働している電磁弁と、
前記電磁弁と流体的に協働しており、前記制御装置と通信している減圧弁と
を備える、流体サスペンションシステム。
【請求項2】
旧請求項9
陸上車両であって、
シャーシと、
前記シャーシに、車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結された車軸と、
前記車軸に取り付けられ、前記車軸および前記シャーシを支持するように前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する一対の車輪と、
前記シャーシと前記車軸とに連結され、前記枢動連結部から離間して配置された少なくとも1つのアクチュエータと、
前記少なくとも1つのアクチュエータと協働している流体圧力回路と、
前記流体圧力回路と操作可能に通信しており、
前記陸上車両の走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて前記車軸が旋回可能となるように、前記流体圧力回路を低速走行範囲で調整して、流体流量を制限するか、または流体圧力を低減し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて、前記少なくとも1つのアクチュエータを選択的に作動させるために、または前記少なくとも1つのアクチュエータをより高い流体圧力で作動させるために、前記流体圧力回路をより高速な走行範囲で調整するようにプログラムされた制御装置と
を備え
前記車軸は、第1の車軸としてさらに定義され、
前記流体圧力回路は、前記流体圧力回路と、前記シャーシに枢動可能に連結される第2の車軸と流体的に協働している流量制御弁をさらに備える、陸上車両。
【請求項3】
旧請求項11
請求項2に記載の陸上車両であって、
前記車軸は、第1の車軸としてさらに定義され、
前記陸上車両は、
前記シャーシに、第2の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結され、前記第1の車軸から離間して配置された第2の車軸と、
前記第2の車軸に取り付けられ、前記第2の車軸および前記シャーシを支持するように前記第2の車軸と前記シャーシとの前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる前記支持面上を走行する一対の第2の車輪と、
前記流体圧力回路および前記第2の車軸と流体的に協働している減圧弁と
をさらに備える、陸上車両。
【請求項4】
旧請求項12
請求項2に記載の陸上車両であって、
加圧流体源および前記流量制御弁と流体的に協働している電磁弁をさらに備える、陸上車両。
【請求項5】
旧請求項16
請求項4に記載の陸上車両であって、
前記電磁弁と流体的に協働しており、前記制御装置と通信している減圧弁をさらに備える、陸上車両。
【請求項6】
旧請求項17
請求項1または5の何れか1項に記載の陸上車両であって、
前記減圧弁は、加圧流体の供給源と前記電磁弁との間で流体連通している、陸上車両。
【請求項7】
旧請求項20
陸上車両であって、
シャーシと、
前記シャーシに、第1の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結された第1の車軸と、
前記シャーシに、第2の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結され、前記第1の車軸から離間して配置された第2の車軸と、
前記第1の車軸に取り付けられ、前記第1の車軸および前記シャーシを支持するように前記第1の車軸と前記シャーシとの前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する一対の第1の車輪と、
前記第2の車軸に取り付けられ、前記第2の車軸および前記シャーシを支持するように前記第2の車軸と前記シャーシとの前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる前記支持面上を走行する一対の第2の車輪と、
前記陸上車両の走行速度を決定するための速度センサと、
加圧流体源と、
前記シャーシと前記第1の車軸とに連結され、前記枢動連結部から離間して配置された第1のアクチュエータと、
前記シャーシと前記第1の車軸とに連結され、前記枢動連結部および前記第1のアクチュエータから離間して配置された第2のアクチュエータと、
前記加圧流体源と流体連通している減圧弁と、
前記減圧弁と流体的に協働している電磁弁と、
前記減圧弁と操作可能に通信しており、
前記速度センサから前記陸上車両の前記走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて前記車軸が旋回可能となるように、前記減圧弁を低速走行範囲で作動させて、流体圧力を低減し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて、前記第1および第2のアクチュエータをより高い流体圧力で作動させるために、前記減圧弁をより高速な走行範囲で作動させるようにプログラムされた制御装置と
を備える、陸上車両。
【請求項8】
旧請求項21
請求項1、5、または7に記載の陸上車両であって、
前記制御装置は、前記減圧弁を作動させて、毎秒0.4メートル以下の速度走行範囲で流体圧力を低減するようにプログラムされている、陸上車両。
【請求項9】
旧請求項22
請求項1、5、または7に記載の陸上車両であって、
前記制御装置は、前記減圧弁を作動させて、毎秒0.13メートル以上の速度走行範囲で流体圧力を増加させるようにプログラムされている、陸上車両。
【請求項10】
旧請求項23
陸上車両用の流体サスペンションシステムであって、
シャーシと陸上車両の第1の車軸とに連結され、前記第1の車軸の枢動連結部から離間して配置されるように適合された少なくとも1つのアクチュエータと、
前記少なくとも1つのアクチュエータと協働している流体圧力回路と、
前記流体圧力回路と操作可能に通信しており、
前記陸上車両の走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる支持面の変動に応じて前記第1の車軸が旋回可能となるように、前記流体圧力回路を低速走行範囲で閉じて、流体流量を制限し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて、前記少なくとも1つのアクチュエータを選択的に作動させるために、前記流体圧力回路をより高速な走行範囲で開けるようにプログラムされた制御装置と、
前記流体圧力回路と、前記シャーシに枢動可能に連結される第2の車軸と流体的に協働している第1の流量制御弁と、
加圧流体源および前記第1の流量制御弁と流体的に協働している電磁弁と、
前記加圧流体源および前記第1の流量制御弁と直列に流体的に協働しており、前記電磁弁と並列に流体的に協働している第2の流量制御弁と、
を備える、流体サスペンションシステム。
【請求項11】
旧請求項26
請求項10に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記電磁弁は、前記低速走行範囲に応じて閉じる、流体サスペンションシステム。
【請求項12】
旧請求項27
請求項11に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記電磁弁は、前記より高速な走行範囲に応じて開く、流体サスペンションシステム。
【請求項13】
旧請求項30
請求項10に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記電磁弁は、常開弁である、流体サスペンションシステム。
【請求項14】
旧請求項31
請求項10に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記電磁弁は、常閉弁である、流体サスペンションシステム。
【請求項15】
旧請求項32
陸上車両であって、
シャーシと、
前記シャーシに、第1の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結された第1の車軸と、
前記第1の車軸に取り付けられ、前記第1の車軸および前記シャーシを支持するように前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する一対の車輪と、
前記シャーシと前記第1の車軸とに連結され、前記枢動連結部から離間して配置された少なくとも1つのアクチュエータと、
前記少なくとも1つのアクチュエータと協働している流体圧力回路と、
前記流体圧力回路と操作可能に通信しており、
前記陸上車両の走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて前記第1の車軸が旋回可能となるように、前記流体圧力回路を低速走行範囲で閉じて、流体流量を制限し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて前記少なくとも1つのアクチュエータを選択的に作動させるために、前記流体圧力回路をより高速な走行範囲で開けるようにプログラムされた制御装置と
前記シャーシに、第2の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結され、前記第1の車軸から離間して配置された第2の車軸と、
前記第2の車軸に取り付けられ、前記第2の車軸および前記シャーシを支持するように前記第2の車軸と前記シャーシとの前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる前記支持面上を走行する一対の第2の車輪と、
前記流体圧力回路および前記第2の車軸に流体的に協働している第1の流量制御弁と、
加圧流体源および前記第1の流量制御弁と流体的に協働している電磁弁と、
前記加圧流体源および前記第1の流量制御弁と直列に流体的に協働しており、前記電磁弁と並列に流体的に協働している第2の流量制御弁と
を備える、陸上車両。
【請求項16】
旧請求項33
請求項2または15に記載の陸上車両であって、
前記陸上車両の前記走行速度を決定するために前記陸上車両と協働しており、前記走行速度を示す前記入力を提供するために前記制御装置と通信している速度センサをさらに備える、陸上車両。
【請求項17】
旧請求項38
陸上車両であって、
シャーシと、
前記シャーシに、第1の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結された第1の車軸と、
前記シャーシに、第2の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結され、前記第1の車軸から離間して配置された第2の車軸と、
前記第1の車軸に取り付けられ、前記第1の車軸および前記シャーシを支持するように前記第1の車軸と前記シャーシとの前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行するための一対の第1の車輪と、
前記第2の車軸に取り付けられ、前記第2の車軸および前記シャーシを支持するように前記第2の車軸と前記シャーシとの前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる前記支持面上を走行するための一対の第2の車輪と、
前記陸上車両の走行速度を決定するための速度センサと、
加圧流体源と、
前記シャーシと前記第1の車軸とに連結され、前記枢動連結部から離間して配置された第1のアクチュエータと、
前記シャーシと前記第1の車軸とに連結され、前記枢動連結部および前記第1のアクチュエータから離間して配置された第2のアクチュエータと、
前記第2の車軸と流体的に協働している第1の流量制御弁と、
前記加圧流体源、および前記第1の流量制御弁と流体的に協働している電磁弁と、
前記加圧流体源および前記第1の流量制御弁と直列に流体的に協働している第2の流量制御弁であって、前記第2の流量制御弁の前記流体的な協働が、前記電磁弁に並列している第2の流量制御弁と、
前記電磁弁と操作可能に通信しており、
前記速度センサから前記陸上車両の前記走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて前記第1の車軸が旋回可能となるように、前記電磁弁を低速走行範囲で閉じて、流体流量を制限し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて、前記電磁弁をより高速な走行範囲で開け、前記第1のアクチュエータおよび前記第2のアクチュエータを選択的に作動させるようにプログラムされた制御装置と
を備える、陸上車両。
【請求項18】
陸上車両用の流体サスペンションシステムであって、
シャーシと陸上車両の車軸とに連結され、前記車軸の枢動連結部から離間して配置されるように適合された少なくとも1つのアクチュエータと、
前記少なくとも1つのアクチュエータと協働している流体圧力回路と、
前記流体圧力回路と操作可能に通信しており、
前記陸上車両の走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる支持面の変動に応じて前記車軸が旋回可能となるように、前記流体圧力回路を低速走行範囲で調整して、流体流量を制限するか、または流体圧力を低減し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて、前記少なくとも1つのアクチュエータを選択的に作動させるために、または前記少なくとも1つのアクチュエータをより高い流体圧力で作動させるために、前記流体圧力回路をより高速な走行範囲で調整するようにプログラムされた制御装置と
を備え、
前記車軸は、第1の車軸としてさらに定義され、
前記流体圧力回路と、前記シャーシに枢動可能に連結される第2の車軸と流体的に協働している流量制御弁と、
加圧流体源および前記流量制御弁と流体的に協働している電磁弁と、
前記電磁弁と流体的に協働して、所定の圧力で流体流を遮断するシーケンス弁と
を備える、流体サスペンションシステム。
【請求項19】
陸上車両であって、
シャーシと、
前記シャーシに、車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結される車軸と、
前記車軸に取り付けられ、前記車軸および前記シャーシを支持するように前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる支持面上を走行する一対の車輪と、
前記シャーシと前記車軸とに連結され、前記枢動連結部から離間して配置された少なくとも1つのアクチュエータと、
前記少なくとも1つのアクチュエータと協働している流体圧力回路と、
前記流体圧力回路と操作可能に通信しており、
前記陸上車両の走行速度を示す入力を受信し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて前記車軸が旋回可能となるように、前記流体圧力回路を低速走行範囲で調整して、流体流量を制限するか、または流体圧力を低減し、
基礎となる前記支持面の変動に応じて、前記少なくとも1つのアクチュエータを選択的に作動させるために、または前記少なくとも1つのアクチュエータをより高い流体圧力で作動させるために、前記流体圧力回路をより高速な走行範囲で調整するようにプログラムされた制御装置と
を備え、
前記車軸は、第1の車軸としてさらに定義され、
前記陸上車両は、
前記シャーシに、第2の車軸に垂直な水平軸を中心に枢動可能に連結され、前記第1の車軸から離間して配置された第2の車軸と、
前記第2の車軸に取り付けられ、前記第2の車軸および前記シャーシを支持するように前記第2の車軸と前記シャーシとの前記枢動連結部を間に挟んで離間して配置され、基礎となる前記支持面上を走行する一対の第2の車輪と、
前記流体圧力回路および前記第2の車軸と流体的に協働している減圧弁と
をさらに備える、陸上車両。
【請求項20】
請求項3または19に記載の陸上車両であって、
加圧流体源および前記減圧弁と流体的に協働している電磁弁をさらに備える、陸上車両。
【請求項21】
請求項1、10、または18に記載の流体サスペンションシステムであって、
前記電磁弁と流体的に協働して、所定の圧力で流体流を遮断するシーケンス弁をさらに備える、流体サスペンションシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0067】
再び図5を参照すると、機能マニホールド78は、ポンプ166およびリザーバ168に接続される。機能マニホールド78は、送込みライン80と並列した圧力安全弁152を含む。示した実施形態では、圧力安全弁152は、900ポンド/平方インチ(psi)を超える油圧を機能マニホールド78内のリザーバ168に戻して除去する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5
【国際調査報告】