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特表2023-544718特殊効果組立体を備える対話型ディスプレイ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-25
(54)【発明の名称】特殊効果組立体を備える対話型ディスプレイ
(51)【国際特許分類】
   G09F 27/00 20060101AFI20231018BHJP
   A63G 31/00 20060101ALI20231018BHJP
   G09F 19/08 20060101ALI20231018BHJP
   A63J 99/00 20090101ALI20231018BHJP
   H04N 13/395 20180101ALI20231018BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20231018BHJP
【FI】
G09F27/00 G
A63G31/00
G09F19/08
A63J99/00 Z
H04N13/395
G06F3/01 560
G06F3/01 510
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519632
(86)(22)【出願日】2021-09-30
(85)【翻訳文提出日】2023-03-29
(86)【国際出願番号】 US2021052925
(87)【国際公開番号】W WO2022072667
(87)【国際公開日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】63/085,275
(32)【優先日】2020-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/488,058
(32)【優先日】2021-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】ダフィー ケイトリン マリー
(72)【発明者】
【氏名】トレイナー マーク ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】メロ アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】モール ハワード ブルース
(72)【発明者】
【氏名】リン ユ ジェン
(72)【発明者】
【氏名】プリージ ニコラス アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ハーキンス カリン
(72)【発明者】
【氏名】バーナー ケイトリン
(72)【発明者】
【氏名】ノックス サミュエル ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ライト ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ハリス スザンヌ
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555AA76
5E555BA02
5E555BA87
5E555BB02
5E555BC04
5E555CA42
5E555CA44
5E555CA46
5E555CA47
5E555CB64
5E555CB66
5E555DA24
5E555DB57
5E555EA22
5E555EA23
5E555FA00
(57)【要約】
3次元ディスプレイシステムは、第1のディスプレイと、第1のディスプレイから相隔たり、光を放出して第1のディスプレイを照光するように構成された1又は2以上の光源を有する第2のディスプレイとを含み、第1のディスプレイは、第2のディスプレイが第1のディスプレイを通して見えるように少なくとも部分的に透明である。3次元ディスプレイシステムは、第1のディスプレイと第2のディスプレイとの間の少なくとも一部に配置され、特殊効果が第1のディスプレイを通して見えるように作動されるように構成された特殊効果システムを含む。3次元ディスプレイシステムは、第1のディスプレイ、第2のディスプレイ、及び特殊効果システムに通信可能に接続されたコントローラを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元ディスプレイシステムであって、
第1のディスプレイと、
前記第1のディスプレイから相隔たり、光を放出して前記第1のディスプレイを照光するように構成された1又は2以上の光源を含む第2のディスプレイと、
を備え、
前記第1のディスプレイは、前記第2のディスプレイが前記第1のディスプレイを通して見えるように少なくとも部分的に透明であり、
前記3次元ディスプレイシステムは、さらに
前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの間の少なくとも一部に配置され、特殊効果が前記第1のディスプレイを通して見えるように作動されるように構成された特殊効果システムと、
前記第1のディスプレイ、前記第2のディスプレイ、及び前記特殊効果システムに通信可能に接続されたコントローラと、
を備える、3次元ディスプレイシステム。
【請求項2】
筐体に結合され、ユーザの近接又は存在を示すセンサ信号を生成するように構成された1又は2以上のセンサを備える、請求項1に記載の3次元ディスプレイシステム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記1又は2以上のセンサによって生成された前記センサ信号に基づいて、前記特殊効果の作動を駆動するように構成されている、請求項2に記載の3次元ディスプレイシステム。
【請求項4】
前記コントローラは、前記1又は2以上のセンサによって生成された前記センサ信号に基づいて、前記第1のディスプレイ上に、前記第2のディスプレイ上に、又はその両方に表示コンテンツを駆動するように構成されている、請求項2に記載の3次元ディスプレイシステム。
【請求項5】
前記1又は2以上のセンサは、カメラ、近接センサ、音センサ、又は動きセンサを備える、請求項2に記載の3次元ディスプレイシステム。
【請求項6】
前記特殊効果システムは、モータを備え、前記モータは、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの間に配置された1又は2以上の動的特徴部を作動させるように構成されている、請求項1に記載の3次元ディスプレイシステム。
【請求項7】
前記1又は2以上の動的特徴部は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの間の空間に前記空間の外側から移動するように作動される、請求項6に記載の3次元ディスプレイシステム。
【請求項8】
前記コントローラは、動きに基づいて触覚効果をアクティブにするように構成されている、請求項2に記載の3次元ディスプレイシステム。
【請求項9】
前記第1のディスプレイは第1の表示コンテンツを表示し、前記第2のディスプレイは第2の表示コンテンツを表示し、前記第2の表示コンテンツは、前記第1のディスプレイの前記第1の表示コンテンツを通して見ることができる、請求項1に記載の3次元ディスプレイシステム。
【請求項10】
3次元ディスプレイシステムであって、
少なくとも部分的に透明である第1のディスプレイと、
光を放出し、前記第1のディスプレイを照光するように構成された1又は2以上の光源を含む第2のディスプレイと、
前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの間に配置された特殊効果システムと、
ユーザの存在を示す1又は2以上のセンサ信号を生成するように構成された複数のセンサと、
前記複数のセンサによって生成された前記センサ信号に一部基づいて、前記特殊効果システムを作動させるように構成されたコントローラと、
を備える、3次元ディスプレイシステム。
【請求項11】
前記複数のセンサは、カメラ、騒音センサ、又は位置センサを備える、請求項10に記載の3次元ディスプレイシステム。
【請求項12】
前記コントローラは、前記複数のセンサによって生成された前記センサ信号に一部基づいて、前記特殊効果システムの作動可能物体の速度、タイミング、角度、又は位置を調整するように構成されている、請求項10に記載の3次元ディスプレイシステム。
【請求項13】
前記特殊効果システムは、ユーザの動きに一部基づいて触覚効果を作動させる、請求項10に記載の3次元ディスプレイシステム。
【請求項14】
前記特殊効果システムは、前記ユーザの存在を示す前記1又は2以上のセンサ信号に一部基づいて音声フォントを生成する、請求項10に記載の3次元ディスプレイシステム。
【請求項15】
3次元ディスプレイを形成する方法であって、
ユーザの存在又は近接を示すセンサ信号を受け取るステップと、
前記センサ信号に基づいて、少なくとも部分的に透明である第1のディスプレイと、1又は2以上の光源を含む第2のディスプレイを作動させるステップであって、前記第1のディスプレイ及び前記第2のディスプレイは、前記第2のディスプレイが作動したときに前記1又は2以上の光源が前記第1のディスプレイを照光するように互いに離間している、ステップと、
前記センサ信号に基づいて、特殊効果システムを作動させて前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの間の空間内で特殊効果を作動させるステップと、
を含む方法。
【請求項16】
前記特殊効果システムの作動可能物体と前記第1のディスプレイとの間の距離を調整することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記作動可能物体と前記第1のディスプレイとの間の前記距離が調整される速度を制御することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記特殊効果システムの作動可能物体の向き、角度、又は位置を調整することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記特殊効果システムの作動可能物体を第1の位置から作動させることを含み、前記第1の位置は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの間の閉鎖空間の外側に少なくとも部分的に配置される、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2020年9月30日出願の米国仮出願番号63/085,275号「INTERACTIVE DISPLAY WITH SPECIAL EFFECTS ASSEMBLY」の優先権及びその利益を主張し、その開示内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
(技術分野)
本出願は、特殊効果組立体を備える対話型ディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションは、読み手に、以下に記載及びクレームする本開示の種々の態様に関連し得る種々の態様を紹介することを意図している。この開示は、読み手に対して本開示の種々の態様をより理解するのを容易にするための背景情報を提供するのを助けると考えられる。従って、本記載はこの観点から読まれものであり従来技術の自認ではないことを理解されたい。
【0003】
本明細書に開示される主題は、遊園地アトラクションに関し、より具体的には、遊園地アトラクションにおける現実的な及び/又は没入できる視聴体験を提供することに関する。
【0004】
遊園地又はテーマパークは、遊園地の来客に楽しみを与えるための様々な娯楽アトラクションを含むことができる。例えば、アトラクションは、メディアコンテンツ(例えば、画像、特殊効果、又はそれらの組み合わせ)を表示するデバイスを使用して達成されたテーマ環境を含むことができる。いくつかの用途では、より現実的に見える観客のための対話型体験を作り出し、来客により没入できる体験を提供するために、特殊効果を含むメディアコンテンツを表示することが望ましい場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示される特定の実施形態の要約が以下に記載される。これらの態様は、単に読み手にこれらの特定の実施形態の簡単な要約を提供するために提示されており、これらの態様は、本開示の範囲を制限することを意図していないことに留意されたい。実際、本開示は、以下に記載されていない可能性のある様々な態様を包含する場合がある。
【0006】
1つの実施形態では、3次元ディスプレイシステムは、第1のディスプレイと、第1のディスプレイから相隔たり、光を放出して第1のディスプレイを照光するように構成された1又は2以上の光源を有する第2のディスプレイとを含み、第1のディスプレイは、第2のディスプレイが第1のディスプレイを通して見えるように少なくとも部分的に透明である。3次元ディスプレイシステムは、第1のディスプレイと第2のディスプレイとの間の少なくとも一部に配置され、特殊効果が第1のディスプレイを通して見えるように作動されるように構成された特殊効果システムを含む。3次元ディスプレイシステムは、第1のディスプレイ、第2のディスプレイ、及び特殊効果システムに通信可能に接続されたコントローラを含む。
【0007】
第2の実施形態では、3次元ディスプレイシステムは、少なくとも部分的に透明である第1のディスプレイと、光を放出し、第1のディスプレイを照光するように構成された1又は2以上の光源を含む第2のディスプレイと、第1のディスプレイと第2のディスプレイとの間に配置された特殊効果システムと、ユーザの存在を示す1又は2以上のセンサ信号を生成するように構成された複数のセンサと、コントローラとを備える。コントローラは、複数のセンサによって生成されたセンサ信号に一部基づいて、特殊効果システムを作動させるように構成されている。
【0008】
第3の実施形態では、3次元ディスプレイを形成する方法は、ユーザの存在又は近接を示すセンサ信号を受け取るステップを含む。本方法は、センサ信号に基づいて、少なくとも部分的に透明である第1のディスプレイと、1又は2以上の光源を含む第2のディスプレイを作動させるステップを含み、第1のディスプレイ及び第2のディスプレイは、第2のディスプレイが作動したときに1又は2以上の光源が第1のディスプレイを照光するように互いに離間している。本方法は、センサ信号に基づいて、特殊効果システムを作動させて第1のディスプレイと第2のディスプレイとの間の空間内で特殊効果を作動させるステップを含む。
【0009】
本開示のこれらの及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明を、図面全体にわたって同種の文字が同種の部品を表す添付の図面を参照して読むと、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態による、1又は2以上の観客に対話型視聴体験を提供する3次元ディスプレイシステムの一実施形態の斜視図である。
図2】本実施形態による、図1の3次元ディスプレイシステムの一実施形態の概略側面図である。
図3】本実施形態による、図1の3次元ディスプレイシステムによって提供される構成要素を示すブロック図である。
図4】本実施形態による、図1の3次元ディスプレイシステムを動作させる処理の一実施形態を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1又は2以上の特定の実施形態が以下に説明される。これらの実施形態の簡潔な説明を行うために、実際の実行例の全ての特徴が本明細書で説明されるわけではない。何らかの工業設計又は設計プロジェクトの場合と同様に、何らかの当該の実際の実行例の開発において、実行例間で変動する場合があるシステム関連及び事業関連の制約の遵守など、開発担当者らの特定の目標を達成するために数多くの実行固有の意思決定を行う必要があることを認識されたい。さらに、このような開発作業は、複雑かつ時間が掛かることがあり得るが、それでも、本開示の恩恵を有する当業者にとって設計、作製、及び製造の日常的な仕事になることを認識されたい。
【0012】
本開示の様々な実施形態の要素を説明する場合に、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、要素の1又は2以上があることを意味することが意図されている。用語「~を備える」、「~を含む」、及び「~を有する」は、包括的であり、かつ、記載された要素以外のさらなる要素がある場合があることを意味することが意図されている。加えて、本開示の「1つの実施形態」又は「一実施形態」への言及は、同様に言及された特徴を組み込んだ追加の実施形態の存在を除外すると解釈することを意図していないことに留意されたい。
【0013】
本開示の実施形態は、相隔たるディスプレイと、ディスプレイの間の空間内で生じる特殊効果とを含む対話型ディスプレイ組立体とを促進する。来客に近い第1のディスプレイは、特殊効果及び来客からより遠い第2のディスプレイが第1のディスプレイを通して見えるように、少なくとも部分的に透明である。表示コンテンツは、特殊効果と共により没入感のある3次元ディスプレイを作成するための視覚的なデプスキュー(depth cue)を作成するために使用される。本開示の実施形態は、第1のディスプレイと、第1のディスプレイから相隔たり、光を放出して第1のディスプレイを照光する1又は2以上の光源を有する第2のディスプレイと、第1のディスプレイと第2のディスプレイの間で特殊効果を作動させる特殊効果システムとを説明する。特殊効果システムは、第1のディスプレイを通して見える特殊効果をアクティブにする。加えて、第1のディスプレイはそれ自身の第1の表示コンテンツを表示し、一方で、第2のディスプレイは第2の表示コンテンツを表示するが、これも第1のディスプレイを通して見える。
【0014】
本開示の実施形態は、アトラクションを強化するために、これらの視覚的なデプスキューだけでなく、特殊効果システムの3次元特殊効果も利用する。特殊効果システムは、特殊効果構成要素を作動させる又は移動させるように動作し、特殊効果構成要素は、機械化小道具(例えば、キャラクター、セットの小道具)、風景(例えば、山、ビーチ、草原)、アニマトロニクス、及び/又は特殊効果物質を含むことができ、物理的な風、雨、霧、ひょう、みぞれ、雪、雷、雲などによる火工効果及び大気効果をもたらすことができる。さらに、3次元ディスプレイシステムは、来客のフィードバックを受け取り、会話相互作用をもたらす対話型体験、大気効果、来客に現実世界の物理的効果の感覚を与えるために1又は2以上の触覚効果の活用を可能にし、機械化小道具の1又は2以上を来客に向けて作動させることができる。
【0015】
本実施形態は様々な環境で実施することができるが、図1には、3次元ディスプレイシステム10が遊園地12で使用される例示的な環境が概略的に示されている。図示するように、遊園地12は、筐体14内の3次元ディスプレイシステム10を含む。以下で説明するように、3次元ディスプレイシステム10は、デプスキュー(例えば、視差、運動奥行き効果など)を有する3次元表現(例えば、キャラクター、モーショングラフィックス、特殊効果、デジタルコンテンツなど)を筐体14の前にいる1又は2以上の来客16に表示するように構成されている。3次元ディスプレイシステム10は、図示のように、少なくとも部分的に筐体14に囲まれる場合があり、筐体は、特定の遊園地の乗り物に関連するアトラクションエリアの中に組み込むことができる。筐体14は、その表面に沿って配置される1又は2以上のセンサ18を含み、このセンサは、来客16の存在又は近接を検知するように動作し、その結果、3次元ディスプレイシステム10に、本明細書で説明するような1又は2以上の特徴部を作動するようにさせる。
【0016】
1つの実施形態では、ディスプレイ組立体20は、筐体内に配置され、少なくとも第1のディスプレイ22及び第2のディスプレイ24を含む。第1のディスプレイ22は、分離距離26によって第2のディスプレイ24から離れることができる。あるいは、ディスプレイ組立体20は、第1のディスプレイ22及び第2のディスプレイ24が囲まれていない開放環境に存在する場合がある。この態様では、1又は2以上のセンサ18は、隣接する壁又は床などの、開放環境内の別の要素の上に配置することができる。1又は2以上のセンサ18は、カメラ、近接センサ、音センサ、動きセンサ、圧力センサ、温度センサ、曲げセンサ、赤外線センサ、又は何らかの他の適切なセンサを含むことができる。一実施形態では、ディスプレイ22、24は、マイクロフォン、光センサ、IRセンサなどのセンサ18を含むこともできる。
【0017】
第1のディスプレイ22(例えば、透明な有機発光ダイオード)を第2のディスプレイ24(例えば、高解像度テレビの表面)から少し離して配置することによって、3Dメガネを使用せずに、筐体14の全占有面積を依然として最小にしながら3次元空間の錯視を作り出すことができる。この態様では、デジタルキャラクタは、筐体14全体に広がって見ることができ、例えば、第1のディスプレイ22と第2のディスプレイ24との間の軸27に沿って3次元的に延びることができる。1又は2以上の作動可能物体29及び/又は特殊効果物質31(図2)を利用して、より没入感のある体験を作り出すことができる。作動可能物体29は、機械化小道具(例えば、キャラクター、セットの小道具)、風景(例えば、山、ビーチ、草原)、及びアニマトロニクスを含むことができる。一実施形態では、第1のディスプレイ22及び第2のディスプレイ24は、筐体14内で互いに実質的に平行とすることができる。第1のディスプレイ22は、透明な又はほとんど透明な又は透過性の(例えば、少なくとも50%の透過性の)パネル上に実装されたディスプレイとすることができる。第1のディスプレイ22上の表示コンテンツのアクティブ時に、表示コンテンツを有するディスプレイの部分は、表示コンテンツに基づいてその透過率が動的に変化し得ることを理解されたい。例えば、表示コンテンツが相対的にない第1のディスプレイ22の領域は、暗い表示コンテンツを有する領域よりも透明とすることができる。しかしながら、一実施形態では、3次元ディスプレイシステム10の動作中、第1のディスプレイ22の少なくとも一部は、第2のディスプレイ24を視聴すること、並びに、第1ディスプレイ22と第2ディスプレイ24との間に表示される何らかのアクティブな特殊効果を視聴することを可能にするために透明又は透過性を維持する。さらに、第1のディスプレイ22は、第2のディスプレイ24からの第2の表示コンテンツとは独立した又は異なる独自の第1の表示コンテンツを表示する。一実施形態において、3次元ディスプレイシステム10は、所望の3次元効果を増強するために、第1のディスプレイ22及び第2のディスプレイ24の表示コンテンツを調整する。さらに、第1のディスプレイ22及び第2のディスプレイ24の表示コンテンツは、本明細書に開示されるような特殊効果を視聴するのを可能にするように制御することもできる。
【0018】
図2は、図1の3次元ディスプレイシステム10の一実施形態の概略側面図である。図示された実施形態では、来客16は、3次元ディスプレイシステム10が作り出す視聴エリア30で動的な視聴体験をすることができる。図示された実施形態では、第1のディスプレイ22及び第2のディスプレイ24は、筐体14の反対側の端部に配置される。第1のディスプレイ22は、来客に16に最も近い筐体14の端部に配置される。第1のディスプレイ22は、透明液晶ディスプレイのような透明ディスプレイとすることができる。第2のディスプレイ24は、筐体14の反対側の端部に配置され、軸27に沿って又は軸27に平行に測定されるような間隔又は分離距離26だけ離れている。軸27は、第1のディスプレイ22と第2のディスプレイ24との間に延び、第1のディスプレイ22及び第2のディスプレイ24と略直交する軸として定義することができる。第1のディスプレイ22、第2のディスプレイ24、及び側壁25は、その内部に、特殊効果システム80(図3参照)又はサブコントローラによって制御されるモータ38及び/又はアクチュエータ40を介して作動可能物体29が作動又は移動する閉鎖空間35を作る。追加的に又は代替的に、図示された実施形態のように、雪のような特殊効果物質31は、閉鎖空間35の中に放出することができる。これらの特殊効果は、透明な第1ディスプレイ22を通して見ることができ、視聴者16は特殊効果及び第2ディスプレイ24を視聴することができる。従って、視聴者16は、第1のディスプレイ22及び第2のディスプレイ24上の表示コンテンツ、並びに何らかのアクティブな特殊効果を体験の一部として同時に見る。
【0019】
第1のディスプレイ22及び第2のディスプレイ24は、コントローラ32に接続することができる。コントローラ32は、命令(例えば、ソフトウェア、アプリケーションなど)を格納するメモリ34と、命令を実行して3次元ディスプレイシステム10の構成要素を制御するプロセッサ36とを含むことができる。3次元ディスプレイシステム10のあらゆる場所に配置された1又は2以上のセンサ18は、第1のディスプレイ22、第2のディスプレイ24、筐体14、1又は2以上の作動可能物体29、1又は2以上の作動可能物体29に結合された1又は2以上のモータ38又はアクチュエータ40、又はディスプレイ組立体20に隣接する開放環境(例えば、隣接する視聴エリア30の壁又は床)に結合されたセンサ18を含むことができる。コントローラは、以下でさらに詳細に説明するように、1又は2以上のセンサ18から信号を受け取り、3次元ディスプレイシステム10の様々な構成要素を制御することができる。
【0020】
第1のディスプレイ22は、透光型ディスプレイ(transparent light display)(例えば、LCDディスプレイ又は他の適切な透光型ディスプレイ)を含むことができる。透光型ディスプレイは、ディスプレイ22が照光されるときに、来客16が視聴エリア30に立った場合に認識される1又は2以上のグラフィックス、例えば、視聴可能な表示コンテンツを含むことができる。第2のディスプレイ24は、第2のディスプレイ24を照光するための1又は2以上の光源42を含み、一実施形態では、これは、第1のディスプレイ22を少なくとも部分的に照光するために第1のディスプレイ22に向かって光を放出するように配向される。一実施形態では、第2のディスプレイ24は、1又は2以上のグラフィックスを作成するために使用される黒、灰色、又は色付き画素を含むことができる。1又は2以上の光源42は、第2のディスプレイ24の中に統合すること又は別個の光源とすることができる。
【0021】
来客16が視聴エリア30にいるとき、第2のディスプレイ24からの第2の表示コンテンツも第1のディスプレイ22を通して見える。来客16は、第1のディスプレイ22からの第1の表示コンテンツと、何らかのアクティブな特殊効果とを同時に見る。1又は2以上の特殊効果は、3次元錯視に寄与する。例えば、来客16が視聴領域30の前に立っているとき、1又は2以上の作動可能物体29は、第2のディスプレイ24から、ユーザ16に近い位置にある第1のディスプレイ22に向かって到来するように見える場合がある。従って、特殊効果構成要素は、ユーザ16に向かう方向に移動するように作動される。1又は2以上の作動可能物体29は、1又は2以上の作動可能物体29を動かすための少なくとも1つのモータ38及び少なくとも1つのアクチュエータ40に結合される。1又は2以上の作動可能物体29は、モータ38及びアクチュエータ40を介して移動させることができる。例えば、1又は2以上の作動可能物体29は、ロボットの手足とすることができる。実際、ロボットの腕などの特定の手足は、ユーザ16に向かって作動され、ディスプレイ組立体20を通じて出現しているように見えるように構成することができる。1又は2以上の作動可能物体29は、機械化小道具(例えば、キャラクター、セットの小道具)、風景(例えば、山、ビーチ、草原)とすることもできる。一実施形態では、作動可能物体29は、筐体14のセットが来客16に急速に接近している印象を与えるために、来客16に急速に近づくツル又はコケとして構成することができる。
【0022】
別の実施形態では、閉鎖空間35内の特殊効果は、煙霧機からの霧のような特殊効果物質31とすることができる。この例では、煙霧機は、側壁25上又は中に配置された開口又はノズル48から放出され、来客16に向かって放射されて、来客16が夜間に森林又は樹木地域を歩いているような不気味な感じをもたらすことができる。特殊効果物質31は、物理的な風、雨、霧、ひょう、みぞれ、雪、雷、雲などを生じさせることによって、火工効果又は大気効果を作り出すことができる。一実施形態では、特殊効果システム80は、閉鎖空間35内で雪(又は雪に似た紙吹雪)並びに雪を動かすための空気を放出するように動作することができる。
【0023】
筐体14は、閉鎖空間35内での作動可能物体29の移動を容易にするために使用することができるレール62又はガイドを含むことができる。一実施形態では、作動可能物体は、作動の一部として、閉鎖空間35の外側の構成から閉鎖空間35の内側に移行することができる。実施形態において、作動可能物体29は、特殊効果がアクティブでない場合に、閉鎖空間35の外側に部分的に又は完全に配置することができる。例えば、特殊効果システム80の作動可能物体29は、閉鎖空間35を画定する側壁25の外面74に結合することができる。側壁25は、筐体壁の一部とすること、又は側壁25と筐体壁との間の特定の機械的構成要素が来客の視界から隠されるように筐体14内に挿入することができる。特殊効果システム80の構成要素が閉鎖空間35の外側に配置される場合、1又は2以上の開口76は、作動可能物体29及び/又は特殊効果物質31を受け入れるために閉鎖空間35へのアクセスを可能にすることができることを理解されたい。この態様では、作動可能物体29又は特殊効果物質31を保持する物質供給源(例えば、リザーバ、流体タンク)は、閉鎖空間35の外側に有意に配置され、第1のディスプレイ22と第2のディスプレイ24との間に直接配置されない場合がある。しかしながら、作動可能物体29及び/又は特殊効果物質31は、第1のディスプレイ22と第2のディスプレイ24との間の空間26内で観察することができる。一例では、砲煙機は、構成要素が筐体14の外側にあるように外面74上又はそれに隣接して配置することができるが、煙は、ノズル48又は開口76を通って筐体14内に導かれ、来客16が観察することができる。
【0024】
図3は、本実施形態による3次元ディスプレイシステム10によって提供される構成要素を示すブロック図300である。図示されるように、コントローラ32は、少なくとも第1のディスプレイ22、第2のディスプレイ24、及び作動可能物体29及び/又は特殊効果物質31を含むことができる特殊効果システム80と通信可能に接続される。作動可能物体29は、音響機器、照明効果機器、モータ、アクチュエータ、電気的及び機械的構成要素、ならびに所望の特殊効果を作り出すのに必要な他の構成要素を含むことができる。特殊効果物質31及び関連する送達機構は、特定の物質(例えば、雨、霧、みぞれ、あられ、氷、雪、煙、火、風など)から所望の特殊効果を作り出すために必要な、気体、液体、固体物質などの物質、容器、ディスペンサー、噴霧器、ミスター、タイマー、モータ、アクチュエータ、電気的及び機械的構成要素を含むことができる。特殊効果システムは、モータ38及び/又はアクチュエータ40、触覚効果を媒介する触覚システム82、及び音又は音声効果を媒介するスピーカシステム84を含むこともできる。
【0025】
上述したように、3次元ディスプレイシステム10は、1又は2以上のセンサ18を含む。センサは、筐体14に関連する様々な構成要素並びに来客16の存在又は位置を示す信号を出力することができる。例えば、筐体14に結合されたセンサ18は、カメラ、位置センサ、動きセンサ、音センサ、又は他の何らかの適切なセンサを含むことができる。一例では、センサ18は、センサ18が来客16の筐体14との相互作用をより容易に検知できるように、筐体14の外面(例えば、外側最上面)に配置される。
【0026】
センサ18は、3次元ディスプレイシステム10の1又は2以上の機能を作動させるために、例えば、モータ38及びアクチュエータ40により1又は2以上の特殊効果要素28を起動させる、作動させる、又は移動させるために、来客16の存在、近接、動作(例えば、1又は2以上の動きセンサによる来客16の動き)、又は入力を検出することができる。検出された動きは、手を振ること、ステップを踏むこと、ハイタッチすること、センサ18の上で手を空中停止すること、又は動きセンサ18によって検出することができる他の何らかの動きとすることができる。検出された動きに応答して、コントローラ32は、1又は2以上の特殊効果要素28が筐体14内の第1のディスプレイ22及び第2のディスプレイ24内で移動する時間、速度、角度、又は位置を変えることに関する、アクチュエータ40の動きを変えることができる。加えて、コントローラ32は、1又は2以上の特殊効果要素28を互いに対して調整することができ、特殊効果要素28の調整は、筐体14内の別の特殊効果要素28又は他の構成要素に対して特定の角度で行われるようになっている。
【0027】
特殊効果要素28(すなわち、作動可能物体29及び特殊効果物質31)の動きに関連する上記の記述は、コントローラ32によって制御、指示、及び/又は調整され得ることを理解されたい。コントローラ32は、3次元ディスプレイシステム10のあらゆる場所に配置された複数のセンサ18からセンサ信号を受け取る。上述したように、センサ18は、筐体14に結合すること、開放環境にあること、ディスプレイ22、24内に配置すること、特殊効果要素28に関連する様々な構成要素に結合することができる。コントローラ32は、来客16のための現実的体験を作り出すために、1又は2以上の様々なセンサ信号に応答して作動される場合がある。一例では、センサ18は、来客16の動きを表す信号を生成するように構成されている。信号は、来客16の存在、来客16の位置、又は来客16の特定の手足若しくは身体部分の動き(例えば、骨格追跡)を示すことができる。コントローラ32は、例えば機械化小道具の1つを作動させる、風景の変化を作り出す、又は大気効果を作り出すために、これらの信号の1又は2以上を受け取って、3次元ディスプレイシステム10の1又は2以上の構成要素を制御することができる。例えば、来客16が筐体14に向かって移動すると、来客16と筐体14内のキャラクターの両方が互いに向かって移動しているように見えるように、機械化小道具(例えば、キャラクター)を来客16に向かって移動させることができる。コントローラ32は、1又は2以上の特殊効果要素28が作動される時間、速度、角度、又は位置を調整することもできる。
【0028】
一例では、センサ18は、物体を識別するために、骨格追跡を作動させるために、又は来客の顔を識別して来客が以前に筐体14に来たことがあるか否かを判定するために使用することができる。1つの実施形態では、来客が以前に筐体14を訪れたことがある場合、コントローラ32は、異なる体験を提供するために、特殊効果システム80によって制御される別の(新しい)効果を作動させる又は選択する、効果を変える(例えば、異なる又は怖い音楽を再生する、お化け屋敷などのアトラクションで体験する照明又は照明パターンを模倣するやり方で明るい光を点滅させるなど)、又は異なる視覚効果(例えば割れたガラス効果)を作動させることによって、来客16に異なる体験を与えるように構成することができる。加えて、センサ18が、他の来客16が第1の来客16に合流したことを特定すると、追加の来客16の人数に基づいて筐体14の環境を変更するために、ディスプレイ組立体20は、異なる視覚効果を発するように、もしくは1又は2以上の特殊効果システム80に関連する効果を変更するように構成することができる。
【0029】
また、センサ18は、来客16又は周辺環境の音を検出するように構成されたマイク又は騒音センサとすることができる。例えば、センサ18は、周辺環境からの音を拾い上げることができる。次に、コントローラ32は、3次元ディスプレイシステム10の没入体験の全体的な音を、周辺環境の音を上回って来客16に十分聞こえる大きさにするために増大させる必要がある場合、筐体14の構成要素の音を調整することができる。別の例では、センサ18は、筐体14に近づく別の来客16の音を拾い上げることができる。次に、コントローラ32は、異なる体験を提供するために(例えば、異なる視覚効果を発する、特殊効果システム80に関連する効果を変更するなど)、上述したように筐体14の没入体験を調整することができる。いくつかの実施形態では、3次元ディスプレイシステム10は、来客16と相互作用するために、人工知能アプリケーションを利用することができる。音センサ18が出力する特定の信号に応答して、録音されたサウンドバイト、メッセージ、又は他のアニメーションは、スピーカシステム84によって再生することができる。例えば、来客16が筐体14に近づき、「この不気味な生き物を見て!」と叫んだとき、来客16と相互作用するために、録音されたメッセージを来客16に向けて再生することができる。所望の効果を達成するために、来客16に向けて再生される様々なフレーズ、センテンス、又はスニペットを提供するために、俳優又は別のソースによって録音された言葉から音声フォントを生成することができる。
【0030】
別の例では、センサ18は、物体、顔、声、音、音声コンテンツなどを表す信号を作成することができる。コントローラ32は、これらの信号に応答して、特殊効果システム80の動作を調整することができる。例えば、コントローラ32は、来客16に話しかけるために、音声認識、言語処理、人工知能、及び/又は音声フォントを使用することができる。いくつかの実施形態では、音声フォントは、来客16に向けて再生される様々なフレーズ、センテンス、又はスニペットを提供するために、俳優又は別のソースによって事前に録音された言葉セットから生成することができる。別の例では、コントローラ32は、空気ノズル及び超音波変換器などの使用などの、来客16に現実世界の物理的効果を与えるために触覚システム82の1又は2以上の触覚効果を活用するために、特殊効果システム80を作動させることができる。
【0031】
図4は、本実施形態による、図1の3次元ディスプレイシステム10を動作させるプロセス400の一実施形態を示す流れ図である。プロセス400は、ユーザの存在又は近接を示す1又は2以上のセンサ18からのセンサ信号を受け取るステップ(ブロック402)を含むことができる。上述したように、センサ18は、カメラ、近接センサ、音センサ、動きセンサ、圧力センサ、温度センサ、曲げセンサ、赤外線センサ、光センサ、マイク、又はこれらのセンサの組み合わせを含むことができる。例えば、センサ18は、視聴エリア30の中の来客16の存在、別の来客16が視聴エリア30に入ったこと、音、動きなどを検出することができる。
【0032】
プロセス400は、センサ信号に基づいて、少なくとも部分的に透明である第1のディスプレイ22と、1又は2以上の光源42を有する第2のディスプレイ24とを作動させるステップ(ブロック404)を含むことができる。第1のディスプレイ22が作動すると、第1のディスプレイ22はそのコンテンツを表示することができる。第1のディスプレイ22(来客16に最も近い)に表示される画像は、第2のディスプレイ24に表示される画像よりも近くに見える。第1のディスプレイ22に表示される画像は、2つのシーン(例えば、背景に山、前景にノーム(gnome))の外観を与える異なる画像とすることができる。あるいは、第1のディスプレイ22及び第2のディスプレイ24に表示される画像は、1つの全体画像の一部として認識することができ、全体画像の別々の要素は、第1のディスプレイ22(例えば、鼻を示す第1のディスプレイ22)及び第2のディスプレイ24(例えば、目及び口などの残りの顔の特徴を示す第2のディスプレイ24)に表示されて、より大きな奥行き効果を有するデジタルキャラクタを作成するようになっている。
【0033】
プロセス400は、センサ18からの信号(複数可)に応答して、第1のディスプレイ22と第2のディスプレイ24との間の閉鎖空間35内で特殊効果要素28を作動させるために、特殊効果システム80を作動させるステップ(ブロック406)を含むことができる。上述したように、特殊効果は、小道具の作動、又は火、煙、霧、雨などの特殊効果物質の利用などの特殊効果を含むことができる。一実施形態では、第1のディスプレイ22の表示コンテンツは、特殊効果を増強するように選択することができる。一例では、表示コンテンツは、作動可能物体29に対応する第1のディスプレイ22の領域には存在せず、ディスプレイの透明で何も無い領域を通して作動可能物体29を見ることができる。別の例では、第1のディスプレイ22に向かって移動するツルとして実行される作動可能物体29が拡大する又は広がる葉を示す表示コンテンツと同時に存在するように、表示コンテンツはこの作動物と層状にすることができる。
【0034】
本明細書では本開示の特定の特徴部のみが図示され説明されているが、当業者は、多くの修正例及び変更例に気付くであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神の範囲内に入るような全てのそのような修正例及び変更例をカバーすることが意図されていることを理解されたい。
【0035】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0036】
10 3次元ディスプレイシステム
12 遊園地
14 筐体
16 来客
18 センサ
20 ディスプレイ組立体
22 第1のディスプレイ
24 第2のディスプレイ
26 分離距離
27 軸
28 特殊効果要素
30 視聴エリア
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】